説明

欠品検査方法および欠品検査装置

【課題】大がかりな構成を必要とせず、間違いの少ない自動化された部品検査を可能とする欠品検査方法および装置を提供する。
【解決手段】物品53が封入された封入体52が所定の収容体51に入っているか否かを検査する欠品検査方法である。そして、封入体52には少なくとも2つの領域に互いに異なる角度方向に伸びる縦縞模様をそれぞれ付すとともに、収容体51には一方向に伸びる縦縞模様を付しておき、搬入された前記収容体を撮像し、撮像データから撮像画像中のモアレ縞の有無を分析し、この分析結果に基づいて収容体51に封入体52が入っているか否か判別を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、正常に物品が収容されているか否かを検査する欠品検査方法および欠品検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
以前より、製品の出荷前の工程において、製品と同梱される部品が正しく梱包箱に収容されているか否かを検査したり、同梱される部品袋に所定の部品が正しく収容されているか否かを検査することが行われている。
【0003】
また、本発明に関連する従来技術として、次のような技術の開示がある。例えば、特許文献1には、背景を含んだ部品の画像データから背景を除去した部品のみの画像データを抽出して部品を認識したり、部品にカラーマークを付してカラーフィルタを介して撮像することで部品の認識を行う技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、織布を撮像した撮像データと縞状の画像データとを合成し、合成画像に生じるモアレ縞を検出・分析することで、織布の布目欠点を検出する技術について開示されている。
【特許文献1】特開平8−145642号公報
【特許文献2】特開平8−043318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
製品と同梱される部品等は多種多様になってきており、正しく部品が収容されたか否かの検査を行う自動化技術が望まれている。
【0006】
また、特許文献1に示される濃淡で部品を判定する方法では、部品以外の異物が混入された場合に部品と間違ってしまうといった課題を有し、また、複数のカラーマークや複数のカラーフィルタを用いた部品の認識方法では、カラーフィルタを切り換えるのに装置が大がかりになり判定までに時間がかかるといった課題があった。
【0007】
この発明の目的は、大がかりな構成を必要とせず、間違いの少ない自動化された部品検査を可能とする欠品検査方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
物品が封入された封入体が所定の収容体に入っているか否かを検査する欠品検査方法であって、
前記封入体には少なくとも2つの領域に互いに異なる角度方向に伸びる縦縞模様をそれぞれ付すとともに、
前記所定の収容体には一方向に伸びる縦縞模様を付しておき、
搬入された前記収容体を撮像する撮像工程と、
前記撮像工程で得られた撮像データから前記封入体に付された縦縞模様と前記収容体に付された縦縞模様が重なることにより発生するモアレ縞の有無を分析する分析工程と、
前記分析工程の結果に基づいて前記収容体に前記封入体が入っているか否かを判別する欠品判別工程と、
を有することを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の欠品検査方法において、
前記封入体は平面状の袋であり、
前記封入体の平面上の半分の領域に第1方向に伸びる縦縞模様を付し、残りの半分の領域に前記第1方向に直交して伸びる縦縞模様を付しておくことを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の欠品検査方法において、
前記封入体は封止部を有する平面状の袋であり、
前記封止部の半分の領域に第1方向に伸びる縦縞模様を付し、残りの半分の領域に前記第1方向に直交して伸びる縦縞模様を付しておくことを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の欠品検査方法において、
前記収容体に前記封入体が入っているときの画像データを格納したデータベースを用いて、このデータベース中の画像データのモアレ縞と前記撮像工程で得られた撮像データのモアレ縞とのパターン比較を行う比較工程と、
前記比較工程の結果に基づき前記収容体の中に前記封入体が所定の条件を満たすように入っているか否かを判別する良否判別工程と、
を有することを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の発明は、
一方向に伸びる縦縞模様が付された収容体に、少なくとも2領域に互いに異なる角度方向に伸びる縦縞模様がそれぞれ付された封入体が、入っているか否かを検査する欠品検査装置であって、
搬入された前記収容体の検査領域を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた撮像データから前記封入体に付された縦縞模様と前記収容体に付された縦縞模様が重なることにより発生するモアレ縞の有無を分析する分析手段と、
前記分析手段の分析結果に基づいて前記収容体に前記封入体が入っているか否かを判別する欠品判別手段と、
を備えていることを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の欠品検査装置において、
前記収容体に前記封入体が入っているときの画像データを格納したデータベースと、
前記データベース中の画像データのモアレ縞と前記撮像手段により得られた撮像データのモアレ縞とのパターン比較を行う比較手段と、
前記比較手段の結果に基づき前記収容体の中に前記封入体が所定の条件を満たすように入っているか否かを判別する良否判別手段と、
を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明に従うと、大がかりな構成を必要とせず、収容体を普通に撮像する撮像装置と、画像データの分析処理を行う情報処理装置とによって、収容体に正常に物品が入っているか否かを正確に検査することができる。すなわち、物品を封入した封入体が収容体の中に入っていると、封入体の縦縞と収容体の縦縞とが重なってモアレ縞を必ず発生させる。一方、封入体が入っていない場合や、物品と似た形状の異物などが混入されている場合にも、モアレ縞を生じさせない。従って、撮像データの分析によりモアレ縞を検出することで正確に物品の収容の有無を検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態の欠品検査システムの概要を示す構成図である。図2は、欠品検査に係る構成を詳細に示したモジュール構成図である。
【0017】
この実施の形態の欠品検査システム1は、製品同梱物を収容する収容袋51に部品の封入された部品袋52(図5参照)が入っているか否かを自動的に検査するシステムである。この欠品検査システム1は、検査する収容袋51を搬入・搬出する搬送装置(搬送ベルト28、搬送ローラ29,29、搬送コントローラ27等)と、収容袋51が検査位置に来たことを検出する近接スイッチ26と、検査位置にセットされた収容袋51を撮像するカメラ25と、撮像データに対して種々の情報処理を行って欠品検査の処理を行う情報処理装置10と、欠品検査の結果出力等を行う表示装置30および印字装置31等から構成される。このうち情報処理装置10とカメラ25によって実施形態の欠品検査装置が構成される。
【0018】
カメラ25は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラなど、撮像画像をデジタルの画像データとして出力できるものである。
【0019】
情報処理装置10は、種々の演算処理を行うCPU(中央演算処理装置)、制御データや制御プログラムを格納した記憶装置、CPUに作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)13、および、外部機器から信号やデータを入力したり外部機器に信号やデータを出力する入出力インターフェース11,12等を備えている。
【0020】
図2に示すように、情報処理装置10の記憶装置には、収容袋51に様々な状態で部品袋52を入れたときの画像データや、部品袋52が入っていない状態の画像データを格納したデータベース14が設けられている。部品袋52の収容の状態に良・不良などの基準がある場合には、各画像データごとに良好な状態か不良な状態かを表わす管理データも付されている。
【0021】
また、RAM13には、CPUにより実行されて機能する種々の機能モジュールが展開されている。すなわち、画像に含まれるノイズの低減やエッジの強調などを行う空間フィルタモジュール16と、撮像データを所定のしきい値で比較して黒白2値のデータにする画像2値化モジュール17と、モアレ縞を抽出しやすいように収縮・膨張処理等を施す論理フィルタモジュール18と、撮像画像中のモアレ縞の画像部分を抽出するモアレ抽出モジュール19と、モアレ縞のあった位置・モアレ縞の大きさ・傾き・密度(ピッチ)などを算出する算出モジュール20と、データベース中の画像データとのパターン比較を行う比較モジュール21と、所定のモアレ縞の有無や比較モジュール21の比較結果に基づき部品袋が入っていたか否かの欠品判定や収容状態に良否がある場合にはその良否判定を行う欠品・良否判定モジュール22と、判定結果を表わす出力データや判定結果に基づく種々の制御データを生成するデータ生成モジュール23等が展開されている。これらの各モジュールは、記憶装置に格納された制御プログラムに含まれたものであり、CPUがRAM13に読み出して実行することでその機能が実現されるものである。
【0022】
図3には、部品袋が収容される収容袋の一例を示す平面図を、図4には、部品が封入される部品袋の一例を示す平面図を、図5には、収容袋に部品袋が入った状態の一例を示す平面図を、それぞれ示す。
【0023】
この実施形態で検査対象とされる収容袋51は、例えばポリ袋など中身が透き通って見える透明な袋であり、図3に示すように、上面から見て部品袋が入る部分に縦縞の模様が付されている。
【0024】
また、この実施形態で検査対象とされる部品袋52は、例えばポリ袋など向う側が透けて見える透明な袋であり、その中に部品53が封入されているものである。図4に示すように、部品袋52には全体の左半分の領域52aに右斜めに伸びる縦縞が付され、右半分の領域52bに左斜めに伸びる縦縞が付されている。
【0025】
図5に示すように、上記のような構成により、収容袋51に部品袋52を収容すると、収容袋51の縞と部品袋52の縞とが重なって見えるようになっている。なお、収容袋51と部品袋52の縞とが重なって見えるようにされれば、両方の袋を透明のもので構成する必要はない。例えば、収容袋51の底面側は不透明な部材としても良いし、また、収容袋51の上面側に縦縞を付すのであれば、部品袋52は向こう側が透けて見えるようにしなくても良い。
【0026】
上記の収容袋51と部品袋52の構成により、収容袋51に部品袋52を収容した場合には、収容袋51の縦縞と部品袋52の縦縞とが重なることによってモアレ縞が発生する。部品袋52にはその2つの領域52a,52bに角度の異なる縦縞が付されているため、たとえ、一方の領域52aの縦縞が収容袋51の縦縞と向きが重なった場合でも、もう一方の領域52bの縦縞が収容袋51の縦縞と向きを異ならせて重なることとなって、必ずモアレ縞が発生することとなる。
【0027】
次に、上記欠品検査システム1により実行される欠品検査処理について説明する。
【0028】
図6には、この実施形態の欠品検査システム1の情報処理装置10により実行される欠品検査処理のフローチャートを示す。
【0029】
欠品検査システム1では、先ず、欠品検査工程の開始時にシステムの初期化の処理(ステップS1)を行い、次いで、順次、搬送されてくる個々の収容袋51に対してステップS2〜S4のループ処理を繰り返し実行するようになっている。すなわち、先ず、搬送ベルト28により検査位置まで搬送されている収容袋51に対して撮像を行って撮像データを入力する画像入力処理(ステップS2)を行い、次に、入力した撮像データからモアレ縞を検出し正常に部品袋52が入っているか否かを判別するモアレ検出処理(ステップS3)を行い、続いて、検査済みの収容袋51を搬出して次の収容袋51を搬入するなどの搬送制御や部品袋52が欠品と判断された場合にオペレータに警告を出力するなどのその他の処理(ステップS4)を行う。そして、このようなループ処理を繰り返し実行する。
【0030】
図7には、図6のステップS2で実行される画像入力処理の詳細なフローチャートを示す。
【0031】
画像入力処理では、先ず、カメラ25の初期化やRAM13中の撮像データを取り込む作業領域をクリアする処理を行い(ステップS11)、次いで、カメラ25のフォーカス調整をフォーカスが合うまで繰り返し行い(ステップS12,S13)、フォーカスが合った場合にカメラ25からの撮像データを取り込んでRAM13中の所定の作業領域に取り込む。そして、この画像入力処理を終了して、続く、モアレ検出処理に移行する。
【0032】
図8は、図6のステップS3のモアレ検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0033】
モアレ検出処理では、先ず、各変数やフラグを初期値にするなどの初期化処理を行い(ステップS21)、次いで、空間フィルタモジュール16により、RAM13中の撮像データに対して画像合成やシェーディング補正により背景輝度のバラツキを補正する(ステップS22)。続いて、画像2値化モジュール17によって撮像データを白黒に2値化し(ステップS23)、続いて、論理フィルタモジュール18により、検査対象の領域を特定し画像収縮処理を行う(ステップS24)。さらに続いて、不規則なノイズを除去し(ステップS25)、正確につながっていないモアレ縞を画像膨張により正確につなげる処理(ステップS26)を行うなどして、モアレ縞を抽出しやすいように撮像データを加工する。
【0034】
撮像データが加工されたら、モアレ抽出モジュール19によって撮像データ中の各モアレごとに中心点の座標、モアレの特徴量であるX方向の最大長さ、Y方向の最大長さ、X方向の最小長さ、Y方向の最小長さを抽出し(ステップS27)、これらによって、モアレ縞のある範囲の位置、大きさ、傾き、密度等を算出する(ステップS28)。
【0035】
このように撮像画像中のモアレ縞に関する分析が終了したら、所定の密度で且つ所定の大きさ以上のモアレ縞が有るか否かを判別し、それにより部品袋52の有無を判定する(ステップS29)。なお、ここで、部品袋52の配置や向きに良否がある場合には、データベース14の画像データとの比較を行って、モアレ縞の状態が一番近い画像データを抽出するとともに、その画像データに対応づけられた良否判定の管理データを参照することで良否判定を行うことも可能となる。
【0036】
上記ステップS29の判定処理の結果、無し(或いは不良)と判別されたら、ステップS30に移行して、欠品用の製造ライン制御データをメモリ中に格納する一方、有り(或いは正常)と判別されたら、ステップS31に移行して、正常時の製造ライン制御データをメモリ中に格納する。ここで格納された制御データにより、後の図6のその他の処理(ステップS4)にて、欠品判定後であれば、製造ラインを停止させて警告を発する等のエラー対処の処理が行われる一方、正常判定後であれば、検査後の収容袋51を搬出して次の収容袋51を搬入する通常の処理が行われる。
【0037】
そして、ステップS30又はステップS31の処理により制御データを格納したら、ステップS32に移行して、表示装置30や印字装置31に検査結果やその集計を出力する処理を行って、このモアレ検出処理を終了する。
【0038】
上述した一連の処理により、順次複数の収容袋を製造ラインに流しながら、個々の収容袋51ごとに部品袋52が正常に入っているか否の検査を自動的に行って、その検査結果に基づき製造ラインの制御等を行うことが可能になっている。
【0039】
以上のように、この実施形態の欠品検査装置および欠品検査方法によれば、収容袋51を普通に撮像するカメラ25と、撮像データの分析処理を行う情報処理装置10とによって、収容袋51に正常に部品が入っているか否かを正確に検査することができる。すなわち、部品を封入した部品袋52が収容袋51の中に入っていれば、部品袋52の縦縞と収容袋51の縦縞とが重なってモアレ縞を必ず発生させる。一方、部品袋52が入っていない場合や、部品と似た形状の異物などが混入されている場合には、モアレ縞を生じさせない。従って、撮像データの分析によりモアレ縞を検出することで正確に部品の収容の有無を検査することができる。
【0040】
また、この実施形態の欠品検査方法では、部品袋52の全体を二分した2つの領域52a,52bに互いに直交する向きの縦縞を付しているので、発生するモアレ縞の大きさも大きくなって、その検出が容易なものとなる。
【0041】
なお、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
【0042】
図9には、部品が封入される部品袋のその他の実施形態を表した平面図を示す。
【0043】
例えば、部品袋に付す縦縞は、図9に示すように、袋の一部分にのみ付すようにしても良い。図9の例は、部品袋54の封止部55(部品53が入りこまないように継ぎ合わされた部分)を二分した各領域55a,55bに互いに直交する縦縞を付したものである。このような構成により、モアレ縞を検出する際の部品53による影の影響が排除でき、また、縦縞の領域を小さくしてユーザに対して目立たないようにすることができる。
【0044】
また、上記実施の形態では、収容袋51に1つの部品袋52が入っているか否かのみを検査する構成を示したが、例えば、部品の種類ごとに部品袋52の縦縞の間隔を異ならせ、部品の種類ごとに異なるモアレ縞のピッチを識別することで、複数種類の部品の有無の検査を行うようにすることもできる。
【0045】
また、上記実施形態では、収容体や封入体を袋状のものとしたが、箱状のものとするなど種々の形態として良い。また、欠品検査の情報処理を行う情報処理装置10が、搬送装置の制御も行うように説明したが、搬送制御は別の装置によって制御するようにしても良い。その他、モアレ縞を検出する際の画像処理の詳細や検出対象となる物品の種類など、実施の形態に示した細部等は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態の欠品検査システムの概要を示す構成図である。
【図2】図1のシステム中の欠品検査に係る構成を詳細に示したモジュール構成図である。
【図3】部品袋が収容される収容袋の一例を示す平面図である。
【図4】部品が封入される部品袋の一例を示す平面図である。
【図5】収容袋に部品袋が入った状態の一例を示す平面図である。
【図6】欠品検査システムの情報処理装置により実行される欠品検査処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS2の画像入力処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図6のステップS3のモアレ検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】部品が封入される部品袋のその他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 欠品検査システム
10 情報処理装置
14 データベース
19 モアレ抽出モジュール
22 欠品・良否判定モジュール
25 カメラ
51 収容袋
52 部品袋(封入袋)
53 部品
54 部品袋
55 封止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が封入された封入体が所定の収容体に入っているか否かを検査する欠品検査方法であって、
前記封入体には少なくとも2つの領域に互いに異なる角度方向に伸びる縦縞模様をそれぞれ付すとともに、
前記所定の収容体には一方向に伸びる縦縞模様を付しておき、
搬入された前記収容体を撮像する撮像工程と、
前記撮像工程で得られた撮像データから、前記封入体に付された縦縞模様と前記収容体に付された縦縞模様が重なることにより発生するモアレ縞の有無を分析する分析工程と、
前記分析工程の結果に基づいて前記収容体に前記封入体が入っているか否かを判別する欠品判別工程と、
を有することを特徴とする欠品検査方法。
【請求項2】
前記封入体は平面状の袋であり、
前記封入体の平面上の半分の領域に第1方向に伸びる縦縞模様を付し、残りの半分の領域に前記第1方向に直交して伸びる縦縞模様を付しておくことを特徴とする請求項1記載の欠品検査方法。
【請求項3】
前記封入体は封止部を有する平面状の袋であり、
前記封止部の半分の領域に第1方向に伸びる縦縞模様を付し、残りの半分の領域に前記第1方向に直交して伸びる縦縞模様を付しておくことを特徴とする請求項1記載の欠品検査方法。
【請求項4】
前記収容体に前記封入体が入っているときの画像データを格納したデータベースを用いて、このデータベース中の画像データのモアレ縞と前記撮像工程で得られた撮像データのモアレ縞とのパターン比較を行う比較工程と、
前記比較工程の結果に基づき前記収容体の中に前記封入体が所定の条件を満たすように入っているか否かを判別する良否判別工程と、
を有することを特徴とする請求項1記載の欠品検査方法。
【請求項5】
一方向に伸びる縦縞模様が付された収容体に、少なくとも2領域に互いに異なる角度方向に伸びる縦縞模様がそれぞれ付された封入体が、入っているか否かを検査する欠品検査装置であって、
搬入された前記収容体の検査領域を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた撮像データから前記封入体に付された縦縞模様と前記収容体に付された縦縞模様が重なることにより発生するモアレ縞の有無を分析する分析手段と、
前記分析手段の分析結果に基づいて前記収容体に前記封入体が入っているか否かを判別する欠品判別手段と、
を備えていることを特徴とする欠品検査装置。
【請求項6】
前記収容体に前記封入体が入っているときの画像データを格納したデータベースと、
前記データベース中の画像データのモアレ縞と前記撮像手段により得られた撮像データのモアレ縞とのパターン比較を行う比較手段と、
前記比較手段の結果に基づき前記収容体の中に前記封入体が所定の条件を満たすように入っているか否かを判別する良否判別手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5記載の欠品検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−150721(P2009−150721A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−327746(P2007−327746)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】