説明

新規ビアリールアミン類

本発明は、式(I)の新規ビアリールアミン類およびその薬学的に許容されるプロドラッグ、塩、溶媒和物、水和物、およびN−オキシドおよびそれらを含む医薬組成物、それらの使用法、およびそれらの製造法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規化合物、それらの製造、医薬としてのそれらの使用およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
WO2005/079802は、ビピリジルアミド類および代謝型グルタミン酸受容体−5モジュレーターとしてのそれらの使用を記載する。該化合物は価値ある特性を示すが、また欠点もある。それ故に、代謝型グルタミン酸受容体−5モジュレーターとしての特性を有するさらなる化合物を提供する必要性がある。
【発明の開示】
【0003】
第一の局面において、本発明は、式
【化1】

〔式中、
(i) X、X、X、およびXは、独立して、CR、CO、N、NR、OおよびSから成る群から選択され、
(ii) RおよびRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、ベンジル、置換ベンジル、フェニルおよび置換フェニルから成る群から選択されるか、またはRおよびRは、それらが結合している原子と一体となって炭化水素環、置換炭化水素環、ヘテロ環または置換ヘテロ環を形成し、
(iii) YはCHまたはCRまたはNであり
(iv) VはCH、CRまたはNであり
(v) QはCH、CRまたはNであり
(vi) WはCH、CRまたはNであり、そして
(vii) R、R、R、およびRは、独立してOH、ハロゲン、アルキル、トリフルオロアルキル、アルコキシ、トリフルオロアルコキシ、およびCNから成る群から選択される。〕
の化合物、およびその薬学的に許容されるプロドラッグ、塩、溶媒和物、水和物、およびN−オキシドに関する。
【0004】
より厳密に、本発明は、式
【化2】

〔式中、
(i) 5員環が6π電子を有する。ただし、C原子およびX1、X2、X3、X4の部分の3個が、各1Π電子に寄与し、X1、X2、X3、X4の一つの部分が5員環の6Π電子の2Π電子に寄与し、
(ii) X、X、X、およびXは、CR、CO、N、NR、OおよびSから成る群から独立して選択され、
(iii) RおよびRは、H、アルキル、置換アルキル、ベンジル、置換ベンジル、フェニルおよび置換フェニルから成る群から独立して選択されるか、またはRおよびRは、それらが結合している原子と一体となって炭化水素環、置換炭化水素環、ヘテロ環または置換ヘテロ環を形成し、
(iv) YはCHまたはCRまたはNであり
(v) VはCH、CRまたはNであり
(vi) QはCH、CRまたはNであり
(vii) WはCH、CRまたはNであり、そして
(viii) R、R、R、およびRは、OH、ハロゲン、アルキル、トリフルオロアルキル、アルコキシ、トリフルオロアルコキシ、およびCNから成る群から独立して選択される。〕
の新規化合物、およびその薬学的に許容されるプロドラッグ、塩、溶媒和物、水和物、およびN−オキシドに関する。
【0005】
以下の情報は、上記で定義の両方の局面(本発明の第一および第二の局面)に関連する。したがって、式(I)の化合物のいくつかは、2個以上の互変異性体形で存在し得る。当業者は、本発明の化合物が存在している特定の互変異性体形および/または種々の互変異性体形の比率は、化合物が置かれている状態によって変化し得ることを認識しよう。すべてのこのような互変異性体形ならびにそれらの混合物は、本発明の一部である。
【0006】
式(I)の化合物は、遊離または酸付加塩形で存在する。本明細書において、特記しない限り、“式(I)の化合物”の用語は、全ての形、例えば遊離塩基または酸付加塩形の該化合物を包含すると理解すべきである。ピクリン酸塩または過塩素酸塩のような医薬使用には適さないが、例えば、遊離の式(I)の化合物の単離または精製に用いることができる塩も含まれる。治療使用には、薬学的に許容される塩または遊離化合物のみを用い(適用可能であれば医薬製剤の形で)、それ故に好ましい。
【0007】
本明細書において、他の特別な定義がない限り、以下の定義を適用すべきである:
“アルキル”は、直鎖または分枝鎖アルキル基、好ましくは直鎖または分枝鎖C1−12アルキル、特に好ましくは直鎖または分枝鎖C1−6アルキル;例えば、メチル、エチル、n−またはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−またはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシルを意味し、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソ−プロピルが特に好ましい。
【0008】
用語“シクロアルキル”は、3−12個の炭素原子の所望により置換されていてよい単環式、二環式または三環式炭化水素基を意味し、この各々は、1個以上の炭素−炭素二重結合を含んでよく、または本シクロアルキルは、アルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アシルアミノ、カルバモイル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、スルホニル、スルホンアミド、スルファモイル、ヘテロシクリルなどのような1個以上の置換基で置換されていてよい。
【0009】
単環式炭化水素基の例は、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニルなどを含み、これに限定されない。
【0010】
“アルカンジイル”は、分子の2個の異なる炭素原子により結合している直鎖または分枝鎖アルカンジイル基を意味し、それは好ましくは直鎖または分枝鎖C1−12アルカンジイル、特に好ましくは直鎖または分枝鎖C1−6アルカンジイル;例えば、メタンジイル(−CH−)、1,2−エタンジイル(−CH−CH−)、1,1−エタンジイル((−CH(CH)−)、1,1−、1,2−、1,3−プロパンジイルおよび1,1−、1,2−、1,3−、1,4−ブタンジイル、が特に好ましいメタンジイル、1,1−エタンジイル、1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイルを意味する。
【0011】
“アルコキシ”、“アルコキシアルキル”、“アルコキシカルボニル”、“アルコキシカルボニルアルキル”および“ハロゲンアルキル”の各アルキル部分は、上記の“アルキル”の定義に記載のものと同じ意味を有するべきである。
【0012】
“アルケニル”は、直鎖または分枝鎖アルケニル基、好ましくはC2−6アルケニル、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルなどを意味し、好ましくはC2−4アルケニルを意味する。
【0013】
“アルケンジイル”は、分子に2個の異なる炭素原子により結合している直鎖または分枝鎖アルケンジイル基を意味し、それは、好ましくは直鎖または分枝鎖C2−6アルカンジイル;例えば、−CH=CH−、−CH=C(CH)−、−CH=CH−CH−、−C(CH)=CH−CH−、−CH=C(CH)−CH−、−CH=CH−C(CH)H−、−CH=CH−CH=CH−、−C(CH)=CH−CH=CH−、−CH=C(CH)−CH=CH−を意味し、−CH=CH−CH−、−CH=CH−CH=CH−が特に好ましい。
【0014】
“アルキニル”は、直鎖または分枝鎖アルキニル基、好ましくはC2−6アルキニル、例えば、エテニル、プロパルギル、1−プロピニル、イソプロペニル、1−(2−または3)ブチニル、1−(2−または3)ペンテニル、1−(2−または3)ヘキセニルなどを意味し、好ましくはC2−4アルキニルおよび特に好ましくはエチニルを意味する。
【0015】
“アリール”は、芳香族性炭化水素基、好ましくはC6−10芳香族性炭化水素基;例えばフェニル、ナフチル、とりわけフェニルを意味する。
“アラルキル”は、“アルキル”に結合した“アリール”(両方とも上記で定義)、例えばベンジル、α−メチルベンジル、2−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、とりわけベンジルを表す。
【0016】
“ヘテロ環”は、少なくとも1個のヘテロ原子を含む、飽和、部分的飽和または芳香環系を意味する。好ましくは、ヘテロ環は3〜11個の環原子から成り、その中で1−3個の環原子がヘテロ原子である。ヘテロ環は単環系または二環式または三環式環系として存在してよく;好ましくは単環系またはベンズ縮合環系として存在してよい。二環式または三環式環系は、2個以上の環の縮環により、架橋原子、例えば酸素、硫黄、窒素によりまたは架橋基、例えばアルカン(alkande)ジイルまたはアルケンジイルにより形成され得る。ヘテロ環は、オキソ(=O)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、アルカンジイル、アルケンジイル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、ハロゲンアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルから成る群から選択される1個以上の置換基で置換され得る。ヘテロ環式部分の例は:ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フラザン(オキサジアゾール)、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、イソオキサゾール、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリチン(thiazlolidine)、イソチアゾール、イソチアゾリン(istothiazoline)、イソチアゾリジン、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、オキサジン、チアジン、ジオキシン、モルホリン、プリン、プテリン、および対応するベンズ縮合ヘテロ環、例えばインドール、イソインドール、クマリン、クマロンシノリン、イソキノリン、シンノリンなどである。
【0017】
“ヘテロ原子”は、炭素および水素以外の原子、好ましくは窒素(N)、酸素(O)または硫黄(S)である。
“ハロゲン”はフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはフルオロ、クロロまたはブロモおよび特に好ましくはクロロを意味する。
【0018】
式(I)および対応する中間体化合物における好ましい置換基、好ましい数値範囲または好ましいラジカルの範囲を以下に定義する。
【0019】
好ましくは部分X、X、X、およびXの一つがNであり、部分X、X、X、およびXの他の一つがNRであり、部分X、X、X、およびXのさらに他の一つがCRであり、部分X、X、X、およびXの残りの一つがCHまたはNである。より好ましくはXがNである。さらに好ましくはXがNRである。なおさらに好ましくはXがCRであり、XがCRまたはNである。好ましい態様において、部分X、X、X、およびXを以下に定義する:XがNであり、XがCHであり、XがCHまたはCCHであり、そしてXがNRであり、RはC−Cアルキルであり、そして所望によりRおよびRは、それらが結合している原子と一体となって6員環を形成してよい。
【0020】
は、好ましくはH、直鎖または分枝鎖C1−6アルキル;例えば、メチル、エチル、n−またはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−またはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシルであり、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソ−プロピルが特に好ましい。
【0021】
は好ましくは直鎖または分枝鎖C1−6アルキル;例えば、メチル、エチル、n−またはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−またはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、が特に好ましいメチル、エチル、n−プロピルおよびイソ−プロピルである。さらにRは好ましくはシクロヘキシルまたはシクロプロピルメチルである。
【0022】
は好ましくはハロゲンまたはアルキルである。
は好ましくはハロゲンまたはアルキルである。
は特に好ましくはアルキルである。
【0023】
Yは好ましくはCHまたはCRである。
Yは特に好ましくはCHまたはCClである。
【0024】
Qは好ましくはCHまたはNである。
Wは好ましくはCHである。
Vは好ましくはCClまたはCCHである。
【0025】
好ましい態様において、RおよびRは、Rが結合している窒素原子およびRが結合している炭素原子と一体となって、3−11個の環原子および1−4個のヘテロ原子を有する非置換または置換ヘテロ環を形成し;該ヘテロ原子はN、O、Sから成る群から選択され、該置換基はオキソ(=O)、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルコキシアルキル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアルキル、C1−4ハロゲンアルキル、C6−10アリール、ハロゲン−C6−10アリール、C6−10アリールオキシ、C6−10−アリール−C1−4アルキルから成る群から選択される。より好ましくは、RおよびRは、Rが結合しているX位の窒素原子およびRが結合しているX位の炭素原子と一緒になって、6個の環原子および1個の窒素を有する非置換ヘテロ環を形成する。
【0026】
上記の一般的なまたは好ましいラジカルの定義は、式(I)の最終産物およびまた、合い応じて、いずれの場合も製造に必要な出発物質または中間体の両方に適用される。これらのラジカル定義は、意思により他のものと組み合わせることができ、すなわちある好ましい範囲の間の組合せを含む。さらに、個々の定義を適用しなくてもよい。
【0027】
本発明に従い優先されるのは、上記で好ましいとして記載の意味の組合せを含む、式(I)の化合物である。
本発明に従い特に優先されるのは、上記で特に好ましいとして記載の意味の組合せを含む、式(I)の化合物である。
【0028】
本発明に従いより特に優先されるのは、上記でより特に好ましいとして記載の意味の組合せを含む、式(I)の化合物である。
【0029】
さらにより好ましい化合物は、
【化3】

〔式中、RはHまたはCHであり、そしてRはCH、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソプロピルメチル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシル、フェニルおよびベンジルである。〕
から成る群から選択される。
【0030】
特定の好ましい式(I)の化合物は、以下である:
【化4】

【0031】
【化5】

【0032】
【化6】

【0033】
【化7】

【0034】
【化8】

〔式中、Rは上記で定義のアルキルまたはアリールである〕
であり、その薬学的に許容されるプロドラッグ、塩、溶媒和物、水和物、およびN−オキシドを含む。
【0035】
特に好ましい式(I)の化合物は、以下である:
【化9】

〔式中、Rは上記で定義のアルキルまたはアリールである〕
であり、その薬学的に許容されるプロドラッグ、塩、溶媒和物、水和物、およびN−オキシドを含む。
【0036】
さらなる局面において、本発明は、上記で定義の式(I)の化合物およびその塩の製造方法を提供する。
該方法は、以下で定義の工程(A)、(B)または(C)の少なくとも1個を含む。
【0037】
工程(A)は下記の通りである:
【化10】

好ましくは工程(A)において、さらにNaCO、メタノールおよび不活性溶媒、より好ましくはベンゼンを使用する。好ましいハロゲン(Hal)として、臭素を使用する。
【0038】
工程(B)は下記の通りである:
【化11】

工程(B)をB(Oアルキル)、より好ましいB(OiPr)、およびBuLiのヘキサン溶液の存在下で行うのが好ましい。好ましくは工程(B)を工程(A)の前に行う。
【0039】
工程(C)は下記の通りである:
【化12】

〔式中、LGは臭素、塩素、フッ素、メトキシ、好ましくは塩素のような脱離基を意味し、他の部分Y、Q、V、Wは上記で定義の通りである。〕
そして、所望により、工程(C)を、NaHのような反応助剤の存在下で行い、得られた化合物を遊離塩基または酸付加塩形で回収する。工程(C)の出発物質は既知であるか、または既知の方法に従い得ることができる。
【0040】
好ましくは工程(C)を工程(A)または工程(B)の前に行う。
さらに好ましくは、工程(A)、(B)、(C)を(C)→(B)→(A)の順番で行う。
【0041】
さらにより好ましくは、工程(A)、(B)および(C)において記載の式における部分が式(I)について定義のものと同じであり、特にこれらの部分が以下の通りである:
(i) YがCHまたはCClであり
(ii) QがCHまたはNであり
(iii) WがCHであり
(iv) VがCClまたはCCHであり、そして
(v) 部分X、X、X、およびXの一つがNであり、部分X、X、X、およびXの他の一つがNRであり、部分X、X、X、およびXのさらに他の一つがCRであり、部分X、X、X、およびXの残りの一つがCHまたはNである。
【0042】
以下の考察を、上記の個々の反応工程に適用する:
a)1個以上の官能基、例えばカルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、またはメルカプトは、出発物質において保護基により保護する必要があるかもしれない。用いる保護基は前駆体に既に存在してよく、意図する官能基を、アシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解、および類似反応のような望まない二次反応に対して保護すべきである。それら自体が、容易に、すなわち二次反応無しに、典型的に加溶媒分解、還元、光分解または酵素活性により、例えば生理学的条件に類似の条件下で除去され、そして、最終段物に存在しないのが保護基の特徴である。当業者は、どの保護基が上記および下記の反応に適するか知っているか、または容易に確立できる。このような官能基のこのような保護基による保護、保護基それら自体、およびそれらの除去反応は、例えばJ. F. W. McOmie, “Protective Groups in Organic Chemistry”, Plenum Press, London and New York 1973, in T. W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, New York 1981, in “The Peptides”; Volume 3 (editors: E. Gross and J. Meienhofer), Academic Press, London and New York 1981, in “Methoden der organischen Chemie” (Methods of organic chemistry), Houben Weyl, 4th edition, Volume 15/I, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974, in H.-D. Jakubke and H. Jescheit, “Aminosaeuren, Peptide, Proteine” (Amino acids, peptides, proteins), Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield Beach, and Basel 1982, and in Jochen Lehmann, “Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide und Derivate” (Chemistry of carbohydrates: monosaccharides and derivatives), Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974のような標準参考書に記載されている。
【0043】
b)酸付加塩を既知の方法で遊離塩基から製造でき、逆も可能である。光学的に純粋な形の式(I)の化合物を、対応するラセミ体から、既知の方法、例えばキラルマトリックスを有するHPLCを使用して得ることができる。あるいは、光学的に純粋な出発物質を使用できる。
【0044】
c)立体異性混合物、例えばジアステレオマー混合物を、それらの対応する異性体に、それ自体既知の方法で、適当な分割方法の手段により分割できる。ジアステレオマー混合物は、例えばそれらの個々のジアステレオマーに、分別結晶、クロマトグラフィー、溶媒分布、および類似法により分割できる。この分割は、出発化合物のレベルでまたは式(I)の化合物それ自体で行い得る。エナンチオマーを、例えばエナンチオマー純粋キラル酸との塩形成によるジアステレオマー塩の形成を介して、またはキラルリガンドを有するクロマトグラフ支持体を使用したクロマトグラフィー、例えばHPLCにより分割できる。
【0045】
d)上記反応を実施するための適当な希釈剤は、とりわけ不活性有機溶媒である。これらは、特に、脂肪族、脂環式または芳香族性、所望によりハロゲン化されていてよい炭化水素、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルまたはエチレングリコールジエチルエーテル;ケトン、例えばアセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトン;ニトリル、例えばアセトニトリルプロピオニトリルまたはブチロニトリル;アミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ホルムアニリド、N−メチル−ピロリドンまたはヘキサメチルリントリアミド;エステル、例えば酢酸メチルまたは酢酸エチル、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−またはi−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン(diethyelene)グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。さらに、複数希釈剤の混合物を用い得る。出発物質、反応条件および助剤によって、水または水含有希釈剤が適するかもしれない。一つの出発物質を同時に希釈剤として使用することも可能である。
【0046】
e)反応温度は相対的に広い範囲で変わり得る。一般に、本方法は、0℃から150℃、好ましくは10℃〜120℃の温度で行う。脱プロトン化反応は、相対的に広い範囲で変わり得る。一般に、本方法は、−150℃〜+50℃、好ましくは−75℃〜0℃で行う。
【0047】
f)反応は、一般に大気圧下で行う。しかしながら、本発明に従う方法を、高圧または減圧下で行うことも可能である − 一般に0.1バール〜10バール。
【0048】
g)出発物質は、一般に大凡等モル量で用いる。しかしながら、一つの成分を相対的に大過剰で使用することも可能である。本反応は、一般的に、適当な希釈剤中、反応助剤の存在下で行い、本反応混合物を、一般に必要な温度で数時間撹拌する。
【0049】
h)後処理を慣用法で行う(製造実施例参照)。
i)上記方法により得た式(I)の化合物を、慣用法により他の式(I)の化合物に変換できる。
【0050】
式(I)の化合物(上記で定義)、(II)、(III)、(IV)およびそれらの薬学的に許容される酸付加塩(以後、本発明の薬剤と呼ぶ)は、価値ある薬理学的特性を有し、それ故に医薬として有用である。
【0051】
特に、本発明の薬剤は、ヒト代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)に顕著なおよび選択的な、とりわけ拮抗作用を示す。これは、インビトロで例えば組み換えヒト代謝型グルタミン酸受容体、とりわけmGluR5のようなPLC共役サブタイプで、例えば、L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 34, pages 871-886(1995), P. J. Flor et al., J. Neurochem. Vol. 67, pages 58-63(1996)に従った細胞内Ca2+濃度のアゴニスト誘発上昇の阻害の測定により、または、T. Knoepfel et al., Eur. J. Pharmacol. Vol. 288, pages 389-392(1995), L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 34, pages 871-886(1995)およびそれらの引用文献により記載されているような、イノシトールホスフェートターンオーバーのアゴニスト誘発上昇がどの程度阻害されるかの決定によるような、種々の方法を使用して決定できる。ヒトmGluRサブタイプの単離および発現は、US特許5,521,297に記載されている。選択した本発明の薬剤は、hmGluR5aを発現する組み換え細胞で測定して、細胞内Ca2+濃度のアゴニスト(例えばグルタミン酸またはキスカル酸)誘発上昇またはイノシトールホスフェートターンオーバーのアゴニスト(例えばグルタミン酸またはキスカル酸)誘発上昇の阻害について約1nMから約50μMのIC50値を有する。
【0052】
それ故に、本発明の薬剤は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、および全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害の処置に有用である。
【0053】
それ故に、本発明の薬剤は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、胃腸および尿路の障害ならびに全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害の予防、処置または進行遅延に有用である。
【0054】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害は、例えばてんかん重積後の神経保護を含むてんかん発生、脳虚血、とりわけ急性虚血、眼の虚血性疾患、局所または全身性痙縮のような筋肉痙縮、皮膚障害、肥満障害、および、特に、痙攣または疼痛である。
【0055】
胃腸の障害は、胃食道還流疾患(GERD)、機能的胃腸障害および術後イレウスを含む。
【0056】
機能的胃腸障害(FGID)は、慣用の診断指標では器質性の原因がない腹部症状を伴う慢性または再発性の状態である。多くのFGIDに存在する主要な症状は、内臓痛および/または不快感である。FGIDは、機能的消化不良(FD)、機能的胸やけ(GERDのサブセット)、過敏性腸症候群(IBS)、機能的腹部膨満、機能的下痢、慢性便秘、胆管の機能的障害ならびにGut 1999;Vol. 45 Suppl. IIに従う他の状態を含む。
【0057】
術後イレウスは、腹部手術後のGI運動性の一過性の障害による腸内容物の腹部通過の不全として定義される。
【0058】
尿路の障害は、尿路の機能的障害および/または不快感/疼痛を伴う状態である。尿路の障害の例は、失禁、良性前立腺肥大、前立腺炎、排尿筋過反射、排尿開口部閉塞、頻尿、夜間多尿、尿意ひっ迫、過活動膀胱(OAB)、骨盤過敏症(pelvic hypersensitivity)、急迫性失禁、尿道炎、前立腺痛、膀胱炎、特発性膀胱過敏症などを含み、これに限定されない。OABは、尿失禁を伴うまたは伴わない、そして通常高い排尿頻度および夜間多尿を伴う緊急性により特徴付けられる症候群である。
【0059】
例えば、熱傷、捻挫、骨折などを伴う外傷の結果としての、疼痛、炎症および/または浮腫、炎症性気道疾患、例えばCOPD、喘息、鼻炎、炎症性腸疾患、膀胱炎、ブドウ膜炎、炎症性皮膚障害、例えば乾癬または湿疹、リウマチ性関節炎のような炎症性疾患は、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎または膵炎の治療において、例えば胃腸または子宮の痙攣の処置のために、または例えば多発性硬化症、腱−滑膜炎、痛風、眼障害、例えば緑内障、咳における、筋肉痙攣および振戦の処置のために平滑筋弛緩剤として使用する。
【0060】
全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害は、例えばパーキンソン病、パーキンソンのジスキネジア、老人性認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症および脆弱X症候群のような神経系の急性、外傷性および慢性変性過程、物質関連障害、統合失調症、感情および不安障害のような精神疾患、注意欠損障害およびこれらおよび他のCNS障害と関連する認知の障害である。物質関連障害は、物質濫用、物質依存および物質離脱障害、例えばニコチン離脱を含む。不安障害は、パニック障害、社会および特異的恐怖症、不安、強迫性障害(OCD)、外傷後ストレス障害(PTSD)および全般性不安障害(GAD)を含む。情動障害は、鬱病(大鬱病、気分変調症、鬱病性障害NOS)および双極性障害(双極性IおよびII障害)を含む。これらおよび他のCNS障害に関連する認知の障害は、注意および覚醒状態、実行機能および記憶(例えば作業記憶およびエピソード記憶)の欠損および異常を含む。全てまたは一部仲介される他の障害は、疼痛および掻痒である。
さらなる障害は偏頭痛である。
【0061】
本発明の化合物および組成物はまた認知の障害および/または注意欠損障害の処置にも有用であり得る。
認知の障害は、注意および覚醒状態、実行機能および記憶(例えば作業記憶およびエピソード記憶)の欠損および異常を含む。認知の障害に関連する他の障害は、睡眠関連呼吸障害(SRBD)、行動傷害、情報処理欠損および年齢関連性障害を含む。
【0062】
認知の障害および/または注意欠損障害に入るさらなる例は:注意欠損多動障害(ADHD)、小児ADHD、成人ADHD、昼間過眠症、睡眠時無呼吸、交代勤務従業員睡眠・覚醒周期障害、外傷性脳傷害、記憶および認知問題を伴う神経変性障害(例えばアルツハイマー病、レヴィー小体認知症、老人性認知症、血管性認知症、パーキンソン病)、慢性疲労症候群、睡眠欠乏または長時間覚醒に関連する疲労、記憶および認知機能の年齢関連性低下(例えば軽度の認知の障害)、気分障害(例えば鬱病)および不安と関連する認知の障害、統合失調症、ナルコレプシーと関連する日中の眠気を含む。
【0063】
さらに、本発明の化合物は、対照の認知強化のための処置または改善を提供し得る。用語“認知強化”は、認知強化、覚醒状態、疲労に対抗する作用、注意、記憶(作業、エピソード)、学習能力、反応時間、認知機能強化、昼間過眠症、情報処理欠損の回復、組織破壊の改善、すなわち組織技術/組織能力のレベルの改善を含み、これに限定されない。
【0064】
本発明の化合物および組成物は、上記の状態および障害の進行遅延のためにも有用であり得る。
【0065】
上記障害の処置における本発明の薬剤の有用性は、以下に示すものを含む広範囲の標準試験により確認できる:
不安における本発明の薬剤の活性を、マウスにおけるストレス誘発高熱のような標準モデルにおいて証明できる[A. Lecci et al., Psychopharmacol. 101, 255-261参照]。約0.1から約30mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、ストレス誘発高熱を回復させる。
【0066】
約4から約50mg/kg p.o.の用量で、選択した本発明の薬剤は、フロインド完全アジュバント(FCA)誘発痛覚過敏の回復を示す[J. Donnerer et al., Neuroscience 49, 693-698(1992)およびC.J. Woolf, Neuroscience 62, 327-331(1994)参照]。
【0067】
GERDにおける本発明の薬剤の活性は、イヌにおける胃膨満誘発一過性食道下部括約筋弛緩(TLESR)のような標準モデルにおいて証明できる。約0.03から約10mg/kg p.o.の用量で、選択した本発明の薬剤はTLESRの発生を減少させる。
【0068】
機能的消化不良における本発明の薬剤の活性を、イヌにおける空腹時胃緊張および食物の胃滞在のモデルにより証明できる。約0.03から約10mg/kg p.o.の用量で、選択した本発明の薬剤は、低下した胃緊張の指標である空腹時胃容積を増加させる。
【0069】
内臓痛覚過敏における本発明の薬剤の活性を、Tarrerias, A. et al., Pain(2002)100:91-97, Schwetz, I. et al., Am. J. Physiol. (2005)286:G683-G691, of La, J. et al., World J. Gastroenterol. (2003)9:2791-2795による改変した方法に従い、標準ラットモデルにおいて証明できる。約0.03から約30mg/kg p.o.の用量で、選択した本発明の薬剤は、内臓抗侵害受容性の指標である、悪化した腹部横紋筋収縮を低下させる。
【0070】
膀胱の内臓感覚/疼痛における本発明の薬剤の活性は、Ness TJ and Elhefni H. J Urol. (2004)171:1704-8による改変された方法に従い、標準マウスモデルにおいて証明できる。約0.3から約30mg/kg p.o.の用量で、選択した本発明の薬剤は、内臓抗侵害受容性および/または感受性低下の指標であるEMG(内臓運動)応答を低下させる。
【0071】
過活動膀胱および切迫性失禁における本発明の薬剤の活性は、Tagaki-Matzumoto et al J. Pharmacol. Sci. (2004)95 :458-465による改変された方法に従い、ラットにおける標準膀胱内圧測定モデルにおいて証明できる。約0.03から約10mg/kg p.o.の用量で、選択した本発明の薬剤は、膀胱機能障害状態における治療可能性の指標である、膀胱収縮を誘発する閾値容量を増加させる。
【0072】
上記すべての適応症について、適当な投与量は、もちろん、例えば、用いる化合物、宿主、投与形態および処置する状態の性質および重症度により変わる。しかしながら、一般に、動物における満足行く結果が、約0.05〜約100mg/kg 動物体重の1日投与量で得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、指示される1日用量は約5〜1500mg、好ましくは約10〜約1000mgの化合物の範囲であり、簡便には1日4回までの分割量でまたは持続放出形態で投与する。
【0073】
前記によって、本発明はまた、さらなる局面において、例えば、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、および全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害の処置における、医薬としての本発明の薬剤の使用も提供する。
【0074】
本発明はまた、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、および全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害の処置における、本発明の薬剤の使用も提供する。
【0075】
さらなる局面において、本発明は、代謝型グルタミン酸受容体、サブタイプ5のモジュレーター(“mGluR5−モジュレーター”)としての式(I)の化合物の使用を提供する。
さらに、本発明は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、および全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害の処置用に設計された医薬組成物の製造のための本発明の薬剤の使用を提供する。
【0076】
さらなる局面において、本発明は、処置を必要とする温血生物に、治療的有効量の本発明の薬剤を投与することを含む、mGluR5により全てまたは一部仲介される障害の処置方法に関する。
【0077】
さらに本発明は、本発明の薬剤を1個以上の医薬担体または1個以上の薬学的に許容される希釈剤と共に含む、医薬組成物に関する。
【0078】
本発明の医薬組成物は、有効量の薬理学的活性成分を単独でまたは相当量の薬学的に許容される担体と共に含む、温血動物(ヒトおよび動物)に経腸、例えば鼻腔、直腸または経口、または非経腸、例えば、筋肉内または静脈内投与するための組成物である。活性成分の投与量は、温血動物種、体重、年齢および個々の状態、個々の薬物動態学的データ、処置する疾患および投与形態による。
【0079】
本医薬組成物は、約1%から約95%、好ましくは約20%から約90%の活性成分を含む。本発明の医薬組成物は、例えば、単位投与形態、例えばアンプル剤、バイアル剤、坐薬、糖衣錠、錠剤またはカプセル剤の形であり得る。
【0080】
本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で、例えば慣用の溶解、凍結乾燥、混合、造粒または糖衣工程により製造する。
好ましいのは、実施例の化合物である。
【0081】
さらに、適切に同位体標識された本発明の薬剤は、mGluR5の選択的標識のための組織病理学的標識剤、造影剤および/またはバイオマーカー(以後“マーカー”)として価値ある特性を示す。より具体的に“本発明の薬剤”は、インビトロまたはインビボでの中枢および末梢mGlu5受容体の標識のためのマーカーとして有用である。特に、適切に同位体標識された本発明の化合物は、インビボまたはインビトロ試験でmGlu5受容体を造影するためのリガンドとして有用である。本発明の薬剤に取り込み得る適当な放射性核種は:H、11C、13N、15O、18F、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br、82Br、99mTcおよび211Atを含む。式(I)の化合物に取り込むべき放射性核種の選択は、特異的な分析および医薬適用による。それ故に、mGlu5受容体のインビトロ標識および競合アッセイのために、H、125Iまたは77Brが取り込まれた化合物が好ましいであろう。診断および研究用造影剤(PETまたはSPECT)として、11C、18F、123Iまたは76Brから選択された放射性核種が取り込まれた化合物が好ましい。
【0082】
本発明の薬剤は、それ故に、例えば、mGluR5に作用する薬剤の受容体占有率の決定に、またmGluR5のアンバランスまたは機能不全が原因の疾患の診断目的に、およびこのような疾患の医薬治療の有効性のモニタリングのために有用である。
上記によって、本発明は、神経画像処理のマーカーとして使用するための本発明の薬剤を提供する。
【0083】
さらなる局面において、本発明は、本発明の薬剤を含む、インビボおよびインビトロでmGlu5受容体が含まれる脳および末梢神経系構造を標識するための組成物を提供する。
【0084】
なおさらなる局面において、本発明は、脳組織と本発明の薬剤を接触させることを含む、インビトロまたはインビボでmGluR5が含まれる脳および末梢神経系構造を表しする方法を提供する。
【0085】
本発明の方法は、本発明の薬剤が標的構造を標識したか否かを決定することを目的としたさらなる工程を含み得る。該さらなる工程は、陽電子放出断層撮影(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、または放射活性放射の検出を可能にする何らかのデバイスを使用した標的構造の観察により行い得る。
【0086】
使用する略語の一覧を以下に示す。
【表1】

【0087】
以下の非限定的実施例は本発明を説明する。
【実施例】
【0088】
実施例1:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン。
脱気した2−ブロモ−1−エチル−1H−イミダゾール(33.6mg、0.19mmol)、6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−ボロン酸(39.7mg、0.16mmol)およびPd(PPh)(18.5mg、0.02mmol)のベンゼン(1ml)、MeOH(0.3ml)および2M NaCO水溶液(0.4ml)中の溶液を、40分間、120℃でマイクロ波オーブンで処理した。溶媒を減圧下蒸発させ、残渣を、分取薄層クロマトグラフィーで、EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1を移動相として使用して精製した。13mg(26%)の所望の生成物を非晶性固体として単離した。MS(LC/MS):299 [M+H]。TLC Rf:0.39(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)。
【0089】
出発物質を以下の通り製造した:
(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン。
2,5−ジブロモ−ピリジン(5.31g)および4−クロロ−フェニルアミン(5.72g)を混合し、170℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、1M NaCO水溶液に添加した。EtO(2x)での抽出、合わせた有機抽出物の乾燥、蒸発およびEtO/ヘキサンからの結晶化により、望む生成物(3.85g、61%)を、わずかに紫色の結晶として得た。M.p. 112−116℃。
【0090】
6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−ボロン酸
(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(992mg、3.5mmol)のTHF(28ml)溶液を−70℃に冷却し、次いでn−BuLiのヘキサン溶液(1.6M、5.47ml、8.75mmol)で40分間処理した。混合物をさらに10分間、−70℃で撹拌後、トリイソプロピルボレート(1.01ml、4.2mmol)を15分にわたり添加し、混合物を3.5時間にわたりrtに温めた。水(5.5ml)を滴下し、THFを減圧下蒸発させた。水性残渣を水で希釈し、EtOで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、善水性相を合わせ、2M HClで中和した。沈殿を濾過により回収し、乾燥させて、望むボロン酸(275mg、32%)を得た。MS(LC/MS):249 [M+H]。
【0091】
2−ブロモ−1−エチル−1H−イミダゾール
1−エチル−1H−イミダゾール(0.91g、9.5mmol)のアセトニトリル(20ml)溶液を、BrCN(アセトニトリル中2.5M、4ml、10mmol)で処理し、混合物を室温で4日間撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させ、水を残渣に添加し、混合物をEtOAcで抽出した。有機抽出物のNaSOでの乾燥および蒸発により、粗生成物(0.9g、54%)を得て、それをさらに精製せずに次工程に使用する。
【0092】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例2:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):285 [M+H]
TLC Rf:0.07(EtOAc)
【0093】
実施例3:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):313 [M+H]
TLC Rf:0.14(EtOAc)
【0094】
実施例4:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−イソプロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):313 [M+H]
TLC Rf:0.45(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0095】
実施例5:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−イソブチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):327 [M+H]
TLC Rf:0.45(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0096】
実施例6:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−シクロプロピルメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):325 [M+H]
TLC Rf:0.15(EtOAc)
【0097】
実施例7:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−ycloヘキシル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):353 [M+H]
TLC Rf:0.15(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0098】
実施例8:[5−(1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(LC/MS):361 [M+H]
TLC Rf:0.18(EtOAc)
【0099】
実施例9:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):347 [M+H]
TLC Rf:0.15(EtOAc)
【0100】
実施例10:(4−クロロ−フェニル)−[5−(3−イソプロピル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):313 [M+H]
TLC Rf:0.35(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0101】
実施例11:(4−クロロ−フェニル)−[5−(1−イソプロピル−1H−イミダゾール−4−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):313 [M+H]
TLC Rf:0.28(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0102】
実施例12:(4−クロロ−フェニル)−[5−(4−イソプロピル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):314 [M+H]
TLC Rf:0.16(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0103】
実施例13:(4−クロロ−フェニル)−[5−(5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):326 [M+H]
TLC Rf:0.06(EtOAc/EtOH/NHOH 9:1:0.1)
【0104】
実施例14:(4−クロロ−フェニル)−(5−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル−ピリジン−2−イル)−アミン
MS(LC/MS):313 [M+H]
【0105】
実施例15:[3−クロロ−5−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(LC/MS):333 [M+H]
TLC Rf:0.39(EtOAc)
【0106】
実施例16:(3−クロロ−5−イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(LC/MS):357 [M+H]
TLC Rf:0.68(DCM/MeOH 9:1)
【0107】
実施例17:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(5,6,7,8−テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):360 [M+H]
TLC Rf:0.51(DCM/MeOH 9:1)
【0108】
実施例18:[3−クロロ−5−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−アミン
MS(LC/MS):314 [M+H]
TLC Rf:0.34(DCM/MeOH 9:1)
【0109】
実施例19:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(LC/MS):348 [M+H]
TLC Rf:0.48(DCM/MeOH 9:1)
【0110】
実施例20:[3−クロロ−5−(1−エチル−4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(LC/MS):362 [M+H]
TLC Rf:0.26(DCM/MeOH 95:5)
【0111】
実施例21:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチノニトリル(1.0g、3.71mmol)およびトリブチル錫アジド(2.85ml、10.6mmol)の溶液を100℃で11時間加熱し、次いで溶媒を真空蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:0から80:20)およびEtOAcからの結晶化による精製により、望む生成物をベージュ色結晶として得た(0.60g、53%)。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.379分、MS(ES+):307 [M]。
【0112】
出発物質を以下の通り製造した
6−アミノ−5−クロロ−ニコチノニトリル
6−アミノ−ニコチノニトリル(1.0g、8.2mmol)のDMF(10ml)溶液をN−クロロスクシンイミド(1.26g、9.1mmol)で処理し、混合物を80℃で4時間加熱した。次いでそれをrtに冷却した。次いで混合物を氷/水に注ぎ、沈殿を濾過した。フィルターケーキを水で洗浄し、次いでHVで乾燥させて、純粋6−アミノ−5−クロロ−ニコチノニトリル(1.1g、87%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=0.790分。
【0113】
5,6−ジクロロ−ニコチノニトリル
CuCl(5.36g、15.9mmol)および亜硝酸tert−ブチル(2.53ml、19.2mmol)を、連続的にCHCN(100ml)含有フラスコに添加し、混合物を65℃に加熱した。6−アミノ−5−クロロ−ニコチノニトリル(2.0g、12.8mmol)のCHCN(1ml)溶液を次いで滴下し、ガス発生が観察された。温度を65℃で4時間維持し、次いで混合物を冷却し、2N HCl水溶液に添加した。EtOAcでの抽出、NaSOでの乾燥、蒸発およびフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から80:20)での精製により、5,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(1.40g、63%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.120分。
【0114】
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチノニトリル
脱気した[Pd(OAc)](58.0mg、0.24mmol)およびrac−BINAP(162mg、0.26mmol)のトルエン(50ml)溶液を、10分間、rtで撹拌し、4−クロロアニリン(1.53g、11.9mmol)および5,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(1.40g、7.93mmol)を次いで添加した。混合物をrtでさらに10分撹拌し、KCO(5.54g、39.7mmol)で処理し、100℃で16時間加熱した。次いで溶媒を真空蒸発させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/DCM 100:0から0:100)で精製して、5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチノニトリル(1.48g、71%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.635分。
【0115】
実施例22:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1−プロピル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン(120mg、0.39mmol)のDMF(4ml)溶液を、NaH(10.4mg、0.41mmol)で処理した。混合物を20分間、rtで撹拌し、1−ヨードプロパン(87μl、0.75mmol)を添加した。30分後、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から50:50)による精製により、4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1−プロピル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン(60mg、44%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.924分、MS(ES+):349 [M]。
【0116】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例23:[3−クロロ−5−(1−イソブチル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):363 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=2.022分
【0117】
実施例24:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸ヒドラジド(200mg、0.67mmol)および6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ピリジン(76.2mg、0.67mmol)のEtOH(15ml)溶液を20時間加熱還流した。混合物をrtに冷却し、真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:0から90:10)で精製して、望む生成物を白色固体として得た(240mg、99%)。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.190分、MS(ES+):360 [M]。
【0118】
出発物質を以下の通り製造した
5,6−ジクロロ−ニコチン酸メチルエステル
5,6−ジクロロ−ニコチン酸(10.0g、51.0mmol)およびDMF(7μl)のSOCl(49.5ml)の溶液を、105℃で1時間加熱した。次いで混合物を真空で濃縮し、冷MeOH(10ml、0℃)で処理した。溶液を30分にわたりゆっくりrtに温めた。次いで溶媒を真空蒸発させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 1:1)で精製して、5,6−ジクロロ−ニコチン酸メチルエステル(10.3g、99%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.374分。
【0119】
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸メチルエステル
[Pd(OAc)](365mg、1.59mmol)およびrac−BINAP(1.02g、1.61mmol)の脱気したトルエン(20ml)溶液を、5,6−ジクロロ−ニコチン酸メチルエステル(10.3g、50.0mmol)の脱気したトルエン(10ml)溶液および4−クロロアニリン(9.66g、75.0mmol)の脱気したトルエン(10ml)溶液で処理した。混合物をrtで15分間撹拌し、KCO(34.9g、250mmol)を添加した。懸濁液を16時間加熱還流し、次いで溶媒を真空蒸発させた。残渣をDCMに取り込み、1N HCl水溶液で酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から80:20)およびi−PrOHでの結晶化による精製により、5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸メチルエステル(5.69g、38%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.755分。
【0120】
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸ヒドラジド
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸メチルエステル(4.6g、15.5mmol)およびヒドラジン一水和物(61.4ml、1.24mol)のEtOH(20ml)中の混合物を1時間加熱還流し、次いでrtに冷却し、水(20ml)およびEtOAc(20ml)で希釈した。有機相の分離後、水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮して、粗5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸ヒドラジド(4.55g、99%)を得て、それをさらに精製せずに次工程に使用した。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.040分。
【0121】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例25:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン−3−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
MS(ES+):374 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.253分
【0122】
実施例26:[3−クロロ−5−(5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゾシン−3−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(LC/MS):388 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.299分
【0123】
実施例27:[3−クロロ−5−(6,7,8,9,10,11−ヘキサヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゾニン−3−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(LC/MS):402 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.360分
【0124】
実施例28:[3−クロロ−5−(1−エチル−1H−ピロール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1H−ピロール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン(60.0mg、0.20mmol)のDMF(4ml)溶液をNaH(5.3mg、0.21mmol)で処理し、rtで30分撹拌し、1−ヨードエタン(32μl、0.39mmol)を次いで添加した。混合物を16時間、rtで撹拌し、次いで水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から30:70)および分取HPLC(CHCN 5から100%)で精製して、望む生成物(6.4mg、10%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.961分、MS(ES+):332 [M]。
【0125】
出発物質を以下の通り製造した:
(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン
5−ブロモ−2,3−ジクロロピリジン(10.0g、43.2mmol)の無水THF(200ml)溶液を、NaH(2.13g、84mmol)で、rtで少しずつ処理した。1時間後、4−クロロアニリン(11.1g、86.1mmol)のTHF(100ml)溶液を滴下し、懸濁液を次いで14時間加熱還流した。次いで混合物をrtに冷却し、反応を、飽和NaCO水溶液の添加によりクエンチした。溶媒を真空で蒸発させ、水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から80:20)で精製して、(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(9.3g、68%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.989分。
【0126】
(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1H−ピロール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(900mg、2.83mmol)、N−(t−ブトキシカルボニル)ピロール−2−ボロン酸(616mg、2.83mmol)、NaCO(455mg、4.25mmol)および[Pd(PPh)](169mg、0.14mmol)のトルエン/EtOH/水(5:5:1、5ml)懸濁液を4時間、120℃で、マイクロ波オーブン中加熱した。次いで混合物を真空で濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から50:50)および分取HPLC(CHCN 5から100%)で精製して、(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(1H−ピロール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン(80mg、9%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.696分。
【0127】
実施例29:[3−クロロ−5−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
メチルヒドラジン(49.1mg、1.04mmol)のMeOH(0.3ml)溶液を、HClのi−PrOH溶液でpH1−2まで酸性化し、混合物をrtで30分間撹拌した。次いで溶媒を真空蒸発させ、得られた固体を1−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ブタン−1,3−ジオン(150mg、0.46mmol)のEtOH(15ml)溶液に添加した。混合物を90℃で一晩加熱し、rtに冷却し、真空で濃縮した。残渣を水に取り込み、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から50:50)および分取TLC(Hex/EtOAc 1:1)で精製して、望む生成物を褐色固体として得た(65.2mg、42%)。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.579分、MS(ES+):333 [M]。
【0128】
出発物質を以下の通り製造した:
1−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−エタノン
(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(2.0g、6.29mmol)、トリブチル(1−エトキシビニル)スタンナン(2.95g、8.18mmol)、[Pd(PPh)](362mg、0.31mmol)およびトリエチルアミン(1.31ml、9.4mmol)の脱気したジオキサン溶液を24時間加熱還流した。次いで溶媒を真空蒸発させ、残渣をSiOの厚いパッドを通して濾過した。得られた固体を次いで無水THF(100ml)に取り込み、0℃に冷却し、1N HCl水溶液で処理した。溶液を2時間、rtで撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液で中和した。この混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から80:20)およびヘキサンからの結晶化による精製により、1−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−エタノン(1.07g、73%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.602分。
【0129】
1−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ブタン−1,3−ジオン
LHMDS(1M、1.4ml、1.4mmol)の無水THF(4ml)溶液を−12℃に冷却し、次いで1−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−エタノン(200mg、0.71mmol)の無水THF(2ml)溶液で処理した。混合物を30分間、この温度で撹拌し、乾燥EtOAc(0.28ml、2.85mmol)を次いで添加した。溶液を−10℃以下に1時間維持し、次いでrtに一晩温めた。次いで混合物を水で希釈し、pHを2N HCl水溶液で6に調節した。それを次いでEtOAcで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ、真空で濃縮して、粗1−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ブタン−1,3−ジオン(215mg、65%)を得て、それをそのまま次反応に使用した。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.881分。
【0130】
実施例30:[3−クロロ−5−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
[3−クロロ−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(150mg、0.47mmol)、ヨードメタン(22μl、0.34mmol)およびKCO(96mg、0.69mmol)の乾燥DMF(2ml)懸濁液をrtで16時間撹拌した。次いで混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から20:80)で精製して、望む生成物(45mg、29%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.133分、MS(ES+):333 [M]。
【0131】
実施例31:[3−クロロ−5−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
粗[3−クロロ−5−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(実施例30)の精製中、別の位置異性体、[3−クロロ−5−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミンを、分取TLC(Hex/EtOAc 1:1)により、白色固体として単離できた(16mg、10%)。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.136分、MS(ES+):333 [M]。
【0132】
出発物質を以下の通り製造した:
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチノニトリル(800mg、3.03mmol)およびNaOMe(253mg、4.54mmol)のMeOH(20ml)溶液を、16時間、rtで撹拌した。NHCl(180mg、3.33mmol)を次いで添加し、混合物を65℃に2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOHに取り込み、2時間、rtで撹拌した。沈殿を濾過して、5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジン(520mg、61%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.020分。
数例で、過剰のNHClを、反応を完了するために使用した。過剰のNHClは、必ずしも5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジンから分離されるとは限らない、NHClは次の結晶化工程に何等悪影響を有しなかった(実施例34および37参照)。
【0133】
[3−クロロ−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジン(500mg、1.78mmol)、クロロアセトン(115μl、1.30mmol)、およびNHCl(140mg、2.59mmol)のNHOH(4ml)懸濁液を80℃で5時間加熱した。次いでそれをrtに冷却し、次いで水で希釈した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から0:100)およびヘキサンからの結晶化による精製により、[3−クロロ−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(205mg、36%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.108分。
【0134】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例32:[3−クロロ−5−(1−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):347 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.202分
【0135】
実施例33:[3−クロロ−5−(4−メチル−1−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):361 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.281分
【0136】
実施例34:[3−クロロ−5−(4−エチル−1−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
[3−クロロ−5−(4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(100mg、0.30mmol)のDMF(4ml)溶液をNaH(8.0mg、0.32mmol)で処理し、混合物を30分間、rtで撹拌した。1−ヨードプロパン(69μl、0.60mmol)を添加し、混合物を4時間、rt、次いで1時間、60℃で撹拌した。次いで混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から40:60)で精製して、望む生成物(40mg、36%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.334分、MS(ES+):375 [M]。
【0137】
出発物質を以下の通り製造した:
[3−クロロ−5−(4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジン(37%純度、1.5g、1.97mmol)、1−ブロモ−2−ブタノン(255μl、2.37mmol)、およびKHCO(2.0g、19.8mmol)の無水THF(40ml)懸濁液を80℃に加熱し、次いで60℃で2時間維持した。次いで混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、真空で濃縮した。EtOAc/Hexからの結晶化により、[3−クロロ−5−(4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(640mg、97%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.157分。
【0138】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例35:[5−(1−ブチル−4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):389 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.405分
【0139】
実施例36:[3−クロロ−5−(1,4−ジエチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):361 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.257分
【0140】
実施例37:[5−(5−tert−ブチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジン(37%純度、1.0g、1.32mmol)、1−クロロ−3,3−ジメチル−2−ブタノン(252μl、2.63mmol)、およびKHCO(1.33g、13.2mmol)の無水THF(40ml)溶液を80℃で5時間加熱した。次いで混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から50:50)での精製により、望む生成物(385mg、81%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.253分、MS(ES+):361 [M]。
【0141】
実施例38:[5−(4−tert−ブチル−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
[5−(5−tert−ブチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(100mg、0.28mmol)の無水DMF(4ml)溶液をNaH(7.3mg、0.29mmol)で処理し、混合物を30分間、rtで撹拌した。ヨードメタン(35μl、0.55mmol)を次いで添加し、溶液を16時間、rtで撹拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から50:50)および分取TLC(DCM/MeOH 9:1)で精製して、[5−(4−tert−ブチル−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(9mg、9%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.284分、MS(ES+):375 [M]。
【0142】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例39:[5−(4−tert−ブチル−1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):389 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.356分
【0143】
実施例40:[5−(4−tert−ブチル−1−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):403 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.425分
【0144】
実施例41:[5−(1−ブチル−4−tert−ブチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):417 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.495分
【0145】
実施例42:[3−クロロ−5−(4,5−ジメチル−1−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
[3−クロロ−5−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(70mg、0.21mmol)の無水DMF(4ml)溶液をNaH(5.6mg、0.22mmol)で処理し、混合物を30分間、rtで撹拌した。1−ヨードプロパン(49μl、0.42mmol)を添加し、混合物を16時間、rtで撹拌した。次いでそれを水に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から50:50)および分取HPLC(CHCN 5から100%)による精製により、望む生成物(6mg、8%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.320分、MS(ES+):375 [M]。
【0146】
出発物質を以下の通り製造した:
[3−クロロ−5−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチンアミジン(37%純度、1.5g、1.97mmol)および3−クロロ−2−ブタノン(822μl、7.90mmol)のNHOH(水中26%NH、150ml)溶液を16時間加熱還流した。次いで混合物をrtに冷却し、沈殿を濾過し、水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から0:100)およびEtOAcからの結晶化による精製により、[3−クロロ−5−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(320mg、49%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.161分。
【0147】
実施例43:2−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−1,3,5−トリエチル−4−メチル−3H−イミダゾール−1−イウムアイオダイド
[3−クロロ−5−(5−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(100mg、0.29mmol)の無水DMF(4ml)溶液をNaH(7.7mg、0.30mmol)で処理し、混合物を30分間、rtで撹拌した。ヨードエタン(26μl、0.32mmol)を添加し、混合物を4時間、rtで撹拌した。次いで混合物を60℃で16時間加熱し、次いで真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:0から90:10)で精製して、望む生成物(10mg、8%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.397分、MS(ES+):404 [M−I]。
【0148】
出発物質を以下の通り製造した:
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノール
[Pd(OAc)](201mg、0.88mmol)およびrac−BINAP(561mg、0.88mmol)の脱気したトルエン(200ml)懸濁液を10分間、rtで撹拌し、その後(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)−メタノール(5.0g、27.5mmol)および4−クロロアニリン(5.32g、41.3mmol)を添加した。混合物をさらに10分間、rtで撹拌し、KCO(19.2g、138mmol)を次いで添加した。混合物を120℃で4時間加熱し、次いで溶媒を蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から0:100)での精製により、[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノール(3.4g、46%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.146分。
【0149】
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−カルボアルデヒド
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノール(3.0g、10.9mmol)のDCM(200ml)溶液をクロロクロム酸ピリジニウム(4.81g、21.9mmol)で処理し、混合物を30分間、rtで撹拌した。次いで混合物をEtOAcで希釈し、沈殿を濾過した。濾液を真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から30:70)で精製して、5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−カルボアルデヒド(1.5g、51%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.564分。
【0150】
[3−クロロ−5−(5−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−カルボアルデヒド(1.5g、5.62mmol)、2,3−ペンタンジオン(447μl、4.15mmol)およびNHOAc(1.62g、20.8mmol)のAcOH(15ml)中の混合物を180℃で2時間、マイクロ波オーブン中で加熱した。次いで混合物をNHOH水溶液に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を次いで乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から30:70)での精製により、[3−クロロ−5−(5−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(500mg、26%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.213分。
【0151】
実施例44:[5−(5−ブチル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
[5−(5−ブチル−4−トリメチルシラニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(480mg、1.10mmol)の無水THF(10ml)溶液をTBAF三水和物(539mg、1.66mmol)で処理し、18時間加熱還流した。次いで混合物をrtに冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機相を次いでNaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から80:20)およびHex/EtOAcからの結晶化による精製により、望む生成物(126mg、32%)を得た。LC(Zorbax、50−100%CHCN):RT=2.808分、LC/MS(ES+):363 [M+H]。
【0152】
出発物質を以下の通り製造した:
(3−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン
NaH(2.07g、51.8mmol)の無水THF(60ml)懸濁液をクロロアニリン(6.68g、51.8mmol)のTHF(40ml)溶液で処理し、混合物を2時間、rtで撹拌した。2,3−ジクロロ−5−ニトロ−ピリジン(5.0g、25.9mmol)のTHF(40ml)溶液を次いで添加し、混合物を18時間加熱還流した。次いでそれを飽和NaCO水溶液に注ぎ、THFを蒸発させた。水性相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を次いで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 9:1)およびHex/EtOAcからの結晶化による精製により、(3−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(2.36g、32%)を得た。LC/MS(ES+):284、286 [M+H]。
【0153】
3−クロロ−N−2−(4−クロロ−フェニル)−ピリジン−2,5−ジアミン
(3−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(2.35g、8.27mmol)の濃HCl(20ml)溶液をSnCl二水和物(5.71g、24.8mmol)で少しずつ処理し、発熱反応を氷/水浴で制御した。次いで混合物を18時間、rtで撹拌し、次いで0℃に冷却し、25%NaOH水溶液で塩基性とした。次いで混合物を水およびEtOAcで希釈し、濾過した。濾過物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から75:25)およびHexからの結晶化による精製により、3−クロロ−N−2−(4−クロロ−フェニル)−ピリジン−2,5−ジアミン(1.7g、81%)を得た。LC/MS(ES+):255、257 [M+H]。
【0154】
(5−アジド−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン
ナトリウムアジド(775mg、11.8mmol)のtert−BuOH(6ml)および水(1ml)中の溶液を3−クロロ−N−2−(4−クロロ−フェニル)−ピリジン−2,5−ジアミン(1.0g、3.94mmol)および亜硝酸tert−ブチル(6.24ml、47.2mmol)で処理した。混合物を50℃で24時間加熱し、次いでEtOAcで希釈した。次いでそれを水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から90:10)での精製により、(5−アジド−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(962mg、87%)を得た。LC/MS(ES+):280、282 [M+H]。
【0155】
[5−(5−ブチル−4−トリメチルシラニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
(5−アジド−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(960mg、3.43mmol)のトルエン(15ml)溶液を1−トリメチルシリル−1−ヘキサン(hexyne)(769μl、3.77mmol)で処理し、次いで50℃で4日間加熱した。次いで混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から90:10)での精製により、[5−(5−ブチル−4−トリメチルシラニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル)−3−クロロ−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(490mg、33%)を得た。LC/MS(ES+):435 [M+H]。
【0156】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例45:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(5−プロピル−[1,2,3]トリアゾール−1−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
LC/MS(ES+):348、350 [M]
LC(Zorbax、30−100%CHCN):RT=3.511分
【0157】
実施例46:(4−クロロ−フェニル)−[3−クロロ−5−(5−プロピル−3H−[1,2,3]トリアゾール−4−イル)−ピリジン−2−イル]−アミン
(3−クロロ−5−ペント−1−イニル−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(550mg、1.80mmol)およびナトリウムアジド(592mg、9.02mmol)のDMSO(10ml)溶液を150℃で5日間加熱した。次いで混合物をrtに冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から80:20)およびHexからの結晶化による精製により、望む生成物(104mg、17%)を得た。LC(Zorbax、30−100%CHCN):RT=3.425分、LC/MS(ES+):348、350 [M+H]。
【0158】
出発物質を以下の通り製造した:
(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン
NaH(7.0g、175mmol)の無水THF(400ml)懸濁液をクロロアニリン(22.5g、175mmol)で処理し、次いで1時間、rtで撹拌した。5−ブロモ−2,3−ジクロロ−ピリジン(20.0g、87.4mmol)溶液を添加し、混合物を18時間加熱還流した。次いでそれを飽和NaCO水溶液に注ぎ、THFを蒸発させた。水性相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を次いで乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 9:1)およびHex/EtOAcからの結晶化による精製により、(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(27.8g、66%)を得た。LC/MS(ES+):319 [M+H]。
【0159】
(3−クロロ−5−ペント−1−イニル−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン
(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(1.0g、3.14mmol)、1−ペンチン(624μl、6.29mmol)、[(PPh)PdCl](113mg、0.16mmol)、CuI(15.3mg、0.08mmol)、およびトリエチルアミン(657μl、4.72mmol)のDMF中の混合物を、密閉チューブ中、100℃で24時間加熱した。混合物をrtに冷却し、次いでEtOAcで希釈し、水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 19:1)での精製により、(3−クロロ−5−ペント−1−イニル−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(558mg、58%)を得た。LC/MS(ES+):306 [M+H]。
【0160】
実施例47:[3−クロロ−5−(2−イソプロピル−イミダゾール−1−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−(4−クロロ−フェニル)−アミン(200mg、0.63mmol)、2−イソ−プロピルイミダゾール(85mg、0.75mmol)、サリチルアルドキシム(18mg、0.13mmol)、CuI(9mg、0.06mmol)および炭酸セシウム(414mg、1.26mmol)のCHCN(10ml)懸濁液を、180℃で8時間、マイクロ波オーブン中で加熱した。次いで溶媒を蒸発させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Hex/EtOAc 100:0から0:100)で精製して、[3−クロロ−5−(2−イソプロピル−イミダゾール−1−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン(46mg、21%)を得た。UPLC(5−100%CHCN):RT=1.244分、MS(ES+):347 [M]
【0161】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例48:[3−クロロ−5−(5−メチル−イミダゾール−1−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):319 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.148分
【0162】
実施例49:[3−クロロ−5−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−ピリジン−2−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン
MS(ES+):319 [M]
UPLC(5−100%CHCN):RT=1.134分
【0163】
実施例50:生物学的試験
本発明の化合物の活性を、L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 34, pages 871-886(1995), P. J. Flor et al., J. Neurochem. Vol. 67, pages 58-63(1996)に記載のものに類似の方法に従い、細胞内Ca2+濃度のグルタミン酸誘発上昇の阻害を測定することにより試験した。
以下の表は、10μM濃度でのグルタミン酸誘発細胞内Ca2+濃度上昇の阻害のパーセンテージを示す。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

〔式中、
(i) X、X、X、およびXは、独立してCR、CO、N、NR、OおよびSから成る群から選択され、
(ii) RおよびRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、ベンジル、置換ベンジル、フェニルおよび置換フェニルから選択されるか、またはRおよびRは、それらが結合している原子と一体となって炭化水素環、置換炭化水素環、ヘテロ環または置換ヘテロ環を形成し、
(iii) Y はCHまたはCRまたはNであり
(iv) VはCH、CRまたはNであり
(v) QはCH、CRまたはNであり
(vi) WはCH、CRまたはNであり、そして
(vii) R、R、R、およびRは、独立してOH、ハロゲン、アルキル、トリフルオロアルキル、アルコキシ、トリフルオロアルコキシ、およびCNから成る群から選択される。〕
により規定される化合物およびその薬学的に許容されるプロドラッグ、塩、溶媒和物、水和物、およびN−オキシド。
【請求項2】
YがCHまたはCClである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
QがCHまたはNである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
WがCHである、請求項1から3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
VがCClまたはCCHである、請求項1から4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
部分X、X、X、およびXの一つがNであり、部分X、X、X、およびXの他の一つがNRであり、部分X、X、X、およびXのさらに他の一つがCRであり、部分X、X、X、およびXの残りの一つがCHまたはNである、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
がNである、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
がNRである、請求項1から7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
がCRである、請求項1から8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
がCRまたはNである、請求項1から9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
がNであり、XがCHであり、XがCHまたはCCHであり、そしてXがNRであり、RがC−Cアルキルであり、そして、所望によりRおよびRは、それらが結合している原子と一体となって6員環を形成してよい、請求項1から10のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

〔式中、Rはアルキルまたはアリールである。〕
から成る群から選択される化合物である、請求項1から11のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
化合物が遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形である、請求項1から12のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
工程(A)
【化7】

を含む、請求項1から13のいずれかに記載の化合物の製造方法。
【請求項15】
NaCO、メタノールおよび不活性溶媒、好ましくはベンゼンをさらに使用する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程(B)
【化8】

を含み、そして工程(B)を工程(A)の前に行う、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
工程(C)
【化9】

を含み、そして工程(C)を工程(A)または工程(B)の前に行う、請求項14から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
工程(A)、(B)、(C)を、(C)→(B)→(A)の順で含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(i) YがCHまたはCClであり
(ii) QがCHまたはNであり
(iii) WがCHであり
(iv) VがCClまたはCCHであり、そして
(v) 部分X、X、X、およびXの一つがNであり、部分X、X、X、およびXの他の一つがNRであり、部分X、X、X、およびXのさらに他の一つがCRであり、部分X、X、X、およびXの残りの一つがCHまたはNである、
請求項14から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
請求項1から13のいずれかに記載の化合物および医薬担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項21】
医薬として使用するための、所望により式(II)、(III)および(IV)の化合物を含む、請求項1から13のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、胃腸および尿路の障害ならびに全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害の予防、処置または進行遅延用医薬の製造のための、所望により式(II)、(III)および(IV)の化合物を含む、請求項1から13のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項23】
全てまたは一部mGluR5により仲介される神経系障害が、パーキンソン病、老人性認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症および脆弱X症候群のような神経系の急性、外傷性および慢性変性過程、物質関連障害、統合失調症、感情および不安障害のような精神疾患から成る群から選択される、請求項22に記載の使用。物質関連障害は物質濫用、物質依存および物質離脱障害を含む。不安障害はパニック障害、社会および特異的恐怖症、不安、強迫性障害(OCD)、外傷後ストレス障害(PTSD)および全般性不安障害(GAD)を含む。情動障害は、鬱病(大鬱病、気分変調症、鬱病性障害NOS)および双極性障害(双極性IおよびII障害)、炎症性障害、認知の障害および/または注意欠損障害、疼痛および掻痒を含む。
【請求項24】
尿路の障害が尿路の疼痛および/または不快感と関連する状態および過活動膀胱(OAB)を含む、請求項22に記載の使用。
【請求項25】
胃腸の障害が、術後イレウス、例えば機能的消化不良(FD)におけるような機能的胃腸障害(FGID)、胃食道還流疾患(GERD)、過敏性腸症候群(IBS)、機能的腹部膨満、機能的下痢、慢性便秘、および胆管の機能障害から成る群から選択される、請求項22に記載の使用。
【請求項26】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害が、てんかん重積後の神経保護を含むてんかん発生、脳虚血、とりわけ急性虚血、眼の虚血性疾患、局所または全身性痙縮のような筋肉痙縮、皮膚障害、肥満障害、および、特に、痙攣または疼痛から成る群から選択される、請求項22に記載の使用。

【公表番号】特表2009−532429(P2009−532429A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503560(P2009−503560)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053155
【国際公開番号】WO2007/113276
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】