説明

抗老化剤および皮膚外用剤

【課題】 これまで様々な天然由来成分が応用されてきた。しかしながら、天然由来成分の中には、その効果が充分ではなく、より優れた成分の開発が求められていた。それ故、本発明は抗老化効果を有する優れた皮膚外用剤を提供することにある。
【解決手段】 ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を含有する皮膚外用剤は、抗老化効果に優れていることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させるに至った。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナス(Rosa rugosa Thunb.)および/またはヒキオコシ(Isodon japonicus)抽出物を含むことを特徴とする抗老化剤および皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加齢、疾患、ストレス、紫外線などによるシワ、シミ、皮膚の弾力低下といった皮膚症状の要因として、乾燥、細胞機能低下、紫外線によるメラニン産生や色素沈着、真皮マトリックス成分の減少や変性、紫外線などによる細胞の酸化障害などが挙げられる。このような皮膚症状を防止・改善するために、様々な有効成分の検索および配合検討がなされてきた。特に天然由来成分は、様々な薬理作用や美容効果を有することが知られ、これまでにも数多くの植物や菌類などの抽出物の皮膚外用剤への応用が検討されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
例えば、皮膚の老化防止、改善作用を有する皮膚外用剤を得るために、真皮線維芽細胞の賦活あるいは増殖促進作用を有する成分としてポンカンのエッセンス(特許文献1参照)、イブキジャコウソウの抽出物を有効成分として配合することを特徴とする抗老化剤(特許文献2参照)、カバノキ科カバノキ属植物抽出物を有効成分として含む抗老化皮膚外用剤(特許文献3参照)等が開示されている。
【特許文献1】特開2001−131045号公報
【特許文献2】特許第3544609号公報
【特許文献3】特開平9−136822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
皮膚外用剤において、様々な抗老化剤の検討がなされてきた。しかしながら、その効果は充分ではなく、より優れた成分の開発が求められていた。それ故、本発明は抗老化効果を有する優れた皮膚外用剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を含有する皮膚外用剤は、抗老化効果に優れていることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させるに至った。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供するものであり、かかる皮膚外用剤は、抗老化効果において相乗効果に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明で用いるビタミンCまたはその誘導体としては特に限定されず、例えば、L−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノオレエート等のアスコルビン酸モノ脂肪酸エステル類、L−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル等のアスコルビン酸モノエステル誘導体、L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸ジオレエート等のL−アスコルビン酸ジ脂肪酸エステル誘導体、L−アスコルビン酸トリステアレート、L−アスコルビン酸トリパルミテート、L−アスコルビン酸トリオレエート等のL−アスコルビン酸トリ脂肪酸エステル誘導体、L−アスコルビン酸トリリン酸エステル等のL−アスコルビン酸トリエステル誘導体等を挙げることができる。これらのビタミンCまたはその誘導体のうち、特に好ましいものは、L−アスコルビン酸またはL−アスコルビン酸リン酸エステル、およびこれらの塩である。
【0008】
本発明で用いるハマナスは、バラ科バラ属の植物で本州の山陰から北陸、東北地方の日当たりの良い海岸砂地に自生する落葉低木である。
【0009】
本発明でハマナスを使用する際は、その使用部位には特に制限はなく、葉、茎、花、実、根等の各部位および全草を用いることができるが、好ましくは花を用いるのがよい。
【0010】
本発明で用いるヒキオコシは、別名エンメイソウとも呼ばれ、シソ科ヤマハッカ属の植物で、やや乾いた山の草地や道端に生える多年草であり、北海道、本州、四国、九州、朝鮮に分布する。
【0011】
本発明でヒキオコシを使用する際は、その使用部位には特に制限はなく、葉、茎、花、根等の各部位および全草を用いることができるが、好ましくは地上部を用いるのがよい。
【0012】
抽出の際は、ハマナスまたはヒキオコシを生のまま用いてもよいが、抽出効率を考えると、細切、乾燥、粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。
【0013】
抽出は、任意の抽出溶媒に所定時間浸漬して行うことができる。抽出溶媒は、必要に応じて加熱してもよい。抽出効率を上げるため、撹拌したり、抽出溶媒中でホモジナイズしたりしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は、抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
【0014】
抽出溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;エチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類などの溶媒を用いることができ、好ましくは、水、エタノールがよい。これらは単独で用いられるほか、任意の2種以上を組み合わせて用いてもよい。生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。さらに、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種または2種以上の超臨界液体や亜臨界液体を用いてもよい。
【0015】
本発明で用いるハマナスまたはヒキオコシの上記溶媒による抽出物は、そのままでも使用することができるが、一定期間そのまま静置して熟成させて用いてもよいし、濃縮、乾固した物を水や極性溶媒に再度溶解して使用することもできる。あるいは、これらの生理作用を損なわない範囲で、脱色、脱臭、脱塩等の精製処理や、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。植物および貝類の前記抽出物やその処理物および分画物は、各処理および分画後に凍結乾燥し、用時溶媒に溶解して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
【0016】
ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を併用することにより、相乗的に優れた抗老化効果を有し、抗老化剤および皮膚外用剤として利用することができる。
【0017】
ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を含有する抗老化剤は、ヒト表皮角化細胞賦活作用を有し、老化症状の防止・改善に優れた効果を発揮する。
【0018】
ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を含有する皮膚外用剤は、抗老化効果を発揮する。
【0019】
これらの各剤は、ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を有効成分として含む限り、その形態およびその他成分の配合の有無等については、何ら制限されない。形態については、液状、ペースト状、ゲル状、固体状または粉末状等の任意の形態を、その用途等に応じて選択でき、その形態とするために必要なビヒクル(賦形剤)、溶剤、またはその他の一般的な添加剤(酸化防止剤、着色剤または分散剤等)を任意に含むことができる。
【0020】
皮膚外用剤の剤型は任意であり、例えば、ローション等の可溶化系、カラミンローション等の分散系、またはクリームや乳液等の乳化系として提供することができる。さらに、噴射剤と共に充填するエアゾール形態、軟膏剤またはパップ剤等の種々の剤型で提供することもできる。
【0021】
具体的には、乳液、クリーム、ローション、化粧水、パック、美容液、洗浄料またはメイクアップ化粧料等の各種化粧料;液剤、軟膏、粉末、顆粒、エアゾール剤、貼付剤またはパップ剤等の様々な形態の化粧料、医薬部外品または外用医薬品などが例示できる。
【0022】
これらの各剤には、ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物の他に、その用途と必要に応じて、医薬品、医薬部外品、皮膚化粧料、毛髪用化粧料および洗浄料等に通常配合される任意の成分、例えば水、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、ゲル化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、抗炎症剤、増粘剤、pH調整剤、キレート剤、薬剤(薬効成分)、香料、樹脂、防菌防かび剤、抗酸化剤、またはアルコール類等を適宜配合することができる。さらに本発明の効果を損なわない範囲において、他の抗老化剤あるいはハマナスまたはヒキオコシ以外の植物またはその抽出物との併用も可能である。
【0023】
ビタミンCまたはその誘導体の皮膚外用剤への配合量は、種類や目的等によって調整することができるが、効果や安定性などの点から、全量に対して固形分換算で、好ましくは0.0001〜20.0質量%であり、より好ましくは0.001〜15.0質量%であり、さらに好ましくは0.01〜15.0質量%である。
【0024】
ハマナス抽出物の皮膚外用剤への配合量は、種類や目的等によって調整することができるが、効果や安定性などの点から、全量に対して固形分換算で、好ましくは0.0001〜20.0質量%であり、より好ましくは0.001〜15.0質量%であり、さらに好ましくは0.01〜15.0質量%である。
【0025】
ヒキオコシ抽出物の皮膚外用剤への配合量は、種類や目的等によって調整することができるが、効果や安定性などの点から、全量に対して固形分換算で、好ましくは0.0001〜20.0質量%であり、より好ましくは0.001〜15.0質量%であり、さらに好ましくは0.01〜15.0質量%である。
【0026】
以下にハマナスまたはヒキオコシ抽出物の調製例、ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を併用する抗老化効果を評価するための試験方法についてさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらによってなんら限定されるものではない。
【実施例】
【0027】
[抽出物1]
ハマナスの花を乾燥させて粉砕し、サンプル重量の20倍量のエタノールを加えて室温にて攪拌しながら3時間抽出した後、濾過により不溶物を取り除いた。減圧濃縮後、凍結乾燥を行って抽出物1を得た。
【0028】
[抽出物2]
ヒキオコシの地上部を乾燥させて粉砕し、サンプル重量の20倍量の50%エタノールを加えて室温にて攪拌しながら3時間抽出した後、濾過により不溶物を取り除いた。減圧濃縮後、凍結乾燥を行って抽出物2を得た。
【0029】
上記抽出物を用いて、各効果の評価を行った。なお各評価結果に記載した*および**は、t検定における有意確率P値に対し、有意確率5%未満(P<0.05)を*で、有意確率1%未満(P<0.01)を**でそれぞれ表したものである。
【0030】
[実施例1]
<ヒト表皮角化細胞賦活作用の評価>
ヒト表皮角化細胞HaCaTを1ウェル当り2.0×10個となるように96ウェルマイクロプレートに播種した。播種培地には5質量%のウシ胎児血清(FBS)を添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を用いた。24時間後、5質量%FBS添加DMEM培地にて表1に示す各濃度にサンプルを添加した培養液に交換し、さらに24時間培養した。次に100μg/mLとなるよう培地にて調整したMTT試薬を、上清を除いた細胞に添加し、約2時間培養した。最後に2−プロパノールにて生じたフォルマザンを抽出し、550nmの吸光度を測定した。同時に濁度として650nmの吸光度を測定し、両測定値の差を用いて細胞賦活作用を評価した。
評価結果を試料無添加のコントロールにおける細胞賦活作用を100とした時の相対値にて表1〜3に示す。
【0031】
アスコルビン酸・ハマナス抽出物のヒト表皮角化細胞賦活作用の評価結果
【0032】
【表1】

【0033】
表1の結果から、アスコルビン酸とハマナス抽出物を併用する皮膚外用剤は優れた抗老化効果が認められた。
【0034】
アスコルビン酸・ヒキオコシ抽出物のヒト表皮角化細胞賦活作用の評価結果
【0035】
【表2】

【0036】
表2の結果から、アスコルビン酸とヒキオコシ抽出物を併用する皮膚外用剤は優れた抗老化効果が認められた。
【0037】
アスコルビン酸・ハマナス抽出物・ヒキオコシ抽出物のヒト表皮角化細胞賦活作用の評価結果
【0038】
【表3】

【0039】
表3の結果から、アスコルビン酸・ハマナス抽出物・ヒキオコシ抽出物を併用する皮膚外用剤は、相乗的に優れた抗老化効果が認められた。
【0040】
続いて、アスコルビン酸またはその誘導体と、上記調製方法で得られた抽出物1および/または抽出物2を配合した皮膚外用剤の処方例を示す。
【0041】
[実施例2]
乳液
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O.) 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0
(7)グリセリン 4.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)カルボキシビニルポリマー 0.15
(10)精製水 100とする残部
(11)アスコルビン酸 0.043
(12)抽出物1 0.043
(13)抽出物2 0.043
(14)アルギニン(1質量%水溶液) 20.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(11)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。冷却後40℃にて、(12)〜(14)を順次加え、均一に混合する。
【0042】
[実施例3]
化粧水
(1)エタノール 15.0(質量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 100とする残部
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)アスコルビン酸 0.043
(10)抽出物1 0.043
(11)抽出物2 0.043
製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。さらに(4)〜(9)を順次添加した後、十分に攪拌し、(10)、(11)を加え、均一に混合する。
【0043】
[実施例4]
クリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20質量%水溶液) 15.0
(10)精製水 100とする残部
(11)アスコルビン酸 0.0625
(12)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 15.0
(13)抽出物1 0.0625
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(11)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。(12)を添加して攪拌後、冷却し40℃にて(13)を加え、均一に混合する。
【0044】
[実施例5]
美容液
(1)精製水 100とする残部(質量%)
(2)グリセリン 10.0
(3)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(4)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 17.5
(5)アルギン酸ナトリウム(1質量%水溶液) 15.0
(6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0
(7)アスコルビン酸 0.0625
(8)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(9)N−ラウロイル−L−グルタミン酸
ジ(フィトステリル−2−オクチルドデシル) 2.0
(10)硬化パーム油 2.0
(11)スクワラン(オリーブ由来) 1.0
(12)ベヘニルアルコール 0.75
(13)ミツロウ 1.0
(14)ホホバ油 1.0
(15)1,3−ブチレングリコール 10.0
(16)L−アルギニン(10質量%水溶液) 2.0
(17)抽出物2 0.0625
製法:(1)〜(7)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(8)〜(14)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。冷却後50℃にて(15)を、40℃にて(16)、(17)を加え、均一に混合する。
【0045】
[実施例6]
水性ジェル
(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(質量%)
(2)アスコルビン酸 0.043
(3)精製水 100とする残部
(4)水酸化ナトリウム(10質量%水溶液) 0.5
(5)エタノール 10.0
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(7)香料 0.1
(8)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0
(9)抽出物1 0.043
(10)抽出物2 0.043
製法:(1)、(2)を(3)に加え、均一に攪拌した後、(4)を加える。均一に攪拌した後、(5)に予め溶解した(6)を加える。均一に攪拌した後、予め混合しておいた(7)〜(8)を加え、最後に(9)、(10)を加えて、均一に攪拌混合する。
【0046】
[実施例7]
クレンジング料
(1)スクワラン 81.0(質量%)
(2)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 15.0
(3)精製水 100とする残部
(4)アスコルビン酸 0.043
(5)抽出物1 0.043
(6)抽出物2 0.043
製法:(1)と(2)を均一に溶解する。これに、(3)〜(6)を順次加え、均一に混合する。
【0047】
[実施例8]
洗顔フォーム
(1)ステアリン酸 16.0(質量%)
(2)ミリスチン酸 16.0
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)グリセリン 25.0
(5)水酸化ナトリウム 7.5
(6)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1.0
(7)精製水 100とする残部
(8)アスコルビン酸 0.043
(9)抽出物1 0.043
(10)抽出物2 0.043
製法:(1)〜(4)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(5)〜(8)の水相成分を80℃にて加熱溶解し、油相成分と均一に混合撹拌する。冷却後40℃にて(9)、(10)を加え、均一に混合する。
【0048】
[実施例9]
メイクアップベースクリーム
(1)スクワラン 10.2(質量%)
(2)セタノール 2.0
(3)グリセリントリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.5
(4)親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(5)プロピレングリコール 11.0
(6)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(7)精製水 100とする残部
(8)アスコルビン酸 0.043
(9)酸化チタン 1.0
(10)ベンガラ 0.1
(11)黄酸化鉄 0.4
(12)香料 0.1
(13)抽出物1 0.043
(14)抽出物2 0.043
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(5)〜(8)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(9)〜(11)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。冷却後40℃にて(12)〜(14)の成分を加え、均一に混合する。
【0049】
[実施例10]
乳液状ファンデーション
(1)メチルポリシロキサン 2.0(質量%)
(2)スクワラン 5.0
(3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
(4)セタノール 1.0
(5)ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 0.7
(7)1,3−ブチレングリコール 8.0
(8)キサンタンガム 0.1
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)精製水 100とする残部
(11)アスコルビン酸 0.043
(12)酸化チタン 9.0
(13)タルク 7.4
(14)ベンガラ 0.5
(15)黄酸化鉄 1.1
(16)黒酸化鉄 0.1
(17)香料 0.1
(18)抽出物1 0.043
(19)抽出物2 0.043
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(11)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(12)〜(16)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散する。油相成分を加え、乳化を行う。冷却後40℃にて(17)〜(19)の成分を順次加え、均一に混合する。
【0050】
[実施例11]
油中水型エモリエントクリーム
(1)流動パラフィン 34.0(質量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(3)ワセリン 5.0
(4)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0
(5)塩化ナトリウム 1.3
(6)塩化カリウム 0.1
(7)プロピレングリコール 3.0
(8)1,3−ブチレングリコール 5.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)アスコルビン酸 0.043
(11)精製水 100とする残部
(12)香料 0.1
(13)抽出物1 0.043
(14)抽出物2 0.043
製法:(5)と(6)を(11)の一部に溶解して50℃とし、50℃に加熱した(4)に撹拌しながら徐々に加える。これを混合した後、70℃にて加熱溶解した(1)〜(3)に均一に分散する。これに(7)〜(10)を(11)の残部に70℃にて加熱溶解したものを撹拌しながら加え、ホモミキサーにて乳化する。冷却後40℃にて(12)〜(14)を加え、均一に混合する。
【0051】
[実施例12]
パック
(1)精製水 100とする残部(質量%)
(2)ポリビニルアルコール 12.0
(3)エタノール 17.0
(4)グリセリン 9.0
(5)ポリエチレングリコール(平均分子量1000) 2.0
(6)アスコルビン酸 0.043
(7)抽出物1 0.043
(8)抽出物2 0.043
(9)香料 0.1
製法:(2)と(3)を混合し、80℃に加温した後、80℃に加温した(1)に溶解する。均一に溶解した後、(4)と(5)を加え、攪拌しながら冷却する。40℃にて(6)〜(9)を加え、均一に混合する。
【0052】
[実施例13]
入浴剤
(1)香料 0.3(質量%)
(2)アスコルビン酸 0.044
(3)抽出物1 0.043
(4)抽出物2 0.043
(5)炭酸水素ナトリウム 50.0
(6)硫酸ナトリウム 49.57
製法:(1)〜(6)を均一に混合する。
【0053】
[実施例14]
ヘアーワックス
(1)ステアリン酸 3.0(質量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(3)セチルアルコール 3.0
(4)高重合メチルポリシロキサン 2.0
(5)メチルポリシロキサン 5.0
(6)ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)
メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(8)1,3−ブチレングリコール 7.5
(9)アルギニン 0.7
(10)精製水 100とする残部
(11)アスコルビン酸 0.043
(12)抽出物1 0.043
(13)抽出物2 0.043
(14)香料 0.1
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解後する。一方、(7)〜(11)の水相成分を75℃にて加熱溶解し、前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。冷却後40℃にて(12)〜(14)の成分を加え、均一に混合する。
【0054】
[実施例15]
ヘアートニック
(1)エタノール 50.0(質量%)
(2)精製水 100とする残部
(3)アスコルビン酸 0.043
(4)抽出物1 0.043
(5)抽出物2 0.043
(6)香料 0.1
製法:(1)〜(6)の成分を混合、均一化する。
【0055】
実施例2〜実施例15に示した皮膚外用剤は、抗老化効果を有する組成物であった。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明のビタミンCまたはその誘導体と、ハマナスおよび/またはヒキオコシ抽出物を含有する組成物は、優れた抗老化効果を示し、抗老化剤および皮膚外用剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナス(Rosa rugosa Thunb.)および/またはヒキオコシ(Isodon japonicus)抽出物を含むことを特徴とする、抗老化剤。
【請求項2】
ビタミンCまたはその誘導体と、ハマナス(Rosa rugosa Thunb.)および/またはヒキオコシ(Isodon japonicus)抽出物を含むことを特徴とする、皮膚外用剤。

【公開番号】特開2011−63513(P2011−63513A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212634(P2009−212634)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000135324)株式会社ノエビア (258)
【Fターム(参考)】