説明

神経に対し活性な化合物

【課題】新規な神経活性化合物を発見すること。
【解決手段】本発明は、1位に窒素原子、8位にヒドロキシ基若しくはメルカプト基を有する2個の縮合6員環でその少なくとも一つが芳香環という複素環式化合物である神経に対し活性な化合物に関する。具体的には、例えば、8−ヒドロキシ−4(3H)−キナゾリノン、8−ヒドロキシ−キナゾリン、8−ヒドロキシ−キノキサリン、[1,6]ナフチリジン−8−オール、9−ヒドロキシピリミド[1,6−a]ピリミジン−4−オン、8−ヒドロキシ−シンノリン、6−ヒドロキシ−フェナジン、4−ヒドロキシ−アクリジン、4,7(4,10)−フェナントロリン−5−オールなどに関する。また、これらの化合物の調製方法、及び、医薬品若しくは獣医用医薬品としての、とりわけ神経状態、より具体的にはアルツハイマー病などの神経変性状態へのそれらの使用も開示する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経状態の治療方法、改善方法及び/又は予防方法であって、式Iの化合物
【化1】

(上式中、
RはO又はSであり;
はH、置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロシクリル、抗酸化剤、標的化部分、CN、ハロ、CF、SOH、及びOR、SR、SOR、SO、NR、(CHNR、HCNOR、HCNNR、CONR、CSNR、NCOR、NCSR、COR、CO、CSR又はSONRから独立して選択され、R及びRはH、置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロシクリル、抗酸化剤又は標的化部分から独立して選択され、nは1〜10の整数であり、
XはCH、CO、N及びNHから独立して選択され、
ZはCH、CO、N、NH及びOから独立して選択され、
Yは独立して存在しない又はYが結合する環とともに5員若しくは6員の置換されていても良いアリール若しくは5員若しくは6員の置換されていても良いヘテロシクリルを形成し、
mは1から3の整数であり、並びに
pは1から4の整数である)、
その塩、水和物、溶媒和物、誘導体、プロドラッグ、互変異性体及び/又は異性体の効果的な量を、
(i)X及びZの少なくとも一つはCH以外である、及び
(ii)そのファンキノン又は互変異性体は除外される、即ちRがOであり、7位のRがOHであり、XがCHであり且つYが存在しない場合は、Zは

ではないという条件の下で、それらを必要としいている被験体に投与する工程を含む方法。
【請求項2】
式Iの化合物が下記の化合物、即ち、
【化2】

8−ヒドロキシ−4(3H)−キナゾリノン、
【化3】

8−ヒドロキシ−キナゾリン、
【化4】

8−ヒドロキシ−キノキサリン、
【化5】

[1,6]ナフチリジン−8−オール、
【化6】

9−ヒドロキシピリミド[1,6−a]ピリミジン−4−オン、
【化7】

8−ヒドロキシ−シンノリン、
【化8】

6−ヒドロキシ−フェナジン、
【化9】

4−ヒドロキシ−アクリジン、
【化10】

4,7(4,10)−フェナントロリン−5−オール、
【化11】

9−ヒドロキシピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン、
【化12】

ピリド[3,2−d]ピリミジン−4−オール、
【化13】

ピリド[2,3−d]ピリダジン−8−オール、
【化14】

[1,7]ナフチリジン−8−オール、
【化15】

[1,5]ナフチリジン−4,8−ジオール、
【化16】

[1,5]ナフチリジン−8−オール、
【化17】

ピリド[3,4−b]ピラジン−8−オール、
【化18】

ピリド[3,4−b]ピラジン−5−オール、
【化19】

ピリドール[4,3−d]ピリミジン−8−オール、
【化20】

4−ヒドロキシ−4a,8a−ジヒドロ−ピラノ[3,2,b]ピリジン−2−オン、
【化21】

8−ヒドロキシ−6H−[1,6]ナフチリジン−5−オン、
【化22】

8−ヒドロキシ−6H−[1,6]ナフチリン−5−オン、
【化23】

ジベンゾ[a,g]キノリジン−8−オン、及び
【化24】

4−ヒドロキシ−1H−ピリド[3,2−d]ピリジン−2−オン
(上式中、R、m、n及びpは請求項1で定義した通りであり、qは整数1又は2である)
から選択されるものである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
式Iの化合物が式IA
【化25】

(上式中、
R、R及びmは請求項1で定義した通りであり、
WはCH、N又はNHであり、
UはCH、CO又はNであり、且つ
Y′は、それが結合する環とともに、6員のNを含む置換されていても良いヘテロシクリルを形成する)
の化合物である、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
式IAの化合物が下記の化合物、即ち、
(i)式Ia
【化26】

(上式中、R、R、m及びqは上記で定義した通りである)、
(ii)式Ib
【化27】

(上式中、R、R、m及びqは請求項1〜請求項3のいずれか1項で定義した通りである)、
(iii)式Ic
【化28】

(上式中、R、R、m及びqは請求項1〜請求項3のいずれか1項で定義した通りである)、
(iv)式Id
【化29】

(上式中、R、R、m及びqは請求項1〜請求項3のいずれか1項で定義した通りである)、
(v)式Ie
【化30】

(上式中、R、R、m及びqは請求項1〜請求項3のいずれか1項で定義した通りである)、及び
(vi)式If
【化31】

(上式中、R及びmは請求項1〜請求項3のいずれか1項で定義した通りである)
から選択されるものである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
化学式Iの化合物のRがOである、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
式Iの化合物のRがハロ、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロシクリル、置換されていても良いアルキル、OR、SR、(CHNR、CONR及びNCORであり、n、R及びRが請求項1〜3のいずれか1項で定義した通りである、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
式Iの化合物のRがフッ素、ヨウ素、塩素、置換されていても良いフェニル、1〜4個の窒素原子を含む置換されていても良い3〜6員の不飽和へテロ単環式基、1〜4個の窒素原子を含む置換されていても良い3〜6員の飽和へテロ単環式基、1〜2個の酸素原子及び1〜3個の窒素原子を含む置換されていても良い3〜6員の飽和へテロ単環式基、置換されていても良いC1−4アルキル、置換されていても良いC2−6シクロアルキル、置換されていても良いC1−6アルコキシ、置換されていても良いチオ、CHNR(R及びRは独立してH及びC1−4アルキルから選択される)又はCONH(CH(Rは置換されていても良いヘテロシクリルである)である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
式Iの化合物のYが置換されていても良いフェニル、1〜4個の窒素原子を含む置換されていても良い5員又は6員の不飽和へテロ単環式基又は1〜2個の酸素原子及び1〜3個の窒素原子を含む置換されていても良い5員又は6員の飽和ヘテロ単環式基である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
式Iの化合物が下記:
【化32】

【化33】

【化34】

の通りである、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
該神経状態が神経変性障害である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
該神経変性障害が神経変性アミロイド症である、請求項10記載の方法。
【請求項12】
該神経変性障害が散発性又は家族性のアルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、白内障、パーキンソン病、クロイツフェルト−ヤコブ病及び「狂牛」病と関連するその新変種、ハンチントン病、レーヴィ小体型痴呆、多系統萎縮症、ハレルフォルデン−シュパッツ病、瀰漫性レーヴィ小体病、致死性家族性不眠症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血、多発性硬化症、タウオパシー(tauopathy)、運動ニューロン疾患又はプリオン病である、請求項10又は請求項11に記載の方法。
【請求項13】
神経変性障害がパーキンソン病である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
神経変性障害がAβ関連状態である、請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
該Aβ関連状態がアルツハイマー病又はダウン症候群を伴う痴呆又は家族性アルツハイマー病における常染色体優性遺伝型の幾つかの中の一つである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
被験体の認知の衰えを遅延、減少、又は抑制する、上記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
他の医薬の分割投与、逐次投与、若しくは同時投与を更に含む、上記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
該他の医薬がアセチルコリンエステラーゼ活性部位の阻害薬、抗酸化剤、抗炎症剤又はエストロゲン剤である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
式Iの化合物が経口投与、局所投与又は非経口投与されるものである、上記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
神経状態の治療、回復及び/又は予防のための医薬の製造における、請求項1〜請求項9のいずれか1項で定義した式Iの化合物の使用。
【請求項21】
神経状態を治療、回復及び/又は予防のための、請求項1〜請求項9のいずれか1項で定義した式Iの化合物の使用。
【請求項22】
神経状態の治療、回復及び/又は予防に使用するための、請求項1〜請求項9で定義した式Iの化合物。
【請求項23】
請求項1〜9のいずれか一項で定義される化学式Iの化合物の医薬品としての使用。
【請求項24】
医薬品が神経治療薬又は神経保護薬である、請求項23記載の使用。
【請求項25】
医薬品が抗アミロイド形成薬である、請求項23又は請求項24に記載の使用。
【請求項26】
請求項1〜請求項9のいずれか1項で上記で定義した式Iの化合物及び薬学的に又は獣医学的に許容されうる担体を含む、医薬組成物又は獣医用組成物。
【請求項27】
他の薬剤を更に含む請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
該他の薬物がアセチルコリンエステラーゼ活性部位の阻害薬、抗酸化剤、抗炎症剤又はエストロゲン剤である、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
少なくとも一つのRがH以外であるという条件を伴う請求項1〜請求項9のいずれか1項で定義した式Iの化合物である式IIの化合物。
【請求項30】
請求項3で定義した式IAの化合物。
【請求項31】
請求項4で定義した式Ia、Ib、Ic、Id、Ie及びIfの化合物。
【請求項32】
請求項9で定義した化合物。
【請求項33】
本明細書に記載の、請求項29で定義した式IIの化合物の調製方法。
【請求項34】

【化35】

の化合物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−285437(P2010−285437A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162383(P2010−162383)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【分割の表示】特願2004−540379(P2004−540379)の分割
【原出願日】平成15年10月3日(2003.10.3)
【出願人】(503004149)プラナ バイオテクノロジー リミティッド (9)
【Fターム(参考)】