説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現できるようにした半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】BOX層1と、BOX層1上に形成されたSOI層2と、SOI層2に形成された部分空乏型のトランジスター10と、を備え、トランジスター10は、SOI層2上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極14と、ゲート電極14の両側下のSOI層2に形成されたN型のソース15又はドレイン16と、ソース15の下部に設けられたN型の不純物層17、とを有し、不純物層17は、ボディ領域2と接し、且つ、ソース15よりもN型の不純物濃度が低い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁層上の半導体層に部分空乏型のトランジスターを備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスを、絶縁膜上に形成した薄い半導体膜に形成する技術(SOI:Silicon On Insulator)は、次世代に向けた低パワー半導体デバイスとして開発・実用化が進められている。SOIはドレイン電流の高ON/OFF比或いは急峻なサブスレッショルド特性、低雑音、低寄生容量といった特長を持ち、ウォッチや携帯機器等に用いられる集積回路への応用が進んでいる。現在、SOI構造を有するMISFET(Metal Insulator Semiconductor)は、様々な半導体集積回路に用いられている。特に、従来からあるバルク構造のMISFETの製造方法と同等に容易に製造できる部分空乏型(PD:Partially Depleted)のSOI構造からなるMISFET(以下、PD−SOI MISFET)は、半導体製品に広く応用されている。PD−SOI MISFETの構造については、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
PD−SOI MISFETでは、素子分離層と絶縁層(BOX層ともいう。)とによって、ボディ領域が他の領域から電気的に分離されており、その電位(即ち、ボディ電位)は浮遊している。このため、基板浮遊効果と呼ばれる現象のデバイス特性への影響(例えば、ヒストリー効果)を考慮しなくてはならない。ここで、ヒストリー効果とは、ゲート、ドレイン、ソースに印加されていた電圧の履歴によって、ボディ電位及びドレイン電流が変動し、デバイス特性が不安定になってしまう現象のことである。
【0004】
また、ヒストリー効果は、例えば図19に示すような既知のボディ電位固定方法により抑制することができる。
図19(a)及び(b)は、従来例に係るPD−SOI MISFET90の構成例を示す断面図である。図19(a)及び(b)に示すように、このPD−SOI MISFET90は、BOX層91上のSOI層92の表面に形成されたゲート絶縁膜93と、ゲート絶縁膜93を介してSOI層92上に形成されたゲート電極94と、ゲート電極94の両側下のSOI層92に形成されたN型のソース95a又はドレイン95bと、ゲート電極94直下の領域のSOI層(即ち、ボディ領域)92に接続するP型不純物層96と、を有する。
【0005】
このPD−SOI MISFET90では、その動作時には図19(b)に示すように、空乏層92aがBOX層91まで達せずに中性領域92bが残る。また、コンタクト97及びP型不純物層96を介してボディ領域92の電位(即ち、ボディ電位)が所望の電位(例えば、接地電位)に固定されるため、基板浮遊効果が抑えられ、ヒストリー効果が抑制される。このような構造は、ボディコンタクト、又はボディタイと呼ばれており、例えば特許文献2に開示されている。なお、図19(a)では、図面の複雑化を回避するために、図19(b)に示した層間絶縁膜98を省略している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−128254号公報
【特許文献2】特開2004―119884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、PD−SOI MISFET90において、そのボディ電位を固定した場合(即ち、ボディコンタクトの場合)は、デバイス特性は安定するが、その一方で、ボディ領域に寄生容量が生じるため、ON(オン)電流が低下し、ドレイン電流のON/OFF(オフ)比が低下したり、サブスレッショルドスイング値(S値)が増加したりしてしまうという課題があった。つまり、PD−SOI MOSFET90の駆動電流が低下し、その電流駆動能力はバルクシリコンと同程度となってしまうという課題があった。このため、図19(a)及び(b)に示した構造では、SOIの長所を十分に活かすことができない可能性があった。
【0008】
また、図19(a)及び(b)に示した構造では、ボディ電位を固定するためのコンタクト97が必要であるため、ボディフロート構造と比べて素子面積が大きくなり、集積度が低下してしまうという課題もあった。
そこで、本発明のいくつかの態様は、このような事情に鑑みてなされたものであって、絶縁層上の半導体層に形成された部分空乏型のトランジスターにおいて、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現できるようにした半導体装置及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、絶縁層と、前記絶縁層上に形成された半導体層と、前記半導体層に形成された部分空乏型のトランジスターと、を備え、前記トランジスターは、前記半導体層上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の両側下の前記半導体層に形成された第1導電型のソース又はドレインと、前記ソースの下部に設けられた第1導電型の第1不純物層、とを有し、前記第1不純物層は、前記ゲート電極直下の領域の前記半導体層であるボディ領域と接し、且つ、前記ソースよりも第1導電型の不純物濃度が低いことを特徴とするものである。
【0010】
ここで、「絶縁層」は例えばBOX層、「半導体層」は例えばSOI層とも呼ばれる。また、「部分空乏型のトランジスター」とは、トランジスターの動作時に、ボディ領域が完全に空乏化するのではなく、部分的に空乏化する(つまり、空乏層が絶縁層まで達せずに中性領域が残る)トランジスターのことである。また、「第1導電型」はP型又はN型の一方であり、「第2導電型」はP型又はN型の他方である。なお、ゲート電極と半導体層との間にある絶縁膜は、半導体層の熱酸化により形成されるゲート酸化膜であっても良いし、その他の絶縁膜(例えば、high−k膜)であっても良い。
【0011】
このような構成であれば、第1不純物層によりソースの下部が高抵抗化されているので、トランジスターの動作時に、ボディ領域の下部(即ち、中性領域)からソースへの電荷(即ち、ボディ領域がP型の場合はホールであり、ボディ領域がN型の場合は電子)の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。これにより、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現することができる。
【0012】
また、上記の半導体装置において、前記トランジスターは、前記ボディ領域の下部に設けられた第2導電型の第2不純物層、をさらに有し、前記第2不純物層は、前記第1不純物層と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低いことを特徴としても良い。このような構成であれば、第1不純物層及び第2不純物層により、ソースの下部からボディ領域の下部にかけて高抵抗化されているので、トランジスターの動作時に、中性領域からソースへの電荷の排出をさらに抑制することができ、ボディ電位をよりいっそう安定化することができる。
【0013】
また、上記の半導体装置において、前記トランジスターは、前記ドレインの下部に設けられた第1導電型の第3不純物層、をさらに有し、前記第3不純物層は、前記ボディ領域と接し、且つ、前記ドレインよりも第1導電型の不純物濃度が低いことを特徴としても良い。このような構成であれば、第3不純物層によりドレインの下部が高抵抗化されているので、電圧の印加状態が切り替わり、ソースとドレインとが実質的に入れ替わるような場合でも、中性領域からドレインへの電荷の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。
【0014】
また、上記の半導体装置において、前記トランジスターは、前記ボディ領域の下部に設けられた第2導電型の第4不純物層、をさらに有し、前記第4不純物層は、前記第3不純物層と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低いことを特徴としても良い。このような構成であれば、第3不純物層及び第4不純物層により、ドレインの下部からボディ領域の下部にかけて高抵抗化されているので、電圧の印加状態が切り替わり、ソースとドレインとが実質的に入れ替わるような場合でも、中性領域からドレインへの電荷の排出をさらに抑制することができ、ボディ電位をよりいっそう安定化することができる。
【0015】
また、上記の半導体装置において、前記第1不純物層と前記第3不純物層は、第1導電型の不純物濃度が同じであり、且つ、前記半導体層表面からの深さも同じであることを特徴としても良い。このような構成であれば、第1不純物層と第2不純物層の抵抗特性を揃えることができる。
また、上記の半導体装置において、前記第2不純物層と前記第4不純物層は、第2導電型の不純物濃度が同じであり、且つ、前記半導体層表面からの深さも同じであることを特徴としても良い。このような構成であれば、第2不純物層と第4不純物層の抵抗特性を揃えることができる。
【0016】
また、本発明の別の態様に係る半導体装置は、絶縁層と、前記絶縁層上に形成された半導体層と、前記半導体層に形成された部分空乏型のトランジスターと、を備え、前記トランジスターは、前記半導体層上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の両側下の前記半導体層に形成された第1導電型のソース又はドレインと、前記ゲート電極直下の領域の前記半導体層であるボディ領域の下部に設けられた第2導電型の第2不純物層と、を有し、前記第2不純物層は、前記ソースの下部と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低いことを特徴としても良い。
【0017】
このような構成であれば、第2不純物層によりボディ領域の下部が高抵抗化されているので、トランジスターの動作時に、ボディ領域の下部(即ち、中性領域)からソースへの電荷の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。これにより、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現することができる。
また、上記の半導体装置において、前記ソース又はドレインは、LDD構造を有することを特徴としても良い。ここで、「LDD構造」とは、Lightly Doped Drainのことであり、不純物が低濃度に導入された部分(即ち、低濃度層)と、不純物が高濃度に導入された部分(即ち、高濃度層)とから構成された構造のことである。このような構成であれば、例えば短チャネル効果を抑制することができる。
【0018】
また、本発明のさらに別の態様に係る半導体装置の製造方法は、絶縁層上の半導体層に部分空乏型のトランジスターを有する半導体装置の製造方法であって、前記半導体層上に絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の両側下の前記半導体層に第1導電型のソース又はドレインを形成する工程と、前記ソースの下部に、前記ゲート電極直下の領域の前記半導体層であるボディ領域と接し、且つ、前記ソースよりも第1導電型の不純物濃度が低い第1不純物層を形成する工程と、を含むことを特徴とするものである。このような製造方法によれば、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現可能な半導体装置を提供することができる。
【0019】
また、上記の製造方法において、前記ボディ領域の下部に、前記第1不純物層と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低い第2不純物層を形成することを特徴としても良い。このような製造方法によれば、より高いON/OFF比とさらなる安定動作を実現可能な半導体装置を提供することができる。
また、上記の製造方法において、前記ゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する工程、をさらに含み、前記第2不純物層を形成する工程は、前記サイドウォールを形成する前に、前記ゲート電極をマスクに前記半導体層に不純物を導入する工程、を有し、前記第1不純物層を形成する工程は、前記サイドウォールを形成した後で、前記ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクに前記半導体層に不純物を導入する工程、を有することを特徴としても良い。このような製造方法によれば、例えば、第2不純物層をセルフアラインで形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図。
【図2】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図4】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図5】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図6】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図7】第1実施形態に係る半導体装置の他の構成例を示す図。
【図8】第1実施形態に係る半導体装置の他の製造方法を示す図。
【図9】第2実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図。
【図10】第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図11】第2実施形態に係る半導体装置の他の構成例を示す図。
【図12】第2実施形態に係る半導体装置の他の製造方法を示す図。
【図13】第3実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図。
【図14】第3実施形態に係る半導体装置の他の構成例を示す図。
【図15】第4実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図。
【図16】第4実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図。
【図17】その他の実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図。
【図18】その他の実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図。
【図19】従来例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その重複する説明は省略する。
(1)第1実施形態
図1(a)及び(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の構成例を示す平面図と断面図である。なお、以下に示す図1(a)、図7(a)、図9(a)、図11(a)、図13(a)、図14(a)、図15(a)、図17(a)及び図18(a)では、図面の複雑化を回避するために層間絶縁膜5の記載を省略している。
【0022】
図1(a)及び(b)に示すように、この半導体装置は、BOX層1上に形成されたSOI層2と、このSOI層2を平面視で囲む素子分離層3と、SOI層2に形成されたNチャネル型のトランジスター10と、このトランジスター10を覆う層間絶縁膜5と、を含んで構成されている。BOX層1は例えばシリコン酸化膜(SiO)であり、SOI層2は例えば単結晶のシリコン層(Si)である。
トランジスター10は、例えば、絶縁膜13を介してSOI層2上に形成されたゲート電極14と、このゲート電極14の両側下のSOI層2に形成されたN型のソース15又はドレイン16と、を有する。絶縁膜13は、例えば、SOI層2の熱酸化により形成されるゲート酸化膜(SiO若しくはSiON)、又はhigh−k膜である。また、ゲート電極14は、例えばリン、ボロン等の不純物を含むポリシリコン、又は、金属からなる。
【0023】
このトランジスター10は、部分空乏型のMISFET(即ち、PD−SOI MISFET)であり、その動作時(即ち、ゲート電極14に閾値以上の電圧が印加されて、トランジスター10がONするとき)には、図1(b)に示すように、ゲート電極14直下の領域のSOI層(即ち、ボディ領域)2において、空乏層2aがBOX層1まで達せずに中性領域2bが残る。また、このボディ領域2は電位が固定されていない。つまり、ボディフロート構造である。さらに、このトランジスター10は、ソース15の下部であって、ボディ領域2と対向する側の端部に設けられたN型の不純物層17を有する。この不純物層17は、ボディ領域2と接し、且つ、ソース15よりもN型の不純物濃度が低い。この不純物層17によって、ソース15の下部であってボディ領域2側の端部は高抵抗化されている。次に、この半導体装置の製造方法について説明する。
【0024】
図2(a)〜図5(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図と断面図である。
図2(a)及び(b)では、まず、支持基板(図示せず)上にBOX層1が形成され、その上にSOI層2が形成されたSOI基板を用意する。このSOI基板は、例えばSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法や、貼り合わせ法により形成されたものである。次に、例えば、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法によって、SOI層2を部分的に熱酸化して素子分離層3を形成する。素子分離層3により平面視で囲まれた領域が、素子領域となる。
【0025】
次に、図3(a)及び(b)に示すように、SOI層2に例えば、ボロン等のP型不純物をイオン注入する。これにより、SOI層2の導電型をP型にする。次に、図4(a)及び(b)に示すように、SOI層2の表面を熱酸化して絶縁膜13を形成する。そして、絶縁膜13上に、ゲート電極の材料となる膜(例えば、ポリシリコン膜、又は、金属膜)を形成し、この膜をパターニングしてゲート電極14を形成する。
次に、図5(a)及び(b)に示すように、ゲート電極14をマスクにして、SOI層2にリン又はヒ素等のN型不純物をイオン注入する。これにより、ゲート電極14の両側下のSOI層2にソース15又はドレイン16を形成する。
【0026】
次に、ソース15の下部であってボディ領域2型の端部に不純物層17を形成する。例えば、図6(a)及び(b)に示すように、ソース15であってボディ領域2側の端部から、ゲート電極に至る部分の上方を開口し、それ以外の部分を覆うレジストパターンR1 をSOI基板上に形成する。そして、このレジストパターンR1及びゲート電極14をマスクに、ボロン等のP型不純物をイオン注入する。これにより、ソース15の下部(即ち、深い部分)であってボディ領域2側の端部におけるN型の不純物濃度を、その上部(即ち、浅い部分)に対して相対的に低くし、例えば、N+のソース15に対してN−の不純物層17を形成する。ここでは、P型不純物のほぼ全てがソース15の下部に到達し、ソース15の上部には留まらないように、その注入エネルギーを調整する。これにより、ソース15の上部ではなく、下部にのみ不純物層17を形成することができる。この後、レジストパターンR1を除去する。
【0027】
なお、ここでは、図6(a)及び(b)に示したように、ソース15又はドレイン16を形成した後で、不純物層17を形成する場合について説明したが、これらの形成工程はその順序を逆にしても良い。即ち、不純物層17を形成した後で、ソース15又はドレイン16の形成しても良い。
次に、SOI基板に熱処理を施して、SOI層2に導入した、P型不純物、N型不純物をそれぞれ拡散させる。次に、SOI基板上に層間絶縁膜(図示せず)を堆積する。そして、ソース15上と、ドレイン16上と、ゲート電極14上とにそれぞれ開口部(図示せず)を形成する。さらに、これらの開口部内に例えばタングステン等の導電部材を埋め込んでコンタクト電極19a〜19c(図1(a)参照。)を形成する。これにより、図1(a)及び(b)に示したトランジスター10が完成する。
【0028】
このように、本発明の第1実施形態によれば、P型のボディ領域2とN型のソース15とのPN接合部分のソース15側に、P型不純物をイオン注入することにより、ソース15よりもN型の不純物濃度が低い不純物層17を形成している。この不純物層17により、ソース15の下部であってボディ領域2側の端部が高抵抗化されているので、トランジスター10の動作時に、中性領域2bからソース15へのホールh+の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。これにより、トランジスター10において、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現することができる。
【0029】
なお、上記の説明では、ソース15の下部にのみ、ソース15よりもN型不純物の濃度が低い不純物層17を形成する場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られることはない。例えば、ソース15側とドレイン16側とが断面視で左右対称となるように、それぞれの下部に不純物層を設けても良い。
例えば図7(a)及び(b)に示すように、ドレイン16の下部であってボディ領域2側の端部に、ドレイン16よりもN型不純物の濃度が低い不純物層18を設けても良い。このような構成であれば、不純物層18によりドレイン16の下部が高抵抗化されているので、電圧の印加状態が切り替わり、ソース15とドレイン16とが実質的に入れ替わるような場合でも、中性領域からドレイン16へのホールh+の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。
【0030】
また、この不純物層18は、不純物層17とN型不純物の濃度が同じで、SOI層2表面からの形成深さも同じであることが好ましい。このような構成であれば、不純物層17、18の抵抗特性を揃えることができる。従って、ソース15とドレイン16とが実質的に入れ替わった場合でも、それらが入れ替わる前と同じようにホールh+の排出を抑制することができる。また、例えば以下に示すような製造方法により、不純物層17、18を同一の工程で同時に形成することもできるため、工程数の増加を防ぐことができる。
例えば図8(a)及び(b)に示すように、ソース15であってボディ領域2側の端部から、ゲート電極14を通り、ドレイン16であってボディ領域2側の端部に至る部分の上方を開口し、それ以外の部分を覆うレジストパターンR1´をSOI基板上に形成する。そして、このレジストパターンR1´及びゲート電極14をマスクに、ボロン等のP型不純物をソース15の下部にイオン注入する。
【0031】
このような方法によれば、ソース15の下部におけるN型の不純物濃度を、その上部に対して相対的に低くし、例えば、N+のソース15に対してN−の不純物層17を形成することができる。また、これと同時に、ドレイン16の下部におけるN型の不純物濃度を、その上部に対して相対的に低くし、例えば、N+のドレイン16に対してN−の不純物層18を形成することができる。この方法では、不純物層17、18は、N型不純物の濃度が同じで、SOI層2表面からの形成深さも同じとなるように形成される。
【0032】
(2)第2実施形態
図9(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の構成例を示す平面図と断面図である。
図9(a)及び(b)に示すように、この半導体装置は、BOX層1上に形成されたSOI層2と、このSOI層2を平面視で囲む素子分離層3と、SOI層2に形成されたNチャネル型のトランジスター20と、このトランジスター20を覆う層間絶縁膜5と、を含んで構成されている。
これらの中で、トランジスター20は、例えば、絶縁膜13と、ゲート電極14と、N型のソース15又はドレイン16と、を有する。このトランジスター20はPD−SOI MISFETであり、そのボディ領域2は電位が固定されていない。つまり、ボディフロート構造である。
【0033】
また、このトランジスター20は、ボディ領域2の下部であって、ソース15側の端部に設けられたP型の不純物層21を有する。この不純物層21は、ソース15の下部と接し、且つ、ボディ領域2よりもP型の不純物濃度が低い。この不純物層21によって、ボディ領域2の下部であってソース15側の端部は高抵抗化されている。次に、この半導体装置の製造方法について説明する。
図10(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図と断面図である。図10(a)及び(b)において、SOI層2にソース15又はドレイン16を形成する工程までは、第1実施形態と同じである。この第2実施形態では、図5(a)及び(b)に示したように、例えばゲート電極14をマスクにソース15又はドレイン16を形成した後で、ボディ領域2の下部であってソース15側の端部に不純物層21を形成する。
【0034】
例えば、図10(a)及び(b)に示すように、ソース15であってボディ領域2側の端部から、ゲート電極14の上方に至る部分の上方を開口し、それ以外の部分を覆うレジストパターンR2をSOI基板上に形成する。そして、このレジストパターンR2及びゲート電極14をマスクに、リン又はヒ素等のN型不純物をボディ領域2の斜め上方から、ボディ領域2に向けて斜めにイオン注入する。これにより、ボディ領域2の下部(即ち、深い部分)であってソース15側の端部におけるP型の不純物濃度を、その上部(即ち、浅い部分)に対して相対的に低くし、例えば、P−のボディ領域2に対してP−−の不純物層21を形成する。ここでは、N型不純物のほぼ全てがボディ領域2の下部に到達し、ボディ領域2の上部には留まらないように、その注入エネルギーを調整する。これにより、ボディ領域2の上部ではなく、下部にのみ不純物層21を形成することができる。次に、レジストパターンR2を除去する。
【0035】
なお、ここでは、図10(a)及び(b)に示したように、ソース15又はドレイン16を形成した後で、不純物層21を形成する場合について説明したが、これらの形成工程はその順序を逆にしても良い。即ち、不純物層21を形成し、その後で、ソース15又はドレイン16の形成しても良い。そして、これ以降の工程は、第1実施形態と同じである。
このように、本発明の第2実施形態によれば、P型のボディ領域2とN型のソース15とのPN接合部分のボディ領域2側に、N型不純物をイオン注入することにより、ボディ領域2よりもP型の不純物濃度が低い不純物層21を形成している。この不純物層21により、ボディ領域2の下部であってソース15側の端部が高抵抗化されているので、トランジスター20の動作時に、中性領域2bからソース15へのホールh+の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。これにより、トランジスター20において、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現することができる。
【0036】
なお、上記の説明では、ボディ領域2の下部であってソース15側の端部にのみ、ボディ領域2よりもP型の不純物濃度が低い不純物層21を形成する場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られることはない。例えば、ボディ領域2の下部において、ソース15側の端部と、ドレイン16側の端部とが断面視で左右対称となるように、それぞれ不純物層を設けても良い。
例えば、図11(a)及び(b)に示すように、ボディ領域2の下部であってドレイン16側の端部に、ボディ領域2よりもP型不純物の濃度が低い不純物層22を設けても良い。このような構成であれば、不純物層22により、ボディ領域2の下部であってドレイン16側の端部が高抵抗化されるので、電圧の印加状態が切り替わり、ソース15とドレイン16とが実質的に入れ替わるような場合でも、中性領域からドレイン16へのホールh+の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。
【0037】
また、この不純物層22は、不純物層21とN型不純物の濃度が同じで、SOI層2表面からの形成深さも同じであることが好ましい。このような構成であれば、不純物層21、22の抵抗特性を揃えることができる。従って、ソース15とドレイン16とが実質的に入れ替わった場合でも、それらが入れ替わる前と同じようにホールh+の排出を抑制することができる。
【0038】
図12(a)及び(b)は、図11(a)及び(b)に示した半導体装置の製造方法を示す工程図である。図12(a)及び(b)において、例えばレジストパターンR2(例えば、図10(a)及び(b)を参照。)を除去した後、ドレイン16であってボディ領域2側の端部から、ゲート電極14に至る部分の上方を開口し、それ以外の部分を覆うレジストパターンR2´をSOI基板上に形成する。そして、このレジストパターンR2´及びゲート電極14をマスクに、リン又はヒ素等のN型不純物をボディ領域2の斜め上方から、ボディ領域2に向けて斜めにイオン注入する。これにより、ボディ領域2の下部(即ち、深い部分)であってドレイン16側の端部におけるP型の不純物濃度を、その上部(即ち、浅い部分)に対して相対的に低くし、例えば、P−のボディ領域2に対してP−−の不純物層22を形成する。ここでは、N型不純物のドーズ量と注入エネルギーを、不純物層21を形成する際と同じように設定する。これにより、不純物層21、22を、N型不純物の濃度が同じで、SOI層2表面からの形成深さも同じとなるように形成することができる。
【0039】
(3)第3実施形態
上記の第1実施形態では、ソース15の下部であってボディ領域2側の端部に不純物層17が設けられ、ドレイン16の下部であってボディ領域2側の端部に不純物層18が設けられている場合について説明した。また、第2実施形態では、ボディ領域2の下部であってソース15側の端部に不純物層21が設けられ、ボディ領域2の下部であってドレイン16側の端部に不純物層22が設けられている場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られることはない。
【0040】
例えば図13(a)及び(b)に示すように、PD−SOI MISFETであるトランジスター30には、不純物層17、21の両方が設けられていても良い。このような構成であれば、不純物層17、21により、ボディ領域2の下部からソース15の下部にかけて高抵抗化されており、第1、第2実施形態で説明したトランジスター10、20よりも、ボディ領域2の下部からソース15の下部にかけての抵抗が大きい。このため、トランジスター30の動作時に、中性領域2bからソース15へのホールh+の排出をさらに抑制することができ、ボディ電位をよりいっそう安定化することができる。
また、例えば図14(a)及び(b)に示すように、PD−SOI MISFETであるトランジスター30´には、不純物層17、21と、不純物層18、22とが設けられていても良い。このような構成であれば、電圧の印加状態が切り替わり、ソース15とドレイン16とが実質的に入れ替わるような場合でも、中性領域からドレイン16へのホールh+の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。
【0041】
(4)第4実施形態
さらに、本発明では、例えば図15(a)及び(b)に示すように、ゲート電極14の側壁には、サイドウォール31が設けられていても良い。このような構成であれば、ソース15を、低濃度層15aと高濃度層15bとを有する構造に形成することができる。また、ドレイン16を、低濃度層16aと高濃度層16bとを有する構造に形成することができる。つまり、ソース15及びドレイン16をLDD構造に形成することができる。これにより、PD−SOI MISFETであるトランジスター40において、例えば短チャネル効果を抑制することができる。また、サイドウォール31と、不純物層17、18、21、22をそれぞれ下記の順で形成することにより、例えば、不純物層21、22をセルフアラインで形成することができる。
【0042】
図16(a)〜(e)は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図16(a)において、絶縁膜13上にゲート電極14を形成する工程までは、第1実施形態と同じである。この第4実施形態では、図16(a)に示すように、ゲート電極14を形成した後で、このゲート電極14をマスクにSOI層2の下部(即ち、深い部分)にN型不純物をイオン注入して、不純物層21、22を形成する。次に、図16(b)に示すように、ゲート電極14をマスクにSOI層2の上部(即ち、浅い部分)にN型不純物をイオン注入して、低濃度層15a、16aを形成する。
【0043】
次に、例えばCVD法により、SOI層2の上方全面にSiO膜又はSi膜等の絶縁膜を堆積し、この絶縁膜をエッチバックする。これにより、図16(c)に示すように、ゲート電極14の側壁にサイドウォール31を形成する。次に、図16(d)に示すように、ゲート電極14及びサイドウォール31をマスクにSOI層2にN型不純物をイオン注入して、高濃度層15b、16bを形成する。ここでは、SOI層2の浅い部分から深い部分にかけて、厚さ方向の全体にN型不純物が行き渡るように、N型不純物のドーズ量と注入エネルギーを調整する。
【0044】
次に、図16(e)に示すように、SOI層2上に、図8(a)及び(b)で図示したレジストパターンR1 ´を形成する。そして、このレジストパターンR1´と、ゲート電極14及びサイドウォール31をマスクにSOI層2の深い部分にP型不純物をイオン注入して、不純物層17、18を形成する。
このような方法であれば、例えば不純物層21、22を、レジストパターンを用いることなくセルフアラインで形成することができる。なお、上記の製造方法では、不純物層21、22を形成した後で、低濃度層15a、16aを形成する場合について説明したが、これらの形成工程はその順序を逆にしても良い。即ち、サイドウォール31を形成する工程の前であれば、低濃度層15a、16aを形成した後で、不純物層21、22を形成しても良い。また、上記の製造方法では、高濃度層15b、16bを形成してから不純物層17、18を形成する場合について説明したが、これらの形成工程はその順序を逆にしても良い。即ち、サイドウォール31を形成する工程の後であれば、不純物層17、18を形成した後で、高濃度層15b、16bを形成しても良い。このような順序でも、例えば不純物層21、22をセルフアラインで形成することができる。
【0045】
上記の第1〜第4実施形態では、BOX層1が本発明の「絶縁層」に対応し、SOI層2が本発明の「半導体層」に対応している。また、トランジスター10、10´、20、20´、30、30´、40が本発明の「部分空乏型のトランジスター」に対応している。さらに、不純物層17が本発明の「第1不純物層」に対応し、不純物層21が本発明の「第2不純物層」に対応し、不純物層18が本発明の「第3不純物層」に対応し、不純物層22が本発明の「第4不純物層」に対応している。また、N型が本発明の「第1導電型」で、P型が本発明の「第2導電型」に対応している。
【0046】
(5)その他の実施形態
上記の第1〜第4実施形態では、本発明の「第1導電型」がN型で、「第2導電型」がP型である場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られることはない。「第1導電型」がP型で、「第2導電型」がN型であっても良い。
例えば、図17(a)及び(b)に示すように、第1実施形態で説明したトランジスター10は、Pチャネル型であっても良い。このような構成であれば、P型の不純物層17により、ソース15の下部であってボディ領域2側の端部が高抵抗化されているため、トランジスター10の動作時に、中性領域2bからソース15への電子e−の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。従って、トランジスター10において、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現することができる。
【0047】
或いは、図18(a)及び(b)に示すように、第2実施形態で説明したトランジスター20はPチャネル型であっても良い。このような構成であれば、N型の不純物層21により、ボディ領域2の下部であってソース15側の端部が高抵抗化されているため、トランジスター20の動作時に、中性領域2bからソース15への電子e−の排出を抑制することができ、ボディ電位を安定化することができる。従って、トランジスター20において、ヒストリー効果を低減することができ、素子面積の増大を抑制しつつ、高いON/OFF比と安定動作を実現することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 BOX層、2 SOI層(ボディ領域)、2a 空乏層、2b 中性領域、3 素子分離層、5 層間絶縁膜、10、10´、20、20´、30、30´、40 トランジスター(PD−SOI MOSFET)、13 絶縁膜、14 ゲート電極、15 ソース、15a 低濃度層、15b 高濃度層、16 ドレイン、16a 低濃度層、16b 高濃度層、17、18、21、22 不純物層、19a〜19c コンタクト電極、31 サイドウォール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された半導体層と、
前記半導体層に形成された部分空乏型のトランジスターと、を備え、
前記トランジスターは、
前記半導体層上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の両側下の前記半導体層に形成された第1導電型のソース又はドレインと、
前記ソースの下部に設けられた第1導電型の第1不純物層、とを有し、
前記第1不純物層は、前記ゲート電極直下の領域の前記半導体層であるボディ領域と接し、且つ、前記ソースよりも第1導電型の不純物濃度が低いことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記トランジスターは、
前記ボディ領域の下部に設けられた第2導電型の第2不純物層、をさらに有し、
前記第2不純物層は、前記第1不純物層と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記トランジスターは、
前記ドレインの下部に設けられた第1導電型の第3不純物層、をさらに有し、
前記第3不純物層は、前記ボディ領域と接し、且つ、前記ドレインよりも第1導電型の不純物濃度が低いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記トランジスターは、
前記ボディ領域の下部に設けられた第2導電型の第4不純物層、をさらに有し、
前記第4不純物層は、前記第3不純物層と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低いことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1不純物層と前記第3不純物層は、第1導電型の不純物濃度が同じであり、且つ、前記半導体層表面からの深さも同じであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2不純物層と前記第4不純物層は、第2導電型の不純物濃度が同じであり、且つ、前記半導体層表面からの深さも同じであることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項7】
絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された半導体層と、
前記半導体層に形成された部分空乏型のトランジスターと、を備え、
前記トランジスターは、
前記半導体層上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の両側下の前記半導体層に形成された第1導電型のソース又はドレインと、
前記ゲート電極直下の領域の前記半導体層であるボディ領域の下部に設けられた第2導電型の第2不純物層と、を有し、
前記第2不純物層は、前記ソースの下部と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低いことを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
前記ソース又はドレインは、LDD構造を有することを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項9】
絶縁層上の半導体層に部分空乏型のトランジスターを有する半導体装置の製造方法であって、
前記半導体層上に絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の両側下の前記半導体層に第1導電型のソース又はドレインを形成する工程と、
前記ソースの下部に、前記ゲート電極直下の領域の前記半導体層であるボディ領域と接し、且つ、前記ソースよりも第1導電型の不純物濃度が低い第1不純物層を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記ボディ領域の下部に、前記第1不純物層と接し、且つ、前記ボディ領域よりも第2導電型の不純物濃度が低い第2不純物層を形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記ゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する工程、をさらに含み、
前記第2不純物層を形成する工程は、
前記サイドウォールを形成する前に、前記ゲート電極をマスクに前記半導体層に不純物を導入する工程、を有し、
前記第1不純物層を形成する工程は、
前記サイドウォールを形成した後で、前記ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクに前記半導体層に不純物を導入する工程、を有することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−232270(P2010−232270A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75917(P2009−75917)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】