媒体幅寄せ機構
【課題】搬送路を搬送される媒体の長さや傾き等の状態に関わらず、効率的で、安定した幅寄せ動作が可能な媒体幅寄せ機構を実現する。
【解決手段】媒体幅寄せ機構を媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、媒体の先端を検知するセンサと、媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラとから構成し、前記センサの検知から非検知までをカウントすることによって長さを計測し、この計測結果に応じて、媒体をフィードローラとプレスローラにより幅寄せ開始位置まで戻し、幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側に設けられた基準面に押付けて幅寄せする。
【解決手段】媒体幅寄せ機構を媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、媒体の先端を検知するセンサと、媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラとから構成し、前記センサの検知から非検知までをカウントすることによって長さを計測し、この計測結果に応じて、媒体をフィードローラとプレスローラにより幅寄せ開始位置まで戻し、幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側に設けられた基準面に押付けて幅寄せする。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送路を搬送される媒体を基準面に押付けるための媒体幅寄せ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】金融機関で使用される自動化機器には、自動で通帳記帳や伝票処理等を行う処理装置が設けられている。これらの装置は、通帳や伝票または証書等の媒体への印字や、媒体に設けられた磁気ストライプのデータ等の読取りや書込み等を行う必要上、媒体の位置精度の確保が重要であり、媒体を基準面に押付け媒体の位置精度を保証する媒体幅寄せ機構が設けられる。
【0003】図8は、従来の媒体幅寄せ機構を示す平面図、図9は側面図である。図において、1は通帳や伝票または証書等の媒体であり、1aは正常な状態、1bは右側が先行した(以下、右先行)状態、1cは左側が先行した(以下、左先行)状態である。2は下部ガイド板、3は上部ガイド板であり、所定の隙間を置いて、上下に対向するよう配置されている。この隙間は、媒体1が通過する搬送路を形成しており、この搬送路の片側には、下部ガイド板2に設けられた媒体1を搬送する際の基準となる基準面4が設けられている。
【0004】5は、搬送路に媒体1を挿入するための挿入口である。6と8はフィードローラ、7と9はプレスローラである。フィードローラ6は、図8に示す媒体1の搬送方向と直行する方向に配置された回転軸10上に、一定の間隔をもって複数個(図では2個)設けられている。この回転軸10は、上部ガイド板3に設けられた図示しない軸受に回転自在に取付けられており、上部ガイド板3に設けられた孔からフィードローラ6の一部が搬送路内に突出している。
【0005】フィードローラ8の回転軸11は、媒体1の搬送方向においてフィードローラ6の下流に位置し、回転軸10と平行に配置され、フィードローラ6の場合と同様にフィードローラ8が設置されている。プレスローラ7は、複数のフィードローラ6とそれぞれ対向するよう下部ガイド板2の下側に配置され、下部ガイド板2に設けられた支持軸12に回転自在に組付けられている。このプレスローラ7は、支持軸12の上下動に伴って上下(図8のUP、DOWN方向)に移動し、上昇時には、下部ガイド板2に設けられた孔から搬送路内に突出し、フィードローラ6と当接、またはフィードローラ6との間で媒体1を挟持するようになっている。
【0006】プレスローラ9の支持軸13は、媒体1の搬送方向においてプレスローラ7の下流に位置し、支持軸12と平行に配置され、プレスローラ7の場合と同様にプレスローラ9が設置されている。14は幅寄せローラであり、媒体1の搬送方向においてフィードローラ6の上流側に位置し、媒体1の搬送方向に配置され上部ガイド板3に設けられた図示しない軸受に回転自在に取付けられた図示しない回転軸上に設けられている。この幅寄せローラ14は、その一部が上部ガイド板3に設けられた孔から搬送路内に突出している。
【0007】15は幅寄せ用プレスローラであり、幅寄せローラ14と対向するよう下部ガイド板2の下側に配置され、下部ガイド板2に設けられた図示しない支持軸に回転自在に組付けられている。この幅寄せ用プレスローラ15は、支持軸の上下動に伴って上下に可動し、上昇時には、下部ガイド板2に設けられた孔から搬送路内に突出し、幅寄せローラ14と当接、または幅寄せローラ14との間で媒体1を挟持するようになっている。
【0008】16は駆動モータであり、フィードローラ6,8および幅寄せローラ14を回転させる。この駆動モータ16とフィードローラ6,8および幅寄せローラ14との間には図示しない駆動モータ用の動力伝達切替機構が設けられており、この動力伝達切替機構を制御することによって、駆動モータ16の動力が、フィードローラ6,8側、または幅寄せローラ14側に切替えられ、それぞれを回転させる。
【0009】なお、フィードローラ6,8は同期して正逆両方向(図8の吸入、排出方向)に回転する。17は位置決めモータであり、プレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15を上下動させる。この位置決めモータ17とプレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15との間には、図示しない位置決めモータ用の動力伝達切替機構が設けられており、この動力伝達切替機構を制御することによって、位置決めモータ17の動力が、プレスローラ7,9側、または幅寄せ用プレスローラ15側に切替えられ、それぞれを上下動させる。
【0010】なお、プレスローラ7,9は、同期して上下に移動する。18と19は、媒体1の通過を光学的に検知するセンサであり、センサ18は、フィードローラ6の下流側でかつ近傍に配置され、センサ19は、センサ18の下流側で、センサ18よりも基準面4から離れた位置に配置される。20と21は、媒体1の片側が基準面4に押付けられたことを光学的に検知するセンサであり、基準面4に沿って一定の距離をおいて配置される。
【0011】図10〜12は、上述した構成の作用を示す平面図であり、図10は媒体1が基準面4と平行な正常状態、図11は媒体1が右先行状態、図12は媒体1が左先行状態でそれぞれ搬送された場合である。媒体幅寄せ機構の挿入待ち状態は、プレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15が下降し、図示しない2つの動力伝達切替機構は、それぞれフィードローラ6,8側およびプレスローラ7,9側に切替った状態になっている。
【0012】図10において、媒体1が挿入口5から挿入され、この媒体1の先端をセンサ18が検知すると、この検知信号に基づいて、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9が上昇し、媒体1の先端側をフィードローラ6とこれに対向するプレスローラ7の間で挟持する。次いで、駆動モータ16が回転し、その駆動力によりフィードローラ6,8が回転し、媒体1を搬送路の上流側(図8の吸入の方向)に向かって移動させる。
【0013】媒体1の先端がセンサ19によって検知されると、これを起点として駆動モータ16が一定パルス分駆動され、これに相当する距離を媒体1が移動し定められた位置に停止する。媒体1が定位置で停止すると、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9が下降し、位置決めモータ用の動力伝達切替機構が幅寄せ用プレスローラ15側に切替わり、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15が上昇し、これと対向する幅寄せローラ14との間で媒体1を挟持する。
【0014】次いで、駆動モータ用の動力伝達切替機構が幅寄せローラ14側に切替わり、駆動モータ16の駆動力によって幅寄せローラ14が回転し、媒体1が基準面4に向かって移動する。この時、図10に示すように、媒体1が基準面4と平行な正常状態であれば、媒体1の片側がそのまま基準面4に押付けられ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0015】これに対して、図11に示したように、媒体1の右側が先行する右先行状態で定位置に停止した場合は、媒体1の側端部がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。また、図12のように、媒体1が左先行状態で定位置に停止した場合は、媒体1の先端部の角がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0016】幅寄せ完了後、幅寄せローラ14が停止し、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15が下降し、位置決めモータ用の動力伝達切替機構がプレスローラ7,9側に切替わり、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9が上昇し、これと対向するフィードローラ6,8との間で媒体1を挟持する。その後、駆動モータ用の動力伝達切替機構がフィードローラ6,8側に切替わり、駆動モータ16の駆動力によってフィードローラ6,8が回転し、媒体1を図示しない印字部、または磁気データ読取り書込み部へ向けて搬送する。
【0017】なお、幅寄せが正常に動作しなかった場合の検知は、幅寄せ動作を開始してから一定時間経過後にセンサ20,21の少なくとも一方が媒体1を検知しないことで行い、異常処置、例えば装置を停止し警報を発する等を行う。また、先端が座屈した場合は、センサ20,21が共に媒体1を検知する可能性があるが、この場合は、媒体1の弾性によって幅寄せローラ停止後に再度センサ20,21の少なくとも一方が非検知状態となることで検知し、異常処理を行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の技術においては、媒体の長さや傾き等の状態に関わらず常に一定の位置および一定の送り速度で幅寄せを行うため、媒体の長さの相違によって、幅寄せローラの上流側と下流側の長さのバランスが異なり、幅寄せローラの位置と媒体の回転支点の位置がまちまちになり、幅寄せ動作が安定しないという問題があった。
【0019】特に、媒体の搬送方向の長さが短い場合には、幅寄せローラの位置と媒体の回転支点の位置がまちまちなりやすく幅寄せ動作が安定しないばかりか、断面積が不足するため媒体の剛性が弱く、従来のように媒体の長さによらず一定の送り速度で幅寄せすると、特に左先行や右先行といった斜行状態の場合に座屈しやすく、幅寄せ動作が安定しないという問題があった。
【0020】また、媒体が長い場合は、特に定位置に停止した状態で、下部ガイド板の挿入口側の端部より大幅にはみ出すほど長い場合は、媒体のはみ出し部が垂下がり、下部ガイド板の端部との間に通常以上の摩擦力が発生するため、幅寄せ動作時に左先行状態になりやすく、媒体先端の角が座屈しやすく、幅寄せ動作が安定しないばかりか、装置を停止して異常処理を行う時間の浪費が発生するという問題があった。
【0021】従って、本発明は、媒体の状態に関わらず、効率的で、安定した幅寄せ動作が可能な媒体幅寄せ機構を実現することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、媒体幅寄せ機構を、媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、媒体の先端を検知するセンサと、媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラとから構成する。
【0023】この機構において、前記センサの検知から非検知までをカウントすることによって長さを計測し、この計測結果に応じて、媒体をフィードローラとプレスローラにより幅寄せ最適位置まで戻し、幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側設けられた基準面に押付けて幅寄せする。またこの時、媒体の幅寄せ方向の剛性が基準とする剛性より弱い場合は、幅寄せ動作の送り速度を遅くすることを特徴とする。
【0024】更に、媒体幅寄せ機構を、媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、前記媒体の先端を検知するセンサと、前記媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラと、幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサとから構成する。この機構において、幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、一旦幅寄せ動作を停止し、フィードローラとプレスローラにより、媒体を一定量吸入方向に移動させた後、再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行う。または、この時一旦幅寄せ動作を停止し、幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラを逆転させた後、再び幅寄せ動作を行うことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明による媒体幅寄せ機能の実施の形態について説明する。
第1実施の形態例図1は、本発明の第1実施の形態を示す平面図、図2は側面図、図3は制御ブロック図である。
【0026】なお、従来例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。図1に示すように媒体1は、従来例に比べ短い媒体1である。図3において、実線は機械的接続、破線は電気的接続を示す。22は、駆動モータ16用として設けられた動力伝達切替機構であり、駆動モータ16の動力を、フィードローラ6,8側、または幅寄せローラ14側に切替え、それぞれを回転させる。
【0027】23は、位置決めモータ17用として設けられた動力伝達切替機構であり、位置決めモータ17の動力を、プレスローラ7,9側、または幅寄せ用プレスローラ15側に切替え、それぞれを上下動させる。24は、制御部であり、センサ18〜21の検知信号等に基づいて、駆動モータ16、位置決めモータ17、動力伝達切替機構22,23を制御し、媒体1の搬送動作や幅寄せ動作を行わせる。
【0028】図4、図5は、上述した第1実施の構成の作用を示す平面図であり、図4は搬送方向の長さが短い媒体1が右先行状態で、図5は短い媒体1が左先行状態で搬送された場合を示す。プレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15が下降し、また動力伝達切替機構22は、フィードローラ6,8側に、動力伝達切替機構23は、プレスローラ7,9側に切替った挿入待ち状態において、媒体1が挿入口5から挿入され、この媒体1の先端をセンサ18が検知すると、この検知信号に基づいて、制御部24は、位置決めモータ17を駆動しプレスローラ7,9を上昇させ、フィードローラ6とこれに対向するプレスローラ7との間で媒体1の先端側を挟持する。
【0029】次いで、駆動モータ16を回転させ、この駆動力によりフィードローラ6,8を回転させ、媒体1を吸入方向に向かって搬送する。この時、まず媒体1の先端がセンサ19に達しセンサ19が検知状態となり、更に媒体1が吸入方向に搬送されると、媒体1の後端がセンサ19を通過し非検知状態となる。このセンサ19の検知から非検知までのパルス数をカウントすることで、媒体1の長さを計測する。
【0030】なお、媒体1の長さを計測するためのカウントは、センサ19の検知から非検知までの間の駆動モータ16の回転数をカウントしてもよく、または駆動時間によってカウントしてもよい。あるいは回転磁石と磁電変換素子、回転スリット板とフォトカプラ等の別部材を用いてカウントしてもよいが、カウントする対象としては前記の例に限るものではない。
【0031】制御部24は、計測された媒体1の長さによって、幅寄せ最適位置を決定し、これを基に駆動モータ16を一定パルス分逆転させ、媒体1をフィードローラ6および8によって戻し、幅寄せ最適位置に停止させる。以上が本発明を全ての媒体に適用した場合の動作の説明であるが、各種の媒体の長さを全て計測することは、作業時間の浪費となる。このため、次のように行うと効率よく本実施の形態を実現できる。
【0032】すなわち、媒体1の先端がセンサ19によって検知されると、これを起点として駆動モータ16を予め定めた長さのパルス分だけ駆動する。この間で媒体1の後端がセンサ19を通過した場合は媒体1は短く、通過しなかった場合は媒体1は長いと判断する。媒体1が長いと判断された場合は、ほぼ従来例と同様の位置である幅寄せ最適位置まで媒体1をフィードローラ6および8を逆転させることによって戻し、従来と同様の幅寄せ動作を行う。
【0033】媒体1が短いと判断された場合は、幅寄せ最適位置、例えば媒体1の搬送方向長さの中央付近まで媒体1をフィードローラ6および8を逆転させることによって戻し、次のような幅寄せ動作を行う。制御部24は、媒体1を幅寄せ最適位置で停止させると、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9を下降させ、動力伝達切替機構23を幅寄せ用プレスローラ15側に切替え、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15を上昇させる。
【0034】次いで、動力伝達切替機構22を切替え、駆動モータ16の駆動力によって幅寄せローラ14を回転させ、媒体1を基準面4に向かって移動させる。この時、媒体1が基準面と平行な正常状態であれば、媒体1の片側がそのまま基準面4に押付けられ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0035】これに対して、図4に示すように媒体1の右先行状態で最適位置に停止した場合は、媒体1の後端部がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。また、図5に示すように媒体1が左先行状態で最適位置に停止した場合は、媒体1の先端部の角がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0036】つまり、右先行状態と左先行状態の違いは、傾き方向が違う以外は同様の動作で幅寄せが完了するようになる。従って長さが短いとは、最適位置に媒体1が停止した際に媒体1の後端が、下部ガイド板の挿入口5側の端部からはみ出さない長さということができる。このように、第1実施の形態によれば、媒体の長さを計測し、媒体の長さに合わせて幅寄せ最適位置に媒体を停止させることで、安定した幅寄せ動作が可能となる。
【0037】第2実施の形態例第1実施の形態によれば通常は安定な幅寄せ動作が可能であるが、媒体1が短く、幅寄せ方向と直行する方向の断面積が不足し媒体1の剛性が弱い場合は、幅寄せ動作中に媒体1が基準面4に当接した時、媒体1が変形または座屈し安定した幅寄せ動作ができない場合がある。
【0038】そこで、媒体1の短さの基準を予め定めておき、媒体1の長さを計測し、長さが基準値以下の場合は、通常の幅寄せの送り速度より遅い送り速度で幅寄せ動作を行うようにする。なお、上記に替えて、第1実施の形態と同様に予め定めたパルス分だけ駆動する方法を用いてもよいこうすることで、媒体の片側が基準面に当接した時の衝撃力を和らげることができ、媒体の変形や座屈を防止することができる。
【0039】また、図4、図5に示す右先行、左先行状態における幅寄せ動作であっても、先端が座屈することなく、良好な幅寄せ動作を行うことができる。更に、基準値以下の長さの媒体のみ限ってこの幅寄せ動作を行わせることによって、通常の幅寄せ動作の送り速度を遅らせる必要がなくなり、作業速度を効率化することができる。
【0040】なお、この媒体の長さの基準を2段階以上設け、それぞれに最適な幅寄せの送り速度を設定してもよく、媒体の厚さや材質を加味し、媒体の幅寄せ方向と直行する方向の剛性を基にした基準を設け、それぞれに合わせて自動または手動で幅寄せの送り速度を変化させてもよい。
第3実施の形態例媒体1の搬送方向長さが長い場合、例えば、媒体1が幅寄せ開始位置に停止した状態で、下部ガイド板2の挿入口5側の端部2aよりはみ出し、この媒体1のはみ出し部が垂下がるほど長い場合は、下部ガイド板の端部2aとの間に発生する摩擦力で、媒体1の左先行状態が発生しやすく、幅寄せ動作が安定しないという問題があることを前述した。
【0041】この問題の解決手段を以下に説明する。図6は長い媒体1が右先行状態で、図7は長い媒体1が左先行状態で搬送された場合の平面図である。上記のような長い媒体1が挿入された場合は、媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間に摩擦力が発生し、幅寄せ動作が円滑に行えず動作に時間を要することがあり、幅寄せ動作開始から一定時間経過しても、センサ20,21の少なくとも一方が、媒体1を検知しない場合がある。
【0042】このような幅寄せ動作異常時には、制御部24は一旦幅寄せ動作を停止し、位置決めモータ17により幅寄せプレスローラ15を下降させ、動力伝達切替機構23をプレスローラ7,9側に切替え、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9を上昇させる。次いで、動力伝達切替機構22をフィードローラ6,8側に切替え、駆動モータ16の駆動力によりフィードローラ6,8を回転させ一定パルス分駆動して、媒体1を吸入方向に移動させる。
【0043】このようにした後、再び幅寄せ動作を行う(以下、リトライと記す)ようにする。つまり、媒体1を幅寄せ開始位置で停止させると、制御部24は、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9を下降させ、動力伝達切替機構23を幅寄せ用プレスローラ15側に切替え、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15を上昇させる。
【0044】次いで、駆動モータ16用の動力伝達切替機構22を切替え、駆動モータ16の駆動力によって幅寄せローラ14を回転させ、媒体1を基準面4に向かって移動させる。こうすることで、媒体1のはみ出し部が短くなり、はみ出し部の重量が軽減されるため、摩擦力が低減し、通常通りの幅寄せ動作が可能になる。
【0045】図6に示すように右先行状態の場合は、媒体1の側端部がまず基準面4に当接し、通常通りここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。また、図7のように、媒体1が左先行状態の場合は、媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間に摩擦力が低減するため、媒体1の先端部の角が基準面4に当接しても、通常通りここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0046】このように、第3実施の形態によれば、異常を検知した場合は、一旦媒体1の幅寄せ動作を停止し、媒体1を更に吸入方向に移動させ、再び幅寄せ動作を行わせることによって、安定した幅寄せ動作が可能となり、また装置の停止による時間の浪費を防止することができる。第4実施の形態例媒体1の先端が幅寄せ動作中に座屈した場合は、センサ20,21が共に媒体1を検知した後、座屈している媒体1の弾性によって幅寄せローラ停止後に再度センサ20,21の少なくとも一方が非検知状態となる場合がある。
【0047】このことは、前述のように媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間の摩擦力で左先行になりやすい長い媒体1の場合や、特に媒体1の先端が元々上部ガイド板3の方向にカールしている場合に起こりやすい。このような場合には、第3実施の形態だけでは、解決しない場合があるので、次のような手段を用いる。
【0048】センサ20,21が共に媒体1を検知した後、再びセンサ20,21の少なくとも一方が非検知状態となる場合は、制御部24は、幅寄せローラ14を逆転させ、一旦幅寄せ方向とは逆の方向に媒体1を移動させる。この時、媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間に働く摩擦力が、媒体1を右先行状態にする方向に働き、媒体1を回転させて傾き方向を変更し、右先行状態とする。
【0049】その後、再び幅寄せ動作を行うようにする。この時は図6に示す右先行状態での幅寄せ動作となるので、媒体1の側端部が先に基準面4に当接し、一度座屈した媒体1や、先端がカールした媒体1であっても、安定した幅寄せ動作が可能になり、装置を停止することがなくなるので時間の浪費を防止できる。なお、第4実施の形態を第3実施の形態に先駆けて行ってもよく、第3実施の形態のリトライを行っても再度幅寄せ異常を検知した場合に、第3実施の形態に続いて第4実施の形態に移行する方法を用いてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、媒体の搬送方向の長さを測定し、その長さに応じて媒体の幅寄せ開始位置や送り速度を変化させることによって、短い媒体であっても、効率的で、安定した幅寄せ動作を行うことができるという効果が得られる。
【0051】また、幅寄せ異常時には、一旦幅寄せ装置を停止し、媒体を吸入方向へ移動させた後に行うリトライや、幅寄せ方向と反対の方向に戻す動作を行わせることによって、安定した幅寄せ動作が可能となり、装置の停止による時間の浪費を防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す平面図
【図2】本発明の実施の形態を示す側面図
【図3】本発明の実施の形態の制御ブロック図
【図4】本発明の第1実施の形態の作用を示す平面図
【図5】本発明の第1実施の形態の作用を示す平面図
【図6】本発明の第3実施の形態の作用を示す平面図
【図7】本発明の第3実施の形態の作用を示す平面図
【図8】従来例を示す正面図
【図9】従来例を示す側面図
【図10】従来例の作用を示す平面図
【図11】従来例の作用を示す平面図
【図12】従来例の作用を示す平面図
【符号の説明】
1 媒体
2 下部ガイド板
3 上部ガイド板
4 基準面
5 挿入口
6,8フィードローラ
7,9プレスローラ
10,11 回転軸
12,13 支持軸
14 幅寄せローラ
15 幅寄せ用プレスローラ
16 駆動モータ
17 位置決めモータ
18,19,20,21 センサ
22,23 動力伝達切替機構
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送路を搬送される媒体を基準面に押付けるための媒体幅寄せ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】金融機関で使用される自動化機器には、自動で通帳記帳や伝票処理等を行う処理装置が設けられている。これらの装置は、通帳や伝票または証書等の媒体への印字や、媒体に設けられた磁気ストライプのデータ等の読取りや書込み等を行う必要上、媒体の位置精度の確保が重要であり、媒体を基準面に押付け媒体の位置精度を保証する媒体幅寄せ機構が設けられる。
【0003】図8は、従来の媒体幅寄せ機構を示す平面図、図9は側面図である。図において、1は通帳や伝票または証書等の媒体であり、1aは正常な状態、1bは右側が先行した(以下、右先行)状態、1cは左側が先行した(以下、左先行)状態である。2は下部ガイド板、3は上部ガイド板であり、所定の隙間を置いて、上下に対向するよう配置されている。この隙間は、媒体1が通過する搬送路を形成しており、この搬送路の片側には、下部ガイド板2に設けられた媒体1を搬送する際の基準となる基準面4が設けられている。
【0004】5は、搬送路に媒体1を挿入するための挿入口である。6と8はフィードローラ、7と9はプレスローラである。フィードローラ6は、図8に示す媒体1の搬送方向と直行する方向に配置された回転軸10上に、一定の間隔をもって複数個(図では2個)設けられている。この回転軸10は、上部ガイド板3に設けられた図示しない軸受に回転自在に取付けられており、上部ガイド板3に設けられた孔からフィードローラ6の一部が搬送路内に突出している。
【0005】フィードローラ8の回転軸11は、媒体1の搬送方向においてフィードローラ6の下流に位置し、回転軸10と平行に配置され、フィードローラ6の場合と同様にフィードローラ8が設置されている。プレスローラ7は、複数のフィードローラ6とそれぞれ対向するよう下部ガイド板2の下側に配置され、下部ガイド板2に設けられた支持軸12に回転自在に組付けられている。このプレスローラ7は、支持軸12の上下動に伴って上下(図8のUP、DOWN方向)に移動し、上昇時には、下部ガイド板2に設けられた孔から搬送路内に突出し、フィードローラ6と当接、またはフィードローラ6との間で媒体1を挟持するようになっている。
【0006】プレスローラ9の支持軸13は、媒体1の搬送方向においてプレスローラ7の下流に位置し、支持軸12と平行に配置され、プレスローラ7の場合と同様にプレスローラ9が設置されている。14は幅寄せローラであり、媒体1の搬送方向においてフィードローラ6の上流側に位置し、媒体1の搬送方向に配置され上部ガイド板3に設けられた図示しない軸受に回転自在に取付けられた図示しない回転軸上に設けられている。この幅寄せローラ14は、その一部が上部ガイド板3に設けられた孔から搬送路内に突出している。
【0007】15は幅寄せ用プレスローラであり、幅寄せローラ14と対向するよう下部ガイド板2の下側に配置され、下部ガイド板2に設けられた図示しない支持軸に回転自在に組付けられている。この幅寄せ用プレスローラ15は、支持軸の上下動に伴って上下に可動し、上昇時には、下部ガイド板2に設けられた孔から搬送路内に突出し、幅寄せローラ14と当接、または幅寄せローラ14との間で媒体1を挟持するようになっている。
【0008】16は駆動モータであり、フィードローラ6,8および幅寄せローラ14を回転させる。この駆動モータ16とフィードローラ6,8および幅寄せローラ14との間には図示しない駆動モータ用の動力伝達切替機構が設けられており、この動力伝達切替機構を制御することによって、駆動モータ16の動力が、フィードローラ6,8側、または幅寄せローラ14側に切替えられ、それぞれを回転させる。
【0009】なお、フィードローラ6,8は同期して正逆両方向(図8の吸入、排出方向)に回転する。17は位置決めモータであり、プレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15を上下動させる。この位置決めモータ17とプレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15との間には、図示しない位置決めモータ用の動力伝達切替機構が設けられており、この動力伝達切替機構を制御することによって、位置決めモータ17の動力が、プレスローラ7,9側、または幅寄せ用プレスローラ15側に切替えられ、それぞれを上下動させる。
【0010】なお、プレスローラ7,9は、同期して上下に移動する。18と19は、媒体1の通過を光学的に検知するセンサであり、センサ18は、フィードローラ6の下流側でかつ近傍に配置され、センサ19は、センサ18の下流側で、センサ18よりも基準面4から離れた位置に配置される。20と21は、媒体1の片側が基準面4に押付けられたことを光学的に検知するセンサであり、基準面4に沿って一定の距離をおいて配置される。
【0011】図10〜12は、上述した構成の作用を示す平面図であり、図10は媒体1が基準面4と平行な正常状態、図11は媒体1が右先行状態、図12は媒体1が左先行状態でそれぞれ搬送された場合である。媒体幅寄せ機構の挿入待ち状態は、プレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15が下降し、図示しない2つの動力伝達切替機構は、それぞれフィードローラ6,8側およびプレスローラ7,9側に切替った状態になっている。
【0012】図10において、媒体1が挿入口5から挿入され、この媒体1の先端をセンサ18が検知すると、この検知信号に基づいて、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9が上昇し、媒体1の先端側をフィードローラ6とこれに対向するプレスローラ7の間で挟持する。次いで、駆動モータ16が回転し、その駆動力によりフィードローラ6,8が回転し、媒体1を搬送路の上流側(図8の吸入の方向)に向かって移動させる。
【0013】媒体1の先端がセンサ19によって検知されると、これを起点として駆動モータ16が一定パルス分駆動され、これに相当する距離を媒体1が移動し定められた位置に停止する。媒体1が定位置で停止すると、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9が下降し、位置決めモータ用の動力伝達切替機構が幅寄せ用プレスローラ15側に切替わり、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15が上昇し、これと対向する幅寄せローラ14との間で媒体1を挟持する。
【0014】次いで、駆動モータ用の動力伝達切替機構が幅寄せローラ14側に切替わり、駆動モータ16の駆動力によって幅寄せローラ14が回転し、媒体1が基準面4に向かって移動する。この時、図10に示すように、媒体1が基準面4と平行な正常状態であれば、媒体1の片側がそのまま基準面4に押付けられ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0015】これに対して、図11に示したように、媒体1の右側が先行する右先行状態で定位置に停止した場合は、媒体1の側端部がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。また、図12のように、媒体1が左先行状態で定位置に停止した場合は、媒体1の先端部の角がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0016】幅寄せ完了後、幅寄せローラ14が停止し、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15が下降し、位置決めモータ用の動力伝達切替機構がプレスローラ7,9側に切替わり、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9が上昇し、これと対向するフィードローラ6,8との間で媒体1を挟持する。その後、駆動モータ用の動力伝達切替機構がフィードローラ6,8側に切替わり、駆動モータ16の駆動力によってフィードローラ6,8が回転し、媒体1を図示しない印字部、または磁気データ読取り書込み部へ向けて搬送する。
【0017】なお、幅寄せが正常に動作しなかった場合の検知は、幅寄せ動作を開始してから一定時間経過後にセンサ20,21の少なくとも一方が媒体1を検知しないことで行い、異常処置、例えば装置を停止し警報を発する等を行う。また、先端が座屈した場合は、センサ20,21が共に媒体1を検知する可能性があるが、この場合は、媒体1の弾性によって幅寄せローラ停止後に再度センサ20,21の少なくとも一方が非検知状態となることで検知し、異常処理を行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の技術においては、媒体の長さや傾き等の状態に関わらず常に一定の位置および一定の送り速度で幅寄せを行うため、媒体の長さの相違によって、幅寄せローラの上流側と下流側の長さのバランスが異なり、幅寄せローラの位置と媒体の回転支点の位置がまちまちになり、幅寄せ動作が安定しないという問題があった。
【0019】特に、媒体の搬送方向の長さが短い場合には、幅寄せローラの位置と媒体の回転支点の位置がまちまちなりやすく幅寄せ動作が安定しないばかりか、断面積が不足するため媒体の剛性が弱く、従来のように媒体の長さによらず一定の送り速度で幅寄せすると、特に左先行や右先行といった斜行状態の場合に座屈しやすく、幅寄せ動作が安定しないという問題があった。
【0020】また、媒体が長い場合は、特に定位置に停止した状態で、下部ガイド板の挿入口側の端部より大幅にはみ出すほど長い場合は、媒体のはみ出し部が垂下がり、下部ガイド板の端部との間に通常以上の摩擦力が発生するため、幅寄せ動作時に左先行状態になりやすく、媒体先端の角が座屈しやすく、幅寄せ動作が安定しないばかりか、装置を停止して異常処理を行う時間の浪費が発生するという問題があった。
【0021】従って、本発明は、媒体の状態に関わらず、効率的で、安定した幅寄せ動作が可能な媒体幅寄せ機構を実現することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、媒体幅寄せ機構を、媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、媒体の先端を検知するセンサと、媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラとから構成する。
【0023】この機構において、前記センサの検知から非検知までをカウントすることによって長さを計測し、この計測結果に応じて、媒体をフィードローラとプレスローラにより幅寄せ最適位置まで戻し、幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側設けられた基準面に押付けて幅寄せする。またこの時、媒体の幅寄せ方向の剛性が基準とする剛性より弱い場合は、幅寄せ動作の送り速度を遅くすることを特徴とする。
【0024】更に、媒体幅寄せ機構を、媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、前記媒体の先端を検知するセンサと、前記媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラと、幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサとから構成する。この機構において、幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、一旦幅寄せ動作を停止し、フィードローラとプレスローラにより、媒体を一定量吸入方向に移動させた後、再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行う。または、この時一旦幅寄せ動作を停止し、幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラを逆転させた後、再び幅寄せ動作を行うことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明による媒体幅寄せ機能の実施の形態について説明する。
第1実施の形態例図1は、本発明の第1実施の形態を示す平面図、図2は側面図、図3は制御ブロック図である。
【0026】なお、従来例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。図1に示すように媒体1は、従来例に比べ短い媒体1である。図3において、実線は機械的接続、破線は電気的接続を示す。22は、駆動モータ16用として設けられた動力伝達切替機構であり、駆動モータ16の動力を、フィードローラ6,8側、または幅寄せローラ14側に切替え、それぞれを回転させる。
【0027】23は、位置決めモータ17用として設けられた動力伝達切替機構であり、位置決めモータ17の動力を、プレスローラ7,9側、または幅寄せ用プレスローラ15側に切替え、それぞれを上下動させる。24は、制御部であり、センサ18〜21の検知信号等に基づいて、駆動モータ16、位置決めモータ17、動力伝達切替機構22,23を制御し、媒体1の搬送動作や幅寄せ動作を行わせる。
【0028】図4、図5は、上述した第1実施の構成の作用を示す平面図であり、図4は搬送方向の長さが短い媒体1が右先行状態で、図5は短い媒体1が左先行状態で搬送された場合を示す。プレスローラ7,9および幅寄せ用プレスローラ15が下降し、また動力伝達切替機構22は、フィードローラ6,8側に、動力伝達切替機構23は、プレスローラ7,9側に切替った挿入待ち状態において、媒体1が挿入口5から挿入され、この媒体1の先端をセンサ18が検知すると、この検知信号に基づいて、制御部24は、位置決めモータ17を駆動しプレスローラ7,9を上昇させ、フィードローラ6とこれに対向するプレスローラ7との間で媒体1の先端側を挟持する。
【0029】次いで、駆動モータ16を回転させ、この駆動力によりフィードローラ6,8を回転させ、媒体1を吸入方向に向かって搬送する。この時、まず媒体1の先端がセンサ19に達しセンサ19が検知状態となり、更に媒体1が吸入方向に搬送されると、媒体1の後端がセンサ19を通過し非検知状態となる。このセンサ19の検知から非検知までのパルス数をカウントすることで、媒体1の長さを計測する。
【0030】なお、媒体1の長さを計測するためのカウントは、センサ19の検知から非検知までの間の駆動モータ16の回転数をカウントしてもよく、または駆動時間によってカウントしてもよい。あるいは回転磁石と磁電変換素子、回転スリット板とフォトカプラ等の別部材を用いてカウントしてもよいが、カウントする対象としては前記の例に限るものではない。
【0031】制御部24は、計測された媒体1の長さによって、幅寄せ最適位置を決定し、これを基に駆動モータ16を一定パルス分逆転させ、媒体1をフィードローラ6および8によって戻し、幅寄せ最適位置に停止させる。以上が本発明を全ての媒体に適用した場合の動作の説明であるが、各種の媒体の長さを全て計測することは、作業時間の浪費となる。このため、次のように行うと効率よく本実施の形態を実現できる。
【0032】すなわち、媒体1の先端がセンサ19によって検知されると、これを起点として駆動モータ16を予め定めた長さのパルス分だけ駆動する。この間で媒体1の後端がセンサ19を通過した場合は媒体1は短く、通過しなかった場合は媒体1は長いと判断する。媒体1が長いと判断された場合は、ほぼ従来例と同様の位置である幅寄せ最適位置まで媒体1をフィードローラ6および8を逆転させることによって戻し、従来と同様の幅寄せ動作を行う。
【0033】媒体1が短いと判断された場合は、幅寄せ最適位置、例えば媒体1の搬送方向長さの中央付近まで媒体1をフィードローラ6および8を逆転させることによって戻し、次のような幅寄せ動作を行う。制御部24は、媒体1を幅寄せ最適位置で停止させると、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9を下降させ、動力伝達切替機構23を幅寄せ用プレスローラ15側に切替え、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15を上昇させる。
【0034】次いで、動力伝達切替機構22を切替え、駆動モータ16の駆動力によって幅寄せローラ14を回転させ、媒体1を基準面4に向かって移動させる。この時、媒体1が基準面と平行な正常状態であれば、媒体1の片側がそのまま基準面4に押付けられ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0035】これに対して、図4に示すように媒体1の右先行状態で最適位置に停止した場合は、媒体1の後端部がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。また、図5に示すように媒体1が左先行状態で最適位置に停止した場合は、媒体1の先端部の角がまず基準面に当接し、ここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0036】つまり、右先行状態と左先行状態の違いは、傾き方向が違う以外は同様の動作で幅寄せが完了するようになる。従って長さが短いとは、最適位置に媒体1が停止した際に媒体1の後端が、下部ガイド板の挿入口5側の端部からはみ出さない長さということができる。このように、第1実施の形態によれば、媒体の長さを計測し、媒体の長さに合わせて幅寄せ最適位置に媒体を停止させることで、安定した幅寄せ動作が可能となる。
【0037】第2実施の形態例第1実施の形態によれば通常は安定な幅寄せ動作が可能であるが、媒体1が短く、幅寄せ方向と直行する方向の断面積が不足し媒体1の剛性が弱い場合は、幅寄せ動作中に媒体1が基準面4に当接した時、媒体1が変形または座屈し安定した幅寄せ動作ができない場合がある。
【0038】そこで、媒体1の短さの基準を予め定めておき、媒体1の長さを計測し、長さが基準値以下の場合は、通常の幅寄せの送り速度より遅い送り速度で幅寄せ動作を行うようにする。なお、上記に替えて、第1実施の形態と同様に予め定めたパルス分だけ駆動する方法を用いてもよいこうすることで、媒体の片側が基準面に当接した時の衝撃力を和らげることができ、媒体の変形や座屈を防止することができる。
【0039】また、図4、図5に示す右先行、左先行状態における幅寄せ動作であっても、先端が座屈することなく、良好な幅寄せ動作を行うことができる。更に、基準値以下の長さの媒体のみ限ってこの幅寄せ動作を行わせることによって、通常の幅寄せ動作の送り速度を遅らせる必要がなくなり、作業速度を効率化することができる。
【0040】なお、この媒体の長さの基準を2段階以上設け、それぞれに最適な幅寄せの送り速度を設定してもよく、媒体の厚さや材質を加味し、媒体の幅寄せ方向と直行する方向の剛性を基にした基準を設け、それぞれに合わせて自動または手動で幅寄せの送り速度を変化させてもよい。
第3実施の形態例媒体1の搬送方向長さが長い場合、例えば、媒体1が幅寄せ開始位置に停止した状態で、下部ガイド板2の挿入口5側の端部2aよりはみ出し、この媒体1のはみ出し部が垂下がるほど長い場合は、下部ガイド板の端部2aとの間に発生する摩擦力で、媒体1の左先行状態が発生しやすく、幅寄せ動作が安定しないという問題があることを前述した。
【0041】この問題の解決手段を以下に説明する。図6は長い媒体1が右先行状態で、図7は長い媒体1が左先行状態で搬送された場合の平面図である。上記のような長い媒体1が挿入された場合は、媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間に摩擦力が発生し、幅寄せ動作が円滑に行えず動作に時間を要することがあり、幅寄せ動作開始から一定時間経過しても、センサ20,21の少なくとも一方が、媒体1を検知しない場合がある。
【0042】このような幅寄せ動作異常時には、制御部24は一旦幅寄せ動作を停止し、位置決めモータ17により幅寄せプレスローラ15を下降させ、動力伝達切替機構23をプレスローラ7,9側に切替え、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9を上昇させる。次いで、動力伝達切替機構22をフィードローラ6,8側に切替え、駆動モータ16の駆動力によりフィードローラ6,8を回転させ一定パルス分駆動して、媒体1を吸入方向に移動させる。
【0043】このようにした後、再び幅寄せ動作を行う(以下、リトライと記す)ようにする。つまり、媒体1を幅寄せ開始位置で停止させると、制御部24は、位置決めモータ17によりプレスローラ7,9を下降させ、動力伝達切替機構23を幅寄せ用プレスローラ15側に切替え、位置決めモータ17により幅寄せ用プレスローラ15を上昇させる。
【0044】次いで、駆動モータ16用の動力伝達切替機構22を切替え、駆動モータ16の駆動力によって幅寄せローラ14を回転させ、媒体1を基準面4に向かって移動させる。こうすることで、媒体1のはみ出し部が短くなり、はみ出し部の重量が軽減されるため、摩擦力が低減し、通常通りの幅寄せ動作が可能になる。
【0045】図6に示すように右先行状態の場合は、媒体1の側端部がまず基準面4に当接し、通常通りここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。また、図7のように、媒体1が左先行状態の場合は、媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間に摩擦力が低減するため、媒体1の先端部の角が基準面4に当接しても、通常通りここを支点として回転しながら幅寄せされ、センサ20,21が共に媒体1を検知することで幅寄せ動作が完了する。
【0046】このように、第3実施の形態によれば、異常を検知した場合は、一旦媒体1の幅寄せ動作を停止し、媒体1を更に吸入方向に移動させ、再び幅寄せ動作を行わせることによって、安定した幅寄せ動作が可能となり、また装置の停止による時間の浪費を防止することができる。第4実施の形態例媒体1の先端が幅寄せ動作中に座屈した場合は、センサ20,21が共に媒体1を検知した後、座屈している媒体1の弾性によって幅寄せローラ停止後に再度センサ20,21の少なくとも一方が非検知状態となる場合がある。
【0047】このことは、前述のように媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間の摩擦力で左先行になりやすい長い媒体1の場合や、特に媒体1の先端が元々上部ガイド板3の方向にカールしている場合に起こりやすい。このような場合には、第3実施の形態だけでは、解決しない場合があるので、次のような手段を用いる。
【0048】センサ20,21が共に媒体1を検知した後、再びセンサ20,21の少なくとも一方が非検知状態となる場合は、制御部24は、幅寄せローラ14を逆転させ、一旦幅寄せ方向とは逆の方向に媒体1を移動させる。この時、媒体1と下部ガイド板の端部2aとの間に働く摩擦力が、媒体1を右先行状態にする方向に働き、媒体1を回転させて傾き方向を変更し、右先行状態とする。
【0049】その後、再び幅寄せ動作を行うようにする。この時は図6に示す右先行状態での幅寄せ動作となるので、媒体1の側端部が先に基準面4に当接し、一度座屈した媒体1や、先端がカールした媒体1であっても、安定した幅寄せ動作が可能になり、装置を停止することがなくなるので時間の浪費を防止できる。なお、第4実施の形態を第3実施の形態に先駆けて行ってもよく、第3実施の形態のリトライを行っても再度幅寄せ異常を検知した場合に、第3実施の形態に続いて第4実施の形態に移行する方法を用いてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、媒体の搬送方向の長さを測定し、その長さに応じて媒体の幅寄せ開始位置や送り速度を変化させることによって、短い媒体であっても、効率的で、安定した幅寄せ動作を行うことができるという効果が得られる。
【0051】また、幅寄せ異常時には、一旦幅寄せ装置を停止し、媒体を吸入方向へ移動させた後に行うリトライや、幅寄せ方向と反対の方向に戻す動作を行わせることによって、安定した幅寄せ動作が可能となり、装置の停止による時間の浪費を防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す平面図
【図2】本発明の実施の形態を示す側面図
【図3】本発明の実施の形態の制御ブロック図
【図4】本発明の第1実施の形態の作用を示す平面図
【図5】本発明の第1実施の形態の作用を示す平面図
【図6】本発明の第3実施の形態の作用を示す平面図
【図7】本発明の第3実施の形態の作用を示す平面図
【図8】従来例を示す正面図
【図9】従来例を示す側面図
【図10】従来例の作用を示す平面図
【図11】従来例の作用を示す平面図
【図12】従来例の作用を示す平面図
【符号の説明】
1 媒体
2 下部ガイド板
3 上部ガイド板
4 基準面
5 挿入口
6,8フィードローラ
7,9プレスローラ
10,11 回転軸
12,13 支持軸
14 幅寄せローラ
15 幅寄せ用プレスローラ
16 駆動モータ
17 位置決めモータ
18,19,20,21 センサ
22,23 動力伝達切替機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】 搬送路を搬送される媒体を基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、媒体の長さを検知し、その検知結果に応じて媒体の幅寄せ開始位置と幅寄せ送り速度の少なくとも一方を変化させることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項2】 媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、前記媒体の先端を検知するセンサと、前記媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラとから成り、該幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側に設けられた基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、前記センサの検知から非検知までをカウントすることによって長さを計測し、この計測結果に応じて、前記媒体を前記フィードローラとプレスローラにより幅寄せ最適位置まで戻すことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項3】 請求項2において、前記媒体の先端を検知するセンサの検知信号を起点とし、媒体を一定量搬送方向に移動させ、前記センサが検知状態のままの場合は媒体が長い、前記センサが非検知状態に達した場合は媒体が短いとする媒体の長さの計測結果を得ることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項4】 請求項2および請求項3において、前記媒体の幅寄せ方向の剛性が基準とする剛性より弱い場合は、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラによる媒体の幅寄せ送り速度を遅くすることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項5】 請求項4において、前記媒体の基準とする剛性を媒体の搬送方向長さで代表させることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項6】 搬送路を搬送される媒体を基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、前記媒体が前記基準面に押付けられたことを検知するセンサが、幅寄せ動作の終了を正常に検知しなかった場合に、一旦媒体を一定量搬送方向と幅寄せ方向の少なくとも1方向に移動させ、その後再び幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項7】 媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、前記媒体の先端を検知するセンサと、前記媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラと、幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサとから成り、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側に設けられた基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、所定時間経過後に、前記幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、一旦幅寄せ動作を停止し、前記フィードローラとプレスローラにより媒体を一定量吸入方向に移動させ、その後再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項8】 請求項7において、所定時間経過後に、前記幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、一旦幅寄せ動作を停止し、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラを逆転させた後、再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項9】 請求項7において、前記再実行の幅寄せ動作時、所定時間経過後に、幅寄せ動作の終了を確認する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、再び幅寄せ動作を停止し、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラを逆転させた後、再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項1】 搬送路を搬送される媒体を基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、媒体の長さを検知し、その検知結果に応じて媒体の幅寄せ開始位置と幅寄せ送り速度の少なくとも一方を変化させることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項2】 媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、前記媒体の先端を検知するセンサと、前記媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラとから成り、該幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側に設けられた基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、前記センサの検知から非検知までをカウントすることによって長さを計測し、この計測結果に応じて、前記媒体を前記フィードローラとプレスローラにより幅寄せ最適位置まで戻すことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項3】 請求項2において、前記媒体の先端を検知するセンサの検知信号を起点とし、媒体を一定量搬送方向に移動させ、前記センサが検知状態のままの場合は媒体が長い、前記センサが非検知状態に達した場合は媒体が短いとする媒体の長さの計測結果を得ることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項4】 請求項2および請求項3において、前記媒体の幅寄せ方向の剛性が基準とする剛性より弱い場合は、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラによる媒体の幅寄せ送り速度を遅くすることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項5】 請求項4において、前記媒体の基準とする剛性を媒体の搬送方向長さで代表させることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項6】 搬送路を搬送される媒体を基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、前記媒体が前記基準面に押付けられたことを検知するセンサが、幅寄せ動作の終了を正常に検知しなかった場合に、一旦媒体を一定量搬送方向と幅寄せ方向の少なくとも1方向に移動させ、その後再び幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項7】 媒体を挟持して搬送路を搬送するフィードローラとプレスローラと、前記媒体の先端を検知するセンサと、前記媒体を挟持して搬送方向と直行する幅寄せ方向に移動させる幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラと、幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサとから成り、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより媒体を搬送路の片側に設けられた基準面に押付けて幅寄せする媒体幅寄せ機構において、所定時間経過後に、前記幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、一旦幅寄せ動作を停止し、前記フィードローラとプレスローラにより媒体を一定量吸入方向に移動させ、その後再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項8】 請求項7において、所定時間経過後に、前記幅寄せ動作の終了を検知する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、一旦幅寄せ動作を停止し、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラを逆転させた後、再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【請求項9】 請求項7において、前記再実行の幅寄せ動作時、所定時間経過後に、幅寄せ動作の終了を確認する2個のセンサの少なくとも一方が非検知の場合は、再び幅寄せ動作を停止し、前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラを逆転させた後、再び前記幅寄せローラと幅寄せ用プレスローラにより幅寄せ動作を行うことを特徴とする媒体幅寄せ機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2003−12195(P2003−12195A)
【公開日】平成15年1月15日(2003.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−193618(P2001−193618)
【出願日】平成13年6月26日(2001.6.26)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年1月15日(2003.1.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年6月26日(2001.6.26)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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