説明

半導体装置及びそのテスト方法

【課題】本発明は、半導体チップに形成された抵抗素子の抵抗値を測定する際の精度を向上させることができる半導体装置及びそのテスト方法を提供する。
【解決手段】測定対象の抵抗素子Rinに直列接続されたスイッチング素子TR10と、測定対象の抵抗素子及びスイッチング素子の直列回路にそれぞれ並列接続され、オン状態にされた場合にはそれぞれ所望の抵抗値を有する複数のトランジスタTR201及びTR202と、スイッチング素子をオフ状態にした上で、複数のトランジスタのスイッチング動作を制御し、複数のトランジスタによって形成される抵抗の抵抗値を変化させることにより、測定対象の抵抗素子に接続されるように生じる寄生抵抗Rp、Rs、Rb、Rps及びRsbの抵抗値を測定した後、スイッチング素子をオン状態にすると共に、複数のトランジスタをオフ状態にすることにより、寄生抵抗の抵抗値を基に、測定対象の抵抗素子の抵抗値を測定する測定部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びそのテスト方法に関する。
【背景技術】
【0002】
出荷時の量産テストとしては、前工程が終了した後、ウエーハ上に形成された複数のシリコンチップの電気的試験をウエーハ状態で行うことにより、良品チップを選別するウエーハテストと、当該選別された良品チップにダイシングを行ってパッケージに組み込み、得られたICチップの電気的試験を行うファイナルテストとがある。
【0003】
かかる量産テストを行う際には、例えばシリコンチップに形成された各抵抗が有する抵抗値の合計値を測定する場合がある。この測定は、測定対象のシリコンチップにテスタを接続した後、シリコンチップに所望の電圧を印加し、当該シリコンチップに流れる電流を測定することにより行われる。
【0004】
この場合、測定対象であるシリコンチップ内部に形成された各抵抗の抵抗値の合計値と、シリコンチップ及びテスタ間に生じる寄生抵抗の抵抗値の合計値とを加算した値を測定することになる。
【0005】
近年では、シリコンチップ内部に形成される各抵抗の抵抗値の合計値が低くなってきており、シリコンチップ及びテスタ間に生じる寄生抵抗の抵抗値の合計値が高い場合には、シリコンチップ内部に形成された各抵抗の抵抗値の合計値を正確に測定することができなくなるという問題があった。
【0006】
以下、コンタクト抵抗測定素子に関する文献名を記載する。
【特許文献1】特開平4−316344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、半導体チップに形成された抵抗素子の抵抗値を測定する際の精度を向上させることができる半導体装置及びそのテスト方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による半導体装置は、
測定対象の抵抗素子に直列接続されたスイッチング素子と、
前記測定対象の抵抗素子及び前記スイッチング素子の直列回路にそれぞれ並列接続され、オン状態にされた場合にはそれぞれ所望の抵抗値を有する複数のトランジスタと、
前記スイッチング素子をオフ状態にした上で、前記複数のトランジスタのスイッチング動作を制御し、前記複数のトランジスタによって形成される抵抗の抵抗値を変化させることにより、前記測定対象の抵抗素子に接続されるように生じる寄生抵抗の抵抗値を測定した後、前記スイッチング素子をオン状態にすると共に、前記複数のトランジスタをオフ状態にすることにより、前記寄生抵抗の抵抗値を基に、前記測定対象の抵抗素子の抵抗値を測定する測定部と
を備える。
【0009】
本発明の一態様による半導体装置のテスト方法は、
測定対象の抵抗素子に直列接続されたスイッチング素子と、
前記測定対象の抵抗素子及び前記スイッチング素子の直列回路にそれぞれ並列接続され、オン状態にされた場合にはそれぞれ所望の抵抗値を有する複数のトランジスタとを有する半導体装置をテストする際に、
前記スイッチング素子をオフ状態にした上で、前記複数のトランジスタのスイッチング動作を制御し、前記複数のトランジスタによって形成される抵抗の抵抗値を変化させることにより、前記測定対象の抵抗素子に接続されるように生じる寄生抵抗の抵抗値を測定するステップと、
前記スイッチング素子をオン状態にすると共に、前記複数のトランジスタをオフ状態にすることにより、前記寄生抵抗の抵抗値を基に、前記測定対象の抵抗素子の抵抗値を測定するステップと
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の半導体装置及びそのテスト方法によれば、半導体チップに形成された抵抗素子の抵抗値を測定する際の精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
(1)第1の実施の形態
図1に、本発明の第1の実施の形態による抵抗測定装置10の構成を示す。因みに、この抵抗測定装置10は、ウエーハテストによって選別された良品チップにダイシングを行ってパッケージに組み込み、得られたICチップの電気的試験を行うファイナルテストを実行する際に用いられる。
【0013】
具体的には、この抵抗測定装置10は、シリコンチップ20が組み込まれたパッケージ30を、テスタ用ボード50上に載置されたソケット40に接続することにより形成され、さらにテスタ用ボード50にはテスタ55が接続されている。シリコンチップ20には、所望の抵抗値を有する複数の抵抗が形成され、内部抵抗Rinは、これら各抵抗の合成抵抗を示す。従って、内部抵抗Rinの抵抗値は、シリコンチップ20に形成された各抵抗の合成抵抗が有する抵抗値を示す。
【0014】
この測定対象の内部抵抗Rinには、スイッチング素子としてのMOSトランジスタTR10が直列に接続され、内部抵抗Rin及びMOSトランジスタTR10の直列回路には、同一のトランジスタ特性を有するMOSトランジスタTR201及びTR202がそれぞれ並列に接続されている。
【0015】
この実施の形態の場合、パッケージ30は、寄生抵抗として、パッケージ抵抗Rp1及びRp2を有し、ソケット40は、寄生抵抗として、ソケット抵抗Rs1及びRs2を有し、テスタ用ボード50は、寄生抵抗として、ボード抵抗Rb1及びRb2を有する。さらに、パッケージ30及びソケット40間には、寄生抵抗として、接触抵抗Rps1及びRps2を有し、ソケット40及びテスタ用ボード50間には、寄生抵抗として、接触抵抗Rsb1及びRsb2を有する。
【0016】
ところで、抵抗測定装置10は、シリコンチップ20に電圧Vddを印加し、シリコンチップ20に流れる電流Iを測定することにより、測定対象であるシリコンチップ20内部に形成された各抵抗の合成抵抗である内部抵抗Rinの抵抗値を測定する。
【0017】
具体的には、始めに、MOSトランジスタ10をオフ状態にし、内部抵抗Rinが接続されていない状態にする。次いで、MOSトランジスタTR201及びTR202が、オン状態にされたときにそれぞれ所望の抵抗値Rtrを有するように、MOSトランジスタTR201及びTR202のドレイン及びソース間に印加されるドレイン/ソース間電圧、すなわち電圧Vddを調整する。
【0018】
一般に、MOSトランジスタTR201及びTR202は、ドレイン/ソース間電圧が増加することに応じて、一定の傾き(すなわち抵抗値Rtr)を有するように、ドレイン及びソース間に流れる電流値が増加する線形領域と、電流が一定値に達した後には、当該一定値をほぼ保持する領域とを有する。本実施の形態の場合、線形領域の範囲内において、ドレイン/ソース間電圧を調整する。
【0019】
次いで、MOSトランジスタTR201をオン状態にすると共に、MOSトランジスタTR202をオフ状態にし、抵抗測定装置10を流れる電流I1を測定する。このMOSトランジスタTR201のみがオン状態にされた場合における、抵抗測定装置10全体が有する合成抵抗の抵抗値R1は、電圧Vddと電流I1とによって、次式
R1=Vdd/I1 ・・・(1)
のように表される。
【0020】
ここで、抵抗測定装置10のうち、シリコンチップ20の外部60に存在する外部寄生抵抗が有する抵抗値の合計値をRexとすると、当該合計値Rexは、次式
Rex=R1−Rtr/1 ・・・(2)
のように表される。なお、抵抗値Rtrの分母の“1”は、オン状態にされたMOSトランジスタTR201の個数を表す。
【0021】
続いて、MOSトランジスタTR201及びTR202をいずれもオン状態にし、抵抗測定装置10を流れる電流I2を測定する。これらMOSトランジスタTR201及びTR202がオン状態にされた場合における、抵抗測定装置10全体が有する合成抵抗の抵抗値R2は、電圧Vddと電流I2とによって、次式
R2=Vdd/I2 ・・・(3)
のように表される。
【0022】
ここで、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexは、上述の(2)式と同様に、次式
Rex=R2−Rtr/2 ・・・(4)
のように表される。なお、抵抗値Rtrの分母の“2”は、オン状態にされたMOSトランジスタTR201及びTR202の個数を表す。
【0023】
これら(2)及び(4)式から、外部寄生抵抗が有する抵抗値の合計値Rexを消去すると、次式
R1−Rtr/1=R2−Rtr/2 ・・・(5)
が成立し、この(5)式を整理すると、次式
Rtr=(R1−R2)×2 ・・・(6)
のように表される。
【0024】
続いて、上述の(1)式によって、MOSトランジスタTR201のみがオン状態にされた場合における、抵抗測定装置10全体の合成抵抗の抵抗値R1を算出すると共に、上述の(3)式によって、MOSトランジスタTR201及びTR202がオン状態にされた場合における、抵抗測定装置10全体の合成抵抗の抵抗値R2を算出する。
【0025】
そして、算出された抵抗値R1及びR2を、上述の(6)式に代入することにより、ドレイン/ソース間電圧を調整した上で、オン状態にされたMOSトランジスタTR201及びTR202が有する抵抗値Rtrを算出する。この抵抗値Rtrを上述の(4)式に代入することにより、外部寄生抵抗が有する抵抗値の合計値Rexを算出する。
【0026】
その結果、この寄生抵抗が有する抵抗値の合計値Rexが所定値より低い場合には、MOSトランジスタTR10をオン状態にすると共に、MOSトランジスタTR201及びTR202をオフ状態にする。そして、抵抗測定装置10を流れる電流Iを測定することにより、当該抵抗測定装置10全体が有する合成抵抗の抵抗値を算出する。この算出された抵抗測定装置10全体の合成抵抗の抵抗値から、シリコンチップ20の外部60に存在する外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexを減算することにより、シリコンチップ20内部に形成された内部抵抗Rinの抵抗値を算出する。
【0027】
従って、本実施の形態の場合、例えば、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexを測定する場合と、内部抵抗Rinの抵抗値を測定する場合とにおいて、ソケット40上に載置するICチップ(シリコンチップ20及びパッケージ30)を入れ替える必要がない。これにより、接触抵抗Rps及びRsbの抵抗値が変化することがなく、より正確に内部抵抗Rinの抵抗値を測定することができる。
【0028】
これに対して、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexが所定値より高い場合には、接触抵抗Rps及びRsbの抵抗値が高いと判断し、再度、接続し直して測定を行う。
【0029】
このように本実施の形態によれば、シリコンチップ20に形成された内部抵抗Rinの抵抗値を測定する際の精度を向上させることができ、従って良品/不良品の判定をより正確に行うことができる。
【0030】
また、本実施の形態によれば、シリコンチップ20が本来有する回路素子に対して、MOSトランジスタTR10並びにTR201及びTR202を追加するだけで良く、その分、より簡易な構成で測定を行うことができる。
【0031】
(2)第2の実施の形態
図2に、本発明の第2の実施の形態による抵抗測定装置100の構成を示す。本実施の形態のシリコンチップ110では、測定対象の内部抵抗RinにMOSトランジスタTR10が直列に接続され、内部抵抗Rin及びMOSトランジスタTR10の直列回路に、同一のトランジスタ特性を有する、3個以上のMOSトランジスタTR201〜TR20nがそれぞれ並列に接続されている。なお、抵抗測定装置100のうち、シリコンチップ110を除く要素は、図1に示された要素と同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
以下、測定対象であるシリコンチップ110内部に形成された各抵抗の合成抵抗である、内部抵抗Rinの抵抗値を測定する測定方法について説明する。
【0033】
始めに、第1の実施の形態と同様に、MOSトランジスタ10をオフ状態にし、内部抵抗Rinが接続されていない状態にする。次いで、MOSトランジスタTR201〜TR20nが、オン状態にされたときにそれぞれ所望の抵抗値Rtrを有するように、ドレイン/ソース間電圧すなわち電圧Vddを調整する。
【0034】
次いで、MOSトランジスタTR201〜TR20nを全てオン状態にし、抵抗測定装置100を流れる電流Inを測定する。これらMOSトランジスタTR201〜TR20nが全てオン状態にされた場合における、抵抗測定装置100全体が有する合成抵抗の抵抗値Rnは、電圧Vddと電流Inとによって、次式
Rn=Vdd/In ・・・(7)
のように表される。
【0035】
ここで、抵抗測定装置100のうち、シリコンチップ110の外部60に存在する外部寄生抵抗が有する抵抗値の合計値をRexとすると、当該合計値Rexは、次式
Rex=Rn−Rtr/n ・・・(8)
のように表される。なお、抵抗値Rtrの分母の“n”は、オン状態にされたMOSトランジスタTR201〜TR20nの個数を表す。
【0036】
続いて、MOSトランジスタTR20nをオフ状態にし、MOSトランジスタTR201〜TR20n-1がオン状態である場合における、抵抗測定装置100を流れる電流In-1を測定する。これらMOSトランジスタTR201〜TR20n-1がオン状態にされた場合における、抵抗測定装置100全体が有する合成抵抗の抵抗値Rn-1は、電圧Vddと電流In-1とによって、次式
n-1=Vdd/In-1 ・・・(9)
のように表される。
【0037】
ここで、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexは、上述の(8)式と同様に、次式
Rex=Rn-1−Rtr/(n−1) ・・・(10)
のように表される。なお、抵抗値Rtrの分母の“n−1”は、オン状態にされたMOSトランジスタTR201〜TR20n-1の個数を表す。
【0038】
これら(8)及び(10)式から、外部寄生抵抗が有する抵抗値の合計値Rexを消去すると、次式
n-1−Rtr/(n−1)=Rn−Rtr/n ・・・(11)
が成立し、この(11)式を整理すると、次式
Rtr=(Rn-1−Rn)/(1/(n−1)−1/n) ・・・(12)
のように表される。
【0039】
続いて、上述の(7)式によって、MOSトランジスタTR201〜TR20nが全てオン状態にされた場合における、抵抗測定装置100全体の合成抵抗の抵抗値Rnを算出すると共に、上述の(9)式によって、MOSトランジスタTR201〜TR20n-1がオン状態にされた場合における、抵抗測定装置100全体の合成抵抗の抵抗値Rn-1を算出する。
【0040】
そして、算出された抵抗値Rn及びRn-1を、上述の(12)式に代入することにより、ドレイン/ソース間電圧を調整した上で、オン状態にされたMOSトランジスタTR201〜TR20nが有する抵抗値Rtrを算出する。この抵抗値Rtrを上述の(10)式に代入することにより、外部寄生抵抗が有する抵抗値の合計値Rexを算出する。
【0041】
その結果、この寄生抵抗が有する抵抗値の合計値Rexが所定値より低い場合には、MOSトランジスタTR10をオン状態にすると共に、MOSトランジスタTR201〜TR20nをオフ状態にする。そして、抵抗測定装置100を流れる電流Iを測定することにより、当該抵抗測定装置100全体が有する合成抵抗の抵抗値を算出する。この算出された抵抗測定装置100全体の合成抵抗の抵抗値から、シリコンチップ110の外部60に存在する外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexを減算することにより、シリコンチップ110内部に形成された内部抵抗Rinの抵抗値を算出する。
【0042】
従って、本実施の形態の場合、第1の実施の形態と同様に、内部抵抗Rinの抵抗値を測定する際、ソケット40上に載置するICチップ(シリコンチップ110及びパッケージ30)を入れ替える必要がない。これにより、接触抵抗Rps及びRsbの抵抗値が変化することがなく、より正確に内部抵抗Rinの抵抗値を測定することができる。
【0043】
これに対して、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexが所定値より高い場合には、接触抵抗Rps及びRsbの抵抗値が高いと判断し、再度、接続し直して測定を行う。
【0044】
このように本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、シリコンチップ110に形成された内部抵抗Rinの抵抗値を測定する際の精度を向上させることができ、従って良品/不良品の判定をより正確に行うことができる。
【0045】
なお、本実施の形態のように、内部抵抗Rin及びMOSトランジスタTR10の直列回路に、3個以上のMOSトランジスタTR201〜TR20nをそれぞれ並列接続すれば、2個のMOSトランジスタTR201及びTR202を並列接続する第1の実施の形態と比較して、オン状態にされたMOSトランジスタTR201〜TR20nが有する抵抗値Rtrにばらつきがある場合であっても、内部抵抗Rinの抵抗値を測定する際の精度をより向上させることができる。
【0046】
ここで図3に、オン状態にされたMOSトランジスタTR201〜TR20nの個数と、抵抗測定装置100を流れる電流値Iとの関係を示す。この図3に示すように、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexが、オン状態にされたMOSトランジスタTR201〜TR20nが有する抵抗値Rtrより十分低い場合には、グラフG1は直線に近くなる。
【0047】
これに対して、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexが、抵抗値Rtrより十分高い場合には、グラフG2は曲線になり、オン状態にするMOSトランジスタTR201〜TR20nの個数を増加させても、電流値Iが増加する度合いが小さくなる。
【0048】
従って、例えば、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexが所定値より高いか否かのみをテストする場合には、外部寄生抵抗の抵抗値の合計値Rexを測定することなく、この図3におけるグラフの曲率に基づいて、当該テストを簡単に行うことができる。
【0049】
なお、上述の実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではない。例えば、測定対象であるシリコンチップ20及び110内部に形成された内部抵抗Rinの抵抗値を測定する測定方法を、ファイナルテストではなく、ウエーハテストを実行する際に使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施の形態による抵抗測定装置の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による抵抗測定装置の構成を示す回路図である。
【図3】オン状態にされたMOSトランジスタの個数と、抵抗測定装置を流れる電流値Iとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
【0051】
10、100 抵抗測定装置
20、110 シリコンチップ
30 パッケージ
40 ソケット
50 テスタ用ボード
55 テスタ
Rin 内部抵抗
TR10、TR20 MOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象の抵抗素子に直列接続されたスイッチング素子と、
前記測定対象の抵抗素子及び前記スイッチング素子の直列回路にそれぞれ並列接続され、オン状態にされた場合にはそれぞれ所望の抵抗値を有する複数のトランジスタと、
前記スイッチング素子をオフ状態にした上で、前記複数のトランジスタのスイッチング動作を制御し、前記複数のトランジスタによって形成される抵抗の抵抗値を変化させることにより、前記測定対象の抵抗素子に接続されるように生じる寄生抵抗の抵抗値を測定した後、前記スイッチング素子をオン状態にすると共に、前記複数のトランジスタをオフ状態にすることにより、前記寄生抵抗の抵抗値を基に、前記測定対象の抵抗素子の抵抗値を測定する測定部と
を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記測定部は、
前記複数のトランジスタのうち、オン状態にされた前記トランジスタの個数と、前記半導体装置を流れる電流との関係を解析することにより、前記寄生抵抗の抵抗値が所定値より高いか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記測定対象の抵抗素子、前記スイッチング素子及び前記複数のトランジスタは、同一の半導体チップ上に形成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
測定対象の抵抗素子に直列接続されたスイッチング素子と、
前記測定対象の抵抗素子及び前記スイッチング素子の直列回路にそれぞれ並列接続され、オン状態にされた場合にはそれぞれ所望の抵抗値を有する複数のトランジスタとを有する半導体装置をテストする際に、
前記スイッチング素子をオフ状態にした上で、前記複数のトランジスタのスイッチング動作を制御し、前記複数のトランジスタによって形成される抵抗の抵抗値を変化させることにより、前記測定対象の抵抗素子に接続されるように生じる寄生抵抗の抵抗値を測定するステップと、
前記スイッチング素子をオン状態にすると共に、前記複数のトランジスタをオフ状態にすることにより、前記寄生抵抗の抵抗値を基に、前記測定対象の抵抗素子の抵抗値を測定するステップと
を備えることを特徴とする半導体装置のテスト方法。
【請求項5】
前記寄生抵抗の抵抗値を測定するステップでは、
前記複数のトランジスタのうち、オン状態にされた前記トランジスタの個数と、前記半導体装置を流れる電流との関係を解析することにより、前記寄生抵抗の抵抗値が所定値より高いか否かを判定することを特徴とする請求項4記載の半導体装置のテスト方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−165365(P2007−165365A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−355925(P2005−355925)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】