半導体部品のための配線を組立てる方法
一面において、本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法を含む。半導体基板が用意され、そして基板を貫通して全体に延びる開口(212)が形成される。約200℃以下の温度において開口の側壁(218)に沿って第一の材料(220)が堆積される。堆積は原子層堆積法と化学蒸着法のうちの一つまたは両方を含むことができ、そして第一の材料は金属窒化物を含むことができる。第一の材料の表面の上にソルダー湿潤材料(224)が形成される。ソルダー湿潤材料は、例えばニッケルを含むことができる。次いで、開口の中およびソルダー湿潤材料の上にソルダー(240)が設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイ(dice)、ウェハおよびチップスケールのパッケージなどの半導体部品は、部品の外側から部品上に収容される集積回路への電気接続を行うことを可能にするために、外部コンタクトを有するように製作される。半導体のダイは例えば、ダイの面上に形成されるボンドパッドのパターンを典型的に含む。ウェハレベルにおいて、ボンドパッドはダイ上の集積回路のプローブテストのために用いられる。ダイレベルにおいて、ボンドパッドはテストのために用いられ、また実装のための電気接続(例えばワイヤボンド)を形成するためにも用いられる。典型的に、ボンドパッドは平坦なアルミニウムパッドを含み、あるいはソルダー湿潤性パッド上のソルダーバンプを含む。
【0003】
しかし、上で述べた配線は、半導体部品で用いることのできる配線の一つのタイプである。多数の他のタイプの配線が知られている。例えば、チップスケールのパッケージなどの半導体パッケージは、ボールグリッドアレー(BGA)あるいはファインボールグリッドアレー(FBGA)などのデンスアレーに配列されたソルダーボールを利用することができる。
【0004】
図1〜5は、配線と結合した典型的な半導体部品10を例示する。図1は部品10の断片の上面図であり、多数の導電トレース12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34および36を示す。導電トレースは、内側のリードボンドパッド38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60および62から外側のリードボンド64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86および88に達する。外側のリードボンドと内側のリードボンドの図示された相対的なサイズは、図解の目的だけのためのものである。従って、内側のリードボンドはサイズが均等であって、やはりサイズが均等である外側のリードボンドよりも大きいように示されているが、この構造物はサイズが均等ではない内側のリードボンドおよび/または外側のリードボンドを有していてもよいし、また外側のリードボンドよりも小さい内側のリードボンドを有していてもよい、と理解されるべきである。
【0005】
図2と図3は、図1の断片の拡大した領域の上面図および側断面図を示す。これらの図は、トレース18が導電性材料の層100であることを示す。外側のリードボンド70は、ニッケル含有ソルダー湿潤性材料104の上のソルダーボール102を含む。内側のリードボンド44は、上に導電性材料のキャップ108を有するソルダー配線106を含む。導電性材料のキャップ108は、例えば、ニッケルおよび/またはソルダーボールを含んでいてもよい。
【0006】
トレース100は再分配層と呼ぶことができる。というのは、それは、内側のリードボンド44の中心位置から外側のリードボンド70の横方向の外側の位置へ電気信号を分配するからである(逆もまた同様)。
【0007】
断片10の半導体部品は半導体のダイ110を含み、これは例えば単結晶シリコンウェハに相当する。ダイ110は、これと結合した様々なレベルの集積回路構成要素(図示せず)を有する。ダイ110の周りに電気絶縁性の不活性層112が広がっていて、これがダイをソルダー材料106から絶縁する。不活性層112は二酸化ケイ素を含むことができて(あるいは本質的に二酸化ケイ素からなり、または二酸化ケイ素からなり)、典型的に約2000Å〜約8000Åの厚さを有するだろう。不活性層112の上に絶縁性材料114が設けられ、これは回路トレース100を支持するために利用され、また回路トレース100のパターン形成の際にも利用されうる。層114は例えばポリイミド樹脂を含みうる。
【0008】
半導体のダイ110は半導体基板であるとみなすことができ、あるいは、部品10の様々な他の材料と組み合わさったダイ110が半導体基板であるとみなすことができる。特許請求の範囲の解釈を補うために、「半導性の基板(semiconductive substrate)」および「半導体基板(semiconductor substrate)」という用語は、半導性の材料を含むあらゆる構造物を意味するものと定義され、その半導性の材料としては、(限定するものではないが)半導性のウェハ(単独で、または上に他の材料を含む集成体(アセンブリー)として)および半導性の材料層(単独で、または他の材料を含む集成体として)などのバルク(塊状)半導性材料がある。「基板」という用語は、あらゆる支持構造物を指し、それには例えば(限定するものではないが)上述の半導性の基板がある。
【0009】
ダイ110は二つの反対側の側部111と113を有し、これらは典型的にはそれぞれ前側および裏側と呼ばれる。部品10は、ダイ110の前側111と裏側113にそれぞれ近接している反対側の外表面115と117を有する。表面115と117は、それぞれ部品10の前側表面および裏側表面と呼ぶことができる。
【0010】
ソルダー材料106は部品10を貫通して全体に延びていて、従って、部品の前側表面115から部品の裏側表面117まで延びている。ソルダー材料106は結局、裏側表面117に近接している外部のデバイスへの電気的接続のために利用することができ、そして外側のリード70のパッド102と結合する別のデバイスと前記の外部デバイスを電気的に相互に連絡するために利用することができる。
【0011】
図2と図3の構造物を形成する方法を、図4と図5を参照して説明する。特に、リード44と70(図2と図3)を形成する前の構造物10が示される。孔130を、前側表面115から裏側表面117まで延びるように部品10を貫通してエッチングする。孔は、例えばレーザーエッチングによって形成することができる。孔は、前側表面115から裏側表面117まで延びる深さ132、およびこの深さと直交する幅寸法134を有する。孔は、(図示するように)上から見たとき実質的に円形とすることができ、従ってそのとき幅寸法134は円の直径に相当する。あるいは、孔は、上から見たとき多角形(例えば正方形)を有することができる。孔130の形状にかかわらず、最大の幅寸法は典型的には約100ミクロン以下であり、約35ミクロン以下のこともあるだろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
孔130をソルダーで均一に充填する際に問題に遭遇する。特に、孔130の小さな寸法が、ソルダーが孔の中に流入するのを困難にする。ソルダーを孔の中に引き入れるために、孔130の周囲の側壁に沿ってソルダー湿潤剤を供給するための様々な努力がなされてきた。しかし、ソルダー湿潤剤を供給することは、比較的高温の処理(特に300℃を超える処理)をしばしば含み、このことがダイ110に関連する回路構成に悪影響を与える可能性がある。従って、半導体部品の中に配線を形成するための新しい方法を開発することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一面において、本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法を含む。半導体基板が用意され、そして基板を貫通して全体に延びる開口が形成される。約200℃以下の温度において開口の側壁に沿って第一の材料が堆積される。次いで、開口の中および第一の材料の上に第二の材料がめっき(plate)される。
【0014】
一面において、本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法を含む。半導体基板が用意され、そして基板を貫通して全体に延びるように開口が形成される。開口の側壁に沿って金属窒化物が堆積される。金属窒化物の金属を含む第一の先駆物質および金属窒化物の窒素を含む第二の先駆物質を利用して、反応室の中で堆積が行われる。堆積は少なくとも一つのサイクルを含み、それにおいて、第一および第二の先駆物質は、異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に置かれる。次いで、開口の中および金属窒化物の上に第二の材料がめっきされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
特定の面において、本発明は、半導体部品を貫通して延びる開口の内部にソルダー(solder)を形成するための方法を含む。開口の中に薄膜を形成するために低温の堆積が用いられる。薄膜は、例えば窒化チタンなどの金属窒化物を含むことができる。薄膜の表面はソルダー湿潤材料(例えばニッケル)でめっきされる。めっき工程は表面の活性化を含んでいてもよく(例えば、ハフニウムおよび/またはパラジウムを含む溶液に薄膜を浸漬することによって行う)、次いで、活性化した表面をソルダー湿潤材料で無電解めっきする。あるいは、めっき工程は、表面上にめっきを形成するための非活性化めっきの化学作用を利用することを含んでいてもよい。非活性化めっきの化学作用は少量の安定剤含有物を利用することができ、めっきの化学反応のための電位を担うためのTiNの薄膜を利用することができる。別の例として、低温のTiNの薄膜を、別の低温化学蒸着層(例えばタングステン)のための低温の基材または付着層として用いることができる。次いで、低温化学蒸着層の上にソルダー湿潤材料をめっきすることができる。
【0016】
薄膜の上にソルダー湿潤材料を形成した後、ソルダー湿潤材料を伝って開口の中にソルダーを引き入れることによって開口を充填することができる。
薄膜の低温堆積は好ましくは、その堆積の間に半導体部品の温度が200℃を超えないように、約200℃以下の温度において行われる。適当な堆積法には、原子層堆積法(ALD)および/または化学蒸着法(CVD)が含まれる。読者が本発明を理解するのを助けるために、最初にALD法とCVD法について多少詳しく説明する。まずALD法について言及すると、それは典型的には、連続する原子層を基板上に形成することを含む。そのような層としては例えば、エピタキシー材料、多結晶質材料および/または非晶質材料があるだろう。ALDは、原子層エピタキシー、原子層プロセスなどとも呼ぶことができる。
【0017】
概略的に説明すると、ALDは、最初の部品を第一の化学種に曝し、それによって部品上へのその化学種の化学吸着を達成することを含む。理論的には、化学吸着によって、曝露された最初の部品の全体の上に均一に一原子厚さまたは一分子厚さの単層が形成される。言い換えると、飽和した単層である。実際には、後にさらに説明するように、化学吸着は部品の全ての部分の上では生じないかもしれない。しかしながら、そのような不完全な単層であっても、本明細書の文脈の中においては単層である。多くの適用において、実質的に飽和した単層は、適当なものであるにすぎないだろう。それでも、実質的に飽和した単層は、望ましい特質および/または特性を示す堆積層を生じさせるものであろう。
【0018】
第一の化学種は部品の上からパージされ、次いで、第一の化学種の第一の単層の上に化学吸着させるために第二の化学種が供給される。次いで第二の化学種がパージされ、そして第一の化学種への第二の化学種の単層の曝露を伴うこれらの工程が繰り返される。ある場合には、二つの単層は同じ化学種からなるかもしれない。また、第一および第二の化学種について説明したのと同様にして、第三の化学種あるいはさらなる化学種が引き続いて化学吸着され、そしてパージされてもよい。反応室の中での圧力の飽和を加速させるために、第一、第二および第三の化学種のうちの一つまたはそれ以上を不活性ガスと混合することができることを言い添えておく。
【0019】
パージ工程は様々な方法を含むことができ、そのような方法としては、限定するものではないが、部品および/または単層をキャリヤーガスと接触させること、および/または、圧力を堆積圧力よりも低くしてそれによって部品および/または化学吸着した種と接触する種の濃度を低下させるやり方がある。キャリヤーガスの例としては、N2、Ar、He、Ne、Kr、Xeなどがある。あるいは、パージ工程は、化学吸着の副生物を脱着させてそして別の種の導入に先立つ種の濃度を低下させる物質と部品および/または単層とを接触させることを含んでいてもよい。パージの適当な量は、当業者に知られたやり方で実験的に決定することができる。パージ時間は、薄膜の成長速度の増大をもたらすパージ時間まで連続的に短くすることができる。薄膜の成長速度の増大は非ALDプロセスの形態への変化の指標となるかもしれず、そしてこれはパージ時間の限度を確定するために用いることができるかもしれない。
【0020】
ALDプロセスはしばしば、自己制約的な(本質的制約のある)プロセスとみなされる。というのは、部品上で第一の種が化学結合を形成するであろう部位が有限の個数存在するからである。第二の種は第一の種にのみ結合するかもしれず、従ってこれも自己制約的であろう。部品上の有限個の部位の全てが第一の種とひとたび結合すれば、第一の種は、部品とすでに結合した第一の種の他のものには結合しないことが多いであろう。しかし、そのような結合を促進してALDを自己制約的でないものにするために、ALDにおけるプロセス条件を変更することができる。従って、ALDはまた、化学種を積層することによって一度に一つの単層とは異なるものを形成してそして一原子または一分子の厚さを超える層を形成する種を含むかもしれない。ここで記述する本発明の様々な見地は、ALDにおいて所望されるであろうあらゆる状況に適用することができる。さらに、ALDの間に局部的な化学反応が起こるかもしれないということを言い添えておく(例えば、入ってくる反応体分子は、表面上に単層を形成するのではなく、現存する表面から分子を置換するかもしれない)。そのような化学反応が起こる限りにおいて、それらは一般に表面の最も上の単層の範囲内に限定される。
【0021】
慣例のALDは、頻繁に用いられる温度と圧力の範囲内で、そして一度にALD層全体の一つの単層の所望の形成が達成されるような確立されたパージ基準に従って起こりうる。たとえそうでも、ALDの条件は、特定の先駆物質、層の組成、堆積装置、および当業者に知られた基準に従う他の要因に依存して、大きく変えることができる。温度、圧力およびパージの慣例の条件を維持すれば、単層の形成および得られるALD層全体の質に強い影響を与えるかもしれない望ましくない反応が最少になる。従って、慣例の温度と圧力の範囲外で操作することは、欠陥のある単層が形成される危険性を伴う。
【0022】
化学蒸着法(CVD)の一般的な技術は様々な、よりいっそう具体的なプロセスを含み、これには、(限定するものではないが)プラズマCVDおよびその他のものがある。CVDは一般に、部品上に完全な堆積材料を非選択的に形成するために用いられる。CVDの一つの特徴は、堆積材料を形成するために反応する複数の種が蒸着室の中に同時に存在することである。このような条件は慣例的なALDのためのパージ基準と対照をなすものであり、ALDにおいては、部品は、部品または前に堆積した種に吸着する単一の堆積種と接触する。ALDプロセスの形態は、CVD反応ではなくALD化学吸着が起こるようなタイプの、またはそのような条件下での、同時に接触する複数の種を提供するかもしれない。共に反応するのではなく、それらの種は部品または前に堆積した種に化学吸着するかもしれず、それによって、後続の種が次に化学吸着して所望の材料の完全な層がその上に形成される表面を提供するだろう。
【0023】
たいていのCVD条件下で、堆積は、下にある部品の組成または表面特性とはかなり無関係に起こる。それに対して、ALDにおける化学吸着速度は、部品または化学吸着した種の組成、結晶構造、およびその他の特性によって影響されるだろう。他のプロセス条件、例えば圧力や温度も、化学吸着速度に影響するかもしれない。従って、観察によれば、化学吸着は部品の(複数の)部分上で顕著に起こるのではなく、それはその同じ部品の他の部分上で適当な速度で起こる、ということが示されている。そのような条件は、堆積した材料の中に許容できない欠陥を導入するかもしれない。
【0024】
本発明の代表的な方法を、図6〜13を参照して説明する。まず図6を参照すると、これは予備処理工程における構造物200の断片を示す。構造物200は図1〜5を参照して前に説明した構造の幾つかのものを含み、それらの構造は、図1〜5において表示したのと同様に、構造物200においても表示する。従って、構造物200は、前側111と裏側113を有する半導体部品110を含むように示されていて、またさらに、部品110の周りに延びる不活性層112を含むように示されている。構造物200はさらに、前に説明したトレースに類似する導電性の金属トレース100を含み、またトレース100の下の厚い不活性層114を含む。厚い不活性層は、例えばポリイミド含有層とすることができる。
【0025】
構造物200は、図1〜5の構造物10と比較して、構造物200が導電性材料層100の上に一対の絶縁性材料層202と204を含むという点で異なっている。絶縁性材料層202と204は、それぞれ第一および第二の絶縁性材料層と呼ぶことができる。絶縁性材料層202は例えばポリイミドを含むことができ、絶縁性材料層204は例えば低温堆積によって形成された二酸化ケイ素を含むことができる。絶縁性材料層202は、それを貫通して延びる間隙206を有するようにパターン化され、これは結局、外側のリードボンドのための位置になる。
【0026】
構造物200は半導体部品とみなすことができ、この部品は、半導体のダイ110の前側の外にある前側表面208と、ダイ110の裏側113の外にある裏側表面210を含む。
開口212が半導体部品200を貫通して全体に延びていて、具体的には前側表面208から裏側表面210まで延びている。開口212は、前側表面208と裏側表面210の間の深さ214、およびこの深さ214に直交する幅216を有する。開口212は、上から見たとき、いかなる適当な形状を有していてもよく、例えば実質的に円形とすることができる。開口212が上から見て実質的に円形である場合、幅216は円の直径に相当するだろう。開口212の形状にかかわらず、開口はある最大の断面幅を有するだろう。特定の見地において、そのような最大の断面幅は約100ミクロン未満であり、さらなる見地においては、そのような最大の断面幅は約35ミクロン未満であろう。
【0027】
開口212は側壁の外周218を有し、これは不活性材料112の表面と絶縁性材料204の表面を含む。特定の見地において、材料204と112は互いに同じ材料を含むことができて、特に二酸化ケイ素を含むことができる(あるいは本質的に二酸化ケイ素からなり、または二酸化ケイ素からなる)。従って、側壁218は、この側壁の全体に沿って二酸化ケイ素を含むことができる(あるいは本質的に二酸化ケイ素からなり、または二酸化ケイ素からなる)。
【0028】
先に説明したように、構造物110は半導体のダイを含むことができ、特定の見地においては、これは、例えば単結晶シリコンウェハのような単結晶半導体材料を含むだろう。従って、本発明の幾つかの見地において、開口212は単結晶シリコンウェハを貫通して延びているとみなすことができる。
【0029】
図6の開口212において材料204と112の間に境界面が示されるべきであって、従って境界面が開口の面の後ろに見えるはずである、ということに留意されたい。しかし、図面を単純化するために、そのような境界面は開口の中で示されていない。全体として、この開示の断面図において示された面の後ろにできる境界面は示されず、そのことは、そのような境界面を示すことが図面および/または明細書の明快さを高めると考えられる場合を除いて、そうである。
【0030】
構造物114、100、202および204は、構造物110の前側111に近接しているとみなすことができる。具体的には、構造物114、100、202および204は、裏側113よりも前側111に近い。
図4と図5を参照して前に説明したプロセスは、導電性材料100に穴をあけて形成した孔130を示していて、従って孔130は導電性材料100を含む外周を有していた。図6の構造物200と図4と図5を参照して説明した構造物との間の違いは、孔212が導電性材料100の全体に延びている外周を有していない、ということである。構造物200は、孔212が最終的に貫通して延びるように形成されるべき間隙を導電性材料100が有するように、パターン化して導電性材料層100を最初に形成することによって、形成することができる。次いで、電気的に絶縁性の材料204で間隙を充填することができ、そして電気的に絶縁性の材料204に穴をあけて開口212を形成することができる。
【0031】
構造物200は、開口212が導電性材料100と接触していないように示されているが、ここで示されたプロセスの代わりに図4と図5のプロセスを利用することができる、ということが理解されるべきである。すなわち、図4と図5に示されるような導電性パッドの材料を貫通するように開口を形成することができ、そしてその開口は、パッドの導電性材料を含む外周を有することができる。
【0032】
次に図7を参照すると、部品200の側壁218に沿って開口212の中で、そしてまた裏側表面210に沿って層(これはここでは薄膜と呼ぶこともできる)220が堆積される。層220は導電性の材料を含むことができて、また特定の見地においては、金属窒化物を含むだろう(あるいは本質的に金属窒化物からなり、または金属窒化物からなるだろう)。例えば、層220は、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上を含むことができる(あるいは本質的にこれらからなり、またはこれらからなる)。層220は、開口212の中で形成される後続の材料から層220を区別するために、本発明の特定の見地においては第一の材料と呼ぶことができる。
【0033】
層220は裏側表面210の上に形成されるように説明されるが、層220はむしろ新しい裏側表面を規定するとみなすことができ、裏側表面210は材料112と関連づけられるというよりもむしろ層220と関連するようになる、と理解されるべきである。しかし、以下の説明で明らかになるように、構造物200の裏側と関連する層220の部分は最終的には除去され、従って、ここでの説明を簡単にするために、層220を形成した後であっても裏側表面は材料112と関連したままである、とみなす方がよい。
【0034】
層220は、例えばALDおよび/またはCVDによって形成することができ、そして好ましくは約200℃以下の温度において形成される。200℃以下の温度を用いることにより、本明細書の「背景技術」の部分で先に説明した問題を避けることができ、特にダイ110と関連する電気回路構成(図示せず)をその回路構成に悪影響を与える可能性のある温度まで加熱することを避けることができる。
【0035】
図17は、層220を形成するために用いることのできる典型的な堆積装置1000を示す。装置1000は反応室1002を有する。入口1004が反応室の中に延びていて、入口を通る材料の流れを制御するために入口1004を横切って弁1006が設けられている。出口1008も反応室の中に延びていて、出口を通る材料の流れを制御するために弁1010が設けられている。
【0036】
反応室の中に基板ホルダー1012が設けられていて、これは典型的な基板1014を支持しているように示されている。基板1014は、例えば図6と図7の半導体部品200に相当しうる。
【0037】
操作において、材料は入口1004を通って反応室1002に流入し、そして出口1008を通って反応室1002から排出される。反応室に流入する材料は矢印1016によって示されていて、反応室から排出される材料は矢印1018によって示されている。反応室1002に流入する材料は適当な反応体(すなわち、1以上の先駆物質)、キャリヤーガス、パージガスなどとすることができる。
【0038】
装置1000がALD型のプロセスのために用いられる場合、二つの先駆物質を、異なっていて実質的に互いに重なり合わない時間間隔で反応室に導入することができる。具体的には、第一の先駆物質を反応室の中に導入して、基板1014の露出した表面の上に第一の実質的に飽和した単層を形成することができ、それに続いて第一の先駆物質を反応室から排出することができる。次いで、第二の先駆物質を反応室の中に導入して、第一の先駆物質から形成された単層と反応させて、それによってその単層から所望の材料を形成することができる。第一および第二の先駆物質の使用はプロセスの一つのサイクルとみなすことができ、そして所望の材料を所望の厚さに形成するために複数のサイクルを用いることができる。第一および第二の先駆物質は互いに「重なり合わない時間間隔」で反応室の中に存在するものとみなされる。というのは、先駆物質の各々は他のものを導入する前に反応室の中から実質的に完全に排出されるからである。「実質的に」重なり合わない時間間隔という用語は、後続の先駆物質を反応室の中に導入したときに反応室の中に幾分かの残留した先駆物質が存在するかもしれないが、しかしそのような残留した先駆物質の濃度は、基板1014の表面における以外は先駆物質の互いの検出可能な相互作用は存在しないほど非常に低く、また典型的に低い、ということを表すために用いられる。
【0039】
本発明の代表的な見地において、層220は金属窒化物を含む。そのような見地において、第一の先駆物質は金属窒化物の金属を含むことができ、そして第二の先駆物質は金属窒化物の窒素を含むことができる。層220は少なくとも一つのサイクルを使用して形成することができ、それにおいて、第一および第二の先駆物質は、異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に置かれる。典型的には、各々のサイクルは第一の先駆物質の導入を含み、続いてパージが行われ、次いで第二の先駆物質の導入が行われるだろう。金属窒化物が窒化チタンである場合、窒化チタンの金属を含む典型的な先駆物質はTiCl4およびテトラキス-ジメチル-アミド-チタン(TDMAT)であり、そして金属窒化物の窒素を含む典型的な先駆物質はアンモニア(NH3)である。
【0040】
窒化チタンの層220は、もしこれが四塩化チタンとアンモニアから形成される場合、約68℃から約400℃までの温度で形成することができるが、しかし好ましくは、約200℃未満の温度で形成されるだろう。
【0041】
層220が窒化チタンであるときの適用において、第一の先駆物質はTDMATを含み、そして第二の先駆物質はアンモニアを含み、層220の形成は複数のサイクルを用いて約100℃から約180℃までの温度で達成することができ、一般的には約130℃から約170℃までの温度であり、代表的な温度は155℃であり、圧力は約200ミリトルから約2トルまでであり、代表的な圧力は約800ミリトルであり、コールドウォールの反応室、約1秒の時間での反応室へのTDMATのパルス、約10秒の時間でのパージ、および約4秒の時間での反応室へのアンモニアの第二のパルスが用いられる。アンモニアのパルスに続いて約10秒のパージを行うことができ、それによって個々のサイクルが完了する。パージは真空および/または適当なパージガスを用いて達成することができる。パージガスは、例えばアルゴンを含むことができて、それは好ましくは、先駆物質および基板上の全ての曝露した材料との反応に対して不活性なガスである。
【0042】
金属窒化物の層を形成するための上述の温度は、代表的な温度である。しかし、層220を形成するために用いられる温度は約200℃以下が好ましいかもしれず、より好ましくは、その温度は約160℃以下である。
【0043】
層220は、ALD型のプロセスの複数のサイクルによっていかなる所望の厚さにも形成することができる。層220の一般的な厚さは少なくとも約100Åであり、典型的な厚さは約100Åから約3000Åの範囲であろう。TDMAT/ NH3のプロセスが用いられる場合、上記のサイクルの各々によって一般的に約10Å以下の厚さの層(典型的な層は約9Åの厚さ)が形成されるだろう。従って、層220を所望の厚さに形成するために、サイクルを少なくとも約10回繰り返すのが望ましいかもしれない。
【0044】
TDMAT/ NH3のプロセスおよびTiCl4/ NH3のプロセスについての上述の方法はALD型のものであり、というのは、これらの方法においては互いに実質的に重なり合わない時間で反応室の中に供給される二つの先駆物質を用いるからである。しかしながら、層220を形成するために用いられるプロセスは、CVD型のプロセスを含むいかなる適当なプロセスであってもよいと理解されるべきである。
【0045】
TDMATから形成されたTiN薄膜は、約400℃の後堆積アニール(post-deposition anneal)で処理しなければ、空気に曝露したときにしばしば酸化するだろう、ということに留意されたい。以下で明らかになるであろうが、本発明の金属窒化物の薄膜220は、めっき工程のための基板として用いられる。そのような適用においては、薄膜の導電性は一般に重要ではなく、従って、薄膜はある程度酸化することができる。従って、TiNのTDMAT形成で一般的に用いられる後堆積アニールは省くことができ、薄膜220は、プロセスの全体について200℃以下(一般的には160℃以下、そしてしばしば155℃以下)に維持されるプロセスで形成することができる。
【0046】
図8を参照すると、部品200の裏側表面210の上から層220が除去されたように示されている。そのような除去は、いかなる適当なエッチング方法および/または平坦化方法(例えば化学機械研磨)を用いても達成することができる。
【0047】
図8はまた、層220の露出した表面の上に形成された層222を示している。層222は層220の活性化を表している。層220の活性化は、層220をハフニウムとパラジウムのうちの一つまたは両方に曝露することによって達成される。層220の表面を活性化する典型的な方法は、約0.15グラム/リットルの塩化パラジウムと約4ミリリットル/リットルのフッ化水素酸および残部の脱イオン水を含む溶液に層を曝露することである。そのような曝露は、溶液の中に約30秒から約60秒の時間浸すことによって達成することができ、室温においては典型的に約30秒が適当である。活性化によって、示されているような別の層222を形成することができ、あるいは層220の表面の組成を変えることができる。いずれにしても、活性化によって、層の上に後続の無電解堆積のための層220が用意される。特定の見地において、活性化によって、ハフニウムとパラジウムのうちの一つまたは両方を含む(あるいは本質的にこれらからなり、またはこれらからなる)示されているような独立した層222が形成される。層222は約1ミクロンから約7ミクロンの厚さを有することができ、典型的な適当な厚さは約5ミクロンである。
【0048】
層220の表面の活性化は、裏側表面210の上から層220を除去する前または後に行うことができる。層220がハフニウムまたはパラジウムを含む場合、層の活性化は省くことができる。
【0049】
次に図9を参照すると、活性層222の上に層224が無電解めっきされる。層224の材料は、この材料を層220の第一の材料と区別するために、第二の材料と呼ぶことができる。層224は好ましくはソルダー湿潤性材料を含み、この層は、開口の側壁をソルダー湿潤性材料で効果的に裏打ちするために、開口212の中に形成される。
【0050】
層224は例えば、ニッケルを含むことができる(あるいは本質的にニッケルからなり、またはニッケルからなる)。そのような見地において、層224は、約59℃から約64℃の操作温度と約5分から約10分の浸漬時間を用いて、構造物200を次リン酸ニッケル溶液の中に浸漬することによって形成することができる。次リン酸ニッケル溶液としては、p-ジメチルアミノベンズアルデヒド(DMAB)とともに用いる用途のためにシップレー・コーポレーション(Shipley Corporation)によって製造されている溶液を用いることができる。次リン酸ニッケル溶液は典型的には約5〜7のpHを有し、好ましいpHは約7であろう。無電解めっき層224は約1ミクロンから約7ミクロンの厚さを有することができ、約5ミクロンが好ましい厚さである。この厚さが小さすぎると、ニッケル層の上に形成されるソルダー材料(ソルダー材料については後述する)が、開口212がソルダーで完全に充填される前に無電解めっき層を使い尽くすかもしれず、それによって、無電解めっき材料は、開口212を充填するために用いられるソルダーのための適当な湿潤性を与えるという望ましい役割を果たさない。
【0051】
先に説明したように、活性化とそれに続く無電解めっきは、金属窒化物の上にソルダー湿潤性材料をめっきするために利用することのできる多くの方法のうちの一つにすぎない。他の方法としては例えば、金属窒化物の上への非活性化めっき、および金属窒化物の上への低温化学蒸着層の形成とこの低温化学蒸着層の上へのめっきがある。そのような他の方法が用いられる場合、活性層222を省くか、あるいはこれを低温化学蒸着層で置き換えることができる。あるいは、活性層を低温化学蒸着層の上に形成することができる(この低温化学蒸着層は金属窒化物の上に形成される)。
【0052】
層224は裏側表面210の上から層220を除去した後に形成されるように示されているが、本発明は他の見地をも含むと理解されるべきであり、そのようなものとしては、裏側表面の上から層220を除去する前に無電解めっき材料224を設けること、および裏側表面の上から無電解めっき材料と材料220の両者を除去することがある。
【0053】
図10を参照すると、絶縁性材料層204(図9)が除去されて、それによって、外側のリードボンドが形成されるべき場所でポリイミド含有層202において開口232が残されている。また、開口212の上方の領域が拡張されて、導電性材料層100の中の間隙を横切って全体に延びる開口の領域230が形成されている。従って、開口212の拡張した領域230は、導電性材料100の露出した表面を含む外周を有する。本発明の特定の見地において、開口212は導電性材料100までは延びていない第一の開口とみなすことができ、そして拡張した領域230は導電性材料100に達するまで延びている第一の開口の一部分とみなすことができる。拡張した領域230の形成は、いかなる適当なエッチングを用いても達成することができる。拡張した領域230を形成する際に絶縁性材料204の全体が除去されるように示されているが、本発明は、拡張した領域230を形成するために材料204の一部だけが除去される、というような他の見地も含むと理解されるべきである。いずれにしても、材料204のすくなくとも幾分かが除去される。
【0054】
本発明の示されている見地においては、拡張した領域230の形成は、第一の材料220を活性化した後に、そしてまた無電解めっき材料224を形成した後に行われる。しかしながら、本発明は、拡張した領域230は材料220の活性化とめっき材料224の形成のうちの一方または両方が行われる前に形成される、というような他の見地も含むと理解されるべきである。
【0055】
層204を除去することによって(図9)、前側表面208の位置が変化し、従って、この時点でその表面は、層204の表面とよりも層202の表面と関連している。
図11を参照すると、開口212の内部および拡張した領域230の内部にソルダー240が設けられている。ソルダー240は例えば、部品200の裏側からソルダーを供給するウェーブソルダー法(wave-solder methodologies)を用いることによって設けることができる。従って、ソルダーは開口212を充填するが、しかしこれは、例えば開口232を含む部品200の前側と関連する他の印刷上の特徴部分の中には及ばない。
【0056】
ソルダー240はいかなる適当なソルダー組成物を含んでいてもよく、そのような組成物としては例えば、(重量で)63%のスズと37%の鉛、(重量で)96.5%のスズと3.4%の銀、または(重量で)96.5%のスズと3%の銀と0.5%の銅を含有する組成物がある。
【0057】
ソルダー湿潤性材料224はソルダーが比較的低い温度で狭い開口212に流入するのを有利に助けるものであり、それと同時に、開口の中に均一で良質な充填物を供給する。開口の中にソルダーを供給するための典型的な温度は約200℃以下である。
【0058】
図12を参照すると、前側表面208で露出した導電性材料100と240の上に導電性材料層250が形成されている。導電性材料250は例えばニッケルを含むことができて(あるいは本質的にニッケルからなり、またはニッケルからなり)、無電解めっき法を用いて形成することができる。間隙232の中の導電性材料250は、外側のリード252の一部分を形成する。導電性材料250は、ソルダー240とともに、開口212の中に延びる内側のリード254を形成する。
【0059】
図13を参照すると、ポリアミド含有材料202(図12)が除去されて、外側のリード252の導電性材料250の上にソルダーボール260が形成されている。材料202を除去することによって、部品200の前側表面208は、トレース100、材料114、および露出した材料250と260の外側表面に移る。ソルダーボール260は外側のリード252の材料250の上に選択的に形成されるように示されていて、内側のリード254の材料250の上には形成されていないが、ソルダーボールは内側のリードの上に形成することもできると理解されるべきである。
【0060】
図6〜13のプロセスは本発明の一つの典型的な見地を示す。別の典型的な見地は図14〜16を参照して説明される。図14〜16に言及するとき、図6〜13を説明する際に上で用いられたのと同じ符号が適切に用いられるだろう。
【0061】
図14は、図7の処理工程に続く工程での構造物300を示す。拡張した領域230は、導電性材料220を形成した後に、そして部品の裏側表面210から導電性材料220を除去する前に、形成されている。
【0062】
図15は、材料220に沿って形成された活性層222と無電解めっき層224を示す。また図15は、裏側表面210の上から材料220が除去されていることを示す。そのような除去は、活性層222と無電解めっき層224のうちの一つまたは両方を形成する前または形成した後に行うことができる。さらに図15は、絶縁性材料204(図14)がポリアミド含有材料202の上から除去されて、これにより外側のリードが形成されるべき位置に露出した間隙232が残っていることを示す。開口232の中で導電性材料100の上に無電解めっき材料が形成されるのが避けられるように、材料204の除去は、活性層222と無電解めっき層224を形成した後に行われるのが好ましい。しかしながら、本発明は、無電解めっき材料224を形成するのと同時に開口232の中に無電解めっき材料を形成するのが望ましい、というような他の見地(図示せず)も含み、そのような見地においては、開口232の中の導電性材料100を、層222と224を形成するために用いられる条件におくのが望ましいかもしれない。
【0063】
図16を参照すると、開口212と拡張した領域230の中にソルダー240が設けられていて、領域230と232(領域232は図15に示されている)の中に導電性材料のキャップ250が設けられていて、開口232の中の導電性材料250の上にソルダーボール260が設けられている。図16の構造物は図13の構造物に類似するが、しかしこれは、図13の見地と比較して、本発明の他の見地に従って、ソルダーボール260を形成する間に図16の構造物の上にポリアミド含有材料202が残されている点が異なる。
【0064】
本発明の低温プロセスは多くの利点をもたらすことができる。例えばこのプロセスは、本発明で用いられる低温よりも高い温度での加熱が有害であるかあるいはただ単に不可能であるかもしれないような、いわゆる「後工程(back-end process)」において用いることができる。さらに、本発明の方法論は、温度に対して敏感なプラスチックやその他の材料の金属化で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、先行技術の半導体部品の構造物を示す概略的な上面図である。
【図2】図2は、図1の先行技術の構造物の領域2の拡大図である。
【図3】図3は、図2の先行技術の構造物の線3−3に沿う図である。
【図4】図4は、図2の処理工程の前の処理工程における先行技術の構造物の図である。
【図5】図5は、図4の先行技術の構造物の線5−5に沿う断面図である。
【図6】図6は、本発明の代表的な方法の予備処理工程における半導体部品の概略的な断面図である。
【図7】図7は、図6の断片の図であって、図6の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図8】図8は、図6の断片の図であって、図7の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図9】図9は、図6の断片の図であって、図8の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図10】図10は、図6の断片の図であって、図9の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図11】図11は、図6の断片の図であって、図10の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図12】図12は、図6の断片の図であって、図11の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図13】図13は、図6の断片の図であって、図12の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図14】図14は、図6の断片の図であって、図7の処理工程に続く本発明の第二の態様に従う処理工程を示す図である。
【図15】図15は、図14の断片の図であって、図14の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図16】図16は、図14の断片の図であって、図15の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図17】図17は、本発明の様々な態様において利用することのできる典型的な堆積装置の概略的な断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイ(dice)、ウェハおよびチップスケールのパッケージなどの半導体部品は、部品の外側から部品上に収容される集積回路への電気接続を行うことを可能にするために、外部コンタクトを有するように製作される。半導体のダイは例えば、ダイの面上に形成されるボンドパッドのパターンを典型的に含む。ウェハレベルにおいて、ボンドパッドはダイ上の集積回路のプローブテストのために用いられる。ダイレベルにおいて、ボンドパッドはテストのために用いられ、また実装のための電気接続(例えばワイヤボンド)を形成するためにも用いられる。典型的に、ボンドパッドは平坦なアルミニウムパッドを含み、あるいはソルダー湿潤性パッド上のソルダーバンプを含む。
【0003】
しかし、上で述べた配線は、半導体部品で用いることのできる配線の一つのタイプである。多数の他のタイプの配線が知られている。例えば、チップスケールのパッケージなどの半導体パッケージは、ボールグリッドアレー(BGA)あるいはファインボールグリッドアレー(FBGA)などのデンスアレーに配列されたソルダーボールを利用することができる。
【0004】
図1〜5は、配線と結合した典型的な半導体部品10を例示する。図1は部品10の断片の上面図であり、多数の導電トレース12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34および36を示す。導電トレースは、内側のリードボンドパッド38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60および62から外側のリードボンド64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86および88に達する。外側のリードボンドと内側のリードボンドの図示された相対的なサイズは、図解の目的だけのためのものである。従って、内側のリードボンドはサイズが均等であって、やはりサイズが均等である外側のリードボンドよりも大きいように示されているが、この構造物はサイズが均等ではない内側のリードボンドおよび/または外側のリードボンドを有していてもよいし、また外側のリードボンドよりも小さい内側のリードボンドを有していてもよい、と理解されるべきである。
【0005】
図2と図3は、図1の断片の拡大した領域の上面図および側断面図を示す。これらの図は、トレース18が導電性材料の層100であることを示す。外側のリードボンド70は、ニッケル含有ソルダー湿潤性材料104の上のソルダーボール102を含む。内側のリードボンド44は、上に導電性材料のキャップ108を有するソルダー配線106を含む。導電性材料のキャップ108は、例えば、ニッケルおよび/またはソルダーボールを含んでいてもよい。
【0006】
トレース100は再分配層と呼ぶことができる。というのは、それは、内側のリードボンド44の中心位置から外側のリードボンド70の横方向の外側の位置へ電気信号を分配するからである(逆もまた同様)。
【0007】
断片10の半導体部品は半導体のダイ110を含み、これは例えば単結晶シリコンウェハに相当する。ダイ110は、これと結合した様々なレベルの集積回路構成要素(図示せず)を有する。ダイ110の周りに電気絶縁性の不活性層112が広がっていて、これがダイをソルダー材料106から絶縁する。不活性層112は二酸化ケイ素を含むことができて(あるいは本質的に二酸化ケイ素からなり、または二酸化ケイ素からなり)、典型的に約2000Å〜約8000Åの厚さを有するだろう。不活性層112の上に絶縁性材料114が設けられ、これは回路トレース100を支持するために利用され、また回路トレース100のパターン形成の際にも利用されうる。層114は例えばポリイミド樹脂を含みうる。
【0008】
半導体のダイ110は半導体基板であるとみなすことができ、あるいは、部品10の様々な他の材料と組み合わさったダイ110が半導体基板であるとみなすことができる。特許請求の範囲の解釈を補うために、「半導性の基板(semiconductive substrate)」および「半導体基板(semiconductor substrate)」という用語は、半導性の材料を含むあらゆる構造物を意味するものと定義され、その半導性の材料としては、(限定するものではないが)半導性のウェハ(単独で、または上に他の材料を含む集成体(アセンブリー)として)および半導性の材料層(単独で、または他の材料を含む集成体として)などのバルク(塊状)半導性材料がある。「基板」という用語は、あらゆる支持構造物を指し、それには例えば(限定するものではないが)上述の半導性の基板がある。
【0009】
ダイ110は二つの反対側の側部111と113を有し、これらは典型的にはそれぞれ前側および裏側と呼ばれる。部品10は、ダイ110の前側111と裏側113にそれぞれ近接している反対側の外表面115と117を有する。表面115と117は、それぞれ部品10の前側表面および裏側表面と呼ぶことができる。
【0010】
ソルダー材料106は部品10を貫通して全体に延びていて、従って、部品の前側表面115から部品の裏側表面117まで延びている。ソルダー材料106は結局、裏側表面117に近接している外部のデバイスへの電気的接続のために利用することができ、そして外側のリード70のパッド102と結合する別のデバイスと前記の外部デバイスを電気的に相互に連絡するために利用することができる。
【0011】
図2と図3の構造物を形成する方法を、図4と図5を参照して説明する。特に、リード44と70(図2と図3)を形成する前の構造物10が示される。孔130を、前側表面115から裏側表面117まで延びるように部品10を貫通してエッチングする。孔は、例えばレーザーエッチングによって形成することができる。孔は、前側表面115から裏側表面117まで延びる深さ132、およびこの深さと直交する幅寸法134を有する。孔は、(図示するように)上から見たとき実質的に円形とすることができ、従ってそのとき幅寸法134は円の直径に相当する。あるいは、孔は、上から見たとき多角形(例えば正方形)を有することができる。孔130の形状にかかわらず、最大の幅寸法は典型的には約100ミクロン以下であり、約35ミクロン以下のこともあるだろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
孔130をソルダーで均一に充填する際に問題に遭遇する。特に、孔130の小さな寸法が、ソルダーが孔の中に流入するのを困難にする。ソルダーを孔の中に引き入れるために、孔130の周囲の側壁に沿ってソルダー湿潤剤を供給するための様々な努力がなされてきた。しかし、ソルダー湿潤剤を供給することは、比較的高温の処理(特に300℃を超える処理)をしばしば含み、このことがダイ110に関連する回路構成に悪影響を与える可能性がある。従って、半導体部品の中に配線を形成するための新しい方法を開発することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一面において、本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法を含む。半導体基板が用意され、そして基板を貫通して全体に延びる開口が形成される。約200℃以下の温度において開口の側壁に沿って第一の材料が堆積される。次いで、開口の中および第一の材料の上に第二の材料がめっき(plate)される。
【0014】
一面において、本発明は半導体部品のための配線を組立てる方法を含む。半導体基板が用意され、そして基板を貫通して全体に延びるように開口が形成される。開口の側壁に沿って金属窒化物が堆積される。金属窒化物の金属を含む第一の先駆物質および金属窒化物の窒素を含む第二の先駆物質を利用して、反応室の中で堆積が行われる。堆積は少なくとも一つのサイクルを含み、それにおいて、第一および第二の先駆物質は、異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に置かれる。次いで、開口の中および金属窒化物の上に第二の材料がめっきされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
特定の面において、本発明は、半導体部品を貫通して延びる開口の内部にソルダー(solder)を形成するための方法を含む。開口の中に薄膜を形成するために低温の堆積が用いられる。薄膜は、例えば窒化チタンなどの金属窒化物を含むことができる。薄膜の表面はソルダー湿潤材料(例えばニッケル)でめっきされる。めっき工程は表面の活性化を含んでいてもよく(例えば、ハフニウムおよび/またはパラジウムを含む溶液に薄膜を浸漬することによって行う)、次いで、活性化した表面をソルダー湿潤材料で無電解めっきする。あるいは、めっき工程は、表面上にめっきを形成するための非活性化めっきの化学作用を利用することを含んでいてもよい。非活性化めっきの化学作用は少量の安定剤含有物を利用することができ、めっきの化学反応のための電位を担うためのTiNの薄膜を利用することができる。別の例として、低温のTiNの薄膜を、別の低温化学蒸着層(例えばタングステン)のための低温の基材または付着層として用いることができる。次いで、低温化学蒸着層の上にソルダー湿潤材料をめっきすることができる。
【0016】
薄膜の上にソルダー湿潤材料を形成した後、ソルダー湿潤材料を伝って開口の中にソルダーを引き入れることによって開口を充填することができる。
薄膜の低温堆積は好ましくは、その堆積の間に半導体部品の温度が200℃を超えないように、約200℃以下の温度において行われる。適当な堆積法には、原子層堆積法(ALD)および/または化学蒸着法(CVD)が含まれる。読者が本発明を理解するのを助けるために、最初にALD法とCVD法について多少詳しく説明する。まずALD法について言及すると、それは典型的には、連続する原子層を基板上に形成することを含む。そのような層としては例えば、エピタキシー材料、多結晶質材料および/または非晶質材料があるだろう。ALDは、原子層エピタキシー、原子層プロセスなどとも呼ぶことができる。
【0017】
概略的に説明すると、ALDは、最初の部品を第一の化学種に曝し、それによって部品上へのその化学種の化学吸着を達成することを含む。理論的には、化学吸着によって、曝露された最初の部品の全体の上に均一に一原子厚さまたは一分子厚さの単層が形成される。言い換えると、飽和した単層である。実際には、後にさらに説明するように、化学吸着は部品の全ての部分の上では生じないかもしれない。しかしながら、そのような不完全な単層であっても、本明細書の文脈の中においては単層である。多くの適用において、実質的に飽和した単層は、適当なものであるにすぎないだろう。それでも、実質的に飽和した単層は、望ましい特質および/または特性を示す堆積層を生じさせるものであろう。
【0018】
第一の化学種は部品の上からパージされ、次いで、第一の化学種の第一の単層の上に化学吸着させるために第二の化学種が供給される。次いで第二の化学種がパージされ、そして第一の化学種への第二の化学種の単層の曝露を伴うこれらの工程が繰り返される。ある場合には、二つの単層は同じ化学種からなるかもしれない。また、第一および第二の化学種について説明したのと同様にして、第三の化学種あるいはさらなる化学種が引き続いて化学吸着され、そしてパージされてもよい。反応室の中での圧力の飽和を加速させるために、第一、第二および第三の化学種のうちの一つまたはそれ以上を不活性ガスと混合することができることを言い添えておく。
【0019】
パージ工程は様々な方法を含むことができ、そのような方法としては、限定するものではないが、部品および/または単層をキャリヤーガスと接触させること、および/または、圧力を堆積圧力よりも低くしてそれによって部品および/または化学吸着した種と接触する種の濃度を低下させるやり方がある。キャリヤーガスの例としては、N2、Ar、He、Ne、Kr、Xeなどがある。あるいは、パージ工程は、化学吸着の副生物を脱着させてそして別の種の導入に先立つ種の濃度を低下させる物質と部品および/または単層とを接触させることを含んでいてもよい。パージの適当な量は、当業者に知られたやり方で実験的に決定することができる。パージ時間は、薄膜の成長速度の増大をもたらすパージ時間まで連続的に短くすることができる。薄膜の成長速度の増大は非ALDプロセスの形態への変化の指標となるかもしれず、そしてこれはパージ時間の限度を確定するために用いることができるかもしれない。
【0020】
ALDプロセスはしばしば、自己制約的な(本質的制約のある)プロセスとみなされる。というのは、部品上で第一の種が化学結合を形成するであろう部位が有限の個数存在するからである。第二の種は第一の種にのみ結合するかもしれず、従ってこれも自己制約的であろう。部品上の有限個の部位の全てが第一の種とひとたび結合すれば、第一の種は、部品とすでに結合した第一の種の他のものには結合しないことが多いであろう。しかし、そのような結合を促進してALDを自己制約的でないものにするために、ALDにおけるプロセス条件を変更することができる。従って、ALDはまた、化学種を積層することによって一度に一つの単層とは異なるものを形成してそして一原子または一分子の厚さを超える層を形成する種を含むかもしれない。ここで記述する本発明の様々な見地は、ALDにおいて所望されるであろうあらゆる状況に適用することができる。さらに、ALDの間に局部的な化学反応が起こるかもしれないということを言い添えておく(例えば、入ってくる反応体分子は、表面上に単層を形成するのではなく、現存する表面から分子を置換するかもしれない)。そのような化学反応が起こる限りにおいて、それらは一般に表面の最も上の単層の範囲内に限定される。
【0021】
慣例のALDは、頻繁に用いられる温度と圧力の範囲内で、そして一度にALD層全体の一つの単層の所望の形成が達成されるような確立されたパージ基準に従って起こりうる。たとえそうでも、ALDの条件は、特定の先駆物質、層の組成、堆積装置、および当業者に知られた基準に従う他の要因に依存して、大きく変えることができる。温度、圧力およびパージの慣例の条件を維持すれば、単層の形成および得られるALD層全体の質に強い影響を与えるかもしれない望ましくない反応が最少になる。従って、慣例の温度と圧力の範囲外で操作することは、欠陥のある単層が形成される危険性を伴う。
【0022】
化学蒸着法(CVD)の一般的な技術は様々な、よりいっそう具体的なプロセスを含み、これには、(限定するものではないが)プラズマCVDおよびその他のものがある。CVDは一般に、部品上に完全な堆積材料を非選択的に形成するために用いられる。CVDの一つの特徴は、堆積材料を形成するために反応する複数の種が蒸着室の中に同時に存在することである。このような条件は慣例的なALDのためのパージ基準と対照をなすものであり、ALDにおいては、部品は、部品または前に堆積した種に吸着する単一の堆積種と接触する。ALDプロセスの形態は、CVD反応ではなくALD化学吸着が起こるようなタイプの、またはそのような条件下での、同時に接触する複数の種を提供するかもしれない。共に反応するのではなく、それらの種は部品または前に堆積した種に化学吸着するかもしれず、それによって、後続の種が次に化学吸着して所望の材料の完全な層がその上に形成される表面を提供するだろう。
【0023】
たいていのCVD条件下で、堆積は、下にある部品の組成または表面特性とはかなり無関係に起こる。それに対して、ALDにおける化学吸着速度は、部品または化学吸着した種の組成、結晶構造、およびその他の特性によって影響されるだろう。他のプロセス条件、例えば圧力や温度も、化学吸着速度に影響するかもしれない。従って、観察によれば、化学吸着は部品の(複数の)部分上で顕著に起こるのではなく、それはその同じ部品の他の部分上で適当な速度で起こる、ということが示されている。そのような条件は、堆積した材料の中に許容できない欠陥を導入するかもしれない。
【0024】
本発明の代表的な方法を、図6〜13を参照して説明する。まず図6を参照すると、これは予備処理工程における構造物200の断片を示す。構造物200は図1〜5を参照して前に説明した構造の幾つかのものを含み、それらの構造は、図1〜5において表示したのと同様に、構造物200においても表示する。従って、構造物200は、前側111と裏側113を有する半導体部品110を含むように示されていて、またさらに、部品110の周りに延びる不活性層112を含むように示されている。構造物200はさらに、前に説明したトレースに類似する導電性の金属トレース100を含み、またトレース100の下の厚い不活性層114を含む。厚い不活性層は、例えばポリイミド含有層とすることができる。
【0025】
構造物200は、図1〜5の構造物10と比較して、構造物200が導電性材料層100の上に一対の絶縁性材料層202と204を含むという点で異なっている。絶縁性材料層202と204は、それぞれ第一および第二の絶縁性材料層と呼ぶことができる。絶縁性材料層202は例えばポリイミドを含むことができ、絶縁性材料層204は例えば低温堆積によって形成された二酸化ケイ素を含むことができる。絶縁性材料層202は、それを貫通して延びる間隙206を有するようにパターン化され、これは結局、外側のリードボンドのための位置になる。
【0026】
構造物200は半導体部品とみなすことができ、この部品は、半導体のダイ110の前側の外にある前側表面208と、ダイ110の裏側113の外にある裏側表面210を含む。
開口212が半導体部品200を貫通して全体に延びていて、具体的には前側表面208から裏側表面210まで延びている。開口212は、前側表面208と裏側表面210の間の深さ214、およびこの深さ214に直交する幅216を有する。開口212は、上から見たとき、いかなる適当な形状を有していてもよく、例えば実質的に円形とすることができる。開口212が上から見て実質的に円形である場合、幅216は円の直径に相当するだろう。開口212の形状にかかわらず、開口はある最大の断面幅を有するだろう。特定の見地において、そのような最大の断面幅は約100ミクロン未満であり、さらなる見地においては、そのような最大の断面幅は約35ミクロン未満であろう。
【0027】
開口212は側壁の外周218を有し、これは不活性材料112の表面と絶縁性材料204の表面を含む。特定の見地において、材料204と112は互いに同じ材料を含むことができて、特に二酸化ケイ素を含むことができる(あるいは本質的に二酸化ケイ素からなり、または二酸化ケイ素からなる)。従って、側壁218は、この側壁の全体に沿って二酸化ケイ素を含むことができる(あるいは本質的に二酸化ケイ素からなり、または二酸化ケイ素からなる)。
【0028】
先に説明したように、構造物110は半導体のダイを含むことができ、特定の見地においては、これは、例えば単結晶シリコンウェハのような単結晶半導体材料を含むだろう。従って、本発明の幾つかの見地において、開口212は単結晶シリコンウェハを貫通して延びているとみなすことができる。
【0029】
図6の開口212において材料204と112の間に境界面が示されるべきであって、従って境界面が開口の面の後ろに見えるはずである、ということに留意されたい。しかし、図面を単純化するために、そのような境界面は開口の中で示されていない。全体として、この開示の断面図において示された面の後ろにできる境界面は示されず、そのことは、そのような境界面を示すことが図面および/または明細書の明快さを高めると考えられる場合を除いて、そうである。
【0030】
構造物114、100、202および204は、構造物110の前側111に近接しているとみなすことができる。具体的には、構造物114、100、202および204は、裏側113よりも前側111に近い。
図4と図5を参照して前に説明したプロセスは、導電性材料100に穴をあけて形成した孔130を示していて、従って孔130は導電性材料100を含む外周を有していた。図6の構造物200と図4と図5を参照して説明した構造物との間の違いは、孔212が導電性材料100の全体に延びている外周を有していない、ということである。構造物200は、孔212が最終的に貫通して延びるように形成されるべき間隙を導電性材料100が有するように、パターン化して導電性材料層100を最初に形成することによって、形成することができる。次いで、電気的に絶縁性の材料204で間隙を充填することができ、そして電気的に絶縁性の材料204に穴をあけて開口212を形成することができる。
【0031】
構造物200は、開口212が導電性材料100と接触していないように示されているが、ここで示されたプロセスの代わりに図4と図5のプロセスを利用することができる、ということが理解されるべきである。すなわち、図4と図5に示されるような導電性パッドの材料を貫通するように開口を形成することができ、そしてその開口は、パッドの導電性材料を含む外周を有することができる。
【0032】
次に図7を参照すると、部品200の側壁218に沿って開口212の中で、そしてまた裏側表面210に沿って層(これはここでは薄膜と呼ぶこともできる)220が堆積される。層220は導電性の材料を含むことができて、また特定の見地においては、金属窒化物を含むだろう(あるいは本質的に金属窒化物からなり、または金属窒化物からなるだろう)。例えば、層220は、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上を含むことができる(あるいは本質的にこれらからなり、またはこれらからなる)。層220は、開口212の中で形成される後続の材料から層220を区別するために、本発明の特定の見地においては第一の材料と呼ぶことができる。
【0033】
層220は裏側表面210の上に形成されるように説明されるが、層220はむしろ新しい裏側表面を規定するとみなすことができ、裏側表面210は材料112と関連づけられるというよりもむしろ層220と関連するようになる、と理解されるべきである。しかし、以下の説明で明らかになるように、構造物200の裏側と関連する層220の部分は最終的には除去され、従って、ここでの説明を簡単にするために、層220を形成した後であっても裏側表面は材料112と関連したままである、とみなす方がよい。
【0034】
層220は、例えばALDおよび/またはCVDによって形成することができ、そして好ましくは約200℃以下の温度において形成される。200℃以下の温度を用いることにより、本明細書の「背景技術」の部分で先に説明した問題を避けることができ、特にダイ110と関連する電気回路構成(図示せず)をその回路構成に悪影響を与える可能性のある温度まで加熱することを避けることができる。
【0035】
図17は、層220を形成するために用いることのできる典型的な堆積装置1000を示す。装置1000は反応室1002を有する。入口1004が反応室の中に延びていて、入口を通る材料の流れを制御するために入口1004を横切って弁1006が設けられている。出口1008も反応室の中に延びていて、出口を通る材料の流れを制御するために弁1010が設けられている。
【0036】
反応室の中に基板ホルダー1012が設けられていて、これは典型的な基板1014を支持しているように示されている。基板1014は、例えば図6と図7の半導体部品200に相当しうる。
【0037】
操作において、材料は入口1004を通って反応室1002に流入し、そして出口1008を通って反応室1002から排出される。反応室に流入する材料は矢印1016によって示されていて、反応室から排出される材料は矢印1018によって示されている。反応室1002に流入する材料は適当な反応体(すなわち、1以上の先駆物質)、キャリヤーガス、パージガスなどとすることができる。
【0038】
装置1000がALD型のプロセスのために用いられる場合、二つの先駆物質を、異なっていて実質的に互いに重なり合わない時間間隔で反応室に導入することができる。具体的には、第一の先駆物質を反応室の中に導入して、基板1014の露出した表面の上に第一の実質的に飽和した単層を形成することができ、それに続いて第一の先駆物質を反応室から排出することができる。次いで、第二の先駆物質を反応室の中に導入して、第一の先駆物質から形成された単層と反応させて、それによってその単層から所望の材料を形成することができる。第一および第二の先駆物質の使用はプロセスの一つのサイクルとみなすことができ、そして所望の材料を所望の厚さに形成するために複数のサイクルを用いることができる。第一および第二の先駆物質は互いに「重なり合わない時間間隔」で反応室の中に存在するものとみなされる。というのは、先駆物質の各々は他のものを導入する前に反応室の中から実質的に完全に排出されるからである。「実質的に」重なり合わない時間間隔という用語は、後続の先駆物質を反応室の中に導入したときに反応室の中に幾分かの残留した先駆物質が存在するかもしれないが、しかしそのような残留した先駆物質の濃度は、基板1014の表面における以外は先駆物質の互いの検出可能な相互作用は存在しないほど非常に低く、また典型的に低い、ということを表すために用いられる。
【0039】
本発明の代表的な見地において、層220は金属窒化物を含む。そのような見地において、第一の先駆物質は金属窒化物の金属を含むことができ、そして第二の先駆物質は金属窒化物の窒素を含むことができる。層220は少なくとも一つのサイクルを使用して形成することができ、それにおいて、第一および第二の先駆物質は、異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に置かれる。典型的には、各々のサイクルは第一の先駆物質の導入を含み、続いてパージが行われ、次いで第二の先駆物質の導入が行われるだろう。金属窒化物が窒化チタンである場合、窒化チタンの金属を含む典型的な先駆物質はTiCl4およびテトラキス-ジメチル-アミド-チタン(TDMAT)であり、そして金属窒化物の窒素を含む典型的な先駆物質はアンモニア(NH3)である。
【0040】
窒化チタンの層220は、もしこれが四塩化チタンとアンモニアから形成される場合、約68℃から約400℃までの温度で形成することができるが、しかし好ましくは、約200℃未満の温度で形成されるだろう。
【0041】
層220が窒化チタンであるときの適用において、第一の先駆物質はTDMATを含み、そして第二の先駆物質はアンモニアを含み、層220の形成は複数のサイクルを用いて約100℃から約180℃までの温度で達成することができ、一般的には約130℃から約170℃までの温度であり、代表的な温度は155℃であり、圧力は約200ミリトルから約2トルまでであり、代表的な圧力は約800ミリトルであり、コールドウォールの反応室、約1秒の時間での反応室へのTDMATのパルス、約10秒の時間でのパージ、および約4秒の時間での反応室へのアンモニアの第二のパルスが用いられる。アンモニアのパルスに続いて約10秒のパージを行うことができ、それによって個々のサイクルが完了する。パージは真空および/または適当なパージガスを用いて達成することができる。パージガスは、例えばアルゴンを含むことができて、それは好ましくは、先駆物質および基板上の全ての曝露した材料との反応に対して不活性なガスである。
【0042】
金属窒化物の層を形成するための上述の温度は、代表的な温度である。しかし、層220を形成するために用いられる温度は約200℃以下が好ましいかもしれず、より好ましくは、その温度は約160℃以下である。
【0043】
層220は、ALD型のプロセスの複数のサイクルによっていかなる所望の厚さにも形成することができる。層220の一般的な厚さは少なくとも約100Åであり、典型的な厚さは約100Åから約3000Åの範囲であろう。TDMAT/ NH3のプロセスが用いられる場合、上記のサイクルの各々によって一般的に約10Å以下の厚さの層(典型的な層は約9Åの厚さ)が形成されるだろう。従って、層220を所望の厚さに形成するために、サイクルを少なくとも約10回繰り返すのが望ましいかもしれない。
【0044】
TDMAT/ NH3のプロセスおよびTiCl4/ NH3のプロセスについての上述の方法はALD型のものであり、というのは、これらの方法においては互いに実質的に重なり合わない時間で反応室の中に供給される二つの先駆物質を用いるからである。しかしながら、層220を形成するために用いられるプロセスは、CVD型のプロセスを含むいかなる適当なプロセスであってもよいと理解されるべきである。
【0045】
TDMATから形成されたTiN薄膜は、約400℃の後堆積アニール(post-deposition anneal)で処理しなければ、空気に曝露したときにしばしば酸化するだろう、ということに留意されたい。以下で明らかになるであろうが、本発明の金属窒化物の薄膜220は、めっき工程のための基板として用いられる。そのような適用においては、薄膜の導電性は一般に重要ではなく、従って、薄膜はある程度酸化することができる。従って、TiNのTDMAT形成で一般的に用いられる後堆積アニールは省くことができ、薄膜220は、プロセスの全体について200℃以下(一般的には160℃以下、そしてしばしば155℃以下)に維持されるプロセスで形成することができる。
【0046】
図8を参照すると、部品200の裏側表面210の上から層220が除去されたように示されている。そのような除去は、いかなる適当なエッチング方法および/または平坦化方法(例えば化学機械研磨)を用いても達成することができる。
【0047】
図8はまた、層220の露出した表面の上に形成された層222を示している。層222は層220の活性化を表している。層220の活性化は、層220をハフニウムとパラジウムのうちの一つまたは両方に曝露することによって達成される。層220の表面を活性化する典型的な方法は、約0.15グラム/リットルの塩化パラジウムと約4ミリリットル/リットルのフッ化水素酸および残部の脱イオン水を含む溶液に層を曝露することである。そのような曝露は、溶液の中に約30秒から約60秒の時間浸すことによって達成することができ、室温においては典型的に約30秒が適当である。活性化によって、示されているような別の層222を形成することができ、あるいは層220の表面の組成を変えることができる。いずれにしても、活性化によって、層の上に後続の無電解堆積のための層220が用意される。特定の見地において、活性化によって、ハフニウムとパラジウムのうちの一つまたは両方を含む(あるいは本質的にこれらからなり、またはこれらからなる)示されているような独立した層222が形成される。層222は約1ミクロンから約7ミクロンの厚さを有することができ、典型的な適当な厚さは約5ミクロンである。
【0048】
層220の表面の活性化は、裏側表面210の上から層220を除去する前または後に行うことができる。層220がハフニウムまたはパラジウムを含む場合、層の活性化は省くことができる。
【0049】
次に図9を参照すると、活性層222の上に層224が無電解めっきされる。層224の材料は、この材料を層220の第一の材料と区別するために、第二の材料と呼ぶことができる。層224は好ましくはソルダー湿潤性材料を含み、この層は、開口の側壁をソルダー湿潤性材料で効果的に裏打ちするために、開口212の中に形成される。
【0050】
層224は例えば、ニッケルを含むことができる(あるいは本質的にニッケルからなり、またはニッケルからなる)。そのような見地において、層224は、約59℃から約64℃の操作温度と約5分から約10分の浸漬時間を用いて、構造物200を次リン酸ニッケル溶液の中に浸漬することによって形成することができる。次リン酸ニッケル溶液としては、p-ジメチルアミノベンズアルデヒド(DMAB)とともに用いる用途のためにシップレー・コーポレーション(Shipley Corporation)によって製造されている溶液を用いることができる。次リン酸ニッケル溶液は典型的には約5〜7のpHを有し、好ましいpHは約7であろう。無電解めっき層224は約1ミクロンから約7ミクロンの厚さを有することができ、約5ミクロンが好ましい厚さである。この厚さが小さすぎると、ニッケル層の上に形成されるソルダー材料(ソルダー材料については後述する)が、開口212がソルダーで完全に充填される前に無電解めっき層を使い尽くすかもしれず、それによって、無電解めっき材料は、開口212を充填するために用いられるソルダーのための適当な湿潤性を与えるという望ましい役割を果たさない。
【0051】
先に説明したように、活性化とそれに続く無電解めっきは、金属窒化物の上にソルダー湿潤性材料をめっきするために利用することのできる多くの方法のうちの一つにすぎない。他の方法としては例えば、金属窒化物の上への非活性化めっき、および金属窒化物の上への低温化学蒸着層の形成とこの低温化学蒸着層の上へのめっきがある。そのような他の方法が用いられる場合、活性層222を省くか、あるいはこれを低温化学蒸着層で置き換えることができる。あるいは、活性層を低温化学蒸着層の上に形成することができる(この低温化学蒸着層は金属窒化物の上に形成される)。
【0052】
層224は裏側表面210の上から層220を除去した後に形成されるように示されているが、本発明は他の見地をも含むと理解されるべきであり、そのようなものとしては、裏側表面の上から層220を除去する前に無電解めっき材料224を設けること、および裏側表面の上から無電解めっき材料と材料220の両者を除去することがある。
【0053】
図10を参照すると、絶縁性材料層204(図9)が除去されて、それによって、外側のリードボンドが形成されるべき場所でポリイミド含有層202において開口232が残されている。また、開口212の上方の領域が拡張されて、導電性材料層100の中の間隙を横切って全体に延びる開口の領域230が形成されている。従って、開口212の拡張した領域230は、導電性材料100の露出した表面を含む外周を有する。本発明の特定の見地において、開口212は導電性材料100までは延びていない第一の開口とみなすことができ、そして拡張した領域230は導電性材料100に達するまで延びている第一の開口の一部分とみなすことができる。拡張した領域230の形成は、いかなる適当なエッチングを用いても達成することができる。拡張した領域230を形成する際に絶縁性材料204の全体が除去されるように示されているが、本発明は、拡張した領域230を形成するために材料204の一部だけが除去される、というような他の見地も含むと理解されるべきである。いずれにしても、材料204のすくなくとも幾分かが除去される。
【0054】
本発明の示されている見地においては、拡張した領域230の形成は、第一の材料220を活性化した後に、そしてまた無電解めっき材料224を形成した後に行われる。しかしながら、本発明は、拡張した領域230は材料220の活性化とめっき材料224の形成のうちの一方または両方が行われる前に形成される、というような他の見地も含むと理解されるべきである。
【0055】
層204を除去することによって(図9)、前側表面208の位置が変化し、従って、この時点でその表面は、層204の表面とよりも層202の表面と関連している。
図11を参照すると、開口212の内部および拡張した領域230の内部にソルダー240が設けられている。ソルダー240は例えば、部品200の裏側からソルダーを供給するウェーブソルダー法(wave-solder methodologies)を用いることによって設けることができる。従って、ソルダーは開口212を充填するが、しかしこれは、例えば開口232を含む部品200の前側と関連する他の印刷上の特徴部分の中には及ばない。
【0056】
ソルダー240はいかなる適当なソルダー組成物を含んでいてもよく、そのような組成物としては例えば、(重量で)63%のスズと37%の鉛、(重量で)96.5%のスズと3.4%の銀、または(重量で)96.5%のスズと3%の銀と0.5%の銅を含有する組成物がある。
【0057】
ソルダー湿潤性材料224はソルダーが比較的低い温度で狭い開口212に流入するのを有利に助けるものであり、それと同時に、開口の中に均一で良質な充填物を供給する。開口の中にソルダーを供給するための典型的な温度は約200℃以下である。
【0058】
図12を参照すると、前側表面208で露出した導電性材料100と240の上に導電性材料層250が形成されている。導電性材料250は例えばニッケルを含むことができて(あるいは本質的にニッケルからなり、またはニッケルからなり)、無電解めっき法を用いて形成することができる。間隙232の中の導電性材料250は、外側のリード252の一部分を形成する。導電性材料250は、ソルダー240とともに、開口212の中に延びる内側のリード254を形成する。
【0059】
図13を参照すると、ポリアミド含有材料202(図12)が除去されて、外側のリード252の導電性材料250の上にソルダーボール260が形成されている。材料202を除去することによって、部品200の前側表面208は、トレース100、材料114、および露出した材料250と260の外側表面に移る。ソルダーボール260は外側のリード252の材料250の上に選択的に形成されるように示されていて、内側のリード254の材料250の上には形成されていないが、ソルダーボールは内側のリードの上に形成することもできると理解されるべきである。
【0060】
図6〜13のプロセスは本発明の一つの典型的な見地を示す。別の典型的な見地は図14〜16を参照して説明される。図14〜16に言及するとき、図6〜13を説明する際に上で用いられたのと同じ符号が適切に用いられるだろう。
【0061】
図14は、図7の処理工程に続く工程での構造物300を示す。拡張した領域230は、導電性材料220を形成した後に、そして部品の裏側表面210から導電性材料220を除去する前に、形成されている。
【0062】
図15は、材料220に沿って形成された活性層222と無電解めっき層224を示す。また図15は、裏側表面210の上から材料220が除去されていることを示す。そのような除去は、活性層222と無電解めっき層224のうちの一つまたは両方を形成する前または形成した後に行うことができる。さらに図15は、絶縁性材料204(図14)がポリアミド含有材料202の上から除去されて、これにより外側のリードが形成されるべき位置に露出した間隙232が残っていることを示す。開口232の中で導電性材料100の上に無電解めっき材料が形成されるのが避けられるように、材料204の除去は、活性層222と無電解めっき層224を形成した後に行われるのが好ましい。しかしながら、本発明は、無電解めっき材料224を形成するのと同時に開口232の中に無電解めっき材料を形成するのが望ましい、というような他の見地(図示せず)も含み、そのような見地においては、開口232の中の導電性材料100を、層222と224を形成するために用いられる条件におくのが望ましいかもしれない。
【0063】
図16を参照すると、開口212と拡張した領域230の中にソルダー240が設けられていて、領域230と232(領域232は図15に示されている)の中に導電性材料のキャップ250が設けられていて、開口232の中の導電性材料250の上にソルダーボール260が設けられている。図16の構造物は図13の構造物に類似するが、しかしこれは、図13の見地と比較して、本発明の他の見地に従って、ソルダーボール260を形成する間に図16の構造物の上にポリアミド含有材料202が残されている点が異なる。
【0064】
本発明の低温プロセスは多くの利点をもたらすことができる。例えばこのプロセスは、本発明で用いられる低温よりも高い温度での加熱が有害であるかあるいはただ単に不可能であるかもしれないような、いわゆる「後工程(back-end process)」において用いることができる。さらに、本発明の方法論は、温度に対して敏感なプラスチックやその他の材料の金属化で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、先行技術の半導体部品の構造物を示す概略的な上面図である。
【図2】図2は、図1の先行技術の構造物の領域2の拡大図である。
【図3】図3は、図2の先行技術の構造物の線3−3に沿う図である。
【図4】図4は、図2の処理工程の前の処理工程における先行技術の構造物の図である。
【図5】図5は、図4の先行技術の構造物の線5−5に沿う断面図である。
【図6】図6は、本発明の代表的な方法の予備処理工程における半導体部品の概略的な断面図である。
【図7】図7は、図6の断片の図であって、図6の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図8】図8は、図6の断片の図であって、図7の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図9】図9は、図6の断片の図であって、図8の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図10】図10は、図6の断片の図であって、図9の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図11】図11は、図6の断片の図であって、図10の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図12】図12は、図6の断片の図であって、図11の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図13】図13は、図6の断片の図であって、図12の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図14】図14は、図6の断片の図であって、図7の処理工程に続く本発明の第二の態様に従う処理工程を示す図である。
【図15】図15は、図14の断片の図であって、図14の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図16】図16は、図14の断片の図であって、図15の処理工程に続く処理工程を示す図である。
【図17】図17は、本発明の様々な態様において利用することのできる典型的な堆積装置の概略的な断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体部品のための配線を組立てる方法であって、
半導体部品を用意し、
前記部品を貫通して全体に延びる開口を形成し、このとき前記開口は側壁を有し、
前記開口の側壁に沿って第一の材料を堆積し、このときこの堆積は約200℃以下の温度において行われ、そして
前記開口の中および第一の材料の上に第二の材料をめっきする、
以上の工程を含む方法。
【請求項2】
前記堆積はALDとCVDのうちの一つまたは両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記堆積はALDとCVDのうちの一つまたは両方を含み、また前記堆積においては、前記第一の材料を約10Å以下でそれぞれ形成する複数のサイクルを用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の材料は少なくとも約100Åの厚さに形成される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の材料は約100Åから約300Åまでの厚さに形成される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記部品は半導体材料のウェハを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記部品は単結晶シリコンウェハを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記開口は前記部品を貫通する長さを有し、そしてこの長さに直交する約100ミクロン以下の最大寸法を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の材料は導電性材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の材料は金属窒化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第一の材料は本質的に金属窒化物からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第一の材料は金属窒化物からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第一の材料は本質的に窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記めっきは無電解めっきである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第二の材料はニッケルを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記金属窒化物を活性化することによって金属窒化物の上にHfとPdのうちの一つまたは両方を含む層が形成され、そしてHfとPdのうちの一つまたは両方を含む前記層は約1ミクロンから約7ミクロンまでの厚さを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
HfとPdのうちの一つまたは両方を含む前記層は少なくとも約5ミクロンの厚さを有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記部品は第一の側部とその反対側の第二の側部を有し、前記開口は第一の側部から第二の側部まで延びていて、前記方法は、前記第一の側部の上に導電性材料のパッドを形成することをさらに含み、前記開口は前記導電性材料のパッドを貫通して形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第二の材料はソルダー湿潤材料であり、前記開口の中およびソルダー湿潤材料に沿ってソルダーを形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記ソルダー湿潤材料はニッケルを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
半導体部品のための配線を組立てる方法であって、
半導体部品を用意し、
前記部品を貫通して全体に延びる開口を形成し、このとき前記開口は側壁を有し、
前記開口の側壁に沿って金属窒化物を堆積し、このときこの堆積は反応室の中で行われ、この堆積においては、金属窒化物の金属を含む第一の先駆物質と、金属窒化物の窒素を含む第二の先駆物質、および第一および第二の先駆物質が異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に置かれるようにする少なくとも一つのサイクルを用い、そして
前記開口の中および金属窒化物の上に第二の材料をめっきする、
以上の工程を含む方法。
【請求項25】
前記めっきは無電解めっきである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記部品は半導体材料のウェハを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記部品は単結晶シリコンウェハを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記開口は前記部品を貫通する長さを有し、そしてこの長さに直交する約100ミクロン以下の最大寸法を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも一つのサイクルの間の前記部品の温度は約200℃以下である、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも一つのサイクルの間の前記部品の温度は約160℃以下である、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記金属窒化物は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルまたは窒化ハフニウムである、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記金属窒化物は窒化チタンである、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
第一の先駆物質はTiCl4であり、第二の先駆物質はNH3である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
第一の先駆物質はTDMATであり、第二の先駆物質はNH3である、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記サイクルにおいては、反応室の中へのTDMATの第一のパルス、反応室からのTDMATの実質的なパージ、および反応室の中へのNH3の第二のパルス、を連続した順序で用いる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
第一のパルスは約1秒の時間であり、パージは約10秒の時間であってTDMATおよび前記部品との反応に対して不活性なパージガスを用い、そして第二のパルスは約4秒の時間である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも一つのサイクルの各々を行う間、第一の先駆物質は、第二の先駆物質の前に反応室の中に導入される、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも一つのサイクルの各々によって、約10Å以下の厚さの金属窒化物の層が個々に形成される、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記堆積によって金属窒化物が少なくとも約100Åの厚さに形成されるほどに十分なサイクルが用いられる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記堆積によって金属窒化物が約100Åから約300Åまでの厚さに形成されるほどに十分なサイクルが用いられる、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記第二の材料はソルダー湿潤材料であり、前記開口の中および第二の材料に沿ってソルダーを形成することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記第二の材料はニッケルを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
半導体部品のための配線を組立てる方法であって、
半導体部品を用意し、このとき前記部品は一対の反対側の側部を有する単結晶半導体材料を含み、前記部品は前記単結晶半導体材料の反対側の側部のうちの一方である前側の外面と前記単結晶半導体材料の反対側の側部のうちの他方である裏側の外面を含み、前記部品は前記前側に近接している導電性材料層をさらに含み、
前記前側から裏側まで延びて従って前記半導体部品を貫通して全体に延びる開口を形成し、このとき前記開口は側壁を有していてそして前記導電性材料層を貫通して延びていて、
前記開口の側壁に沿って第一の材料を堆積することによって開口を狭くし、このときこの堆積は、1サイクルにつき前記第一の材料を約10Å以下で形成しそして前記部品を約200℃以下の温度にさらすプロセスの1以上のサイクルを用い、
前記開口の中および前記第一の材料に沿ってソルダー湿潤材料を形成し、そして
前記ソルダー湿潤材料に沿ってソルダーを形成することによって前記開口をソルダーで充填し、このとき前記開口の中のソルダーは前記導電性材料層と電気的につながる、
以上の工程を含む方法。
【請求項44】
前記第一の材料は金属窒化物であり、前記プロセスは、反応室の中で、金属窒化物の金属を含む第一の先駆物質と、金属窒化物の窒素を含む第二の先駆物質を用いて行われ、また前記プロセスにおいて、前記第一および第二の先駆物質が異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に供給される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記金属窒化物は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルまたは窒化ハフニウムである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記金属窒化物は窒化チタンである、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
第一の先駆物質はTiCl4であり、第二の先駆物質はNH3である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
第一の先駆物質はTDMATであり、第二の先駆物質はNH3である、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記プロセスにおいては、反応室の中へのTDMATの第一のパルス、反応室からのTDMATの実質的なパージ、および反応室の中へのNH3の第二のパルス、を連続した順序で用いる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記半導体部品は、前記導電性材料層の上の第一の絶縁性材料層と、前記第一の絶縁性材料層の上の第二の絶縁性材料層を含み、前記第二の絶縁性材料層は半導体部品の前側に相当する表面を有する、請求項43に記載の方法。
【請求項51】
前記第一の絶縁性材料層はポリイミドを含み、前記第二の絶縁性材料層は二酸化ケイ素を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記導電性材料層を貫通して間隙が延びていて、前記開口を形成することは前記間隙の中に第一の開口を形成することを含み、このとき前記第一の開口は前記導電性材料層までは拡張されず、また前記開口を形成することは前記第一の開口の一部を前記導電性材料層まで拡張することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項53】
前記拡張することは、前記ソルダー湿潤材料を形成する前に行われる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記拡張を行う前に前記活性化を行う、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記拡張を行った後に前記活性化を行う、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記無電解めっきを行った後に前記拡張を行う、請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記導電性材料の上および前記導電性材料の層における間隙の中に電気絶縁性の材料を形成することをさらに含み、前記第一の開口は前記電気絶縁性の材料を貫通して延びていて、前記拡張することは、前記電気絶縁性の材料の少なくとも一部を除去することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
前記電気絶縁性の材料は二酸化ケイ素含有層を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記導電性材料の層の上にポリイミド含有層を形成することをさらに含み、前記二酸化ケイ素含有層は前記ポリイミド含有層の上にある、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記第一の材料は金属窒化物を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項63】
前記第一の材料は本質的に金属窒化物からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項64】
前記第一の材料は金属窒化物からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項65】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項66】
前記第一の材料は本質的に窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項67】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項68】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項69】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記堆積することによって前記半導体ウェハの裏側に沿って第一の材料を形成し、そして前記半導体ウェハの裏側の上から前記第一の材料を除去することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項71】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含み、そして前記除去することは前記無電解めっきの前に行われる、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記除去を行う前に前記活性化を行う、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記除去を行った後に前記活性化を行う、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含み、そして前記除去することは前記無電解めっきの後に行われる、請求項70に記載の方法。
【請求項1】
半導体部品のための配線を組立てる方法であって、
半導体部品を用意し、
前記部品を貫通して全体に延びる開口を形成し、このとき前記開口は側壁を有し、
前記開口の側壁に沿って第一の材料を堆積し、このときこの堆積は約200℃以下の温度において行われ、そして
前記開口の中および第一の材料の上に第二の材料をめっきする、
以上の工程を含む方法。
【請求項2】
前記堆積はALDとCVDのうちの一つまたは両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記堆積はALDとCVDのうちの一つまたは両方を含み、また前記堆積においては、前記第一の材料を約10Å以下でそれぞれ形成する複数のサイクルを用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の材料は少なくとも約100Åの厚さに形成される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の材料は約100Åから約300Åまでの厚さに形成される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記部品は半導体材料のウェハを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記部品は単結晶シリコンウェハを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記開口は前記部品を貫通する長さを有し、そしてこの長さに直交する約100ミクロン以下の最大寸法を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の材料は導電性材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の材料は金属窒化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第一の材料は本質的に金属窒化物からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第一の材料は金属窒化物からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第一の材料は本質的に窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記めっきは無電解めっきである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第二の材料はニッケルを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記金属窒化物を活性化することによって金属窒化物の上にHfとPdのうちの一つまたは両方を含む層が形成され、そしてHfとPdのうちの一つまたは両方を含む前記層は約1ミクロンから約7ミクロンまでの厚さを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
HfとPdのうちの一つまたは両方を含む前記層は少なくとも約5ミクロンの厚さを有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記部品は第一の側部とその反対側の第二の側部を有し、前記開口は第一の側部から第二の側部まで延びていて、前記方法は、前記第一の側部の上に導電性材料のパッドを形成することをさらに含み、前記開口は前記導電性材料のパッドを貫通して形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第二の材料はソルダー湿潤材料であり、前記開口の中およびソルダー湿潤材料に沿ってソルダーを形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記ソルダー湿潤材料はニッケルを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
半導体部品のための配線を組立てる方法であって、
半導体部品を用意し、
前記部品を貫通して全体に延びる開口を形成し、このとき前記開口は側壁を有し、
前記開口の側壁に沿って金属窒化物を堆積し、このときこの堆積は反応室の中で行われ、この堆積においては、金属窒化物の金属を含む第一の先駆物質と、金属窒化物の窒素を含む第二の先駆物質、および第一および第二の先駆物質が異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に置かれるようにする少なくとも一つのサイクルを用い、そして
前記開口の中および金属窒化物の上に第二の材料をめっきする、
以上の工程を含む方法。
【請求項25】
前記めっきは無電解めっきである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記部品は半導体材料のウェハを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記部品は単結晶シリコンウェハを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記開口は前記部品を貫通する長さを有し、そしてこの長さに直交する約100ミクロン以下の最大寸法を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも一つのサイクルの間の前記部品の温度は約200℃以下である、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも一つのサイクルの間の前記部品の温度は約160℃以下である、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記金属窒化物は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルまたは窒化ハフニウムである、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記金属窒化物は窒化チタンである、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
第一の先駆物質はTiCl4であり、第二の先駆物質はNH3である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
第一の先駆物質はTDMATであり、第二の先駆物質はNH3である、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記サイクルにおいては、反応室の中へのTDMATの第一のパルス、反応室からのTDMATの実質的なパージ、および反応室の中へのNH3の第二のパルス、を連続した順序で用いる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
第一のパルスは約1秒の時間であり、パージは約10秒の時間であってTDMATおよび前記部品との反応に対して不活性なパージガスを用い、そして第二のパルスは約4秒の時間である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも一つのサイクルの各々を行う間、第一の先駆物質は、第二の先駆物質の前に反応室の中に導入される、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも一つのサイクルの各々によって、約10Å以下の厚さの金属窒化物の層が個々に形成される、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記堆積によって金属窒化物が少なくとも約100Åの厚さに形成されるほどに十分なサイクルが用いられる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記堆積によって金属窒化物が約100Åから約300Åまでの厚さに形成されるほどに十分なサイクルが用いられる、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記第二の材料はソルダー湿潤材料であり、前記開口の中および第二の材料に沿ってソルダーを形成することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記第二の材料はニッケルを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
半導体部品のための配線を組立てる方法であって、
半導体部品を用意し、このとき前記部品は一対の反対側の側部を有する単結晶半導体材料を含み、前記部品は前記単結晶半導体材料の反対側の側部のうちの一方である前側の外面と前記単結晶半導体材料の反対側の側部のうちの他方である裏側の外面を含み、前記部品は前記前側に近接している導電性材料層をさらに含み、
前記前側から裏側まで延びて従って前記半導体部品を貫通して全体に延びる開口を形成し、このとき前記開口は側壁を有していてそして前記導電性材料層を貫通して延びていて、
前記開口の側壁に沿って第一の材料を堆積することによって開口を狭くし、このときこの堆積は、1サイクルにつき前記第一の材料を約10Å以下で形成しそして前記部品を約200℃以下の温度にさらすプロセスの1以上のサイクルを用い、
前記開口の中および前記第一の材料に沿ってソルダー湿潤材料を形成し、そして
前記ソルダー湿潤材料に沿ってソルダーを形成することによって前記開口をソルダーで充填し、このとき前記開口の中のソルダーは前記導電性材料層と電気的につながる、
以上の工程を含む方法。
【請求項44】
前記第一の材料は金属窒化物であり、前記プロセスは、反応室の中で、金属窒化物の金属を含む第一の先駆物質と、金属窒化物の窒素を含む第二の先駆物質を用いて行われ、また前記プロセスにおいて、前記第一および第二の先駆物質が異なる時間間隔および実質的に互いに相対的に重なり合わない時間間隔で反応室の中に供給される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記金属窒化物は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルまたは窒化ハフニウムである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記金属窒化物は窒化チタンである、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
第一の先駆物質はTiCl4であり、第二の先駆物質はNH3である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
第一の先駆物質はTDMATであり、第二の先駆物質はNH3である、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記プロセスにおいては、反応室の中へのTDMATの第一のパルス、反応室からのTDMATの実質的なパージ、および反応室の中へのNH3の第二のパルス、を連続した順序で用いる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記半導体部品は、前記導電性材料層の上の第一の絶縁性材料層と、前記第一の絶縁性材料層の上の第二の絶縁性材料層を含み、前記第二の絶縁性材料層は半導体部品の前側に相当する表面を有する、請求項43に記載の方法。
【請求項51】
前記第一の絶縁性材料層はポリイミドを含み、前記第二の絶縁性材料層は二酸化ケイ素を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記導電性材料層を貫通して間隙が延びていて、前記開口を形成することは前記間隙の中に第一の開口を形成することを含み、このとき前記第一の開口は前記導電性材料層までは拡張されず、また前記開口を形成することは前記第一の開口の一部を前記導電性材料層まで拡張することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項53】
前記拡張することは、前記ソルダー湿潤材料を形成する前に行われる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記拡張を行う前に前記活性化を行う、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記拡張を行った後に前記活性化を行う、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記無電解めっきを行った後に前記拡張を行う、請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記導電性材料の上および前記導電性材料の層における間隙の中に電気絶縁性の材料を形成することをさらに含み、前記第一の開口は前記電気絶縁性の材料を貫通して延びていて、前記拡張することは、前記電気絶縁性の材料の少なくとも一部を除去することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
前記電気絶縁性の材料は二酸化ケイ素含有層を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記導電性材料の層の上にポリイミド含有層を形成することをさらに含み、前記二酸化ケイ素含有層は前記ポリイミド含有層の上にある、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記第一の材料は金属窒化物を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項63】
前記第一の材料は本質的に金属窒化物からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項64】
前記第一の材料は金属窒化物からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項65】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項66】
前記第一の材料は本質的に窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項67】
前記第一の材料は窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタルおよび窒化ハフニウムのうちの1以上からなる、請求項43に記載の方法。
【請求項68】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項69】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記堆積することによって前記半導体ウェハの裏側に沿って第一の材料を形成し、そして前記半導体ウェハの裏側の上から前記第一の材料を除去することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項71】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含み、そして前記除去することは前記無電解めっきの前に行われる、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記第一の材料は金属窒化物を含み、そして前記無電解めっきを行う前にHfとPdのうちの一つまたは両方で前記金属窒化物を活性化することをさらに含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記除去を行う前に前記活性化を行う、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記除去を行った後に前記活性化を行う、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記ソルダー湿潤材料を形成することは、ソルダー湿潤材料を無電解めっきすることを含み、そして前記除去することは前記無電解めっきの後に行われる、請求項70に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2007−523498(P2007−523498A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554336(P2006−554336)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/006116
【国際公開番号】WO2005/083778
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(500014068)マイクロン テクノロジー,インコーポレイテッド (69)
【氏名又は名称原語表記】MICRON TECHNOLOGY, INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/006116
【国際公開番号】WO2005/083778
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(500014068)マイクロン テクノロジー,インコーポレイテッド (69)
【氏名又は名称原語表記】MICRON TECHNOLOGY, INC.
【Fターム(参考)】
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