説明

画像形成装置および入出力制御方法

【課題】通常時は生産性を向上させるとともに、所定の入出力時条件が速度低下条件を満たす特殊時には効率的な入出力動作をする画像形成装置および入出力制御方法を得る。
【解決手段】画像形成装置100は、入力先機器および出力先機器が接続され当該機器に対して画像データを入出力する画像入出力処理実行部14と、画像データの入出力時条件に応じて、当該入出力時条件が速度低下条件を満たさないとき、画像入出力処理実行部14の行う画像データ入出力処理を通常動作にて行い、出力時条件が速度低下条件を満たすとき、画像入出力処理実行部14の行う画像データ入出力処理を通常動作より処理速度の遅い速度低下動作にて行うように切り換える実行条件判定部12とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スキャナ等の画像データ入力とプロッタ等の画像データ出力とが接続され、画像データ入力から入力した画像データを画像データ出力に出力する画像形成装置および入出力制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像データ入力から入力した画像データを画像データ出力に出力する画像形成装置においては、スキャナ等からの画像データ読み込み動作とプロッタ等への印刷動作とを平行して行うことも可能とされている。しかしながら、昨今、画像データは巨大化してきている。そのため、例えば搭載するページメモリが少ない場合等、システム構成上の制限により、例えば印刷動作にてページメモリを多く使用してしまうと、平行して稼働する読み取り動作ができなくなることがあり、生産性が低下するという問題があった。
【0003】
これに対して、従来、画像データ入出力処理の要求内容を示すパラメータに固有の画像IDを設けておき、最後に実行した画像データ入出力処理のパラメータに設定されている固有の画像IDを判定条件にして、次に実行する画像入出力データ処理を選定して、生産性の低下を抑制しようとするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−79646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、近年、上述のような画像形成装置において、スキャナやプロッタといった入出力デバイスに依存せずに共通の画像ファーマットを用いることが提案されている。この共通画像ファーマットは一般にRGB色空間を使用する。そして、RGBデータは巨大なのでメモリを大量に消費する。そのため、例えばJPEG圧縮等にてデータ圧縮の処理を行うこととなるが、画像データには種々のタイプがありタイプによって圧縮後のデータサイズがそれぞれ異なる。
【0006】
また、このような画像形成装置においては、近年、接続される入出力デバイスとして、スキャナ、プロッタの他に、プリンタ、ファクシミリ(電話回線)、Webアプリケーション、画像記憶メディア(SDカード等)、ハードディスク(HDD)に蓄積されたドキュメントボックス画像等のような種々のデバイスが複数個接続され、特に入出力デバイスの組み合わせまで考慮するとその種類は多数のものとなる。一方、自装置である画像形成装置においては、ハイエンドのものからローエンドのものまで種々の機種があり、メモリ領域の大きさ等その能力は様々である。
【0007】
このように、広く、画像データの種類、入出力先デバイス、自装置の状況といった種々の要因を含めると画像データの入出力時の条件は種々雑多なものとなる。このような状況において、上述の特許文献1に記載の固有の画像IDを判定条件にして処理を選択する方法では最適に対応することができなかった。そのため、種々雑多な入出力時条件においても、最適に対応することができるものが望まれていた。
【0008】
この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、入力先機器および出力先機器を含む画像データの入出力時条件に応じて適宜速度低下動作を行い、入出力時条件が速度低下条件を満たさない通常時は生産性を向上させるとともに、入出力時条件が速度低下条件を満たす特殊時には効率的な入出力動作をする画像形成装置および入出力制御方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる画像形成装置は、入力先機器および出力先機器に接続された画像形成装置において、前記入力先機器から入力された画像データおよび前記出力先機器に出力する画像データを一時的に記憶する記憶手段と、前記入力先機器または前記出力先機器から前記画像形成装置に対して前記画像データを入出力する画像入出力処理実行手段と、前記画像データの入出力時条件に応じて、当該入出力時条件が前記画像データの入出力時に、前記記憶手段に所定領域を確保できるか否かを判断するための条件である速度低下条件を満たさないとき、前記画像入出力処理実行手段による画像データ入出力処理を、入力時に要する入力用領域および出力時に要する出力用領域を前記記憶手段にそれぞれ確保する通常動作にて行い、前記出力時条件が前記速度低下条件を満たすとき、入力時に要する入力用領域または出力時に要する出力用領域の一部または全部を、前記記憶手段の前の処理で確保した領域を開放した後に確保する速度低下動作を行うように切り換える実行条件判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
ここで、画像データの入出力時条件とは、画像データを入出力するときの、画像データの種類、入出力先デバイス、自装置の状況、その他等であるが、このうちの少なくとも1つの条件のことを指し、また、各条件の組み合わせも含むものである。
【0011】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、入力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、出力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させることを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、出力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、入力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させることを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、入力時に所定のデータを格納する領域を前記記憶手段に確保し、入力処理終了後に前記領域を開放し、出力時に所定のデータを格納する領域を前記記憶領域に確保し、出力処理終了後に前記領域を開放して前記入力処理と前記出力処理とを交互に実行させることを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、実行要求受付順に、前記実行要求に対応する処理に要する領域を前記記憶手段に確保して実行させることを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記画像データの入力機器がスキャナであるとき、前記実行条件判定手段は、入力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、出力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記画像データの出力機器がプロッタであるとき、前記実行条件判定手段は、出力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、入力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させることを特徴とする。
【0012】
請求項8にかかる発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記速度低下条件を満たすときとは、メモリ使用量が所定値を超えると予測されるときであることを特徴とする。
請求項9にかかる発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記速度低下条件を満たすときとは、特殊モードが選択されたとき、特殊データを入力するとき、または、特殊データを出力するときのいずれか一つであることを特徴とする。
請求項10にかかる発明は、請求項9に記載の画像形成装置において、前記特殊モードが選択されたときとは、不定形用紙サイズの用紙が指定されたとき、定形用紙サイズを超える大きさの用紙が指定されたとき、画質優先モードを選択されたとき、プレビュー付きモードを選択されたとき、回転印刷モードを選択されたとき、または、画質加工を行うモードを選択されたときのいずれか一つであることを特徴とする。
【0013】
ここで、定形用紙サイズとは、長さ、幅、面積およびサイズコード等が所定のものであるものを指す。また、画質加工とは、集約、スタンプ、地紋、合成、変倍、ミラー、マスク、色変換などのことを言う。
【0014】
請求項11にかかる発明は、請求項9に記載の画像形成装置において、入力する前記特殊データが、非圧縮のRGB画像データ、または、複数の入力先から入力されるデータのいずれか一方であることを特徴とする。
請求項12にかかる発明は、請求項9に記載の画像形成装置において、出力する前記特殊データが、非圧縮のRGB画像データ、高解像度データ、複数の出力先に出力されるデータのいずれか一つであることを特徴とする。
請求項13にかかる発明は、請求項1〜12のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記速度低下条件が、記憶装置の容量により動的に変化するか、または、記憶装置の数により変化するかのいずれか一方であることを特徴とする。
請求項14にかかる発明は、請求項1〜13のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記画像データが、状況に応じてデータサイズが変動する画像フォーマットに基づくものであることを特徴とする。
請求項15にかかる発明は、請求項14に記載の画像形成装置において、前記画像フォーマットが、可変長圧縮されたものであることを特徴とする。
請求項16にかかる発明は、入力先機器および出力先機器に接続された画像形成装置で実行される入出力制御方法において、画像入出力処理実行手段によって、前記入力先機器または前記出力先機器から前記画像形成装置に対して前記画像データを入出力する画像入出力処理実行ステップと、前記画像データの入出力時条件に応じて、当該入出力時条件が前記画像データの入出力時に、前記入力先機器から入力された画像データおよび前記出力先機器に出力する画像データを一時的に記憶する記憶手段に所定領域を確保できるか否かを判断するための条件である速度低下条件を満たさないとき、前記画像入出力処理実行ステップによる画像データ入出力処理を、入力時に要する入力用領域および出力時に要する出力用領域を前記記憶手段にそれぞれ確保する通常動作にて行い、前記出力時条件が前記速度低下条件を満たすとき、入力時に要する入力用領域または出力時に要する出力用領域の一部または全部を、前記記憶手段の前の処理で確保した領域を開放した後に確保する速度低下動作を行うように切り換える実行条件判定ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1にかかる発明によれば、画像データの入出力時条件に応じて適宜速度低下動作を行うことで、入出力時条件が速度低下条件を満たさない通常時は生産性を向上させるとともに、入出力時条件が速度低下条件を満たす特殊時には効率的な入出力動作をすることができる。
請求項2にかかる発明によれば、機器構成などの制約により、受け付けた画像データ入出力要求を平行させて行うことができない場合において、入力処理を出力処理より優先させることで実行できるようにする。
請求項3にかかる発明によれば、機器構成などの制約により、受け付けた画像データ入出力要求を平行させて行うことができない場合において、出力処理を入力処理より優先させることで実行できるようにする。
請求項4にかかる発明によれば、機器構成などの制約により、受け付けた画像データ入出力要求を平行させて行うことができない場合において、入力処理と出力処理とを交互に実行させることで実行できるようにする。
請求項5にかかる発明によれば、機器構成などの制約により、受け付けた画像データ入出力要求を平行させて行うことができない場合において、実行要求受付順にて実行させることで実行できるようにする。
請求項6にかかる発明によれば、画像データ入出力要求を効率よく平行処理できない場合において、スキャナからの読み取り動作を優先させることで実行できるようにする。
請求項7にかかる発明によれば、画像データ入出力要求を効率よく平行処理できない場合において、プロッタへの印刷動作を優先させることで実行できるようにする。
請求項8にかかる発明によれば、メモリの制約上画像データ入出力要求を平行させて行うことができない場合において、メモリ使用量を制限して実行できるようにする。
請求項9にかかる発明によれば、特殊モード選択によるメモリ不足を解消することができる。また、特殊データ入出力時の動作が所定の一の動作に統一されることで使用者の使い勝手が向上する。
請求項10にかかる発明によれば、特殊モード選択時の動作が所定の一の動作に統一されることで使用者の使い勝手が向上する。
請求項11にかかる発明によれば、特殊データ入力時の動作が所定の一の動作に統一されることで使用者の使い勝手が向上する。
請求項12にかかる発明によれば、特殊データ出力時の動作が所定の一の動作に統一されて使用者の使い勝手が向上する。
請求項13にかかる発明によれば、利用者の求める仕様に対して、記憶装置の容量を変更することで対応することができる。
請求項14にかかる発明によれば、状況に応じてデータサイズが変動する画像フォーマットに基づく画像データにおいて、画像データ出力処理と平行して行う画像データ入力処理を効率よく実行することができ、生産性を向上させることができる。
請求項15にかかる発明によれば、画像データが可変長圧縮されたものであっても、画像データ出力処理と平行して行う画像データ入力処理を効率よく実行することができる。
請求項16にかかる発明によれば、画像データの入出力時条件に応じて適宜速度低下動作を行うことで、入出力時条件が速度低下条件を満たさない通常時は生産性を向上させるとともに、入出力時条件が速度低下条件を満たす特殊時には効率的な入出力動作をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明にかかる画像形成装置および入出力制御方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により発明が限定されるものではない。
【0017】
実施の形態1.
図1はこの発明にかかる画像形成装置を示すブロック図である。図1において、画像形成装置100は、コントローラボード10、このコントローラボード10に接続されたエンジンボード20、ファクシミリボード30および操作パネルボード40から構成されている。このような構成の画像形成装置100が、プリンタ50に接続されている。
【0018】
コントローラボード10上には、実行要求受付部11と、実行条件判定部12と、記憶手段管理部(メモリ管理部)13と、画像入出力処理実行部14とが設けられている。記憶手段管理部13には記憶手段(RAM:ランダムアクセスメモリ)15と画像情報入出力手段(HDD:ハードディスク)16が接続されている。画像入出力処理実行部14には画像データ圧縮伸張部17が接続されている。
【0019】
エンジンボード20上には、第1画像情報入力手段(スキャナ読取部)21および第1画像情報出力手段(プロッタ印刷部)22が設けられている。ファクシミリボード30上には、第2画像情報入力手段(ファクシミリ受信部)31および第2画像情報出力手段(ファクシミリ送信部)32が設けられている。操作パネルボード40上には、操作パネル制御部(第3画像情報出力手段)41が設けられている。プリンタ50は第4画像情報出力手段(プリンタドライバ)51およびリモート操作部52を有している。
【0020】
実行要求受付部11は、プリンタ50から発せられた例えば「コピー実行」等の画像入力実行要求を入力する。この画像入力実行要求には、画像データの種類や大きさ、出力先デバイス等の情報が含まれている。そして、これらの情報のいくつかが入出力時の条件となる。画像入出力処理実行部14は、エンジンボード20およびファクシミリボード30と接続され、これらのボードと実際に画像データの入出力を行う。実行条件判定部12は、画像データの入出力時の条件を判定して動作を決定する。入出力時の条件とは、画像データの種類、入出力先デバイス、自装置の状況、その他等である。記憶手段管理部(メモリ管理部)13は、画像データの入出力処理に際して、必要に応じて画像データを記憶手段(RAM)15に待避させる。また、画像情報入出力手段(HDD)16を画像データの入出力先として扱う場合には、画像情報入出力手段(HDD)16に対して画像データの入出力を行う。
【0021】
[基本動作]
図2は画像形成装置100の基本動作のタイミングチャートである。図2において、操作パネルボード40の操作パネル制御部41から操作入力により「コピー実行」の画像入力実行要求が発行される(ア)。操作パネル制御部41から発せられた「コピー実行」の画像入力実行要求を受け付けた実行要求受付部11は、実行条件判定部12に対して条件判定を依頼する(イ)。実行条件判定部12は、画像データの出力時の条件を判定して動作を決める。すなわち、出力時条件が速度低下条件を満たさないときには通常動作を行うようにし、一方、出力時条件が速度低下条件を満たすときには速度低下動作を行うようにする。ここで、速度低下条件とは、画像データの入出力時に、記憶手段に所定領域を確保できるか否かを判断するための条件である。画像入出力処理実行部14の行う画像情報入出力処理において、速度低下動作とは、画像データの入出力時に入力処理および出力処理で必要となるデータ領域を、入出力時に必要なデータ容量の全部または一部を確保し、入力処理または出力処理が終了してデータ領域を開放した後に、他の処理で必要なデータ領域を確保するため、結果として通常動作よりも処理速度が遅くなる。これにより、記憶手段は、より少ない記憶容量で様々な処理を行うことができる。なお、通常動作では、画像データの入出力時に入力処理および出力処理で必要となるデータ領域それぞれを記憶手段に確保する。
【0022】
次いで、通常動作が可能であると判定した実行条件判定部12は、その旨を実行要求受付部11に通知する(ウ)。実行要求受付部11は、画像入出力処理実行部14に通常動作にてスキャン読み取りおよびプロッタ印刷を行うよう通知する(エ、オ)。
【0023】
[メモリ空き容量を条件判定に用いる動作]
図3は画像形成装置100のメモリ空き容量を条件判定に用いる動作のタイミングチャートである。図3において、操作パネルボード40の操作パネル制御部41から操作入力により「コピー実行」の画像入力実行要求が発行される(ア)。操作パネル制御部41から発せられた「コピー実行」の画像入力実行要求を受け付けた実行要求受付部11は、実行条件判定部12に対して条件判定を依頼する(イ)。条件判定を依頼された実行条件判定部12は、記憶手段管理部13に問い合わせをして、メモリの空き容量を確認して動作を決定する(カ、キ)。画像メモリは、図4−1に示すように、編集処理で使用中の部分と入力処理にて使用中の部分と出力処理にて使用中の部分とがあり、残る部分が空き(未使用エリア)となっている。そして、実行条件判定部12は、未使用エリアのメモリサイズが要求された条件にて使用が予測されるメモリサイズの予測値以上である場合に通常動作を行うようにし、一方、未使用エリアのメモリサイズが要求された条件で使用されるメモリサイズの予測値未満である場合に速度低下動作を行うようにする。
【0024】
なお、使用されるメモリサイズの予測値は、非圧縮の画像サイズに基づいて行われてもよいし、圧縮データの圧縮率が最も悪い場合に基づいて行われてもよいし、また、圧縮データの圧縮率が最も悪い場合から所定割合減じた値(例えば、最も悪い場合の圧縮率の90%)に基づいて行われてもよい。
【0025】
図4−2は、RAMと、RAMに配置される画像メモリと、HDDとの関係の一例を示す説明図である。図4−2に示すように、RAM15には、画像メモリとソフトウェア作業領域(ヒープ領域)を配置する。画像メモリは、上述したとおり、編集処理で使用中エリア、入力処理で使用中エリア、出力処理で使用中エリアおよび未使用エリアがある。また、HDD16には、永続化データ記憶領域と一時データ保存領域(テンポラリ領域)とがある。永続化データ記憶領域には、蓄積文書情報、アドレス帳情報、機器設定情報、プログラム本体などのデータを格納し、一次データ保存領域には、画像メモリに格納しきれないデータを一時的に格納する。
【0026】
図4−3は、画像メモリの出力処理用メモリをHDDに退避する例を示す説明図である。画像メモリは、RAM15上に配置されるが、RAM15のデータ容量が格納される画像データに対して十分でない場合は、画像メモリの未使用エリアがなくなる状況が多発し、速度低下動作を行うこととなる。この場合、画像データの入出力処理時間が通常より長くなり、利用者の待ち時間が長くなってしまう。これを解消するためには、すぐに利用しない情報をHDD16の一時データ保存領域に退避することにより、画像メモリの未使用エリアを拡大するようにしてもよい。なお、一次退避した情報を利用する場合は、画像メモリの未使用エリアにHDD16に退避していた情報を再配置する。
【0027】
図4−3に示すように、画像メモリの出力処理用メモリに格納されている画像データをすぐに使用しない場合は、出力処理用メモリに格納されている画像データをHDD16の一次データ保存領域に一次退避する。このように、出力処理用メモリの画像データをHDD16の一次データ保存領域に一次退避することで、画像メモリの出力処理エリアが未使用エリアとなるため、画像メモリの未使用エリアを拡大することができる。なお、HDD16の一次データ保存領域に格納するデータは、出力処理用メモリに格納されているデータに限らず、すぐに利用しない場合であれば入力処理用メモリに格納されているデータでも、編集処理用メモリに格納されているデータであってもよい。また、出力処理用メモリに格納されているデータすべてを対象にする場合に限らず、出力処理用メモリに格納されているデータの一部、例えば1枚または複数枚の画像データごとに一次データ保存領域に格納するようにしてもよい。
【0028】
図3に戻り、通常動作が可能であると判定した実行条件判定部12は、その旨を実行要求受付部11に通知する(ウ)。実行要求受付部11は、画像入出力処理実行部14に通常動作にてスキャン読み取りおよびプロッタ印刷を行うよう通知する(エ、オ)。画像入出力処理実行部14は、読み取り用メモリを確保した後(ク)、スキャナ読取部21に対して、読み取り実行を指令する(ケ)。また、印刷用メモリを確保した後(コ)、プロッタ印刷部に対して、印刷実行を指令する(サ)。なお、読み取り用として確保されたメモリは、読み取り終了の後、開放される(シ、ス)。また、印刷用として確保されたメモリは、印刷終了の後、開放される(セ、ソ)。
【0029】
[入力優先動作]
図5は画像形成装置100の入力処理(読み取り処理)を出力処理(印刷処理)より優先させる動作のタイミングチャートである。図5において、図中(ア)〜(キ)は、図3に示すものと同様である。通常動作が不可能であると判定した実行条件判定部12は、その旨を実行要求受付部11に通知する(ウ)。実行要求受付部11は、まず画像入出力処理実行部14に通常動作にてスキャン読み取りを行うよう通知する(エ)。画像入出力処理実行部14は、読み取り用メモリを確保した後(ク)、スキャナ読取部21に対して、読み取り実行を指令する(ケ)。そして、スキャナ読取部21により読み取りが終わり、読み取り終了が通知されて(シ)、画像入出力処理実行部14により読み取り用として確保されたメモリが開放された後(ス)、画像入出力処理実行部14から実行要求受付部11に読み取り終了が通知されるので(タ)、実行要求受付部11は、この通知を待って画像入出力処理実行部14にプロッタ印刷を行うよう通知する(オ)。そして、印刷用メモリが確保され(コ)、プロッタ印刷部22に対して印刷実行が指令される(サ)。印刷用として確保されたメモリは、印刷終了の後(セ)開放される(ソ)。そして、実行要求受付部11に向けて印刷終了が通知される(チ)。以上のように、入力処理を出力処理より優先させる動作においては、空きメモリが不足して通常動作が不可能な場合に、読み取り処理が印刷処理より優先して行われる。
【0030】
[出力優先動作]
図6は画像形成装置100の出力処理(印刷処理)を入力処理(読み取り処理)より優先させる動作のタイミングチャートである。図6は以下の動作を示している。すなわち、プリンタドライバ51から実行要求受付部11に「プリンタ実行(2枚)」の画像入力実行要求が発行されて(ツ)、プロッタ印刷部22により1枚目の印刷処理が行われているときに(テ〜ホ)、操作パネル制御部41から「コピー実行」の画像入力実行要求が発行された場合の動作を示している。「コピー実行」を受け付けた(ア)実行要求受付部11は、実行条件判定部12に対して条件判定を依頼する(イ)。条件判定を依頼された実行条件判定部12は、記憶手段管理部13に問い合わせをして、メモリの空き容量を確認する(カ、キ)。その結果、通常動作が不可能であると判定した実行条件判定部12は、その旨を実行要求受付部11に通知する(ウ)。実行要求受付部11は、印刷処理が優先なので印刷処理が完了するまで読み取り処理を保留する。
【0031】
1枚目の印刷処理が終わって(マ)、画像入出力処理実行部14から印刷終了(1枚目)が通知されると(ム)、実行要求受付部11は、画像入出力処理実行部14に、引き続き印刷実行(2枚目:最終)の通知を行う(メ)。これにより印刷動作が行われ(モ〜ヨ)、2枚目の印刷処理が終わって画像入出力処理実行部14から印刷終了(2枚目:最終)が通知されると(ラ)、実行要求受付部11は、この通知を待って画像入出力処理実行部14にスキャン読み取り(エ)とプロッタ印刷(オ)とを行うよう同時に実行要求を通知する。その後の動作は図3に示したものと同様である。印刷処理優先の場合には、基本的に印刷の実行要求は即座に通知される。しかしながら本例のように「コピー実行」の場合にはスキャナ読み取り動作が完了しないと印刷を実行できない。そのため、印刷処理優先であってもスキャン読み取りとプロッタ印刷とが同時に通知される。
【0032】
[入出力交互動作]
図7は画像形成装置100の入力処理(読み取り処理)と出力処理(印刷処理)とを交互に行わせる動作のタイミングチャートである。図7において、図中(ア)〜(キ)は、図3に示すものと同様である。通常動作が不可能であると判定した実行条件判定部12は、その旨を実行要求受付部11に通知する(ウ)。実行要求受付部11は、まず画像入出力処理実行部14にスキャン読み取り(1枚目)を行うよう通知する(エ)。そして、スキャナ読取部21により読み取り動作が行われ、メモリが開放されて画像入出力処理実行部14から実行要求受付部11に読み取り終了(1枚目)が通知されると(タ)、実行要求受付部11は、この通知を待って画像入出力処理実行部14にプロッタ印刷(1枚目)を行うよう通知する(オ)。さらに実行要求受付部11は、印刷終了(1枚目)の通知を受け取ると(チ)、この通知を待って画像入出力処理実行部14にスキャン読み取り(2枚目)を行うよう通知する(エ2)。以降、最終の用紙のスキャン読み取りおよび印刷が終わるまで読み取り処理と印刷処理とが交互に実行される(ク2〜チ2)。
【0033】
なお、本実施の形態において、速度低下処理は上述した優先処理動作に加えて、画像データの大きさによって処理を切り替えるようにしてもよい。以下にその手順を説明する。
[第1の手順]
(1)スキャナ読取部21により読み取り動作が行われる。
(2)画像データサイズが所定のサイズ以下だった場合は、HDD16への待避を行わずにそのまま印刷を実行する。
(3)さらに、出力データサイズが所定値以下だった場合は、印刷実行中に次の画像データをスキャナから読み込む。
【0034】
[第2の手順]
(1)スキャナ読取部21により読み取り動作が行われる。
(2)画像データサイズが所定のサイズ以上だった場合は、HDD16への待避を行なってから印刷を実行する。
(3)さらに、出力データサイズが所定値以下だった場合は、印刷実行中に次の画像データをスキャナから読み込む。
【0035】
[第3の手順]
(1)スキャナ読取部21により読み取り動作が行われる。
(2)画像データサイズが所定のサイズ以下だった場合は、HDD16への待避を行わずにそのまま印刷を実行する。
(3)さらに、出力データサイズが所定値以上だった場合は、印刷実行完了後に次の画像データをスキャナから読み込む。
【0036】
[第4の手順]
(1)スキャナ読取部21により読み取り動作が行われる。
(2)画像データサイズが所定のサイズ以上だった場合は、HDD16への待避を行なってから印刷を実行する。
(3)さらに、出力データサイズが所定値以上だった場合は、印刷実行完了後に次の画像データをスキャナから読み込む。
【0037】
なお、本実施の形態においては、画像データの入力先としてスキャナ、出力先としてプロッタを例に挙げているが、入力先としては、スキャナの他にプリンタ、ファクシミリ(電話回線)、Webアプリケーション、画像記憶メディア(SDカード等)、HDDに蓄積されたドキュメントボックス画像等でもよいし、出力先としては、プロッタの他に、電子メール(ネットワーク)、ファクシミリ(電話回線)、Webアプリケーション、画像記憶メディア(SDカード等)、HDDに蓄積されたドキュメントボックス画像等でもよい。
【0038】
また、上記のような入出力機器が複数接続された画像形成装置100においては、上記のような入力優先動作、出力優先動作に加えて、プロッタへの出力動作を特別他の入出力動作より優先して実施したり、スキャナからの入力動作を特別他の入出力動作より優先して実施したり、ファクシミリへの出力処理を優先的に実施したり、プリンタからの入力処理を優先的に実施したりしてもよい。さらにまた、入力先がスキャナで出力先がプロッタの組合せを優先したり、入力先がプリンタで出力先がプロッタの組合せを優先したりしてもよい。
【0039】
さらにまた、上記入力先機器および出力先機器を含む画像情報の入出力時条件に限らず以下の条件の場合にも速度低下動作を選択するようにしてもよい。
【0040】
(A)特殊モード
・不定形サイズの入力が指定されたとき
画像サイズが不明なので使用するメモリが不明なので、メモリ不足になる可能性がありと判断して処理速度を低下させる。
・所定値以上の用紙サイズ(長さ、幅、面積、サイズコード)が指定されたとき
サイズに関わる条件が指定されたときには、使用する画像メモリサイズの最大値が計算できる。サイズを計算した結果、メモリ空き容量が不足すると判断できた場合には、速度を低下させる。
・一般的に最も使われるサイズ(日本ではA4サイズ、米国ではレターサイズ)を超えたサイズが指定されたとき
メモリ不足が発生する可能性があり、速度を低下させる。
・画像形成装置100で一般的に指定可能な最大定型サイズ(A3サイズ、ダブルレターサイズ、A3ノビサイズ)を超えるサイズが指定されたとき
メモリ不足が発生する可能性があり、速度を低下させる。
・画像優先モードが指定されたとき
画質を高める画像優先モードでは、解像度を上げるために画像サイズが大きくなるので、メモリ不足が発生する可能性があり、速度を低下させる。
・プレビューしながら入力するとき
プレビューしながら入力するときには、入力画像以外に、プレビュー用の画像を作成するのにメモリを使うため、メモリ不足が発生する可能性があり、速度を低下させる。
・画像の入力方向と印刷時の転写紙向きが異なるとき(回転印刷を実行する時)
回転処理を行うために通常以上のメモリが必要となるため、速度を低下させる。
・画像加工(集約、スタンプ、地紋、合成、変倍、ミラー、マスク、色変換、など)を行うモードのとき
画像処理を実行するために編集用のメモリが必要になるので速度を低下させる。
【0041】
(B)特殊データ入力時
・非圧縮のRGB画像データが入力されたとき
非圧縮のRGB画像データはCMYK画像に比べて画像サイズが大きいので速度を低下させる。本発明では、汎用的なRGB形式の画像データを扱うが、データサイズが大きいため、通常はJPEG等の符号化方式を用いて圧縮を行い、データサイズを小さくして使用するメモリを抑える。但し、条件によって圧縮できない場合があり、このときの非圧縮のRGB画像データを特殊データという。
・スキャナとHDD、ファクシミリとPCなど、複数の入力元から入力されたデータを合成して入力データとする場合。
【0042】
(C)特殊データ出力時
・非圧縮のRGB画像データを出力するとき
非圧縮のRGB画像データはCMYK画像に比べて画像サイズが大きいので速度を低下させる。
・ブロッタとHDD、ファクシミリとPCなど、複数の出力先に対して出力を行う場合。
【0043】
また、メモリの空き容量が多いほど、速度低下動作にする必要がなくなる。そのため、装置に搭載されたHDDの容量および数、RAMの容量に応じて通常動作とするか速度低下動作とするかを選択するようにしてもよい。さらには、上述した多数の入出力時条件を複数個適宜組み合わせて用いてもよい。
【0044】
また、画像データは、状況に応じてデータサイズが変動する画像フォーマットに基づくものである。さらに、画像フォーマットは、可変長圧縮されたものである。
【産業上の利用可能性】
【0045】
この発明は、デジタル複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、ネットワークファイルサーバ等の画像入出力機器、およびこれらのうちの複数の機能を持つデジタル複合機に適用されて好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明にかかる画像形成装置を示すブロック図である。
【図2】画像形成装置の基本動作のタイミングチャートである。
【図3】画像形成装置のメモリ空き容量を条件判定に用いる動作のタイミングチャートである。
【図4−1】画像メモリのメモリマップである。
【図4−2】RAMと、RAMに配置される画像メモリと、HDDとの関係の一例を示す説明図である。
【図4−3】画像メモリの出力処理用メモリをHDDに退避する例を示す説明図である。
【図5】画像形成装置の入力処理(読み取り処理)を出力処理(印刷処理)より優先させる動作のタイミングチャートである。
【図6】画像形成装置の出力処理(印刷処理)を入力処理(読み取り処理)より優先させる動作のタイミングチャートである。
【図7】画像形成装置の入力処理(読み取り処理)と出力処理(印刷処理)とを交互に行わせる動作のタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0047】
10 コントローラボード
11 実行要求受付部
12 実行条件判定部
13 記憶手段管理部(メモリ管理部)
14 画像入出力処理実行部
15 記憶手段(RAM)
16 画像情報入出力手段(HDD)
17 画像データ圧縮伸張部
20 エンジンボード
21 第1画像情報入力手段(スキャナ読取部)
22 第2画像情報出力手段(プロッタ印刷部)
30 ファクシミリボード
31 第2画像情報入力手段(ファクシミリ受信部)
32 第2画像情報出力手段(ファクシミリ送信部)
40 操作パネルボード
41 操作パネル制御部(第3画像情報出力手段)
50 プリンタ
51 第4画像情報出力手段(プリンタドライバ)
52 リモート操作部
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力先機器および出力先機器に接続された画像形成装置において、
前記入力先機器から入力された画像データおよび前記出力先機器に出力する画像データを一時的に記憶する記憶手段と、
前記入力先機器または前記出力先機器から前記画像形成装置に対して前記画像データを入出力する画像入出力処理実行手段と、
前記画像データの入出力時条件に応じて、当該入出力時条件が前記画像データの入出力時に、前記記憶手段に所定領域を確保できるか否かを判断するための条件である速度低下条件を満たさないとき、前記画像入出力処理実行手段による画像データ入出力処理を、入力時に要する入力用領域および出力時に要する出力用領域を前記記憶手段にそれぞれ確保する通常動作にて行い、前記出力時条件が前記速度低下条件を満たすとき、入力時に要する入力用領域または出力時に要する出力用領域の一部または全部を、前記記憶手段の前の処理で確保した領域を開放した後に確保する速度低下動作を行うように切り換える実行条件判定手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、入力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、出力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、出力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、入力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、入力時に所定のデータを格納する領域を前記記憶手段に確保し、入力処理終了後に前記領域を開放し、出力時に所定のデータを格納する領域を前記記憶領域に確保し、出力処理終了後に前記領域を開放して前記入力処理と前記出力処理とを交互に実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記実行条件判定手段は、画像情報入出力処理を速度低下動作にて行う際、実行要求受付順に、前記実行要求に対応する処理に要する領域を前記記憶手段に確保して実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像データの入力機器がスキャナであるとき、前記実行条件判定手段は、入力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、出力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像データの出力機器がプロッタであるとき、前記実行条件判定手段は、出力時に要する領域を前記記憶手段に確保することを、入力時に要する領域を前記記憶領域に確保することより優先させて実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記速度低下条件を満たすときとは、メモリ使用量が所定値を超えると予測されるときである
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記速度低下条件を満たすときとは、特殊モードが選択されたとき、特殊データを入力するとき、または、特殊データを出力するときのいずれか一つである
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記特殊モードが選択されたときとは、不定形用紙サイズの用紙が指定されたとき、定形用紙サイズを超える大きさの用紙が指定されたとき、画質優先モードを選択されたとき、プレビュー付きモードを選択されたとき、回転印刷モードを選択されたとき、または、画質加工を行うモードを選択されたときのいずれか一つである
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
入力する前記特殊データが、非圧縮のRGB画像データ、または、複数の入力先から入力されるデータのいずれか一方である
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項12】
出力する前記特殊データが、非圧縮のRGB画像データ、高解像度データ、複数の出力先に出力されるデータのいずれか一つである
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記速度低下条件が、記憶装置の容量により動的に変化するか、または、記憶装置の数により変化するかのいずれか一方である
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記画像データが、状況に応じてデータサイズが変動する画像フォーマットに基づくものである
ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記画像フォーマットが、可変長圧縮されたものである
ことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
入力先機器および出力先機器に接続された画像形成装置で実行される入出力制御方法において、
画像入出力処理実行手段によって、前記入力先機器または前記出力先機器から前記画像形成装置に対して前記画像データを入出力する画像入出力処理実行ステップと、
前記画像データの入出力時条件に応じて、当該入出力時条件が前記画像データの入出力時に、前記入力先機器から入力された画像データおよび前記出力先機器に出力する画像データを一時的に記憶する記憶手段に所定領域を確保できるか否かを判断するための条件である速度低下条件を満たさないとき、前記画像入出力処理実行ステップによる画像データ入出力処理を、入力時に要する入力用領域および出力時に要する出力用領域を前記記憶手段にそれぞれ確保する通常動作にて行い、前記出力時条件が前記速度低下条件を満たすとき、入力時に要する入力用領域または出力時に要する出力用領域の一部または全部を、前記記憶手段の前の処理で確保した領域を開放した後に確保する速度低下動作を行うように切り換える実行条件判定ステップと、
を有することを特徴とする入出力制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−92550(P2008−92550A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−174989(P2007−174989)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】