画像測定装置
【課題】発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化を達成する。
【解決手段】ワークに直線状の光を照射する光源と、ワークを撮像する撮像装置と、撮像装置の受光量によって光源の発光量を調整する制御部とを有し、撮像装置は、受光素子が配列形成されてワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、制御部は、各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における光源の光量を低下させ、受光量が最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における光源の光量を増加させ、更に、受光素子の受光時に、光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時における光源の光量を最小光量にする。
【解決手段】ワークに直線状の光を照射する光源と、ワークを撮像する撮像装置と、撮像装置の受光量によって光源の発光量を調整する制御部とを有し、撮像装置は、受光素子が配列形成されてワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、制御部は、各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における光源の光量を低下させ、受光量が最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における光源の光量を増加させ、更に、受光素子の受光時に、光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時における光源の光量を最小光量にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象に光を照射し、測定対象を撮像する事によって測定対象の形状を測定する画像測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プローブによってワークの表面を走査し、ワークの各部の位置座標等を取り込むことによってワークの表面形状を測定する形状測定装置が知られている。この様な形状測定装置として、特許文献1の様に光学系の手段によってワークの表面にプローブを接触させずに測定を行う非接触型のものが知られている。
【0003】
特許文献1記載の非接触型表面形状測定装置においては、走査プローブでワーク表面に直線状のレーザを照射し、これをレーザの照射方向に対して所定の角度から撮像する事によってワークの表面形状を測定している。この様な非接触型の表面形状測定装置によれば、ワークの表面を傷つける恐れが無く、また、プローブの摩耗による測定精度への影響を考慮する必要が無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009−534969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この様な非接触型表面形状測定装置において、ワーク表面の反射率や光学プローブとワーク表面との相対角度等が細かく変化するような場合に、ワーク表面を撮像すると光量不足や光量過多を生じてしまうという問題があった。即ち、反射率の低い部分では照射されたレーザ光がほとんど反射されず、受光素子による観察が困難となり、反射率の高い部分ではサチレーション(光量過多)を生じてしまっていた。
【0006】
かかる課題を解決すべく、特許文献1記載の発明においては次のような措置を講じている。即ち、ワーク表面を撮像する際、直線状のレーザ光に対して直角な方向の一次元画像を、レーザ光に沿って順次撮像し、同時に一次元画像中の最大輝度に応じてレーザ装置の出力を調整する様にした。この様な方法によれば、レーザの照射されたワーク表面を適切な光量で撮像する事が可能となる。
【0007】
しかしながら上記の様な方法では、レーザ光が反射されない部分(例えば測定範囲にワークの存在しない部分や、凹凸によって隠れている部分等)を撮像した際に反射光が検出されないことから、レーザ装置が常に最大出力で稼働する事となる。この様な場合、レーザの発熱によって熱ドリフトや誤作動を引き起こす恐れがあり、もし冷却ファンを取り付けたとしても冷却ファンによる振動がプローブに伝わってしまうので、測定精度が低下してしまう恐れがある。また、この様な場合には測定用プローブに冷却のための空気穴を設ける必要があり、耐環境性の低下にもつながる。更に、レーザ光源の劣化が早まり、かつ消費電力が高くなると言う問題もある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像測定装置は、ワークに直線状の光を照射する光源と、ワークを撮像する撮像装置と、撮像装置の受光量によって光源の発光量を調整する制御部とを有し、撮像装置は、受光素子が配列形成されてワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、制御部は、各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における光源の光量を低下させ、受光量が最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における光源の光量を増加させ、更に、受光素子の受光時に、光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時における光源の光量を最小光量にすることを特徴としている。
【0010】
この様な構成によれば、測定領域内の受光量の低い部分を測定する際に光源の光量を抑えることが可能となり、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化が達成される。
【0011】
本発明の一実施形態に係る画像測定装置において、制御部は、光源の光量を最小光量にした場合、次回またはn回後(nは2以上の整数)受光時に光源の光量を最大光量または最大光量と最小光量の間の光量にする様にしても良い。これにより、一定間隔でワークの存在を確認し、ワークが検出された際には再び通常通りの測定を行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明の他の実施形態に係る画像測定装置において、撮像装置は、光源からワークへの光の照射方向に対して所定の角度をなす方向でワークからの反射光を受光する様に構成することが出来る。
【0013】
また、本発明の更に他の実施形態に係る形状測定装置において、撮像装置は、光源からの直線上の光に対してほぼ直交する方向に配列された受光素子列を、当該受光素子列と直交する方向に順次受光走査させるローリングシャッター機能を有するCMOS素子を有するものとすることが出来る。
【0014】
本発明に係る画像測定装置は、ワークに直線状の光を照射する光源と、ワークを撮像する撮像装置と、撮像装置の受光量によって光源の発光量を調整する制御部とを有し、撮像装置は、受光素子が配列形成されてワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、制御部は、各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における光源の光量を低下させ、受光量が最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における光源の光量を増加させ、更に、受光素子の受光時に、光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時以降は受光時毎に光源の光量を最小光量とこれよりも大きい光量とに交互に設定する様にしても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像測定装置を構成するシステムの全体図である。
【図2】同装置における光学式プローブの構成を示す図である。
【図3】同装置におけるCMOSイメージセンサを示す模式図である。
【図4】同装置の制御系統を示すブロック図である。
【図5】同装置における画像測定装置の動作を説明するための模式図である。
【図6】第1の比較例における画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図7】第2の比較例における画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図8】第2の比較例におけるレーザ装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図9】第2の比較例における画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図11】同装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る画像測定装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本施形態に係る画像測定装置を構成するシステムの全体図である。
【0019】
この画像測定装置は、三次元測定装置1の測定プローブとして本実施形態に係る光学式プローブ17を装着する事により構成されている。この画像測定装置には、三次元測定装置1を駆動制御すると共にこの三次元測定装置1から必要な測定座標値を取り込むための駆動制御装置2と、この駆動制御装置2を介してこの三次元測定装置1を手動操作するための操作盤3と、駆動制御装置2での測定手順を指示するパートプログラムを編集・実行すると共に、駆動制御装置2を介して取り込まれた測定座標値に幾何形状を当てはめるための計算を行ったり、パートプログラムを記録、送信したりする機能を備えたホストシステム4とから構成されている。
【0020】
三次元測定装置1は、次のように構成されている。即ち、除振台10の上には、定盤11がその上面をベース面として水平面と一致するように載置され、この定盤11の両側端から立設されたアーム支持体12a,12bの上端でX軸ガイド13を支持している。アーム支持体12aは、その下端がY軸駆動機構14によってY軸方向に駆動され、アーム支持体12bは、その下端がエアーベアリングによって定盤11上にY軸方向に移動可能に支持されている。X軸ガイド13は、垂直方向に延びるZ軸ガイド15をX軸方向に駆動する。Z軸ガイド15には、Z軸アーム16がZ軸ガイド15に沿って駆動されるように設けられ、Z軸アーム16の下端に非接触式の光学プローブ17が装着されている。尚、光学プローブ17は、水平面内に回転可能であっても良いし、垂直面内に回転可能であっても良い。
【0021】
図2は、本施形態に係る画像測定装置の光学式プローブ17の構成を示している。光学式部プローブ17は、筐体171と、筐体171内に配置されたレーザ光源172と、ワークを撮像する撮像装置173と、撮像装置173の受光量によって光源の発光量を調整する制御回路174とを備えて構成されている。
【0022】
レーザ光源172は、後述するレーザ光源172の光軸(走査方向中央部における光軸)と撮像装置173の光軸とでなす平面に対して直行する方向に広がる直線状のレーザ光(レーザシート)をワーク5に向けて照射し、ワーク5の表面を直線状に照らす。この様なレーザシートとしては、レーザ光源172にシリンドリカルレンズ等を組合せて発生させるものが望ましいが、LEDを直線状に並べ、フロスト等の光学系と組み合わせることによって直線状の光を作り出したもの等、他の方法を用いても良い。
【0023】
撮像装置173は、光学系1731及びこの光学系1731を介してワーク5の画像を撮像するCMOSイメージセンサ1732を備え、光源からワーク5への光の照射方向に対して所定の角度をなす方向から受光する様な向きに配置されている。即ち、ワーク5表面に照射され、ワーク5表面の形状に沿って反射されたレーザ光を、撮像装置173によって所定の角度から受光する。これにより、図5に示すように、ワーク5表面の凹凸形状に沿ってレーザ光が変形し、ワーク5の表面形状を撮像する事が可能となる。
【0024】
図3は、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ1732を示す模式図である。CMOSイメージセンサ1732は行列状に配置された複数の撮像素子を備えており、本実施形態においては直線状のレーザ光の伸びる方向に1024個、これと直交する方向に1280個の受光素子(CMOSセル)を有している。また、CMOSイメージセンサ1732は、ローリングシャッター機能を有している。ローリングシャッター機能とは、1つないし複数の行(または列)に配置されている受光素子のみを同時に受光させ、この行単位(または列単位)の受光を列方向(または行方向)に順次行う方法である。例えば、図3においては、1列目に配置された受光素子(太枠で強調されている受光素子)の受光は、同時に行われる。この受光動作が終了すると、2列目、3列目と順次受光が行われる。
【0025】
図4は、本実施形態に係る光学式プローブ17の制御系統を表すブロック図である。制御回路174は、CPU1741と、CPU1741に接続されたプログラム記憶部1742、ワークメモリ1743、及び多値画像メモリ1744とを備えて構成されている。CMOSイメージセンサ1732で取得された画像情報は、多値画像メモリ1744を介してCPU1741に入力される。CPU1741は、入力された画像情報に応じ、光量制御部1721を介してレーザ光源172の光量を調整する。
【0026】
次に、この様に構成された画像測定装置の動作について説明する。
【0027】
図5は、本実施形態に係る画像測定装置の動作を説明するための模式図である。レーザ光源172によってワーク5に直線状のレーザ光を照射すると、ワーク5の表面に沿ってレーザ光の反射光Lが変形し、ワーク5をある平面で切断した時の輪郭が照らし出される。撮像装置173はレーザ光源172のレーザ光照射方向から所定の角度でワーク5を撮像するので、図5(b)に示すように、ワーク5の表面形状に沿ったレーザ光の反射光Lの画像を撮像する事が可能である。
【0028】
この様な構成の画像測定装置において、表面の反射率が場所によって異なる様なワークを撮像する事を考える。図6の上図はこの様なワーク5を測定した時の画像の模式図を示している。また、図中の実線部分は受光した光の光量がCMOSイメージセンサ1732の測定範囲内であることを示しており、図中の点線部分では受光した光量がCMOSイメージセンサ1732で受光可能である光量よりも多く、サチレーションを生じてしまっている部分を示している。この様なサチレーションを生じてしまった部分においては、測定対象の位置を正確に特定する事が困難となるため、測定精度が悪化してしまう。尚、図6の上図は図中の縦方向の一次元画像を横方向にスキャンして得られたものであるが、図6の下図には、この時のレーザ出力を縦軸に、スキャン開始からスキャン終了までの1フレーム分の時間を横軸に表したグラフを示している。
【0029】
上記のサチレーションによる測定精度の悪化を解決するためには、ワーク5表面の反射率に応じてレーザ光源172の出力を調整する事が考えられる。この為の具体的な方法を図7及び図8を参照して説明する。図7は図6と同様に、上図にCMOSイメージセンサ1732によって撮像した画像を、下図にレーザ光源172の出力とスキャン開始からの時間の関係を示している。図7の下図からもわかるとおり、ワーク5表面の反射率の高い部分の一次元画像を撮像する時のみレーザ光源172の出力を低くしている。この様な方法によれば、上図に示す通りワーク5表面の画像を、サチレーションを起こす事無く撮像する事が可能となる。
【0030】
図8には、上記の様にレーザ光源172の出力を調整する際のフローチャートを示している。この様な方法においては、まずCMOSイメージセンサ1732の1列分(もしくは1行分)の受光を行い、一次元画像情報を取得し(S1)、サチレーションを生じた画素があるのかどうかを確認する(S2)。サチレーションを生じた画素がある場合にはレーザ光源172の出力を減少させ(S3)、なかった場合にはレーザ光源の出力を増加させる(S4)。以上の動作を、図3に示したCMOSイメージセンサ1732の各列に対して順次行う。
【0031】
上記のような方法によってレーザ光源172の出力を調整した場合、ワーク5の表面の画像を、サチレーションを生じることなく最大光量で撮像する事が可能である。しかしながら、この様な方法においては、レーザ光が反射されない部分(例えば測定範囲にワークの存在しない部分や、凹凸によって隠れている部分等)を撮像した際に、レーザ光源172が常に最大出力で稼働する事となる。
【0032】
この様子を、図9を参照して説明する。図9は、図6及び図7と同様に、上図にCMOSイメージセンサ1732によって撮像した画像を、下図にレーザ出力とスキャン開始からの時間の関係を示している。また、図9においては、表面の一部においてレーザ光が反射されない様なワークを観測しているものとする。前述したとおり、ワーク表面にレーザ光を照射してもCMOSイメージセンサ1732でサチレーションを生じた画素が検出できなかった場合、レーザ光源172の出力は増加する。従って、ワーク表面においてレーザ光が反射されない場合にはレーザ光源172の出力が増加し続ける事となり、レーザ光が反射されない部分を撮像した際に、レーザ光源172が常に最大出力で稼働する事となる。この様な場合、発熱によって熱ドリフトや誤作動を引き起こす恐れがあり、冷却ファンを取り付けた場合にはプローブに振動が伝わってしまい、測定精度が低下してしまう恐れがある。また、この様な場合には測定用プローブに冷却のための空気穴を設ける必要があり、耐環境性が低下してしまう。更に、レーザ光源の劣化が促進され、かつ消費電力が高くなる、と言う問題もある。
【0033】
上記のような課題を解決する為、本実施形態においては、この様なワーク5の検出されない部分(以下、非検出部)ではレーザ光源172の出力を最小にしている。この為の具体的な方法を図10及び図11を参照して説明する。図10は、基本的には図9と同じであるが、非検出部におけるレーザ光源の出力が最小値となっている。
【0034】
図11は、この光量制御動作のフローチャートを示している。図11は、基本的には図8と同じであるが、以下の点で異なっている。まず、ステップS2においてサチレーションが検出されなかった場合にはレーザ光源172の出力を確認し(S5)、レーザ光源172の出力が最大だった場合には、更にCMOSイメージセンサ1732による受光量が閾値以下であるかどうかを確認する(S6)。ここで、閾値としては測定可能な最小受光量を設定しても良い。CMOSイメージセンサ1732による受光量が閾値以下である場合は次回のスキャン時における該当位置でのレーザ光源172の出力を最小にし(S7)、閾値以下でなかった場合にはレーザ光源172の出力を最大のままにしておく。これによって、ワーク5の非検出部の測定を行った際のレーザ光源の出力最小値にすることが可能となり、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化を図ることが可能である。
【0035】
また、ステップS5においてレーザ光源172の出力が最小だった場合には、次回のスキャン時における該当位置でのレーザ光源172の出力を最大にする(S8)。
【0036】
その理由は次の通りである。即ち、前述の通り、本実施形態に係る三次元測定装置1においては、ワーク5の非検出部を測定する際にレーザ光源172の出力を最小にしている。しかしながら、常にレーザ光源172の出力が最小である場合、ワークが検出される状態になってもCMOSイメージセンサ1732による受光が行われない恐れがある。そこで定期的にワーク表面の状態を確認する事によって、この様な問題を解決する事が可能である。
【0037】
なお、非検出部におけるレーザ光源172の出力は、上記のようにスキャン毎に最大値と最小値を繰り返しても良いが、例えばレーザ光源172の出力が最小のままn回分のスキャンが行われたような場合(nは任意の整数)に最大値に切り替えても良い。また、レーザ出力最小値からの切り替えは、最大値とせずに最小値と最大値の間の中間値としても良い。
【0038】
更に、CADデータ等を予め入力しておき、これによって測定開始位置、測定終了位置を設定しておく様にしても良い。この場合、CADデータを予めホストシステム4に入力しておき、駆動制御回路2を通じてプログラム記憶部1742等に記憶しても良いし、予めプログラム記憶部1742に記憶されている設定を呼び出しても良い。
【符号の説明】
【0039】
1…三次元測定装置、2…駆動制御装置、3…操作盤、4…ホストシステム、10…除振台、11…定盤、12…アーム支持体、13…X軸ガイド、14…Y軸駆動機構、15…Z軸ガイド、16…Z軸アーム、17…光学プローブ、171…筐体、172…レーザ光源、173…撮像装置、174…制御回路、1731…光学系、1732…CMOSイメージセンサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象に光を照射し、測定対象を撮像する事によって測定対象の形状を測定する画像測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プローブによってワークの表面を走査し、ワークの各部の位置座標等を取り込むことによってワークの表面形状を測定する形状測定装置が知られている。この様な形状測定装置として、特許文献1の様に光学系の手段によってワークの表面にプローブを接触させずに測定を行う非接触型のものが知られている。
【0003】
特許文献1記載の非接触型表面形状測定装置においては、走査プローブでワーク表面に直線状のレーザを照射し、これをレーザの照射方向に対して所定の角度から撮像する事によってワークの表面形状を測定している。この様な非接触型の表面形状測定装置によれば、ワークの表面を傷つける恐れが無く、また、プローブの摩耗による測定精度への影響を考慮する必要が無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009−534969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この様な非接触型表面形状測定装置において、ワーク表面の反射率や光学プローブとワーク表面との相対角度等が細かく変化するような場合に、ワーク表面を撮像すると光量不足や光量過多を生じてしまうという問題があった。即ち、反射率の低い部分では照射されたレーザ光がほとんど反射されず、受光素子による観察が困難となり、反射率の高い部分ではサチレーション(光量過多)を生じてしまっていた。
【0006】
かかる課題を解決すべく、特許文献1記載の発明においては次のような措置を講じている。即ち、ワーク表面を撮像する際、直線状のレーザ光に対して直角な方向の一次元画像を、レーザ光に沿って順次撮像し、同時に一次元画像中の最大輝度に応じてレーザ装置の出力を調整する様にした。この様な方法によれば、レーザの照射されたワーク表面を適切な光量で撮像する事が可能となる。
【0007】
しかしながら上記の様な方法では、レーザ光が反射されない部分(例えば測定範囲にワークの存在しない部分や、凹凸によって隠れている部分等)を撮像した際に反射光が検出されないことから、レーザ装置が常に最大出力で稼働する事となる。この様な場合、レーザの発熱によって熱ドリフトや誤作動を引き起こす恐れがあり、もし冷却ファンを取り付けたとしても冷却ファンによる振動がプローブに伝わってしまうので、測定精度が低下してしまう恐れがある。また、この様な場合には測定用プローブに冷却のための空気穴を設ける必要があり、耐環境性の低下にもつながる。更に、レーザ光源の劣化が早まり、かつ消費電力が高くなると言う問題もある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像測定装置は、ワークに直線状の光を照射する光源と、ワークを撮像する撮像装置と、撮像装置の受光量によって光源の発光量を調整する制御部とを有し、撮像装置は、受光素子が配列形成されてワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、制御部は、各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における光源の光量を低下させ、受光量が最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における光源の光量を増加させ、更に、受光素子の受光時に、光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時における光源の光量を最小光量にすることを特徴としている。
【0010】
この様な構成によれば、測定領域内の受光量の低い部分を測定する際に光源の光量を抑えることが可能となり、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化が達成される。
【0011】
本発明の一実施形態に係る画像測定装置において、制御部は、光源の光量を最小光量にした場合、次回またはn回後(nは2以上の整数)受光時に光源の光量を最大光量または最大光量と最小光量の間の光量にする様にしても良い。これにより、一定間隔でワークの存在を確認し、ワークが検出された際には再び通常通りの測定を行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明の他の実施形態に係る画像測定装置において、撮像装置は、光源からワークへの光の照射方向に対して所定の角度をなす方向でワークからの反射光を受光する様に構成することが出来る。
【0013】
また、本発明の更に他の実施形態に係る形状測定装置において、撮像装置は、光源からの直線上の光に対してほぼ直交する方向に配列された受光素子列を、当該受光素子列と直交する方向に順次受光走査させるローリングシャッター機能を有するCMOS素子を有するものとすることが出来る。
【0014】
本発明に係る画像測定装置は、ワークに直線状の光を照射する光源と、ワークを撮像する撮像装置と、撮像装置の受光量によって光源の発光量を調整する制御部とを有し、撮像装置は、受光素子が配列形成されてワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、制御部は、各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における光源の光量を低下させ、受光量が最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における光源の光量を増加させ、更に、受光素子の受光時に、光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時以降は受光時毎に光源の光量を最小光量とこれよりも大きい光量とに交互に設定する様にしても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像測定装置を構成するシステムの全体図である。
【図2】同装置における光学式プローブの構成を示す図である。
【図3】同装置におけるCMOSイメージセンサを示す模式図である。
【図4】同装置の制御系統を示すブロック図である。
【図5】同装置における画像測定装置の動作を説明するための模式図である。
【図6】第1の比較例における画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図7】第2の比較例における画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図8】第2の比較例におけるレーザ装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図9】第2の比較例における画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る画像測定装置の動作を説明するための図である。
【図11】同装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る画像測定装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本施形態に係る画像測定装置を構成するシステムの全体図である。
【0019】
この画像測定装置は、三次元測定装置1の測定プローブとして本実施形態に係る光学式プローブ17を装着する事により構成されている。この画像測定装置には、三次元測定装置1を駆動制御すると共にこの三次元測定装置1から必要な測定座標値を取り込むための駆動制御装置2と、この駆動制御装置2を介してこの三次元測定装置1を手動操作するための操作盤3と、駆動制御装置2での測定手順を指示するパートプログラムを編集・実行すると共に、駆動制御装置2を介して取り込まれた測定座標値に幾何形状を当てはめるための計算を行ったり、パートプログラムを記録、送信したりする機能を備えたホストシステム4とから構成されている。
【0020】
三次元測定装置1は、次のように構成されている。即ち、除振台10の上には、定盤11がその上面をベース面として水平面と一致するように載置され、この定盤11の両側端から立設されたアーム支持体12a,12bの上端でX軸ガイド13を支持している。アーム支持体12aは、その下端がY軸駆動機構14によってY軸方向に駆動され、アーム支持体12bは、その下端がエアーベアリングによって定盤11上にY軸方向に移動可能に支持されている。X軸ガイド13は、垂直方向に延びるZ軸ガイド15をX軸方向に駆動する。Z軸ガイド15には、Z軸アーム16がZ軸ガイド15に沿って駆動されるように設けられ、Z軸アーム16の下端に非接触式の光学プローブ17が装着されている。尚、光学プローブ17は、水平面内に回転可能であっても良いし、垂直面内に回転可能であっても良い。
【0021】
図2は、本施形態に係る画像測定装置の光学式プローブ17の構成を示している。光学式部プローブ17は、筐体171と、筐体171内に配置されたレーザ光源172と、ワークを撮像する撮像装置173と、撮像装置173の受光量によって光源の発光量を調整する制御回路174とを備えて構成されている。
【0022】
レーザ光源172は、後述するレーザ光源172の光軸(走査方向中央部における光軸)と撮像装置173の光軸とでなす平面に対して直行する方向に広がる直線状のレーザ光(レーザシート)をワーク5に向けて照射し、ワーク5の表面を直線状に照らす。この様なレーザシートとしては、レーザ光源172にシリンドリカルレンズ等を組合せて発生させるものが望ましいが、LEDを直線状に並べ、フロスト等の光学系と組み合わせることによって直線状の光を作り出したもの等、他の方法を用いても良い。
【0023】
撮像装置173は、光学系1731及びこの光学系1731を介してワーク5の画像を撮像するCMOSイメージセンサ1732を備え、光源からワーク5への光の照射方向に対して所定の角度をなす方向から受光する様な向きに配置されている。即ち、ワーク5表面に照射され、ワーク5表面の形状に沿って反射されたレーザ光を、撮像装置173によって所定の角度から受光する。これにより、図5に示すように、ワーク5表面の凹凸形状に沿ってレーザ光が変形し、ワーク5の表面形状を撮像する事が可能となる。
【0024】
図3は、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ1732を示す模式図である。CMOSイメージセンサ1732は行列状に配置された複数の撮像素子を備えており、本実施形態においては直線状のレーザ光の伸びる方向に1024個、これと直交する方向に1280個の受光素子(CMOSセル)を有している。また、CMOSイメージセンサ1732は、ローリングシャッター機能を有している。ローリングシャッター機能とは、1つないし複数の行(または列)に配置されている受光素子のみを同時に受光させ、この行単位(または列単位)の受光を列方向(または行方向)に順次行う方法である。例えば、図3においては、1列目に配置された受光素子(太枠で強調されている受光素子)の受光は、同時に行われる。この受光動作が終了すると、2列目、3列目と順次受光が行われる。
【0025】
図4は、本実施形態に係る光学式プローブ17の制御系統を表すブロック図である。制御回路174は、CPU1741と、CPU1741に接続されたプログラム記憶部1742、ワークメモリ1743、及び多値画像メモリ1744とを備えて構成されている。CMOSイメージセンサ1732で取得された画像情報は、多値画像メモリ1744を介してCPU1741に入力される。CPU1741は、入力された画像情報に応じ、光量制御部1721を介してレーザ光源172の光量を調整する。
【0026】
次に、この様に構成された画像測定装置の動作について説明する。
【0027】
図5は、本実施形態に係る画像測定装置の動作を説明するための模式図である。レーザ光源172によってワーク5に直線状のレーザ光を照射すると、ワーク5の表面に沿ってレーザ光の反射光Lが変形し、ワーク5をある平面で切断した時の輪郭が照らし出される。撮像装置173はレーザ光源172のレーザ光照射方向から所定の角度でワーク5を撮像するので、図5(b)に示すように、ワーク5の表面形状に沿ったレーザ光の反射光Lの画像を撮像する事が可能である。
【0028】
この様な構成の画像測定装置において、表面の反射率が場所によって異なる様なワークを撮像する事を考える。図6の上図はこの様なワーク5を測定した時の画像の模式図を示している。また、図中の実線部分は受光した光の光量がCMOSイメージセンサ1732の測定範囲内であることを示しており、図中の点線部分では受光した光量がCMOSイメージセンサ1732で受光可能である光量よりも多く、サチレーションを生じてしまっている部分を示している。この様なサチレーションを生じてしまった部分においては、測定対象の位置を正確に特定する事が困難となるため、測定精度が悪化してしまう。尚、図6の上図は図中の縦方向の一次元画像を横方向にスキャンして得られたものであるが、図6の下図には、この時のレーザ出力を縦軸に、スキャン開始からスキャン終了までの1フレーム分の時間を横軸に表したグラフを示している。
【0029】
上記のサチレーションによる測定精度の悪化を解決するためには、ワーク5表面の反射率に応じてレーザ光源172の出力を調整する事が考えられる。この為の具体的な方法を図7及び図8を参照して説明する。図7は図6と同様に、上図にCMOSイメージセンサ1732によって撮像した画像を、下図にレーザ光源172の出力とスキャン開始からの時間の関係を示している。図7の下図からもわかるとおり、ワーク5表面の反射率の高い部分の一次元画像を撮像する時のみレーザ光源172の出力を低くしている。この様な方法によれば、上図に示す通りワーク5表面の画像を、サチレーションを起こす事無く撮像する事が可能となる。
【0030】
図8には、上記の様にレーザ光源172の出力を調整する際のフローチャートを示している。この様な方法においては、まずCMOSイメージセンサ1732の1列分(もしくは1行分)の受光を行い、一次元画像情報を取得し(S1)、サチレーションを生じた画素があるのかどうかを確認する(S2)。サチレーションを生じた画素がある場合にはレーザ光源172の出力を減少させ(S3)、なかった場合にはレーザ光源の出力を増加させる(S4)。以上の動作を、図3に示したCMOSイメージセンサ1732の各列に対して順次行う。
【0031】
上記のような方法によってレーザ光源172の出力を調整した場合、ワーク5の表面の画像を、サチレーションを生じることなく最大光量で撮像する事が可能である。しかしながら、この様な方法においては、レーザ光が反射されない部分(例えば測定範囲にワークの存在しない部分や、凹凸によって隠れている部分等)を撮像した際に、レーザ光源172が常に最大出力で稼働する事となる。
【0032】
この様子を、図9を参照して説明する。図9は、図6及び図7と同様に、上図にCMOSイメージセンサ1732によって撮像した画像を、下図にレーザ出力とスキャン開始からの時間の関係を示している。また、図9においては、表面の一部においてレーザ光が反射されない様なワークを観測しているものとする。前述したとおり、ワーク表面にレーザ光を照射してもCMOSイメージセンサ1732でサチレーションを生じた画素が検出できなかった場合、レーザ光源172の出力は増加する。従って、ワーク表面においてレーザ光が反射されない場合にはレーザ光源172の出力が増加し続ける事となり、レーザ光が反射されない部分を撮像した際に、レーザ光源172が常に最大出力で稼働する事となる。この様な場合、発熱によって熱ドリフトや誤作動を引き起こす恐れがあり、冷却ファンを取り付けた場合にはプローブに振動が伝わってしまい、測定精度が低下してしまう恐れがある。また、この様な場合には測定用プローブに冷却のための空気穴を設ける必要があり、耐環境性が低下してしまう。更に、レーザ光源の劣化が促進され、かつ消費電力が高くなる、と言う問題もある。
【0033】
上記のような課題を解決する為、本実施形態においては、この様なワーク5の検出されない部分(以下、非検出部)ではレーザ光源172の出力を最小にしている。この為の具体的な方法を図10及び図11を参照して説明する。図10は、基本的には図9と同じであるが、非検出部におけるレーザ光源の出力が最小値となっている。
【0034】
図11は、この光量制御動作のフローチャートを示している。図11は、基本的には図8と同じであるが、以下の点で異なっている。まず、ステップS2においてサチレーションが検出されなかった場合にはレーザ光源172の出力を確認し(S5)、レーザ光源172の出力が最大だった場合には、更にCMOSイメージセンサ1732による受光量が閾値以下であるかどうかを確認する(S6)。ここで、閾値としては測定可能な最小受光量を設定しても良い。CMOSイメージセンサ1732による受光量が閾値以下である場合は次回のスキャン時における該当位置でのレーザ光源172の出力を最小にし(S7)、閾値以下でなかった場合にはレーザ光源172の出力を最大のままにしておく。これによって、ワーク5の非検出部の測定を行った際のレーザ光源の出力最小値にすることが可能となり、発熱の抑制、低消費電力化、及び光源の長寿命化を図ることが可能である。
【0035】
また、ステップS5においてレーザ光源172の出力が最小だった場合には、次回のスキャン時における該当位置でのレーザ光源172の出力を最大にする(S8)。
【0036】
その理由は次の通りである。即ち、前述の通り、本実施形態に係る三次元測定装置1においては、ワーク5の非検出部を測定する際にレーザ光源172の出力を最小にしている。しかしながら、常にレーザ光源172の出力が最小である場合、ワークが検出される状態になってもCMOSイメージセンサ1732による受光が行われない恐れがある。そこで定期的にワーク表面の状態を確認する事によって、この様な問題を解決する事が可能である。
【0037】
なお、非検出部におけるレーザ光源172の出力は、上記のようにスキャン毎に最大値と最小値を繰り返しても良いが、例えばレーザ光源172の出力が最小のままn回分のスキャンが行われたような場合(nは任意の整数)に最大値に切り替えても良い。また、レーザ出力最小値からの切り替えは、最大値とせずに最小値と最大値の間の中間値としても良い。
【0038】
更に、CADデータ等を予め入力しておき、これによって測定開始位置、測定終了位置を設定しておく様にしても良い。この場合、CADデータを予めホストシステム4に入力しておき、駆動制御回路2を通じてプログラム記憶部1742等に記憶しても良いし、予めプログラム記憶部1742に記憶されている設定を呼び出しても良い。
【符号の説明】
【0039】
1…三次元測定装置、2…駆動制御装置、3…操作盤、4…ホストシステム、10…除振台、11…定盤、12…アーム支持体、13…X軸ガイド、14…Y軸駆動機構、15…Z軸ガイド、16…Z軸アーム、17…光学プローブ、171…筐体、172…レーザ光源、173…撮像装置、174…制御回路、1731…光学系、1732…CMOSイメージセンサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークに直線状の光を照射する光源と、
前記ワークを撮像する撮像装置と、
前記撮像装置の受光量によって前記光源の発光量を調整する制御部とを有し、
前記撮像装置は、受光素子が配列形成されて前記ワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、
前記制御部は、
各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における前記光源の光量を低下させ、受光量が前記最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における前記光源の光量を増加させ、
更に、前記受光素子の受光時に、前記光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時における前記光源の光量を最小光量にする
ことを特徴とする画像測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記光源の光量を最小光量にした場合、次回またはn回後(nは2以上の整数)受光時に前記光源の光量を最大光量または最大光量と最小光量の間の光量にすることを特徴とする請求項1記載の画像測定装置。
【請求項3】
前記撮像装置は、前記光源から前記ワークへの光の照射方向に対して所定の角度をなす方向で前記ワークからの反射光を受光することを特徴とする請求項1または2記載の画像測定装置。
【請求項4】
前記撮像装置は、前記光源からの直線上の光に対してほぼ直交する方向に配列された受光素子列を、当該受光素子列と直交する方向に順次受光走査させるローリングシャッター機能を有するCMOS素子を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の画像測定装置。
【請求項5】
ワークに直線状の光を照射する光源と、
前記ワークを撮像する撮像装置と、
前記撮像装置の受光量によって前記光源の発光量を調整する制御部とを有し、
前記撮像装置は、受光素子が配列形成されて前記ワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、
前記制御部は、
各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における前記光源の光量を低下させ、受光量が前記最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における前記光源の光量を増加させ、
更に、前記受光素子の受光時に、前記光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時以降は受光時毎に前記光源の光量を最小光量とこれよりも大きい光量とに交互に設定する
ことを特徴とする画像測定装置。
【請求項1】
ワークに直線状の光を照射する光源と、
前記ワークを撮像する撮像装置と、
前記撮像装置の受光量によって前記光源の発光量を調整する制御部とを有し、
前記撮像装置は、受光素子が配列形成されて前記ワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、
前記制御部は、
各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における前記光源の光量を低下させ、受光量が前記最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における前記光源の光量を増加させ、
更に、前記受光素子の受光時に、前記光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時における前記光源の光量を最小光量にする
ことを特徴とする画像測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記光源の光量を最小光量にした場合、次回またはn回後(nは2以上の整数)受光時に前記光源の光量を最大光量または最大光量と最小光量の間の光量にすることを特徴とする請求項1記載の画像測定装置。
【請求項3】
前記撮像装置は、前記光源から前記ワークへの光の照射方向に対して所定の角度をなす方向で前記ワークからの反射光を受光することを特徴とする請求項1または2記載の画像測定装置。
【請求項4】
前記撮像装置は、前記光源からの直線上の光に対してほぼ直交する方向に配列された受光素子列を、当該受光素子列と直交する方向に順次受光走査させるローリングシャッター機能を有するCMOS素子を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の画像測定装置。
【請求項5】
ワークに直線状の光を照射する光源と、
前記ワークを撮像する撮像装置と、
前記撮像装置の受光量によって前記光源の発光量を調整する制御部とを有し、
前記撮像装置は、受光素子が配列形成されて前記ワークの画像を行方向または列方向に逐次的に受光し、
前記制御部は、
各受光素子の受光時に、受光量が最大値を超えた受光素子が存在する場合には次の受光時における前記光源の光量を低下させ、受光量が前記最大値を超えた受光素子が存在しない場合には次の受光時における前記光源の光量を増加させ、
更に、前記受光素子の受光時に、前記光源の光量が最大光量に達し、且つ受光量が最小値を下回っている場合には、次の受光時以降は受光時毎に前記光源の光量を最小光量とこれよりも大きい光量とに交互に設定する
ことを特徴とする画像測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−88261(P2012−88261A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237057(P2010−237057)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】
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