説明

画像形成装置

【課題】熱可逆性記録媒体に印字できるようにし、熱可逆性記録媒体の繰り返し使用を簡素な給紙機構で実現できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】サーマルヘッドを有する画像形成装置において、熱反応により、印字したり、印字内容を消去したりできるシート状の熱可逆性記録媒体111を積載し、1枚ずつサーマルヘッド31へ分離給送する第1の熱可逆性記録媒体給紙手段2と、サーマルヘッド31にて印字済みの熱可逆性記録媒体111aを積載し1枚ずつ分離給送する第2の熱可逆性記録媒体給紙手段5と、これにて給送されてきた熱可逆性記録媒体111aの印字内容を熱反応により消去する消去手段6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、普通紙と熱可逆性記録媒体(TCフィルム、CTCフィルム)とを使用可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、熱可逆性記録媒体が使用可能な画像形成装置としては、たとえば特許文献1のように熱可逆性記録媒体専用機としてファクシミリに応用したものや、特許文献2のように、熱可逆性記録媒体をエンドレス状に構成して、ファクシミリの表示手段として応用したものなどがあるが、熱可逆性記録媒体と普通紙のどちらかを切り替えて選択可能に画像を形成するものではなかった。
【0003】
特許文献3は、PPCの電子写真プロセスを使用して印字させる発明で、熱可逆性記録媒体と普通紙のどちらでも使用可能であるが、機械の構成が大がかりとなり、コストの安いものは供給できなかった。
【0004】
また、従来技術では、印字済みの熱可逆性記録媒体の積載量を検知して、自動的に消去するという構成のものはないため、その都度消去したり、消去していない媒体がたまっていても、印字しようとするまで気付かない等の問題があった。
【0005】
一般に、シート状の熱可逆性記録媒体は、熱反応により印字したり、印字内容を消去したりするので、紫外線があたると、短時間に色が変色してしまうが、従来技術では、熱可逆性記録媒体が露出した状態で保管された場合、変色してしまう可能性があった。また、機械内部に保管する場合は、残量を表示させる手段を必要とした。
【0006】
【特許文献1】特開平5−30277号公報
【特許文献2】特開平5−30274号公報
【特許文献3】特開平6−130859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明の第1の目的は、普通紙と熱可逆性記録媒体とを切り替えて印字できるようにするとともに、試し刷りには熱可逆性記録媒体を繰り返し何度も使用できるようにして、紙資源を節約できる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
第2の目的は、熱可逆性記録媒体の繰り返し使用を簡素な給紙機構で実現できる画像形成装置を提供することにある。
【0009】
第3の目的は、印字済みの熱可逆性記録媒体の再利用を効率よく行える画像形成装置を提供することにある。
【0010】
第4の目的は、紫外線による熱可逆性記録媒体の変色を防止できる画像形成装置を提供することにある。
【0011】
第5の目的は、印字を制御するパソコンなどから印字設定を行うことで、従来の試し刷り機能のないプリンタと同じ感覚で違和感なく使用できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記第1の目的を達成するため、この発明は、サーマルヘッド31と、普通紙110に印字するためのインクリボン38と、印字したシートを排出し積載する排紙部4とを有する画像形成装置において、普通紙110を積載し、1枚ずつサーマルヘッド31へ分離給送する第1の給紙手段1と、熱反応により、印字したり、印字内容を消去できるシート状の熱可逆性記録媒体111を積載し、1枚ずつサーマルヘッド31へ分離給送する第2の給紙手段2とを選択可能としたこと、サーマルヘッド31にて印字済みの熱可逆性記録媒体111aを積載し1枚ずつ分離給送する第3の給紙手段5と、これにして給送されてきた熱可逆性記録媒体111aの印字内容を熱反応により消去して第2の給紙手段2へ自動的に供給する消去手段6とを備えたことを特徴とする。
【0013】
この画像形成装置は、普通紙110に印字する際は、インクリボン38を使用し、シート状の熱可逆性記録媒体111に印字する際はインクリボン38を使用しないように選択制御可能とするとよい。
【0014】
また、第2の目的を達成するため、第2の給紙手段2は、熱可逆性記録媒体111をサーマルヘッド31へ給紙できる位置と、消去手段6からの熱可逆性記録媒体111を積載できる位置とに移動可能とするとよい。
【0015】
第3の目的を達成するため、第2の給紙手段2に、シート状の熱可逆性記録媒体111の積載残量を検知する残量検知手段26を設け、また第3の給紙手段5に、印字済みの熱可逆性記録媒体111aの有無を検知する有無検知手段55を設ける。そして、残量検知手段26の検知による積載残量がある一定レベル以下になり、かつ有無検知手段55が印字済みの熱可逆性記録媒体111aが有ることを検知しているとき、印字済みの熱可逆性記録媒体111aを第3の給紙手段5により消去手段6へ自動的に給送するとよい。
【0016】
第4の目的を達成するため、紫外線をカットする透明なエンクロージャ27・51にて第2の給紙手段2および第3の給紙手段5を被うとよい。
【0017】
第5の目的を達成するため、印字制御手段により、試し印刷か本印刷を選択することができるようにするとよい。
【0018】
この発明の実施形態を説明するに先立ち、まず、ロイコ染料と顕色剤の熱反応を利用した熱可逆性記録媒体への書き込みおよび消去の仕組みについてCTCフィルムを例にとって簡単に説明する。
【0019】
図1は、CTCフィルムの拡大断面図である。この全体のCTCフィルムの厚さは、0.1mm〜0.2mm程度である。上から保護層101、中間層102、記録層103、基材104(PET等)の順に構成されている。まず、温度を約170℃以上にすると、記録層103の中のロイコ染料と顕色剤が反応して発色する。次に、温度を120〜150℃にすると、今度はロイコ染料と顕色剤の結合が遊離して、半透明の白濁状態になる。
【0020】
したがって、基材104に白い材料を使用すると、発色した部分を消去することができる。さらに、再び温度を約170℃以上にすると、記録層103の中のロイコ染料と顕色剤が反応して発色する。このような仕組みを利用して、たとえばこのフィルムをシート状にカットして、ある速度で搬送しながらサーマルヘッドで加熱して記録し、次にそれより少し低い温度で均一に加熱することで、印字した内容を消去するという使い方をすれば、繰返し使用可能な熱可逆性記録媒体として使用することができる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1および2に係る発明によれば、熱可逆性記録媒体と普通紙のどちらかを切り替えて選択可能に画像を形成することができるので、試し刷りには熱可逆性記録媒体を使用して繰返し何度も使用することができ、紙資源を節約して環境を保護することができる。また、1台の機械で本刷りもすることができる。さらに、電子写真プロセスを使用せず、簡単な構成なので、コストの安い機械を供給することができる。
【0022】
請求項3に係る発明によれば、熱可逆性記録媒体を給紙する給紙手段が、熱可逆性記録媒体をサーマルヘッドへ給紙できる位置と、消去手段からの熱可逆性記録媒体を積載できる位置とに移動可能であるので、熱可逆性記録媒体の繰り返し使用を簡素な給紙機構で実現できる。
【0023】
請求項4および5に係る発明によれば、熱可逆性記録媒体の残積載量を検知して自動的に消去するため、常に消去された媒体が給紙トレイに供給される。また、印字する都度消去する必要がなくサイクルタイムが短くて済む。未消去の媒体がたまっていても印字しようとするまで気付かない等の不具合がない。一度にまとめて消去するのでエネルギーの効率がよい。
【0024】
請求項6に係る発明によれば、シート状の熱可逆性記録媒体(TCフィルム、CTCフィルム)が紫外線があたり短時間に色が変色してしまうという不具合がない。
【0025】
請求項7に係る発明によれば、印字を制御するパソコンなどから印字設定を行うことで、従来の試し刷り機能のないプリンタと同じ感覚で違和感なく使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、この発明の実施の形態を図面にしたがって詳細に説明する。
【0027】
図2に、この発明による画像形成装置(プリンタ)の概要構成を示す。この画像形成装置は、普通紙110を積載して供給する第1の給紙手段1と、この第1の給紙手段1の下側に配置され、図1に示すようなフィルムをシート状にカットした熱可逆性記録媒体111を積載して供給する第2の給紙手段2と、普通紙110または熱可逆性記録媒体111に印字する印字部3と、印字部3から排出された印字済みの排紙112(普通紙110または熱可逆性記録媒体111)を積載する排紙部4と、この排紙部4の下側に配置され、印字済み熱可逆性記録媒体111aを積載して供給する第3の給紙手段5と、印字部3の下側に配置され、供給された印字済み熱可逆性記録媒体111aの印字内容を消去して第2の給紙手段2へ戻す消去手段6等から構成されている。
【0028】
第1の給紙手段1は、普通紙110を積載する給紙トレイ11と、給紙ローラ12と、給紙トレイ11を持ち上げて普通紙110を給紙ローラ12に押し付けるスプリング13と、普通紙110を1枚ずつ印字部3へ分離給送する一対の分離ローラ14a・14b等から構成されている。
【0029】
第2の給紙手段2は、昇降可能なベース部材21と、熱可逆性記録媒体111を積載して該ベース部材21とともに昇降させるためその上にスプリング22を介して搭載された給紙トレイ23と、給紙ローラ24と、熱可逆性記録媒体111を1枚ずつ印字部3へ分離給送する一対の分離ローラ25a・25bと、給紙トレイ23上の熱可逆性記録媒体111の積載残量を検知する残量検知センサ26等から構成されている。
【0030】
この第2の給紙手段2の全体は、紫外線をカットする透明な部材、または透明な部材に紫外線をカットするコーティングを施したエンクロージャ27で被われている。
【0031】
印字部3は、サーマルヘッド31と、これを搭載してレール32に沿って走行するキャリア33と、プラテン34と、第1の給紙手段1からの普通紙110をサーマルヘッド31とプラテン34との間に搬送する第1給紙経路35と、第2の給紙手段2からの熱可逆性記録媒体111をサーマルヘッド31とプラテン34との間に搬送する第2給紙経路36と、印字後の普通紙110または熱可逆性記録媒体111を排紙部4へ搬送する排紙経路37等から構成されている。
【0032】
印字部3は、複数のインクリボン38を使用可能になっており、普通紙110に印字する際はインクリボン38を使用し、熱可逆性記録媒体111に印字する際はインクリボン38を使用しないように、外部の印字制御手段(パソコン等)により選択制御可能となっている。
【0033】
排紙部4の排紙トレイ41は、第3の給紙手段5を被うエンクロージャ51の蓋を兼用している。
【0034】
第3の給紙手段5は、印字済み熱可逆性記録媒体111aを積載する給紙トレイ52と、給紙ローラ53と、給紙トレイ52を持ち上げて印字済み熱可逆性記録媒体111aを給紙ローラ53に押し付けるスプリング54と、給紙トレイ52上の印字済み熱可逆性記録媒体111aの有無を検知する有無検知手段55と、印字済み熱可逆性記録媒体111aを1枚ずつ消去手段6へ分離給送する一対の分離ローラ56a・56b等から構成されている。
【0035】
この第3の給紙手段5の全体を被うエンクロージャ51も、紫外線をカットする透明な部材、または透明な部材に紫外線をカットするコーティングを施したものである。
【0036】
消去手段6は、たとえば150℃程度に加熱される加熱ローラ61と、これに圧接する硬度の低い柔らかい圧接ローラ62と、一対の中継ローラ63a・63b等により構成されている。
【0037】
次に、動作について説明すると、まず通常の印字の場合は、給紙トレイ11上に積載された普通紙110が給紙ローラ12により給紙され、分離ローラ対14a・14bにより1枚ずつ給紙される。この際、第1給紙経路35を経て印字部3のサーマルヘッド31まで搬送され、図3のようにプラテン34との間にインクリボン38を介在させてサーマルヘッド31により印字を行う。
【0038】
インクリボン38は、複数のカートリッジが装置内に保持されていて、カラー印字の場合は、シアン、イエロー、マゼンダ、ブラック等の異なった色のカートリッジで順番に1面印字してはスイッチバックし、インクリボン38を交換して、次の色を印字するという動作を4回繰り返す。印字された普通紙110は、排紙経路37を通って排紙部4へ排出され、排紙トレイ41上に積載される。
【0039】
次に、熱可逆性記録媒体111への印字(試し刷りモード)につき説明する。
第2の給紙手段2の給紙トレイ23上に積載されたシート状の熱可逆性記録媒体111が給紙ローラ24により給紙され、分離ローラ対25a・25bにより1枚ずつ給紙される・この際、第2給紙経路36を経て印字部3のサーマルヘッド31まで搬送され、サーマルヘッド31により直接印字を行う。この場合、インクリボン38は使用されず、全部所定の位置に保持された状態になっている。印字された熱可逆性記録媒体111aは、排紙経路37を通って排紙部4へ排出される。
【0040】
通常の印字で普通紙110に印字するか、それとも熱可逆性記録媒体111へ印字(試し刷りモード)するかは、当画像形成装置(プリンタ)が接続されているパソコン等にインストールされた、プリンタ制御プログラムにより、印字する際にパソコン等の画面から選択して指示することができる。
【0041】
次に、印字された熱可逆性記録媒体111aの消去について説明する。
印字済み熱可逆性記録媒体111aは、第3の給紙手段5の給紙トレイ52上に積載される。図示していないスイッチ等の押下により、消去の指示が与えられると、給紙ローラ53により給紙され、分離ローラ対56a・56bにより1枚ずつ消去手段6の加熱ローラ61と圧接ローラ62の間へ給紙される。
【0042】
加熱ローラ61と圧接ローラ62のニップに印字済み熱可逆性記録媒体111aが通過すると、前述した熱化学反応により印字内容が消去される。消去された熱可逆性記録媒体111は再印字可能であり、破線で示すように最下部まで下降した位置にある第2の給紙手段2の給紙トレイ23の上に積載され、再使用される。
【0043】
再度、熱可逆性記録媒体111への印字(試し刷りモード)が行われる際は、第2の給紙手段2のベース部材21が実線で示す位置へ上昇して印字部3への給紙動作が行われる。
【0044】
なお、スイッチ等の押下により、消去の指示が与えられる場合について説明したが、第2の給紙手段2に配置された残量検知センサ26により熱可逆性記録媒体111の残量が一定レベルよりも少なくなったことを検知した場合に、第3の給紙手段3に配置された有無検知センサ55で未消去の熱可逆性記録媒体111aが給紙トレイ52上にあることを確認して、自動的に消去動作を行わせてもよい。
【0045】
熱可逆性記録媒体を収納する第2の給紙手段2および第3の給紙手段5のエンクロージャ27および51は、紫外線をカットする透明な部材、または透明な部材に紫外線をカットするコーティングを施してあるので、熱可逆性記録媒体が紫外線で変色することを防止することができ、また残量を一目で確認することができる。
【0046】
次に、消去手段6について図4および図5によりさらに詳しく説明する。
消去手段6は、消去用の加熱手段である加熱ローラ61、この加熱ローラ61への圧接手段である圧接ローラ62、加熱ローラ61の駆動手段64、加熱ローラ61への電圧印加手段65、加熱ローラ61の温度を検出する温度検出手段66、温度を制御する温度制御手段67等から構成されている。
【0047】
圧接ローラ62は、硬度が低く耐熱性の高いゴムローラで、たとえばシリコンゴムなどが使用される。この圧接ローラ62の軸の両側は、図5に示すように軸受68を介して、バネ等の弾性体69で付勢され、圧接ローラ62は、加熱ローラ61に対して圧接されており、加熱ローラ61が回転すると圧接ローラ62は連れ回りし、ニップの間を熱可逆性記録媒体111aが一定の搬送速度で送られる。この間に、加熱ローラ61により熱可逆性記録媒体111aが加熱されてロイコ染料と顕色剤の結合が遊離して、半透明の状態になるため、熱可逆性記録媒体111aに記録された内容は消去される。
【0048】
加熱ローラ61へは、駆動手段64により搬送力が与えられる。駆動手段64はモータ等で構成され、その回転は、図示例のようにギヤ70・71、またはタイミングベルトやプーリ等の一般的な伝達部品を介して加熱ローラ61に伝達される。
【0049】
温度検出手段66は、ここではサーミスタを使用している。この温度検出手段66は、加熱ローラ61に圧接されていて、温度の変化を抵抗値として出力し、その値を測定しながら、一定の温度になるように温度制御手段67により電圧印加手段65の出力を制御している。
【0050】
加熱ローラ61は、たとえば図5に示すように、中空の金属ローラで、表面にテフロン(登録商標)コート等の耐熱性、摺動性のよいコーティングが施されている。中空の金属ローラの内部には、発熱体72が両端を保持されて取付けられている。発熱体72は、ここではハロゲンランプであるが、同様の効果をもたらすものであれば、その他のヒータでも差し支えない。金属ローラの両端は、軸受73により保持されており、金属ローラに固定されたギヤ71、およびこれと噛み合うギヤ70、その他の駆動系部品を介して駆動手段(モータ)64の回転が伝達される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】熱可逆性記録媒体の概要組成図である。
【図2】この発明による画像形成装置の一例の全体の概要構成図である。
【図3】サーマルヘッドで普通紙へ印字する場合の模式図である。
【図4】消去手段の模式図である。
【図5】同上の概要構成図である。
【符号の説明】
【0052】
1 第1の給紙手段
11 給紙トレイ
12 給紙ローラ
13 スプリング
14a・14b 分離ローラ
2 第2の給紙手段
21 ベース部材
22 スプリング
23 給紙トレイ
24 給紙ローラ
25a・25b 分離ローラ
26 残量検知センサ
27 エンクロージャ
3 印字部
31 サーマルヘッド
32 レール
33 キャリア
34 プラテン
35 第1給紙経路
36 第2給紙経路
37 排紙経路
38 インクリボン
4 排紙部
41 排紙トレイ
5 第3の給紙手段
51 エンクロージャ
52 給紙トレイ
53 給紙ローラ
54 スプリング
55 有無検知センサ
56a・56b 分離ローラ
6 消去手段
61 加熱ローラ
62 圧接ローラ
63a・63b 中継ローラ
64 駆動手段
65 電圧印加手段
66 温度検出手段
67 温度制御手段
68 軸受
69 弾性体
70・71 ギヤ
72 発熱体
73 軸受
110 普通紙
111 熱可逆性記録媒体
111a 印字済み熱可逆性記録媒体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーマルヘッドと、普通紙に印字するためのインクリボンと、印字したシートを排出し積載する排紙部とを有する画像形成装置において、
普通紙を積載し、1枚ずつ前記サーマルヘッドへ分離給送する第1の給紙手段と、熱反応により、印字したり、印字内容を消去できるシート状の熱可逆性記録媒体を積載し、1枚ずつ前記サーマルヘッドへ分離給送する第2の給紙手段とを選択可能としたこと、
前記サーマルヘッドにて印字済みの前記熱可逆性記録媒体を積載し1枚ずつ分離給送する第3の給紙手段と、これにして給送されてきた前記熱可逆性記録媒体の印字内容を熱反応により消去して前記第2の給紙手段へ自動的に供給する消去手段とを備えたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
普通紙に印字する際は、前記インクリボンを使用し、前記熱可逆性記録媒体に印字する際は前記インクリボンを使用しないように選択制御可能としたことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の給紙手段は、前記熱可逆性記録媒体を前記サーマルヘッドへ給紙できる位置と、前記消去手段からの前記熱可逆性記録媒体を積載できる位置とに移動可能となっていることを特徴とする、請求項1、または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の給紙手段に、前記熱可逆性記録媒体の積載残量を検知する残量検知手段を設け、また前記第3の給紙手段に、印字済みの前記熱可逆性記録媒体の有無を検知する有無検知手段を設けたことを特徴とする、請求項1、2、または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記残量検知手段の検知による積載残量がある一定レベル以下になり、かつ前記有無検知手段が印字済みの前記熱可逆性記録媒体が有ることを検知しているとき、印字済みの前記熱可逆性記録媒体を前記第3の給紙手段により前記消去手段へ自動的に給送することを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2の給紙手段および前記第3の給紙手段が、紫外線をカットする透明なエンクロージャで被われていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
印字制御手段により、試し印刷か本印刷を選択することができることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、または6に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−125887(P2007−125887A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−284019(P2006−284019)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【分割の表示】特願平11−35966の分割
【原出願日】平成11年2月15日(1999.2.15)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】