説明

形状検査装置

【課題】アーモンドや豆をチョコレート等にてコーティングした菓子のような粒体を、コンベアに載置して搬送しながら、その形状や大きさを正確に検出することのできる形状検査装置を提供する。
【解決手段】粒体を載置して搬送するメッシュコンベア(21)と、メッシュコンベアの上方から該メッシュコンベアに載置された粒体を撮像するカメラ(22)と、メッシュコンベアのカメラによる撮像領域を該メッシュコンベアの上方から照明する第1の照明光源(26)と、メッシュコンベアの上記撮像領域を該メッシュコンベアの裏面側から照明する第2の照明手光源(27)と、カメラにて撮像された画像から前記粒体のシルエットを検出して該シルエットから前記粒体の形状を判定する画像処理装置(23)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばアーモンドや豆をチョコレート等にてコーティングした菓子のような粒体をコンベアに載置して搬送しながら、その形状や大きさを検査するに有用な形状検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
茄子等の農産物をその形状や寸法に応じて分別するに際して、農産物(検査対象物)をベルトコンベアに載置して搬送しながらラインセンサを用いて上記農産物(検査対象物)を撮像し、その入力画像を2値化処理して前記農産物(検査対象物)の形状と寸法とを検査することが提唱されている[例えば特許文献1を参照]。
【特許文献1】特開平10-185532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで検査対象物が、例えばアーモンドや豆をチョコレートでコーティングした菓子のような球形、アーモンド形、またはたまご形の形状をなす粒体である場合、この種の粒体(検査対象物)はベルトコンベアに載置して搬送する際に転がり易い。この為、ベルトコンベア上の粒体(検査対象物)を前述したラインセンサを用いて撮像しても、その入力画像から個々の粒体を正確に検出すること自体が困難である。即ち、粒体(検査対象物)がベルトコンベア上で転がると、ラインセンサを用いて撮像されるスリット画像を前記ベルトコンベアの搬送方向につなぎ合わせて構成される入力画像における粒体の像に歪みが生じる。これ故、その入力画像から粒体(検査対象物)の形状や大きさを正確に検出することができなくなる。
【0004】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、例えばアーモンドや豆をチョコレート等にてコーティングした菓子のような粒体を、コンベアに載置して搬送しながら、その形状や大きさを正確に検出することのできる形状検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するべく本発明に係る形状検査装置は、例えばアーモンドや豆をチョコレート等にてコーティングした菓子のような粒体の形状や大きさを検査するに有用なものであって、
<a> 粒体を載置して搬送するメッシュコンベアと、
<b> このメッシュコンベアの上方から該メッシュコンベアに載置された粒体を撮像するカメラと、
<c> 前記メッシュコンベアの前記カメラによる撮像領域を該メッシュコンベアの上方から照明する第1の照明手段と、
<d> 前記メッシュコンベアの前記カメラによる撮像領域を該メッシュコンベアの裏面側から照明する第2の照明手段と、
<e> 前記カメラにて撮像された画像から前記粒体のシルエットを検出して該シルエットから前記粒体の形状を判定する画像処理装置と
を備えたことを特徴としている。
【0006】
ちなみに前記粒体は、球形、アーモンド形、またはたまご形のものであって、前記メッシュコンベアは前記粒体の転がりを防止して搬送するものである。また前記第2の照明手段は、前記第1の照明手段にて照明されたメッシュコンベアの色成分と略同等な色成分の照明光を発するものからなる。また前記カメラは、前記メッシュコンベアの搬送速度に同期して、前記メッシュコンベアの幅方向に亘るスリット画像を撮像入力するラインセンサ形のものである。
【0007】
尚、ここで言うメッシュコンベアとは、前記粒体の下面側が僅かに嵌り込むような隙間(編み目)を縦横に形成して糸状体を編み込んだメッシュ体をベルト状の搬送体として用いたコンベア、或いは粒体の下面側が僅かに嵌り込むような透孔を前記粒体の大きさよりも細かいピッチでその全域に亘って穿いたパンチングメタル状のベルト体を搬送体として用いたコンベアを指す。
【発明の効果】
【0008】
上記構成の形状検査装置によれば、粒体を搬送するコンベアとしてメッシュコンベアを用いるので、該メッシュコンベアの編み目(透孔)を利用して粒体の転がりを効果的に防止することができる。その上で前記第1の照明手段にて照明されたメッシュコンベアの色成分と略同等な色成分の照明光を発する第2の照明手段にて前記メッシュコンベアをその裏面側から照明するので、メッシュコンベアの本体部(メッシュコンベア自体)とその編み目(透孔)の色成分(輝度レベル)を略等しくし、これらの各領域を前記メッシュコンベアに載置された粒体に対して略均一な色成分(輝度レベル)を有する一様な背景とすることができる。
【0009】
この結果、メッシュコンベアの形状に拘わりなく前記カメラによって撮像された画像中から粒体の画像成分を容易に切り出すことが可能となり、その形状や大きさを正確に検出することが可能となる。またカメラが前記メッシュコンベアの搬送速度に同期して、前記メッシュコンベアの幅方向に亘るスリット画像を撮像入力するラインセンサ形のものであっても、メッシュコンベアによって粒体の転がりが防止されているのでスリット画像をメッシュコンベアの搬送方向に合成して求められる検査画像がいびつ(歪)になることがなく、従ってその入力画像から粒体の形状や大きさを正確に、しかも確実に検出すること可能となる。
【0010】
特に粒体を搬送するコンベアとしてメッシュコンベアを用い、カメラにてメッシュコンベア上の粒体を撮像するに際して該メッシュコンベアをその裏面側から照明する第2の照明手段を用いると言う簡易な構成にて、粒体を搬送しながらその形状を確実に検査することができる等の実用上多大なる効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る形状検査装置について、アーモンドをチョコレートにてコーティングした、いわゆるチョコレート菓子(粒体)の製造工程における品質検査ラインに組み込まれる検査装置を例に説明する。
図1はこの種のチョコレート菓子の製造工程における品質検査ラインの概略構成を模式的に示す図で、10は小粒排除ライン、20は形状検査ライン、30は外観検査ライン、そして40は目視検査ラインである。これらの各ライン10,20,30,40は、その上流側のラインから供給される前述したチョコレート菓子(粒体)を次ラインに向けて搬送しながら、所定の規格に満たないチョコレート菓子(粒体)を排除していくものであり、これらのライン10,20,30,40は順次直列に配列されている。
【0012】
小粒排除ライン10は、例えば複数本の無端状ロープを所定間隔(スリット)を隔てて平行に張り渡して搬送路を形成したロープコンベア11を主体として構成される。この小粒排除ライン10は、予め設定された大きさに満たないチョコレート菓子(粒体)を前記スリットを通して前記ロープコンベア11の裏面側に落下させることで、次ライン(形状検査ライン20)への供給を阻止する役割を担う。そしてスリットを通して落下しなかった所定の大きさ以上のチョコレート菓子(粒体)だけが、この小粒排除ライン10から次ラインである形状検査ライン20に供給される。尚、上記スリットを通してロープコンベア11から落下したチョコレート菓子(粒体)は、該紐状(縄状)コンベア11の下方に設けられたストッカ12により回収されて廃棄される。
【0013】
また形状検査ライン20は、小粒排除ライン10から供給されたチョコレート菓子(粒体)を、後述するメッシュコンベア21に載置して搬送しながら該メッシュコンベア21の上方に設けられたカメラ22による撮像に供するものである。そしてカメラ22にて撮像されたチョコレート菓子(粒体)の入力画像は、CPUを主体として構成される画像処理部23に与えられている。この画像処理部23は上記入力画像から前記チョコレート菓子(粒体)のシルエットを検出し、シルエットの形状および大きさを調べることで前記チョコレート菓子(粒体)が予め設定された規格を満たしているか否かを判定する役割を担う。この画像処理部23による判定結果に応じて、所定の規格を満たしていないチョコレート菓子(粒体)、具体的には外形がいびつなチョコレート菓子が前記形状検査ライン20の出口部にて排除され、次ライン(外観検査ライン30)への供給が阻止される。
【0014】
この外形がいびつなチョコレート菓子(粒体)の排除は、形状検査ライン20の出口部である前記メッシュコンベア21が形成した搬送路の最終端部に対峙させて該メッシュコンベア21の幅方向に沿って配列した複数個のエアノズル24を選択的に駆動することによって行われる。そして前記メッシュコンベア21の端部から払い出されて落下するチョコレート菓子(粒体)に上記エアノズル24から圧縮空気を吹き付けることで、その落下ラインの外側に導き、次ライン(外観検査ライン30)のコンベア31上への送り込みを阻止することによって行われる。このようにして排除された外形がいびつなチョコレート菓子は、前記メッシュコンベア21の下方に設けられたストッカ25により回収されて廃棄される。尚、エアノズル24の駆動は、メッシュコンベア21の搬送速度と、カメラ22による撮像位置からエアノズル24の設置位置までの距離とに応じて、異常検出されたチョコレート菓子(粒体)だけを排除するようにタイミング制御して行われることは言うまでもない。
【0015】
一方、外観検査ライン30は、上述した形状検査ライン20から供給されたチョコレート菓子(粒体)を一方向に整列させて搬送する整列機能付きコンベア31と、この整列機能付きコンベア31によりその向きが一方向に揃えられて該コンベア31の端部から落下するチョコレート菓子(粒体)を、その表面側および裏面側からそれぞれ撮像する2台のカメラ32,33とを備える。そしてこれらのカメラ32,33にてそれぞれ撮像された前記チョコレート菓子(粒体)の表裏2枚の入力画像(表面側画像および裏面側画像)は、CPUを主体として構成される画像処理部34に与えられている。
【0016】
ちなみに上記整列機能付きコンベア31は、例えばアーモンド形の外形を有するチョコレート菓子(粒体)の短軸方向の寸法に略等しい幅を有するベルトコンベアの両側に、該ベルトコンベアの走行速度Vに対して正負のずれ(+ΔV,−ΔV)を持たせて駆動される2本のローブコンベアを平行に設けたものである。そして前記ベルトコンベアに載置されたチョコレート菓子(粒体)の長軸方向の向きがその搬送方向に対して傾いているときには該チョコレート菓子(粒体)の長軸方向の端部が2本のローブコンベアに接触し、これらのロープコンベアの速度差によってチョコレート菓子(粒体)に回転が与えられることを利用してその長軸方向の向きを該コンベア31の搬送方向に揃えるようにしたものである。
【0017】
このような整列機能を備えたコンベア31は、該コンベア31から送り出されて落下して前述した2台のカメラ32,33にて撮像されるチョコレート菓子(粒体)の落下姿勢を一定化することで、上記2台のカメラ32,33がチョコレート菓子(粒体)の表面をその短軸方向から確実に撮像し得るように制御する役割を担う。このようなコンベア31によるチョコレート菓子(粒体)の姿勢制御により、画像処理による外観検査に供される前記チョコレート菓子(粒体)の画像の取り込みと、その後の画像処理の容易化が図られる。
【0018】
そしてコンベア31から送り出され、前記カメラ32,33にてそれぞれ撮像された前記チョコレート菓子(粒体)の画像を入力する前記画像処理部34は、例えば上記各入力画像から前記チョコレート菓子(粒体)の色成分を調べることで該チョコレート菓子(粒体)が予め設定された規格を満たしているか否かを判定する役割を担う。具体的には画像処理部23は、チョコレート菓子(粒体)の色成分が予め設定された正常色の色成分領域に属するか否かを判定すると共に、正常色以外の色成分が検出された場合には、その大きさを調べる等してその検査対象物自体が異物であるか否かを判定する。また正常色以外の色成分が部分的に検出されたような場合には、チョコレート菓子(粒体)の表面に付着した異物であるか否か等を判定する。
【0019】
このような画像処理部23による判定結果に応じて、所定の規格を満たしていないチョコレート菓子(粒体)、例えば異物(例えば砂糖の固まり)の混入等によって変色しているチョコレート菓子や、そのコーティングにムラのあるチョコレート菓子等が該表面検査ライン30の出口部にて排除され、次ライン(目視検査ライン40)への供給が阻止される。
【0020】
この表面検査において不合格となったチョコレート菓子(粒体)の排除は、前述した2台のカメラ33,34によるチョコレート菓子(粒体)の撮像領域の下方に、前記コンベア31の幅方向に沿って配列した複数個のエアノズル35を選択的に駆動することによって行われる。そして前記コンベア31の端部から払い出され、前記各カメラ33,34の撮像領域を通過して落下するチョコレート菓子(粒体)に上記エアノズル35から圧縮空気を吹き付けることによって行われる。そしてこの圧縮空気の吹き付けによって、その落下ラインの外側に排除されたチョコレート菓子は、前記コンベア31の下方に設けられたストッカ36により回収されて廃棄される。尚、エアノズル35の駆動は、コンベア31から払い出されたチョコレート菓子の落下速度と、カメラ32,33による撮像位置からエアノズル35の設置位置までの距離とに応じて、異常検出されたチョコレート菓子(粒体)だけを排除するようにタイミング制御して行われることは言うまでもない。
【0021】
また前述した目視検査ライン40は、表面検査ライン30から供給されたチョコレート菓子(粒体)を並べて搬送する幅広のベルトコンベア41を主体として構成される。この目視検査ライン40は、ベルトコンベア41に載置されて搬送されるチョコレート菓子(粒体)を人手(検査者)による目視検査に供するもので、この目視検査により、前述した画像処理等によって検出することのできなかったチョコレート菓子(粒体)の微細な異常の有無が最終的に判定される。
【0022】
さて上述した如く構成されるチョコレート菓子(粒体)の製造工程における品質検査ラインにおいて本発明に係る形状検査装置は、前述した形状検査ライン20に組み込まれるものであって、基本的にはチョコレート菓子(粒体)を載置して搬送するメッシュコンベア21と、このメッシュコンベア21の上方に設けられて該メッシュコンベア21上のチョコレート菓子(粒体)を撮像するカメラ22とを備えて構成される。
【0023】
メッシュコンベア21は、例えば縦糸体と横糸体とを格子状に編み込んだメッシュ体を無端状の搬送体としたもので、隣接する縦糸体と隣接する横糸体とにより囲まれる空間部にアーモンド形状のチョコレート菓子(粒体)の底部を落とし込むことで前記チョコレート菓子(粒体)の転がりを防止しながら該チョコレート菓子を搬送する機能を備える。換言すればメッシュコンベア21は、該メッシュコンベア21に加わる振動に起因するチョコレート菓子Bの転がりを防止しながらその搬送を行うものとなっている。
【0024】
またメッシュコンベア21の上方に設けられた前記カメラ22は、例えばラインセンサ形のものであって、図2に示すようにメッシュコンベア21の上面に、その幅方向の全域に亘るスリット状の撮像領域Aを設定している。このカメラ22は、前記メッシュコンベア21の搬送速度Vに同期して作動し、上記スリット状の撮像領域Aを通過するチョコレート菓子(粒体)Bを順次ライン状に撮像する。また前記メッシュコンベア21の上方には、図1に示すようにカメラ22の撮像領域Aを照明する第1の照明光源26,26が設けられており、更に前記メッシュコンベア21の裏面側には前記カメラ22による撮像領域Aを該メッシュコンベア21の裏面側から照明する第2の照明光源27が設けられている。
【0025】
ちなみに前記第1の照明光源26,26はカメラ22の撮像領域Aを明るく照明することでチョコレート菓子(粒体)Bの背景をなすメッシュコンベア21の輝度レベルを高めると共に、前記カメラ22によるチョコレート菓子(粒体)Bの撮像レベルを高くするものである。また上記第2の照明光源27は、前記第1の照明光源26,26にて照明されたメッシュコンベア21の色成分と略同等な色成分の照明光を発するように設定されている。より具体的には前記第1の照明光源26,26は、メッシュコンベア21を明るく照明して該メッシュコンベア21を撮像したときの輝度レベルが前記カメラ22の飽和レベルを超えるようにしている。また前記第2の照明光源27は前記メッシュコンベア21を通して見える背景部の輝度レベルが前記カメラ22の飽和レベルを超えるようにするものである。
【0026】
かくして上述した如く構成された形状検査装置によれば、メッシュコンベア21を用いてアーモンド形のチョコレート菓子(粒体)Bを搬送しているので、該チョコレート菓子(粒体)Bの不本意な転がりを効果的に防止することができる。従ってカメラ22によりその撮像領域Aを通過するチョコレート菓子(粒体)Bをスリット状に切り出して撮像しても、これらの画像を前記メッシュコンベア21の搬送方向に繋ぎ合わせて形成されるチョコレート菓子(粒体)Bの入力画像に歪みが生じることがない。
【0027】
またカメラ22にてチョコレート菓子(粒体)Bを撮像するに際して、前述したように第1の照明光源26,26にてメッシュコンベア21の表面を、前記カメラ22の飽和レベルを超えるように照明し、またメッシュコンベア21の編み目を通して見える該メッシュコンベア21の背景領域を第2の照明光源27にて明るく照明しているので、この背景領域についても前記カメラ22の飽和レベルを超えるような明るさとすることができる。
【0028】
この結果、一般的には図3(a)に模式的に示すようにチョコレート菓子(粒体)Bの像とメッシュコンベア21の像として撮像される入力画像を、前述した第1の照明光源26,26を用いてメッシュコンベア21を照明することで図3(b)に模式的に示すようにメッシュコンベア21の像が明るく飽和して見え難くなった入力画像とすることができる。更に前述した第2の照明光源27にてメッシュコンベア21をその裏面側から照明することで図3(c)に模式的に示すように、メッシュコンベア21の裏面側についても明るく飽和した状態とすることができる。
【0029】
従って第1および第2の照明光源26,27により、チョコレート菓子(粒体)Bの像以外の領域の全てを、その輝度レベルが飽和した状態とし、この輝度レベルが飽和した領域を前記チョコレート菓子(粒体)Bの像の背景領域とすることができる。故に前記カメラ22においては前記メッシュコンベア21上のチョコレート菓子(粒体)Bを、実質的にそのシルエットとして撮像することが可能となり、前述した画像処理部23による形状検査処理の処理負担を軽減し得る共に、その検査精度の向上を図ることが可能となる等の効果を奏する。
【0030】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここではメッシュコンベアとして、縦糸体と横糸体とを格子状に編み込んだものを例示したが、チョコレート菓子のような粒体の下面側が僅かに嵌り込むような隙間(編み目)を縦横に形成して糸状体を編み込んだメッシュ体をベルト状の搬送体として用いたものであれば十分である。また粒体の下面側が僅かに嵌り込むような透孔を前記粒体の大きさよりも細かいピッチでその全域に亘って穿いたパンチングメタル状のベルト体を搬送体として用いたコンベアも、ここで言うメッシュコンベアに含まれることは言うまでもない。
【0031】
またチョコレート菓子以外の粒体、例えば錠剤やカプセル剤等の検査にも同様に適用することができる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る形状検査装置を組み込んで構成される、チョコレート菓子(粒体)の製造工程における品質検査ラインの概略構成を示す図。
【図2】メッシュコンベアに載置して搬送されるチョコレート菓子(粒体)と、チョコレート菓子(粒体)を撮像するカメラの撮像領域との関係を示す図。
【図3】メッシュコンベアに載置して搬送されるチョコレート菓子(粒体)のカメラにより撮像される像の、照明光源の有無に応じた変化を模式的に示す図。
【符号の説明】
【0033】
20 形状検査ライン
21 メッシュコンベア
22 カメラ
23 画像処理部(CPU)
24 エアノズル
26 第1の照明光源
27 第2の照明光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒体を載置して搬送するメッシュコンベアと、
このメッシュコンベアの上方から該メッシュコンベア上の粒体を撮像するカメラと、
前記メッシュコンベアの前記カメラによる撮像領域を該メッシュコンベアの上方から照明する第1の照明手段と、
前記メッシュコンベアの前記カメラによる撮像領域を該メッシュコンベアの裏面側から照明する第2の照明手段と、
前記カメラにて撮像された画像から前記粒体のシルエットを検出して該シルエットから前記粒体の形状を判定する画像処理装置と
を具備したことを特徴とする形状検査装置。
【請求項2】
前記粒体は、球形、アーモンド形、またはたまご形のものであって、前記メッシュコンベアは前記粒体の転がりを防止して搬送するものである請求項1に記載の形状検査装置。
【請求項3】
前記第2の照明手段は、前記第1の照明手段にて照明されたメッシュコンベアの色成分と略同等な色成分の照明光を発するものである請求項1に記載の形状検査装置。
【請求項4】
前記カメラは、前記メッシュコンベアの搬送速度に同期して、前記メッシュコンベアの幅方向に亘るスリット画像を撮像入力するラインセンサ形のものである請求項1に記載の形状検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−25206(P2009−25206A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189986(P2007−189986)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(592118686)ジェイティエンジニアリング株式会社 (15)
【Fターム(参考)】