説明

情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及び、プログラム

【課題】記憶容量や種類が異なる複数のストレージの組み合わせによるミラーリング制御を実現可能にするとともに、複数の記憶装置の全空間を使用可能にする。
【解決手段】複数のストレージ22,23を備える記憶部を有する画像形成装置において、操作部からの設定指示に応じて、ストレージコントローラ部21が、ストレージ22,23に対してミラーリング領域を設定する。コントローラ部21は、データをストレージ22,23に記憶する場合、記憶すべきデータが重要度の高いデータであるか判定する。ストレージコントローラ部21は、重要度の高いデータと判定されたデータをストレージ22,23のミラーリング領域に格納し、重要度の低いデータと判定されたデータをストレージ22の非ミラーリング領域に格納するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複写機能やプリンタ機能等を備える画像形成装置は、装置内部に記憶装置を備え、装置プログラム、プログラム処理データやユーザデータなどを保存している。また、画像形成装置は、記憶装置を複数台備え、それらの記憶装置に記憶するデータの保護、及びデータのバックアップ処理を行うため、ミラーリングを行っているものがある。
【0003】
このように、記憶装置を複数台備え、それらの記憶装置に記憶するデータの保護、及びデータバックアップ処理を行うことに関連し、特許文献1には、記憶装置であるストレージの交換によって記憶容量を増設することが可能な装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−175157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の技術では、記憶装置として、HDD(ハードディスクドライブ)が主に用いられていた。
近年、記憶装置として、SSD(ソリッドステートドライブ)が登場した。これにともない、画像形成装置における記憶装置のデータ保護のために、ミラーリングを実行する記憶装置の組み合わせとして、従来のHDDとHDDの組み合わせの他に、HDDと異なる記憶装置の種類となるSSDの組み合わせが考えられるようになった。
【0006】
その場合、記憶容量がHDDと同じ容量のSSDを用意すると、SSDのコストが高いため、非常に高価な画像形成装置システムとなる。そのため、コストの点から、SSDの容量を縮小して使用することが必要となる。なお、HDDと比較すると、SSDはリードの動作を高速に行うことが可能である。
【0007】
よって、HDDとSSDとを組み合わせて、使用し、リード動作をSSDで行うことにより、画像形成装置のパフォーマンスを高速化することが可能となる。したがって、種類と容量が異なる複数の記憶装置の組み合わせによるミラーリングにおいて有効な仕組が要望されている。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、記憶容量が異なる複数の記憶装置の組み合わせによるミラーリング制御を実現可能にするとともに、複数の記憶装置の全空間を使用可能にする仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数の記憶手段と、前記複数の記憶手段の記憶領域に対してミラーリングを行うミラーリング領域を設定する設定手段と、前記記憶手段に記憶すべきデータの重要度を判定する判定手段と、前記判定手段により重要度の高いデータと判定されたデータを前記複数の記憶手段の前記ミラーリング領域に格納し、前記判定手段により重要度の低いデータと判定されたデータを前記いずれかの記憶手段の非ミラーリング領域に格納するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、記憶容量が異なる複数の記憶装置の組み合わせによるミラーリング制御を実現可能にするとともに、複数の記憶装置の全空間を使用可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例を示す情報処理装置を適用可能な画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】従来の画像形成装置における記憶部の制御を示す図である。
【図3】本発明の画像形成装置における記憶部の制御を示す図である。
【図4】本発明の画像形成装置における記憶部の記憶方法を示す図である。
【図5】本発明の画像形成装置におけるミラーリング設定を説明する図である
【図6】本発明の画像形成装置におけるミラーリング設定を説明する図である
【図7】本発明の画像形成装置においてスキャンジョブを行う場合の画像データのミラーリング処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の画像形成装置においてジョブを実行する場合のデータ格納処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】実施例2のミラーリング設定を説明する図である。
【図10】実施例2のミラーリング設定を説明する図である。
【図11】本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法を示す図である。
【図12】本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法を示す図である。
【図13】本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の一実施例を示す情報処理装置を適用可能な画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1において、10は、本発明の情報処理装置の一実施例を示す画像形成装置である。画像形成装置10において、スキャナ部1は、原稿を読み取って画像データを生成する。プリンタ部2は、当該画像形成装置で生成されるデータを印刷媒体にプリントする。コントローラ部3は、スキャナ部1で読み取った画像データの処理、プリンタ部2で印刷を行うデータの処理など、データの処理、及び、当該画像形成装置の制御を行う。なお、コントローラ部3は、CPU、ROM、RAM等を有し、ROMにコンピュータ読取り可能に記録されたプログラムをCPUが実行することにより各種制御を行う。
【0014】
ネットワーク部4は、図示しないネットワークを介してパーソナルコンピュータ(PC)等の外部装置とのデータの送受信の制御を行う。記憶部5は、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)等のストレージ(記憶装置)を備えており、スキャナ部1で読み取った画像データや印刷データの格納など、様々なデータの格納に使用する。
【0015】
操作部6は、不図示のオペレーションパネルを制御し、各種情報の表示、使用者からの指示入力を行う。バス7は、コントローラ部3からの制御信号や上述の各デバイス間のデータ信号が送受信されるシステムバスである。
【0016】
ここで、図2を用いて従来の画像形成装置における記憶部の制御を説明する。
図2は、従来の画像形成装置における記憶部の制御を示す図である。
図2に示すように、従来の画像形成装置における記憶部は、ストレージコントローラ部11、ストレージA12、及びストレージB13を備えている。ストレージコントローラ部11は、コントローラ部3と通信を行い、ストレージA12及び/又はストレージB13にデータの送受信を行う。なお、ストレージA12及びストレージB13は、それぞれHDDで構成されており、記憶容量が同一である。
【0017】
以下、図3を用いて本発明の画像形成装置における記憶部の制御を説明する。
図3は、本発明の画像形成装置における記憶部の制御を示す図である。
図3に示すように、本発明の画像形成装置における記憶部5は、ストレージコントローラ部21、ストレージA22、及びストレージC23を備えている。ストレージコントローラ部21は、コントローラ部3と通信を行い、ストレージA22及び/又はストレージC23にデータの送信や、ストレージA22又はストレージC23からデータの受信を行う。即ち、ストレージコントローラ部21は、ストレージA22、ストレージC23へのデータ記憶制御を行う。ストレージA22は、HDDで構成されており、ストレージC23はSSDで構成されている。ストレージC23は、ストレージA22よりも記憶容量が小さい。
【0018】
図4は、本発明の画像形成装置における記憶部の記憶方法を示す図である。なお、図4(a)は特に図3におけるストレージA22及びストレージC23の記憶領域を示す図に対応する。以下、図4を用いて、本発明の画像形成装置におけるミラーリングの方法を説明する。
【0019】
本画像形成装置におけるストレージへのデータの記憶方法は以下のようになっている。なお、本画像形成装置で扱うストレージとしては、HDDやSSD等がある。これらのストレージに記憶するデータは、本画像形成装置のプログラムデータ、装置設定データ(本画像形成装置の設定データ)、ユーザ保存データ(ユーザからの保存指示に応じて保存されるデータ)、画像データ、画像処理中間データなどが考えられる。これらのデータは、本画像形成装置で記憶部5に記憶するデータであるが、全てを保存するために、容量が膨大になっている。
【0020】
そこで、本画像形成装置においては、ストレージに記憶するデータに、データの重要度を付加している。プログラムデータ、装置設定データ、ユーザ保存データなどの重要度の高いデータについては、コントローラ部3が、データのヘッダ情報にデータ重要度情報として「1」を付加する。また、本画像形成装置のデータ処理時(画像処理中)のバッファデータや、テンポラリデータ、中間データなどの重要度の低いデータについては、コントローラ部3が、データのヘッダ情報にデータ重要度情報として「0」を付加する。なお、上記の重要度の低いデータとは、データ処理の過程で一時的に記憶部5に記憶する一時的データを示し、上記の重要度の高いデータとは、上記の一時的データ以外のデータを示す。本画像形成装置におけるストレージに記憶されるデータは、この2つ(重要の高いデータ、重要度の低いデータ)に分けられる。
【0021】
なお、重要度の高いデータのデータ種別を、ユーザが操作部6の不図示の重要度設定画面から設定可能に構成してもよい。
例えば、画像形成装置10が、ファクシミリ部を有し、ファクシミリデータの送受信可能な装置であった場合、ユーザが操作部6からファクシミリ受信データを、重要の高いデータ、又は、重要度の低いデータに指定することができる。また、画像形成装置10が、Webブラウザ機能を有する場合、Webブラウザ機能により保存される一時ファイルのうち、ユーザ入力されたパスワードを重要の高いデータ、又は、重要度の低いデータに指定することもできる。ここに示した例は、ほんの一例であり、ユーザが重要度を指定できるデータは、これに限定されるものではない。なお、ユーザにより重要度の指定は、なお、上述の一時的データであっても、ユーザにより重要度の高いデータと指定された場合は、コントローラ部3は、該データを重要度の高いデータとして扱うものとする。また逆に、上述の一時的データでないデータであっても、ユーザにより重要度の低いデータと指定された場合は、コントローラ部3は、該データを重要度の低いデータとして扱うものとする。
【0022】
次に、ストレージのアドレス変換について述べる。なお、アドレスは、全て16進数で表記する。
図4(a)に示すストレージA22及びストレージC23は記憶容量が異なるため、そのままミラーリング動作を行うことができない。なぜなら、容量の差分が発生するため、ストレージA及びストレージCでの全空間でミラーリング動作が不可能だからである。そこで、図4(a)のような場合の、異なる容量のストレージ間におけるミラーリング動作を行うために、ストレージのアドレス変換が必要となる。
【0023】
本画像形成装置のストレージコントローラ部21で、図4(b)に示すような、ストレージA及びストレージCのアドレス対応リスト(アドレス対応情報)を格納しておく。
例えば、図4(a)のストレージの場合、図4(b)に示すように、ストレージAの「00」〜「0F」はストレージCに対応アドレスなし(非ミラーリング領域)と設定されている。また、ストレージAの「10」〜「1F」はストレージCの「00」〜「0F」に対応する(ミラーリング領域)と設定されている。
【0024】
以下、図4(a)のストレージA22及びストレージC23におけるミラーリング動作の説明を行う。
ストレージA22はHDDで構成されており、アドレス空間は「00」〜「1F」までとなっている。ストレージC23はSSDで構成されており、アドレス空間は「00」〜「0F」までとなっている。
【0025】
ストレージAにおいては、アドレス空間の「00」〜「0F」までは非ミラーリング領域、アドレス空間の「10」〜「1F」まで(斜線部分領域)はミラーリング領域と設定されている。また、ストレージCにおいては、アドレス空間の「00」〜「0F」まで(斜線部分領域)はミラーリング領域と設定されている。これらのアドレス空間のミラーリング領域、非ミラーリング領域の設定は、操作部6からの指定に応じてストレージコントローラ部21で行われ、図4(b)のようなアドレス対応リストが、ストレージコントローラ部21内の不揮発性メモリに格納される。
【0026】
なお、ストレージコントローラ部21は、アドレス対応リスト(例えば図4(b))において、アドレス対応が設定されているアドレス空間をミラーリング領域と判断し、アドレス対応が設定されていないアドレス空間を非ミラーリング領域と判断するものとする。
【0027】
また、ストレージコントローラ部21は、ストレージコントローラ部21内の不揮発性メモリに図4(b)のようなアドレス対応リストが格納され、且つ、該アドレス対応リストとストレージの構成が一致する場合、ミラーリング設定がされていると判断する。一方、アドレス対応リストが存在しない、又は、アドレス対応リストとストレージの構成が一致しない(ストレージが交換された等)場合に、ミラーリング設定がされていないと判断する。
【0028】
以下、図5、図6を用いて、本発明の画像形成装置におけるミラーリング設定について説明する。
図5、図6は、本発明の画像形成装置におけるミラーリング設定を説明する図である。
まず、操作部6の不図示のユーザーモードキーが押下されると、コントローラ部3は、操作部6の表示部(タッチパネル付き)に、図5に示すユーザモード画面を表示するように制御する。
【0029】
さらに、図5のユーザモード画面にて、オプション仕様設定ボタン501が押下されると、コントローラ部3は、操作部6の表示部に、図6に示すオプション仕様設定画面を表示するように画面の遷移を制御する。
【0030】
そして、図6のオプション仕様設定画面にて、ミラーリングボタン601が押下(タッチ)されると、コントローラ部3は、操作部6のテンキー(不図示)から、ミラーリング設定の設定値602への入力を受け付けるように制御する。なお、ミラーリング設定の設定値602は、デフォルトでは「0」でミラーリング設定されていない状態となっている。テンキーで「1」(ミラーリング設定)が設定値602に入力され、OKボタン603が押下されると、コントローラ部3は、ミラーリング設定が行われたことを、ストレージコントローラ部21に通知する。この通知を受けたストレージコントローラ部21は、図4(b)に示したようなアドレス対応リストを作成して、ストレージコントローラ部21内の不揮発性メモリに格納する。以後、ストレージコントローラ部21は、このアドレス対応リストに基づいて、ミラーリング制御を行う。
【0031】
なお、再度、ミラーリング設定の設定値602が「0」(ミラーリング設定なし)に変更され、OKボタン603が押下されると、コントローラ部3は、ミラーリング設定が解除されたことを、ストレージコントローラ部21に通知する。この通知を受けたストレージコントローラ部21は、ストレージコントローラ部21内の不揮発性メモリに格納されているアドレス対応リスト(図4(b))を削除して、ミラーリング設定を解除するように制御する。
【0032】
以下、図7のフローチャートを用いて、図4のストレージの構成におけるスキャンジョブを行う場合の画像データのミラーリング処理について簡単に説明する。
図7は、本発明の画像形成装置においてスキャンジョブを行う場合の画像データのミラーリング処理を説明するためのフローチャートである。なお、図中のS701,S702の処理は、コントローラ部3のCPUが、コントローラ部3のROM等にコンピュータ読取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、図中のS703の処理は、ストレージコントローラ部21のCPUが、ストレージコントローラ部21のROM等にコンピュータ読取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、ここでは、図6で示したミラーリング設定が行われているものとして説明する。
【0033】
ユーザが本画像形成装置のスキャナ部1の原稿台にスキャン原稿をセットし、操作部6からスキャン操作を行うと、コントローラ部3は、本フローチャートの処理を開始する。
まず、コントローラ部3は、スキャナ部1を制御してスキャン処理を行う(S701)。スキャナ部1は、原稿から原稿画像を読み込み画像データに変換し、コントローラ部3に送る。
【0034】
コントローラ部3は、スキャナ部1から送られた画像データを処理し、記憶部5に送る(S702)。
記憶部5は、コントローラ部3から送られた画像データを受け取ると、ストレージコントローラ部21で画像データの重要度をチェックし、画像データをストレージ22及び23に書き込むミラーリング処理を行う(S703)。そして、本フローチャートの処理を終了する。以上のようにして、画像データのミラーリング処理が行われる。
【0035】
図8は、本発明の画像形成装置においてジョブを実行する場合のデータ格納処理を説明するためのフローチャートである。なお、図中のS801〜S804の処理は、コントローラ部3のCPUが、コントローラ部3のROM等にコンピュータ読取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、図中のS805〜S810の処理は、ストレージコントローラ部21のCPUが、ストレージコントローラ部21のROM等にコンピュータ読取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0036】
操作部6から画像形成装置の設定開始が指示されると、コントローラ部3は、操作部6からの画像形成装置設定(ストレージのミラーリング機能を行うためのアドレス変換の設定)を受け付ける(S801)。画像形成装置設定後、コントローラ部3は、ジョブを受け付けるように制御する。特に設定しない場合は、そのままS802に処理が進み、図4に示したようなデフォルト値を用いてジョブの動作が行われるものとする。なお、記憶部5のストレージコントローラ部21から記憶部5のストレージの構成の変更を検知した旨の通知を受けた場合にも、コントローラ部3は、操作部6からの画像形成装置設定を受け付けるように制御する。なお、画像形成装置設定は、コントローラ部3から、記憶部5のストレージコントローラ部21に送信されて、ストレージコントローラ部21内のメモリに格納される。
【0037】
ジョブの開始指示を受けると、コントローラ部3は、ジョブを開始する(S802)。例えば、図7に示したようなスキャンジョブでは、本画像形成装置のスキャナ部1から原稿画像を読み込む。
【0038】
そして、コントローラ部3は、読み込まれた画像データのデータ処理を行う(S803)。ここでは、コントローラ部3は、データの重要度を示す情報(重要度情報)を、画像データのヘッダ情報に付加する。テンポラリデータであるならば重要度は「0」、重要データは重要度が「1」となる。
【0039】
次に、コントローラ部3は、上記S803で処理されたデータを、コントローラ部3内のメモリ内に設けられるデータバッファに一時記憶する。なお、データバッファ内に格納されたデータは、コントローラ部3により、順次、記憶部5に送信される。
【0040】
記憶部5のストレージコントローラ部21は、コントローラ部3から送られたデータを受け取ると、該データのデータヘッダ内の重要度情報が「1」である(重要度の高いデータ)か否かを判定する(S805)。
【0041】
データヘッダ内の重要度情報が「1」、すなわち重要度の高いデータと判定した場合(S805でYes)、ストレージコントローラ部21は、記憶部5がミラーリング可能な設定(ミラーリング設定)かどうか判定する(S806)。
【0042】
そして、ミラーリング設定となっている場合(S806でYes)、ストレージコントローラ部21は、ストレージコントローラ部21内のメモリに記憶されているミラーリング機能用の変換アドレス(アドレス対応リスト)を取得する(S807)。
【0043】
次に、ストレージコントローラ部21は、上記S805にてデータヘッダ内の重要度情報が「1」、すなわち重要データと判定されたデータを、上記S807で取得したアドレス対応リストにしたがって、ミラーリング領域(図4(b)の例ではストレージAの「10−1F」及びストレージCの「00−0F」の双方)に書き込みを行う(S808)。ストレージのミラーリング領域への書き込みが終了すると、ストレージコントローラ部21は、コントローラ部3へデータの書き込み完了を通知する。これによって、ミラーリングの書き込み処理が終了となる。
【0044】
一方、記憶部5がミラーリング設定となっていないと判定した場合(S806でNo)、ストレージコントローラ部21は、いずれかのストレージ(例えば、ストレージA)にデータの書き込みを行う(S809)。ストレージへの書き込みが終了すると、ストレージコントローラ部21は、コントローラ部3へデータの書き込み完了を通知する。これによって、ミラーリング設定でない場合の書き込み処理が終了となる。
【0045】
また、ストレージコントローラ部21は、データヘッダ内の重要度情報が「0」、すなわちテンポラリデータと判定した場合(S805でNo)、このデータをそのまま、非ミラーリング領域ストレージ(図4(b)の例ではストレージAの「00−0F」)に記録する(S810)。ストレージへの書き込みが終了すると、ストレージコントローラ部21は、コントローラ部3へデータの書き込み完了を通知する。これによって、テンポラリデータの書き込み処理が終了となる。
なお、ストレージコントローラ部21は、データヘッダ内に重要度情報が付加されていないと判定した場合にも、このデータをそのまま、非ミラーリング領域ストレージ(図4(b)の例ではストレージAの「00−0F」)に記録する(S810)ものとする。
【0046】
以上示したように、本実施例の画像形成装置では、記憶装置を交換する際に、異なる種類、異なる容量の記憶装置で、容量が縮小する構成変更が可能であり、また、記憶装置の全空間が使用可能である。また、ストレージコントローラ部21が、ミラーリング機能のリード動作はSSD(例えば図4のストレージC)から行うことにより、高速に読み出すことが可能となる。よって、画像形成装置としてのパフォーマンスが向上し、ユーザの使い勝手を向上させることが可能となる。
したがって、容量(及び種類)が異なる複数の記憶装置の組み合わせによるミラーリング制御を実現可能にするとともに、複数の記憶装置の全空間を使用可能にでき、処理パフォーマンスやユーザの使い勝手を向上することができる。
【実施例2】
【0047】
実施例2では、ミラーリング領域をユーザ操作により選択指定可能に構成する。
以下、図9、図10を用いて、本発明の実施例2のミラーリング設定について説明する。
図9、図10は、本発明の実施例2のミラーリング設定を説明する図である。
実施例2では、図5に示したユーザモード画面にて、オプション仕様設定ボタン501が押下されると、コントローラ部3は、操作部6の表示部に、図9に示すオプション仕様設定画面を表示するように画面の遷移を制御する。
【0048】
そして、図9のオプション仕様設定画面にて、詳細設定ボタン901が押下(タッチ)されると、コントローラ部3は、操作部6の表示部に、図10に示すミラーリング詳細設定画面を表示するように画面の遷移を制御する。そして、コントローラ部3は、操作部6のテンキー(不図示)から、ミラーリング詳細設定の設定値1001への入力を受け付けるように制御する。なお、ミラーリング詳細設定の設定値1001は、デフォルトでは「0」で、図4に示したようにディスクの後半部分をミラーリング設定する設定になっている。テンキーからミラーリング詳細設定の設定値1001に「1」が入力されると、図11に示すようにディスクの中央部分をミラーリング設定する設定になる。また、テンキーからミラーリング詳細設定の設定値1001に「2」が入力されると、図12に示すようにディスクの前半部分をミラーリング設定する設定になる。
【0049】
そして、設定値602が「1」の状態で、OKボタン603が押下されると、コントローラ部3は、ミラーリング設定が行われたこと及びミラーリング詳細設定の設定値1001を、ストレージコントローラ部21に通知する。この通知を受けたストレージコントローラ部21は、ミラーリング詳細設定の設定値1001に対応するアドレス対応リストを作成して、ストレージコントローラ部21内の不揮発性メモリに格納する。以後、ストレージコントローラ部21は、このアドレス対応リストに基づいて、ストレージへのミラーリンフ制御を行う。
【0050】
なお、図10のミラーリング詳細設定画面で設定1(ディスクの中央部分をミラーリング設定)が選択された場合、さらに、ミラーリング領域の開始アドレスを操作部6から指定できるように構成してもよい。
【0051】
以下、図11、図12を用いて、本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法(ディスクの中央部分をミラーリングする設定、ディスクの前半部分をミラーリングする設定)について説明する。
図11は、本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法(ディスクの中央部分をミラーリングする設定)を示す図である。なお、図11(a)は特に図3におけるストレージA22及びストレージC23の記憶領域を示す図に対応する。以下、図11を用いて、ディスクの中央部分をミラーリングする設定を説明する。図11はストレージAのミラーリング領域、及び、非ミラーリング領域が図4とは異なっている。
【0052】
図11(a)本画像形成装置で使用するストレージAがHDDの場合、ストレージのアドレス空間「00」〜「1F」に対して、アドレス空間「00」側はHDDの外周部側、アドレス空間「1F」側はHDDの内周部側に相当する。HDDにおいては、外周部側は内周部側よりもリード及びライト動作処理の両方を高速に行うことが可能である。即ち、HDDの外周部側は内周部側よりもアクセスタイムが短い。したがって、ストレージA22のミラーリング領域、及び、非ミラーリング領域の設定を変更することによって、本画像形成装置の処理パフォーマンスを向上することが可能となる。
【0053】
図11に示すディスクの中央部分をミラーリングする設定の例では、ストレージCの「00」〜「0F」に対応するストレージAのアドレスを「08」〜「17」に設定されている。
【0054】
よって、ストレージAに関するミラーリング領域、及び、非ミラーリング領域は、図11(b)に示すように、ストレージAの「00」〜「07」は、ストレージCに対応アドレスなし、ストレージAの「08」〜「17」はストレージCの「00」〜「0F」に対応し、ストレージAの「18」〜「1F」は、ストレージCに対応アドレスなしと設定されている。ストレージAにおいては、アドレス空間の「00」〜「07」は非ミラーリング領域、アドレス空間の「08」〜「17」(斜線部分領域)はミラーリング領域、アドレス空間の「18」〜「1F」は非ミラーリング領域と設定されている。ストレージCにおいては、アドレス空間の「00」〜「0F」(斜線部分領域)はミラーリング領域と設定されている。
【0055】
ストレージA及びストレージCにおけるミラーリング処理に関して、図11の設定のストレージにおいても、図8と同様に処理が行われる。データヘッダーで区別している重要度「0」のテンポラリーデータは、ストレージAのアドレス空間ではストレージAの「00」〜「07」に書き込まれる。また、重要度「1」に相当する重要データは、ストレージAの「08」〜「17」及びストレージCの「00」〜「0F」の双方に書き込まれ、ミラーリング処理が行われる。
【0056】
図11の設定のストレージAにおいては、重要度「0」のテンポラリーデータ及び重要度「1」に相当する重要データは共に、HDDの外周部に近い部分で処理が行われる。このため、デフォルト(図4)の場合と比較して、本画像形成装置の処理パフォーマンスが向上することになる。
【0057】
図12は、本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法(ディスクの前半部分をミラーリングする設定)を示す図である。なお、図12(a)は特に図3におけるストレージA22及びストレージC23の記憶領域を示す図に対応する。以下、図12を用いて、ディスクの前半部分をミラーリングする設定を説明する。図4(a)とは、ストレージAのミラーリング領域、及び、非ミラーリング領域が異なっている。
【0058】
図12に示すディスクの前半部分をミラーリングする設定の例では、ストレージCの「00−0F」に対応するストレージAのアドレスを「00−0F」に設定されている。
よって、ストレージAに関するミラーリング領域および、非ミラーリング領域は、以下のようになっている。
図12(b)に示すように、ストレージAの「00」〜「0F」はストレージCの「00」〜「0F」に対応し(ミラーリング領域)、ストレージAの「10」〜「1F」は、ストレージCに対応アドレスなし(非ミラーリング領域)と設定されている。
【0059】
即ち、ストレージAにおいては、アドレス空間の「00」〜「0F」(斜線部分領域)はミラーリング領域、アドレス空間の「10」〜「1F」は非ミラーリング領域と設定されている。ストレージCにおいては、アドレス空間の「00」〜「0F」(斜線部分領域)はミラーリング領域と設定されている。
【0060】
ストレージA及びストレージCにおけるミラーリング処理に関して、図12の設定のストレージにおいても、図8と同様に処理が行われる。データヘッダーで区別している重要度「0」のテンポラリーデータは、ストレージAのアドレス空間ではストレージAの「10」〜「1F」に書き込まれる。また、重要度「1」に相当する重要データは、ストレージAの「00」〜「0F」及びストレージCの「00」〜「0F」の双方に書き込まれ、ミラーリング処理が行われる。
【0061】
本実施例によれば、図11に示したように、ディスク(HDD)の中央部分をミラーリング設定するように、記憶装置のデータ保存領域を細かく設定することにより、HDDの外周部に近い部分でデータの記憶処理が行われるようになる。よって、HDDへのライト動作では、HDDの高速な領域に書き込むことが可能となり、本画像形成装置の処理パフォーマンスが向上し、ユーザの使い勝手を向上させることが可能となる。
【実施例3】
【0062】
実施例3では、ミラーリング領域及び非ミラーリング領域をさらに細かくユーザ操作により指定可能に構成する。
図13は、本発明の画像形成装置における記憶部における別の記憶方法を示す図である。なお、図13(a)は特に図3におけるストレージA22及びストレージC23の記憶領域を示す図に対応する。以下、図13を用いて、実施例3のミラーリングについて説明を行う。また、図13はストレージAのミラーリング領域及び非ミラーリング領域をさらに細かく設定できる部分が図11と異なっている。
【0063】
そして、図9のオプション仕様設定画面にて、詳細設定ボタン901が押下(タッチ)されると、コントローラ部3は、操作部6の表示部に、不図示のミラーリング詳細設定画面を表示するように画面の遷移を制御する。コントローラ部3は、このミラーリング詳細設定画面に、図4に示したようなストレージ及びアドレス空間の図を表示し、操作部6から、ストレージCの領域を分割する設定を受け付ける。例えば、図13に示すように、ストレージCに関して、「00」〜「07」をミラーリング領域A、「08」〜「0F」をミラーリング領域Bと設定されたものとする。
【0064】
次に、コントローラ部3は、対応するストレージA側のアドレス設定を受け付ける。例えば、図11に示すように、ストレージCの「00」〜「07」をストレージAの「02」〜「09」に対応させ、また、ストレージCの「08」〜「0F」をストレージAの「16」〜「1D」に対応させる設定がされたものとする。そして、この設定が確定されると(OKボタン等が押下されると)、コントローラ部3は、このミラーリング設定に関する情報を、ストレージコントローラ部21に通知する。この通知を受けたストレージコントローラ部21は、ミラーリング設定に関する情報に対応するアドレス対応リスト(例えば、図13(b))を作成して、ストレージコントローラ部21内の不揮発性メモリに格納する。以後、ストレージコントローラ部21は、このアドレス対応リストに基づいて、ミラーリング制御を行う。
【0065】
図13におけるストレージAに関するミラーリング領域および、非ミラーリング領域は、以下のようになっている。
図13(b)に示すように、ストレージAの「00」〜「01」はストレージCに対応アドレスなし(非ミラーリング領域)と設定されている。
また、ストレージAの「02」〜「09」はストレージCの「00」〜「07」に対応し(ミラーリング領域)と設定されている。
また、ストレージAの「0A」〜「15」はストレージCに対応アドレスなし(非ミラーリング領域)と設定されている。
また、ストレージAの「16」〜「1D」はストレージCの「08」〜「0F」に対応する(ミラーリング領域)と設定されている。
また、ストレージAの「1E」〜「1F」はストレージCに対応アドレスなし(非ミラーリング領域)と設定されている。
即ち、ストレージAにおいては、アドレス空間の「02」〜「09」及び「16」〜「1D」(斜線部分領域)はミラーリング領域、アドレス空間の「00」〜「01」、「0A」〜「15」及び「1E」〜「1F」は非ミラーリング領域と設定されている。また、ストレージCにおいては、アドレス空間の「00」〜「0F」(斜線部分領域)はミラーリング領域と設定されている。
【0066】
ストレージA及びストレージCにおけるミラーリング処理に関して、図13の設定のストレージにおいても、図8と同様に処理が行われる。データヘッダーで区別している重要度「0」のテンポラリーデータは、ストレージAのアドレス空間ではストレージAの「00」〜「01」、「0A」〜「15」又は「1E」〜「1F」に書き込まれる。また、重要度「1」に相当する重要データは、ストレージAの「02」〜「09」又は「16」〜「1D」、及び、ストレージCの「00」〜「0F」の双方に書き込まれ、ミラーリング処理が行われる。
【0067】
図13の設定のストレージAにおいては、重要度「0」のテンポラリーデータ及び重要度「1」に相当する重要データは共に、HDDの外周部に近い部分で処理が行われる。このため、図4、図11、図12の場合と比較して、本画像形成装置の処理パフォーマンスが向上することになる。
【0068】
本実施例によれば、図13のように、記憶装置のデータ保存領域をさらに細かく設定することができる。これにより、ミラーリング領域と非ミラーリング領域の双方において、HDDの外周部に近い部分でデータの記憶処理が行われるようになる。よって、重要データと一時的データのいずれもHDDへのライト動作で、HDDの高速な領域に書き込むことが可能となり、本画像形成装置の処理パフォーマンスが向上し、ユーザの使い勝手を向上させることが可能となる。
【0069】
なお、図13では、容量の小さいストレージ23の全記憶領域とミラーリングするストレージ22の記憶領域として、ストレージ22の離散した2つの記憶領域を操作部6から指定可能とする構成を示した。しかし、ミラーリング領域として指定可能なストレージ22の記憶領域は離散した記憶領域は2つに限定されるものではなく、離散した3つ以上の記憶領域を操作部6から指定可能に構成してもよい。
【0070】
また、上記各実施例では、2つの記憶装置でミラーリングを行う構成の装置について説明したが、2つ以上の複数の記憶装置(記憶容量や記憶装置の種類が異なってもよい)でミラーリングを行う構成の装置にも、本発明は適用可能である。この場合、記憶容量が最小のストレージの全記憶領域とミラーリングするストレージの記憶領域の指定を操作部6から受け付け、この指定に基づいて、ストレージコントローラ部21が、複数のストレージの記憶領域に対してミラーリング領域を設定する。
【0071】
なお、実施例1に対応する構成では、複数のストレージのうち記憶容量が最小のストレージの全記憶領域とミラーリングする他のストレージの記憶領域を、該他の記憶ストレージの、よりアクセスタイムの長い記憶領域(HDDの外周部側)に設定する。また、ミラーリング領域に格納されたデータを読み出す場合、読み出し時間が最短となる種類のストレージからデータの読み出しを行う。例えば、複数のHDDと1つのSSDから構成されている場合、SSDからデータを読み出す。また、複数のHDDと複数のSSDから構成されている場合、読み出し時間が最短のSSDからデータを読み出す。なお、ストレージコントローラ部21が各ストレージから実際にデータの読み出しを行うことでデータ読み出し時間を計測し、該計測値に基づいてデータ読み出しを行うストレージを設定してもよい。
【0072】
また、実施例2に対応する構成では、コントローラ部3が、記憶容量が最小のストレージの全記憶領域とミラーリングする他のストレージの記憶領域の指定を、操作部6(図9,図10のような画面)から受け付ける。また、ストレージコントローラ部21が、上記リラーリング領域に指定された他のストレージの記憶領域を、上記記憶容量が最小のストレージの全記憶領域とミラーリングする記憶領域に設定する。
【0073】
また、実施例3に対応する構成では、コントローラ部3が、記憶容量が最小のストレージの全記憶領域とミラーリングする他のストレージの記憶領域として、前記他のストレージの離散した複数の記憶領域を操作部6から指定可能に制御する。
【0074】
なお、上記各実施例では、本発明の情報処理装置の一例として画像形成装置を説明したが、パーソナルコンピュータ(PC)やサーバコンピュータ(サーバ)等のように、画像形成装置以外の装置も本発明の情報処理装置に含まれるものである。
【0075】
例えば、PCやサーバの場合、重要度の低いデータとして、Webブラウザにより保存される一時ファイル、プログラムのインストール時および使用時に保存される作業用の一時的なプログラムファイル、仮想メモリに退避するデータが含まれるものとする。なお、Webブラウザにより保存される一時ファイルには、インターネット一時ファイル、例えば、表示高速化のために保存されるデータ(Webページ、イメージ、メディアのコピー)、クッキー、閲覧履歴、フォームデータ、パスワード等が含まれる。また、仮想メモリに退避するデータとは、物理メモリの容量が不足した場合に一時的に二次記憶装置上に待避させるデータを示す。即ち、仮想メモリを、非ミラーリング領域に設定するものとする。また、PCやサーバの場合、上記の重要度の低いデータ以外のデータを、重要度の高いデータとする。
【0076】
このように、本発明の情報処理装置をPCやサーバに適用することにより、PCやサーバの処理パフォーマンスが向上し、ユーザの使い勝手を向上させることが可能となる。
したがって、情報処理装置において、容量(及び種類)が異なる複数の記憶装置の組み合わせによるミラーリング制御を実現可能にするとともに、複数の記憶装置の全空間を使用可能にでき、処理パフォーマンスやユーザの使い勝手を向上することができる。
【0077】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0078】
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0079】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
3 コントローラ部
5 記憶部
6 操作部
21 ストレージコントローラ部
22 ストレージA(HDD)
23 ストレージC(SSD)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記憶手段と、
前記複数の記憶手段の記憶領域に対してミラーリングを行うミラーリング領域を設定する設定手段と、
前記記憶手段に記憶すべきデータの重要度を判定する判定手段と、
前記判定手段により重要度の高いデータと判定されたデータを前記複数の記憶手段の前記ミラーリング領域に格納し、前記判定手段により重要度の低いデータと判定されたデータを前記いずれかの記憶手段の非ミラーリング領域に格納するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の記憶手段には、記憶容量が異なる記憶手段を含めることが可能であり、
前記設定手段は、前記複数の記憶手段のうち記憶容量が最小の記憶手段の全記憶領域をミラーリング領域として設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記記憶容量が最小の記憶手段の全記憶領域とミラーリングする他の記憶手段の記憶領域を、該他の記憶手段の全記憶領域のうち、よりアクセスタイムの長い記憶領域に設定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶容量が最小の記憶手段の全記憶領域とミラーリングする他の記憶手段の記憶領域の指定を受け付ける指定手段を有し、
前記設定手段は、前記指定手段で指定された前記他の記憶手段の記憶領域を、前記記憶容量が最小の記憶手段の全記憶領域とミラーリングする記憶領域に設定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記指定手段は、前記記憶容量が最小の記憶手段の全記憶領域とミラーリングする他の記憶手段の記憶領域として、前記他の記憶手段の離散した複数の記憶領域を指定可能なことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記複数の記憶手段のミラーリング領域のアドレス対応情報を生成し、
前記制御手段は、前記設定手段により設定されたアドレス対応情報を用いて、前記複数の記憶手段のミラーリング制御を行うことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の記憶手段は、種類が異なる記憶手段を含むものであり、
前記制御手段は、前記記憶手段のミラーリング領域に格納されたデータを読み出す場合、読み出し時間が最短となる種類の記憶手段からデータの読み出しを行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判定手段は、前記データが処理の過程で一時的に前記記憶手段に記憶される一時的データである場合には該データを重要度の低いデータと判定し、前記データが前記一時的データでない場合には該データを重要度の高いデータと判定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記一時的データでないデータは、当該情報処理装置のプログラムデータ、当該情報処理装置の設定データ、ユーザからの保存指示に応じて保存されるデータを示すことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
データの種別に重要度を設定する重要度設定手段を有し、
前記判定手段は、前記重要度設定手段により重要度が設定された種別のデータについては、該設定された重要度に応じて、データの重要度を判定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記判定手段は、前記判定手段によるを示す重要度情報を前記データに付加するものであり、
前記制御手段は、前記データに付加された前記重要度情報に基づいて、前記データを前記ミラーリング領域又は前記非ミラーリング領域に記憶制御することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
複数の記憶手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
設定手段が、前記複数の記憶手段の記憶領域に対してミラーリングを行うミラーリング領域を設定する設定ステップと、
判定手段が、前記記憶手段に記憶すべきデータの重要度を判定する判定ステップと、
制御手段が、前記判定ステップで重要度の高いデータと判定されたデータを前記複数の記憶手段の前記ミラーリング領域に格納し、前記判定ステップで重要度の低いデータと判定されたデータを前記いずれかの記憶手段の非ミラーリング領域に格納するように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
複数の記憶手段を有する情報処理装置に、請求項12に記載された情報処理装置の制御方法を実行するためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−43246(P2012−43246A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−184783(P2010−184783)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】