説明

半導体基板処理装置

【課題】 効率の良い半導体基板処理装置及び半導体基板を処理するための方法の提供すること。
【解決手段】 半導体基板処理装置には、半導体基板支持体と、半導体基板支持体の上に位置する分配ヘッドと、液体容器と、搬送サブシステムが含まれる。半導体基板は半導体基板支持体上に載置されてもよく、第1半導体処理液がその上に分配される。第1半導体処理液を除去するためにウエハを半導体基板支持体によってスピンさせてもよい。半導体基板を第2半導体処理液に浸漬させてもよい液体容器に搬送サブシステムが半導体基板を搬送させてもよい。その後、半導体基板が第2半導体処理液の表面と接触している半導体基板の表面に蒸気を送るとともに半導体基板が第2半導体処理液から取り出されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
1).発明の分野
[0001]本発明は、半導体基板処理装置及び半導体基板を処理するための方法に関する。
【0002】
2).関連技術の議論
[0002]集積回路はウエハのような半導体基板上に形成される。集積回路の形成には、種々の層の堆積、層の一部のエッチング、複数のベーキングのような多数の処理ステップが含まれてもよい。その後、集積回路は個々の超小型電子ダイスに分けられ、それがパッケージされ、回路基板に取り付けられる。
【0003】
[0003]集積回路の作成に関わる種々の処理ステップの間に、集積回路が形成されているウエハの表面上に各種表面が形成される。これらの表面の一部は親水性であってもよく、表面の一部は疎水性であってもよい。酸化シリコンや窒化シリコンのような親水性表面は水に親和性があり、水をはじきにくい。一方、シリコンや低キャパシタンス誘電体のような疎水性表面は水に対する親和性がなく、非常に水をはじきやすい。
【0004】
[0004]親水性と疎水性の表面を有するウエハを洗浄し乾燥するために用いられる2つの一般法がある。一つの方法は、簡単にスピン洗浄と呼ばれ、ウエハに洗浄溶液を分配するとともにウエハを回転させて、溶液を除去し、従って、ウエハを乾燥させる。他の方法は、しばしば浸漬洗浄と呼ばれ、洗浄溶液中にウエハを完全に浸漬し、脱イオン水中に浸漬し、その後、水の上面に接触しているウエハにイソプロピルアルコール蒸気を送りつつ水からウエハを取り出すことを含んでいる。この乾燥プロセスはマランゴニ乾燥と呼ばれる。
【0005】
[0005]典型的には、集積回路製造業者はウエハ処理機を単純にするとともに集積回路の製造の効率を良くするために、それらのウエハ処理において2種類の洗浄のうちの1つだけを用いる。しかしながら、スピン洗浄は疎水性表面を効果的に洗浄せず、浸漬洗浄は一般的に親水性表面を洗浄するのに好ましくないので、そのような処理は全く効率が良くない。
【発明の概要】
【0006】
[0006]発明の一態様によれば、半導体基板処理装置及び半導体基板を処理する方法が提供される。半導体基板処理装置には、半導体基板支持体と、半導体基板支持体上に位置する分配ヘッドと、液体容器と、搬送サブシステムが含まれてもよい。半導体基板は半導体基板支持体上に載置されてもよく、第1半導体処理液がその上に分配される。ウエハもまた、第1半導体処理液を除去するために半導体基板支持体によって回転されてもよい。搬送サブシステムは半導体基板を液体容器に搬送してもよく、半導体基板は第2半導体処理液に浸漬されてもよい。その後、半導体基板が第2半導体処理液体の表面と接触している半導体基板の表面に蒸気が送られるとともに半導体基板が第2半導体処理液体から取り出されてもよい。
【0007】
[0007]本発明は、添付図面によって一例として記載される。
発明の詳細な説明
[0017]図1〜図6Eは、半導体基板処理装置及び半導体基板を処理するための方法を示す図である。半導体基板処理装置には、半導体基板支持体と、半導体基板支持体上に位置する分配ヘッドと、液体容器と、搬送サブシステムとが含まれてもよい。半導体基板は、半導体基板支持体上に載置されてもよく、第1半導体処理液が上部に分配される。ウエハは、また、半導体基板支持体によって回転されてもよく、第1半導体処理液を除去する。搬送サブシステムは、半導体基板が第2半導体処理液に浸漬されてもよい液体容器に半導体基板を搬送することができる。その後、半導体基板が第2の半導体処理液の表面と接触している半導体基板の表面に蒸気が送られると共に半導体基板は第2半導体処理液から取り出されてもよい。
【0008】
[0018]図1は、半導体ウエハ処理装置10の実施形態を示す図である。ウエハ処理装置10は、フレーム12と、ウエハカセット14と、ウエハ処理チャンバ16と、搬送サブシステム18と、コンピュータ制御盤19とを含んでいる。フレーム12は、実質的にその第一端に取り付けられたカセット14で調整することができる。搬送サブシステムはフレーム12の中央部分に位置し、ウエハ処理チャンバ16は搬送サブシステム18の反対側に配置されてもよい。
【0009】
[0019]ウエハカセット14はフレーム12の一端にあり、当該技術において一般に理解されるように、前面ドア付きポッド(FOUP)である。カセット14は、直径が、例えば、200ミリメートル又は300ミリメートルのウエハのような複数の半導体基板を保持する大きさと形をしていてもよい。
【0010】
[0020]ウエハ処理チャンバ16には、第1、第2、第3タイプの処理チャンバ、例えば、プラズマ灰化チャンバ20、スピン洗浄チャンバ22、垂直浸漬洗浄チャンバ24が含まれてもよい。垂直浸漬洗浄チャンバ24には、垂直浸漬洗浄装置26が含まれてもよい。
【0011】
[0021]搬送サブシステム18、又はメカニズムには、ロボットトラック28とロボット30が含まれてもよい。ロボットトラック28はフレーム12上にあってもよく、フレームの第一端12からウエハカセット14の近くでウエハカセット14の反対側のフレームの第2端12に伸びる。ロボット30は、可動的にロボットトラック28に取り付けられてもよく、ロボットアーム32とウエハ支持体34を含んでもよい。
【0012】
[0022]ウエハ支持体、ウエハチャック、ウエハグリッパという用語が同じ意味で用いることができ、それらの用語の具体的ないずれか1つの使用がいずれにせよ限定されることを意味しないことは留意すべきである。
【0013】
[0023]ウエハ支持体34は、直径が、例えば、200mm又は300mmのウエハのような半導体基板を支持することができる。ロボットアーム32は、ロボットトラック28上のロボット30の位置によっては、ウエハカセット14又はウエハ処理チャンバ16のいずれか1つにウエハ支持体34を伸ばすためにロボット30に相対して移動可能であってもよい。
【0014】
[0024]コンピュータ制御盤19は、当該技術において一般に理解されるように、命令を実行するためのメモリへ接続されたプロセッサにおいて一組の命令を記憶するためのメモリを有するコンピュータの形であってもよい。コンピュータ制御盤19は、フレーム12、カセット14、ウエハ処理チャンバ16、搬送サブシステム18に電気的に接続されてもよい。
【0015】
[0025]図2は、プラズマ灰化処理チャンバ20を示す図である。プラズマ灰化チャンバ20には、チャンバ壁36、内部のウエハスリット38、ウエハチャック40、プラズマ発生器42が含まれてもよい。チャンバ壁36は断面図においてほぼ正方形であってもよく、ウエハスリット38は搬送サブシステム18に最も近いチャンバ壁36の一辺にあってもよい。ウエハチャック40はチャンバ壁36の下の部分に取り付けられてもよく、例えば、直径200mm又は300mmの半導体ウエハを支持体するのに適切な大きさであってもよい。プラズマ発生器42はチャンバ壁36の上端に取り付けられてもよく、図示されていないが、高電圧電極が含まれてもよく、当該技術において一般に理解されるように、プラズマガス源に接続されてもよい。
【0016】
[0026]図3はスピン洗浄チャンバ22の1つを示す図である。スピン洗浄チャンバ22には、チャンバ壁44とその中のウエハスリット46と、ウエハチャック48と、ディスペンスヘッド50とが含まれてもよい。チャンバ壁44は、断面においてほぼ正方形であり、チャンバ壁44の一辺のウエハスリット46が搬送サブシステム18に最も近い。ウエハチャック48は図2に示されるウエハチャック40と同様の大きさであってもよく、スピン洗浄チャンバ22の下の部分にあってもよい。詳細に示されていないが、ウエハチャック48は半導体ウエハを毎分3000回転(rpm)のように高速で回転、又はスピンさせることができるフレーム12に取り付けられてもよい。分配ヘッド50はチャンバ壁44の上の部分から吊り下げられてもよく、ウエハチャック48の中央部分の真上にあってもよい。詳細に示されていないが、分配ヘッド50は、当該技術において一般に理解されるように、半導体処理流体源に接続されてもよい。
【0017】
[0027]図4Aは垂直浸漬洗浄装置26を示す図である。垂直浸漬洗浄装置26には、本体52と、ウエハグリッパ54が含まれてもよい。本体52は形がほぼ矩形であり、その上端にウエハスリット56がある。ウエハグリッパ54は本体52に可動的に取り付けられてもよく、直径200〜300mmの半導体ウエハのような半導体基板を収容する大きさであってもよい。ウエハグリッパ54が搬送サブシステム18の部品であると理解されてもよいことは留意すべきである。
【0018】
[0028]図4Bは垂直浸漬洗浄装置26の1つの本体52を示す図である。ウエハスリット56に加えて、本体52には蒸気ノズル60と共に蒸気パイプ58と、内部に第1タンク液体64が含まれてもよい液体タンク62と、注入口66と、ドレイン68が含まれる。蒸気パイプ58は、ウエハスリット56の対向する側の本体52の壁に取り付けられてもよい。蒸気パイプ58には内部に開口部が含まれてもよく、それらは蒸気ノズル60を形成している。図示されていないが、蒸気パイプ58が半導体処理蒸気源に接続されてもよいことは理解すべきである。液体タンク62は、蒸気パイプ58の下に本体52の残りを占めてもよい。注入口66とドレイン68は本体の下の端にあってもよく、液体タンク62に接続されてもよい。第1タンクの液体64は注入口66を通して液体タンク62にポンプで送られてもよい。
【0019】
[0029]使用にあたり、図1を再び参照すると、ウエハ78のような複数の半導体基板がウエハカセット14に挿入されてもよい。図6Aは半導体基板78の1つの例の一部を示す図である。ウエハ78はシリコンからできていてもよく、その上面に形成されるp形トランジスタ80とn形トランジスタ82を持ってもよく、その間にトレンチがある。トランジスタ80とトランジスタ82の各々には、ゲート84と、ゲート84の対向側に形成されるスペーサ86と、ゲートの真下のゲート誘電体88と、ソースとドレインのトレンチ90が含まれてもよい。フォトレジスト層92はウエハ78上に形成されたが、フォトレジスト層92はp形トランジスタ80上で行われてもよいイオン注入のようなウエハ製造プロセスからn形トランジスタ82を保護するためにn形トランジスタ82を覆っているだけであってもよい。
【0020】
[0030]図1を再び参照すると、コンピュータ制御盤19は以下の処理ステップを行うために、搬送サブシステム18とウエハ処理チャンバ16を制御してもよい。ロボット30はウエハカセット14の近くの位置へロボットトラック28に沿って移動させてもよい。ロボットアーム32はウエハカセット14の1つへウエハ支持体34を到達させてもよく、ウエハカセット14の1つから半導体ウエハ78の1つを取り出してもよい。その後、ロボット30はウエハ78をプラズマ灰化チャンバ20へ搬送させてもよい。
【0021】
[0031]図5Aを参照すると、ロボットは、ウエハ支持体34をウエハスリット38を通ってプラズマ灰化チャンバ20へ到達させてもよく、ウエハ78をウエハチャック40上に載置させてもよい。その後、プラズマ発生器42が酸素のような具体的な処理ガスから高エネルギープラズマを生成させるために活性化される。プラズマ70はトランジスタ80と82がその上に形成されたウエハ78の上面に送られる。
【0022】
[0032]ここで図6Bを参照すると、プラズマ灰化チャンバ20内でウエハ78がプラズマ処理を受けた後に、フォトレジスト層92は実質的に完全に除去された。しかしながら、酸化物層94は、特にソースとドレインのトレンチ90内で基板78の上面上で成長した。酸化物層94は、酸化炉内で意図的に成長させてもよい。酸化物層94は、親水性面を持ってもよい。プラズマ灰化プロセスもまた、除去されたフォトレジスト又は金属パーティクル96からの灰分のような他の砕片又は残渣が残ることがある。
【0023】
[0033]再び図1を参照すると、その後、ロボット30はウエハ78をプラズマ灰化チャンバ20から取り出すとともにウエハ78をスピン洗浄チャンバ22の1つへ搬送するためにロボットアーム72が用いられてもよい。
【0024】
[0034]図5Bを参照すると、ロボットアーム32はフォトレジスト又は金属パーティクルを除去しウエハ78を洗浄するためにウエハ78をスピン洗浄チャンバ22内のウエハチャック48上に載置させてもよい。スピン洗浄チャンバ22内で、アンモニアや過酸化水素のような半導体処理液体が分配ヘッド50を通ってウエハ78に分配されてもよい。その後、ウエハ78はウエハ78の中心軸97について1000rpmでウエハチャック48によりスピンされてもよい。ウエハ78のスピンにより生じた遠心力はほぼ全ての半導体処理液体をウエハ78の表面から取り除き、それによってウエハ78を乾燥させることができる。
【0025】
[0035]図6Cは、スピン洗浄チャンバ22内でのスピン洗浄プロセス後の半導体ウエハ78を示す図である。ほぼ全ての灰分と金属パーティカル96がスピン洗浄プロセスによりウエハ78上の酸化物層94の親水性表面から除去されたことは留意すべきである。
【0026】
[0036]再び図1を参照すると、その後、ロボット30は半導体ウエハ78をスピン洗浄チャンバ22から垂直浸漬洗浄チャンバ24へ搬送してもよい。
【0027】
[0037]図4Aを参照すると、ロボットアーム32はウエハ78を垂直浸漬洗浄装置26の1つのウエハグリッパ54に配置させてもよい。
【0028】
[0038]ここで図5Cを参照すると、その後、酸化物層94を除去し更にウエハ78を洗浄するためにウエハグリッパ44によって垂直浸漬洗浄装置26の本体52内の液体タンク62にウエハ78を入れてもよい。詳細に示されていないが、ウエハグリッパ44がロボットアーム32からウエハ78を受け取り、更にウエハ78を垂直浸漬洗浄装置26の本体52へ搬送してもよいことは理解すべきである。図示されるように、ウエハ78の上面及び下面が第1タンク液64の表面75とほぼ垂直であってもよく又はウエハ78の中心軸97が第1タンク液64の表面75とほぼ平行であってもよいという点でウエハ78は第1タンク液64に垂直に浸漬される。
【0029】
[0039]図5Dを参照すると、ウエハ78は第1タンク液64内に縦方向に完全に浸漬されてもよく、それにより、液体タンク62内の浸漬位置にウエハが配置される。第1タンク液64はフッ化水素酸か又は酸化物層94を除去するのに適した他の半導体処理液であってもよい。
【0030】
[0040]図6Dは、ウエハ78が第1タンク液64の中に浸漬された後のウエハ78を示す図である。酸化物層94が除去され、露出したウエハ78のシリコンが疎水性面を有することがあることは留意すべきである。
【0031】
[0041]図5Eに示されるように、その後、第1タンク液64は液体タンク62からドレイン68を通って排出され、処分されるか又は再循環される。
【0032】
[0042]図5Fに示されるように、その後、脱イオン水、又は他の半導体処理液のような第2タンク液74は、ウエハ78をすすぐために注入口66を通って液体タンク62へポンプで送られてもよい。
【0033】
[0043]図5Gに示されるように、第2タンク液74は、ウエハ78の全体が第2タンク液74の中に浸漬されウエハ78が液体タンク62内で浸漬位置にあるように第1タンク液と同じ深さまでポンプで送られてもよい。
【0034】
[0044]図5Hに示されるように、その後、なお垂直に向けられたままのウエハ78は第2タンク液と液体タンク62からウエハグリッパ54によって除去されてもよい。ウエハ78が第2タンク液74から取り出されるので、イソプロピルアルコール(IPA)蒸気76、又はその中に溶解された場合に水の表面張力を低下させる他の適切な蒸気は、ウエハ78が乾燥させるために第2タンク液から引かれるにつれて、蒸気パイプ58と蒸気ノズルからウエハ78の対向する側(上面と下面のような)に送られる。図示されるように、ウエハ78の上面及び下面が第2タンク液74の表面75に接触する場合にウエハ78が第2タンク液74から引かれるにつれて、第2タンク液74からメニスカス98がウエハ78の両側上に形成する。ウエハ78の両側のIPA蒸気76はメニスカス98の上端に送られる。IPA蒸気がメニスカス98とウエハ78に当たるにつれて、第2タンク液74は第2タンク液74の残りと液体タンク62へ戻され、ウエハ78の疎水性表面から“押し出し”される。結果として、ウエハ78が垂直浸漬洗浄装置26の本体52から引き出される場合、ウエハ78はほぼ完全に乾いている。
【0035】
[0045]詳細に示されていないが、図5Cと同様に、ウエハ78の上面が第2タンク液74の表面75にほぼ垂直であってもよく、又はウエハ78の中心軸97が第2タンク液74の表面75とほぼ平行であってもよく、ウエハ78は第2タンク液74から取り出されている。
【0036】
[0046]再び図1を参照すると、その後、ウエハ78は垂直浸漬洗浄チャンバ24から取り出されてもよく、ロボット30によってウエハカセット14に戻されて搬送されてもよい。その後、ウエハ78は他のウエハ処理装置に移されてもよい。
【0037】
[0047]図6Eに示されるように、その後、ソースとドレインの領域100は半導体ウエハ78上のソースとドレインのトレンチ90に堆積されてもよい。図6Eに示される処理ステップは図1に示されるものと別個の半導体ウエハ処理装置において行われてもよいことは理解すべきである。
【0038】
[0048]図6A-図6Eに示されるウエハ78が本明細書に記載される発明の実施形態で処理され得る1つの半導体基板の例としてのみのものであることは理解すべきである。
【0039】
[0049]一利点は、親水性と疎水性の表面がそれぞれに最も適した技術を用いて洗浄され乾燥され得ることである。それ故、より効果的なウエハ処理装置及び方法は提供される。
【0040】
[0050]半導体基板処理装置10によって処理される1つの半導体ウエハ78だけが記載されているが、複数のウエハが異なる処理チャンバ16によって供給される種々の処理ステップを同時に受ける装置10内であってもよいことは理解すべきである。例えば、再び図1を参照すると、ロボット30が第1ウエハをプラズマ灰化処理チャンバ20からスピン洗浄チャンバ22の1つに搬送した後、第2ウエハがカセット14からプラズマ灰化処理(ash processing)チャンバ20へ搬送されてもよい。同様に、ロボット30が第1ウエハをスピン洗浄チャンバ22から垂直浸漬洗浄チャンバ24に移した後に、第2ウエハがスピン洗浄チャンバ22に搬送されてもよく、第3ウエハがプラズマ灰化処理チャンバ20に搬送されてもよい。このように複数のウエハを同時に処理することが可能であり、これにより、ウエハの生産が増大する。
【0041】
[0051]発明の他の実施形態は、追加のスピン洗浄チャンバ又は垂直浸漬洗浄チャンバのようなプラズマ灰化チャンバのほかに、追加の又は異なった処理チャンバを有してもよい。プラズマ灰化チャンバは水素のような異なったプラズマガスを用いてもよい。装置はプラズマ灰化チャンバを全く含まなくてもよい。ウエハが種々のチャンバによって処理される順序は同様に異なってもよい。
【0042】
[0052]或る例示的実施形態が記載され、添付図面に示されてきたが、このような実施形態は単に例示であり、本発明を限定するものでないこと、また、当業者に修正が生じてもよいので図示され説明される個々の構成及び装置に限定されないことは理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、プラズマ灰化チャンバ、スピン洗浄チャンバ、垂直浸漬洗浄チャンバを含む半導体基板処理装置の平面図である。
【図2】図2は、プラズマ灰化処理チャンバの側断面図である。
【図3】図3は、スピン洗浄処理チャンバの側断面図である。
【図4A】図4Aは、垂直浸漬洗浄チャンバ内の垂直浸漬洗浄装置の透視図である。
【図4B】図4Bは、図4Aの垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図5A】図5Aは、プラズマ灰化プロセスを示すプラズマ灰化処理チャンバの側断面図である。
【図5B】図5Bは、スピン洗浄プロセスを示すスピン洗浄チャンバの側断面図である。
【図5C】図5Cは、垂直浸漬洗浄プロセスを示す垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図5D】図5Dは、垂直浸漬洗浄プロセスを示す垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図5E】図5Eは、垂直浸漬洗浄プロセスを示す垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図5F】図5Fは、垂直浸漬洗浄プロセスを示す垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図5G】図5Gは、垂直浸漬洗浄プロセスを示す垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図5H】図5Hは、垂直浸漬洗浄プロセスを示す垂直浸漬洗浄装置の側断面図である。
【図6A】図6Aは、ウエハが図5Aに示されたプロセスを受ける半導体ウエハの側断面図である。
【図6B】図6Bは、ウエハが図5Aに示されたプロセスを受ける半導体ウエハの側断面図である。
【図6C】図6Cは、ウエハが図5Aに示されたプロセスを受ける半導体ウエハの側断面図である。
【図6D】図6Dは、ウエハが図5Aに示されたプロセスを受ける半導体ウエハの側断面図である。
【図6E】図6Eは、ウエハが図5Aに示されたプロセスを受ける半導体ウエハの側断面図である。
【符号の説明】
【0044】
10…半導体ウエハ処理装置、12…フレーム、14…カセット、16…ウエハ処理チャンバ、18…搬送サブシステム、19…コンピュータ制御盤、20…プラズマ灰化処理チャンバ、22…スピン洗浄チャンバ、24…垂直浸漬洗浄チャンバ、26…垂直浸漬洗浄装置、28…ロボットトラック、30…ロボット、32…ロボットアーム、34…ウエハ支持体、36…チャンバ壁、38…ウエハスリット、40…ウエハチャック、42…プラズマ発生器、44…チャンバ壁、46…ウエハスリット、48…ウエハチャック、50…分配ヘッド、52…本体、54…ウエハグリッパ、56…ウエハスリット、58…蒸気パイプ、60…蒸気ノズル、62…液体タンク、64…タンク液体、66…注入口、68…排出口、74…タンク液体、75…表面、78…ウエハ、80…p形トランジスタ、82…n形トランジスタ、84…ゲート、90…トレンチ、94…酸化物層、97…中心軸、98…メニスカス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を支持する基板支持体と、内部の分配ヘッドと、を有する第1半導体基板処理チャンバであって、該基板支持体が該半導体基板を回転させることができ、該分配ヘッドが該半導体基板に半導体処理流体を分配するために該半導体基板の上に位置している、前記チャンバと、
内部に半導体基板液体浸漬装置を有する第2半導体基板処理チャンバと、
該半導体基板を該半導体基板支持体から該半導体基板液体浸漬装置に搬送する半導体基板搬送メカニズムと、
を含む半導体基板処理装置。
【請求項2】
該半導体基板の前記回転が、該半導体基板の上面及び下面を伸びる軸の周りで生じる、請求項1記載の半導体基板処理装置。
【請求項3】
該半導体処理流体が第1液体であり、該半導体基板の前記回転によって、ほぼ全ての該第1液体が該半導体基板の該上面から除去される、請求項2記載の半導体基板処理装置。
【請求項4】
第1液体が該半導体基板の該上面に分配され該半導体基板を回転させる前に、該半導体基板の該上面の少なくとも一部が親水性である、請求項3記載の半導体基板処理装置。
【請求項5】
該半導体基板搬送メカニズムが、該半導体基板液体浸漬装置内の第2液体の中に該半導体基板を更に浸漬させ、前記浸漬後に該半導体基板の該上面の少なくとも一部が疎水性である、請求項4記載の半導体基板処理装置。
【請求項6】
該液体浸漬装置が、該第2液体を含有する液体容器と、複数の蒸気ノズルを含み、該半導体基板が該第2液体の表面に接触している該半導体基板の該表面の一方に各蒸気ノズルが蒸気を送る、請求項5記載の半導体基板処理装置。
【請求項7】
該液体浸漬装置が、該半導体基板をつかみ、該第2液体中の浸漬位置に該半導体基板を入れ、且つ該液体から半導体基板を取り出すウエハグリッパを更に備え、該半導体基板が該第2液体から取り出されるときに前記蒸気が送られる、請求項6記載の半導体基板処理装置。
【請求項8】
該液体浸漬装置が、注入口と排出口を更に備え、該注入口と該排出口が該液体容器に接続されている、請求項7記載の半導体基板処理装置。
【請求項9】
第2液体が、フッ化水素酸と脱イオン水の少なくとも1つである、請求項8記載の半導体基板処理装置。
【請求項10】
該第2液体が脱イオン水であり、該半導体基板が該第2液体から取り出されるときに該半導体基板の該上面の少なくとも一部が疎水性である、請求項9記載の半導体基板処理装置。
【請求項11】
フレームと、
半導体基板を支持するために該フレームに接続された半導体基板支持体であって、該半導体基板をスピンさせることができる前記半導体基板支持体と、
該半導体基板支持体の上に位置して、該半導体基板の表面に第1半導体処理液を分配する該フレームに接続された分配ヘッドと、
第2半導体処理流体を含有する該フレームに接続された液体容器と、
該半導体基板支持体から該液体容器に該半導体基板を搬送する半導体基板搬送サブシステムと、
を備えた半導体基板処理装置。
【請求項12】
該半導体基板が、該液体容器内の第2半導体処理液の中に完全に浸漬される、請求項11記載の半導体基板処理装置。
【請求項13】
該半導体基板搬送サブシステムによって、該半導体基板が該第2半導体処理液から更に取り出される、請求項12記載の半導体基板処理装置。
【請求項14】
該半導体基板が上面及び下面を有し、該半導体基板が浸漬しているとともに該上面及び下面が該半導体処理液の表面にほぼ垂直であり、該第2半導体処理液から取り出される、請求項13記載の半導体基板処理装置。
【請求項15】
該半導体基板が該第2半導体処理液の該表面と接触している該半導体基板の該上面及び下面に蒸気を送る複数の蒸気ノズルを更に備えている、請求項14記載の半導体基板処理装置。
【請求項16】
複数の半導体基板を貯蔵する少なくとも1つの半導体基板カセットを更に備えている、請求項15記載の半導体基板処理装置。
【請求項17】
該半導体基板支持体と該分配ヘッドが該フレームに接続された第1半導体処理チャンバ内にあり、該液体容器が該フレームに接続された第2半導体処理チャンバ内にある、請求項16記載の半導体基板処理装置。
【請求項18】
該フレームに接続された第3半導体処理チャンバと、内部に第2半導体基板支持体を有する該第3半導体処理チャンバと、それに接続されたプラズマ発生器とを更に備え、該半導体基板搬送サブシステムが該少なくとも1つの半導体基板カセットから該第1、第2、第3半導体処理チャンバに該半導体基板更に搬送させる、請求項17記載の半導体基板処理装置。
【請求項19】
該第1半導体処理液が該半導体基板に分配され、該半導体をスピンさせる前に、該半導体基板の該表面の少なくとも一部が親水性である、請求項18記載の半導体基板処理装置。
【請求項20】
該半導体基板が該第2半導体処理流体に浸漬した後に該半導体基板の該表面の少なくとも一部が疎水性である、請求項19記載の半導体基板処理装置。
【請求項21】
半導体基板の表面に第1半導体処理液を分配させるステップと、
該半導体基板をスピンさせて、該半導体基板の該表面から該第1半導体基板液を除去するステップと、
該半導体基板を第2半導体処理液に浸漬させるステップと、
を含む方法。
【請求項22】
該半導体基板を該第2半導体処理液から取り出すステップと、該半導体基板が該第2半導体処理液から取り出されるとともに該半導体基板の該表面が該第2半導体処理流体の表面と接触している該半導体基板の該表面に蒸気が送られるステップと、を更に含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】
分配し該基板をスピンさせる前記ステップの間は該基板の該表面が親水性であり、該基板を該第2半導体処理液から取り出す前記ステップの間は該基板の該表面が疎水性である、請求項22記載の方法。
【請求項24】
第3半導体基板処理液に該半導体基板を浸漬させるステップを更に含む、請求項22記載の方法。
【請求項25】
該蒸気がイソプロピルアルコール蒸気である、請求項22記載の方法。
【請求項26】
該半導体基板の該表面が該第2半導体処理液の該表面にほぼ垂直であるとともに該半導体基板が該第2半導体処理流体に浸漬され且つその流体から取り出される、請求項22記載の方法。
【請求項27】
該半導体基板の該表面がその上に形成された複数のトランジスタを有する、請求項22記載の方法。
【請求項28】
該半導体基板の該表面をプラズマに曝して、該トランジスタの少なくとも一部の上に形成されたフォトレジスト層を除去するステップを更に含む、請求項26記載の方法。
【請求項29】
該第1半導体処理流体を該半導体基板の該表面に分配する前記ステップと該半導体基板をスピンさせる前記ステップにより、該半導体基板の該表面から該フォトレジスト残渣のほぼ全部が除去され、分配されスピンされる前記ステップの間、該半導体基板の該表面の少なくとも一部が親水性である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
該半導体基板を該第2半導体処理液に浸漬させる前記ステップの間、該半導体基板の該表面の少なくとも一部が疎水性である、請求項29記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【公表番号】特表2008−510302(P2008−510302A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525630(P2007−525630)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/025823
【国際公開番号】WO2006/020333
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】