説明

減圧連続熱分解処理装置及び減圧連続熱分解方法

【課題】 非衛生的で高含水率の家畜糞尿や下水汚泥などの処理物を、低コストで熱処理してフミン物肥料や炭化物又は活性炭に変換するための減圧連続熱分解処理装置を提供する。
【解決手段】 炉体下部より燃焼バ−ナ−で加熱する減圧連続熱分解処理装置において、中空軸にスクリュ−コンベア翼を軸着し入側端より処理物に熱風を噴射して圧縮し成形孔を介して造粒する圧縮造粒室と、この造粒物を更に熱風噴射で乾燥させ、蒸発した気水を気水分離器で水と臭気に分離し臭気は炉内で熱分解処理する減圧乾燥室と、この乾燥造粒物を炭化処理し発生した乾留ガスと外気を混合して炉内で二次燃焼させる減圧熱処理室、そして出来た炭化物に気水分離器で分離した水を蒸気化し中空軸を介して噴射し活性炭が製造できる賦活処理室との4室からなる減圧連続熱分解処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不衛生で変質しやすい高含水率の家畜糞尿や下水汚泥等を連続的に処理する家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家畜糞尿や下水汚泥は堆肥化処理され有機質肥料として大量に耕作地に投入されてきたが、その土中での分解率は年間30%程度で残余の70%は翌年に持ち越されるため、耕作地では養分の集積や物質循環機能が低下し、生物相の貧困化による劣化耕地現象が生じ過剰な環境負担が恒久化すると共に、下流流域では環境汚染の原因とされ社会的問題となりその解決方法が検討されてきた。家畜糞尿は乳牛の場合一日約70kg排泄するため、その発生量は多大で、処理方法として爆気処理法では、装置自体が大規模で高価でありその導入設事例は少ない。又、悪臭と汚泥が大量に発生しその処理費用は高価となるため、衛生的でランニングコストの低い家畜糞尿の処理システムが要望されていた。
【0003】
又、従来の公知技術として、家畜糞尿を加熱乾燥して含水率を低下させ炭化処理して有機質肥料にする方法として、縦型の外部加熱式や縦型で内部と底面加熱の複合した炭化装置が知られている。これらの方式では脱水した家畜糞尿を縦型筒内に挿入して攪拌羽で攪拌しながら炭化するため、処理物と空気との接触が多く、処理物が必要以上に燃焼されるため得られる炭化物が少ない。更に、燃焼に伴って有害物質が外部に排出されるため、環境基準をみたすには排煙処理装置が大型となりその改善が要求されていた。
【0004】
そして、処理物を横型筒内に挿入して燃焼バ−ナ−で炭化させる装置として、内燃焼式ロ−タリ−炭化炉や内燃焼式摺動炭化炉が知られている(例えば、特許文献1参照)。然し乍ら、この内燃焼式炭化装置は炉内部で燃焼させて炭化するため処理物と空気との接触が多く、処理物が必要以上に燃焼し得られる炭化物が少なく、更に燃焼に伴って有害物質が外部に排出されるため、排煙処理装置が大型となりその改善が要求されていた。
【0005】
更に、処理物を横型筒内のロ−タリ−キルンに挿入して外部より燃焼バ−ナ−で加熱した熱風により炉内に導き回転するロ−タリ−キルンを昇温加熱させて炭化させる装置として、外燃焼式ロ−タリ−キルン炭化装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。然し乍ら、この方式では処理物を間接的に外部より加熱しているため、熱効率が悪く処理に多くのエネルギ−を必要とするためその改善が要求されていた。
【0006】
更に又、炭化処理室を3室に画成し、炭化室で発生した熱分解ガスを第1室の乾燥室に導いて乾燥させ、第2室の付火室で不完全燃焼させ、第3室の炭化室で再燃焼させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。然し乍ら、この方法でも処理物を直接燃焼させて炭化するため処理物と空気の接触が多く、処理物が必要以上に燃焼して得られる炭化物は少なく更に、燃焼に伴って有害物質が外部に排出されるため、排煙処理装置が大型となるためその改善が求められていた。
【0007】
又更に、家畜糞尿を脱水し、脱水した糞尿をメタン発酵槽に投入してメタン発酵菌によりメタンガスを発生させてガス改質器によりアンモニア等の不純物を除去しガスタンクに貯留してガスエンジンで発電させる方法が知られているが、発酵を終了した消化液は微生物を用いた活性汚泥法による排水処理装置で高度な処理をして放流レベルまで浄化し排水し、排水処理後の汚泥には凝縮剤を添加して固液分離させた汚泥は産業廃棄物として産廃処理業者に処理を委託するためランニングコストや装置費の削減が要求されていた。
【0008】
【特許文献1】特許第2870627号公報
【特許文献2】特開2002−356319号公報
【特許文献3】特開平9−137167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
【0010】
以上述べた如く、従来の家畜糞尿や汚泥の適正な処理方法は、多量に発生する糞尿の増加と耕地への還元が、養分集積・物質循環機能の低下・生物層の貧困化などにより環境に対する過剰な負担を恒久化させている。又、平成16年11月より家畜排泄物法の全面施行で家畜糞尿の適正な処理が義務づけられ、その処理装置が必要とされている。
【0011】
本発明は、従来公知の家畜糞尿の処理装置では導入が困難であったが、小型で低価格の処理装置を提供することにより、家畜糞尿を減圧状態で熱分解処理して活性炭やフミン物とし、農業環境を保全する環境修復資材や有機物肥料として有効利用が可能な家畜糞尿の熱処理物を簡単に製造できる家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記の目的を達成するために、被処理物を移送するためのコンベヤスクリュ−を内装した、圧搾造粒室、減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室からなる加熱円筒管において、減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室の夫々の間には開口窓を有する隔壁板で区画され、この隔壁板には回転ロ−タリ−弁が施設され、賦活処理室と排出口の間には回転リング弁が施設された移送機構とから成るものである。
【0013】
本発明の第2の目的を達成するために、減圧連続熱分解処理装置に内装するコンベヤスクリュ−は、減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室の夫々の中間位置に、処理物のコンベヤスクリュ−による加熱円筒管内での移動量を抑制し滞留時間を制御するリングセパレ−タ−を設けた移送機構とから成るものである。
【0014】
本発明の第3の目的を達成するために、減圧連続熱分解処理装置に内装するコンベヤスクリュ−には、加熱気体媒体を供給可能な中空であり、該コンベヤスクリュ−には噴射翼を軸着したボ−ル弁を内装した噴射孔を設け下方向の位置だけで、噴射孔から被処理物に熱風や蒸気などの加熱気体媒体を噴出する弁機構とから成るものである。
【0015】
本発明の第4の目的を達成するために、減圧連続熱分解処理装置において、被処理物を造粒するための圧搾造粒室が減圧乾燥室の前に連設され、圧搾造粒室と減圧乾燥室の間は被処理物を圧入する成形孔を有した目皿隔壁板で区画し、この目皿隔壁板には回転ナイフが施設され被処理物を造粒する機構とから成るものである。
【0016】
本発明の第5の目的を達成するために、被処理物を造粒するための圧搾造粒室が加熱円筒管に垂設に連設され、被処理物に加熱気体媒体を供給可能な噴射翼を軸着した中空のコンベヤスクリュ−を内装し、圧搾造粒室の側壁にバイブレ−タ−と減圧脱水装置を設けて被処理物を造粒する機構とから成るものである。
【0017】
本発明の第6の目的を達成するために、下方一側端に燃焼バ−ナ−と臭気噴出孔及びエジエクタ−を備えた炉体内の上方両側に設けた開口孔に両側端が突出するように横架支承して加熱円筒管を装着して形成し、加熱円筒管の外周に気水回収室と乾留ガス回収室及び乾留ガス加熱器を夫々連設し、排気ガス熱交換器及び蒸気発生器で発生する加熱気体媒体を、中空のコンベヤスクリュ−の端部から供給する移送機構とから成るものである。
【0018】
本発明の第7の目的を達成するために、減圧連続熱分解処理装置を用いて、家畜糞尿や下水処理汚泥を熱分解するに際して、減圧熱処理室の内部温度を150〜180℃の恒温状態で芳香環を増加させて腐植化を進行しフミン物に熱処理をしたものである。
【発明の効果】
【0019】
上述したように本発明の家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置1は、加熱円筒管4内のコンベヤスクリュ−5により家畜糞尿30を圧搾造粒室24で粒状に加工し、減圧乾燥室26で加熱乾燥して減圧熱処理室27で炭化させ、賦活処理室28で蒸気39により活性化させるため、小型で省エネを達成し、運転操作は家畜糞尿の投入からフミン物や活性炭の排出までが一連の装置で処理できる低価格の減圧連続熱分解処理装置1を提供できた。
【0020】
炉体2に、圧搾造粒室24と、減圧乾燥室26と、減圧熱処理室27と、賦活処理室28の夫々を配置し、炉内3の下部より燃焼バ−ナ−36と、乾留したガスと外気とをエジエクタ−37で混合し炉内で燃焼させることでランニングコストの大幅な削減ができた。併せて、減圧連続熱分解処理装置1をトラックの荷台に積載して家畜糞尿や汚泥の発生場所に運搬し設置するだけで直ちに稼働できるため、減圧連続熱分解処理装置1の設置コストの削減も可能となった。
【0021】
また、悪臭を含んだ外気を炉内3の空気加熱器49で加熱し、中空主軸6を介して圧搾造粒室24と減圧乾燥室26に吹き込み、家畜糞尿30の圧搾脱水と造粒物32の乾燥を促進させ、造粒物32から蒸発した気水を蒸気発生器47で蒸気にし賦活処理室28の炭化物に噴射して活性化した活性炭34は、市販の活性炭の2/3の吸着性能を有し、家畜糞尿や堆肥の脱臭や家畜糞尿汚水の脱色など畜産環境の改善に有効利用できた。
【0022】
更に、成形した造粒物32を減圧乾燥室26で乾燥して減圧熱処理室27に移送し、造粒物32を減圧した150〜180℃前後の熱分解処理温度の恒温処理で造粒物32に芳香環(グラファイト構造)を増加させて、家畜糞尿や下水汚泥などの造粒物32は腐植化度や窒素と炭素の比率(N/C比)が変わり天然フミン(落葉などの葉腐土が分解して得られる褐色の腐植物質。)と同等な成分のフミン物35が効率的に得られた。
【0023】
そのフミン物35は褐色を呈した不均質重合物質で元素組成は、炭素約58%、水素約4%、窒素約2%、灰分2%前後であり有機質肥効果調整肥料として土中の鉄やアルミナによる燐酸固定を和らげる他、土壌改良材や水分保持として利用できた。
【0024】
腐植化の恒温熱処理では、圧搾造粒室24で家畜糞尿から圧搾した分離水は蒸気化し、減圧乾燥室26で造粒物32から蒸発した気水は気水分離器54で分離されたアンモニアや硫化水素などの悪臭を含む気体は吸引ポンプ55を介して炉内3の燃焼室に臭気噴出孔42から吹き込んで熱分解処理して消臭し、気水分離器54で分離された清浄な分離水は外部に排出することで家畜糞尿の物質循環が構築され生態系との調和が図れた。
【発明の実施するための最良の形態】
【0025】
家畜糞尿や下水処理汚泥など高含水率の廃棄物を環境修復資材として有機性肥料や活性炭に適正に熱分解処理するという目的を、小型化した家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置を提供することにより実現した。
【0026】
図1は、本発明である家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置の全体構造を示す側断面図でこれに基づいて具体的に説明するが本発明はこれによって限定されるものではない。
【0027】
本発明に係わる家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置1は、炉体2内の上方両側端に設けた開口孔71が傾斜角を有して両側端が突出するよう横架支承して加熱円筒管4を装着して形成し、下側より燃焼バ−ナ−36と、乾留ガス回収室44で発生した乾留ガスを外気と混合して燃焼バ−ナ−36上部のエジエクタ−37を介して炉内3に吹き込み燃焼させる。加熱円筒管4内に挿入するコンベヤスクリュ−5の中空主軸6の軸端部を、加熱円筒管4の挿入側端部22と排出側端部29の側面に設けたベアリング61を介して回転自在に保持させた移送機構を有している。
【0028】
含水率80%前後の家畜糞尿30は、投入ホッパ−室56の回転ル−ツ弁57を介して燃焼バ−ナ−36で加熱された加熱円筒管4の圧搾造粒室24内に移送され、押込スクリュ−11で導かれて圧搾スクリュ−12で更に加圧されて含水率が60%以下迄に圧搾処理され、目皿隔壁板20に設けた径12φ前後の逆円錐台形の成形孔10に圧入して固化させる目皿隔壁板20の外側に接して設けた回転ナイフ14には1/8が開放された回転ナイフ開口窓23の部分で背圧により押し出しされ、回転ナイフ開口窓23の側面で切断して丸棒状の造粒物32に成形され減圧乾燥室26に移送させる。
【0029】
減圧連続熱分解処理装置1周辺の家畜糞尿30が起因する悪臭を含んだ外気を投入ホッパ−室56の上部から吸引し、炉体2上部に設けた排気ガス排出口53に内装した排気ガス熱交換器51で加熱した悪臭の熱風40を加圧ブロワ−60で加圧させ、挿入側端部22からコンベヤスクリュ−5の中空主軸6を介して噴射翼15の先端に設けた噴出孔17から熱風40を圧搾造粒室24で家畜糞尿30に噴射し加熱して圧搾を促進さる。更に、減圧乾燥室26内の造粒物32にも熱風40を噴射して乾燥を促進させ、造粒物32の含水率を30%前後に減圧乾燥させて開口窓21から減圧熱処理室27に移送させる。
【0030】
減圧乾燥室26内で造粒物32はコンベヤスクリュ−5で攪拌移動しながら減圧乾燥する過程で造粒物32から蒸発した気水は、減圧乾燥室26上部の気水回収室43で集めて減圧連続熱分解処理装置1外部に設置した気水分離器54を介して吸引ポンプ55で吸引し、前記気水分離器54で熱交換してアンモニアを含んだ臭気と水に分離し、臭気は燃焼バ−ナ−36近傍の臭気噴出孔42より炉内3に噴射し熱分解して消臭される。分離した水は炉内3に設けた蒸気発生器47で蒸気39になり賦活処理室28に供給される。
【0031】
減圧熱処理室27内の温度は、炭化に最適な350℃前後の熱処理温度に維持し、造粒物32はコンベヤスクリュ−5の回転によるスクリュ−翼13と掛揚翼16で攪拌移動されながら減圧状態で熱分解されて炭化物33になり賦活処理室28に移送される。賦活処理室28内で炭化物33は、スクリュ−翼13と掛揚翼16で攪拌移動されながら排出側端部29より加熱気体媒体の蒸気39をコンベヤスクリュ−5の中空主軸6を介して噴射翼15の先端噴出孔17から炭化物33に噴射すると炭化物33は蒸気39と効率よく接触して賦活し吸着力を増した多孔質な活性炭34となって活性炭排出口41より外部に排出される。
【0032】
減圧乾燥室26と賦活処理室28とのコンベヤスクリュ−5の中空主軸6には、120度の角度で3分割して噴射翼15を軸着させ噴射翼15の筒内部にはボ−ル弁46が挿入されており、加熱円筒管4の内部ではコンベヤスクリュ−5の回転による重力移動によりボ−ル弁46は下方向位置で開弁する構造であり、噴出孔17から加熱気体媒体の熱風40や蒸気39が下方向位置のみ噴射するため効率良く造粒物32や炭化物33などが暴露処理される。
【0033】
コンベヤスクリュ−5の回転は、挿入側端部22より中空主軸6又は二重中空主軸7をベアリング61部から出した軸端部に駆動スプロケット58を軸着し、駆動チェ−ン63を介して減速駆動モ−タ−62で回転させる。図1はコンベヤスクリュ−5の中空主軸6又は二重中空主軸7は一体であるが、圧搾造粒室24と減圧乾燥室26の回転ナイフ14部の位置で左右に分割しコンベヤスクリュ−5を別々に回転する構成としても良い。
【0034】
減圧連続熱分解処理装置1の運転制御は、家畜糞尿を投入ホッパ−室56から回転ル−ツ弁57を介し圧搾造粒室24に移送して造粒し、減圧乾燥室26に移送すると上部の気水回収室43の温度が低下し乾燥が進行すると昇温する。この温度変化を計測制御し回転ル−ツ弁57を開弁する。更に、投入する家畜糞尿の含水率に合わせた熱処理条件の入力操作により減速駆動モ−タ−62の回転数を制御してコンベヤスクリュ−5の搬送量を可変させることで家畜糞尿の含水率に合わせた最適な減圧雰囲気で熱分解処理が行える。
【0035】
加熱円筒管4の下部から燃焼バ−ナ−36の加熱と、乾留ガスと外気との混合気体をエジエクタ−37で吹き込んで燃焼する加熱により、減圧熱処理室27内の温度は350℃前後となり、炭化物33は攪拌移動されながら減圧雰囲気で熱分解処理によって発生する一酸化炭素、窒素、水素などを含む発熱量が1000kj/h前後の乾留ガス31を、上部の乾留ガス回収室44で捕捉して乾留ガス加熱器48で更に高温の乾留ガス31と外気と混合しエジエクタ−37を介し吸引して炉内3に吹き込んで二次燃焼させる。
【0036】
減圧熱処理室27と賦活処理室28との内部の処理温度を170℃前後に維持すると、造粒物32はコンベヤスクリュ−5の回転によりスクリュ−翼13と掛揚翼16により攪拌移動されながら熱分解処理され、造粒物32は170℃減圧状態での熱分解処理により炭化水素化合物と窒素化合物は昇華して約半分に減少するが、低温での熱分解のためリンやカリウムなどのミネラル成分が残存して、300℃前後の熱分解処理により得られた炭化物33とは成分構成の異なる、芳香環が増加した腐植物質になり天然フミンなどと同等なN/C比のフミン物35が得られた。
【0037】
省エネのため改善した第2実施例を示す図2において、加熱気体媒体の熱風40をコンベヤスクリュ−5の挿入側端部22から二重中空主軸7の内管8から減圧熱処理室27で更に加熱し外管9を介して、圧搾造粒室24の押込スクリュ−11と圧搾スクリュー12の間に120度の角度で3分割して設けた噴射翼15先端部の噴出孔17から家畜糞尿30に噴射して圧搾脱水を促進させ分離した水は分離水排出口50より排出する。更に減圧乾燥室26でも噴射翼15の噴出孔17から熱風40を造粒物32に噴射して減圧乾燥を促進させる。
【0038】
圧搾造粒室24内で加熱と圧搾の促進効果で家畜糞尿から圧搾した水と、減圧乾燥室26で加熱円筒管4の加熱と熱風40の噴射により造粒物32を減圧乾燥する過程で造粒物32から蒸発した水を減圧乾燥室26上部の気水回収室43で集め、外部に設置した気水分離器54を介して吸引ポンプ55で吸引し臭気と水に分離し、臭気は臭気噴出孔42より炉内3に噴射して熱分解により消臭させる。圧搾した水と分離した水を集めて炉内3の蒸気発生器47で加熱して蒸気39にし賦活処理室28に供給される。
【0039】
炉体2下部より、燃焼バ−ナ−36と乾留ガスを燃焼するエジエクター37との加熱で造粒物32は減圧熱処理室27の内部で350℃の温度で減圧熱処理により炭化される。加熱気体媒体の蒸気39を、コンベヤスクリュ−5の二重中空主軸7の排出側端部29側から内管8から減圧熱処理室27で加熱し封止板70で返流させ外管9を介して賦活処理室28の噴射翼15先端の噴出孔17から炭化物33に噴射し暴露させると、炭化物33は蒸気39と効率良く接触して活性化され多孔質の活性炭34となり活性炭排出口41より排出する。
【0040】
加熱円筒管4内で造粒物32及び炭化物33の減圧乾燥や熱処理の滞留時間を抑制する方法として、コンベヤスクリュ−5の周囲に3分割して設けた掛揚翼16に外着した鍔形状のリングセパレ−タ−74を設けることで、造粒物32や炭化物33などの熱処理物は加熱円筒管4内でのスクリュ−翼13による移動が抑制されて滞留し減圧熱処理が継続され、リングセパレ−タ−74の鍔部より溢れた熱処理物だけが次工程に移送される。
【0041】
本発明の第3実施例を示す図3において、投入ホッパ−室56を炉体2の両側で傾斜角を有して支承した加熱円筒管4の挿入側端部22に垂設して圧搾造粒室24を設け、投入ホッパ−室56に搬入された含水率80%前後の家畜糞尿は、中空主軸6に設けた押込スクリュ−11と圧搾スクリュ−12で圧搾される過程で、前記中空主軸6を介し圧搾スクリュ−12の間に120度の角度で3分割して設けた噴射翼15の無負荷側に設けた噴出孔17から家畜糞尿30に熱風40を噴射して圧搾処理を促進させる。
【0042】
同時に、圧搾造粒室24の側壁面に設けたバイブレ−タ−59で周波数28キロヘルツ前後の超音波で励起された家畜糞尿30は、超音波エネルギ−が浸透し粒子間の摩擦が低下して配列が変化し間隔がなくなることで圧搾脱水が促進される。更に、バイブレ−タ−59の近傍に設けた減圧脱水装置73を介して家畜糞尿30中の水分を強制的に吸引して家畜糞尿30の含水率を55%前後に圧搾処理させる。減圧脱水装置73で家畜糞尿から脱水した水と、気水回収室43から気水分離器54を介して吸引ポンプ55で回収して分離された水とを集合して炉内3の蒸気発生器47で加熱して蒸気39化させる。
【0043】
圧搾造粒室24のコンベヤスクリュ−5の駆動は、投入ホッパ−室56の上部より中空主軸6をベアリング61から突出した軸端部に駆動スプロケット58を軸付し駆動チェ−ン63を介し減速駆動モ−タ−62で回転される。投入ホッパ−室56の家畜糞尿は押込スクリュ−11で下に搬送し圧搾スクリュ−12で圧搾して脱水処理された家畜糞尿は、目皿隔壁板20に設けた径12φ前後の逆円錐台形の成形孔10に圧入されて固化し目皿隔壁板20に接した回転ナイフ14には1/4開放された回転ナイフ開口窓23の部分で押し出し、回転ナイ714の側面で切断し丸棒状に造粒し減圧乾燥室26に落下する。
【0044】
減圧乾燥室26内で造粒物32は、挿入側端部22から加熱気体媒体の熱風40をコンベヤスクリュ−5の中空主軸6を介して噴射翼15先端の噴出孔17から造粒物32に噴射し減圧乾燥室26内の造粒物32の乾燥を促進させ減圧熱処理室27に移送される。減圧熱処理室27内で造粒物32は減圧状態での熱処理により炭化物33となり賦活処理室28に移送される。賦活処理室28内で炭化物33は、排出側端部29から加熱気体媒体の蒸気39をコンベヤスクリュ−5の中空主軸6を介して噴射翼15の噴出孔17から炭化物33に噴射して暴露させると賦活し吸着力が増した多孔質な活性炭34となり活性炭排出口41より排出する。
【0045】
加熱円筒管4内での造粒方法は図4乃至図5に示した如く、圧搾造粒室24内の家畜糞尿に熱風40を二重中空主軸7の外管9を介して押込スクリュ−11と圧搾スクリュ−12の間に設けた噴射翼15先端部の噴出孔17から熱風を噴射して圧搾脱水して含水率を60%前後に脱水した家畜糞尿は、目皿隔壁板20に設けた径12φ前後の逆円錐台形の出口側が回転ナイフ14で閉ざされた成形孔10に圧入して固められ、前記回転ナイフ14の回転ナイフ開口窓23部では、後から圧入する家畜糞尿により押し出され、回転ナイフ14の側面で切断し棒状の造粒物32に成形して減圧乾燥室26に移送される。
【0046】
減圧乾燥室26内の造粒物32は、加熱円筒管4の加熱と熱風を二重中空主軸7の外管9からスクリュ−翼13の間に設けた噴射翼15に内装したボ−ル弁46の重力移動による弁操作により下方向の位置で先端の噴出孔17から造粒物32に効率良く噴射される。造粒物32はスクリュ−翼13と掛揚翼16とで攪拌移動されリングセパレ−タ−74部で移動が抑制されて滞留し減圧乾燥が保持され、リングセパレ−タ−74を溢れた造粒物32は引き続き乾燥され含水率が30%前後となり減圧熱処理室27に移送される。
【0047】
減圧乾燥室26と減圧熱処理室27の開閉方法は図6乃至図7に示した如く、コンベヤスクリュ−5の周囲には掛揚翼16が3分割して配設され、スクリュ−翼13の排出側端部には1/8開放の回転ロ−タリ−弁18が軸着して設けられている。隣接する減圧熱処理室27の隔壁板19には下側位置に1/8開放の開口窓21が開放されている。回転ロ−タリ−弁18の7/8は閉ざされ残り1/8に開口窓21が設けられている。回転ロ−タリ−弁18の開口窓21が回転して隔壁板19の開口窓21と同位置に移動すると、減圧乾燥室26と減圧熱処理室27とが開弁されると減圧乾燥室26内の造粒物32は減圧熱処理室27内に移送し熱分解されて炭化物33になる
【0048】
加熱円筒管4の内部は、燃焼バ−ナ−36と乾留ガスのエジエクタ−37との加熱で熱処理温度は350℃前後の減圧雰囲気となり、コンベヤスクリュ−5の二重中空主軸7は減圧熱処理室27の位置に設けた封止板70により遮断されており、加熱気体媒体を挿入側端部22から二重中空主軸7の内管8を介して供給された熱風40は減圧熱処理室27内の封止板70により外管9に返流して更に加熱された熱風40となり減圧乾燥室26部の噴射翼15先端の噴出孔17から造粒物32に噴射される。加熱気体媒体を排出側端部29側から二重中空主軸7の内管8を介して供給された蒸気は、封止板70により外管9に返流され減圧熱処理室27で更に加熱された蒸気となり外管9を介して賦活処理室28で噴射翼15から炭化物33に下方向位置のみで噴射し効率良く活性化させる。
【0049】
賦活処理室28の内部構造は図8に示した如く、炉内3の加熱円筒管4の下部には燃焼バ−ナ−36とエジエクタ−37を平行に設置し上側に臭気噴出孔42を配置している。賦活処理室28の内部で炭化物33はコンベヤスクリュ−5と掛揚翼16により攪拌移動されながら賦活処理する過程で、減圧熱処理室27から外管9を介して供給された蒸気を賦活処理室28の下方向だけで噴出するボ−ル弁46の操作により、噴射翼15先端の噴出孔17から加熱気体媒体の蒸気39を炭化物33に噴射して暴露させると、蒸気は炭化物33と効率良く接触して賦活処理され吸着力を増した多孔質の活性炭34になる。活性炭34は回転リング弁25の開口窓21が回転して下側の位置に移動すると、賦活処理室28と活性炭排出口41とが開弁され活性炭34は外部に排出される。
【0050】
上記の多孔質な活性炭34処理以外に造粒物32をフミン物35化する熱処理として、含水率30%前後の造粒物32を減圧熱処理室27と賦活処理室28との内部で熱分解する温度を170℃前後の減圧状態に維持して攪拌移動させながら熱処理を促進させると、炭化水素化合物や窒素化合物などが造粒物32から蒸発して離脱し、腐植化度の進行とともに芳香環(グラファイト構造)が増加して炭化物33や活性炭34とは成分構成の異なる各種のミネラル成分が残存した減圧熱処理物として家畜糞尿や下水処理汚泥からフミン物35が連続して得られた。気水回収室43と乾留ガス回収室44で造粒物32より蒸発した窒素やアンモニアを含む臭気は、炉体2下部に設けた臭気噴出孔42から炉内3に噴射され燃焼バ−ナ−36により熱分解して消臭処理される。
【0051】
縦方向位置に加熱円筒管4を4段に積層した減圧連続熱分解処理装置1は図9で示した如く、炉体2の両側面に設けられた8ヵ所の開口孔71の最上段に圧搾造粒室24の片端の投入ホッパ−室56と他端の連結管45を炉体2から突出して横架支承し、2段目に減圧乾燥室26の両端の連結管45を炉体2から突出して横架支承し、3段目に減圧熱処理室27の両端の連結管45を炉体2から突出して横架支承し、最下段に賦活処理室28の片端の連結管45と活性炭排出口41を炉体2から突出して横架支承し、コンベヤスクリュ−5の往路と復路が上下で交互になるよう連結管45で結管し配置されている。
【0052】
圧搾造粒室24、減圧乾燥室26、減圧熱処理室27、賦活処理室28の夫々には、内部に挿入するコンベヤスクリュ−5の中空主軸6の軸端部を両側面に設けたベアリング61を介して回転自在に保持させた移送機構を有して、家畜糞尿30、造粒物32、炭化物33などの処理条件に応じた回転速度でコンベヤスクリュ−5を夫々単独で回転させる減速駆動モ−タ−62で駆動されている。炉体2下部より燃焼バ−ナ−36と、減圧熱処理室27内で発生した乾留ガスを乾留ガス回収室44で捕捉し、乾留ガス加熱器48を介して吸引し、外気と混合してエジエクタ−37で炉内3に吹き込んで二次燃焼させる。
【0053】
含水率80%前後の家畜糞尿や下水処理汚泥などの処理物は、投入ホッパ−室56の回転ル−ツ弁57を介して加熱された圧搾造粒室24内に移送され、押込スクリュ−11で加圧して圧搾スクリュ−12で更に加圧され目皿隔壁板20に設けた逆円錐台形の成形孔10に圧入して固化させ、外側の目皿隔壁板20に接して設けた回転ナイフ14の回転ナイフ開口窓23部分で背圧により押し出し、回転ナイフ14の側面で切断して丸棒状の造粒物32に加圧成形されて連結管45を介して減圧乾燥室26内に落下して供給される。
【0054】
減圧連続熱分解処理装置1周辺の悪臭を投入ホッパ−室56で吸引し、排気ガス排出口53に内装した排気ガス熱交換器51で加熱した熱風を加圧ブロワ−60で加圧して、減圧乾燥室26のコンベヤスクリュ−5の中空主軸6を介して噴射翼15の先端に設けた噴出孔17から熱風を攪拌移動する造粒物32に噴射して含水率を30%前後に減圧雰囲気で乾燥させて、コンベヤスクリュ−5の排出側端部に設けた回転リング弁25の開口窓21が回転して下位置に移動すると造粒物32は連結管45を介して減圧熱処理室27内に落下して供給される。
【0055】
減圧熱処理室27内で350℃前後の減圧雰囲気の熱処理温度で造粒物32は、攪拌移動されながら熱処理により炭化物33となり回転リング弁25の開口窓21から排出し連結管45を介し賦活処理室28内に落下させる。上部のガス回収室44で炭化物33から発生した乾留ガス31を捕捉して乾留ガス加熱器48で更に高温の乾留ガス31としエジエクタ−37で外気と混合して炉内3に吹き込み二次燃焼させる。
【0056】
賦活処理室28内で炭化物33は、コンベヤスクリュ−5の中空主軸6の噴出孔17から蒸気39が噴射され多孔質な活性炭34となり活性炭排出口41より排出される。尚、フミン物35の減圧雰囲気での熱処理の工程は、減圧熱処理室27と賦活処理室28の内部温度を170℃前後の恒温状態で造粒物32を攪拌移動しながら熱処理を促進させると家畜糞尿や下水処理汚泥などの生成物は、グラファイト構造が増加して腐植度が変わり、分解特性(難分解性/易分解性)が進行した天然フミンと同等な性状のフミン物35が連続して得られる。
【0057】
減圧乾燥室26で加熱円筒管4の加熱と熱風の噴射により造粒物32から離脱した蒸発水を気水回収室43で集めて外部の気水分離器54を介して臭気と水とに分離し、水は炉内3に設けた蒸気発生器47により加熱気体媒体の蒸気39にされ賦活処理室28内で炭化物33に噴射して活性化させる。フミン物35化させる熱処理工程では、減圧熱処理室27と賦活処理室28で造粒物32より蒸発したアンモニア臭を含む気水を、外部に設けた気水分離器54で臭気と水とに分離され、臭気は炉体2下部の臭気噴出孔42から炉内3に噴射して燃焼バ−ナ−36により熱分解処理して消臭させ、分離した水は外部に排出される。
【0058】
その他、発電する応用例は図10で示した如く、家畜糞尿の減圧連統熱分解処理装置1の減圧熱処理室27から回収した乾留ガスは1000kj/hの低発熱量で、直接マイクロガスタ−ビン64の始動が困難なため、灯油又はガスを燃料とし発電機65を駆動しているマイクロガスタ−ビン64の補助燃料としガス濾過器68で清浄化して供給する。マイクロガスタ−ビン64の排気熱を炉内3に噴出して、減圧連続熱分解処理装置1の燃焼バ−ナ−36の補助熱源とし利用させることで省エネが可能となった。
【0059】
減圧連続熱分解処理装置1の排出ガスは排気ガスサイクロン52で粉塵を除去しガス冷却器66で150℃以下に急冷してダイオキシンの生成を防ぎ、消石灰供給装置67により被覆されたガス濾過器68で清浄化した排気ガスを煙突69から放出し、気水分離器54により臭気と水とに分離し水は減圧連続熱分解処理装置1より外部に排出する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置の全体構造側断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す断面詳細図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す断面詳細図である。
【図4】図1のA−A断面図で圧搾造粒室の縦断面詳細説明図である。
【図5】圧搾造粒室と減圧乾燥室の造粒部を示す詳細説明図である。
【図6】図1のB−B断面図で減圧熱処理室の縦断面詳細説明図である。
【図7】減圧乾燥室と減圧熱処理室の隔壁部を示す縦断面詳細説明図である。
【図8】図1のC−C断面図で賦活処理室の縦断面詳細説明図である。
【図9】縦積層型の家畜糞尿の減圧連続熱分解処理装置の全体構造側断面図である。
【図10】マイクロガスタ−ビンを用いた発電の応用例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0061】
1減圧連続熱分解処理装置
4加熱円筒管
5コンベヤスクリュ−
19成形孔
14回転ナイフ
15噴射翼
19隔壁板
24圧搾造粒室
25回転リング弁
26減圧乾燥室
27減圧熱処理室
28賦活処理室
36燃焼バ−ナ−
42臭気噴出孔
43気水回収室
44乾留ガス回収室
46ボ−ル弁
47蒸気発生器
48乾留ガス加熱器
59バイブレ−タ−
73減圧脱水装置
47蒸気発生器
74リングセパレ−タ−

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧搾造粒室、減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室から構成される減圧連続熱分解処理装置において、少なくとも減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室は、被処理物の移送をするためのコンベヤスクリュ−を有する加熱円筒管に設けられ、減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室の夫々の間には開口窓を有する隔壁板と回転ロ−タリ−弁が設けられ、コンベヤスクリュ−の排出側には回転リング弁を設けてなる減圧連続熱分解処理装置。
【請求項2】
前記減圧連続熱分解処理装置に内装するコンベヤスクリュ−は、減圧乾燥室、減圧熱処理室、賦活処理室の夫々の中間位置に、処理物のコンベヤスクリュ−による加熱円筒管内での移動量を抑制し滞留時間を制御するリングセパレ−タ−を設けた移送機構とからなる請求項1記載の減圧連続熱分解処理装置。
【請求項3】
請求項1〜2の減圧連続熱分解処理装置に内装するコンベヤスクリュ−は、加熱気体媒体を供給可能な中空であり、該コンベヤスクリュ−に軸着した噴射翼にボ−ル弁を内装した噴射孔を設け、該ボ−ル弁には下方向だけで噴射孔から被処理物に加熱気体媒体を噴出する弁機構を有する請求項1乃至2記載の減圧連続熱分解処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3の減圧連続熱分解処理装置において、被処理物を造粒するための圧搾造粒室が減圧乾燥室の前に連設され、圧搾造粒室と減圧乾燥室の間は被処理物を圧入する成形孔を有した目皿隔壁板で区画し、この目皿隔壁板には回転ナイフが施設されて造粒する機構を有する請求項1乃至3記載の減圧連続熱分解処理装置。
【請求項5】
前記被処理物を造粒するための圧搾造粒室が加熱円筒管に垂設に連設され、被処理物に加熱気体媒体を供給可能な噴射翼を軸着した中空のコンベヤスクリュ−を内装し、圧搾造粒室の側壁にバイブレ−タ−と減圧脱水装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至4記載の減圧連続熱分解処理装置。
【請求項6】
下方一側端に燃焼バ−ナ−と臭気噴出孔及びエジエクタ−を備えた炉体内の上方両側に設けた開口孔に両側端が突出するように横架支承して加熱円筒管を装着して形成し、加熱円筒管の外周に気水回収室と乾留ガス回収室及び乾留ガス加熱器を夫々連設し、排気ガス熱交換器及び蒸気発生器で発生する加熱気体媒体を、中空のコンベヤスクリュ−の端部から供給することを特徴とする請求項1乃至5記載の減圧連続熱分解処理装置。
【請求項7】
請求項1〜6の減圧連続熱分解処理装置を用いて、家畜糞尿や下水処理汚泥を熱分解するに際して、減圧熱処理室の内部温度を150〜180℃の恒温状態で腐植化の熱処理をすることを特徴とする減圧連続熱分解方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−187694(P2006−187694A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−383009(P2004−383009)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000183680)
【出願人】(304001040)株式会社環境技術総合研究所 (7)
【Fターム(参考)】