説明

受信元電話機および電話システム

【課題】受信元電話機の対応者(受信者)が着信時に即応することができない状態において、該状態が解消した後の対応予定内容を発信元電話機の発信者に音声で自動的に応答することができるようにする。
【解決手段】受信元電話機である携帯電話機1を所持する受信者が着信時に肉声で即応することができない状態において、該状態が解消した後の対応予定内容を予め設定した自動応答メッセージに従って発信元電話機である固定電話機2の発信者に音声で自動的に応答し、自動的に応答した発信元情報を受信者に報知する機能を付加した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信元電話機および電話システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信回線を介して接続して通話する電話機は、着信時に応答することができない状態にあるときや音声応答(会話)することが望ましくない環境にあるときには、留守番電話サービスモードを設定したり、マナーモードやドライブモードを設定したり、着信時にテキストデータを作成して該テキストデータを音声データに変換して応答することにより対応するように構成されている。
【特許文献1】特開2003−8696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、留守番電話サービスモードは、発信者からの伝言を受信して保持し、保持している伝言を再生する機能であり、マナーモードやドライブモードは、着信履歴を保持して表示する機能であり、その後に受信者が実行しようとする対応方法を発信者に伝達することができない。
【0004】
また、着信時にテキストデータを作成して応答するマナーモードは、その都度テキストデータを作成する操作が必要であり、受信者の自由な行動を妨げることになる。
【0005】
本発明の1つの目的は、着信時の適切な対応を自動的に実行することができる受信元電話機および電話システムを提案することにある。
具体的には、受信元電話機の対応者(受信者)が着信時に即応することができない状態において、該状態が解消した後の対応予定内容を発信元電話機の発信者に音声で自動的に応答することができることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の受信元電話機は、発信元電話機と通信回線を介して接続して通話可能にする受信元電話機において、応答メッセージを作成する応答メッセージ作成手段と、予め作成した応答メッセージを記憶する応答メッセージ記憶手段と、前記応答メッセージ作成手段で作成した応答メッセージおよび前記応答メッセージ記憶手段に記憶している応答メッセージを表示する応答メッセージ表示手段と、前記応答メッセージ表示手段に表示された応答メッセージを選択して着信時の自動応答メッセージとして設定する応答メッセージ設定手段と、自動応答モードを設定する自動応答モード設定手段と、自動応答モードが設定されているときには前記メッセージ設定手段によって設定されている自動応答メッセージを着信時に自動的に音声に変換して応答する自動応答手段と、自動的に応答した発信元情報を記憶して報知する自動応答履歴報知手段を備えたことを特徴とする。
そして、更に、留守番電話モード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記留守番電話モード設定手段によって留守番電話モードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする。
更には、マナーモード設定手段またはドライブモード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記マナーモード設定手段によってマナーモードが設定され、またはドライブモード設定手段によってドライブモードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする。
更には、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備えたことを特徴とする。
更には、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されている留守番電話モードに戻すことを特徴とする。
更には、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されているマナーモードまたはドライブモードに戻すことを特徴とする。
また、前記受信元電話機は携帯電話機であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、少なくとも2つの電話機が通信回線を介して接続して通話可能にする電話システムにおいて、前記電話機は、応答メッセージを作成する応答メッセージ作成手段と、予め作成した応答メッセージを記憶する応答メッセージ記憶手段と、前記応答メッセージ作成手段で作成した応答メッセージおよび前記応答メッセージ記憶手段に記憶している応答メッセージを表示する応答メッセージ表示手段と、前記応答メッセージ表示手段に表示された応答メッセージを選択して着信時の自動応答メッセージとして設定する応答メッセージ選択手段と、自動応答モードを設定する自動応答モード設定手段と、自動応答モードが設定されているときには前記メッセージ選択手段によって選択して設定されている自動応答メッセージを着信時に自動的に音声に変換して応答する自動応答手段と、自動的に応答した発信元情報を記憶して報知する自動応答履歴報知手段を備えることを特徴とする。
そして、前記電話機は、更に、留守番電話モード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記留守番電話モード設定手段によって留守番電話モードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする。
また、前記電話機は、更に、マナーモード設定手段またはドライブモード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記マナーモード設定手段によってマナーモードが設定され、またはドライブモード設定手段によってドライブモードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする。
また、前記電話機は、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備えたことを特徴とする。
また、前記電話機は、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されている留守番電話モードに戻すことを特徴とする。
また、前記電話機は、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されているマナーモードまたはドライブモードに戻すことを特徴とする。
また、前記電話機は携帯電話機であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、受信元電話機の対応者(受信者)が着信時に即応することができない状態において、該状態が解消した後の対応予定内容を発信元電話機の発信者に音声で自動的に応答することができるので、着信時の適切な対応を自動的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、少なくとも2つの電話機が通信回線を介して接続して通話可能にする電話システムにおいて、
前記電話機は、応答メッセージを作成する応答メッセージ作成手段と、予め作成した応答メッセージを記憶する応答メッセージ記憶手段と、前記応答メッセージ作成手段で作成した応答メッセージおよび前記応答メッセージ記憶手段に記憶している応答メッセージを表示する応答メッセージ表示手段と、前記応答メッセージ表示手段に表示された応答メッセージを選択して着信時の自動応答メッセージとして設定する応答メッセージ選択手段と、自動応答モードを設定する自動応答モード設定手段と、留守番電話モード設定手段と、マナーモード設定手段またはドライブモード設定手段と、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段と、自動応答モードが設定されているときには前記メッセージ選択手段によって選択して設定されている自動応答メッセージを着信時に自動的に音声に変換して応答する自動応答手段と、自動的に応答した発信元情報を記憶して報知する自動応答履歴報知手段を備え、
更に、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、更に、類版電話モードまたはマナーモードまたはドライブモードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行し、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されている留守番電話モードまたはマナーモードまたはドライブモードに戻すように構成する。
【実施例1】
【0010】
固定電話機が発信元電話機となり、携帯電話機が受信元電話機となって両電話機が通信回線を介して接続する実施例を説明する。
【0011】
図7は、受信元電話機である携帯電話機1と発信元電話機である固定電話機2が電話交換網を含む通信回線3を介して接続する電話システムである。
【0012】
この電話システムにおいて、携帯電話機1は、外観上は従来の携帯電話機と同様の構成であり、LCD表示パネル11とスイッチ釦群12を備え、受話器と無線送受信装置と制御回路装置を内蔵する。また、固定電話機2は、従来の固定電話機と同様の構成であり、ダイヤル釦群21と受話器22を備え、制御回路装置を内蔵する。
【0013】
この実施例1の特徴は、受信元電話機である携帯電話機1に追加する自動応答機能であり、基本的には、携帯電話機1を所持する受信者が着信時に肉声で即応することができない状態において、該状態が解消した後の対応予定内容を予め設定した自動応答メッセージに従って発信元電話機である固定電話機2の発信者に音声で自動的に応答し、自動的に応答した発信元情報を受信者に報知する機能を付加したことにある。
【0014】
このような自動応答機能を実現する携帯電話機1は次のように構成する。
携帯電話機1は、図2に示すように、スイッチ釦群12として、電源釦(電源)121とメニュー釦122と選択釦123a〜123eとオンフック釦(通話)124とオフフック釦(終了)125とダイヤル・文字入力釦群126とドライブモード設定釦(ドライブ)127とマナーモード設定釦(マナー)128と留守電モード設定釦(留守)129を備え、受話器と無線送受信装置と制御回路装置を内蔵する。選択釦123a〜123dは、選択カーソルを上下・左右に移動するスイッチ釦であり、選択釦123eは、選択カーソルによって選択されている項目の選択を決定するスイッチ釦である。これらの各スイッチ釦121〜129は、押されることによって閉じる対応スイッチ接点(図示省略)を内側に内蔵する。
【0015】
図1は、このような携帯電話機1に内蔵した受話器と無線送受信装置と制御回路装置の構成を示すブロック図である。
各種の機能を実現するための主たる制御処理を実行するCPU131と無線送受信回路132とLCD表示回路133と釦イッチ入力回路134と送受話回路135とメモリ136と音声合成処理回路137を備え、これらはバス138を介して相互に接続され、送受話回路135にはマイクロフォン141とスピーカ142が接続される。
【0016】
CPU131は、従来の携帯電話機と同様の携帯電話機能を実現すると共に該携帯電話機を所持する受信者が着信時に即応することができない状態において該状態が解消した後の対応予定内容を発信元電話機である固定電話機2の発信者に音声で自動的に応答し、自動的に応答した発信元情報を受信者に報知する機能を実現するための制御処理を実行する。この機能実現のための制御処理については、後述する。
【0017】
無線送受信回路132は、通信回線3中の無線中継局と交信し、着信(受信)時または発信時には相手の電話機と接続して通話可能な状態にする。
【0018】
LCD表示回路133は、CPU131からの指示に基づいてLCD表示パネル11の表示制御を行う。
【0019】
釦スイッチ入力回路134は、スイッチ釦群12によって操作される各スイッチ接点(図示省略)の開閉状態を監視して何れかのスイッチ釦が押されると該スイッチ釦に対応するスイッチ釦入力信号を発生する。
【0020】
送受話回路135は、CPU131からの指示に基づいてマイクロフォン141とスピーカ142を動作状態として通信相手の電話機2との通話(音声交信)を可能にする。
【0021】
メモリ136は、プログラムメモリ136aと、応答メッセージ設定メモリ136bと、応答メッセージ作成メモリ136cと、自動応答先記憶メモリ136dと、その他のデータ記憶メモリ136eを備える。因に、プログラムメモリ136aは、各種の機能を実現するためのプログラムを記憶し、応答メッセージ設定メモリ136bは、設定された自動応答メッセージを記憶し、応答メッセージ作成メモリ136cは、応答メッセージを作成するために使用し、自動応答先記憶メモリ136dは、自動応答した発信元の情報を記憶し、その他のデータ記憶メモリ136eは、その他の機能を実現するために必要な情報を記憶する。
【0022】
音声合成処理回路137は、自動応答に使用する自動応答メッセージのテキストデータを音声データに変換するデータ処理機能を備える。
【0023】
次に、応答メッセージの設定について説明する。
電源釦121が押されて稼働状態にあるときに、メニュー釦122が押されると、CPU131は各種の機能選択画面をLCD表示パネル11に表示するようにLCD表示回路133を制御する。そして、選択釦123a〜123eによって自動応答メッセージを作成して設定する機能が選択されると、図3に示すような応答メッセージ設定画面を表示させる。この応答メッセージ設定画面は、応答メッセージ設定メモリ136bを使用して表示する。
【0024】
図3に示す応答メッセージ設定画面は、過去に作成した応答メッセージを選択して設定する作成済み応答メッセージ選択項目1101と、予め作成した応答メッセージ作成要素である状況説明を選択するための状況説明選択項目1102と、受信者が直に応答することが可能な状態となるまでの待ち時間を選択するための待ち時間選択項目1103と、受信者が応答することができる状態になったときの対応方法を選択するための対応選択項目1104と、作成して設定された自動応答メッセージを表示する応答メッセージ表示欄1105と、着信時に自動応答メッセージを音声に変換して送信する繰り返し回数を設定する再生回数欄1106を備える。ここで、状況説明選択項目1102と待ち時間選択項目1103と対応選択項目1104には、その要旨のみを表示する。
【0025】
この応答メッセージ設定画面において、作成済み応答メッセージ選択項目1101が選択指示されると、図4に示すように、過去に作成した応答メッセージ1101aと設定回数1101bを表示し、適合する応答メッセージ1101aを選択して設定することを可能にする。そして、選択釦123a〜123eによって応答メッセージ1101aから該当する応答メッセージを選択して決定すると該応答メッセージを自動応答メッセージとして決定し、該当する応答メッセージの設定回数1101bの回数に「1」を加算する。自動応答メッセージが決定すると、図3に示す応答メッセージ設定画面に戻して応答メッセージ表示欄1105に該応答メッセージを自動応答メッセージとして設定して表示する。
【0026】
作成済み応答メッセージ選択項目1101に適合する応答メッセージが存在しないときには、新しい応答メッセージを作成することになる。そのときには、選択釦123a〜123eによって状況説明選択項目1102の1つが選択・決定されると該当する状況説明文を取り込んで応答メッセージ表示欄1105に表示し、待ち時間選択項目1103の1つが選択・決定されると該当する待ち時間説明文を取り込んで応答メッセージ表示欄1105に表示し、対応選択項目1104の1つが選択・決定されると該当する対応説明文を取り込んで応答メッセージ表示欄1105に表示する。図示の例では、状況説明選択項目1102の「運転中」と、待ち時間選択項目1103の「1時間」と「30分」と、対応選択項目1104の「電話します」が選択・決定されて取り込んだときの自動応答メッセージを応答メッセージ表示欄1105に表示している。
【0027】
そして、再生回数欄1106が選択されると、ダイヤル・文字入力釦群126から入力される数値を再生回数として取り込んで決定する。図示の例では、「3」が入力・決定された「3回」を表示している。このようにして設定した自動応答メッセージは、図4に示した作成済み応答メッセージとして新規登録する。
【0028】
状況説明選択項目1102に適合する応答メッセージ作成要素が存在しないときには、選択釦123a〜123eによって「新規メッセージ」が選択・決定されると、図5に示すような新規応答メッセージ作成画面を表示する。この新規応答メッセージ作成画面は、応答メッセージ作成作成メモリ136cを使用して表示する。
【0029】
図示の新規応答メッセージ作成画面は、発音テキストデータ入力欄1107aと、発音テキストデータ入力欄1107aに入力された発音かな文字を漢字混じり文字に変換して表示する表示内容欄1107bと、変換釦1107cを1組とする複数の作成欄を備える。
【0030】
この新規応答メッセージ作成画面において、選択釦123a〜123eによって発音テキストデータ入力欄1107aが選択されると、ダイヤル・文字入力釦群126からの入力によってかな文字の入力を可能にする。図2に示したダイヤル・文字入力釦群126には数字のみを表示しているが、実際には、50音の各行の先頭文字をも合わせて表示してかな文字を選択入力可能にしている。かな文字が入力された後に変換釦1107cが選択されると、入力されているかな文字をかな漢字変換して漢字混じり文字を表示内容欄1107bに表示する。そして、決定スイッチ釦123eが押されると自動応答メッセージとして決定し、図3に示す応答メッセージ設定画面に戻して応答メッセージ表示欄1105に該自動応答メッセージを設定して表示する。
【0031】
次に、着信時の自動応答について図6を参照して説明する。図6は、受信元電話機である携帯電話機1のCPU131が着信時の自動応答のために実行する制御処理のフローチャートである。
【0032】
ステップ131a
各種の設定制御処理を行う。ここでは、前述したように、スイッチ釦群12からの入力に応じて応答メッセージを作成・設定し、自動応答モードを設定するための処理を行う。また、留守番電話モードやマナーモードやドライブモードを設定するための処理も行う。留守番電話モードやマナーモードやドライブモードについては、周知の制御機能であるので具体的な説明を省略する。
【0033】
ステップ131b
着信待ち状態となって無線送受信回路132からの着信信号を監視する処理を行う。
【0034】
ステップ131c
着信があると自動応答モードが設定されているかどうかを確認して処理を分岐する処理を行う。自動応答モードと留守番電話モードまたはマナーモードまたはドライブモードが共に設定されているときには、自動応答モードを優先する処理を行うように分岐する。
【0035】
ステップ131d
自動応答モードが設定されているときには、設定されている自動応答メッセージの待ち時間情報と自動応答モードを設定したときからの経過時間に基づいて対応可能な状態になるまでの残りの待ち時間を計算する処理を行う。
【0036】
ステップ131e
対応待ち時間の有無を確認して処理を分岐する。
【0037】
ステップ131f
対応可能状態となるまでの待ち時間が残っているときには、自動応答メッセージの待ち時間情報を残りの待ち時間に修正し、修正後の自動応答メッセージを音声データに変換して発信元電話機(発信者)に応答(送信)する制御処理を行う。このときの音声応答回数は、再生回数欄1106に設定された回数とする。そして、この自動応答先の情報(発信元電話番号や自動応答メッセージや自動応答時刻)を記憶すると共にLCD表示パネル11に表示するようにLCD表示回路133を制御する制御処理を行う。
【0038】
ステップ131g
着信時に自動応答モードが設定されていなかったときには、他の設定に応じた対応制御処理を行う。通常の待ち受け状態であれば、着信音を発生し、オンフック釦124が押されると通話回線を接続すると共に送受話回路135を動作させて音声通話することが可能な状態とし、オフフック釦125が押されると通話回線を遮断して着信待ち状態(ステップ131c)に戻る制御処理を行う。また、留守番電話モードまたはマナーモードまたはドライブモードが設定されているときには、設定されているモードの制御処理を行う。
【0039】
ステップ131h
自動応答モードにおける残りの待ち時間がゼロになったことをLCD表示パネル11に表示する制御処理を行う。
【0040】
ステップ131i
自動応答モードと共に設定されていた留守番電話モードまたはマナーモードまたはドライブモードの制御処理を行う。
【実施例2】
【0041】
発信元電話機と受信元電話機は、何れも、固定電話機と携帯電話機の何れであっても実施例1の受信元電話機である携帯電話機と同様に構成することにより実施することができる。但し、固定電話機を使用して実施するときには、ドライブモードの機能は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施例1である携帯電話機の受話器と無線送受信装置と制御回路装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1の携帯電話機の正面図である。
【図3】実施例1の携帯電話機における応答メッセージ設定画面である。
【図4】実施例1の携帯電話機において過去に作成した応答メッセージを表示する画面である。
【図5】実施例1の携帯電話機における新規応答メッセージ作成画面である。
【図6】実施例1の携帯電話機におけるCPU1が着信時の自動応答のために実行する制御処理のフローチャートである。
【図7】実施例1の電話システムのブロック図である。
【符号の説明】
【0043】
1…携帯電話機、2…固定電話機、3…通信回線、11…LCD表示パネル、12…スイッチ釦群、21…ダイヤル釦群、22…受話器、121…電源釦(電源)、122…メニュー釦、123a〜123e…選択釦、124…オンフック釦、125…オフフック釦、126…ダイヤル・文字入力釦群、127…ドライブモード設定釦、128…マナーモード設定釦、129…留守電モード設定釦、131…CPU、132…無線送受信回路、133…LCD表示回路、134…釦イッチ入力回路、135…送受話回路、136…メモリ、136a…プログラムメモリ、136b…応答メッセージ設定メモリ、136c…応答メッセージ作成メモリ、136d…自動応答先記憶メモリ、136e…その他のデータ記憶メモリ、137…音声合成処理回路、138…バス、141…マイクロフォン、142…スピーカ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信元電話機と通信回線を介して接続して通話可能にする受信元電話機において、
応答メッセージを作成する応答メッセージ作成手段と、予め作成した応答メッセージを記憶する応答メッセージ記憶手段と、前記応答メッセージ作成手段で作成した応答メッセージおよび前記応答メッセージ記憶手段に記憶している応答メッセージを表示する応答メッセージ表示手段と、前記応答メッセージ表示手段に表示された応答メッセージを選択して着信時の自動応答メッセージとして設定する応答メッセージ設定手段と、自動応答モードを設定する自動応答モード設定手段と、自動応答モードが設定されているときには前記メッセージ設定手段によって設定されている自動応答メッセージを着信時に自動的に音声に変換して応答する自動応答手段と、自動的に応答した発信元情報を記憶して報知する自動応答履歴報知手段を備えたことを特徴とする受信元電話機。
【請求項2】
請求項1において、更に、留守番電話モード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記留守番電話モード設定手段によって留守番電話モードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする受信元電話機。
【請求項3】
請求項1において、更に、マナーモード設定手段またはドライブモード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記マナーモード設定手段によってマナーモードが設定され、またはドライブモード設定手段によってドライブモードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする受信元電話機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかの受信元電話機において、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備えたことを特徴とする受信元電話機。
【請求項5】
請求項2において、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されている留守番電話モードに戻すことを特徴とする受信元電話機。
【請求項6】
請求項3において、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されているマナーモードまたはドライブモードに戻すことを特徴とする受信元電話機。
【請求項7】
請求項5または6において、前記受信元電話機は携帯電話機であることを特徴とする受信元電話機。
【請求項8】
少なくとも2つの電話機が通信回線を介して接続して通話可能にする電話システムにおいて、
前記電話機は、応答メッセージを作成する応答メッセージ作成手段と、予め作成した応答メッセージを記憶する応答メッセージ記憶手段と、前記応答メッセージ作成手段で作成した応答メッセージおよび前記応答メッセージ記憶手段に記憶している応答メッセージを表示する応答メッセージ表示手段と、前記応答メッセージ表示手段に表示された応答メッセージを選択して着信時の自動応答メッセージとして設定する応答メッセージ選択手段と、自動応答モードを設定する自動応答モード設定手段と、自動応答モードが設定されているときには前記メッセージ選択手段によって選択して設定されている自動応答メッセージを着信時に自動的に音声に変換して応答する自動応答手段と、自動的に応答した発信元情報を記憶して報知する自動応答履歴報知手段を備えることを特徴とする電話システム。
【請求項9】
請求項8において、前記電話機は、更に、留守番電話モード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記留守番電話モード設定手段によって留守番電話モードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする電話システム。
【請求項10】
請求項8において、前記電話機は、更に、マナーモード設定手段またはドライブモード設定手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答モードが設定され、前記マナーモード設定手段によってマナーモードが設定され、またはドライブモード設定手段によってドライブモードが設定されたときには自動応答モードを優先的に実行することを特徴とする電話システム。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれかの電話システムにおいて、前記電話機は、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備えたことを特徴とする電話システム。
【請求項12】
請求項9において、前記電話機は、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されている留守番電話モードに戻すことを特徴とする電話システム。
【請求項13】
請求項10において、前記電話機は、更に、自動応答モード設定時からの経過時間を計時する計時手段と、設定されている自動応答メッセージの時間情報を前記計時手段が計時した経過時間に基づいて修正する時間情報修正手段を備え、前記自動応答手段は、自動応答メッセージの時間情報がゼロに修正されたときに自動応答モードを終了して設定されているマナーモードまたはドライブモードに戻すことを特徴とする電話システム。
【請求項14】
請求項12または13において、前記電話機は携帯電話機であることを特徴とする電話システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−60317(P2007−60317A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−243469(P2005−243469)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【出願人】(391002409)株式会社 日立システムアンドサービス (205)
【Fターム(参考)】