説明

演算増幅器、並びに、それを用いた表示パネルドライバ及び表示装置

【課題】出力端子の電位の変動が位相補償キャパシタを介して出力トランジスタのゲートの電位を変動させることによる貫通電流の発生を防ぐ。
【解決手段】演算増幅器1が、出力PMOSトランジスタMP6と、出力NMOSトランジスタMN6と、ノードN1と出力端子Voutの間に接続された位相補償キャパシタC1と、ノードN2と出力端子Voutの間に接続された位相補償キャパシタC2と、浮遊電流源6を構成しているPMOSトランジスタMP5A及びNMOSトランジスタMN5Aと、ノードN1と浮遊電流源6の間に接続されたPMOSトランジスタMP5Bと、浮遊電流源6とノードN2の間に接続されたNMOSトランジスタMN5Bとを備えている。PMOSトランジスタMP5A、MP5Bのゲートは共通に接続され、NMOSトランジスタMN5A、MN5Bのゲートは共通に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演算増幅器、並びに、それを用いた表示パネルドライバ及び表示装置に関し、特に、演算増幅器の出力段に関する。
【背景技術】
【0002】
演算増幅器はアナログ信号処理における基本的なビルディングブロックである。演算増幅器は、当初はバイポーラトランジスタで構成されるものが主流であったが、最近ではMOSトランジスタで構成されるものが多くなってきている。特にCMOSロジックとアナログ回路とがモノリシックに集積化される集積回路においては、MOSトランジスタで構成された演算増幅器が必須である。更に、低電圧化の要求もあり、そのため、Rail-to-Rail動作はMOS演算増幅器に必須の特性である。以下では、Rail-to-Rail動作を行うMOS演算増幅器の構成の例及びその動作について説明する。
【0003】
[従来技術1]
図1は、特開昭61−35004号公報に開示されている演算増幅器の構成、特に出力段の構成を示す回路図である。図1の演算増幅器101は、増幅器102と、出力段103とを備えている。出力段103は、PMOSトランジスタMP5、MP6と、NMOSトランジスタMN5、MN6と、バイアス電圧源104、105と、定電流源I3、I4とを備えている。増幅器102は、入力が入力端子Vinに接続され、出力がNMOSトランジスタMN6のゲートに接続されている。増幅器102は、演算増幅器101の入力段として動作する。PMOSトランジスタMP6は、そのソースが正電源線VDDに接続され、ドレインが出力端子Voutに接続されている。NMOSトランジスタMN6は、そのソースが負電源線(接地線)VSSに接続され、ドレインが出力端子Voutに接続されている。
【0004】
NMOSトランジスタMN5は、そのソースがNMOSトランジスタMN6のゲートに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP6のゲートに接続されている。PMOSトランジスタMP5は、そのソースがPMOSトランジスタMP6のゲートに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN6のゲートに接続されている。バイアス電圧源104は、PMOSトランジスタMP5のゲートと正電源線VDDの間に接続されており、バイアス電圧源105は、NMOSトランジスタMN5のゲートと負電源線VSSの間に接続されている。バイアス電圧源104は、PMOSトランジスタMP5のゲートを正電源電位VDDより電圧VBP1だけ低い電位にバイアスする。一方、バイアス電圧源105は、NMOSトランジスタMN5のゲートを負電源電位VSSより電圧VBN1だけ高い電位にバイアスする。このようにバイアスされたPMOSトランジスタMP5とNMOSトランジスタMN5は、浮遊電流源として動作する。定電流源I3は、正電源線VDDとPMOSトランジスタMP5のソースとの間に接続されている。定電流源I4は、負電源線VSSとNMOSトランジスタMN5のソースとの間に接続されている。
【0005】
出力段103のNMOSトランジスタMN6とPMOSトランジスタMP6は、AB級動作をする。このAB級動作をするためのアイドリング電流を決めているのがバイアス電圧源104、105と、浮遊電流源として動作するPMOSトランジスタMP5、NMOSトランジスタMN5である。ここでバイアス電圧源104、105と浮遊電流源とは、以下のように設計される。まず、正電源線VDDとPMOSトランジスタMP5のゲートの間に接続されるバイアス電圧源104の電圧VBP1は、PMOSトランジスタMP6及びMP5のゲート−ソース間電圧の和に等しくなるように、即ち、下記式(1)が成り立つように設計される:
BP1=VGS(MP6)+VGS(MP5), ・・・(1)
ここで、MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧VGSは、一般に、次式で示される:
【数1】

ここで、βは、下記式で表わされる:
【数2】

ただし、Wはゲート幅、Lはゲート長、μは移動度、Cは単位面積当たりのゲート絶縁膜容量、Vは閾値電圧、Iはドレイン電流である。
【0006】
前述の浮遊電流源は、基本的に、PMOSトランジスタMP5とNMOSトランジスタMN5のドレイン電流が等しくなるように設計される。すなわち、定電流源I3の電流値Iの半分ずつ(I/2)がPMOSトランジスタMP5とNMOSトランジスタMN5に流れるように設計する。一方、前述したアイドリング電流Iidle(即ち、PMOSトランジスタMP6、NMOSトランジスタMN6のドレイン電流)については、式(1)より、下記式が成立する:

【数3】

ここで、β(MP6)、β(MP5)は、それぞれ、PMOSトランジスタMP6、MP5について求められたパラメータβの値であり、Vは、PMOSトランジスタMP6、MP5の閾値電圧である。ここではバイアス電圧源104の詳細な回路は示さないが、式(3)は、アイドリング電流Iidleについて解くことが可能である(ただし、アイドリング電流Iidleの式は非常に複雑であるのでここには示さない)。
【0007】
そして、定電流源I4の電流値は上述した定電流源I3の電流値と同じにする必要がある。もし、これが異なれば、その差分は増幅器102の出力端子に流れ、もし増幅器102の出力端子が能動負荷の出力端子であれば、結果としてオフセット電圧の増加に繋がる。また、負電源線VSSとNMOSトランジスタMN5のゲートの間に接続されるバイアス電圧源105に関しても、全く同様にして設計することができる。浮遊電流源は、以上のように設計される。
【0008】
ここで、バイアス電圧源104、105は、それぞれを2個のMOSトランジスタと定電流源で構成することにより素子バラツキによる変動に強くなる。その理由は、上述した式(3)の左辺の電圧VBP1の式に右辺と同じ「2V」という項がでるため、この項が左辺と右辺で消去されるためである(具体的な回路例は図示しない)。このように、図1の従来回路はアイドリング電流Iidleを制御してAB級動作を可能にしたものである。
【0009】
[従来技術2]
演算増幅器においては、位相補償のために出力端子と出力MOSトランジスタ(図1ではPMOSトランジスタMP6、NMOSトランジスタMN6)のゲートとの間にキャパシタを接続することがある。このような構成の演算増幅器が、例えば、特開2005−124120号公報に開示されている。図2は、特開2005−124120号公報に開示されている演算増幅器101Aの構成を示す回路図である。図1と同様に、AB級動作を行う出力段103Aを備えている。ただし、図2の演算増幅器101Aでは、入力段102Aが、差動入力と差動出力とを有するように構成されており、また、出力段103Aが、位相補償用キャパシタC1、C2を備えている。
【0010】
詳細には、入力段102Aは、PMOSトランジスタMP1〜MP4と、NMOSトランジスタMN1〜MN4と、定電流源I1、I2とを備えている。NMOSトランジスタMN1、MN2はNMOS差動対を構成しており、NMOSトランジスタMN1のゲートが反転入力端子Inに、NMOSトランジスタMN2のゲートが正転入力端子Inに接続されている。PMOSトランジスタMP1、MP2は、能動負荷として使用されるカレントミラーを構成している。具体的には、PMOSトランジスタMP1は、そのソースが正電源線VDDに接続され、ドレインとゲートがNMOSトランジスタMN1のドレインに共通に接続されている。PMOSトランジスタMP2は、そのソースが正電源線VDDに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN2のドレインに接続され、ゲートがPMOSトランジスタMP1のゲートと共通接続されている。
【0011】
PMOSトランジスタMP3、MP4は、PMOS差動対を構成しており、PMOSトランジスタMP3のゲートが反転入力端子Inに接続され、PMOSトランジスタMP4のゲートが正転入力端子Inに接続されている。NMOSトランジスタMN3、MN4は、能動負荷として使用されるカレントミラーを構成している。具体的には、NMOSトランジスタMN3は、ソースが負電源線VSSに接続され、ドレインとゲートがPMOSトランジスタMP3のドレインに共通に接続されている。NMOSトランジスタMN4は、そのソースが負電源線VSSに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP4のドレインに接続され、ゲートがNMOSトランジスタMN3のゲートに共通に接続されている。
【0012】
定電流源I1は、NMOSトランジスタMN1、MN2の共通接続ソースと負電源線VSSとの間に接続されている。同様に、定電流源I2は、PMOSトランジスタMP3、MP5の共通接続ソースと正電源線VDDの間に接続されている。
【0013】
このように構成された入力段102Aは、反転入力端子In、正転入力端子Inに入力された差動入力信号に対応する2つのシングルエンド出力信号を、それぞれ、PMOSトランジスタMP2及びNMOSトランジスタMN4のドレインから出力する。
【0014】
出力段103Aの構成は、概ね、図1の演算増幅器101の出力段103と同様である。ただし、PMOSトランジスタMP2のドレインがPMOSトランジスタMP5、NMOSトランジスタMN5で構成される浮遊電流源の一端に接続され、NMOSトランジスタMN4のドレインが浮遊電流源の他端に接続されている。また、PMOSトランジスタMP6のゲートと出力端子Voutの間に位相補償キャパシタC1が接続され、NMOSトランジスタMPNのゲートと出力端子Voutの間に位相補償キャパシタC2が接続されている。
【0015】
図2の演算増幅器101Aは、概略的には下記のように動作する。NMOS差動対の出力は、能動負荷を構成するPMOSトランジスタMP1、MP2でシングルエンド出力に変換されて、出力段103Aに出力される。即ち、共通接続されたPMOSトランジスタMP2とNMOSトランジスタMN2のドレインがシングルエンド出力となる。このシングルエンド出力に変換された信号がPMOSトランジスタMP6のゲートに入力される。
【0016】
同様にして、NMOS差動対の出力は、能動負荷を構成するNMOSトランジスタMN3、MN4でシングルエンド出力に変換されて、出力段103Aに出力される。即ち、共通接続されたNMOSトランジスタMN4とPMOSトランジスタMP4のドレインがシングルエンド出力となる。このシングルエンド出力に変換された信号がNMOSトランジスタMN6のゲートに入力される。このようにしてNMOS差動対とPMOS差動対の出力信号の加算が行われる。
【0017】
ここで、図2の演算増幅器101Aにおいては、位相補償キャパシタC1、C2が挿入されているが、一般的なMOS増幅器では位相遅れの零点を消去するため、この位相補償キャパシタC1、C2の各々に直列に抵抗等を挿入する場合がある(図示せず)。
【0018】
出力段がAB級動作をすると共に位相補償キャパシタを備えている構成の演算増幅器は、特開2006−94533号公報、及び、これに対応する米国出願公開US2006/0066400A1にも開示されている。
【0019】
[従来技術3]
図3は、図2の演算増幅器101Aを改良した構成の演算増幅器101Bの構成を示す回路図である。図3の構成は、特開2006−295365号公報、及び、その対応米国特許第7,405,622に開示されている。図2の演算増幅器101Aと図3の演算増幅器101Bの差異は、図2における定電流源I3、I4を削除し、代わりに入力段102BのPMOSトランジスタMP1のドレインとNMOSトランジスタMN3との間に浮遊電流源I5を挿入した点である。これ以外の構成は同じである。
【0020】
図2の演算増幅器101Aの動作において重要なのは、整合のとれた定電流源I3とI4である。図3の演算増幅器101Bは、これらの定電流源の代わりに能動負荷としても働くPMOSトランジスタMP1、MP2で構成されたカレントミラー、及びNMOSトランジスタMN3、MN4で構成されたカレントミラーを利用するという技術的思想に基づいている。都合のよいことに、PMOSトランジスタMP1、MP2で構成されるカレントミラーとNMOSトランジスタMN3、MN4で構成されるカレントミラーの入力端子間に浮遊電流源I5を挿入すると、PMOSトランジスタMP1、MP2で構成されるカレントミラーの出力端が図2の定電流源I3と同じ働きをし、また、NMOSトランジスタMN3、MN4で構成されるカレントミラーの出力端が図2の定電流源I4と同じ働きをする。すなわち能動負荷が定電流源をも兼ねるという一石二鳥的な効果がある。このようにPMOSトランジスタMP1、MP2で構成されるカレントミラーとNMOSトランジスタMN3、MN4のカレントミラーの入力端子との間に浮遊定電流源I5を接続することにより、当該2つのカレントミラーの入力電流は正確に等しくなり、ひいてはその出力電流も等しくなる。このように、浮遊電流源I5を使用すると、結果としてオフセット電圧が出ないという効果がある。
【0021】
このようにして図3で示した回路構成は、入出力電圧範囲が電源電圧いっぱいまで動作が可能なRail-to-Railアンプを実現することができ、かつオフセット電圧を小さくすることが可能となる。また、2つの相対的精度が要求される電流源I3、I4に対して、簡単な回路構成で実現できる。
【0022】
なお、出力段103BがAB級動作をすることは、上述の通り、特開昭61−35004号公報に開示されているので、ここでの説明を省略する。また、図2の演算増幅器101Aと同様に、図3の演算増幅器101Bにおいても位相補償キャパシタC1、C2が挿入されているが、一般的なMOS増幅器では位相遅れの零点を消去するため、この位相補償キャパシタC1、C2の各々に直列に抵抗等を挿入する場合がある(図示せず)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】特開昭61−35004号公報
【特許文献2】特開2005−124120号公報
【特許文献3】特開2006−94533号公報
【特許文献4】米国出願公開US2006/0066400A1
【特許文献5】特開2006−295365号公報
【特許文献6】米国特許第7,405,622
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
しかしながら、図2、図3の演算増幅器では、出力端子Voutがハイインピーダンスにされたときに貫通電流が流れ、動消費電力が増加するという問題がある。例えば、図1乃至図3の演算増幅器を液晶表示装置のソースドライバの出力アンプに応用した場合、容量負荷である液晶表示パネルのデータ線を演算増幅器の出力端子から切り離す電荷回収期間において、演算増幅器に貫通電流が流れる。図4A及び図4Bは、図2、図3の演算増幅器をソースドライバの出力アンプに応用した場合の出力波形を示したもので、図4Aが電圧波形、図4Bが電流波形を示している。図4Bに図示された電流波形から理解されるように、出力PMOSトランジスタMP6の電流と、出力NMOSトランジスタMN6の電流波形が一致している箇所がある。この箇所が、出力負荷電流としてではなく貫通電流として無駄な電流成分を示している。このため、動消費電力が増加するという問題点があった。(なお、図4Bにおいては、これらの電流波形が一致しているため、一本の線に見えているが、実際は重なっている)。
【課題を解決するための手段】
【0025】
発明者の検討によれば、出力端子がハイインピーダンスにされたときに貫通電流が流れる原因は、出力端子の電圧の変動が位相補償キャパシタを通じて出力トランジスタのゲートの電位の変動を生じさせるためである。
【0026】
このような問題に対処するために、本発明の一の観点では、演算増幅器が、出力端子と正電源線の間に接続されたハイサイド出力トランジスタと、出力端子と負電源線の間に接続されたローサイド出力トランジスタと、第1ノードと出力端子の間に接続された第1容量素子と、第2ノードと出力端子の間に接続された第2容量素子と、ソースがハイサイド出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインがローサイド出力トランジスタのゲートに接続された第1PMOSトランジスタと、ソースがローサイド出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインがハイサイド出力トランジスタのゲートに接続された第1NMOSトランジスタと、ソースが第1ノードに接続され、ドレインがハイサイド出力トランジスタのゲートに接続された第2PMOSトランジスタと、ソースが第2ノードに接続され、ドレインがローサイド出力トランジスタのゲートに接続された第2NMOSトランジスタとを備えている。第1PMOSトランジスタ及び第2PMOSトランジスタのゲートは、共通に接続されて第1バイアス電圧が供給され、第1NMOSトランジスタ及び第2NMOSトランジスタのゲートは、共通に接続されて第2バイアス電圧が供給されている。
【0027】
このような構成の演算増幅器では、第2PMOSトランジスタ及び第2NMOSトランジスタが、ハイサイド出力トランジスタとローサイド出力トランジスタのゲートと出力端子とを電気的に分離する。したがって、当該演算増幅器の構成によれば、出力端子の電位の変動が位相補償キャパシタを介して出力トランジスタのゲートの電位を変動させることによる貫通電流の発生を防ぐことができる。
【0028】
上記の構成の演算増幅器は、表示パネルを駆動する表示パネルドライバ、特に、液晶表示装置の液晶表示パネルのデータ線を駆動するソースドライバとして用いられることが好適である。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、出力端子の電位の変動が位相補償キャパシタを介して出力トランジスタのゲートの電位を変動させることによる貫通電流の発生を防ぎ、これによる動消費電力の増大を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】従来の演算増幅器の構成の例を示す回路図である。
【図2】従来の演算増幅器の構成の他の例を示す回路図である。
【図3】従来の演算増幅器の構成の更に他の例を示す回路図である。
【図4A】従来の演算増幅器の出力電圧波形の例を示すグラフである。
【図4B】従来の演算増幅器の出力電流波形の例を示すグラフである。
【図5A】本発明の第1の実施形態の演算増幅器の構成を示す回路図である。
【図5B】第1の実施形態の演算増幅器の他の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の演算増幅器の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の演算増幅器の構成を示す回路図である。
【図8A】図7の演算増幅器の出力電圧波形の例を示すグラフである。
【図8B】図7の演算増幅器の出力電流波形の例を示すグラフである。
【図9】本発明の第4の実施形態の演算増幅器の構成を示す回路図である。
【図10A】第1の実施形態の演算増幅器を備えた液晶表示装置の構成の概略図である。
【図10B】第2の実施形態、第3の実施形態又は第4の実施形態の演算増幅器を備えた液晶表示装置の構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[第1の実施形態]
図5Aは、本発明の第1の実施形態の演算増幅器1の構成、特に、出力段の構成を示す回路図である。本実施形態においては、演算増幅器1が、入力段として動作する増幅器2と、出力段3とを備えている。増幅器2は、入力が入力端子Vinに接続され、出力が出力段3に接続されている。
【0032】
出力段3は、PMOSトランジスタMP5A、MP5B、MP6と、NMOSトランジスタMN5A、MN5B、MN6と、バイアス電圧源4、5と、定電流源I3、I4と、位相補償のためのキャパシタC1、C2とを備えている。PMOSトランジスタMP6は、ソースが正電源線VDDに接続され、ドレインが出力端子Voutに接続されている。NMOSトランジスタMN6は、ソースが負電源線VSSに接続され、ドレインが出力端子Voutに接続されている。PMOSトランジスタMP6は、出力端子Voutをプルアップするためのハイサイド出力トランジスタであり、NMOSトランジスタMN6は、出力端子Voutをプルダウンするためのローサイド出力トランジスタである。
【0033】
PMOSトランジスタMP5A、NMOSトランジスタMN5Aは、PMOSトランジスタMP6のゲートとNMOSトランジスタMN6の間に接続された浮遊電流源6として動作する。PMOSトランジスタMP5Aは、ソースがPMOSトランジスタMP6のゲートに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN6のゲートに接続されている。一方、NMOSトランジスタMN5Aは、ソースがNMOSトランジスタMN6のゲートに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP6のゲートに接続されている。
【0034】
定電流源I3が正電源線VDDとノードN1の間に接続されると共に、PMOSトランジスタMP5BがノードN1と浮遊電流源6の間に接続されている。定電流源I3は、ノードN1に一定のバイアス電流を供給する。そして、位相補償キャパシタC1は、ノードN1と出力端子Voutの間に接続されている。PMOSトランジスタMP5Bは、そのソースがノードN1に接続され、ドレインが浮遊電流源6の一端、即ち、PMOSトランジスタMP6のゲートに接続されている。PMOSトランジスタMP5Bのゲートは、PMOSトランジスタMP5Aのゲートに共通接続されている。
【0035】
ここで、位相補償キャパシタC1が、ハイサイド出力トランジスタであるPMOSトランジスタMP6のゲートに、PMOSトランジスタMP5Bを介して接続されていることに留意されたい。後述のように、位相補償キャパシタC1がPMOSトランジスタMP6のゲートに直接には接続されていないことが重要である。
【0036】
同様に、定電流源I4が負電源線VSSとノードN2の間に接続されると共に、NMOSトランジスタMN5BがノードN2と浮遊電流源6の間に接続されている。定電流源I4は、ノードN2から一定のバイアス電流を引き出す。そして、位相補償キャパシタC2は、ノードN2と出力端子Voutの間に接続されている。NMOSトランジスタMN5Bは、そのソースがノードN2に接続され、ドレインが浮遊電流源6の一端、即ち、NMOSトランジスタMN6のゲートに接続されている。NMOSトランジスタMN5Bのゲートは、NMOSトランジスタMN5Aのゲートに共通接続されている。ここで、位相補償キャパシタC1と同様に、位相補償キャパシタC2がNMOSトランジスタMN6のゲートに直接には接続されていないことが重要である。上述の増幅器2の出力は、ノードN2に接続されている。
【0037】
バイアス電圧源4は、PMOSトランジスタMP5A、MP5Bのゲートと正電源線VDDの間に接続されており、PMOSトランジスタMP5A、MP5Bのゲートを正電源電位VDDより電圧VBP1だけ低い電位にバイアスする。バイアス電圧源4の電圧VBP1は、PMOSトランジスタMP5Bが3極管領域で動作するように調節される。
【0038】
同様に、バイアス電圧源5は、NMOSトランジスタMN5A、MN5Bのゲートと負電源線VSSの間に接続されており、NMOSトランジスタMN5A、MN5Bのゲートを負電源電位VSSより電圧VBN1だけ高い電位にバイアスする。バイアス電圧源4の電圧VBN1は、NMOSトランジスタMN5Bが3極管領域で動作するように調節される。
【0039】
図5Aの演算増幅器1は、以下のように動作する。本実施形態においては、カスケード接続された2つのPMOSトランジスタMP5A、MP5B、及び、2つのNMOSトランジスタMN5A、MN5Bの動作が重要である。図5Aの演算増幅器1においては、PMOSトランジスタMP5B及びNMOSトランジスタMN5Bが3極管領域で動作し、PMOSトランジスタMP5A及びNMOSトランジスタMN5Aが5極管領域で動作する。
【0040】
あるMOSトランジスタが3極管領域で動作するということは、当該MOSトランジスタが抵抗として動作することに他ならない。しかし、本実施形態では、PMOSトランジスタMP5B及びNMOSトランジスタMN5Bが単純に抵抗としてだけ動作するのではなく、必要な場合にオフすることで、出力トランジスタであるPMOSトランジスタMP6、NMOSトランジスタMN6のゲートと出力端子Voutを電気的に分離する役割ももっている。例えば、ノードN1については、ノードN1の電圧V(N1)が位相補償容量C1によって低下した場合、下記式(4)
(N1)<VDD−VBP1+|VT(MP5B)|, ・・・(4)
が成立すると、PMOSトランジスタMP5Bがオフになる。ここで、|VT(MP5B)|は、PMOSトランジスタMP5Bの閾値電圧の絶対値である。式(4)は、PMOSトランジスタMP5A、MP5Bのゲートが共通にバイアス電源線4に接続されていることによって成立していることに留意されたい。ノードN2についても同様に、ノードN2の電圧V(N2)が位相補償容量C2によって上昇した場合にNMOSトランジスタMN5Bがオフになる。このような動作によってPMOSトランジスタMP6、NMOSトランジスタMN6のゲートが出力端子Voutと電気的に分離され、出力端子Voutが急に変動しても、その変動は出力トランジスタのゲートの電位に影響しない。これにより、PMOSトランジスタMP6及びNMOSトランジスタMN6を貫通する貫通電流を防止することができる。
【0041】
PMOSトランジスタMP5B及びNMOSトランジスタMN5Bを3極管領域で動作させることは、それぞれのドレイン−ソース間電圧VDS(MP5B)、DS(MN5B)を小さくするためにも好適である。PMOSトランジスタMP5B及びNMOSトランジスタMN5Bを3極管領域で動作させると、ドレイン−ソース間電圧VDS(MP5B)、DS(MN5B)が、ゲート−ソース間電圧の差VGS(MP5B/MN5B)−VGS(MP5A/MN5A)になる。言い換えると3極管領域でのゲート−ソース間電圧VGSから5極管領域でのゲート−ソース間電圧VGSを引いた値がPMOSトランジスタMP5B、NMOSトランジスタMN5Bのソース−ドレイン間電圧となる。具体的な数値で言えば、ドレイン−ソース間電圧VDS(MP5B)、DS(MN5B)は、数10mVから100mVの値になる。
【0042】
なお、図5Bに図示されているように、増幅器2の出力は、ノードN1(即ち、PMOSトランジスタMP5Bのソースに)接続されてもよい。図5A、図5Bのいずれにおいても、演算増幅器1の動作は基本的に同じである。上記以外の基本的な動作は図1の演算増幅器と同様であるのでその説明を省略する。
【0043】
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態の演算増幅器1Aの構成を示す回路図である。第2の実施形態では、図5A、図5Bにおける増幅器2の代わりに、同相の2つの出力をもち、更に正転入力と反転入力をもった差動増幅器2Aが用いられる。そして、その2つの同相出力の一方はNMOSトランジスタMN5Bのソースに接続され、他方の同相出力はPMOSトランジスタMP5Bのソースに接続されている。これ以外の回路構成は図5A、図5Bの演算増幅器1と同じである。
【0044】
図6の演算増幅器1Aは、入力段として機能する差動増幅器2Aが、出力段3のPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタに対称的に信号を供給するように構成したものである。これにより出力端子Voutから出力される波形の対称性等が改善される。更に、入力段としての差動増幅器2Aを使用することにより、全体として、正転入力と反転入力をもった通常の演算増幅器として使用できるようになっている。基本的な動作は第1の実施形態と同じなので、その説明を省略する。
【0045】
[第3の実施形態]
図7は、本発明の第3の実施形態の演算増幅器1Bの構成を示す回路図である。第3の実施形態では、NMOS差動対とPMOS差動対を備える入力段2Bが使用される。出力段3の構成は、第2の実施形態と同じである。以下、詳細に説明する。
【0046】
第3の実施形態では、入力段2Bが、PMOSトランジスタMP1〜MP4と、NMOSトランジスタMN1〜MN4と、定電流源I1、I2とを備えている。NMOSトランジスタMN1、MN2はNMOS差動対を構成しており、NMOSトランジスタMN1のゲートが反転入力端子Inに、NMOSトランジスタMN2のゲートが正転入力端子Inに接続されている。PMOSトランジスタMP1、MP2は、能動負荷として使用されるカレントミラーを構成している。具体的には、PMOSトランジスタMP1は、そのソースが正電源線VDDに接続され、ドレインとゲートがNMOSトランジスタMN1のドレインに共通に接続されている。PMOSトランジスタMP2は、そのソースが正電源線VDDに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN2のドレインに接続され、ゲートがPMOSトランジスタMP1のゲートと共通接続されている。
【0047】
PMOSトランジスタMP3、MP4は、PMOS差動対を構成しており、PMOSトランジスタMP3のゲートが反転入力端子Inに接続され、PMOSトランジスタMP4のゲートが正転入力端子Inに接続されている。NMOSトランジスタMN3、MN4は、能動負荷として使用されるカレントミラーを構成している。具体的には、NMOSトランジスタMN3は、ソースが負電源線VSSに接続され、ドレインとゲートがPMOSトランジスタMP3のドレインに共通に接続されている。NMOSトランジスタMN4は、そのソースが負電源線VSSに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP4のドレインに接続され、ゲートがNMOSトランジスタMN3のゲートに共通に接続されている。
【0048】
定電流源I1は、NMOSトランジスタMN1、MN2の共通接続ソースと負電源線VSSとの間に接続されており、NMOSトランジスタMN1、MN2の共通接続ソースから一定のバイアス電流を引き出す。同様に、定電流源I2は、PMOSトランジスタMP3、MP4の共通接続ソースと正電源線VDDの間に接続されており、PMOSトランジスタMP3、MP4の共通接続ソースに一定のバイアス電流を供給する。
【0049】
このように構成された入力段2Bは、反転入力端子In、正転入力端子Inに入力された差動入力信号に対応する2つのシングルエンド出力信号を、PMOSトランジスタMP2、NMOSトランジスタMN4のドレインから出力する。PMOSトランジスタMP2のドレインは、ノードN1(即ち、PMOSトランジスタMP5Bのソース)に接続され、NMOSトランジスタMN4のドレインは、ノードN2(即ち、NMOSトランジスタMN5Bのソース)に接続されている。
【0050】
図7の演算増幅器1Bの入力段2Bの動作は、図2の演算増幅器101Aと同様であり、また、出力段3の動作は、図5Aを参照して説明した通りである。ここでは、図7の演算増幅器1Bの実際のシミュレーション結果を示して、従来の演算増幅器との差を示す。図8A、図8Bは、図7の演算増幅器1Bのシミュレーション結果のグラフである。従来の演算増幅器のシミュレーション結果のグラフである図4A、図4Bと、図7の演算増幅器1Bのシミュレーション結果のグラフである図8A、図8Bとを比較すれば、図7の演算増幅器1Bの利点がよく理解されよう。すなわち、図8Bに示されているように、出力トランジスタであるNMOSトランジスタMN6とPMOSトランジスタMP6の電流波形において、電流が同時に流れている期間がない。このことは、従来の演算増幅器で問題になっていた貫通電流の問題に対処できていることを示している。これは前述したように、位相補償キャパシタC1、C2が、出力トランジスタであるNMOSトランジスタMN6とPMOSトランジスタMP6のゲートに直接接続されていないことによるものである。すなわち、図7の演算増幅器1Bの回路構成によれば、位相補償キャパシタC1、C2を介して出力トランジスタのゲートの電位が強制的に変化することが防がれる。
【0051】
[第4の実施形態]
図9は、本発明の第4の実施形態の演算増幅器1Cの構成を示す回路図である。第4の実施形態では、図7の演算増幅器1Bの出力段3から定電流源I3、I4が削除され、代わりにPMOSトランジスタMP1のドレインとNMOSトランジスタMN3のドレインとの間に浮遊電流源I5が挿入されている。定電流源I3、I4が削除された出力段は、符号3Cにより参照されている。これ以外の回路構成は、図7の演算増幅器1Bと同一である。
【0052】
浮遊電流源I5の機能は、図3の演算増幅器101Bにおけるものと同じである。即ち、浮遊電流源I5を挿入すると、PMOSトランジスタMP1、MP2で構成されるカレントミラーの出力端が図7の定電流源I3と同じ働きをし、また、NMOSトランジスタMN3、MN4で構成されるカレントミラーの出力端が図7の定電流源I4と同じ働きをする。このため、当該2つのカレントミラーの入力電流は正確に等しくなり、ひいてはその出力電流も等しくなる。このように、浮遊電流源I5を使用すると、結果としてオフセット電圧が出ないという効果がある。
【0053】
上述された演算増幅器1、1A〜1Cは、液晶表示装置においてLCD(liquid
crystal display)パネルのデータ線を駆動するソースドライバの出力アンプに適している。特に、出力アンプとして、オフセットキャンセル回路を必要としない、いわゆるRail−to−Railタイプの演算増幅器を用いる場合に適する。
【0054】
図10Aは、ソースドライバに演算増幅器1が適用された液晶表示装置11の概略的な構成の例を示すブロック図である。液晶表示装置11は、LCDコントローラ12と、ソースドライバ13と、走査線ドライバ14と、LCDパネル15とを備えている。LCDコントローラ12は、ソースドライバ13に、LCDパネル15の各画素の階調を指定する表示データを供給する。ソースドライバ13は、該表示データに応答して、LCDパネル15のデータ線(信号線)を駆動する。走査線ドライバ14は、LCDパネル15の走査線を駆動する。LCDパネル15は、データ線と走査線とが交差する位置のそれぞれに画素を備えており、表示データに対応する画像を表示する。
【0055】
ソースドライバ13は、D/A変換回路16と出力回路17とを備えている。D/A変換回路16は、表示データに対応する階調電圧を出力する。出力回路17は、上述の演算増幅器1を備えており、各演算増幅器1は、D/A変換回路16から受け取った階調電圧に対応する駆動電圧を対応するデータ線に出力する。これにより、LCDパネル15の各画素が駆動される。
【0056】
図10Bは、ソースドライバに演算増幅器1A、1B又は1Cが適用された液晶表示装置11Aの概略的な構成を示すブロック図である。各演算増幅器(1A、1B、又は1C)の出力端子が、一方の入力端子(例えば、反転入力端子)に接続される点を除けば、図10Bの液晶表示装置11Aは、図10Aの液晶表示装置11と同様の構成を有している。
【0057】
なお、上記ではLCDパネルを駆動するソースドライバに演算増幅器1、1A〜1Cが適用された液晶表示装置について言及されているが、本発明は、容量負荷として機能する他の表示パネルのデータ線(信号線)を駆動する表示パネルドライバに適用可能であることは当業者には自明的であろう。
【符号の説明】
【0058】
1、1A、1B、1C:演算増幅器
2:増幅器
2A:差動増幅器
2B、2C:入力段
3、3C:出力段
4、5:バイアス電圧源
6:浮遊電流源
MP1、MP2、MP3、MP4、MP5、MP5A、MP5B、MP6:PMOSトランジスタ
MN1、MN2、MN3、MN4、MN5、MN5A、MN5B、MN6:NMOSトランジスタ
DD:正電源線
SS:負電源線
I1、I2、I3、I4:定電流源
I5:浮遊電流源
11、11A:液晶表示装置
12:LCDコントローラ
13:ソースドライバ
14:走査線ドライバ
15:LCDパネル
16:D/A変換回路
17:出力回路
101、101A、101B:演算増幅器
102:増幅器
102A、102B:入力段
103、103A、103B:出力段
104、105:バイアス電圧源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力端子と正電源線の間に接続されたハイサイド出力トランジスタと、
前記出力端子と負電源線の間に接続されたローサイド出力トランジスタと、
第1ノードと前記出力端子の間に接続された第1容量素子と、
第2ノードと前記出力端子の間に接続された第2容量素子と、
ソースが前記ハイサイド出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが前記ローサイド出力トランジスタのゲートに接続された第1PMOSトランジスタと、
ソースが前記ローサイド出力トランジスタのゲートに接続され、ドレインが前記ハイサイド出力トランジスタのゲートに接続された第1NMOSトランジスタと、
ソースが前記第1ノードに接続され、ドレインが前記ハイサイド出力トランジスタのゲートに接続された第2PMOSトランジスタと、
ソースが前記第2ノードに接続され、ドレインが前記ローサイド出力トランジスタのゲートに接続された第2NMOSトランジスタ
とを備え、
前記第1PMOSトランジスタ及び前記第2PMOSトランジスタのゲートは、共通に接続されて第1バイアス電圧が供給され、
前記第1NMOSトランジスタ及び前記第2NMOSトランジスタのゲートは、共通に接続されて第2バイアス電圧が供給されている
演算増幅器。
【請求項2】
請求項1に記載の演算増幅器であって、
前記第1バイアス電圧及び前記第2バイアス電圧は、前記第2PMOSトランジスタ及び前記第2NMOSトランジスタが、3極管領域で動作するように調節された
演算増幅器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の演算増幅器であって、
更に、出力が前記第2PMOSトランジスタのソース又は前記第2NMOSトランジスタのソースに接続された増幅器を備える
演算増幅器。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の演算増幅器であって、
更に、正転入力と、反転入力と、前記第2PMOSトランジスタのソースに接続された第1出力と、前記第2NMOSトランジスタのソースに接続された第2出力を有する差動増幅器を備える
演算増幅器。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の演算増幅器であって、
更に、
ソースが共通に接続された第3NMOSトランジスタと第4NMOSトランジスタを備えるNMOS差動対と、
前記第3NMOSトランジスタと前記第4NMOSトランジスタのソースから電流を引き出す第1定電流源と、
前記第3NMOSトランジスタと前記第4NMOSトランジスタのドレインに接続された第1カレントミラーと、
ソースが共通に接続された第3PMOSトランジスタと第4PMOSトランジスタを備えるPMOS差動対と、
前記第3PMOSトランジスタと前記第4PMOSトランジスタのソースに電流を供給する第2定電流源と、
前記第3PMOSトランジスタと前記第4PMOSトランジスタのドレインに接続された第2カレントミラー
とを備え、
前記第4NMOSトランジスタのドレインが前記第1ノードに接続され、
前記第4PMOSトランジスタのドレインが前記第2ノードに接続された
演算増幅器。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の演算増幅器であって、
更に、
前記第1ノードに電流を供給する第3定電流源と、
前記第2ノードから電流を引き出す第4定電流源
とを備える
演算増幅器。
【請求項7】
請求項5に記載の演算増幅器であって、
更に、前記第3NMOSトランジスタのドレインと前記第3PMOSトランジスタのドレインの間に接続された浮遊電流源を備える
演算増幅器。
【請求項8】
表示パネルを駆動する表示パネルドライバであって、
前記表示パネルを駆動する出力回路が、請求項1乃至7のいずれかに記載の演算増幅器を備えている
表示パネルドライバ。
【請求項9】
表示パネルと、
前記表示パネルのデータ線を駆動する出力回路を備えるドライバ
とを具備し、
前記出力回路が、請求項1乃至7のいずれかに記載の演算増幅器を備えている
表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【公開番号】特開2011−172066(P2011−172066A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34720(P2010−34720)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】