説明

現像装置および画像形成装置

【課題】
現像剤を充分に帯電させることができる現像装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】
現像槽201と現像ローラ204とを備える現像装置200において、隔壁207によって、現像槽201の内部空間を、第1搬送路Pと第2搬送路Qと第1連通路Rと第2連通路Sとに区分し、第1搬送路P内に現像槽201内の現像剤を搬送方向Xに搬送する第1現像剤搬送部202を設け、第2搬送路Q内に現像槽201内の現像剤を搬送方向Yに搬送する第2現像剤搬送部203を設け、第1現像剤搬送部202を、内螺旋羽根202aと、外螺旋羽根202bと、上流側螺旋羽根202cと、回転筒202dと、送出部202eと、支持部材202fと、第1ギア202gとによって構成し、回転筒202dに、取込口部202daと吐出口部202dbとを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリなどは、電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置を備えている。電子写真方式の画像形成装置は、帯電装置および露光装置によって像担持体(感光体)の表面に静電潜像を形成し、現像装置によって現像剤を供給することでこの静電潜像を現像し、転写部によって感光体上の現像剤像を記録用紙などの記録媒体に転写し、定着装置によって記録用紙にこの現像剤像を定着させることで、画像を形成する。
【0003】
現像装置によって感光体へ供給される現像剤は、現像装置が備える現像槽に貯留されている。現像槽に貯留される現像剤は、現像装置が備える現像ローラに搬送される。現像ローラは、その表面に現像剤を担持して回転することで、感光体へ現像剤を供給する。現像剤は、現像ローラに搬送される過程で摩擦帯電しており、帯電した現像剤は、感光体表面の静電潜像との間の静電気力によって、現像ローラ上から感光体上に移動する。このようにして、現像装置は、感光体表面の静電潜像を現像し、現像剤像を形成する。
【0004】
近年では、画像形成装置の高速化および小型化に伴って、現像剤の帯電を迅速かつ充分に行うことができる現像装置が求められている。たとえば、特許文献1には、現像槽内に設けられる隔壁によって第1搬送路、第2搬送路、第1連通路、および第2連通路が形成され、第1搬送路内および第2搬送路内に相互に逆方向に現像剤を搬送する現像剤搬送部を備える循環方式の現像装置が記載されている。特許文献1に記載の現像剤搬送部は、回転軸部材とこの回転軸部材を取り巻く螺旋羽根とを備えるオーガスクリューにおいて、回転軸部材上に、この回転軸部材の軸線に平行な平板状部材(フィン)が設けられた構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−272017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の現像剤搬送部は、螺旋羽根によって、回転軸部材の軸線方向に現像剤を搬送するとともに、フィンの主面によって回転軸部材の周方向に現像剤を移動させることで、移動する現像剤を摩擦帯電させている。しかしながら、この現像剤搬送部には、螺旋羽根とフィンの側面とによって挟まれる現像剤が圧縮されてしまい、圧縮される現像剤は充分に摩擦帯電しないという課題がある。現像剤の帯電が不充分であると、画像形成装置は、良好な画像を形成できない。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、現像剤を充分に帯電させることができる現像装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、貯留する現像剤を像担持体に供給することで、この像担持体上の静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を貯留する現像槽であって、その内部空間を区分する隔壁を備える現像槽と、
前記現像槽内の現像剤を搬送する第1現像剤搬送部と、
前記現像槽内の現像剤を搬送する第2現像剤搬送部とを有し、
前記隔壁は、前記現像槽の内部空間を、この隔壁の長手方向に沿う第1搬送路と、前記像担持体側にあり、この隔壁を挟んで前記第1搬送路に対向する第2搬送路と、この隔壁の長手方向一端側において前記第1搬送路と前記第2搬送路とを連通する第1連通路と、この隔壁の長手方向他端側において前記第1搬送路と前記第2搬送路とを連通する第2連通路とに区分し、
前記第1現像剤搬送部は、前記第1搬送路内に設けられ、前記長手方向他端側から前記長手方向一端側へ向けて現像剤を搬送し、
前記第2現像剤搬送部は、前記第2搬送路内に設けられ、前記長手方向一端側から前記長手方向他端側へ向けて現像剤を搬送し、
前記第1現像剤搬送部は、
仮想的な円柱の側面を取り巻く形状の内螺旋羽根であって、この仮想的な円柱の軸線を中心とする回転運動によって、前記長手方向他端側から前記長手方向一端側へ向けて現像剤を搬送する内螺旋羽根と、
前記内螺旋羽根の外周部を取り囲み、前記内螺旋羽根とともに回転運動する回転筒であって、この回転筒内に現像剤を取り込むための孔が形成される取込口部が前記長手方向一端側に設けられ、この回転筒内から現像剤を吐き出すための孔が形成される吐出口部が前記長手方向一端側に設けられる回転筒と、
前記回転筒の外周部における前記長手方向一端側の部分に固定され、かつ、前記回転筒とともに回転運動することによって、前記回転筒の外側にある現像剤を、前記第1連通路へと送り出す送出部とを含み、
前記吐出口部は、前記長手方向において、前記送出部の前記長手方向における一端部から他端部までの間に設けられることを特徴とする現像装置である。
【0009】
また本発明は、前記内螺旋羽根の回転運動の方向は、前記送出部が前記第1連通路に臨む位置で鉛直方向において上方に移動する方向であることを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記現像槽は、前記第1連通路に臨む第1連通路底部であって、前記第1搬送路および前記第2搬送路から遠ざかるにつれて鉛直方向上方に延びて形成される第1連通路底部を含むことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記第1連通路底部の鉛直方向上部は、前記仮想的な円柱の軸線よりも、鉛直方向下方に設けられることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、前記第1現像剤搬送部は、前記回転筒の外周部における前記長手方向他端側の部分に固定され、かつ、前記回転筒とともに回転運動することによって、前記回転筒の外側にある現像剤を、前記取込口部へと案内する外螺旋羽根をさらに含み、
前記現像槽内に現像剤を供給するための供給口部であって、前記外螺旋羽根の鉛直方向上方に設けられる供給口部をさらに有することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、前記外螺旋羽根は、前記第2連通路に臨む位置に設けられていることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記長手方向他端側において前記第1搬送路と連通する内部空間を有する補助槽をさらに有し、
前記回転筒は、前記補助槽の内部空間まで延びていることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記外螺旋羽根は、内径が一定で、かつ、前記長手方向他端側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状に形成され、
前記補助槽は、前記外螺旋羽根の外周部に沿うように、この外周部に対して所定の間隔を空けて形成される第1周壁部を含むことを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記第1現像剤搬送部は、前記回転筒の外側にある現像剤を前記取込口部へと案内する上流側螺旋羽根であって、前記内螺旋羽根の前記長手方向他端側に連なり、内径が一定で、かつ、前記長手方向他端側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状の上流側螺旋羽根を含み、
前記補助槽は、前記上流側螺旋羽根の外周部に沿うように、この外周部に対して所定の間隔を空けて形成される第2周壁部を含むことを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記第1現像剤搬送部は、前記長手方向における両端に設けられる円柱形状の支持部材をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
また本発明は、前記現像槽は、
前記第1搬送路の前記長手方向一端側の部分に臨む第1搬送路下流側底部と、
前記第1搬送路下流側底部よりも前記長手方向他端側において前記第1搬送路下流側底部に隣接する下流側障壁部であって、前記第1搬送路下流側底部よりも、鉛直方向上方に突出して形成される下流側障壁部とを含むことを特徴とする。
【0019】
また本発明は、前記現像槽は、
前記第1搬送路の前記長手方向他端側の部分に臨む第1搬送路上流側底部と、
前記第1搬送路上流側底部よりも前記長手方向一端側において前記第1搬送路上流側底部に隣接する上流側障壁部であって、前記第1搬送路上流側底部よりも、鉛直方向上方に突出して形成される上流側障壁部とを含むことを特徴とする。
【0020】
また本発明は、電子写真方式の画像形成装置において、
前記現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、第1搬送路内の現像剤は、回転筒の取込口部を経てこの回転筒の内側に流入する。そして、現像剤は、回転筒の内側の内螺旋羽根によって前記長手方向一端側へ搬送され、回転筒の吐出口部を経て回転筒の外側に流出することになる。このとき、回転筒は内螺旋羽根とともに回転運動しており、この回転運動によって、内螺旋羽根により搬送される現像剤と回転筒の内周壁との間に摩擦が生じ、その結果、現像剤が帯電する。
【0022】
さらに、回転筒の吐出口部から流出する現像剤は、回転筒の外周部における前記長手方向一端側の部分に固定される送出部によって第1連通路へと送り出される。吐出口部は、前記長手方向において、前記送出部の前記長手方向における一端部から他端部までの間に設けられるので、内螺旋羽根と送出部とによって現像剤が挟まれて圧縮されることを抑えることができ、その結果、現像剤を充分に帯電させた状態で円滑に搬送することができる。
【0023】
よって、本発明に係る現像装置は、現像剤を充分に帯電させて、第1搬送路内を搬送することができ、良好な画像を形成することができる。
【0024】
また本発明によれば、内螺旋羽根の回転運動の方向は、送出部が第1連通路に臨む位置で鉛直方向において上方に移動する方向である。したがって、本発明に係る現像装置は、吐出口部から流出した現像剤を速やかに第1連通路へと導くことができるので、現像剤に生じるストレスを抑えることができる。
【0025】
また本発明によれば、現像槽は、第1連通路に臨む第1連通路底部であって、第1搬送路および第2搬送路から遠ざかるにつれて鉛直方向上方に延びて形成される第1連通路底部を含む。したがって、本発明に係る現像装置は、現像剤が第2搬送路から第1連通路を経て第1搬送路へと移動することを抑えることができ、現像剤を円滑に搬送することができる。
【0026】
また本発明によれば、第1連通路底部の鉛直方向上部は、内螺旋羽根が取り巻く仮想的な円柱の軸線よりも、鉛直方向下方に設けられる。これによって、送出部上を滑り落ちる現像剤が、第1連通路を経て第2搬送路へと移動することになるので、本発明に係る現像装置は、現像剤をより円滑に搬送することができる。
【0027】
また本発明によれば、第1現像剤搬送部は外螺旋羽根を含み、外螺旋羽根の鉛直方向上方には、現像剤を供給するための供給口部が設けられる。よって、供給口部を介して供給された新規の現像剤は、まず、外螺旋羽根によって前記長手方向他端側に搬送され、その後、回転筒の取込口部を経て回転筒内に流入し、内螺旋羽根によって前記長手方向一端側に搬送されることになる。したがって、本発明に係る現像装置によれば、現像槽を大型化することなく、新規の現像剤を搬送する距離を延ばすことができ、これによって、新規の現像剤と現像槽の内壁や回転筒の外周部との間で摩擦が生じる機会を増やすことができる。その結果、新規の現像剤をより確実に帯電させることができる。
【0028】
また本発明によれば、外螺旋羽根は、第2連通路に臨む位置に設けられている。したがって、第2連通路を経て第1搬送路に搬送されてきた現像剤と、供給口部を介して供給された新規の現像剤とは、ともに前記長手方向他端側へ搬送され、その後、回転筒内に流入することになる。これによって、本発明に係る現像装置は、現像槽内に既に貯留されていた現像剤と、供給口部を介して供給された新規の現像剤とを充分に混合することができるので、現像剤の帯電不足を抑えることができる。
【0029】
また本発明によれば、現像装置は補助槽を備え、この補助槽の内部空間は、第1搬送路の前記長手方向他端側の部分と連通している。そして、第1現像剤搬送部の回転筒は、補助槽まで延びている。よって、供給口部を介して供給された新規の現像剤は、外螺旋羽根によって補助槽内まで搬送された後、取込口部を経て、回転筒内に流入することになる。したがって、本発明に係る現像装置によれば、新規の現像剤が搬送される距離をさらに延ばすことができ、これによって、新規の現像剤と補助槽の内壁や回転筒の外周部との間で摩擦が生じる機会をさらに増やすことができる。その結果、新規の現像剤をさらに確実に帯電させることができる。
【0030】
また本発明によれば、外螺旋羽根は、内径が一定で、かつ、前記長手方向他端側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状に形成され、補助槽は、外螺旋羽根の外周部に沿うように、この外周部に対して所定の間隔を空けて形成される第1周壁部を含む。したがって、外螺旋羽根が固定される回転筒と第1周壁部の鉛直方向下部との間の距離は、前記長手方向他端側に向かうにつれて徐々に小さくなる。よって、供給口部を介して供給された新規の現像剤のうち、第1周壁部の鉛直方向下部に接する現像剤は、外螺旋羽根によって前記長手方向他端側に搬送されるうちに、第1周壁部に沿って、回転筒によって鉛直方向上方に押し上げられる。その結果、外螺旋羽根により搬送される現像剤と第1周壁部との間に摩擦が生じ、現像剤が帯電する。このように、本発明に係る現像装置によれば、供給口部を介して供給された新規の現像剤を、より確実に帯電させることができる。
【0031】
また本発明によれば、第1現像剤搬送部は、内螺旋羽根の前記長手方向他端側に連なり、内径が一定で、かつ、前記長手方向他端側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状(すなわち、前記長手方向一端側に向かうにつれて外径が連続的に大きくなる形状)の上流側螺旋羽根を含み、補助槽は、上流側螺旋羽根の外周部に沿うように、この外周部に対して所定の間隔を空けて形成される第2周壁部を含む。したがって、上流側螺旋羽根による前記長手方向一端側への現像剤の搬送量は、前記長手方向一端側へ向かうにつれて次第に大きくなる。これによって、回転筒の取込口部付近の現像剤の搬送量を大きく保ちながら、上流側螺旋羽根全体による現像剤の搬送速度を緩やかにすることができる。その結果、回転筒の内側まで、現像剤をより確実に案内することができる。
【0032】
また本発明によれば、第1現像剤搬送部は、前記長手方向両端に、円柱形状の支持部材をそれぞれ含む。よって、支持部材を介して第1現像剤搬送部を駆動することができるので、現像装置の駆動機構を簡素化することができる。
【0033】
また本発明によれば、現像槽は、第1搬送路下流側底部よりも前記長手方向他端側において第1搬送路下流側底部に隣接し、かつ、第1搬送路下流側底部よりも、鉛直方向上方に突出する下流側障壁部を含む。よって、本発明に係る現像装置は、第1現像剤搬送部と現像槽の内壁との間に、前記長手方向一端側から現像剤が入り込むことを抑えることができる。
【0034】
また本発明によれば、現像槽は、第1搬送路上流側底部よりも前記長手方向一端側において第1搬送路上流側底部に隣接し、かつ、第1搬送路上流側底部よりも、鉛直方向上方に突出する上流側障壁部を含む。よって、本発明に係る現像装置は、第1現像剤搬送部と現像槽の内壁との間に、前記長手方向他端側から現像剤が入り込むことを抑えることができる。
【0035】
また本発明によれば、画像形成装置は前記現像装置を備えており、前記現像装置によって、現像剤を充分に帯電させた上で、画像を形成する。したがって、本発明に係る画像形成装置は、安定して良好な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】画像形成装置100の構成を示す模式図である。
【図2】トナーカートリッジ300の構成を示す模式図である。
【図3】図2に示す線A−Aを切断面線とするトナーカートリッジ300の断面図である。
【図4】現像装置200の構成を示す模式図である。
【図5】図4に示す線B−Bを切断面線とする現像装置200の断面図である。
【図6】図4に示す線C−Cを切断面線とする現像装置200の断面図である。
【図7】図5に示す線D−Dを切断面線とする現像装置200の断面図である。
【図8】図5に示す線E−Eを切断面線とする現像装置200の断面図である。
【図9】第1現像剤搬送部202の全体を示す模式図である。
【図10】回転筒202dの内側を示す模式図である。
【図11】第1現像剤搬送部202を分解して示す図である。
【図12】1周期分の一般螺旋羽根面について説明するための図である。
【図13】1周期分の錐状一般螺旋羽根面について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
はじめに、本発明の実施形態である現像装置200を備える画像形成装置100について説明する。図1は、画像形成装置100の構成を示す模式図である。画像形成装置100は、複写機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を併せ持つ複合機であり、伝達される画像情報に応じて、記録媒体上にフルカラーまたはモノクロの画像を形成する。画像形成装置100は、コピアモード(複写モード)、プリンタモード、およびファクシミリモードという3種の印刷モードを有しており、図示しない操作部からの操作入力、パーソナルコンピュータ、携帯端末装置、情報記録媒体、メモリ装置を用いた外部機器などからの印刷ジョブの受信に応じて、図示しない制御ユニット部によって、印刷モードが選択される。
【0038】
画像形成装置100は、トナー像形成部20と、転写部30と、定着部40と、記録媒体供給部50と、排出部60と、図示しない制御ユニット部とを含む。トナー像形成部20は、感光体ドラム21b,21c,21m,21yと、帯電部22b,22c,22m,22yと、露光ユニット23と、現像装置200b,200c,200m,200yと、クリーニングユニット25b,25c,25m,25yと、トナーカートリッジ300b,300c,300m,300yと、トナー供給パイプ250b,250c,250m,250yとを含む。転写部30は、中間転写ベルト31と、駆動ローラ32と、従動ローラ33と、中間転写ローラ34b,34c,34m,34yと、転写ベルトクリーニングユニット35と、転写ローラ36とを含む。
【0039】
感光体ドラム21、帯電部22、現像装置200、クリーニングユニット25、トナーカートリッジ300、トナー供給パイプ250、および中間転写ローラ34は、カラー画像情報に含まれるブラック(b)、シアン(c)、マゼンタ(m)、およびイエロー(y)の各色の画像情報に対応するために、それぞれ4つずつ設けられる。本明細書中において、各色に応じて4つずつ設けられる各部材を区別する場合は、各部材を表す数字の末尾に各色を表すアルファベットを付して参照符号とし、各部材を総称する場合は、各部材を表す数字のみを参照符号とする。
【0040】
感光体ドラム21は、図示しない駆動部によって軸線回りに回転可能に支持され、図示しない導電性基体と、この導電性基体の表面に形成される光導電層とを含む。導電性基体は種々の形状を採ることができ、たとえば、円筒状、円柱状、薄膜シート状などを挙げることができる。光導電層は、光を照射されることで導電性を示す材料によって形成される。感光体ドラム21としては、たとえば、アルミニウムで形成された円筒状部材(導電性基体)と、この円筒状部材の外周面上に形成される、アモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)、または有機光半導体(OPC)からなる薄膜(光導電層)とを含むものを用いることができる。
【0041】
帯電部22、現像装置200、およびクリーニングユニット25は、感光体ドラム21の回転方向回りに、この順序で配置され、帯電部22は、現像装置200およびクリーニングユニット25よりも鉛直方向下方に配置される。
【0042】
帯電部22は、感光体ドラム21表面を所定の極性および電位に帯電させる装置である。帯電部22は、感光体ドラム21に臨む位置に、感光体ドラム21の長手方向に沿って設置される。接触帯電方式の場合、帯電部22は、感光体ドラム21表面に接するように設置される。非接触帯電方式の場合、帯電部22は、感光体ドラム21表面から離隔するように設置される。
【0043】
帯電部22は、現像装置200、クリーニングユニット25などとともに、感光体ドラム21の周囲に設置される。帯電部22は、現像装置200、クリーニングユニット25などよりも、感光体ドラム21に近い位置に設置されることが好ましい。これによって、感光体ドラム21の帯電不良の発生を確実に防止することができる。
【0044】
帯電部22としては、ブラシ型帯電装置、ローラ型帯電装置、コロナ放電装置、イオン発生装置などを使用できる。ブラシ型帯電装置およびローラ型帯電装置は、接触帯電方式の帯電装置である。ブラシ型帯電装置には、帯電ブラシを用いるもの、磁気ブラシを用いるものなどがある。コロナ放電装置およびイオン発生装置は、非接触帯電方式の帯電装置である。コロナ放電装置には、ワイヤ状の放電電極を用いるもの、鋸歯状の放電電極を用いるもの、針状の放電電極を用いるものなどがある。
【0045】
露光ユニット23は、露光ユニット23から出射される光が、帯電部22と現像装置200との間を通過して感光体ドラム21の表面に照射されるように配置される。露光ユニット23は、帯電状態にある感光体ドラム21b,21c,21m,21y表面に、各色の画像情報に対応するレーザ光をそれぞれ照射することによって、感光体ドラム21b,21c,21m,21yそれぞれの表面に、各色の画像情報に対応する静電潜像を形成する。露光ユニット23には、たとえば、レーザ照射部および複数の反射ミラーを備えるレーザスキャニングユニット(LSU)を使用できる。露光ユニット23としては、LED(Light Emitting Diode)アレイ、液晶シャッタと光源とを適宜組み合わせたユニットなどを用いてもよい。
【0046】
現像装置200は、感光体ドラム21上に形成された静電潜像をトナーによって現像することで、感光体ドラム21上にトナー像を形成する装置である。現像装置200の鉛直方向上部には、筒状部材であるトナー供給パイプ250が接続される。現像装置200の詳細については後述する。
【0047】
トナーカートリッジ300は、現像装置200よりも鉛直方向上方に配され、未使用のトナーを貯蔵する。トナーカートリッジ300の鉛直方向下部にはトナー供給パイプ250が接続される。トナーカートリッジ300は、トナー供給パイプ250を介して、現像装置200へトナーを供給する。トナーカートリッジ300の詳細については後述する。
【0048】
クリーニングユニット25は、感光体ドラム21から中間転写ベルト31にトナー像が転写された後に、感光体ドラム21の表面に残留するトナーを除去し、感光体ドラム21の表面を清浄化する部材である。クリーニングユニット25としては、たとえば、トナーを掻き取るための板状部材と、掻き取ったトナーを回収する容器状部材とが用いられる。
【0049】
トナー像形成部20によれば、帯電部22によって均一な帯電状態にある感光体ドラム21の表面に、露光ユニット23から画像情報に応じたレーザ光が照射されて静電潜像が形成される。感光体ドラム21上の静電潜像に現像装置200からトナーが供給されることでトナー像が形成される。このトナー像は後述する中間転写ベルト31に転写される。トナー像が中間転写ベルト31に転写された後に、感光体ドラム21表面に残留するトナーは、クリーニングユニット25によって除去される。
【0050】
中間転写ベルト31は、感光体ドラム21の鉛直方向上方に配置される無端ベルト状部材である。中間転写ベルト31は、駆動ローラ32と従動ローラ33とによって張架されてループ状の経路を形成し、矢符A4方向に移動する。
【0051】
駆動ローラ32は、図示しない駆動部によってその軸線回りに回転可能に設けられる。駆動ローラ32は、その回転によって、中間転写ベルト31を矢符A4方向へ移動させる。従動ローラ33は、駆動ローラ32の回転に従動して回転可能に設けられ、中間転写ベルト31が弛まないように、中間転写ベルト31に一定の張力を発生させる。
【0052】
中間転写ローラ34は、中間転写ベルト31を介して感光体ドラム21に圧接し、かつ図示しない駆動部によってその軸線回りに回転可能に設けられる。中間転写ローラ34としては、たとえば、直径8mm〜10mmの金属(たとえば、ステンレス)ローラの表面に、導電性の弾性部材が形成されたものを用いることができる。中間転写ローラ34は、転写バイアスを印加する図示しない電源が接続され、感光体ドラム21表面のトナー像を中間転写ベルト31に転写する機能を有する。
【0053】
転写ローラ36は、中間転写ベルト31を介して駆動ローラ32に圧接し、図示しない駆動部によって軸線回りに回転可能に設けられる。転写ローラ36と駆動ローラ32との圧接部(転写ニップ部)において、中間転写ベルト31に担持されて搬送されるトナー像は、後述する記録媒体供給部50から送給される記録媒体に転写される。
【0054】
転写ベルトクリーニングユニット35は、中間転写ベルト31を介して従動ローラ33に対向し、中間転写ベルト31のトナー像担持面に接触するように設けられる。転写ベルトクリーニングユニット35は、記録媒体へのトナー像の転写後に、中間転写ベルト31表面のトナーを除去し回収するために設けられる。記録媒体へのトナー像の転写後に中間転写ベルト31にトナーが付着したまま残っていると、中間転写ベルト31の移動によって、残留トナーが転写ローラ36に付着するおそれがある。転写ローラ36にトナーが付着すると、そのトナーは、次に転写する記録媒体の裏面を汚染してしまう。
【0055】
転写部30によれば、中間転写ベルト31が感光体ドラム21に接しながら移動するとき、中間転写ローラ34に、感光体ドラム21表面のトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加され、感光体ドラム21の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト31上へ転写される。感光体ドラム21y、感光体ドラム21m、感光体ドラム21c、感光体ドラム21bでそれぞれ形成される各色のトナー画像が、中間転写ベルト31上に、この順番で順次重ねて転写されることによって、フルカラートナー像が形成される。中間転写ベルト31に転写されたトナー像は、中間転写ベルト31の移動によって転写ニップ部に搬送され、転写ニップ部において、記録媒体に転写される。トナー像が転写された記録媒体は、後述する定着部40に搬送される。
【0056】
記録媒体供給部50は、給紙ボックス51と、ピックアップローラ52a,52bと、搬送ローラ53a,53bと、レジストローラ54と、給紙トレイ55とを含む。給紙ボックス51は、画像形成装置100の鉛直方向下部に設けられ、画像形成装置100内部において記録媒体を貯留する容器状部材である。給紙トレイ55は、画像形成装置100外壁面に設けられ、画像形成装置100外部において記録媒体を貯留するトレイ状部材である。記録媒体としては、普通紙、カラーコピー用紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート、葉書などがある。
【0057】
ピックアップローラ52aは、給紙ボックス51に貯留される記録媒体を1枚ずつ取り出し、用紙搬送路A1に送給する部材である。搬送ローラ53aは互いに圧接するように設けられる一対のローラ状部材であり、用紙搬送路A1において記録媒体をレジストローラ54に向けて搬送する。ピックアップローラ52bは、給紙トレイ55に貯留される記録媒体を1枚ずつ取り出し、用紙搬送路A2に送給する部材である。搬送ローラ53bは互いに圧接するように設けられる一対のローラ状部材であり、用紙搬送路A2において記録媒体をレジストローラ54に向けて搬送する。
【0058】
レジストローラ54は、互いに圧接するように設けられる一対のローラ状部材であり、搬送ローラ53a,53bから送給される記録媒体を、中間転写ベルト31に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。
【0059】
記録媒体供給部50によれば、中間転写ベルト31に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、給紙ボックス51または給紙トレイ55から記録媒体が転写ニップ部に送給され、この記録媒体にトナー像が転写される。
【0060】
定着部40は、加熱ローラ41および加圧ローラ42を備える。加熱ローラ41は、所定の定着温度となるように制御される。加圧ローラ42は、加熱ローラ41に圧接するローラである。加熱ローラ41は、加圧ローラ42とともに記録媒体を加熱しながら挟持することにより、トナー像を構成するトナーを溶融させて記録媒体上に定着させる。トナー像が定着した記録媒体は、後述する排出部60に搬送される。
【0061】
排出部60は、搬送ローラ61と、排出ローラ62と、排出トレイ63とを含む。搬送ローラ61は、定着部40よりも鉛直方向上方において、互いに圧接するように設けられる一対のローラ状部材である。搬送ローラ61は、画像が定着した記録媒体を排出ローラ62に向けて搬送する。
【0062】
排出ローラ62は、互いに圧接するように設けられる一対のローラ状部材である。排出ローラ62は、片面印刷の場合、片面の印刷が完了した記録媒体を排出トレイ63に排出する。排出ローラ62は、両面印刷の場合、片面の印刷が完了した記録媒体を、用紙搬送路A3を介してレジストローラ54へ搬送し、両面の印刷が完了した記録媒体を排出トレイ63に排出する。排出トレイ63は、画像形成装置100の鉛直方向上面に設けられ、画像が定着した記録媒体を貯留する。
【0063】
画像形成装置100は、図示しない制御ユニット部を含む。制御ユニット部は、たとえば、画像形成装置100の内部空間における鉛直方向上部に設けられ、記憶部と演算部と制御部とを含む。記憶部には、画像形成装置100の鉛直方向上面に配置される図示しない操作パネルを介した各種設定値、画像形成装置100内部の各所に配置される図示しないセンサなどからの検知結果、外部機器からの画像情報などが入力される。また、記憶部には、各種処理を実行するプログラムが書き込まれる。各種処理とは、たとえば、記録媒体判定処理、付着量制御処理、定着条件制御処理などである。
【0064】
記憶部には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リードオンリィメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。外部機器には、画像情報の形成または取得が可能であり、かつ画像形成装置100に電気的に接続可能な電気、電子機器を使用でき、たとえば、コンピュータ、デジタルカメラ、テレビジョン受像機器、ビデオレコーダ、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ、HDDVD(High−Definition Digital Versatile Disc)レコーダ、ブルーレイディスクレコーダ、ファクシミリ装置、携帯端末装置などが挙げられる。
【0065】
演算部は、記憶部に書き込まれる各種データ(画像形成命令、検知結果、画像情報など)および各種処理のプログラムを取り出し、各種判定を行う。制御部は、演算部の判定結果に応じて画像形成装置100に設けられる各装置に制御信号を送付し、動作制御を行う。
【0066】
制御部および演算部は中央処理装置(CPU、Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路を含む。制御ユニット部は、この処理回路とともに主電源を含み、電源は制御ユニット部だけでなく、画像形成装置100に設けられる各装置にも電力を供給する。
【0067】
図2は、トナーカートリッジ300の構成を示す模式図である。図3は、図2に示す線A−Aを切断面線とするトナーカートリッジ300の断面図である。トナーカートリッジ300は、トナー供給パイプ250を介して、現像装置200へトナーを供給する装置である。トナーカートリッジ300は、トナー収容容器301と、トナー汲み上げ部材302と、トナー排出部材303と、トナー排出容器304とを含む。
【0068】
トナー収容容器301は、略半円柱状の内部空間を有する容器状部材であり、その内部空間において、トナー汲み上げ部材302を回転自在に支持し、未使用のトナーを収容する。トナー排出容器304は、トナー収容容器301の長手方向に沿って設けられる略半円柱状の内部空間を有する容器状部材であり、その内部空間において、トナー排出部材303を回転自在に支持する。トナー収容容器301の内部空間とトナー排出容器304の内部空間とは、トナー収容容器301の長手方向に沿って形成される連通口305を介して連通する。トナー排出容器304は、その鉛直方向下部に、排出口306が形成される。トナー排出容器304には、排出口306において、トナー供給パイプ250が接続される。
【0069】
トナー汲み上げ部材302は、回転軸302aと、基体302bと、摺動部302cとを含む。回転軸302aは、トナー収容容器301の長手方向に沿って延びる円柱状の部材である。基体302bは、トナー収容容器301の長手方向に沿って延びる板状の部材であり、その幅方向および厚さ方向の中央部において、回転軸302aに取り付けられる。摺動部302cは、基体302bの幅方向両端部に取り付けられる可撓性を有する部材であり、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)から形成される。トナー汲み上げ部材302は、回転軸302aがその軸線回りに回転するのに伴って基体302bが回転運動し、これによって基体302bの幅方向両端部に設けられる摺動部302cがトナー収容容器301の内壁面を摺擦することで、トナー収容容器301内のトナーを、トナー排出容器304へ汲み上げる。
【0070】
トナー排出部材303は、トナー排出容器304内のトナーを排出口306に向けて搬送する部材である。トナー排出部材303は、トナー排出回転軸303aと、このトナー排出回転軸303aを取り巻いて設けられるトナー排出羽根303bとを含む、オーガスクリュー状部材である。
【0071】
トナーカートリッジ300によれば、トナー収容容器301内の未使用トナーが、トナー汲み上げ部材302によってトナー排出容器304に汲み上げられる。そして、トナー排出容器304に汲み上げられたトナーは、トナー排出部材303によって排出口306に搬送される。排出口306に搬送されたトナーは、この排出口306からトナー排出容器304外へ排出され、トナー供給パイプ250を介して、現像装置200に供給される。
【0072】
図4は、現像装置200の構成を示す模式図である。図5は、図4に示す線B−Bを切断面線とする現像装置200の断面図である。図6は、図4に示す線C−Cを切断面線とする現像装置200の断面図である。図7は、図5に示す線D−Dを切断面線とする現像装置200の断面図である。図8は、図5に示す線E−Eを切断面線とする現像装置200の断面図である。現像装置200は、感光体ドラム21の表面にトナーを供給することで、感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像を現像する装置である。現像装置200は、現像槽201と、第1現像剤搬送部202と、第2現像剤搬送部203と、現像ローラ204と、現像槽カバー205と、ドクターブレード206と、隔壁207と、トナー濃度検知センサ208と、補助槽209とを含む。
【0073】
現像槽201は、内部空間を有する部材であり、その内部空間に現像剤を貯留する。本発明において用いられる現像剤としては、トナーのみからなる1成分現像剤であっても、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤であってもよい。
【0074】
現像槽201には、その鉛直方向上方に現像槽カバー205が設けられ、内部空間に、第1現像剤搬送部202、第2現像剤搬送部203、現像ローラ204、ドクターブレード206、および隔壁207が設けられる。また、現像槽201の鉛直方向下部(底部)には、トナー濃度検知センサ208が設けられる。さらに、現像槽201は、感光体ドラム21と現像ローラ204との間に開口部が設けられている。
【0075】
現像槽201の長手方向における長さLは、350mm〜450mm程度である。また、現像槽201の幅方向における長さLは、70mm〜100mm程度である。
【0076】
現像ローラ204は、マグネットローラを含み、現像槽201内の現像剤を表面に担持して、担持した現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム21へ供給する。現像ローラ204には、図示しない電源が接続され、現像バイアス電圧が印加される。現像ローラ204に担持されたトナーは、感光体ドラム21近傍において、現像バイアス電圧による静電気力によって、感光体ドラム21へ移動する。
【0077】
ドクターブレード206は、現像ローラ204の軸線方向に延びる板状部材であり、その幅方向の一端が現像槽201に固定され、かつ他端が現像ローラ204の表面に対して間隙を有するように設けられる。ドクターブレード206は、現像ローラ204の表面に対して間隙を有して設けられることで、現像ローラ204に担持される現像剤の量を所定量に規制する。ドクターブレード206の材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、合成樹脂などを使用できる。
【0078】
隔壁207は、現像槽201の幅方向略中央部において、現像槽201の長手方向に沿って延びる長手形状の部材である。隔壁207の鉛直方向上部は、現像剤が溜まることを防ぐために、鉛直方向上部が薄くなるように鉛直方向に対して斜めに形成されている。隔壁207は、現像槽201の底部と現像槽カバー205との間に設けられ、かつ、長手方向両端部が現像槽201の内壁面から離間するように設けられる。隔壁207によって、現像槽201の内部空間は、第1搬送路Pと、第2搬送路Qと、第1連通路Rと、第2連通路Sとに区分されている。
【0079】
第2搬送路Qは、隔壁207の長手方向に沿って延びる略半円柱状の空間であって、現像ローラ204に臨む空間である。第1搬送路Pは、隔壁207の長手方向に沿って延びる略半円柱状の空間であって、隔壁207を挟んで第2搬送路Qに対向する空間である。第1連通路Rは、隔壁207の長手方向一端部207a側において、第1搬送路Pと第2搬送路Qとを連通する空間である。第2連通路Sは、隔壁207の長手方向他端部207b側において、第1搬送路Pと第2搬送路Qとを連通する空間である。
【0080】
現像槽カバー205は、現像槽201の鉛直方向上方に着脱自在に設けられ、供給口部205aを有する。現像槽カバー205には、供給口部205aにおいて、トナー供給パイプ250が接続される。供給口部205aは、現像槽201にトナーを供給するための開口が形成される開口部であり、トナーカートリッジ300に収容されているトナーは、トナー供給パイプ250およびこの開口を経て、現像槽201内に供給される。
【0081】
供給口部205aは、後述する外螺旋羽根202bの、隔壁207の長手方向における中央部の鉛直方向上方に設けられる。供給口部205aに形成される開口は、長辺の長さが20mm〜30mm程度、短辺の長さが15mm〜25mm程度の略矩形状である。
【0082】
第1現像剤搬送部202は、第1搬送路P内に設けられる。第1現像剤搬送部202は、隔壁207の長手方向他端部207b側から長手方向一端部207a側へ向けて、現像槽201内の現像剤を搬送する。以下では、第1現像剤搬送部202による現像剤の搬送方向を、搬送方向Xと称する。
【0083】
第1現像剤搬送部202は、内螺旋羽根202aと外螺旋羽根202bと上流側螺旋羽根202cと回転筒202dと送出部202eと支持部材202fと第1ギア202gとを含む。第1現像剤搬送部202は、搬送方向Xに延びており、搬送方向Xにおける上流側および下流側に、円柱形状の支持部材202fをそれぞれ有している。2つの支持部材202fのうち、第2連通路S側の支持部材202fは、後述する補助槽209の内壁に回転自在に支持される。2つの支持部材202fのうち、第1連通路R側の支持部材202fは、現像槽201の外側において第1ギア202gと接続される。
【0084】
内螺旋羽根202aは、搬送方向Xに延びる仮想的な円柱の側面を取り巻く形状であり、支持部材202fおよび第1ギア202gを介して、モータなどの駆動部によって、この仮想的な円柱の軸線を中心として、60rpm〜180rpmで、回転方向Gに回転運動する。内螺旋羽根202aの回転運動により、第1搬送路Pに貯留される現像剤は、全体として、搬送方向X下流側に搬送される。現像槽カバー205の供給口部205aは、第1搬送路Pに設けられる第1現像剤搬送部202の外螺旋羽根202bの鉛直方向上方に設けられるので、トナーカートリッジ300内の未使用のトナーは、まず、第1搬送路Pに供給され、その後、第1現像剤搬送部202によって、第1搬送路Pの搬送方向X下流側に搬送されることになる。
【0085】
回転筒202dは、内螺旋羽根202aの外周部を取り囲み、内螺旋羽根202aとともに回転運動する中空の部材である。回転筒202dは、搬送方向Xに延び、搬送方向Xにおける上流側端部および下流側端部に孔が形成される。
【0086】
外螺旋羽根202bは、回転筒202dの外周部の搬送方向X上流側の部分に固定される。本実施形態では、外螺旋羽根202bは、第2連通路Sに臨む位置に設けられている。外螺旋羽根202bは、回転筒202dとともに回転運動することによって、回転筒202dの外側にある現像剤、より詳細には、回転筒202dの外周部付近の現像剤を、搬送方向X上流側に搬送する。これによって、外螺旋羽根202bは、回転筒202dの外側にある現像剤を、回転筒202dの搬送方向X上流側の孔へと案内する。孔へと案内された現像剤は、内螺旋羽根202aによって搬送方向X下流側に搬送されることになる。
【0087】
上流側螺旋羽根202cは、内螺旋羽根202aの搬送方向X上流側に連なり、内螺旋羽根202aとともに回転運動することによって、回転筒202dの外側にある現像剤、より詳細には、回転筒202dの搬送方向X上流側の孔付近の現像剤を、搬送方向X下流側に搬送する。これによって、上流側螺旋羽根202cは、回転筒202dの外側にある現像剤を、回転筒202dの搬送方向X上流側の孔へと案内する。孔へと案内された現像剤は、内螺旋羽根202aによって搬送方向X下流側に搬送されることになる。
【0088】
送出部202eは、回転筒202dの外周部の搬送方向X下流側の部分に固定される。送出部202eは、回転筒202dとともに回転運動することによって、回転筒202dの外側にある現像剤、より詳細には、回転筒202dの搬送方向X下流側の孔付近の現像剤を、第1連通路Rへと送り出す。本実施形態では、内螺旋羽根202aが回転方向Gに回転運動することで、送出部202eが、第1連通路Rに臨む位置で、鉛直方向において上方に移動し、現像剤を汲み上げて第1連通路Rへと送り出す。第1連通路Rへと送り出された現像剤は、第1連通路Rを経て、第2搬送路Qへ移動することになる。
【0089】
第2現像剤搬送部203は、第2搬送路Q内に設けられる。第2現像剤搬送部203は、隔壁207の長手方向一端部207a側から長手方向他端部207b側へ向けて、現像槽201内の現像剤を搬送する。以下では、第2現像剤搬送部203による現像剤の搬送方向を、搬送方向Yと称する。
【0090】
第2現像剤搬送部203は、第2螺旋羽根203aと回転軸部材203bと4つの周方向回転板203cと第2ギア203dとを含む。回転軸部材203bは、搬送方向Yに延びる円柱形状の部材であり、その長手方向の一端が現像槽201の外側において第2ギア203dと接続され、その長手方向の他端が現像槽201の内壁に回転自在に支持される。本実施形態では、回転軸部材203bの軸線は、内螺旋羽根202aが取り巻く仮想的な円柱の軸線よりも鉛直方向において上方に設けられる。
【0091】
第2螺旋羽根203aは、回転軸部材203bの側面を取り巻く形状であり、回転軸部材203bおよび第2ギア203dを介して、モータなどの駆動部によって、回転軸部材203bの軸線を中心として、60rpm〜180rpmで、回転方向Gに回転運動する。第2螺旋羽根203aの回転運動により、第2搬送路Qに貯留される現像剤は、搬送方向Y下流側に搬送される。
【0092】
4つの周方向回転板203cは、同一形状の矩形平板からなり、その長辺部分が回転軸部材203bに固定される。4つの周方向回転板203cは、隣り合う2つの周方向回転板203cの主面が互いに直交するように回転軸部材203bに固定されており、第2螺旋羽根203aとともに回転方向Gに回転運動する。第2搬送路Qにおいて搬送方向Y上流側から搬送されてくる現像剤は、周方向回転板203cの回転運動によって第2連通路S側へ押し出されて第1搬送路Pへ移動することになる。なお、本発明の他の実施形態としては、第2現像剤搬送部203は、周方向回転板203cを有さないオーガスクリュー状部材であってもよい。
【0093】
回転軸部材203bの軸線から最も遠い第2螺旋羽根203a上の点までの距離の2倍の値を、この第2螺旋羽根203aの外径Lと称する。また、回転軸部材203bの軸線から最も近い第2螺旋羽根203a上の点までの距離の2倍の値を、この第2螺旋羽根203aの内径Lと称する。第2螺旋羽根203aの外径Lは、20mm以上40mm以下の範囲内で適宜設定され、第2螺旋羽根203aの内径Lは、5mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定される。また、第2螺旋羽根203aの厚さLは、1mm以上3mm以下の範囲内で適宜設定される。周方向回転板203cの長辺部分の長さLは、20mm以上40mm以下の範囲内で適宜設定され、短辺部分の長さLは、7mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0094】
補助槽209は、内部空間を有する部材であり、この内部空間は、搬送方向X上流側において第1搬送路Pと連通する。補助槽209の内部空間は、搬送方向X上流側が先細になる略円錐台状である。補助槽209の長手方向における長さLは、40mm〜60mm程度である。
【0095】
補助槽209の内部空間まで、第1現像剤搬送部202の回転筒202dは延びており、補助槽209は、回転筒202dに固定される外螺旋羽根202bの外周部に沿うように、この外螺旋羽根202bの外周部に対して1mm〜2mm程度の間隔を空けて形成される第1周壁部209aを有している。また、補助槽209は、上流側螺旋羽根202cの外周部に沿うように、この上流側螺旋羽根202cの外周部に対して1mm〜2mm程度の間隔を空けて形成される第2周壁部209bを有している。第1周壁部209aと第2周壁部209bとは、連続的に形成される。
【0096】
トナー濃度検知センサ208は、現像槽201の底部において、第2現像剤搬送部203の鉛直方向下方に装着され、センサ面が第2搬送路Qに露出するように設けられる。トナー濃度検知センサ208は、図示しないトナー濃度制御部に電気的に接続される。
【0097】
トナー濃度制御部は、トナー濃度検知センサ208が検知するトナー濃度検知結果に応じて、トナー排出部材303を回転させ、現像槽201内にトナーを供給する制御を行う。より具体的には、トナー濃度制御部は、トナー濃度検知センサ208によるトナー濃度検知結果が所定の設定値よりも低いか否か判断し、低いと判断した場合に、トナー排出部材303を回転させる駆動部に制御信号を送り、トナー排出部材303を所定の期間回転させる。
【0098】
トナー濃度検知センサ208には、図示しない電源が接続される。電源は、トナー濃度検知センサ208を駆動させるための駆動電圧、およびトナー濃度検知結果をトナー濃度制御部に出力するための制御電圧を、トナー濃度検知センサ208に印加する。電源によるトナー濃度検知センサ208への電圧の印加は、図示しない制御部によって制御される。
【0099】
トナー濃度検知センサ208としては、一般的なトナー濃度検知センサを使用でき、たとえば、透過光検知センサ、反射光検知センサ、透磁率検知センサなどを使用できる。これらのトナー濃度検知センサの中でも、透磁率検知センサを使用することが好ましい。透磁率検知センサとしては、たとえば、TS−L(商品名、TDK株式会社製)、TS−A(商品名、TDK株式会社製)、TS−K(商品名、TDK株式会社製)などが挙げられる。
【0100】
以下では、現像槽201の底部のうち、第1搬送路Pに臨む部分を第1搬送路底部201aと称し、第2搬送路Qに臨む部分を第2搬送路底部201bと称し、第1連通路Rに臨む部分を第1連通路底部201cと称し、第2連通路Sに臨む部分を第2連通路底部201dと称する。
【0101】
また、現像槽201の底部のうち、第1搬送路Pの搬送方向X上流側部分に臨む部分を第1搬送路上流側底部201eと称し、この第1搬送路上流側底部201eと第1搬送路底部201aとの間の部分を上流側障壁部201fと称する。また、現像槽201の底部のうち、第1搬送路Pの搬送方向X下流側部分に臨む部分を第1搬送路下流側底部201gと称し、この第1搬送路下流側底部201gと第1搬送路底部201aとの間の部分を下流側障壁部201hと称する。また、補助槽209の底部のうち、第1搬送路上流側底部201eよりも搬送方向X上流側においてこの第1搬送路上流側底部201eに隣接する部分を、補助槽底部209cと称する。
【0102】
第1搬送路底部201aの鉛直方向上面および第2搬送路底部201bの鉛直方向上面は、略水平に延びる。そして、第1搬送路底部201aの鉛直方向上面に沿って、内螺旋羽根202aが取り巻く仮想的な円柱の軸線が延び、第2搬送路底部201bの鉛直方向上面に沿って、回転軸部材203bの軸線が延びる。
【0103】
第1連通路底部201cは、第1搬送路下流側底部201gと、第2搬送路底部201bとの間に設けられる。第1連通路底部201cは、第1搬送路下流側底部201gおよび第2搬送路底部201bから遠ざかるにつれて鉛直方向上方に延びて形成される。第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caと第1搬送路下流側底部201gの鉛直方向上面201gaとの間の、鉛直方向における距離Lは、8mm以上20mm以下の範囲内で適宜設定される。第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caと第2搬送路底部201bの鉛直方向上面201baとの間の、鉛直方向における距離L10は、5mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0104】
また、第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caは、内螺旋羽根202aが取り巻く仮想的な円柱の軸線よりも、鉛直方向下方に設けられる。第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caと内螺旋羽根202aが取り巻く仮想的な円柱の軸線との間の、鉛直方向における距離L11は、2mm以上10mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0105】
また、第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caは、第2搬送路Q側の部分よりも第1搬送路P側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。
【0106】
第2連通路底部201dは、第1搬送路上流側底部201eと、第2搬送路底部201bとの間に設けられる。第2連通路底部201dの鉛直方向上面201daは、第1搬送路P側の部分よりも第2搬送路Q側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。
【0107】
第1搬送路上流側底部201eの鉛直方向上面201eaは、搬送方向X下流側の部分よりも搬送方向X上流側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。補助槽底部209cの鉛直方向上面209caは、第1搬送路上流側底部201eの鉛直方向上面201eaの搬送方向X上流側の部分に連なり、搬送方向X下流側の部分よりも搬送方向X上流側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。第1搬送路上流側底部201eの鉛直方向上面201eaの搬送方向X下流側の端と、補助槽底部209cの鉛直方向上面209caの搬送方向X上流側の端との間の、鉛直方向における距離L12は、5mm以上20mm以下の範囲内で適宜設定される。第1搬送路上流側底部201eの鉛直方向上面201eaの搬送方向X下流側の端と、補助槽底部209cの鉛直方向上面209caの搬送方向X上流側の端との間の、搬送方向Xにおける距離L13は、60mm以上100mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0108】
上流側障壁部201fは、第1搬送路上流側底部201eよりも搬送方向X下流側においてこの第1搬送路上流側底部201eに隣接して形成される。また、上流側障壁部201fは、第1搬送路上流側底部201eよりも、鉛直方向上方に突出して形成される。第1搬送路上流側底部201eと上流側障壁部201fとの間の、鉛直方向における距離L14は、7mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0109】
下流側障壁部201hは、第1搬送路下流側底部201gよりも搬送方向X上流側においてこの第1搬送路下流側底部201gに隣接して形成される。また、下流側障壁部201hは、第1搬送路下流側底部201gよりも、鉛直方向上方に突出して形成される。第1搬送路下流側底部201gと下流側障壁部201hとの間の、鉛直方向における距離L15は、7mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0110】
このように構成される現像装置200によれば、現像槽201内において、現像剤は、第1搬送路P、第1連通路R、第2搬送路Q、第2連通路S、という順序で循環搬送される。循環搬送される現像剤のうちの一部は、第2搬送路Qにおいて、現像ローラ204の表面に担持され、担持された現像剤中のトナーは、感光体ドラム21へと移動して順次消費される。所定量のトナーが消費されたことをトナー濃度検知センサ208が検知すると、未使用のトナーがトナーカートリッジ300から第1搬送路P内へ供給される。供給されたトナーは、第1搬送路P内で搬送されながら、既に貯留されていた現像剤中に拡散する。
【0111】
以下では、第1現像剤搬送部202について詳細に説明する。図9は、第1現像剤搬送部202の全体を示す模式図である。図10は、回転筒202dの内側を示す模式図である。図11は、第1現像剤搬送部202を分解して示す図である。第1現像剤搬送部202は、上述したように、内螺旋羽根202aと、外螺旋羽根202bと、上流側螺旋羽根202cと、回転筒202dと、送出部202eと、支持部材202fと、第1ギア202gとを含んでいる。
【0112】
内螺旋羽根202a、外螺旋羽根202b、上流側螺旋羽根202c、回転筒202d、送出部202e、支持部材202f、および第1ギア202gは、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ハイインパクトポリスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂)などの材料から形成される。内螺旋羽根202a、外螺旋羽根202b、上流側螺旋羽根202c、回転筒202d、送出部202e、支持部材202f、および第1ギア202gの材質が同じである場合、第1現像剤搬送部202は一体成形されることが好ましい。
【0113】
本実施形態では、内螺旋羽根202aは、一続きの一般螺旋羽根である。本発明において、「一般螺旋羽根」とは、概略的にはオーガスクリューの羽根部分であり、より詳細には一般螺旋羽根面を主面とする所定の厚さの部材である。一般螺旋羽根面は、曲線である螺線に対応する曲面であり、その詳細については後述する。
【0114】
本発明において、「螺線」とは、仮想的な円柱の側面上の連続した空間曲線であって、この仮想的な円柱の周方向のうちの一方向に進みながらこの仮想的な円柱の軸線方向のうちの一方向に進む空間曲線である。仮想的な円柱の軸線方向のうちの一方向に見た場合において、螺線が、この仮想的な円柱の軸線方向のうちの一方向に進みながら、この仮想的な円柱の周方向のうちの右回りの方向に進むとき、右回りの螺線であると称し、左回りの方向に進むとき、左回りの螺線であると称する。
【0115】
また、螺線のうち、螺線上のすべての点においてリード角が一定となる螺線を特に、「一般螺線」と称する。ここで、螺線上のある点におけるこの螺線の接線と、この螺線が取り巻く仮想的な円柱の軸線方向に対して垂直な面へこの接線を射影してできる直線と、がなす角度が、その点における「リード角」である。リード角は、0°より大きく90°より小さい角度である。
【0116】
本発明において、「一般螺旋羽根面」とは、仮想円柱K(以下では、半径をrとする)の側面上の1つの一般螺線C(以下では、リード角をθとする)に沿って、仮想円柱Kの外部にある1つの線分Jを、仮想円柱Kの径方向におけるこの線分Jの長さm、および取付角度αを保ったまま、仮想円柱Kの軸線に平行な一方向Dに移動させたときの、この線分Jの軌跡がなす面である。ここで、「取付角度α」とは、仮想円柱Kの軸線と線分Jとを含む面において、線分Jと、この線分Jと仮想円柱Kとの接点から一方向Dに延びる半直線と、のなす角度であって、0°より大きく180°より小さい角度である。
【0117】
以下に、一般螺旋羽根面の一例として、1周期分の一般螺線に沿って線分を移動させたときの一般螺旋羽根面(以下では、「1周期分の一般螺旋羽根面」と表す)を示す。図12は、1周期分の一般螺旋羽根面について説明するための図である。図12(a)は、仮想円柱Kの側面と、仮想円柱Kの側面上の左回りの一般螺線Cと、一般螺線C上を一方向Dに移動する線分Jの開始位置および終了位置と、を示している。図12(a)の紙面において最も下側に示す線分Jは移動の際の開始位置を示し、最も上側に示す線分Jは終了位置を示している。図12(a)に示すように、仮想円柱Kの径方向における線分Jの長さmと、取付角度α(図12ではα=90°)とを一定に保ちながら、一般螺線Cに沿って一方向Dに、線分Jを移動させるとき、この線分Jの軌跡は図12(b)に示す一般螺旋羽根面nとなる。図12(b)において斜線部で示す面が、一般螺旋羽根面nである。
【0118】
図12(b)に示すように、一般螺旋羽根面nの外周部は、仮想円柱Kと軸線が一致する仮想円柱Kの側面上を一方向Dに進む左回りの一般螺線となる。ここで、一般螺旋羽根面nの外周部とは、一般螺旋羽根面nにおいて仮想円柱Kの軸線から最も遠い部分である。仮想円柱Kの半径Rは、仮想円柱Kの半径rと、仮想円柱Kの径方向における線分Jの長さmと、の和に等しい。
【0119】
このような一般螺旋羽根面を主面とする部材が一般螺旋羽根である。本実施形態のように内螺旋羽根202aとして用いられる場合、一般螺旋羽根は、一般螺旋羽根面nが搬送方向X下流側になるように設けられ、この一般螺旋羽根面nによって現像剤が搬送方向X下流側に搬送される。ここで、本実施形態では、回転方向Gは、搬送方向Xに見たときに右回りである。よって、一般螺旋羽根面nによって現像剤を搬送方向X下流側に搬送するために、一般螺旋羽根は、左回りの一般螺線に沿って線分を移動させたときに形成される一般螺旋羽根面を主面とする部材、すなわち、左回りの一般螺旋羽根である必要がある。
【0120】
また、内螺旋羽根202aとして一般螺旋羽根が用いられる場合、内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)の内径L16は、図12(a)に示す仮想円柱Kの半径rの2倍の値となり、外径L17は、図12(b)に示す仮想円柱Kの半径Rの2倍の値となる。ここで、内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)の内径L16とは、内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)の内周部と仮想円柱Kの軸線との間の距離の2倍の値であり、この内周部は、仮想円柱Kの軸線に垂直な断面において、この仮想円柱Kの軸線からの距離が最も近くなる内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)上の一部分である。また、内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)の外径L17とは、内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)の外周部と仮想円柱Kの軸線との間の距離の2倍の値であり、この外周部は、仮想円柱Kの軸線に垂直な断面において、この仮想円柱Kの軸線からの距離が最も遠くなる内螺旋羽根202a(一般螺旋羽根)上の一部分である。
【0121】
内螺旋羽根202aの内径L16は、たとえば、0mm以上5mm以下の範囲内で適宜設定でき、外径L17は、たとえば、10mm以上30mm以下の範囲内で適宜設定できる。また、たとえば、取付角度αは90°でなくともよく、30°以上150°以下の範囲内で適宜設定できる。リード角θは、たとえば、20°以上70°以下の範囲内で適宜設定できる。また、内螺旋羽根202aの厚さL18は、1mm以上3mm以下の範囲内で適宜設定でき、内螺旋羽根202aの長手方向長さL19は、300mm以上400mm以下の範囲内で適宜設定できる。
【0122】
なお、本実施形態では、内螺旋羽根202aの内周部の搬送方向X下流側端部に、第1連通路R側の支持部材202fが固定され、この支持部材202fの外径と内螺旋羽根202aの内径L16とが等しく設定されている。
【0123】
このような内螺旋羽根202aの外周部には、この外周部を取り囲むように、回転筒202dが固定されている。回転筒202dは、内螺旋羽根202aに固定されているので、この内螺旋羽根202aとともに回転運動する。
【0124】
回転筒202dは、搬送方向Xに延びる中空の円柱形状部材である。回転筒202dの軸線方向長さL20は、たとえば、300mm以上400mm以下の範囲内で適宜設定できる。また、図10に示す回転筒202dの厚さL21は、一様であり、たとえば、1mm以上2mm以下の範囲内で適宜設定できる。
【0125】
回転筒202dは、搬送方向X上流側端部に、取込口部202daが設けられる。また、回転筒202dは、搬送方向X下流側端部に、吐出口部202dbおよび流出開口部202dcが設けられる。
【0126】
取込口部202daは、円柱形状の回転筒202dの搬送方向X上流側の底面に設けられる。取込口部202daには、回転筒202dの内側の空間と外側の空間とを連通する略円形状の孔が形成される。現像槽201内において回転筒202dの外側にある現像剤は、取込口部202daに形成される孔を経て、この回転筒202dの内側に流入する。なお、取込口部202daに形成される孔は2つ以上であってもよい。
【0127】
吐出口部202dbは、円柱形状の回転筒202dの側面の搬送方向X下流側端部に設けられる。吐出口部202dbには、回転筒202dの内側の空間と外側の空間とを連通する孔が形成される。吐出口部202dbに形成される孔は、搬送方向Xにおいて、送出部202eの搬送方向X一端部202eaから搬送方向X他端部202ebまでの間に設けられる。換言すれば、送出部202eの搬送方向X長さは、吐出口部202dbに形成される孔の搬送方向X長さと等しいか、またはそれ以上である。
【0128】
本実施形態では、吐出口部202dbに形成される孔は、矩形状である。この矩形状の孔の、搬送方向X長さL22は、たとえば、25mm以上40mm以下の範囲内で適宜設定できる。また、この矩形状の孔の、回転筒202dの周方向における長さL23は、たとえば、7mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定できる。
【0129】
また本実施形態では、吐出口部202dbに形成される孔の数は4つである。4つの孔は、同一形状に形成され、かつ、回転筒202dの周方向に等間隔に形成される。
【0130】
流出開口部202dcは、円柱形状の回転筒202dの搬送方向X下流側の底面に設けられる。流出開口部202dcには、回転筒202dの内側の空間と外側の空間とを連通する略円形状の孔が形成される。
【0131】
回転筒202dの内側にある現像剤は、吐出口部202dbに形成される孔または流出開口部202dcに形成される孔を経て、この回転筒202dの外側に流出する。
【0132】
このような回転筒202dの外側に、外螺旋羽根202b、上流側螺旋羽根202c、および送出部202eが設けられる。外螺旋羽根202bは、回転筒202dの側面の搬送方向X上流側端部に固定される。上流側螺旋羽根202cは、内螺旋羽根202aの搬送方向X上流側端部に連続的に設けられる。送出部202eは、回転筒202dの側面の搬送方向X下流側端部に固定される。
【0133】
外螺旋羽根202bは、内螺旋羽根202aおよび回転筒202dとともに回転運動し、この回転運動によって、回転筒202dの外側にある現像剤を、取込口部202daへと案内する。外螺旋羽根202bは、内径が一定で、かつ、搬送方向X上流側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状である。換言すれば、外螺旋羽根202bは、内径が一定で、かつ、搬送方向X下流側に向かうにつれて外径が連続的に大きくなる形状である。
【0134】
本実施形態では、外螺旋羽根202bは、一続きの錐状一般螺旋羽根である。本発明において、「錐状一般螺旋羽根」とは、概略的には、一般螺旋羽根を、その内径を一定に保ちながら、その外径を連続的に変化させた形状の部材である。より詳細には、以下に説明する錐状一般螺旋羽根面を主面とする所定の厚さの部材である。
【0135】
本発明において、「錐状一般螺旋羽根面」とは、仮想円柱K(以下では、半径をrとする)の側面上の1つの一般螺線C(リード角をθとする)に沿って、仮想円柱Kの外部にある1つの線分Jを、取付角度βを保ったまま、仮想円柱Kの径方向におけるこの線分Jの長さmを連続的に大きくなるように変化させながら、仮想円柱Kの軸線に平行な一方向Dに移動させたときの、この線分Jの軌跡がなす面である。ここで、「取付角度β」とは、仮想円柱Kの軸線と線分Jとを含む面において、線分Jと、この線分Jと仮想円柱Kとの接点から一方向Dに延びる半直線と、のなす角度であって、0°より大きく180°より小さい角度である。
【0136】
以下に、錐状一般螺旋羽根面の一例として、1周期分の一般螺線に沿って線分を移動させたときの錐状一般螺旋羽根面(以下では、「1周期分の錐状一般螺旋羽根面」と表す)を示す。図13は、1周期分の錐状一般螺旋羽根面について説明するための図である。図13(a)は、仮想円柱Kの側面と、仮想円柱Kの側面上の右回りの一般螺線Cと、一般螺線C上を一方向Dに移動する線分Jの開始位置および終了位置と、を示している。図13(a)の紙面において最も下側に示す線分Jは移動の際の開始位置を示し、最も上側に示す線分Jは終了位置を示している。図13(a)に示すように、取付角度β(図13ではβ=90°)を一定に保ちつつ、仮想円柱Kの径方向における線分Jの長さmを連続的に大きくなるように変化させながら、一般螺線Cに沿って一方向Dに線分Jを移動させるとき、この線分Jの軌跡が錐状一般螺旋羽根面となる。
【0137】
図13(b)〜図13(d)に示すように、錐状一般螺旋羽根面の外周部は、仮想円柱Kと軸線が一致する仮想錐台の側面に内接する。ここで、本発明において「錐台」とは、面積の異なる2つの底面を有し、軸線がこの2つの底面を通り、かつ、軸線方向のうちの一方向に向かうにつれて外径が連続的に大きくなる立体である。線分Jの長さmの変化のさせ方によって、錐状一般螺旋羽根面が内接する仮想錐台の形状は異なる。また、本発明において、錐状一般螺旋羽根面の外周部とは、錐状一般螺旋羽根面において仮想錐台の軸線から最も遠い部分である。
【0138】
図13(b)は、仮想直円錐台Kに内接する錐状一般螺旋羽根面nを示している。本発明において、「直円錐台」とは、直円錐を底面に平行な平面で二分して得られる立体のうち、円錐ではない方の立体である。一般螺線Cに沿った単位移動距離当たりの線分Jの長さmの変化量が一定のとき、線分Jの軌跡は、図13(b)において斜線部で示す錐状一般螺旋羽根面nとなり、その外周部は、仮想直円錐台Kの側面に内接する。
【0139】
図13(c)は、仮想圧縮直円錐台Kに内接する錐状一般螺旋羽根面nを示している。本発明において、「圧縮直円錐台」とは、直円錐台の側面を、軸線に近付く向きに湾曲させた形状の立体である。一方向Dに進むにつれて一般螺線Cに沿った単位移動距離当たりの線分Jの長さmの変化量が次第に大きくなるとき、線分Jの軌跡は、図13(c)において斜線部で示す錐状一般螺旋羽根面nとなり、その外周部は、仮想圧縮直円錐台Kの側面に内接する。
【0140】
図13(d)は、仮想膨張直円錐台Kに内接する錐状一般螺旋羽根面nを示している。本発明において、「膨張直円錐台」とは、直円錐台の側面を、軸線から離れる向きに湾曲させた形状の立体である。一方向Dに進むにつれて一般螺線Cに沿った単位移動距離当たりの線分Jの長さmの変化量が次第に小さくなるとき、線分Jの軌跡は、図13(d)において斜線部で示す錐状一般螺旋羽根面nとなり、その外周部は、仮想膨張直円錐台Kの側面に内接する。
【0141】
このような錐状一般螺旋羽根面を主面とする部材が錐状一般螺旋羽根である。本実施形態のように外螺旋羽根202bとして用いられる場合、錐状一般螺旋羽根は、錐状一般螺旋羽根面n,n,nが搬送方向X上流側になるように設けられ、この錐状一般螺旋羽根面n,n,nによって現像剤が搬送方向X上流側に搬送される。ここで、本実施形態では、回転方向Gは、搬送方向Xに見たときに右回りである。よって、錐状一般螺旋羽根面n,n,nによって現像剤を搬送方向X上流側に搬送するために、錐状一般螺旋羽根は、右回りの一般螺線に沿って線分を移動させたときに形成される錐状一般螺旋羽根面を主面とする部材、すなわち、右回りの錐状一般螺旋羽根である必要がある。
【0142】
また、外螺旋羽根202bとして錐状一般螺旋羽根が用いられる場合、外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)の内径L24は、図13(a)に示す仮想円柱Kの半径rの2倍の値となり、外径L25は、図13(b)〜図13(c)に示すように、搬送方向X下流側に向かうにつれて、2mの最小値+2rから、2mの最大値+2rまで、連続的に変化する。ここで、外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)の内径L24とは、外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)の内周部と仮想円柱Kの軸線との間の距離の2倍の値であり、この内周部は、仮想円柱Kの軸線に垂直な断面において、この仮想円柱Kの軸線からの距離が最も近くなる外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)上の一部分である。また、外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)の外径L25とは、外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)の外周部と仮想円柱Kの軸線との間の距離の2倍の値であり、この外周部は、仮想円柱Kの軸線に垂直な断面において、この仮想円柱Kの軸線からの距離が最も遠くなる外螺旋羽根202b(錐状一般螺旋羽根)上の一部分である。
【0143】
外螺旋羽根202bの内径L24は、たとえば、18mm以上29mm以下の範囲内で適宜設定できる。外螺旋羽根202bの外径L25の最小値は、たとえば、20mm以上32mm以下の範囲内で適宜設定でき、最大値は、たとえば、21mm以上40mm以下の範囲内で適宜設定できる。また、たとえば、取付角度βは90°でなくともよく、30°以上150°以下の範囲内で適宜設定できる。リード角θは、たとえば、20°以上70°以下の範囲内で適宜設定できる。また、外螺旋羽根202bの厚さL26は、1mm以上3mm以下の範囲内で適宜設定でき、外螺旋羽根202bの長手方向長さL27は、回転筒202dの軸線方向長さL20の4分の1程度の長さであり、たとえば、50mm以上100mm以下の範囲内で適宜設定できる。
【0144】
なお、本実施形態では、外螺旋羽根202bの内径L24は、回転筒202dの厚さL21の2倍の値と、内螺旋羽根202aの外径L17との和に等しく設定されている。
【0145】
上流側螺旋羽根202cは、内螺旋羽根202aとともに回転運動し、この回転運動によって、回転筒202dの外側における取込口部202da付近の現像剤を、取込口部202daへと案内する。上流側螺旋羽根202cは、内径が一定で、かつ、搬送方向X上流側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状である。換言すれば、上流側螺旋羽根202cは、内径が一定で、かつ、搬送方向X下流側に向かうにつれて外径が連続的に大きくなる形状である。
【0146】
本実施形態では、上流側螺旋羽根202cは、一続きの左回りの錐状一般螺旋羽根であり、錐状一般螺旋羽根面n,n,nが搬送方向X下流側になるように設けられる。上流側螺旋羽根202cの内径L28は、たとえば、5mm以上15mm以下の範囲内で適宜設定でき、外径L29の最小値は、たとえば、5mm以上18mm以下の範囲内で適宜設定でき、最大値は、たとえば、20mm以上30mm以下の範囲内で適宜設定できる。また、たとえば、図13を用いて説明した取付角度βは、30°以上150°以下の範囲内で適宜設定できる。リード角θは、たとえば、20°以上70°以下の範囲内で適宜設定できる。また、上流側螺旋羽根202cの厚さL30は、1mm以上3mm以下の範囲内で適宜設定でき、上流側螺旋羽根202cの長手方向長さL31は、30mm以上50mm以下の範囲内で適宜設定できる。
【0147】
なお、本実施形態では、上流側螺旋羽根202cの内径L28は、内螺旋羽根202aの内径L16に等しく設定されており、上流側螺旋羽根202cと内螺旋羽根202aとは滑らかに連なる。また、本実施形態では、上流側螺旋羽根202cの内周部に、第2連通路S側の支持部材202fが固定され、この支持部材202fの外径と上流側螺旋羽根202cの内径L28とが等しく設定されている。
【0148】
送出部202eは、内螺旋羽根202aおよび回転筒202dとともに回転運動し、この回転運動によって、回転筒202dの外側における吐出口部202db付近の現像剤を、第1連通路Rへと送り出す。
【0149】
本実施形態では、送出部202eは、4つの同一形状の矩形平板から構成される。送出部202eを構成する4つの矩形平板は、吐出口部202dbに形成される4つの孔のうち、回転筒202dの周方向において隣接する2つの孔の間にそれぞれ1つずつ設けられる。より詳細には、各矩形平板は、回転筒202dの周方向において等間隔に設けられ、かつ、隣接する2つの孔のうち、回転方向Gにおいて上流側に位置する孔の、回転方向G下流端に隣接して設けられる。
【0150】
送出部202eを構成する各矩形平板は、その長辺部分が回転筒202dの側面に固定される。本実施形態では、各矩形平板は、その主面が、回転筒202dの径方向および軸線方向にのみ延びて設けられる。各矩形平板の長辺部分の長さは、吐出口部202dbに形成される矩形状の孔の搬送方向X長さL22と等しいか、またはそれ以上であり、短辺部分の長さL32は、5mm以上10mm以下の範囲内で適宜設定される。
【0151】
このような本実施形態に対して、本発明の他の実施形態としては、送出部202eを構成する各矩形平板は、その主面が、回転筒202dの径方向、軸線方向、および回転方向Gに延びて設けられてもよい。また、本発明の他の実施形態としては、送出部202eを構成する各部材が、互いに異なる形状であってもよい。また、この部材の形状は、矩形平板以外、たとえば、正方形平板であってもよい。さらに、この部材の設けられる数は、吐出口部202dbに形成される孔の数にかかわらず、3つ以下または5つ以上であってもよい。
【0152】
このように構成される第1現像剤搬送部202を備える現像装置200によれば、現像槽201における第1搬送路P内の現像剤は、搬送方向X上流側において、回転筒202dの取込口部202daを経てこの回転筒202dの内側に流入する。そして、現像剤は、回転筒202dの内側の内螺旋羽根202aによって搬送方向X下流側へ搬送され、回転筒202dの吐出口部202dbを経て回転筒202dの外側に流出することになる。このとき、回転筒202dは内螺旋羽根202aとともに回転運動しており、この回転運動によって、内螺旋羽根202aにより搬送される現像剤と回転筒202dの内周壁との間に摩擦が生じ、その結果、現像剤が帯電する。
【0153】
さらに、吐出口部202dbから流出する現像剤は、吐出口部202dbに形成される孔の搬送方向X長さと等しいか、またはそれ以上の長さを有する送出部202eによって第1連通路Rへと送り出される。したがって、内螺旋羽根202aと送出部202eとによって現像剤が挟まれて圧縮されることを抑えることができ、その結果、現像剤を充分に帯電させた状態で円滑に搬送することができる。
【0154】
よって、本発明に係る現像装置200は、現像剤を充分に帯電させて、第1搬送路P内を搬送することができ、画像形成装置100によって良好な画像を形成することができる。また、現像装置200は、トナーカートリッジ300から現像槽201に供給されたばかりの新規のトナーであっても、第1現像剤搬送部202によって、迅速かつ充分に帯電させることができる。
【0155】
なお、現像槽201に貯留される現像剤がトナーとキャリアとからなる2成分現像剤である場合、2成分現像剤が内螺旋羽根202aにより搬送されるとき、2成分現像剤と回転筒202dの内周壁との間の摩擦によって、2成分現像剤は攪拌される。したがって、現像装置200によれば、トナーとキャリアとを充分に混合することができる。また、現像装置200は、トナーカートリッジ300から現像槽201に供給されたばかりの新規のトナーであっても、第1現像剤搬送部202によって、迅速かつ充分に、キャリアと混合することができる。
【0156】
本実施形態では、内螺旋羽根202aが回転方向Gに回転運動することで、送出部202eが、第1連通路Rに臨む位置で、鉛直方向において上方に移動し、現像剤を汲み上げて第1連通路Rへと送り出す。したがって、現像装置200は、吐出口部202dbから流出した現像剤を速やかに第1連通路Rへと導くことができるので、現像剤に生じるストレスを抑えることができる。
【0157】
また本実施形態では、現像槽201は、第1搬送路下流側底部201gと第2搬送路底部201bとの間に設けられ、第1搬送路下流側底部201gおよび第2搬送路底部201bから遠ざかるにつれて鉛直方向上方に延びて形成される第1連通路底部201cを有する。したがって、現像装置200は、現像剤が第2搬送路Qから第1連通路Rを経て第1搬送路Pへと移動することを抑えることができ、現像剤を円滑に搬送することができる。
【0158】
また本実施形態では、第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caは、内螺旋羽根202aが取り巻く仮想的な円柱の軸線よりも、鉛直方向下方に設けられる。これによって、送出部202e上を滑り落ちる現像剤が、第1連通路Rを経て第2搬送路Qへと移動することになるので、現像装置200は、現像剤をより円滑に搬送することができる。
【0159】
また本実施形態では、第1現像剤搬送部202は外螺旋羽根202bを含み、外螺旋羽根202bの鉛直方向上方に、現像剤を供給するための供給口部205aが設けられる。よって、供給口部205aを介して供給された新規のトナーは、まず、外螺旋羽根202bによって搬送方向X上流側に搬送され、その後、回転筒202dの取込口部202daを経て回転筒202d内に流入し、内螺旋羽根202aによって搬送方向X下流側に搬送されることになる。したがって、現像装置200によれば、現像槽201を大型化することなく、新規のトナーを搬送する距離を延ばすことができ、これによって、新規のトナーと現像槽201の内壁や回転筒202dの外周部との間で摩擦が生じる機会を増やすことができる。その結果、新規のトナーをより確実に帯電させることができる。
【0160】
また本実施形態では、外螺旋羽根202bは、第2連通路Sに臨む位置に設けられている。したがって、第2連通路Sを経て第1搬送路Pに搬送されてきた現像剤と、供給口部205aを介して供給された新規のトナーとは、ともに搬送方向X上流側へ搬送され、その後、回転筒202d内に流入することになる。これによって、現像装置200は、現像槽201内に既に貯留されていた現像剤と、供給口部205aを介して供給された新規のトナーとを充分に混合することができるので、現像剤の帯電不足を抑えることができる。なお、現像槽201に貯留される現像剤がトナーとキャリアとを含む2成分現像剤である場合、現像装置200によれば、現像槽201内に既に貯留されていた2成分現像剤と、供給口部205aを介して供給された新規のトナーとを充分に混合することができるので、2成分現像剤中のトナー濃度のむらを抑えることができる。
【0161】
また本実施形態では、現像装置200は補助槽209を備え、この補助槽209の内部空間は、第1搬送路Pの搬送方向X上流側の部分と連通している。そして、第1現像剤搬送部202の回転筒202dは、補助槽209まで延びており、その結果、回転筒202dの取込口部202daは補助槽209内に設けられる。よって、供給口部205aを介して供給された新規のトナーは、外螺旋羽根202bによって補助槽209内まで搬送された後、取込口部202daを経て、回転筒202d内に流入することになる。したがって、現像装置200によれば、新規のトナーが搬送される距離をさらに延ばすことができ、これによって、新規のトナーと補助槽209の内壁や回転筒202dの外周部との間で摩擦が生じる機会をさらに増やすことができる。その結果、新規のトナーをさらに確実に帯電させることができる。なお、本発明の他の実施形態としては、補助槽209が設けられなくてもよい。
【0162】
また本実施形態では、外螺旋羽根202bは、内径が一定で、かつ、搬送方向X上流側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状に形成され、補助槽209は、外螺旋羽根202bの外周部に沿うように、この外周部に対して1mm〜2mm程度の間隔を空けて形成される第1周壁部209aを有している。したがって、外螺旋羽根202bが固定される回転筒202dと第1周壁部209aの鉛直方向下部との間の距離は、搬送方向X上流側に向かうにつれて徐々に小さくなる。よって、供給口部205aを介して供給された新規のトナーのうち、第1周壁部209aの鉛直方向下部に接する現像剤は、外螺旋羽根202bによって搬送方向X上流側に搬送されるうちに、第1周壁部209aに沿って、回転筒202dによって鉛直方向上方に押し上げられる。その結果、外螺旋羽根202bにより搬送される現像剤と第1周壁部209aとの間に摩擦が生じ、現像剤が帯電する。このように、現像装置200によれば、供給口部205aを介して供給された新規のトナーを、より確実に帯電させることができる。なお、本発明の他の実施形態としては、外螺旋羽根202bが一般螺旋羽根であってもよい。
【0163】
また本実施形態では、第1現像剤搬送部202は、内螺旋羽根202aの搬送方向X上流側に連なり、内径が一定で、かつ、搬送方向X上流側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状(すなわち、搬送方向X下流側に向かうにつれて外径が連続的に大きくなる形状)の上流側螺旋羽根202cを含み、補助槽209は、上流側螺旋羽根202cの外周部に沿うように、この外周部に対して1mm〜2mm程度の間隔を空けて形成される第2周壁部209bを有している。したがって、上流側螺旋羽根202cによる搬送方向X下流側への現像剤の搬送量は、搬送方向X下流側へ向かうにつれて次第に大きくなる。これによって、回転筒202dの取込口部202da付近の現像剤の搬送量を大きく保ちながら、上流側螺旋羽根202c全体による現像剤の搬送速度を緩やかにすることができる。その結果、回転筒202dの内側まで現像剤をより確実に案内することができる。
【0164】
なお、上記のように、全体的な現像剤の搬送速度を抑えつつ、取込口部202da付近の現像剤の搬送量を大きくするために、上流側螺旋羽根202cは、図13(c)に示した、仮想圧縮直円錐台Kに内接する錐状一般螺旋羽根面nを有する錐状一般螺旋羽根であることが好ましい。また、本発明の他の実施形態としては、上流側螺旋羽根202cが設けられなくてもよい。
【0165】
また本実施形態では、第1現像剤搬送部202は、搬送方向Xにおける上流側端部および下流側端部に、支持部材202fをそれぞれ有している。これによって、支持部材202fを介して第1現像剤搬送部202を駆動することができるので、現像装置200の駆動機構を簡素化することができる。なお、本発明の他の実施形態としては、支持部材202fを介さずに第1現像剤搬送部202が支持されてもよい。
【0166】
また本実施形態では、現像槽201には、第1搬送路下流側底部201gよりも搬送方向X上流側において第1搬送路下流側底部201gに隣接し、かつ、第1搬送路下流側底部201gよりも、鉛直方向上方に突出する下流側障壁部201hが設けられる。これによって、現像装置200は、第1現像剤搬送部202と現像槽201の内壁との間に、搬送方向X下流側から現像剤が入り込むことを抑えることができる。なお、本発明の他の実施形態としては、下流側障壁部201hが設けられなくてもよい。
【0167】
また本実施形態では、現像槽201には、第1搬送路上流側底部201eよりも搬送方向X下流側において第1搬送路上流側底部201eに隣接し、かつ、第1搬送路上流側底部201eよりも、鉛直方向上方に突出する上流側障壁部201fが設けられる。これによって、現像装置200は、第1現像剤搬送部202と現像槽201の内壁との間に、搬送方向X上流側から現像剤が入り込むことを抑えることができる。なお、本発明の他の実施形態としては、上流側障壁部201fが設けられなくてもよい。
【0168】
また本実施形態では、内螺旋羽根202aの長手方向中央部では、この内螺旋羽根202aの内側には何も設けられておらず、この内側の空間は、現像剤の移動空間として利用される。すなわち、内螺旋羽根202aの内側の空間に存在する現像剤は、この内螺旋羽根202aによって押されないので、搬送方向X下流側に進まずにその場に留まろうとする。その結果、内螺旋羽根202aの内側の空間に留まる現像剤は、搬送方向X下流側に進む現像剤を基準とすれば、搬送方向X上流側に進むように見える。したがって、本実施形態では、回転筒202dの内側において、現像剤は相対的に2つの方向に移動しようとし、現像剤同士が反発する。これにより、現像剤の一部は、搬送方向X以外の方向、たとえば鉛直方向に移動し易くなる。したがって、現像剤と内螺旋羽根202aや回転筒202dとの間で摩擦が生じる機会が増え、現像剤がより確実に帯電する。また、内螺旋羽根202aの内側に何も設けられていないので、より多くの現像剤を、現像槽201内に貯留することができる。なお、本発明の他の実施形態としては、内螺旋羽根202aの長手方向中央部において、この内螺旋羽根202aの内側に円柱状部材が設けられてもよい。
【0169】
また本実施形態では、第1連通路底部201cの鉛直方向上面201caは、第2搬送路Q側の部分よりも第1搬送路P側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。したがって、現像装置200は、現像剤が第2搬送路Qから第1連通路Rを経て第1搬送路Pへと移動することをより抑えることができ、現像剤を円滑に搬送することができる。
【0170】
また本実施形態では、第2連通路底部201dの鉛直方向上面201daは、第1搬送路P側の部分よりも第2搬送路Q側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。したがって、第2連通路底部201dの鉛直方向上面201da上の現像剤は、自重によって、第1搬送路P側へ移動しようとする。これによって、現像装置200は、第2連通路Sにおいて現像剤が滞留することを抑えることができる。
【0171】
また本実施形態では、第1搬送路上流側底部201eの鉛直方向上面201eaは、搬送方向X下流側の部分よりも搬送方向X上流側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成され、補助槽底部209cの鉛直方向上面209caは、第1搬送路上流側底部201eの鉛直方向上面201eaの搬送方向X上流側の部分に連なり、搬送方向X下流側の部分よりも搬送方向X上流側の部分が鉛直方向上方となるように傾斜して形成される。したがって、補助槽底部209cの鉛直方向上面209ca上の現像剤は、自重によって、搬送方向X下流側へ移動しようとする。これによって、現像装置200は、補助槽209内の現像剤を、より確実に、回転筒202d内へ流入させることができる。
【0172】
また本実施形態では、円柱形状の回転筒202dの搬送方向X下流側の底面に、流出開口部202dcが設けられる。これによって、内螺旋羽根202aにより搬送される現像剤が吐出口部202dbから流出しなかった場合であっても、流出開口部202dcを介して、回転筒202d外へ現像剤を搬送することができ、回転筒202d内で現像剤が圧縮されることを抑えることができる。
【0173】
また本実施形態では、送出部202eを構成する各矩形平板は、回転筒202dの周方向において等間隔に設けられ、かつ、吐出口部202dbに形成される隣接する2つの孔のうち、回転方向Gにおいて上流側に位置する孔の、回転方向G下流端に隣接して設けられる。これによって、第1現像剤搬送部202は、隣接する2つの孔に挟まれる回転筒202dの側面と矩形平板の主面とによって、現像剤をより確実に汲み上げることができるので、第1搬送路Pの搬送方向X下流側において現像剤が滞留することを抑えることができる。
【符号の説明】
【0174】
20 トナー像形成部
30 転写部
40 定着部
50 記録媒体供給部
60 排出部
100 画像形成装置
200,200b,200c,200m,200y 現像装置
201 現像槽
201a 第1搬送路底部
201b 第2搬送路底部
201c 第1連通路底部
201d 第2連通路底部
201e 第1搬送路上流側底部
201f 上流側障壁部
201g 第1搬送路下流側底部
201h 下流側障壁部
202 第1現像剤搬送部
202a 内螺旋羽根
202b 外螺旋羽根
202c 上流側螺旋羽根
202d 回転筒
202da 取込口部
202db 吐出口部
202dc 流出開口部
202e 送出部
202f 支持部材
202g 第1ギア
203 第2現像剤搬送部
203a 第2螺旋羽根
203b 回転軸部材
203c 周方向回転板
203d 第2ギア
204 現像ローラ
205 現像槽カバー
205a 供給口部
206 ドクターブレード
207 隔壁
208 トナー濃度検知センサ
209 補助槽
250,250b,250c,250m,250y トナー供給パイプ
300,300b,300c,300m,300y トナーカートリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯留する現像剤を像担持体に供給することで、この像担持体上の静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を貯留する現像槽であって、その内部空間を区分する隔壁を備える現像槽と、
前記現像槽内の現像剤を搬送する第1現像剤搬送部と、
前記現像槽内の現像剤を搬送する第2現像剤搬送部とを有し、
前記隔壁は、前記現像槽の内部空間を、この隔壁の長手方向に沿う第1搬送路と、前記像担持体側にあり、この隔壁を挟んで前記第1搬送路に対向する第2搬送路と、この隔壁の長手方向一端側において前記第1搬送路と前記第2搬送路とを連通する第1連通路と、この隔壁の長手方向他端側において前記第1搬送路と前記第2搬送路とを連通する第2連通路とに区分し、
前記第1現像剤搬送部は、前記第1搬送路内に設けられ、前記長手方向他端側から前記長手方向一端側へ向けて現像剤を搬送し、
前記第2現像剤搬送部は、前記第2搬送路内に設けられ、前記長手方向一端側から前記長手方向他端側へ向けて現像剤を搬送し、
前記第1現像剤搬送部は、
仮想的な円柱の側面を取り巻く形状の内螺旋羽根であって、この仮想的な円柱の軸線を中心とする回転運動によって、前記長手方向他端側から前記長手方向一端側へ向けて現像剤を搬送する内螺旋羽根と、
前記内螺旋羽根の外周部を取り囲み、前記内螺旋羽根とともに回転運動する回転筒であって、この回転筒内に現像剤を取り込むための孔が形成される取込口部が前記長手方向一端側に設けられ、この回転筒内から現像剤を吐き出すための孔が形成される吐出口部が前記長手方向一端側に設けられる回転筒と、
前記回転筒の外周部における前記長手方向一端側の部分に固定され、かつ、前記回転筒とともに回転運動することによって、前記回転筒の外側にある現像剤を、前記第1連通路へと送り出す送出部とを含み、
前記吐出口部は、前記長手方向において、前記送出部の前記長手方向における一端部から他端部までの間に設けられることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記内螺旋羽根の回転運動の方向は、前記送出部が前記第1連通路に臨む位置で鉛直方向において上方に移動する方向であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像槽は、前記第1連通路に臨む第1連通路底部であって、前記第1搬送路および前記第2搬送路から遠ざかるにつれて鉛直方向上方に延びて形成される第1連通路底部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記第1連通路底部の鉛直方向上部は、前記仮想的な円柱の軸線よりも、鉛直方向下方に設けられることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記第1現像剤搬送部は、前記回転筒の外周部における前記長手方向他端側の部分に固定され、かつ、前記回転筒とともに回転運動することによって、前記回転筒の外側にある現像剤を、前記取込口部へと案内する外螺旋羽根をさらに含み、
前記現像槽内に現像剤を供給するための供給口部であって、前記外螺旋羽根の鉛直方向上方に設けられる供給口部をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の現像装置。
【請求項6】
前記外螺旋羽根は、前記第2連通路に臨む位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記長手方向他端側において前記第1搬送路と連通する内部空間を有する補助槽をさらに有し、
前記回転筒は、前記補助槽の内部空間まで延びていることを特徴とする請求項5または6に記載の現像装置。
【請求項8】
前記外螺旋羽根は、内径が一定で、かつ、前記長手方向他端側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状に形成され、
前記補助槽は、前記外螺旋羽根の外周部に沿うように、この外周部に対して所定の間隔を空けて形成される第1周壁部を含むことを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
【請求項9】
前記第1現像剤搬送部は、前記回転筒の外側にある現像剤を前記取込口部へと案内する上流側螺旋羽根であって、前記内螺旋羽根の前記長手方向他端側に連なり、内径が一定で、かつ、前記長手方向他端側に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる形状の上流側螺旋羽根を含み、
前記補助槽は、前記上流側螺旋羽根の外周部に沿うように、この外周部に対して所定の間隔を空けて形成される第2周壁部を含むことを特徴とする請求項7または8に記載の現像装置。
【請求項10】
前記第1現像剤搬送部は、前記長手方向における両端に設けられる円柱形状の支持部材をさらに含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の現像装置。
【請求項11】
前記現像槽は、
前記第1搬送路の前記長手方向一端側の部分に臨む第1搬送路下流側底部と、
前記第1搬送路下流側底部よりも前記長手方向他端側において前記第1搬送路下流側底部に隣接する下流側障壁部であって、前記第1搬送路下流側底部よりも、鉛直方向上方に突出して形成される下流側障壁部とを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の現像装置。
【請求項12】
前記現像槽は、
前記第1搬送路の前記長手方向他端側の部分に臨む第1搬送路上流側底部と、
前記第1搬送路上流側底部よりも前記長手方向一端側において前記第1搬送路上流側底部に隣接する上流側障壁部であって、前記第1搬送路上流側底部よりも、鉛直方向上方に突出して形成される上流側障壁部とを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の現像装置。
【請求項13】
電子写真方式の画像形成装置において、
請求項1〜12のいずれか1つに記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−150367(P2012−150367A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10278(P2011−10278)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】