説明

店舗情報提供装置

【課題】ネットワークを介して提供される店舗などの位置などに関する情報の信頼性を高めると共に、ネットワークを介して店舗などの検索を行う場合に検索精度を高めること。
【解決手段】店舗情報提供装置1において、関連づけ手段24は、緯度経度情報抽出手段24によってExif形式のデータより抽出された店舗の緯度および経度の座標が、施設情報記録手段22に記録された各施設の緯度範囲および経度範囲に含まれ得るか否かを判断し、いずれかの施設に含まれる場合には、該当する店舗の店舗情報に施設の名称などの情報を関連づけて、店舗情報記録手段23に記録させる。送信情報抽出手段24は、他のユーザから施設に関する情報の要求を取得した場合に、対象となる施設の情報が関連づけられた店舗情報を店舗情報記録手段23より抽出し、情報送信手段20を介して抽出された店舗情報をユーザに対して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は店舗情報提供装置に関し、より詳細には、一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報を、他のユーザが、大型ショッピングセンターのような施設に関連づけて検索することが可能な店舗情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの発達により、企業だけでなく個人のユーザが様々な情報を発信することが可能となっている。例えば、ブログによる情報の発信や、YouTube(登録商標)による動画配信などを、個人で行うことが可能である。
【0003】
個人により、このようにして発信される情報は、企業が提供する情報以上にリアルタイム性が高く、また、網羅性が高い情報となる場合がある。例えば、企業がインターネット上に地図情報を提供し、この地図情報に基づいて、個人ユーザが、特定の店舗の情報を投稿するサイトが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
このサイトでは、サイト運営企業が、地図情報とその地図に示されるテーマパークやショッピングセンターなどの公式な案内情報などを提供している。ユーザは、テーマパークやショッピングセンターなどに関する様々な感想などを、コメント情報として地図に関連づけて投稿することが可能となっている。
【0005】
このような個人ユーザによる投稿には、コメントだけでなく、ユーザにより撮影された写真や動画などが添付されることが多い。これは、カメラ機能を備えた携帯電話の普及により、誰でも手軽に写真撮影や動画撮影を行うことができ、また、コメント情報に添付した画像データや動画データを、携帯電話回線を通じて簡単にアップロードできるようになったためである。
【0006】
一般に、ユーザが特定の店舗の情報を提供する場合には、画面に表示される地図で該当地点をクリック指定したり、自分で該当する住所を入力したりして、店舗の位置を設定する。この店舗位置の設定により、提供された情報と、その情報の対象となる店舗の位置とが関連づけられることになる。
【0007】
一方で他のユーザは、画面に表示された地図に基づいて、検索したい店舗の位置を検索することにより、該当する店舗位置に関連づけられた投稿情報を確認することが可能となる。このようにしてインターネットを介して店舗検索を行うことにより、目的の店舗に関する様々な情報を知ることが可能となっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】"チズルとススム(Chizu-Route-Susumu)βver."、[online]、クラリオン株式会社、[平成22年7月10日検索]、インターネット〈URL:http://chizu-route-susumu.jp/map/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述したように、ユーザによって投稿される情報は、ユーザにより入力された住所や、地図画面において選択された(例えば、地図画面上でクリックされた)地点を位置情報として関連づけて記録されることになっている。
【0010】
このため、ユーザにより入力された住所が間違っている場合や、地図画面上でクリックされた地点が、本来の店舗位置などから大きくずれた場所である場合には、誤った位置情報が店舗情報に関連づけられて記録されてしまう。このような場合には、他のユーザが正しい店舗の位置情報を入力しても、該当する店舗に関する投稿情報を得ることができなくなってしまうという問題があった。
【0011】
さらに、各地域に存在する店舗は、必ずしもその場所で営業を永続するものではない。このため、該当する店が閉店したり、新たに他の店として開店したりすることが多く、投稿された店舗に関する情報がいつの時点の情報であるかを反映させることが重要となる。
【0012】
しかしながら、ユーザがその店舗に関する情報を取得した時期と、ネットワークを通じて情報を投稿した時期とは必ずしも一致しないため、意図せず古くなってしまった情報が、あたかも最近の情報のように登録されてしまうおそれもある。この場合には、システムを利用したユーザが、古くなってしまった情報を最近の情報であると認識してしまう。このように古い情報を新しい情報であると認識してしまうと、ユーザに不測の不利益を与える可能性があるだけでなく、情報提供サイトに対する信頼性が低減してしまい、サイトにおける活発な情報の投稿、情報の利用が損なわれてしまうおそれがあった。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ネットワークを介して一般ユーザにより提供される店舗などの位置などに関する情報の信頼性を高めると共に、ネットワークを介して店舗などの検索を行う場合の検索精度を高めることが可能な店舗情報提供装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために第1の発明に係る店舗情報提供装置は、一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報とExif(登録商標)形式で記録されたデータとを店舗情報としてネットワークを介して取得する情報取得手段と、該情報取得手段により取得された店舗情報を記録する店舗情報記録手段と、該店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された地点の緯度経度情報を抽出する緯度経度情報抽出手段と、複数の店舗が出店可能な施設の名称および当該施設の敷地に含まれ得る緯度範囲および経度範囲を記録する施設情報記録手段と、前記緯度経度情報抽出手段により抽出された緯度経度情報によって求められた緯度および経度の座標が、前記施設情報記録手段に記録された各施設の緯度範囲および経度範囲に含まれ得るか否かを判断し、いずれかの施設の緯度範囲および経度範囲に含まれる座標が存在する場合には、当該座標に該当する緯度経度情報を備えた店舗情報に、敷地内に含まれ得る施設の名称などの情報を関連づけて、前記店舗情報記録手段に記録させる関連づけ手段と、前記情報取得手段が前記ネットワークを介して他のユーザよりいずれかの施設に関する情報の要求を取得した場合に、要求対象となる施設の名称などの情報が関連づけられた店舗情報を、前記店舗情報記録手段より抽出する送信情報抽出手段と、該送信情報抽出手段により抽出された前記店舗情報を、前記他のユーザに対して送信する情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、第2の発明に係る店舗情報提供装置は、一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報とExif形式で記録されたデータとを店舗情報としてネットワークを介して取得する情報取得手段と、該情報取得手段により取得された店舗情報を記録する店舗情報記録手段と、該店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された地点の緯度経度情報を抽出する緯度経度情報抽出手段と、 前記店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された日時を記録日時情報として抽出する記録日時情報抽出手段と、複数の店舗が出店可能な施設の名称および当該施設の敷地に含まれ得る緯度範囲および経度範囲を記録する施設情報記録手段と、前記緯度経度情報抽出手段により抽出された緯度経度情報によって求められた緯度および経度の座標が、前記施設情報記録手段に記録された各施設の緯度範囲および経度範囲に含まれ得るか否かを判断し、いずれかの施設の緯度範囲および経度範囲に含まれる座標が存在する場合には、当該座標に該当する緯度経度情報を備えた店舗情報に、敷地内に含まれ得る施設の名称などの情報を関連づけて、前記店舗情報記録手段に記録させる関連づけ手段と、前記情報取得手段が前記ネットワークを介して他のユーザよりいずれかの施設に関する情報の要求を取得した場合に、要求対象となる施設の名称などの情報が関連づけられた店舗情報を、前記店舗情報記録手段より抽出し、抽出された店舗情報を、前記記録日時情報抽出手段により抽出された前記記録日時情報の記録日時に基づいて所定件数毎にグループ分けする送信情報抽出手段と、該送信情報抽出手段によりグループ分けされた前記店舗情報を、前記他のユーザに対して送信する情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
さらに第3の発明に係る店舗情報提供装置は、一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報とExif形式で記録されたデータとを店舗情報としてネットワークを介して取得する情報取得手段と、該情報取得手段により取得された店舗情報を記録する店舗情報記録手段と、該店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された日時を記録日時情報として抽出する記録日時情報抽出手段と、前記情報取得手段が前記ネットワークを介して他のユーザより前記店舗情報記録手段に記録された店舗に関する情報の要求を取得した場合に、要求対象となる店舗の店舗情報を前記店舗情報記録手段より抽出し、抽出された店舗情報を、前記記録日時情報抽出手段により抽出された前記記録日時に基づいて所定件数毎にグループ分けする送信情報抽出手段と、該送信情報抽出手段によりグループ分けされた前記店舗情報を、前記他のユーザに対して送信する情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
なお、上述した店舗情報提供装置において、「一のユーザにより情報が投稿される」とは、例えば、ネットワークを介して店舗情報提供装置に接続されるクライアント端末をユーザが操作することにより所定の情報を店舗情報提供装置にアップロード(登録)することを意味する。
【0018】
また、「ユーザにより施設に関する情報の要求を取得する」とは、例えば、ネットワークを介して店舗情報提供装置に接続されるクライアント端末をユーザが操作することにより、店舗情報提供装置に対して、要求対象の施設に関する情報のダウンロードあるいはブラウザによる閲覧を求める要求を行うことを意味する。
【0019】
さらに、「他のユーザに情報を送信する」とは、ネットワークを介して店舗情報提供装置に接続されるクライアント端末をユーザが操作することにより、店舗情報提供装置に記録されている情報をダウンロードあるいはブラウザにおいて閲覧可能な状態にすることを意味する。
【0020】
また、上述した一のユーザとは、情報をアップロードするクライアント端末を操作するユーザを意味し、他のユーザはとは、情報のダウンロード等を行うクライアント端末を操作するユーザを意味している。従って、一のユーザと他のユーザとは同一のユーザであっても異なるユーザであってもよい。
【発明の効果】
【0021】
第1の発明に係る店舗情報提供装置および第2の発明に係る店舗情報提供装置では、上述したように、店舗に関する情報として投稿されたExif形式のデータから緯度経度情報を抽出し、抽出された緯度経度情報に基づいて施設の敷地内に出店されている店舗であるか否かの判断を行う。この緯度経度情報は、一般にGPS測定機能に基づいて算出される情報であるため、精度の高い位置情報である。
【0022】
このため、緯度経度情報を用いて店舗位置の設定および検索を行うことによって、例えば、店舗の所在地に関する情報を、ユーザの思い違いなどにより本来の店舗位置と異なる地点として登録してしまい、該当する店舗の情報が店舗の位置情報に基づいて検出されなくなってしまうようなことを防止することができる。
【0023】
さらに、精度の高い店舗の緯度経度情報と、施設の敷地における緯度範囲および経度範囲との関係において店舗と施設との関連づけが行われるため、施設による検索を行うことによって、当該施設に出店される店舗を確実に検索対象として抽出することが可能となる。
【0024】
また、第2の発明に係る店舗情報提供装置および第3の発明に係る店舗情報提供装置では、店舗に関する情報として投稿されたExif形式のデータから記録日時情報を抽出し、抽出された記録日時情報に基づいて、店舗情報を所定件数毎にグループ分けする処理を行う。一般にユーザが店舗情報の要求を行う場合には、最新の店舗に関する情報を重要視する傾向がある。このため、記録日時情報に基づいてグループ分けを行うことにより、最新情報から順番に情報を提供することができる。
【0025】
さらに、他のユーザにより店舗に関する情報の要求が行われた場合であっても、一度に多くの店舗情報が端末画面に表示されてしまうことを防止することができ、ユーザが理解し易く、さらにユーザの要望に沿った形式で店舗情報を提供することが可能となる。
【0026】
また、一のユーザにより投稿された情報は、ユーザが投稿対象とする店舗などを訪れた後すぐに登録されるとは限らず、店舗を訪れてから期間が経過した後に登録される場合もある。このため、情報の投稿日時を基準としてグループ分けを行うと、古い情報が新しい情報として分類されてしまうおそれがある。しかしながらExif形式のデータに記録される記録日時情報は、データの記録時(写真データや動画データであれば、これらの画像・動画の撮影時)を基準として記録される情報であるため、投稿時を基準にするよりも情報の時間的ずれが生じにくいといえる。このため、Exif形式のデータより抽出された日時を基準として店舗情報のグループ分けを行うことにより、ユーザが店舗を訪れた日時を基準として分類することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施の形態に係る店舗情報システムの概略構成を示した図である。
【図2】本実施の形態に係る情報端末がネットワークを介して店舗情報サーバにアクセスした場合において、液晶ディスプレイに表示される内容を示した図である。
【図3】本実施の形態に係る店舗情報サーバの概略構成を示したブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る制御部のCPUが、ユーザにより登録(投稿)されたコメント情報などを解析して、投稿情報記録部に記録する処理を示したフローチャートである。
【図5】本実施の形態に係る制御部のCPUが、店舗に関する情報の検索要求に基づいて、店舗情報記録部および投稿情報記録部から店舗情報を抽出して、ユーザに送信する処理を示したフローチャートである。
【図6】本実施の形態に係る情報端末の液晶ディスプレイに表示された画像を示した図であって、(a)はアイコンが少ない場合の一例を示し、(b)はアイコンが多数重畳表示されている場合の一例を示している。
【図7】(a)は、本実施の形態に係る情報端末において、日付ボタンが押下された場合に液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示した図であり、(b)は、本実施の形態に係る情報端末において、種類ボタンが押下された場合に液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示した図である。
【図8】本実施の形態に係る情報端末において、施設ボタンが押下された場合に液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示した図であって、(a)はアイコンが多数重畳表示されている場合の一例を示し、(b)は(a)を拡大表示させた場合の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る店舗情報提供装置について、店舗情報システムを一例として示すことにより、図面を用いて詳細に説明を行う。
【0029】
図1は、本実施の形態に係る店舗情報システムの概略構成を示した図である。店舗情報システム5は、店舗に関する公式な情報およびユーザにより投稿された情報を有する店舗情報サーバ(店舗情報提供装置)1と、店舗情報サーバ1に対してユーザが店舗情報を登録(投稿)するために用いられる情報端末2と、店舗情報サーバ1より特定の店舗に関する公式な情報や投稿された情報をユーザが取得するために用いられる情報端末3とを備えている。
【0030】
また、店舗情報サーバ1、情報端末2および情報端末3は、ネットワーク4を介して互いに接続されている。本実施の形態に係る店舗情報システム5では、ネットワーク4としてインターネットが用いられている。インターネットを用いることにより、店舗情報サーバ1により提供されるサービスをより多くのユーザに提供することが可能となる。なお、ネットワーク4はインターネットに限定されるものではなく、LAN(ローカルエリアネットワーク)などのように接続相手が所定ユーザに限定されるネットワークであってもよい。
【0031】
情報端末2および情報端末3は、ネットワーク4を介して店舗情報サーバ1に接続することにより、ブラウザなどを用いて店舗情報サーバ1により提供される情報を検索・閲覧(情報をダウンロードしてディスプレイに表示)することができ、また、店舗に関する情報を店舗情報サーバ1へ登録(投稿、アップロード)する機能を備えている。情報端末2および情報端末3として、一般的なパソコン(パーソナルコンピュータ)を一例として用いることができる。
【0032】
なお、本実施の形態に係る店舗情報システム5では、便宜上、情報の投稿を行う情報端末2と情報の検索・閲覧を行う情報端末3とを分けて説明しているが、情報端末2が情報端末3を兼ねる構成、つまり、情報の投稿も情報の閲覧も同一の情報端末で行う構成であってもよい。
【0033】
さらに、情報端末2や情報端末3は、パソコンのみには限定されず、携帯電話、スマートフォン、ボード型PC(例えばiPad(登録商標))など、ネットワーク4を通じて情報の送受信を行うことが可能な通信機器であれば、情報端末2および情報端末3として用いることができる。
【0034】
また、図1には、便宜上、情報端末2および情報端末3が1台ずつしか示されていないが、ネットワーク4を介して店舗情報サーバ1に接続される情報端末2および情報端末3は、それぞれ1台に限定されるものではなく、2台以上接続されるものであってもよい。
【0035】
図2は、ネットワーク4を介して店舗情報サーバ1にアクセスした情報端末2の液晶ディスプレイ2aに表示される内容を示した図である。情報端末2は、所定のアドレスをブラウザに入力することにより、店舗情報サーバ1が提供するウェブサービスにアクセスすることが可能となっている。
【0036】
図2に示すように、店舗情報サーバ1にアクセスされた状態において、情報端末2の液晶ディスプレイ2aには、中央部に地図が表示された地図ウィンドウ10が表示され、その左側には、地図に示された店舗や観光地などの説明が示された説明ウィンドウ11が表示されている。さらに、説明ウィンドウ11の上方には、地図ウィンドウ10に表示させる地域を特定するための検索フォーム13が設けられており、入力欄13aの上方に設けられた、「施設」、「住所」、「郵便番号」、「駅」のアイコンを選択した後に、選択したアイコンの種別に関する情報を入力欄13aに入力して、検索ボタン13bを押下することにより、該当する地域の地図を地図ウィンドウ10に表示させることが可能となっている。
【0037】
地図ウィンドウ10には、ウィンドウ左側に、スケールを変更するための複数のスケール選択ボタン14と、地図の表示位置を上下左右(厳密には、地図の東西南北)方向に移動変更するための矢印ボタン15が設けられている。情報端末2を操作するユーザは、このスケール選択ボタン14を操作してスケール変更を行うことによって、地図ウィンドウ10に表示される地図の縮尺を変更することができ、地図を拡大表示および縮小表示させることが可能となる。また、矢印ボタン15を操作することにより、地図ウィンドウ10に表示される地図の表示内容を上下左右方向へと移動表示させることが可能となる。
【0038】
また、地図ウィンドウ10の右上には、地図上に表示されるピンアイコン16(図6〜図8参照)などの絞り込みを行うための表示対象限定ボタン19が設けられている。具体的には、「日付」ボタン(日付ボタン19a)と、「種類」ボタン(種類ボタン19b)と、「施設」ボタン(施設ボタン19c)とが設けられている。これらのボタンを押下することによって、ピンアイコン16や次述する画像アイコン17(図6〜図8参照)などの表示数を制限することができる。その詳細については後述する。
【0039】
また、表示対象限定ボタン19の右側にはピンアイコン16aが示されている。ユーザは、ピンアイコン16aをドラッグして地図上のいずれかの位置に移動させることにより、ピンアイコン16aの移動位置に関する情報を、店舗情報サーバ1に登録(投稿)することが可能となっている。具体的には、ピンアイコン16aの移動位置にユーザが情報を登録(投稿)しようとする店舗が存在する場合には、その店舗名、店舗住所、店舗に関するコメント(例えば、おすすめのメニューやその店舗の感想など)などの情報を入力し、さらに、その店舗に関する写真データや、その店舗に関する動画データなどを添付して登録(投稿)することが可能となっている。
【0040】
ユーザにより、店舗に関する情報が登録されると、登録された情報は、地図上の位置に関する情報(例えば、地図上の位置に該当する緯度・経度の情報、以下、登録位置情報という)に関連づけられて、ネットワーク4を介して店舗情報サーバ1へと送信(投稿)される。
【0041】
一方で、情報端末3では、ネットワーク4を介して店舗情報サーバ1にアクセスすることにより、上述した情報端末2と同様の画面を情報端末3の液晶ディスプレイ3aに表示させることが可能となっている。表示された画面において、既に他のユーザにより登録が行われた地点には、その地点を指すようにしてピンアイコン16が表示されている。ユーザは、ピンアイコン16の存在により、その地点の情報が既にユーザによって投稿されていることを知ることができる。また、ユーザにより写真データや動画データが添付されている場合には、そのピンアイコン16に変わって、添付された写真あるいは動画のキャプチャー画面により形成された画像アイコン17が表示される。この画像アイコン17の存在により、写真データや動画データが投稿されていることを容易に知ることが可能となっている。
【0042】
ユーザが、画面に表示されたいずれかのピンアイコン16または画像アイコン17をクリックすると、クリックされたアイコン16,17に該当する情報が説明ウィンドウ11に表示される。ユーザは、説明ウィンドウ11に表示された情報を確認することにより、該当するアイコン位置に関連づけられた店舗などの情報を取得することが可能となる。なお、情報端末3の液晶ディスプレイ3aに表示されるピンアイコン16および画像アイコン17の表示方法に関しては、後述する。
【0043】
なお、ユーザにより提供される情報は、「店舗」に関する情報には限定されず、ピンアイコン16や画像アイコン17が表示される地図上の位置に対応づけられた情報であれば、どのような情報であってもよい。例えば、珍しい建物や美術品、不思議な構造物など、特定の場所(位置)に設けられて一定の期間は移動されないものであって、位置に関連づけられた情報であれば、どのような情報であってもよい。
【0044】
図3は、店舗情報サーバ1の概略構成を示したブロック図である。店舗情報サーバ1は、通信部(情報取得手段、情報送信手段)20と、地図情報記録部21と、店舗情報記録部(施設情報記録手段)22と、投稿情報記録部(店舗情報記録手段)23と、制御部(緯度経度情報抽出手段、関連づけ手段、送信情報抽出手段、記録日付情報抽出手段)24とを有している。
【0045】
通信部20は、ネットワーク4を介して取得され、または、提供する情報の送受信処理を行う役割を有している。より具体的には、情報端末2または情報端末3によって、要求されたウェブ画面に関する情報(図2に示したような地図画像などの情報)や、情報端末2により登録(投稿、アップロード)された店舗に関する情報や、情報端末3により要求された店舗に関する情報などを、情報端末2または情報端末3から受信したり、情報端末2または情報端末3に対して出力したりする機能を有している。通信部20は一般的なNIC(ネットワークインターフェースカード)により構成されている。
【0046】
通信部20を介して受信された情報は、制御部24に出力され、また、通信部20を介して出力される情報も、制御部24の指示により出力される。制御部24では、取得した情報を確認し、その情報に応じて取得されたデータを、地図情報記録部21、店舗情報記録部22または投稿情報記録部23のいずれかに記録させる。このようにして取得されたデータを各記録部21〜23に分類・整理することによって、制御部24は、データの管理・整理・検索・利用を効率的に行うことが可能となる。
【0047】
地図情報記録部21、店舗情報記録部22および投稿情報記録部23は、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(Solid State Drive)、DVD−RAM、ブルーレイディスク(登録商標)などの一般的な記録媒体によって構成されている。
【0048】
地図情報記録部21には、情報端末2や情報端末3の要求に応じて、情報端末2や情報端末3の液晶ディスプレイ2a,3aに表示させる地図情報が記録されている。具体的には、図2に示すように、液晶ディスプレイ2a,3aに表示される地図ウィンドウ10の地図画像、その地図画像に重畳表示させるアイコン16、17、地図画像に重畳表示される交差点情報、鉄道情報(駅情報)、道路情報などが記録されている。
【0049】
なお、この地図情報には、緯度経度情報が関連づけられて記録されており、緯度および経度を指定することにより、該当する緯度経度を中心とする一定範囲の地図情報を求めることが可能となっている。さらに、目的の地図情報を検索できるように、地図画像は、地図として示され得るエリアの郵便番号情報や駅名情報などが関連づけて記録されている。
【0050】
この地図情報は、一定期間毎に(例えば、半年や1年に1度の割合で)最新の情報に更新される。このため、ネットワーク4を介して地図情報の要求が行われた場合には、地図ウィンドウ10に常に最新の地図情報が提供されるようになっている。地図情報は、緯度経度情報に関連づけられるようにして地図情報記録部21に記録されているため、特定の緯度経度を指定することにより、該当する緯度経度の地点が地図ウィンドウ10の中央に表示されるようにして地図情報を表示させることが可能である。
【0051】
店舗情報記録部22は、店舗などに関する情報が記録されている。具体的には、各店舗の店名、住所、電話番号、営業時間、緯度・経度情報、などの公式な案内情報が記録されている。さらに、店舗情報記録部22には、店舗の存在位置に関連する情報が付随的に記録されている。例えば、A店が、ショッピングセンターXに出店されている場合、A店の住所はショッピングセンターXの敷地内に位置することになる。
【0052】
この場合には、A店の住所(出店位置)に関する情報だけでなく、A店が出店されているショッピングセンターXの情報も関連づけられて店舗情報記録部22に記録される。また、同様に、ショッピングセンターXの名称、住所、電話番号、営業時間などの情報に関連づけて、ショッピングセンターXに出店される店舗の情報が記録される。このようにして各店舗やショッピングセンターに関する情報が、その存在位置に関連づけられて付随的に記録されることにより、ショッピングセンターXを検索するとショッピングセンター内に出店されているA店を検出することが可能となり、また、A店を検索することにより、ショッピングセンターXを検出することも可能となる。
【0053】
さらに、店舗情報記録部22には、ショッピングセンターに関する情報として、ショッピングセンターの敷地を示す緯度・経度情報が記録されている。一般的な店舗では、店毎に出店する敷地を確保し、その敷地内には、該当する店舗が1店舗しか存在しない。このため、一般的な店舗では、敷地の住所を示すことにより、店舗の位置を特定することができる。このように、一般的な店舗では、店舗の所在地を、住所などを用いてピンポイントに指し示すことが容易であり、所在地をピンポイントで示しても、店舗の敷地が複数地域にまたがることもほとんどない。
【0054】
しかしながら、ショッピングセンター、テーマパークなどでは、その敷地範囲が広いため、複数の住所表記にまたがる可能性もあり、必ずしもその場所をピンポイントで示すことが好ましくない場合がある。また、ユーザが、ショッピングセンターに出店された店舗の情報などを登録(投稿)する場合には、登録(投稿)された店舗の位置情報と、店舗が出店され得るショッピングセンターの位置情報との関連性が明確であることが望ましい。このため、店舗情報記録部22には、ショッピングセンターの敷地内と判断可能な緯度・経度の範囲情報が敷地情報として記録されている。
【0055】
具体的には、ショッピングセンターの敷地内と判断され得る境界領域以内に含まれる緯度および経度の値(地点情報)をショッピングセンターの位置情報として店舗名の情報などと一緒に記録する。このようにして敷地内の緯度・経度情報を記録することにより、ユーザによって投稿された情報が、ショッピングセンターの敷地内に存在する店舗であるか否かなどの判断を行うことが可能となる。
【0056】
なお、店舗情報記録部22に記録される敷地情報は、ショッピングセンターには限定されず、上述したテーマパークのように特定の地域全体を特定の名称で示す施設群(例えば、○○温泉郷や、××工業団地、△△アウトレットモール)などであってもよい。
【0057】
投稿情報記録部23には、ユーザの情報端末2からネットワーク4を介して店舗情報サーバ1へ登録(投稿)された施設情報、具体的には、店舗名、コメント、投稿時に入力された住所や地図画面上のクリック位置に基づいて特定される位置情報などが記録されている。また、情報端末2から店舗情報サーバ1に対して店舗の情報を登録(投稿)する場合には、コメントなどの情報と共に画像データや動画データを添付することができるため、投稿情報記録部23には、店舗情報として画像(写真)データや動画データも記録される。
【0058】
ここで、ユーザによりデジタルカメラや携帯電話などで撮影された画像データは、デジタルファイル規格であるExif(Exchangeable Image File Format:登録商標)形式に従って情報が記録されることが多い。このため、投稿情報記録部23には、制御部24によってExif形式のデータより抽出された撮影位置情報(緯度情報および経度情報を意味する。以下、GPS位置情報とする)と、撮影日時情報(記録日時情報)とが抽出され、上述した店舗情報として記録される。
【0059】
このように、今日の画像データには、Exif形式に従ってGPS位置情報、撮影日時情報が記録されている。GPS位置情報が画像データに記録される条件として、カメラ機能と共に、GPSに基づいて測位を行う機能が設けられる必要があるが、今日のデジタルカメラでは、GPS測位機能を備えたものが多くなっている。さらに、デジタルカメラだけでなく、出荷台数が増加傾向にあるスマートフォン(例えば、iPhone(登録商標)など)では、カメラ機能とGPS測位機能とが標準で搭載されている。また、一般的な携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)にもカメラ機能とGPS測位機能とが搭載されることが多くなっている。
【0060】
このため、GPS測位機能を備えたカメラ(カメラ撮影部)で、店舗に関する写真などを撮影することにより、GPSに基づいて測位された位置情報(GPS位置情報)と撮影日時情報(記録日時情報)とが自動的にExif形式の情報として記録される。従って、ユーザのコメント情報に画像データが添付される場合には、画像データより、撮影された写真画像の撮影位置(GPS位置情報)と撮影日時(撮影日時情報)とを、制御部24で確実に抽出することが可能となる。
【0061】
なお、GPS位置情報と撮影日時情報が記録される記録形式は、Exif形式のみには限定されず、異なる記録形式で記録させることも可能である。このため、他の記録形式でGPS位置情報と撮影日時情報とが記録されている場合であっても、記録されるGPS位置情報と撮影日時情報とを読み出すことによって、撮影位置と撮影日時とを確実に取得することが可能となる。また、GPS位置情報と撮影日時情報とは、画像データだけでなく、動画データに対しても記録することができる。このため、ユーザのコメント情報に動画データが添付されている場合にも、同様にGPS位置情報と撮影日時情報とを取得することが可能である。
【0062】
制御部24は、ユーザにより投稿された情報を、通信部20を介して取得して解析を行い、必要に応じて店舗情報記録部22、投稿情報記録部23に情報を記録する。そして、制御部24は、通信部20を介して取得したユーザからの要求に応じて、地図情報記録部21、店舗情報記録部22、投稿情報記録部23より必要な情報を読み出して、ユーザの情報端末3に対して情報を出力する役割を有している。
【0063】
制御部24は、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有している。CPUは、上述した情報の解析、記録、読み出し、送信などの制御処理を主に行う。ROMは、上述した処理を実行するためのプログラムや処理に用いられる設定値情報などを記録する。RAMは、CPUの制御処理においてワークエリアとして利用されるものであり、例えば、ユーザにより投稿された情報を一時的に記録する場合などに用いられる。
【0064】
図4は、制御部24のCPUが、ユーザにより登録(投稿)されたコメント情報などを、通信部20を介して取得した場合に、取得した情報を解析して、投稿情報記録部23に記録する処理を示したフローチャートである。
【0065】
まず、制御部24は、通信部20を介してユーザにより登録(投稿)された情報を取得した場合、取得した情報をRAMに一時的に記録させる(ステップS.1)。そして、制御部24は、取得された情報より、店舗名、コメント情報など、ユーザにより入力された情報(このような情報を、テキスト情報とする)を抽出し、投稿情報記録部23に記録させる(ステップS.2)。さらに、制御部24は、ユーザにより入力された住所情報あるいは、ピンアイコン16が移動された地図上の位置情報に基づいて求められる登録位置情報を抽出し、ステップS.2において記録されたテキスト情報に関連づけて、投稿情報記録部23に記録させる(ステップS.3)。さらに、制御部24は、コメント情報に画像データや動画データが添付されているかを判断し(ステップS.4)、画像データや動画データが添付されている場合(ステップS.4においてYesの場合)には、画像データや動画データにGPS位置情報または撮影日時情報が記録されているかどうかを判断する(ステップS.5)。
【0066】
GPS位置情報または撮影日時情報が、画像データまたは動画データに記録されている場合(ステップS.5においてYesの場合)、制御部24は、画像データまたは動画データからGPS位置情報または撮影日時情報を(両方記録されている場合には両方の情報を)抽出し、テキスト情報および登録位置情報に関連づけて、投稿情報記録部23に記録させる(ステップS.6)。
【0067】
そして、制御部24は、画像データおよび動画データが添付されていないと判断した場合(ステップS.4においてNoの場合)、画像データまたは動画データが添付されているが、GPS位置情報および撮影日時情報の両方が記録されていないと判断した場合(ステップS.5においてNoの場合)、または、GPS位置情報または撮影日時情報を投稿情報記録部23に記録させる処理を行った場合(ステップS.6)に、図4に示したコメント情報などを投稿情報記録部23に記録する処理を終了する。
【0068】
このように、制御部24において、テキスト情報、登録位置情報、GPS位置情報および撮影日時情報を抽出して投稿情報記録部23に記録させることによって、他のユーザにより特定の店舗情報などの検索要求(検索処理)が行われた場合に、投稿情報記録部23に記録された店舗情報より適切な店舗情報を抽出して、他のユーザに提供することが可能となる。
【0069】
図5は、制御部24のCPUが、店舗に関する情報の検索要求を、通信部20を介してユーザより取得した場合に、取得した検索情報に基づいて、店舗情報記録部22および投稿情報記録部23から店舗情報を抽出して、ユーザに送信する処理を示したフローチャートである。
【0070】
まず、制御部24は、通信部20を介して、店舗などに関するユーザの要求情報を取得した場合、取得した情報をRAMに一時的に記録させる(ステップS.11)。そして、そして、制御部24は、要求情報より、検出対象となる店舗が示され得る地図情報を求める(ステップS.12)。
【0071】
具体的に、ユーザが情報端末3に表示される画面に従って検索を行う場合には、図2に示したように、検索フォーム13において、「施設」、「住所」、「郵便番号」、「駅」のアイコンを選択する。その後、ユーザは、選択したアイコンの種類に関する情報を入力欄13aに入力して検索ボタン13bを押下し、検索対象が含まれる地図の表示を要求する。「施設」アイコンが選択されている場合、制御部24は、入力欄13aに入力された施設に該当する店舗情報を店舗情報記録部22に記録されているデータから検出し、検出された店舗情報より、店舗の緯度・経度情報を求めて、該当する緯度・経度が中心となる地図情報を地図情報記録部21より求める。
【0072】
また、制御部24では、「住所」アイコンが選択されている場合には、入力欄13aに入力された住所に該当する地図情報を地図情報記録部21より求める。さらに、制御部24では、「郵便番号」アイコンが選択されている場合には、入力欄13aに入力された郵便番号に基づいて、地図情報記録部21より該当する郵便番号の地域が中心となる地図情報を求める。また、制御部24では、「駅」アイコンが選択されている場合には、入力欄13aに入力された駅名に基づいて、地図情報記録部21より該当する駅が中心となる地図情報を求める。
【0073】
そして、制御部24は、求められた地図情報の地図画像に表示され得る店舗などの情報を、店舗情報記録部22から求め、さらに、他のユーザにより既に登録されている店舗の位置情報を投稿情報記録部23から求めて、情報端末3に送信する(ステップS.13)。
【0074】
情報端末3の液晶ディスプレイ3aには、制御部24より受信した地図情報が表示される。具体的には、液晶ディスプレイ3aの地図ウィンドウ10に、受信した地図情報に基づく地図画像が表示され、説明ウィンドウ11に、地図画像に表示される代表的な施設に関する公式の情報などが表示される。さらに、液晶ディスプレイ3aの地図ウィンドウ10には、ユーザにより既に登録されている店舗の位置情報に対応する地点に、ピンアイコン16が表示される。特に、ユーザにより画像データや動画データが添付されている店舗の表示位置には、ピンアイコン16の代わりに、動画や画像のキャプチャー画像により構成される画像アイコン17が表示される。
【0075】
ユーザは、情報端末3の液晶ディスプレイ3aに表示される説明ウィンドウ11に基づいて、地図ウィンドウ10に表示された地図画像に示される店舗の公式の情報を得ることが可能となる。さらに、他のユーザにより投稿された店舗の情報が存在する場合には、地図ウィンドウ10にピンアイコン16または画像アイコン17が重畳表示される。このため、ユーザは、ピンアイコン16または画像アイコン17の存在により、該当する位置に存在する店舗などのコメントなどが他のユーザにより投稿されていることを知ることができる。
【0076】
ここで、ユーザにより画像データや動画データが添付された場合、制御部24のCPUは、上述したように、画像データまたは動画データのExif情報よりGPS位置情報と撮影日時情報とを抽出し、抽出したGPS位置情報と撮影日時情報とを、店舗情報として投稿情報記録部23に記録する。そして、制御部24は、投稿情報記録部23に登録位置情報だけでなくGPS位置情報が記録されている店舗情報に関しては、登録された店舗の位置情報を情報端末3へ送信する際に、登録位置情報ではなくGPS位置情報を送信する。
【0077】
登録位置情報は、上述したように、ユーザにより入力された住所情報あるいは、ユーザがピンアイコン16aをドラッグ(移動)して地図上の位置を指定することにより決定される情報である。このため、登録を行おうとするユーザが住所を間違えたり、ピンアイコン16aのドラッグ位置を間違えたり、あるいは住所やアイコン16aのドラッグ位置を勘違いしたりした場合には、本来の店舗位置と異なる場所が登録位置情報として設定されてしまう場合がある。
【0078】
しかしながら、GPS位置情報は、GPS測位機能に基づき設定される位置情報であるため、登録位置情報よりもその信頼性が高い。従って、情報端末3に対して登録位置情報を送信するのではなく、GPS位置情報を送信することにより、地図ウィンドウ10に表示される画像アイコン17の表示位置がGPSの測位により求められた精度の高い位置情報により特定されることになる。このため、画像アイコン17の表示位置がユーザの思い違いなどにより本来の店舗位置と異なる地点に表示されてしまうことを防止することができ、画像アイコン17の位置精度を高めることが可能となる。
【0079】
図6(a)および図6(b)は、情報端末3の液晶ディスプレイ3aに示されるウェブ画像を示した図である。具体的に、図6(a)および図6(b)は、制御部24より受信した地図情報を液晶ディスプレイ3aに表示させ、さらに、この地図画像に対してアイコン16、17を重畳表示させた状態を示している。図6(a)に示すように、ユーザにより投稿された店舗情報が少ない場合には、地図画面上に表示されるアイコン16,17は少数であるため、近接するアイコン16,17が重なって表示されることもなく、それぞれのアイコン16,17を選択することも容易である。
【0080】
しかしながら、図6(b)に示すように、ユーザにより投稿された情報が多い場合には、地図画面上に表示されるアイコン16,17は多数となるため、近接するアイコン16,17が重なってしまい、それぞれのアイコン16,17を個別に識別して選択することが困難となってしまう。このような場合、ユーザは、表示対象限定ボタン19の日付ボタン19a、種類ボタン19bおよび施設ボタン19cのいずれかを押下することにより、アイコン表示数を減らすことが可能となっている。
【0081】
例えば、日付ボタン19aを押下するすると、図7(a)に示すように、ユーザにより店舗情報が登録された日付が新しい順に所定件数ずつ(例えば、登録日付が新しい順番で10件ずつ)アイコン16,17を表示させることができる。図7(a)では、日付ボタン19aが押下されて、登録された日付が新しいピンアイコン16および画像アイコン17が、10件分(最新10件)だけ表示され、さらにその表示内容を示す表示対象説明欄19dに、「最新の10件(1〜10番目)」との表示がなされる。このように日付ボタン19aを押下することにより、日付の新しいアイコン16,17のみを表示させることができる。
【0082】
さらに、「最新の10件(1〜10番目)」が表示された状態で、日付ボタン19aを押下することにより、次の10件のアイコン16,17のみが地図画像に重畳表示されて、表示対象説明欄19dに「次の10件(11〜20番目)」との表示がなされる。さらに日付ボタン19aが押下されると、その次の10件のアイコン16,17のみが地図画像に重畳表示されて、表示対象説明欄19dに「次の10件(21〜30番目)」との表示がなされる。このようにして、地図画像上に重畳表示されるアイコン16,17の数を減らすことにより、近接するアイコン16,17が重なって表示されてしまうことを抑制し、それぞれのアイコン16,17を容易に選択させることが可能となる。なお、全てのアイコン16,17が日付順に表示された場合に、日付ボタン19aが押下されると、再度最新の10件が表示される。
【0083】
また、種類ボタン19bを押下すると、店舗の種類に基づいて表示されるアイコン16、17を絞り込むことが可能となる。具体的には、店舗情報記録部22において、店舗の公式な情報が記録されており、この公式な情報には該当する店舗が営む業種が種類別に記録されている。従って、投稿情報記録部23より読み出された店舗の種類を店舗情報記録部22より求めることにより、店舗の種類を判断することができる。この種類に該当する分類として、例えば、ファミレス(ファミリーレストラン)、コンビニ(コンビニエンスストア)、書店、生鮮食料品店、ガソリンスタンド、家電ショップ、パーキングなどが該当する。
【0084】
種類ボタン19bを押下することにより、図7(b)に示すように、例えば、コンビニを示す店舗のアイコン16,17だけが地図画像に重畳表示され、表示対象説明欄19dに「コンビニ」との表示がなされる。さらに、「コンビニ」との表示がなされている状態で種類ボタン19bが押下されることにより、例えば、ガソリンスタンドを示す店舗のアイコン16,17だけが地図画像に重畳表示されて、表示対象説明欄19dに「ガソリンスタンド」との表示がなされ、さらに、種類ボタン19bが押下されることにより、例えば、パーキングを示す店舗のアイコン16,17だけが地図画像に重畳表示されて、表示対象説明欄19dに「パーキング」との表示がなされる。
【0085】
このように、種類ボタン19bボタンを押下して店舗の種類を選択することにより、ユーザが店舗情報を取得する場合に、ユーザの望む業種の店舗情報を迅速かつ視覚的に分かり易く検索することが可能となる。
【0086】
さらに、施設ボタン19cを押下すると、店舗の施設情報に基づいてアイコン16、17を絞り込むことが可能となる。既に説明したように、店舗情報記録部22には、店舗情報に関連づけられて、ショッピングセンターなど、店舗が出店されている施設に関する情報が記録されている。このため、店舗情報記録部22に記録される施設情報(ショッピングセンターなどの情報)に基づいて、各店舗がどの施設に出店(どの施設内に立地)しているかを判断することができ、判断対象となる施設の詳細な情報についても、店舗情報記録部22より検索・抽出することが可能である。
【0087】
また、店舗情報記録部22には、ショッピングセンターの敷地内に出店(立地)されているか否かを判断可能な緯度・経度の範囲情報が敷地情報として記録され、投稿情報記録部23には、ユーザにより投稿された店舗の登録位置情報やGPS位置情報が記録されている。このため、投稿情報記録部23に記録される店舗の登録位置情報やGPS位置情報などに基づいて、各店舗がどの施設に出店(どの施設内に立地)されているかを判断することができ、判断対象となる施設の詳細な情報についても、店舗情報記録部22より検索・抽出することが可能である。
【0088】
ユーザにより施設ボタン19cが押下されると、地図画像に示された施設の名称が表示対象説明欄19dに表示される。図8(a)には、一例として、表示対象説明欄19dにAAAショッピングセンターが示され、地図画像には、AAAショッピングセンターの敷地を示す境界線部26が太破線で示され(AAAショッピングセンターの敷地がポリゴンで規定され)、その境界線部26の内側に、AAAショッピングセンターに出店される店舗に関するアイコン16,17が重畳表示されている。
【0089】
このように、施設ボタン19cボタンを押下することにより、ショッピングセンター、アウトレットモール、工業団地、温泉郷など、ひとまとまりになった店舗群を施設毎に抽出することができるので、該当する施設にどのような店舗が存在するかを、表示されるアイコン16,17に基づいて判断することができる。なお、施設に出店される店舗数が多い場合には、図8(a)に示すように近接したアイコン16,17が重なり合った状態で表示される場合もある。このような場合には、図8(b)に示すように、地図ウィンドウ10に表示される地図画像を拡大表示させることにより、近接するアイコン16,17が重ならないように表示させることが可能となっている。
【0090】
さらに、施設の敷地の境界線部26が太破線で示される(敷地がポリゴンで規定される)ため、施設の位置および敷地形状を視覚的に容易に判断することができる。このため、アイコン16,17が境界線部26の内部に存在する場合には、確実に該当するアイコン16,17の店舗が該当する施設内に出店されていると判断することができる。
【0091】
また、店舗の位置情報としてGPS位置情報を用いることにより、より精度の高い位置情報に基づいて、店舗が施設の敷地内に存在するか否かを、制御部24で判断させることができる。このため、ユーザの思い違いなどにより施設内に出店されていない店舗が施設に関連づけられて液晶ディスプレイ3aに表示されたり、施設内に出店されている店舗が、施設外に出店されていると判断されて、液晶ディスプレイ3aに表示されなくなってしまうことを防止することができる。
【0092】
上述したように、情報端末3の液晶ディスプレイ3aにおいて、ユーザにより、「日付」のボタン(日付ボタン19a)、「種類」のボタン(種類ボタン19b)および「施設」のボタン(施設ボタン19c)のいずれかの表示対象限定ボタン19が押下される場合があるため、制御部24は、表示対象限定ボタン19が押下されたか否か、つまり、情報端末3より表示対象限定ボタン19のいずれかのボタンが押下された旨の情報を受信したか否かの判断を行う(図5に示すステップS.14)。そして、表示対象限定ボタン19のいずれかが押下されたと判断された場合、制御部24は、受信された情報より押下されたボタンの種類を示す種別情報を一時的にRAMに記録させる(ステップS.15)。
【0093】
そして、制御部24は、受信した種別情報が、日付ボタン19aが押下された旨の情報(日付ボタン押下情報)であるか否かの判断を行う(ステップS.16)。日付ボタン押下情報が受信された場合(ステップS.16においてYesの場合)、制御部24は、投稿情報記録部23に記録される店舗情報より、液晶ディスプレイ3aに表示された地図画像に重畳表示させるアイコン16,17の店舗情報を抽出し、抽出された店舗情報における登録日付を日付情報として求める。さらに、制御部24は、店舗情報に画像データや動画データが添付されており、撮影日時情報が店舗情報に関連づけられて記録されている場合には、登録日付に優先して撮影日時情報を日付情報として求める。そして、制御部24は、日付情報の新しいものから10件ずつ店舗情報をグループ分けし、グループ分けされた店舗情報を、ネットワーク4を介して情報端末3へ送信する(ステップS.17)。
【0094】
具体的に、制御部24は、日付情報が新しい1件目から10件目までの店舗情報を、グループ1とし、表示対象説明欄19dに表示される「最新の10件(1〜10番目)」という表示内容情報をグループ1に関連づける。同様に、日付情報が次に新しい11件目から20件目までの店舗情報を第2グループとし、表示対象説明欄19dに表示される「次の10件(11〜20番目)」という表示内容情報を第2グループに関連づける。同様にして、次に新しい21番目から30番目までの店舗情報を、第3グループとし、「次の10件(21〜30番目)」という表示内容情報を関連づける。このようにしてグループ分けされた店舗情報が、情報端末3に送信される。
【0095】
情報端末3では、制御部24より受信した情報に基づいて、該当する10件分の店舗情報のアイコン16,17だけを地図画像に重畳表示させ、添付された表示内容情報を、表示対象説明欄19dに表示させる。このように、情報端末3においてアイコン16,17の表示処理が行われることにより、日付の新しい順番で、地図画像に重畳表示されるアイコン16,17の数を絞り込むことができ、アイコン16,17の視認性を高めることが可能となる。
【0096】
一方で、日付ボタン19aが押下された旨の情報を受信できなかった場合(ステップS.16においてNoの場合)、制御部24は、受信した種別情報が、種類ボタン19bの押下された旨の情報(種類ボタン押下情報)であるか否かの判断を行う(ステップS.18)。種類ボタン押下情報が受信された場合(ステップS.18においてYesの場合)、制御部24は、投稿情報記録部23に記録される店舗情報より、液晶ディスプレイ3aに表示された地図画像に重畳表示されるアイコン16,17の店舗情報を抽出し、抽出された店舗情報に基づいて、店舗情報記録部22より該当する店舗の種類情報を求める。そして、制御部24は、種類情報毎に該当する店舗情報のグループ分けを行い、グループ分けされた店舗情報を、ネットワーク4を介して情報端末3へ送信する(ステップS.19)。
【0097】
具体的に、制御部24は、共通する種類に属する店舗情報を共通のグループに分類し、種類に関する情報(種類内容情報)を、表示対象説明欄19dに表示させる情報(例えば、「コンビニ」、「ファミレス」などの情報)として、情報端末3に送信する。
【0098】
情報端末3では、制御部24より受信した情報に基づいて、該当する種類に属する店舗情報のアイコン16,17だけを地図画像に重畳表示させ、添付された種類内容情報を、表示対象説明欄19dに表示させる。情報端末3において、このようなアイコン16,17の表示処理が行われることにより、店舗の種類に応じて、地図画像に重畳表示されるアイコン16,17の数量を絞り込むことが可能となる。また、共通する種類の店舗情報のみが重畳表示されるので、検索対象とする店舗の種類が予め限定されている場合には、効率的に目的とする店舗を求めることが可能となる。
【0099】
さらに、種類ボタン19bが押下されなかったと判断された場合(ステップS.18においてNoの場合)、制御部24は、受信した種別情報が、施設ボタン19cが押下された旨の情報(施設ボタン押下情報)であるか否かの判断を行う(ステップS.20)。施設ボタン押下情報が受信された場合(ステップS.20においてYesの場合)、制御部24は、店舗情報記録部22に記録されるショッピングセンターなどの施設情報のうち、液晶ディスプレイ3aに表示される地図画像に含まれ得る施設情報を求め、さらにこの施設の敷地内に出店されている店舗情報を、店舗情報記録部22および投稿情報記録部23に記録される店舗情報より求めて、情報端末3に送信する(ステップS.21)。
【0100】
具体的に、制御部24は、液晶ディスプレイ3aに表示された地図画像に示され得るショッピングセンターなどの施設名を、店舗情報記録部22より抽出する。そして、制御部24は、抽出された施設名に関連づけされた店舗情報を店舗情報記録部22より抽出する。さらに、制御部24は、店舗情報記録部22より施設の敷地範囲を示す緯度経度情報を取得し、投稿情報記録部23に記録される登録位置情報およびGPS位置情報に基づいて、店舗の位置情報に基づいて施設内に該当する店舗が存在するか否かの判断を行う。そして、制御部24は、施設の敷地内に存在すると判断された店舗の店舗情報を投稿情報記録部23より抽出し、抽出された店舗情報を、施設名毎にまとめて、情報端末3へと送信する。
【0101】
情報端末3では、施設ボタン19cが押下される度に、取得した施設名を表示対象説明欄19dに表示させ、該当する施設に関連づけられた店舗のアイコン16,17を地図画像上に重畳表示させる。さらに、情報端末3の液晶ディスプレイ3aにおいて、施設の位置およびその施設範囲を簡単に視認できるように、該当する施設の敷地の境界線部26が太破線で示される。その後、ユーザが施設ボタン19cを押下する度に、表示対象説明欄19dに示される施設名が変更され、変更表示された施設の敷地の境界線部26が太破線で示され、さらに、該当する敷地内に存在する店舗のアイコン16,17が重畳表示されることになる。
【0102】
このように本実施の形態に係る店舗情報サーバ1では、液晶ディスプレイ3aの地図画像上に重畳表示させるアイコン16,17を日付、種類、施設毎に分類・整理して選択的に表示させることができるので、アイコン16、17の判断が視覚的にも容易となる。
【0103】
一方で、表示対象限定ボタン19において、日付ボタン19a、種類ボタン19b、施設ボタン19cなどが押下されない場合(ステップS.14においてNoの場合、ステップS.16、ステップS.18およびステップS.20においてNoの場合)、または、日付ボタン19a、種類ボタン19b、施設ボタン19cのいずれかが押下され、液晶ディスプレイ3aに表示されるアイコン16,17の絞り込み表示が行われた場合(ステップS.17、ステップS.19およびステップS.21)、制御部24は、液晶ディスプレイ3aの地図画像上に重畳表示されているいずれかのアイコン16,17がユーザにより選択(より具体的には、クリック)されたか否かを判断する(ステップS.22)。
【0104】
具体的に、ユーザによりアイコン16,17が選択された場合には、選択されたアイコンの情報が、情報端末3から制御部24へ出力される。このため、制御部24では、アイコン情報の取得の有無によりいずれかのアイコン16,17が選択されたか否かの判断を行うことできる。いずれかのアイコン16,17が選択された場合(ステップS.22においてYesの場合)、制御部24は、選択されたアイコン16,17に該当する店舗情報を投稿情報記録部23より取得する。具体的には、ユーザにより既に登録されているコメント情報や添付された画像データ、動画データなどの全ての情報を取得する。そして、投稿情報記録部23より取得した店舗情報を情報端末3に送信する(ステップS.23)。そして、制御部24は、選択されたアイコン16,17に関するコメントなどの情報をユーザに提供する処理を終了する。
【0105】
情報端末3では、制御部24より取得したコメント情報、画像データおよび動画データなどの情報を、説明ウィンドウ11に表示させる。ユーザは、クリックしたアイコン16,17に該当する店舗の情報を、説明ウィンドウ11に表示されたコメント、画像および動画などにより知ることが可能となる。
【0106】
以上、説明したように、本実施の形態に係る店舗情報サーバ1では、情報端末3の液晶ディスプレイ3aに表示される地図画像に重畳表示されたアイコンを分類・整理するために、日付ボタン19a、種類ボタン19bおよび施設ボタン19cを有する表示対象限定ボタン19が設けられている。表示対象限定ボタン19のうちのいずれかのボタンを押下することにより、重畳表示されたアイコン16,17の数を、日付、種類および施設に基づいて絞り込むことができるので、検索対象となるアイコンだけを効率的に表示させることができると共に、それぞれのアイコンを視覚的に判断し易くすることができる。
【0107】
さらに、日付ボタン19aを押下して日付を基準として重畳表示させるアイコンを絞り込む場合には、ユーザによりコメントなどの情報が登録された日時情報だけでなく、Exif形式のデータより取得された撮影日時情報を用いて分類することができる。他のユーザにより登録される情報は、ユーザが投稿対象とする店舗などを訪れた後すぐに登録されるとは限らず、店舗を訪れてからしばらく期間が経過した後に登録される場合もある。しかしながら、該当する店舗の情報を検索するユーザにとっては、現在の店舗情報に対応し得る新しい情報を知りたいという要望が存在する。このため、登録される店舗情報として画像データや動画データが添付されている場合には、Exif形式のデータに記録される写真の撮影日時を基準として店舗情報の日時別の分類を行うことにより、ユーザが店舗を訪れた日時を基準として分類を行うことが可能となる。
【0108】
また、施設ボタン19cを押下して施設を基準として重畳表示させるアイコンを絞り込む場合には、目的とする施設内に存在する店舗のアイコンのみが表示されることになるため、予め行く予定の施設が決まっている場合などには、施設外の店舗アイコンが表示されてしまうことを防止し、効率的な店舗検索が行えるようになる。
【0109】
さらに、施設内に存在する店舗であるか否かの判断として、店舗情報記録部22に記録される公式な店舗の情報だけでなく、ユーザにより入力(設定)された店舗の登録位置情報はもちろんのこと、画像データや動画データなどが添付されている場合には、Exif形式の情報によって求められたGPS位置情報に基づいて、施設の敷地内の緯度経度範囲にGPS位置情報が含まれるか否かという基準で判断を行うことができる。このように、GPS位置情報と、予め記録されている施設の敷地内を示す緯度経度範囲情報とに基づいて施設内に店舗が存在するか否かを判断することにより、ユーザが登録を行う場合に位置情報(住所など)を間違えて入力したり、勘違いにより異なる位置情報を入力してしまうような間違いを正し、精度の高いGPS位置情報に基づいて店舗の判断を行うことが可能となる。
【0110】
さらに、施設の敷地の境界線部26が太破線で示される(敷地がポリゴンで規定される)ため、施設の位置および敷地形状を視覚的に容易に判断することができる。このため、アイコン16,17が境界線部26の内部に存在する場合には、該当するアイコンの店舗が該当する施設内に確実に出店されていると判断することができる。
【0111】
以上、本発明に係る店舗情報提供装置について、店舗情報サーバ1を一例に示して詳細に説明を行ったが、本発明に係る店舗情報提供装置は、上述した実施の形態に示した構成には限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0112】
例えば、上述した実施の形態に係る店舗情報サーバ1では、日付ボタン19aが押下された場合に、日付に基づいて新しい順番で10件ずつ店舗情報をグループ分けし、日付ボタン19aの押下に応じてグループ毎に該当するアイコン16,17を重畳表示させる場合について説明を行った。しかしながら、日付ボタン19aの押下に応じて重畳表示されるアイコン16,17は、必ずしも10件ずつにグループ分けされる構成には限定されず、1グループ当たりの件数が10件未満であっても、10件より多い場合であってもよい。
【0113】
さらに、日付ボタン19aの押下により、例えば、最近1か月以内に登録された店舗情報、1〜3か月の間に登録された情報、3〜12か月の間に登録された情報、1年以前に登録された情報のように、一定期間毎に重畳表示させる情報を分類する構成であってもよい。
【0114】
ユーザが投稿されたコメントなどの店舗情報を調べる場合には、一般的に、最も新しい情報を知りたいと考えることが多い。しかしながら、例えば、現在その場所に存在しない店舗(例えば、他の場所に移転してしまった店舗や、既に閉店となった店舗など)の情報を、ユーザが求める場合も存在する。このような場合には、最も新しい情報ではなく、一定期間だけ前に登録されたコメントなどを効率的に検索する方法が望まれる。このため、一定期間毎に店舗情報をグループ分けする構成を採用することにより、効率のよい検索を行うことが可能となる。
【0115】
特に、地図情報記録部21に記録される地図情報は、常に最新の情報である必要があり、古い情報は新しい情報に更新されてしまうが、投稿情報記録部23に記録される情報は、必ずしも最新の情報だけに限定されるものでない。古い情報であっても、それぞれの店舗情報が、店舗が出店されていた場所における店舗の変遷比較など、有効な情報として活用することが可能となる。
【0116】
さらに、上述した実施の形態では、日付ボタン19a、種類ボタン19bおよび施設ボタン19cのいずれかを押下した場合について説明をしたが、これらのボタンの押下を複合的に行うことにより、例えば、AAAショッピングセンターに出店される店舗を、日付順に10件ずつ表示させたり、AAAショッピングセンターに出店される店舗であって、飲食店だけを表示させたりするように、複数の要件を満たすアイコン16,17だけを地図画面上に重畳表示させることも可能である。
【符号の説明】
【0117】
1 …店舗情報サーバ(店舗情報提供装置)
2 …(店舗情報の登録を行う)情報端末
2a …(登録を行う情報端末の)液晶ディスプレイ
3 …(店舗情報の検索を行う)情報端末
3a …(検索を行う情報端末の)液晶ディスプレイ
4 …ネットワーク
5 …店舗情報システム
10 …地図ウィンドウ
11 …説明ウィンドウ
13 …検索フォーム
13a …入力欄
13b …検索ボタン
14 …スケール選択ボタン
15 …矢印ボタン
16、16a …ピンアイコン
17 …画像アイコン
19 …表示対象限定ボタン
19a …日付ボタン
19b …種類ボタン
19c …施設ボタン
19d …表示対象説明欄
20 …通信部(情報取得手段、情報送信手段)
21 …地図情報記録部
22 …店舗情報記録部(施設情報記録手段)
23 …投稿情報記録部(店舗情報記録手段)
24 …制御部(緯度経度情報抽出手段、関連づけ手段、送信情報抽出手段、記録日付情報抽出手段)
26 …境界線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報とExif形式で記録されたデータとを店舗情報としてネットワークを介して取得する情報取得手段と、
該情報取得手段により取得された店舗情報を記録する店舗情報記録手段と、
該店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された地点の緯度経度情報を抽出する緯度経度情報抽出手段と、
複数の店舗が出店可能な施設の名称および当該施設の敷地に含まれ得る緯度範囲および経度範囲を記録する施設情報記録手段と、
前記緯度経度情報抽出手段により抽出された緯度経度情報によって求められた緯度および経度の座標が、前記施設情報記録手段に記録された各施設の緯度範囲および経度範囲に含まれ得るか否かを判断し、いずれかの施設の緯度範囲および経度範囲に含まれる座標が存在する場合には、当該座標に該当する緯度経度情報を備えた店舗情報に、敷地内に含まれ得る施設の名称などの情報を関連づけて、前記店舗情報記録手段に記録させる関連づけ手段と、
前記情報取得手段が前記ネットワークを介して他のユーザよりいずれかの施設に関する情報の要求を取得した場合に、要求対象となる施設の名称などの情報が関連づけられた店舗情報を、前記店舗情報記録手段より抽出する送信情報抽出手段と、
該送信情報抽出手段により抽出された前記店舗情報を、前記他のユーザに対して送信する情報送信手段と、
を備えることを特徴とする店舗情報提供装置。
【請求項2】
一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報とExif形式で記録されたデータとを店舗情報としてネットワークを介して取得する情報取得手段と、
該情報取得手段により取得された店舗情報を記録する店舗情報記録手段と、
該店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された地点の緯度経度情報を抽出する緯度経度情報抽出手段と、
前記店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された日時を記録日時情報として抽出する記録日時情報抽出手段と、
複数の店舗が出店可能な施設の名称および当該施設の敷地に含まれ得る緯度範囲および経度範囲を記録する施設情報記録手段と、
前記緯度経度情報抽出手段により抽出された緯度経度情報によって求められた緯度および経度の座標が、前記施設情報記録手段に記録された各施設の緯度範囲および経度範囲に含まれ得るか否かを判断し、いずれかの施設の緯度範囲および経度範囲に含まれる座標が存在する場合には、当該座標に該当する緯度経度情報を備えた店舗情報に、敷地内に含まれ得る施設の名称などの情報を関連づけて、前記店舗情報記録手段に記録させる関連づけ手段と、
前記情報取得手段が前記ネットワークを介して他のユーザよりいずれかの施設に関する情報の要求を取得した場合に、要求対象となる施設の名称などの情報が関連づけられた店舗情報を、前記店舗情報記録手段より抽出し、抽出された店舗情報を、前記記録日時情報抽出手段により抽出された前記記録日時情報の記録日時に基づいて所定件数毎にグループ分けする送信情報抽出手段と、
該送信情報抽出手段によりグループ分けされた前記店舗情報を、前記他のユーザに対して送信する情報送信手段と、
を備えることを特徴とする店舗情報提供装置。
【請求項3】
一のユーザにより投稿された店舗に関するコメント情報とExif形式で記録されたデータとを店舗情報としてネットワークを介して取得する情報取得手段と、
該情報取得手段により取得された店舗情報を記録する店舗情報記録手段と、
該店舗情報記録手段に記録された前記Exif形式のデータより、当該データが記録された日時を記録日時情報として抽出する記録日時情報抽出手段と、
前記情報取得手段が前記ネットワークを介して他のユーザより前記店舗情報記録手段に記録された店舗に関する情報の要求を取得した場合に、要求対象となる店舗の店舗情報を前記店舗情報記録手段より抽出し、抽出された店舗情報を、前記記録日時情報抽出手段により抽出された前記記録日時に基づいて所定件数毎にグループ分けする送信情報抽出手段と、
該送信情報抽出手段によりグループ分けされた前記店舗情報を、前記他のユーザに対して送信する情報送信手段と、
を備えることを特徴とする店舗情報提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−63900(P2012−63900A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206400(P2010−206400)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】