説明

地図ルートを強調するナビゲーションデバイス及びナビゲーション方法

方法、デバイス及びコンピュータ可読媒体がナビゲーションに対して開示される。方法は、ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて、ナビゲーションデバイスの一体型入力表示装置に表示する地図情報を判定することと、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分を他の地図情報と区別することとを含む。ナビゲーションデバイスは、ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて次に表示する地図情報を判定するプロセッサを含み、プロセッサは、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を他の地図情報の表示とは異なる方法で制御するために更に使用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にナビゲーション方法及びナビゲーションデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーションデバイスは、自動車、オートバイ、トラック、船舶等の乗り物での使用の分野において主に利用されてきた。あるいは、そのようなナビゲーションデバイスが携帯式である場合、更にそれらは乗り物間で移動可能であり且つ/又は徒歩での移動等の乗り物外で使用可能であった。
【0003】
通常、これらのデバイスは、ナビゲーションデバイスの初期位置及び選択/入力された移動目的地(終了位置)に基づいて移動ルートを生成するために製作される。尚、初期位置はデバイスに入力されてもよいが、従来はナビゲーションデバイス内のGPS受信機からのGPS測位を介して計算される。ルートのナビゲーションを支援するため、地図情報は、ナビゲーションデバイスのユーザに対して移動ルートに沿って視覚的に出力される。
【発明の概要】
【0004】
本発明者は、特に移動ルート以外の他の表示情報が表示される場合、視覚情報の出力がユーザに知覚されにくい場合があることを発見した。例えば、通常は2Dビュー及び3Dビューがナビゲーションデバイスのユーザに対して表示可能であるが、2D表示は平坦であり、例えば建物等の他の画像と重なり合うためルートの詳細を隠蔽する場合がある。3D表示でもユーザは平坦だと感じる場合があり、このレンダリングされた地図画像は、ユーザの現実感をなくし、また、ユーザが判定された移動ルートを容易に見ることを困難にする場合がある。そのため、本発明者は、ユーザが判定された移動ルートに従うのが困難である場合があることを発見した。従って、少なくとも1つの実施形態において、本発明者は、判定された移動ルートを強調する方法、デバイス及び/又はコンピュータ可読媒体を考案した。
【0005】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、方法は、ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて、ナビゲーションデバイスの一体型入力表示装置に表示する地図情報を判定することと、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分を他の地図情報と区別することとを含む。少なくとも1つの実施形態において、方法は、ナビゲーションデバイスの一体型入力表示装置に判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定されて区別された少なくとも一部分を含む判定された地図情報を3次元表示することを更に含んでもよい。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーションデバイスは、ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて次に表示する地図情報を判定するプロセッサを含み、プロセッサは、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を他の地図情報の表示とは異なる方法で制御するために更に使用可能である。少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーションデバイスは、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を含む判定された地図情報を異なる方法で3次元表示する一体型入力表示装置を更に備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面を用いて説明される実施形態を使用して、本発明を以下に更に詳細に説明する。
【図1】図1は、全地球測位システム(GPS)の一例を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態のナビゲーションデバイスの電子構成要素の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態のサーバ、ナビゲーションデバイス及びそれらの間の接続の一例を示すブロック図である。
【図4A】、
【図4B】図4A及び図4Bは、ナビゲーションデバイス200の一実施形態の実現例を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の一実施形態の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本発明を限定することを意図しない。本明細書中で使用されるように、特に指示のない限り、単数形は複数形も含むことを意図する。用語「含む」は、本明細書中で使用される場合、記載される特徴、数字、ステップ、動作、要素及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、要素、構成要素及び/又はそれらの集合の存在又は追加を除外しないことが更に理解されるだろう。
【0009】
図示される実施形態の説明において、明確にするために特定の用語が採用される。しかし、本特許明細書の開示は、そのように選択された特定の用語に限定されることを意図せず、特定の各要素は、同様の態様で動作する全ての技術的等価物を含むことが理解されるだろう。
【0010】
同一の図中記号が複数の図面を通じて同一又は対応する部分を示す図面を参照して、本特許出願の実施形態を以下に説明する。本明細書において、同一の図中符号は同一の要素を示す。本明細書中で使用されるように、用語「及び/又は」は、列挙される1つ以上の関連する項目の何らかの組み合わせ及び全ての組み合わせを含む。
【0011】
図1は、本発明の実施形態のナビゲーションデバイスを含むナビゲーションデバイスにより使用可能な全地球測位システム(GPS)の一例を示す図である。そのようなシステムは既知であり、種々の目的で使用される。一般に、GPSは、連続した位置、速度、時間及びいくつかの例においては無数のユーザに対する方向情報を判定できる衛星無線を使用したナビゲーションシステムである。
【0012】
以前はNAVSTARとして知られていたGPSは、極めて正確な軌道で地球を周回する複数の衛星を含む。これらの正確な軌道に基づいて、GPS衛星は自身の場所をいかなる数の受信ユニットにも中継できる。
【0013】
特にGPSデータを受信できるデバイスがGPS衛星信号に対する無線周波数の走査を開始する場合にGPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、デバイスは、複数の異なる従来の方法のうちの1つを用いて、その衛星の正確な場所を判定する。殆どの例において、デバイスは、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号の走査を継続する(尚、位置は、通常は2つの信号のみでは判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号から判定することもできる)。幾何学的三角測量を実現すると、受信機は、3つの既知の位置を利用して、衛星に対する自身の2次元位置を判定する。これは、既知の方法で行われる。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信デバイスは、同一の幾何学計算により既知の方法でその3次元位置を計算できる。位置及び速度データは、無数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
【0014】
図1に示すように、GPSシステム全体を図中符号100で示す。複数の衛星120は、地球124の周囲の軌道上にある。各衛星120の軌道は、他の衛星120の軌道と必ずしも同期せず、実際には非同期である可能性が高い。本発明のナビゲーションデバイスの実施形態において使用可能なGPS受信機140は、種々の衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を受信するものとして示される。
【0015】
各衛星120から連続的に送信されたスペクトル拡散信号160は、極めて正確な原子時計を用いて達成された非常に正確な周波数標準を利用する。各衛星120は、そのデータ信号送信160の一部として、その特定の衛星120を示すデータストリームを送信する。一般に、GPS受信デバイス140が、GPS受信デバイス140に対する少なくとも3つの衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を取得し、三角測量によりその2次元位置を計算することが当業者には理解される。追加の信号を取得した結果、全部で4つの衛星120から信号160を取得することになり、それによりGPS受信デバイス140は、その3次元位置を既知の方法で計算できる。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態のナビゲーションデバイス200の電子構成要素の一例をブロック構成要素の形式で示すブロック図である。尚、ナビゲーションデバイス200のブロック図は、ナビゲーションデバイスの全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を表すにすぎない。
【0017】
ナビゲーションデバイス200は、筐体(不図示)内に配置される。筐体は、入力装置220及び表示画面240に接続されるプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他の何らかの既知の入力装置を含むことができ、表示画面240は、例えばLCDディスプレイ等の何らかの種類の表示画面を含むことができる。本発明の少なくとも1つの実施形態において、入力装置220及び表示画面240は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、その場合、ユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために、表示画面240の一部分に接触するだけでよい。
【0018】
更に、他の種類の出力装置250は可聴出力装置を含むことができるが、これに限定されない。出力装置250がナビゲーションデバイス200のユーザに対して可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置240は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアを更に含むことができると理解される。
【0019】
ナビゲーションデバイス200において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置240に動作可能に接続され且つ入力装置240から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、表示画面240及び出力装置250の少なくとも一方に出力接続245を介して動作可能に接続される。更に、プロセッサ210は、接続235を介してメモリ230に動作可能に接続され、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーションデバイス200の外部のI/O装置280に接続可能である。外部I/O装置270は、例えばイヤホン等の外部聴音装置を含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばイヤホン又はヘッドホンへの接続のため及び/又は移動電話への接続のためのハンズフリー動作及び/又は音声起動動作のために、カーステレオユニット等の他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であってもよい。この場合、移動電話接続は、ナビゲーションデバイス200とインターネット又は例えば他の何らかのネットワークとの間のデータ接続を確立するため、並びに/あるいはインターネット又は例えば他の何らかのネットワークを介するサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0020】
少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーションデバイス200は、デジタル接続(例えば、既知のBluetooth(登録商標)技術を介するデジタル接続)を確立する移動装置400(移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を用いる何らかの装置等)を介して、サーバ302との「モバイル」ネットワーク接続を確立してもよい。従って、そのネットワークサービスプロバイダを介して、移動装置400は、サーバ302とのネットワーク接続(例えば、インターネットを介する)を確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーションデバイス200(単体で及び/又は車載走行時に移動可能であり且つ多くの場合移動している)とサーバ302との間に確立される。
【0021】
例えばインターネット410を使用した移動装置400(サービスプロバイダを介する)とサーバ302等の別の装置との間のネットワーク接続の確立は、既知の方法で行われる。これは、例えばTCP/IP階層プロトコルの使用を含む。移動装置400は、CDMA、GSM、WAN等のいかなる数の通信規格も利用できる。
【0022】
そのため、例えば移動電話又はナビゲーションデバイス200内の移動電話技術を介するデータ接続を介して達成されるインターネット接続が利用されてもよい。この接続の場合、サーバ302とナビゲーションデバイス200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば、移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続は、通信会社により提供される移動装置用高速データ接続であり、GPRSはインターネットへの接続方法である)を介して行われる。
【0023】
更に、ナビゲーションデバイス200は、移動装置400とのデータ接続を完成し、例えば既存のBluetooth技術を介して既知の方法でインターネット410及びサーバ302とのデータ接続を最終的に完成する。この場合、データプロトコルは、例えばGSM規格に対するデータプロトコル規格であるGSRM等のいかなる数の規格も利用できる。
【0024】
ナビゲーションデバイス200は、ナビゲーションデバイス200自体の内部にそれ自体の移動電話技術を含んでもよい(例えばアンテナを含み、その場合、ナビゲーションデバイス200の内部アンテナが更に代わりに使用可能である)。ナビゲーションデバイス200内の移動電話技術は、上述のような内部構成要素を含むことができ且つ/又は例えば必要な移動電話技術及び/又はアンテナを備える挿入可能なカードを含むことができる。そのため、ナビゲーションデバイス200内の移動電話技術は、何らかの移動装置400と同様の方法で、例えばインターネット410を介して、ナビゲーションデバイス200とサーバ302との間にネットワーク接続を同様に確立できる。
【0025】
GRPS電話設定の場合、多様な移動電話の機種、製造業者等と共に正しく動作するために、Bluetooth対応の装置が使用されてもよく、機種/製造業者専用設定は、例えばナビゲーションデバイス200に格納されてもよい。この情報のために格納されたデータは、上述の実施形態及び以下に示す実施形態のいずれかにおいて説明する方法で更新可能である。
【0026】
図2は、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、例えばGPSアンテナ/受信機であってもよい。図中符号250で示されるアンテナ及び受信機は図示のために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置される構成要素であってもよく、アンテナは例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0027】
更に、図2に示す電子構成要素が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図2に示す構成要素の異なる構成は本発明の範囲内で考えられる。例えば一実施形態において、図2に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信していてもよい。従って、本発明のナビゲーションデバイス200の範囲は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションデバイス200を含む。
【0028】
更に、図2のポータブル又はハンドヘルドナビゲーションデバイス200は、例えば自動車又は船舶等の乗り物に既知の方法で接続されるか又は「ドッキング」される。その場合、そのようなナビゲーションデバイス200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションとして使用するためにドッキング場所から取外し可能である。
【0029】
図3は、本発明の一実施形態の汎用通信チャネル318を介する本発明のサーバ302及びナビゲーションデバイス200の一例を示すブロック図である。通信チャネル318を介する接続が本発明のサーバ302とナビゲーションデバイス200との間に確立される場合、サーバ302及びナビゲーションデバイス200は通信可能である(尚、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介する直接接続等である)。
【0030】
サーバ302は、図示しない他の構成要素に加えて、メモリ306に動作可能に接続され且つ有線又は無線接続314を介して大容量データ記憶装置312に動作可能に更に接続されるプロセッサ304を含む。更に、プロセッサ304は、通信チャネル318を介してナビゲーションデバイス200との間で情報を送信及び受信するために、送信機308及び受信機310に動作可能に更に接続される。送受信される信号は、データ信号、通信信号及び/又は他の伝搬信号を含んでもよい。送信機308及び受信機310は、ナビゲーションデバイス200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。尚、送信機308及び受信機310の機能は信号トランシーバに組み合わされてもよい。
【0031】
サーバ302は、大容量記憶装置312に更に接続される(又は大容量記憶装置312を含む)。尚、大容量記憶装置312は、通信リンク314を介してサーバ302に結合されてもよい。大容量記憶装置312は、大量のナビゲーションデータ及び地図情報を含む。また、大容量記憶装置312は、サーバ302とは別個の装置であってもよく又はサーバ302に組み込まれてもよい。
【0032】
ナビゲーションデバイス200は、通信チャネル318を介してサーバ302と通信するように構成され、図2に関して上述したように、プロセッサ、メモリ等を含み、通信チャネル318を介して信号及び/又はデータを送出する送信機320及び受信する受信機322を更に含む。尚、これらのデバイスは、サーバ302以外の装置と通信するためにも使用される。更に、送信機320及び受信機322は、ナビゲーションデバイス200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機320及び受信機322の機能は、単一のトランシーバに組み合わされてもよい。
【0033】
サーバメモリ306に格納されるソフトウェアは、プロセッサ304に命令を提供し、サーバ302がナビゲーションデバイス200にサービスを提供できるようにする。サーバ302により提供される1つのサービスは、ナビゲーションデバイス200からの要求の処理及び大容量データ記憶装置312からナビゲーションデバイス200へのナビゲーションデータの送信を含む。本発明の少なくとも1つの実施形態によると、サーバ302により提供される別のサービスは、所望のアプリケーションに対する種々のアルゴリズムを使用したナビゲーションデータの処理及びナビゲーションデバイス200へのこれらの計算の結果の送出を含む。
【0034】
一般に、通信チャネル318は、ナビゲーションデバイス200とサーバ302とを接続する伝搬媒体又はパスを表す。本発明の少なくとも1つの実施形態によると、サーバ302及びナビゲーションデバイス200の双方は、通信チャネルを介してデータを送信する送信機及び通信チャネルを介して送信されたデータを受信する受信機を含む。
【0035】
通信チャネル318は特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル318は単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル318は、種々の技術を使用する複数の通信リンクを含んでもよい。例えば、少なくとも1つの実施形態によると、通信チャネル318は、電気通信、光通信及び/又は電磁通信等のためのパスを提供するように構成される。そのため、通信チャネル318は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気導体、光ファイバケーブル、コンバータ、無線周波数(rf)波、大気、空所等のうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。更に、少なくとも1つの異なる実施形態によると、通信チャネル318は、例えば、ルータ、中継器、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含むことができる。
【0036】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、例えば、通信チャネル318は電話及びコンピュータネットワークを含む。更に、少なくとも1つの実施形態において、通信チャネル318は、無線周波数、マイクロ波周波数、赤外線通信等の無線通信に対応できてもよい。更に、少なくとも1つの実施形態によると、通信チャネル318は衛星通信に対応できる。
【0037】
通信チャネル318を介して送信される通信信号は、所定の通信技術に必要とされるか又は望まれる信号を含むが、それらに限定されない。例えば、信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM)等のセルラ通信技術において使用されるように構成されてもよい。しかし、デジタル信号及びアナログ信号の双方が通信チャネル318を介して送信可能である。少なくとも1つの実施形態によると、これらの信号は、通信技術にとって望ましい変調信号、暗号化信号及び/又は圧縮信号であってもよい。
【0038】
大容量データ記憶装置312は、所望のナビゲーションアプリケーションに対して十分なメモリを含む。大容量データ記憶装置312の例は、例えばハードドライブ等の磁気データ記憶媒体、例えばCD−ROM等の光学記憶媒体、例えばフラッシュメモリ等の帯電データ記憶媒体、分子メモリ等を含んでもよい。
【0039】
本発明の少なくとも1つの実施形態によると、サーバ302は、無線チャネルを介してナビゲーションデバイス200によりアクセス可能なリモートサーバを含む。本発明の少なくとも1つの他の実施形態によると、サーバ302は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)等に配置されるネットワークサーバを含んでもよい。
【0040】
本発明の少なくとも1つの実施形態によると、サーバ302は、デスクトップ又はラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータを含んでもよく、通信チャネル318は、パーソナルコンピュータとナビゲーションデバイス200との間に接続されるケーブルであってもよい。あるいは、パーソナルコンピュータは、ナビゲーションデバイス200とサーバ302との間に接続されて、サーバ302とナビゲーションデバイス200との間にインターネット接続を確立してもよい。あるいは、インターネットを介してサーバ302にナビゲーションデバイス200を接続するために、移動電話又は他のハンドヘルド装置はインターネットへの無線接続を確立してもよい。
【0041】
ナビゲーションデバイス200は、情報ダウンロードを介してサーバ302から情報を受信してもよい。情報は、ユーザがサーバ302にナビゲーションデバイス200を接続する場合に定期的に更新されてもよく且つ/又は例えば無線移動接続装置及びTCP/IP接続を介してサーバ302とナビゲーションデバイス200との間により継続して又は頻繁に接続が確立される場合に更に動的に更新されてもよい。多くの動的計算のため、サーバ302内のプロセッサ304が大量の処理要求を処理するために使用されてもよい。しかし、ナビゲーションデバイス200のプロセッサ210も同様に、多くの場合はサーバ302への接続に関係なく、多くの処理及び計算を処理できる。
【0042】
サーバ302に接続された大容量記憶装置312は、ナビゲーションデバイス200自身の容量より多い地図等を含む地図データ及びルートデータを含むことができる。例えばサーバ302は、1組の処理アルゴリズムを使用して、ルートに沿って移動するナビゲーションデバイス200の装置の大部分を処理してもよい。更に、メモリ312に格納された地図データ及びルートデータは、ナビゲーションデバイス200により最初に受信された信号(例えば、GPS信号)に影響を与えることができる。
【0043】
本発明の図2において上述したように、本発明の一実施形態のナビゲーションデバイス200は、プロセッサ210、入力装置220及び表示画面240を含む。少なくとも1つの実施形態において、入力装置220及び表示画面240は、例えば情報の入力(直接入力、メニュー選択等を介する)及びタッチパネル画面を介する情報の表示の双方を可能にするため、一体型入力表示装置に一体化される。そのような画面は、当業者には周知であるように、例えば接触入力LCD画面であってもよい。更にナビゲーションデバイス200は、例えば音声入力/出力装置等の何らかの追加の入力装置220及び/又は何らかの追加の出力装置240も含むことができる。
【0044】
図4A及び図4Bは、ナビゲーションデバイス200の一実施形態の実現例を示す斜視図である。図4Aに示すように、ナビゲーションデバイス200は、一体型入力表示装置290(例えば、タッチパネル画面)及び図2の他の構成要素(内部GPS受信機250、マイクロプロセッサ210、電源、メモリシステム220等を含むが、それらに限定されない)を含むユニットであってもよい。
【0045】
ナビゲーションデバイス200はアーム292上に位置してもよく、アーム292自体は、大型吸引カップ294を使用して車両のダッシュボード/窓等に固定されてもよい。このアーム292は、ナビゲーションデバイス200がドッキング可能なドッキングステーションの一例である。
【0046】
図4Bに示すように、ナビゲーションデバイス200は、例えばアーム292にナビゲーションデバイス200を嵌合接続することにより、ドッキングステーションのアーム292にドッキングされるか又は接続される(これは一例にすぎず、ドッキングステーションへの他の既知の接続方法は本発明の範囲内である)。この場合、ナビゲーションデバイス200は、図4Bの矢印で示すようにアーム292上で回動可能であってもよい。ナビゲーションデバイス200とドッキングステーションとの間の接続を解除するには、例えばナビゲーションデバイス200上のボタンが押下されてもよい(これは一例にすぎず、ドッキングステーションからの他の既知の取外し方法は本発明の範囲内である)。
【0047】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、方法は、ナビゲーションデバイス200の判定された移動ルートに基づいて、ナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に表示する地図情報を判定することと、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分を他の地図情報と区別することとを含む。方法は、ナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定されて区別された少なくとも一部分を含む判定された地図情報を3次元表示することを更に含んでもよい。
【0048】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーションデバイス200は、ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて次に表示する地図情報を判定するプロセッサ210を含む。プロセッサ210は、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を他の地図情報の表示とは異なる方法で制御するために更に使用可能である。ナビゲーションデバイス200は、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を含む判定された地図情報を異なる方法で3次元表示する一体型入力表示装置290を更に含んでもよい。
【0049】
図5は、本発明の実施形態の一例を示す図である。
【0050】
図5に示すように、ステップS2において、ナビゲーションデバイス200の判定された移動ルートに基づいて、表示する地図情報が例えばプロセッサ210により判定される。ナビゲーションデバイス200の移動ルートは、所望の移動目的地の入力時又は選択時及び例えばGPS信号を介する現在地の検出時に例えばプロセッサ210により最初に判定されてもよい。その場合、現在のGPS場所を利用する格納された地図情報からの移動ルートの判定及び選択された移動目的地の入力は、例えばプロセッサ210により既知の方法で実行可能である。
【0051】
その後、ステップS4において、プロセッサ210は、判定された地図情報が判定された移動ルートの閾値距離内に存在する情報(例えば、建物の土地面積等)を含むか否かを判定する。これは、例えばナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に地図情報を表示する前に実行されてもよい。判定された地図情報がそのような情報を含まないと判定される場合、例えばステップS6において、システムは、例えばナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に通常の表示を出力してもよい。
【0052】
しかし、ステップS4において判定された地図情報がそのような情報を含むと判定される場合、ステップS8に進み、判定された地図情報の少なくとも一部分は他の地図情報と区別される。地図情報の当該部分は、例えば判定された移動ルートの閾値距離内に存在する建物の土地面積を含むことができるが、それに限定されない。この区別は、ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分の強調表示、ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分の共通色又は同一色での表示(この場合、水は例えば青色で表示されてもよく、公園は例えば緑色で表示されてもよく、通常の建物の土地面積は例えば茶色で表示されてもよく、ルートの閾値距離内に存在する建物の土地面積は例えばピンク色等の一意の共通色又は同一色で表示されてもよい)、ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分の輪郭付け又は太線表示及び/あるいは例えばルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分の共通又は同一の色調での表示を含むことができるが、それらに限定されない。その後、ステップS10において、判定された地図情報は、区別された少なくとも一部分を含めて、例えばナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に3次元表示されてもよい。
【0053】
例えばプロセッサ210は、例えば判定された移動ルートに近接するメモリ230に格納されたレンダリング3D地図の建物の土地面積内の画素と移動ルート自体との間の距離を比較してもよい。少なくとも1つの限定しない実施形態において、判定することは、建物の土地面積の縁部を検出するために、判定された移動ルートに対する判定された地図情報を走査することを含むことができる。検出後、プロセッサ210は、判定された移動ルートに相対的に最近接する建物の土地面積の縁部を判定できる。その後、この相対的に最近接する縁部と移動ルートとの間の距離はプロセッサ210により判定され、閾値距離(例えばプロセッサ210が使用するために事前に判定されるか又は固定されてメモリ230に格納される)と比較されてもよい。プロセッサ210により距離が閾値距離内であると判定される場合(10ヤードが例示するためだけに使用される限定しない閾値である場合、例えば10ヤード未満)、地図情報の建物の土地面積は、一体型入力表示装置290により表示される際に区別するため、プロセッサ210により印を付けられるか又はフラグを立てられてもよい。そのようなフラグは、例えばメモリ230に格納されてもよい。このように、プロセッサ210は、移動ルートの閾値距離内に存在する建物の土地面積の区別を制御でき(閾値距離外に存在する建物の土地面積と対比させて)、それにより、判定された移動ルートを強調する。この場合も、この区別は、例えば地図情報の少なくとも一部分の強調表示、地図情報の少なくとも一部分の同一色での表示及び/又は地図情報の少なくとも一部分の同一の色調での表示を含むことができるが、それらに限定されない。
【0054】
図6は、例えばナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に表示する表示スクリーンショットの一例を示す。図6に示すように、どのような場合においても、特に図6に示すような3D表示モードでは、判定された移動ルートが見えにくいことがある。通常、判定された移動ルートは赤色で(場合によっては、端部に青色の矢印を用いて)表示される。その場合、一般に、周囲の建物は茶色であり、水は青色であり、公園は緑色である。更に、一般に、移動ルートは表示の他の面より濃い色で表示されてもよい。しかし、特に3Dモードで建物がルート周辺に表示される場合、ユーザはルートを判定するのが困難な場合がある。
【0055】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、例えば図6に示すように、ナビゲーションデバイス200の移動ルートに対して判定された地図情報の少なくとも一部分は、移動ルートを強調し且つ移動ルートに従い易くするために他の面と区別されてもよい。図6の白黒ディスプレイにおいて、ルートは黒濃線として示される。ルートの第1の部分を604aと示し、第2の部分を604bと示し、ルートの第3部分を604cと示す。河川608は、ルートの部分604bの側部に沿って流れる。更に、多くの建物がルート沿いに存在する。ルートに従い易くするため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、ルート沿いの建物(例えば)が移動ルートの閾値距離内に存在するとプロセッサ210により判定される場合にそれらの建物を区別する。
【0056】
例えば、図6の建物602a及び周囲の他の建物の網掛けは、移動ルートを輪郭付けする区別された建物を表す。図6に表示される「網掛けされた」建物の全て(602a、602b、602c等を含む)は、移動ルートの閾値距離内に存在すると判定されたものであり、それらを他の建物と区別するため、強調表示されてもよく、着色されてもよく、陰影付け等をされてもよい。例えば、他の建物が茶色で表示される(且つ、水が青色等で表示される)場合、網掛けされた建物(602a、602b、602c等を含む)はピンク色で表示されてもよい。このように、ルートを包囲し且つルートの閾値距離内に存在するピンク色の建物の集合は、移動ルートを強調し且つ移動ルートの場所を特定し/移動ルートに従い易くしてもよい(尚、ピンク色は例にすぎず、紫色、オレンジ色等の他の色が使用されてもよい)。あるいは、606b、606a等の他の表示される建物と対比して、茶色の異なる色調が網掛けされた建物602a、602b、602c等に対して使用可能である。または、網掛けされた建物602a、602b、602c等は、上述のように強調表示、輪郭付け等により区別されてもよい。区別することは、輪郭を強調すること、色調を変更すること及び例えば建物の土地面積等の地図情報の少なくとも一部分を表す画素数を増加することのうちの少なくとも1つを含んでもよい。地図情報は建物の土地面積(建物)を含んでもよく、その場合、建物の土地面積(建物)の少なくとも一部分は他の建物の土地面積(建物)と区別されてもよい。
【0057】
尚、606a及び606b(ルート604bの片側に位置する)等の建物を区別してもルートの強調に有用ではない場合があるため、閾値距離の使用は、単にルートのいずれかの側に存在する全ての建物を強調表示するより好ましい。
【0058】
尚、建物及び建物の土地面積の使用は、区別されてもよい地図情報の種類の限定しない一例にすぎない。例えば地方のルートにおいて、ルートの閾値距離内に存在する樹木、家屋等が他の樹木、家屋及び表示中の他の地図情報と区別されてもよい。地図情報の部分(閾値距離内に存在する河川、建物の部分等)は、移動ルートを強調し且つ移動ルートに従い易くするために区別されてもよい。
【0059】
一実施形態において、プロセッサ210は、判定された地図情報(判定された移動ルートに対する)が例えば建物等の少なくとも1つの指定パターンを含むか否かを最初に判定できる。例えばプロセッサ210は、判定された移動ルートに対する判定された地図情報を走査して、例えば建物の土地面積の水平な縁部、斜めの縁部又は略垂直な縁部等の縁部を検出してもよい。その後、建物の土地面積の縁部が閾値距離内に存在するとプロセッサ210が判定する場合、プロセッサ210は建物(建物の土地面積)の着色、陰影付け、強調表示等の色制御を行える。例えばこれは、ナビゲーションデバイス200における判定された移動ルートに対して例えばメモリ230の格納から受信した地図情報のビットマップを走査し且つ建物の縁部(例えば水平な縁部、斜めの縁部又は略垂直な縁部等)を探し出すプロセッサ210により実行されてもよい。縁部を見つけると、プロセッサ210は、その建物をルートから閾値距離外に存在する他の建物と区別するため、建物の下により濃い線を引き且つ建物に例えばピンク色等の異なる色を付けてもよい。このように、プロセッサ210は、一体型入力表示装置290に表示する前に、移動ルートの強調を支援するためにそれらを区別するため、何らかの方法で地図情報(例えば、建物の格納されたビットマップ情報)を変更してもよい。
【0060】
例えば、少なくとも1つの限定しない実施形態において、プロセッサ210は、移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された建物の全画素の色又は色調を変更してもよく且つ/又は移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された建物の各画素と上下の画素とを比較してもよい。プロセッサ210により当該画素に対して縁部又は遷移が検出される場合、画素は異なる色又は色調に変更され、それにより移動ルートの閾値距離内に存在する建物を輪郭付けするか又は強調表示してもよい。この向上された情報又は色を変更された情報は、少なくとも一時的にメモリ230に格納され、その後、一体型入力表示装置290に表示されてもよい。
【0061】
上述及び以下に記載の全ての例に対して、区別することは、判定された移動ルートの閾値距離内に存在する例えば建物等の地図情報の少なくとも一部分の輪郭を強調すること、地図情報の少なくとも一部分を強調表示すること、及び例えば建物の土地面積等の地図情報の少なくとも一部分を表す画素数を増加することのうちの少なくとも1つを含んでもよい。上述及び以下に記載の全ての例に対して、区別することは、判定された移動ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分を同様又は同一の色及び同一の色調のうちの少なくとも1つで表示することを含んでもよい。移動ルートの閾値距離内に存在する地図情報は、建物の土地面積、樹木等を含んでもよく、その場合、区別することは、建物の土地面積を強調表示すること、並びに/あるいは同様又は同一の色又は色調で表示することを含んでもよい。一体型入力表示装置290に表示する地図情報を判定することは、例えば建物の土地面積の縁部を検出するためにプロセッサ210により判定された地図情報を走査することを含んでもよく、その場合、区別することは、建物の土地面積の縁部が判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に建物の土地面積を区別することを含んでもよい。
【0062】
少なくとも1つの実施形態の方法は、ナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に表示する前に、判定された地図情報が判定された移動ルートの閾値距離内に少なくとも1つのパターン(建物、樹木等)を含むか否かをプロセッサ210により判定することを含んでもよい。従って、ルートの閾値距離内に存在する地図情報の少なくとも一部分を他の地図情報と区別することは、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された少なくとも1つのパターンを他の地図情報と区別することを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態の方法は、ナビゲーションデバイス200の一体型入力表示装置290に判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定されて区別された少なくとも1つのパターンを含む判定された地図情報を3次元表示することを更に含んでもよい。
【0063】
尚、本発明の一実施形態の上述の各態様を本発明の方法に関して説明した。しかし、本発明の少なくとも1つの実施形態は、ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて次に表示する地図情報を判定するプロセッサ210を含むナビゲーションデバイス200に関する。プロセッサ210は、判定された移動ルートを強調するため、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を他の地図情報の表示とは異なる方法で制御するために更に使用可能である。少なくとも1つの実施形態のナビゲーションデバイス200は、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の表示を含む判定された地図情報を異なる方法で3次元表示する一体型入力表示装置290を更に含んでもよい。プロセッサ210により異なる方法で地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された地図情報の少なくとも一部分の強調表示を制御すること、同一色での表示を制御すること及び同一の色調での表示を制御することのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0064】
地図情報は建物の土地面積を含んでもよく、プロセッサ210により異なる方法で地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された建物の土地面積の強調表示を制御すること、同一色での表示を制御すること及び同一の色調での表示を制御することのうちの少なくとも1つを含む。地図情報は建物の土地面積を含んでもよく、プロセッサ210により判定することは、建物の土地面積の縁部を検出するために判定された地図情報を走査することを含み、プロセッサ210により異なる方法で地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、建物の土地面積の縁部が判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に異なる方法で建物の土地面積の表示を制御することを含む。
【0065】
従って、当業者により理解されるように、少なくとも1つの実施形態において、そのようなナビゲーションデバイス200は、図5に関して説明した方法の種々の態様を実行するために使用されてもよい。従って、簡潔にするため、更なる説明を省略する。
【0066】
少なくとも1つの実施形態において、プロセッサ210により異なる方法で地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、縁部が判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定される建物の土地面積の強調表示を制御すること、同一色での表示を制御すること及び同一の色調での表示を制御することのうちの少なくとも1つを含んでもよい。地図情報は建物の土地面積を含んでもよく、プロセッサ210により判定することは、建物の土地面積の縁部を検出するために判定された地図情報を走査することを含んでもよい。一体型入力表示装置290により異なる方法で地図情報の少なくとも一部分を表示することは、建物の土地面積の縁部が判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に異なる方法で建物の土地面積を表示することを含んでもよい。更に、少なくとも1つの実施形態において、一体型入力表示装置290により異なる方法で地図情報の少なくとも一部分を表示することは、縁部が判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定される建物の土地面積を強調表示すること、同一色で表示すること及び同一の色調で表示することの少なくとも1つを含んでもよい。
【0067】
上述の本発明の実施形態は、ポータブルナビゲーションデバイスであるナビゲーションデバイス200を含む。しかし、上述の実施形態、方法及び装置はナビゲーションデバイス200に限定されない。上述の態様、実施形態、方法及び装置は、乗り物に組み込まれるナビゲーションデバイスに更に適用可能である。そのようなナビゲーションデバイスは、例えば車両のダッシュボード又は他の部分に組み込まれてもよい。そのような乗り物は自動車、トラック、船舶、オートバイ等を含んでもよいが、それらに限定されない。当業者には理解されるように、少なくとも1つの実施形態において、乗り物に組み込まれるそのようなナビゲーションデバイスは、図5に関して説明した方法の種々の態様を実行するために使用されてもよい。従って、簡潔にするため、更なる説明を省略する。
【0068】
更に、上述の方法のいずれもプログラムの形態で実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ可読媒体に格納されてもよく、コンピュータ装置(プロセッサを含む装置)上で実行される場合に上述の方法のうちのいずれか1つの方法を実行するように構成される。従って、記憶媒体又はコンピュータ可読媒体は、情報を格納するように構成され、上述の実施形態のうちのいずれかの実施形態の方法を実行するデータ処理機能又はコンピュータ装置と対話するように構成される。
【0069】
記憶媒体は、コンピュータ装置本体の内部に設置された内蔵媒体であってもよく、コンピュータ装置本体から取り外し可能であるように構成された取外し可能媒体であってもよい。内蔵媒体の例は、ROM及びフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリ及びハードディスクを含むが、それらに限定されない。取外し可能媒体の例は、CD−ROM及びDVD等の光学記憶媒体、MO等の光磁気記憶媒体、フロッピディスク(登録商標)、カセットテープ及び取外し可能ハードディスクを含むがそれらに限定されない磁気記憶媒体、メモリカードを含むがそれに限定されない内蔵型書き換え可能不揮発性メモリを有する媒体、及びROMカセットを含むがそれに限定されない内蔵ROMを有する媒体等を含むが、それらに限定されない。更に、格納された画像に関する種々の情報、例えばプロパティ情報は、他の何らかの形態で格納されるか又は他の方法で提供されてもよい。
【0070】
上述の少なくとも1つの実施形態の方法は、プロセッサ(例えば、サーバ302のプロセッサ304及び/又はナビゲーションデバイス200のプロセッサ210等)により実行される場合にプロセッサに各方法を実行させる一連の命令を表す搬送波又は伝搬信号で実現されるコンピュータデータ信号として実現されてもよい。少なくとも1つの他の実施形態において、上述の少なくとも1つの方法は、プロセッサ210又は他のコンピュータ装置により実行される場合に各方法を実行するために、例えば上述のメモリ素子のうちの1つ等のコンピュータ可読媒体又はコンピュータアクセス可能媒体に含まれる1組の命令として実現されてもよい。種々の実施形態において、媒体は磁気媒体、電子媒体、光媒体等であってもよい。
【0071】
本開示を読むことにより当業者に理解されるように、ナビゲーションデバイス200の電子構成要素及び/又はサーバ302の構成要素は、コンピュータハードウェア回路網又はコンピュータ可読プログラムとして、あるいはコンピュータハードウェア回路網及びコンピュータ可読プログラムの組み合わせとして実現可能である。
【0072】
本発明の実施形態のシステム及び方法は、本発明の教示に従う方法の少なくとも1つを実行するためにプロセッサ上で動作可能なソフトウェアを含む。ソフトウェアプログラムにおいて見られる機能を実行するために、ソフトウェアプログラムがコンピュータ系システムのコンピュータ可読媒体から開始される方法は、本開示を読み且つ理解することにより当業者には理解されるだろう。本発明の方法の少なくとも1つを実現及び実行するように設計されるソフトウェアプログラムを作成するために採用されてもよい種々のプログラミング言語が当業者により更に理解されるだろう。
【0073】
プログラムは、JAVA(登録商標)、Smalltalk、C++等を含むがそれらに限定されないオブジェクト指向言語を使用して、オブジェクト指向で構成可能である。また、プログラムは、COBAL、C等を含むがそれらに限定されない手続き型言語を使用して、手続き指向で構成可能である。ソフトウェア構成要素は、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、レポート手続き呼出し(RPC)を含むがそれに限定されないプロセス間通信技術、共通オブジェクトリクエストブローカアーキテクチャ(CORBA)、コンポーネントオブジェクトモデル(COM)、分散コンポーネントオブジェクトモデル(DCOM)、分散システムオブジェクトモデル(DSOM)及びリモートメソッド呼出し(RMI)を含むがそれらに限定されない当業者には周知である多くの方法で通信できる。しかし、本発明の開示を読むことにより当業者には理解されるように、本発明の教示は、特定のプログラミング言語又は環境に限定されない。
【0074】
上述のシステム、装置及び方法は、例として説明され、ナビゲーションデバイス200に対する精度、プロセッサ速度及びユーザ対話の容易さ等の向上に関して限定するものとして説明されていない。
【0075】
更に、異なる実施形態の要素及び/又は特徴は、本開示及び添付の請求の範囲の範囲内で互いに組み合わされてもよく且つ/又は互いの代わりに使用されてもよい。
【0076】
更に、本発明の上述の特徴及び他の特徴の例のいずれも、装置、方法、システム、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品の形態で実現されてもよい。例えば、上述の方法のいずれも、図示される方法論を実行する何らかの構成を含むがそれに限定されないシステム又は装置の形態で実現されてもよい。
【0077】
実施形態がそのようにして説明されることにより、実施形態が多くの方法で変形されてもよいことが明らかだろう。そのような変形は、本発明の主旨の範囲から逸脱するものとして見なされるべきではない。また、当業者には明らかである変更の全ては、以下の請求の範囲の範囲内に含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて、前記ナビゲーションデバイスの一体型入力表示装置に表示する地図情報を判定する工程と、
前記判定された移動ルートを強調するため、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する前記地図情報の少なくとも一部分を他の地図情報と区別する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記区別する工程は、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する前記地図情報の少なくとも一部分を強調表示する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記区別する工程は、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する前記地図情報の少なくとも一部分を同一色及び同一の色調の少なくとも一方で表示する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記区別する工程は、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する建物の土地面積を強調表示する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記区別する工程は、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する建物の土地面積を同一色及び同一の色調の少なくとも一方で表示する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記区別する工程は、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する前記地図情報の少なくとも一部分を強調表示する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記区別する工程は、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する建物の土地面積を強調表示する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ナビゲーションデバイスの前記一体型入力表示装置に表示する前に、前記判定された地図情報が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する少なくとも1つのパターンを含むか否かを判定する工程を更に含み、前記区別する工程は、前記判定された移動ルートを強調するために、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する前記判定された少なくとも1つのパターンを他の情報と区別する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ナビゲーションデバイスの前記一体型入力表示装置に、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された前記区別された少なくとも1つのパターンを含む前記判定された地図情報を3次元表示する工程を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ナビゲーションデバイスの前記一体型入力表示装置に、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された前記区別された少なくとも一部分を含む前記判定された地図情報を3次元表示する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記判定する工程は、建物の土地面積の縁部を検出するために前記判定された地図情報を走査する工程を含み、前記区別する工程は、建物の土地面積の縁部が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に前記建物の土地面積を区別する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記判定する工程は、建物の土地面積の縁部を検出するために前記判定された地図情報を走査する工程を含み、前記区別する工程は、建物の土地面積の縁部が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に前記建物の土地面積の少なくとも一部分を表す画素数を増加することにより前記建物の土地面積を区別する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ナビゲーションデバイスのプロセッサにおいて実行される場合に、前記ナビゲーションデバイスに請求項1に記載の方法を実現させるプログラムを含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
ナビゲーションデバイスの判定された移動ルートに基づいて次に表示する地図情報を判定するプロセッサを備え、前記プロセッサは、前記判定された移動ルートを強調するため、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された前記地図情報の少なくとも一部分の表示を他の地図情報の表示とは異なる方法で制御するために更に使用可能であることを特徴とするナビゲーションデバイス。
【請求項15】
前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された前記地図情報の少なくとも一部分の表示を含む前記判定された地図情報を異なる方法で3次元表示する一体型入力表示装置を更に備えることを特徴とする請求項14に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項16】
前記プロセッサにより異なる方法で前記地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された前記地図情報の少なくとも一部分の強調表示を制御すること、同一色での表示を制御すること及び同一の色調での表示を制御することのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項17】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記プロセッサにより異なる方法で前記地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定された建物の土地面積の強調表示を制御すること、同一色での表示を制御すること及び同一の色調での表示を制御することのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項18】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記プロセッサにより判定することは、建物の土地面積の縁部を検出するために前記判定された地図情報を走査することを含み、前記プロセッサにより異なる方法で前記地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、建物の土地面積の縁部が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に異なる方法で前記建物の土地面積の表示を制御することを含むことを特徴とする請求項14に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項19】
前記プロセッサにより異なる方法で前記地図情報の少なくとも一部分の表示を制御することは、縁部が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定される建物の土地面積の強調表示を制御すること、同一色での表示を制御すること及び同一の色調での表示を制御することのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項20】
前記地図情報は建物の土地面積を含み、前記プロセッサにより判定することは、建物の土地面積の縁部を検出するために前記判定された地図情報を走査することを含み、前記一体型入力表示装置により異なる方法で前記地図情報の少なくとも一部分を表示することは、建物の土地面積の縁部が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在する場合に異なる方法で前記建物の土地面積を表示することを含むことを特徴とする請求項15に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項21】
前記一体型入力表示装置により異なる方法で前記地図情報の少なくとも一部分を表示することは、縁部が前記判定された移動ルートの閾値距離内に存在すると判定される建物の土地面積を強調表示すること、同一色で表示すること及び同一の色調で表示することのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項22】
前記ナビゲーションデバイスはポータブルナビゲーションデバイスであることを特徴とする請求項14に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項23】
前記ナビゲーションデバイスはポータブルナビゲーションデバイスであることを特徴とする請求項15に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項24】
前記ナビゲーションデバイスは乗り物に組み込まれることを特徴とする請求項14に記載のナビゲーションデバイス。
【請求項25】
前記ナビゲーションデバイスは乗り物に組み込まれることを特徴とする請求項15に記載のナビゲーションデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−521280(P2011−521280A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506575(P2011−506575)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/003699
【国際公開番号】WO2009/132676
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】