説明

撮像装置

【課題】1フレームの画像を撮像するための時間を長くすることなく、暗電流による画質劣化を低減する。
【解決手段】撮像装置は、互いに近接する第1及び第2の光電変換部PDA,PDBの組を複数有する撮像素子4と、前記各組の第1の光電変換部PDAを同時に一旦リセットしてから前記各組の第1及び第2の光電変換部PDA,PDBを露光した後に、前記各組の前記第1の光電変換部PDAをリセットすることなく前記各組の第2の光電変換部PDBを同時に一旦リセットした後、前記各組の第1及び第2の光電変換部PDA,PDBに蓄積された信号を読み出す制御を行う制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の撮像装置においては、撮像素子としてCMOSイメージセンサ等のXYアドレス型固体撮像素子を使用するのが一般的である。前記撮像素子の特性として、暗電流が固定パターンノイズとなり撮像された画像の画質を低下させていることが知られている。
【0003】
下記特許文献1には、暗電流による画質劣化を低減することができる電子スチルカメラが開示されている。すなわち、下記特許文献1には、複数の画素を有し該複数の画素のリセット走査及び読み出し走査が可能なXYアドレス型固体撮像素子と、前記XYアドレス型固体撮像素子に入射する光線を透過又は遮断するシャッターと、前記XYアドレス型固体撮像素子の複数の画素をリセット走査及び/又は読み出し走査する駆動系と、前記シャッターと前記駆動系を制御する制御系とを有する電子スチルカメラにおいて、前記制御系は、前記シャッターを前記XYアドレス型固体撮像素子に入射する光線を遮断する状態にして前記XYアドレス型固体撮像素子をリセット走査し、その後前記シャッターを前記XYアドレス型固体撮像素子に入射する光線が透過する状態に保持し、前記XYアドレス型固体撮像素子をリセット及び読み出しの順に所定の時間間隔をおいて走査して1フレームの静止画を撮影するように前記シャッターと前記駆動系を制御することを特徴とする電子スチルカメラが、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−18464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に開示された従来の電子スチルカメラでは、XYアドレス型固体撮像素子をリセット及び読み出しの順に所定の時間間隔をおいて走査して1フレームの静止画を撮影するので、1フレームの画像を撮像するための時間が長くなってしまい、例えばコマ速が低下してしまう。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、1フレームの画像を撮像するための時間を長くすることなく、暗電流による画質劣化を低減することができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による撮像装置は、互いに近接する第1及び第2の光電変換部の組を複数有する撮像素子と、前記各組の前記第1の光電変換部を同時に一旦リセットしてから前記各組の前記第1及び第2の光電変換部を露光した後に、前記各組の前記第1の光電変換部をリセットすることなく前記各組の第2の光電変換部を同時に一旦リセットした後、前記各組の前記第1及び第2の光電変換部に蓄積された信号を読み出す制御を行う制御手段と、を備えたものである。
【0008】
第2の態様による撮像装置は、請求項第1の態様において、前記各組毎に、前記第2の光電変換部から読み出された信号に基づいて、前記第1の光電変換部から読み出された信号を、暗電流成分が低減されるように補正する補正手段を備えたものである。
【0009】
第3の態様による撮像装置は、前記第2の態様において、前記第1の光電変換部の受光面積及び第2の光電変換部の受光面積のいずれか一方が他方よりも大きいかあるいは両方とも同じであって、前記第1の光電変換部の受光面積が第2の光電変換部の受光面積のa倍であると表されるとき、前記補正手段は、前記各組毎に、前記第1の光電変換部から読み出された信号から、前記第2の光電変換部から読み出された信号をa倍した信号を差し引くことによって、前記第1の光電変換部から読み出された信号を補正するものである。
【0010】
第4の態様による撮像装置は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記制御手段は、前記各組の前記第1及び第2の光電変換部に蓄積された信号を、前記各組の行毎に順次読み出すように制御するものである。
【0011】
第5の態様による撮像装置は、前記第1乃至第4のいずれかの態様において、前記撮像素子は、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部に対して共通に設けられ転送された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部に対して共通に設けられ前記電荷電圧変換部の電位に応じた信号を出力する増幅部と、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部にそれぞれ対応して設けられ前記第1及び第2の光電変換部からそれぞれ前記電荷電圧変換部に電荷を転送する転送スイッチと、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部に対して共通に設けられ前記電荷電圧変換部の電位をリセットするリセットスイッチと、を有するものである。
【0012】
第6の態様による撮像装置は、前記第1乃至第5のいずれかの態様において、前記撮像素子は、前記複数の組の各列に対応して設けられ対応する列の組の前記第1及び第2の光電変換部に蓄積された信号が供給される垂直信号線と、前記垂直信号線の信号に応じた信号をサンプリング制御信号に従ってサンプリングして保持するとともに、当該保持された信号を水平走査信号に従って水平信号線へ供給するサンプルホールド部と、を有し、前記サンプルホールド部は、前記各垂直信号線に対応して設けられ前記第1の光電変換部から読み出された信号が蓄積される第1の蓄積容量、及び、前記各垂直信号線に対応して設けられ前記第2の光電変換部から読み出された信号が蓄積される第2の蓄積容量を、含むものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、1フレームの画像を撮像するための時間を長くすることなく、暗電流による画質劣化を低減することができる撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像装置を示す概略ブロック図である。
【図2】図1中の撮像素子の概略構成を示す回路図である。
【図3】図1中の撮像素子の画素領域の一部を模式的に示す概略平面図である。
【図4】図1に示す撮像装置の動作の一例とこれにより得られる信号を模式的に示すタイミングチャートである。
【図5】図4中の一部を詳細に示すタイミングチャートである。
【図6】比較例による撮像装置の動作とこれにより得られる信号を模式的に示すタイミングチャートである。
【図7】図6中の一部を詳細に示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による撮像装置について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施の形態による撮像装置1を示す概略ブロック図である。本実施の形態による撮像装置1は、電子カメラとして構成されている。
【0017】
本実施の形態による撮像装置1には、撮影レンズ2が装着される。この撮影レンズ2は、レンズ制御部5によってフォーカスや絞りが駆動される。この撮影レンズ2の像空間には、撮像素子4の撮像面が配置される。メカシャッタ(メカニカルシャッタ)3が、撮影レンズ2と撮像素子4との間に設けられ、シャッタ制御部6によって制御されて、撮影レンズ2からの入射光を撮像素子4に対して開閉(通過及び遮断)する。本実施の形態では、メカシャッタ3として、縦走りシャッタが用いられているが、横走りシャッタ等を用いてもよい。また、メカシャッタ3に代えて、液晶シャッタ等の他のシャッタを用いることも可能である。
【0018】
撮像素子4は、撮像制御部7から出力される制御信号によって駆動され、画素信号を出力する。撮像素子4から出力される画素信号は、信号処理部8、及びA/D変換部9を介して処理された後、メモリ10に一旦蓄積される。メモリ10は、バス17に接続される。バス17には、レンズ制御部5、シャッタ制御部6、撮像制御部7、マイクロプロセッサ11、記録部12、焦点演算部13、画像処理部14及び画像圧縮部15なども接続される。マイクロプロセッサ11には、レリーズ釦などの操作部16が接続される。また、上記の記録部12には記録媒体12aが着脱自在に装着される。なお、信号処理部8及びA/D変換部9を撮像素子4に搭載してもよい。
【0019】
図2は、図1中の撮像素子4の概略構成を示す回路図である。撮像素子4は、XYアドレス型固体撮像素子として構成されている。本実施の形態では、撮像素子4は、2次元状に配置された複数の画素PX(図2では、2×2個の画素PXのみを示す。)と、垂直走査回路21と、水平走査回路22と、画素PXの各列に対応して設けられ対応する列の画素PXの出力信号(画素信号)が供給される垂直信号線23と、各垂直信号線23に接続された定電流源24とを備えている。なお、画素PXの数が限定されるものではないことは、言うまでもない。
【0020】
各画素PXは、入射光に応じた電荷を生成し蓄積する第1及び第2の光電変換部としての互いに近接する2つのフォトダイオードPDA,PDBと、フォトダイオードPDA,PDBに対して共通に設けられフォトダイオードPDA,PDBから転送されてきた電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部としてのフローティング容量部FDと、フォトダイオードPDAに対応して設けられフォトダイオードPDAからフローティング容量部FDに電荷を転送する転送スイッチとしての転送トランジスタTXAと、フォトダイオードPDBに対応して設けられフォトダイオードPDBからフローティング容量部FDに電荷を転送する転送スイッチとしての転送トランジスタTXBと、フォトダイオードPDA,PDBに対して共通に設けられフローティング容量部FDの電位をリセットするリセットスイッチと、当該画素PXを選択するための選択部としての選択トランジスタSELとを有し、図2に示すように接続されている。なお、本実施の形態では、画素PXのトランジスタAMP,TX,RES,SELは、全てnMOSトランジスタである。図2において、VDDは電源電圧である。
【0021】
図3は、図1中の撮像素子4の画素領域(画素PXが2次元状に配置されている領域)の一部を模式的に示す概略平面図である。図3において、X軸方向は行方向(水平方向)を示し、X軸方向と直交するY軸方向は列方向(垂直方向)を示している。図3では、3×3個の画素PXを示し、画素PXの構成要素のうち、フォトダイオードPDA,PDBと、フォトダイオードPDA,PDBへ入射光をそれぞれ集光するマイクロレンズMLA,MLBのみを、簡略化して示している。以下の説明では、フォトダイオードPDAの受光面積は、フォトダイオードPDBの受光面積のa倍となっているものとする。本実施の形態では、フォトダイオードPDAの受光面積はフォトダイオードPDBの受光面積よりも大きくされ、a>1となっている。もっとも、フォトダイオードPDAの受光面積は、フォトダイオードPDBの受光面積と同じでもよいし、フォトダイオードの受光面積よりも小さくてもよい。すなわち、a=1でもよいし、a<1でもよい。
【0022】
なお、画素PXにおける2つのフォトダイオードPDA,PDBの配置は、必ずしも図3に示すような斜め配置に限られるものではない。また、2つのフォトダイオードPDA,PDBに対してそれぞれマイクロレンズMLA,MLBを設ける代わりに、1つのマイクロレンズを2つのフォトダイオードPDA,PDBに対して共通して設けてもよい。
【0023】
再び図2を参照すると、転送トランジスタTXAのゲートは、画素行毎に、垂直走査回路21からの制御信号φTXAを導く信号線に、接続されている。転送トランジスタTXBのゲートは、画素行毎に、垂直走査回路21からの制御信号φTXBを導く信号線に、接続されている。リセットトランジスタRESのゲートは、画素行毎に、垂直走査回路21からの制御信号φRESを導く信号線に、接続されている。選択トランジスタSELのゲートは、画素行毎に、垂直走査回路21からの制御信号φSELを導く信号線に、接続されている。
【0024】
フォトダイオードPDA,PDBは、入射光の光量(被写体光)に応じて信号電荷を生成する。転送トランジスタTXAは、制御信号φTXAのハイレベル期間にオンし、フォトダイオードPDAに蓄積された電荷をフローティング容量部FDに転送する。転送トランジスタTXBは、制御信号φTXBのハイレベル期間にオンし、フォトダイオードPDBに蓄積された電荷をフローティング容量部FDに転送する。リセットトランジスタRESは、制御信号φRESのハイレベル期間にオンし、フローティング容量部FDをリセットする。制御信号φTXA及び制御信号φRESを同時にハイレベルにして、転送トランジスタTXA及びリセットトランジスタRESを同時にオンにすることで、フォトダイオードPDAの蓄積電荷がリセットされる。制御信号φTXB及び制御信号φRESを同時にハイレベルにして、転送トランジスタTXB及びリセットトランジスタRESを同時にオンにすることで、フォトダイオードPDBの蓄積電荷がリセットされる。ここでは、全画素PXのフォトダイオードPDAを同時にリセットすることをフォトダイオードPDAをグローバルリセットするといい、全画素PXのフォトダイオードPDBを同時にリセットすることをフォトダイオードPDBをグローバルリセットするという。
【0025】
増幅トランジスタAMPは、そのドレインが電源電圧VDDに接続され、そのゲートがフローティング容量部FDに接続され、そのソースが選択トランジスタSELのドレインに接続され、定電流源24を負荷とするソースフォロア回路を構成している。増幅トランジスタAMPは、フローティング容量部FDの電圧値に応じた信号を、選択トランジスタSELを介して垂直信号線23に出力する。選択トランジスタSELは、制御信号φSELのハイレベル期間にオンし、増幅トランジスタAMPのソースを垂直信号線23に接続する。
【0026】
垂直走査回路21は、撮像制御部7の制御下で、画素行毎に、制御信号φSEL,φRES,φTXA,φTXBをそれぞれ出力し、垂直走査の制御を行う。図2において制御信号に付した(n)はその制御信号がn行目の信号であることを示している。水平走査回路22は、撮像制御部7の制御下で、列毎に水平走査信号φHを出力し、水平走査の制御を行う。φHに付した(m)はm列目の信号であることを示している。
【0027】
また、この撮像素子4は、各垂直信号線23の信号に応じた信号をサンプリング制御信号φTVN,φTVSに従ってサンプリングして保持するとともに、当該保持された信号を水平走査信号φHに従って水平信号線26N,26Sへ供給するサンプルホールド部25を、備えている。本実施の形態では、各垂直信号線23が直接にサンプルホールド部25に接続されているが、各垂直信号線23をカラムアンプ(図示せず)を介してサンプルホールド部25に接続してもよい。
【0028】
本実施の形態では、サンプルホールド部25は、各垂直信号線23に対応して設けられた蓄積容量CS,CNと、各垂直信号線23の信号に応じた信号をサンプリング制御信号φTVSに従って蓄積容量CSに蓄積させるサンプリングスイッチTVSと、各垂直信号線23の信号に応じた信号をサンプリング制御信号φTVNに従って蓄積容量CNに蓄積させるサンプリングスイッチTVNと、蓄積容量CSに蓄積された信号を水平走査信号φHに従って水平信号線26Sに供給する水平転送スイッチTHSと、蓄積容量CNに蓄積された信号を水平走査信号φHに従って水平信号線26Nに供給する水平転送スイッチTHNとを有している。水平信号線26S,26Nには、出力アンプAPS,APNがそれぞれ接続されている。本実施の形態では、スイッチTVS,TVN,THS,THNは、全てnMOSトランジスタである。
【0029】
各サンプリングスイッチTVSのゲートは共通に接続され、そこには撮像制御部7からサンプリング制御信号φTVSが供給される。サンプリング制御信号φTVSに応じてサンプリングスイッチTVSがオンすると、垂直信号線23の信号に応じた信号が、対応する蓄積容量CSに蓄積される。各サンプリングスイッチTVNのゲートは共通に接続され、そこには撮像制御部7からサンプリング制御信号φTVNが供給される。サンプリング制御信号φTVNに応じてサンプリングスイッチTVNがオンすると、垂直信号線23の信号に応じた信号が、対応する蓄積容量CSに蓄積される。
【0030】
各列毎に、水平転送スイッチTHS,THNのゲートが共通に接続され、そこには水平走査回路22から対応する列の水平走査信号φHが供給される。各列の水平走査信号φHに応じて、各列の水平転送スイッチTHS,THNがオンすると、対応する列の蓄積容量CS,CNにそれぞれ蓄積されていた信号が、水平信号線26S,26Nにそれぞれ出力され、それぞれ出力アンプAPS,APNを介して、図1中の信号処理部8へ出力される。図面には示していないが、信号処理部8は、マイクロプロセッサ11の制御下で、後述する補正処理を行う。
【0031】
さらに、この撮像素子4は、水平信号線26S,26Nをそれぞれ水平線リセット制御信号φRSTHに従って所定タイミングで所定電位VREFにリセットするための水平線リセットトランジスタRSTS,RSTNを、有している。
【0032】
図4は、本実施の形態による撮像装置1の動作の一例とこれにより得られる信号を模式的に示すタイミングチャートである。以下の説明では、読み出される信号に反映される露光状態(メカシャッタ3が開いた状態)でのフォトダイオードの蓄積動作を本露光といい、本露光によって得られる信号を本信号という。また、読み出される信号に反映される遮光状態(メカシャッタ3が閉じた状態)でのフォトダイオードの蓄積動作を暗露光といい、暗露光によって得られる信号を暗信号という。なお、暗露光では、暗電流がフォトダイオードに蓄積されることになる。
【0033】
図4(a)は、時間を横軸とするとともに垂直方向(Y軸方向、列方向)の画素位置(すなわち、画素行位置)を縦軸として、メカシャッタ3の先幕及び後幕の走行位置、フォトダイオードPDAのグローバルリセットタイミング、画素PXの読み出しタイミング、並びに、フォトダイオードPDAの本露光及び暗露光の期間を模式的に示している。図4(b)は、時間を横軸とするとともに垂直方向(Y軸方向、列方向)の画素位置(すなわち、画素行位置)を縦軸として、メカシャッタ3の先幕及び後幕の走行位置、フォトダイオードPDBのグローバルリセットタイミング、画素PXの読み出しタイミング、並びに、フォトダイオードPDBの暗露光の期間を模式的に示している。
【0034】
図4(c)は、横軸を時間として、画素行位置K(最終読み出し行側の位置)の画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号を構成する本信号及び暗信号を模式的に示している。図4(d)は、横軸を時間として、画素行位置Kの画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号を構成する暗信号を模式的に示している。図4(e)は、横軸を時間として、画素行位置Kの画素PXのフォトダイオードPDAの補正後の信号を構成する本信号及び暗信号を模式的に示している。
【0035】
図4(f)は、横軸を時間として、画素行位置J(最初の読み出し行側の位置)の画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号を構成する本信号及び暗信号を模式的に示している。図4(g)は、横軸を時間として、画素行位置Jの画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号を構成する暗信号を模式的に示している。図4(h)は、横軸を時間として、画素行位置Kの画素PXのフォトダイオードPDAの補正後の信号を構成する本信号及び暗信号を模式的に示している。
【0036】
本実施の形態では、図4に示すように、時点t0で、フォトダイオードPDA,PDBが両方ともグローバルリセットされる。このグローバルリセットは、マイクロプロセッサ11の制御下で撮像制御部7が撮像素子4を制御することで、行われる。なお、後述する時点t100でフォトダイオードPDBをグローバルリセットするので、フォトダイオードPDBは必ずしも時点t0でグローバルリセットする必要はない。
【0037】
フォトダイオードPDAは時点t0から暗露光される。フォトダイオードPDBにもフォトダイオードPDAと同様に時点t0から暗電流が蓄積されていくが、フォトダイオードPDBは後述する時点t100でグローバルリセットされるので、時点t100以前は暗露光されない。
【0038】
続いて、マイクロプロセッサ11の制御下でシャッタ制御部6によってメカシャッタ3が制御されることで、メカシャッタ3の先幕が走行し、フォトダイオードPDAの本露光が開始される。メカシャッタ3の先幕が走行することで、フォトダイオードPDBにもフォトダイオードPDAと同様に入射光による電荷の蓄積が開始されるが、フォトダイオードPDBは後述する時点t100でグローバルリセットされるので、時点t100以前は本露光されない。
【0039】
次に、マイクロプロセッサ11の制御下でシャッタ制御部6によってメカシャッタ3が制御されることで、メカシャッタ3の先幕が走行してから露光秒時を経過した後、メカシャッタ3の後幕が走行し、フォトダイオードPDAの本露光が終了する。全ての画素PXのフォトダイオードPDAの本露光が終了した時点t100で、いずれの画素PXのフォトダイオードPDAもリセットされることなく、フォトダイオードPDBのみがグローバルリセットされる。このグローバルリセットは、マイクロプロセッサ11の制御下で撮像制御部7が撮像素子4を制御することで、行われる。
【0040】
その後、マイクロプロセッサ11の制御下で撮像制御部7が撮像素子4を制御することで、先頭行の画素PXから最終行の画素PXまで順次画素行毎に画素PXを読み出していく。この画素PXの信号読み出し(フォトダイオードPDA,PDBの信号読み出し)については、後に図5を参照して説明する。なお、画素行の読み出し順序は、必ずしも画素行の並びの順序に限定されるものではない。
【0041】
読み出されるフォトダイオードPDAの信号を構成する電荷が実際に蓄積されている期間は、フォトダイオードPDAがグローバルリセットされる時点t0からフォトダイオードPDAが読み出される時点までの期間であるので、図4(c)及び図4(f)に示すように、後に読み出される位置(行)Kの画素PXのフォトダイオードPDAの方が、先に読み出される位置(行)Jの画素PXのフォトダイオードPDAよりも、暗信号の蓄積量が大きくなる。
【0042】
なお、メカシャッタ3の走行スピードは一般的に画素読出しよりも十分速いため、時点t0からメカシャッタ3の先幕走行タイミングまでの期間の暗信号量は、メカシャッタ3の後幕走行タイミングから画素読出し時点までの期間の暗信号量に比べて極めて小さいと言える。位置(行)Kの画素PXのフォトダイオードPDAの信号中の暗信号の量と、位置(行)Kの画素PXのフォトダイオードPDAの信号中の暗信号の量との差(すなわち、各画素PXのフォトダイオードPDAの信号をそのまま画像信号として用いる場合の、暗信号による垂直シェーディング)にとっては、メカシャッタ3の後幕走行タイミングから画素読出し時点までの期間の暗信号量が支配的になる。
【0043】
一方、読み出されるフォトダイオードPDBの信号を構成する電荷が実際に蓄積されている期間は、信号読み出しの直前にフォトダイオードPDBがグローバルリセットされる時点t100からフォトダイオードPDBが読み出される時点までの期間であるので、各位置(行)K,Jの画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号は、図4(d)及び図4(g)にそれぞれ示すような暗信号のみとなる。
【0044】
同一画素PXのフォトダイオードPDA,PDBは互いに近接して配置されているため、時点t100から当該画素PXの読み出し時点までに当該画素PXのフォトダイオードPDAに蓄積される暗信号成分の電荷の量は、当該画素PXのフォトダイオードPDBに蓄積されている全電荷の量に比例していると言える。本実施の形態では、フォトダイオードPDAの受光面積がフォトダイオードPDBの受光面積のa倍であるので、時点t100から当該画素PXの読み出し時点までに当該画素PXのフォトダイオードPDAに蓄積される暗信号成分の電荷の量は、当該画素PXのフォトダイオードPDBに蓄積されている全電荷の量のa倍と等しいと言える。
【0045】
したがって、各画素PX毎に、当該画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号から、当該画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号をa倍した信号を差し引くことによって、フォトダイオードPDAに蓄積されている時点t100から当該画素PXの読み出し時点までの暗信号成分を除去することができる。このため、各画素PX毎に、当該画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号から、当該画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号をa倍した信号を差し引いた信号を、当該画素PXの補正後の信号とすれば、図4(e)及び図4(h)に示すように、いずれの位置(行)の画素PXの補正後の信号に含まれる暗信号成分も低減されてほぼ同じになるので、暗電流に起因する垂直ダークシェーディングが低減され、暗電流による画質劣化を低減することができる。
【0046】
ここで、図4中の時点t100後の画素PXの読み出し動作について、図5を参照して説明する。
【0047】
図4中の時点t100後に画素PXが1行ずつ順次選択され、各1行について順次同じ動作が行われていく。図5は、図4中の一部を詳細に示すタイミングチャートであり、n行目の画素PXが選択された場合の動作を示している。
【0048】
期間t1−t14はn行目の画素PXの選択期間である。期間t1−t14において、φSEL(n)がハイレベルにされて、n行目の選択トランジスタSELがオンする。
【0049】
時点t1でn行目の画素PXの選択期間を開始すると、まず、期間t2−t3において、φRES(n)がハイレベルにされてn行目のリセットトランジスタRESがオンにされ、n行目のフローティング容量部FDがリセットされる。次に、期間t4−t5において、φTXB(n)がハイレベルにされて、n行目の転送トランジスタTXBがオンする。これにより、n行目の画素PXのフォトダイオードPDBの蓄積電荷(暗信号)がn行目の画素PXのフローティング容量部FDに転送される。次に、期間t6−t7においてφTVNがハイレベルにされ、n行目の画素PXのフォトダイオードPDBの信号が蓄積容量CNに蓄積される。
【0050】
その後、期間t8−t9において、φRES(n)がハイレベルにされてn行目のリセットトランジスタRESがオンにされ、n行目のフローティング容量部FDがリセットされる。次に、期間t10−t11において、φTXA(n)がハイレベルにされて、n行目の転送トランジスタTXAがオンする。これにより、n行目の画素PXのフォトダイオードPDAの蓄積電荷(本信号+暗信号)がn行目の画素PXのフローティング容量部FDに転送される。次に、期間t12−t13においてφTVSがハイレベルにされ、n行目の画素PXのフォトダイオードPDAの信号が蓄積容量CSに蓄積される。
【0051】
次いで、期間t13−t14において、各列のφHが順次ハイレベルにされて水平走査が行われ、蓄積容量CN,CSにそれぞれ蓄積されていたフォトダイオードPDBの信号(暗信号)及びフォトダイオードPDAの信号(本信号+暗信号)が水平信号線26N,26Sにそれぞれ出力され、それぞれ出力アンプAPN,APSを介して、図1中の信号処理部8へ出力される。
【0052】
信号処理部8は、出力アンプAPSから出力された各画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号から、出力アンプAPNから出力された当該画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号をa倍した信号を差し引いた信号を、当該画素PXの補正後の信号として得る。なお、フォトダイオードPDBの読み出し信号に基づくフォトダイオードPDAの補正は、フォトダイオードPDAの読み出し信号から、フォトダイオードPDBの読み出し信号をa倍した信号を差し引くことに必ずしも限定されるものではなく、フォトダイオードPDBの読み出し信号に基づいて、フォトダイオードPDAの読み出し信号を、暗電流成分が低減されるように補正すればよい。
【0053】
信号処理部8により得られた各画素PXの補正後の信号は、A/D変換部9によりデジタル信号に変換され、更にメモリ10に一旦格納される。マイクロプロセッサ11は、補正後の信号による画像全体がメモリ10に格納されると、操作部16の指令に基づき、必要に応じて画像処理部14や画像圧縮部15にて所望の処理を行い、記録部12に処理後の画像を出力させ記録媒体12aに記録する。
【0054】
なお、信号処理部8で各画素PXの補正後の信号を得る代わりに、出力アンプAPSから出力された各画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号及び出力アンプAPNから出力された当該画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号を信号処理部8でそれぞれ増幅等した後に、A/D変換部9によりそれぞれデジタル信号に変換し、それぞれメモリ10に一旦格納し、その後、画像処理部14によって、メモリ10内のフォトダイオードPDAの読み出し信号による画像から、メモリ10内のフォトダイオードPDBによる読み出し信号による画像をa倍(レベルをa倍)した画像を差し引いてもよい。
【0055】
ここで、本実施の形態による撮像装置1と比較される比較例による撮像装置について、説明する。図6は、この比較例による撮像装置の動作とこれにより得られる信号を模式的に示すタイミングチャートであり、図4に対応している。図7は、図6中の一部を詳細に示すタイミングチャートであり、n行目の画素PXが選択された場合の動作を示し、図5に対応している。
【0056】
この比較例による撮像装置が本実施の形態による撮像装置1と異なる所は、撮像素子4において、各画素PXからフォトダイオードPDB及び転送トランジスタTXBが取り除かれている点と、図4に示す動作に代えて図6に示す動作が行われる点と、n行目の画素PXが選択された場合に図5に示す動作に代えて図7に示す動作が行われる点と、フォトダイオードPDAの読み出し信号が補正されることなく、そのまま撮像画像として用いられる点である。
【0057】
この比較例では、図4(a)に示す動作に代えて、図6(a)に示す動作が行われる。図4(a)に示す動作が図6(a)に示す動作と異なる所は、この比較例では、フォトダイオードPDBがないので、時点t0ではフォトダイオードPDAのみがグローバルリセットされるとともに、時点t100ではフォトダイオードPDBはグローバルリセットされない点である。図6(b)の信号は図4(c)の信号と同じであり、図6(c)の信号は図4(f)の信号と同じである。
【0058】
図7に示す動作が図5に示す動作と異なる所は、この比較例では転送トランジスタTXBがないのでφTXB(n)がない点と、n行目の画素PXの選択期間において、期間t8−t9においてもφRES(n)がローレベルに維持されてn行目のリセットトランジスタRESがオフに維持され、他の行の画素PXの選択期間においても同様である点である。これにより、この比較例では、蓄積容量CN,CSにそれぞれ蓄積されていた信号の差分を取ることで、一般的な相関二重サンプリング(CDS)処理が実現されるようになっている。
【0059】
この比較例では、先の説明からわかるように、読み出されるフォトダイオードPDAの信号を構成する電荷が実際に蓄積されている期間は、フォトダイオードPDAがグローバルリセットされる時点t0からフォトダイオードPDAが読み出される時点までの期間であるので、図6(b)及び図6(c)に示すように、後に読み出される位置(行)Kの画素PXのフォトダイオードPDAの方が、先に読み出される位置(行)Jの画素PXのフォトダイオードPDAよりも、暗信号の蓄積量が大きくなる。
【0060】
ところが、この比較例では、フォトダイオードPDAの読み出し信号が補正されることなく、そのまま撮像画像として用いられるので、暗信号成分が何ら低減されることなく、暗電流に起因する垂直ダークシェーディングが何ら低減されず、暗電流による画質劣化を何ら低減することができない。
【0061】
これに対し、本実施の形態では、前述したように、各画素PX毎に、暗信号のみを示すフォトダイオードPDBの読み出し信号によって、フォトダイオードPDAの読み出し信号を補正するので、いずれの位置(行)の画素PXの補正後の信号に含まれる暗信号成分も低減されてほぼ同じになるので、暗電流に起因する垂直ダークシェーディングが低減され、暗電流による画質劣化を低減することができる。
【0062】
また、本実施の形態では、フォトダイオードPDBの読み出し信号によるフォトダイオードPDAの読み出し信号の補正を各画素PX毎に行うので、暗電流が垂直方向に分布を持つ場合のみならず、暗電流が水平方向に分布を持つ場合にも、その暗電流の影響を低減することができ、この点からも、暗電流による画質劣化をより低減することができる。
【0063】
さらに、本実施の形態では、前述した特許文献1に開示された撮像装置と異なり、リセット及び読み出しの順に所定の時間間隔をおいて走査して1フレームの静止画を撮影するわけではないので、1フレームの画像を撮像するための時間が長くならず、コマ速が低下してしまうようなことがない。
【0064】
このように、本実施の形態によれば、1フレームの画像を撮像するための時間を長くすることなく、暗電流による画質劣化を低減することができる。
【0065】
ところで、図4及び図5に示す動作では、前述したように、フォトダイオードPDAの読み出し信号をフォトダイオードPDBの読み出し信号に基づいて補正し、補正後の信号は、主にフォトダイオードPDAの本信号からなる。逆に、フォトダイオードPDBの読み出し信号をフォトダイオードPDAの読み出し信号に基づいて補正し、補正後の信号を、主にフォトダイオードPDBの本信号からなるようにすることも可能である。この場合、図4及び図5に示す動作を次のように改変すればよい。すなわち、この場合、時点t0で少なくともフォトダイオードPDBをグローバルリセットし、時点t100でフォトダイオードPDBをグローバルリセットすることなくフォトダイオードPDAをグローバルリセットし、n行目の画素PXの選択期間において、φTXA(n)のハイレベル期間とφTXB(n)のハイレベル期間とを入れ替え、他の行の画素PXの選択期間においても同様とし、信号処理部8が、各画素PX毎に、当該画素PXのフォトダイオードPDBの読み出し信号から、当該画素PXのフォトダイオードPDAの読み出し信号を1/a倍した信号を差し引くことによって、当該画素PXの補正後の信号とすればよい。
【0066】
本実施の形態では、フォトダイオードPDAの受光面積はフォトダイオードPDBの受光面積よりも大きい。したがって、図4及び図5に示す動作では、補正後の信号が主にフォトダイオードPDAの本信号からなるので、入射光に対する感度が高くなる。よって、図4及び図5に示す動作は、低輝度の被写体を撮像するのに適している。これに対し、図4及び図5に示す動作を前述したように改変した動作では、補正後の信号が主にフォトダイオードPDBの本信号からなるので、入射光に対する感度が低くなり、被写体の輝度が高くても飽和しなくなることから、高輝度の被写体を撮像するのに適している。したがって、図4及び図5に示す動作モードと、これを前述したように改変した動作モードとを切り替えられるようにしておくことが好ましい。この切り替えは、例えば、操作部16からの指令によって行ってもよいし、マイクロプロセッサ11が被写体の輝度に基づいて自動的に行うようにしてもよい。
【0067】
なお、他の動作モードにおいて、フォトダイオードPDAの蓄積電荷とフォトダイオードPDBの蓄積電荷を同時にフローティング容量部FDへ転送させることで、両電荷を加算読み出しするようにすれば、暗電流による画質劣化は避けることはできないものの、フォトダイオードPDA,PDB単独時よりも高感度の撮像が可能となる。
【0068】
以上、本発明の実施の形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、前記実施の形態では、全画素PXが2つのフォトダイオードPDA,PDBを有しているが、一部の画素PX(例えば、暗電流の成分が少ない箇所の画素)は、単一のフォトダイオードのみを有していてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 撮像装置
4 撮像素子
7 撮像制御部
8 信号処理部
11 マイクロプロセッサ
PDA,PDB フォトダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに近接する第1及び第2の光電変換部の組を複数有する撮像素子と、
前記各組の前記第1の光電変換部を同時に一旦リセットしてから前記各組の前記第1及び第2の光電変換部を露光した後に、前記各組の前記第1の光電変換部をリセットすることなく前記各組の第2の光電変換部を同時に一旦リセットした後、前記各組の前記第1及び第2の光電変換部に蓄積された信号を読み出す制御を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記各組毎に、前記第2の光電変換部から読み出された信号に基づいて、前記第1の光電変換部から読み出された信号を、暗電流成分が低減されるように補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1の光電変換部の受光面積及び第2の光電変換部の受光面積のいずれか一方が他方よりも大きいかあるいは両方とも同じであって、前記第1の光電変換部の受光面積が第2の光電変換部の受光面積のa倍であると表されるとき、前記補正手段は、前記各組毎に、前記第1の光電変換部から読み出された信号から、前記第2の光電変換部から読み出された信号をa倍した信号を差し引くことによって、前記第1の光電変換部から読み出された信号を補正することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記各組の前記第1及び第2の光電変換部に蓄積された信号を、前記各組の行毎に順次読み出すように制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像素子は、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部に対して共通に設けられ転送された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部に対して共通に設けられ前記電荷電圧変換部の電位に応じた信号を出力する増幅部と、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部にそれぞれ対応して設けられ前記第1及び第2の光電変換部からそれぞれ前記電荷電圧変換部に電荷を転送する転送スイッチと、前記各組毎に前記第1及び第2の光電変換部に対して共通に設けられ前記電荷電圧変換部の電位をリセットするリセットスイッチと、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像素子は、前記複数の組の各列に対応して設けられ対応する列の組の前記第1及び第2の光電変換部に蓄積された信号が供給される垂直信号線と、前記垂直信号線の信号に応じた信号をサンプリング制御信号に従ってサンプリングして保持するとともに、当該保持された信号を水平走査信号に従って水平信号線へ供給するサンプルホールド部と、を有し、
前記サンプルホールド部は、前記各垂直信号線に対応して設けられ前記第1の光電変換部から読み出された信号が蓄積される第1の蓄積容量、及び、前記各垂直信号線に対応して設けられ前記第2の光電変換部から読み出された信号が蓄積される第2の蓄積容量を、含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−58857(P2013−58857A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195253(P2011−195253)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】