説明

歩行者ナビゲーションルート指示においてユーザエクスペリエンスを考慮するための方法および装置

本明細書において開示される対象は、歩行者ナビゲーション環境内でナビゲーション指示を決定するためのシステムおよび方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
合衆国法典第35編(米国特許法)第119条の下での優先権の主張
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれる2009年12月11日に出願した「User Experience Aware Routing」と題した米国仮出願第61/285,852号の優先権を主張するものである。
【0002】
本明細書で開示される対象は、ユーザエクスペリエンス情報に少なくとも部分的に基づいた歩行者ナビゲーションルート指示に関する。
【背景技術】
【0003】
ナビゲーションシステムが、今日の市場でますます普及しつつある。ナビゲーションシステムは、最初の位置から目的地までのルートを決定するために利用され得る。一部のナビゲーションシステムにおいては、ユーザが、Mapquest.comなどのウェブサイトで通常使用されるさまざまなマッピングアプリケーションのうちの1つなどのマッピングアプリケーションに出発地および目的地を入力する可能性がある。
【0004】
歩行者は、例えば、ショッピングモールまたはオフィスビルなどの閉鎖環境内の目的地に移動する可能性がある。歩行者は、最短経路に沿って移動することを避ける可能性があり、その代わりに、例えば、コインが投げ入れられる噴水を見るために、またはよりきれいな景色を楽しむために回り道をすることを選択する可能性がある。ユーザに目的地までのルートを指示する際にあり得る関連する興味のある地点(point of interest)を考慮することができないナビゲーションシステムは、目的地まで移動する典型的なユーザのユーザエクスペリエンスを正しくモデル化することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
さまざまな図を通じて同様の参照番号が同様の部分を示す以下の図を参照して、非限定的で非網羅的な特徴が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】1つまたは複数の実装による目的地までの2つの経路の図である。
【図2】1つまたは複数の実装によるショッピングモールの図である。
【図3】1つまたは複数の実装による電子地図の図である。
【図4A】1つまたは複数の実装による、興味のある地点ノードに関連するコストが1つまたは複数の通路ノードに反映される電子地図の一部の図である。
【図4B】1つまたは複数の実装による、興味のある地点ノードに関連するコストが1つまたは複数の通路ノードに反映される電子地図の一部の図である。
【図4C】1つまたは複数の実装による、興味のある地点ノードに関連するコストが1つまたは複数の通路ノードに反映される電子地図の一部の図である。
【図5】1つまたは複数の実装による、出発地から目的地までの低コストな経路を決定するためのプロセスの流れ図である。
【図6】1つまたは複数の実装によるモバイルデバイスの特定の実装の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1つの特定の実装において、目的地までの最適な経路を決定するためのシステムおよび方法が、提供される。最適な経路は、1つまたは複数の興味のある地点と1つまたは複数の目的地の間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。そのような類似性の測定値は、1つまたは複数の目的地と1つまたは複数の興味のある地点の間の事前定義の基準に少なくとも部分的に基づくことができる。しかし、これは例示的な実装であるに過ぎず、特許請求の対象はこれに関連して限定されないことを理解されたい。
【0008】
本明細書を通じて、「一例(one example)」、「1つの特徴(one feature)」、「例(an example)」、または「特徴(a feature)」という言及は、その特徴および/または例に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が特許請求の対象の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書中のさまざまな個所に現れる表現「一例において(in one example)」、「例(an example)」、「1つの特徴において(in one feature)」、または「特徴(a feature)」は、必ずしも全てが同じ特徴および/または例を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、1つまたは複数の例および/または1つまたは複数の特徴において組み合わされ得る。
【0009】
一部のナビゲーションシステムは、電子地図を利用して、出発地から目的地までユーザを案内する。例えば、電子地図は、例えばモバイルデバイスのディスプレイ画面に表示され得る。そのような電子地図は、一部の実装においてはモバイルデバイスのメモリに記憶されても、または例えば地図サーバからモバイルデバイスに送信されてもよい。ナビゲーションシステムは、例えば、百貨店またはフードコートなどの目的地までユーザを案内するために、ショッピングモールなどの屋内歩行者環境内で利用され得る。一部の実装において、特定の距離、またはベンチもしくは玄関ホールなどの目印にたどり着くまで特定の方向に歩き、次に向きを変えるようにユーザに知らせるナビゲーション指示を、ユーザに与えることができる。例えば、ベンチにたどり着くと、ユーザは、左に曲がり、歩き続けるように指示される可能性がある。そのようなナビゲーション指示は、例えばモバイルデバイスのディスプレイ画面上に表示され得る。一部の実装において、ナビゲーション指示は、例えば、スピーカおよび/またはヘッドフォンによってユーザに音で聞こえるように与えることができる。出発地から目的地までユーザを案内するためのナビゲーション指示は、例えば、いくつかのセグメントまたはブランチ(branch)を含み得る。例えば、「50フィートまっすぐ歩く」ためのナビゲーション指示は、第1のブランチを含む可能性があり、「左に曲がり、60フィートまっすぐ歩く」は、第2のブランチを含む可能性がある。屋内環境においては、出発地から終着地または目的地までの特定の経路に沿って多数のブランチが存在し得る。
【0010】
一部のナビゲーションシステムにおいては、ユーザは、セル電話、携帯情報端末(PDA)、またはユーザの入力を受け取りおよび/もしくはナビゲーション指示を与えることができる任意のその他の可搬型の電子デバイスなどのモバイルデバイスを持ち運ぶ可能性がある。一部の実装において、モバイルデバイスは、例えばそのモバイルデバイス自体の位置を判定することができる。1つの特定の実装において、モバイルデバイスは、例えば、いくつか(例えば、4つ以上)の送信機からの擬似距離測定値の相互相関をとることによって、GPSまたはガリレオなどの衛星測位システム(SPS)から受信されたナビゲーション信号に基づいてそのモバイルデバイスの位置を推定することができる。
【0011】
しかし、モバイルデバイスは、例えば、建物などの特定の構造物内など、衛星測位システム(SPS)からのナビゲーション信号が利用できない領域内で利用され得る。1つの実装において、モバイルデバイスは、無線ネットワーク要素または信号を無線送信することができるその他のデバイスから無線で受信された信号に基づいてそのモバイルデバイスの位置を推定することができる。無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントおよび/またはフェムトセルなどの無線ネットワーク要素は、そのような領域中の知られている位置に配置可能であり、モバイルデバイスは、(例えば、受信信号の強度または往復遅延を測定することによって)モバイルデバイスから特定の無線ネットワーク要素までの距離を推定することができる。そのような距離は、推定可能であり、そのようなモバイルデバイスの位置は、知られている技術を用いて三角法により決定され得る。
【0012】
1つの実装において、モバイルデバイスは、1つまたは複数の近くのフェムトセルと通信することによってそのモバイルデバイス自体の位置を推定することができる。本明細書において使用されるとき、「フェムトセル」は、小型のセルラ基地局を指す可能性がある。そのようなフェムトセルは、(例えば、デジタル加入者線(DSL)またはケーブルによるなど)ブロードバンドによってサービスプロバイダのネットワークに接続することができる。
【0013】
1つまたは複数の実装において、ユーザは、例えば、モバイルデバイスのキーパッドを利用して、ナビゲーション指示が望まれる1つまたは複数の目的地の識別情報を送ることができる。例えば、ユーザは、特定の店の名前、または「靴屋」などのカテゴリ名を入力することができる。一部の実装において、さまざまな目的地のカテゴリが、ディスプレイ画面によって与えられる可能性があり、ユーザが、ほんのいくつかユーザ入力デバイスの例を挙げるとすれば、スタイラス、タッチスクリーン、キーパッド、またはキーボードなどのユーザ入力デバイスによって特定のカテゴリを選択する可能性がある。
【0014】
ユーザの位置推定値と少なくとも1つの意図される目的地の両方が分かっている場合、ルートが、目的地までユーザを案内するために決定され得る。一部の実装において、ナビゲーションアプリケーションが、ルートを決定するためにモバイルデバイス上で実行され得る。しかし、その他の実装においては、サーバなどのネットワーク要素が、目的地までユーザを案内するためのルートおよびナビゲーション指示を決定することができる。そのようなナビゲーション指示を決定すると、サーバは、例えば、ユーザのモバイルデバイスにそのようナビゲーション指示を送信するか、またはそのようなナビゲーション指示の送信を開始することができる。
【0015】
1つまたは複数の実装によれば、人が、ナビゲーションシステムを利用して、歩行者ナビゲーション環境内で出発地から目的地までそのような人を案内するためのナビゲーション指示/案内を受け取ることができる。本明細書において使用されるとき、「歩行者ナビゲーション環境」は、歩行者が出入りできる環境または領域を指す可能性がある。例えば、歩行者がある位置から別の位置へ歩くか、走るか、車いすに乗るか、自転車に乗るか、またはその他の方法で物理的に移動することができる領域は、歩行者ナビゲーション環境を含み得る。歩行者ナビゲーション環境の例は、屋内環境および屋外環境を含む。屋内歩行者環境の例は、多くの可能な例の中からとりわけほんのいくつか例を挙げるとすれば、オフィスビル、ホテル、ショッピングモール、コンベンションセンタ、およびスポーツスタジアムなどの閉鎖構造物を含む。屋外歩行者環境の例は、多くの可能な例の中からとりわけほんのいくつか例を挙げるとすれば、遊園地、動物園、屋外ショッピング街または屋外ショッピングモール、公園、および道路わきの舗装された歩道などの歩行者が出入りできる歩道を有する領域を含む。
【0016】
人は、経路に沿った1つまたは複数のノードに沿って案内され得る。さまざまな興味のある地点が、経路に沿って、または経路のある程度近くに位置する可能性がある。興味のある地点は、ノードを含み得る。本明細書において使用されるとき、「興味のある地点」は、モバイルデバイスのユーザなどの人が興味がある可能性がある特定の領域内の位置を指す可能性がある。興味のある地点の例は、多くのさまざまな例の中からとりわけほんのいくつか例を挙げるとすれば、事務室、トイレ、会議室、カフェテリア、および店を含む。
【0017】
1つまたは複数の実装において、最適な経路が、出発地から1つまたは複数の目的地まで人を案内するために決定され得る。1つまたは複数の実装において、最適な経路は、「最もコストが低い」経路を含み得る。例えば、コストは、経路に沿ったノード間の個々のセグメント、またはそのようなノード自体に対して決定される可能性があり、最もコストが低い経路に関するナビゲーション指示をユーザに与えることができる。ダイクストラ法の一形態が、特定の経路に関する総コストを決定するために利用され得る。最もコストの低い経路を含むルートが、ユーザに与えられ得る。本明細書において使用されるとき、「コスト」は、例えば、ナビゲーションの簡単さなどの特定の事前定義の基準を示す、経路に沿った1つまたは複数のセグメントおよび/または1つまたは複数のノードに割り当てられた値を指す可能性がある。1つまたは複数の実装において、総コストは、経路に沿って位置するノードおよびセグメントの値を総和することによって経路に対して計算され得る。しかし、これらは特定の実装において経路に関連するコストを決定する例であるに過ぎず、特許請求の対象はこれに関連して限定されないことを理解されたい。
【0018】
1つまたは複数の実装において、コストは、経路の1つまたは複数のセグメントまたは部分に関連付けられるかまたは割り当てられ得る。1つの実装において、特定のセグメントに関するコストは、例えば、多くの可能な例の中からとりわけほんのいくつか例を挙げるとすれば、セグメントの長さ、セグメントに関連する環境が歩行者が安全に歩くのに十分な照明を持っているかどうか、混み合うほど知られているかどうか、またはセグメントがエスカレーターで行くことができる部分を含むかどうかなどの特定の基準に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
【0019】
経路は、出発地と1つまたは複数の目的地の間の物理的な距離に少なくとも部分的に基づく距離コストに関連付けられ得る。経路の総コストを決定するために、経路に関する距離コストが、経路に沿って位置する興味のある地点および/またはセグメントに関するコストと合計され得る。経路に関する距離コストは、正の値または数で示され得る。興味のある地点は、正または負の値または数で表され得る。興味のある地点に関する正のコストの値は、興味のある地点が経路の総コストを上げることを示す可能性がある。一方で、興味のある地点に関する負のコストの値は、興味のある地点が価値を付け加え、したがって、経路の総コストを下げることを示す可能性がある。
【0020】
最もコストが低い経路は、最も大きな負の値に関連付けられた経路か、または負の値に関連付けられた経路が存在しない場合には最も小さな正の値に関連付けられた経路のいずれかを含む可能性がある。例えば、コスト-10.0に関連付けられた経路は、したがって、コスト-5.5に関連付けられた経路よりも低いコストに関連付けられている可能性がある。同様に、コスト-5.0に関連付けられた経路は、したがって、コスト+4.5に関連付けられた経路よりも低いコストに関連付けられている可能性がある。同じように、コスト+4.5に関連付けられた経路は、コスト+10.5に関連付けられた経路よりも低いコストに関連付けられている可能性がある。
【0021】
上で論じたように、経路は、いくつかのノードと、ノード間に配置されたセグメントとを含み得る。一部の実装において、個々のセグメントは、動的な値を持つ可能性がある。例えば、混雑の度合いを表す値は、特定の時間帯に少なくとも部分的に応じて決まる可能性がある。例えば、レストランは、午後3時よりも正午の方が混んでいる可能性があり、そのような混雑値は、したがって、午後3時には正午に関連付けられる値よりも小さな値に関連付けられる可能性がある。
【0022】
特定の経路に関するノードは、特定の目的地に応じて決まるコストに関連付けられ得る。1つまたは複数の実装において、事前定義の1組の基準に基づいて目的地に類似している興味のある地点は、比較的低いコストに関連付けられ得る一方、目的地に比較的似ていない興味のある地点は、比較的高いコストに関連付けられ得る。一部の実装において、特定の興味のある地点は目的地に非常に密接に関連し得るので、その興味のある地点に関連する経路の部分に沿ったルートを人に指示することは、その経路に価値を付け加える。換言すれば、経路の全体的な価値を減じるコストを表すどころか、いくつかの興味のある地点は目的地に非常に密接に関連するので、そのような興味のある地点は経路の全体的な価値を高める。経路に価値を付け加えるそのような興味のある地点は、そのような興味のある地点が実際に経路に価値を付け加え、したがって、経路の総コストを下げるので、上で論じたように負の値に関連付けられ得る。上で論じたように、特定の経路の総コストは、経路に沿ったさまざまな興味のある地点および/またはセグメントの個々のコストを経路に関する距離コストと足し合わせることによって決定され得る。同じ距離コストに関連付けられた2つの経路は、それでもやはり、各経路に沿って位置するさまざまな興味のある地点の影響の結果として異なる総コストに関連付けられ得る。
【0023】
図1は、1つまたは複数の実装による目的地までの2つの経路の図である。例えば、第1の経路2と第2の経路4は、出発地5から目的地10まで移動するための異なる経路を示す。第1の経路2は、セグメントS10、ノードN10、セグメントS20、ノードN20、およびセグメントS30を含む。第2の経路は、セグメントS40、ノードN30、セグメントS50、ノードN40、およびセグメントS60を含む。図1に示されたセグメントおよびノードは、コストに関連付けられる。例えば、セグメントS10は「5」に等しいコストに関連付けられ、ノードN10は「1」に等しいコストに関連付けられ、セグメントS20は「4」に等しいコストに関連付けられ、ノードN20は「-2」に等しいコストに関連付けられ、セグメントS30は「3」に等しいコストに関連付けられる。第1の経路2内のセグメントおよびノードに関連するコストを総和することによって、第1の経路の総コストが、「11」に等しい値を持つものと計算され得る。
【0024】
第2の経路4は、「7」に等しいコストを有するセグメントS40と、「3」に等しいコストを有するノードN30と、「3」に等しいコストを有するセグメントS50と、「4」に等しいコストを有するノードN40と、「1」に等しいコストを有するセグメントS60とを含む。第2の経路4内のセグメントおよびノードに関連するコストを総和することによって、第2の経路4の総コストが、「18」に等しい値を持つものと計算され得る。したがって、第1の経路2が第2の経路4よりも低い総コストに関連付けられるので、第1の経路2がこの例における最もコストが低い経路であり、第1の経路2に沿って出発地5から目的地10までユーザを案内するためのナビゲーション指示が決定され、与えられ得る。
【0025】
1つまたは複数の実装において、興味のある地点などの位置は、属性ベクトルに関連付けられ得る。本明細書において使用されるとき、「属性ベクトル」は、興味のある地点を特徴づける値のベクトルを指す可能性がある。1つまたは複数の目的地までのルートに沿って位置する1つまたは複数の興味のある地点が存在する可能性がある。1つまたは複数の属性ベクトルが、1つまたは複数の興味のある地点に関連付けられ得る。同様に、1つまたは複数の属性ベクトルが、1つまたは複数の目的地に関連付けられ得る。1つまたは複数の実装において、特定の興味のある地点は1つの特定の属性ベクトルに関連付けられ、特定の目的地は1つの特定の属性ベクトルに関連付けられる。明瞭にするために、興味のある地点に関する属性ベクトルは、本明細書においては「興味のある地点属性ベクトル」と呼ばれる可能性があり、目的地に関する属性ベクトルは、本明細書においては「目的地属性ベクトル」と呼ばれる可能性がある。しかし、特定の位置に関する属性ベクトルは、その特定の位置が特定のルートに沿った興味のある地点であるかそれとも目的地であるかにかかわらず同じカテゴリおよび値に関連付けられる可能性があることを理解されたい。
【0026】
属性ベクトルは、カテゴリおよび関連する重みまたは値などの1つまたは複数の事前定義の基準を含み得る。例えば、レストランは、多くの可能なカテゴリの中からとりわけほんのいくつかカテゴリを挙げるとすれば、「食事ができる」、「お酒が飲める」、「子供にやさしい」、「混雑している」、および「喫煙可」を含むカテゴリなどの事前定義の基準に関連付けられ得る。値が、各カテゴリに関連付けられ得る。例えば、カテゴリに関する値は、-1.0と+1.0の間などの事前定義の範囲内にある可能性がある。正の値は、例えば、関連するカテゴリの項目が、興味のある地点の中に全体的なユーザエクスペリエンスを向上させるほど存在することを示す可能性がある。したがって、「食事ができる」カテゴリに関する値+1.0は、関連する興味のある地点で多種多様な食事が食べられることを示す可能性がある。一方、+0.25などのより小さな正の値は、関連するカテゴリの項目がより低い程度にユーザエクスペリエンスを向上させることを示す可能性がある。カテゴリに関する負の値は、カテゴリに関連する項目が、興味のある地点に全体的なユーザエクスペリエンスを損なうほど存在することを示す可能性がある。例えば、衛生基準違反で出頭命令を受けたバーは、例えば「清潔さ」などのカテゴリに関する項目の負の値に関連付けられ得る。属性ベクトルは、Table A (表1)、B (表2)、およびC (表3)に関連して以下でより詳細に論じる。
【0027】
一部の実装において、第1の興味のある地点に関する興味のある地点属性ベクトルは、第2の興味のある地点に関する興味のある地点属性ベクトルとは異なるカテゴリを含む可能性がある。例えば、靴屋が「ランニングシューズ」などのカテゴリを含む可能性がある一方、レストランに関する興味のある地点属性ベクトルは同じカテゴリを含まない可能性がある。
【0028】
目的地が分かっている場合、目的地に関する目的地属性ベクトルが、特定の興味のある地点が目的地にどのくらい似ているかを測るためにさまざまな興味のある地点属性ベクトルと比較され得る。興味のある地点に関するコストが、その興味のある地点と目的地の間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。本明細書において使用されるとき、「類似性の測定値」および「事前定義の類似性の測定値」は、1つまたは複数の特性または要因に少なくとも部分的に基づいて興味のある地点が目的地とどのくらい近く似ているかを示す測定値を指す可能性がある。例えば、興味のある地点属性ベクトルの特性が、関連する興味のある地点と関連する目的地の間の類似性の測定値を決定するために目的地属性ベクトルの対応する特性と比較され得る。
【0029】
1つまたは複数の実装において、興味のある地点と目的地の間の類似性の測定値は、例えば、1つまたは複数の実装においては、興味のある地点属性ベクトルと目的地属性ベクトルの間の内積を計算することによるなど、事前定義の基準に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。内積を計算するために、目的地属性ベクトルの各カテゴリに関する値が、対応する興味のある地点属性ベクトルの同じカテゴリの値と乗算され得る。例えば、興味のある地点と目的地の両方がカテゴリ「混雑している」を含み、興味のある地点属性ベクトルが値0.4を持ち、目的地属性ベクトルが値0.6を持つ場合、これらの値の積は0.24となる。同様の積が、その他の共通のカテゴリに関する値を乗算することによって決定され得る。例えば、乗算されている属性ベクトルの片方だけが特定のカテゴリを含む場合、そのようなカテゴリに関する積は0である。全てのカテゴリの積が計算された後、それらの積は、値を決定するために総和され得る。1つまたは複数の実装において、比較的大きな値は、興味のある地点と目的地の間の高いレベルの類似性を示す可能性がある。したがって、そのような高いレベルの類似性の結果として、そのような興味のある地点に関連するコストは、比較的低い可能性がある。ルックアップテーブルが、例えば、内積に基づいて決定された関連する類似性の測定値に基づいてコストを決定するために利用され得る。一方、一部の実装においては、興味のある地点属性ベクトルと目的地属性ベクトルの間の内積の値自体が、ルックアップテーブルを参照することなしに興味のある地点に関するコストとして直接利用される可能性がある。
【0030】
異なる目的地は、異なるカテゴリおよび/またはカテゴリに関する異なる関連する値を有する異なる目的地属性ベクトルに関連付けられる可能性があることを理解されたい。興味のある地点に関する総コストは、したがって、対象となっている特定の目的地に応じて決まる可能性がある。
【0031】
図2は、1つまたは複数の実装によるショッピングモール100の図を示す。ショッピングモール100は、構造物または建物内のいくつかの店/事業所を含み得る。この例において、ショッピングモール100は、例えば、ユーザが特定の店/事業所への入り口に行くために周囲を移動することができる領域を含み得る。示されるように、ショッピングモール100は、第1のレストラン105と、コーヒーショップ110と、第2のレストラン115と、第3のレストラン120と、クッキー屋125と、携帯電話ショップ130と、靴屋135と、宝飾店140と、薬局145と、フィットネスクラブ150とを収容する。
【0032】
ユーザは、地点A 155から地点B 160まで移動したい可能性がある。ユーザがショッピングモール100に馴染みがなく、第1のレストラン105の位置を知らない場合、ユーザは、地点B 160の近くに位置する第1のレストラン105までの案内が欲しいことを示すために、ナビゲーションアプリケーションプログラムを有するモバイルデバイスに入力を与えることができる。図2に示されるように、ユーザが地点A 155から地点B 160まで移動することができる2つの異なる経路が存在する。第1の経路170は、第2の経路165よりも短い距離を含む。ユーザがショッピングモール100内に位置する他のどのレストランも知らない場合、ユーザは、地点B 160への案内を要求することができる。そのような場合、典型的なユーザは、他にどんな種類のレストランが利用できるのかを見るために、その他のレストランまたは食べ物屋を通って移動することを好む可能性がある。例えば、ユーザは、第1のレストラン105が非常に混み合っている場合に備えて、より混雑の少ない選択肢に気付かされ得るように、いくつかのレストランを通って移動することを望む可能性がある。
【0033】
この例において、第2の経路165は第1の経路170よりも長く示されているが、第2の経路165は、ユーザに、第1のレストラン105の近くに位置する地点B 160への途中にあるクッキー屋125、第3のレストラン120、第2のレストラン115、およびコーヒーショップ110などのいくつかのレストランまたは食べ物屋を通るルートを指示する。この例において、第2の経路165が、この場合は第1のレストラン105である目的地と何らかの類似性を有する多くの興味のある地点を通るようにユーザを案内するので、第2の経路165は、第1の経路170よりも望ましい経路である可能性がある。この例において、クッキー屋125、第3のレストラン120、第2のレストラン115、およびコーヒーショップ110のそれぞれは、飲食できる食べ物および/または飲み物を販売している可能性があり、したがって、ユーザが興味がある可能性がある。
【0034】
経路に沿って位置するいくつかのノードが存在する可能性がある。興味のある地点ノードおよび通路ノードなどの、ナビゲーションシステムによって考慮されるさまざまな種類のノードが存在する可能性がある。興味のある地点ノードは、興味のある地点に関連する特定のノードを含み得る。例えば、薬局が興味のある地点を含む場合、興味のある地点ノードは、ナビゲーションアプリケーションにおいて薬局を表す可能性がある。興味のある地点ノードは、そのような薬局を表すコストに関連付けられ得る。
【0035】
通路ノードは、通路内のノードの位置を含み得る。一例において、通路ノードは、通路全体に規則的にまたはほぼ等間隔に配置される可能性があり、通路ノードは、コストに関連付けられ得る。1つまたは複数の実装において、特定の通路ノードに関するコストは、興味のある地点ノードがその通路ノードのごく近くにあるかどうかに少なくとも部分的に応じて決まる可能性がある。
【0036】
1つまたは複数の実装において、興味のある地点ノードは、通路から外れた位置にある可能性がある。例えば、興味のある地点は、実際、通路自体の中に位置するのではなく、通路の近くに位置するか、または通路によって行くことができる可能性がある。したがって、興味のある地点ノードに関連するコストを考慮するために、興味のある地点ノードに関するコストが、以下で論じるように、1つまたは複数の通路ノードに反映されるか、または1つまたは複数の通路ノードに当てはめられる可能性がある。
【0037】
図3は、1つまたは複数の実装による電子地図200の図を示す。電子地図200は、例えば、オフィスビルの領域を示す可能性がある。電子地図200は、第1の興味のある地点202、第2の興味のある地点204、第3の興味のある地点206、第4の興味のある地点208、第5の興味のある地点210、第6の興味のある地点212、第7の興味のある地点214、および第8の興味のある地点216などのいくつかの興味のある地点を示す可能性がある。それぞれの興味のある地点は、1つまたは複数の興味のある地点ノードを含むか、または1つまたは複数の興味のある地点ノードと同じ場所に位置する可能性がある。例えば、第1の興味のある地点202は第1の興味のある地点ノード218を含む可能性があり、第2の興味のある地点204は第2の興味のある地点ノード220を含む可能性があり、第3の興味のある地点206は第3の興味のある地点ノード222を含む可能性があり、第4の興味のある地点208は第4の興味のある地点ノード224を含む可能性があり、第5の興味のある地点210は第5の興味のある地点ノード226を含む可能性があり、第6の興味のある地点212は第6の興味のある地点ノード228を含む可能性があり、第7の興味のある地点214は第7の興味のある地点ノード230を含む可能性があり、第8の興味のある地点216は第8の興味のある地点ノード232を含む可能性がある。
【0038】
電子地図200は、2つの通路、第1の通路252および第2の通路254を示す。いくつかの通路ノード234が、第1の通路252および第2の通路254全体に分散配置される可能性がある。通路ノードは、電子地図200において文字「x」で表される。セグメントが、通路ノード間に位置する可能性がある。例えば、セグメント256が、通路ノード234と236の間に位置する。通路ノード234およびセグメント256は、それぞれ、コストに関連付けられ得る。そのようなコストは、出発地から目的地までの最もコストが低い経路を決定するナビゲーションシステムによって考慮され得る。興味のある地点ノードに関連するコストは、近くの通路ノードに反映され得る。例えば、興味のある地点ノードに関するコストは、興味のある地点ノードの最も近くに位置する通路ノードに反映され得る。例えば、第1の興味のある地点ノード218および第5の興味のある地点ノード226に関するコストは、通路ノード236に反映され得る。同様に、第2の興味のある地点ノード220に関するコストは通路ノード238に反映される可能性があり、第3の興味のある地点ノード222に関するコストは通路ノード242に反映される可能性があり、第6の興味のある地点ノード228に関するコストは通路ノード240に反映される可能性があり、第7の興味のある地点ノード230に関するコストは通路ノード244に反映される可能性がある。
【0039】
一部の興味のある地点は、2つの通路の交差部分の近くに位置する可能性がある。この例において、第4の興味のある地点208および第8の興味のある地点216は、第1の通路252と第2の通路254の両方に面している。1つまたは複数の例において、興味のある地点ノードに関するコストは、その興味のある地点ノードに関連する興味のある地点が複数の進入路またはドアを含む場合、2つ以上の通路内に位置する通路ノードに反映される可能性がある。例えば、第4の興味のある地点208は、第1の通路252に出入りできるようにする第1の進入路260と、第2の通路254に出入りできるようにする第2の進入路262を含み得る。第4の興味のある地点ノード224に関するコストは、第1の通路252内に位置する通路ノード246と、第2の通路254内に位置する通路ノード248とに反映される可能性がある。同様に、第8の興味のある地点ノード232に関するコストは、第1の通路252内に位置する通路ノード246と、第2の通路254内に位置する通路ノード250とに反映される可能性がある。
【0040】
最もコストが低い経路が、出発地から目的地までユーザを案内するために決定され得る。そのような最もコストが低い経路は、1つまたは複数の通路を通り、複数の通路ノードおよびセグメントにわたって延びる可能性がある。興味のある地点に関連するコストは、そのようなコストが1つまたは複数の通路ノードに反映されるので、最もコストが低い経路に影響を与え得ることを理解されたい。
【0041】
興味のある地点ノードに関連するコストを1つまたは複数の通路ノードに反映するその他の方法が存在する。図4A〜Cは、興味のある地点ノードに関連するコストが1つまたは複数の通路ノードに反映される電子地図の一部の図を示す。図4Aは、興味のある地点ノード310に関連する興味のある地点305を示す。通路315が、興味のある地点305の片側に沿って位置する。通路ノード320、325、330、335、および340が、通路315内に位置する可能性がある。上で論じたように、図3に関して実行されたように興味のある地点ノード310に関するコストを通路315に沿って位置する1つの通路ノードに反映するのではなく、その代わりに、コストは、そのような通路ノードと興味のある地点305の間の近さに少なくとも部分的に基づいて複数の通路ノードに反映される可能性がある。
【0042】
図4Bは、興味のある地点305の周りに描かれた楕円350を示す。示されるように、楕円350は、興味のある地点305を完全に囲む可能性がある。一例において、楕円350の焦点は、興味のある地点305を完全に囲むことができる最も小さなあり得る楕円350をもたらすように選択され得る。楕円350は、1つまたは複数の通路ノードと重なることができるより大きな楕円をもたらすように事前定義の量または割合だけ大きくされる可能性がある。
【0043】
図4Cは、例えば50%などの特定の量だけ楕円350を大きくすることによってもたらされ得る拡大された楕円355を示す。示されるように、拡大された楕円は、通路ノード325、330、および335を包含する。1つの実装において、興味のある地点ノード310に関するコストは、拡大された楕円355内に位置する任意の通路ノードに反映される可能性がある。この例において、興味のある地点ノード310に関するコストは、したがって、通路ノード325、330、および335に反映される可能性がある。
【0044】
よって、図4A〜Cに示された方法は、興味のある地点ノードに関するコストを1つまたは複数の通路ノードに反映するために利用され得る。拡大された楕円355のサイズは、その拡大された楕円355が周りに配置される特定の興味のある地点のサイズ/大きさに応じて決まる可能性があることを理解されたい。例えば、3つの通路ノード325、330、および335は図4Cに示された拡大された楕円355の範囲内に入るが、より小さな大きさの部屋に関する拡大された楕円は、1つまたは2つの通路ノードしか包含しない可能性がある。
【0045】
図4A〜4Cに示された方法は、ユーザが、例えば、百貨店などの大きな興味のある地点を通って移動するときのユーザエクスペリエンスを考慮に入れるために利用され得る。例えば、百貨店が大きなウィンドウスペースを有し、さまざまな衣服がウィンドウに飾られる場合、ユーザは、ウィンドウスペースが大きい場合、立ち止まり、ウィンドウショッピングをする見込みがより高い可能性がある。したがって、そのような興味のある地点に関連するコストは、興味のある地点の大きさ/物理的サイズに少なくとも部分的に基づいてその興味のある地点のコストを効果的に増加させるために複数の通路ノードに反映される可能性がある。興味のある地点が目的地と非常によく似ているためにその興味のある地点が負のコストに関連付けられる場合、上で論じた楕円の方法は、最もコストが低い経路に沿ってそのような興味のある地点を通ってユーザを効果的に案内するために、興味のある地点に関する負のコストを複数の通路ノードに反映する可能性がある。
【0046】
特定の興味のある地点に関するコストが、例えば、その興味のある地点と目的地の間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。興味のある地点は、上で論じたように、1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルに関連付けられ得る。同様に、目的地は、目的地属性ベクトルに関連付けられ得る。各属性ベクトルは、興味のある地点または目的地をカテゴリ分けするための1つまたは複数のカテゴリおよび各カテゴリに関する関連する値を含み得る。興味のある地点と目的地の間の類似性の測定値は、興味のある地点属性ベクトルと目的地属性ベクトルの間の内積の計算に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。興味のある地点に関する属性ベクトルは、類似した目的地に関する目的地属性ベクトルと同じカテゴリに対して類似した重みづけを含む可能性がある。そのような目的地属性ベクトルと興味のある地点属性ベクトルの間で決定される内積は、目的地属性ベクトルと目的地に関連しない興味のある地点に関する興味のある地点属性ベクトルとの間で決定される内積に関連付けられる値よりも高い値に関連付けられ得る。したがって、目的地属性ベクトルと興味のある地点属性ベクトルの間の内積の値は、関連する目的地と関連する興味のある地点の間の類似性の推定値を示す可能性がある。
【0047】
以下で示されるTable A (表1)は、レストランに関する目的地属性ベクトルを示す。1つまたは複数の実装において、属性ベクトルが、1つまたは複数の興味のある地点に関連付けられる。上で論じたように、特定の興味のある地点がユーザの目的地である場合、目的地に関連する属性ベクトルは、目的地属性ベクトルと呼ばれる。一方、ユーザが異なる興味のある地点への案内を望む場合、興味のある地点に関する属性ベクトルは、そうではなく、興味のある地点属性ベクトルと呼ばれる。いずれの場合も、特定の位置が興味のある地点を含むか、それとも目的地を含むかにかかわらず、同じ属性ベクトルならびに関連するカテゴリおよび値が、その特定の位置に関連付けられ得る。
【0048】
Table A (表1)は、レストランに関するいくつかのカテゴリおよび関連する値を示す。この例において、カテゴリは、「栄養」、「混雑」、「子供にやさしい」、「騒音レベル」、および「菜食主義の食事」を含む。「栄養」に関する値は、1.00と記載されている。例えば、レストランが多種多様な食事および飲み物を提供することができるので、カテゴリ「栄養」は、この場合には1.00である高い値に関連付けられ得る。「混雑」は、値-0.60を持つものとして記載されている。例えば、レストランが混雑で全体的なユーザエクスペリエンスが損なわれるほど概して人で混み合っている場合、負の値が、「混雑」カテゴリに関連付けられ得る。この例における第3のカテゴリは「子供にやさしい」であり、このカテゴリは値0.75に関連付けられている。例えば、レストランが子供用のメニューおよび/または子供がクレヨンで色を塗ることができる場所を有する場合、比較的高い値が、「子供にやさしい」に関連付けられ得る。「騒音レベル」は、値-0.50に関連付けられている。例えば、レストランが非常にうるさい場合、「騒音レベル」に関するカテゴリは、負の値に関連付けられ得る。最後に、カテゴリ「菜食主義の食事」は、値0.80に関連付けられ得る。レストランがいくつかの菜食主義の料理を提供する場合、カテゴリ「菜食主義の食事」は、この例における0.80などの比較的高い値に関連付けられ得る。5つのカテゴリだけがTable A (表1)に示されているが、実際には、追加的なおよび/または代替的なカテゴリが目的地属性ベクトルに含まれ得ることを理解されたい。
【0049】
【表1】

【0050】
Table B (表2)は、興味のある地点を含むバーに関する興味のある地点属性ベクトルを示す。示されるように、Table B (表2)は、「栄養」、「混雑」、「子供にやさしい」、「騒音レベル」、および「お酒の品ぞろえ」などのさまざまなカテゴリを含む。「栄養」は、栄養のあるものが関連する興味のある地点で食べられることを示す値0.60に関連付けられている。例えば、バーは、食事の品ぞろえが完全なレストランで食べられるものほど多くないが、ピーナッツ、軽食、および/またはハンバーガーのような簡単な食事を提供する可能性がある。「混雑」は、バーが全体的なユーザエクスペリエンスを損なうほど混んでいることを示す値-0.80に関連付けられ得る。「子供にやさしい」は、例えば、子供がその店によって禁止されていることを示す値-1.0に関連付けられ得る。「騒音レベル」は、例えば、バーが典型的な人のユーザエクスペリエンスを大きく損なうほど非常にうるさいことを示す値-1.0にやはり関連付けられ得る。最後に、「お酒の品ぞろえ」は、例えば、多種多様なお酒がその店で飲めること、およびそのような品ぞろえが全体的なユーザエクスペリエンスを高めることを明示する値1.00に関連付けられ得る。
【0051】
【表2】

【0052】
Table C (表3)は、興味のある地点を含む本屋に関する興味のある地点属性ベクトルを示す。示されるように、Table C (表3)は、「栄養」、「混雑」、「子供にやさしい」、「騒音レベル」、および「DVDの品ぞろえ」などのさまざまなカテゴリを含む。「栄養」は、そのような本屋がほとんど栄養物を提供しないことを示す値0.10に関連付けられている。例えば、本屋は、ボトル入りソーダまたはキャンディーバーを売っているが、その他の食べ物は売っていない可能性がある。「混雑」は、例えば、本屋があまり混雑していないことを示す値0.30に関連付けられている。「子供にやさしい」は、本屋が子供が楽しめる製品または体験を提供することを示す値0.75に関連付けられ得る。例えば、本屋は、子供向けの本および/またはおもちゃを販売する可能性がある。「騒音レベル」は、例えば、本屋内の騒音レベルが非常に低いことを示す値0.75に関連付けられ得る。「DVDの品ぞろえ」は、妥当な品ぞろえのデジタルバーサタイルディスク(DVD)がそのような本屋で販売されていることを示す値0.60に関連付けられ得る。
【0053】
【表3】

【0054】
ユーザがレストランへの案内を要求し、Table A (表1)がその目的地に関連する目的地属性ベクトルである場合、Table B (表2)またはC (表3)のいずれかに関連する興味のある地点が高い類似性の測定値に関連付けられるか、それとも低い類似性の測定値に関連付けられるかを決定するために、Table A (表1)に示された目的地属性ベクトルとTable B (表2)およびC (表3)に示された興味のある地点属性ベクトルとの間で内積が計算され得る。以下に示されるTable D (表4)は、Table A (表1)によって示された目的地とTable B (表2)によって示された興味のある地点との間の内積を計算することによって決定されたカテゴリに関する値を示す。内積が計算される場合、Table A (表1)とB (表2)の両方に共通するカテゴリに関する値が、掛け合わされ、次に総和される。この場合、共通のカテゴリだけを挙げると、「栄養」、「混雑」、「子供にやさしい」、および「騒音レベル」である。例えば、Table A (表1)は、カテゴリ「菜食主義の食事」を含み、Table B (表2)と共通ではなく、したがって、Table B (表2)のその他のどの値とも乗算されない。
【0055】
【表4】

【0056】
「栄養」の値は、Table A (表1)に関する値1.00をTable B (表2)に関する値0.60と乗算することによって計算され得る。したがって、これらの値の積は、0.60 (例えば、1.00×0.60)である。同様に、「混雑」、「子供にやさしい」、および「騒音レベル」に関する積は、それぞれ、0.48、-0.75、および0.50と計算され得る。そのような積の総和は、0.83 (例えば、0.60 + 0.48 + -0.75 + 0.50)である。値0.83は、それぞれTable A (表1)およびB (表2)によって示された目的地と興味のある地点の間の類似性の測定値が比較的高いことを示す可能性がある。したがって、比較的低いコストが、Table B (表2)によって示された興味のある地点に関連付けられ得る。一部の実装において、Table B (表2)によって示された興味のある地点の比較的高い類似性の測定値の結果として、負のコストが、その興味のある地点に関連付けられ得る。上で論じたように、ルックアップテーブルが、内積0.83に関連するコストを決定するために参照される可能性がある。
【0057】
内積は、Table C (表3)に関連する興味のある地点がTable A (表1)に関連する目的地に比較的似ているかどうかを判定するために、Table A (表1)とC (表3)の比較に少なくとも部分的に基づいてやはり計算され得る。
【0058】
【表5】

【0059】
上でTable E (表5)に示されたように、Table A (表1)とC (表3)の間で共通のカテゴリは、「栄養」、「混雑」、「子供にやさしい」、および「騒音レベル」を含む。それぞれの共通の個々のカテゴリに関する積が、上で論じたように決定され得る。カテゴリ「栄養」、「混雑」、「子供にやさしい」、および「騒音レベル」の積の値が計算されて、値0.10、-0.18、0.5625、および-0.375となる可能性がある。そのような積の総和が決定されて、値0.1075を含む可能性がある。値0.1075または例えば負の値は、それぞれTable A (表1)およびC (表3)によって示された目的地と興味のある地点の間の類似性の測定値が比較的低いことを示す可能性がある。したがって、比較的高いコストが、例えば、ルックアップテーブルを参照することによって、Table C (表3)によって示された興味のある地点に関連付けられ得る。
【0060】
1つまたは複数の実装によれば、ユーザがナビゲーションアプリケーションに意図される目的地を与える場合、目的地に関連する目的地属性ベクトルが、目的地の特定の範囲または近さの中のさまざまな興味のある地点に関する興味のある地点属性ベクトルと比較され得る。例えば、内積および関連するコストが、そのような比較に基づいて計算され得る。そのような属性ベクトルの使用は、興味のある地点を目的地と比較するための一定のプロセスをもたらすことができる。そのような比較は、例えば、そのような興味のある地点に関するコストを決定するためにナビゲーションアプリケーションによってその場で計算され得る。そのような興味のある地点に関するコストが分かっているか、またはそうでなければ計算される場合、最もコストが低い経路が、出発地と目的地の間で決定され得る。
【0061】
1つまたは複数の実装において、例えば、ユーザは、単一の目的地ではなく一群の目的地を選択することができる。例えば、ユーザが、空腹だが、モール内の特定のファーストフード店の名前を知らない場合、ユーザは、複数のファーストフード店を包含する領域に案内され得る。1つまたは複数の実装において、2つ以上の異なる興味のある地点に関する興味のある地点属性ベクトルが、合成された興味のある地点属性ベクトルを決定するために組み合わされ得る。例えば、フードコートがハンバーガースタンドとサンドイッチ屋の両方を含む場合、ハンバーガースタンドとサンドイッチ屋の両方の特性を考慮する合成された興味のある地点属性が、決定され得る。一例において、ハンバーガースタンドおよびサンドイッチ屋に関するカテゴリの値が、合成された興味のある地点属性ベクトルのカテゴリに関する値を決定するために一緒に平均される可能性がある。例えば、ハンバーガースタンドに関する興味のある地点属性ベクトルが「栄養」に関して値「0.85」を有し、サンドイッチ屋が同じカテゴリに関して値「0.55」を有する場合、合成された興味のある地点属性ベクトルの「栄養」に関する値は、「0.70」、例えば、値「0.85」と「0.55」の平均値である可能性がある。一方、一部の実装においては、特定のカテゴリに関する値が、平均される代わりに足し合わされる可能性がある。
【0062】
図5は、1つまたは複数の実装による、出発地から目的地までの低コストな経路を決定するためのプロセスの流れ図500である。初めに、オペレーション505において、興味のある地点と目的地の間の比較に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の興味のある地点に関して、コストが決定され得る。上で論じたように、ユーザは、ユーザ入力によって意図される目的地を与えることができる。意図される目的地に基づいて、1つまたは複数の興味のある地点に関する相対的なコストが、決定され得る。例えば、内積が、目的地との比較に基づいて興味のある地点のそれぞれの値を決定するために利用され得る。関連するコストが、興味のある地点と目的地の間のそのような類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。興味のある地点ノードに関するコストは、通路ノードに反映される可能性があり、オペレーション510において出発地から目的地までの最もコストが低い経路を決定するために利用され得る。例えば、出発地から目的地までの最もコストが低い経路は、その経路に沿った1つまたは複数の興味のある地点に関連するコストに少なくとも部分的に基づいて決定され得る。最後に、オペレーション515において、最もコストが低い経路が、ユーザに与えられ得る。例えば、ナビゲーション指示は、ユーザに対して表示されても、音で聞こえるように与えられてもよい。
【0063】
図6は、1つの実装によるモバイルデバイス600の特定の実装の概略構成図である。モバイルデバイス600は、処理ユニット605、ユーザインターフェース610、送信機615、受信機620、およびメモリ625などのいくつかの要素を含み得る。モバイルデバイス600は、出発地から目的地までの最もコストが低い経路を決定することができる。地図が、例えば、インターネットなどのネットワークを介して地図サーバからモバイルデバイス600に送信され得る。一部の実装においては、地図は、メモリ625にあらかじめ記憶される可能性がある。さまざまな興味のある地点の名前および位置が、地図に関連付けられ、関連する属性ベクトルとともにメモリ625に記憶される可能性がある。例えば、目的地がユーザ入力を介して受信される場合、処理ユニット605は、目的地属性ベクトルとさまざまな興味のある地点属性ベクトルの間の内積を計算することができ、そのような興味のある地点に関する関連するコストを決定することができる。一部の実装においては、興味のある地点に関するそのような内積および関連するコストは、例えば、地図サーバにおいて遠隔で決定される可能性があり、モバイルデバイス600に送信される可能性がある。
【0064】
モバイルデバイス600は、無線送信機が、音声またはデータなどのベースバンド情報でRF搬送波信号をRF搬送波上に変調するように適合される可能性があり、無線受信機が、変調されたRF搬送波を復調してそのようなベースバンド情報を得る可能性がある移動局(MS)を含み得る。
【0065】
ユーザインターフェース610は、音声またはデータなどのユーザ情報を入力または出力するための複数のデバイスを含み得る。そのようなデバイスは、例えば、いくつか例を挙げるとすれば、キーボード、ディスプレイ画面、マイクロホン、スピーカ、ボタン、およびつまみを含み得る。ユーザインターフェース610は、ユーザに地図を示すことができる。メモリ625は、プロセス、例、または既に説明されたかもしくは提案されたそれらの実装のうちの1つまたは複数を実行するために実行され得る機械可読命令を記憶するように適合され得る。処理ユニット605は、そのような機械可読命令にアクセスし、実行するように適合され得る。これらの機械可読命令の実行によって、処理ユニット605は、1つまたは複数の機能を実行するようにモバイルデバイス600のさまざまな要素に指示することができる。
【0066】
送信機615は、アンテナを利用して、その他の無線デバイスへのパケットに基づく通信などの通信を送信することができる。受信機620は、やはりそのようなアンテナを利用して、その他の無線デバイスからのパケットに基づく通信などの通信を受信することができる。
【0067】
上で論じたように、一部の実装において、モバイルデバイスは、1つまたは複数の近くのフェムトセルと通信することによってそのモバイルデバイス自体の位置を推定することができる。フェムトセル、例えば、フェムトセルに適合した多くの可能な技術の中からとりわけほんのいくつか例を挙げるとすれば、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System) (UTMS)、ロングタームエボリューション(LTE)、エボリューションデータオプティマイズド(Evolution-Data Optimized)もしくはエボリューションデータオンリー(Evolution-Data only) (EV-DO)、移動体通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications) (GSM(登録商標))、マイクロ波アクセスの世界的相互運用(Worldwide Interoperability for Microwave Access) (WiMAX)、符号分割多元接続(CDMA)-2000、または時分割同期符号分割多元接続(Time Division Synchronous Code Division Multiple Access) (TD-SCDMA)などの技術を利用することができる。フェムトセルは、往復時間による測距がフェムトセルを利用して行われ得る場合、統合されたWi-Fiも有する可能性がある。
【0068】
上記の「発明を実施するための形態」のいくつかの部分は、特定の装置または専用のコンピューティングデバイスもしくはプラットフォームのメモリ内に記憶された2値デジタル信号に対するオペレーションのアルゴリズムまたは記号的表現の形態で示されている。この特定の明細書のケースでは、用語、特定の装置などは、汎用コンピュータが、プログラムソフトウェアからの命令に関連する特定の機能を実行するようにプログラムされていれば、その汎用コンピュータを含む。アルゴリズム的記述または記号的表現は、信号処理または関連する技術における当業者によって、その成果の内容を他の当業者に伝えるために使用される技術の例である。ここで、および概して、アルゴリズムは、所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連のオペレーションまたは同様の信号処理であると考えられる。このケースでは、オペレーションまたは処理は、物理量の物理的操作を含む。必ずではないが通常は、そのような量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、またはその他の操作を行われ得る電気的または磁気的信号の形態をとる可能性がある。
【0069】
そのような信号をビット、データ、値、要素、シンボル、文字、語句、数、数字などと呼ぶことが、主に共通使用の理由で便利な場合があることが分かっている。しかし、これらのまたは同様の用語の全ては、適切な物理量に関連付けられるべきであり、便宜的なラベルであるに過ぎないことを理解されたい。上記の検討から明らかなように、別途具体的に示されない限り、本明細書の全体を通じて、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」などの用語を利用する検討は、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子的コンピューティングデバイスなどの特定の装置の動作またはプロセスに言及することが理解される。したがって、本明細書のケースでは、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子的コンピューティングデバイスは、その専用のコンピュータまたは同様の専用の電子的コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、またはその他の情報ストレージデバイス、送信デバイス、もしくはディスプレイデバイス内の物理電子的または磁気的量として通常表される信号を操作または変換することができる。例えば、特定のコンピューティング装置は、1つまたは複数の特定の機能を実行するための命令でプログラムされた1つまたは複数の処理ユニットを含み得る。
【0070】
本明細書において論じた技術は、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)などのさまざまな無線通信ネットワークに関連して実装され得る。用語「ネットワーク」および「システム」は、多くの場合、交換可能に使用される。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、WiMAX (IEEE 802.16)ネットワークなどである可能性がある。CDMAネットワークは、cdma2000、広帯域CDMA (W-CDMA)などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装する可能性がある。cdma2000は、IS-95、IS-2000、およびIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、デジタル式高度携帯電話システム(Digital Advanced Mobile Phone System) (D-AMPS)、または何らかのその他のRATを実装する可能性がある。GSM(登録商標)およびW-CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称のコンソーシアムからの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称のコンソーシアムからの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は、公開されている。WLANは、IEEE 802.11xネットワークである可能性があり、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE 802.15x、または何らかのその他の種類のネットワークである可能性がある。これらの技術は、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組み合わせに関連してやはり実装され得る。
【0071】
本明細書において使用されるとき、移動局(MS)は、セルラもしくはその他の無線通信デバイス、パーソナル通信システム(personal communication system) (PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、パーソナル情報マネージャ(Personal Information Manager) (PIM)、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ、タブレット、または無線通信および/もしくはナビゲーション信号を受信することができるその他の好適なデバイスなどのデバイスを指す。また、用語「移動局」は、衛生信号の受信、補助データの受信、および/または位置に関連する処理がそのデバイスで、またはそのパーソナルナビゲーションデバイス(PND)で発生するかどうかにかかわらず、近距離無線、赤外線、有線接続、またはその他の接続などによってPNDと通信するデバイスを含むように意図される。さらに、「移動局」は、インターネット、Wi-Fi、またはその他のネットワークなどを介して、衛生信号の受信、補助データの受信、および/または位置に関連する処理がそのデバイスで、サーバで、またはそのネットワークに関連する別のデバイスで発生するかどうかに関係なくサーバと通信することができる無線通信デバイス、コンピュータ、ラップトップなどを含む全てのデバイスを含むように意図される。上記のものの任意の動作可能な組み合わせも、「移動局」とみなされる。
【0072】
本明細書において説明された方法は、応用に応じてさまざまな手段で実装され得る。例えば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。ハードウェアを含む実装に関しては、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(digital signal processing device) (DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書において説明された機能を実行するように設計されたその他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせで実装され得る。
【0073】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアを含む実装に関しては、これらの方法は、本明細書において説明された機能を実行するモジュール(例えば、手続き、関数など)を用いて実装され得る。命令を有形で具現化する任意の機械可読媒体が、本明細書において説明された方法の実装に使用され得る。例えば、ソフトウェアコードは、メモリに記憶され、処理ユニットによって実行される可能性がある。メモリは、処理ユニットの内部または処理ユニットの外部に実装され得る。本明細書において使用されるとき、用語「メモリ」は、任意の種類の長期的、短期的、揮発性、不揮発性、またはその他のメモリを指し、任意の特定のメモリの種類もしくはメモリの数、またはメモリが格納される媒体の種類に限定されるべきでない。
【0074】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体に記憶され得る。例は、データ構造で符号化されたコンピュータ可読媒体およびコンピュータプログラムで符号化されたコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、製品の形態をとる可能性がある。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータストレージ媒体を含む。ストレージ媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体である可能性がある。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくはその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、半導体ストレージ、もしくはその他のストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用可能であり、コンピュータによってアクセス可能である任意のその他の媒体を含む可能性があり、本明細書において使用されるとき、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(compact disc) (CD)、レーザディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタルバーサタイルディスク(digital versatile disc) (DVD)、フレキシブルディスク、およびブルーレイディスク(Blu-ray disc)を含み、ディスク(disk)が、通常、磁気的にデータを再生する一方、ディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0075】
コンピュータ可読媒体への記憶に加えて、命令および/またはデータは、通信装置に含まれる伝送媒体上の信号として与えられ得る。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含み得る。命令およびデータは、1つまたは複数の処理ユニットに、特許請求の範囲に要点を示される機能を実施させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示された機能を実行するための情報を示す信号を有する伝送媒体を含む。第1の時間に、通信装置に含まれる伝送媒体は、開示された機能を実行するための情報の第1の部分を含む可能性があり、一方、第2の時間に、通信装置に含まれる伝送媒体は、開示された機能を実行するための情報の第2の部分を含む可能性がある。
【0076】
本明細書において言及される「命令」は、1つまたは複数の論理的オペレーションを示す表現に関連する。例えば、命令は、1つまたは複数のデータオブジェクトに対して1つまたは複数のオペレーションを実行するために機械によって解釈され得ることから「機械可読」である可能性がある。しかし、これは、命令の例であるに過ぎず、特許請求の対象は、これに関連して限定されない。別の例において、本明細書において言及される命令は、符号化された命令を含む命令セットを有する処理ユニットによって実行可能な符号化された命令に関連する可能性がある。そのような命令は、処理ユニットによって理解される機械語の形態で符号化され得る。やはり、これらは、命令の例であるに過ぎず、特許請求の対象は、これに関連して限定されない。
【0077】
現時点で例示的な特徴と考えられるものが示され、説明されたが、特許請求の対象から逸脱することなしにさまざまなその他の修正がなされる可能性があり、均等物が代わりに用いられる可能性があることが、当業者によって理解されるであろう。さらに、多くの修正が、特定の状況を、本明細書において説明された中心的概念から逸脱することなしに特許請求の対象の教示に適合させるためになされる可能性がある。したがって、特許請求の対象は、開示された特定の例に限定されず、むしろ、そのような特許請求の対象は、添付の特許請求の範囲内に入る全ての態様、およびそれらの態様の均等物も含み得ることが意図される。
【符号の説明】
【0078】
2 第1の経路
4 第2の経路
5 出発地
10 目的地
S10 セグメント
N10 ノード
S20 セグメント
N20 ノード
S30 セグメント
S40 セグメント
N30 ノード
S50 セグメント
N40 ノード
S60 セグメント
100 ショッピングモール
105 第1のレストラン
110 コーヒーショップ
115 第2のレストラン
120 第3のレストラン
125 クッキー屋
130 携帯電話ショップ
135 靴屋
140 宝飾店
145 薬局
150 フィットネスクラブ
155 地点A
160 地点B
165 第2の経路
170 第1の経路
200 電子地図
202 第1の興味のある地点
204 第2の興味のある地点
206 第3の興味のある地点
208 第4の興味のある地点
210 第5の興味のある地点
212 第6の興味のある地点
214 第7の興味のある地点
216 第8の興味のある地点
218 第1の興味のある地点ノード
220 第2の興味のある地点ノード
222 第3の興味のある地点ノード
224 第4の興味のある地点ノード
226 第5の興味のある地点ノード
228 第6の興味のある地点ノード
230 第7の興味のある地点ノード
232 第8の興味のある地点ノード
234 通路ノード
236 通路ノード
238 通路ノード
240 通路ノード
242 通路ノード
244 通路ノード
246 通路ノード
248 通路ノード
250 通路ノード
252 第1の通路
254 第2の通路
256 セグメント
260 第1の進入路
262 第2の進入路
305 興味のある地点
310 興味のある地点ノード
315 通路
320 通路ノード
325 通路ノード
330 通路ノード
335 通路ノード
340 通路ノード
350 楕円
355 拡大された楕円
500 流れ図
600 モバイルデバイス
605 処理ユニット
610 ユーザインターフェース
615 送信機
620 受信機
625 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最適な経路に沿った1つまたは複数の興味のある地点と、1つまたは複数の目的地との間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイスの推定された位置から前記1つまたは複数の目的地までの前記最適な経路を決定するステップと、
ユーザに前記最適な経路を与えるステップとを含む方法。
【請求項2】
前記最適な経路が、最もコストが低い経路を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つまたは複数のユーザ入力に応じて前記1つまたは複数の目的地を特定するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
目的地のカテゴリを示すユーザ入力に少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数の目的地を決定するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の目的地および1つまたは複数の興味のある地点を特徴づける事前定義の基準に少なくとも部分的に基づいて前記類似性の測定値を決定するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
目的地属性ベクトルが、前記1つまたは複数の目的地のうちの少なくとも1つの目的地に関連付けられ、1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、前記1つまたは複数の興味のある地点に関連付けられる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記事前定義の基準が、前記目的地属性ベクトルと前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルの間の1つまたは複数の内積を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記目的地属性ベクトルおよび前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、事前定義の特性に関する重みを含む請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、歩行者ナビゲーション環境内で前記最適な経路を決定するように適合される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
興味のある地点に関するコストが、前記最適な経路に沿った1つまたは複数のノードに反映される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記興味のある地点に関する前記コストが、前記興味のある地点の物理的な大きさに少なくとも部分的に基づいて前記最適な経路に沿った少なくとも2つのノードに反映される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記最適な経路を与える前記ステップが、1つまたは複数のナビゲーション指示を与えることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
最適な経路に沿った1つまたは複数の興味のある地点と、1つまたは複数の目的地との間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイスの推定された位置から前記1つまたは複数の目的地までの前記最適な経路を決定するように適合された処理ユニットと、
ユーザに前記最適な経路を与えるための出力デバイスとを含む装置。
【請求項14】
前記最適な経路が、最もコストが低い経路を含む請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記1つまたは複数の目的地の識別情報を含むユーザ入力を受信するためのユーザ入力デバイスをさらに含む請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記処理ユニットが、目的地のカテゴリを示すユーザ入力に少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数の目的地を決定するように適合される請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記処理ユニットが、前記1つまたは複数の目的地および1つまたは複数の興味のある地点を特徴づける事前定義の基準に少なくとも部分的に基づいて前記類似性の測定値を決定するように適合される請求項13に記載の装置。
【請求項18】
目的地属性ベクトルが、前記1つまたは複数の目的地のうちの少なくとも1つの目的地に関連付けられ、1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、前記1つまたは複数の興味のある地点に関連付けられる請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記事前定義の基準が、前記目的地属性ベクトルと前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルの間の1つまたは複数の内積を含む請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記目的地属性ベクトルおよび前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、事前定義の特性に関する重みを含む請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記処理ユニットが、歩行者ナビゲーション環境内で前記最適な経路を決定するように適合される請求項13に記載の装置。
【請求項22】
前記処理ユニットが、興味のある地点に関するコストを、前記最適な経路に沿った1つまたは複数のノードに反映するように適合される請求項13に記載の装置。
【請求項23】
前記興味のある地点に関する前記コストが、前記興味のある地点の物理的な大きさに少なくとも部分的に基づいて前記最適な経路に沿った少なくとも2つのノードに反映される請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記出力デバイスは、ディスプレイデバイスを含む請求項13に記載の装置。
【請求項25】
前記出力デバイスは、スピーカを含む請求項13に記載の装置。
【請求項26】
最適な経路に沿った1つまたは複数の興味のある地点と、1つまたは複数の目的地との間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイスの推定された位置から前記1つまたは複数の目的地までの前記最適な経路を決定するための手段と、
ユーザに前記最適な経路を与えるための手段とを含む装置。
【請求項27】
前記最適な経路が、最もコストが低い経路を含む請求項26に記載の装置。
【請求項28】
1つまたは複数のユーザ入力に応じて前記1つまたは複数の目的地を特定するための手段をさらに含む請求項26に記載の装置。
【請求項29】
目的地のカテゴリを示すユーザ入力に少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数の目的地を決定するための手段をさらに含む請求項26に記載の装置。
【請求項30】
前記1つまたは複数の目的地および1つまたは複数の興味のある地点を特徴づける事前定義の基準に少なくとも部分的に基づいて前記類似性の測定値を決定するための手段をさらに含む請求項26に記載の装置。
【請求項31】
目的地属性ベクトルが、前記1つまたは複数の目的地のうちの少なくとも1つの目的地に関連付けられ、1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、前記1つまたは複数の興味のある地点に関連付けられる請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記事前定義の基準が、前記目的地属性ベクトルと前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルの間の1つまたは複数の内積を含む請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記目的地属性ベクトルおよび前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、事前定義の特性に関する重みを含む請求項31に記載の装置。
【請求項34】
歩行者ナビゲーション環境内で前記最適な経路を決定するための手段をさらに含む請求項26に記載の装置。
【請求項35】
興味のある地点に関するコストを前記最適な経路に沿った1つまたは複数のノードに反映するための手段をさらに含む請求項26に記載の装置。
【請求項36】
前記反映するための手段が、前記興味のある地点に関する前記コストを、前記興味のある地点の物理的な大きさに少なくとも部分的に基づいて前記最適な経路に沿った少なくとも2つのノードに反映するように適合される請求項35に記載の装置。
【請求項37】
専用の装置によって実行可能な命令を記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記命令が、
最適な経路に沿った1つまたは複数の興味のある地点と、1つまたは複数の目的地との間の類似性の測定値に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイスの推定された位置から前記1つまたは複数の目的地までの前記最適な経路を決定するためのコードと、
ユーザに前記最適な経路を与えるための1つまたは複数の信号を生成するためのコードとを含む、記録媒体。
【請求項38】
前記最適な経路が、最もコストが低い経路を含む請求項37に記載の記録媒体。
【請求項39】
前記命令が、1つまたは複数のユーザ入力に応じて前記1つまたは複数の目的地を特定するためのコードをさらに含む請求項37に記載の記録媒体。
【請求項40】
前記命令が、目的地のカテゴリを示すユーザ入力に少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数の目的地を決定するためのコードをさらに含む請求項37に記載の記録媒体。
【請求項41】
前記命令が、前記1つまたは複数の目的地および1つまたは複数の興味のある地点を特徴づける事前定義の基準に少なくとも部分的に基づいて前記類似性の測定値を決定するためのコードをさらに含む請求項37に記載の記録媒体。
【請求項42】
目的地属性ベクトルが、前記1つまたは複数の目的地のうちの少なくとも1つの目的地に関連付けられ、1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、前記1つまたは複数の興味のある地点に関連付けられる請求項41に記載の記録媒体。
【請求項43】
前記事前定義の基準が、前記目的地属性ベクトルと前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルの間の1つまたは複数の内積を含む請求項42に記載の記録媒体。
【請求項44】
前記目的地属性ベクトルおよび前記1つまたは複数の興味のある地点属性ベクトルが、事前定義の特性に関する重みを含む請求項42に記載の記録媒体。
【請求項45】
前記命令が、歩行者ナビゲーション環境内で前記最適な経路を決定するためのコードをさらに含む請求項37に記載の記録媒体。
【請求項46】
前記命令が、興味のある地点に関するコストを前記最適な経路に沿った1つまたは複数のノードに反映するためのコードをさらに含む請求項37に記載の記録媒体。
【請求項47】
前記命令が、前記興味のある地点に関する前記コストを、前記興味のある地点の物理的な大きさに少なくとも部分的に基づいて前記最適な経路に沿った少なくとも2つのノードに反映するためのコードをさらに含む請求項46に記載の記録媒体。
【請求項48】
前記1つまたは複数の信号が、ディスプレイデバイスによって前記最適な経路を与えるための1つまたは複数のディスプレイ信号を含む請求項37に記載の記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−520640(P2013−520640A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543266(P2012−543266)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/059574
【国際公開番号】WO2011/072079
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU−RAY DISC
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】