説明

居眠り抑制システム及びダンプトラック

【課題】居眠りの誤検知を抑制可能な居眠り抑制システム及び居眠り抑制システムを備えるダンプトラックを提供する。
【解決手段】居眠り抑制システム100は、制御部110を備える。制御部110は、閉眼継続時間が第1閾値以上第2閾値未満の場合に予備警報信号を出力し、予備警報信号の出力中に運転者の眼が開いていると判断された場合に、予備警報信号の出力を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、居眠り抑制システム及び居眠り抑制システムを備えるダンプトラックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、居眠り運転の抑制を目的として、覚醒度の低下に応じて居眠りが検知された場合に運転者の覚醒を促す手法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、覚醒度の低下が検出された場合に警報を発し、運転者が警報解除スイッチを押下した場合に警報を解除する手法が提案されている。この手法によれば、運転者は警報解除スイッチを押下する必要があるので、効果的に運転者の覚醒を促すことができる。
【0004】
また、特許文献2では、覚醒度の低下が検出された場合に運転者に質問を行い、質問に対する運転者の反応に応じて警報を発する手法が提案されている。この手法によれば、特許文献1のように覚醒度のみに基づいて警報を発する手法に比べて、居眠りの誤検知を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−23086号公報
【特許文献2】特開平9−132052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、鉱山作業などに用いられるダンプトラックは、一般的なトラックやバスに比べて格段に大きな車幅(例えば、約5m程度)を有しており、サイドミラーは、運転者から離れた位置に配置されている。そのため、運転者は、サイドミラーを確認するために、サイドミラーに向けて頭部を大きく振る必要がある。
【0007】
また、鉱山作業などに用いられるダンプトラックにおいて、運転者は、走行中に無線装置やラジオ受信機を頻繁に操作する必要があるので、それらに向けて頭部を振る必要がある。
【0008】
このようなダンプトラックに特許文献1及び特許文献2の手法を適用すると、運行上必要なサイドミラーの確認や各種機器の操作が居眠りとして誤検知されるおそれがある。
【0009】
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、居眠りの誤検知を抑制可能な居眠り抑制システム及び居眠り抑制システムを備えるダンプトラックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様に係る居眠り抑制システムは、撮像装置と、制御部と、操作受付け部と、を備える。撮像装置は、運転者を撮像することによって撮像データを生成する。制御部は、撮像データに基づいて運転者の眼が継続して閉じていると判断される閉眼継続時間が、第1閾値以上、かつ、第1閾値より大きい第2閾値未満の場合に、予備警報信号を出力し、閉眼継続時間が、第2閾値以上の場合に、本警報信号を出力する居眠り抑制制御を実行する。操作受付け部は、制御部による本警報信号の出力を停止するための停止操作を運転者から受け付ける。制御部は、予備警報信号の出力中に運転者の眼が開いていると判断された場合に、予備警報信号の出力を停止し、本警報信号の出力中に操作受付け部によって停止操作が受け付けられた場合に、本警報信号の出力を停止する。
【0011】
第1の態様に係る居眠り抑制システムによれば、運転者の眼が開いたことに応じて予備警報信号の出力が停止されるので、運転者は特別な操作を行う必要がない。従って、運転者が居眠りをしていないにもかかわらず居眠り抑制システムが作動した場合に、運転者に過剰な負担が掛かることを抑制することができる。また、第1閾値及び第2閾値を適宜設定することによって、進行方向から運転者が眼を離したことが居眠りとして誤検知されることを抑制できる。
【0012】
また、制御部は、閉眼継続時間が第2閾値以上の場合に本警報信号を出力し、停止操作が受け付けられた場合に本警報信号の出力を停止する。従って、進行方向から眼が離れている時間が相当程度検出された場合には、運転者に特別な操作を求めることによって、効果的に運転者の覚醒を促すことができる。
【0013】
第2の態様に係る居眠り抑制システムは、第1の態様に係り、制御部から入力される予備警報信号に応じて予備警報音を発し、制御部から入力される本警報信号に応じて予備警報音と異なる本警報音を発するスピーカを備える。
【0014】
第2の態様に係る居眠り抑制システムによれば、予備警報状態か本警報状態かを運転者に容易に認識させることができる。
【0015】
第3の態様に係る居眠り抑制システムは、第1又は第2の態様に係り、制御部は、撮像データに基づいて算出される運転者の眼の開度が第1開度未満である場合に、運転者の眼は閉じていると判定し、開度が第1開度以上である場合に、運転者の眼は開いていると判定する開閉状態判定部を有する。
【0016】
第3の態様に係る居眠り抑制システムによれば、第1開度を適切に設定することによって、閉眼状態又は開眼状態の一方に過度に判定されやすくなることを抑制できる。そのため、眼の開閉状態を精度良く判定することができる。
【0017】
第4の態様に係る居眠り抑制システムは、第3の態様に係り、開閉状態判定部は、予備警報信号が出力されている場合には、開度が第1開度よりも大きい第2閾値未満であるときに、運転者の眼は閉じていると判定する。
【0018】
第4の態様に係る居眠り抑制システムによれば、予備警報状態であると一旦判定された後は、予備警報状態を解除されにくくすることによって、居眠りの検出漏れを抑制することができる。
【0019】
第5の態様に係る居眠り抑制システムは、第1乃至第4のいずれかの態様に係り、操作受付け部は、運転者が押すスイッチである。
【0020】
第5の態様に係る居眠り抑制システムによれば、効果的に運転者の覚醒を促しながら、過剰な負担を運転者に課すことを抑制できる。
【0021】
第6の態様に係る居眠り抑制システムは、第1乃至第5のいずれかの態様に係り、制御部は、撮像データに基づいて運転者の頭部が所定の範囲内に位置することが検出されたことに応じて、居眠り抑制制御の実行を開始する。
【0022】
第6の態様に係る居眠り抑制システムによれば、運転者が適切な走行姿勢に移行した後に、居眠り抑制システムを作動させることができる。そのため、運転者の姿勢が整っていないことに起因する居眠りの誤検知を抑制することができる。
【0023】
第7の態様に係る居眠り抑制システムは、第1乃至第6のいずれかの態様に係り、制御部は、予備警報信号又は本警報信号の出力中は、運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定しない。
【0024】
第7の態様に係る居眠り抑制システムによれば、予備警報状態又は本警報状態において頭部が所定の範囲から外れたことを、眠りに入った状態が継続しているものとして取り扱うことができる。そのため、予備警報状態又は本警報状態が検出された後は、頭部が揺動したとしても警報を継続させることができる。その結果、より効果的に運転者の覚醒を促すことができる。
【0025】
第8の態様に係る居眠り抑制システムは、第1乃至第7のいずれかの態様に係り、車速を検出する車速センサを備える。制御部は、検出された車速が所定速度以上である場合に、居眠り抑制制御を実行する。
【0026】
第8の態様に係る居眠り抑制システムによれば、車速が極めて遅いため居眠り抑制システムを作動させる必要がない場合には、不要な発報を抑制することができる。
【0027】
第9の態様に係るダンプトラックは、車体フレームと、車体フレームの車幅方向における第1端部上に配置される第1サイドミラーと、車体フレームの車幅方向における第2端部上に配置される第2サイドミラーと、第1乃至第7のいずれかの態様に記載の居眠り抑制システムと、車体フレーム上において第1サイドミラーの第1端部側に配置され、撮像装置を収容しており、ROPS機能を有するキャブと、を備える。
【0028】
第10の態様に係るダンプトラックは、第9の態様に係り、キャブ内において、撮像装置の第2端部側に配置されるハンドルと、キャブ内において、ハンドルと正対する運転席と、を備える。
【0029】
第11の態様に係るダンプトラックは、第10の態様に係り、キャブ内において、ハンドルの前方両側に配置される一対の照明装置を備える。
【0030】
第12の態様に係るダンプトラックは、第9乃至第11のいずれかの態様に係り、キャブ内において、ハンドルの前方に配置されるダッシュカバーと、ダッシュカバー上に固定され、撮像装置を支持する支持部材と、を備える。
【発明の効果】
【0031】
居眠りの誤検知を抑制可能な居眠り抑制システム及び居眠り抑制システムを備えるダンプトラックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態に係るダンプトラック1の全体構成を示す斜視図。
【図2】実施形態に係るキャブ3の内部構成を示す斜視図。
【図3】図2の部分拡大図。
【図4】赤外線カメラ、右赤外線ランプ及び左赤外線ランプの配置を示す平面図。
【図5】赤外線カメラ、右赤外線ランプ及び左赤外線ランプの配置を示す側面図。
【図6】実施形態に係る居眠り抑制システム100の機能を示すブロック図。
【図7】実施形態に係る居眠り抑制システム100の動作を説明するためのフロー図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」とは、運転席に着座した運転者を基準とする用語であり、「車幅方向」は、「左右方向」と同義である。
【0034】
1.構成
1−1.ダンプトラックの全体構成
図1は、実施形態に係るダンプトラック1の全体構成を示す斜視図である。ダンプトラック1は、鉱山作業などに用いられる自走式の超大型作業車両であり、約5mを超える車幅を有している。
【0035】
ダンプトラック1は、ボディ2(「車体フレーム」の一例)と、キャブ3と、ベッセル4と、4つの走行輪5と、右サイドミラー6(「第1サイドミラー」の一例)と、左サイドミラー7(「第2サイドミラー」の一例)と、を備える。また、本実施形形態に係るダンプトラック1は、居眠り抑制システム100(図6参照)を内蔵している。居眠り抑制システム100の機能及び動作については後述する。
【0036】
ボディ2は、フレーム構造を有する。キャブ3は、ボディ2の左前端上において、左サイドミラー7の右側に配置される。本実施形態では、キャブ3の全体が、ボディ2の車幅方向中心よりも左側に配置されている。これによって、運転者は、車体左側の路肩を容易に確認しながら走行できるが、後述するように、運転者は、周囲の確認のために大きく頭及び視線を振る必要がある。キャブ3の内部構成については後述する。
【0037】
ベッセル4は、ボディ2の後部上に配置される。ベッセル4は、土砂などを積載するための箱である。ベッセル4は、ボディ2とベッセル4との間に介挿されるホイストシリンダ(不図示)によって上下動可能である。4つの走行輪5は、ボディ2を支持する。4つの走行輪5は、図示しない駆動源から供給される駆動力によって駆動される。
【0038】
右サイドミラー6は、ボディ2の右前端部上において手すりに固定されている。右サイドミラー6は、運転者による車体右後方の確認に用いられる。左サイドミラー7は、ボディ2の左前端部上(すなわち、キャブ3の左前方)において手すりに固定されている。左サイドミラー7は、運転者による車体左後方の確認に用いられる。右サイドミラー6は、左サイドミラー7に比べてキャブ3からより離れた位置に配置されている。従って、運転者は、左サイドミラー7の確認時よりも右サイドミラー6の確認時において、より大きく頭部を動かす必要がある。
【0039】
1−2.キャブの構成
図2は、実施形態に係るキャブ3の内部構成を示す斜視図である。
【0040】
キャブ3は、4本の支柱3a〜3dによって構成されるROPS(Roll-Over Protective Structure:転倒時保護構造)機能を有しており、運転席31と、ハンドル32と、ダッシュカバー33と、無線装置34と、ラジオ受信機35と、リターダ36と、撮像アッセンブリ37と、を収容する。
【0041】
4本の支柱3a〜3dは、キャブ3の骨格を形成する。4本の支柱3a〜3dは、運転席31を取り囲むように配置されており、ダンプトラック1の転倒時に運転者を保護するROPS機能を発揮している。
【0042】
運転席31は、キャブ3内において前向きに配置される。ハンドル32は、運転席31の前方に配置されており、運転席31と正対する。ハンドル32は、後述する赤外線カメラ372(図3参照)の左側に配置される。ダッシュカバー33は、ハンドル32の前方に配置される。
【0043】
無線装置34は、運転席31の右下方に配置される。ラジオ受信機35は、ダッシュカバー33の下方に配置される。リターダ36は、ハンドル32とダッシュカバー33との間に配置される。運転者は、ダンプトラック1の走行中に無線装置34、ラジオ受信機35及びリターダ36(以下、「操作機器」と総称する。)を操作する必要があるため、運転者の視線や頭部は、操作機器に頻繁に向けられる。ただし、運転者の視線や頭部が操作機器に向けられる時間は、比較的短時間(約3秒以内)であることが多い。
【0044】
撮像アッセンブリ37は、ダッシュカバー33上に配置される。撮像アッセンブリ37は、運転席31に着座した運転手を撮像するための組み立て体である。なお、撮像アッセンブリ37は、本実施形態に係る居眠り抑制システム100(図6参照)の一部を構成する。
【0045】
1−3.撮像アッセンブリの構成
図3は、図2の部分拡大図であり、実施形態に係る撮像アッセンブリ37の構成を示す斜視図である。
【0046】
撮像アッセンブリ37は、支持部材371と、赤外線カメラ372(「撮像装置」の一例)と、右赤外線ランプ373及び左赤外線ランプ374(「照明装置」の一例)と、スイッチボックス375と、スピーカ376と、停止スイッチ377(「操作受付け部」の一例)と、LEDランプ378と、によって構成される。
【0047】
支持部材371は、ダッシュカバー33上に固定される。支持部材371は、赤外線カメラ372、右赤外線ランプ373及び左赤外線ランプ374を支持する。支持部材371は、水平部371a、右立設部371b、左立設部371c、右脚部371d、左脚部371e、右台座371f、左台座371g、右ブラケット371h、左ブラケット371j、カメラ用台座371k及びカメラ用ブラケット371mを有する。
【0048】
水平部371aは、金属製のパイプであり、車幅方向に沿って配置される。右立設部371bは、水平部371aの右端部から下方に延びる。左立設部371cは、水平部371aの左端部から下方に延びる。右立設部371b及び左立設部371cの下端は、ダッシュカバー33に固定される。右脚部371dは、水平部371aの右端部から前下方に延びる。左脚部371eは、水平部371aの左端部から前下方に延びる。右脚部371d及び左脚部371eの下端は、ダッシュカバー33に固定される。右台座371fは、水平部371aの右端に固定される。左台座371gは、水平部371aの左端に固定される。右ブラケット371hは、右台座371f上に配置され、右赤外線ランプ373を支持する。左ブラケット371jは、左台座371g上に配置され、左赤外線ランプ374を支持する。右ブラケット371h及び左ブラケット371jは、鉛直方向を軸心として回転可能である。カメラ用台座371kは、水平部371aの右側部分上に固定される。カメラ用ブラケット371mは、カメラ用台座371k上に配置され、赤外線カメラ372を支持する。カメラ用ブラケット371mは、鉛直方向を軸心として回転可能である。
【0049】
赤外線カメラ372は、近赤外線を検出することによって運転者の顔を撮像する。赤外線カメラ372は、運転者の顔を示す撮像データを後述する制御部110(図6参照)に送信する。赤外線カメラ372は、カメラ用ブラケット371mによって上下動可能に支持されている。
【0050】
右赤外線ランプ373は、近赤外線を運転者の顔に照射する。右赤外線ランプ373は、右ブラケット371hによって上下動可能に支持されている。左赤外線ランプ374は、近赤外線を運転者の顔に照射する。左赤外線ランプ374は、左ブラケット371jによって上下動可能に支持されている。
【0051】
ここで、図4は、赤外線カメラ372、右赤外線ランプ373及び左赤外線ランプ374の配置を示す平面図である。図5は、赤外線カメラ372、右赤外線ランプ373及び左赤外線ランプ374の配置を示す側面図である。
【0052】
赤外線カメラ372は、ハンドル32の前方において、ハンドル32の回転中心Cの右側に配置されている。そのため、赤外線カメラ372は、運転者の顔を仰ぎながら右側から撮影することとなる(撮影範囲372S参照)。ただし、キャブ3がボディ2の左前端上に配置されており、運転者は顔を右側に向けた状態でダンプトラック1を走行させるので、運転者の顔は赤外線カメラ372に略正対する。
【0053】
右赤外線ランプ373は、ハンドル32の前方において、赤外線カメラ372の右側に配置されている。そのため、右赤外線ランプ373は、近赤外線を運転者の顔に右前方から照射する(右照射範囲373S参照)。
【0054】
左赤外線ランプ374は、ハンドル32の前方左側に配置されている。そのため、左赤外線ランプ374は、近赤外線を運転者の顔に左前方から照射する(左照射範囲374S参照)。
【0055】
以上のような構成を有する撮像アッセンブリ37によれば、右側を向いた運転者の顔を正面から仰いだ状態で明瞭に撮影することができる。
【0056】
また、スイッチボックス375は、右台座371fの下方に配置され、ダッシュカバー33に固定される。スイッチボックス375は、スピーカ376、停止スイッチ377及びLEDランプ378を支持する筐体である。
【0057】
スピーカ376は、スイッチボックス375の前面に取り付けられる。スピーカ376は、後述する本警報信号の入力に応じて本警報音を発し、後述する予備警報信号の入力に応じて予備警報音を発する。本警報音と予備警報音は、運転者の覚醒を促すための音である。本警報音と予備警報音とは互いに異なる音色を有することが好ましく、本警報音の音量は予備警報音の音量よりも大きいことがさらに好ましい。なお、スピーカ376は、図示しないアンプを内蔵している。
【0058】
停止スイッチ377は、スイッチボックス375の前面に取り付けられる。停止スイッチ377は、スピーカ376が発する本警報音を停止するための操作(以下、「停止操作」という。)を運転者から受け付ける。本実施形態に係る停止操作とは、停止スイッチ377の押下である。
【0059】
LEDランプ378は、スイッチボックス375の前面に取り付けられる。LEDランプ378は、居眠り抑制システム100の起動に応じて、例えば緑色に光る。
【0060】
2.居眠り抑制システム
次に、ダンプトラックが内蔵する居眠り抑制システムの機能及び動作について、図面を参照しながら説明する。
【0061】
2−1.居眠り抑制システムの機能
図6は、実施形態に係る居眠り抑制システム100の機能を示すブロック図である。
【0062】
居眠り抑制システム100は、撮像アッセンブリ37と、制御部110と、車速センサ120と、を備える。居眠り抑制システム100は、例えば、エンジン始動キーのON/OFFに連動して起動/終了する。
【0063】
撮像アッセンブリ37は、上述の通り、赤外線カメラ372、右赤外線ランプ373、左赤外線ランプ374、スピーカ376、停止スイッチ377及びLEDランプ378を有する。なお、撮像アッセンブリ37は、支持部材371及びスイッチボックス375を有しているが、これらは機能ブロック図である図6では省略されている。
【0064】
制御部110は、運転者が眠りに入る可能性がある状態(以下、「予備警報状態」という。)、及び運転者が眠りに入った可能性が高い状態(以下、「本警報状態」という。)を検知して、運転者に覚醒を促す制御(以下、「居眠り抑制制御」という。)を実行する。制御部110は、頭部位置判定部111と、開閉状態判定部112と、閉眼時間判定部113と、警報判定部114と、警報信号出力部115と、を備える。
【0065】
頭部位置判定部111は、赤外線カメラ372から受信する撮像データに基づいて、運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定する。具体的に、頭部位置判定部111は、撮像データによって示される撮像画像において、頭部のピッチ角、ヨー角及びロール角それぞれが許容範囲内か否かを判定する。なお、ピッチ角は、赤外線カメラ372が内蔵する光学系の光軸を中心とする頭部の上下角であり、ヨー角は、光軸を中心とする頭部の左右角であり、ロール角は、光軸を中心とする頭部の回転角である。ピッチ角、ヨー角及びロール角それぞれの許容範囲は、右サイドミラー6や操作機器の位置に応じて適宜設定することができる。
【0066】
また、頭部位置判定部111は、予備警報状態又は本警報状態が検出された後は、運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定しない。これは、運転者が眠りに入った場合には頭部が揺動しやすいことに対するための措置である。すなわち、予備警報状態又は本警報状態において頭部が所定の範囲から外れたことは、眠りに入った状態が継続しているものとして取り扱われる。そのため、予備警報状態又は本警報状態において頭部が揺動したとしても警報が継続される。
【0067】
開閉状態判定部112は、赤外線カメラ372から受信する撮像データに基づいて、運転者の眼の開度を算出する。眼の開度は、例えば、撮像データによって示される撮像画像における眼の上下幅を、正常に開いている状態の眼の上下幅で除算することによって得ることができる。
【0068】
開閉状態判定部112は、算出された眼の開度が第1開度(例えば、0.6程度)未満である場合に、運転者の眼は閉じていると判定する。一方で、開閉状態判定部112は、算出された眼の開度が第1開度以上である場合に、運転者の眼は開いていると判定する。
【0069】
また、本実施形態において、開閉状態判定部112は、警報信号出力部115によって予備警報信号が出力されている場合には、上記説明に関わらず、第1開度よりも大きい第2閾値(例えば、0.8程度)を基準として運転者の眼の開閉状態を判定する。すなわち、開閉状態判定部112は、眼の開度が少し上昇した程度(例えば、0.7程度)に留まる間は、運転者の眼は閉じていると判定する。
【0070】
閉眼時間判定部113は、運転者の眼が継続して閉じている時間(以下、「閉眼継続時間」という。)を計測する。具体的に、閉眼時間判定部113は、開閉状態判定部112によって運転者の眼は閉じていると判定される状態の継続時間を計測する。
【0071】
閉眼時間判定部113は、計測された閉眼継続時間が第1閾値(例えば、2秒程度)以上、かつ、第1閾値より大きい第2閾値(例えば、3秒程度)未満であるか否かを判定する。また、閉眼時間判定部113は、計測された閉眼継続時間が第1閾値以上第2閾値未満であると判定した後は、計測された閉眼継続時間が第2閾値以上であるか否かを判定する。
【0072】
なお、第1閾値は、右サイドミラー6の確認や操作機器の操作のために通常必要とされる時間に基づいて適宜設定することができる。第2閾値は、進行方向から眼を離すことによって危険な状態に陥るおそれのある時間に基づいて適宜設定することができる。
【0073】
警報判定部114は、頭部位置判定部111によって運転者の頭部が所定の範囲内に位置すると判定されたことに応じて、次の判定処理を開始する。すなわち、警報判定部114は、運転者の頭部が所定の範囲内に位置すると一旦判定された後は、運転者の頭部が所定の範囲内に位置しないと判定されたとしても次の判定処理を継続する。
【0074】
警報判定部114は、車速センサ120の検出結果と閉眼時間判定部113の判定結果とに基づいて、予備警報状態であるか本警報状態であるかを判定する。
【0075】
具体的に、警報判定部114は、車速が所定速度(例えば、1km/h)以上であり、かつ、閉眼継続時間が第1閾値以上第2閾値未満である場合には、予備警報状態であると判定する。また、警報判定部114は、車速が所定速度以上であり、かつ、閉眼継続時間が第2閾値以上である場合には、本警報状態であると判定する。
【0076】
警報信号出力部115は、警報判定部114によって予備警報状態であると判定された場合、予備警報信号をスピーカ376に出力する。警報信号出力部115は、警報判定部114によって本警報状態であると判定された場合、本警報信号をスピーカ376に出力する。予備警報信号及び本警報信号それぞれは、スピーカ376が発する予備警報音及び本警報音に対応する音声信号である。
【0077】
また、警報信号出力部115は、予備警報信号の出力中において開閉状態判定部112によって運転者の眼が開いていると判定された場合、予備警報信号の出力を停止する。警報信号出力部115は、本警報信号の出力中において停止スイッチ377が押下された場合、本警報信号の出力を停止する。
【0078】
2−2.居眠り抑制システムの動作
図7は、実施形態に係る居眠り抑制システム100の動作を説明するためのフロー図である。なお、以下の説明において、居眠り抑制システム100は、エンジン始動キーONに連動して起動されているものとする。
【0079】
ステップS10において、制御部110は、赤外線カメラ372から撮像データを取得する。
【0080】
ステップS20において、制御部110は、撮像データに基づいて、運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定する。頭部が所定の範囲内に位置する場合、処理はステップS30に進む。頭部が所定の範囲内に位置しない場合、処理は終了する。
【0081】
ステップS30において、制御部110は、車速が所定速度(例えば、1km/h)以上か否かを判定する。車速が所定速度以上である場合、処理はステップS40に進む。車速が所定速度以上でない場合、処理は終了する。
【0082】
ステップS40において、制御部110は、眼の開度が第1開度(例えば、0.6程度)未満であるか否かを判定する。眼の開度が第1開度未満である場合、処理はステップS50に進む。眼の開度が第1開度未満でない場合、処理は終了する。
【0083】
ステップS50において、制御部110は、閉眼継続時間が第1閾値(例えば、2秒程度)以上か否かを判定する。閉眼継続時間が第1閾値以上である場合、処理はステップS60に進む。閉眼継続時間が第1閾値以上でない場合、処理は終了する。
【0084】
ステップS60において、制御部110は、閉眼継続時間が第2閾値(例えば、3秒程度)以上か否かを判定する。閉眼継続時間が第2閾値以上でない場合、処理はステップS70に進む。閉眼継続時間が第2閾値以上である場合、処理はステップS100に進む。
【0085】
ステップS70において、制御部110は、予備警報信号をスピーカ376に出力する。これに応じて、スピーカ376は、予備警報音を発する。
【0086】
ステップS80において、制御部110は、赤外線カメラ372から新たな撮像データを取得する。
【0087】
ステップS85において、制御部110は、新たに取得した撮像データに基づいて、運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定する。頭部が所定の範囲内に位置する場合、処理はステップS90に進む。頭部が所定の範囲内に位置しない場合、処理はステップS60に戻る。
【0088】
ステップS90において、制御部110は、新たに取得した撮像データに基づいて、眼の開度が第2開度(例えば、0.8程度)未満であるか否かを判定する。眼の開度が第2開度未満でない場合、処理はステップS100に進む。眼の開度が第2開度未満である場合、処理はステップS60に戻る。
【0089】
ステップS100において、制御部110は、予備警報信号の出力を停止する。
【0090】
ステップS110において、制御部110は、本警報信号をスピーカ376に出力する。これに応じて、スピーカ376は、本警報音を発する。
【0091】
ステップS120において、制御部110は、停止スイッチ377が押下されたか否かを判定する。停止スイッチ377が押下された場合、処理はステップS130に進む。停止スイッチ377が押下されていない場合、処理はステップS110に戻る。
【0092】
ステップS130において、制御部110は、本警報信号の出力を停止する。
【0093】
ステップS100及びステップS130の後、処理はSTARTに戻ってステップS10から繰り返される。
【0094】
(作用及び効果)
(1)本実施形態に係る居眠り抑制システム100は、制御部110を備える。制御部110は、閉眼継続時間が第1閾値以上第2閾値未満の場合に予備警報信号を出力し、予備警報信号の出力中に運転者の眼が開いていると判断された場合に、予備警報信号の出力を停止する。
【0095】
このように、運転者の眼が開いたことに応じて予備警報信号の出力が停止されるので、運転者は、スピーカ376が発する予備警報音を停止するための特別な操作を行う必要がない。従って、運転者が居眠りをしていないにもかかわらず居眠り抑制システム100が作動した場合に、運転者に過剰な負担が掛かることを抑制することができる。また、第1閾値及び第2閾値を適宜設定することによって、進行方向から運転者が眼を離したことが居眠りとして誤検知されることを抑制できる。このような効果は、右サイドミラー6の確認や操作機器の操作に伴って進行方向から運転者の眼が離れやすいダンプトラック1において特に有効である。
【0096】
また、警報信号出力部115は、閉眼継続時間が第2閾値以上の場合に本警報信号を出力し、停止スイッチ377が押下された場合に、本警報信号の出力を停止する。
【0097】
このように、進行方向から眼が離れている時間が相当程度検出された場合には、運転者は、停止スイッチ377を押下する操作を行う必要がある。従って、運転者に特別な操作を求めることによって、効果的に運転者の覚醒を促すことができる。
【0098】
(2)居眠り抑制システム100は、スピーカ376を備える。スピーカ376は、予備警報信号に応じて予備警報音を発し、本警報信号に応じて本警報音を発する。本警報音は、予備警報音と異なる音である。
【0099】
従って、予備警報音と本警報音とが異なっているので、予備警報状態か本警報状態かを運転者に容易に認識させることができる。
【0100】
(3)居眠り抑制システム100は、開閉状態判定部112を備える。開閉状態判定部112は、眼の開度が第1開度未満である場合に、運転者の眼は閉じていると判定し、開度が第1開度以上である場合に、運転者の眼は開いていると判定する。
【0101】
従って、第1開度を適切に設定することによって、閉眼状態又は開眼状態の一方に過度に判定されやすくなることを抑制できる。そのため、眼の開閉状態を精度良く判定することができる。
【0102】
(4)居眠り抑制システム100において、開閉状態判定部112は、警報信号出力部115から予備警報信号が出力されている場合には、眼の開度が第2閾値(>第1閾値)未満であるときに、運転者の眼は閉じていると判定する。
【0103】
従って、予備警報状態であると一旦判定された後は、予備警報状態を解除されにくくすることができる。そのため、運転者の眼が確実に開かれるまで予備警報音を発し続けることによって、居眠りの検出漏れを抑制することができる。
【0104】
(5)居眠り抑制システム100は、操作受付け部の一例として停止スイッチ377を備える。
【0105】
従って、効果的に運転者の覚醒を促しながら、過剰な負担を運転者に課すことを抑制できる。
【0106】
(6)居眠り抑制システム100において、警報信号出力部115は、運転者の頭部が所定の範囲内に位置することが検出されたことに応じて制御を開始する。
【0107】
従って、運転者が適切な走行姿勢に移行した後に、居眠り抑制システム100を作動させることができる。そのため、運転者の姿勢が整っていないことに起因する居眠りの誤検知を抑制することができる。
【0108】
(7)居眠り抑制システム100において、頭部位置判定部111は、予備警報状態又は本警報状態が検出された後は、運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定しない。
【0109】
従って、予備警報状態又は本警報状態において頭部が所定の範囲から外れたことを、眠りに入った状態が継続しているものとして取り扱うことができる。そのため、予備警報状態又は本警報状態が検出された後は、頭部が揺動したとしても警報を継続させることができる。その結果、より効果的に運転者の覚醒を促すことができる。
【0110】
(8)居眠り抑制システム100において、警報信号出力部115は、車速が所定速度以上である場合に制御を実行する。
【0111】
従って、ダンプトラック1の車速が極めて遅いため居眠り抑制システム100を作動させる必要がない場合には、不要な発報を抑制することができる。
【0112】
(その他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0113】
(A)上記実施形態において、キャブ3は、ボディ2の左前端上に配置されることとしたが、これに限られるものではない。キャブ3は、ボディ2の右前端上に配置されていてもよい。また、キャブ3は、ボディ2の前端上に配置されていなくてもよい。
【0114】
(B)上記実施形態では、撮像装置の一例として赤外線カメラ372について説明したが、これに限られるものではない。撮像装置としては、周知の可視光カメラなどを用いることができる。また、この場合、撮像アッセンブリ37は、赤外線ランプを備えている必要はなく、赤外線ランプに代えて可視光ランプなどを備えていてもよい。
【0115】
(C)上記実施形態では、操作受付け部の一例として停止スイッチ377について説明したが、これに限られるものではない。操作受付け部としては、特定の操舵信号ハンドル32を利用した操舵信号の送信や
(D)上記実施形態では、制御部110は、頭部位置判定部111を備えることとしたが備えていなくてもよい。また、頭部位置判定部111は、頭部のピッチ角、ヨー角及びロール角について判定することとしたが、ピッチ角、ヨー角及びロール角のいずれか一つ又は2つについて判定することとしてもよい。
【0116】
(E)上記実施形態では、警報判定部114は、車速について判定することとしたが、車速については判定しなくてもよい。
【符号の説明】
【0117】
1…ダンプトラック、2…ボディ、3…キャブ、3a〜3d…支柱、4…ベッセル、5…走行輪、6…右サイドミラー(「第1サイドミラー」の一例)、7…左サイドミラー(「第2サイドミラー」の一例)、31…運転席、32…運転席、33…ダッシュカバー、34…無線装置、35…ラジオ受信機、36…リターダ、37…撮像アッセンブリ、371…支持部材、372…赤外線カメラ(「撮像装置」の一例)、373…右赤外線ランプ373(「照明装置」の一例)、374…左赤外線ランプ(「照明装置」の一例)、375…スイッチボックス、376…スピーカ、377…停止スイッチ(「操作受付け部」の一例)、378…LEDランプ、100…居眠り抑制システム、110…制御部、111…頭部位置判定部、112…開閉状態判定部、113…閉眼時間判定部、114…警報判定部、115…警報信号出力部、120…車速センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者を撮像することによって撮像データを生成する撮像装置と、
前記撮像データに基づいて前記運転者の眼が継続して閉じていると判断される閉眼継続時間が、第1閾値以上、かつ、前記第1閾値より大きい第2閾値未満の場合に、予備警報信号を出力し、前記閉眼継続時間が、前記第2閾値以上の場合に、本警報信号を出力する居眠り抑制制御を実行する制御部と、
前記制御部による前記本警報信号の出力を停止するための停止操作を前記運転者から受け付ける操作受付け部と、
を備え、
前記制御部は、前記予備警報信号の出力中に前記運転者の眼が開いていると判断された場合に、前記予備警報信号の出力を停止し、前記本警報信号の出力中に前記操作受付け部によって前記停止操作が受け付けられた場合に、前記本警報信号の出力を停止する、
居眠り抑制システム。
【請求項2】
前記制御部から入力される前記予備警報信号に応じて予備警報音を発し、前記制御部から入力される前記本警報信号に応じて前記予備警報音と異なる本警報音を発するスピーカを備える請求項1に記載の居眠り抑制システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記撮像データに基づいて算出される前記運転者の眼の開度が第1開度未満である場合に、前記運転者の眼は閉じていると判定し、前記開度が前記第1開度以上である場合に、前記運転者の眼は開いていると判定する開閉状態判定部を有する、
請求項1又は2に記載の居眠り抑制システム。
【請求項4】
前記開閉状態判定部は、前記予備警報信号が出力されている場合には、前記開度が前記第1開度よりも大きい第2閾値未満であるときに、前記運転者の眼は閉じていると判定する、
請求項3に記載の居眠り抑制システム。
【請求項5】
前記操作受付け部は、前記運転者が押すスイッチである、
請求項1乃至4のいずれかに記載の居眠り抑制システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記撮像データに基づいて前記運転者の頭部が所定の範囲内に位置することが検出されたことに応じて、前記居眠り抑制制御の実行を開始する、
請求項1乃至5のいずれかに記載の居眠り抑制システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記予備警報信号又は前記本警報信号の出力中は、前記運転者の頭部が所定の範囲内に位置するか否かを判定しない、
請求項1乃至6のいずれかに記載の居眠り抑制システム。
【請求項8】
車速を検出する車速センサを備え、
前記制御部は、検出された車速が所定速度以上である場合に、前記居眠り抑制制御を実行する、
請求項1乃至7のいずれかに記載の居眠り抑制システム。
【請求項9】
車体フレームと、
前記車体フレームの車幅方向における第1端部上に配置される第1サイドミラーと、
前記車体フレームの前記車幅方向における第2端部上に配置される第2サイドミラーと、
請求項1乃至7のいずれかに記載の居眠り抑制システムと、
前記車体フレーム上において前記第1サイドミラーの前記第1端部側に配置され、前記撮像装置を収容しており、ROPS機能を有するキャブと、
を備えるダンプトラック。
【請求項10】
前記キャブ内において、前記撮像装置の前記第2端部側に配置されるハンドルと、
前記キャブ内において、前記ハンドルと正対する運転席と、
を備える請求項9に記載のダンプトラック。
【請求項11】
前記キャブ内において、前記ハンドルの前方両側に配置される一対の照明装置を備える請求項10に記載のダンプトラック。
【請求項12】
前記キャブ内において、前記ハンドルの前方に配置されるダッシュカバーと、
前記ダッシュカバー上に固定され、前記撮像装置を支持する支持部材と、
を備える請求項9乃至11のいずれかに記載のダンプトラック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−203551(P2012−203551A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66210(P2011−66210)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】