説明

移動体の衝撃吸収装置

【課題】 ピストン速度の変化に対する制動力変化の比率を大きくして適合範囲を拡大し得るダンパを用いた移動体の衝撃吸収装置を提供する。
【解決手段】 ピストン(4)を、ピストンロッド(5)と一体をなすインナ部材(4a)と、インナ部材の外周に軸方向移動可能に装着されたアウタ部材(4b)とからなるものとし、これらインナ・アウタ両部材を、粘性流体が流動し得る空隙(G)をおいて相互に遊嵌すると共に圧縮コイルばね(第2圧縮コイルばね12)によって互いに離間する向きに弾発付勢し、アウタ部材内へのインナ部材の突入量が増大すると両者間の空隙が狭くなる。移動体(30)と、当該移動体に当接することで当該移動体の移動を規制する移動規制部(40)との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分に、前記シリンダを固定し、他方の衝突部分により前記ピストンロッドが押されることで、前記ピストンが前記シリンダ内に押し込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オリフィスを備えたピストンを摺合させると共に、粘性流体を封入したシリンダを有するダンパを用いた移動体の衝撃吸収装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャビネットの扉などが急閉して衝撃音を発することを防止するために、閉扉速度を減速するダンパをキャビネットの戸当たり部に設置することが知られている。
このような制動力を発生させるダンパとして、粘性流体を封入したシリンダと、シリンダ内を軸方向について2分割すると共に軸方向に連通するオリフィスを備えたピストンと、ピストンに連結されたピストンロッドとを有し、ピストンロッドと共にピストンがシリンダ内を軸方向に移動する際のオリフィスを通過する粘性流体の抵抗によって制動力(減衰力)を発生させるようにしたものが一般に知られている(特許文献1を参照されたい)。
【特許文献1】特許第3465978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のダンパは、粘性流体の流動抵抗が、ピストンの移動速度が高くなるに従って累進的に増大するという特性を利用するものであり、例えばドアの緩衝装置として用いると、緩慢な閉扉操作に対しては抵抗が少なく、急激な閉扉操作に対しては大きな制動力が作用するように構成することができる。
しかるに、制動力の設定は、専らピストンに設けるオリフィスの口径で行っており、低速時の操作力を適切に設定すると、高速時の制動力が不足気味になり、この反対に、高速時の制動力を適切に定めると、低速時の操作性が阻害されるといった不具合があり、要するに制動力のダイナミックレンジを広くとることは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このような課題を解決し、ピストン速度の変化に対する制動力変化の比率を大きくし、その適合範囲を拡大し得るダンパを提供するために、本発明の請求項1においては、粘性流体が封入されたシリンダ(3)を、軸方向に連通するオリフィス(13)を備えたピストン(4)で軸方向について2分割すると共に、該ピストンに連結されたピストンロッド(5)と共にピストンがシリンダ内を軸方向に移動する際のオリフィスを通過する粘性流体の抵抗によって制動力を発生させるダンパ(1)において、前記ピストンを、ピストンロッドと一体をなすインナ部材(4a)と、インナ部材の外周に軸方向移動可能に装着されたアウタ部材(4b)とからなるものとし、これらインナ・アウタ両部材を、粘性流体が流動し得る空隙(G)をおいて相互に遊嵌すると共に圧縮コイルばね(第2圧縮コイルばね12)によって互いに離間する向きに弾発付勢し、前記空隙を、アウタ部材内へのインナ部材の突入量が増大すると狭くなるものとした。
【0005】
これに加えて、移動体(30)と、当該移動体に当接することで当該移動体の移動を規制する移動規制部(40)との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分に、前記シリンダを固定し、他方の衝突部分により前記ピストンロッドが押されることで、前記ピストンが前記シリンダ内に押し込まれるようにしている。
【発明の効果】
【0006】
このような本発明の請求項1の構成によれば、ピストンロッドの移動速度が比較的低い状態にあっては、圧縮コイルばねの弾発力によってインナ部材とアウタ部材との間の空隙
が広い状態が保持され、粘性流体の流動抵抗が低く保たれるために操作性が損なわれずに済む。そしてピストンロッドの移動速度が所定値を超えてアウタ部材に作用する粘性流体の抵抗力が圧縮コイルばねの伸長力を上回ると、コイルばねが収縮してアウタ部材内にインナ部材が入り込む。するとインナ部材とアウタ部材との間の空隙が狭くなり、その空隙を通過する粘性流体の流動抵抗がより一層高まり、大きな制動力が発生することとなる。即ち、本発明により、ピストン速度の変化に対する制動力変化の比率を大きくしてダンパの適合範囲を拡大する上に多大な効果を奏することができる。
【0007】
これに加えて、本発明の請求項1に記載のダンパを用いた移動体の衝撃吸収装置によれば、移動体の衝撃を減衰でき、異音の発生などを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(ダンパ1)
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されたダンパの断面図である。このダンパ1は、底面が閉じられてその外端部にクッションゴム2が装着されたシリンダ3と、シリンダ3内に摺合したピストン4と、ピストン4に連結されたピストンロッド5と、ピストンロッド5の内端に設けられたばねリテーナ6とシリンダ3の底壁内面との間に縮設された第1圧縮コイルばね7と、シリンダトップ側に設けられたアキュムレータ8と、シリンダトップの開口を塞ぐキャップ9とからなっており、キャップ9の中心孔10にオイルシール11を介して挿通されたピストンロッド5がシリンダ3の外方へ突出している。またシリンダ3内には、適宜な粘度のシリコンオイルが封入されている。
(ピストン4)
ピストン4は、ピストンロッド5の内端部と実質的に一体をなすインナ部材4aと、インナ部材4aの外周面と所定の空隙Gをおいてインナ部材4aに遊嵌され、且つシリンダ3の内周面に摺合したアウタ部材4bとからなり、インナ部材4aとアウタ部材4bとの間には、両者を軸方向について離間させる向きに弾発付勢する第2圧縮コイルばね12が装着されている。ここでインナ部材4aの外径寸法は、外端側がより大きくなるように段階的に変化しており、アウタ部材4b内へのインナ部材4aの突入量が増えると、インナ部材4aとアウタ部材4bとの間の空隙Gが狭くなるようにしてある。またアウタ部材4bは有底円筒状をなし、その底壁にはシリコンオイルを流過させるための適宜な口径のオリフィス13が形成されている。
【0009】
アキュムレータ8は、適度な弾発力を有し且つ所定の圧力が加わると縮むような発泡性合成樹脂材で円筒形に形成されており、シリンダトップ側の内周面にリテーナ14を介して保持されている。
(ダンパの作動要領)
次に本発明によるダンパの作動要領について説明する。
【0010】
通常は、図1に示すように、第1圧縮コイルばね7の弾発力でピストンロッド5はキャップ9の中心孔10から外に突き出している。またピストン4のアウタ部材4bは、第2圧縮コイルばね12の弾発力でピストンロッド5の内端側に設けられたばねリテーナ6に突き当たって抜け止めされている。
なお、シリンダ3は、例えばキャビネットの側壁内面に適宜な手段を用いて固定されている。
【0011】
この状態からキャビネットのドアをゆっくり閉じると、ドアの内面に押されたピストンロッド5が、第1圧縮コイルばね7の弾発力に抗してシリンダ3内に押し込まれる。この際、ボトム側のシリコンオイルが、ピストン4のアウタ部材4bのオリフィス13及びアウタ部材4bとインナ部材4aとの空隙Gを経てトップ側へ移動し、このときのシリコン
オイルの流動抵抗でピストンロッド5に加わるエネルギが減衰される。この状態では、アウタ部材4bとインナ部材4aとが第2圧縮コイルばね12の弾発力で離間しており、アウタ部材4bとインナ部材4aとの間の空隙Gが広く保持されているので、制動力は低い範囲に保たれる。
【0012】
なお、ピストンロッド5がシリンダ3内に入り込むと、その分シリンダ3の内容積が減少してシリコンオイルの封入圧が高まるが、これは発泡性合成樹脂材で形成されたアキュムレータ8の圧縮変形で吸収される。
さて、シリコンオイルの流動抵抗はピストン速度に対して累進的に増大するので、例えばある速度以上でピストン4が移動する時のアウタ部材4bに加わるシリコンオイルの抵抗で第2圧縮コイルばね12が縮むように設定しておくと、ある速度以上でアウタ部材4bが動き難くなるので第2圧縮コイルばね12が収縮し、図2に示したように、インナ部材4aがアウタ部材4b内に入り込むことになる。するとインナ部材4aとアウタ部材4bとの間の空隙Gが狭くなるので、シリコンオイルの流動抵抗による制動力が高まる。
【0013】
このようにして、本発明によれば、可変オリフィスによる制動力の切り替えを行う速度検知に圧縮コイルばね12を用いたので、雰囲気温度の変化による切り替え速度の変動が比較的少なくて済むように構成することができる。
また相対的に軸方向移動する2つの部材、即ちインナ部材4aとアウタ部材4bとの間の空隙Gで可変オリフィスを構成するので、ピストンロッド5の速度変化に応じた減衰力の変化幅を広くすることができるため、作動特性の設定自由度を高めることができる。
(移動体30の衝撃吸収装置20)
つぎに、上記した構成を備えるダンパ1を用いた衝撃吸収装置20について説明する。
【0014】
具体的には、衝撃吸収装置20は、図3〜4に示すように、例えばドア31等の移動体30と、当該ドア31(移動体30)に当接することで当該ドア31(移動体30)の移動を規制する移動規制部40、すなわちドア31(移動体30)を移動可能(回転可能)に支持する、例えばドア枠51等のベース50の戸当たり41やドアストッパー42等との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分(例えば戸当たり41やドアストッパー42)に、シリンダ3を固定し、他方の衝突部分(ドア31)によりピストンロッド5が押されることで、ピストン4がシリンダ3内に押し込まれるようにしている。
【0015】
その結果、例えばドア31(移動体30)が、戸当たり41やドアストッパー42(移動規制部40)に衝突する衝撃力を、ダンパ1により減衰することができ、衝突時の異音の発生などを低減することができる。
また、ドア31(移動体30)を、勢い良く開閉した場合には、ピストン速度が高速化し、ダンパ1の制動力が高まる。
(図3〜4のドア31)
つぎに、図3〜4を用いて、移動体30の一例としてのドア31について説明する。
【0016】
ドア31は、垂直方向の軸であるヒンジ60を介して、ドア枠51(ベース50)に開閉可能に支持される。
ドア枠51の戸当たり41(移動規制部40)には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状に固定し、そのピストンロッド5をドア31に向かって突出させる。
また、床には、ドアストッパー42(移動規制部40)を固定する。
【0017】
ドアストッパー42には、ダンパ1のシリンダ3を固定し、そのピストンロッド5をドア31に向かって突出させる。
なお、ピストンロッド5をドア31に向かって突出させたが、逆にピストンロッド5を固定して、シリンダ3をドア31に向かって突出させても良い。
なお、ピストンロッド5やシリンダ3をドア31に向かって直接、突出させたが、これに限定されず、図示しないが、中間部材を介在させても良い。
【0018】
すなわち、中間部材は、図示しないが、ドア31である他方の衝突部分が衝突することでピストンロッド5が軸方向に移動すると共に、当該軸方向の力をピストンロッド5に伝達するためのものである。例えば、中間部材としては、図示しないが、ピストンロッド5の突出部分に、ゴム状のキャップ等を被せても良い。
なお、ダンパ1を、移動規制部40である戸当たり41やドアストッパー42に固定したが、逆に移動体30であるドア31に固定しても良い。
【0019】
また、ダンパ1の個数は、図面に示したものに限定されず、適宜選択可能である。
(垂直軸回転タイプの例)
ドア31のヒンジ60のように、垂直方向の軸を中心に回転する垂直軸回転タイプの例としては、次のようなものがある。
(1)家具の回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、家具の収納部であり、このとき、移動体30は収納部を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0020】
(2)システムキッチンの回転式の開閉扉
家具は、図示しないが、システムキッチンでも良く、このとき、移動体30はシステムキッチンを開閉する回転式の開閉扉となる。
(3)家電製品の回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、家電機器の収納部であり、このとき、移動体30は収納部を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0021】
(4)冷蔵庫の回転式の前面扉
家電機器は、図示しないが、冷蔵庫であり、このとき、移動体30は冷蔵庫を開閉する回転式の前面扉となる。
なお、冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
(5)冷蔵庫(冷凍庫も含む。)の中ケースの回転式の前面扉
移動体30は、図示しないが、冷蔵庫内の中ケースの開閉扉でも良く、このとき、移動体30は中ケースを開閉する回転式の前面扉となる。
【0022】
(6)加熱調理器(例えば電子レンジ、トースター)の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、例えば電子レンジ、トースター等の加熱調理器で良く、このとき、移動体30は加熱調理器を開閉する回転式の前面扉となる。
(7)洗濯機の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、洗濯機でも良く、このとき、移動体30は洗濯機を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0023】
(8)乾燥機の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、乾燥機でも良く、このとき、移動体30は乾燥機を開閉する回転式の開閉扉となる。
(9)食器洗浄機の回転式の前面扉
家電機器は、図示しないが、食器洗浄機でも良く、このとき、移動体30は食器洗浄機を開閉する回転式の前面扉となる。
【0024】
(10)掃除機の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、掃除機でも良く、このとき、移動体30はフィルター等の交換用の回転式の開閉扉となる。
(11)事務用のキャビネットの回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、事務用のキャビネットでも良く、このとき、移動体30はキャビネットを開閉する回転機の開閉扉でも良い。
【0025】
(12)自動車の回転式のドア
ベース50は、図示しないが、自動車でも良く、このとき、移動体30は自動車の回転式のドアとなる。
(13)自動車の回転式のドアハンドル
ベース50は、図示しないが、自動車のドアでも良く、このとき、移動体30はドアの開閉用の回転式のハンドルとなる。
【0026】
(14)自動車のカップホルダー
ベース50は、図示しないが、車内のカップホルダーの収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部に開閉可能に取り付けられた回転式のカップホルダーとなる。
(15)陳列用冷蔵庫の開閉扉
ベース50は、図示しないが、陳列用冷蔵庫でも良く、このとき、移動体30は陳列用冷蔵庫を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0027】
なお、陳列用冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
(16)業務用遊技機の前面扉
ベース50は、図示しないが、例えばパチンコ機、パチスロ機等の業務用遊技機でも良く、このとき、移動体30は業務用遊技機を開閉する回転式の前面扉となる。
(17)その他
(17−1)建物の換気扇、吸気扇の回転式のシャッター
(17−2)食器戸棚(カップ・ボード)の回転式の開閉扉
(17−3)下駄箱の回転式の開閉扉
(17−4)書籍棚の回転式の開閉扉
(17−5)回転式の車庫扉
(17−6)回転式の門扉
(17−7)回転式の浴室扉
(17−8)電子レンジの回転式の給水タンク収納部
(17−9)ロッカーの回転式の開閉扉
(17−10)金庫の回転式の開閉扉
(17−11)エアコン
(17−12)自動車の回転式のリア・ハッチ、ガラス・ハッチ
(17−13)自動車の回転式のスペアタイヤ・キャリア
(17−14)自動車の回転式のインナー・ドアハンドル
(17−15)業務用冷蔵庫(冷凍庫)の回転式の開閉ハンドル
(17−16)自動販売機の回転式の前面扉
(図5〜6の便器70)
つぎに、図5〜6を用いて、便器70について説明する。
【0028】
ベース50である、便器70の便器本体71には、水平方向の軸であるヒンジ(図示せず)を介して、移動体30である便座72と便蓋73とを上下方向に開閉可能に支持する。
便座72(移動体30)の底面には、ダンパ1のシリンダ3を固定し、そのピストンロッド5を便器本体71に向かって突出させる。このとき、移動規制部40は、便器本体71の上面となり、衝突部分は、便座72の底面と便器本体71の上面となる。
【0029】
また、便蓋73(移動体30)の底面には、ダンパ1のシリンダ3を固定し、そのピス
トンロッド5を便座72に向かって突出させる。このとき、移動規制部40は、便座72の上面となり、衝突部分は、便蓋73の底面と便座72の上面となる。
なお、ダンパ1を、移動体30である便座72の底面に固定したが、逆にベース50である便器本体71の上面に固定しても良い。また、ダンパ1を、移動体30である便座72の底面に固定したが、逆に便座72の上面に固定しても良い。
【0030】
また、ダンパ1の個数は、図面に示したものに限定されず、適宜選択可能である。
(水平軸回転タイプの例)
便座72と便蓋73のヒンジ(図示せず)のように、水平方向の軸を中心に回転する水平軸回転タイプの例としては、次のようなものがある。
(1)家具の回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、家具の収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0031】
(2)システムキッチンの回転式の開閉扉
家具は、図示しないが、システムキッチンでも良く、このとき、移動体30はシステムキッチンを開閉する回転式の開閉扉となる。
(3)家電製品の回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、家電機器の収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0032】
(4)冷蔵庫の回転式の前面扉
家電機器は、図示しないが、冷蔵庫でも良く、このとき、移動体30は冷蔵庫を開閉する回転式の前面扉となる。
なお、冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
(5)冷蔵庫(冷凍庫も含む。)の中ケースの回転式の前面扉
移動体30は、図示しないが、冷蔵庫内の中ケースの開閉扉でも良く、このとき、移動体30は中ケースを開閉する回転式の前面扉となる。
【0033】
(6)加熱調理器(例えば電子レンジ、トースター)の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、例えば電子レンジ、トースター等の加熱調理器で良く、このとき、移動体30は加熱調理器を開閉する回転式の前面扉となる。
(7)情報家電(例えばコピー機、FAX機、コピー機、複合機)の回転式の開閉蓋
家電機器は、図示しないが、例えばコピー機、FAX機、コピー機、これらの複合機等の情報家電でも良く、このとき、移動体30は、情報家電の開閉蓋や、ADF(オートドキュメントフィーダ)付き開閉蓋となる。
【0034】
(8)洗濯機の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、洗濯機でも良く、このとき、移動体30は洗濯機を開閉する回転式の開閉扉となる。
(9)乾燥機の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、乾燥機でも良く、このとき、移動体30は乾燥機を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0035】
(10)食器洗浄機の回転式の前面扉
家電機器は、図示しないが、食器洗浄機でも良く、このとき、移動体30は食器洗浄機を開閉する回転式の前面扉となる。
(11)掃除機の回転式の開閉扉
家電機器は、図示しないが、掃除機でも良く、このとき、移動体30はフィルター等の交換用の回転式の開閉扉となる。
【0036】
(12)炊飯器の回転式の上蓋
家電機器は、図示しないが、炊飯器でも良く、このとき、移動体30は炊飯器を開閉する回転式の上蓋となる。
(13)電気ポットの回転式の上蓋
家電機器は、図示しないが、電気ポットでも良く、このとき、移動体30は電気ポットを開閉する回転式の上蓋となる。
【0037】
(13)事務用のキャビネットの回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、事務用のキャビネットでも良く、このとき、移動体30はキャビネットを開閉する回転式の開閉扉となる。
(14)自動車の回転式のドア・ハンドル
ベース50は、図示しないが、自動車のドアでも良い、このとき、移動体30はドアの開閉用の回転式のハンドルでも良い。
【0038】
(15)自動車のボンネットの回転式のボンネット・リッド
ベース50は、図示しないが、自動車のボンネットでも良く、このとき、移動体30はボンネットを開閉する回転式のボンネット・リッドとなる。
(16)自動車のトランクの回転式のトランク・リッド
ベース50は、図示しないが、自動車のトランクでも良く、このとき、移動体30はトランクを開閉する回転式のトランク・リッドとなる。
【0039】
(17)自動車のグローブボックスの回転式のグローブボックス・リッド
ベース50は、図示しないが、車内のグローブボックスの収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部を開閉する回転式のグローブボックス・リッドでも良い。
(18)自動車の回転式のカップホルダー
ベース50は、図示しないが、車内のカップホルダーの収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部に開閉可能に取り付けられた回転式のカップホルダーでも良い。
【0040】
(19)自動車のコンソールの回転式のコンソール・リッド
ベース50は、図示しないが、車内の例えばセンターコンソール等のコンソールでも良く、このとき、移動体30はコンソールを開閉する回転式のコンソール・リッドでも良い。
(20)陳列用冷蔵庫の回転式の開閉扉
ベース50は、図示しないが、陳列用冷蔵庫でも良く、このとき、移動体30は陳列用冷蔵庫を開閉する回転式の開閉扉となる。
【0041】
なお、陳列用冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
(21)その他
(21−1)建物の換気扇、吸気扇の回転式のシャッター
(21−2)建物の床下収納の回転式の開閉蓋
(21−3)食器戸棚(カップ・ボード)の回転式の開閉扉
(21−4)下駄箱の回転式の開閉扉
(21−5)椅子の角度調整可能な背板
(21−6)ライティング・デスク
(21−7)回転式の車庫扉
(21−8)郵便受けの回転式の開閉扉
(21−9)ピアノ、オルガン、エレクトーン等の鍵盤楽器の鍵盤開閉蓋
(21−10)ゴミ箱の回転式の開閉蓋
(21−11)冷蔵庫(冷凍庫)の回転式の製氷器や製氷庫
(21−12)スキャナーの回転式の開閉蓋
(21−13)エアコン
(21−14)自動車の回転式のリア・ハッチ、ガラス・ハッチ
(21−15)自動車の回転式のスペアタイヤ・キャリア
(21−16)自動車の回転式のシート(折り畳み、収納、着脱)
(21−17)自動車の回転式の灰皿
(21−18)自動車の回転式のシートバック・テーブル
(21−19)自動車のラゲッジ・フロアの回転式の収納リッド
(21−20)自動販売機の回転式の開閉扉
(図7〜8の窓80)
つぎに、図7〜8を用いて、移動体30の一例としての窓80について説明する。
【0042】
左右の窓80は、ベース50である窓枠81に引き違い可能に支持される。
窓枠81の左右の内側面には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状に固定し、そのピストンロッド5を左右の窓80に向かってそれぞれ突出させる。このとき、移動規制部40は、窓枠81の左右の内側面となり、衝突部分は、左右の窓80の左右の端部と窓枠81の左右の内側面となる。
【0043】
なお、ダンパ1を、ベース50である窓枠81に固定したが、逆に移動体30である窓80に固定しても良い。
また、ダンパ1の個数は、図面に示したものに限定されず、適宜選択可能である。
(図9〜10の折り戸90)
つぎに、図9〜10を用いて、移動体30の一例としての折り戸90について説明する。
【0044】
左右の折り戸90の左右の両端部は、ベース50であるクロゼット91に左右方向にスライド可能に支持される。
各折り戸90は、外側扉92と中央扉93の2枚の扉から構成され、外側扉92と中央扉93とはヒンジ94を介してV字状に折り畳まれる。
クロゼット91の上下には、図示しないが、スライドレールが固定され、上下のスライドレールに、外側扉92と中央扉93との左右に離れた側の端部が、それぞれスライド可能に支持される。
【0045】
クロゼット91の左右の内側面には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状に固定し、そのピストンロッド5を左右の折り戸90に向かってそれぞれ突出させる。このとき、移動規制部40は、クロゼット91の左右の内側面となり、衝突部分は、外側扉92の外側の端部とクロゼット91の左右の内側面となる。
なお、ダンパ1を、ベース50であるクロゼット91に固定したが、逆に移動体30である折り戸90に固定しても良い。
【0046】
右側の折り戸90の中央扉93の左端部には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状に固定し、そのピストンロッド5を左側の折り戸90の中央扉93の右端部に向かって突出させる。このとき、移動規制部40は、左右の中央扉93のいずれか一方の突き合わせ端部となり、衝突部分は、両方の突き合わせ端部となる。
なお、ダンパ1を、右側の折り戸90の中央扉93に固定したが、逆に側の折り戸90の中央扉93に固定しても良い。
【0047】
ヒンジ94に臨む中央扉93の端部には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状に固定し、そのピストンロッド5を外側扉92に向かって突出させる。このとき、移動規制部40は、外側扉92と中央扉93いずれか一方の突き合わせ端部となり、衝突部分は、両方の突き
合わせ端部となる。
なお、ダンパ1を、中央扉93に固定したが、逆に外側扉92に固定しても良い。
【0048】
また、ダンパ1の個数は、図面に示したものに限定されず、適宜選択可能である。
(左右のスライドタイプの例)
窓80や折り戸90のように、左右方向にスライドする左右のスライドタイプの例としては、次のようなものがある。
(1)スライド式の雨戸
移動体30は、図示しないが、建物の雨戸でも良い。
【0049】
(2)スライド式のシャッター
移動体30は、図示しないが、建物のシャッターでも良い。
(3)冷蔵庫(冷凍庫も含む。)の中ケースのスライド扉
移動体30は、図示しないが、冷蔵庫内の中ケースの左右のスライド扉でも良い。
なお、冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
【0050】
(4)自動車のスライドドア
ベース50は、図示しないが、自動車であり、このとき、移動体30は自動車のスライドドアでも良い。
(5)自動車のスライド式のカップホルダー
ベース50は、図示しないが、車内のカップホルダーの収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部に左右にスライド可能に取り付けられたスライド式のカップホルダーとなる。
【0051】
(6)陳列用冷蔵庫のスライド扉
ベース50は、図示しないが、陳列用冷蔵庫であり、このとき、移動体30は陳列用冷蔵庫を開閉するスライド扉となる。
なお、陳列用冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
(7)その他
(7−1)食器戸棚(カップ・ボード)のスライド式の開閉扉
(7−2)下駄箱のスライド式の開閉扉
(7−3)書籍棚のスライド式の開閉扉
(7−4)電車、汽車、船舶、航空機等の乗り物のスライド式のドア
(7−5)スライド式の車庫扉
(7−6)スライド式の浴室扉
(7−7)スライド式の書庫、ムービング・ラック
(7−8)自動車のスライド式のシート(収納、着脱)
(図11のシャッター100)
つぎに、図11を用いて、移動体30の一例としてのシャッター100について説明する。
【0052】
シャッター100は、ベース50であるスライド枠101に昇降可能に支持される。
スライド枠101の下側の端部には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状に固定し、そのピストンロッド5をシャッター100に向かってそれぞれ突出させる。このとき、移動規制部40は、スライド枠101の下側の端部となり、衝突部分は、シャッター100の下側の端部とスライド枠101の下側の端部となる。
【0053】
なお、ダンパ1を、ベース50であるスライド枠101に固定したが、逆に移動体30であるシャッター100に固定しても良い。
また、ダンパ1の個数は、図面に示したものに限定されず、適宜選択可能である。
(上下のスライドタイプの例)
シャッター100のように、上下方向にスライドする上下のスライドタイプの例としては、次のようなものがある。
【0054】
(1)昇降式のブラインド
(2)昇降式のムービング・ラック
(図12〜13の引出し110)
つぎに、図12〜13を用いて、移動体30の一例としての引出し110について説明する。
【0055】
引出し110は、ベース50であるハウジング120に引き出し可能に収納されている。
引出し110の前板111には、ハウジング120の開口部より左右に張り出した左右一対の張出部112を設けている。左右の張出部112の後面は、引出し110を押し込んだ際に、ハウジング120の手前側の端面に当接する。
【0056】
ハウジング120の左右の両端部には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状にそれぞれ固定し、そのピストンロッド5を左右の張出部112の後面に向かってそれぞれ突出させている。このとき、移動規制部40は、ハウジング120の手前側の端面となり、衝突部分は、左右の張出部112の後面とハウジング120の手前側の端面となる。
また、引出し110の背板113にも、左右に張り出した左右一対のストッパー114を設けている。
【0057】
これに対し、ハウジング111の左右の内側面には、左右のストッパー114がスライド可能な左右一対のスライド溝121を設けている。スライド溝121の行き止まりの端部は、ストッパー114に当接することで、引出し110の最大引き出し位置を規制する。
左右のスライド溝121の行き止まりの端部には、ダンパ1のシリンダ3を埋設状にそれぞれ固定し、そのピストンロッド5をストッパー114に向かってそれぞれ突出させている。このとき、移動規制部40は、左右のスライド溝121の行き止まりの端部となり、衝突部分は、左右のストッパー114と左右のスライド溝121の行き止まりの端部となる。
【0058】
なお、ダンパ1を、ベース50であるハウジング111に固定したが、逆に移動体30である引出し110に固定しても良い。
また、ダンパ1の個数は、図面に示したものに限定されず、適宜選択可能である。
(前後のスライドタイプの例)
引出し110のように、前後方向にスライドする前後のスライドタイプの例としては、次のようなものがある。
【0059】
(1)家具の引出しや引出し式のスライドテーブル
ベース50は、図示しないが、家具の収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部に引き出し可能に取り付けられた引出しやスライドテーブルとなる。
(2)システムキッチンの引出しや引出し式のスライドテーブル
家具は、図示しないが、システムキッチンでも良く、このとき、移動体30はシステムキッチンの収納部に引き出し可能に取り付けられた引出しやスライドテーブルとなる。
【0060】
(3)家電製品の引出し
ベース50は、図示しないが、家電機器の収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部から引き出し可能な引出しでも良い。
(4)冷蔵庫の引出し
家電機器は、図示しないが、冷蔵庫でも良く、このとき、移動体30は冷蔵庫の引出しとなる。
【0061】
なお、冷蔵庫は、冷凍庫を含む概念として使用している。
(5)冷蔵庫(冷凍庫も含む。)の中ケースの引出し
移動体30は、図示しないが、冷蔵庫内の中ケースの引出しでも良い。
(6)情報家電(例えばコピー機、FAX機、コピー機、複合機)の引出し式の給紙トレー
家電機器は、図示しないが、例えばコピー機、FAX機、コピー機、これらの複合機等の情報家電でも良いし、このとき、移動体30は引出し式の給紙トレーとなる。
【0062】
(7)自動車の引出し式のカップホルダー
ベース50は、図示しないが、車内のカップホルダーの収納部でも良く、このとき、移動体30は収納部に引出し可能に取り付けられた引出し式のカップホルダーでも良い。
(8)その他
(8−1)家具の引出しや引出し式のスライドテーブル
(8−2)食器戸棚(カップ・ボード)の引出しや引出し式のスライドテーブル
(8−3)ライティング・デスク、学習机、事務机、パソコンデスク等の各種のデスクの引出し、引出し式のスライドテーブル、引出し式のキーボードテーブル
(8−4)冷蔵庫(冷凍庫)の引出し式の給水タンク
(8−5)冷蔵庫(冷凍庫)の引出し式の製氷器や製氷庫
(8−6)事務用のキャビネットの引出し
(8−7)自動車のスライド式の灰皿
(8−8)レジスターの引出し(ドロアー)
(その他の使用部位)
衝撃吸収装置20の他の使用部位や用途としては、次の通りである。
【0063】
(1)傾斜陳列棚
移動体30は、図示しないが、飲料水の缶等の商品であり、ベース50は、商品を傾斜させて陳列する陳列棚でも良い。そして、ベース50である陳列棚の傾斜下端部に、シリンダを固定することで、陳列棚を移動する先頭の商品の衝撃を吸収するようにしても良い。
【0064】
(2)その他
(2−1)椅子の角度調整可能な背板の衝撃吸収
(2−2)ベッドやマットレスのクッション
(2−3)雨戸やシャッターの衝撃吸収
(2−4)冷蔵庫(冷凍庫)の給水タンクやペットボトル置きの衝撃吸収
(2−5)書庫、ムービング・ラックの衝撃吸収
(2−6)洗濯機や乾燥機等の家電製品の振動吸収
(2−6)自動車のシートの収納・着脱時の衝撃吸収
(2−7)自動車の衝撃吸収シート
(2−8)自動車の踏込み式パーキング・ブレーキの衝撃吸収
(2−9)自動車の人衝突時衝撃吸収ダンパー
(2−10)車輪付き担架の振動・衝撃吸収
(2−11)ベビーカーの振動吸収
(2−12)ダンパ1にスイッチを取り付けることによる各種の検出
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】低速作動時のダンパの断面図である。
【図2】高速作動時のダンパの断面図である。
【図3】ドアの斜視図である。
【図4】図3のドアの断面図である。
【図5】便器の斜視図である。
【図6】図5の便器の一部断面図である。
【図7】窓の正面図である。
【図8】図8の窓の断面図である。
【図9】折り戸の断面図である。
【図10】図9も折り戸を閉じた状態を示す断面図である。
【図11】シャッターの正面図である。
【図12】引出しの斜視図である。
【図13】図12の引出しの断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 ダンパ
3 シリンダ
4 ピストン
4a インナ部材
4b アウタ部材
5 ピストンロッド
12 第2圧縮コイルばね
13 オリフィス
G 空隙
20 衝撃吸収装置
30 移動体
31 ドア
40 移動規制部
41 戸当たり
42 ドアストッパー
50 ベース
51 ドア枠
60 ヒンジ
70 便器
71 便器本体
72 便座
73 便蓋
80 窓
81 窓枠
90 折り戸
91 クロゼット
92 外側扉
93 中央扉
94 ヒンジ
100 シャッター
101 スライド枠
110 引出し
111 前板
112 張出部
113 背板
114 ストッパ
120 ハウジング
121 スライド溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘性流体を封入したシリンダと、
該シリンダ内を軸方向について2分割すると共に軸方向に連通するオリフィスを備えたピストンと、
該ピストンに連結されたピストンロッドとを有し、
前記ピストンロッドと共に前記ピストンが前記シリンダ内を軸方向に移動する際の前記オリフィスを通過する前記粘性流体の流動抵抗によって制動力を発生させるダンパを用いた移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ピストンは、
前記ピストンロッドと一体をなすインナ部材と、該インナ部材の外周に軸方向移動可能に装着されたアウタ部材とからなり、
これらインナ・アウタ両部材は、前記粘性流体が流動し得る空隙をおいて相互に遊嵌すると共に、圧縮コイルばねによって互いに離間する向きに弾発付勢されており、
前記空隙は、前記アウタ部材内への前記インナ部材の突入量が増大すると狭くなるようにされ、
前記移動体と、当該移動体に当接することで当該移動体の移動を規制する移動規制部との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分に、前記シリンダを固定し、
他方の衝突部分により前記ピストンロッドが押されることで、前記ピストンが前記シリンダ内に押し込まれるようにしていることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項2】
請求項1に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記他方の衝突部分と前記ピストンロッドとの間には、
前記他方の衝突部分が衝突することで前記ピストンロッドが軸方向に移動すると共に、当該軸方向の力を前記ピストンロッドに伝達するための中間部材を配置していることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
ベースに対して、軸を介して回転可能に支持され、
前記ベースには、
前記移動体に当接することで当該移動体の移動を規制する移動規制部を設け、
前記移動体と前記移動規制部との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分に、前記シリンダを固定していることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
ベースに対して、軸を介して回転可能に支持され、
前記移動体の回転半以内には、
前記移動体に当接することで当該移動体の移動を規制する移動規制部を設け、
前記移動体と前記移動規制部との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分に、前記シリンダを固定していることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記軸は、垂直方向に配置されていることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項6】
請求項3又は請求項4に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記軸は、水平方向に配置されていることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
家具の収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部を開閉する開閉扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項8】
請求項7に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家具は、
システムキッチンであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項9】
請求項5に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
建物のドアであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項10】
請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
トイレであり、
前記移動体は、
前記トイレの便座であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項11】
請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
トイレであり、
前記移動体は、
前記トイレの便蓋であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項12】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
家電機器の収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部を開閉する開閉扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項13】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
冷蔵庫であり、
前記移動体は、
前記冷蔵庫の前面扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項14】
請求項12又は請求項13に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
前記冷蔵庫内の中ケースの開閉扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項15】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
加熱調理器であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項16】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
情報家電であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項17】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
洗濯機であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項18】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
乾燥機であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項19】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
食器洗浄機であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項20】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
炊飯器であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項21】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
電気ポットであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項22】
請求項12に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
掃除機であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項23】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
事務用のキャビネットであり、
前記移動体は、
前記キャビネットを開閉する開閉扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項24】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
自動車であり、
前記移動体は、
前記自動車のドアであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項25】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
自動車のドアであり、
前記移動体は、
前記ドアの開閉用のハンドルであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項26】
請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
自動車のボンネットであり、
前記移動体は、
前記ボンネットを開閉するボンネット・リッドであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項27】
請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
自動車のトランクであり、
前記移動体は、
前記トランクを開閉するトランク・リッドであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項28】
請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
車内のグローブボックスの収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部を開閉するグローブボックス・リッドであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項29】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
車内のカップホルダーの収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部に開閉可能に取り付けられたカップホルダーであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項30】
請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
車内のコンソールであり、
前記移動体は、
前記コンソールを開閉するコンソール・リッドであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項31】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
陳列用冷蔵庫であり、
前記移動体は、
前記陳列用冷蔵庫を開閉する開閉扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項32】
請求項5又は請求項6に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
業務用遊技機であり、
前記移動体は、
前記業務用遊技機を開閉する前面扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項33】
請求項1又は請求項2に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
ベースに対して、スライド可能に支持され、
前記ベースには、
前記移動体に当接することで当該移動体の移動を規制する移動規制部を設け、
前記移動体と前記移動規制部との両者の衝突部分のいずれか一方の衝突部分に、前記シリンダを固定していることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項34】
請求項33に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、左右方向にスライドすることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項35】
請求項33に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、上下方向にスライドすることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項36】
請求項33に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、前後方向にスライドすることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項37】
請求項36に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
家具の収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部に引き出し可能に取り付けられた引出しであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項38】
請求項36に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
家具であり、
前記移動体は、
前記収納部に引き出し可能に取り付けられたスライドテーブルであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項39】
請求項37又は請求項38に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家具は、
システムキッチンであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項40】
請求項34に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
建物の雨戸であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項41】
請求項34又は請求項35に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
建物のシャッターであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項42】
請求項34又は請求項35に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
建物の窓であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項43】
請求項34に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
クロゼットの折り戸であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項44】
請求項36に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
家電機器の収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部に引き出し可能に取り付けられた引出しであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項45】
請求項44に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
冷蔵庫であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項46】
請求項44又は請求項45に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
前記冷蔵庫内の中ケースの引出しであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項47】
請求項44に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記家電機器は、
情報家電であり、
前記移動体は、
前記給紙トレーであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項48】
請求項34に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
自動車であり、
前記移動体は、
前記自動車のスライドドアであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項49】
請求項36に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
車内のカップホルダーの収納部であり、
前記移動体は、
前記収納部に引き出し可能に取り付けられたカップホルダーであることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項50】
請求項34に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記ベースは、
陳列用冷蔵庫であり、
前記移動体は、
前記陳列用冷蔵庫を開閉するスライド扉であることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。
【請求項51】
請求項1又は請求項2に記載の移動体の衝撃吸収装置であって、
前記移動体は、
商品であり、
前記商品を傾斜させて陳列する陳列棚の傾斜下端部に前記シリンダを固定することで、
前記陳列棚を移動する先頭の前記商品の衝撃を吸収するようにしていることを特徴とする移動体の衝撃吸収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−29564(P2006−29564A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213528(P2004−213528)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】