説明

基板に流体を塗布するためのバルブ機構を備えたアプリケータ、アプリケータのクリーニング法、及びアプリケータのバルブ機構

基板に流体を塗布するための塗布装置(1)が、一列に配置されるとともに各々が塗布バルブ・ノズル(31)を備えたバルブ装置(21)と、流体吸入ダクト(110)を有する分配流体チャンバ(11)とを備える。塗布バルブ装置(21)の列内に組み込まれ、クリーニング・バルブ・ノズル(30)を取り付けられたクリーニング・バルブ装置(20)が流体吸入ダクト(110)に結合される。クリーニング・バルブ・ノズルが開いているときに流体チャンバ(11)をクリーニングするために有効な流路(100)が、分配流体チャンバ(11)内の、流体吸入ダクト(110)とクリーニング・バルブ装置(20)との間に形成される。塗布装置(1)をクリーニングする方法は、分配流体チャンバ(11)が加圧されたクリーニング用流体を受け入れ、塗布バルブ装置(21)を閉じたままクリーニング・バルブ・ノズル(30)を開き、次いでクリーニング・バルブ・ノズル(30)を閉じ、分配流体チャンバ(11)が加圧されたクリーニング用流体を受け入れるときに塗布バルブ装置を開く、ステップから成る。塗布装置(1)のバルブ装置(2)は、取り外された状態でバルブ・ピストン(51)を解放する、取り外し可能に取り付けられたノズル・オリフィス(3、4)を有する。バルブ装置(2)はさらに、フロー角の無い状態を維持する直線流体ダクトを有する。調整ピストン(61)が、バルブ・ピストン(51)のストロークを設定及び調整するように、移動可能に取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に流体を塗布するための塗布装置に関し、該塗布装置は、1列に配置されるとともに、圧力により流体を送出するための塗布バルブ・ノズルと、塗布バルブ・ノズルを開閉させることにより流体の送出を制御するための関連するバルブ作動装置とを各々が備えたバルブ装置と、流体からの圧力を受けることができるとともに、流体を受け入れるために塗布バルブ装置を互いに接続する共通の分配流体チャンバとを備え、上記分配流体チャンバには、分配流体チャンバ内で圧力下にある流体を塗布バルブ装置の列に沿って該塗布バルブ装置に分配するように構成された流体吸入ダクトが設けられる。本発明はまた、塗布装置並びに塗布装置のバルブ装置をクリーニングする方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
特に、電磁的に動作するバルブを備えた塗布装置に関する。バルブは、点線又は破線の塗布を実現するために個々の作動により開閉し、この結果、基板上の平坦な材料片又は表面部分などに2次元の塗布を生じることができる。あらゆる液体物質、特に色を塗布するための染料又はインクが塗布流体として適する。また、接着剤又はコーティング剤などによるコーティング又は含浸を行うこともできる。起動により、塗布量、塗布面積、パターン及び/又は塗布する記号が決定される。
【0003】
塗布装置のクリーニング及びメンテナンスは特に重要である。バルブ・ノズルの直径は、例えば、僅かに60〜150マイクロメーターにすぎない。バルブ・ノズル及びバルブ装置内の流体経路は、非常に細い粒子又は微小堆積物によって容易に詰まる可能性がある。通常の塗布装置は多くの場合、特に、バルブ装置に連帯して供給を行う分配流体チャンバをクリーニングするためには完全に分解する必要がある。特に最初の組み立て後に汚れが生じる。しかし、動作が進行する間に堆積物による故障も生じる。また、塗布物質を交換する場合、すなわち、例えば色の変更を行う場合、特別なクリーニング要件が生じる。このため従来の塗布装置は、通常完全に又は大規模にこれらの構成部品へと分解する必要があり、その後に組み立てた後、別のマイクロメーター単位の測定装置を使用した相当な努力を伴って調整する必要がある。本明細書では、本発明によりその改善方法を提供する
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、塗布装置及びそのバルブ装置のクリーニングの改善を図るとともにこれを単純化するという目的に基づく。塗布装置及びバルブ装置を多くの場合分解もせずに、特にバルブ・ノズルの調整設定も維持したままで、効果的かつ容易にクリーニングすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、分配流体チャンバに接続するために塗布バルブ装置の列に組み込まれ、クリーニング・バルブ・ノズル及びクリーニング・バルブ・ノズルを開閉させるための関連するバルブ作動装置を取り付けた少なくとも1つのクリーニング・バルブ・装置が、分配流体チャンバの少なくとも1つの流体吸入ダクトに結合され、クリーニング・バルブ・ノズルが開くときに共通分配流体チャンバをクリーニングするために効力を発する流体経路が、分配流体チャンバ内の、流体吸入ダクトと少なくとも1つの関連するクリーニング・バルブ装置との間に形成されることにより、上述の種類の塗布装置の特徴と併せて達成される。
【0006】
この目的は、(i)関連するクリーニング流路に沿ってバルブ装置を一列に互いに接続する分配流体チャンバが加圧されたクリーニング用流体を受け入れ、(ii)塗布バルブ装置は閉じたままにする一方でクリーニング流路に関連するクリーニング・バルブ装置のクリーニング・バルブ・ノズルを開き、(iii)その後クリーニング・バルブ装置のクリーニング・バルブ・ノズルを閉じ、分配流体チャンバが加圧されたクリーニング用流体を受け入れるときに塗布バルブ装置を開くことにより、本発明による塗布装置をクリーニングする本発明の方法において達成される。
【0007】
有利なことに、基板に流体を塗布するための本発明による塗布装置のバルブ装置、特に塗布装置内に一列に配置された複数のバルブ装置は、圧力下で流体を送出するためのバルブ・ノズルがついた弁座を有するバルブ・ハウジングと、流体圧力を受けることができる供給流体チャンバと、戻り力に逆らって前後に可動であり、バルブ・ノズルを開閉させるように弁座に係合するバルブ・ピストンと、バルブ・ピストンがそれに対向して動作するピストン止めとを備え、バルブ作動装置は供給流体チャンバとバルブ・ハウジングとの間に配置され、そしてバルブ・ハウジングはバルブ・ノズルと共に、バルブ・ノズルを有するバルブ装置のノズル側に取り外し可能に取付けられ、この結果、バルブ・ピストンはバルブ・ハウジングが取り除かれたとき自由になり、バルブ装置には、フロー角の無い状態を保持するとともにバルブ作動装置を通じて供給流体チャンバを弁座に接続する少なくとも1つの直線流体ダクトが設けられ、バルブ・ピストン及びピストン止めの部分が、バルブ・ハウジングが取り除かれたとき解放される直線流体ダクトの壁を共に形成し、そしてピストン止めは、ピストン・ストロークを設定及び調整するためのストロークの方向に移動可能なように取付けられた調整ピストンにより形成される。
【0008】
本発明による塗布装置は、塗布装置を開いたり又は取り外したりすることなく、塗布装置の全てのバルブ装置に流体を供給する分配流体チャンバを容易かつ効果的にクリーニングすることができる点で特に優れている。本発明によれば、クリーニング・バルブ装置は、クリーニング・ノズルが開き塗布ノズルが閉じるとき、加圧されたクリーニング用流体が分配流体チャンバ内を高速で押し通されて汚れを運び去ることにより、共通流体チャンバが洗浄されるように設計される。分配流体チャンバを通るクリーニング流路を形成するために、クリーニング・バルブ装置のバルブ・ノズルは比較的大きなノズル断面を有する。これは流体塗布には適さないノズル断面である。この結果、クリーニング・バルブ装置は塗布バルブ装置とは決定的に異なる。その他の点においては、塗布装置のクリーニング・バルブ装置及び塗布バルブ装置は、塗布装置を安価で製造するとともにバルブ制御を容易にするために、同様かつ整合するように適切に設計される。
【0009】
本発明による塗布装置により、特に効果的なクリーニング法を実行することができる。従って、この塗布装置は、方法ステップi)〜iii)が電子制御手段を用いたプログラムの制御下で実行され、バルブ・ノズルはバルブ作動装置の制御により開閉され、そして方法ステップiii)において塗布バルブ装置が塗布バルブ・ノズルを開くことで開かれることにより、塗布バルブ装置が洗浄される場合に特に有利である。塗布バルブ装置は、いずれの場合にも個々に1つずつだけ、その他の塗布バルブ・ノズルを閉じたままで、開くことが好ましい。クリーニング用流体としては水を使用し、必要に応じて、塗布物質を溶解するクリーニング剤又は他の何らかの適切なクリーニング用流体と共に使用することが適切である。
【0010】
ノズル開口部の制御された開閉によるクリーニング法の制御は、この目的で設計された電子プロセッサ制御装置を用いて、上記の一連の方法ステップを示すとともにこれらを実行のために整える制御プログラムを該電子プロセッサ制御装置に備えることにより、単純に行うことができる。このような制御装置は通常の方法で、例えば方法ステップを表すプログラムと共にコンピュータにより設計することができる。
【0011】
本発明により、各々がクリーニング・バルブ装置とそれに関連する流体吸入ダクトとの間に配置されるバルブ装置の幾つかのグループを1つの塗布装置内に形成することが可能であるが、本発明の好ましい実施形態は、流体吸入ダクト及び関連するクリーニング・バルブ装置は1つずつ設けられ、塗布装置の全ての塗布バルブ装置は1つの流体吸入ダクトと1つのクリーニング・バルブ装置との間に配置される点にある。特にそのような配置により、クリーニング・バルブ装置のクリーニング・バルブ・ノズルの有効フロー断面が、塗布バルブ装置の塗布バルブ・ノズルの対応する又は最大のフロー断面よりも何倍も大きい、好ましくは約10倍大きい場合に、分配流体チャンバを通る特に効果的なクリーニング流路が形成されることが見出された。
【0012】
特に色を塗布する場合に実際に好ましい本発明による塗布装置は、1個のクリーニング・バルブ装置と8個の塗布バルブ装置を含む。しかし、より少数の塗布ノズル、例えば5個のノズル、又はより多数の塗布ノズル、例えば、15個のノズルを有する装置もまた特に実用的であることが分かっている。好ましくは5個乃至15個の塗布バルブ装置と1個のクリーニング・バルブ装置とを有する塗布ユニットもまた、同一のモジュール要素と共に、行及び列の形に配置されたノズルを有する塗布装置に組み立てられるモジュール要素として適切に設計される。このような塗布モジュール要素を、ソケット接続及び/又はねじ込み接続で組み立てることができる。
【0013】
好ましい実施形態では、本発明による塗布装置は、電磁的に動作するバルブ装置を有するように設計される。本発明によるクリーニング・バルブ装置の配置に関連して、特別な利点を得ることができる。
【0014】
本発明による塗布装置の電磁的実施形態は、バルブ装置のバルブ作動装置が、分配流体チャンバとバルブ装置のバルブ・ノズルを含む塗布装置のノズル側との間に空間的に一列に配置される点と、各バルブ作動装置が、戻り力に抗して前後に移動可能なバルブ・ピストンを有する電磁石装置を備える点と、各バルブ装置が、バルブ・ノズルと、関連するバルブ・ピストンがバルブ・ノズルを開閉させるように協働する弁座とを有するバルブ・ハウジングを有する点と、各バルブ装置が、バルブ・ピストンがそれに対向して動作するピストン止めを有するように設計され、ピストン止めは、ピストン・ストロークを設定及び調整するためのストロークの方向に移動可能なように取付けられた調整ピストンにより形成される点と、各バルブ装置には、フロー角の無い状態を保持するとともに共通流体チャンバを弁座に接続する、少なくとも1つの直線流体ダクトが設けられる点とに存在し、ここで、バルブ・ピストンと調整ピストンの一部とは一緒に直線流体ダクトの壁を形成し、塗布装置のノズル側の各バルブ装置は、バルブ・ハウジングが閉鎖要素として取り外し可能な接続により挿入される取付口を有し、この取付口はバルブ・ハウジングが取り除かれたときにバルブ・ピストンをバルブ装置から除去するように解放し、直線流体ダクトはピストン壁を含む。
【0015】
電磁バルブを備えた本発明による上記の塗布装置はまた、本発明により提供されるクリーニング・バルブ装置及び結果として得られるクリーニング流路とともに、また分配流体チャンバと塗布バルブ・ノズルとの間のバルブ流体ダクトをクリーニングする利点を与える。それゆえに、本発明によれば、第一に分配流体チャンバのクリーニングが高速の流体フローにより実施されるので、供給流体ダクトからクリーニング・バルブ・ノズルまで、混入物資を取り込むクリーニング用流体の大量の流れが生成されることが重要である。共通分配流体チャンバが確実に最初に洗浄されるので、次に個々の塗布バルブ装置もまた、適切に個々に連続して高圧で洗浄され得る。既に洗浄された分配流体チャンバから、分配流体チャンバと塗布バルブ装置との間の洗浄中の関連するバルブ流体ダクトには、汚れはなにも入るはずがない。この場合、フロー角の無い状態を保持する直線状バルブ流体ダクトは優れた洗浄を保証する。公知の塗布装置においてアンダーカット、死角、フロー速度の遅い領域などに起因して生じるフローの遮断部が回避される。調整ピストン及びバルブ・ピストンの壁を進む直線流路により、特に効果的な脱気が実現されるので、有害な気泡が回避される。その都度個別に開かれる塗布バルブ装置では、クリーニング用流体が、塗布装置を分解する必要なく分配流体チャンバと弁座又はその上に配置されたバルブ・ノズルとの間の経路をクリーニングする。ここで、調整ピストンで設定されたバルブ・ピストンの調整位置が保持されるという点にも重要な利点が存在する。
【0016】
適切なことに、バルブ・ノズルがバルブ・ハウジングの一部を形成する。ノズル・オリフィスが形成される。バルブ・ノズル用のバルブ・ハウジングを異なる寸法のものと単に交換することにより、塗布のための異なる程度の細かさ及び流体量(インク量)を得ることができる。
【0017】
上記の実施形態のさらなる利点は、本発明により分配流体チャンバをクリーニングした後、汚れがひどい場合、着脱可能に取り付けたバルブ・ハウジングを取り外すことにより、分配流体チャンバと関連する塗布ノズルとの間の流体ダクトをまたクリーニングできる点にある。バルブ・ハウジング及びバルブ・ピストンは容易に取り外され、また塗布装置のノズル側、すなわち装置の塗布側を形成する下側に再取り付けされる。このような部分的な取り外しは、例えば、色の変更などの流体の変更が行われた場合に必要となり得る。従来の塗布装置とは異なり、調整ピストン、すなわち、塗布装置の上側又は後側に調整のために配置される調整装置は取り外されない。損傷を受け易いのは調整装置であるので、このことはかなりの利点である。非常にわずかな損傷でさえ、数マイクロメーターの範囲内の調整を容易に狂わせ得る。本発明によるクリーニング・バルブ装置によって分配流体チャンバを洗浄することにより、調整ピストンもまた塗布装置の上側/後側で取り外しを行うことなくクリーニングされる。
【0018】
本発明による塗布装置のバルブ装置は、単一の形態でも、供給流体チャンバとバルブ・ノズルとの間の直線のバルブダクト経路に沿って直線の縦方向フローが生じるという結果を達成する。この縦方向の構成により、縦方向の構成でない場合にアンダーカット、死角、フロー速度の遅い領域などに起因して生じるフローの遮断部が回避される。従って、すでに説明したように、全体を洗浄することにより、バルブ装置を特に良好にクリーニングできるだけではない。縦方向のフローにより、電磁石装置の内部領域、すなわち調整ピストン及びバルブ・ピストンを部分的に取り囲む電磁コイルも効果的に冷却される。このことは、バルブ装置の寿命に好影響を与える。バルブ装置の設計及び組み立ては特に単純である。
【0019】
さらに、単一のバルブ装置はまた、塗布装置のバルブ装置に関連して説明した利点を有する。特に大きな閉塞が生じた場合には、バルブ・ハウジングは容易に取り外すことができる。取付口が非常に大きいので、バルブ・ピストンも同様に容易に取り出すことができる。従って、バルブ流体ダクト又はピストン・チャンバは、ノズル側に向かって、すなわち下方へ開く。クリーニング用流体を用いて圧力下で洗浄を行うことにより、バルブ流体ダクト及びピストン・チャンバが洗浄され、存在するあらゆる汚れの粒子が下方へ洗い流される。調整ピストン及び調整装置は取り外されない。調整設定は、装置の動作中、すなわち塗布中においても正確に行うことができる。
【0020】
従属請求項は、本発明の上記の及びその他の適切かつ有利な実施形態を目的とするものである。以下の概略図に示す実際の例についての説明により、特に適切かつ有利な実施形態、又は本発明の考えられる設計についてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】8つの塗布バルブ・ノズルと1つのクリーニング・バルブ・ノズルとを備えた本発明による塗布装置を側面図又は不等角投影図で示す図である。
【図1B】8つの塗布バルブ・ノズルと1つのクリーニング・バルブ・ノズルとを備えた本発明による塗布装置を側面図又は不等角投影図で示す図である。
【図1C】8つの塗布バルブ・ノズルと1つの・バルブ・ノズルとを備えた本発明による塗布装置を側面図又は不等角投影図で示す図である。
【図1D】8つの塗布バルブ・ノズルと1つのクリーニング・バルブ・ノズルとを備えた本発明による塗布装置を側面図又は不等角投影図で示す図である。
【図2】図1A〜図1Dによる塗布装置の縦断面図である。
【図3】図2のDの詳細図である。
【図4】本発明による単一バルブ装置である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1A〜図1Dに示す本発明による塗布装置は、箱形のバルブ本体15を備え、このバルブ本体は、下部ソケット部151及び上部カバー部152から構成される。下部151は、バルブ・ノズル3を受け入れる狭く細長いノズル板121により閉鎖される。バルブ・ノズル3は、ノズル/塗布側12上に直線の列で配置される。これと対向する側に、塗布装置1は電気プラグイン接続部17及び塗布流体のための接続開口部16を有する。実際の例においてバルブ・ノズル3の列は、8つの塗布バルブ・ノズル31及びノズルの列を閉じる1つのクリーニング・バルブ・ノズル30により定められる。クリーニング・バルブ・ノズル30は、本発明により、接続開口部16とは反対側のノズルの列の端部に配置される。
【0023】
図2の断面図から分かるように、バルブ本体15は電源スイッチ装置9に接続される。このスイッチ装置9は、フレーム19により、プラグイン接続18の形で上部152のキャップ153に接続される。この接続において、スイッチ装置9は、平らなストリップのケーブル接続を使用せずにプラグイン接続部17を介してバルブ本体15と直接電気的に接続される。電気プラグイン接続部17は、塗布装置1の電磁バルブ作動装置5への電気的接続(図示せず)を行う。
【0024】
図2及び図3の詳細は、一実施形態における本発明による塗布装置1の設計及び構造を示す。
【0025】
下部151には、9つのバルブ装置2を受け入れる凹部が互いに隣り合う直線の列を成すように形成される。列の一端のバルブ装置20は、本発明により設けられた、クリーニング・バルブ・ノズル30を備えたクリーニング・バルブ装置である。その他の8つのバルブ装置21は塗布バルブ装置であり、この塗布バルブ装置のバルブ・ノズル31は、正常な動作中、加圧された塗布流体を送出する。
【0026】
バルブ本体15の上部152には分配流体チャンバ11が形成され、これには接続開口部16により流体吸入ダクト110を介して一方の側から加圧流体を供給することができる。チャンバは、断面が実質的に円形の細長い管の形状であり、これがバルブ装置2の列に沿って延びる。分配流体チャンバ11には、バルブ作動装置5の方に面する側に開口部73が等間隔で設けられる。この分配流体チャンバ11は、いずれの場合にも下部151内の貫通孔70又は貫通穴の開口部73を含む。貫通孔70は、ノズル板121の取付口13に係合する突起154内で開く。
【0027】
下部151と、この下部151を底部で閉じるノズル板121と、上部152と、この上部152を頂部で閉じるキャップ153とは、ねじ込み接続で互いに適切に接合されるが、これについてはさらに詳細には図示しない。本発明で得られる利点として、塗布装置1をクリーニングする際にこれらの部品が取り付けられた状態に留まる点が挙げられる。
【0028】
図1A〜図1Dには、分配流体ダクト111を流体吸入ダクト110と対向する端部で密閉閉鎖する閉鎖要素155が見られる。この閉鎖要素は、必要な場合に分配流体チャンバ11を脱気するのに用いることができる。しかしながら、本発明による測定のためには、塗布装置1のクリーニング用のこの閉鎖要素155を取り外す必要はない。脱気でさえも例外的に行われる。
【0029】
バルブ装置2、すなわちクリーニング・バルブ装置20と塗布バルブ装置21とは、基本的に同様かつ整合するように設計される。しかしながら、本発明によると、列の端部にあるクリーニング・バルブ装置20は、個々の塗布バルブ装置21の塗布バルブ・ノズル31のフロー断面よりも実質的に大きなフロー断面を有するクリーニング・バルブ・ノズル30を備えるという点で本質的に異なる。この実施形態においては、塗布バルブ・ノズル31は同じフロー断面を有する。この実施形態においては、クリーニング・バルブ・ノズル30のフロー断面は、塗布バルブ・ノズル31のフロー断面よりも10倍大きくする。
【0030】
それ故に9個設けられるバルブ装置2について以下に説明する。
【0031】
電磁バルブ装置2は、バルブ本体15内に配置されたバルブ作動装置5と、バルブ・ノズル3及び弁座41を有するバルブ・ハウジング4と、バルブ・ピストン51と、調整ピストン61を有する調整装置6とを備え、バルブ・ピストン51は調整ピストン61に抗して動作する。バルブ・ノズル3を有するバルブ・ハウジング4は、ねじ込み式ノズル・オリフィスを形成する。
【0032】
バルブ作動装置5は、貫通孔70を取り囲む電磁コイル50を有する電磁石装置として設計される。バルブ・ピストン51は、突起154上で貫通孔70から下方にピストン・チャンバ8の中に突き出る。バルブ・ピストン51は、電磁コイル50の電磁電機子を形成し、貫通孔70内で電磁コイル50に入る。バルブ・ピストン51は貫通孔70内の中心に取り付けられる。多点取り付け(図示せず)が適切に施される。この取り付けは、各々がバルブ・ピストン51の縦方向の外周上にある120°オフセットした3つのノブにより形成することができる。従って、バルブ・ピストン51の縦方向の外周面と貫通孔70のボア壁との間に環状の間隙が形成される。貫通孔70及びバルブ・ピストン51は適切に円形断面を有する。
【0033】
電磁コイル50内に存在するバルブ・ピストン51の後側は、調整ピストン61の適合するピストン止め60に当接する。調整ピストン61は、貫通孔70中において分配流体チャンバ11の側から電磁コイル50の中に入る。この過程において、調整ピストン61は電磁コイル内で約3分の2延び、一方バルブ・ピストン51が残りの3分の1に入る。貫通孔70及び貫通穴は共通のピストン・チャンバを形成し、この中に2つのピストンが保持される。調整装置6は、流体吸入開口部73を有する壁の反対側に存在する分配流体チャンバ11の壁に形成されたねじ込み接続部63を備える。
【0034】
調整ピストン61はバルブ・ピストン51と同じ断面を有し、この2つのピストンは整列させられる。調整ピストン61は、ねじ込み接続部63のねじ込み式取り付けにより貫通孔70内の中心に置かれる。このようにして、調整ピストン61の縦方向の外周と貫通孔70の壁との間に同様に環状間隙が形成される。貫通孔70内の調整ピストン61とバルブ・ピストン51とに沿った2つの環状間隙が、環状チャンバ・ダクト72の形のバルブ流体ダクト7を形成する。環状チャンバ・ダクト72は、流体吸入開口部73から突起154における出口開口部74へ延びる。環状チャンバ・ダクト72は、2つのピストン51、61及び貫通孔70に沿って直線流路を形成し、これはフローの遮断部を形成する角及び端部が無い状態を保つ。この点において、本発明によれば調整ピストン61とバルブ・ピストン51とが閉鎖面で接触することもまた重要である。実際の例では、接触面の間には約0.5μmのストローク距離しか存在しない。あらゆる場合において、2つのピストン51、61の閉鎖面によるストローク距離は、環状チャンバ・ダクト72を通るフローが直線経路内で滑らかで乱されないように短く保たれる。
【0035】
調整ピストン61は、環状チャンバ・ダクト72の流体吸入開口部73において分配流体チャンバ11の中へ深く延びる。分配流体チャンバ11内の流体吸入開口部73へ向かう大きく効果的なフロー断面を得るために、調整ピストン61の断面は分配流体チャンバ11のフロー断面内で比較的小さく保たれる。
【0036】
バルブ・ハウジング4は、脱着が容易な閉鎖要素14であるノズル・オリフィスの形態に設計される。バルブ・ハウジング4は、雄ネジを有するスイベル部品の形態に形成され、ノズル板121内の対応する雌ネジ取付口13内へ取り外し可能なねじ込み接続の形でねじ込まれる。バルブ・ハウジング4は、ノズル/塗布側12に当接する端部オリフィスで外側が終端する。バルブ・ノズル3はバルブ・ハウジング4の中心に埋め込まれる。バルブ・ノズル3はセラミック製にして、これをバルブ・ハウジング4内に押し込むことによりに堅く挿入できるようにすることが有利である。
【0037】
バルブ・ハウジング4は、突起154を正確にかつ中心に受け入れるための、突起154に対応する裁頭円錐形の内部チャンバ8を有する。さらに、バルブ・ハウジング4の内部チャンバ8は、バルブ作動装置5の一部を形成し、バルブ・ピストン51のヘッド閉鎖要素54を押圧してバルブ・ピストン51に対向してバルブ・ノズル3を閉鎖する、プレテンション円錐ばね52を受け入れるように設計される。バルブ・ピストン51側のバルブ・ノズル3は、バルブ・ピストン51によりヘッド閉鎖要素54と係合する弁座41により凹まされる。この過程において、バルブ・ピストン51上に位置する円錐ばね52は、突起154の環状端部と、バルブ・ピストン51のヘッド終端における環状端部との間でプレテンション状態に保持又はクランプされる。
【0038】
本明細書ではさらに詳細に説明しないが図面からわかるように、塗布装置1の構成要素は、流体伝導チャンバ及びダクトの領域内の接触する形状保持面において、Oリングなどのシールを用いて通常の方法で互いに密封される。
【0039】
特に図2及び図3を参照すると、本発明による、クリーニング・バルブ装置20の動作及び方法ステップの実行が示される。
【0040】
流体吸入ダクト110を介して、分配流体チャンバ11は加圧されたクリーニング用流体を受け入れる。これは、全てのバルブ装置が閉じた状態で行われる。図2及び図3には、図面を明確にするために、クリーニング・バルブ・ノズル30のみがノズル板121に挿入されている。当然ながら、すべてのバルブ装置2を閉じるために、その他のバルブ・ハウジング4も同様にノズル板121に取り付けられる。適切には水が、必要な場合には塗布物質を特に溶解するクリーニング剤を混ぜて、クリーニング用流体として用いられる。
【0041】
ここで塗布バルブ装置は閉じたままにしながら、クリーニング・バルブ・ノズル30が関連するバルブ作動装置5により開かれる。バルブ・ピストン51は円錐ばね52の力に抗して、調整ピストン61の方へのストローク距離越えて移動し、その結果クリーニング用流体は加圧下でクリーニング・バルブ・ノズル30から流れ出る。クリーニング・バルブ・ノズル30は、前述のように、比較的大きなフロー断面を有する。その結果、流体は、流体吸入ダクト110から分配流体チャンバ11内の経路100に沿って、クリーニング・バルブ装置20の環状チャンバ・ダクト72を通ってクリーニング・バルブ・ノズル30へ高流速で通過する。すべてのバルブ装置2を通る流路100に沿って、粒子又は堆積物などの汚れが分配流体チャンバ11から特に効果的に除去される。この汚れは、直線環状チャンバ・ダクト72が障害とならない微粒子を含む。この点で、大きなノズル開口部のために、非常に細かな汚れを取り込む大流量が生成されることが重要である。ここで、クリーニング・バルブ・ノズル30のフロー断面は大きすぎるため、このノズルは塗布には適しておらず、塗布には使用されないことを強調する。クリーニング・バルブ装置の調整装置6のストロークは、バルブ・ノズル30のフロー断面が調整装置6の断面の状態になるように長く設定される。
【0042】
分配流体チャンバ11が上記の方法で洗浄された後、バルブ作動装置5のスイッチを切ることにより、クリーニング・バルブ装置20が閉じられる。ここで関連するバルブ作動装置5を起動することにより、塗布バルブ装置21が連続的に開かれる。すなわち、塗布バルブ・ノズル31のうちの常に1つだけが、その他の塗布バルブ・ノズル31は閉じたままにしながら、相次いで開く。分配流体チャンバ11には、加圧されたクリーニング用流体が供給される。このようにして、いずれの場合にも、環状チャンバ・ダクト72と、円錐ばね52を受け取るとともに塗布バルブ・ノズル30を含むバルブ・ハウジング4の内部チャンバ8との効果的なクリーニング及び洗浄が達成される。
【0043】
前述のクリーニング法に関して実行される、加圧クリーニング用流体の一連の適用、並びにバルブ装置2の開閉は、電子制御装置によって行われることが有利である。バルブ装置2の開閉は、制御プログラムにより、一連のステップが予め定められ、本発明による方法で実行できるように設計される。通常の塗布制御のためのコンピュータ及び/又は論理回路の電子制御手段を電子制御装置として使用することができ、さらに、本発明によるプログラムステップが組み込まれる。この種の電子制御装置は図面には示していない。この装置は、例えば論理回路基板を使用して電源装置9の電気接点91に配線接続される。
【0044】
実際的な例で上に説明したクリーニング法により、塗布装置1は、特に初期組み立ての後、特に効果的に洗浄される。塗布装置1の調整装置6を取り付けたままの状態でクリーニング及び洗浄が行われることは大きな利点である。従って、ノズル板121と反対側の塗布装置1の側については、取り外しによる操作は行わない。
【0045】
特別な場合にのみ、すなわちバルブ装置内の大きな汚れを除く必要がある場合にのみ、クリーニング・バルブ装置20のクリーニング・バルブ・ノズル30を開くことによる分配流体チャンバ11の上記の洗浄が、本発明により、最初に塗布バルブ装置21が閉じた状態で実行され、次いで、逐次、塗布バルブ装置21のバルブ・ハウジング4がねじを外され、そして再び取り付けされ、その結果常に1つの塗布バルブ装置21だけがクリーニングされる。
【0046】
バルブ・ハウジング4の取り外しは特に簡単である。バルブ・ハウジング4を取り外した後、取付口13がバルブ・ピストン51及び円錐ばね52を露出させ、従って、それら部品を、取付口13を通じて下方へ容易に取り外すことができる。次に、例えば水又は特別なクリーニング剤を使用して高圧下で洗浄を行う。バルブ・ピストン51、円錐ばね52、並びにバルブ・ハウジング4及びそのバルブ・ノズル3を、個別にクリーニングする。さらに、クリーニングを完全にするために、クリーニング・バルブ装置20のバルブ・ハウジング4をさらに取り外し、次に塗布バルブ装置は閉じたままで、水で洗浄することができる。このような処置は、大きな汚れが存在する例外的な場合にだけ行う。殆どの場合、塗布バルブ装置は、バルブ・ハウジング4(ノズル・オリフィス)を取り外すことなく本発明により特に効果的にクリーニングすることができる。
【0047】
最後に説明したクリーニング法によっても、調整装置6が取付けられたままであることが特に重要である。塗布装置1の下部にのみ操作が必要である。
【0048】
各々の塗布バルブ装置21に、バルブ・ピストン51、円錐ばね52及びバルブ・ハウジング4が再び取付けられた後、いずれの場合にも、バルブ・ピストン51の閉位置と開位置との間の所望の微細なストロークは、調整装置6を用いる簡単な方法で調整される。この目的のために、調整装置6は、調整ねじ621と共にマイクロメーター単位の微細なねじ山622を有する。
【0049】
図1から図3の実施形態で説明した塗布装置1はまた、同一のモジュールユニットと共に行及び列の形で配置したノズルを有する塗布装置に組み立てることができる、モジュールユニットとして適切に提供することができる。
【0050】
前述の実施形態において、バルブ装置2は、共通のバルブ本体15の部品151〜153に収容されるとともにこれらで形成される。当然ながら、バルブ装置はまた各々単一のバルブ装置により形成することもできる。このようなバルブ装置を図4の実施形態に示す。
【0051】
単一のバルブ装置は、前述の塗布装置1のバルブ装置2と同じ部品又は対応する部品を有する。このことは、図4において、図1〜図3に使用した参照番号を、点の後に数字1を付けて使用することにより示される。図4の単一のバルブ装置2.1を複数個組み合わせて本発明による塗布装置にすることができる。この場合、図4には示していないが、供給流体チャンバ11.1を好適な密閉手段(図示せず)により直列に接続することが必要となる。単一のバルブ装置をこのように結合することは当技術分野において公知のことである。図4のバルブ装置2.1は、実施形態おいて上述した塗布装置1のバルブ装置2に関して説明した特徴、機能及び利点を有する。
【0052】
特に、環状チャンバ・ダクト72.1の直線流路は、着脱が容易なノズル・オリフィスによって容易かつ効果的にクリーニングすることができる。ノズル・オリフィスは、所望のバルブ・ノズル3.1により迅速に交換し、取り付けることができる。バルブ装置2.1の下側のみが操作される。バルブ装置2.1の上側/後側には、すべての部品が取り付けられたままとなる。ノズル・オリフィスが交換可能であるにもかかわらず、調整設定は容易かつ正確に行うことができる。環状チャンバ・ダクト72.1の直線流路は、直線でなければ粒子が捕捉され、この領域で堆積が生じ、及び/又は、例えば捕捉された空気によりフロー全体が弱められる、フローの遮断部を回避するという利点を有する。縦方向のフローにより、電磁コイル50.1の内部領域が非常に効果的に冷却される。
【符号の説明】
【0053】
1 塗布装置; 2、2.1 バルブ装置; 3、3.1 バルブ・ノズル;
4、4.1 バルブ・ハウジング; 5、5.1 バルブ作動装置;
6 調整装置; 7、7.1 直線流体ダクト;
8 ピストン・チャンバ(内側チャンバ); 9 スイッチ装置;
11、11.1 分配流体チャンバ; 12、12.1 ノズル側;
13 取付口; 14 閉鎖要素; 15 バルブ本体; 16 接続開口部;
17 電気プラグイン接続部; 18 プラグイン接続; 19 フレーム;
20 クリーニング・バルブ装置; 21 塗布バルブ装置;
30 クリーニング・バルブ・ノズル; 31 塗布バルブ・ノズル;
41、41.1 弁座; 50、50.1 電磁コイル;
51、51.1 バルブ・ピストン; 52 円錐ばね; 54 ヘッド閉鎖要素;
60、60.1 ピストン止め; 61、61.1 調整ピストン;
63 ねじ込み接続部; 70 貫通孔(共通ピストン・チャンバ);
71.1 壁; 72、72.1 環状チャンバ・ダクト; 73 流体吸入開口部
74 流体出口開口部; 100 流路; 110 流体吸入ダクト;
111 流体分配ダクト; 121 ノズル板; 151 下部ソケット部(下部);
152 上部カバー部(上部); 153 キャップ; 154 突起;
155 閉鎖要素; 621 調整ねじ; 622 ねじ山。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に流体を塗布するための塗布装置(1)であって、
一列に配置されたバルブ装置(21)であり、各々が、加圧下で前記流体を送出するための塗布バルブ・ノズル(31)と、該塗布バルブ・ノズル(31)の開閉により前記流体の送出を制御するための関連するバルブ作動装置(5)とを備えて成るバルブ装置(21)と、
前記流体からの圧力を受けることができ、前記塗布バルブ装置(21)を前記流体を受け入れるように互いに接続する共通分配流体チャンバ(11)と
を備え、
前記分配流体チャンバ(11)には、該分配流体チャンバ(11)内で加圧下にある前記流体を前記塗布バルブ装置(21)の列に沿って該塗布バルブ装置に分配するように構成された流体吸入ダクト(110)が設けられ、
前記分配流体チャンバ(11)に接続するように前記塗布バルブ装置(21)の列に組み込まれるとともに、クリーニング・バルブ・ノズル(30)、及び該クリーニング・バルブ・ノズル(30)の開閉のための関連するバルブ作動装置(5)を取り付けられた少なくとも1つのクリーニング・バルブ装置(20)が、前記分配流体チャンバ(11)の前記流体吸入ダクト(110)の少なくとも1つに結合され、
前記クリーニング・バルブ・ノズル(30)が開いているときに前記共通分配流体チャンバ(11)をクリーニングするために有効な流路(100)が、前記分配流体チャンバ(11)内の、前記流体吸入ダクト(110)と前記少なくとも1つの関連するクリーニング・バルブ装置(20)との間に形成される、
ことを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
前記流体吸入ダクト(110)、及び前記関連するクリーニング・バルブ装置(20)は単独に設けられ、
前記塗布装置(1)の前記塗布バルブ装置は全て、前記1つの流体吸入ダクト(110)と前記1つのクリーニング・バルブ装置(20)との間に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】
前記塗布装置(1)は、5個乃至15個の、好ましくは8個の前記塗布バルブ装置と前記1つのクリーニング・バルブ装置(20)とを備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の塗布装置。
【請求項4】
前記クリーニング・バルブ装置(20)の前記クリーニング・バルブ・ノズル(30)の有効フロー断面は、前記塗布バルブ装置(21)の前記塗布バルブ・ノズル(31)の対応する又は最大のフロー断面よりも多数倍大きく、好ましくは約10倍大きい、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項5】
前記バルブ装置(2)の前記バルブ作動装置(5)は、前記分配流体チャンバ(11)と、前記バルブ装置(2)の前記バルブ・ノズル(3)を備えた前記塗布装置(1)のノズル側(12)との間に空間的に一列に配置され、
前記バルブ作動装置(5)の各々は、戻り力に抗して前後に移動可能なバルブ・ピストン(51)を有する電磁石装置(54)を備え、
前記バルブ装置(2)の各々は、バルブ・ノズル(3)及び弁座(41)を有し、関連する前記バルブ・ピストン(51)が前記バルブ・ノズル(30、31)を開閉するのに協働するバルブ・ハウジング(4)を有し、
前記バルブ装置(2)の各々は、前記バルブ・ピストン(51)がそれに対向して動作するピストン止め(60)を有するように設計され、該ピストン止め(60)は、ピストン・ストロークを設定及び調整するためのストロークの方向に移動可能なように取付けられた調整ピストン(61)により形成され、
前記バルブ装置(2)の各々には、フロー角の無い状態を保持するとともに前記分配流体チャンバ(11)を前記弁座(41)に接続する、少なくとも1つの直線流体ダクト(7)が備えられ、
前記バルブ・ピストン(51)と前記調整ピストン(61)の一部とは一緒に前記直線流体ダクト(7)の壁(71)を形成し、前記塗布装置(1)の前記ノズル側(12)にある前記バルブ装置(2)の各々は、前記バルブ・ハウジング(4)が閉鎖要素(14)として取り外し可能な接続により挿入される取付口(13)を有し、該取付口(13)は前記バルブ・ハウジング(4)が取り外されたとき、前記バルブ・ピストンを露出させて前記バルブ装置(2)から取り外せるようにし、前記直線流体ダクト(7)は前記ピストンの壁を構成する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項6】
前記クリーニング・バルブ・ノズル(30)は前記バルブ・ハウジング(4)の一部を形成する、
ことを特徴とする請求項5に記載の塗布装置。
【請求項7】
同一のモジュール要素と組み合せて、行及び列の形に配置されたノズル有する塗布装置に組み立てられるモジュール要素により形成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の塗布装置(1)をクリーニングする方法であって、
i)前記バルブ装置(2)を関連するクリーニング流路(100)に沿って一列に互いに接続する前記分配流体チャンバ(11)が加圧されたクリーニング用流体を受け入れ、
ii)前記塗布バルブ装置(21)は閉じたまま、前記クリーニング流路(100)に結合した前記クリーニング・バルブ装置(20)の前記クリーニング・バルブ・ノズル(30)を開き、
iii)次いで前記クリーニング・バルブ装置(20)の前記クリーニング・バルブ・ノズル(30)を閉じ、前記分配流体チャンバ(11)が加圧されたクリーニング用流体を受け入れるときに前記塗布バルブ装置(21)を開く、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
方法ステップiii)において、前記バルブ・ノズル(31)を備えた前記塗布装置(1)の前記ノズル側(12)にあって取り外し可能に取り付けられたバルブ・ハウジング(4)によって閉じられた取付口(13)を有する前記塗布バルブ装置(21)の各々が、前記バルブ・ノズル(31)を有する前記バルブ・ハウジング(4)を取り外すことによって開かれ、前記取付口(13)を開放することにより、前記塗布バルブ装置(21)が開かれる、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
方法ステップi)からiii)が電子制御手段を用いるブログラムの制御下で実行され、前記バルブ・ノズル(3)は前記バルブ作動装置(5)の制御下で開閉され、方法ステップiii)において前記塗布バルブ装置(21)は前記塗布バルブ・ノズル(31)を開くことにより開かれる、ことによって前記塗布バルブ装置(21)がクリーニングされる、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記塗布バルブ・ノズル(31)の各々は順番に個別にのみ、その他の前記塗布バルブ・ノズル(31)は閉じたままで開かれる、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の塗布バルブ装置(1)のための電子制御装置であって、前記バルブ装置(2)の前記バルブ作動装置(5)の作動により前記バルブ装置(2)の前記バルブ・ノズル(3)の開閉状態を制御し、
前記電子制御装置は、請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の一連のステップを表し、それらステップを実行のために整える制御プログラムを備える、
ことを特徴とする電子制御装置。
【請求項13】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の、基板に流体を塗布するための塗布装置(1)のバルブ装置(2.1)であって、
弁座(41.1)及び加圧下で前記流体を送出するためのバルブ・ノズル(3.1)を有するバルブ・ハウジング(4.1)と、流体圧力を受けることができる供給流体チャンバ(11.1)と、前記バルブ・ノズル(3.1)を開閉するための、戻り力に抗して前後に移動可能であり前記弁座(41.1)内に係合するバルブ・ピストンを有する電磁装置により形成されるバルブ作動装置(5.1)と、前記バルブ・ピストン(51.1)がそれに対向して動作するピストン止め(60.1)と、を備え、
前記バルブ作動装置(5.1)は、前記供給流体チャンバ(11.1)と前記バルブ・ハウジング(4.1)との間に配置され、該バルブ・ハウジング(4.1)は前記バルブ・ノズル(3.1)と共に、該バルブ・ノズル(3.1)を有する前記バルブ装置(2)の前記ノズル側(12.1)に取り外し可能に取り付けられ、その結果、前記バルブ・ピストン(51.1)は前記バルブ・ハウジング(4.1)が取り外されたときに外され、
前記バルブ装置(2.1)は、フロー角の無い状態を保持するとともに前記バルブ作動装置(5.1)を通して前記供給流体チャンバ(11.1)を前記弁座(41.1)に接続する少なくとも1つの直線流体ダクト(7.1)を備え、前記バルブ・ピストン(51.1)と前記ピストン止め(60)の一部とが一緒に前記直線流体ダクト(7.1)の壁(71.1)を形成し、前記直線流体ダクト(7.1)は前記バルブ・ハウジング(4.1)が取り外されたときに解放され、
前記ピストン止め(60.1)は、ピストン・ストロークを設定及び調整するための、ストロークの方向に移動可能に取り付けられた調整ピストン(61.1)により形成される、
ことを特徴とするバルブ装置。
【請求項14】
前記バルブ・ノズル(3.1)は前記バルブ・ハウジング(4.1)の一部を形成する、
ことを特徴とする請求項13に記載のバルブ装置。
【請求項15】
前記調整ピストン(61.1)と前記バルブ・ピストン(51.1)とは閉鎖表面で接触し、この接触面の間に約0.5乃至約50μmのストローク距離が設けられる、
ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載のバルブ装置。
【請求項16】
前記バルブ・ピストン(51.1)と前記調整ピストン(61.1)とは、前記バルブ・ピストン(51.1)と前記調整ピストン(61.1)の一部とを取り囲むとともに前記供給流体チャンバ(11.1)と前記弁座(41.1)との間の直線接続部を形成する環状チャンバ・ダクト(7.1)を形成する共通ピストン・チャンバ(70)内に保持される、
ことを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれか1項に記載のバルブ装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−531213(P2010−531213A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511513(P2010−511513)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004122
【国際公開番号】WO2008/151713
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509343057)ジェイ・ジンマー・マシンネンバウ・ゲゼルシャフト・エム・ベー・ハー (2)
【Fターム(参考)】