説明

基板搬送装置

【課題】搬送トラブルのおそれを防止することのできる基板搬送装置を提供すること。
【解決手段】LL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2の第1〜第3ガイドプレート5,6,7には、複数の浮上用ガス噴出孔8,……,8が形成されている。第1ガイドプレート5および第2ガイドプレート6は、上下2段に、かつ、昇降機構45により基板載置面5a,6aの高さが変化するように構成されている。第2ガイドプレート6における第3ガイドプレート7を臨む端部には、基板4を第3ガイドプレート7の基板載置面7aから第2ガイドプレート6の基板載置面6aへ誘導する誘導部6bが設けられている。同様に、第3ガイドプレート7における第1ガイドプレート5を臨む端部には、基板4を第1ガイドプレート5の基板載置面5aから第3ガイドプレート7の基板載置面7aへ誘導する誘導部7bが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板搬送装置に関し、さらに詳しくは、板状被処理物である基板の表面にプラズマ処理などの真空処理を施すために基板を搬送する基板搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体膜、絶縁膜および金属膜などの成膜やエッチングに用いられる従来の真空処理装置は、一般的にロードロック室と真空処理室とを備えている。ロードロック室においては、基板が搬入された後に真空排気が行われて、基板がヒータにより予備加熱される。真空処理室においては、ロードロック室で予備加熱された基板が搬入されて、その基板に対して成膜またはエッチング処理が施される。
【0003】
このような真空処理装置においては、生産効率を向上させるために、真空処理室で連続して基板を処理する必要があり、予備加熱された基板を連続して供給する必要がある。そのため、真空処理室から基板が搬出されるアンロードロック室をさらに設けた真空処理装置が用いられている。
【0004】
この種の真空処理装置としては、例えば特許文献1および特許文献2に記載されたものも知られている。
【特許文献1】特開2001−239144号公報
【特許文献2】国際公開第2005−74020号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の真空処理装置における特定の真空処理装置にあっては、ヒータにより予備加熱された基板は、搬送元のガイドプレートの基板載置面に載置された後に、搬送先のガイドプレートの基板載置面まで略水平状態で浮上搬送される。この浮上搬送の際に、基板の自重により、あるいは加熱後の基板の温度低下により、基板はその端部あるいは側縁部などが下方へ撓むことがある。その結果、下方へ撓んだ基板の一部が、搬送先のガイドプレートに引っ掛かったり、そのガイドプレートの基板載置面を擦ったりして、搬送トラブルが生じるおそれがある。
【0006】
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、その課題は、搬送中の基板の一部が、下方へ撓んで搬送先のガイドプレートに引っ掛かったり、そのガイドプレートの基板載置面を擦ったりする、などの搬送トラブルのおそれを防止することができる基板搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明によれば、基板が載置される基板載置面と基板を浮上させるための複数の浮上用ガス噴出孔とを有し、互いに離間した状態に隣接して配置された複数の浮上搬送用ガイドプレートと、それぞれのガイドプレートへ浮上用ガスを供給するガス供給源と、浮上した基板を搬送元のガイドプレートから隣接する搬送先のガイドプレートへ搬送するための搬送用アームとを備えてなり、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面の高さが、搬送元のガイドプレートにおける基板載置面の高さよりも低くされている、ことを特徴とする基板搬送装置が提供される。
【0008】
この基板搬送装置における複数の浮上搬送用ガイドプレートは、互いに離間した状態に隣接して配置される。このようなガイドプレートとしては、搬送すべき板状被処理物である基板が載置される基板載置面と複数の浮上用ガス噴出孔とが設けられていて、浮上した基板が搬送用アームにより搬送される際のガイドとなるものであればよい。その形状や材質などについては特に制約がない。
【0009】
これらのガイドプレートは例えば、外部のガス供給源に接続される浮上用ガス供給管を有する長方形板状体からなり、ゲートバルブを隔てて互いに隣接された複数の処理室において、搬送方向に沿って一線状に配置される。それぞれのガイドプレートには、ガス供給源から浮上用ガスが供給される。浮上用ガスとしては、ガイドプレート、基板などに対してダメージを与えないものであれば、特に制約がないが、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどが好ましく用いられる。
【0010】
それぞれのガイドプレートにおける複数(例えば100〜200個)の浮上用ガス噴出孔(例えば直径が0.5〜5.0mmの円形孔)は例えば、互いに独立した複数の噴出孔群(例えば5〜10群)から構成することができる。これらの噴出孔群は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成される。
【0011】
搬送用アームは、浮上用ガスにより浮上した基板をその基板が載置されていたガイドプレートの基板載置面から隣接する他のガイドプレートの基板載置面へ搬送するためのものである。
【0012】
搬送用アームは例えば、ベース部とガイド部とアーム部とから構成されたものが用いられる。このような搬送用アームでは、ベース部は、搬送方向に対して平行に設けられたレールに沿って水平状に往復移動することができる部分である。ガイド部は、ベース部において搬送方向に直交する方向に水平状往復移動可能に設けられた部分である。アーム部は、ガイド部において搬送方向に対して平行な方向に水平状に、かつ、載置された基板の側方に位置するように設けられた部分である。そして、アーム部の自由端である内方突出状端は、ガイド部の水平状往復移動によって基板の一部に外側から内側へ当接係合されるとともに、内側から外側へ係合解除される。
【0013】
搬送用アームを駆動するためには例えば、搬送方向に間隔を置いて配置された一対のプーリと、これらのプーリに巻き掛けられたワイヤーと、一方のプーリに接続されたモータとから構成されたものが用いられる。
【0014】
この発明による基板搬送装置は、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面の高さが、搬送元のガイドプレートにおける基板載置面の高さよりも低くされている。ここで、搬送元のガイドプレートおよび搬送先のガイドプレートの少なくとも一方は、例えば昇降機構により同ガイドプレートにおける基板載置面の高さを変化させるように構成されているのが好ましい。
【0015】
また、搬送元のガイドプレートにおける基板載置面の高さと搬送先のガイドプレートの高さとの差は、基板の大きさ、重さ、材質、あるいは基板の予備加熱処理の条件などを考慮して適宜設定される。この差は、例えば1〜10mm程度に設定される。
【0016】
また、この発明による基板搬送装置は、好ましい態様では、搬送先のガイドプレートにおける搬送元のガイドプレートを臨む端部に誘導部が設けられる。この誘導部は、搬送される基板を搬送元のガイドプレートにおける基板載置面から搬送先のガイドプレートにおける基板載置面へ誘導するためのものである。
【0017】
この誘導部は例えば、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面から端部にかけて下方に傾斜する傾斜面を有するように構成される。基板の一部が搬送元のガイドプレートの基板載置面において下方へ撓んでいるときにも、その後に浮上搬送される基板は、その撓んだ部分がこのような傾斜面に当接して上方へ向けられ、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面へ誘導される。
【0018】
ここで、誘導部が設けられたガイドプレート端部には、パーティクルを受けるための凹状のパーティクル受部がさらに設けられてもよい。なお、この明細書および特許請求の範囲において、「パーティクル」とは、基板あるいは基板搭載・搬送用トレーとガイドプレートとの摩擦によりこれらの一部が剥離して発生する粒子状小片をいう。ガイドプレート端部にパーティクル受部が設けられているときには、基板あるいはトレーとガイドプレートとの摩擦によりこれらの一部が剥離して発生したパーティクルがチャンバーの下方へ落下するのを防止することができる。従って、ゲートバルブのシール部分へのパーティクル付着を防止することができるとともに、同シール部分のメンテナンス頻度を低減することができる。
【0019】
この誘導部は、搬送補助ローラからなっていてもよい。搬送補助ローラは、搬送中に下方へ撓んだ基板の撓んだ部分をこのローラに当接させて上方へ向け、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面へ誘導する。この搬送補助ローラは、1つからなるものでもよく、搬送方向と垂直な方向に間隔を置いて複数設けられるものでもよい。
【0020】
この発明による基板搬送装置は、好ましい態様では、搬送元のガイドプレートおよび搬送先のガイドプレートのうち少なくとも一方が、昇降機構により昇降し、それによって、それぞれのガイドプレートにおける基板載置面の高さを変更することができるように設けられる。昇降機構は、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面の高さと搬送元のガイドプレートにおける基板載置面の高さとの差を所望の寸法にする。
【0021】
この発明による基板搬送装置は、場合によっては、基板が搭載され、浮上用ガスにより浮上されるトレーをさらに備え、トレーが、搬送先のガイドプレートを臨む端部に、搬送方向に向かって厚さが徐々に薄くなるテーパー部分を有するように、構成することもできる。トレーのテーパー部分は、搬送中に下方へ撓んだ基板の一部をこのテーパー部分に当接させて、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面へスムーズに誘導する。
【0022】
基板を搭載するためのトレーとしては、基板を搭載した状態でガイドプレートの上に載置され、各種処理の温度、圧力などに耐えることのできるものであれば、その形状や材質などについては特に制約されない。ただし、浮上用ガスにより浮上されるという観点からは、トレーは軽量であることが好ましく、例えばステンレス鋼あるいはアルミニウム合金からなる薄板状のもの(厚さが例えば0.5mm〜2.0mmのもの)が使用される。
【発明の効果】
【0023】
この発明による基板搬送装置は、上記のような特定構成による複数の浮上搬送用ガイドプレート、ガス供給源および搬送用アームを備えてなり、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面の高さが、搬送元のガイドプレートにおける基板載置面の高さよりも低くされている。
【0024】
従って、このような基板搬送装置によれば、基板の一部が搬送元のガイドプレートの基板載置面において下方へ撓んでいるときにも、その後に浮上搬送される基板は、その一部が搬送先のガイドプレートに引っ掛かったりそのガイドプレートの基板載置面を擦ったりすることなく、搬送先のガイドプレートの基板載置面へ移し替えることが可能になるので、従来のような搬送トラブルのおそれを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面である図1〜図13に基づいて、この発明の好ましい2つの実施の形態を説明する。なお、これらによってこの発明が限定されるものではない。
【0026】
〔実施の形態1〕
図1は、プラズマ処理装置に組み込まれた、この発明の実施の形態1における基板搬送装置の一部切欠斜視図である。図2は、図1に示された基板搬送装置を構成する第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートの斜視図である。図3〜図7は、この発明の実施の形態1における基板搬送装置の搬送の各段階を説明する構成説明図である。
【0027】
図1〜図3に示された、この発明の実施の形態1における基板搬送装置Dは、プラズマ処理装置に組み込まれている。基板搬送装置Dは、設置面40から所定の高さにおいて水平状に、かつ、互いに離間した状態に隣接して配置された第1真空室1および第2真空室2を備えてなる。これら2つの真空室1,2は、長手方向へ直線状に延びる1つのケーシングを開閉可能な1つの隔離用ゲートバルブ3により2つに区画することで構成されている。
【0028】
これらの真空室1,2はステンレス鋼製で、内面には鏡面加工が施されている。ゲートバルブ3は、昇降可能に構成され、上昇した位置で隣接する2つの真空室1,2を連通状態にし、下降した位置で隣接する2つの真空室1,2を隔離状態にする。
【0029】
第1真空室1は、プラズマ処理用基板6の仕込み(ロードロック)/取り出し(アンロードロック)のためのLL/ULチャンバーにされている。第2真空室2は、ここへ搬入された基板6に所望のプラズマ処理を行うためのプロセスチャンバーにされている。
【0030】
第1真空室としてのLL/ULチャンバー1および第2真空室としてのプロセスチャンバー2には、長方形板状体からなる浮上搬送用の第1〜第3ガイドプレート5,6,7が設けられている。第1〜第3ガイドプレート5,6,7の上面である基板載置面5a,6a,7aには、浮上搬送される/浮上搬送された基板4が載置される。第1〜第3ガイドプレート5,6,7もステンレス鋼製であり、部分的に中空構造とされている。それぞれのガイドプレート5,6,7は、表面に鏡面加工が施され、幅(短辺長さ)600mm、長さ(長辺長さ)1000mm、厚さ30mmの寸法を有している。
【0031】
LL/ULチャンバー1における第1ガイドプレート5および第2ガイドプレート6は、上下2段に設けられている。すなわち、第1ガイドプレート5および第2ガイドプレート6は、LL/ULチャンバー1の底壁41に立設された保持部42・42により、上下に所定間隔を置いて互いに平行に、かつ、水平状に固定保持されている。
【0032】
上段に設けられた第1ガイドプレート5は、基板4を加熱するためのヒータ43を内蔵している。第1ガイドプレート5は、基板4を仕込むために使用される。下段に設けられた第2ガイドプレート6は、プラズマ処理が行われた基板4を取り出すために使用される。第1ガイドプレート5および第2ガイドプレート6は、昇降機構45により両ガイドプレート5,6における基板載置面5a,6aの高さが変化するように構成されている。
【0033】
昇降機構45は、LL/ULチャンバー1の底壁41の下方で設置面40に設けられた駆動部45aと、この駆動部45aに昇降可能に連結された垂直連結部45b,水平連結部45cと、この水平連結部45cの各端部に立設されて水平連結部45cと保持部42・42とを接続し、かつ、底壁41を貫通して昇降することができる昇降用支柱45d・45dとを備えてなる。
【0034】
駆動部45aは、油圧シリンダやモータなどによって、垂直連結部45b、水平連結部45cおよび支柱45d・45dを介して保持部42・42を昇降駆動する。このような昇降機構45の作動によって、第1ガイドプレート5および第2ガイドプレート6は、LL/ULチャンバー1の内部において、両ガイドプレート5,6の上記所定間隔を維持した状態で昇降することができる。
【0035】
図3に示されたように、この基板搬送装置Dには、外部のガス供給源(図示略)からプロセスチャンバー2へプラズマ処理用反応ガスを供給するためのガス供給管60が接続されている。
【0036】
また、LL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2はそれぞれ、外部の真空ポンプ13,13に接続されている。LL/ULチャンバー1には、基板搬入・排出用扉14が設けられている。プロセスチャンバー2は、室内を所定の真空度に維持するための圧力調整バルブ15を介して下方の真空ポンプ13に接続されている。
【0037】
プロセスチャンバー2の第3ガイドプレート7はプラズマ処理用アノード電極19を兼ねている。また、アノード電極19の上方には、対向状にプラズマ処理用カソード電極20が設けられている。カソード電極20は、プロセスチャンバー2の外部におけるコンデンサ(図示略)および整合回路22を介して、高周波電源23へ電気的に接続されている。
【0038】
図1に示されたように、それぞれのガイドプレート5,6,7(第2ガイドプレート6は図示略)には、複数の浮上用ガス噴出孔8,……,8が形成されている。すなわち、それぞれのガイドプレート5,6,7の上面には、長方形短辺の延びる方向(搬送方向に直交する方向)へ1列に8個、長方形長辺の延びる方向(搬送方向に平行な方向)へ16列に配置された合計128個の円形ガス噴出孔8,……,8が形成されている。それぞれのガス噴出孔8の孔径は1.0mmである。
【0039】
これら128個のガス噴出孔8,……,8は、2列である16個ごとに独立した8つの帯状噴出孔群9,……,9に分けられている。これらの噴出孔群9,……,9は、ガイドプレート5,6,7の長辺の延びる方向である搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成されている。
【0040】
それぞれのガイドプレート5,6,7は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ互いに所定間隔を置いて形成された、8つの帯状噴出孔群9,……,9のそれぞれに対応する8本の内部溝(図示略)と、これらの内部溝のそれぞれに連通状に接続され、ガイドプレート5,6,7の内部で搬送方向へ沿って延びる8本の浮上用ガス供給管10,……,10とを備えている。
【0041】
図1に示されたように、この基板搬送装置Dには、ガイドプレート5,6,7に載置された基板4を浮上させ、浮上した基板4を外力によりLL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2の間でガイドプレート5,6,7に沿って搬送するための搬送機能部30,30が、LL/ULチャンバー1に設けられている。
【0042】
図2に示されたように、第2ガイドプレート6における第3ガイドプレート7を臨む端部(対向側端部)には、基板4を第3ガイドプレート7における基板載置面7aから第2ガイドプレート6における基板載置面6aへ誘導するための誘導部6bが設けられている。また、第3ガイドプレート7における第1ガイドプレート5を臨む端部(対向側端部)には、基板4を第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート7における基板載置面7aへ誘導するための誘導部7bが設けられている。
【0043】
第2ガイドプレート6の誘導部6bおよび第3ガイドプレート7の誘導部7bは、第3ガイドプレート7における基板載置面7aおよび第2ガイドプレート6における基板載置面6aからそれぞれの対向側端部にかけて下方に傾斜する傾斜面を有している。
【0044】
次に、図1を参照しながら、搬送機能部30,30の構成について説明する。
【0045】
図1において、それぞれの搬送機能部30は、基板4をLL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2の間で移動させる。それぞれの搬送機能部30は、LL/ULチャンバー1における第1ガイドプレート5の両側縁のそれぞれに沿って配設された搬送用アーム24と、搬送方向に間隔を置いて配置された一対のプーリ25(駆動プーリ25aおよび従動プーリ25b)と、これらのプーリ25a,25bに巻き掛けられたワイヤー26と、駆動プーリ25aに接続されたモータ27とを備えてなる。
【0046】
従動プーリ25bには、ワイヤー26のたるみを取る方向に付勢されたスプリング29が取り付けられている。スプリング29により、従動プーリ25bは搬送方向に対して平行な方向へ引っ張られ、ワイヤー26の張力が一定に保たれている。
【0047】
搬送用アーム24は、ベース部24aとガイド部24bとアーム部24cとを備えてなる。搬送用アーム24は、その一部が、ワイヤー26に連結されているとともに、LL/ULチャンバー1に水平状に設けられたレール28に載置されている。
【0048】
すなわち、ベース部24aは、ワイヤー26に連結されているとともにレール28に載置されていて、レール28に沿って水平状に往復移動することができる。ガイド部24bは、ベース部24aにおいて搬送方向に直交する方向へ水平状に往復移動することができるように設けられている。アーム部24cは、ガイド部24bにおいて搬送方向に対して平行な方向に水平状に、かつ、載置されたトレー35の側方に位置するように設けられている。アーム部24cの搬送方向への移動距離は、650mmになるように設定されている。
【0049】
アーム部24cには、その自由端に第1および第2の内方突出状端24d,24eが設けられている。内方突出状端24d,24eは、基板4における両側縁のそれぞれに、当接係合/係合解除される。
【0050】
これに関してより詳しく説明すると、ベース部24aの上面には、ギア24fが垂直回転軸(図示略)を介して設けられている。ギア24fは、ベース部24aに回転可能に軸支されており、ガイド部24bの一方側面(ギア24fに係合するギア溝が形成されている側面)に回転係合することで、ガイド部24bを搬送方向に直交する方向へ往復移動させる。
【0051】
このようなガイド部24bの往復移動によって、アーム部24cはレール28との平行関係を維持した状態で、レール28から遠ざかったり、レール28に近付いたりすることができる。そして、アーム部24cの内方突出状端24d,24eは、アーム部24cのこのような動きによって、基板4の側縁に外側(基板4の側縁に対してより遠い側)から内側(基板4の側縁に対してより近い側)へ当接係合されたり、内側から外側へ係合解除されたりする。
【0052】
この基板搬送装置Dは、搬送中の基板4の位置を検出するセンサー(図示略)と所定の制御を行う制御機能部(図示略)とをさらに備えている。
【0053】
制御機能部は、主として次のような制御を行うものである。すなわち、ゲートバルブ3を開放して、隣接するLL/ULチャンバー1とプロセスチャンバー2プラズマ処理室1とを連通させる。また、LL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2のガイドプレート5,6,7におけるガス噴出孔8,……,8から浮上用ガスを噴出させる。そして、噴出した浮上用ガスにより浮上した基板4を搬送機能部30,30によりガイドプレート5,6,7に沿って搬送させる浮上搬送制御に際して、LL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2における基板4の浮上に関与している噴出孔群9,……,9から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、基板4の浮上に関与しなくなった噴出孔群9,……,9からの浮上用ガスの噴出を順次停止する。
【0054】
以下、図3〜図7を参照しながら、この基板搬送装置Dの浮上搬送動作およびプラズマ処理操作を説明する。
【0055】
図3に示されたように、LL/ULチャンバー1の内部で第1ガイドプレート5の基板載置面5aに基板4を載置し、真空ポンプ13を作動させて、LL/ULチャンバー1を真空排気する。基板4は第1ガイドプレート5に内蔵されたヒータ43により加熱される。そして、基板4の温度が所望温度まで上昇すると、図4に示されたように、ゲートバルブ3が開かれて、LL/ULチャンバー1とプロセスチャンバー2とが連通状態になる。
【0056】
次いで、LL/ULチャンバー1内における第1ガイドプレート5の基板載置面5aに載置された基板4は、上記のように浮上され、搬送用アーム24・24によって、プロセスチャンバー2内における第3ガイドプレート7の基板載置面7aまで搬送される(図4の矢印に沿って)。
【0057】
この浮上搬送の前に、昇降機構45の作動により、第1ガイドプレート5の基板載置面5aの高さが、第3ガイドプレート7の基板載置面7aの高さよりも約3mm高くなるように、設定される(図3および図4を参照)。
【0058】
第1ガイドプレート5の基板載置面5aから第3ガイドプレート7の基板載置面7aまでの基板4の浮上搬送に際して、第1ガイドプレート5の基板載置面5aの高さが第3ガイドプレート7の基板載置面7aの高さよりも約3mm高くされており、また、第3ガイドプレート7には上記のような傾斜面からなる誘導部7bが設けられている。
【0059】
従って、基板4は、その一部が第1ガイドプレート5の基板載置面5aにおいて下方へ撓んでいるときにも、その撓んだ部分がこのような第3ガイドプレート7の誘導部7bの傾斜面に当接して上方へ向けられる。そして、基板4は、その一部が第3ガイドプレート7に引っ掛かったり第3ガイドプレート7を擦ったりすることなく、誘導部7bを介して、高さがより高い基板載置面5aから高さがより低い基板載置面7aまで、スムーズに移送される。
【0060】
次に、図5に示されたように、基板4がプロセスチャンバー2内における第3ガイドプレート7の基板載置面7aの上に移送された後、ゲートバルブ3が閉じられる。その後、ガス供給管60からプロセスチャンバー2内に反応ガスが導入され、圧力調節バルブ15により、プロセスチャンバー2内が所定圧力に維持される。
【0061】
次いで、電源23から整合回路22を通じてカソード電極20に電力が供給される。これにより、カソード電極20とアノード電極19(第3ガイドプレート7)との間にプラズマが発生して、基板4がプラズマ処理される。ここでのプラズマ処理としては、例えばプラズマCVDやプラズマエッチングが挙げられる。
【0062】
プラズマ処理が終了した後には、図6に示されたように、ゲートバルブ3が開けられ、第3ガイドプレート7の基板載置面7aに載置されていた基板4は、第2ガイドプレート6の基板載置面6aまで、上記と同様に浮上搬送される(図6の矢印に沿って)。
【0063】
この浮上搬送の前に、昇降機構45の作動により、第2ガイドプレート6の基板載置面6aの高さが、第3ガイドプレート7の基板載置面7aの高さよりも約3mm低くなるように、設定される(図6を参照)
【0064】
第3ガイドプレート7の基板載置面7aから第2ガイドプレート6の基板載置面6aまでの基板4の浮上搬送に際して、第2ガイドプレート6の基板載置面6aの高さが第3ガイドプレート7の基板載置面7aの高さよりも約3mm低くされており、また、第2ガイドプレート6には上記のような傾斜面からなる誘導部6bが設けられている。
【0065】
従って、基板4は、その一部が第3ガイドプレート7の基板載置面7aにおいて下方へ撓んでいるときにも、その撓んだ部分がこのような第2ガイドプレート6の誘導部6bの傾斜面に当接して上方へ向けられる。そして、基板4は、その一部が第2ガイドプレート6に引っ掛かったり第2ガイドプレート6を擦ったりすることなく、誘導部6bを介して、高さがより高い基板載置面7aから高さがより低い基板載置面6aまで、スムーズに移送される。
【0066】
次に、図7に示されたように、基板4がLL/ULチャンバー1内における第2ガイドプレート6の基板載置面6aの上に移送された後、ゲートバルブ3が閉じられる。その後、LL/ULチャンバー1がリークされて、基板搬入・排出用扉14が開けられ、基板4がLL/ULチャンバー1から取り出される。
【0067】
ここで、基板4を取り出すに際して、第1ガイドプレート5へではなく、第2ガイドプレート6へ戻されるのは、第1ガイドプレート5は内蔵されたヒータ43により加熱されて温度が高いことから、プラズマ処理後の温度降下に時間がかかるためと、基板4のプラズマ処理中に、次の基板4を第1ガイドプレート5の基板載置面5aに準備しておくためとである。
【0068】
この基板搬送装置Dによれば、基板4の一部が搬送元のガイドプレート(第1ガイドプレート5または第3ガイドプレート7)の基板載置面(5aまたは7a)において下方へ撓んでいるときにも、その撓んだ部分が搬送先のガイドプレート(第3ガイドプレート7または第2ガイドプレート6)の誘導部(7bまたは6b)の傾斜面に当接して上方へ向けられる。
【0069】
そして、基板4は、その一部が搬送先のガイドプレート(第3ガイドプレート7または第2ガイドプレート6)に引っ掛かったりそのガイドプレートを擦ったりすることなく、誘導部(7bまたは6b)を介して、高さがより高い基板載置面(5aまたは7a)から高さがより低い基板載置面(7aまたは6a)まで、スムーズに移送される。従って、基板搬送装置Dによれば、従来のような搬送トラブルのおそれを防止することができる。
【0070】
〔実施の形態1の変形例〕
図8〜図11にはそれぞれ、実施の形態1における基板搬送装置Dを構成する第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートに代わって設けられた別の第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレート(変形例1〜4)が示されている。
【0071】
〔変形例1〕
図8に示された、実施の形態1における変形例1の第2ガイドプレート36は、基板載置面36aを有する本体部と、この本体部における第3ガイドプレート37を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第3ガイドプレート37における基板載置面37aから第2ガイドプレート36における基板載置面36aへ誘導するための誘導部としての誘導板36bとからなっている。この誘導板36bは、本体部の基板載置面36aにおける対向側端部に取り付けられたものであり、基板載置面36aから下方へゆるやかに傾斜する凸状湾曲面を有している。
【0072】
同じように、この変形例1の第3ガイドプレート37は、基板載置面37aを有する本体部と、この本体部における第1ガイドプレート5を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート37における基板載置面37aへ誘導するための誘導部としての誘導板37bとからなっている。この誘導板37bは、本体部の基板載置面37aにおける対向側端部に取り付けられたものであり、基板載置面37aから下方へゆるやかに傾斜する凸状湾曲面を有している。
【0073】
この変形例1における他の部分の構成は、実施の形態1における基板搬送装置Dのそれと実質的に同一である。
【0074】
〔変形例2〕
図9に示された、実施の形態1における変形例2の第2ガイドプレート46は、基板載置面46aを有する本体部と、この本体部における第3ガイドプレート47を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第3ガイドプレート47における基板載置面47aから第2ガイドプレート46における基板載置面46aへ誘導するための誘導部としての誘導板46bとからなっている。この誘導板46bは、本体部の基板載置面46aにおける対向側端部に取り付けられたものであり、基板載置面46aから下方へゆるやかに傾斜する凸状湾曲面と、この凸状湾曲面に連なる凹状湾曲面とを有している。そして、この凹状湾曲面はパーティクルを受けるための凹状のパーティクル受部46cにされている。
【0075】
同じように、この変形例2の第3ガイドプレート47は、基板載置面47aを有する本体部と、この本体部における第1ガイドプレート5を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート47における基板載置面47aへ誘導するための誘導部としての誘導板47bとからなっている。この誘導板46bは、本体部の基板載置面46aにおける対向側端部に取り付けられたものであり、基板載置面46aから下方へゆるやかに傾斜する凸状湾曲面と、この湾曲面に連なる凹状湾曲面とを有している。そして、この凹状湾曲面はパーティクルを受けるための凹状のパーティクル受部47cにされている。
【0076】
この変形例2における他の部分の構成は、実施の形態1における基板搬送装置Dのそれと実質的に同一である。
【0077】
〔変形例3〕
図10に示された、実施の形態1における変形例3の第2ガイドプレート56は、基板載置面56aを有する本体部と、この本体部における第3ガイドプレート57を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第3ガイドプレート57における基板載置面57aから第2ガイドプレート56における基板載置面56aへ誘導するための誘導部としての搬送補助ローラ56bとからなっている。
【0078】
第2ガイドプレート56の搬送補助ローラ56bは、図10に示されたように、1つの細長いローラからなるものである。搬送補助ローラ56bは、搬送中に下方へ撓んだ基板4の撓んだ部分をこのローラ56bに当接させて上方へ向け、第3ガイドプレート57における基板載置面57aから第2ガイドプレート56における基板載置面56aへ誘導する。
【0079】
同じように、この変形例3の第3ガイドプレート57は、基板載置面57aを有する本体部と、この本体部における第1ガイドプレート5を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート57における基板載置面57aへ誘導するための誘導部としての搬送補助ローラ57bとからなっている。
【0080】
第3ガイドプレート57の搬送補助ローラ57bも、図10に示されたように、1つの細長いローラからなるものである。搬送補助ローラ57bは、搬送中に下方へ撓んだ基板4の撓んだ部分をこのローラ57bに当接させて上方へ向け、第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート57における基板載置面57aへ誘導する。
【0081】
この変形例3における他の部分の構成は、実施の形態1における基板搬送装置Dのそれと実質的に同一である。
【0082】
〔変形例4〕
図11に示された、実施の形態1における変形例4の第2ガイドプレート66は、基板載置面66aを有する本体部と、この本体部における第3ガイドプレート67を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第3ガイドプレート67における基板載置面67aから第2ガイドプレート66における基板載置面66aへ誘導するための誘導部としての搬送補助ローラ66bとからなっている。
【0083】
第2ガイドプレート66の搬送補助ローラ66bは、図11に示されたように、搬送方向と垂直な方向に等間隔を置いて設けられた5つの小ローラからなるものである。搬送補助ローラ66bは、搬送中に下方へ撓んだ基板4の撓んだ部分をこのローラ66bに当接させて上方へ向け、第3ガイドプレート67における基板載置面67aから第2ガイドプレート66における基板載置面66aへ誘導する。
【0084】
同じように、この変形例4の第3ガイドプレート67は、基板載置面67aを有する本体部と、この本体部における第1ガイドプレート5を臨む端部(対向側端部)に設けられ、基板4を第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート67における基板載置面67aへ誘導するための誘導部としての搬送補助ローラ67bとからなっている。
【0085】
第3ガイドプレート67の搬送補助ローラ67bも、図11に示されたように、搬送方向と垂直な方向に等間隔を置いて設けられた5つの小ローラからなるものである。搬送補助ローラ67bは、搬送中に下方へ撓んだ基板4の撓んだ部分をこのローラ67bに当接させて上方へ向け、第1ガイドプレート5における基板載置面5aから第3ガイドプレート67における基板載置面67aへ誘導する。
【0086】
この変形例4における他の部分の構成は、実施の形態1における基板搬送装置Dのそれと実質的に同一である。
【0087】
〔実施の形態2〕
図12は、プラズマ処理装置に組み込まれた、この発明の実施の形態2における基板搬送装置の一部切欠斜視図である。図13は、実施の形態2における基板搬送装置を構成する基板搭載用トレーの平面図である。
【0088】
図12に示されたように、実施の形態2における基板搬送装置Eは、実施の形態1における基板搬送装置Dと同一のLL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2を備えてなる。
【0089】
この基板搬送装置Eでは、実施の形態1における基板搬送装置Dとは異なり、図13に示すように、基板4を搭載するためのトレー35が使用されている。このトレー35は、ステンレス鋼製であって、その裏面には、滑らかな搬送移動を実現するために鏡面加工が施されている。
【0090】
トレー35は、搬送方向に対して平行にされる両側縁がある長方形本体部35aと、この本体部35aにおける両側縁のそれぞれから部分的に外側へ張り出すように設けられて、トレー35が搬送用アーム24によって搬送される際に搬送用アーム24が当接状に係合/係合解除する合計6つの張出部35b,35b,35c,35c,35d,35dとを有している。トレー35は、LL/ULチャンバー1およびプロセスチャンバー2における第1〜第3ガイドプレート5,6,7に載置された際に本体部35aおよび張出部35b,……,35dのうちの張出部35b,……,35dだけがガイドプレートの側縁からはみ出るように構成されている。
【0091】
本体部35aの両端部のそれぞれには、搬送方向に向かって厚さが本体部35aの厚さよりも徐々に薄くなるテーパー部分35e,35eが設けられている。
【0092】
この基板搬送装置Eには、実施の形態1における基板搬送装置Dと同一の搬送用アーム24が設けられている。この搬送用アーム24は、実施の形態1における基板搬送装置Dの搬送用アーム24と同じように、ベース部24aとガイド部24bとアーム部24cとを備えてなる。
【0093】
アーム部24cには、その自由端に第1および第2の内方突出状端24d,24eが設けられている。内方突出状端24d,24eは、トレー35における張出部35b,……,35dのそれぞれに、当接係合/係合解除される。
【0094】
これに関してより詳しく説明すると、上記したガイド部24bの往復移動によって、アーム部24cはレール28との平行関係を維持した状態で、レール28から遠ざかったり、レール28に近付いたりすることができる。そして、アーム部24cの内方突出状端24d,24eは、アーム部24cのこのような動きによって、トレー35の張出部35b,……,35dの1つの突出部分に外側(トレー35の本体部35aの側縁に対してより遠い側)から内側(トレー35の本体部35aの側縁に対してより近い側)へ当接係合されたり、内側から外側へ係合解除されたりする。
【0095】
実施の形態2における基板搬送装置Eの他の部分に関する構成は、実施の形態1における基板搬送装置Dのそれと実質的に同一である。
【0096】
この発明の実施の形態2における基板搬送装置Eによれば、トレー35のテーパー部分35e,35eが、搬送中に下方へ撓んだ基板4の一部をこのテーパー部分35e,35eに当接させて、搬送先のガイドプレート(第3ガイドプレート7または第2ガイドプレート6)における基板載置面(7aまたは6a)へスムーズに誘導する。従って、従来のような搬送トラブルのおそれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】図1は、プラズマ処理装置に組み込まれた、この発明の実施の形態1における基板搬送装置の一部切欠斜視図である。
【図2】図2は、図1に示された基板搬送装置を構成する第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートの斜視図である。
【図3】図3は、図1に示された基板搬送装置における搬送の1段階を説明する構成説明図である。
【図4】図4は、図1に示された基板搬送装置における搬送の別の1段階を説明する構成説明図である。
【図5】図5は、図1に示された基板搬送装置における搬送の別の1段階を説明する構成説明図である。
【図6】図6は、図1に示された基板搬送装置における搬送の別の1段階を説明する構成説明図である。
【図7】図7は、図1に示された基板搬送装置における搬送の別の1段階を説明する構成説明図である。
【図8】図8は、図2に示された第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートの変形例1を示す斜視図である。
【図9】図9は、図2に示された第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートの変形例2を示す斜視図である。
【図10】図10は、図2に示された第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートの変形例3を示す斜視図である。
【図11】図11は、図2に示された第2ガイドプレートおよび第3ガイドプレートの変形例4を示す斜視図である。
【図12】図12は、プラズマ処理装置に組み込まれた、この発明の実施の形態2における基板搬送装置の一部切欠斜視図である。
【図13】図13は、図12に示された基板搬送装置を構成する平面図である。
【符号の説明】
【0098】
1・・・第1真空室(LL/ULチャンバー)
2・・・第2真空室(プロセスチャンバー)
3・・・ゲートバルブ
4・・・基板
5・・・第1ガイドプレート
5a・・基板載置面
6・・・第2ガイドプレート
6a・・基板載置面
6b・・誘導部
7・・・第3ガイドプレート
7a・・基板載置面
7b・・誘導部
8・・・ガス噴出孔
9・・・ガス噴出孔群
10・・・ガス供給管
13・・・真空ポンプ
14・・・基板搬入・搬出用扉
15・・・圧力調整バルブ
19・・・アノード電極
20・・・カソード電極
22・・・整合回路
23・・・高周波電源
24・・・搬送用アーム
24a・・ベース部
24b・・ガイド部
24c・・アーム部
24d・・内方突出状端
24e・・内方突出状端
24f・・ギア
25・・・プーリ
26・・・ワイヤー
27・・・モータ
28・・・レール
29・・・スプリング
30・・・搬送機能部
35・・・トレー
35a・・本体部
35b・・第1張出部
35c・・第2張出部
35d・・第3張出部
35e・・テーパー部分
36・・・第2ガイドプレート
36a・・基板載置面
36b・・誘導部
37・・・第3ガイドプレート
37a・・基板載置面
37b・・誘導部
45・・・昇降機構
46・・・第2ガイドプレート
46a・・基板載置面
46b・・誘導部
46c・・パーティクル受部
47・・・第3ガイドプレート
47a・・基板載置面
47b・・誘導部
47c・・パーティクル受部
56・・・第2ガイドプレート
56a・・基板載置面
56b・・誘導部
57・・・第3ガイドプレート
57a・・基板載置面
57b・・誘導部
60・・・ガス供給管
66・・・第2ガイドプレート
66a・・基板載置面
66b・・誘導部
67・・・第3ガイドプレート
67a・・基板載置面
67b・・誘導部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板が載置される基板載置面と基板を浮上させるための複数の浮上用ガス噴出孔とを有し、互いに離間した状態に隣接して配置された複数の浮上搬送用ガイドプレートと、
それぞれのガイドプレートへ浮上用ガスを供給するガス供給源と、
浮上した基板を搬送元のガイドプレートから隣接する搬送先のガイドプレートへ搬送するための搬送用アームと
を備えてなり、
搬送先のガイドプレートにおける基板載置面の高さが、搬送元のガイドプレートにおける基板載置面の高さよりも低くされている、
ことを特徴とする基板搬送装置。
【請求項2】
搬送先のガイドプレートにおける搬送元のガイドプレートを臨む端部に、搬送される基板を搬送元のガイドプレートにおける基板載置面から搬送先のガイドプレートにおける基板載置面へ誘導するための誘導部が設けられている、請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項3】
誘導部は、搬送先のガイドプレートにおける基板載置面から端部にかけて下方に傾斜する傾斜面を有している、請求項2に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
誘導部が設けられたガイドプレート端部には、パーティクルを受けるための凹状のパーティクル受部がさらに設けられている、請求項3に記載の基板搬送装置。
【請求項5】
誘導部は、搬送補助ローラからなっている、請求項2に記載の基板搬送装置。
【請求項6】
搬送補助ローラは、搬送方向と垂直な方向に間隔を置いて複数設けられている、請求項5に記載の基板搬送装置。
【請求項7】
搬送元のガイドプレートおよび搬送先のガイドプレートのうち少なくとも一方は、昇降機構により昇降し、それによって、同ガイドプレートにおける基板載置面の高さを変更することができるように設けられている、請求項1〜6のいずれか1つに記載の基板搬送装置。
【請求項8】
基板が搭載され、浮上用ガスにより浮上されるトレーをさらに備え、
トレーは、搬送先のガイドプレートを臨む端部に、搬送方向に向かって厚さが徐々に薄くなるテーパー部分を有している、請求項1〜7のいずれか1つに記載の基板搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−40755(P2010−40755A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201876(P2008−201876)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】