説明

多様地理的位置サービスを管理するための相互管理システム及び方法

本発明は多様地理的位置サービスを管理するための相互管理システム及び方法に関する。本発明は特に交通料徴収輸送サービスにおいて利用される。システムはデータベースおよびこのデータベースを管理するためのモジュールを備える。データベースはユーザの一つ以上のサービスへのアクセスを認証するための情報のみならず、複数のユーザと、これらのサービスの位置を含む複数のサービスと、複数の提供者の識別情報を含む。加えて、管理モジュールは送信手段より送信されたユーザの位置及び識別情報を受信するサブモジュールと、ユーザの位置情報とサービスの位置情報とを比較するためのサブモジュールと、複数のサービス提供者の中のサービス提供者により提供された複数のサービスの中のサービスへのユーザのアクセスの認証を監視するためのモジュールを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は多様地理的位置サービス(multiple geolocatable service)を相互管理するためのシステム及び方法である。唯一ではないが特に、交通料金サービスの分野において応用がある。
【0002】
さらに全体的には、本発明は、ユーザが購入したい一つもしくは複数のサービスを幾つかのサービス提供者の中より選択することが可能なある特定の組織に関しており、ここではこのような一つもしくは複数のサービスはある特定の場所に位置づけられる。これは例えば、道路もしくは高速道路の利用、駐車場の利用、車両保険証券の給付金、列車の利用などを含むことが可能である。
【背景技術】
【0003】
組織によりユーザは、例えばチケットなどを購入した各サービスに対する特定のトークンもしくはクーポンを如何なる時も所有する必要なく、ユーザの関連サービスへのアクセスの流れを減速することなく、地理的な制約無しにこのようなサービスにアクセスでき、購入した一つもしくは複数のサービスに関連する状況を確認することを目的としてモニタリングしながら利用することが可能である。
【0004】
組織によってサービス提供者は、本質的に異なり、特別に各ユーザへ適応してあり、料金が動的及びリアルタイムに変動可能であるサービスもしくは組み合わされたサービスを提案することが可能である。
【0005】
最終的に組織によって、政府及び地方当局がリアルタイムに社会・環境・地域開発及び他の政策といった側面の用途を動的に管理することが可能な情報を所有することが可能である。
【0006】
現在、ほとんどのサービスの購入もしくは利用は、ある特定のサービスに対して各サービスもしくは各サービス提供者までもが特定されるチケットなどの物理的なトークンを提示することを特徴とする。
【0007】
しかしながらこのトークンが保護されなければ、複製もしくは改変されることがあり得る。詐欺が、サービス提供者の損失と、実際に巻き込まれて損害を被るユーザの損失へとその後発展する。
【0008】
トークンが保護されているとしても、後に少しでも変更があると、ユーザにチェックする期間にトークンを購入した証拠を提示すること、もしくは最悪の場合新しいトークンを入手することを強いることがあり得る。
【0009】
道路通行料徴収の場合として、多数のユーザが24時間365日無休でサービスへ簡単にアクセスできることが必要な場合、トークンにとても費用がかかるように確立されたネットワークによって、あるサービスもしくはサービス提供者に対する特定の特性のトークンの範囲まで、インフラストラクチャもしくはメンテナンスを相互的にすることができない。
【0010】
さらに、ネットワークの所定ポイントでトークンを回収する必要がある場合、例えば道路の料金所や映画館のチケット売り場などに長い列ができる。
【0011】
うまく運用されていない場合、この列がユーザの間に不満足感を募らせ、このユーザは極端な場合サービスの利用を停止する、もしくは、憤慨して時にはスタッフに対し攻撃的な態度を取り、チケット販売機に損害を与え、職員の注意力のレベルや生産性を下げる。このような列によって、提案されたサービスへのアクセスが遅くなるもしくは阻害され、経済活動を制約する。
【0012】
うまく運用されているとしても、ユーザがアクセスポイントの増加を要求するのでこのような列は非常に費用がかかる。高速道路ネットワークの例では、高速道路ネットワークの各入口ポイント、そしてほとんどの場合、各出口にも料金所を設ける必要がある。駐車場の例では、駐車場支払いポイントを幾つか設ける必要がある。
【0013】
さらに、トークンがネットワークの所定ポイントにおいて入手可能な場合、各ポイントへの供給は数および質ともに十分でなければならず、トークンの在庫をとても効率的に管理することを余儀なくされる。
【0014】
さらに、ネットワークの所定ポイントにおいてサービスチャージの支払いが生じる場合、例えば詐欺行為や窃盗などによる収益の着服の危険性により、通常の現金収集だけでなくネットワークの全てのポイントも保護する必要がある。
【0015】
例えばトークンが公庫負担金(Treasury)もしくはその権利、もしくは、ショーのチケットに関連する場合などのトークン自身が市場価値を示す場合、このセキュリティレベルは強化されるべきである。
【0016】
トークンの発行者がサービスの収容量以上の数のトークンを販売するとき(オーバーブッキング)、正規の顧客がサービスもしくはイベントから妨げられる。この場合、支払われる財務的、法律的、もしくは、商業的補償によりサービス提供者が見積もった利益は減少するであろう。
【0017】
さらに、物理的トークンが発行されると、料金を動的に管理することが不可能となり、一つのサービスを別のもので代替する、代わりの申入れも不可能となる(例えば、高速道路の渋滞という出来事において、ある時間帯に駐車場を無料使用すること)。料金の変動によってサービスへのアクセスを調整することを構想することは不可能である。
【0018】
従って、(例えば瞬間的な交通量に基づき高速道路を通って移動する権利に対する料金の変動などの)変化の頻度が高い様々なパラメータを検討することは難しい、もしくは、不可能ですらある。
【0019】
さらに、一つの料金体系から別の料金体系への移行は容易ではなく、ユーザは変更を反映させるためにはネットワークにおける販売地点のうちの一つもしくはある場合には最初の購入地点にまで行かなければいけない。
【0020】
最後に、特に、体系数が多く、且つ、顧客が地理的に散在している場合、トークンの有効性を確認することは難しい。
【0021】
我々は、販売機、電話による受付プラットフォーム、オンライン登録が可能であるインターネットプラットフォーム、もしくは、実際これらの方法を幾つか組み合わせたプラットフォームを用いることによりサービスの購入を向上させることを目的とした多くの組織に既に馴染みがある。これら全ては結局何らかの形で特定のトークンを発行することになり、上述した欠点を持つ。
【0022】
我々は、例えば資料米国特許第6744843号及び米国特許出願公開第2004/167861号よりサービスへのアクセスを可能にすることもしくはサービスへの加入・脱退を制御もしくは監視することを試みる幾つかの組織も把握する。これらには、物理的な人間、もしくは、通信システムもしくは認証システム(生体認証リーダ、磁気テープリーダ、登録プレートリーダなど)によって送信されメディアに存在するデータによって駆動する、所定の位置に配置された販売機が含まれる。
【特許文献1】米国特許第6744843号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/167861号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
第一に、このような組織の設置及び利用に必要とされる時間、第二に、これらに必要とされるインフラストラクチャの大きさ、最後に、生じる投資とメンテナンスとの両方の費用のため、このような組織の全ては多くのアクセスポイントを有するサービスに不適合である。さらに、人の実際の所在を必要とする組織はスタッフによるストライキによって停止に至ることがあり得、販売機に依存するものは、サービスに特化した、一般的には、一つのサービス提供者に特化したシステムを用いる。
【0024】
我々は支払い方法を容易にすることを目的とした多くの組織にも馴染みがある。このようなものは全て支払い媒体を直接的に(リーダへの挿入)、もしくは、非直接的に(メディアに存在する情報の送信)用いる。このようなもの全ては、ユーザが消費したサービスの詳細な請求書を調べるもしくは所有することができない場合はさらに悪化するといった、同様の困難を経験する。
【0025】
最後に、同一のもしくは異なるサービスを提供するサービス提供者がサービスもしくは各ユーザ向けに特別に考案したサービスの組み合わせを提案することが可能な組織、もしくは、サービス提供者が、サービスもしくはユーザが利用もしくは加入したサービスの組み合わせの内外から、パラメータに基づきリアルタイム及び動的に料金を変更することが可能な組織を我々は現在把握していない。
【0026】
我々は、政府及び地方当局がこれらの公共政策の適用を動的に管理することが可能な情報をリアルタイムに保持できる組織も把握していない。
【0027】
基礎となるサービスからトークンを切り離すことによって、本発明により、一つの料金体系から別の料金体系に如何なる時に及びリアルタイムに移行し、選択されたサービスの機能時に一時停止することなくこの変更を活用し、単一サービス、サービス、もしくは、分析的もしくはそうでないかもしれない分類を伴うグループ化した方法において定期的に変動するパラメータに基づき値段が変わる場合ですらこのようなサービスの請求を行い、サービス提供者間で重複した支払いを補償し、各サービス提供者及び必要な場合第三者に、サービスの制御及び技術的、財務的、商業的管理、もしくは、政策の監視に必要な関連情報を提供するための、いずれの場合も恐らく幾つかのサービス提供者によって提案された様々なサービスの同時管理が可能となる。
【0028】
本発明の組織は特に交通サービス(道路通行料徴収、キロメータ毎の保険、鉄道貨物、等)、一般的には、アクセスが制御される場所に関連した全てのサービス(劇場、博物館、アミューズメントパーク、等)、及び、「機械同士」(M2M)のサービスに最適である。
【0029】
本発明の組織は、最も有利なサービス及び/又は市場商品をサービス提供者より入手したいユーザからの購入リクエストを集めることにも最適である。
【0030】
従って、本発明は、既存の様々な通信、検知、配布、管理、支払、統合、及び、補償方法及び手段を代表し、基礎となるサービスからトークンを切り離すことによってもはや如何なる時も購入したサービスに対する特定のトークン(例えば、チケットなど)を所有する必要がないため、幾つかのサービス提供者及び様々な種類のサービスへ同時に開かれた、共通組織の長所によって上述した欠点を改善することを目的とする。
【0031】
従ってこれは過去の組織とは異なるバーチャルビジネスモデル(VBM)に用いられる手段を相互的にし、空間及び時間両方における制御/監視要件の適用が可能となる。
【0032】
提案した組織は、ユーザとのインターフェースとして機能し、現在、市場で利用可能なあらゆる通信手段及び方法(固定及び移動電話、インターネット、Eメール、ファクシミリ、など)により24時間365日コンタクトすることが可能で、将来の通信手段を取り入れることができるプラットフォームより構成される。この方法によってユーザは非特定の方法である特定のサービスに登録でき、多方面に渡るサービス提供者から様々なサービスを購入することができ、選択したサービス及びその特徴(料金体系の変更など)をリアルタイムに管理でき、選択した及び/又は利用したサービスの詳細な状態情報を選択したメディア(電話、PDA(personal digital assistant)、Eメール、専用インターネットサイトなど)にリアルタイムに得ることができる。
【0033】
提案した組織はさらに利用のあったサービスの支払いを受けること及び詐欺の対応に関連した監視を行うことを視野に入れて、位置決め手段(GPS、三角測量、位置ビーコンなど)から得た位置の処理ができる一貫した一連のシステムからなる。
【0034】
最後に、提案した組織は、加入者及びサービスもしくは複数のサービスの実際の利用者に関する情報を、位置を処理するために採用されたシステム及び制御/監視システムからの情報と、各サービス及び各サービス提供者に適用される情報(価格体系、料金変動パラメータなど)と、(ユーザ、組織の運用、サービス提供者、第三者などの)管理もしくは監視、演算、統合、費用請求及び支払い、及び、様々なサービス提供者間における重複した負債の支払いを目的としてデータベースを利用することが可能となる全ての処理及び要素と、全体的に管理者もしくは経営者及び/又は第三者による組織の運用、メンテナンス、及び、業績指標のために必要なあらゆる情報と一緒に記録するデータベースから構成される。
【0035】
データベースは、特に、数や頻度を限定せずに利用もしくは加入されたサービス外である、可変パラメータによって動的に管理されるサービスを有する幾つかのサービス提供者及び異なる特性を有する様々なサービス様式を同時に管理するために用いられる。
【0036】
この組織を構成する全ての要素が、特に、ユーザと提案した組織との間と、組織を構成する様々な要素間と、このような要素と運用、メンテナンス、及び、成果測定に必要なデバイスとの間と、提案した組織とサービスの管理を行うためのパラメータのレベルを決定するために必要なデバイスとの間と、提案した組織とサービスに関連した侵害を監視及び処罰するための機構との間と、提案した組織と第三者間との間で情報交換が可能となる電気通信網に組み込まれる。
【0037】
従って、提案した組織は、サービスを相互運用可能にし、様々なサービス提供者によって提供された様々なサービスの管理及び請求手段を相互的にすることによりその他の既存組織との関連で大きな経済的メリットをもたらしつつ、一方生産性を向上させ、インフラストラクチャ、運用、保守、及び、制御もしくは監視に関連する全費用を削減する。提案した組織が、ある特定の数のサービス提供者もしくはサービス、もしくは、特定の地理的区域に限定されないので、このメリットがいっそう重要となる。
【0038】
消費されるサービス全てを統合することにより、提案した組織が、関連するユーザが動的に指定した分析的なレベルの詳細がある一つのもしくは連結請求書を受け取る選択肢をユーザに与えることにより、利用されたサービスに対する会計的な努力が軽減される。
【0039】
支払いを統合することにより、提案した組織が、サービス提供者にユーザの支払い能力に関して優れた安全性をもたらし、サービスの一つに対し支払いをしないユーザが全てのその他サービスを利用できなくなるので支払いの事件を予防するための動的ツールを設ける。
【課題を解決するための手段】
【0040】
従って、全体的に、第一特徴に基づいて、本発明は、サービス提供者により提案され、位置及び識別データを定期的もしくは断続的に送信するための送信手段を備えたユーザが交通料徴収によって利用しやすい、多様地理的位置サービスの相互運用管理のためのシステムに関する。
【0041】
システムはデータベース及びこのデータベース管理用のモジュールを備える。
【0042】
特徴的な方法において、データベースにはユーザの一つ以上の前記サービスへのアクセスを認証するためのデータのみならず、多様なユーザの識別データと、位置も含む多様なサービスの識別データと、多様なサービス提供者の識別データが含まれる。
【0043】
さらに、管理モジュールは送信手段によって送られたユーザの位置及び識別データを受信するサブモジュールを備える。
【0044】
管理モジュールはユーザの位置データをサービスの位置データと比較するためのサブモジュールも備える。
【0045】
管理モジュールは多数のサービス提供者の中のサービス提供者により提案された多数のサービスの中の一つのサービスへのユーザによるアクセスの認証を制御するためのサブモジュールを最終的に備える。
【0046】
従って、本発明のシステムによってサービス付近及び/又はサービスを構成するネットワークの幾つかの地点に配置された物理的なアクセス検出手段なしで、ユーザによる多様なサービスへのアクセスを制御することができる。
【0047】
従って、本発明のシステムにより、様々な異なるサービス提供者により提案された様々な異なるサービスへのアクセスを検出する端末もしくは手段の非互換性と、ある特定の検出端末もしくは手段付近を通る必要性のため様々なサービスへのアクセス飽和状態についての先行技術が直面した問題が特に解決される。
【0048】
本発明のシステムは、また、いかなる地理的制限にも制限されないで、特定のサービスのサービス提供者間の実行可能性に関連した全ての困難を克服する。
【0049】
第一変形例においては、ユーザの位置及び認証データの定期的もしくは断続的な送信手段は移動体電話及び/又はPDAタイプである。
【0050】
多様なサービスのうち少なくとも一つが交通料徴収サービスである別の変形例で、場合によれば先のものとの組み合わせにおいては、管理モジュールがある特定のユーザによるある特定のサービスへのアクセス費用を計算するためのサブモジュールを備える。
【0051】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいて、システムがユーザによるサービスへのアクセスを制御及び遮断する手段を備え、その手段はサービス利用前、利用中、及び/又は、利用後に始動される。
【0052】
サービス利用前、利用中、及び/又は、利用後に始動する、ユーザによるサービスへのアクセスを制御及び遮断する手段が、ユーザ付近に配置されていようがいまいが望ましくは介入手段を備え、管理モジュールは介入手段へ中止データを送信するためにサブモジュールを備える。
【0053】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、システムは、ユーザがある特定のサービス提供者のある特定のサービスにデータベース上で加入でき、個人データ及びある特定のサービスとある特定のサービス提供者に関するデータを更新及び受信することが可能なユーザインターフェースを備える。
【0054】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、システムは、サービス提供者がある特定のサービスを提供するために、データベース上で定期的に提供でき、及び、このある特定のサービスに関連するデータを更新及び受信することができるサービス提供者用のインターフェースを備える。
【0055】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、ユーザが一つ以上の様々なサービス提供者が利用可能とした一つ以上のある特定のサービスをある特定期間に消費することが可能な状態で、管理モジュールは消費されたサービスを統合して、ある特定の期間に消費されたサービスの全てもしくは一部について一つの請求書に統合することが可能なサブモジュールを備える。
【0056】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、管理モジュールは幾つかのサービス提供者間で重複した負債の支払いを行うためのサブモジュールを備える。
【0057】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、管理モジュールは支払いを統合するためのサブモジュールを備える。
【0058】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、管理モジュールは特に繰り返される侵害の防止及び管理を可能とする、どんな侵害及び処罰でも統合するサブモジュールを備える。
【0059】
さらに別の変形例で、場合によれば一つもしくはそれ以上の先のものとの組み合わせにおいては、ユーザによるサービス提供者のサービスへのアクセス及び/又はこの特定のサービスの利用期間の日時を刻印するための手段を備える。
【0060】
第二特徴に基づき、本発明はサービス提供者により提案され、且つ、交通料徴収によりユーザが利用可能な多様地理的位置サービスの相互運用可能な管理方法にも関する。
【0061】
特徴的な方法においては、本方法は、定期的もしくは断続的な送信を行う手段によりユーザの位置及び識別データの送信を行う段階を含む。
【0062】
これは、ユーザによるサービスへのアクセスを制御する手段によってユーザの位置及び識別データを受信する段階も含む。
【0063】
これは、ユーザの位置データとデータベースに記録されたサービスの位置データとを比較する段階も含み、ここでは、このデータベースが、ユーザによる一つ以上のサービスへのアクセスを認証するためのデータのみならず、多様なユーザ及び多様なサービス提供者を識別するためのデータを含む。
【0064】
最終的には、ユーザの位置データがサービスの位置データと一致する場合、本方法はユーザのサービスへのアクセスの認証を制御する段階を含む。
【0065】
第一変形例においては、本方法は、サービス提供者のサービスへのユーザのアクセス及び/又はこのサービスの利用期間に対してユーザに請求する段階を含む。
【0066】
別の変形例で、場合によれば先のものとの組み合わせにおいて、ユーザによるサービスへのアクセスの認証を制御する段階によってユーザがデータベース内のサービスに登録されていないもしくはユーザのサービスへアクセスする権利が無効であることが示された場合、本方法は侵害を監視する段階を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0067】
本発明のその他の特性及びメリットが、限定しない実施変形例の一例として及び下記の添付図面を参照にして示される本システム及び方法の好適実施変形例についての下記の記載から、より明確及び完全に明らかとなるであろう。
【0068】
図1は、本発明のシステムの一つの実施変形例を図式的に示す。
【0069】
実際に、本発明は、ユーザが交通料徴収を条件とする道路区域へ車両よりアクセス可能な組織の一例を示す、図1に関連した以下の概略的な記載からより明確に理解されるであろう。ここではユーザが例えばPDA、車内コンピュータ、もしくは実際に移動体電話3で対象道路の交通状態に関して知ることが可能な支援サービスを利用し、その後列車に乗るために車両を駐車するという利点がある。
【0070】
PDA、車両用コンピュータ、もしくは、実際に移動体電話3などのデバイスに例えばGPSタイプの位置決めシステムが搭載され、その結果これらデバイスがユーザUの位置データ及び識別データを定期的にもしくは断続的に送信する機能も備える。
【0071】
従って、システムはデータベース1及びこのデータベース1用の管理モジュール2を備える。
【0072】
詳細には、データベース1は、ユーザUによる一つ以上のサービスSへのアクセスの認証に関する情報のみならず、ユーザU、サービスS、及び、サービス提供者Pの識別に関する情報を含む。
【0073】
詳細には、サービス識別データSが地理的サービスの位置データSを含む。
【0074】
管理モジュール2は、移動体電話3などの送信媒体によって送信されたユーザUの位置及び識別データを受信するサブモジュール21を備える。
【0075】
管理モジュール2は、ユーザUの位置データとデータベース1に保存されたサービスSの位置データとを比較するためのサブモジュール22も備える。
【0076】
管理モジュール2は、さらに移動体電話3などの送信媒体によって送信された識別データ、及び、データベース1に存在する識別及び認証データに基づいてユーザUによるサービスSへのアクセスの認証を制御するサブモジュール23も備える。
【0077】
送信媒体に移動体電話3が含まれる場合、ユーザUの識別データはその移動体電話番号でよい。
【0078】
管理モジュール2は、ユーザUによるサービスSへのアクセスのコストもしくはその消費量を計算するサブモジュール24を備えることが可能であり、これを下記に示したシステムの使用例に関連してより詳細に説明する。
【0079】
必要に応じて、システムはユーザUによるサービスSへのアクセスを制御及び遮断する手段4を備え、この手段自身は局所的にユーザUに介入するもしくはそうでない手段41を備える。このことも下記に示されるシステムの使用例に関連してより詳細に説明される。このような制御及び遮断手段4をサービスの使用前、及び/又は、使用中、及び/又は、使用後に作動することが可能である。
【0080】
第一段階においては、これがプラットフォームもしくはインターフェース5へユーザの最初のコンタクトである場合、ユーザUは、位置づけられる地理的位置が何処であれユーザの身元及び位置(例えば、ユーザの移動体電話番号)を確認する情報を伝達するために、及び/又は、利用された車両の位置を特定するために(例えば、ナンバープレートもしくは登録番号、ユーザの位置及び位置送信デバイスの参照)選択した媒体手段(例えば、インターネットサイト、固定もしくは移動体電話、Eメールなど)によってこのプラットフォームもしくはインターフェース5にコンタクトする。
【0081】
道路通行料の徴収の場合、事前に旅程を特定する必要がない。通信デバイス3のスイッチを入れるとユーザUが自動検出される。
【0082】
支援サービスの場合、確認が不要であり、通信デバイス3のスイッチを入れるとこのサービスも確認されるであろう。
【0083】
駐車サービスに関しては、繰り返しになるが、通信デバイス3のスイッチが入ると全てが自動化される。
【0084】
列車に関しては、Uは乗車(時間及び目的地)を希望する列車をプラットフォームもしくはインターフェース5に示さなければいけない。もしUが例えば特定の目的地までの一番よい料金を利用したい、もしくは指定した目的地までの全ての列車の時間を単に確認したい場合、Uは意思決定サポートサービスを利用することが可能である。
【0085】
Uは、購入したもしくは消費したサービスの支払いができる銀行データ及び選択した媒体(例えばユーザのPDA)に関連するデータもプラットフォームもしくはインターフェース6へ送信する。
【0086】
当然のことながら、Uが事前に既にこのような一般データをプラットフォームもしくはインターフェース6に送信していた場合、関連する特定の情報、この場合選択した列車に関するデータ、のみをその後指定する必要がある。
【0087】
Uが区間にいる間、交通情報サービスが交通料の支払いを条件とする道路区間に関するデータを例えばUのPDAもしくは移動体電話3へ送信する。
【0088】
Uは手続きなしで車両用駐車場に駐車することができ、通信デバイス3と連動する位置決めシステムがユーザの入出日を送信する。
【0089】
当然のことながら、もちろん駐車場の入り口で停止することは不要であり、従って道路ネットワークと駐車場への出入りをとても円滑にする。
【0090】
Uは駅に到着すると、チケットが不要なので切符売り場の列に並ぶ必要はない。UはPDAもしくはラップトップコンピュータ(laptop)3でUの指定座席を受け取る。同時に、検札係が全指定座席の詳細を例えばPDAで受信する。
【0091】
固定式もしくは移動体式照合デバイスがUの電話番号、車両のナンバープレートなどを認証するために用いられる。このような照合デバイスはサービスへのアクセスポイント(駐車場の出入り、列車へのアクセス及び退出など)及び/又はサービスに対応するインフラストラクチャ(例えば、道路システム)に渡りランダムに配置されるであろう。
【0092】
もしUの車両もしくはU自身が利用するサービスS(例えば、交通料の支払いが条件とされる道路区間、列車などの使用)用のデータベースに登録されていない場合、もしくは、UのサービスSへのアクセス権が有効でない場合(例えば支払い期日を過ぎているなど)、その後Uの登録プレート番号もしくは移動体電話番号3の認証に基づき、信号がデータベース1の管理モジュール2へ送信される。後者は侵害を取り消すもしくは確認するためにサービスSに関連した侵害を監視及び罰する手段(例えば、護衛隊もしくは特別な組織)に情報を送信する。
【0093】
繰り返す犯罪を防ぐために、侵害を罰せられたユーザUを侵害及び処罰登録簿のデータベース1に登録することが可能であり、結果的に、ユーザ状況の完全な調整が達成されるまで、ユーザが関連するサービスにアクセスすることは不可能である。
【0094】
サービスが利用される時期に応じて、データベース1が必要に応じて料金の変動パラメータ(大気中オゾンレベル、列車の混雑期間など)を考慮して対応する料金を選択し、これらのデータを演算サブモジュール24へ送信する。請求書作成及び支払い、及び、場合により補償に関しては、この演算サブモジュール26が支払う料金を決定し、詳細な請求書を準備し、消費されたサービスの支払いを処理し、このような様々な要素をデータベース1に送信し、特にこのような情報の要素をUが選択した媒体(例えばPDA)で入手できるようにする。
【0095】
管理モジュール2は特に不払いを監視するために支払い事案を統合するためのサブモジュール27も備える。これは、定められた期間中に消費されたサービスの全てもしくは一部を一つの請求書にまとめることが可能なサブモジュール25のみならず、特に繰り返す犯罪を防ぐもしくは対処することができるように侵害及び処罰を統合するためのサブモジュール28も備える。
【0096】
Uが位置づけられることができないもしくは望まない場合、固定料金のサービスのみに加入することが可能である。しかしながらUはデータベース1に登録し、その識別子及び車両もしくは利用可能なサービスにアクセスするために用いる通信媒体の識別子を提供しなければいけない。
【0097】
Uは、例えば道路通行料の日額固定支払いからキロメータ毎の料金へ変更するなど、希望するサービス変更のためにプラットフォームもしくはインターフェース5にいつでもコンタクトすることが可能である。
【0098】
ユーザUにとってのあらゆるメリットは容易に分かるが、運用チェーンに渡り低コストでユーザの真の要求に見合うようにリアルタイムに提案を最適化することが可能な全ての関係者(サービス提供者P、組織の管理者、第三者など)にとっても同時に有益である。
【0099】
全ての前記記載が一例として挙げられ、本発明を決して制限することがないことを最後に確認する。
【0100】
特に、本発明のシステムに含まれ、図1に示される様々なモジュール及びサブモジュールからなる組織が機能的な表現形式で示される。従って、これが本発明を制限することなく、この結果、図1に示され、一つのモジュールへ機能的に統合される様々なサブモジュールを本モジュールの物理的にもしくは論理的外側に容易に配置することが可能である。同様に、図1に機能的に個別に示される二つのモジュールもしくはサブモジュールを同様に物理的もしくは論理的に統合してもよい。
【0101】
さらに、デバイス3として移動体電話もしくはPDAをユーザUの位置データ及び識別データを送信するために用いることは本発明を明らかに限定しない。音声及び/又はデータモードで用いられる電気通信伝送媒体が適しており、特に電話、WiFi、WiMAX、もしくは、衛星タイプなどの伝送媒体が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明のシステムの一つの実施変形例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供者(P)により提案され、ユーザの位置データ及び識別データを定期的もしくは断続的に送信する送信手段(3)と、データベース(1)及び前記データベース(1)用の管理モジュール(2)とを備える、ユーザ(U)にとって交通料徴収によりアクセス可能な多様地理的位置サービス(S)用システムは以下を特徴とする、
前記データベース(1)が、前記ユーザ(U)による一つ以上の前記サービス(S)へのアクセスを認証するためのアクセス認証データのみならず、多様なユーザ(U)、前記サービスの位置を含む多様な前記サービス(S)、及び、多様なサービス提供者(P)を識別するための識別データを含み、
前記管理モジュール(2)が以下を備える、
i.前記送信手段(S)より送信された前記ユーザ(U)の前記識別データ及び前記位置データを受信するためのサブモジュール(21)と、
ii.前記ユーザ(U)の前記位置データを前記サービス(S)の前記位置データと比較するためのサブモジュール(22)と、
iii.前記多様なサービス提供者の中の前記サービス提供者(P)により提案された前記多様なサービスの中のサービス(S)への前記ユーザ(U)によるアクセスの認証を制御するサブモジュール(23)。
【請求項2】
ユーザの位置データ及び識別データを定期的もしくは断続的に送信するための前記送信手段(3)は移動体電話型であることを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
【請求項3】
前記多様なサービスの中の前記サービスの少なくとも一つが交通料徴収サービスであり、前記管理モジュール(2)がある特定の前記ユーザ(U)によるある特定の前記サービス(S)へのアクセス費用を計算するサブモジュール(24)を備えることを特徴とする請求項1及び2の何れかに記載のシステム。
【請求項4】
前記サービス(S)の利用前及び/又は利用中及び/又は利用後に作動することが可能な、前記ユーザによる前記サービス(S)へのアクセスを制御及び遮断するための制御手段(4)を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記サービス(S)の利用前及び/又は利用中及び/又は利用後に作動することが可能な、前記ユーザによる前記サービス(S)へのアクセスを制御及び遮断するための制御手段(4)が、前記ユーザ(U)の付近に配置されていようがいまいが、介入手段(41)を備え、前記管理モジュール(2)が遮断用データを前記介入手段(41)に送信するためのサブモジュールを備えることを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
ユーザ(U)が、その個人データ、及び、ある特定の前記サービス(S)とある特定の前記サービス提供者(P)に関連するデータを更新及び受信するために、前記ある特定のサービス提供者(P)の前記ある特定のサービス(S)に前記データベース(1)上で加入できるユーザインターフェースを備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
サービス提供者(P)が前記データベース(1)上である特定のサービス(S)を提供することができ、前記ある特定のサービス(S)に関連した情報を更新及び受信することが可能なサービス提供者用インターフェースを備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記ユーザ(U)が、ある特定の期間中に一つ以上の異なるサービス提供者(P)により利用可能となった一つ以上のある特定のサービスを消費することが可能であり、前記管理モジュール(2)が、消費された前記サービス(S)を集約するサブモジュール(25)を備え、ある特定の期間中に消費された前記サービス(S)の全てもしくは一部を一つの請求書に統合することが可能であることを特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記管理モジュール(2)が、幾つかのサービス提供者(P)間で重複した負債を支払うためのサブモジュール(26)を備えることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
前記管理モジュール(2)が支払い事案を集約するためのサブモジュール(27)を備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
前記管理モジュール(2)が、侵害及び処罰を集約し、特に繰り返す侵害を防止及び管理することが可能なサブモジュール(28)を備えることを特徴とする、請求項1〜10のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記管理モジュール(2)が、前記ユーザ(U)による前記サービス提供者(P)の前記サービス(S)へのアクセスの、及び/又は、当該サービス(S)の利用期間の日時を刻印するための手段(29)を備えることを特徴とする、請求項1〜11のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
サービス提供者(P)により提案され、交通料課金によりユーザが利用しやすい多様地理的位置サービスの相互運用可能な管理方法で、以下を特徴とする、
ユーザ(U)の位置データ及び識別データを定期的もしくは断続的に送信をするための送信手段により送信する段階、
ユーザ(U)によるサービス(S)へのアクセスを制御するための制御手段によって前記ユーザ(U)の位置データ及び識別データを受信する段階、
前記ユーザ(U)の前記位置データをデータベース(1)に保存された前記サービス(S)の前記位置データと比較する段階であって、ここで前記データベース(1)は、前記ユーザ(U)による一つ以上の前記サービス(S)へのアクセスを認証するためのアクセス認証データのみならず、多様なユーザ(U)と多様なサービス提供者(P)とを識別するための識別データを含む、及び、
前記ユーザ(U)の前記位置データがサービス(S)の前記位置データと一致する場合、前記ユーザによる前記サービス(S)へのアクセスの認証を制御する段階。
【請求項14】
前記サービス提供者(P)の前記サービス(S)へのアクセス、及び/又は、前記サービス(S)の利用期間に対して前記ユーザ(U)に請求する段階を含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザ(U)による前記サービスへのアクセスの認証を制御する段階で、前記ユーザ(U)が、関連する前記サービス(S)に対して前記データベースに登録されていないこと、もしくは、前記ユーザ(U)の前記サービス(S)にアクセスする権利が無効であることが分かった場合に侵害を監視する段階を含むことを特徴とする、請求項13及び14のうちのいずれかに記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−503707(P2009−503707A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524432(P2008−524432)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007647
【国際公開番号】WO2007/014765
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(505186348)ガリーニ アソシエイツ リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】GALINI ASSOCIATES LTD
【Fターム(参考)】