説明

圧電デバイス

【課題】半田付けによる封止樹脂に対する弊害を防止した電子デバイスを提供する。
【解決手段】セラミックベース12にICチップ16が実装され、前記ICチップ16の周囲を樹脂20により封止してなる電子デバイス10において、デバイス側面上層部に前記樹脂20を露出させるとともに下層部に前記セラミックベース12を露出させ、前記セラミックベース12の下部領域に切欠部22を形成し、この切欠面22aに実装電極24を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子とICチップとを一体成型した圧電デバイスに係り、特に圧電振動子とICチップとの接続、ICチップと二次実装機器との接続に係る実装技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、情報通信機器やコンピュータ等のOA機器、民生機器等の様々な電子機器に例えば電子回路のクロック源としての圧電振動子や圧電発振器、リアルタイムクロックモジュール等の圧電デバイスが広く使用されている。特に最近は、HDD(ハードディスクドライブ)、モバイルコンピュータ又はICカード等の小型情報機器、携帯電話や自動車電話等の移動体通信機器において小型薄型化が著しく、それらに用いられる圧電デバイスについてもより一層の小型化薄型化が要求されている。特許文献1においては、音叉型圧電振動片とその駆動用半導体集積回路とがベース上に搭載され、音叉型圧電振動子がポッティング剤により樹脂封止された構成が開示されている。
【特許文献1】特開2003−51719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記構成において、半田との接触面積を稼ぎ、ユーザ側の二次実装機器との半田付けを強固にするため、ベース下面の配線をベース側面にまで延伸させ、ベース側面とベース側面に隣接するベース下面とを半田付けする場合がある。しかしこの場合、ベースと樹脂との境界に半田が侵入することによりベースと樹脂との密着性が低下し、樹脂が欠けたり、樹脂から露出した半導体集積回路等に悪影響を及ぼす畏れがあり、特に低背化された圧電デバイスにおいてはその畏れが顕著となる。
【0004】
そこで、本発明は上記問題点に着目し、低背化されたデバイスにおいてベースと樹脂との境界に半田が侵入することを防止した電子デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題を少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]パッケージベースにICチップが実装され、前記ICチップの周囲を樹脂により封止してなる電子デバイスにおいて、前記電子デバイス側面の上層部に前記樹脂を露出させ、前記電子デバイス側面の下層部に前記パッケージベースを露出させ、前記パッケージベースは、前記樹脂と前記パッケージベースとの境界から離間している位置に切欠部が形成され、この切欠部に実装電極が形成されていることを特徴とする電子デバイス。
【0007】
上記構成により、パッケージベースに切欠が形成され、その上端がパッケージベースによる軒下が形成される。よってこの切欠面に半田付けをしても、前記軒下により半田のフラックスがパッケージベースと樹脂との境界に達することを防ぐことができる。さらに同一面に複数の切欠きを形成した場合は、切欠きに半田をとどめておくことができるので、側面に露出した実装電極同士が半田付けによりショートすること防止できる。
【0008】
[適用例2]前記パッケージベースは、圧電振動片が収容されリッドにより気密に封止される圧電振動片用凹部と、前記ICチップが収容されるICチップ用凹部とが形成され、前記樹脂の表面と前記リッドの表面とを同一面に形成してなることを特徴とする請求項
1に記載の電子デバイス。
【0009】
上記構成により、圧電デバイスの上面は段差のない平面となるため、圧電デバイスの製造時や圧電デバイスの実装時において圧電デバイスの上面を吸引することにより、圧電デバイスの取り回しを行うことが容易となる。さらにリッドは樹脂で封止されないので、圧電振動片のレーザ光を用いた周波数調整を、樹脂に影響されずに行うことができる。
【0010】
[適用例3]前記リッドは前記ICチップ用凹部の上面に延在され、前記リッドに形成された注入孔により封止樹脂を充填封入してなることを特徴とする請求項1または2に記載の電子デバイス。
【0011】
上記構成により、注入孔から樹脂が注入されICチップは前記樹脂により封止されるとともに、リッドは平坦性が高いので適用例2の場合より少ない吸引力で圧電デバイスの上面を吸引して、圧電デバイスの取り回しを行うことができる。
【0012】
[適用例4]パッケージベースの一方の面に部にICチップ用凹部を形成し、前記パッケージベースの他方の面にザグリを形成し、前記ザグリに連通し前記ザグリより径の小さい貫通孔を通してメッキ液を流通させて前記ザグリに実装電極を形成し、前記ICチップ用凹部にICチップを実装し前記ICチップを樹脂で封止し、その後、平面視して前記ダム部の内側であって前記ザグリを通る切断線によりダイシングすることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
【0013】
上記構成により、ザグリに貫通孔を形成したためザグリにメッキ液を容易に流通させて、ザグリに実装電極を形成することを容易に行うことができるとともに、ダイシングによって個片化するので同一形態の電子デバイスを量産することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0015】
図1に第1実施形態に係る電子デバイスを示す。図1(a)は断面図、図1(b)は正面図、図1(c)は平面図、図1(d)は底面図である。また図2にダイシングにより個片化される第1実施形態の電子デバイスの模式図を示し、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のA―A線断面図である。第1実施形態に係る電子デバイス10は、セラミックベース12に形成された凹部14にICチップ16及び圧電振動片18が実装され、前記ICチップ16の周囲を樹脂20により封止されるものであって、前記セラミックベース12の下部領域に切欠部22を形成し、この切欠部22面に実装電極24を形成した構成である。また、セラミックベース12には圧電振動片18とICチップ16とを異なる凹部14に実装し、前記圧電振動片18側の凹部14にリッドを設け、前記封止樹脂20表面とリッド表面とを同一面に形成してなる構成である。
【0016】
矩形のセラミックベース12は、ICチップ16及び圧電振動片18が実装される基板であり、ベース部12a、搭載凹部形成部12b、ダム部12c(図2参照)からなる三層構造を有するパッケージベースである。搭載凹部形成部12bはベース部12aの上面に積層されることにより、セラミックベース12上でICチップ16用の第1凹部14aと圧電振動片18用の第2凹部14bからなる搭載凹部14を形成するものである。
【0017】
ベース部12a上面で第1凹部14a底面に相当する部分にはICチップ16と電気的に接続する接続電極26が配設され、また圧電振動片18とICチップ16とを電気的に
接続するためのリードフレーム28が配設されている。接続電極26はタングステン等のペースト材料を焼結させて形成させたのちにAu等のメッキを施したものであり、ICチップ16の電極パッド16aの配置を考慮して適切なパターニングがなされる。またリードフレーム28は接続電極26と同一材料、同一プロセスで形成されるものであり、一端が第2凹部14b底面に相当する位置に配設される圧電振動片18を固定するマウント電極30に接続され、他端が第1凹部14a底面に相当する位置にまで伸び、ICチップ16に接続される。ダム部12c(図2参照)は搭載凹部形成部12b上で電子デバイス10の外形を囲むように積層されるものである。ダム部12cを構成する壁の厚みは後述のダイシング幅(図2参照)より狭い寸法に設計されている。
【0018】
またベース部12aの平面視して搭載凹部形成部12b、ダム部12cが重なる位置にはダイシング幅より広い幅を有するザグリ32(図2参照)が形成され、前記ザグリ32に連通してダム部12cの幅より狭い断面形状でベース部12a、搭載凹部形成部12b、及びダム部12cを貫通する貫通孔34(図2参照)が形成されている。ダム部34は、後述のダイシングにより消失するが、樹脂封止の際に樹脂を材料とするポッティング剤が外部に漏れないように設けられたものであり、その上面の高さは後述のリッドの上面と同じ高さとなるように設計されている(図2参照)。ザグリ32はダイシングにより一部残るが、この残った部分が上述の切欠部22となる。貫通孔34はザグリ34にAu等のメッキを行う際にメッキ液を充分に流通させるための孔であり、ダイシング後は消失する。なお、貫通孔34はダム部12cの上面にまで及ぶが、樹脂封止はダム部12cの上面にまでは及ばないため、貫通孔34から樹脂20が進入することはない。
【0019】
ベース部12a下面にはユーザ側の実装機器(不図示)と接続する実装電極24が配設されている。そしてベース部12a側面には半円筒型の切欠部22が形成されており、実装電極24は平面視して接続電極26と重なる部分から、ベース部12a下面から切欠面22aにまで延伸されている。なお、ベース部12aにはベース部12aを貫通する貫通電極(不図示)が配設され、ベース部12a上面の接続電極26とベース部12a下面の実装電極24は貫通電極(不図示)を介して電気的に接続されている。これにより、電子デバイス10は底面で実装機器(不図示)と電気的に接続可能あるとともに、側面も半田付け可能なため、接合面積を確保しつつ、実装機器(不図示)との接合強度を高めることができる。
【0020】
ICチップ16は、少なくとも圧電振動片18を駆動させる回路構造を有する半導体素子等から形成された駆動回路素子であり、その上面(ワイヤボンディングの画場合)もしくは下面(フリップチップボンディングの場合)に複数の電極パッド16aを有している。電極パッド16aの数や種類は、ICチップ16の種類により図1に示す場合よりも多い場合も少ない場合もあるが、第1実施形態においては、圧電振動片18と電気的に接続されたゲート/ドレイン(G/D)端子、駆動回路に周波数調整データ等を書き込むためのデータ書き込み用端子、駆動回路の入出力端子、グランド端子などからなる実装端子とから構成されている。またICチップ16は、圧電振動片18から出力される周波数の安定度を高めるために温度補償を行う回路や、圧電振動片18から出力される周波数を設定電圧に応じて制御する回路を備えることができる。ICチップ16はベース部12a上面に配設された接続電極26及びリードフレーム28と、ワイヤボンディングまたはフリップチップボンディングにより接続される。
【0021】
ベース部12a上面の第2凹部14b底面に相当する部分には、リードフレーム28の端部が伸びており、リードフレーム28の上で接続したマウント電極により圧電振動片18がマウントされるとともに圧電振動片18とリードフレーム28が電気的に接続される。圧電振動片はICチップからの交番電圧により固有振動数のもと発振するものであり、例えばATカット圧電振動片、音叉型圧電振動片、SAWチップ等がある。第2凹部14
bは平面視して第2凹部14bの外形を覆うことができる寸法のリッド36により蓋がなされている。よって、セラミックパッケージ12の第2凹部14bより外側の領域を圧電振動子を構成するシームリングの役割をさせ、セラミックパッケージと一体化させた圧電振動子が形成されることになる。なお、リッド36は圧電振動片18の周波数調整を行うレーザ光を透過させるためにはガラス等が用いられるが、その必要がない場合には金属等を用いてもよい。
【0022】
圧電デバイス10において、第1凹部14aおよびICチップ16の周囲はエポキシ樹脂等の樹脂20により封止され、その高さはリッド36上面の高さと同じになるように設計されている。このとき、リッド36の第1凹部14a側の側面は樹脂20に封止されており、圧電デバイス10の上面において樹脂20とリッド36は同一平面を形成している。
【0023】
第1実施形態に係る電子デバイス10の製造方法は、セラミックベース表面部(搭載凹部形成部12b上面)にICチップ16の搭載凹部14(ICチップ用凹部14b)を形成し、裏面部(ベース部12a)の個片側面に対応する箇所にザグリ32を形成し、前記搭載凹部14の周囲にダム部12cを形成するとともに前記ザグリ32に連通する貫通孔34を形成しておき、この貫通孔34を利用して前記ザグリ32に実装電極24を形成し、前記搭載凹部14にICチップ16を実装したあと、樹脂20を充填して封止し、その後に前記ダム部12cの内側であって前記ザグリ32を通る切断線48によりダイシングすることにより個片側面に切欠部22を形成するものである。なお、個片側面とは、ダイシングによって形成される電子デバイス10の側面である
【0024】
まず、セラミックベースを構成するベース部12a、搭載凹部形成部12b、ダム部12cを所定の形状に形成する。ベース部12a、搭載凹部形成部12b、及びダム部12cを形成する雌型(マスク)(不図示)にセラミックの被焼結体を充填して成型し、各種電極形成用のペースト材料をベース部12aを形成する被焼結体の表面において所定の配置でスクリーン印刷等によりパターニングする。このときペースト材料は、ザグリ32の側面にも塗布され、またベース部12aの上面と下面に形成される各種電極を電気的に接続するための貫通孔(不図示)にも充填される。そしてベース部12a、搭載凹部形成部12b、及びダム部12cに成型された被焼結体を所定の配置で積層したのち焼結する。このときペースト材料も被焼結体とともに焼結される。すると第1凹部14a、第2凹部14b、ザグリ32、貫通孔34、及び各種電極を有するセラミックパッケージ12が形成される。そして焼結して得られた各種電極(実装電極24、接続電極26、リードフレーム28)にAu等でメッキする。このとき、メッキ液はベース部12a、搭載凹部形成部12b、及びダム部12cを貫通する貫通孔34を流通できるので、ザグリ32の側面へメッキ液を充分に行き渡らせることができ、ザグリ32の側面のメッキを十分に行うことができる。次に、第1凹部14aにICチップ16を搭載し、ワイヤボンディングまたはフリップチップボンディングによりICチップ16の電極パッド16aと対応する接続電極26及びリードフレーム28を接続する。また第2凹部14bのリードフレーム28の端部にマウント電極30を配設し、マウント電極30の上に圧電振動片18を接続する。そして、第2凹部14bはシーム溶接等を用いてリッド36により封止する。次に樹脂20を材料とする流動性のポッティング剤をリッド36及びダム部12cの上面と同じ高さになるまで第1凹部14aに充填させる。そしてポッティング剤に封止された電子デバイス10を150℃程度の高温環境に数時間放置させ、ポッティング剤を硬化させる。最後に平面視で矩形のセラミックベース12を切り出すため、ダム部12c、及び貫通孔34を消失させる切断線48によりダイシングを行うことで電子デバイス10の製造工程は終了する。
【0025】
このように製造された第1実施形態に係る電子デバイス10において、ベース部12a
側面に形成された切欠部22の切欠面22aにはAu等でメッキされた実装電極24が延伸されているので、実装電極24の切欠面22aに延伸された部分と、切欠面22aに接続する下面部分とで半田付けができ、半田との接触面積を稼ぐことができる。また切欠部22の上端は搭載凹部形成部12b下端と接続しているが、切欠面22aに対して搭載凹部形成部12b下端が張り出しているため、軒下38が形成されることとなる。よって半田付けの際、半田のフラックスが、この軒下38によって、搭載凹部形成部12bの下端から上に伝っていくことを防止できるので、搭載凹部形成部12bの上端と樹脂との界面に半田のフラックスが侵入することを防止できる。また切欠部22はベース部12aの同一の側面において複数形成可能であるが、半田はこの切欠部22の内部にとどまっているため、切欠面22aに形成された実装電極24が半田により互いにショートすることを防止できる。また樹脂20の上面の高さとリッド36の上面の高さは揃えられ、段差は生じない。よって、電子デバイス10を吸引して取り回す際に、吸引可能な領域は電子デバイス10の上面全てとなるため、電子デバイス10を吸引しやすくなる。さらにリッド26の上面は樹脂20で封止されないので、圧電振動片18のレーザ光を用いた周波数調整を、樹脂20に影響されずに行うことができる。
【0026】
図4に第1実施形態の部分拡大図を示す。第1実施形態に係る電子デバイス10の実装電極は、図4の実装電極241に示すように形成してもよい。すなわち、実装電極241を、ベース部12aの側面に形成し、軒下部38に形成しないようにしてもよい。この構成により、図4に示す断面図のように半田が軒下部38に形成されないため、半田のフラックスが搭載凹部形成部12bの下端から上に伝っていくことをより顕著に防止できる。
【0027】
第2実施形態にかかる電子デバイス40を図3に示す。図3(a)は正面から見た模式図、図3(b)は平面図である。第2実施形態にかかる電子デバイス40は基本的な構造及びその製造方法は第1実施形態のもの同様であるが、リッド42が第2凹部のみならず平面視して第1凹部の大半を覆うほどの寸法を有している。すなわち、平面視してリッド42は第1凹部14aを完全に覆うのではなく、第1凹部14aの第2凹部14bから最も遠い領域に隙間44を残した状態で第2凹部14bを封止している。また、リッド42は平面視して第1凹部14aに重なる領域に,ポッティング剤を第1凹部14aに注入させる注入孔46が形成されている。これにより、ポッティング剤は注入孔46から注入され、隙間44から空気を逃がすことによりポッティング剤を第1凹部14a全域に注入されて樹脂20で満たすことができる。このときポッティング剤は第1実施形態と同様に、リッド46の上面より高く充填しないように注入する。
【0028】
よって、第2実施形態にかかる電子デバイス40によれば、ポッティング剤を硬化させて形成される樹脂20に比べて平坦性の高いリッド42を大面積に設計して、電子デバイス40の上面に配置しているので、第1実施形態の場合より少ない吸引力で圧電デバイス40の上面を吸引して、圧電デバイス40の取り回しを行うことができる。
【0029】
いずれの実施形態においても電子デバイス10、40の個片化はダイシングによって行われる。すなわち、図2に示すように、平面視してセラミックベース12を縦横に繰り返すパターニングが可能なセラミック素板を積層させ、圧電振動子、ICチップをパターンごとに実装し樹脂で封止したのち、縦方向及び横方向のセラミックベース同士の境界でダイシングする。このときダム部12c及び貫通孔34はダイシングにより消失し、ザグリ32も切欠部22を残して消失する。このようにダイシングすることで電子デバイス10、40を大量に製造可能となる。
【0030】
また、実装電極24は平面視して接続電極26と重なる部分から始まり、切欠面22aまでベース部12aにおいて延伸しているが、実装機器(不図示)とのショートを回避するため、切欠面22aにある部分と切欠面22a近傍の下面にある部分を残して所定の絶
縁材料で覆ってもよい。また実装電極24が形成される切欠部22は図1の紙面上、電子デバイス10の横方向の側面にのみ形成されているが、これに限らず縦方向の側面に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1実施形態の電子デバイスの模式図である。
【図2】ダイシングにより個片化される第1実施形態の電子デバイスの模式図である。
【図3】第2実施形態の電子デバイスの模式図である。
【図4】第1実施形態の電子デバイスの部分拡大図である。
【符号の説明】
【0032】
10………電子デバイス、12………セラミックベース、14………搭載凹部、16………ICチップ、18………圧電振動片、20………樹脂、22………切欠部、24………実装電極、26………接続電極、28………リードフレーム、30………マウント電極、32………ザグリ、34………貫通孔、36………リッド、38………軒下、40………電子デバイス、42………リッド、44………隙間、46………注入孔、48………切断線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージベースにICチップが実装され、前記ICチップの周囲を樹脂により封止してなる電子デバイスにおいて、
前記電子デバイス側面の上層部に前記樹脂を露出させ、
前記電子デバイス側面の下層部に前記パッケージベースを露出させ、
前記パッケージベースは、前記樹脂と前記パッケージベースとの境界から離間している位置に切欠部が形成され、
この切欠部に実装電極が形成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項2】
前記パッケージベースは、圧電振動片が収容されリッドにより気密に封止される圧電振動片用凹部と、前記ICチップが収容されるICチップ用凹部とが形成され、
前記樹脂の表面と前記リッドの表面とを同一面に形成してなることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記リッドは前記ICチップ用凹部の上面に延在され、
前記リッドに形成された注入孔により封止樹脂を充填封入してなることを特徴とする請求項1または2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
パッケージベースの一方の面にICチップ用凹部を形成し、
前記パッケージベースの他方の面にザグリを形成し、
前記ザグリに連通し前記ザグリより径の小さい貫通孔を通してメッキ液を流通させて前記ザグリに実装電極を形成し、
前記ICチップ用凹部にICチップを実装し前記ICチップを樹脂で封止し、その後、平面視して前記ダム部の内側であって前記ザグリを通る切断線によりダイシングすることを特徴とする電子デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−239415(P2009−239415A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79917(P2008−79917)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】