半導体装置
【課題】 中空構造をもちながら小型化と共に製法を簡略化し、歩留まりの向上とコストダウンを達成できる、接続封止用樹脂の付着が許されないMEMS構造物などのデバイスの実装が可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】 MEMS構造のメカニカルスイッチ6を形成した第1の基板2を、回路が形成された第2の基板2に、フリップチップ実装封止用樹脂1を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置8において、第1の基板に形成したメカニカルスイッチと向かい合わせになる第2の基板の対応部分に、フリップチップ実装封止用樹脂と濡れ性の悪い撥水処理部3を予め形成し、封止された内部に中空部7が形成されるように構成する。
【解決手段】 MEMS構造のメカニカルスイッチ6を形成した第1の基板2を、回路が形成された第2の基板2に、フリップチップ実装封止用樹脂1を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置8において、第1の基板に形成したメカニカルスイッチと向かい合わせになる第2の基板の対応部分に、フリップチップ実装封止用樹脂と濡れ性の悪い撥水処理部3を予め形成し、封止された内部に中空部7が形成されるように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メカニカルスイッチなどのMEMS構造物やイメージセンサなどのデバイスを設けた半導体基板と回路基板とを接続する際の実装に関し、特にフリップチップ実装を用いた半導体装置の封止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体素子を回路基板に実装する際には小型化などの要求からフリップチップ実装することが多くなってきている。この実装形態がいかに小型化できるかによって、半導体装置全体の小型化も大きく左右される。このような状況において、例えば半導体素子を回路基板に実装した半導体装置の一例が特開2002−16104号公報に開示されている。
【0003】
上記公報開示の半導体装置の構成を図10の(A)〜(C)に基づいて説明する。この半導体装置においては、図10の(A)に示すように、回路基板20上に導電性粒子19が含有されている絶縁樹脂からなる絶縁層18が形成されている。このように、絶縁樹脂の中に導電性粒子を含有させた樹脂は一般的に異方導電性樹脂と称されている。この回路基板20に図10の(B)に示すように、半導体素子21を該半導体素子21に形成されたバンプ22を回路基板20の電極(図示せず)と位置合わせした後圧着させ、その状態で加熱させることで絶縁層18の樹脂が硬化され、接続及び封止が完了し、図10の(C)に示す半導体装置23が得られる。
【0004】
この方式により構成される半導体装置においては、半導体素子21が絶縁層18と接触するので、メカニカルスイッチなどのMEMS構造物もしくはイメージセンサーなど樹脂の付着が許されないデバイスが形成された半導体基板の実装には適用できない。このような状況において、例えばイメージセンサーを実装した固体撮像装置の一例が、特開2006−5029号公報に開示されている。
【0005】
上記公報開示の固体撮像装置の構成を図11に基づいて説明する。この固体撮像装置は、撮像素子24上に形成されたマイクロレンズ26にガラスLID25を搭載した後、接着剤28で周囲を封止した構成となっている。このとき、撮像素子24上のマイクロレンズ26の外周部及びガラスLID25の外周部には、それぞれ疎水性材料層27を形成しており、それにより接着剤28の内部31への進入を防止し、内部31が中空状態を保った固体撮像装置30が得られるようにしている。
【特許文献1】特開2002−16104号公報
【特許文献2】特開2006−5029号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図11に示した構成の固体撮像装置においては、ガラスLID25の外周に精度よく接着剤28を塗布するには工程が複雑になり、且つ良好な封止性を確保するためにはある程度の接着剤厚み29が必要となり、撮像素子24の形状に制約が出てくると共に固体撮像装置30としてもサイズが大きくなってしまう。また、撮像素子24上のマイクロレンズ26の外周部及びガラスLID25の外周部それぞれに疎水性材料層27の形成が必要であり、工程が複雑且つ大変になってしまい、部材の歩留まり低下の恐れもある。
【0007】
本発明は、上記課題を解消するためになされたもので、中空構造をもちながら小型化と共に製法を簡略化し、歩留まりの向上及びコストダウンを達成できるMEMS構造物などの接続封止用樹脂の付着が許されないデバイスの実装が可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため請求項1に係る発明は、MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を回路が形成された第2の基板に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記第2の基板の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂にてコート処理を施したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る半導体装置において、前記第2の基板のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る半導体装置において、前記第2の基板に施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を、LIDなどの保護部材に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記保護部材の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂でコート処理を施したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る半導体装置において、前記保護部材のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項4に係る半導体装置において、前記保護部材を施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、NCP接続による中空部をもった半導体装置の形成が可能となり、また製造方法の簡略化が図られ、歩留まりの向上及びコストダウンを達成できると共に、半導体装置の小型化を実現できる。請求項毎の効果を述べると、請求項1に係る発明によれば、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となり、製法の簡略化が図られるため、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項2に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂を疎外する効果がより向上し、MEMS構造物などのデバイスの中空実装がより確実に可能となり、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項3に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂は確実に第1の基板と接続する部分にのみ存在するので、接続の信頼性が向上すると共に、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となる。また、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項4に係る発明によれば、デバイスを形成した第1の基板を他の部材と電気的接続をとらない構成とする場合であっても、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となり、また歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項5に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂を疎外する効果がより向上し、MEMS構造物などのデバイスの中空実装がより確実に可能となる。また、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項6に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂は確実に第1の基板と接続する部分にのみ存在するので、接続の信頼性が向上すると共に、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となる。また、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0016】
(実施例1)
まず、本発明に係る半導体装置の実施例1について図面を参照しながら説明する。図1の(A)〜(C)は、実施例1に係る半導体装置の製造工程を示す図である。。本実施例に係る半導体装置は、回路が形成された第2の基板とMEMS構造によるメカニカルスイッチが形成された第1の基板(半導体基板)との接続及び封止用として絶縁樹脂を用い、第1の基板のバンプと回路基板の電極とを熱圧着によるフリップチップにて電気的に接続をとるものであり、一般的にNCP( Non Conductive Paste )接続と呼ばれる形態のものである。
【0017】
まず、図1の(A)に示すように、回路が形成された第2の基板2は、次に述べる第1の基板4に形成されたメカニカルスイッチ6と向かい合う部分に、フリップチップ実装封止用樹脂1とは濡れ性の悪い樹脂がコートされている。便宜上、今後この処理部のことを撥水処理部3という。撥水処理部3を設けた第2の基板2の上からフリップチップ実装封止用樹脂1を滴下すると、第2の基板2の撥水処理部3が施された部分以外にフリップチップ実装封止用樹脂1が移動する。例えば、フリップチップ実装封止用樹脂1にエポキシ系樹脂を用いる場合には、フッ素系樹脂を撥水処理部3として施せば上記効果が得られる。
【0018】
次に、図1の(B)に示すように、第1の基板4に例えばAu 線によるスタッドバンプ法などで形成されたバンプ5を、第2の基板2の電極(図示せず)に位置合わせしたのち、第1の基板4と第2の基板2とを加圧・加熱することで、図1の(C)に示すようにフリップチップ実装封止用樹脂1が硬化し、接続及び封止が完了した半導体装置8が得られる。このようにして作成された半導体装置においては、メカニカルスイッチ6の周囲には中空部7が形成され、本来のスイッチとしての機能を確保することができる。
【0019】
ここで、第2の基板2としては、ガラス繊維強化エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機材料からなる基板もしくはセラミックなどの無機材料からなる基板等その種類は問わない。また、第1の基板に形成されるものとしては、メカニカルスイッチに限らず、他のMEMS構造物やイメージセンサーなどのデバイスでもよい。
【0020】
また、第1の基板と第2の基板とを接続・封止するフリップチップ実装封止用樹脂として絶縁性樹脂を用いたものを示したが、異方導電性樹脂を用いてもかまわない。更には、熱硬化樹脂やUV硬化樹脂を用いても、本実施例による効果が得られる。また、撥水処理部3はフッ素系樹脂を用いて形成したものを示したが、これに限られるものではなく、フリップチップ実装封止用樹脂の性質に合わせて濡れ性の悪いものを選択して形成すればよい。
【0021】
図2は、実施例1に係る半導体装置の水平断面を模式的に示す図であり、第2の基板2内で中空部7が設けられており、撥水処理部3を施すことで中空部7が確保できていることを示している。。
【0022】
図3は、実施例1に係る半導体装置の変形例の水平断面を模式的に示す図である。この変形例では,第2の基板2内で中空部7が複数設けられている。第2の基板2の任意の部分に撥水処理部3を施すことで中空部7が確保できるため、中空部7の形状は矩形にとどまらず、種々の形状のものへの対応が可能である。
【0023】
図4は、実施例1に係る半導体装置の更なる変形例を示す垂直断面図である。この変形例は、第1の基板4のメカニカルスイッチ6が形成された周辺にも撥水処理部9を施したもので、これにより中空部7の形成がより確実に行えるという効果が得られる。
【0024】
以上のように、実施例1及びその変形例に係る半導体装置によれば、回路が形成された第2の基板の中空部を作りたい部分に撥水処理部を施すことにより、MEMS構造物のデバイスなどを用いても通常のNCP接続が確実に行われると共に、従来のように積極的に接着厚みを確保するスペースを設ける必要がないため、半導体装置の小型化も可能となる。また、回路が形成された基板側だけに撥水処理部を施せばよいので、製造方法が簡単となり、作業の簡略化が図られ、歩留まりの向上、コストダウンが実現できる。
【0025】
(実施例2)
次に、図5に基づいて実施例2に係る半導体装置の構成について説明する。本実施例は、回路が形成された第2の基板のMEMS構造物と向かい合う部分に略凸部を形成した構成のものである。すなわち、回路が形成された第2の基板2には、第1の基板4に形成されたメカニカルスイッチ6と向かい合う部分に、略凸部10を形成し、その略凸部10上に撥水処理部3が施されている。そして、第2の基板2上からフリップチップ実装封止用樹脂1を滴下すると、第2の基板2の撥水処理部3が施された部分以外にフリップチップ実装封止用樹脂1が移動する作用が更に効果的に働く。この際、例えば、フリップチップ実装封止用樹脂1としてエポキシ系樹脂を用いる場合には、フッ素系樹脂を用いて撥水処理部3を施せば、上記効果が得られる。
【0026】
次に、メカニカルスイッチ6を形成した第1の基板4に例えばAu 線によるスタッドバンプ法などで形成されたバンプ5を、第2の基板2の電極(図示せず)に位置合わせしたのち、第1の基板4と第2の基板2とを加圧・加熱することでフリップチップ実装封止用樹脂1が硬化し、接続及び封止が完了した半導体装置8が得られる。このように構成した半導体装置においては、メカニカルスイッチ6の周囲は中空部7となり、メカニカルスイッチ6は本来のスイッチとしての機能を確保することができる。
【0027】
図6は、実施例2に係る半導体装置の第2の基板への略凸部10の形成方法の一例を示す図である。この例は、第2の基板2に回路を形成する際に、メカニカルスイッチ6と向かい合う部分の中央部に、どの回路パターンとも導通していないダミーパターン11を、例えばランド形状に同時に形成する。その上に撥水処理部3を施せば、ダミーパターン11の段差形状にならって撥水処理部3を施した部分は略凸部10となる。
【0028】
図7に、実施例2に係る半導体装置の更なる第2の基板への略凸部10の形成方法を示す。この例は、第2の基板2に回路を形成する際に、メカニカルスイッチ6と向かい合う部分の中央部に、例えばソルダーレジスト12がそのサイズを変えて数段塗り重ねられている。その上に撥水処理部3を施せば、ソルダーレジスト12の段差形状にならって撥水処理部3を施した部分は略凸部10となる。ここで、ソルダーレジスト12の代わりにカバーレイを用いてもかまわない。また、数段塗り重ねなくても、徐々に厚みが変わる形成方法であれば、それを採用することは全く問題ない。
【0029】
以上のような構成により、本実施例2に係る半導体装置は実施例1にて得られる効果のほかに、第2の基板に形成した略凸部により絶縁性樹脂の移動がより確実に可能となるという効果が得られる。
【0030】
(実施例3)
次に、図8の(A)〜(C)に基づいて実施例3に係る半導体装置の構成について説明する。本実施例は、回路が形成された第2の基板のバンプ接続部周辺にも撥水処理部を施したものである。すなわち、図8の(A)に示すように、まず、回路が形成された第2の基板2は、第1の基板4に形成されたメカニカルスイッチ6と向かい合う部分に、撥水処理3が施されている。このとき、第2の基板2には、第1の基板4に形成されたバンプ5と接続される電極部(図示せず)外側にも撥水処理部3aが施されている。このように撥水処理3,3aが形成された第2の基板2の上からフリップチップ実装封止用樹脂1を滴下すると、第2の基板2の撥水処理部3,3aが施された部分以外にフリップチップ実装封止用樹脂1が移動する。すなわち、フリップチップ実装封止用樹脂1は第1の基板4と接続される部分にのみ存在することとなる。
【0031】
次に、図8の(B)に示すように、第1の基板4に例えばAu 線によるスタッドバンプ法などで形成されたバンプ5を、第2の基板2の電極(図示せず)に位置合わせしたのち加圧・加熱することでフリップチップ実装封止用樹脂1が硬化し、図8の(C)に示すように、接続及び封止が完了した半導体装置8が得られる。このように構成することにより、メカニカルスイッチ6の周囲は中空部7となり、メカニカルスイッチ6は本来のスイッチとしての機能を確保することができる。
【0032】
以上のような構成により、本実施例3に係る半導体装置は実施例1に係る半導体装置による効果のほかに、フリップチップ実装封止用樹脂がバンプ接続部にのみ存在することとなり、フリップチップ実装封止用樹脂量のコントロールが容易になると同時に、基板の外側への流れ出しも考慮しないでよいため、より少量の封止用樹脂で接続及び封止が可能になるという効果が得られる。
【0033】
(実施例4)
次に、図9に基づいて実施例4に係る半導体装置の構成について説明する。本実施例は、貫通配線を施しMEMS構造物を形成した第1の基板を実装する構成に関するものである。そして、この実施例では、回路が形成された第2の基板の代わりにMEMS構造物であるメカニカルスイッチの保護部材として、LIDを用いNCP装着している。すなわち、第1の基板4には、一方の面にメカニカルスイッチ6及びスペーサ13が、他方の面に貫通配線14を介して外部電極15が形成されている。そして、第1の基板4は、スペーサ13を介してLID16と接着され、中空部7を有する半導体装置17が構成されている。なお、LID16には、実施例1の第2の基板2と同様にメカニカルスイッチ6に向き合う位置に撥水処理部3を施してあるが、第1の基板4との導通をとるための電極などは存在しない。このように構成された半導体装置17は、別個の回路基板(図示せず)と外部電極15を介して電気的に接続して用いられる。ここで、スペーサ13及びLID16の材質は、有機・無機のいずれの材料でもかまわない。
【0034】
以上のような構成により、本実施例4の半導体装置は、実施例1に係る半導体装置とは異なり、回路が形成された第2の基板と第1の基板を電気的に接続する構成が必須ではなく、単なる中空部を必要とする気密封止構成にも応用が可能であるという効果が得られる。なお、本実施例に、上記実施例2及び実施例3の構成を組み合わせた際にも、個々の実施例の効果と同様もしくはそれ以上の相乗の効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る半導体装置の実施例1の構成を説明するための製造工程図である。
【図2】図1に示した実施例1に係る半導体装置の水平断面を示す図である。
【図3】実施例1の変形例の水平断面を示す模式図である。
【図4】実施例1の他の変形例を示す垂直断面図である。
【図5】実施例2に係る半導体装置の構成を示す垂直断面図である。
【図6】図5に示した実施例2に係る半導体装置の略凸部の構成を示す拡大図である。
【図7】実施例2に係る半導体装置の略凸部の他の構成を示す拡大図である。
【図8】実施例3に係る半導体装置の構成を説明するための製造工程図である。
【図9】実施例4に係る半導体装置の構成を示す垂直断面図である。
【図10】従来の半導体装置の構成例を説明するための製造工程図である。
【図11】従来の固体撮像装置の構成例を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 フリップチップ実装封止用樹脂
2 第2の基板
3,3a 撥水処理部
4 第1の基板
5 バンプ
6 メカニカルスイッチ
7 中空部
8 半導体装置
9 撥水処理部
10 略凸部
11 ダミーパターン
12 ソルダーレジスト
13 スペーサ
14 貫通配線
15 外部電極
16 LID
17 半導体装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、メカニカルスイッチなどのMEMS構造物やイメージセンサなどのデバイスを設けた半導体基板と回路基板とを接続する際の実装に関し、特にフリップチップ実装を用いた半導体装置の封止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体素子を回路基板に実装する際には小型化などの要求からフリップチップ実装することが多くなってきている。この実装形態がいかに小型化できるかによって、半導体装置全体の小型化も大きく左右される。このような状況において、例えば半導体素子を回路基板に実装した半導体装置の一例が特開2002−16104号公報に開示されている。
【0003】
上記公報開示の半導体装置の構成を図10の(A)〜(C)に基づいて説明する。この半導体装置においては、図10の(A)に示すように、回路基板20上に導電性粒子19が含有されている絶縁樹脂からなる絶縁層18が形成されている。このように、絶縁樹脂の中に導電性粒子を含有させた樹脂は一般的に異方導電性樹脂と称されている。この回路基板20に図10の(B)に示すように、半導体素子21を該半導体素子21に形成されたバンプ22を回路基板20の電極(図示せず)と位置合わせした後圧着させ、その状態で加熱させることで絶縁層18の樹脂が硬化され、接続及び封止が完了し、図10の(C)に示す半導体装置23が得られる。
【0004】
この方式により構成される半導体装置においては、半導体素子21が絶縁層18と接触するので、メカニカルスイッチなどのMEMS構造物もしくはイメージセンサーなど樹脂の付着が許されないデバイスが形成された半導体基板の実装には適用できない。このような状況において、例えばイメージセンサーを実装した固体撮像装置の一例が、特開2006−5029号公報に開示されている。
【0005】
上記公報開示の固体撮像装置の構成を図11に基づいて説明する。この固体撮像装置は、撮像素子24上に形成されたマイクロレンズ26にガラスLID25を搭載した後、接着剤28で周囲を封止した構成となっている。このとき、撮像素子24上のマイクロレンズ26の外周部及びガラスLID25の外周部には、それぞれ疎水性材料層27を形成しており、それにより接着剤28の内部31への進入を防止し、内部31が中空状態を保った固体撮像装置30が得られるようにしている。
【特許文献1】特開2002−16104号公報
【特許文献2】特開2006−5029号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図11に示した構成の固体撮像装置においては、ガラスLID25の外周に精度よく接着剤28を塗布するには工程が複雑になり、且つ良好な封止性を確保するためにはある程度の接着剤厚み29が必要となり、撮像素子24の形状に制約が出てくると共に固体撮像装置30としてもサイズが大きくなってしまう。また、撮像素子24上のマイクロレンズ26の外周部及びガラスLID25の外周部それぞれに疎水性材料層27の形成が必要であり、工程が複雑且つ大変になってしまい、部材の歩留まり低下の恐れもある。
【0007】
本発明は、上記課題を解消するためになされたもので、中空構造をもちながら小型化と共に製法を簡略化し、歩留まりの向上及びコストダウンを達成できるMEMS構造物などの接続封止用樹脂の付着が許されないデバイスの実装が可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため請求項1に係る発明は、MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を回路が形成された第2の基板に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記第2の基板の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂にてコート処理を施したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る半導体装置において、前記第2の基板のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る半導体装置において、前記第2の基板に施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を、LIDなどの保護部材に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記保護部材の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂でコート処理を施したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る半導体装置において、前記保護部材のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項4に係る半導体装置において、前記保護部材を施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、NCP接続による中空部をもった半導体装置の形成が可能となり、また製造方法の簡略化が図られ、歩留まりの向上及びコストダウンを達成できると共に、半導体装置の小型化を実現できる。請求項毎の効果を述べると、請求項1に係る発明によれば、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となり、製法の簡略化が図られるため、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項2に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂を疎外する効果がより向上し、MEMS構造物などのデバイスの中空実装がより確実に可能となり、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項3に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂は確実に第1の基板と接続する部分にのみ存在するので、接続の信頼性が向上すると共に、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となる。また、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項4に係る発明によれば、デバイスを形成した第1の基板を他の部材と電気的接続をとらない構成とする場合であっても、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となり、また歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項5に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂を疎外する効果がより向上し、MEMS構造物などのデバイスの中空実装がより確実に可能となる。また、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。請求項6に係る発明によれば、接続封止に用いる樹脂は確実に第1の基板と接続する部分にのみ存在するので、接続の信頼性が向上すると共に、MEMS構造物などのデバイスの中空実装が可能となる。また、歩留まりの向上及びコストダウンが期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0016】
(実施例1)
まず、本発明に係る半導体装置の実施例1について図面を参照しながら説明する。図1の(A)〜(C)は、実施例1に係る半導体装置の製造工程を示す図である。。本実施例に係る半導体装置は、回路が形成された第2の基板とMEMS構造によるメカニカルスイッチが形成された第1の基板(半導体基板)との接続及び封止用として絶縁樹脂を用い、第1の基板のバンプと回路基板の電極とを熱圧着によるフリップチップにて電気的に接続をとるものであり、一般的にNCP( Non Conductive Paste )接続と呼ばれる形態のものである。
【0017】
まず、図1の(A)に示すように、回路が形成された第2の基板2は、次に述べる第1の基板4に形成されたメカニカルスイッチ6と向かい合う部分に、フリップチップ実装封止用樹脂1とは濡れ性の悪い樹脂がコートされている。便宜上、今後この処理部のことを撥水処理部3という。撥水処理部3を設けた第2の基板2の上からフリップチップ実装封止用樹脂1を滴下すると、第2の基板2の撥水処理部3が施された部分以外にフリップチップ実装封止用樹脂1が移動する。例えば、フリップチップ実装封止用樹脂1にエポキシ系樹脂を用いる場合には、フッ素系樹脂を撥水処理部3として施せば上記効果が得られる。
【0018】
次に、図1の(B)に示すように、第1の基板4に例えばAu 線によるスタッドバンプ法などで形成されたバンプ5を、第2の基板2の電極(図示せず)に位置合わせしたのち、第1の基板4と第2の基板2とを加圧・加熱することで、図1の(C)に示すようにフリップチップ実装封止用樹脂1が硬化し、接続及び封止が完了した半導体装置8が得られる。このようにして作成された半導体装置においては、メカニカルスイッチ6の周囲には中空部7が形成され、本来のスイッチとしての機能を確保することができる。
【0019】
ここで、第2の基板2としては、ガラス繊維強化エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機材料からなる基板もしくはセラミックなどの無機材料からなる基板等その種類は問わない。また、第1の基板に形成されるものとしては、メカニカルスイッチに限らず、他のMEMS構造物やイメージセンサーなどのデバイスでもよい。
【0020】
また、第1の基板と第2の基板とを接続・封止するフリップチップ実装封止用樹脂として絶縁性樹脂を用いたものを示したが、異方導電性樹脂を用いてもかまわない。更には、熱硬化樹脂やUV硬化樹脂を用いても、本実施例による効果が得られる。また、撥水処理部3はフッ素系樹脂を用いて形成したものを示したが、これに限られるものではなく、フリップチップ実装封止用樹脂の性質に合わせて濡れ性の悪いものを選択して形成すればよい。
【0021】
図2は、実施例1に係る半導体装置の水平断面を模式的に示す図であり、第2の基板2内で中空部7が設けられており、撥水処理部3を施すことで中空部7が確保できていることを示している。。
【0022】
図3は、実施例1に係る半導体装置の変形例の水平断面を模式的に示す図である。この変形例では,第2の基板2内で中空部7が複数設けられている。第2の基板2の任意の部分に撥水処理部3を施すことで中空部7が確保できるため、中空部7の形状は矩形にとどまらず、種々の形状のものへの対応が可能である。
【0023】
図4は、実施例1に係る半導体装置の更なる変形例を示す垂直断面図である。この変形例は、第1の基板4のメカニカルスイッチ6が形成された周辺にも撥水処理部9を施したもので、これにより中空部7の形成がより確実に行えるという効果が得られる。
【0024】
以上のように、実施例1及びその変形例に係る半導体装置によれば、回路が形成された第2の基板の中空部を作りたい部分に撥水処理部を施すことにより、MEMS構造物のデバイスなどを用いても通常のNCP接続が確実に行われると共に、従来のように積極的に接着厚みを確保するスペースを設ける必要がないため、半導体装置の小型化も可能となる。また、回路が形成された基板側だけに撥水処理部を施せばよいので、製造方法が簡単となり、作業の簡略化が図られ、歩留まりの向上、コストダウンが実現できる。
【0025】
(実施例2)
次に、図5に基づいて実施例2に係る半導体装置の構成について説明する。本実施例は、回路が形成された第2の基板のMEMS構造物と向かい合う部分に略凸部を形成した構成のものである。すなわち、回路が形成された第2の基板2には、第1の基板4に形成されたメカニカルスイッチ6と向かい合う部分に、略凸部10を形成し、その略凸部10上に撥水処理部3が施されている。そして、第2の基板2上からフリップチップ実装封止用樹脂1を滴下すると、第2の基板2の撥水処理部3が施された部分以外にフリップチップ実装封止用樹脂1が移動する作用が更に効果的に働く。この際、例えば、フリップチップ実装封止用樹脂1としてエポキシ系樹脂を用いる場合には、フッ素系樹脂を用いて撥水処理部3を施せば、上記効果が得られる。
【0026】
次に、メカニカルスイッチ6を形成した第1の基板4に例えばAu 線によるスタッドバンプ法などで形成されたバンプ5を、第2の基板2の電極(図示せず)に位置合わせしたのち、第1の基板4と第2の基板2とを加圧・加熱することでフリップチップ実装封止用樹脂1が硬化し、接続及び封止が完了した半導体装置8が得られる。このように構成した半導体装置においては、メカニカルスイッチ6の周囲は中空部7となり、メカニカルスイッチ6は本来のスイッチとしての機能を確保することができる。
【0027】
図6は、実施例2に係る半導体装置の第2の基板への略凸部10の形成方法の一例を示す図である。この例は、第2の基板2に回路を形成する際に、メカニカルスイッチ6と向かい合う部分の中央部に、どの回路パターンとも導通していないダミーパターン11を、例えばランド形状に同時に形成する。その上に撥水処理部3を施せば、ダミーパターン11の段差形状にならって撥水処理部3を施した部分は略凸部10となる。
【0028】
図7に、実施例2に係る半導体装置の更なる第2の基板への略凸部10の形成方法を示す。この例は、第2の基板2に回路を形成する際に、メカニカルスイッチ6と向かい合う部分の中央部に、例えばソルダーレジスト12がそのサイズを変えて数段塗り重ねられている。その上に撥水処理部3を施せば、ソルダーレジスト12の段差形状にならって撥水処理部3を施した部分は略凸部10となる。ここで、ソルダーレジスト12の代わりにカバーレイを用いてもかまわない。また、数段塗り重ねなくても、徐々に厚みが変わる形成方法であれば、それを採用することは全く問題ない。
【0029】
以上のような構成により、本実施例2に係る半導体装置は実施例1にて得られる効果のほかに、第2の基板に形成した略凸部により絶縁性樹脂の移動がより確実に可能となるという効果が得られる。
【0030】
(実施例3)
次に、図8の(A)〜(C)に基づいて実施例3に係る半導体装置の構成について説明する。本実施例は、回路が形成された第2の基板のバンプ接続部周辺にも撥水処理部を施したものである。すなわち、図8の(A)に示すように、まず、回路が形成された第2の基板2は、第1の基板4に形成されたメカニカルスイッチ6と向かい合う部分に、撥水処理3が施されている。このとき、第2の基板2には、第1の基板4に形成されたバンプ5と接続される電極部(図示せず)外側にも撥水処理部3aが施されている。このように撥水処理3,3aが形成された第2の基板2の上からフリップチップ実装封止用樹脂1を滴下すると、第2の基板2の撥水処理部3,3aが施された部分以外にフリップチップ実装封止用樹脂1が移動する。すなわち、フリップチップ実装封止用樹脂1は第1の基板4と接続される部分にのみ存在することとなる。
【0031】
次に、図8の(B)に示すように、第1の基板4に例えばAu 線によるスタッドバンプ法などで形成されたバンプ5を、第2の基板2の電極(図示せず)に位置合わせしたのち加圧・加熱することでフリップチップ実装封止用樹脂1が硬化し、図8の(C)に示すように、接続及び封止が完了した半導体装置8が得られる。このように構成することにより、メカニカルスイッチ6の周囲は中空部7となり、メカニカルスイッチ6は本来のスイッチとしての機能を確保することができる。
【0032】
以上のような構成により、本実施例3に係る半導体装置は実施例1に係る半導体装置による効果のほかに、フリップチップ実装封止用樹脂がバンプ接続部にのみ存在することとなり、フリップチップ実装封止用樹脂量のコントロールが容易になると同時に、基板の外側への流れ出しも考慮しないでよいため、より少量の封止用樹脂で接続及び封止が可能になるという効果が得られる。
【0033】
(実施例4)
次に、図9に基づいて実施例4に係る半導体装置の構成について説明する。本実施例は、貫通配線を施しMEMS構造物を形成した第1の基板を実装する構成に関するものである。そして、この実施例では、回路が形成された第2の基板の代わりにMEMS構造物であるメカニカルスイッチの保護部材として、LIDを用いNCP装着している。すなわち、第1の基板4には、一方の面にメカニカルスイッチ6及びスペーサ13が、他方の面に貫通配線14を介して外部電極15が形成されている。そして、第1の基板4は、スペーサ13を介してLID16と接着され、中空部7を有する半導体装置17が構成されている。なお、LID16には、実施例1の第2の基板2と同様にメカニカルスイッチ6に向き合う位置に撥水処理部3を施してあるが、第1の基板4との導通をとるための電極などは存在しない。このように構成された半導体装置17は、別個の回路基板(図示せず)と外部電極15を介して電気的に接続して用いられる。ここで、スペーサ13及びLID16の材質は、有機・無機のいずれの材料でもかまわない。
【0034】
以上のような構成により、本実施例4の半導体装置は、実施例1に係る半導体装置とは異なり、回路が形成された第2の基板と第1の基板を電気的に接続する構成が必須ではなく、単なる中空部を必要とする気密封止構成にも応用が可能であるという効果が得られる。なお、本実施例に、上記実施例2及び実施例3の構成を組み合わせた際にも、個々の実施例の効果と同様もしくはそれ以上の相乗の効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る半導体装置の実施例1の構成を説明するための製造工程図である。
【図2】図1に示した実施例1に係る半導体装置の水平断面を示す図である。
【図3】実施例1の変形例の水平断面を示す模式図である。
【図4】実施例1の他の変形例を示す垂直断面図である。
【図5】実施例2に係る半導体装置の構成を示す垂直断面図である。
【図6】図5に示した実施例2に係る半導体装置の略凸部の構成を示す拡大図である。
【図7】実施例2に係る半導体装置の略凸部の他の構成を示す拡大図である。
【図8】実施例3に係る半導体装置の構成を説明するための製造工程図である。
【図9】実施例4に係る半導体装置の構成を示す垂直断面図である。
【図10】従来の半導体装置の構成例を説明するための製造工程図である。
【図11】従来の固体撮像装置の構成例を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 フリップチップ実装封止用樹脂
2 第2の基板
3,3a 撥水処理部
4 第1の基板
5 バンプ
6 メカニカルスイッチ
7 中空部
8 半導体装置
9 撥水処理部
10 略凸部
11 ダミーパターン
12 ソルダーレジスト
13 スペーサ
14 貫通配線
15 外部電極
16 LID
17 半導体装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を、回路が形成された第2の基板に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記第2の基板の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂でコート処理を施したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第2の基板のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に係る半導体装置。
【請求項3】
前記第2の基板に施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に施されていることを特徴とする請求項1に係る半導体装置。
【請求項4】
MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を、LIDなどの保護部材に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記保護部材の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂でコート処理を施したことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
前記保護部材のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とする請求項4に係る半導体装置。
【請求項6】
前記保護部材に施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に施されていることを特徴とする請求項4に係る半導体装置。
【請求項1】
MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を、回路が形成された第2の基板に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記第2の基板の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂でコート処理を施したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第2の基板のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に係る半導体装置。
【請求項3】
前記第2の基板に施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に施されていることを特徴とする請求項1に係る半導体装置。
【請求項4】
MEMS構造物などのデバイスを形成した第1の基板を、LIDなどの保護部材に絶縁樹脂もしくは異方導電性樹脂を用いてフリップチップ実装してなる半導体装置において、少なくとも前記第1の基板のデバイスと向かい合わせになる前記保護部材の対応部分にあらかじめ前記樹脂とは濡れ性の悪い樹脂でコート処理を施したことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
前記保護部材のコート処理を施す部分に、略凸部が設けられていることを特徴とする請求項4に係る半導体装置。
【請求項6】
前記保護部材に施すコート処理が、前記第1の基板と接続する部分以外に施されていることを特徴とする請求項4に係る半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−226876(P2008−226876A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−58363(P2007−58363)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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