導電性ローラ
【課題】軽量でかつ高精度の樹脂製ローラ本体を有する導電性ローラを提供する。
【解決手段】ローラ本体11を、長さ方向に結合された複数の中空部材10で構成するとともに、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材10同士の結合を保持させる結合手段を具える。
【解決手段】ローラ本体11を、長さ方向に結合された複数の中空部材10で構成するとともに、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材10同士の結合を保持させる結合手段を具える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性ローラに関し、詳しくは、複写機やプリンタ等の画像形成装置において各種ローラ部材として用いられる導電性ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置においては、画像形成の各工程で、転写ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、帯電ローラ、クリーニングローラ、中間転写ローラ、ベルト駆動ローラ等の、導電性を付与した導電性ローラが用いられている。
【0003】
このような導電性ローラとしては、シャフト部材として機能するローラ本体の外側に導電性の弾性層を形成して構成され、このような導電性ローラを軽量にするために、ローラ本体を中空の導電剤入りの樹脂よりなるパイプ部材で構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−150610号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載されているようなローラ本体は、長さ方向両端間を一本のパイプ部材で構成した構造になっており、このような樹脂パイプ部材を製造するには、長尺のパイプ部材用金型内に樹脂を射出成形する方法と、樹脂の丸棒を機械加工して仕上げる方法が考えられるが、後者の方法は、導電性ローラのように大量生産されるものに適用した場合には膨大なコストがかかるため非現実的な方法であり、一方、前者の方法は、コスト的には有利であるものの、長さ方向に均一な所望の寸法に仕上げるのが困難で、精度上の問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、軽量でかつ高精度のローラ本体を有する導電性ローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<1>は、主として樹脂材料と導電剤とからなるローラ本体と、このローラ本体の外周に担持された弾性層とを備える導電性ローラにおいて、
前記ローラ本体を、長さ方向に結合された複数の中空部材で構成するとともに、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材同士の結合を保持させる結合手段を具えてなる導電性ローラである。
【0007】
<2>は、<1>において、前記ローラ本体を長手方向に嵌通する軸を備える導電性ローラである。
【0008】
<3>は、前記ローラ本体が、<1>もしくは<2>において、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有する導電性ローラである。
【発明の効果】
【0009】
<1>によれば、ローラ本体をローラ樹脂製の中空部材で構成したので、導電性ローラを軽量なものとすることができ、また、長さが短いことにより高精度で均一な制作が可能となった個々の中空部材を連結することにより、ローラ本体全体を精度の高いものにすることができる上、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材同士の結合を保持させる結合手段を具えるので、組立時や保守交換時にこれらがバラバラになることがなく、組立や保守の作業を容易なものにし、それに要する時間を短縮することができる。
【0010】
<2>によれば、前記ローラ本体を長手方向に嵌通する軸を備えるので、ローラの剛性を向上させて、曲げに対する強度を高めることができる。
【0011】
<3>によれば、ローラ本体を、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有するよう構成したので、弾性層を一定の厚さで形成しても、中央部が径大のクラウン形状の導電性ローラを容易に形成することができる。導電性ローラをこのようなクラウン形状にした場合には、これを画像形成装置に装着し、例えば感光ドラムにその長さ方向両端部を押圧して接触させる際にも、長さ方向に均一な接触圧を得ることができ、もし導電性ローラを平坦な円筒面より成るものとした場合には、長さ方向中央部が浮いて接触圧が長さ方向中央で低くなってしまうのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1に、本発明の一実施の形態に係る導電性ローラの斜視図を示す。図示するように、本発明の導電性ローラは、ローラ本体11と、その外周に担持された弾性層12とを備えている。本発明においては、ローラ本体11が、長さ方向に結合された複数の中空部材10からなり、それらが外力の作用していない状態でも結合を保持している点に特徴を有する。
【0013】
図2に、弾性層12を形成する前の導電性ローラ(図1参照)の構成を示す。図示するローラ本体11は、例えば8個の部材10が長手方向に結合されてなる。ローラ本体11を複数の中空部材10からなるものとし、いわば長手方向に分割したことで、従来の金属パイプや樹脂一体成形品の場合に比し部材の長手方向の長さが短くなるため、加工の精度を向上することができるとともに、個々の部材の加工が容易になり、これにより生産性の向上にも寄与することができる。
【0014】
本発明の導電性ローラは、図示するように、ローラ本体11を長手方向に嵌通する軸13を備えることが好ましい。ローラ本体11、即ち、導電性ローラを長手方向に嵌通する軸13を備えるものとすることで、ローラの剛性を向上して、曲げに対する強度を高めることができる。
【0015】
長さ方向圧縮力の開放下でも中空部材10同士の結合を保持させる結合手段としては、以下のものを例示することができる。第一の例は、結合手段として接着もしくは溶着して結合する手段であり、接着による場合には、図3(a)に断面図で示すように、端面10sの一方もしくは両方に、接着剤を塗布し、もしくは、端面をホットメルト処理し、あるいは、両面テープを貼着したあと、部材10同士を、図3(b)に示すように押圧して接合する。部材10を溶着により結合する場合にも、図3(a)に示した状態で端面10sの接合部にレーザーや超音波を照射して表面を溶融させたあと、図3(b)に示すように押圧して端面10s同士を結合する。また、溶融と押圧とを同時に行う手段として、スピンウェルドによって表面を溶融することもでき、この場合、端面を対向させて加圧し、この状態で片方の部材10を回転させて摩擦熱による発熱で接合部を溶融して結合する。
【0016】
第二の例は、それぞれの中空部材10と軸13とを固着することにより、中空部材10部材同士を間接的に結合する手段であり、この場合、先の例と同様に、長さ方向圧縮力の開放下でも中空部材10同士の結合を保持することができる。図4は、この例に係るローラ本体を示す断面図であり、図示の状態において、一方の中空部材10Aは、軸13に固着済みの状態であり、片や、他方の中空部材10Bは、150℃以上の温度に加熱されて膨張し、中空部材10Bの内周面と軸13の外周面との間には隙間δが形成されていて、これらは相互に未固着の状態である。このあと、部材10Bの長さ方向位置を保持したまま、その温度を120℃以下に降下させることにより、中空部材10Bを軸13に焼ばめて、中空部材10Aとして、これを軸13に固着させることができる。
【0017】
第三の例は、隣り合う中空部材10D同士を圧入することによりこれらを結合する結合手段であり、図3(a)に示すように、部材10Dの外筒15の端部に段差周面15c、15dを設け、一方の端部で半径方向内側が凸に、他方の端部で半径方向外側が凸になるよう構成し、外周面となる一方側の段差周面15cの径d1を、内周面となる他方側の段差周面11dの径d2より大きくすることにより、図3(b)に示すようにこれらの中空部材10Dを相互に圧入して固着することができる。
【0018】
第四の例は、図6に示すように、中空部材10Eの端面同士を当接させてそれらの結合部を含む外周面に接着テープ18を巻き付け、接着テープ18を介して中空部材10E同士を結合するものである。
【0019】
図7は、第五の例を示すローラ本体の断面図であり、隣り合う中空部材10同士を螺合することによりこれらを結合する。部材10Fの外筒16の一方側の端に雄ねじ部16fを設け、他方側の端にめねじ部を設ける。そして、これらを螺合可能に構成すればよい。
【0020】
中空部材10に用いる樹脂材料としては、適度の強度を有するとともに、射出成型等により成形可能なものであればよく、汎用樹脂やエンジニアリングプラスチックの中から適宜選定することができ、特に制限されるものではない。具体的には、エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアセタール、ポリアミド樹脂(例えば、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6(メタキシレンジアミンとアジピン酸とから得られるポリアミド)等)、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレンなどを挙げることができる。また、汎用樹脂としては、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンなどが挙げられる。その他、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等を用いることもできる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
上記の中でも、特にエンジニアリングプラスチックが好ましく、さらに、ポリアセタール、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートなどが、熱可塑性で成形性に優れ、かつ、機械的強度に優れる点より、好ましい。特に、ポリアミド6・6、ポリアミドMXD6、ポリアミド6・12、ポリブチレンテレフタレート、あるいはこれらの混合樹脂が好適である。なお、熱硬化性樹脂を用いることに差し支えはないが、リサイクル性を考慮すれば熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
【0022】
導電剤としては、樹脂材料中に均一に分散することができるものであれば各種のものを使用することが可能であるが、カーボンブラック粉末、グラファイト粉末、カーボンファイバーやアルミニウム、銅、ニッケルなどの金属粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物粉末、導電性ガラス粉末などの粉末状導電剤が好ましく用いられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この導電剤の配合量は、目的とする導電ローラの用途や状況に応じて適当な抵抗値が得られるように選定すればよく、特に制限されるものではないが、通常は中空部材10の材料全体に対して5〜40重量%、特には、5〜20重量%とすることが好ましい。
【0023】
中空部材10の体積抵抗率については、上述のようにローラの用途等に応じて適宜設定すればよいが、通常は1×100〜1×1012Ω・cm、好ましくは1×100〜1×106Ω・cm、より好ましくは1×100〜1×103Ω・cmとする。
【0024】
中空部材10の材料中には、必要に応じ補強や増量等を目的として各種導電性または非導電性の繊維状物やウィスカー、フェライトなどを配合することができる。繊維状物としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維を挙げることができ、また、ウィスカーとしては、チタン酸カリウムなどの無機ウィスカーを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの配合量は、用いる繊維状物やウィスカーの長さおよび径、主体となる樹脂材料の種類や目的とするローラ強度等に応じて適宜選定することができるが、通常は材料全体の5〜70重量%、特には10〜20重量%である。
【0025】
また、軸13としては、例えば、硫黄快削鋼やアルミニウム、ステンレス鋼等に、ニッケル、亜鉛めっき等を施したものを用いることができる。
【0026】
ローラ本体11は、導電性ローラの芯部を構成するものであるため、ローラとして良好な性能を安定的に発揮させるために十分な強度が必要であり、通常、JIS K 7171に準拠した曲げ強度で80MPa以上、特に130MPa以上の強度を有することが好ましく、これにより良好な性能を長期にわたって確実に発揮することができる。なお、曲げ強度の上限については特に制限はないが、一般的には500MPa以下程度である。
【0027】
図8は、端部構造の異なるローラ本体を示す側面図であり、図8(a)、図8(b)は、端部の両方を軸部6で構成した例、図8(c)は、端部の両方を軸穴部8で構成した例、図8(d)、図8(e)は、両端部の一方を軸部6で、他方を軸穴部8で構成した例をそれぞれ示す。また、図8(b)〜図8(e)の例は、一方の端部にギヤ部7を設けた例を示す。このほか、端部の両側にギヤ部7を設けることもでき、この場合、ローラ本体が動力伝達を仲介する機能を担うことになる。いずれの場合も、ギヤ部7は円筒部もしくは円柱部と一体的に形成することができる。
【0028】
また、図8に示したローラ本体11の軸部6は、図9(a)に斜視図で示すように、最も単純な形状の円柱状をなすが、この代わりに、例えば、図9(b)に示すテーパ部を有するもの、図9(c)に示すDカット加工を施したもの、図9(d)に示す角柱状のもの、図9(e)に示す先尖端部を有するもの、図9(f)に示す環状溝を有するもの、図9(g)に示す段付部を有するもの、図9(h)に示す、外周面にスプラインもしくはギヤ用外歯部が形成されたもの等を用いることができ、同様に、軸穴部8として、図9(i)に斜視図で示した単純な丸穴形状のものの外、図9(j)に示すD型断面形状のもの、図9(k)に示す小判状断面形状のもの、図9(l)に示す角穴形状のもの、図9(m)に示す、内周面にスプラインもしくはギヤ用内歯部が形成されたもの、図9(n)に示すテーパ穴部を有するもの、図9(o)に示すキー溝付丸穴のものなども用いることができる。
【0029】
さらに、図9(r)に斜視図で示したギヤ部7に代えて、図9(p)に示す段付部や、図9(q)に示すやフランジ部等を用いることもできる。
【0030】
本発明においては、ローラ本体11自体の形状については特に制限されるものではなく、適宜所望の形状とすることができる。例えば、長手方向端部に当たる部材にギヤ部7(図10参照)やDカット形状等の適宜形状の軸部などを形成しておくか、または、ギヤ部のみの部材をローラ本体形成後の端部に接合することで、ローラ本体11の長さ方向端部に所望に応じこれら機能部品の形状を持たせることができる。これにより、軸を別途使用し、または、軸に複雑な加工をする必要がなくなり、また、機能部品の芯出しを行うことが容易となるメリットも得られる。
【0031】
また、ローラ本体11の外形は、図2等に示すような、長さ方向にまっすぐな円筒形状には限られず、図11に示すような、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有するものとすることもできる。従来のような金属パイプや樹脂一体成形品の場合、ローラ本体の外形はストレートな円柱形状とすることが一般的であり、中央部が両端部よりも径大であるクラウン形状などの対応は困難で、高額な金型製作による成形や、弾性層3の研磨、樹脂層4の塗工(ディップ等)の際の膜厚制御等が必要であった。本実施形態においては、中空部材10を長さ方向に繋げる構造とすることにより、個々の部材の加工難易度を低くしているため、クラウン形状などにも容易に対応が可能となり、また、加工精度も良好に確保することが可能となる。なお、本実施形態において、ローラ本体11を形成する部材の個数には特に制限はなく、強度やコスト性の観点から適宜定めればよい。
【0032】
本実施形態の導電性ローラは、複数の中空部材10を長さ方向に結合してローラ本体11を形成した後、その外周に弾性層12を設けることにより製造することができる。
【0033】
弾性層12の材料としては、エラストマー単体かまたはそれを発泡させたフォーム体に導電剤を添加して導電性を付与した弾性体を用いることができる。ここで使用し得るエラストマーには、特に制限はなく、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム等が例示され、これらを単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明においては、これらのうち、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムが好ましく用いられ、また、これらと他のゴム材料との混合物も好適である。特に、本発明においては、ウレタン結合を有する樹脂が好ましく用いられる。
【0034】
また、これらエラストマーを、発泡剤を用いて化学的に発泡させるか、または、ポリウレタンフォームのように空気を機械的に巻き込んで発泡させたフォーム体としても用いることができる。本発明においては、ローラ本体11と弾性層12との一体化を行う成形工程で、いわゆるRIM成形法、即ち、弾性層12の原料成分を構成する2種のモノマー成分を筒状型内に混合射出して、重合反応させることにより、ローラ本体11と弾性層12とを一体化する手法を用いてもよい。これにより、原料の注入から脱型までの所要時間60秒程度で弾性層12の成形工程を行うことができるので、生産コストを大幅に削減することが可能となる。
【0035】
弾性層12に添加する導電剤としては、ローラ本体11に関して挙げた導電剤と同じものを用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明のローラにおいては、ローラ本体11上に設ける弾性層12により、ローラの表面粗さや硬度、導電性等を適宜調整することができる。また、ローラ外形についても弾性層13により調整可能であるので、本発明に係る部材間の繋ぎ目は、必ずしも平滑でなくてもよく、即ち、繋ぎ目においてある程度の段差が生じていてもよい。ある程度の段差は、その上に弾性層13を設けることで、吸収することが可能である。また、弾性層表面を切削、研磨等により加工することで、用途により求められる表面精度を出すこともでき、逆に、弾性層表面を粗く形成して、駆動、従動ローラ等として用いることも可能である。従って、本発明の導電性ローラは、画像形成装置において使用されるいかなるローラ部材としても使用可能であり、適用範囲が広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る導電性ローラの斜視図である。
【図2】図1の導電性ローラのローラ本体を示す斜視図である。
【図3】第一の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図4】第二の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図5】第三の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図6】第四の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図7】第五の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図8】異なる構造の端部を有するローラ本体を示す側面図である。
【図9】軸部、軸穴部、ギヤ部の形状変形例を示す斜視図である。
【図10】ローラ本体の変形例を示す斜視図である。
【図11】ローラ本体の他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
6 軸部
7 ギヤ部
8 軸穴部
10、10A、10B、10D、10E、10F 中空部材
10s 中空部材の端面
11 ローラ本体
12 弾性層
13 軸
15 中空部材の外筒
15c、15d 段差面
16 中空部材の外筒
16f 雄ねじ部
16g めねじ部
18 接着テープ
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性ローラに関し、詳しくは、複写機やプリンタ等の画像形成装置において各種ローラ部材として用いられる導電性ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置においては、画像形成の各工程で、転写ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、帯電ローラ、クリーニングローラ、中間転写ローラ、ベルト駆動ローラ等の、導電性を付与した導電性ローラが用いられている。
【0003】
このような導電性ローラとしては、シャフト部材として機能するローラ本体の外側に導電性の弾性層を形成して構成され、このような導電性ローラを軽量にするために、ローラ本体を中空の導電剤入りの樹脂よりなるパイプ部材で構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−150610号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載されているようなローラ本体は、長さ方向両端間を一本のパイプ部材で構成した構造になっており、このような樹脂パイプ部材を製造するには、長尺のパイプ部材用金型内に樹脂を射出成形する方法と、樹脂の丸棒を機械加工して仕上げる方法が考えられるが、後者の方法は、導電性ローラのように大量生産されるものに適用した場合には膨大なコストがかかるため非現実的な方法であり、一方、前者の方法は、コスト的には有利であるものの、長さ方向に均一な所望の寸法に仕上げるのが困難で、精度上の問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、軽量でかつ高精度のローラ本体を有する導電性ローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<1>は、主として樹脂材料と導電剤とからなるローラ本体と、このローラ本体の外周に担持された弾性層とを備える導電性ローラにおいて、
前記ローラ本体を、長さ方向に結合された複数の中空部材で構成するとともに、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材同士の結合を保持させる結合手段を具えてなる導電性ローラである。
【0007】
<2>は、<1>において、前記ローラ本体を長手方向に嵌通する軸を備える導電性ローラである。
【0008】
<3>は、前記ローラ本体が、<1>もしくは<2>において、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有する導電性ローラである。
【発明の効果】
【0009】
<1>によれば、ローラ本体をローラ樹脂製の中空部材で構成したので、導電性ローラを軽量なものとすることができ、また、長さが短いことにより高精度で均一な制作が可能となった個々の中空部材を連結することにより、ローラ本体全体を精度の高いものにすることができる上、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材同士の結合を保持させる結合手段を具えるので、組立時や保守交換時にこれらがバラバラになることがなく、組立や保守の作業を容易なものにし、それに要する時間を短縮することができる。
【0010】
<2>によれば、前記ローラ本体を長手方向に嵌通する軸を備えるので、ローラの剛性を向上させて、曲げに対する強度を高めることができる。
【0011】
<3>によれば、ローラ本体を、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有するよう構成したので、弾性層を一定の厚さで形成しても、中央部が径大のクラウン形状の導電性ローラを容易に形成することができる。導電性ローラをこのようなクラウン形状にした場合には、これを画像形成装置に装着し、例えば感光ドラムにその長さ方向両端部を押圧して接触させる際にも、長さ方向に均一な接触圧を得ることができ、もし導電性ローラを平坦な円筒面より成るものとした場合には、長さ方向中央部が浮いて接触圧が長さ方向中央で低くなってしまうのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1に、本発明の一実施の形態に係る導電性ローラの斜視図を示す。図示するように、本発明の導電性ローラは、ローラ本体11と、その外周に担持された弾性層12とを備えている。本発明においては、ローラ本体11が、長さ方向に結合された複数の中空部材10からなり、それらが外力の作用していない状態でも結合を保持している点に特徴を有する。
【0013】
図2に、弾性層12を形成する前の導電性ローラ(図1参照)の構成を示す。図示するローラ本体11は、例えば8個の部材10が長手方向に結合されてなる。ローラ本体11を複数の中空部材10からなるものとし、いわば長手方向に分割したことで、従来の金属パイプや樹脂一体成形品の場合に比し部材の長手方向の長さが短くなるため、加工の精度を向上することができるとともに、個々の部材の加工が容易になり、これにより生産性の向上にも寄与することができる。
【0014】
本発明の導電性ローラは、図示するように、ローラ本体11を長手方向に嵌通する軸13を備えることが好ましい。ローラ本体11、即ち、導電性ローラを長手方向に嵌通する軸13を備えるものとすることで、ローラの剛性を向上して、曲げに対する強度を高めることができる。
【0015】
長さ方向圧縮力の開放下でも中空部材10同士の結合を保持させる結合手段としては、以下のものを例示することができる。第一の例は、結合手段として接着もしくは溶着して結合する手段であり、接着による場合には、図3(a)に断面図で示すように、端面10sの一方もしくは両方に、接着剤を塗布し、もしくは、端面をホットメルト処理し、あるいは、両面テープを貼着したあと、部材10同士を、図3(b)に示すように押圧して接合する。部材10を溶着により結合する場合にも、図3(a)に示した状態で端面10sの接合部にレーザーや超音波を照射して表面を溶融させたあと、図3(b)に示すように押圧して端面10s同士を結合する。また、溶融と押圧とを同時に行う手段として、スピンウェルドによって表面を溶融することもでき、この場合、端面を対向させて加圧し、この状態で片方の部材10を回転させて摩擦熱による発熱で接合部を溶融して結合する。
【0016】
第二の例は、それぞれの中空部材10と軸13とを固着することにより、中空部材10部材同士を間接的に結合する手段であり、この場合、先の例と同様に、長さ方向圧縮力の開放下でも中空部材10同士の結合を保持することができる。図4は、この例に係るローラ本体を示す断面図であり、図示の状態において、一方の中空部材10Aは、軸13に固着済みの状態であり、片や、他方の中空部材10Bは、150℃以上の温度に加熱されて膨張し、中空部材10Bの内周面と軸13の外周面との間には隙間δが形成されていて、これらは相互に未固着の状態である。このあと、部材10Bの長さ方向位置を保持したまま、その温度を120℃以下に降下させることにより、中空部材10Bを軸13に焼ばめて、中空部材10Aとして、これを軸13に固着させることができる。
【0017】
第三の例は、隣り合う中空部材10D同士を圧入することによりこれらを結合する結合手段であり、図3(a)に示すように、部材10Dの外筒15の端部に段差周面15c、15dを設け、一方の端部で半径方向内側が凸に、他方の端部で半径方向外側が凸になるよう構成し、外周面となる一方側の段差周面15cの径d1を、内周面となる他方側の段差周面11dの径d2より大きくすることにより、図3(b)に示すようにこれらの中空部材10Dを相互に圧入して固着することができる。
【0018】
第四の例は、図6に示すように、中空部材10Eの端面同士を当接させてそれらの結合部を含む外周面に接着テープ18を巻き付け、接着テープ18を介して中空部材10E同士を結合するものである。
【0019】
図7は、第五の例を示すローラ本体の断面図であり、隣り合う中空部材10同士を螺合することによりこれらを結合する。部材10Fの外筒16の一方側の端に雄ねじ部16fを設け、他方側の端にめねじ部を設ける。そして、これらを螺合可能に構成すればよい。
【0020】
中空部材10に用いる樹脂材料としては、適度の強度を有するとともに、射出成型等により成形可能なものであればよく、汎用樹脂やエンジニアリングプラスチックの中から適宜選定することができ、特に制限されるものではない。具体的には、エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアセタール、ポリアミド樹脂(例えば、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6(メタキシレンジアミンとアジピン酸とから得られるポリアミド)等)、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレンなどを挙げることができる。また、汎用樹脂としては、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンなどが挙げられる。その他、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等を用いることもできる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
上記の中でも、特にエンジニアリングプラスチックが好ましく、さらに、ポリアセタール、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートなどが、熱可塑性で成形性に優れ、かつ、機械的強度に優れる点より、好ましい。特に、ポリアミド6・6、ポリアミドMXD6、ポリアミド6・12、ポリブチレンテレフタレート、あるいはこれらの混合樹脂が好適である。なお、熱硬化性樹脂を用いることに差し支えはないが、リサイクル性を考慮すれば熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
【0022】
導電剤としては、樹脂材料中に均一に分散することができるものであれば各種のものを使用することが可能であるが、カーボンブラック粉末、グラファイト粉末、カーボンファイバーやアルミニウム、銅、ニッケルなどの金属粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物粉末、導電性ガラス粉末などの粉末状導電剤が好ましく用いられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この導電剤の配合量は、目的とする導電ローラの用途や状況に応じて適当な抵抗値が得られるように選定すればよく、特に制限されるものではないが、通常は中空部材10の材料全体に対して5〜40重量%、特には、5〜20重量%とすることが好ましい。
【0023】
中空部材10の体積抵抗率については、上述のようにローラの用途等に応じて適宜設定すればよいが、通常は1×100〜1×1012Ω・cm、好ましくは1×100〜1×106Ω・cm、より好ましくは1×100〜1×103Ω・cmとする。
【0024】
中空部材10の材料中には、必要に応じ補強や増量等を目的として各種導電性または非導電性の繊維状物やウィスカー、フェライトなどを配合することができる。繊維状物としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維を挙げることができ、また、ウィスカーとしては、チタン酸カリウムなどの無機ウィスカーを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの配合量は、用いる繊維状物やウィスカーの長さおよび径、主体となる樹脂材料の種類や目的とするローラ強度等に応じて適宜選定することができるが、通常は材料全体の5〜70重量%、特には10〜20重量%である。
【0025】
また、軸13としては、例えば、硫黄快削鋼やアルミニウム、ステンレス鋼等に、ニッケル、亜鉛めっき等を施したものを用いることができる。
【0026】
ローラ本体11は、導電性ローラの芯部を構成するものであるため、ローラとして良好な性能を安定的に発揮させるために十分な強度が必要であり、通常、JIS K 7171に準拠した曲げ強度で80MPa以上、特に130MPa以上の強度を有することが好ましく、これにより良好な性能を長期にわたって確実に発揮することができる。なお、曲げ強度の上限については特に制限はないが、一般的には500MPa以下程度である。
【0027】
図8は、端部構造の異なるローラ本体を示す側面図であり、図8(a)、図8(b)は、端部の両方を軸部6で構成した例、図8(c)は、端部の両方を軸穴部8で構成した例、図8(d)、図8(e)は、両端部の一方を軸部6で、他方を軸穴部8で構成した例をそれぞれ示す。また、図8(b)〜図8(e)の例は、一方の端部にギヤ部7を設けた例を示す。このほか、端部の両側にギヤ部7を設けることもでき、この場合、ローラ本体が動力伝達を仲介する機能を担うことになる。いずれの場合も、ギヤ部7は円筒部もしくは円柱部と一体的に形成することができる。
【0028】
また、図8に示したローラ本体11の軸部6は、図9(a)に斜視図で示すように、最も単純な形状の円柱状をなすが、この代わりに、例えば、図9(b)に示すテーパ部を有するもの、図9(c)に示すDカット加工を施したもの、図9(d)に示す角柱状のもの、図9(e)に示す先尖端部を有するもの、図9(f)に示す環状溝を有するもの、図9(g)に示す段付部を有するもの、図9(h)に示す、外周面にスプラインもしくはギヤ用外歯部が形成されたもの等を用いることができ、同様に、軸穴部8として、図9(i)に斜視図で示した単純な丸穴形状のものの外、図9(j)に示すD型断面形状のもの、図9(k)に示す小判状断面形状のもの、図9(l)に示す角穴形状のもの、図9(m)に示す、内周面にスプラインもしくはギヤ用内歯部が形成されたもの、図9(n)に示すテーパ穴部を有するもの、図9(o)に示すキー溝付丸穴のものなども用いることができる。
【0029】
さらに、図9(r)に斜視図で示したギヤ部7に代えて、図9(p)に示す段付部や、図9(q)に示すやフランジ部等を用いることもできる。
【0030】
本発明においては、ローラ本体11自体の形状については特に制限されるものではなく、適宜所望の形状とすることができる。例えば、長手方向端部に当たる部材にギヤ部7(図10参照)やDカット形状等の適宜形状の軸部などを形成しておくか、または、ギヤ部のみの部材をローラ本体形成後の端部に接合することで、ローラ本体11の長さ方向端部に所望に応じこれら機能部品の形状を持たせることができる。これにより、軸を別途使用し、または、軸に複雑な加工をする必要がなくなり、また、機能部品の芯出しを行うことが容易となるメリットも得られる。
【0031】
また、ローラ本体11の外形は、図2等に示すような、長さ方向にまっすぐな円筒形状には限られず、図11に示すような、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有するものとすることもできる。従来のような金属パイプや樹脂一体成形品の場合、ローラ本体の外形はストレートな円柱形状とすることが一般的であり、中央部が両端部よりも径大であるクラウン形状などの対応は困難で、高額な金型製作による成形や、弾性層3の研磨、樹脂層4の塗工(ディップ等)の際の膜厚制御等が必要であった。本実施形態においては、中空部材10を長さ方向に繋げる構造とすることにより、個々の部材の加工難易度を低くしているため、クラウン形状などにも容易に対応が可能となり、また、加工精度も良好に確保することが可能となる。なお、本実施形態において、ローラ本体11を形成する部材の個数には特に制限はなく、強度やコスト性の観点から適宜定めればよい。
【0032】
本実施形態の導電性ローラは、複数の中空部材10を長さ方向に結合してローラ本体11を形成した後、その外周に弾性層12を設けることにより製造することができる。
【0033】
弾性層12の材料としては、エラストマー単体かまたはそれを発泡させたフォーム体に導電剤を添加して導電性を付与した弾性体を用いることができる。ここで使用し得るエラストマーには、特に制限はなく、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム等が例示され、これらを単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明においては、これらのうち、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムが好ましく用いられ、また、これらと他のゴム材料との混合物も好適である。特に、本発明においては、ウレタン結合を有する樹脂が好ましく用いられる。
【0034】
また、これらエラストマーを、発泡剤を用いて化学的に発泡させるか、または、ポリウレタンフォームのように空気を機械的に巻き込んで発泡させたフォーム体としても用いることができる。本発明においては、ローラ本体11と弾性層12との一体化を行う成形工程で、いわゆるRIM成形法、即ち、弾性層12の原料成分を構成する2種のモノマー成分を筒状型内に混合射出して、重合反応させることにより、ローラ本体11と弾性層12とを一体化する手法を用いてもよい。これにより、原料の注入から脱型までの所要時間60秒程度で弾性層12の成形工程を行うことができるので、生産コストを大幅に削減することが可能となる。
【0035】
弾性層12に添加する導電剤としては、ローラ本体11に関して挙げた導電剤と同じものを用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明のローラにおいては、ローラ本体11上に設ける弾性層12により、ローラの表面粗さや硬度、導電性等を適宜調整することができる。また、ローラ外形についても弾性層13により調整可能であるので、本発明に係る部材間の繋ぎ目は、必ずしも平滑でなくてもよく、即ち、繋ぎ目においてある程度の段差が生じていてもよい。ある程度の段差は、その上に弾性層13を設けることで、吸収することが可能である。また、弾性層表面を切削、研磨等により加工することで、用途により求められる表面精度を出すこともでき、逆に、弾性層表面を粗く形成して、駆動、従動ローラ等として用いることも可能である。従って、本発明の導電性ローラは、画像形成装置において使用されるいかなるローラ部材としても使用可能であり、適用範囲が広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る導電性ローラの斜視図である。
【図2】図1の導電性ローラのローラ本体を示す斜視図である。
【図3】第一の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図4】第二の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図5】第三の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図6】第四の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図7】第五の例の結合手段により結合される中空部材の断面図である。
【図8】異なる構造の端部を有するローラ本体を示す側面図である。
【図9】軸部、軸穴部、ギヤ部の形状変形例を示す斜視図である。
【図10】ローラ本体の変形例を示す斜視図である。
【図11】ローラ本体の他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
6 軸部
7 ギヤ部
8 軸穴部
10、10A、10B、10D、10E、10F 中空部材
10s 中空部材の端面
11 ローラ本体
12 弾性層
13 軸
15 中空部材の外筒
15c、15d 段差面
16 中空部材の外筒
16f 雄ねじ部
16g めねじ部
18 接着テープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として樹脂材料と導電剤とからなるローラ本体と、このローラ本体の外周に担持された弾性層とを備える導電性ローラにおいて、
前記ローラ本体を、長さ方向に結合された複数の中空部材で構成するとともに、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材同士の結合を保持させる結合手段を具えてなる導電性ローラ。
【請求項2】
前記ローラ本体を長手方向に嵌通する軸を備える請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項3】
前記ローラ本体が、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有する請求項1または2に記載の導電性ローラ。
【請求項1】
主として樹脂材料と導電剤とからなるローラ本体と、このローラ本体の外周に担持された弾性層とを備える導電性ローラにおいて、
前記ローラ本体を、長さ方向に結合された複数の中空部材で構成するとともに、長さ方向圧縮力の開放下でもそれらの中空部材同士の結合を保持させる結合手段を具えてなる導電性ローラ。
【請求項2】
前記ローラ本体を長手方向に嵌通する軸を備える請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項3】
前記ローラ本体が、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有する請求項1または2に記載の導電性ローラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−121444(P2007−121444A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310208(P2005−310208)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
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