説明

圧電振動子用パッケージ、圧電振動子用パッケージの製造方法および圧電振動子

【課題】圧電振動子用パッケージ、及び圧電振動片を前記圧電振動子用パッケージに実装
した圧電振動子、及びこれらの製造方法を提供する。
【解決手段】一面を実装面とする板状のパッケージ実装部12と、前記実装面に形成され
た実装電極16と、前記実装面の反対面に立てられた板状のパッケージ直立部14と、を
備え、前記パッケージ直立部は、前記パッケージ直立部14の板面に形成された接続電極
18と、前記接続電極18と前記実装電極16を接続する基板配線22と、を備えてなる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子の実装技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、圧電振動子は、加速度検出器や角速度検出器、あるいはデジタルビデオや移
動体通信機器等の様々な電子機器、そして最近では、手ブレ補正用の情報検出に用いられ
る。例えばデジタルスチルカメラにおいては、手ブレ補整に必要な情報として、ピッチン
グ方向及びヨーイング方向の角速度のセンシングが求められる。手ブレ補整用の圧電振動
子の検出軸が実装基板の法線方向(Z軸方向)となる場合は、圧電振動子を実装基板に立
てて実装することが必要になる。しかし、圧電振動子を実装基板に正確に垂直に立てて実
装することは困難であり、現状では多くの場合、検出軸が実装基板の平面方向(X軸、Y
軸)の圧電振動子を利用している。
【0003】
一方で、特許文献1において、振動子ユニットと、前記振動子ユニットを取り付けるた
めの取付基板と、前記取付基板に対する前記振動子の姿勢を規定する補助部材とを含む構
成が開示されている。
【特許文献1】特開2005−16977号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1においては、正確に直角に実装する方法が開示されておらず、また
特許文献1においては、取付基板と補助基板とを嵌め合わせる構成であるため、コストが
かかるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に着目し、コストを抑え、簡単な構成で直角に実装可能な
、圧電振動子用パッケージ、圧電振動子、及びこれらの製造方法を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題を少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]一面を実装面とする板状のパッケージ実装部と、前記実装面に形成された
実装電極と、前記実装面の反対面に形成された第1の配線と、前記実装面の反対面に立て
られた板状のパッケージ直立部と、を備え、前記パッケージ直立部は、前記パッケージ直
立部の板面に形成された接続電極と、前記接続電極と前記第1の配線を接続する第2の配
線と、を備えることを特徴とする圧電振動子用パッケージ。
【0008】
上記構成により、圧電振動子の検出軸を容易に変更することが可能であるとともに、パ
ッケージ実装部と圧電振動子を接続するパッケージ直立部とが一体となった状態で実装可
能であるので、実装時に組み立て作業等を行う必要がなくコストを低減することが可能で
あるとともに、容易に圧電振動子の検出軸を基板に対して垂直な方向に向けて接合するこ
とが可能な圧電振動子用パッケージとなる。
【0009】
[適用例2]前記パッケージ直立部は、平面視して前記パッケージ実装部を2等分する
位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子用パッケージ。
【0010】
上記構成により、圧電振動子用パッケージのバランスが取れるので適用例1の場合より
、より正確に圧電振動子の検出軸を基板に対して垂直に向けることが可能な圧電振動子用
パッケージとなる。
【0011】
[適用例3]前記接続電極は、前記パッケージ直立部の前記接続電極が形成された前記
板面以外の面に露出して形成された第2接続電極と接続されていることを特徴とする適用
例1または2に記載の圧電振動子用パッケージ。
【0012】
上記構成により、圧電振動子が接続される接続電極に対して、外部に露出した面から電
気的に接続可能となる。よって基板に実装した後においても、前記圧電振動片の周波数特
性等を測定可能な圧電振動子用パッケージとなる。
【0013】
[適用例4]前記パッケージ実装部の側面にキャスターを備え、
前記第1の配線は、前記キャスターを介して前記実装電極に接続されていることを特徴
とする適用例1乃至3のいずれか1例に記載の圧電振動子用パッケージ。
【0014】
上記構成により、底面のみならず側面からも半田付けができるため、半田による接合強
度を高めることが可能な圧電振動子用パッケージとなる。さらに切欠き形状のキャスター
に半田付けをすると、半田はキャスターに保持されるため、半田のフラックスが外部に漏
れることを防止でき、キャスターを伴う第1の配線を同じ側面に複数設けた場合には、前
記フラックスによる第1の配線同士のショートを回避することができる圧電振動子用パッ
ケージとなる。特に圧電振動子用パッケージを小さく設計した場合はその効果は顕著とな
る。
【0015】
[適用例5]第1パッケージ板に貫通孔を形成し、前記第1パッケージ板の実装面の反
対面に形成する第1の配線と、前記貫通孔と、に導通パターンを形成し、第2パッケージ
板の板面に、接続電極と、前記接続電極に接続し前記第2パッケージ板の下端面に露出し
た第2の配線とを形成し、前記第1の配線と前記第2の配線が接続する位置で前記第1パ
ッケージ板の前記実装面の前記反対面と前記第2パッケージ板の前記下端面を接合して焼
成し、前記貫通孔をせん断する切断線でダイシングして得られる圧電振動子用パッケージ

【0016】
上記構成により、容易に形成することができる適用例4に係る圧電振動子用パッケージ
となる。さらに、第2パッケージ板に貫通孔と第1の配線は複数パターニング可能である
ので、量産してコストダウンが可能な適用例4に係る圧電振動子用パッケージとなる。
【0017】
[適用例6]適用例1乃至適用例5のいずれか1例に記載の圧電振動子用パッケージに
圧電振動片を実装して得られる圧電振動子。
【0018】
上記構成により、検出軸を容易に基板に垂直な方向に向けることができる圧電振動子と
なる。
【0019】
[適用例7]第1パッケージ板に貫通孔を形成する工程と、前記第1パッケージ板の実
装面の反対面に形成する第1の配線と、前記貫通孔と、に導通パターンを形成する工程と
、第2パッケージ板の板面に、接続電極と、前記接続電極に接続し前記第2パッケージ板
の下端面に露出した第2の配線とを形成する工程と、前記第1の配線と前記第2の配線と
が接続する位置で前記第1パッケージ板の前記実装面の前記反対面と前記第2パッケージ
板の前記下端面を接合して焼成する工程と、前記貫通孔をせん断する切断線でダイシング
する工程と、を有する圧電振動子用パッケージの製造方法。
【0020】
上記方法により、適用例4にかかる圧電振動子用パッケージを容易に形成することがで
きる。さらに、第2パッケージ板に貫通孔と第1の配線は複数パターニング可能であるの
で、適用例4に係る圧電振動片用パッケージを量産してコストダウンが可能となる。
【0021】
適用例7に記載の製造方法により製造された圧電振動子用パッケージに圧電振動片を実
装したことを特徴とする圧電振動子の製造方法。
【0022】
上記方法により、検出軸を容易に基板に垂直な方向に向けることができる圧電振動子を
製造可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記
載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限
り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0024】
図1に第1実施形態に係る圧電振動子用パッケージ10の模式図を示す。図1(a)は
平面図、図1(b)は正面図、図1(c)は底面図、図1(d)は左側面図である。第1
実施形態に係る圧電振動子用パッケージ10は、パッケージ実装部12と、前記パッケー
ジ実装部12表面に立てられた(狭義には、垂直に交わる(以下同じ))パッケージ直立
部14とからなるL字型の外形を持ち、圧電振動片を取り付ける基板である。そしてパッ
ケージ実装部12には実装機器と接続する実装電極16が配設され、パッケージ直立部1
4には圧電振動片と接続する接続電極18が配設されている。
【0025】
パッケージ実装部12及びパッケージ直立部14はセラミック材料を板状に成型したも
のであり、両者を接合して焼結して得られる焼結体が圧電振動子用パッケージ10の全体
の外形となる。パッケージ実装部12の側面に切欠部(キャスター)20(キャスタレー
ション)が形成されている。
【0026】
接続電極18は圧電振動片と電気的に接続する電極であり、圧電振動片を励振する励振
電極(不図示)に接続する引き出し電極(不図示)と少なくとも2箇所で接続可能である
。もちろん接続電極18は仕様により、実装電極16及び後述の第2の配線26とともに
2つ以上形成させても良い。接続電極18は平面視してパッケージ直立部14のパッケー
ジ実装部12が張り出している側に配設されている。実装電極16はパッケージ実装部1
2の底面に配設され、実装機器(不図示)と接続する電極である。そして実装電極16及
び接続電極18は基板配線22によって電気的に接続されている。
【0027】
実装電極16、接続電極18、及び基板配線22はタングステン等のペースト材料を焼
結させて形成させたのちにAu等のメッキを施したものである。ここで基板配線22は、
パッケージ実装部12に形成された第1の配線24、及びパッケージ直立部14に形成さ
れた第2の配線26に分けられる。
【0028】
第2の配線26は一端が接続電極18に接続され、パッケージ直立部の板面上を沿い、
パッケージ直立部14とパッケージ実装部12との接合部分にまで伸びている。また第2
の配線26は板面上に露出させるのではなく、パッケージ直立部14に埋めこまれた態様
とする場合には、パッケージ直立部を積層構造とし層間に第2の配線(不図示)を形成す
る。そして一端を前記接合部分にまで伸ばし、他端はパッケージ実装部12に形成された
貫通路(不図示)を通じて接続電極18と接続させればよい。
【0029】
第1の配線24はパッケージ実装部12の表面(上面)に形成され、一端がパッケージ
実装部12とパッケージ直立部14との接合部分であって、第2の配線26と当接する部
分まで伸び、他端が実装電極16にまで伸びている。よって、パッケージ実装部12とパ
ッケージ直立部14の所定の配置で接合することにより第1の配線24と第2の配線26
とが電気的に接続された基板配線22となる。ここで第2の配線26は、パッケージ実装
部12の端部から、パッケージ実装部12の側面を沿いパッケージ実装部12の裏面に回
って実装電極16に接続している。これによりパッケージ実装部12の側面の第1の配線
24に半田付けして実装機器に接続する場合に、圧電振動子用パッケージ10の接合強度
を高めることができる。さらに第1の配線24は、パッケージ実装部12の側面に形成さ
れた切欠部(キャスター)20の表面を経由して実装電極16に接続している。これによ
り、切欠部(キャスター)20を経由する基板配線を複数配設した場合、切欠部(キャス
ター)20に半田付けをしても、半田が表面張力により切欠部(キャスター)20に保持
されるので、隣の基板配線まで半田のフラックスが漏れて電気的にショートすることを防
止できる。特に圧電振動片用パッケージを小さく設計した場合、上記効果は顕著となる。
【0030】
また、パッケージ実装部12とパッケージ直立部14を所定の配置で接合して焼結する
と、導通部分である実装電極16、接続電極18、及び基板配線22(第1の配線24、
第2の配線26)は電気的に接続される。よっていずれか一箇所にメッキ用の電流を流す
ことで、全ての導通部分のメッキ処理を行うことができる。
【0031】
図2に第1実施形態に係る圧電振動子用パッケージの固片化の模式図を示す。第1実施
形態に係る圧電振動子用パッケージ10の製造工程は、第1パッケージ板28に貫通孔3
0を形成し、前記第1パッケージ板表面に前記貫通孔30内部から伸びる第1の配線24
を形成し、第2パッケージ板32に、接続電極18と、前記接続電極18に接続し、前記
第2パッケージ板32の下端面に露出した第2の配線26とを形成し、前記第1の配線2
4と前記第2の配線26が接続する位置で前記第1パッケージ板28表面と前記第2パッ
ケージ板32の下端面を接合して焼成したのち、前記貫通孔30をせん断する切断線38
でダイシングすることにより行われる。
【0032】
第1パッケージ板28(第2パッケージ板32)はセラミック材料で形成されており、
焼結後にダイシングすることにより、パッケージ実装部12(パッケージ直立部14)と
なる。
【0033】
まず、図2(a)に示すように、第1パッケージ板の所定位置には貫通孔30を形成す
る。そして、第2パッケージ板32の一方の面の所定位置にスクリーン印刷等により第1
の配線24を形成するペースト材料をパターニングする。このとき前記ペースト材料は前
記貫通孔30まで延伸され、前記貫通孔30は前記ペースト材料で埋め込まれている。そ
して第1パッケージの一方の面の反対側の面には実装電極16を形成するペースト材料を
貫通孔30にまで延伸した態様でパターニングする。
【0034】
一方、第2パッケージ板32の左右側面の所定位置に接続電極18と第2の配線26を
形成するペースト材料をスクリーン印刷等によりパターニングする。ここで第2の配線2
6を第2パッケージ板32の内部に形成する場合には、第2パッケージ板32を少なくと
も2層構造にし、1層面と2層目の間に第2の配線(不図示)を形成するペースト材料を
パターニングし、1層面または2層目の前記ペースト材料と繋がる位置に貫通孔(不図示
)を形成し、前記貫通孔(不図示)に前記ペースト材料を埋め込み、その上に接続電極1
8を形成するペースト材料をパターニングすればよい。
【0035】
次に、図2(b)に示すように、第1パッケージ板28上の所定位置に第2パッケージ
板32を垂直に立てて接合する。このとき、第1パッケージ板28上の第1の配線24の
端部24aを形成するペースト材料と、第2パッケージ板32の下端面に露出している第
2の配線26の下端部26aを形成するペースト材料とが当接する。この状態で一定時間
高温下におくことにより第1パッケージ板28及び第2パッケージ板32は一体となって
焼結する。このときペースト材料はそれぞれ、実装電極16、接続電極18、基板配線2
2(第1の配線24、第2の配線26)となる。このとき接続電極18と実装電極16は
、基板配線22を介して電気的に接続されることになる。
【0036】
次にブレイク溝加工により第1切込線34(筋目)及び第2切込線36を入れ、ダイシ
ング用の切断線38の位置決めを行う。第1切込線34は貫通孔30をちょうど2等分け
る線上に設けられ、第2切込線36は第2パッケージ板32の厚み方向で2等分する線上
に設けられる。そして、接続電極18または実装電極16いずれかにメッキ用の配線を接
続し、メッキ処理を行う。このとき、外部に露出しない第1パッケージ板28と第2パッ
ケージ板32との接合面中の基板配線22もメッキ処理される。
【0037】
そして、第1切込線34及び第2切込線36に沿った切断線38によりダイシングを行
うことにより、図1(c)に示すように第1実施形態に係る圧電振動子用パッケージ10
が個片化される。このとき、ダイシングの幅は貫通孔30の直径より小さいため、個片化
により切り出された面には、切り残された貫通孔30の一部により切欠部(キャスター)
20が形成され、切欠部22表面には基板配線22(第1の配線24)が残されることに
なる。このダイシングによりパッケージ実装部12、及びパッケージ直立部14を全体の
外形とする圧電振動子用パッケージ10の製造工程は終了する。ここで、第1パッケージ
板28に貫通孔30と第1の配線24は複数パターニング可能であるので、ダイシングす
ることにより、本実施形態に係る圧電振動子用パッケージ10を量産してコストダウンを
図ることができる。
【0038】
図3に第2実施形態に係る圧電振動子用パッケージの模式図を示す。図1(a)は平面
図、図1(b)は正面図若しくは背面図(正背対称)、図1(c)は底面図、図1(d)
は左側面図若しくは右側面図(左右対称)である。第2実施形態の圧電振動子用パッケー
ジ40は、基本的形態は第1実施形態と同様であるが、パッケージ直立部44が、平面視
して前記パッケージ実装部42を2等分する位置に形成された構成である。このとき接続
電極18、及び第2の配線26はパッケージ直立部44のいずれかの板面、または両面に
形成してもよく、これに応じて第1実施形態と同様に切欠部(キャスター)20及び実装
電極16を配設すればよい。第2実施形態の圧電振動子用パッケージ40は、第1実施形
態における第2切込線36を設けず、第1切込線34のみをダイシングして貫通孔30を
せん断して得られる(図2参照)。この構成によりパッケージ実装部42の面方向のバラ
ンスが取れるのでパッケージ直立部44の垂直出しを第1実施形態の場合よりも容易に行
うことができる。
【0039】
図4に第3実施形態に係る圧電振動子用パッケージの模式図を示す。図4(a)は正面
図、図4(b)は背面図である。第3実施形態の圧電振動子用パッケージ10、40は、
基本的構成は第1実施形態及び第2実施形態と同様であるが、接続電極18が、パッケー
ジ直立部の前記接続電極の形成面以外の面に露出して形成された第2接続電極48と接続
されている構成である。
【0040】
第3実施形態は第1及び第2実施形態に適用できる。第2実施形態に適用する場合は、
第2接続電極48は、パッケージ直立部44の接続電極18が形成された面と反対側の面
に形成すればよい。このときパッケージ直立部44には接続電極18及び第2接続電極4
6を相通する位置に貫通孔(不図示)を設け、貫通孔(不図示)を電極材料のペースト材
料で埋め込み、貫通孔の一端に接続電極を、他端に第2接続電極46を前記ペースト材料
でパターニングしたのち、上述の第1実施形態で述べた製造方法と同様に焼結させればよ
い。
【0041】
図5に第3実施形態の変形例の模式図を示す。図5は第3実施形態を第1実施形態に適
用したものであり、図5(a)は正面図、図5(b)は左側面図である。第2接続電極4
8は、パッケージ直立部14の側面に配設する。そして第2接続電極46は接続電極18
と、パッケージ直立14部表面に形成される第3の配線48を介して接続すればよい。こ
れによりダイシングにより第2接続電極46と接続電極18との接続が切断されることは
ない(図2参照)。このような構成にすることにより、圧電振動片が接続される接続電極
に対して、外部に露出した面から電気的に接続可能となる。よって基板に実装した後にお
いても、前記圧電振動片の周波数特性等を測定可能な圧電振動子用パッケージとなる。
【0042】
さらに第1実施形態乃至第3実施形態に係る圧電振動子用パッケージの接続電極に圧電
振動片を接続することにより、検出軸を容易に基板に垂直な方向に向けることができる圧
電振動子となる。なお、いずれの実施形態においても加速度、及び角速度検出用の音叉型
圧電振動片等の圧電振動片を圧電振動子用パッケージに実装することを想定して述べてき
たが、これに限らず他の形態(ATカット圧電振動片、SAWチップ等)及び他の目的の
圧電振動片も接続可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1実施形態の圧電振動子用パッケージの模式図である。
【図2】第1実施形態の圧電振動子用パッケージの個片化の模式図である。
【図3】第2実施形態の圧電振動子用パッケージの模式図である。
【図4】第3実施形態の圧電振動子用パッケージの模式図である。
【図5】第3実施形態の圧電振動子用パッケージの変形例の模式図である。
【符号の説明】
【0044】
10………圧電振動子用パッケージ、12………パッケージ実装部、14………パッケー
ジ直立部、16………実装電極、18………接続電極、20………切欠部(キャスター)
、22………基板配線、24………第1の配線、26………第2の配線、28………第1
パッケージ板、30………貫通孔、32………第2パッケージ板、34………第1切込線
、36………第2切込線、38………切断線、40………圧電振動子用パッケージ、42
………パッケージ実装部、44………パッケージ直立部、46………第2接続電極、48
………第3の配線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面を実装面とする板状のパッケージ実装部と、
前記実装面に形成された実装電極と、
前記実装面の反対面に形成された第1の配線と、
前記実装面の反対面に立てられた板状のパッケージ直立部と、
を備え、
前記パッケージ直立部は、
前記パッケージ直立部の板面に形成された接続電極と、
前記接続電極と前記第1の配線を接続する第2の配線と、
を備えることを特徴とする圧電振動子用パッケージ。
【請求項2】
前記パッケージ直立部は、平面視して前記パッケージ実装部を2等分する位置に形成さ
れることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子用パッケージ。
【請求項3】
前記接続電極は、前記パッケージ直立部の前記接続電極が形成された前記板面以外の面
に露出して形成された第2接続電極と接続されていることを特徴とする請求項1または2
に記載の圧電振動子用パッケージ。
【請求項4】
前記パッケージ実装部の側面にキャスターを備え、
前記第1の配線は、前記キャスターを介して前記実装電極に接続されていることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧電振動子用パッケージ。
【請求項5】
第1パッケージ板に貫通孔を形成し、
前記第1パッケージ板の実装面の反対面に形成する第1の配線と、前記貫通孔と、に導
通パターンを形成し、
第2パッケージ板の板面に、接続電極と、前記接続電極に接続し前記第2パッケージ板
の下端面に露出した第2の配線とを形成し、
前記第1の配線と前記第2の配線が接続する位置で前記第1パッケージ板の前記実装面
の前記反対面と前記第2パッケージ板の前記下端面を接合して焼成し、
前記貫通孔をせん断する切断線でダイシングして得られる圧電振動子用パッケージ。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の圧電振動子用パッケージに圧電振動片を
実装して得られる圧電振動子。
【請求項7】
第1パッケージ板に貫通孔を形成する工程と、
前記第1パッケージ板の実装面の反対面に形成する第1の配線と、前記貫通孔と、に導
通パターンを形成する工程と、
第2パッケージ板の板面に、接続電極と、前記接続電極に接続し前記第2パッケージ板
の下端面に露出した第2の配線とを形成する工程と、
前記第1の配線と前記第2の配線とが接続する位置で前記第1パッケージ板の前記実装
面の前記反対面と前記第2パッケージ板の前記下端面を接合して焼成する工程と、
前記貫通孔をせん断する切断線でダイシングする工程と、
を有する圧電振動子用パッケージの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の製造方法により製造された圧電振動子用パッケージに圧電振動片を実
装したことを特徴とする圧電振動子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−244103(P2009−244103A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90938(P2008−90938)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】