説明

画像形成装置

【課題】 収容部内の現像剤が無くなった直後に、ユーザに報知可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 現像剤により静電潜像を形成して現像するための現像部と、現像剤を収容する収容部と、収容部を取替可能に装着させ、該収容部から現像剤を受け入れて、該現像剤を現像部に供給する供給部とを備える画像形成装置に、収容部を取り替える前の供給部の空間量を取得する空間量取得部と、取得された空間量と、収容部の収容量とに基づいて、取り替え後の収容部における現像剤の初期量を算出する初期量算出部と、現像部が使用した現像剤の使用量を算出する使用量算出部と、算出された初期量及び使用量に基づいて、収容部における現像剤の有無を判定する判定部と、無いと判定されると、判定結果をユーザに報知する報知部とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤を収容する収容部が取替可能に装着される現像装置を有する画像形成装置に関し、特に、収容部内の現像剤が無くなった後にユーザに報知可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トナー等の現像剤を使用して現像処理を行う現像装置が搭載された画像形成装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−238374号公報
【0003】
このような現像装置において、現像剤を供給するために、取替可能なカートリッジ式の収容部を設けて利用する場合がある。
【0004】
図13は、従来の現像装置の構成を示す図である。
現像装置90は、静電潜像を形成するための現像部91と、該現像部91に現像剤を供給するための供給部92と、該供給部92上に取替可能に装着され、現像剤が収容される収容部93とを備えている。
【0005】
現像部91は、図13に示されるように、像担持体としての感光体ドラム94を備えている。また、感光体ドラム94の周囲には、感光体ドラム94の表面を一様に帯電させるための帯電ローラ95と、帯電した感光体ドラム94の表面を露光して、静電潜像を形成するための露光器96と、静電潜像に現像剤を付着させて、感光体ドラム94の表面に現像剤像を形成するための現像ローラ97とが、それぞれ配置されている。
【0006】
供給部92には、図13に示されるように、現像ローラ97に現像剤を供給するための供給ローラ98と、現像ローラ97に均一な現像剤層を形成するための現像ブレード99とが、現像ローラ97の表面に当接して配置されている。また、供給部92には、収容部93から供給されて消費された現像剤の減少を検出するための検出部100が設けられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来の現像装置90では、検出部100が収容部93の装着位置下方に配置されるため、収容部93が空になった後も、長い時間が経過した後、現像剤の減少が検出されることとなる。その後、現像装置90は、収容部93の取り替えをユーザに要求する。そのため、収容部93が空になっても、ユーザがすぐに把握できないという問題があった。
【0008】
上記した問題を解決するためには、検出部100を収容部93の装着位置近傍に設置することも考えられるが、コスト等がかかるという問題があった。
【0009】
したがって、検出部の位置を変更せずとも、収容部内の現像剤が無くなったときに、ユーザに報知可能な画像形成装置が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
【0011】
〈構成〉
本発明に係る画像形成装置は、現像剤により静電潜像を形成して現像するための現像部と、現像剤を収容する収容部と、収容部を取替可能に装着させ、該収容部から現像剤を受け入れて、該現像剤を現像部に供給する供給部とを備え、収容部を取り替える前の供給部の空間量を取得する空間量取得部と、取得された空間量と、収容部の収容量とに基づいて、取り替え後の収容部における現像剤の初期量を算出する初期量算出部と、現像部が使用した現像剤の使用量を算出する使用量算出部と、算出された初期量及び使用量に基づいて、収容部における現像剤の有無を判定する判定部と、無いと判定されると、判定結果をユーザに報知する報知部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像形成装置によれば、検出部の位置を変更せずとも、収容部の現像剤が無くなったときに、ユーザに報知可能となるので、低コストにより利便性の向上が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、図を用いて詳細に説明する。ここでは、本発明を、電子写真方式のプリンタに適用した場合を例に、説明を行う。
【実施例1】
【0014】
図2は、本発明に係るプリンタの概略構成図である。
本実施例のプリンタ10は、現像装置が搭載された画像形成装置として、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの4色の現像剤であるトナーを重ね合わせて、カラー画像を形成する。
【0015】
プリンタ10の下部には、用紙36を収容するための用紙トレイ35と、分離ローラ37とが配設されている。分離ローラ37は、用紙トレイ35内の各用紙36を1枚ずつ分離して、搬送ローラ38a、38b間へ送り出す。そして、該用紙36は、搬送ローラ38a、38bにより搬送され、転写ベルト39上へ給紙される。
【0016】
転写ベルト39は、エンドレス状に形成され、図2に示されるように、ドライブローラ40及びアイドルローラ41間に張架され、ドライブローラ40の駆動により回転走行する。
【0017】
転写ベルト39の上部には、該転写ベルト39の走行方向に沿って、4つの独立した現像ユニット11K、11Y、11M及び11Cが、順に配設されている。
【0018】
現像ユニット11K、11Y、11M及び11Cは、それぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色に対する電子写真方式の印刷機構であり、本実施例では、図2に示されるように、同一構成要素を備えている。以後、各現像ユニット11K、11Y、11M、11Cの同一構成要素を区別する場合には、符号にそれぞれK、Y、M、Cを付加するが、総称する場合には、符号のみを示す。
【0019】
ここで、現像ユニット11の構成について、図3から図6を用いて説明する。
図3は、現像ユニットの構成を示す図(その1)であり、図4は、現像ユニットの構成を示す図(その2)である。また、図5は、現像ユニットの構成を示す図(その3)であり、図6は、現像ユニットの構成を示す図(その4)である。
【0020】
現像ユニット11は、現像装置として、図3乃至図6に示されるように、現像部15と、供給部16と、トナーカートリッジ17とを備えている。
【0021】
現像部15は、表面にトナー像が形成される像担持体としての感光体ドラム28を備えている。また、現像部15には、感光体ドラム28の周囲に、感光体ドラム28の表面を一様に帯電させるための帯電器である帯電ローラ29と、現像剤担持体である現像ローラ31と、感光体ドラム28を除電するための除電光源32とが、それぞれ配置されている。更に、帯電した感光体ドラム28の表面を露光して、画像データに基づく静電潜像を形成するための露光器30が、プリンタ10の本体部に配置されている。
【0022】
供給部16は、トナー供給部材としてのスポンジローラ33と、現像ブレード34とを備えている。スポンジローラ33及び現像ブレード34は、現像ローラ31に当接して配置され、該現像ローラ31の表面にトナーを供給して、均一なトナー層を形成する。
【0023】
また、供給部16には、供給部16内のトナーの減少を検出するトナー検出部として、トナーセンサ24が配設されている。
【0024】
供給部16の上部には、トナーを収容する収容部としてのトナーカートリッジ17が、取替可能に装着されている。トナーカートリッジ17は、供給部16に装着された状態で、供給部16の内部の空間部分、即ちトナーが収容されていない部分に、トナーを補給する。
【0025】
供給部16は、トナーカートリッジ17から補給されたトナーを受け入れて、収容する。供給部16に収容されているトナーは、現像ユニット11における現像処理の実行に伴い使用され、図3乃至図6に示されるように、トナーカートリッジ17及び供給部16におけるトナーの総量が減少する。
【0026】
転写ベルト39上に給紙された用紙36は、該転写ベルト39の回転走行に伴い、現像ユニット11Kの下方に搬送される。そして、感光体ドラム28Kの表面に形成されたブラックのトナー像が、用紙36の表面に転写される。続いて、用紙36は、各現像ユニット11Y、11M及び11Cの下方に順次搬送され、各色のトナー像が、該用紙36に順次転写される。そして、4色のトナー像が転写された用紙36は、転写ベルト39の回転走行に伴い、更に定着部42へ搬送される。
【0027】
定着部42は、搬送された用紙36を加熱及び加圧して、用紙36に転写された各色のトナー像を溶解し、表面に定着させる。トナー像が定着された用紙36は、搬送ローラ43a及び43bにより更に搬送された後、排出ローラ44a及び44bにより、プリンタ10の上部に設けられたスタッカ部45へ排出される。
【0028】
また、プリンタ10には、図示されないパネルが設けられている。
【0029】
次に、本実施例のプリンタ10の制御系統について、説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【0030】
本実施例のプリンタ10は、図1に示されるように、インタフェース部12、画像処理部13、パネル14、現像部15、空間量取得部18、初期量算出部19、使用量算出部20、判定部21、報知部22、取替検知部23、トナーセンサ24、補正部25及び制御部26を含んで構成される。
【0031】
インタフェース部12は、受信部として、図示されない上位装置から送信された印刷データを受信して、該印刷データを画像処理部13へ出力する。
【0032】
画像処理部13は、解析取得部として、インタフェース部12から入力された印刷データを解析して、印刷用の画像データを頁毎に生成すると共に、生成した画像データに対応する現像すべき頁数を受信頁数nとして取得して、画像データ及び受信頁数nを制御部26へ出力する。
【0033】
パネル14は、各種情報をユーザに表示する表示機能を有し、後述する報知部22の制御に基づいて、トナーカートリッジ17が空であることをユーザに報知するために、トナーカートリッジ17の取替時期を示すメッセージを表示する。また、パネル14は、現像ユニット11のトナー残量の減少をユーザに報知するために、トナーLOWを示すメッセージを表示する。更に、パネル14は、現像ユニットにトナーが無いことをユーザに報知するために、トナー切れを示すメッセージを表示する。
【0034】
現像部15は、制御部26から入力された画像データに基づいて、感光体ドラム28(図3)上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して、トナー像を形成する。現像部15は、頁毎にトナー像の形成を行う。
【0035】
空間量取得部18は、供給部16の空間量を取得する。ここで、空間量は、供給部16における空間部分、即ちトナーが収容されていない部分の容量である。本実施例では、供給部16の総トナー収容量を、供給部トナー収容量vとする。また、供給部16内に収容されているトナーの量を、供給部トナー量Vと記す。このとき、空間量取得部18は、空間量V01を計算式V01=v−Vに基づき算出する。
【0036】
初期量算出部19は、取り替え直後のトナーカートリッジ17内のトナーの量を、初期量V02として算出する。本実施例では、取り替えるための新しいトナーカートリッジ17の総トナー収容量を、カートリッジ容量vとする。このとき、取り替え直前のトナーカートリッジ17に収容されるトナー量は、カートリッジ容量vに等しく、取り替え直後にトナーカートリッジ17から供給部16に移動するトナー量は、供給部16の空間量V01に等しい。したがって、初期量算出部19は、初期量V02を、計算式V02=v−V01に基づき算出する。
【0037】
使用量算出部20は、カウンタ機能を有し、現像部15が使用したトナーの累積使用量ΔVを算出する。本実施例では、使用量算出部20は、プリンタ10における一般的な印刷処理実行時における1頁あたりのトナーの平均使用量を、頁使用量Δvとして予め記憶している。使用量算出部20は、この頁使用量Δvと、制御部26から通知された受信頁数nとを乗じて、使用毎の使用量Δv=n×Δvを算出する。そして、使用量算出部20は、算出された使用量Δvを、算出済の累積使用量ΔV´に加算して、累積使用量ΔV=ΔV´+Δvを算出する。また、使用量算出部20は、制御部26からの初期化指示に基づいて、累積使用量ΔVを初期化し、ΔV=0とする。
【0038】
判定部21は、取り替え直後のトナーカートリッジ17の初期量V02と、取り替え後に使用された累積使用量ΔVとを比較して、トナーカートリッジ17内におけるトナーの有無を判定する。判定部21は、累積使用量ΔVが初期量V02よりも多く、条件式ΔV≧V02が成り立つ場合、トナーカートリッジ17内にトナーが無い、即ちトナーカートリッジ17が空であると判定する。また、判定部21は、累積使用量ΔVが初期量V02よりも少なく、条件式ΔV<V02が成り立つ場合、トナーカートリッジ17内にまだトナーが有ると判定する。判定部21は、判定結果を制御部26に通知する。
【0039】
報知部22は、パネル14を制御して、トナーカートリッジ17や供給部16におけるトナー残量をユーザに報知する。
【0040】
取替検知部23は、供給部16におけるトナーカートリッジ17の装着位置近傍に設けられ、供給部16からトナーカートリッジ17が取り外された後、新しいトナーカートリッジ17が装着されたことを検知して、検知信号を制御部26に出力する。取替検知部23は、トナーカートリッジ17に配設されたRFIDから情報を読み取って、前の情報と比較することにより、新しいトナーカートリッジ17の装着を検知する。
【0041】
トナーセンサ24は、図3乃至図6に示されるように、供給部16の所定位置に設けられたセンサである。トナーセンサ24は、供給部16内に収容されるトナーが使用されて減少し、該トナーの上面がトナーセンサ24の設置位置に到達すると、該到達をトナーLOWとして検出し、検出信号を制御部26に出力する。ここで、トナーセンサ24によるトナーLOWの検出時に、供給部16に収容されるトナー量を、検出トナー量VLOWと表す。
【0042】
また、供給部16の底面近傍には、図示されないトナーセンサが設けられ、供給部16のトナー切れを検出し、検出信号を制御部26に出力する。
【0043】
補正部25は、制御部26の制御に基づいて、空間量取得部18により取得される空間量V01を補正する。補正部25は、トナーセンサ24によりトナーLOWが検出されると、検出トナー量VLOWに基づいて、空間量V01を、V01=v−VLOWと補正する。
【0044】
制御部26は、上記した各部の制御機能を有する。制御部26は、画像処理部13から画像データ及び受信頁数nを入力されると、画像データを現像部15へ送り、受信頁数nを使用量算出部20に通知する。また、制御部26は、取替検知部23から検知信号が入力されると、空間量取得部18を動作させると共に、使用量算出部20による累積使用量ΔVを初期化する。更に、制御部26は、トナーセンサ24から検出信号が入力されると、補正部25を動作させ、使用量算出部20による累積使用量ΔVを初期化する。
【0045】
次に、本実施例のプリンタ10の動作について、説明する。
ここでは、現像部15によるトナー使用量を算出して、トナーカートリッジ17内におけるトナーの有無を判定する算出判定処理について、図7及び図8を用いて説明する。
図7は、本発明の実施例1に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その1)であり、図8は、本発明の実施例1に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その2)である。
【0046】
まず、新品の現像ユニット11がプリンタ10に装着され、印刷処理が実行された後、トナーカートリッジ17が空になり、取替時期が報知される場合を例に、説明を行う。
【0047】
プリンタ10において、現像ユニット11が新品である場合(ステップS101)、供給部16は空であり、トナーカートリッジ17にはカートリッジ容量vのトナーが収容されている。このとき、トナーカートリッジ17が装着される直前の供給部16の空間量は供給部トナー収容量vに等しく、空間量取得部18は、制御部26の制御に基づき、空間量V01=vを取得する(ステップS102)。空間量取得部18は、取得した空間量V01を制御部26に通知する。また、制御部26は、使用量算出部20による累積使用量ΔVを初期化して、ΔV=0とする(ステップS102)。
【0048】
続いて、制御部26は、初期量算出部19によりトナーカートリッジ17の初期量V02を算出する(ステップS103)。初期量算出部19は、トナーカートリッジ17が供給部16に装着され、トナーカートリッジ17から供給部16へトナーが移動した後に、トナーカートリッジ17に収容されているトナーの初期量V02を、計算式V02=v−V01に基づき算出する(ステップS103)。初期量算出部19は、空間量取得部18により取得された空間量V01=vを用いて、初期量V02=v−vを算出し、制御部26に通知する。
【0049】
プリンタ10において、インタフェース部12が印刷データを受信すると、該印刷データに基づく印刷処理が実行される(ステップS104)。画像処理部13は、印刷データを解析して画像データを生成すると共に、受信頁数nを取得して、画像データ及び受信頁数nを制御部26へ出力する。制御部26は画像データを現像部15へ送り、現像部15が該画像データに基づき現像処理を実行する。
【0050】
また、制御部26は、画像処理部13から入力された受信頁数nを、使用量算出部20に通知する。そして、使用量算出部20が、制御部26の制御に基づいて、現像部15により使用されるトナーの使用量Δv=n×Δvを算出し、該使用量Δvを算出済の累積使用量ΔV´に加算して、現像処理後の累積使用量ΔV=ΔV´+Δvを算出する(ステップS105)。使用量算出部20は、算出された累積使用量ΔVを制御部26に通知する。
【0051】
次に、制御部26は、初期量V02及び累積使用量ΔVを、判定部21に通知する。そして、判定部21が、通知された初期量V02と累積使用量ΔVとを比較する(ステップS106)。
【0052】
累積使用量ΔVが初期量V02よりも少ない場合、即ちΔV<V02である場合(ステップS106)、判定部21は、トナーカートリッジ17にトナーが有ると判定し、判定結果を制御部26に通知する(ステップS109)。そして、制御部26の制御に基づき、プリンタ10は印刷を継続する(ステップS104)。
【0053】
累積使用量ΔVが初期量V02よりも多い場合、即ちΔV≧V02である場合(ステップS106)、判定部21は、トナーカートリッジ17にトナーが無いと判定する(ステップS107)。判定部21は、該判定結果を制御部26に通知する。
【0054】
制御部26は、判定部21から判定結果を通知されると、報知部22に報知指示を送る。そして、報知部22の制御により、パネル14が、トナーカートリッジ17の取替時期であることを表示する(ステップS108)。
【0055】
上記のように、取り替え直後のトナーカートリッジ17におけるトナーの初期量V01と、取り替え後のトナーの累積使用量ΔVとが比較され、トナーカートリッジ17内におけるトナーの有無が判定される。そして、トナーが無いと判断されると、トナーカートリッジ17の取替時期であることがユーザに報知される。
【0056】
次に、取替時期の報知後、トナーカートリッジ17が取り替えられる場合について、説明する。
【0057】
プリンタ10において、空になったトナーカートリッジ17が供給部16から取り外され、新しいトナーカートリッジ17が装着されると、取替検知部23がトナーカートリッジ17の取り替えを検知し、検知信号を出力する(ステップS110)。
【0058】
取替検知部23から検知信号が入力されると、制御部26は、初期量算出部19により算出済の初期量V02と、使用量算出部20により算出済の累積使用量ΔVとを、空間量取得部18に通知して、空間量取得部18を動作させる。ここで、初期量V02は、トナーカートリッジ17が前回取り替えられた直後のトナーカートリッジ17に収容されていたトナーの量、即ちカートリッジトナー量(図3)であり、累積使用量ΔVは、トナーカートリッジ17が前回取り替えられた後に使用されたトナーの総量である。空間量取得部18は、制御部26からの通知に基づいて、今回トナーカートリッジ17を取り替える直前の供給部16の空間量V01(図4)を、計算式V01=ΔV−V02に基づき取得する(ステップS111)。また、制御部26は、使用量算出部20による累積使用量ΔVを初期化して、ΔV=0とする(ステップS111)。
【0059】
続いて、初期量算出部19が、制御部26の制御に基づいて、取り替え直後のトナーカートリッジ17におけるトナーの初期量V02を算出する(ステップS103)。新しいトナーカートリッジ17には、カートリッジ容量vのトナーが収容されており、このトナーのうち、供給部16の空間量V01に対応するトナーが、トナーカートリッジ17から供給部16に移動する。したがって、初期量算出部19は、取り替え直後の初期量V02を、計算式V02=v−V01に基づき算出する(ステップS103)。
【0060】
そして、プリンタ10は、インタフェース部12により受信された印刷データに基づき、印刷処理を実行する(ステップS104)。プリンタ10は、制御部26の制御に基づき、使用量Δvを算出して累積使用量ΔVに加算し(ステップS105)、算出された累積使用量ΔVを初期量V02と比較して(ステップS106)、トナーカートリッジ17におけるトナーの有無を判定する。
【0061】
上記のように、トナーカートリッジ17が取り替えられると、取り替え直後のトナーカートリッジ17の初期量V01が再度算出されると共に、算出済の累積使用量ΔVが初期化される。
【0062】
なお、ステップS101において、現像ユニット11が新品ではない場合、判定部21がトナーカートリッジ17におけるトナーの有無を判定する(ステップS106)。この判定結果に基づいて、プリンタ10は、ステップS107以降の処理を実行する。
【0063】
次に、トナーカートリッジ17が空になった後も、トナーカートリッジ17を取り替えることなく、印刷処理が続行される場合について、説明する。
【0064】
パネル14に取替時期が表示された(ステップS108)後、トナーカートリッジ17が取り替えられることなく(ステップS110)、印刷処理が実行される(ステップS112)と、使用量算出部20は、制御部26の制御に基づいて、累積使用量ΔVの算出を継続する(ステップS113)。
【0065】
印刷処理の実行に伴い、供給部16内のトナーは、使用されて減少する。そして、図5に示されるように、トナーの上面がトナーセンサ24の設置位置に到達すると、トナーセンサ24がトナーLOWを検出し、検出信号を出力する(ステップS114)。
【0066】
制御部26は、トナーセンサ24から検出信号が入力されると、報知部22にトナーLOWの表示を指示する。そして、報知部22の制御に基づいて、パネル14が、トナーLOWを表示する(ステップS115)。また、補正部25が、空間量取得部18により取得される供給部16の空間量V01を、検出トナー量VLOwに基づいて、検出空間量V01=v−VLOWに補正する(ステップS115)。
【0067】
上記のように、トナーセンサ24によりトナーLOWが検出されると、算出量である空間量V01が検出トナー量VLOWに基づき補正される。
【0068】
トナーLOWの検出後、トナーカートリッジ17が取り替えられ(ステップS117)、取替検知部23からの検知信号が入力すると、制御部26は、取り替え直前のトナーカートリッジ17の空間量V01=ΔV−V02を、空間量取得部18に取得させると共に、使用量算出部20を初期化する(ステップS111)。そして、初期量算出部20が、算出された空間量V01に基づいて、取り替え直後の初期量V02=v−V01を算出する(ステップS103)。
【0069】
トナーLOWの検出後も、トナーカートリッジ17が取り替えられることなく(ステップS117)、印刷処理が継続される(ステップS118)と、使用量算出部20は、更に累積使用量ΔVの算出を継続する(ステップS119)。
【0070】
その後、図示せぬトナーセンサにより、供給部16のトナー切れが検出され、検出信号が制御部26に入力される(ステップS120)と、制御部26はトナー切れの表示を報知部22に指示する。そして、報知部22の制御に基づき、パネル14がトナー切れを表示する(ステップS121)。
【0071】
以上のように、本実施例のプリンタ10は、各現像ユニット11において使用されるトナーの使用量を使用毎に算出し、該使用量と、トナーカートリッジ17内のトナーの初期量とを比較することにより、トナーカートリッジ17におけるトナーの有無を判定するので、トナーセンサ24の位置を変更せずとも、トナーカートリッジ17が空になった直後に、トナーカートリッジ17の取替時期をユーザに報知可能となる。したがって、センサ位置の変更に伴うコストが不要となると共に、ユーザは、現像ユニット11内のトナーが全て無くなって印刷不可となる前に、取替用のトナーカートリッジを準備可能となるので、利便性が向上される。また、プリンタ10は、トナーセンサ24による検出量に基づいて、算出量を補正できるので、より正確な判定が可能となる。
【0072】
なお、本実施例では、使用量算出部20は、トナーカートリッジ17が取り替えられてから次に取り替えられるまでのトナーの使用量を累積して、累積使用量を算出するが、本発明はこれに限定されない。例えば、印刷処理毎にトナーカートリッジ17内のトナーの残量を算出する構成をとることも可能である。この構成については、実施例2において説明する。
【実施例2】
【0073】
図9は、本発明の実施例2に係るプリンタの機能構成を示すブロック図である。
本実施例のプリンタ50は、現像ユニット51に時間算出部52が追加される構成が、実施例1とは異なる。
なお、本実施例において、実施例1と同一の構成については同一の符号で示し、これらについての詳しい説明を省略する。
【0074】
本実施例のプリンタ50は、図9に示されるように、インタフェース部12、画像処理部13、パネル14、現像部15、記憶部53、空間量取得部60、初期量算出部61、使用量算出部54、残量算出部55、判定部56、頁数算出部57、比較部58、時間算出部52、報知部59、取替検知部23、トナーセンサ24、補正部25及び制御部62を含んで構成される。
【0075】
記憶部53は、プリンタ50における一般的な印刷処理実行時における1頁あたりのトナーの平均使用量を、頁使用量Δvとして予め記憶している。また、記憶部53は、プリンタ50における一般的な印刷処理実行時における1頁あたりの平均現像時間を、頁現像時間Δtとして予め記憶している。
【0076】
使用量算出部54は、現像部15が使用するトナーの使用量Δvを算出する。使用量算出部54は、記憶部53に記憶されている頁使用量Δvと、制御部62から通知された受信頁数nとに基づいて、使用毎の使用量Δv=n×Δvを算出する。
【0077】
残量算出部55は、現像部15による現像処理実行後に、トナーカートリッジ17内に収容されているトナーの残量を、カートリッジトナー量Vとして算出する。残量算出部55は、現像処理実行前のカートリッジトナー量に相当する初期量V02と、現像処理の実行に伴う使用量Δvとに基づいて、カートリッジトナー量V=V02−Δvを算出する。
【0078】
判定部56は、カートリッジトナー量ΔVに基づいて、現像処理実行後のトナーカートリッジ17におけるトナーの有無を判定する。判定部56は、ΔV≦0である場合、現像処理実行後のトナーカートリッジ17にトナーが無い、即ちトナーカートリッジ17が空になると判定し、ΔV>0である場合、現像処理実行後のトナーカートリッジ17にトナーが有る、即ちトナーカートリッジ17が空にならないと判定する。
【0079】
頁数算出部57は、カートリッジトナー量ΔVと頁使用量Δvとに基づいて、トナーカートリッジ17内のトナーが無くなるまでに現像部15が現像可能な頁数を、残量頁数Nとして算出する。頁数算出部57は、計算式N=ΔV/Δvに基づいて、残量頁数Nの算出を行う。
【0080】
比較部58は、受信頁数nと残量頁数Nとを比較して、大小を判断する。
【0081】
時間算出部52は、残量頁数Nと頁現像時間Δtとに基づいて、残量頁数Nに対応する画像データの現像に要する時間を、現像時間Δtとして算出する。時間算出部52は、計算式Δt=N×Δtに基づいて、現像時間Δtの算出を行う。
【0082】
報知部59は、パネル14を制御して、トナーカートリッジ17の取替時期や、取替時期までの現像時間Δtを、ユーザに報知する。
【0083】
空間量取得部60は、供給部16の空間量V01を取得する。空間量取得部60は、残量算出部55により算出されたカートリッジトナー量Vが0以下である場合、空間量V01=|V|を取得する。
【0084】
初期量算出部61は、取り替え直後のトナーカートリッジ17内のトナー量を、初期量V02として算出する。また、初期量算出部61は、残量算出部55により算出済の現像後カートリッジトナー量Vが0を超える場合、初期量V02=Vを取得する。
【0085】
制御部62は、プリンタ50の各部を制御する機能を有する。制御部62は、画像処理部13から画像データ及び受信頁数nを入力されると、画像データを図示せぬ一時記憶部に記憶しておき、受信頁数nを比較部58に通知する。そして、受信頁数nが残量頁数N未満である場合、制御部62は、画像データを現像部15に送る。受信頁数nが残量頁数以上である場合、制御部62は、時間算出部52に現像時間Δtの算出を指示し、報知部59により現像時間Δtを報知させた後、画像データを現像部15に送る。
【0086】
次に、本実施例のプリンタ50の動作について、説明する。
ここでは、プリンタ50の算出判定処理について、図10乃至図12を用いて説明する。
図10は、本発明の実施例2に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その1)であり、図11は、本発明の実施例2に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その2)である。また、図12は、本発明の実施例2に係るプリンタの算出判定動作を占めるフローチャート(その3)である。
【0087】
まず、新品の現像ユニット51がプリンタ50に装着され、印刷データが受信された後、トナーカートリッジ17の取替時期が報知される場合を例に、説明を行う。
【0088】
プリンタ50において、現像ユニット51が新品である場合(ステップS201)、空間量取得部60は、供給部16の供給部トナー収容量vに基づいて、空間量V01=vを取得し、制御部62に通知する(ステップS202)。
【0089】
続いて、制御部62は、空間量V01を初期量算出部61に通知し、初期量算出部61が、トナーカートリッジ17内のトナーの初期量V02=v−V01=v−vを算出する(ステップS203)。また、制御部62は、初期量V02と使用量Δv=0とを残量算出部55に通知し、残量算出部55が、トナーカートリッジ17のカートリッジトナー量V=V02を算出する(ステップS203)。
【0090】
次に、制御部62は、カートリッジトナー量Vを判定部56に通知する。そして、判定部56が、トナーカートリッジ17におけるトナーの有無を、カートリッジトナー量Vの正負に基づき判定する。新品の現像ユニット12の場合、カートリッジトナー量Vは、V>0を満たす(ステップS204)ので、判定部56は、トナーカートリッジ17にトナーが有ると判定する(ステップS205)。
【0091】
トナーカートリッジ17にトナーが有ると判定される(ステップS205)と、制御部62は、カートリッジトナー量Vと、記憶部53に記憶されている頁使用量Δvとを、頁数算出部57に通知する。頁数算出部57は、通知されたカートリッジトナー量V及び頁使用量Δvに基づいて、残量頁数N=V/Δvを算出し、制御部62に通知する(ステップS206)。
【0092】
プリンタ50において、インタフェース部12が印刷データを受信する(ステップS207)と、画像処理部13が、印刷データを解析して画像データを生成すると共に、受信頁数nを取得して、画像データ及び受信頁数nを制御部62へ出力する(ステップS208)。
【0093】
画像データ及び受信頁数nが入力されると、制御部62は、画像データを図示せぬ一時記憶部に記憶する。また、制御部62は、入力された受信頁数nと、頁数算出部57により算出された残量頁数Nとを、比較部58に通知する。そして、比較部58が、受信頁数n及び残量頁数Nの大小を比較し、比較結果を制御部62に通知する(ステップS209)。
【0094】
受信頁数nが残量頁数N以上である場合、即ちn≧Nである場合(ステップS209)、制御部62は、残量頁数Nと、記憶部53に記憶されている頁現像時間Δtとを、時間算出部52に通知する。そして、時間算出部52が、通知された残量頁数N及び頁現像時間Δtに基づいて、現像時間Δt=N×Δtを算出し、制御部62に通知する(ステップS210)。
【0095】
続いて、制御部62は、取替時期の報知指示と現像時間Δtとを報知部59に送る。そして、報知部59の制御により、パネル14が、トナーカートリッジ17の取替時期及び現像時間Δtを表示する(ステップS211)。パネル14には、トナーカートリッジ17が空になるまでの時間が現像時間Δtであることを示すメッセージが表示される。
【0096】
その後、制御部62は、図示せぬ一時記憶部から画像データを読み出して、現像部15へ送る。そして、プリンタ50は、該画像データに基づく印刷処理を実行する(ステップS212)。
【0097】
上記のように、カートリッジトナー量Vに対応する残量頁数Nが算出され、受信頁数nが残量頁数Nよりも大きい場合、印刷処理の実行に先立ち、トナーカートリッジ17が空になるまでの現像時間Δtが算出されて、パネル14に表示される。
【0098】
なお、トナーLOWの検出(ステップS213)やトナー切れの検出(ステップS214)なく、画像データに基づく印刷処理が完了すると、制御部62は、使用量算出部54に使用量Δvを算出させる(ステップS215)。使用量算出部54は、印刷された画像データに対応する受信頁数nと、記憶部53に記憶されている頁使用量Δvとに基づいて、使用量Δv=n×Δvを算出する(ステップS215)。
【0099】
続いて、残量算出部55が、初期量V及び使用量Δvに基づいて、カートリッジトナー量V=V−Δvを算出し、制御部62に通知する(ステップS216)。
【0100】
制御部62は、カートリッジトナー量Vを判定部56に通知する。そして、判定部56が、カートリッジトナー量Vの正負に基づいて、トナーカートリッジ17におけるトナーの有無を判断する(ステップS204)。
【0101】
カートリッジトナー量Vが、V≦0を満たす場合(ステップS204)、判定部56は、トナーカートリッジ17にトナーが無いと判定する(ステップS217)。
【0102】
トナーが無いと判定される(ステップS217)と、制御部62は、報知部59に報知指示を送る。そして、報知部59の制御により、パネル14が、トナーカートリッジ17の取替時期を表示する(ステップS218)。また、空間量取得部60が、負の値をとるカートリッジトナー量Vに基づいて、供給部16の空間量V01=|V|を取得する(ステップS218)。
【0103】
上記のように、トナーカートリッジ17にトナーが無いと判定されると、取替時期がユーザに報知される。
【0104】
取替時期の表示(ステップS218)後、トナーカートリッジ17が取り外され、新しいトナーカートリッジ17が装着されると、取替検知部23が検知信号を出力する(ステップS219)。
【0105】
取替検知部23から検知信号が入力されると、制御部62は、空間量V01を初期量算出部61に通知する。そして、初期量算出部61が、トナーカートリッジ17内のトナーの初期量V02=v−V01を算出する(ステップS203)。また、制御部62は、初期量V02と使用量Δv=0とを残量算出部55に通知し、残量算出部55が、カートリッジトナー量V=V02を算出する(ステップS203)。
【0106】
上記のように、トナーカートリッジ17が取り替えられると、カートリッジトナー量Vが算出される。
【0107】
ステップS201において、現像ユニット51が新品ではない場合、制御部62は、判定部56によりトナーカートリッジ17におけるトナーの有無を判定する(ステップS204)。この判定結果に基づいて、プリンタ50は、ステップS205以降の処理を実行する。
【0108】
次に、トナーカートリッジ17が空になった後も、トナーカートリッジ17を取り替えることなく、印刷処理が続行される場合について、説明する。
【0109】
印刷処理の実行中(ステップS212)に、トナーセンサ24がトナーLOWを検出し、検出信号を出力する(ステップS213)と、制御部62は、報知部59にトナーLOWの表示を指示する。そして、報知部59の制御に基づいて、パネル14が、トナーLOWを表示する(ステップS222)。また、補正部25が、空間量取得部60により取得される供給部16の空間量V01を、検出空間量V01=v−VLOWに補正する(ステップS222)。
【0110】
トナーLOWの検出後、トナーカートリッジ17が取り替えられ(ステップS219)、取替検知部23からの検知信号が入力すると、制御部62の制御に基づき、初期量算出部61が初期量V02=v−V01を算出し、残量算出部55がカートリッジトナー量V=V02を算出する(ステップS203)。
【0111】
その後、トナーカートリッジ17が取り替えられることなく(ステップS219)、インタフェース部12により印刷データが受信される(ステップS220)と、画像処理部13が画像データを生成して受信頁数nを取得し、画像データ及び受信頁数nを制御部62へ出力する(ステップS221)。
【0112】
また、制御部62は、現像部15に画像データを送り、プリンタ50は、該画像データに基づく印刷処理を実行する(ステップS212)。
【0113】
印刷処理の実行中に、図示せぬトナーセンサにより、供給部16のトナー切れが検出される(ステップS223)と、制御部62はトナー切れの表示を報知部59に指示する。そして、報知部59の制御に基づき、パネル14がトナー切れを表示する(ステップS223)。
【0114】
以上のように、本実施例のプリンタ50は、現像部15における現像処理の実行に先立ち、トナーカートリッジ17内のトナーが無くなるまでに現像可能な残量頁数を算出し、受信頁数が残量頁数以上である場合、残量頁数の現像にかかる時間を算出して、ユーザに報知するので、ユーザは、トナーカートリッジ17が取替可能となるまでの残り時間を把握可能となる。したがって、更に利便性が向上される。
【産業上の利用可能性】
【0115】
上記した各実施例では、現像剤としてトナーを用いる電子写真方式のプリンタを例に、説明を行ったが、本発明はこれに限定されない。
【0116】
また、上記した各実施例では、一般的な印刷処理実行時における1頁あたりのトナーの平均使用量を用いて、トナーの使用量の算出が行われるが、本発明はこれに限定されない。例えば、実行済の印刷処理でのトナーの使用状況を印刷ログとして記録しておき、該印刷ログに基づいて算出された頁毎の平均使用量に基づいて、トナーの使用量を算出することも可能である。また、画像データに含まれるドットの数に基づいて、使用量を算出しても良い。
【0117】
また、上記した各実施例では、プリンタのパネルにメッセージを表示することにより、取替時期が報知されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、印刷データの送信元である上位装置側に、取替時期を報知することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の実施例1に係るプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るプリンタの概略構成図である。
【図3】現像ユニットの構成を示す図(その1)である。
【図4】現像ユニットの構成を示す図(その2)である。
【図5】現像ユニットの構成を示す図(その3)である。
【図6】現像ユニットの構成を示す図(その4)である。
【図7】本発明の実施例1に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その1)である。
【図8】本発明の実施例1に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その2)である。
【図9】本発明の実施例2に係るプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施例2に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その1)である。
【図11】本発明の実施例2に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その2)である。
【図12】本発明の実施例2に係るプリンタの算出判定動作を示すフローチャート(その3)である。
【図13】従来の現像装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
10、50 プリンタ
11、51 現像ユニット
12 インタフェース部
13 画像処理部
14 パネル
15 現像部
16 供給部
17 トナーカートリッジ
18、60 空間量取得部
19、61 初期量算出部
20、54 使用量算出部
21、56 判定部
22、59 報知部
23 取替検知部
24 トナーセンサ
25 補正部
26、62 制御部
53 記憶部
55 残量算出部
57 頁数算出部
58 比較部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤により静電潜像を形成して現像するための現像部と、前記現像剤を収容する収容部と、前記収容部を取替可能に装着させ、該収容部から前記現像剤を受け入れて、該現像剤を前記現像部に供給する供給部とを備える画像形成装置であって、
前記収容部を取り替える前の前記供給部の空間量を取得する空間量取得部と、
取得された前記空間量と、前記収容部の収容量とに基づいて、取り替え後の前記収容部における現像剤の初期量を算出する初期量算出部と、
前記現像部が使用した現像剤の使用量を算出する使用量算出部と、
算出された前記初期量及び前記使用量に基づいて、前記収容部における現像剤の有無を判定する判定部と、
無いと判定されると、判定結果をユーザに報知する報知部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記使用量算出部は、前記使用量を累積して累積使用量を算出し、
前記判定部は、算出された前記累積使用量と前記初期量とを比較して、前記累積使用量が前記初期量以上である場合、前記収容部に現像剤が無いと判定する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記空間量取得部は、算出された前記累積使用量と前記初期量との差によって、前記空間量を取得することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記収容部が取り替えられたことを検知して、検知信号を出力する取替検知部と、
前記検知信号が出力されると、前記初期量算出部を動作させる制御部と、
を更に備え、
前記使用量算出部は、前記検知信号に基づいて前記累積使用量を初期化する
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
所定空間量に対応する所定位置に設けられ、前記供給部内の前記現像剤の減少を検出して検出信号を出力する現像剤検出部と、
前記検出信号が出力されると、前記空間量を前記所定空間量に補正する補正部と、
を更に備えることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
上位装置から画像データを受信する受信部と、
受信した画像データを解析して、該画像データに対応する現像すべき頁数を受信頁数として取得する解析取得部と、
を更に備え、
前記使用量算出部は、頁毎の現像剤の平均使用量を予め記憶し、該平均使用量と、取得された前記受信頁数とに基づいて、前記使用量を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】
上位装置から画像データを受信する受信部と、
受信した画像データを解析して、該画像データに含まれるドット数を取得する解析取得部と、
を更に備え、
前記使用量算出部は、取得された前記ドット数に基づいて、前記使用量を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記初期量から、前記使用量に基づいて、前記収容部における前記現像剤の残量を算出する残量算出部を更に備え、
前記使用量算出部は、使用毎に前記使用量の算出を行い、
前記残量算出部は、各前記使用量に対してそれぞれ対応の残量を算出し、
前記判定部は、算出された前記残量が0以下である場合、前記収容部に現像剤が無いと判定する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項9】
上位装置から画像データを受信する受信部と、
受信した前記画像データを解析して、該画像データに対応する現像すべき頁数を受信頁数として取得する解析取得部と、
頁毎の現像剤の平均使用量及び平均現像時間を予め記憶する記憶部と、
前記残量及び前記平均使用量に基づいて、前記収容部内の現像剤が無くなるまでに現像可能且つ前記残量に対応する頁数を残量頁数として算出するための頁数算出部と、
前記残量頁数及び前記平均現像時間に基づいて、前記残量頁数の画像データを現像するために費やされる現像時間を算出するための時間算出部と、
前記受信頁数及び前記残量頁数を比較する比較動作を行うための比較部と、
を更に備え、
前記判定部は、前記残量が0を超える場合、前記収容部に現像剤が有ると判定し、
前記収容部に現像剤が有ると判定された場合、前記頁数算出部は、前記残量頁数を算出し、前記比較部は、前記比較動作を行い、
前記受信頁数が前記残量頁数を超える場合、前記時間算出部は、前記現像時間を算出し、前記報知部は、算出された前記現像時間を更にユーザに報知する
ことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−49092(P2010−49092A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214219(P2008−214219)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】