説明

新たな抗血管形成剤として有用なナフタレン・カルボキサミド及びその誘導体

本発明は、式(I){式中、R1a~d、R2a~b、R3、及びX1の各々が本願明細書中に定義される。}によって表される化合物、及びそのプロドラッグ、上記化合物若しくは上記プロドラッグの医薬として許容される塩、又は溶媒和物に関する。また、本発明は、式(I)によって表される化合物を含む医薬組成物、及び式(I)によって表される化合物を投与することによる哺乳動物の過剰増殖性疾患の治療方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】

{式中、
(a)R2a及びR2bの一方が-C(O)NHR4であり、かつ、他方がR1fであり;
(b)R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、及びR1fの各々が、H、ハロゲン、OH、NH2、N3、NO2、(C1-C6)アルコキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)フルオロアルコキシル、及び(C1-C6)フルオロアルキルから成る群から独立に選ばれ;
(c)X1が、O又はSであり;
(d)R3が、Hであるか、又は-(CZ1Z2jCN、-(CZ1Z2j-(C3-C8)シクロアルキル、-(CZ1Z2j-(C5-C8)シクロアルケニル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、-(CZ1Z2j-アリール、-(CZ1Z2j-ヘテロシクリル、及び(C1-C8)アルキル、(ここで、jが、0、1、2、又は3であり、かつ、式中、jが2又は3である時、CZ1Z2ユニットの各々が同じであるか又は異なり、そして式中、Z1及びZ2が、H、F、及び(C1-C6)アルキルから成る群から独立に選ばれるか、又は場合により、式中、Z1とZ2が一緒に、カルボシクリルを形成することができるか、若しくは隣接する原子上の2つのZ1基が一緒に(C3-C8)カルボシクリルを形成することができる。)から成る群から選ばれる部分であるかのいずれかであり;
(e)R4が、Hであるか、又は-(CZ1Z2jCN、-(CZ1Z2j-(C3-C8)シクロアルキル、-(CZ1Z2j-(C5-C8)シクロアルケニル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、-(CZ1Z2j-アリール、-(CZ1Z2j-ヘテロシクリル、及び(C1-C8)アルキル、(ここで、jが、0、1、2、又は3であり、かつ、式中、jが2又は3である時、CZ1Z2ユニットの各々が同じであるか又は異なり、そして式中、Z1とZ2が、H、F、及び(C1-C6)アルキルから成る群から独立に選ばれるか、又は場合により、式中、Z1とZ2が一緒に(C3-C8)カルボシクリルを形成することができるか、若しくは隣接する原子上の2つのZ1が一緒に(C3-C8)カルボシクリルを形成することができる。)から成る群から選ばれる部分であるかのいずれかであり;
(f)場合により、式中、R3とR4の各々が、水素原子を含有するいずれかの炭素原子上で、1〜3個の独立に選ばれたY基によって置換され;
(g)Y基の各々が、以下の:
(i)ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、アジド、-C(O)Z3、-CF3、-CF2CF3、-CH(CF32、-C(OH)(CF32、-OCF3、-OCF2H、-OCF2CF3、-OC(O)NH2、-OC(O)NHZ3、-OC(O)NZ3Z4、-NHC(O)Z3、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NHZ3、-NHC(O)NZ3Z4、-C(O)OH、-C(O)OZ3、-C(O)NH2、-C(O)NHZ3、-C(O)NZ3Z4、-P(O)3H2、-P(O)3(Z32、-S(O)3H、-S(O)mZ3、-Z3、-OZ3、-OH、-NH2、-NHZ3、-NZ3Z4、-C(=NH)NH2、-C(=NOH)NH2、-N-モルフォリノ、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)ハロアルキル、(C2-C6)ハロアルケニル、(C2-C6)ハロアルキニル、(C1-C6)ハロアルコキシル、-(CZ5Z6)rNH2、-(CZ5Z6)rNHZ1、-(CZ5Z6)rNZ3Z4、-X2(CZ5Z6)r-(C3-C8)シクロアルキル、-X2(CZ5Z6)r-(C5-C8)シクロアルケニル、-X2(CZ5Z6)r-アリール、-X2(CZ5Z6)r-ヘテロシクリル、及び-S(O)m(CF2qCF3、(式中、mが0、1、又は2であり;qが0、1、2、3、4、又は5であり;rが1、2、3、又は4であり;X2がO、S、NH、-C(O)-、-C(O)NH-、又は-C(O)O-であり;Z3とZ4が、(C1-C12)アルキル、(C2-C12)アルケニル、(C2-C12)アルキニル、(C3-C8)シクロアルキル、(C5-C8)シクロアルケニル、(C6-C14)アリール、5〜14員ヘテロシクリル、7〜15員アリール・アルキル、及び5〜14員ヘテロアリール・アルキルから成る群から独立に選ばれ;そしてZ5とZ6が、水素、フッ素、(C1-C12)アルキル、(C6-C14)アリール、5〜14員ヘテロアリール、7〜15員アリール・アルキル、及び5〜14員ヘテロアリール・アルキルから成る群から独立に選ばれる。)から成る群から独立に選ばれるか;又は
(ii)隣接する炭素原子に結合するいずれか2つのY基が、-O[C(Z5)(Z6)]rO-又は-O[C(Z5)(Z6)]r+1-となるように一緒に選ばれるか;又は
(iii)同じ又は隣接する炭素原子に結合するいずれか2つのY基が、カルボシクリル又はヘテロシクリルを形成するように一緒に選ばれる、
であり;そして
場合により、式中、ハロゲン、SO、又はSO2基、又はN、O、又はS原子に結合しておらず、CH3(メチル)、CH2(メチレン)又はCH(メチン)基を含有する上記置換基のいずれかが、当該基上に、ヒドロキシ、ハロゲン、(C1-C4)アルキル、(C1-C4)アルコキシル、及び-N[(C1-C4)アルキル][(C1-C4)アルキル]から選ばれる置換基を有する。}によって表される化合物、あるいはそのN-酸化物、医薬として許容されるそのプロドラッグ、医薬として活性なその代謝産物、医薬として許容されるその塩、又は医薬として許容されるその溶媒和物。
【請求項2】
以下の式(II):
【化2】

{式中、
(a)G1が、N又はCR5dであり;
(b)R5aとR5bの各々が、独立に、H、ハロゲン、又は-X3(CH2k-(C3-C8)シクロアルキル、-X3(CH2k-(C5-C8)シクロアルケニル、-X3(C2-C6)アルケニル、-X3(C2-C6)アルキニル、-X3(CH2k-アリール、-X3(CH2k-ヘテロシクリル、及び-X3(C1-C8)アルキル、(ここで、kが、0、1、2、又は3であり、そして式中、X3が、O、S、NH、-C(O)-、-C(O)NH-、若しくは-C(O)O-である。)から成る群から選ばれる部分であるか;又は、場合により、R5aとR5bが一緒に、(C3-C8)シクロアルキル、(C5-C8)シクロアルケニル、(C3-C8)アリール、及び(C3-C8)ヘテロシクリルから選ばれる1〜3個の独立に選ばれるY基によって場合により置換される基を形成し;そして
(c)R5cとR5dの各々が、独立に、H又はハロゲンである。}によって表される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
以下の:
6-[2-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イルオキシ]-ナフタレン-1-カルボン酸(2-ピロリジン-1-イル-エチル)-アミド、
6-[7-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-キノリン-4-イルオキシ]-ナフタレン-1-カルボン酸メチルアミド、
6-[7-(2-モルフォリン-4-イル-エトキシ)-キノリン-4-イルオキシ]-ナフタレン-1-カルボン酸メチルアミド、
N-メチル-6-{[2-({3-[(メチルアミノ)メチル]ピロリジン-1-イル}カルボニル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル]オキシ}-1-ナフトアミド、
6-[2-(アゼチジン-1-カルボニル)-チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イルオキシ]-ナフタレン-1-カルボン酸(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-アミド、
N-シクロプロピル-6-[(2-{[(3R)-3-(ジメチルアミノ)ピロリジン-1-イル]カルボニル}チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)オキシ]-1-ナフトアミド、
6-[2-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イルオキシ]-ナフタレン-1-カルボン酸(3-モルフォリン-4-イル-プロピル)-アミド、
N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-メチル-7-({5-[(メチルアミノ)カルボニル]-2-ナフチル}オキシ)チエノ[3,2-b]ピリジン-2-カルボキサミド、
5-フルオロ-6-[(2-{[(3S)-3-メトキシピロリジン-1-イル]カルボニル}チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)オキシ]-N-メチル-1-ナフトアミド、
6-(7-メトキシ-キノリン-4-イルオキシ)-ナフタレン-1-カルボン酸シクロプロピルアミド、
6-[7-(2-ピロリジン-1-イル-エトキシ)-キノリン-4-イルオキシ]-ナフタレン-1-カルボン酸ブチルアミド、
6-{[2-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル]オキシ}-N-(2-モルフォリン-4-イルエチル)-1-ナフトアミド、
6-[(2-{[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]カルボニル}チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)オキシ]-N-(2-モルフォリン-4-イルエチル)-1-ナフトアミド、及び
6-[(2-{[(3S)-3-メトキシピロリジン-1-イル]カルボニル}チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)オキシ]-N-メチル-1-ナフトアミドから成る群から選ばれる、請求項1に記載の化合物、あるいはそのN-酸化物、医薬として許容されるそのプロドラッグ、医薬として活性なその代謝産物、医薬として許容されるその塩、又は医薬として許容されるその溶媒和物。
【請求項4】
以下の:
【化3】

【化4】

【化5】

、あるいはそのN-酸化物、医薬として許容されるそのプロドラッグ、医薬として活性なその代謝産物、医薬として許容されるその塩、又は医薬として許容されるその溶媒和物から成る群から選ばれる、請求項1に記載の化合物、N-酸化物、医薬として許容されるプロドラッグ、医薬として活性な代謝産物、医薬として許容される塩、又は医薬として許容される溶媒和物。
【請求項5】
式中、R3が、以下の:
【化6】

[式中、以下の:
【化7】

が、
【化8】

{ここで、
(a)G1とG2が、N又はC(R5d)であるが、但し、G1とG2のうち一方だけがNであることができ;
(b)G3とG4が、S、N、又はC(R5e)であるが、但しG3とG4のうち一方だけがSであることができ;
(c)R5aとR5bの各々が、独立に、H、ハロゲン、又は-X3(CH2k-(C3-C8)シクロアルキル、-X3(CH2k-(C5-C8)シクロアルケニル、-X3(C2-C6)アルケニル、-X3(C2-C6)アルキニル、-X3(CH2k-アリール、-X3(CH2k-ヘテロシクリル、及び-X3(C1-C8)アルキル、(ここで、kが0、1、2、又は3であり、かつ、式中、X3が、O、S、NH、-C(O)-、-C(O)NH-、又は-C(O)O-である。)から成る群から選ばれる部分であるか;又は、場合により、R5aとR5bが一緒に、(C3-C8)シクロアルキル、(C5-C8)シクロアルケニル、(C3-C8)アリール、及び(C3-C8)ヘテロシクリルから選ばれる1〜3個の独立に選ばれたY群によって場合により置換される基を形成し;そして
(d)R5c、及びR5dとR5eの各々が、独立に、H又はハロゲンである。}である。]から成る群から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
式中、R3が、以下の:
【化9】

である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物、及び医薬として許容される担体を含む哺乳動物の過剰増殖性疾患を治療するための医薬組成物。
【請求項8】
分裂抑制剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、挿入型抗生物質、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗ホルモン、及び抗アンドロゲン薬から成る群から選ばれる抗癌剤と組み合わせて治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物、並びに医薬として許容される担体を含む哺乳動物の過剰増殖性疾患を治療するための医薬組成物。
【請求項9】
治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物、治療として有効量の抗高血圧薬の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物、及び医薬として許容される担体を含む哺乳動物の脈管形成又は血管形成に関連する病気を治療するための医薬組成物。
【請求項10】
哺乳動物の過剰増殖性疾患の治療方法であって、治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物を上記哺乳動物に投与することを含む前記方法。
【請求項11】
哺乳動物の過剰増殖性疾患の治療方法であって、分裂抑制剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、挿入型抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗ホルモン、及び抗アンドロゲン薬から成る群から選ばれる抗癌剤と組み合わせて治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物を上記哺乳動物に投与することを含む前記方法。
【請求項12】
哺乳動物の脈管形成又は血管形成に関連する病気の治療方法であって、治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物を上記哺乳動物に投与することを含む前記方法。
【請求項13】
哺乳動物の脈管形成又は血管形成に関連する病気の治療方法であって、治療として有効量の抗高血圧薬と併用して治療として有効量の請求項1に記載の化合物、プロドラッグ、代謝産物、塩、又は溶媒和物を上記哺乳動物に投与することを含む前記方法。
【請求項14】
以下のステップ:
(a)以下の構造:
【化10】

を有するカルボン酸を、塩素化剤と反応させ;そして
(b)対応の生成物をH2N-R4と反応させる、
を含む、請求項2に記載の式の構造を有する化合物の製造方法。
【請求項15】
以下のステップ:
塩基の存在下、以下の構造:
【化11】

を有するアミドを、以下の式:
【化12】

の構造を持った化合物と反応させる、
を含む、請求項2に記載の式の構造を有する化合物の製造方法。

【公表番号】特表2007−504121(P2007−504121A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524444(P2006−524444)
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002685
【国際公開番号】WO2005/021553
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】