説明

新規アンドロゲン

本発明の化合物は、式Iに記載の構造又はこの塩若しくは水和物の形態を有する。


(式中、
Xは、S又はSOであり;Rが、(1C−6C)アルキル、(3C−6C)アルケニル又は(3C−6C)アルキニルであり(それぞれ、(3C−6C)シクロアルキル、OH、OC(O)(1C−4C)アルキル、(1C−4C)アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ホルミル、C(O)(1C−4C)アルキル、COH又はCO(1C−4C)アルキル、C(O)NR、S(O)(1C−4C)アルキル又はS(O)(1C−4C)アルキルで必要に応じて置換されている。);Rは、水素、(1C−4C)アルキル又はC(O)(1C−4C)アルキルであり;Rは、(1C−4C)アルキル、(1C−4C)フルオロアルキル、(1C−4C)アルコキシ、(1C−4C)フルオロアルコキシ、ハロゲン、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は、Rは、(1C−4C)アルキル、(1C−4C)フルオロアルキル、(1C−4C)アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;Rは、オルト位において、1−ヒドロキシ(1C−4C)アルキル、(1C−4C)アルコキシ、C(O)(1C−4C)アルキル、CO(1C−4C)アルキル、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NORで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル基又は芳香族6員複素環であり;Rは、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じて置換された2−ピリジルであり;又は、R及びRは、独立に、水素又は(1C−4C)アルキルであり;Rは、水素又はC(O)(1C−4C)アルキルであり;R、R、R10は、独立に、水素、(1C−2C)アルキル、フルオロ又はクロロである。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雄性及び雌性ホルモン補充療法(HRT)、雄性避妊並びにアンドロゲン受容体関連症状、疾患及び疾病の治療、及びその他のアンドロゲン関連治療の分野に関する。
【0002】
本発明は、新規非ステロイド系アンドロゲン、これらの調製のための方法及び治療におけるこれらの使用を提供する。
【背景技術】
【0003】
アンドロゲン活性を有する化合物は、アンドロゲン関連治療並びに加齢に伴う晩発性性腺機能低下症を含む雄性性腺機能低下症などのアンドロゲン受容体関連症状、疾患及び疾病の治療において有用である。アンドロゲン活性を有する化合物は、雄性避妊のための黄体ホルモンと組み合わせて(又は組み合わせずに)使用することも可能である。
【0004】
現在、ステロイド系アンドロゲンは、アンドロゲン受容体関連症状の治療のために使用可能な唯一の薬剤である。しかしながら、効力、薬物動態学的特性及び安全性に関する著しい制約によって、これらの化合物の治療的成功が損なわれている。
【0005】
非ステロイド系アンドロゲンの例は、例えば、「Expert Opinion (2003), 13(l):59−66(Chengalvala, M. et at)」に記載されている。他の非ステロイド系アンドロゲンは、PCT国際特許出願番号WO/EP03/50783に記載されている。
【0006】
本発明は、新規インドール誘導体、これらの調製並びにアンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病の治療及びその他のアンドロゲン関連治療のためのこれらの使用に関する。
【0007】
WO99/43672及びWO99/43651は、ホスホリパーゼA2の阻害剤であり、本発明の化合物と比べて異なる置換パターンを有するインドール化合物を記載している。
【0008】
US 2003/195244は、同じく、本発明の化合物と比べて異なる置換パターンを有する抗癌活性を伴うインドール化合物を記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、インドール誘導体、これらの調製並びにアンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病の治療及びその他のアンドロゲン関連治療のためのこれらの使用に関する。
【0010】
本発明は、アンドロゲン受容体に対して高い親和性を有する非ステロイド系化合物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の化合物は、式Iに記載の構造又はこの塩若しくは水和物形態を有する。
【0012】
【化2】

(式中、
Xは、S又はSOであり;
は、(1C−6C)アルキル、(3C−6C)アルケニル又は(3C−6C)アルキニルであり(それぞれ、(3C−6C)シクロアルキル、OH、OC(O)(1C−4C)アルキル、(1C−4C)アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ホルミル、C(O)(1C−4C)アルキル、COH、CO(1C−4C)アルキル、C(O)NR、S(O)(1C−4C)アルキル又はS(O)(1C−4C)アルキルで必要に応じて置換されている。);
は、水素、(1C−4C)アルキル又はC(O)(1C−4C)アルキルであり;
は、(1C−4C)アルキル、(1C−4C)フルオロアルキル、(1C−4C)アルコキシ、(1C−4C)フルオロアルコキシ、ハロゲン、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は
は、(1C−4C)アルキル、(1C−4C)フルオロアルキル、(1C−4C)アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
は、オルト位において、1−ヒドロキシ(1C−4C)アルキル、(1C−4C)アルコキシ、C(O)(1C−4C)アルキル、CO(1C−4C)アルキル、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NORで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル基若しくは芳香族6員複素環であり;又は、
は、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル又はハロゲンで必要に応じて置換された2−ピリジルであり;
及びRは、独立に、水素又は(1C−4C)アルキルであり;
は、水素又はC(O)(C1−C4)アルキルであり;
、R、R10は、独立に、水素、(1C−2C)アルキル、フルオロ又はクロロである。)
【0013】
本発明のより特定の実施形態は、上記定義に従うが、R、R、R10は水素である。
【0014】
一実施形態において、本発明の化合物は、
が、水素、(1C−2C)アルキル又はC(O)CHであり;
が、3−、4−若しくは5位において、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル、(1C−2C)アルコキシ、(1C−2C)フルオロアルコキシ、ハロゲン、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は
が、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル、(1C−2C)アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NORで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル基若しくは芳香族6員複素環であり;又は
が、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じて置換された2−ピリジルであり;並びに
が、水素又はC(O)(C1−C2)アルキルであり;
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0015】
別の実施形態において、本発明の化合物は、
XがSであり;
が、(1C−4C)アルキル、(3C−6C)アルケニル又は(3C−6C)アルキニルであり(それぞれ、(3C−6C)シクロアルキル、OH、OC(O)(1C−2C)アルキル、(1C−2C)アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ホルミル、C(O)(1C−2C)アルキル、COH又はCO(1C−2C)アルキルで必要に応じて置換されている。);
が、3−、4−若しくは5位において、メチル、CF、メトキシ、OCF、フルオロ、クロロ、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は
が、メチル、CF、メトキシ、フルオロ、クロロ若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NOHで置換された、フェニル基若しくは芳香族6員複素環であり;又は
が、メチル、CF、フルオロ若しくはクロロで必要に応じて置換された2−ピリジルであり;
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0016】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、R、R、R10及びRが水素であることを特徴とする。
【0017】
特定の実施形態において、本発明の化合物は、Rが、3−、4−若しくは5位において、メチル、CF、メトキシ、OCF、フルオロ、クロロ、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり、及びR、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0018】
別の実施形態において、本発明の化合物は、Rが、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ又はCH=NOHで置換されたフェニル基であり、及びR、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0019】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、
が、OH、(1C−2C)アルコキシ、シアノ、C(O)(1C−2C)アルキル又はCO(1C−2C)アルキルで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、3−、4−若しくは5位において、フルオロ又はクロロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、シアノ又はニトロで置換されたフェニル基であり;及び
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0020】
が、OH、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が2−ニトロフェニル基であり、並びに
、R、R10が水素であることを特徴とする本発明の化合物も本発明の一実施形態である。
【0021】
特定の実施形態において、本発明の化合物は、
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン;
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−アセトニトリル;
1−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−プロパン−2−オン;
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−エタノール;及び
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−(2−メトキシ−エチル)−アミン;からなる群から選択される。
【0022】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、
が、OH、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が2−シアノフェニル基であり、並びに
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0023】
特定の実施形態において、本発明の化合物は、2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリルである。
【0024】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、Rが、メチル、CF、メトキシ、フルオロ、クロロ若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり、及びR、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0025】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、Rが、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ又はCH=NOHで置換されたフェニル基であり、及びR、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0026】
一実施形態において、本発明の化合物は、
が、OH、(1C−2C)アルコキシ、シアノ、C(O)(1C−2C)アルキル又はCO(1C−2C)アルキルで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、メチル、フルオロ、クロロ若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、シアノ又はニトロで置換されたフェニル基であり;及び
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0027】
別の実施形態において、本発明の化合物は、Rが、それぞれ、メチル、フルオロ、クロロ又はシアノで必要に応じて置換された、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−5−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、オキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−3−イル及びチアゾール−4−イルからなる群から選択され、並びにR、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0028】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、
が、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル及びピリミジン−5−イルからなる群から選択され;
が2−ニトロフェニル基であり、並びに
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0029】
特定の実施形態において、本発明の化合物は、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン又はメチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミンである。
【0030】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、
が、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、それぞれ、メチル、フルオロ又はクロロで必要に応じて置換された、フラン−2−イル、フラン−3−イル、オキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−3−イル及びチアゾール−4−イルからなる群から選択され;
が2−ニトロフェニル基であり、並びに
、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0031】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、Rが、フラン−2−イル又はフラン−3−イルであり、及びR、R、R10が水素であることを特徴とする。
【0032】
特定の実施形態において、本発明の化合物は、[1−フラン−2−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン又は[1−フラン−3−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミンである。
【0033】
本発明の記述において使用されている用語は、以下の意味を有する。
【0034】
アルキルとは、分岐又は非分岐アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシルなどである。
【0035】
アルケニルとは、分岐又は非分岐アルケニル基、例えば、エテニル、アリル、メタリル、ブテニルなどである。
【0036】
アルキニルとは、分岐又は非分岐アルキニル基、例えば、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、3−ブチニルなどである。
【0037】
フルオロアルキルとは、1又は複数のフッ素原子で置換されたアルキル基である。
【0038】
シクロアルキルとは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどの環状化された非分岐アルキル基である。
【0039】
アルコキシとは、分岐又は非分岐アルコキシ基、例えば、メチルオキシ(メトキシ)、エチルオキシ(エトキシ)、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシなどである。
【0040】
フルオロアルコキシとは、1又は複数のフッ素原子で置換されたアルコキシ基である。
【0041】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す。
【0042】
接頭語(1C−6C)、(3C−6C)などは、表記の基の意味を、1ないし6個、3ないし6個などの炭素原子を有する基に限定する一般的な意味を有する。
【0043】
本明細書において使用される「置換された」という用語は、このような置換が安定な化合物をもたらすのであれば、1又は複数の水素原子が、表記置換基の1又は複数によって置換されてもよいことを意味する。
【0044】
が、5員又は6員の芳香族複素環式環構造である場合には、Rは、複素環の炭素原子を通じて結合される。
【0045】
同様に、Rが芳香族6員複素環である場合には、Rは、炭素原子を通じて、インドールのC−3に結合されたXリンカーに結合される。
【0046】
本発明の化合物は、上記定義の化合物、この塩、この水和物又はこのプロドラッグである。
【0047】
本発明の化合物が適切な塩基性の窒素原子を含有する場合には、この化合物は、遊離塩基として、又は薬学的に許容される塩として使用してもよい。
【0048】
薬学的に許容される塩という用語は、医学的な判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー反応などなしに、ヒト及び/又は動物の組織と接触させて使用するのに適しており、且つ合理的なベネフィット/リスク比と相応する塩を表す。薬学的に許容される塩は、本分野において周知である。薬学的に許容される塩は、本発明の化合物の最終的な単離及び精製の間に取得してもよく、又は、遊離塩基官能基を、塩酸、リン酸若しくは硫酸などの適切な無機酸と、若しくは、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸と反応させることによって別個に取得してもよい。
【0049】
プロドラッグとは、インビボで、上記式の親化合物へと迅速に転換される化合物を表す。
【0050】
そのアンドロゲン受容体親和性及び効力のため、本発明の化合物は、アンドロゲン関連治療並びにアンドロゲン受容体関連症状、疾患及び疾病の治療において使用するのに適している。
【0051】
アンドロゲン活性を有する本発明の化合物は、雄性避妊のために、黄体ホルモンと組み合わせて(又は組み合わせずに)使用することも可能である。
【0052】
典型的なアンドロゲン受容体関連治療は、アンドロゲン不足、又は雄性若しくは雌性ホルモン補充療法、例えば、加齢に伴う晩発性性腺機能低下症を含む雄性性腺機能低下症のための治療である。
【0053】
このため、本発明は、本発明の化合物の何れかの有効量を、雄性又は雌性のヒト又は動物に投与することによって、アンドロゲン不足を治療する方法に関する。
【0054】
本発明において、「アンドロゲン不足」という用語は、雄又は雌が低テストステロンレベルで苦しむ疾病、疾患、症状及び症候の全種類に関するものと理解されるべきである。具体的には、本発明の化合物によって治療されるべきアンドロゲン不足は、老齢の雄で起り得る(次いで、本発明の化合物が、雄性ホルモン補充療法のために使用される。)、又は雄が雄性避妊を行われている場合に起こり得るテストステロンレベルの減少である。
【0055】
雄性避妊に関して、本発明の化合物は、特に、黄体ホルモン又はLHRH(乳汁分泌ホルモン放出モルモン)などの不妊化剤(sterilitant)が使用される雄性ホルモン避妊の投薬計画のアンドロゲン低下効果を正常化する役割を果たし、又は、単独の雄性避妊物質として使用される。
【0056】
本発明の化合物は、さらに、骨粗鬆症、骨折の修復、加齢性筋肉減弱症、虚弱、皮膚の老化、雄性性腺機能低下症、雌性性的機能不全、雌性閉経後症候、心血管疾患、再生不良性貧血、筋萎縮、脂肪異栄養症、筋肉強度と機能の減少、化学療法の副作用、慢性疲労症候群、良性前立腺過形成(BPH)、悪液質、慢性異化状態、認知障害並びにその他の治療又は予防において有用であり得る。
【0057】
このように、本発明は、治療において使用するための本発明の化合物の任意の1つを提供する。
【0058】
本発明は、さらに、本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物を提供する。一実施形態において、該薬学的組成物は、アンドロゲンで治療可能な、疾病、疾患又は症状を治療するための薬学的組成物である。別の実施形態において、該薬学的組成物は、アンドロゲン受容体関連疾病、疾患又は症状を治療するための薬学的組成物である。さらに別の実施形態において、前記薬学的組成物は、雄性避妊のための薬学的組成物である。
【0059】
本発明は、さらに、医薬の製造のための本発明の化合物の使用を含む。一実施形態において、前記使用は、雄性避妊薬の製造のための使用である。別の実施形態において、前記使用は、アンドロゲンで治療可能な、症状、疾患又は疾病の治療用医薬の製造のための使用である。さらに別の実施形態において、前記使用は、アンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病の治療用医薬の製造のための使用である。
【0060】
本発明は、さらに、本発明の化合物の薬学的有効量を、アンドロゲンで治療可能な症状、疾患又は疾病の治療を必要としている対象に投与することを含む、アンドロゲンで治療可能な症状、疾患又は疾病を治療する方法を想定する。
【0061】
本発明は、本発明の化合物の薬学的有効量を、アンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病の治療を必要としている対象に投与することを含む、アンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病を治療する方法も提供する。
【0062】
本発明は、さらに、本発明の化合物の薬学的有効量を、雄性避妊を必要としている対象に投与することを含む、雄性避妊の方法を包含する。
【0063】
本発明の化合物は、エストロゲン、アンドロゲン、黄体ホルモン及び葉酸、ビタミン、ミネラルなどの他の適切な化合物と一緒に投与してもよい。
【0064】
受容体の活性化を測定するための方法及び化合物の生物活性を測定するためのインビトロアッセイは周知である。一般的には、発現された受容体(又は機能的なその一部)は、本発明の化合物で処理され、機能的応答の刺激が測定される。
【0065】
機能的応答を測定するために、アンドロゲン受容体遺伝子、好ましくはヒト受容体をコードする単離されたDNAは、適切な宿主細胞中で発現される。このような細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞であってもよいが、他の細胞も適切である。好ましくは、細胞は哺乳動物起源である。組換えアンドロゲン受容体発現細胞株を構築するための方法は、本分野において周知である(Sambrook et al., Molecular Cloning: a Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, latest edition)。受容体の発現は、所望のタンパク質をコードするDNAの発現によって達成される。
【0066】
部位特異的突然変異導入、追加配列の連結、PCR及び適切な発現系の構築のための技術は、全て、現在までに本分野で周知である。所望のタンパク質をコードするDNAの一部又は全部は、好ましくは、連結を容易にするための制限部位を導入するために、標準的な固相技術を用いて合成的に構築することが可能である。導入されたコード配列の転写及び翻訳のための適切な調節要素は、DNAコード配列を通じて提供することが可能である。周知のように、現在では、細菌などの原核生物宿主及び酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞などの真核生物宿主を含む、多様な宿主と適合的な発現系が利用可能である。
【0067】
次いで、受容体を発現する細胞は、機能的応答の刺激を観察するために本発明の化合物と接触される。
【0068】
あるいは、本発明の化合物の結合を測定するために、発現された受容体を含有する単離されたサイトゾルを使用してもよい。
【0069】
結合の測定のために、放射能又は蛍光標識された化合物を使用してもよい。基準化合物として、固有のホルモン又は受容体に結合する他の化合物を使用することが可能である。あるいは、競合結合アッセイを行うことも可能である。
【0070】
別のアッセイは、受容体によって媒介される天然の標的遺伝子mRNAの制御を決定することによって(すなわち、遺伝子のプロモーター領域中への受容体の結合を通じて受容体によって制御される遺伝子)、本発明の化合物をスクリーニングすることを含む。受容体への結合時における、本発明の化合物の阻害又は刺激効果に応じて、標的遺伝子mRNAのレベルは、減少又は増加するであろう。
【0071】
曝露された細胞中でのmRNAレベルの直接的な測定に加えて、DNAをコードする受容体による形質移入のほかに、レポーター遺伝子(その発現は、当該レポーター遺伝子のプロモーター中の応答性要素への受容体の結合に応答する。)をコードする第二のDNAも形質移入された細胞を使用することが可能である。このような応答性要素は、本分野において周知であり、例えば、「Beato, M, Chalepakis, G, Schauer, M, Slater, EP J. Steroid Biochem 5 (1989)737−47」に記載されている古典的なホルモン応答性要素であってもよく、又は応答性要素は新規応答性要素に接続されているように構築してもよい。一般的に、レポーター遺伝子発現は、アンドロゲン受容体結合に対して反応する任意の応答要素によって調節され得る。適切なレポーター遺伝子は、例えば、LacZ、アルカリホスファターゼ、ホタルルシフェラーゼ及び緑色蛍光タンパク質である。基本的には、生じ得る受容体活性化についての情報を与えることができる。
【0072】
哺乳動物細胞(細胞株又は一次培養)中での任意のトランス活性化アッセイを、強力且つ適切なリガンドを選択する目的で使用することが可能である。細胞が異なる臓器に由来する複数細胞系を使用することの付加価値は、リガンドが有し得る組織特異性に関する情報が得られることであろう。CHO細胞以外に、この目的でしばしば使用される細胞の例は、例えば、CV1細胞、MCF7細胞、T47D細胞、マウス筋肉細胞株C2C12並びにヒト前立腺細胞株LNCaP、PC3、MDA PCa2a及びPCa2b、HeLa細胞及び下垂体細胞であるが、これらに限定されるものではない。
【0073】
さらに、当業者であれば、本発明の化合物の選択はこれらの化合物の効力に依存することを認識できるであろう。約0.1%(例えば、ジヒドロテストステロンが100%を表す場合)の効力を有する化合物が、一般的に、薬物選択のための候補と考えられる。一実施形態において、この値は約1%を上回る。さらに特定の実施形態では、化合物は、約10%以上の効力を有する。
【0074】
本発明の化合物(活性成分とも称される。)の適切な投与経路は、経口、直腸、経鼻、局所(経皮、口内及び舌下を含む。)、膣又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内及び皮内を含む。)投与又はインプラントを介した投与である。特定の実施形態において、この化合物は、経口的に投与することが可能である。
【0075】
活性成分又はこの薬学的組成物の投与の正確な用量及び投薬計画は、必然的に、達成されるべき治療効果(例えば、避妊、HRT)に依存し、具体的な化合物、投与の経路、並びに医薬が投与されるべき各被験者の年齢及び症状に応じて変動してもよい。
【0076】
ヒトに対する投薬量は、0.0001ないし25mg/kg体重を含有するものと思われる。所望の用量は、1回用量として、又は1日若しくは複数日を通じて適切な間隔で投与される複数の部分用量として与えてもよい。
【0077】
このため、本発明は、薬学的に許容される補助剤と混合して、及び必要に応じて他の治療剤と混合して、式Iの化合物を含む薬学的組成物にも関する。補助剤は、組成物の他の成分と適合性があり、且つ、その服用者に対して無害であるという意味で「許容され」なければならない。
【0078】
薬学的組成物には、経口、直腸、経鼻、局所(経皮、口内及び舌下を含む。)、膣又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内及び皮内を含む。)投与又はインプラントを介した投与に適した薬学的組成物が含まれる。組成物は、例えば、「Gennaro et al, Remington’s Pharmaceutical Sciences(18th ed., Mack Publishing company, 1990, 特に、Part 8: Pharmaceutical Preparations and Their Manufactureを参照)」に記載されている方法などの方法を用いて、薬学の分野で周知の任意の方法によって調製してもよい。
【0079】
このような方法は、活性成分を、任意の補助剤と合わせる工程を含む。補助剤(補助成分とも称される。)には、担体、充填剤、結合剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、着色剤、着香剤、抗酸化剤及び湿潤剤などの、本分野において慣用の補助剤が含まれる(Gennaro、上記)。
【0080】
経口投与に適した薬学的組成物は、丸薬、錠剤、糖衣錠若しくはカプセルなどの分離した投薬単位として、又は粉末若しくは顆粒として、又は溶液若しくは懸濁液として与えてもよい。活性成分は、ボーラス又はペーストとして与えてもよい。組成物は、さらに、直腸投与のための坐剤又は浣腸に加工することが可能である。
【0081】
本発明は、さらに、前述されているように使用するための前記組成物の使用説明書など同封物と組み合わせた、前述のような薬学的組成物を含む。
【0082】
非経口投与の場合、適切な組成物には水性及び非水性無菌注射が含まれる。組成物は、単位投薬又は複数投薬容器、例えば、密封された容器及びアンプル中に与えてもよく、使用前に、無菌液体担体(例えば、水)の添加のみを必要とするフリーズドライされた(凍結乾燥された)条件で保存してもよい。経皮投与の場合、例えば、ゲル、パッチ又はスプレーを想定することが可能である。経肺投与(例えば、経鼻吸入による)に適した組成物又は製剤には、定量噴霧加圧エアロゾル、噴霧器又は吸入器を用いて生成されてもよい微細な粉塵又は飛沫が含まれる。
【0083】
本発明の化合物は、放出速度制御膜によって包装された、活性材料の殻からなる装置の形態で投与することも可能である。このようなインプラントは、皮下又は局所に適用されるべきであり、比較的長期間、例えば、週から年にわたって、ほぼ一定の速度で活性成分を放出するであろう。そのままインプラント可能な薬学的装置を調製する方法は、本分野において公知であり、例えば、EP303,306に記載されている。
【0084】
本発明の化合物は、例えば、EP876815に記載されているような膣リングの形態で投与することも可能である。
【0085】
本発明の化合物は、一般的に、有機化学の分野で公知の様々な方法によって製造することが可能である。より具体的には、以下のスキーム及び実施例に示されているような合成の経路を使用することが可能である。スキーム及び実施例では、以下の略号が使用される。
【0086】
Boc:tert−ブトキシカルボニル
g:グラム
h:時間
M:モル濃度
NMR:核磁気共鳴
【0087】
本発明の化合物は、本分野において公知の標準的な方法を用いて、容易に入手可能な出発材料から調製することが可能である。便利な出発材料は、例えば、6−ニトロインドールである。本化合物は、公知の方法によって容易に調製することが可能である(例えば、Terent’ev, A. P. et aJ, Zhurnal Obshchei Khimii(1959), 29 2541−51; CAN 54:56386)又は商業的に取得することが可能である。6−ニトロインドールは、様々な経路で本発明の化合物へと加工することが可能であり、調製の方法の多くは、置換基の正確な性質によって記述される。
【0088】
本発明の化合物の記述において、以下の付番が使用される。
【0089】
【化3】

【0090】
本発明の化合物の調製の代表的な方法は、スキーム1−6に記載されている。
【0091】
スキーム1 本発明の化合物の一般的な合成の例
【0092】
【化4】

【0093】
条件(記載されている試薬は、例にすぎない。):A:RCHY(Y=Cl、Br、p−トルエンスルホニルオキシ又はメタンスルホニルオキシ)/塩基。B:パラジウム炭素/水素気体又は塩化スズ(II)/塩酸、又は鉄粉末/塩化アンモニウム。C:二炭酸ジ−tert−ブチル/塩基。D:ClSR又はHSR/塩素又はHSR/塩化スルフリル。E:RY(Y=Cl、Br、p−トルエンスルホニルオキシ又はメタンスルホニルオキシ)/塩基。F:トリフルオロ酢酸。G:RY(Y=Cl、Br、p−トルエンスルホニルオキシ又はメタンスルホニルオキシ)/塩基。H:m−クロロ過安息香酸。
【0094】
スキーム1は、本発明の化合物を6−ニトロインドール 2から調製することができる一般的な合成経路の例を表している。Rが、オルト位において、例えば、(1C−4C)アルコキシ、CO(1C−4C)アルキル、シアノ若しくはニトロで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル若しくは芳香族6員複素環であり、又はRが、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じて置換された2−ピリジルである化合物に対して、この手順を使用することができる。
【0095】
スキーム2 Rがメチルである化合物;Rのバリエーション。
【0096】
【化5】

【0097】
条件(記載されている試薬は、例に過ぎない):A:n−ブチルリチウム/tipsCl(tips=トリイソプロピルシラニル)。B:パラジウム炭素/水素気体、又は塩化スズ(II)/塩酸、又は鉄粉末/塩化アンモニウム。C:クロロギ酸エチル/ジイソプロピルエチルアミン。D:水素化アルミニウムリチウム。E:二炭酸ジ−tert−ブチル/塩基。F:ClSR又はHSR/塩素又はHSR/塩化スルフリル。G:テトラブチルフッ化アンモニウムH:RCHY(Y=Cl、Br、p−トルエンスルホニルオキシ又はメタンスルホニルオキシ)/塩基。I:トリフルオロ酢酸。
【0098】
記載されている反応工程は、本分野において公知の標準的な方法を用いて実施することが可能である。第一の工程では、R−CH基が導入される。6位のニトロ基の還元及び得られたアミン4の保護により中間体5が得られ、中間体5は、3位にRスルファニル基を導入するための出発材料としての役割を果たし得る。6中の6−NHBoc基のN−アルキル基によって7が得られ、次いで、7は、脱保護されて、式1の本発明の化合物(X=S;R=H)を与えることが可能である。必要に応じて、脱保護は、化合物8を介したN−アルキル化の前に実施することが可能である。
【0099】
あるいは、RYによる5中の6−NHBoc基のN−アルキル化は、3位のRスルファニル基を導入する前に実施することが可能である。この場合には、化合物7は、化合物9を介して得ることができる。
【0100】
スキーム3。Rのバリエーション(パート1)
【0101】
【化6】

【0102】
条件(記載されている試薬は、例に過ぎない):A:RY(Y=Cl、Br、p−トルエンスルホニルオキシ又はメタンスルホニルオキシ)/塩基。B:2−メルカプト−安息香酸メチルエステル/塩素。C:水酸化リチウム/水。D:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート/塩化アンモニウム/ジイソプロピルエチルアミン。E:トリフルオロメタンスルホン酸無水物。F:トリフルオロ酢酸。G:水素化アルミニウムリチウム。
【0103】
6−NRBoc化合物7は、XがSOである本発明の化合物に対する出発材料として使用することが可能である。酸化によって、スルホン10が得られ、スルホン10は脱保護して、本発明の化合物1(X=SO;R=H)とすることが可能である。必要に応じて、本発明の化合物1(R=H)は、R=(1C−4C)アルキル又はC(O)(1C−4C)アルキルである本発明の化合物を製造するためにN−アルキル化又はアシル化によってさらに加工してもよい。必要とされるアルキル化剤は市販されており、又は一般的な方法によって得ることが可能である。幾つかの事例では、それらは、一時的な保護を必要とする官能基を含有する。同様に、Rスルファニル基の導入に必要とされる試薬、例えば、スキーム1の脚注に挙げられているClSR化合物は、市販されており、又は、容易に入手可能な出発材料から、一般的な方法によって取得することが可能である。
【0104】
スキーム2は、様々な基Rを有する式1の化合物(R=メチル;R=H)の調製を可能とする想定可能な合成経路の例を表している。重要な工程には、カルバメート13の、N−メチル化合物14への還元、及び置換基R−CHの全種類の導入のために使用可能な合成中間体17のN−アルキル化を含む。
【0105】
スキーム3、スキーム4及びスキーム5は、Rが、オルト位において、1−ヒドロキシ(1C−4C)アルキル、C(O)(1C−4C)アルキル、CO(1C−4C)アルキル、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NORで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル基又は芳香族6員複素環である、本発明の化合物1の調製を可能とする合成経路の例を表す。例えば、6−NRBoc化合物9は、Rが2−(メトキシカルボニル)フェニル基、2−(ヒドロキシメチル)フェニル基、2−(カルバモイル)フェニル基又は2−シアノフェニル基(スキーム3)である本発明の化合物1に対する出発材料として役割を果たし得るメチルエステル19へと変換することが可能である。化合物のこれらの種類は、それぞれ、6−NHBoc基のN−アルキル化の後、保護基の除去によって、中間体23、24、25及び26から得ることも可能である。化合物27中のヒドロキシメチル基は、Rが2−ホルミルフェニルである化合物28を作製するために酸化してもよい(スキーム4)。後者は、有機金属剤[例えば、(1C−3C)アルキル臭化マグネシウム]と反応させて、化合物29(Rは、オルト位において、1−ヒドロキシ(1C−4C)アルキルで置換されるフェニル基である。)とすることが可能であり、続いて、化合物29は、Rがオルト位においてC(O)(1C−3C)アルキルで置換されたフェニルである化合物30へと酸化することができる。29及び30中の6−アミノ官能基の脱保護によって、本発明の化合物が得られる。例えば、(4C)アルキル臭化マグネシウムによる28の還元の後、酸化及び脱保護によって、Rがオルト位においてC(O(4C)アルキルで置換されたフェニルである本発明の方法が得られる。化合物28中のホルミル基は、ヒドロキシイミノメチル基へと変換してもよく、水酸基はさらにアセチル化してもよい(スキーム5)。それぞれ、31及び32中の6−NRBoc基の脱保護によって、Rが、オルト位において、CH=NOR[R=H又はC(O)(1C−4C)アルキル]で置換されたフェニル基である本発明の化合物が得られる。
【0106】
スキーム4 Rのバリエーション(パート2)。
【0107】
【化7】

【0108】
条件(記載されている試薬は、例に過ぎない。):A:過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム/4−メチルモルホリンN−オキシド。B:(1C−3C)アルキル臭化マグネシウム。C:トリフルオロ酢酸。
【0109】
スキーム5 Rのバリエーション(パート3)。
【0110】
【化8】

【0111】
条件(記載されている試薬は、例に過ぎない。):A:ヒドロキシルアミン塩酸塩。B:脱保護。C:(1C−4C)アルキルC(O)Y(Y=Cl又はBr)。
【0112】
スキーム6は、Rがオルト位においてC(O)(1C−4C)アルキル、CO(1C−4C)アルキル又はシアノで置換された、フェニル又は芳香族6員複素環である本発明の化合物1の調製を可能とする合成経路の別の例を表す。この手順での重要な工程は、ブロモ化合物33又は35のパラジウム触媒された反応である。
【0113】
スキーム6 Rのバリエーション(パート4)。
【0114】
【化9】

【0115】
条件(記載されている試薬は、例に過ぎない。):A:RY(Y=Cl、Br、p−トルエンスルホニルオキシ又はメタンスルホニルオキシ)/塩基。B:2−ブロモ−ベンゼンチオール/塩化スルフリル。C:テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)/シアン化亜鉛(II)[G=CN];又は1)ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)/(1−エトキシビニル)−トリブチルスズ、2)HCl[Gはアセチルである。]又はパラジウム触媒/一酸化炭素(1C−4C)アルキルOH[G=CO(1C−4C)アルキル]。D:トリフルオロ酢酸。
【0116】
、R、R10が、独立に、(1C−2C)アルキル、フルオロ又はクロロである本発明の化合物は、例えば、適切に置換された6−ニトロインドール化合物から調製することが可能である。例えば、4−メチル−6−ニトロインドールについては、WO 9218093、EP 460996を参照;4−クロロ−6−ニトロインドールについては、米国特許第5969155号を参照。あるいは、R、R、R10が、独立に、(1C−2C)アルキル、フルオロ又はクロロである本発明の化合物は、適切に置換された6−アミノインドール化合物から調製することが可能である。6−アミノ−4−メチルインドールについては、例えば、WO 9218093、EP 460996を参照;6−アミノ−5−メチルインドールについては、WO9218093、EP460996を参照;6−アミノ−7−メチルインドールについては、WO 9823610を参照;6−アミノ−5−フルオロインドールについては、WO 9218093;EP 460996;EP 409025、JP 63313770を参照。4−、5−又は7−置換された6−アミノインドールは、標準的な方法を用いて、本発明の化合物へと加工することが可能である。例えば、適切に置換された6−アミノインドール化合物は、6−アミノ基の選択的保護、インドール窒素のアルキル化及び6−アミノの脱保護を介して、スキーム1の化合物4へと変換することが可能であり、次いで、記載されているように、化合物4はさらに加工することが可能である。同様に、それらは、選択的な保護及び脱保護を介して、スキーム2の化合物12へと変換してもよく、次いで、化合物12はさらに加工することが可能である。あるいは、R、R、R10が、独立に、(1C−2C)アルキル、フルオロ又はクロロである本発明の化合物は、適切に置換された6−ブロモインドール化合物から調製することが可能である。例えば、6−ブロモ−5−フルオロインドールについては、US2004224973、WO2000012475を参照;6−ブロモ−5−メチルインドールについては、「Dobbs, A.P. et al, Synlett(1999)(10)1594−1596」を参照。4−、5−又は7−置換された6−ブロモインドールは、標準的な合成方法(例えば、Bachwald化学)を介して4−、5−又は7−置換された6−アミノインドールへと変換することが可能であり、ついで、上述のように、本発明の化合物へと加工することが可能である。
【0117】
本発明は、以下の実施例においてさらに記載されているが、以下の実施例は、いかなる意味においても、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0118】
(実施例1)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)−無水ジメチルホルムアミド(750mL)中の6−ニトロインドール(15.0g、92.6mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(油中50%分散液、4.8g、100mmol)を添加した。30分の撹拌後、1−ブロモメチル−3,5−ジフルオロ−ベンゼン(19.5g、94mmol)を添加した。撹拌を1時間継続し、反応混合物を水で反応停止した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。ろ過によって集められた白色固体を産生するために、粗生成物をヘプタンとともに撹拌して、1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−ニトロ−1H−インドール(33g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0119】
ii)−パラジウム炭素(10%、4.0g)を含有する、テトラヒドロフラン(750mL)と2−プロパノール(750mL)の混合物中の、前工程で得られた生成物(33g)の溶液を、一晩、水素下で撹拌した。セライト上で混合物をろ過し、減圧下でろ液を濃縮して、1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イルアミン(23g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0120】
iii)−1−メチル−2−ピロリジノン(750mL)及びトリエチルアミン(12.6、125mmol)の混合物中の、前工程で得られた生成物(23g、89.1mmol)の溶液を、二炭酸ジ−tert−ブチル(23.3g、107mmol)で処理した。反応混合物を一晩撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で反応を停止した。生成物をトルエン中に抽出し、合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(16.5g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0121】
iv)−ジクロロメタン(500mL)中の前工程で得られた生成物(16.5g、46mmol)の溶液に、2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(8.7g、46mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で反応を停止した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(23.5g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0122】
v)−ジメチルホルムアミド(100mL)中の、前工程で得られた生成物(10g、19.5mmol)の溶液を、ジメチルホルムアミド(60mL)中の水素化ナトリウム(油中の60%分散液、0.94g、23.5mmol)の懸濁液に滴加し、0℃まで冷却した。30分の撹拌後、ヨードメタン(1.34mL、21.5mmol)を添加し、1時間撹拌を継続した。混合物を水で反応停止し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(6.9g)が得られた。
【0123】
vi)−ジクロロメタン(200mL)中の前工程で得られた生成物(6.9g、13.1mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(19.5mL、263mmol)を添加し、0℃まで冷却した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び固体炭酸水素ナトリウムで反応を停止した。生成物をジクロロメタン中に抽出し、合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(5.2g)が得られた。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1Η,J=8.2及び1.2Hz),7.28(d,1H,J=8.2Hz),7.28(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.22(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.74(It,1H,J=8.2及び2.3Hz),6.67(m,2H),6.57(dd,1H,J=8.2及び1.0Hz),6.37(d,1H,J=2.0Hz),5.28(s,2H),3.83(bs,1H),2.84(s,3H)。
【0124】
(実施例2)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)−1−メチル−2−ピロリジノン(1000mL)中の6−ニトロインドール(23.5g、145mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、15.5g、319mmol)を、少しずつ添加した。45分の撹拌後、2−クロロメチル−ピリジン塩酸塩(28.2g、174mmol)を、少しずつ添加した。撹拌を1時間継続し、塩化アンモニウムの飽和水溶液中に反応混合物を注いだ。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1→酢酸エチル)によって、6−ニトロ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール(30g)が得られた。
【0125】
ii)−エタノール(96%、500mL)中の前工程で得られた生成物(28.0g、110.6mmol)の溶液を、60℃で加熱した。濃塩酸(18.2mL、221.2mmol)を添加した後、塩化スズ(II)二水和物(133g、586.3mmol)を添加した。反応混合物を、60℃で5時間撹拌した。冷却後、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び固体炭酸水素ナトリウムで反応を停止し、ろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル4:6→2:8)によって、1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン(19g)が得られた。
【0126】
iii)−実施例1のiiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(19g、85.2mmol)を、二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させ、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル2:8、若干のトリエチルアミンを含有)後、(1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(22.5g)を得た。
【0127】
iv)−前工程で得られた生成物(22.5g、69.9mmol)の無水ジエチルエーテル溶液(800mL)を、2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(13.3g、69.9mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中に注いだ。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1→3:7、若干のトリエチルアミンを含有)によって、[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(23.6g)を得た。
【0128】
v)−実施例1のvで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(7.05g、14.8mmol)をメチル化し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル6:4→1:1)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(6.94g)を得た。
【0129】
vi)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(6.94g、14.2mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル4:6)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン(5.13g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.63(dm,1H,J=5.1Hz),8.26(dd,1H,J=8.4及び1.4Hz),7.61(td,1H,J=7.8及び2.0Hz),7.32(s,1H),7.27(d,1H,J=8.6Hz),7.27(m,1H),7.22(ddd,1H,J=7.8,4.9及び1.0Hz),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.06(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),6.86(d,1H,J=7.8Hz),6.55(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.45(d,1H,J=2.0Hz),5.44(s,2H),3.79(bs,1H),2.82(s,3H)。
【0130】
(実施例3)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)−実施例2のiで記載した手順と類似の手順に従って、6−ニトロインドール(25g、154mmol)をアルキル化し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1)後に、6−ニトロ−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール(37.5g)を得た。3−クロロメチル−ピリジン塩酸塩をアルキル化剤として使用した。
【0131】
ii)−前工程で得られた生成物(20g、79mmol)を、エタノール(764mL)及び水(196mL)の混合物中に溶解した。固体塩化アンモニウム(30g、553mmol)及び鉄粉末(325メッシュ、9g、158mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱した。固体塩化アンモニウム(30g、553mmol)及び鉄粉末(325メッシュ、18g、316mmol)の追加の一部を添加し、一晩、加熱を継続した。反応混合物を冷却し、ダイカライト上でろ過し、残渣をエタノールで洗浄した。減圧下でろ液を濃縮して、残留物を、水と酢酸エチルの混合物とともに撹拌した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって、1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン(12.5g)が得られた。
【0132】
iii)−実施例1のiiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(12.5g、56.1mmol)を、二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させ、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1→酢酸エチル)後、(1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(11.0g)を得た。
【0133】
iv)−実施例2のivで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(11.0g、34.1mmol)を、2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリドと反応させ、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール8:2)後に、[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(15.0g)を得た。
【0134】
v)−無水ジメチルホルムアミド(278mL)中の前工程で得られた生成物(15.0g、31.5mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、1.55g、38.8mmol)を少しずつ添加し、0℃まで冷却した。30分の撹拌後、ヨードメタン(2.1mL、33.7mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、水の中に注いだ。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(トルエン→トルエン/アセトン8:2)によって、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10.5g)が得られた。
【0135】
vi)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(10.5g、21.4mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン8:2)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン(5.8g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.59(d,1H,J=2.3Hz),8.57(dd,1H,J=5.1及び1.8Hz),8.25(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.44(dt,1H,J=8.2及び1.9Hz),7.27(m,2H),7.26(d,1H,J=8.6Hz),7.23(s,1H),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),6.55(dd,1H,J=8.8及び1.9Hz),6.42(d,1H,J=1.9Hz),5.33(s,2H),3.82(bs,1H),2.84(s,3H)。
【0136】
(実施例4)
合成中間体メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
i)−無水テトラヒドロフラン(900mL)中の6−ニトロインドール(25g、154mmol)の溶液を、−78℃まで冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M溶液、67.0mL、169mmol)で処理した。20分の撹拌後、クロロ−トリイソプロピル−シラン(33.0mL、155mmol)を添加した。冷却槽を取り除き、反応混合物を2時間撹拌した。混合物を水で反応停止し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル95:5)によって、6−ニトロ−1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール(41.5g)が得られた。
【0137】
ii)−実施例3のiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(10g、31.5mmol)を、鉄粉末/塩化アンモニウムで還元し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル9:1)後に、1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−6−イル]−アミン(6.09g)を得た。
【0138】
iii)−ジイソプロピルエチルアミン(3.4mL、19.7mmol)を含有するジクロロメタン溶液(29.5mL)中の前工程で得られた生成物(5.68g、19.7mmol)の溶液を、0℃まで冷却した。クロロギ酸エチル(1.89mL、19.7mmol)をゆっくり添加した後、反応混合物を、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を水の中に注ぎ、生成物をジクロロメタン中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、(1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−6−イル)−カルバミン酸エチルエステル(7.58g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0139】
iv)−無水テトラヒドロフラン(48.8mL)中の前工程で得られた生成物(7.58g)の溶液を0℃まで冷却し、水素化アルミニウムリチウム(テトラヒドロフラン中の1M溶液、39mL、39mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間及び40℃で2時間撹拌し、次いで、硫酸ナトリウムの飽和水溶液で反応を停止した。ダイカライト上でこの混合物をろ過し、減圧下でろ液を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル8:2)によって、メチル−(1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−6−イル)−アミン(4。73g)が得られた。
【0140】
v)−実施例1のiiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(2.5g、8.28mmol)を、二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させ、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル98:2)後に、メチル−(1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−6−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.06g)を得た。
【0141】
vi)−ピリジン(1.4mL)を含有するジクロロメタン(100mL)中の前工程で得られた生成物(3.5g、8.81mmol)の溶液を、2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド(1.67g、8.81mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で反応を停止した。ジクロロメタンを一部除去し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.28g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0142】
vii)−無水テトラヒドロフラン(28mL)中の前工程で得られた生成物(5.28g)の溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M溶液、8.9mL、8.9mmol)を滴加した。この反応混合物を室温で30分間撹拌し、その後、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で反応を停止した。生成物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル8:2)によって、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.8g)が得られた。H−NMR(CDCl)δ8.72(bs,1H),8.27(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.50(d,1H,J=2.5Hz),7.42(d,1H,J=8.5Hz),7.25(ddd,1H,J=8.0,8.0及び1.5Hz),7.17(ddd,1H,J=7.0,7.0及び1.5Hz),7.05(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.93(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),3.32(s,3H),1.48(s,9H)。
【0143】
(実施例5)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例4)を出発材料(以降、出発インドールと称される。)として用いて、以下の生成物を調製した。
【0144】
(実施例5a)
[1−ベンジル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)−無水ジメチルホルムアミド(1.0mL)中の出発インドール(0.126g、0.316mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、0.0253g、0.63mmol)を添加し、0℃まで冷却した。30分の撹拌後、ブロモメチル−ベンゼン(0.0454mL、0.38mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、塩化アンモニウムの飽和水溶液で反応を停止した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)によって、[1−ベンジル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.146g)が得られた。
【0145】
ii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.146g、0.30mmol)を脱保護して、[1−ベンジル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(0.088g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.4及び1.6Hz),7.32(td,1H,J=8.2及び5.9Hz),7.27(d,1H,J=8.2Hz),7.26(m,1H),7.22(s,1H),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.04(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.99(m,2H),6.86(dt,1H,J=9.4及び2.0Hz),6.56(dd,1H,J=8.6及び2.3Hz),6.42(d,1H,J=2.0Hz),5.30(s,2H)33.80(bs,1H),2.83(s,3H)。
【0146】
(実施例5b)
[1−(2−フルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)無水ジメチルホルムアミド(2.5mL)中の出発インドール(0.200g、0.501mmol)の氷冷された溶液に、炭酸セシウム(0.180g、0.551mmol)を添加した。1時間の撹拌後、1−ブロモメチル−2−フルオロ−ベンゼン(0.060mL、0.501mmol)を添加し、反応混合物を2時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で、この混合物を反応停止し、酢酸エチルで生成物を抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、[1−(2−フルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルホニル)−1H−インドール−6−イル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.305g)を得た。この生成物は、さらなる精製を行わずに、以下の工程で使用した。
【0147】
ii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.100g、0.197mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル8:2)後に、[1−(2−フルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(0.058g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),7.22−7.34(m,4H),6.99−7.17(m,5H),6.55(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.53(d,1H,J=2.0Hz),5.35(s,2H),3.81(bs,1H),2.87(s,3H)。
【0148】
(実施例5c)
[1−(3−フルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
実施例5aで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。1−ブロモメチル−3−フルオロ−ベンゼンをアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.24(dd,1H,J=8.4及び1.4Hz),7.33(m,3H),7.26(d,1H,J=8.6Hz),7.25(m,1H),7.22(s,1H),7.21(m,1H),7.15(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.04(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.55(dd,1H,J=8.8及び2.0Hz),6.47(d,1H,J=2.0Hz),5.30(s,2H),3.79(bs,1H),2.84(s,3H)。
【0149】
(実施例5d)
[1−(4−フルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
実施例5bで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。1−ブロモメチル−4−フルオロ−ベンゼン(1.5当量)をアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),7.13−7.29(m,7H),7.05(d,1H,J=7.5Hz),7.03(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),6.55(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.44(d,1H,J=2.0Hz),5.27(s,2H),3.80(bs,1H),2.84(s,3H)。
【0150】
(実施例5e)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
実施例5bで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。塩基2当量を用いてアルキル化反応を行った。アルキル化剤として4−クロロメチル−ピリジン塩酸塩を使用した。H−NMR(CDCl)δ8.58(m,2H),8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.28(m,1H),7.28(d,1H,J=9.0Hz),7.24(S,1H),7.17(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.05(m,3H),6.57(dd,1H,J=8.6,及び2.3Hz),6.33(d,1H,J=2.3Hz),5.33(s,2H),3.83(bs,1H),2.81(s,3H)。
【0151】
(実施例5f)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリミジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
実施例5aで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。2−ブロモメチル−ピリミジン(2.7当量)をアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.72(d,2Η,J=4.9Hz),8.24(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.42(s,1H),7.24(m,2H),7.23(d,1H,J=8.2Hz),7.14(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.08(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.59(d,1H,J=2.0Hz),6.53(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),5.50(S,2H),3.80(bs,1H),2.85(s,3H)。
【0152】
(実施例5g)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリミジン−5−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
実施例5aで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。5−ブロモメチル−ピリミジンをアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ9.19(s,1H),8.61(s,2H),8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.27(m,1H),7.26(d,1H,J=8.6Hz),7.25(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.01(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.57(dd,1H,J=8.8及び2.0Hz),6.38(d,1H,J=2.0Hz),5.35(s,2H),3.87(bs,1H),2.84(S,3H)。
【0153】
(実施例5h)
[1−フラン−2−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
実施例5aで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。2−ブロモメチル−フラン(3当量)をアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.24(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.40(d,1H,J=2.0Hz),7.21−7.28(m,3H),7.14(dt,1H,J=7.0及び1.5Hz),7.02(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),6.60(d,1H,J=2.0Hz),6.55(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.36(dd,1H,J=3.5及び2.0Hz),6.32(d,1H,J=2.5Hz),5.24(s,2H),2.90(s,3H)。
【0154】
(実施例5i)
[1−フラン−3−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
実施例5aで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。3−ブロモメチル−フラン(3当量)をアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.24(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz)、7.41(s,1H),7.405(s,1H),7.25(d,1H,J=9.0Hz),7.24(m,1H),7.21(s,1H),7.14(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.01(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.56(m,2H),6.33(t,1H,J=1.2Hz),5.13(s,2H),2.89(s,3H)。
【0155】
(実施例5j)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−オキサゾール−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)−ジメチルホルムアミド(6.0mL)中の、オキサゾール−4−イルメタノール(0.200g、2.0mmol)及びトリエチルアミン(0.326mL,2.3mmol)の溶液を0℃まで冷却し、塩化メタンスルホニル(0.178mL、2.3mmol)で処理した。1時間の撹拌後、臭化リチウム(0.486g、5.6mmol)を添加し、撹拌をさらに1時間継続した。反応混合物を水で反応停止し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、4−ブロモメチル−オキサゾールを得た。この生成物は、以下の工程で直ちに使用した。
【0156】
ii)−実施例5aのiで記載した手順と類似の手順に従って、出発インドール(0.40g、1.0mmol)を、前工程で得られた臭化物でアルキル化し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル6:4)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルフェニル)−1−オキサゾール−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.355g)を得た。
【0157】
iii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.355g、0.74mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−オキサゾール−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン(0.125g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.24(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.90(s,1H),7.49(m,1H),7.28(s,1H),7.24(d,1H,J=9.0Hz),7.24(d,1H),7.14(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.02(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.55(m,2H),5.25(d,2H,J=0.8Hz),3.85(bs,1H),2.89(s,3H)。
【0158】
(実施例5k)
[1−イソオキサゾール−3−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
実施例5aで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。3−ブロモメチル−イソオキサゾールをアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.37(d,1H,J=2.0Hz),8.25(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.27(s,1H),7.25(m,1H),7.24(d,1H,J=9.8Hz),7.16(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.00(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),6.55(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.54(s,1H),6.15(d,1H,J=1.6Hz),5.40(s,2H),3.85(bs,1H),2.88(s,3H)。
【0159】
(実施例5l)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−チアゾール−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)無水1−メチル−2−ピロリジノン(2.5mL)中の出発インドール(0.200g、0.501mmol)の氷冷された溶液に、炭酸セシウム(0.326g、1.0mmol)を添加した。30分の撹拌後、4−クロロメチル−チアゾール塩酸塩(0.0852g、0.501mmol)を添加し、反応混合物を、室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウムの飽和水溶液で、この混合物を反応停止し、酢酸エチルで生成物を抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1)によって、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−チアゾール−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.210g)が得られた。
【0160】
ii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.210g、0.423mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン9:1)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−チアゾール−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン(0.137g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.84(d,1H,J=2.3Hz),8.25(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.30(s,1H),7.25(m,1H),7.25(d,1H,J=7.8Hz),7.15(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.04(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.96(m,1H),6.55(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.52(d,1H,J=2.0Hz),3.83(bs,1H),2.86(s,3H),5.49(d,2H,J=0.6Hz)。
【0161】
(実施例5m)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−オキサゾール−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)−無水テトラヒドロフラン(48mL)中のオキサゾール(1.0g、14.5mmol)の溶液に、−78℃で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、9.06mL、14.5mmol)を滴加した。30分間の撹拌後、ジメチルホルムアミド(11.2mL、145mmol)を添加し、反応混合物を、室温まで加温した。混合物を室温で4時間撹拌し、水で反応を停止し、塩酸(2M)で酸性にした。酢酸エチルを用いて、水層を抽出し、合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、オキサゾール−2−カルバルデヒドを得た。この生成物は、以下の工程で直ちに使用した。
【0162】
ii)−ジエチルエーテル(7.4mL)中の水素化アルミニウムリチウム(0.103g、4.3mmol)の懸濁液に、ジエチルエーテル(3.6mL)中の前工程の生成物(0.417g、4.3mmol)を添加した。反応混合物を一晩撹拌し、硫酸ナトリウムの飽和水溶液で反応を停止し、ダイカライト上でろ過した。硫酸ナトリウム上でろ液を乾燥させ、減圧下で濃縮して、オキサゾール−2−イル−メタノールを得た。
【0163】
iii)−実施例5jのiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた粗生成物(0.100g、1.01mmol)を、塩化メタンスルホニル及び臭化リチウムで処理し、2−ブロモメチルオキサゾールを得て、これを以下の工程で直ちに使用した。
【0164】
iv)−実施例5aのiで記載した手順と類似の手順に従って、水素化ナトリウム(0.022g、0.55mmol)を塩基として使用して、前工程で得られた臭化物(1mmol)で出発インドール(0.200g、0.50mmol)をアルキル化した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル8/2→1/1)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−オキサゾール−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.113g)を得た。
【0165】
v)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.050g、0.104mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル6/4→1/1)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−オキサゾール−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン(0.033g)を得た。H−NMR(DMSO)δ8.24(dd,1H,J=8.3及び1.3Hz),8.10(d,1H,J=0.7Hz),7.64(s,1H),7.48(ddd,1H,J=8.3,7.2及び1.3Hz),7.32(ddd,1H,J=8.3,7.2及び1.2Hz),7.22(d,1H,J=0.7Hz),7.00(d,1H,J=8.5Hz),6.92(dd,1H,J=8.3及び1.2Hz),6.56(d,1H,J=1.7Hz),6.49(dd,1H,J=8.5及び1.7Hz),5.68(q,1H,J=5.0Hz),5.60(s,2H),2.68(d,3H,J=5.2Hz)。
【0166】
(実施例5n)
[1−イソオキサゾール−5−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)−エタノール中の塩酸(5M)の溶液中に、イソオキサゾール−5−カルボン酸(0.500g、4.4mmol)を溶かし、5時間還流した。混合物を減圧下で濃縮して、イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルエステルを得て、以下の工程で直ちにこれを使用した。
【0167】
ii)−ジエチルエーテル(5.5mL)中の水素化アルミニウムリチウム(0.121g、3.2mmol)の懸濁液に、0℃で、ジエチルエーテル中の前工程で得られた生成物(0.450g、3.19mmol)を滴加した。室温及び還流温度で4時間撹拌した後、硫酸ナトリウムの飽和水溶液で反応混合物を反応停止し、ダイカライト上でろ過した。減圧下でろ液を濃縮し、出発材料と生成物の混合物を得た。反応を完結するために、上記手順を繰り返し、イソオキサゾール−5−イル−メタノール(0.300g)を得た。
【0168】
iii)−実施例5Jのiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた粗生成物(0.200g、2.0mmol)を、塩化メタンスルホニル及び臭化リチウムで処理し、5−ブロモメチル−イソオキサゾールを得て、これを以下の工程で直ちに使用した。
【0169】
iv)−実施例5aのiで記載した手順と類似の手順に従って、水素化ナトリウム(0.044g、1.1mmol)を塩基として使用して、前工程で得られた臭化物(2mmol)で出発インドール(0.400g、1.0mmol)をアルキル化した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)によって、[1−イソオキサゾール−5−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.145g)が得られた。
【0170】
v)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.145g、0.30mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3→6:4)後に、[1−イソオキサゾール−5−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(0.099g)を得た。H−NMR(DMSO)δ8.53(d,1H,J=1.7Hz),8.24(dd,1H,J=8.3及び1.3Hz),7.65(s,1H),7.48(ddd,1H,J=8.3,7.2及び1.3Hz),7.32(ddd,1H,J=8.3,7.2及び1.2Hz),7.01(d,1H,J=8.6Hz),6.91(dd,1H,J=8.3及び1.2Hz),6.61(d,1H,J=1.7Hz),6.50(dd,1H,J=8.6及び1.7Hz),6.43(d,1H,J=1.7Hz),5.68(q,1H,J=5.0Hz),5.66(s,2H),2.70(d,3H,J=5.0Hz)。
【0171】
(実施例5o)
メチル−[1−(3−メチル−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)−実施例5aのiで記載した手順と類似の手順に従って、出発インドール(0.100g、0.25mmol)を、水素化ナトリウム(0.011g、028mmol)を塩基として使用して、3−メチル臭化ベンジル(0.038mL、0.28mmol)でアルキル化して、メチル−[1−(3−メチル−ベンジル),−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。この生成物は、以下の工程で直ちに使用した。
【0172】
ii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.25mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル75:25)後に、メチル−[1−(3−メチル−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−アミン(0.070g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.24(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),7.21−7.28(m,3H),7.21(s,1H),7.15(ddd,1H,J=8.2,7.2及び1.2Hz)7.09−7.12(m,1H),7.04(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.98−7.02(m,2H),6.55(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.50(d,1H,J=2.0Hz),5.26(s,2H),3.80(bs,1H),2.85(s,3H),2.33(s,3H)。
【0173】
(実施例5p)
[1−(3−クロロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)−実施例5aのiで記載した手順と類似の手順に従って、水素化ナトリウム(0.011g、0.28mmol)を塩基として使用して、3−クロロベンジルブロミド(0.037mL、0.28mmol)で出発インドール(100mg、0.25mmol)をアルキル化した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)の後、[1−(3−クロロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.045g)が得られた。
【0174】
ii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.045g、0.086mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)後に、[1−(3−クロロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(0.024g)を得た。H−NMR(DMSO)δ8.25(dd,1H,J=8.3及び1.2Hz),7.22(s,1H),7.48(ddd,1H,J=8.3,7.2及び1.2Hz),7.30−7.42(m,4H),7.22(dt,1H,J=7.5及び1.3Hz),7.03(d,1H,J=8.5Hz),6.91(dd,1H,J=8.3及び1.0Hz),6.53(d,1H,J=1.6Hz),6.49(dd,1H,J=8.5及び1.6Hz),5.65(q,1H,J=5.0Hz),5.43(s,2H),2.66(d,3H,J=5.0Hz)。
【0175】
(実施例5q)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−(3−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−アミン
i)−実施例5aのiで記載した手順と類似の手順に従って、水素化ナトリウム(0.011g、0.28mmol)を塩基として使用して、1−ブロモメチル−3−トリフルオロメチル−ベンゼン(0.043mL、0.28mmol)で出発インドール(0.100g、0.25mmol)をアルキル化した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)によって、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−(3−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.099g)が得られた。
【0176】
ii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.099g、0.18mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル7:3)後に、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−(3−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−アミン(0.068g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.2及び1.5Hz),7.55−7.59(m,1H),7.44−7.49(m,2H),7.30−7.34(m,1H),7.24−7.29(m,2H),7.23(s,1H),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.2及び1.2Hz),7.02(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.56(dd,1H,J=8.5及び1.2Hz),6.41(d,1H,J=2.0Hz),5.36(s,2H),3.82(bs,1H),2.83(s,3H)。
【0177】
(実施例5r)
3−[6−メチルアミノ−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−インドール−1−イルメチル]−ベンゾニトリル
実施例5bで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。3−ブロモメチル−ベンゾニトリルをアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.3及び1.5Hz),7.61(dt,1H,J=7.7及び1.3Hz),7.47(t,1H,J=7.7Hz),7.44(bs,1H),7.38(bd,1H,J=7.7Hz),7.27−7.32(m,2H),7.22(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.3,7.1及び1.3Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.3Hz),6.57(dd,1H,J=8.7及び1.8Hz),6.36(d,1H,J=1.8Hz),5.35(s,2H),3.84(bs,1H),2.83(s,3H)。
【0178】
(実施例5s)
5−[6−メチルアミノ−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−インドール−1−イルメチル]−イソフタロニトリル。
実施例5bで記載した手順と同様の手順を用いて、表題化合物を調製した。5−ブロモメチル−イソフタロニトリル(Fisher,T.;Dershem,S.;Prewitt,M.;J.Org.Chem.;55;3;1990,pages 1040−1043を参照)をアルキル化剤として使用した。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.4及び1.3Hz),7.88(t,1H,J=1.3Hz),7.59(d,2H,J=1.3Hz),7.32(ddd,1H,J=8.4,7.2及び1.3Hz),7.31(d,1H,J=8.6Hz),7.21(s,1H),7.19(ddd,1H,J=8.4,7.2及び1.3Hz),7.01(dd,1H,J=8.4及び1.3Hz),6.60(dd,1H,J=8.6及び1.9Hz),6.27(d,1H,J=1.9Hz),5.40(s,2H),3.89(bs,1H),2.84(s,3H)。
【0179】
(実施例6)
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリル
方法1
i)−実施例1の工程vで記載した手順と類似の手順に従って、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1、工程iii;1.0g、2.79mmol)をメチル化し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル8:2)後に、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.01g)を得た。
【0180】
ii)−ジクロロメタン(10mL)中の2−メルカプト−安息香酸メチルエステル(0.186mL、1.35mmol)の溶液(10mL)を0℃まで冷却し、この溶液に塩素気体を2分間通気した。混合物を室温で15分間撹拌した。窒素を通気し、減圧下で混合物を濃縮した。ジクロロメタン(10mL)中の前工程で得られた生成物(0.50g、1.35mmol)の溶液(10mL)を、新たに調製された塩化スルフェニルに添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中にこの混合物を注ぎ、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによって、2−[6−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸メチルエステル(0.644g)が得られた。
【0181】
iii)−水(25mL)中の水酸化リチウム一水和物(0.322g、7.7mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(25mL)中の前工程で得られた生成物(0.544g、1.01mmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で一晩加熱し、冷却し、次いで、クエン酸の水溶液(3%)で中和した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル1:1)によって、2−[6−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸(0.195g)が得られた。
【0182】
iv)−ジクロロメタン(20mL)中の前工程で得られた生成物(0.195g、0.37mmol)の懸濁液を、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(0.179g、0.56mmol)、固体塩化アンモニウム(0.060g、1.12mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.195mL、1.12mmol)で処理し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中に混合物を注ぎ、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル3:7)によって、[3−(2−カルバモイル−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.144g)が得られた。
【0183】
v)−トリエチルアミン(0.147mL、1.05mmol)を含有する、ジクロロメタン(5mL)中の前工程で得られた生成物(0.144g、0.28mmol)の氷冷された溶液を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.093mL、0.55mmol)で処理した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで、室温で一晩撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中にこの混合物を注ぎ、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル3:7)によって、[3−(2−シアノ−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.061g)が得られた。
【0184】
vi)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.061g、0.12mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル6:4)後に、2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリル(0.026g)を得た。H−NMR(CDCl)δ7.57(dd,1H,J=7.5及び1.5Hz),7.34(d,1H,J=8.5Hz),7.22−7.29(m,2H),7.11(dt,1H,J=8.0及び1.5Hz),6.92(d,1H,J=8.5Hz),6.74(tt,1H,J=8.5及び2.5Hz),6.67(bd,2H,J=8.0Hz),6.58(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.35(d,1H,J=2.0Hz),5.27(s,2H),3.81(bs,1H),2.83(d,3H)。
【0185】
方法2
i)−ジクロロメタン(45mL)中の2−ブロモ−ベンゼンチオール(1.27g、6.69mmol)の溶液に、塩化スルフリル(1.08mL、13.4mmol)を添加した。この反応混合物を室温で15分間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた物質を、ジエチルエーテル中に溶解し、ジエチルエーテル(45mL)中の[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例6、方法1、工程i;2.50g、6.71mmol)の溶液に滴加した。反応混合物を3.5時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中に注いだ。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル9:1→8:2)によって、[3−(2−ブロモ−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.02g)が得られた。
【0186】
ii)−ジメチルホルムアミド(15mL)中の、前工程で得られた生成物(0.851g、1.52mmol)、シアン化亜鉛(II)(0.214g、1.83mmol)及びテトラキス(トリエチルホスフィン)パラジウム(0)(0.053g、0.0456mmol)を、マイクロ波装置(175W、150℃)中で8分間加熱した。反応混合物を水で反応停止した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル95:5→6:4)によって、[3−(2−シアノ−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.827g)が得られた。
【0187】
iii)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.825g、1.63mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル85:15→8:2)及び凍結乾燥(ジオキサン)後に表題化合物(0.388g)を得た。
【0188】
(実施例7)
2−(6−メチルアミノ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリル
i)−実施例6、方法2の工程iで記載した手順と類似の手順に従って、(1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例2、工程iii、1.44g、3.10mmol)を、2−メルカプト−安息香酸メチルエステル/塩化スルフリルと反応させ、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1)後に、2−(6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸メチルエステル(0.947g)を得た。
【0189】
ii)−実施例6、方法1の工程iiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.847g、1.73mmol)を鹸化して、2−(6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸(0.847g)を得た。
【0190】
iii)−実施例6、方法1の工程ivで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.847g、1.78mmol)をアミドに変換し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール9:1)後、[3−(2−カルバモイル−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.615g)を得た。
【0191】
iv)−実施例6、方法1の工程vで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.513g、1.08mmol)をシアノ化合物に変換し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール9:1)後に、[3−(2−シアノ−フェニルスルフェニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.150g)を得た。
【0192】
v)−実施例2の工程iで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.150g、0.33mmol)をメチル化し、カラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン8:2)後に、[3−(2−シアノ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.044g)を得た。
【0193】
vi)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.044g、0.090mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン8:2)及び凍結乾燥(アセトニトリル)後に、2−(6−メチルアミノ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−3−イルスルファニル)−ベンゾニトリル(0.018g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.62(bs,1H),7.61(dd,1H,J=7.5及び1.5Hz),7.57(dd,1H,J=7.5及び1.5Hz),7.34(d,1H,J=8.5Hz),7.33(s,1H),7.18−7.33(m,2H),7.10(dt,1H,J=7.5及び1.0Hz),6.94(d,1H,J=7.5Hz),6.85(d,1H,J=8.0Hz)6.56(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.43(d,1H,J=1.5Hz),5.43(s,2H),2.81(s,3H)。
【0194】
(実施例8)
1−{2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−フェニル}−エタノン
i)ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.076g、0.0672mmol)及び(1−エトキシビニル)トリブチルスズ(0.824mL、2.44mmol)を含有する、トルエン(無酸素、25mL)中の[3−(2−ブロモ−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例6、方法2、工程i;1.00g、1.79mmol)の溶液を、還流下で一晩加熱した。冷却後、塩酸(2M、15mL)を添加し、混合物を1時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で、この混合物を反応停止し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル9:1→85:15)によって、[3−(2−アセチル−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.245g)が得られた。
【0195】
ii)−アニソール(0.5mL)及びジクロロメタン(1mL)の混合物中の、前工程で得られた生成物(0.050g、0.096mmol)の懸濁液を、0℃まで冷却し、トリフルオロ酢酸(0.5mL)で処理した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中に注いだ。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。HPLC(アセトニトリル/水 4:6→9:1)によって、1−{2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−フェニル}−エタノン(0.010g)を得た。H−NMR(CDCl)δ7.30(d,1H,J=8.5Hz),7.14−7.21(m,3H),7.11(dt,1H,J=7.5及び1.0Hz),6.99(dd,1H,J=8.0及び1.0Hz),6.72(tt,1H,J=8.5及び2.5Hz),6.67(bd,2H),6.54(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.37(d,1H,J=1.5Hz),5.26(s,2H),2.84(s,3H),2.69(s,3H)。
【0196】
(実施例9)
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸メチルエステル
実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、2−[6−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸メチルエステル(実施例6、方法1、工程ii;0.100g、0.186mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール99:1→96:4)後に、表題化合物(0.069g)を得た。Η−NMR(DMSO−D)δ7.93(dd,1Η,J=7.8及び1.6Hz),7.80(m,1H),7.28(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.17(m,3H),6.97(m,2H),6.74(dd,1H,J=8.2及び0.8Hz),6.71(m,1H),5.48(s,2H),3.90(s,3H),2.87(s,3H)。
【0197】
(実施例10)
{2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル−フェニル}−メタノール
i)−ジエチルエーテルとテトラヒドロフランの混合物中の、2−[6−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−安息香酸メチルエステル(実施例6、方法1、工程ii;0.163g、0.30mmol)の溶液を、水素化アルミニウムリチウム(テトラヒドロフラン中1M溶液;0.3mL、0.3mmol)で処理した。1時間の撹拌後、反応混合物を、硫酸ナトリウムの飽和水溶液で反応停止した。混合物をろ過し、減圧下でろ液を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル9:1→2:8)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ヒドロキシメチル−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.146g)が得られた。
【0198】
ii)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.146g、0.29mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル1:1)後に表題化合物(0.044g)を得た。H−NMR(CDCl)δ7.36(dd,1H,J=7.4及び1.6Hz),7.32(d,1H,J=8.8Hz),7.17(s,1H),7.09(td,1H,J=7.2及び1.6Hz),7.04(td,1H,J=7.2及び1.6Hz),6.92(dd,1H,J=7.8及び1.4Hz),6.73(tt,1H,J=9.0及び2.0Hz),6.65(m,2H),6.55(dd,1H,J=8.4及び2.0Hz),6.34(d,1H,J=2.0Hz),5.25(s,2H),4.91(d,2H,J=6.6Hz),3.78(bs,1H),2.83(s,3H),2.12(t,1H,J=6.6Hz)。
【0199】
(実施例11)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(ピリジン−2−イルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)−ジクロロメタン(10mL)中のピリジン−2−チオール(0.072mg、0.65mmol)の溶液(10mL)を0℃まで冷却し、この溶液に塩素気体を2分間通気した。混合物を室温で15分間撹拌した。窒素を通気し、減圧下で混合物を濃縮した。ジクロロメタン(10mL)中の[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例6、方法1、工程i;0.20g、0.54mmol)の溶液を、新たに調製された塩化スルフェニルに添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中にこの混合物を注ぎ、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル1:1)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(ピリジン−2−イルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル及び[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(ピリジン−2−イルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(0.279g)の混合物が得られた。
【0200】
ii)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた混合物(0.234g)を、トリフルオロ酢酸で処理し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン→ヘプタン/酢酸エチル9:1→6:4)及び凍結乾燥後に表題化合物(0.120g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.41(bd,1H,J=5.5Hz),7.39(d,1H,J=8.5Hz),7.35(dt,1H,J=7.5及び2.0Hz),7.23(s,1H),6.93(ddd,1H,J=7.5,5.0及び1.0Hz),6.78(d,1H,J=8.5Hz),6.73(tt,1H,J=8.5及び2.5Hz),6.66(bd,2H,J=6.0Hz),6.58(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.36(d,1H,J=1.5Hz),5.27(s,2H),3.80(bs,1H),2.84(s,3H)。
【0201】
(実施例12)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(3−ニトロ−ピリジン−2−イルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)−無水テトラヒドロフラン(1mL)中の[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例6、方法1、工程i;0.50g、0.134mmol)の溶液を、同じ溶媒(1mL)中の3−ニトロ−2−ピリジン−2−イルスルファニルクロリド(0.031g、0.162mmol)の懸濁液に添加した。70℃で、10分間、マイクロ波装置中で反応混合物を加熱し、次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液中に注いだ。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル9/1→6/4)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(3−ニトロ−ピリジン−2−イルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.051g)が得られた。
【0202】
ii)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.051g、0.097mmol)を脱保護し、逆相HPLC(アセトニトリル/水4:6→8:2)後に表題化合物(0.011g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.48(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),8.46(dd,1H,J=4.5及び1.5Hz),7.24(d,1H,J=8.5Hz),7.20(s,1H),7.13(dd,1H,J=8.0及び4.5Hz),6.71(tt,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.64−6.68(m,2H),6.54(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.35(d,1H,J=1.5Hz),5.29(s,2H),2.84(s,3H)。
【0203】
(実施例13)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン
i)無水ジクロロメタン(82mL)中の[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1、工程v;2.06g、3.91mmol)の溶液に、m−クロロ過安息香酸(約75%、2.03g、約8.8mmol)を添加した。室温での10分の撹拌後、反応混合物を、亜硫酸水素ナトリウムの飽和水溶液中に注いだ。生成物をジクロロメタン中に抽出し、合わせた有機相を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、水及び塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル3:1→6:4)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.896g)が得られた。
【0204】
ii)−実施例1の工程viで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(1.86g、3.34mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1)後に表題化合物(1.03g)を得た。H−NMR(DMSO−D)δ8.27−8.30(m,1H),8.14(s,1H),7.91−7.98(m,1H),7.82−7.89(m,2H),7.44(d,1H,J=8.5Hz),7.17(tt,1H,J=9.2及び2.2Hz),7.04(bd,2H,J=8.5Hz),6.62(dd,1H,J=8.7及び2.0Hz),6.49(d,1H,J=2.0Hz),5.80(q,1H,J=5.0Hz),5.49(s,2H),2.64(d,3H,J=5.0Hz)。
【0205】
(実施例14)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルホニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
それぞれ、実施例13のi及び実施例1のviで記載した手順と同様の手順に従って、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例2、工程v)から調製した。H−NMR(CDCl)δ8.61(dm,1H,J=4.7Hz),8.39(dd,1H,J=7.8及び1.4Hz),7.86(s,1H),7.70(m,1H),7.66(d,1H,J=8.6Hz),7.65(m,2H),7.60(m,1H),7.22(ddd,1H,J=7.8,5.1及び0.8Hz),6.92(d,1H,J=7.8Hz),6.63(dd,1H,J=8.8及び2.0Hz),6.38(d,1H,J=2.0Hz),5.42(s,2H),3.81(bs,1H),2.77(s,3H)。
【0206】
(実施例15)
実施例1のviに記載した手順と同様の手順に従って、以下の合成中間体を作製した。
【0207】
(実施例15a)
1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミン
1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1、工程iv;23.5g、46mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル1:1)の後、表題化合物(15.2g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),7.24−7.32(m,3H),7.17(dt,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.01(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),6.75(tt,1H,J=8.0及び2.5Hz),6.65(dd,1H,J=7.5及び2.0Hz),6.61(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.54(d,1H,J=2.0Hz),5.26(s,2H),3.73(bs,2H)。
【0208】
(実施例15b)
3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン
[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例2、工程iv;3.4g、6.3mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル2:8→酢酸エチル、若干のトリエチルアミンを含有)の後、表題化合物(1.54g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.62(bd,1H,J=5.0Hz),8.26(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),7.61(dt,1H,J=7.5及び2.0Hz),7.34(s,1H),7.25−7.30(m,2H),7.22(ddd,1H,J=7.5,5.0及び1.0Hz),7.16(ddd,1H,J=8.0,7.0及び1.0Hz),7.05(dd,1H,J=8.0及び1.0Hz),6.86(d,1H,J=8.0Hz),6.63(d,1H,J=1.5Hz),6.60(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),5.41(s,2H),3.70(bs,2H)。
【0209】
(実施例15c)
3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン
[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例3、工程iv;5.96g、12.5mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル/エタノール4:4:1)の後、表題化合物(1.50g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.55−8.60(m,2H),8.26(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.42(dt,1H,J=8.0及び1.5Hz),7.24−7.33(m,3H),7.17(ddd,1H,J=8.0,7.0及び1.0Hz),7.01(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),6.60(m,2H),6.59(s,1H),5.30(s,2H)。
【0210】
(実施例16)
合成中間体2−[6−アミノ−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル−ベンゾニトリルの調製
i)−実施例6、方法2のiで記載した手順と類似の手順に従って、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1、工程iii;4.00g、11.2mmol)を、2−ブロモベンゼンスルフェニルクロリドと反応させ、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル95:5→9:1)後に、[3−(2−ブロモ−フェニルスルフェニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.55g)を得た。
【0211】
ii)−実施例6、方法2のiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(2.00g、3.67mmol)を、シアン化亜鉛(II)/テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と反応させ、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル95:5→7:3)後に、[3−(2−シアノ−フェニルスルファニル)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.19g)を得た。
【0212】
iii)−実施例1のviで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(1.19g、2.42mmol)を脱保護し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル3:1→63:35)後に表題化合物(0.426g)を得た。H−NMR(CDCl)δ7.58(dd,1Η,J=7.7及び0.5Hz),7.34(dd,1H,J=8.5及び0.5Hz),7.12(dt,1H,J=7.5及び1.2Hz),6.93(ddd,1H,J=8.2,1.0及び0.5Hz),6.74(tt,1H,J=8.7及び2.2Hz),6.62−6.66(m,2H),6.62(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.52(d,1H,J=1.7Hz),5.23(s,2H),3.71(bs,2H)。
【0213】
(実施例17)
合成中間体2−(6−アミノ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−3−イルスルファニル)−ベンゾニトリルの調製
i)−実施例6、方法2のiで記載した手順と類似の手順に従って、(1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例2、工程iii;1.44g、3.10mmol)を、2−ブロモベンゼンスルフェニルクロリドと反応し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル6:4)後に、[3−(2−ブロモ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.715g)を得た。
【0214】
ii)−実施例6、方法2のiiで記載した手順と類似の手順に従って、前工程で得られた生成物(0.715g、1.40mmol)を、シアン化亜鉛(II)/テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と、マイクロ波装置(225W、200℃)中で20分間反応させ、カラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン8:2)後に表題化合物(0.217g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.63(m,1H),7.72−6.50(m,11H),5.39(s,2H),3.69(bs,2H)。
【0215】
(実施例18)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−ジメチル−アミン
炭酸ナトリウム(0.657g、6.08mmol)を含有するエタノールとテトラヒドロフランの混合物中の1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15a;2.5g、6.1mmol)の溶液に、ヨードメタン(0.568mL、9.12mmol)を添加した。還流下で一晩、反応混合物を加熱し、濃縮した。水を添加し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル8:2)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン(0.647g)及び[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−ジメチル−アミン(0.815g)が得られた。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),7.35(d,1H,J=8.6Hz),7.27(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.25(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.78(dd,1H,J=8.6及び2.3Hz),6.74(tt,1H,J=8.6及び2.3Hz),6.68(m,2H),6.48(4,1H,J=2.3Hz),5.29(s,2H),2.95(s,6H)。
【0216】
(実施例19)
実施例18で記載した手順と同様の手順に従い、及び1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15a)又は3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15b)又は3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15c)を出発材料として使用して、以下の生成物を調製した。
【0217】
(実施例19a)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−エチル−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),7.73(s,1H),7.48(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.33(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.18(tt,1H,J=9.4及び2.7Hz),7.01(d,1H,J=8.6Hz),6.99(m,2H),6.92(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.55(d,1H,J=1.9Hz),6.50(dd,1H,J=8.6及び1.9Hz),5.55(t,1H,J=5.1Hz),5.43(bs,2H),3.02(m,2H),1.15(t,3H,J=7.4Hz)。
【0218】
(実施例19b)
アリル−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),7.28(m,1H),7.23(s,1H),7.27(d,1H,J=7.8Hz),7.17(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.4Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.75(tt,1H,J=9.0及び2.4Hz),6.67(m,2H),6.57(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.40(d,1H,J=2.0Hz),5.94(ddt,J=17.2,10.6及び5.5Hz),5.27(dq,1H,J=16.4及び1.6Hz),5.26(S32H),5.15(dq,1H,J=10.6及び1.6Hz),3.90(bs,1H),3.77(d,2H,J=5.1Hz)。
【0219】
(実施例19c)
ジメチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.63(dm,1H,J=5.1Hz),8.26(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),7.61(td,1H,J=7.8及び2.0Hz),7.345(s,1H),7.34(d,1H,J=8.6Hz),7.26(m,1H),7.22(dd,1H,J=7.8及び4.7Hz),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.2Hz),7.07(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.87(d,1H,J=8.2Hz),6.77(dd,1H,J=8.6及び2.3Hz),6.56(d,1H,J=2.3Hz),5.45(s,2H),2.94(s,6H)。
【0220】
(実施例19d)
エチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.62(dm,1H,J=5.1Hz),8.26(dd,1H,J=7.8及び1.2Hz),7.61(td,1H,J=7.8及び2.0Hz),7.31(s,1H),7.27(m,1H),7.26(d,1H,J=8.2Hz),7.22(dd,1H,J=7.8及び5.1Hz),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.8及び1.2Hz),7.07(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.86(d,1H,J=8.6Hz),6.54(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.46(d,1H,J=2.0Hz),5.43(s,2H),3.63(bs,1H),3.12(q,2H,J=7.4Hz),1.24(t,3H,J=7.4Hz)。
【0221】
(実施例19e)
ジメチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.60(d,1H,J=2.0Hz),8.57(dd,1H,J=5.1及び1.2Hz),8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.44(dt,1H,J=8.2及び2.0Hz),7.33(d,1H,J=8.6Hz),7.28(m,1H),7.26(m,1H),7.26(s,1H),7.16(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.77(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.53(d,1H,J=2.0Hz),5.54(s,2H),2.95(s,6H)。
【0222】
(実施例20)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−アセトニトリル
無水ジメチルホルムアミド(15mL)中の、1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15a;3.2g、7.79mmol)の氷冷された溶液に、炭酸セシウム(3.8、11.7mmol)を添加した。15分の撹拌後、ブロモアセトニトリル(7.4g、62.3mmol)を添加し、反応混合物を、80℃で2時間加熱した。混合物を水で反応停止し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン95:5)及びアセトニトリルからの結晶化によって、表題化合物(0.42g)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.27(dd,1H,J=8.4及び1.6Hz),7.37(d,1H,J=8.6Hz),7.32(s,1H),7.31(ddd,1H,J=8.4,7.4及び1.6Hz),7.19(ddd,1H,J=8.4,7.4及び1.6Hz),6.99(dd,1H,J=8.4及び1.6Hz),6.76(tt,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.67(m,2H),6.64(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.54(d,1H,J=2.0Hz),5.32(s,2H),4.13(d,2H,J=6.6Hz),4.04(t,1H,J=6.6Hz)。
【0223】
(実施例21)
実施例20で記載した手順と同様の手順に従い、及び1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15a)又は3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15b)又は3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15c)又は2−[6−アミノ−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル−ベンゾニトリル(実施例16)又は2−(6−アミノ−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−3−イルスルファニル)−ベンゾニトリル(実施例17)を出発材料として使用して、以下の生成物を調製した。
【0224】
(実施例21a)
1−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−プロパン−2−オン
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、クロロアセトン(2.5当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.6及び1.6Hz),7.30(d,1H,J=8.8),7.26(m,1H),7.24(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.01(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),6.75(tt,1H,J=8.8及び2.0Hz),6.66(m,2H),6.59(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.33(d,1H,J=2.0Hz),5.28(s,2H),4.68(t,1H,J=4.7Hz),4.00(d,2H,J=4.7Hz),2.26(s,3H)。
【0225】
(実施例21b)
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−エタノール
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、80−100℃で、2−ブロモエタノール(2.2当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.29(d,1H,J=8.6Hz),7.28(m,1H),7.24(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.02(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.75(tt,1H,J=8.8及び2.3Hz),6.66(m,2H),6.61(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.45(d,1H,J=2.0Hz),5.27(s,2H),4.08(bs,1H),3.85(q,2H,J=5.1Hz),3.30(t,2H,J=5.5Hz),1.66(t,1H,J=5.5Hz)。
【0226】
(実施例21c)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−(2−メトキシ−エチル)−アミン
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、100℃で、1−ブロモ−2−メトキシ−エタン(1.1当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.4及び1.6Hz),7.28(d,1H,J=9.0Hz),7.28(m,1H),7.23(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.02(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.74(tt,1H,J=8.8及び2.3Hz),6.66(m,2H),6.59(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.42(d,1H,J=2.0Hz),5.27(s,2H),4.16(bs,1H),3.61(t,2H,J=5.5Hz),3.38(s,3H),3.27(t,2H,J=5.5Hz)。
【0227】
(実施例21d)
[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミノ]−アセトニトリル
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、ブロモアセトニトリル(1.5当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.63(ddd,1H,J=5.1,1.8及び1.0Hz),8.26(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.63(td,1H,J=7.9及び1.8Hz),7.41(s,1H),7.35(d,1H,J=8.9Hz),7.29(ddd,1H,J=8.5,7.1及び1.5Hz),7.24(ddd,1H,J=7.7,4.8及び1.0Hz),7.18(ddd,1H,J=8.6,7.3及び1.5Hz),7.01(dd,1H,J=8.3及び1.2Hz),6.94(dt,1H,J=8.1及び1.0Hz),6.66(d,1H,J=2.0Hz),6.61(dd,1H,J=8.6及び2.2Hz),5.46(s,2H),4.12(d,2H,J=7.1Hz),4.01(t,1H,J=7.5Hz)。
【0228】
(実施例21e)
(2−メトキシ−エチル)−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
アルキル化は、1.0当量の塩基を用いて、ジメチルアセトアミド中、100−140℃で、1−ブロモ−2−メトキシ−エタン(1.1当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.62(dm,1H,J=8.2Hz),8.25(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.61(td,1H,J=7.8及び2.0Hz),7.32(s,1H),7.27(d,1H,J=8.6Hz),7.27(m,1H),7.22(ddd,1H,J=7.8,4.9及び1.0Hz),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.06(dd,1H,J=8.6及び1.6Hz),6.85(d,1H,J=8.2Hz),6.58(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.50(d,1H,J=2.0Hz),5.43(s,2H),3.59(t,2H,J=5.,1Hz),3.37(s,3H),3.25(t,2H,J=5.1Hz),1.58(bs,1H)。
【0229】
(実施例21f)
(2−メトキシ−エチル)−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン
アルキル化は、1.2当量の塩基を用いて、トルエン−4−スルホン酸2−メトキシ−エチルエステル(1.7当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.59(d,1H,J=2.0Hz),8.57(dd,1H,J=5.0及び2.0Hz),8.25(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.43(dt,1H,J=8.0及び2.0Hz),7.21−7.31(m,4H),7.16(ddd,1H,J=8.0,7.0及び1.0Hz),7.02(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),6.58(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.46(d,1H,J=2.0Hz),5.32(s,2H),3.61(t,2H,J=5.5Hz),3.38(s,3H),3.27(t,2H,J=5.5Hz)。
【0230】
(実施例21g)
2−[6−(シアノメチル−アミノ)−1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリル
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、ブロモアセトニトリル(1.5当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ7.59(dd,1Η,J=7.3及び1.5Hz)7.44(d,1H,J=8.7Hz),7.34(s,1H),7.23−7.32(m,1H),7.13(dt,1H,J=7.5及び1.0Hz),6.92(dd,1H,J=8.2及び1.0Hz),6.76(tt,1H,J=8.7及び2.2Hz),6.68(m,2H),6.64(dd,1H,J=8.7及び2.0Hz),6.52(d,1H,J=2.0Hz),5.30(s,2H),4.12(d,1H,J=5.0Hz),4.02(t,1H,J=5.0Hz。
【0231】
(実施例21h)
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリル
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、2−ブロモエタノール(1.5当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ7.58(dd,1H,J=7.7及び1.5Hz),7.36(d,1H,J=8.7Hz),7.24−7.32(m,2H),7.11(dt,1H,J=7.5及び1.2Hz),6.93(d,1H,J=8.0Hz),6.74(tt,1H,J=8.5及び2.4Hz),6.60−6.69(m,3H),6.43(d,1H,J=1.8Hz),5.25(s,2H),4.08(bs,1H),3.85(bs,2H),3.30(m,2H)。
【0232】
(実施例21i)
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリル
アルキル化は、1.1当量の塩基を用いて、トルエン−4−スルホン酸2−メトキシ−エチルエステル(2.2当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ7.58(dd,1H,J=7.5及び1.5Hz),7.38(d,1H,J=8.5Hz),7.28(dd,1H,J=7.5及び1.5Hz),7.25(d,1H,J=8.5Hz),7.11(dt,1H,J=7.5及び1.0Hz),6.93(d,1H,J=7.5Hz),6.75(tt,1H,J=8.4及び2.5Hz),6.65(bd,2H,J=5.5Hz),6.60(dd,1H,J=8.9及び2.0Hz),6.40(d,1H,J=2.0Hz),5.25(s,2H),4.12(bs,1H),3.61(t,2H,J=5.0Hz),3.38(s,3H),3.27(t,2H,J=5.0Hz)。
【0233】
(実施例21j)
[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イルアミノ]−アセトニトリル
アルキル化は、塩基1.5当量を用いて、ブロモアセトニトリル(2当量)によって行った。H−NMR(CDCl)δ8.56−8.65(m,2Η),8.26(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),7.50(bd,1H,J=7.7Hz),7.35(d,1H,J=8.5Hz),7.32(s,1H),7.27−7.32(m,2H),7.18(ddd,1H,J=8.2,7.2及び1.0Hz),6.98(dd,1H,J=8.3及び1.0Hz),6.59−6.65(m,2H),5.37(s,2H),4.13(S,2H)。
【0234】
(実施例21k)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミン
ジメチルホルムアミド(1mL)中の、1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミン(実施例15a;0.103g、0.25mmol)とトリフルオロアセトアルデヒドエチルヘミアセタール(0.023mL、0.25mmol)の混合物を、マイクロ波装置(200W、100℃)中で、1時間加熱した。トリフルオロアセトアルデヒドエチルヘミアセタール反応混合物の別の当量の添加後、マイクロ波装置(200W、100℃)中で、さらに1時間加熱した。水素化シアノホウ素ナトリウム(0.016g、0.25mmol)を添加した。反応混合物を、室温で3時間撹拌し、次いで、酢酸エチル中に注ぎ、塩酸水溶液(0.1M)、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び塩水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。逆相HPLC(アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸47/50/3→97/0/3)によって、[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミン(0.008g)が得られた。H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.2Hz),7.33(d,1H,J=8.5Hz),7.26−7.31(m,2H),7.18(ddd,1H,J=8.2,7.2及び1.1Hz),7.00(dd,1H,J=8.2及び1.1Hz),6.76(tt,1H,J=8.7及び2.2Hz),6.64−6.68(m,2H),6.62(dd,1H,J=8.5及び2.0Hz),6.50(d,1H,J=2.0Hz),5.29(s,2H),3.77(q,2H,J=8.9Hz)。
【0235】
(実施例22)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1、工程iv)、[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例2、工程iv)又は[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例3、工程iv)を出発物質として使用し、実施例1の工程v及びviに記載されている手順と同様の手順に従い、以下の生成物を調製した。
【0236】
(実施例22a)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−プロピル−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.4及び1.6Hz),7.27(m,1H),7.26(d,1H,J=8.6Hz),7.22(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.03(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),6.74(tt,1H,J=8.8及び2.3Hz),6.67(m,2H),6.55(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.37(d,1H,J=2.0Hz),5.27(s,2H),3.73(bs,1H),3.06(t,2H,J=7.2Hz),1.65(hextet,2H,J=7.2Hz),1.00(t,3H,J=7.2Hz)。
【0237】
(実施例22b)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−プロプ−2−イニル−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.31(d,1H,J=8.6Hz),7.28(m,1H),7.26(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.01(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.74(tt,1H,J=8.8及び2.3Hz),6.70(m,2H),6.61(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.55(d,1H,J=2.0Hz),5.29(s,2H),4.00(m,1H),3.95(m,2H),2.19(t,1H,J=2.3Hz)。
【0238】
(実施例22c)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−(2−メチル−アリル)−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.25(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),7.28(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.25(d,1H,J=8.6Hz),7.23(s,1H),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.04(dd,1H,J=8.2及び1.4Hz),6.75(tt,1H,J=8.8及び2.3Hz),6.67(m,2H),6.56(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.36(d,1H,J=2.0Hz),5.24(s,2H),4.94(s,1H),4.86(q,1H,J=1.2Hz),4.00(bs,1H),3.67(s,2H),1.76(s,3H)。
【0239】
(実施例22d)
シクロプロピルメチル−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−アミン
H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.6及び1.6Hz),7.27(d,1H,J=8.2Hz),7.27(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.22(s,1H),7.16(ddd,1H,J=8.2,7.4及び1.6Hz),7.02(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.74(tt,1H,J=9.0及び2.3Hz),6.66(m,2H),6.57(dd,1H,J=8.4及び2.0Hz),6.36(d,1H,J=2.0Hz),5.26(s,2H),3.94(bs,1H),2.94(d,2H,J=7.0Hz),1.09(m,1H),0.46(dd,1H,J=5.9及び4.7Hz),0.44(dd,1H,J=5.9及び4.7Hz),0.24(t,1H,J=4.7Hz),0.23(t,1H,J=4.7Hz)。
【0240】
(実施例22e)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−酢酸メチルエステル。
【0241】
H−NMR(CDCl)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),7.31(d,1H,J=8.6Hz),7.28(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.25(s,1H),7.17(ddd,1H,J=8.6,7.4及び1.6Hz),7.01(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),6.75(tt,1H,J=8.8及び2.3Hz),6.66(m,2H),6.60(dd,1H,J=8.6及び2.0Hz),6.36(d,1H,J=2.0Hz),5.27(s,2H),4.38(t,1H,J=5.9Hz),3.92(d,2H,J=5.5Hz),3.77(s,3H)。
【0242】
(実施例23)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミンの塩酸塩
アセトン(350−400mL)中のメチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン(実施例2、5.14g、13.2mmol)の溶液を、塩酸(メタノール中の2M溶液;20mL、40mmol)で処理した。生成物は、直ちに沈殿を始める。ろ過により結晶を集めて、アセトン及びペンタンで洗浄し、減圧下で乾燥し、メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミンの塩酸塩(5.62g)を得た。H−NMR(CDOD)δ8.80(dm,1H,J=5.7Hz),8.32(td,1H,J=8.1及び1.6Hz),8.26(dd,1H,J=8.4及び1.6Hz),8.03(s,1H),7.84(m,1H),7.82(m,1H),7.62(d,1H,J=8.8Hz),7.51(d,1H,J=8.2Hz),7.36(ddd,1H,J=8.4,7.4及び1.6Hz),7.30(ddd,1H,J=8.4,7.4及び1.5Hz),7.27(dd,1H,J=8.7及び2.0Hz),6.98(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),5.98(bs,2H),3.11(s,3H)。
【0243】
(実施例24)
実施例23に記載した手順と同様の手順に従って、以下の生成物を調製した。
【0244】
(実施例24a)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミンの塩酸塩
遊離塩基から調製した(実施例1)。H−NMR(CDOD)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び1.6Hz),8.01(s,1H),7.65(d,1H,J=2.0Hz),7.60(d,1H,J=8.6Hz),7.34(m,1H),7.28(m,1H),7.24(dd,1H,J=8.8及び2.0Hz),6.92(tt,1H,J=9.4及び2.3Hz),6.89(dd,1H,J=7.8及び1.6Hz),6.86(m,2H),5.62(s,2H),3.10(s,3H)。
【0245】
(実施例24b)
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−ジメチル−アミンの塩酸塩
遊離塩基(実施例18)から調製した。H−NMR(CDOD)δ8.26(dd,1H,J=8.2及び2.0Hz),7.98(s,1H),7.74(bs,1H),7.59(d,1H,J=8.8Hz),7.30(m,3H),6.90(m,4H),5.62(s,2H),4.89(s,6H)。
【0246】
(実施例24c)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミンの塩酸塩
遊離塩基から調製した(実施例3)。H−NMR(CDOD)δ8.81(m,1H),8.80(d,1H,J=5.4Hz),8.34(d,1H,J=8.5Hz),8.27(dd,1H,J=8.1及び1.6Hz),8.04(s,1H),7.98(dd,1H,J=8.1及び5.8Hz),7.80(d,1H,J=1.9Hz),7.60(d,1H,J=8.5Hz),7.36(ddd,1H,J=8.5,7.8及び1.6Hz),7.29(ddd,1H,J=8.5,7.8及び1.6Hz),7.25(dd,1H,J=8.1及び1.9Hz),6.94(dd,1H,J=8.1及び1.9Hz),5.86(s,2H),3.12(s,3H),2.77(bs,1H)。
【0247】
(実施例24d)
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−4−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミンの塩酸塩
遊離塩基から調製した(実施例5e)。H−NMR(CDOD)δ8.57(d,2H,J=6.0Hz),8.25(dd,1H,J=8.0及び1.5Hz),7.39(s,1H),7.40(d,1H,J=9.0Hz),7.38−7.31(m,3H),7.28(dt,1H,J=8.5及び1.5Hz),7.09(bs,1H),6.99(dd,1H,J=8.5及び1.5Hz),6.95(dd,1H,J=9.0及び1.5Hz),5.69(s,2H),2.92(s,3H)。
【0248】
(実施例25)
アンドロゲン活性。
【0249】
その中でMMTVプロモーターがルシフェラーゼレポーター遺伝子に連結されている、ヒトアンドロゲン受容体発現プラスミドとレポータープラスミドを安定に形質移入されたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞のインビトロバイオアッセイ中で、本発明の化合物のアンドロゲン活性(効力)を測定した。細胞株CHO−AR−pMMTV−LUCIG12−A5−CAは、Schoonen et al.(J. Steroid Biochem. Molec. Biol. 2002; 74: 213−222)に記載されている。化合物のアンドロゲン受容体活性は、0.1μmol/Lのオナプリストンの存在下で測定した。100nmol/L DHTの存在下での最大効力を100%として設定した。効力は、DHT活性のパーセントとして表される。結果は、表1にまとめられている。
【0250】
【表1】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物又はこの塩。
【化1】

(式中、
Xは、S又はSOであり;
は、(1C−6C)アルキル、(3C−6C)アルケニル又は(3C−6C)アルキニルであり(それぞれ、(3C−6C)シクロアルキル、OH、OC(O)(1C−4C)アルキル、(1C−4C)アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ホルミル、C(O)(1C−4C)アルキル、COH、CO(1C−4C)アルキル、C(O)NR、S(O)(1C−4C)アルキル又はS(O)(1C−4C)アルキルで必要に応じて置換されている。);
は、水素、(1C−4C)アルキル又はC(O)(1C−4C)アルキルであり;
は、(1C−4C)アルキル、(1C−4C)フルオロアルキル、(1C−4C)アルコキシ、(1C−4C)フルオロアルコキシ、ハロゲン、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は
は、(1C−4C)アルキル、(1C−4C)フルオロアルキル、(1C−4C)アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
は、オルト位において、1−ヒドロキシ(1C−4C)アルキル、(1C−4C)アルコキシ、C(O)(1C−4C)アルキル、CO(1C−4C)アルキル、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NORで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル基若しくは芳香族6員複素環であり;又は、
は、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル又はハロゲンで必要に応じて置換された2−ピリジルであり;
及びRは、独立に、水素又は(1C−4C)アルキルであり;
は、水素又はC(O)(C1−C4)アルキルであり;
、R、R10は、独立に、水素、(1C−2C)アルキル、フルオロ又はクロロである。)
【請求項2】
、R、R10が水素であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、水素、(1C−2C)アルキル又はC(O)CHであり;
が、3−、4−若しくは5位において、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル、(1C−2C)アルコキシ、(1C−2C)フルオロアルコキシ、ハロゲン、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は
が、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル、(1C−2C)アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NORで置換され、及び(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じてさらに置換された、フェニル基若しくは芳香族6員複素環であり;又は
は、(1C−2C)アルキル、(1C−2C)フルオロアルキル若しくはハロゲンで必要に応じて置換された2−ピリジルであり;
は、水素又はC(O)(C1−C2)アルキルであることを特徴とする、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
XがSであり;
が、(1C−4C)アルキル、(3C−6C)アルケニル又は(3C−6C)アルキニルであり(それぞれ、(3C−6C)シクロアルキル、OH、OC(O)(1C−2C)アルキル、(1C−2C)アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ホルミル、C(O)(1C−2C)アルキル、COH又はCO(1C−2C)アルキルで必要に応じて置換されている。);
が、3−、4−若しくは5位において、メチル、CF、メトキシ、OCF、フルオロ、クロロ、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;又は
が、メチル、CF、メトキシ、フルオロ、クロロ若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NOHで置換された、フェニル基若しくは芳香族6員複素環であり;又は
が、メチル、CF、フルオロ若しくはクロロで必要に応じて置換された2−ピリジルであることを特徴とする、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が水素であることを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が、3−、4−若しくは5位において、メチル、CF、メトキシ、OCF、フルオロ、クロロ、シアノ若しくはニトロで必要に応じて置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ若しくはCH=NOHで置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、OH、(1C−2C)アルコキシ、シアノ、C(O)(1C−2C)アルキル又はCO(1C−2C)アルキルで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、3−、4−又は5位において、フルオロ又はクロロで必要に応じて置換されたフェニル基であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、シアノ又はニトロで置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が、OH、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が2−ニトロフェニル基であることを特徴とする、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン;
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−アセトニトリル;
1−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−プロパン−2−オン;
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イルアミノ]−エタノール;及び
[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−(2−メトキシ−エチル)−アミン;からなる群から選択される請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が、OH、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が2−シアノフェニル基であることを特徴とする、請求項8に記載の化合物。
【請求項12】
2−[1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−6−メチルアミノ−1H−インドール−3−イルスルファニル]−ベンゾニトリルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
が、メチル、CF、メトキシ、フルオロ、クロロ若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であることを特徴とする、請求項5に記載の化合物。
【請求項14】
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、メトキシ、C(O)CH、COCH、C(O)NH、シアノ、ニトロ又はCH=NOHで置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が、OH、(1C−2C)アルコキシ、シアノ、C(O)(1C−2C)アルキル又はCO(1C−2C)アルキルで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、メチル、フルオロ、クロロ若しくはシアノで必要に応じて置換された5員若しくは6員の芳香族複素環式環構造であり;
が、オルト位において、ヒドロキシメチル、シアノ又はニトロで置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
が、それぞれ、メチル、フルオロ、クロロ又はシアノで必要に応じて置換された、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−5−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、オキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−3−イル及びチアゾール−4−イルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
が、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル及びピリミジン−5−イルからなる群から選択され;並びに
が2−ニトロフェニル基であることを特徴とする、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミン;又は
メチル−[3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−1H−インドール−6−イル]−アミンである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、メトキシ、シアノ、C(O)CH又はCOCHで必要に応じて置換された(1C−4C)アルキルであり;
が、それぞれ、メチル、フルオロ又はクロロで必要に応じて置換された、フラン−2−イル、フラン−3−イル、オキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−3−イル及びチアゾール−4−イルからなる群から選択され;並びに
が、2−ニトロフェニル基であることを特徴とする、請求項16に記載の化合物。
【請求項20】
がフラン−2−イル又はフラン−3−イルであることを特徴とする、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
[1−フラン−2−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミン;又は
[1−フラン−3−イルメチル−3−(2−ニトロ−フェニルスルファニル)−1H−インドール−6−イル]−メチル−アミンである、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
治療に使用するための、請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物。
【請求項23】
請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物。
【請求項24】
アンドロゲンで治療可能な、疾病、疾患又は症状を治療するための、請求項23に記載の薬学的組成物。
【請求項25】
アンドロゲン受容体関連疾病、疾患又は症状を治療するための、請求項23に記載の薬学的組成物。
【請求項26】
雄性避妊のための請求項23に記載の薬学的組成物。
【請求項27】
医薬の製造のための、請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物の使用。
【請求項28】
雄性避妊薬の製造のための、請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物の使用。
【請求項29】
前記医薬がアンドロゲンで治療可能な、症状、疾患又は疾病を治療するための医薬である、請求項27に記載の使用。
【請求項30】
前記医薬がアンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病を治療するための医薬である、請求項27に記載の使用。
【請求項31】
請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物の薬学的有効量を、アンドロゲンで治療可能な、症状、疾患又は疾病の治療を必要としている対象に投与することを含む、アンドロゲンで治療可能な、症状、疾患又は疾病を治療する方法。
【請求項32】
請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物の薬学的有効量を、アンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病の治療を必要としている対象に投与することを含む、アンドロゲン受容体関連症状、疾患又は疾病を治療する方法。
【請求項33】
請求項1ないし21の何れか1項に記載の化合物の薬学的有効量を、雄性避妊を必要としている対象に投与することを含む、雄性避妊の方法。

【公表番号】特表2007−533707(P2007−533707A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508908(P2007−508908)
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【国際出願番号】PCT/EP2005/051766
【国際公開番号】WO2005/102998
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(398057282)ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン (93)
【Fターム(参考)】