説明

波形の止め輪付きパワー伝達装置

本発明は、多重部品のパワー伝達装置(16)、好ましくは捻れ振動ダンパー(17)を有している特にダブルクラッチ板クラッチに関するものである。本発明によるパワー伝達装置(16)は、少なくとも一つの波形止め輪(12)を使って、少なくとも二つの構成部品がお互いに軸方向に予圧をかけられることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載のパワー伝達装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
EP1382872A1で、パワー伝達装置用の伝動体ユニットが開示されている。限定されるものではないが、このような伝動体ユニットは特に、ダブルクラッチにおいて、クラッチ板クラッチシステムの入力ないし出力と接続するために使用されている。
【0003】
従来技術として公知の伝動体ユニットは、基本的に伝動体ディスクとクラッチ板ホルダーで構成されている。EP1382872A1では、伝動体ディスクと外側クラッチ板ホルダーによる形状的に合わせた組み合わせが示されている。しかしながら内側クラッチ板ホルダーを、出力側または入力側で形状的に合わせて伝動体ディスクを使って接続することも考えられる。伝動体ディスクとクラッチ板ホルダー間で形状的に合わせた接続をつくり出す手段として従来技術により、円周方向に延伸する外歯形状を伝動体ディスクに設けることが公知である。クラッチ板ホルダーには、少なくとも部分的に形状および機能に関して伝動体ディスクの外歯形状と対応する内歯形状を設けている。伝動体ユニットを組み立てるに当たっては、外歯形状を使って伝動体ディスクをクラッチ板ホルダーの内歯形状に嵌め込む。
【0004】
伝動体ディスクとクラッチ板ホルダー間における形状的に合わせた接続は、組立上の理由および経済的な生産のために通常は隙間を有する。その結果、特に伝動体ディスクとクラッチ板ホルダーの接続部におけるハンマー現象により、大きな摩耗が発生する。さらに形状的に合わせた接続が隙間を有することにより、空転時に騒音を発するという欠点がある。
【0005】
伝動体ディスクと外側クラッチ板ホルダー間を隙間なしで接続すれば、この欠点に対応できるであろう。しかしながら、摩耗現象、十分でない加工精度などにより、形状的に合わせた接続部では運転時に隙間ができることがあるので、いずれの場合においても隙間のないことを保証することは難しい。とくに自動車の駆動系統において、変速ギアとエンジンの間に伝動体ディスクのついたクラッチに組み込む時に、変速ギア入力シャフトと内燃エンジンのクランクシャフト間での芯出し誤差により、曲げモーメント(回転曲げ)が伝動体ディスクを介してクラッチに伝わる可能性がある。その結果、伝動体ディスクが形状的に合った接続部内で、外側クラッチ板に対して相対的に軸方向に動こうとすることになる。
【0006】
EP1496287A1で、この種のパワー伝達装置が開示されている。公知のパワー伝達装置では、捻れ振動ダンパーの半皿状部材がパワー伝達装置の別の構成部品と接続されている。そのために、止め輪溝内に配置されて一方で溝壁に他方で半皿状部材に当たって支持されるフラットな止め輪を備えており、それが半皿状部材を別の構成部品に対して軸方向に固定して押さえる。パワー伝達装置では、止め輪を使って少なくとも二つの部品を軸方向に接続するために、そのような又は類似の方法で行うことが多くある。特に加工誤差対応、隙間の削減、あるいは騒音減少の理由により、止め輪をぴったり嵌めて付けねばならない。そのために、個々のケース用に細かく区分した幅の止め輪を在庫保有し、そして幅が正しい時にできる組立空間を測定した後に止め輪を選択して組み付けねばならない。管理上および取り扱い上の理由から、考えられるいずれの幅をも準備しておくことは出来ないという問題があり、理論的に完全な隙間なしを達成することができない。
【0007】
【特許文献1】公報EP1382872A1
【特許文献2】公報EP1496287A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような従来技術を前提に、本発明の課題は、少なくとも二つの構成部品を軸方向で隙間なくお互いに接続しているパワー伝達装置を提案することにある。
【0009】
この課題を、請求項1に記載の特徴により解決する。
【0010】
本発明による利点ある構成を、従属請求項に記載している。
【0011】
本発明が根拠にしている考えは、少なくともクラッチ装置の二つの構成部品を軸方向で接続する場合に、今まで一般的であったフラットな止め輪を、とくに円周方向で波形の、それによりバネ性を有するように構成した止め輪により置き換えることにある。波形の止め輪を使用することにより、接続する構成部品は軸方向でお互いに予圧がかかる。ある限界内で使用可能な組立空間に波形の止め輪を合わせることができるので、隙間のない軸方向の接続が確保される。
【0012】
パワー伝達装置の本発明による構成により、隙間のない接続が提供されるだけでなく、より簡単な管理、少ない在庫保有、そしてコスト削減のように別の多くの利点が得られる。
【0013】
波形の止め輪を、隙間のない軸方向接続を行うために、以下の分野で使用すると特に利点がある:
・パワー伝達装置構成部品、とくにパワー伝達装置のケーシングへの、捻れ振動ダンパーの軸方向固定。
・パワー伝達装置構成部品への、クラッチ板ホルダー、特に多数部品で出来たクラッチ板ホルダーの接続。
・パワー伝達装置構成部品への、ポンプ駆動ホイルまたは機能が類似した構成部品の接続。
・パワー伝達装置構成部品への、封鎖カバーまたは機能が類似した構成部品の接続。
・パワー伝達装置構成部品への、ピストンとくに多数部品で構成されるピストンの接続。
【0014】
さらに波形の止め輪は、クラッチ板ホルダーに伝動体ディスクを軸方向に固定するために使用できる。この目的のために波形の止め輪を設けることにより、部分的に力を伝達する接続部内において伝動体ディスクの軸方向の動きが抑えられる。特に回転モーメントが小さい領域では、この場合にも小さい回転モーメントに対する摩擦力に基づいて力を確実に伝える接続があるから、場合により存在する隙間内における円周方向の動きを、軸方向の予圧により防ぐ。それにより空転時の騒音発生を抑えることができる。
【0015】
最大の回転曲げモーメントによる軸方向の力が予圧の力より、常に小さくなるような予圧力が発生するように、波形の止め輪を設計する。それによってのみ、伝動体ディスクの“浮き上がり”、それにより軸方向での相対的な動きを避けることができる。更に、特に空転時で回転モーメントが小さいときに、円周方向に伝動体ディスクが動くことを防ぐために、予圧力により生まれる摩擦拘束力が円周方向で十分に大きいことが必要であろう。これにより、空転時のカタカタ音のような騒音を防ぐ。さらに、接続箇所における摩耗も同様に防げる。
【0016】
伝動体ディスクとクラッチ板ホルダー間における最適の形状的そして力の確実な接続は、伝動体ディスクに外歯形状を設け、そして伝動体ディスク外歯形状に少なくとも部分的に形状的に対応する内歯形状をクラッチ板ホルダーに設けることにより保証される。そのとき不可欠ではないが、組み付けた状態で内歯形状と外歯形状が少なくとも部分的に引っ掛かって噛み合っている方が好ましい。
【0017】
波形の止め輪が、一方で伝動体ディスクに、そして他方でクラッチ板ホルダーに、好ましくはクラッチ板ホルダーの止め輪溝で当たって確実に支持されていると、特に利点がある。伝動体ディスクにおける幾つかの設計例では、伝動体ディスクを固定するために既に止め輪を備えているので、この従来の止め輪を例えば波形でバネ性を持たせて構成した止め輪に置き換えると利点がある。そのようなバネ性を有する止め輪を使うことにより、比較的大きな予圧力が実現される。軸方向に予圧するための手段として波形の止め輪を選ぶことで、今まで必要であった何種類もの厚みの止め輪を、唯一の波形のリングにより置き換えられるので、組立上でも管理上でも著しい利点が得られる。加工誤差状況により、最大11種の異なった厚みの種類が不可欠であったが、今ではバネ作用をさせる経路内部で、ただ一つの波形リングがこの加工誤差に対応できる。
【0018】
波形止め輪のバネ特性は、クラッチ板ホルダーに設けられた止め輪溝への動的な負荷を少なくとも減少するという利点を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を、種々の実施例を示す図面を使って、以下に説明する。
【0020】
図においては、同じ部品または同じ機能を有する部品を、同一の参照番号を使って表している。
【実施例1】
【0021】
図1は、完成品となっていない伝動体ユニット1を斜視図で表している。とくに図1では、伝動体ディスク3を軸方向に予圧するための手段を示していない。示しているのは、伝動体ディスク3および例示的に外側クラッチ板ホルダー2のみである。伝動体ディスク3には、外周に外歯形状4が形成されている。外側クラッチ板ホルダー2は内歯形状5を有している。図示している実施例では外側クラッチ板ホルダー2が、それぞれの歯の範囲6にスリット状の切り欠き部7を有しており、組み立てた状態の各スリット状切り欠き部には、それぞれ外歯形状4の歯8が貫通噛み合いしている。歯8とスリット状切り欠き部7の特別な形状により、外歯形状4と内歯形状5が確実に噛み合うようになっている。ここで、伝動体ディスクとクラッチ板ホルダーが形状的に合って結合している図示の構成は、例としてのみ示していることを述べておく。別の構成による結合を使っても本発明を実現できる。例えば、伝動体ディスク3の外周に設けた外歯形状を、クラッチ板ホルダーの切り欠き部に嵌めることでも十分である。特別な噛み合い又は例えばクラッチ板ホルダーに内歯形状を設けることを、必ず必要とするものではない。
【0022】
理解を助けるために、クラッチ板ホルダーに公知の方法で設けられており軸方向にスライドする摩擦クラッチ板は、実施例において図示していない。
【0023】
図2では、組み付けた状態での伝動体ユニットを示しているが、ここでも軸方向に伝動体ディスク3を軸方向に予圧する手段が描かれていない。組み付けられた状態で伝動体ディスク3とクラッチ板ホルダー2が、共通の回転軸9を有していることがわかる。図示している実施例では、伝動体3と外側クラッチ板2の間での形状に合わせた接続が、伝動体3の外歯形状4およびクラッチ板ホルダー2の内歯形状5により形成されており、そのとき外歯形状4の歯8がクラッチ板ホルダー2のスリット状切り欠き部7に噛み合っている。特に図示の形状に合わせた接続では、外歯形状4と内歯形状5が絡んで噛み合っている。既に述べているように、ギザギザにして力を確実に伝える結合は、例としてのみ理解されたい。遙かに簡単な構成形態では内歯形状を全く設けておらず、外歯形状4をクラッチ板ホルダー2にある切り欠き部に嵌めている。
【0024】
図3は、図示していない外側クラッチ板のあるクラッチ板ホルダー2、および駆動側の伝動体ディスク3で構成されている伝動体ユニット1を概略図で示している。伝動体ディスク3は、力を確実に伝えるように外周で外側クラッチ板ホルダー2と接続している。そこで伝動体ディスク3の歯8は、クラッチ板ホルダー2にあるスリット状切り欠き部7に噛み合っている。伝動体ディスクは、軸方向においてスリット状切り欠き部7の端部10で、クラッチ板ホルダー2に当たって支持されている。反対側では円周方向で波形の止め輪12が、軸方向の予圧をかけるために設けられている。波形の止め輪12は円周方向に構成されており、更に止め輪溝13内でクラッチ板ホルダー2に当たって支持されている。止め輪溝13は、クラッチ板ホルダー2に円周方向に設けられている。図1においては、従来の止め輪15を装着するための止め輪溝13を図示している。
【0025】
ラジアル方向の力FRにより曲げモーメントMが発生する。ラジアル方向の力FRは、例えば駆動系統においてパワー伝達装置が正確に同芯で組み立てられていない時に起きる。曲げモーメントMにより軸方向の力Faが発生し、それにより伝動体ディスク3が軸方向に動こうとする。軸方向に予圧するための波形止め輪を使うことにより、軸方向の力Faが相殺される。図3で図示している実施例では波形の止め輪12を使うことにより、軸方向の許容差誤差の相殺も行う。そのとき、曲げモーメントMによる軸方向の力Faが予圧力より常に小さくなるように、波形の止め輪12を設計する。それにより伝動体ディスク3が“浮き上がる”ことを防ぐ。その他に、少なくとも回転モーメントが小さい時に伝動体ディスクが回転方向に動くことを避けるために、予圧の力で発生する円周方向の摩擦力が十分大きくなければならない。今までの何種類もの厚みを必要とした止め輪を、唯一つの波形リングで置き換えできるので、フラットな止め輪の代わりに波形の止め輪12を使用することで、組立上からも在庫上からも顕著な利点が生まれる。加工誤差の状況により最大11種の異なった厚みが、従来は不可欠であった。そして今はバネ作用させる経路内部で、ただ一つの波形リングがこの加工誤差に対応できる。
【0026】
図4では、公知の捻れ振動ダンパー17を有する同じく公知のダブルクラッチ板クラッチ16を図示している。捻れ振動ダンパー17の皿状部材19は、波形の止め輪18によりダブルクラッチ板クラッチ16のケーシング部材20に軸方向で固定されている。波形の止め輪12は、ケーシング部材20内で円周方向に設けられた止め輪溝13内に配置されており、ラジアル方向で内側に溝から突出している。波形の止め輪12は、止め輪溝13の溝壁18の片側に当たって軸方向で支持されている。その反対側では波形の止め輪12は、捻れ振動ダンパー17の皿状部材19の外側に当たって軸方向に支持されている。更に皿状部材19とケーシング20は、別のケーシング部材21に当たって軸方向で支持されている。波形の止め輪12を設けることにより、捻れ振動ダンパー17の皿状部材19が別のケーシング部材21に対して軸方向に予圧される。
【実施例2】
【0027】
図5では、公知のダブルクラッチ板クラッチ16における別の実施形態を図示している。そこでは波形の止め輪12を使って、外側クラッチ板ホルダー22を軸方向に皿形状のケーシング部材23に対して軸方向に予圧していることを示している。波形の止め輪12は、一方でケーシング部材23の肩部24に、他方でクラッチ板ホルダー22に当たって支持されている。クラッチ板ホルダーは、ケーシング部材23の軸方向に延伸する切り欠き部25に、ラジアル方向で歯形式により噛み合っている。波形の止め輪23により、クラッチ板ホルダー22が外側ケーシング部材23に対して軸方向に予圧される。
【実施例3】
【0028】
図6では、公知のダブルクラッチ板クラッチ16における更に別の実施形態の一部を図示している。図面の左半分では、封鎖カバー26が止め輪溝13内に配置された波形の止め輪12により、クラッチ板ホルダー22に対して軸方向に予圧されていることが分かる。封鎖カバー26は、クラッチ板ホルダー22において全周に配分され軸方向に延伸する切り欠き部27に、ラジアル方向で噛み合っている。波形の止め輪12は、一方で溝壁18に、他方で封鎖カバー26に当たって支持されており、それにより封鎖カバー26が、切り欠き部27の底部28に軸方向に押し付けられる。
【0029】
図6の右側半分においては、ピストン29とケーシング部材30の軸方向接続状態を示している。ピストン29は、フラットな止め輪15と波形の止め輪12の間に嵌っている。フラットな止め輪15は、ケーシング部材30にある円周溝31内に配置されている。波形の止め輪12は、止め輪溝13内に配置されており、ラジアル方向内側に溝より突出している。ピストン29は、一方でフラットな止め輪15に、他方で波形の止め輪12に当たって支持されている。波形の止め輪12は軸方向で溝壁18に当接しているので、ピストン29がフラットな止め輪15に対して軸方向に予圧される。それにより隙間のない軸方向の結合が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】組み立てられていない状態にある伝動体ディスクと外側クラッチ板ホルダーの斜視図である。
【図2】伝動体ユニットの一部断面図である。
【図3】波形の止め輪が付いた伝動体ユニットの断面概略図である。
【図4】捻れ振動ダンパーを有するダブルクラッチ板クラッチの断面図である。
【図5】ダブルクラッチ板クラッチの別の実施例の断面図である。
【図6】ダブルクラッチ板クラッチの更に別の実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 伝動体ユニット
2 外側クラッチ板ホルダー
3 伝動体ディスク
4 外歯形状
5 内歯形状
6 内歯形状の歯
7 スリット状切り欠き部
8 外歯形状の歯
9 共通の回転軸
10 切り欠き部の端部
12 波形の止め輪
13 止め輪溝
15 止め輪
16 パワー伝達装置(ダブルクラッチ板クラッチ)
17 捻れ振動ダンパー
18 溝壁
19 皿状部材
20 ケーシング部材
21 ケーシング部材
22 外側クラッチ板ホルダー
23 皿形状ケーシング部材
24 肩部
25 切り欠き部
26 封鎖カバー
27 切り欠き部
28 底部
29 ピストン
30 ケーシング部材
31 溝
R ラジアル方向の力
M 曲げモーメント
a 軸方向の力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
好ましくは捻れ振動ダンパー(17)有しており、複数の構成部品を備えているパワー伝達装置(16)、殊にダブルクラッチ板クラッチにおいて、
少なくとも二つの構成部品が、少なくとも一つの波形の止め輪(12)を使って、お互いに軸方向に予圧されていることを特徴とするパワー伝達装置。
【請求項2】
前記波形の止め輪(12)が、止め輪溝(13)内で当たって支持されていることを特徴とする請求項1に記載のパワー伝達装置。
【請求項3】
前記波形の止め輪(12)が、お互いに軸方向に予圧するべき構成部品に対し、緩まないように接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワー伝達装置。
【請求項4】
前記波形の止め輪(12)を用い、前記捻れ振動ダンパー(17)が軸方向でパワー伝達装置(16)に対して、特にパワー伝達装置(16)のケーシング部材(21)に対して予圧されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。
【請求項5】
前記波形の止め輪(12)を用い、少なくとも一つのクラッチ板ホルダー(22)が前記構成部品に対して軸方向に予圧されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。
【請求項6】
少なくとも一つのポンプ駆動ホイルが、前記波形の止め輪を用い、前記構成部品に対して軸方向に予圧されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。
【請求項7】
少なくとも一つの封鎖カバー(26)が、前記波形の止め輪(12)を用い、前記構成部品に対して軸方向に予圧されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。
【請求項8】
少なくとも一つのピストン(29)が、前記波形の止め輪(12)を用い、前記構成部品に対して軸方向に予圧されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。
【請求項9】
前記波形の止め輪(12)を用い、伝動体ディスク(3)がクラッチ板ホルダー(2)に対して軸方向に予圧されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。
【請求項10】
前記伝動体ディスク(3)に外歯形状(4)が設けられており、前記伝動体ディスク(3)の外歯形状(4)に少なくとも部分的に形状的に対応する内歯形状(5)が、前記クラッチ板ホルダー(2)に設けられており、そして前記伝動体ディスク(3)を前記クラッチ板ホルダー(2)に組み込み可能であることを特徴とする請求項9に記載のパワー伝達装置。
【請求項11】
前記波形の止め輪(12)が、一方で前記伝動体ディスク(3)に、他方で特に前記クラッチ板ホルダー(2)の前記止め輪溝(13)にある前記止め輪(15)を介して前記クラッチ板ホルダー(2)に当たって支持されていることを特徴とする請求項9または10に記載のパワー伝達装置。
【請求項12】
前記波形の止め輪(12)が前記伝動体ディスク(3)と緩まないように接続されていることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載のパワー伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−533930(P2007−533930A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508814(P2007−508814)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004094
【国際公開番号】WO2005/103519
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(500124378)ボーグワーナー・インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】