説明

外装材

【課題】 騒音の低減性能を好適なものとしつつ、耐久性能を好適なものとすることができる外装材を提供する。
【解決手段】 外装材であるフェンダライナ14は、最外層となる表層21と、該表層21とタイヤハウス13の外面13aとの間に配設される内層22とを有している。これら表層21及び内層22は、それぞれ不織布から形成されている。そして、表層21を形成する不織布は、内層22を形成する不織布に比べ、かさ比重が高く、繊維径が小さくされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばフェンダライナ、アンダープロテクタ等の車両におけるボディ下部の外面上に取り付けられる外装材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両のボディ下部には、雨水や泥等の付着によるボディの汚損、砂利、小石等の跳ね上げによるボディの傷つき等を抑制するべく、フェンダライナ、アンダープロテクタ等の外装材が取り付けられている。この外装材は、汚損、傷つき等に十分に耐え得る剛性を確保するという観点から、合成樹脂、合成ゴム等を材料として、硬質に形成されていた。しかし、このような硬質の外装材は、該外装材に雨水、泥、砂利、小石等が当たった際に衝突音(衝撃音)を発してしまう。そして、このような衝突音は、ボディを介して車室内に伝達されてしまう。従って、硬質の外装材は、車室内における静粛性能の向上に寄与し得ず、時には騒音源とすらなり得る。
【0003】
そこで、こうした衝突音(衝撃音)を緩和するべく、例えば特許文献1には、硬質繊維板からなるフェンダライナが開示されている。なお、この硬質繊維板は、繊維を、バインダーで結着したり、ホットメルト樹脂粉末で融着したり、あるいは低融点繊維を混合して加熱融着したり等して形成されたものである。そして、特許文献1には、硬質繊維板からなるフェンダライナは、軽量でクッション性があり、土砂、小石、水等の衝突による衝撃を緩和するため、衝撃音の発生が低減されることが記載されている。
【0004】
一方、例えば特許文献2には、不織布を含むシート状成形体からなる外装材及びそれを備えたアンダープロテクタが開示されている。不織布は、物理的に多数の繊維を交絡させる、あるいはバインダーで結着して多数の繊維を交絡させる等の方法で形成されるものである。従って、不織布を含むシート状成形体からなる外装材及びそれを備えたアンダープロテクタは、交絡する繊維同士によって囲まれた微小な空間(セル)を有している。そして、このセルによって吸音効果が発揮されることにより、パターンノイズや衝撃音等が吸収され、車内への騒音の伝達が低減される。また、特許文献2には、シート状成形体が、複数の層が積層された積層構造を有するものであること、少なくとも一方の表面に配置される層に対して他の層で他の機能を付与させることができることが記載されている。なお、「パターンノイズ」とは、タイヤのトレッド(路面に接触する部分)が路面に接することで生じる騒音(擦過音)である。
【特許文献1】特開2000−264255号公報
【特許文献2】特開2004−359066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近時の車両では、車室内における静粛性能に対する向上の要望が増加する傾向にある。このような傾向は、一部の車両に限らず車両全般に見られ、なかでも環境への配慮という観点から開発されたハイブリット式車両、燃料電池式車両で顕著なものとなっている。このような要望に応えるべく、近時の車両にあっては、内燃機関、モータ等といった動力機関の駆動音、トランスミッションのギアノイズ等といった動力伝達系統の駆動音等が低減される傾向にある。さらに、こうした駆動音を低減したうえで、車室内で認識される騒音の低減が重要な課題とされる。
【0006】
車室内で認識される騒音の源となる音としては、上記のような衝撃音、パターンノイズ等は言うに及ばず、ロードノイズも挙げられる。この「ロードノイズ」とは、タイヤの振動がサスペンションを介してボディに伝達され、そのボディの振動によって車室内の空気が振動されて生じる騒音(こもり音)である。また、衝撃音、パターンノイズ等は、これらがボディを介して車室内の空気へ振動を伝達した結果、車室内で騒音として認識されると考えられる。これら衝撃音、パターンノイズ、ロードノイズ等は、根元から絶つことが非常に困難な音である。従って、騒音の低減を図るには、該騒音が車室内で認識されないように、衝撃音、パターンノイズ、ロードノイズ等によるボディの振動を抑制する必要がある。
【0007】
さて、騒音のさらなる低減を図る場合、特許文献1であれば、土砂、小石、水等の衝突(チッピング)時における衝撃の緩和性能を向上させるため、クッション性を向上させることが考慮される。しかし、このようにクッション性を向上させる場合には、剛性の低下も予測されるため、チッピングに対する耐久性能の低下が懸念される。なお、特許文献1には、チッピングによる衝撃音を低減することについては記載されているものの、パターンノイズ、ロードノイズ等のような擦過音やこもり音を低減することについては開示乃至示唆されていない。また、特許文献2には、セルを数多く形成させるほど吸音効果が高まることが記載されているが、単純にセルの数を多くすることは剛性の低下を招く可能性も内包しており、この場合もチッピングに対する耐久性能の低下が懸念される。従って、騒音の低減性能と、チッピングに対する耐久性能とは、必ずしも両立し得ず、外装材の設計を困難なものとしていた。
【0008】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、騒音の低減性能を好適なものとしつつ、耐久性能を好適なものとすることができる外装材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の外装材の発明は、車両におけるボディ下部のうち少なくとも一部に対応する形状とされ、該ボディ下部の外面上に取り付けられる外装材であって、前記ボディ下部の外面上に取り付けられた場合、最外層に配置される表層と、該表層と前記ボディ下部との間に配置される内層とを有し、前記表層及び前記内層は、それぞれが多数の繊維をシート状に成形してなる不織布から形成されており、前記表層を形成する不織布は、前記内層を形成する不織布よりも、かさ比重が高くされ、さらに繊維径が小さくされることを要旨とする。
【0010】
上記構成によれば、外装材は、少なくとも表層と内層とを積層して形成される積層構造を有しており、その表層が最外層に配置されるように、ボディ下部の外面上に取り付けられる。これら表層及び内層は、各々が不織布から形成されているため、繊維同士によって囲まれた多数の微小な空間(セル)をそれぞれが有しており、これらセルが吸音効果を発揮することによって騒音の低減性能を発揮する。また、表層は、内層に比べてかさ比重が高くされることから、内層よりも繊維密度が高まっており、剛性が増している。従って、この表層を最外層に配置することにより、外装材は、チッピング等に対して十分に耐え得る耐久性能を発揮する。さらに、表層は、内層に比べて繊維径が小さくされることから、繊維同士によって囲まれてなる微小な空間(セル)が形成されやすくなる。このため、表層は、内層より繊維密度が高まった状態とされても、セルを有することにより、吸音効果を十分に発揮し得る。従って、セルを有する表層を最外層に配置することにより、外装材は、衝撃音、擦過音、こもり音等の騒音に対して、該騒音の低減性能を十分に発揮する。その結果、外装材において、騒音の低減性能を好適なものとしつつ、耐久性能を好適なものとすることができる。
【0011】
請求項2に記載の外装材の発明は、請求項1に記載の発明において、前記内層を形成する不織布には、ポリアミド繊維を含ませることを要旨とする。
上記構成によれば、ポリアミド繊維(ナイロン繊維)は、耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐疲労性に優れるため、外装材における耐久性の向上を図ることができる。
【0012】
請求項3に記載の外装材の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記表層を形成する不織布は、かさ比重が0.3g/cm以上、0.8g/cm以下であることを要旨とする。
【0013】
上記構成によれば、外装材において、騒音の低減性能を好適に発揮させつつ、耐久性能を好適に維持することができる。
請求項4に記載の外装材の発明は、請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の発明において、前記表層を形成する不織布は、繊維径が、前記内層を形成する不織布の繊維径の50%以上、90%以下であることを要旨とする。
【0014】
上記構成によれば、外装材において、耐久性能を好適に維持しつつ、騒音の低減性能を好適に発揮させることができる。
請求項5に記載の外装材の発明は、請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の発明において、前記表層を形成する不織布は、繊維径が5μm以上、20μm以下であることを要旨とする。
【0015】
上記構成によれば、外装材において、耐久性能を好適に発揮させつつ、騒音の低減性能を好適に維持することができる。
請求項6に記載の外装材の発明は、請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の発明において、前記表層及び前記内層のうち少なくとも何れか一方を形成する不織布には、繊維同士を接合するためのバインダーを含ませるとともに、該バインダーが繊維状に形成されることを要旨とする。
【0016】
上記構成によれば、バインダーが繊維状に形成されることにより、繊維とバインダーとによって囲まれた部分にもセルを形成することができ、バインダーを使用した場合における騒音の低減性能の低下を抑制することができる。
【0017】
請求項7に記載の外装材の発明は、請求項1から請求項6のうち何れか一項に記載の発明において、前記内層と前記ボディ下部との間に配置される空気層を有することを要旨とする。
【0018】
上記構成によれば、内層とボディ下部との間に設けられた空気層が吸音効果を発揮することにより、騒音の低減性能の向上を図ることができる。
請求項8に記載の外装材の発明は、請求項1から請求項7のうち何れか一項に記載の発明において、前記ボディ下部のうち、タイヤハウスの外面に沿う形状とされることにより、該タイヤハウスの外面を被覆するためのフェンダライナとして構成されることを要旨とする。
【0019】
上記構成によれば、チッピングが発生しやすく、さらに騒音が侵入しやすいタイヤハウスにおいて、不織布から形成されるフェンダライナが、チッピングに耐えつつ、吸音性能を発揮することにより、車室内における静粛性能の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、騒音の低減性能を好適なものとしつつ、耐久性能を好適なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の外装材をフェンダライナに具体化した一実施形態について説明する。
図1は、車両に、フェンダライナを取り付けた状態を示す概略図である。車両11の前部において、ボディを構成するフェンダ11aの下部にはタイヤ12を収容するためのタイヤハウス13が設けられている。このタイヤハウス13は、車両下方向及び車両横方向(紙面に対して直交方向)に開放されており、その外面13aが路面12aと向き合うように配設されている。そして、タイヤハウス13の外面13aには、フェンダライナ14が添設されている。このフェンダライナ14は、タイヤハウス13の外面13aを被覆することにより、タイヤ12が路面12aから跳ね上げる小石、泥、砂利、雨水、氷塊(雪)等による傷つきから、該外面13aを保護している。さらに、このフェンダライナ14は、小石等が外面13aに衝突して発生する衝撃音(チッピングノイズ)、車両11の走行時に路面12aとタイヤ12との接触によって生じる擦過音(パターンノイズ)、こもり音(ロードノイズ)等といった騒音を低減する騒音低減性能を発揮することにより、車室内における静粛性能の向上に寄与している。
【0022】
図2及び図3は、フェンダライナ14をそれぞれ車両11の外側及び内側から見た状態を示す斜視図である。フェンダライナ14は、前記タイヤハウス13に対応する形状となるように、シート材15をタイヤハウス13の外面13aに沿う形状とすることによって成形されたものである。フェンダライナ14の外縁部には、複数の取付孔16が透設されている。これら取付孔16を介してピン、ネジ等がタイヤハウス13に嵌着、あるいは螺着されることにより、フェンダライナ14は、タイヤハウス13に固定されている。フェンダライナ14の中央部には、前記タイヤ12を支持するサスペンション(図示略)を収容するためのサス孔17が設けられている。このサス孔17は、フェンダライナ14とサスペンションとの接触を避けることにより、フェンダライナ14が該サスペンションと接触することによって生じる擦過音等といった騒音の発生を抑制している。
【0023】
また、フェンダライナ14の表面(内面)には、ビード18が突設されている。このビード18は、フェンダライナ14の内面をタイヤハウス13の外面13aに向かってコ字状に突出させて形成された2つの突条によって構成されている。そして、このビード18は、フェンダライナ14を補強することにより、該フェンダライナ14の剛性の向上に寄与している。さらに、このビード18は、フェンダライナ14をタイヤハウス13に取り付けた場合、その表面がタイヤハウス13の外面13aに接触されることにより、フェンダライナ14の内面の大半をタイヤハウス13の外面13aから離隔させる。このように、当該ビード18は、フェンダライナ14の内面の大半をタイヤハウス13の外面13aから離隔させることにより、該内面とタイヤハウス13の外面13aとの間に空気層19を形成するべく利用されている(図4参照)。
【0024】
図4は、図1の4−4指示線におけるフェンダライナ14の断面構造を示す模式図である。フェンダライナ14は、シート材15からなる層と、前記空気層19とが積層された積層構造を有している。さらに、シート材15には、複数の層が積層された積層構造を有するものが使用されている。なお、本実施形態において、シート材15は、2つの層が積層されてなる積層構造とされている。すなわち、このシート材15は、フェンダライナ14がタイヤハウス13の外面13a上に取り付けられた場合に、フェンダライナ14の最外層を構成する表層21と、該表層21とタイヤハウス13の外面13aとの間に配設される内層22とを有している。これら表層21と、内層22とは、それぞれが不織布を材料として形成されている。そして、フェンダライナ14は、シート材15からなる層である表層21及び内層22と、該内層22とタイヤハウス13の外面13aとの間に配設される空気層19との3つの層が積層されてなる積層構造とされている。
【0025】
前記表層21は、多数の第1繊維23と、バインダーであるバインダー繊維24とから構成されている。第1繊維23は、表層21を形成する不織布の主繊維である。バインダー繊維24は、多数の第1繊維23を互いに接合するための繊維である。この表層21は、第1繊維23同士、バインダー繊維24同士、あるいは第1繊維23及びバインダー繊維24が相互に交絡した状態とされることにより、網目状構造とされている。そして、表層21の内部には、第1繊維23同士、バインダー繊維24同士、あるいは第1繊維23及びバインダー繊維24により囲まれた極めて微小な空間であるセル25が多数形成されている。
【0026】
前記内層22は、多数の第2繊維26及び第3繊維27と、バインダーであるバインダー繊維24とから構成されている。第2繊維26は、内層22を形成する不織布の主繊維である。第3繊維27は、第2繊維26とともに不織布を構成するとともに、内層22の嵩を増すべく含ませている。また、バインダー繊維24は、前記表層21のバインダー繊維24と同じく、多数の第2繊維26及び第3繊維27を接合している。当該内層22は、第2繊維26同士、第3繊維27同士、バインダー繊維24同士、あるいは第2繊維26、第3繊維27及びバインダー繊維24のうち少なくとも何れか2つが相互に交絡した状態とされることにより、網目状構造とされている。そして、内層22の内部には、第2繊維26、第3繊維27、バインダー繊維24の各繊維により囲まれた極めて微小な空間であるセル25が多数形成されている。
【0027】
前記表層21及び前記内層22は、それらの境界で第1繊維23、バインダー繊維24、第2繊維26、第3繊維27が相互に交絡する、あるいはバインダー繊維24がこれら繊維同士を融着することにより、互いに接合されている。これら表層21及び内層22はそれぞれが、いわゆる「セル25の集合体」として構成されている。そして、これらセル25がそれぞれ吸音効果を発揮することにより、フェンダライナ14は、騒音を低減する機能を発揮する。
【0028】
フェンダライナ14において、表層21を形成する不織布は、タイヤ12が跳ね上げる小石、泥、砂利、雨水、氷塊(雪)等の衝突(チッピング)に対して好適な耐久性能を付与するという観点から、内層22を形成する不織布よりもかさ比重が高くされている。この「かさ比重」とは、見かけの比重を示す値であり、かさ比重が高くなるにつれて、不織布の繊維密度が高くなる。すなわち、表層21は、内層22よりも不織布のかさ比重が高くされることにより、繊維(第1繊維23)が緊密に詰められており、その剛性が内層22の剛性よりも高くなる。そして、フェンダライナ14は、剛性の高い表層21が最外層となるようにタイヤハウス13に取り付けられることにより、チッピングに対して好適に耐え得るものとなる。
【0029】
表層21を形成する不織布のかさ比重を高くする場合、好適な耐久性能を付与するという観点において、剛性が高まる以外にも、表層21の表面における平滑性が向上するという利点もある。すなわち、不織布からなる表層21は、かさ比重が高くなる(繊維密度が高くなる)につれ、繊維(第1繊維23)が緊密に詰められるため、その表面における繊維の毛羽立ちが低減する。このように、繊維の毛羽立ちが低減し、平滑性が向上した場合、タイヤ12が跳ね上げた小石等が表層21の表面で繊維に絡み付き、固着することを抑制することができる。その結果、フェンダライナ14は、汚損に対して好適に耐え得るものとなり、長期間にわたって使用できるとともに、小石等の絡み付き、あるいは除去に伴う繊維の断線を抑制することができる。
【0030】
また、表層21を形成する不織布のかさ比重を高くする場合、好適な騒音の低減性能を付与するという観点においても利点を有する。すなわち、車両11における、いわゆる「騒音」について考慮した場合、例えばパターンノイズのように空気を媒介として伝播される騒音と、例えばチッピングノイズ、ロードノイズ等のようにボディ等の固体を媒介として伝播される騒音とがある。これら騒音のうち、空気を媒介とする騒音は、「吸音効果」によって低減することができる。つまり、表層21及び内層22の各セル25を騒音が通過しようとする際、前述したように各セル25が吸音効果を発揮する。その結果、フェンダライナ14は、空気を媒介とする騒音を吸音することにより、該騒音を低減する。
【0031】
一方、固体を媒介として伝播される騒音は、「制振効果」によって低減することができる。つまり、フェンダライナ14は、不織布のかさ比重(繊維密度)を高めることで剛性が高まった表層21と、該表層21よりも柔らかい内層22とを備えることにより、強度及び柔軟性の双方を兼ね備えるものとなる。その結果、フェンダライナ14は、騒音によって生じる振動に抗して変形しにくくなり、さらには振動を柔軟に吸収するという制振効果を発揮することにより、固体を媒介として伝播される騒音を低減する。
【0032】
さらに、フェンダライナ14において、前記空気層19は、空気のみによって構成されている。この空気層19は、吸音効果を発揮しつつ、制振効果を発揮することにより、フェンダライナ14による騒音の低減性能を向上させる。つまり、表層21及び内層22を通り抜けた騒音が空気を媒介として伝播される場合、空気層19は、その媒介となって伝播される騒音の位相をずらすことにより、吸音効果を発揮する。このように位相をずらされた騒音は、いわゆる「騒音」として認識されにくい音となる。また、空気層19は、固体である表層21、あるいは固体である内層22が騒音によって振動された場合でも、これら表層21又は内層22とタイヤハウス13との接触を抑制し、該振動のタイヤハウス13への伝播を抑えることにより、制振効果を発揮する。その結果、フェンダライナ14は、空気層19が吸音効果及び制振効果を発揮することにより、空気及び固体を媒介とする騒音を低減する。
【0033】
また、フェンダライナ14においては、この空気層19の体積を変更することにより、低減したい騒音の周波数帯に応じ、吸音効果を発揮する周波数帯を適宜調整することができる。このように空気層19の体積を変更する場合、その変更は、ビード18の高さ、つまりは空気層19の厚みを変えることによって行う。具体的に、空気層19の厚みは、騒音の低減性能を好適に向上させつつ、フェンダライナ14をタイヤハウス13の内部に好適に収容するという観点から、好ましくは5mm以上、40mm以下である。空気層19の厚みが5mm未満の場合、空気層19が十分な吸音効果を発揮することができず、騒音の低減性能の向上に十分に寄与し得なくなるおそれがある。一方、空気層19の厚みが40mmを超える場合、十分な吸音効果を発揮することは可能であるものの、フェンダライナ14の取り付けに要するスペースが嵩み、フェンダライナ14をタイヤハウス13の内部に収容することができなくなるおそれがある。なお、空気層19の厚みを適宜変更して2000Hzの音に対する吸音率を測定した結果、吸音率は、厚みが0mmの場合は7%、5mmの場合は30%、10mmの場合は63%、20mmの場合は90%、40mmの場合は95%であった。この結果から、空気層19の厚みを5mm以上、40mm以下とすることで、フェンダライナ14に好適な騒音低減性能を付与可能であることが示された。
【0034】
なお、このフェンダライナ14は、「遮音効果」も発揮することができると考えられる。つまり、表層21は、かさ比重が高められているため、該表層21が振動されにくくなることで騒音による振動の伝播を抑制する、いわゆる遮音材として機能することが予想される。その結果、空気を媒介とする騒音に対し、フェンダライナ14は、「遮音効果」を発揮することにより、該騒音を低減する。
【0035】
加えて、当該フェンダライナ14は、車両11の車室内へ侵入する騒音の低減のみならず、車両11外部へ漏れ出そうとする騒音をも低減する。すなわち、フェンダライナ14は、車両11のエンジンノイズ、モータノイズ等のような、車両11内部から車両11外部へ漏れ出そうとする騒音に対しても、上記のような吸音効果、制振効果及び遮音効果のうち少なくとも何れか1つを発揮する。従って、車両11外部へ漏れ出そうとする騒音がフェンダライナ14によって低減されることにより、該フェンダライナ14を備える車両11は、環境配慮に高度に寄与し得るものとなる。
【0036】
具体的に、表層21を形成する不織布のかさ比重は、騒音の低減性能を好適に発揮させつつ、耐久性能を好適に維持するという観点から、好ましくは0.3g/cm以上、0.8g/cm以下である。不織布のかさ比重が0.3g/cm未満の場合、チッピングに対して好適に耐え得るだけの十分な耐久性能が得られなくなるおそれがある。一方、かさ比重が0.8g/cmを超える場合、繊維密度が過剰に高まり、騒音の低減性能を十分に発揮し得るだけのセル25が形成されなくなるおそれがある。
【0037】
なお、表層21の厚み寸法は、好ましくは2〜8mmの範囲内であり、より好ましくは2〜6mmの範囲内であり、さらに好ましくは2〜4mmの範囲内である。厚み寸法が2mm未満の場合、表層21を形成する不織布のかさ比重が過剰に高まり、騒音の低減性能を好適に発揮させることができなくなるおそれがある。一方、厚み寸法が8mmを超える場合、かさ比重が過剰に低くなり、耐久性能を好適に発揮させることができなくなるおそれがある。
【0038】
フェンダライナ14において、表層21を形成する不織布の主繊維である第1繊維23は、騒音の低減性能を十分に発揮し得るセル25を形成するという観点から、内層22を形成する不織布の主繊維である第2繊維26よりも、繊維径が小さくされている。この「繊維径」とは、繊維の太さを示す値であり、具体的には第1繊維23又は第2繊維26の断面、あるいは端面における繊維の径の最大値を示す。表層21は、内層22よりも繊維径が小さくされることにより、繊維により囲まれた極めて微小な空間であるセル25が形成されやすくなる。そして、フェンダライナ14は、表層21のかさ比重を内層22より高めた状態としても、該表層21に吸音効果を発揮するに足る十分なセル25が形成されることにより、耐久性能と騒音低減性能との双方を両立し得るものとなる。
【0039】
具体的に、第1繊維23の繊維径は、耐久性能を好適に維持しつつ、騒音低減性能を好適に発揮させるという観点から、第2繊維26の繊維径の、好ましくは50%以上、90%以下である。第1繊維23の繊維径が第2繊維26の繊維径の50%未満の場合、表層21の剛性が低下し、チッピングに対して好適に耐え得るだけの十分な耐久性能が得られなくなるおそれがある。一方、第1繊維23の繊維径が第2繊維26の繊維径の90%を超える場合、吸音効果を発揮するに足る十分なセル25が形成されにくくなり、騒音低減性能を好適に発揮することができなくなるおそれがある。
【0040】
より具体的に、第1繊維23の繊維径は、耐久性能を好適に発揮させつつ、騒音の低減性能を好適に維持するという観点から、好ましくは5μm以上、20μm以下である。第1繊維23の繊維径が5μm未満の場合、該第1繊維23が切れやすくなる等の理由から、表層21の剛性が低下し、フェンダライナ14の耐久性能が低下してしまうおそれがある。一方、第1繊維23の繊維径が20μmを超える場合、相互に交絡する第1繊維23同士の間に空間(セル25)が形成されにくくなったり、セル25が他の第1繊維23によって塞がれたり等することにより、フェンダライナ14の騒音低減性能が低下してしまうおそれがある。
【0041】
第1繊維23及び第2繊維26には、合成繊維からなる短繊維が使用されている。本実施形態では、ポリエステル(具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET))繊維が使用されている。また、短繊維には、その製糸時において短繊維として形成されたもの(ステープル)と、長繊維を切断等することによって短繊維とされたもの(ステープルファイバー)とが存在する。本実施形態の第1繊維23及び第2繊維26には、使用済みのシート表皮、ドアパネル表皮等を再利用することが可能であり、製造コストの低減を図ることができるという観点から、繊維からなる廃材(リサイクル材)を裁断することによって形成されたステープルファイバーが使用されている。
【0042】
第3繊維27には、ポリアミド(PA)繊維からなる短繊維が使用されている。このポリアミド繊維(通称、ナイロン繊維)は、耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐疲労性に優れており、フェンダライナ14の内層22における耐久性能の向上に寄与している。また、ポリアミド繊維は、車両11に搭載されるエアバッグの廃材から得ることも可能である。すなわち、エアバッグは、その製造時において材料とされる基布の端材が生じたり、あるいは廃車時に分別されて回収される。このような端材、あるいは廃材を裁断し、ステープルファイバーとしたうえで使用することにより、フェンダライナ14の製造コストの低減を図ることができる。また、第3繊維27の繊維径は、好ましくは10μm以上、50μm以下である。第3繊維27の繊維径が10μm未満の場合、フェンダライナ14の耐久性能の向上に寄与し得なくなるおそれがある。一方、繊維径が50μmを超える場合、セル25が形成されにくくなり、騒音低減性能が低下してしまうおそれがある。
【0043】
バインダー繊維24には、第1繊維23、第2繊維26及び第3繊維27よりも低融点な熱可塑性樹脂製の短繊維が使用されている。また、当該バインダー繊維24のように、バインダーを繊維状とする方法としては、低融点の熱可塑性樹脂を紡糸して単体の繊維(フィラメント)とする方法と、低融点の熱可塑性樹脂で繊維の表面を被覆することにより複合繊維(2成分繊維)とする方法とが挙げられる。単体の繊維としては、入手が容易で、かつ安価であることから、PET等のポリエステル繊維、ポリスチレン繊維が好適に使用される。一方、複合繊維としては、芯鞘型又はサイドバイサイド型の複合繊維が使用される。この複合繊維の場合、低融点の熱可塑性樹脂として、入手が容易で、かつ安価であることから、ポリエステル、ポリスチレンが好適に使用される。
【0044】
なお、これら複合繊維の芯部を構成する繊維は、第1繊維23、第2繊維26及び第3繊維27よりも低融点である必要はなく、むしろ融点が高いものであるのが好ましい。本実施形態では、セル25を好適に形成することができるという観点から、バインダー繊維24には、芯鞘型の複合繊維が使用される。この芯鞘型の複合繊維は、図4中に2点鎖線で囲まれた拡大図に示すように、芯部を残し、その表面(鞘部)のみが溶融され、各繊維を結着する。従って、溶融したバインダーによってセル25が塞がれることを抑制することができ、表層21及び内層22を好適な網目状構造とすることができる。
【0045】
また、バインダー繊維24の繊維径は、好ましくは10μm以上、50μm以下である。バインダー繊維24の繊維径が10μm未満の場合、フェンダライナ14の耐久性能が低下してしまうおそれがある。一方、繊維径が50μmを超える場合、バインダー繊維24がセル25を塞ぎ、騒音低減性能が低下してしまうおそれがある。
【0046】
バインダー繊維24に使用する熱可塑性樹脂は、その融点が、第1繊維23、第2繊維26及び第3繊維27の融点よりも20℃以上低いことが好ましい。各繊維の融点とバインダー繊維24との融点との差が20℃未満の場合、バインダー繊維24のみを溶融させることが困難となり、溶融したバインダー繊維24がセル25を塞ぐことによって騒音低減性能が低下してしまうおそれがある。
【0047】
具体的に、バインダー繊維24に使用する熱可塑性樹脂の融点は、好ましくは80〜170℃であり、より好ましくは100〜170℃である。融点が80℃未満の場合、車両11のボディから加わる熱(例えば、エンジン熱等)により、バインダー繊維24が軟化し、フェンダライナ14が変形してしまうおそれがある。一方、融点が170℃を超える場合、フェンダライナ14を成形しづらくなり、加工性が低下してしまうおそれがある。
【0048】
そして、第1繊維23、バインダー繊維24、第2繊維26及び第3繊維27の繊維長は、好ましくは10〜100mmである。繊維長が10mm未満の場合には、繊維同士が相互に交絡しても、セル25が十分に形成されず、騒音低減性能が低下したり、繊維同士の交絡が不十分となり、フェンダライナ14の耐久性能が低下したり等するおそれがある。また、繊維長が100mmを超える場合、かさ比重が過剰に高まる等により、騒音低減性能が低下してしまうおそれがある。
【0049】
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)表層21を形成する不織布は、内層22を形成する不織布に比べ、かさ比重が高くされ、第1繊維23が第2繊維26に比べ、繊維径が小さくされている。このようにかさ比重を高めることによって剛性の向上を図りつつ、繊維径を小さくすることによって吸音効果を十分に発揮し得るセル25を形成することができる。従って、騒音の低減性能を好適なものとしつつ、耐久性能を好適なものとすることができる。
【0050】
(2)内層22を形成する不織布に含まれる第3繊維27には、ポリアミド繊維が使用されている。このため、ポリアミド繊維が有する耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐疲労性等のような優れた性質をフェンダライナ14に付与することができる。
【0051】
(3)表層21を形成する不織布は、かさ比重が0.3g/cm以上、0.8g/cm以下とされている。このため、かさ比重が過剰に低くなることによるフェンダライナ14の耐久性能の低下、かさ比重が過剰に高くなることによるフェンダライナ14の騒音低減性能の低下を抑制することができる。
【0052】
(4)第1繊維23の繊維径は、第2繊維26の繊維径の50%以上、90%以下とされている。このため、内層22に比べて表層21に過剰に多くのセル25が形成されることによるフェンダライナ14の耐久性能の低下、内層22に比べて表層21に過剰に少なくセル25が形成されることによるフェンダライナ14の騒音低減性能の低下を抑制することができる。
【0053】
(5)第1繊維23の繊維径は、5μm以上、20μm以下とされている。このため、表層21における剛性の低下に伴うフェンダライナ14の耐久性能の低下、表層21に形成されるセル25の減少に伴うフェンダライナ14の騒音低減性能の低下を抑制することができる。
【0054】
(6)バインダーには、繊維状をなすバインダー繊維24が使用されている。このため、バインダーの溶融によってセル25が塞がれることを抑制することができ、フェンダライナ14の騒音低減性能を好適に維持することができる。
【0055】
(7)内層22とタイヤハウス13の外面13aとの間には、空気層19が設けられている。この空気層19を設けることにより、騒音の位相がずらされるとともに、騒音によるフェンダライナ14の振動が車両11のボディに伝わりにくくなるため、フェンダライナ14の騒音低減性能を好適に向上させることができる。
【0056】
(8)タイヤハウス13内においては、チッピングが頻繁に発生する。また、タイヤハウス13は、チッピングノイズ、パターンノイズ、ロードノイズ等の騒音が車室内へ侵入する箇所となる。このようなタイヤハウス13に取り付けられるフェンダライナ14を、上記のような表層21及び内層22を備えるものとすることにより、該フェンダライナ14は、騒音低減性能を好適に発揮しつつ、好適な耐久性能をも発揮する。従って、このようなフェンダライナ14は、チッピングから車両11のボディを保護するという本来の目的に加え、車室内における静粛性能までも向上させることができる。
【0057】
(変形例)
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 第1繊維23、第2繊維26及び第3繊維27には、必ずしもPET繊維、PA繊維等のような合成繊維が使用されることに限らず、無機繊維としてガラス繊維、セラミックス繊維等、天然繊維として、綿、レーヨン等のセルロース繊維、絹、羊毛等のタンパク質系繊維等を使用してもよい。あるいは、合成繊維、無機繊維及び天然繊維のうち、少なくとも2種以上を混合してもよい。
【0058】
・ 車両11のボディカラー、あるいは所望等に合わせて、フェンダライナ14を黒色、灰色、茶色等の色調に着色してもよい。
・ 外装材は、フェンダライナ14に限らず、車両11のボディ下部に取り付けられるものであれば、何れのものに具体化してもよい。例えば、外装材を、車両11のボディ後部でリヤフェンダに設けられたタイヤハウスに取り付けられるクォータライナ、プロテクタフューエルカバー等に具体化してもよい。他に、外装材を、車両11のボディ下面を覆うように取り付けられるアンダープロテクターに具体化してもよい。あるいは、外装材を、タイヤハウス13の前端縁の近傍に取り付けられるCdスパッツに具体化してもよい。このように構成した場合においても、前記(1)〜(7)に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0059】
・ 空気層19を省略し、フェンダライナ14を構成してもよい。なお、空気層19を省略する場合、フェンダライナ14は、その内層22がタイヤハウス13の外面13aに接触される。このように構成した場合においても、前記(1)〜(6)に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0060】
・ バインダーは、前記バインダー繊維24に限らず、各繊維を結着可能であれば、粒状、粉末状、液状のものを使用してもよい。このように構成した場合においても、前記(1)〜(5)に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0061】
・ 第3繊維27を省略し、第2繊維26及びバインダー繊維24のみで内層22を形成してもよい。このように構成した場合においても、前記(1)に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0062】
・ フェンダライナ14は、空気層19、表層21及び内層22のみによって構成されることに限らず、その他の層を設けてもよい。例えば、表層21及び内層22の間、内層22の表面上等に金属シート、アスファルトシート等の遮音材から形成される層を積層してもよい。なお、表層21及び内層22以外の層を設ける場合、該層は、セル25のような多数の孔を有する構成とすることが好ましい。
【0063】
・ 外装材であるフェンダライナ14は、その全体が積層構造を有する構成には限定されない。このフェンダライナ14を、その一部において積層構造を有するように成形してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】車両に、実施形態のフェンダライナを取り付けた状態を示す概略図。
【図2】実施形態のフェンダライナを車両の外側から見た状態を示す斜視図。
【図3】実施形態のフェンダライナを車両の内側から見た状態を示す斜視図。
【図4】図1の4−4指示線におけるフェンダライナの断面構造を示す模式図。
【符号の説明】
【0065】
11…車両、11a…ボディとしてのフェンダ、14…外装材としてのフェンダライナ、19…空気層、21…表層、22…内層、23…表層の不織布を形成する第1繊維、24…バインダーとしてのバインダー繊維、26…内層の不織布を形成する第2繊維、27…ポリアミド繊維からなる第3繊維。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両におけるボディ下部のうち少なくとも一部に対応する形状とされ、該ボディ下部の外面上に取り付けられる外装材であって、
前記ボディ下部の外面上に取り付けられた場合、最外層に配置される表層と、該表層と前記ボディ下部との間に配置される内層とを有し、
前記表層及び前記内層は、それぞれが多数の繊維をシート状に成形してなる不織布から形成されており、
前記表層を形成する不織布は、前記内層を形成する不織布よりも、かさ比重が高くされ、さらに繊維径が小さくされる
ことを特徴とする外装材。
【請求項2】
前記内層を形成する不織布には、ポリアミド繊維を含ませることを特徴とする請求項1に記載の外装材。
【請求項3】
前記表層を形成する不織布は、かさ比重が0.3g/cm以上、0.8g/cm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の外装材。
【請求項4】
前記表層を形成する不織布は、繊維径が、前記内層を形成する不織布の繊維径の50%以上、90%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の外装材。
【請求項5】
前記表層を形成する不織布は、繊維径が5μm以上、20μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の外装材。
【請求項6】
前記表層及び前記内層のうち少なくとも何れか一方を形成する不織布には、繊維同士を接合するためのバインダーを含ませるとともに、該バインダーが繊維状に形成されることを特徴とする請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の外装材。
【請求項7】
前記内層と前記ボディ下部との間に配置される空気層を有することを特徴とする請求項1から請求項6のうち何れか一項に記載の外装材。
【請求項8】
前記ボディ下部のうち、タイヤハウスの外面に沿う形状とされることにより、該タイヤハウスの外面を被覆するためのフェンダライナとして構成されることを特徴とする請求項1から請求項7のうち何れか一項に記載の外装材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−248284(P2006−248284A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−64527(P2005−64527)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】