説明

差動インタフェース装置、表示制御装置、及び表示装置

【課題】差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置、及びこれを用いた表示制御装置、並びに表示装置を提供する。
【解決手段】差動アンプ17と終端抵抗Rtを備え、データをシリアル転送する差動インタフェース装置16において、終端抵抗Rtを含むとともに、終端抵抗Rtと差動アンプ17の2つの入力端子との間に構成される閉回路の抵抗を検知する抵抗検知部と、抵抗検知部の検知結果を使用して、閉回路を流れる電流の大きさを変化させることにより、上記2つの入力端子の間に発生するオフセット電圧を所定範囲内の値に調整する可変電流源(調整部)18を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像信号などのデータをシリアル転送する差動インタフェース装置、及びこれを用いた表示制御装置、並びに表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば液晶表示装置は、在来のブラウン管に比べて薄型、軽量などの特長を有するフラットパネルディスプレイとして、液晶テレビ、モニター、携帯電話などに幅広く利用されている。このような液晶表示装置では、複数の画素を有する液晶パネルが用いられている。そして、液晶表示装置では、複数の各画素に対して、表示すべき情報の階調値に応じた電圧信号を供給することにより、表示動作が行われて、当該情報が液晶パネルの表示面に表示されるようになっている。
【0003】
また、上記のような液晶表示装置には、映像などの情報のデータが外部から入力されるとともに、入力されたデータを用いて、表示部としての上記液晶パネルの駆動制御を行う表示制御装置が設けられている。すなわち、この表示制御装置には、例えば差動インタフェース装置が設けられており、表示制御装置では、当該差動インタフェース装置を介して液晶表示装置の外部から上記データを入力するようになっている。また、表示制御装置には、液晶パネル側に設けられた複数のソース線及び複数のゲート線に対して、それぞれソース信号及びゲート信号を出力するソースドライバ及びゲートドライバが含まれている。そして、表示制御装置では、これらのソースドライバ及びゲートドライバが差動インタフェース装置を介して入力された外部からのデータを基にソース信号及びゲート信号を生成して出力することにより、液晶パネルでは、当該外部からのデータに応じた情報表示が行われる。
【0004】
また、従来の差動インタフェース装置には、例えば下記特許文献1に記載されているように、差動アンプ(差動増幅器)を用いて、映像などの情報のデータを高速にシリアル転送するものが提案されている。
【特許文献1】特開2006−146885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような従来の差動インタフェース装置では、一般的に、データの入力が行われないとき、上記差動アンプの出力が安定するように当該差動アンプに対して、所定のバイアス処理を行うようになっている。すなわち、従来の差動インタフェース装置では、バイアス処理を行うバイアス部が設けられており、差動アンプに対して、バイアス電圧を印加することによって、当該差動アンプの2つの入力端子の間に所定範囲のオフセット電圧を発生させるように構成されている。
【0006】
具体的にいえば、従来の差動インタフェース装置では、一端部側及び他端部側が差動アンプの2つの入力端子に対しそれぞれ接続される終端抵抗が設けられている。また、従来の差動インタフェース装置には、終端抵抗の一端部側と一方の入力端子との間及び終端抵抗の他端部側と他方の入力端子との間において、上記液晶パネルに設けられたガラス基板(アレイ基板)上に、例えばCOG(Chip On Glass)実装された配線抵抗が含まれている。そして、従来の差動インタフェース装置では、差動アンプと終端抵抗との間に、当該終端抵抗及び配線抵抗を含んだ閉回路が構成されており、バイアス部が上記バイアス処理を行うことにより閉回路にオフセット電流が流れる。この結果、従来の差動インタフェース装置では、2つの入力端子の間に上記オフセット電圧を発生させて、データの入力が行われないとき、つまりデータ転送を行っていないとき、差動アンプの出力を安定させるようになっている。
【0007】
ところが、上記のような従来の差動インタフェース装置では、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときに、データを入力できなくなったり、ノイズを生じてデータ転送を適切に行えなかったりするという異常を発生することがあった。すなわち、従来の差動インタフェース装置では、上記終端抵抗や配線抵抗などの閉回路に含まれる抵抗素子の抵抗が製品バラツキなどによって設計値と大きく異なっていたり、これらの抵抗素子に経年劣化が生じて抵抗変化が発生したりしたときに、この閉回路での抵抗変化の悪影響を排除することができずに、オフセット電圧を所定範囲内の値にすることができないことがあった。この結果、従来の差動インタフェース装置では、データの入力(転送)が行われたときに、当該データを入力できなくなったり、ノイズを生じてデータ転送を適切に行えなかったりするという異常を発生することがあった。
【0008】
上記の課題を鑑み、本発明は、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置、及びこれを用いた表示制御装置、並びに表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明にかかる差動インタフェース装置は、差動アンプと、前記差動アンプの2つの入力端子に対して、一端部側及び他端部側がそれぞれ接続される終端抵抗を具備し、データをシリアル転送する差動インタフェース装置であって、
前記差動アンプに対して、バイアス電圧を印加することにより、前記2つの入力端子の間に所定範囲のオフセット電圧を発生させるバイアス部を備え、
前記終端抵抗を含むとともに、当該終端抵抗と前記差動アンプとの間に構成される閉回路の抵抗を検知する抵抗検知部、及び
前記抵抗検知部の検知結果を使用して、前記バイアス電圧、前記閉回路の抵抗、及び前記閉回路を流れる電流の少なくとも一つの大きさを変化させることにより、前記2つの入力端子の間に発生するオフセット電圧を前記所定範囲内の値に調整する調整部が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
上記のように構成された差動インタフェース装置では、終端抵抗を含んだ上記閉回路の抵抗を検知する抵抗検知部が設けられている。また、差動インタフェース装置には、抵抗検知部の検知結果を使用して、バイアス電圧、閉回路の抵抗、及び閉回路を流れる電流の少なくとも一つの大きさを変化させることにより、2つの入力端子の間に発生するオフセット電圧を所定範囲内の値に調整する調整部が設けられている。これにより、上記従来例と異なり、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置を構成することができる。
【0011】
また、上記差動インタフェース装置において、前記調整部には、前記検知結果から求められる前記閉回路での抵抗の変化を用いて、当該閉回路を流れる電流の大きさを変更するカレントミラー回路が用いられていることが好ましい。
【0012】
この場合、構造簡単な調整部を容易に構成することができ、差動インタフェース装置のコンパクト化を容易に行うことができる。
【0013】
また、上記差動インタフェース装置において、前記差動アンプ、前記バイアス部、前記抵抗検知部、及び前記調整部が、一体的に設けられてもよい。
【0014】
この場合、構造簡単で取扱性に優れた差動インタフェース装置を容易に構成することができる。
【0015】
また、上記差動インタフェース装置において、前記閉回路には、前記終端抵抗と前記差動アンプの2つの各入力端子との間に配置されるとともに、前記差動アンプが設置されているガラス基板上に形成された配線抵抗が含まれてもよい。
【0016】
この場合、経年劣化が比較的大きい上記配線抵抗が含まれている場合でも、上記調整部はオフセット電圧を所定範囲内の値に適切に調整することができ、差動インタフェース装置での誤動作などの異常の発生を確実に防ぐことができる。
【0017】
また、本発明の表示制御装置は、情報を表示する表示部の駆動制御を行う表示制御装置であって、
前記表示部で表示される情報のデータを入力する入力部に、上記いずれかの差動インタフェース装置を用いたことを特徴とするものである。
【0018】
上記のように構成された表示制御装置では、上記入力部に、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置が用いられているので、優れた信頼性を有する表示制御装置を容易に構成することができる。
【0019】
また、本発明の表示装置は、情報を表示する表示部、及び前記表示部の駆動制御を行う表示制御装置を備えた表示装置であって、
前記表示制御装置に、上記の表示制御装置を用いたことを特徴とするものである。
【0020】
上記のように構成された表示装置では、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置を用いた表示制御装置が使用されているので、優れた信頼性を有する表示装置を容易に構成することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置、及びこれを用いた表示制御装置、並びに表示装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の差動インタフェース装置、表示制御装置、及び表示装置の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、本発明を透過型の液晶表示装置に適用した場合を例示して説明する。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態にかかる液晶表示装置を説明する図である。図1において、本実施形態の液晶表示装置1は、図1の上側が視認側(表示面側)として設置される液晶パネル2と、液晶パネル2の非表示面側(図1の下側)に配置されて、当該液晶パネル2を照明する照明光を発生するバックライト装置3とが設けられている。液晶パネル2は、文字や画像等の情報を表示する表示部を構成している。
【0024】
また、液晶パネル2は、一対の基板を構成するCF(Color Filter)基板4及びアレイ基板(TFT基板)5と、CF基板4及びアレイ基板5の各外側表面にそれぞれ設けられた偏光板6、7とを備えている。CF基板4とアレイ基板5との間には、図示を省略した液晶層が狭持されている。
【0025】
また、アレイ基板5は、上記一対の基板の一方の基板を構成するものであり、アレイ基板5では、液晶パネル2の表示面に含まれる複数の画素に応じて、画素電極やTFT(Thin Film Transistor)などが上記液晶層との間に形成されている(図示せず)。一方、CF基板4は、一対の基板の他方の基板を構成するものであり、CF基板4には、カラーフィルタや対向電極などが上記液晶層との間に形成されている(図示せず)。また、これらCF基板4及びアレイ基板5は、例えば透明なガラス基板を用いて、構成されている。
【0026】
また、液晶パネル2では、当該液晶パネル2の駆動制御を行う後述の表示制御装置に接続されたFPC(Flexible Printed Circuit)8が設けられており、上記液晶層を画素単位に動作することで表示面を画素単位に駆動して、当該表示面上に所望画像を表示するようになっている。また、このFPC8の内部には、後に詳述するように、本実施形態の差動インタフェース装置に含まれた終端抵抗が設置されている。
【0027】
尚、液晶パネル2の液晶モードや画素構造は任意である。また、液晶パネル2の駆動モードも任意である。すなわち、液晶パネル2としては、情報を表示できる任意の液晶パネルを用いることができる。それ故、図1においては液晶パネル2の詳細な構造を図示せず、その説明も省略する。
【0028】
バックライト装置3は、光源としての冷陰極蛍光管9と、冷陰極蛍光管9に対向して配置された導光板10とを備えている。また、バックライト装置3では、断面L字状のベゼル14により、導光板10の上方に液晶パネル2が設置された状態で、冷陰極蛍光管9及び導光板10が狭持されている。また、CF基板4には、ケース11が載置されている。これにより、バックライト装置3は、液晶パネル2に組み付けられて、当該バックライト装置3からの照明光が液晶パネル2に入射される透過型の液晶表示装置1として一体化されている。
【0029】
導光板10には、例えば透明なアクリル樹脂などの合成樹脂が用いられており、冷陰極蛍光管9からの光が入光される。導光板10の液晶パネル2と反対側(対向面側)には、反射シート12が設置されている。また、導光板10の液晶パネル2側(発光面側)には、レンズシートや拡散シートなどの光学シート13が設けられており、導光板10の内部を所定の導光方向(図1の左側から右側への方向)に導かれた冷陰極蛍光管9からの光が均一な輝度をもつ平面状の上記照明光に変えられて液晶パネル2に与えられる。
【0030】
尚、上記の説明では、エッジライト型のバックライト装置3を用いた構成について説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、直下型のバックライト装置を用いてもよい。また、冷陰極蛍光管以外の熱陰極蛍光管やLEDなどの他の光源を有するバックライト装置も用いることができる。
【0031】
ここで、図2及び図3を参照して、本実施形態の差動インタフェース装置、及び表示制御装置について具体的に説明する。
【0032】
図2は本発明の一実施形態にかかる差動インタフェース装置、及び表示制御装置の要部構成を説明する図であり、図3は図2に示した差動インタフェース装置の具体的な構成を説明する図である。
【0033】
図2において、アレイ基板5には、液晶パネル2の有効表示領域Pの外側に上記表示制御装置15が実装されている。この表示制御装置15には、ソースドライバ及びゲートドライバが含まれており(図示せず)、これらのソースドライバ及びゲートドライバが液晶パネル2側に設けられた複数のソース線及び複数のゲート線に対して、それぞれソース信号及びゲート信号を出力するようになっている。
【0034】
また、表示制御装置15では、液晶表示装置1の外部から入力される映像信号などのデータの入力部に、本実施形態の差動インタフェース装置16が複数使用されている。つまり、表示制御装置15では、上記ソースドライバ及びゲートドライバに加えて、例えば4個の各差動インタフェース装置16の一部分がIC(集積回路)として一体的に構成されている(詳細は後述。)。
【0035】
そして、表示制御装置15では、液晶パネル2で表示される情報のデータが差動インタフェース装置16を介して入力されるようになっている。その後、表示制御装置15は、入力したデータを基にソース信号及びゲート信号を生成して、上述のソース線及びゲート線にそれぞれ出力することにより、液晶パネル2の駆動制御を行って当該入力したデータに応じた情報表示を実施させる。
【0036】
尚、差動インタフェース装置16の設置数は、液晶パネル2の有効表示領域P内に含まれた画素数などに応じて、適宜変更されるようになっている。
【0037】
また、差動インタフェース装置16は、図3も参照して、差動アンプ17と、差動アンプ17の2つの入力端子である正(+)端子及び負(−)端子にそれぞれ接続された信号線S1及びS2を備えている。また、差動インタフェース装置16には、一端部側及び他端部側が信号線S1及びS2に接続されることによって差動アンプ17の正端子及び負端子にそれぞれ接続された上記終端抵抗Rtが設けられており、この終端抵抗Rtは差動アンプ17での信号反射を防いで、当該差動アンプ17から出力される映像信号などのシリアルデータのデータ転送に異常が生じるのを防止できるようになっている。尚、差動アンプ17の出力端子は、表示制御装置15の内部に設けられたシリアル/パラレルコンバータに接続されている。
【0038】
また、差動インタフェース装置16では、差動アンプ17と終端抵抗Rtとの間に複数の抵抗素子が存在している。具体的にいえば、信号線S1上には、表示制御装置15のIC内部に設置されたメタル配線抵抗Rm1と、アレイ基板5上にCOG実装にて形成された配線抵抗Ri1とが設けられている。また、この信号線S1上には、例えばACF(異方性導電膜)を用いて接続された表示制御装置15とアレイ基板5との間の接続抵抗Rp1と、例えばACFを用いて接続されたアレイ基板5とFPC8との間の接続抵抗Rf1とが含まれている。
【0039】
同様に、信号線S2上には、表示制御装置15のIC内部に設置されたメタル配線抵抗Rm2と、アレイ基板5上に形成された配線抵抗Ri2とが設けられている。また、この信号線S2上には、例えば表示制御装置15とアレイ基板5との間の接続抵抗Rp2と、アレイ基板5とFPC8との間の接続抵抗Rf2とが含まれている。
【0040】
そして、差動インタフェース装置16では、データの入力(転送)を行うとき、信号線S1及びS2にそれぞれ供給された2つの信号に対して、差動アンプ17が差動増幅処理を行い、その出力端子から出力される信号をハイレベルまたはローレベルとすることで外部からのデータが表示制御装置15側に転送される。
【0041】
また、差動インタフェース装置16には、外部からデータが入力されていないときに、差動アンプ17の出力端子の信号レベルを所定のレベルに安定させるために、差動アンプ17に対しバイアス処理を行うバイアス部が設けられている。そして、差動インタフェース装置16では、上記バイアス部が差動アンプ17に対して、バイアス電圧を印加することによって、当該差動アンプ17の2つの入力端子の間に所定範囲のオフセット電圧Vosを発生させるように構成されている。
【0042】
具体的にいえば、差動インタフェース装置16では、差動アンプ17の正端子とメタル配線抵抗Rm1との間に定電圧源VCC、スイッチ素子SW0、及び電流制限抵抗Rv1が接続され、差動アンプ17の負端子とメタル配線抵抗Rm2との間に電流制限抵抗Rv2が接続されている。これらの定電圧源VCC、スイッチ素子SW0、及び電流制限抵抗Rv1、Rv2は、上記バイアス部に用いられたものであり、外部からデータが入力されていないときに、図3に示すように、スイッチ素子SW0がオン状態とされる。そして、バイアス部は、定電圧源VCCからの電圧を用いて、バイアス電圧を供給することによって、終端抵抗Rtを含むとともに、当該終端抵抗Rtと差動アンプ17との間に構成される閉回路にオフセット電流Iosを流す。
【0043】
すなわち、このバイアス部は、メタル配線抵抗Rm1、Rm2、接続抵抗Rp1、Rp2、Rf1、Rf2、配線抵抗Ri1、Ri2、及び終端抵抗Rtを含んだ上記閉回路に、図3に点線の矢印にて示すオフセット電流Iosを流すことにより、上記オフセット電圧Vosを差動アンプ17の2つの入力端子の間に発生させる。
【0044】
一方、外部からデータが入力されているとき、すなわち差動インタフェース装置16がデータ転送を行っているときには、スイッチ素子SW0がオフ状態とされて、バイアス部は信号線S1、S2(データ伝送路)から切り離される。
【0045】
さらに、差動インタフェース装置16では、上記バイアス部でのバイアス処理を常に適切に行うことができるように、上記閉回路の抵抗を検知する抵抗検知部と当該閉回路を流れる電流(オフセット電流Ios)を変化させて、オフセット電圧Vosを所定範囲内の値に調整する調整部が設けられている。すなわち、差動インタフェース装置16では、抵抗検知部が閉回路上の任意の点、例えば信号線S2上のA点での電圧を検知することにより、当該閉回路の抵抗を検知するようになっている。また、差動インタフェース装置16では、調整部としての可変電流源18が電流制限抵抗Rv2の接地側のB点及びC点との間に設けられている。このように差動インタフェース装置16では、差動アンプ17、上記バイアス部、抵抗検知部、及び可変電流源(調整部)18が、表示制御装置15の内部に一体的に設けられている。
【0046】
ここで、図4〜図6を参照して、差動インタフェース装置16の上記抵抗検知部及び可変電流源(調整部)18について具体的に説明する。
【0047】
図4は、上記差動インタフェース装置に設けられた調整部の構成を説明する図である。図5は上記差動インタフェース装置に設けられた抵抗検知部の構成を説明する図であり、図6は図5に示したカウンタ回路の具体的な構成を説明する図である。
【0048】
図4に示すように、可変電流源18は、3つのスイッチ素子SW1、SW2、SW3と、バンドギャップ定電圧回路19を有するカレントミラー回路を用いて構成されており、上記抵抗検知部の検知結果から求められる閉回路での抵抗の変化を用いて、当該閉回路にオフセット電流Iosとして流される基準電流Irefを変更できるように構成されている。つまり、可変電流源18では、スイッチ素子SW1〜SW3の各一端部側はB点に接続され、スイッチ素子SW1〜SW3の各他端部側はMOSトランジスタを介してC点に接続されている。また、バンドギャップ定電圧回路19は、基準抵抗Rref及びMOSトランジスタを介してC点に接続されており、所定の基準電圧Vrefを出力するようになっている。
【0049】
そして、可変電流源18では、差動インタフェース装置16がデータ転送を行っているときには、上記スイッチ素子SW0と同様に、スイッチ素子SW1〜SW3はオフ状態とされて、可変電流源18は信号線S2(データ伝送路)から切り離される。
【0050】
一方、差動インタフェース装置16がデータ転送を行っていないとき、すなわち上記バイアス部がバイアス処理を行っているときには、スイッチ素子SW1は常時オン状態とされ、かつ、スイッチ素子SW2、SW3は上記抵抗検知部の検知結果を基に順次オン状態からオフ状態に切り換えられる。言い換えれば、全てのスイッチ素子SW1〜SW3がオン状態とされているときには、可変電流源18は基準電流Irefの3倍の大きさ(電流値)を有する電流を、オフセット電流Iosとして閉回路に流すようになっている。また、スイッチ素子SW2がオフ状態に切り換えられると、基準電流Irefの2倍の大きさを有する電流がオフセット電流Iosとして閉回路に流され、さらにスイッチ素子SW3がオフ状態に切り換えられると、基準電流Irefと同じ大きさを有する電流がオフセット電流Iosとして閉回路に流される(詳細は後述。)。
【0051】
また、バンドギャップ定電圧回路19は、その出力電圧である上記基準電圧Vrefを変更可能に構成されている。これにより、可変電流源18では、基準電流Iref(オフセット電流Ios)の大きさを変更し、ひいてはオフセット電圧Vosの値を調整できるようになっている。さらに、このバンドギャップ定電圧回路19は、抵抗検知部に共用されており、当該抵抗検知部で用いられる所定の閾値電圧Vnを基準電圧Vrefと同時に出力できるように構成されている。
【0052】
すなわち、図5に示すように、抵抗検知部は、バンドギャップ定電圧回路19と、このバンドギャップ定電圧回路19に順次接続されたコンパレータ20及びカウンタ回路21を備えており、カウンタ回路21の出力信号によってスイッチ素子SW2、SW3のオン状態及びオフ状態の各切換動作が行われるようになっている。具体的にいえば、抵抗検知部では、同図5に示すように、バンドギャップ定電圧回路19がコンパレータ20の正端子に上記閾値電圧Vnを出力するとともに、当該コンパレータ20の負端子にはA点の電圧が入力されるようになっている。そして、コンパレータ20は、閾値電圧VnとA点の電圧との比較を行って、その比較結果に応じた指示電圧Voをカウンタ回路21に出力する。
【0053】
カウンタ回路21には、図6に例示するように、指示電圧Voが入力されるAND回路21aと、このAND回路21aに順次接続された2つのTフリップフロップ21b、21cが設けられている。また、カウンタ回路21は、Tフリップフロップ21b、21cの出力が入力されるOR回路21dと、AND回路21aとTフリップフロップ21cとの間に設けられたNOT回路21eを備えている。そして、カウンタ回路21では、後に詳述するように、OR回路21dの出力に応じて、スイッチ素子SW2のオン/オフ制御が行われ、Tフリップフロップ21cの出力に応じて、スイッチ素子SW3のオン/オフ制御が行われる。
【0054】
上記のように構成された本実施形態の液晶表示装置1の動作について、図7を参照して具体的に説明する。尚、以下の説明では、本実施形態の差動インタフェース装置16におけるオフセット電圧の調整動作について主に説明する。また、以下の説明では、上記閉回路の抵抗が経年劣化に伴って増加する場合を例示して説明する。
【0055】
図7は、上記差動インタフェース装置の具体的な動作例を説明するタイミングチャートである。
【0056】
図7において、図7(d)に示すRxは、上記閉回路の抵抗素子の抵抗値の総和である。すなわち、このRxの抵抗値は、メタル配線抵抗Rm1、Rm2、接続抵抗Rp1、Rp2、Rf1、Rf2、配線抵抗Ri1、Ri2、及び終端抵抗Rtの各抵抗値の和であり、図7(d)に示すように、経年劣化に応じて、時点T0での初期値、例えば150Ωから310Ω程度まで増加する。尚、このような経年劣化に伴う閉回路での抵抗増加の主な要因は、上記抵抗素子のうち、接続抵抗Rp1、Rp2、Rf1、Rf2及び配線抵抗Ri1、Ri2の各抵抗値が比較的大きく変化(増加)するからである。また、このような抵抗増加を生じる経過時間は、例えば2〜3年程度である。
【0057】
また、時点T0では、可変電流源18の全てのスイッチ素子SW1〜SW3はオン状態とされており、上記閉回路を流れるオフセット電流Iosは、例えば3mAである。それ故、この時点T0では、図7(e)に示すように、上記オフセット電圧Vosは、450mV(=150(Ω)×3(mA))である。
【0058】
その後、図7(d)に示すように、抵抗値Rxが経年劣化に応じて増加し、時点T1で200Ωに達すると、可変電流源18はオフセット電流Iosを変更して、オフセット電圧Vosが600mVを超過しないように調整する。具体的にいえば、抵抗検知部では、バンドギャップ定電圧回路19がコンパレータ20の正端子に対して、上記閾値電圧Vnとして600mVを出力している。そして、時点T1でA点での電圧が600mVに到達すると、コンパレータ20では、図7(a)に示すように、所定時間の間指示電圧Voをハイレベルに変化させる。これにより、カウンタ回路21からスイッチ素子SW2に出力される指示信号が、図7(b)に示すように、ローレベルからハイレベルに変更され、当該スイッチ素子SW2では、オン状態からオフ状態に切り換えられる。このため、可変電流源18では、時点T1で基準電流Irefの大きさが2/3に低減され、図7(f)に示すように、オフセット電流Iosが2mAに変更される。この結果、オフセット電圧Vosは、図7(e)に示すように、時点T1で400mVに調整される。
【0059】
続いて、図7(d)に示すように、抵抗値Rxが経年劣化に応じてさらに増加し、時点T2で300Ωに達すると、可変電流源18はオフセット電流Iosを変更して、オフセット電圧Vosが600mVを超過しないように調整する。具体的にいえば、抵抗検知部では、バンドギャップ定電圧回路19がコンパレータ20の正端子に対して、上記閾値電圧Vnとして600mVを出力している。そして、時点T2でA点での電圧が600mVに到達すると、コンパレータ20では、図7(a)に示すように、所定時間の間指示電圧Voをハイレベルに変化させる。これにより、カウンタ回路21からスイッチ素子SW3に出力される指示信号が、図7(c)に示すように、ローレベルからハイレベルに変更され、当該スイッチ素子SW3では、オン状態からオフ状態に切り換えられる。このため、可変電流源18では、時点T3で基準電流Irefの大きさが時点T1での初期値の1/3に低減され、図7(f)に示すように、オフセット電流Iosが1mAに変更される。この結果、オフセット電圧Vosは、図7(e)に示すように、時点T2で300mVに調整される。
【0060】
以上のように、本実施形態の差動インタフェース装置16では、経年劣化に伴う閉回路での抵抗増加に応じて、図7(e)に例示したように、オフセット電圧Vosを300mV〜600mVの範囲内の値に自動的に調整している。
【0061】
尚、上記の説明では、経年劣化に伴う閉回路の抵抗増加に応じて、オフセット電流Iosを段階的に変化させて、オフセット電圧Vosを所定範囲内の値に調整する場合について説明した。しかしながら、本実施形態の差動インタフェース装置16はこれに限定されるものではなく、上記終端抵抗Rtやメタル配線抵抗Rm1、Rm2などの閉回路に含まれる抵抗素子の抵抗が製品バラツキなどによって設計値と大きく異なっていた場合でも、オフセット電圧Vosを所定範囲内の値に調整することができる。
【0062】
具体的にいえば、例えばメタル配線抵抗Rm1、Rm2の値が製品バラツキなどによって設計値よりも大幅に小さい場合、オフセット電圧Vosが例えば上記300mVよりも小さくなることがある。このような場合、本実施形態の差動インタフェース装置16では、例えばバンドギャップ定電圧回路19からの基準電圧Vrefを大きい値に変更することにより、オフセット電流Iosを大きい値に変えて、オフセット電圧Vosを上記所定範囲内の値に調整することができる。
【0063】
また、3個のスイッチ素子SW1〜SW3を並列に設けた可変電流源(カレントミラー回路)18に代えて、並列に設けられるスイッチ素子の個数をさらに増加させることにより、オフセット電流Iosを初期値から大きい値に変更可能な可変電流源を用いることもできる。
【0064】
以上のように、本実施形態の差動インタフェース装置16では、終端抵抗Rtを含んだ上記閉回路の抵抗を検知する抵抗検知部がバンドギャップ定電圧回路19、コンパレータ20、及びカウンタ回路21を用いて構成されている。また、本実施形態の差動インタフェース装置16には、上記抵抗検知部の検知結果を使用して、閉回路を流れる電流(オフセット電流)の大きさを変化させることにより、差動アンプ17の2つの入力端子の間に発生するオフセット電圧を所定範囲内の値に調整する可変電流源(調整部)18が設けられている。これにより、本実施形態の差動インタフェース装置16では、上記従来例と異なり、差動アンプ17と終端抵抗Rtとの間の抵抗が変化したときでも、当該終端抵抗Rtを含んだ閉回路での抵抗変化の悪影響を排除することができ、オフセット電圧を所定範囲内の値に容易に調整することができる。この結果、本実施形態では、上記抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置16を構成することができる。
【0065】
また、本実施形態では、差動アンプ17と終端抵抗Rtとの間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置16が用いられているので、優れた信頼性を有する表示制御部(表示制御装置)15及び液晶表示装置(表示装置)1を容易に構成することができる。
【0066】
また、本実施形態の差動インタフェース装置16では、経年劣化が比較的大きい配線抵抗Ri1、Ri2が上記閉回路に含まれている場合でも、可変電流源18はオフセット電圧Vosを所定範囲内の値に適切に調整することができ、差動インタフェース装置16での誤動作などの異常の発生を確実に防ぐことができる。
【0067】
尚、上記の実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0068】
例えば、上記の説明では、本発明を透過型の液晶表示装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の差動インタフェース装置を、表示部に表示される情報のデータを入力する入力部に用いた表示制御装置及び表示装置であれば何等限定されない。具体的には、半透過型や反射型の液晶表示装置や有機EL等の各種表示制御装置及び表示装置に適用することができる。
【0069】
また、上記の説明では、可変電流源(カレントミラー回路)を調整部に用いた場合について説明したが、本発明の調整部はこれに限定されるものではなく、上記抵抗検知部の検知結果を使用して、バイアス電圧、閉回路の抵抗、及び閉回路を流れる電流の少なくとも一つの大きさを変化させることにより、差動アンプの2つの入力端子の間に発生するオフセット電圧を所定範囲内の値に調整するものであれば何等限定されない。
【0070】
但し、上記実施形態のように、調整部に可変電流源を用いる場合の方が、構造簡単な調整部を容易に構成することができ、差動インタフェース装置のコンパクト化を容易に行うことができる点で好ましい。
【0071】
また、上記の説明では、可変電流源(調整部)が経年劣化に伴う閉回路の抵抗変化(増加)に応じて、オフセット電流を段階的に変化させて、オフセット電圧を所定範囲内の値に調整する場合について説明したが、本発明の調整部はこれに限定されるものではなく、閉回路の抵抗変化に応じて、オフセット電流を連続的に変化させて、オフセット電圧を所定範囲内の値に調整する構成でもよい。
【0072】
また、上記の説明では、バンドギャップ定電圧回路、コンパレータ、及びカウンタ回路を備えた抵抗検知部について説明したが、本発明の抵抗検知部は上記終端抵抗を含むとともに、当該終端抵抗と差動アンプとの間に構成される閉回路の抵抗を検知可能に構成されたものであれば何等限定されない。
【0073】
また、上記の説明では、可変電流源(調整部)と抵抗検知部とにおいて、バンドギャップ定電圧回路を共用した構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、調整部と抵抗検知部とに各々別個の電源を設ける構成でもよい。
【0074】
また、上記の説明では、差動アンプ、バイアス部、抵抗検知部、及び調整部を一体的に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの構成要素を互いに独立して設けることもできる。
【0075】
但し、上記実施形態のように、差動アンプ、バイアス部、抵抗検知部、及び調整部を一体的に設ける場合の方が、構造簡単で取扱性に優れた差動インタフェース装置を容易に構成することができる点で好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、差動アンプと終端抵抗との間の抵抗が変化したときでも、その抵抗変化に起因する異常の発生を防止することができる差動インタフェース装置と、これを用いた優れた信頼性を有する表示制御装置及び表示装置に対して有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の一実施形態にかかる液晶表示装置を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる差動インタフェース装置、及び表示制御装置の要部構成を説明する図である。
【図3】図2に示した差動インタフェース装置の具体的な構成を説明する図である。
【図4】上記差動インタフェース装置に設けられた調整部の構成を説明する図である。
【図5】上記差動インタフェース装置に設けられた抵抗検知部の構成を説明する図である。
【図6】図5に示したカウンタ回路の具体的な構成を説明する図である。
【図7】上記差動インタフェース装置の具体的な動作例を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0078】
1 液晶表示装置
2 液晶パネル(表示部)
15 表示制御装置
16 差動インタフェース装置
17 差動アンプ
18 可変電流源(調整部)
19 バンドギャップ回路(調整部、抵抗検知部)
20 コンパレータ(抵抗検知部)
21 カウンタ回路(抵抗検知部)
Rt 終端抵抗(閉回路)
VCC 定電圧源(バイアス部)
SW0 スイッチ素子(バイアス部)
Rv1、Rv2 電流制限抵抗(バイアス部)
SW1〜SW3 スイッチ素子(調整部)
Ri1、Ri2 配線抵抗(閉回路)
Rm1、Rm2 メタル配線抵抗(閉回路)
Rp1、Rp2 接続抵抗(閉回路)
Rf1、Rf2 接続抵抗(閉回路)
Vos オフセット電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
差動アンプと、前記差動アンプの2つの入力端子に対して、一端部側及び他端部側がそれぞれ接続される終端抵抗を具備し、データをシリアル転送する差動インタフェース装置であって、
前記差動アンプに対して、バイアス電圧を印加することにより、前記2つの入力端子の間に所定範囲のオフセット電圧を発生させるバイアス部を備え、
前記終端抵抗を含むとともに、当該終端抵抗と前記差動アンプとの間に構成される閉回路の抵抗を検知する抵抗検知部、及び
前記抵抗検知部の検知結果を使用して、前記バイアス電圧、前記閉回路の抵抗、及び前記閉回路を流れる電流の少なくとも一つの大きさを変化させることにより、前記2つの入力端子の間に発生するオフセット電圧を前記所定範囲内の値に調整する調整部が設けられている、
ことを特徴とする差動インタフェース装置。
【請求項2】
前記調整部には、前記検知結果から求められる前記閉回路での抵抗の変化を用いて、当該閉回路を流れる電流の大きさを変更するカレントミラー回路が用いられている請求項1に記載の差動インタフェース装置。
【請求項3】
前記差動アンプ、前記バイアス部、前記抵抗検知部、及び前記調整部が、一体的に設けられている請求項1または2に記載の差動インタフェース装置。
【請求項4】
前記閉回路には、前記終端抵抗と前記差動アンプの2つの各入力端子との間に配置されるとともに、前記差動アンプが設置されているガラス基板上に形成された配線抵抗が含まれている請求項1〜3のいずれか1項に記載の差動インタフェース装置。
【請求項5】
情報を表示する表示部の駆動制御を行う表示制御装置であって、
前記表示部で表示される情報のデータを入力する入力部に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の差動インタフェース装置を用いたことを特徴とする表示制御装置。
【請求項6】
情報を表示する表示部、及び前記表示部の駆動制御を行う表示制御装置を備えた表示装置であって、
前記表示制御装置に、請求項5に記載の表示制御装置を用いたことを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−224993(P2009−224993A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66000(P2008−66000)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】