説明

移動通信端末

【課題】SIMカードに登録された複数の電話番号に対応したメールの着信および送受信が可能な移動通信端末を提供する。
【解決手段】複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカード53を装着可能な携帯電話機1であって、SIMカード53に登録された複数の電話番号を識別する主制御部21と、複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録部23と、基地局における位置登録終了後に、所定の受信タイミングで、複数の電話番号のいずれかの電話番号に対するページングチャネルを受信するページング部25と、ページングチャネルを受信したとき、識別した複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信部27と、メール着信が検知された電話番号の着信情報を記憶するメモリ部41と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末に関し、特に、SIMカードを装着可能かつ電子メール送受信機能を備えた移動通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話は急速に普及し、仕事やプライベートなど場面を選ばす使用されるようになった。仕事やプライベートなど使用目的が異なる場合は、異なる電話番号であることが望ましく、また、通話料金などの請求先も個別に設定できることが望ましい。一ユーザが仕事用とプライベート用など目的別に複数台の携帯電話機を所持するのは、使い勝手が悪く、面倒であるため、携帯電話の契約情報を記録したSIMカードを電話番号毎に用意し、一台の携帯電話機で複数のSIMカードを入れ替えて使用することにより、複数の電話番号を目的別に使い分けることが可能となった。
【0003】
従来のSIMカードを装着可能な移動通信端末としては、たとえば特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された移動通信端末は、電話番号が異なる複数のSIMカードを用いて、これらの電話番号に対する同時待ち受けを行い、通話を行うことができる。これにより、一台の端末で複数の端末を持ち歩いているのと同様な利便性が実現される。
【特許文献1】特開2003−189361号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、移動通信端末は高機能化が進み、通話以外の通信機能、たとえば、メール送受信機能が不可欠になってきている。したがって、一台の移動通信端末で複数の電話番号(メールアドレス)に対応したメールの送受信が行えることが望まれる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、SIMカードに登録された複数の電話番号に対応したメールの着信および送受信が可能な移動通信端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録要求部と、
前記基地局における位置登録終了後に、所定の受信タイミングで、前記複数の電話番号のいずれかの電話番号に対するページングチャネルを受信するページングチャネル受信部と、
前記ページングチャネル受信部が前記ページングチャネルを受信したとき、前記識別部が識別した前記複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部と、
前記着信検知部によって前記メール着信が検知された前記電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末が提供される。
【0007】
ここで、移動通信端末は、たとえば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance,Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の携帯端末装置であって電子メールの送受信が可能な装置である。SIM(Subscriber Identity Module)カードは、少なくとも一つの電話番号が登録される。詳細には、SIMカードには、電話番号、IDコード、事業者IDコード、ユーザが登録可能な電話帳やメモなどの端末情報が記録される。複数の電話番号に対応する各端末情報を一枚のSIMカードに記録することもできる。
【0008】
この発明によれば、少なくとも一枚のSIMカードが装着可能であり、SIMカードに登録された複数の異なる電話番号に対応したメール着信を一台の端末で行うことができる利便性の良い移動通信端末が提供される。
【0009】
本発明によれば、複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録要求部と、
前記基地局における前記複数の電話番号の位置登録終了後に、前記基地局から前記複数の電話番号に対応するページングチャネルの割り当て情報を含むシステム情報を受信するシステム情報受信部と、
前記システム情報受信部が受信した前記システム情報の前記複数の電話番号に対するページングチャネルの前記割り当て情報に基づいて、前記基地局からの前記ページングチャネルの受信タイミングを設定する設定部と、
前記受信タイミングに従って、前記複数の電話番号のそれぞれに対するページングチャネルを受信するページングチャネル受信部と、
前記ページングチャネル受信部が前記ページングチャネルを受信したとき、前記識別部が識別した前記複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部と、
前記着信検知部によって前記メール着信が検知された前記電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末が提供される。
【0010】
この発明によれば、少なくとも一枚のSIMカードが装着可能であり、SIMカードに登録された複数の異なる電話番号に対応したメール着信を一台の端末で行うことができる利便性の良い移動通信端末が提供される。
【0011】
本発明によれば、複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行うとともに、前記複数の電話番号のうち一つを基準番号として通知する位置登録要求部と、
前記基地局における前記電話番号の位置登録終了後に、前記基地局から前記基準番号として通知した前記電話番号に対応するページングチャネルの割り当て情報を含むシステム情報を受信するシステム情報受信部と、
前記システム情報受信部が受信した前記システム情報の前記基準番号に対するページングチャネルの前記割り当て情報に基づいて、前記基地局からの前記ページングチャネルの受信タイミングを設定する設定部と、
前記受信タイミングに従って、前記基準番号に対する前記ページングチャネルを受信するページングチャネル受信部と、
前記ページングチャネル受信部が前記ページングチャネルを受信したとき、前記識別部が識別した前記複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部と、
前記着信検知部によって前記メール着信が検知された前記電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末が提供される。
【0012】
この発明によれば、少なくとも一枚のSIMカードが装着可能であり、SIMカードに登録された複数の異なる電話番号に対応したメール着信を一台の端末で行うことができる利便性の良い移動通信端末が提供されるとともに、複数の電話番号に対応するページング処理を代表の電話番号で行うことができるので、電話番号毎にページング処理を行う場合に比べて、ページング処理にかかる時間を短縮でき、待ち受け時の消費電流を抑えることができる。
【0013】
上記移動通信端末において、前記着信検知部によって前記複数の電話番号のうち、いずれかの電話番号にメール着信が検知された場合に、メール着信した前記電話番号の前記着信情報を通知する着信通知部を備えることができる。
【0014】
上記移動通信端末において、前記メール着信が検知された前記電話番号のメールを受信する指示を受け付けるメール受信指示受付部と、前記メール受信指示受付部が受け付けた前記電話番号の前記メールを取得するメール取得部と、前記メール取得部が取得した前記メールを前記電話番号に対応付けて格納するメール格納部と、を備えることができる。
【0015】
ここで、メール格納部は、予め複数の電話番号にそれぞれ対応した複数の記憶領域を設け、それぞれ対応した記憶領域に格納することもできる。あるいは、SIMカード内に格納することもできる。また、複数の電話番号の何れへのメールであるかを示す付加情報を付加してメールを格納することもできる。また、メール取得部は、たとえば、メールサーバと所定のプロトコルを使用してパケット通信を行い、メールを取得する。
【0016】
本発明によれば、複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録要求部と、
宛先およびメール本文を含む送信メールの作成の指示を受け付ける送信メール受付部と、
前記複数の電話番号から選択された前記送信メールの送信元の電話番号を受け付ける送信元受付部と、
前記送信元受付部が受け付けた前記電話番号を用いて前記送信メールを送信する送信部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末が提供される。
【0017】
この発明によれば、複数の電話番号が登録されたSIMカードを用いて、メールの送信元の電話番号を選択することができるので、一台の端末で必要に応じて複数の電話番号を使い分けてメールを送信することが可能となり、利便性がよい。
【0018】
上記移動通信端末において、前記送信部が前記送信メールを送信する前に、前記送信元受付部が受け付けた前記電話番号以外の電話番号で通信が行われているか否かを判断し、前記通信が行われていないとき、前記送信部における前記送信メールの送信を許可する送信制御部を含むことができる。
【0019】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、SIMカードに登録された複数の電話番号に対応したメールの着信および送受信が可能な移動通信端末が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0022】
(第一の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る移動通信端末の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の移動通信端末(携帯電話機1)は、複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカード(SIMカード53)を装着可能な移動通信端末であって、SIMカードに登録された複数の電話番号を識別する識別部(主制御部21、カードインタフェース部43およびカードスロット51)と、複数の電話番号のそれぞれについて、基地局(不図示)に対して位置登録要求を行う位置登録要求部(位置登録部23)と、基地局における複数の電話番号の位置登録終了後に、基地局から複数の電話番号に対応するページングチャネルの割り当て情報を含むシステム情報を受信するシステム情報受信部(位置登録部23)と、システム情報受信部が受信したシステム情報の複数の電話番号に対するページングチャネルの割り当て情報に基づいて、基地局からのページングチャネルの受信タイミングを設定する設定部(位置登録部23)と、受信タイミングに従って、複数の電話番号のそれぞれに対するページングチャネルを受信するページングチャネル受信部(ページング部25)と、ページングチャネル受信部がページングチャネルを受信したとき、識別部が識別した複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部(ページング部25、着信部27)と、着信検知部によってメール着信が検知された電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部(着信部27、メモリ部41)と、を備える。
【0023】
本実施形態において、移動端末装置は携帯電話機1を例として説明するが、その他に、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance,Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の携帯端末装置であって電子メールの送受信が可能な装置である。移動端末装置は、たとえば、W−CDMA方式を採用した移動通信システムにおいて使用される端末である。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してある。
【0024】
また、移動端末装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0025】
詳細には、携帯電話機1は、電源部3と、無線部5と、ベースバンド部7と、入出力部9と、を備えている。無線部5は、アンテナ11、受信回路(RX)13および送信回路(TX)15を含む。受信回路13は、基地局(不図示)から送信された無線周波数信号はアンテナ11を経由して受信し、信号レベルの増幅、任意の周波数への変換、およびデジタル復調を行い、ベースバンド部7に受信信号を入力する。送信回路15は、ベースバンド部7から送信信号を入力し、アナログ変調を行い、周波数変換、増幅され無線周波数信号を、アンテナ11を経由して基地局に送信する。
【0026】
ベースバンド部7は、主制御部21と、多重分離部31と、LCD制御部33と、マルチメディア処理部35と、音声データ復号部37と、D/A変換器39と、メモリ部41と、カードインタフェース部(図中、「カードI/F」と示す。)43と、カードスロット51a(図中、「カードスロット(A)」と示す。)と、カードスロット51b(図中、「カードスロット(B)」と示す。なお、以下、二つのカードスロットの区別が特に必要ない場合は、単に「カードスロット51」と呼ぶ。)と、を含む。
【0027】
二つのカードスロット51aおよびカードスロット51bには、二つの電話番号にそれぞれ対応する端末情報が登録された二枚のSIMカード53a(図中、「SIMカード(A)」と示す。)およびSIMカード53b(図中、「SIMカード(B)」と示す。なお、以下、二枚のSIMカードの区別が特に必要ない場合は、単に「SIMカード53」と呼ぶ。)がそれぞれ装着される。カードインタフェース部43は、カードスロット51aおよびカードスロット51bにそれぞれ装着されたSIMカード53aおよびSIMカード53bと、主制御部21とを電気的に接続するインタフェース部である。
【0028】
図2に示すように、各SIMカード53は、各電話番号に対応する端末情報80を含む情報が記録されている。端末情報80は、電話番号、IDコード、事業者IDコード、電話帳、メモ(所有者名などが記録可能)などが記録される。電話番号、IDコード、および事業者IDコードは、携帯電話の契約時に固定的に記録される情報であり、電話帳およびメモは、ユーザが後述するキー入力部などを使用して入力し、記録可能な情報である。二つのカードスロット51aおよびカードスロット51bに装着される二枚のSIMカード53aおよびSIMカード53bは、入れ替えることもできる。また、何れか一枚のSIMカード53のみを挿入し、一方のカードスロット51は空きでもよい。
【0029】
本実施形態において、事業者のサーバ(不図示)側では、別途、各電話番号に対応するメールアドレスを登録することができる。このメールアドレスとは、他の事業者の端末やパソコンなどにインターネット経由で電子メールを送受信する際に使用されるアドレスである。たとえば、登録されたメールアドレス宛にメールが届いたとき、対応する電話番号の端末にサーバからメールの着信通知が行われることとなる。また、端末から他の事業者の端末やパソコン宛に電子メールを送信する際、送信元として登録されているメールアドレスが使用される。
【0030】
図1に戻り、入出力部9は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)61と、カメラ63と、マイク65と、スピーカ67と、キー入力部69と、を含む。LCD61は、ベースバンド部7により表示制御され、各種情報表示、操作画面表示、携帯電話機1の動作や状態表示、画像表示、メール表示などを行う。なお、表示部として、図示されない、LED(Light Emitting Diode)表示器を含むこともできる。
【0031】
カメラ63で撮像された画像は、ベースバンド部7に入力される。マイク65で集音された音声は、ベースバンド部7に入力される。スピーカ67は、ベースバンド部7から入力された音声を出力する。キー入力部69は、図示されない操作ボタン、操作キーを含み、ユーザが操作したキーを受け付け、ベースバンド部7に入力する。ユーザの操作により入力された電子メールなどの文字情報や指定された宛先は、キー入力部69が受け付け、主制御部21を経由してメモリ部41に一旦保存される。
【0032】
ベースバンド部7において、主制御部21は、マイクロプロセッサを含み、後述するメモリ部41に記憶されたプログラム(不図示)を実行し、携帯電話機1の各構成要素とともに、携帯電話機1全体を制御する。主制御部21は、位置登録部23と、ページング部25と、着信部27と、パケット通信制御部29と、を含む。また、主制御部21は、無線チャネルの接続制御部(不図示)や通信リンク確立後の通信制御部(不図示)の他、画像処理や音声処理などの各処理部の制御部(不図示)を含むこともできる。
【0033】
位置登録部23は、基地局と無線部5を介して通信を行い、同期を確立し、その後、SIMカード53aおよびSIMカード53bに登録された各電話番号を読み込み、これらの電話番号について基地局に対して位置登録を無線部5を介して行う。位置登録部23は、たとえば、携帯電話機1の電源投入時、あるいは、位置登録エリアの変更時、すなわち、最寄り基地局からの電波強度変化によるエリア変更時などに位置登録動作を行う。携帯電話機1からの位置登録要求に応じて、基地局側で二つの電話番号について、それぞれ位置登録がなされ、ページングチャネルが割り当てられ、これらの情報を含むシステム情報が基地局から送信される。
【0034】
位置登録部23は、このシステム情報を無線部5を介して受信し、システム情報に基づき、各電話番号毎に、ページングチャネル信号を受信するタイミングを設定する。システム情報には、電話番号毎に、割り当てられた周波数や同期信号を基準とした周期などを受信タイミングとして含むことができる。
【0035】
ページング部25は、位置登録部23による位置登録後に所定のタイミングで各電話番号に対するページング処理を行うものである。詳しくは、ページング部25は、位置登録部23によって設定された各電話番号に対応したタイミングに従って各電話番号に対する呼び出しの有無をチェックする機能を有する。ページング部25は、各電話番号に対応した受信タイミングでページングチャネル信号を無線部5を介して受信する。ページングチャネル信号には、着信または着呼があった電話番号が複数含まれる。ページング部25は、受信したページングチャネル信号に含まれる複数の電話番号の中に、携帯電話機1の二つの電話番号のいずれかが含まれているか否かを判別する。いずれかの電話番号が含まれていると判別された場合、着信部27に通知する。
【0036】
着信部27は、音声通信における上記ページング処理にて各電話番号のいずれかの電話番号に対する呼び出しが確認された際に着信処理を行うとともに、メール受信時においても各電話番号(メールアドレス)に対するメールの着信通知を無線部5を介して受信し、いずれの電話番号(メールアドレス)に対応するメール着信かを確認する。
【0037】
基地局から送信されるメールの着信通知は、図3に示される着信通知情報100が含まれる。着信通知情報100は、発信元のメールアドレス、メールサーバのIPアドレスなどの情報、宛先のメールアドレスまたは電話番号、メールの発信時刻およびメールサーバが受信した受信時刻などが含まれる。着信部27は、基地局から着信通知情報100を受信し、メモリ部41に記憶する。この着信通知情報100から着信部27は、メールの着信があった電話番号を判別し、さらに後述するパケット通信制御部29はメール取得時にアクセスすべきメールサーバを知ることができる。さらに、着信部27は、着信が確認されたとき、着信したことを報知すると共に、どの電話番号(メールアドレス)に対しての着信であるかを通知する機能を有する。
【0038】
パケット通信制御部29は、メール送受信等のパケット通信を行う際のチャンネル接続をはじめ、データ送受信等の制御を行う。本実施形態において、パケット通信制御部29は、所定のプロトコルを使用して、無線部5を介してメールサーバ(不図示)とメールの送受信を行う。受信されたメールは後述するメモリ部41に電話番号と対応付けて格納される。
【0039】
多重分離部31は、無線部5から入力されたデータ信号に含まれる音声データ、画像データおよび制御データをそれぞれ分離する。分離された音声データは、音声データ復号部37に入力され、画像データは、マルチメディア処理部35に入力される。LCD制御部33は、主制御部21からの指示に従って、マルチメディア処理部35から入力された画像データをLCD61に表示させる。さらに、多重分離部31は、マルチメディア処理部35および音声データ復号部37で符号化された音声データおよび画像データと、図示されていないデータ通信部にて生成された制御データとを多重化し、主制御部21に出力する。多重分離部31で多重化された送信データは主制御部21から無線部5の送信回路15に入力され、無線通信にて送出される。
【0040】
マルチメディア処理部35は、多重分離部31から画像データを入力し、画像復号処理し、画像信号としてLCD制御部33に出力する。さらに、カメラ63で撮像された画像を入力し、画像符号化処理し、多重分離部31に出力する。あるいは、カメラ63で撮像された画像は、画像信号としてLCD制御部33に出力することもできる。
【0041】
音声データ復号部37は、多重分離部31から音声データを入力し、所定の復号方式により復号し、デジタル音声信号としてD/A変換器39に出力する。また、音声データ復号部37は、D/A変換器39でデジタル化された音声データを音声符号化し、多重分離部31に出力する。D/A変換器39は、音声データ復号部37からデジタル音声信号を入力し、アナログ変換し、スピーカ67を介して音声出力する。さらに、D/A変換器39は、マイク65で集音された音声信号を入力し、デジタル変換し、音声データ復号部37に出力する。
【0042】
メモリ部41は、携帯電話機1を制御するプログラムを記憶する領域と、プログラム動作時に作業領域として使用される領域と、送受信メールを格納する領域と、各種情報を記憶する領域と、を含む。たとえば、メモリ部41は、図4に示す電話番号情報90を複数の電話番号のそれぞれについて記憶する。電話番号情報90は、各SIMカード53から読み取った端末情報80と、さらに、ページングチャネルの受信タイミングや、メール着信時の動作設定情報を含む。ページングチャネルの受信タイミングは、上述の位置登録部23が位置登録時に基地局から受信したシステム情報に含まれる割り当てられた周波数や同期信号を基準とした周期などを含むことができる。
【0043】
また、メモリ部41は、パケット通信制御部29が受信したメールを電話番号と対応付けて格納する。たとえば、メモリ部41に予め複数の電話番号にそれぞれ対応した複数の記憶領域を設け、それぞれ対応した記憶領域に格納することもできる。また、複数の電話番号の何れへのメールであるかを示す付加情報を付加してメモリ部41にメールを格納することもできる。なお、パケット通信制御部29が受信したメールは、SIMカード53内に格納することもできる。
【0044】
このように構成された携帯電話機1の動作について、以下に説明する。はじめに、本実施形態における携帯電話機1の待ち受け時の動作について、説明する。待ち受けとは、通話やネットワークへの接続、パケット通信時以外に行う処理であり、位置登録処理とページング処理を含む。
【0045】
図5は、本実施形態の携帯電話機1の位置登録処理の手順の一例を示すフローチャートである。また、図7は、本実施形態の携帯電話機1におけるページングチャネル信号の受信タイミングを説明するためのタイミングチャートである。以下、図1、図5および図7を用いて説明する。
【0046】
はじめに、携帯電話機1の電源が投入された場合、あるいは、携帯電話機1が別のエリアに移動し、最寄りの基地局が変わった場合に、本位置登録処理が開始する。携帯電話機1は移動通信システムを構成する基地局群の中から電波強度などに基づき最寄りの基地局を認識することができ、その基地局に対して電話番号毎に位置登録を行うことによって、網側に携帯電話機1がどこにいるのかを知らせる。
【0047】
まず、主制御部21の位置登録部23が本携帯電話機1と無線通信可能な基地局を無線部5を介してサーチする(ステップS11)。位置登録部23は、該当する基地局があれば(ステップS13のYES)その基地局との間で無線部5を介して同期を確立する(ステップS15)。
【0048】
同期確立後、位置登録部23はカードインタフェース部43を通して各カードスロット51に装着されたSIMカード53を認識し、各SIMカード53に記録されている端末情報80を読み出す。位置登録部23は、カードスロット51aに装着されたSIMカード53aの電話番号Aと、カードスロット51bに装着されたSIMカード53bの電話番号Bを読み込み、基地局に対して電話番号Aおよび電話番号Bの位置登録を行う(ステップS17)。すなわち電源投入時、あるいは位置登録エリアの変更などの位置登録動作が行われる毎に、電話番号Aおよび電話番号Bで順番に位置登録処理しておくことで、どちらの電話番号に呼び出しがかかった場合、あるいはメール着信があった場合でも、移動通信システム側ではその電話番号で登録された、SIMカードを装着した携帯電話機1が、どこにいるのか把握できるようにする。
【0049】
なお、ステップS17において、基地局との同期確立後に、SIMカード53から各電話番号の端末情報80を読み込む構成としているが、これに限定されない。電源投入時や任意の時点で、SIMカード53から各電話番号の端末情報80を読み込み、メモリ部41の電話番号情報90に予め記憶しておき、その後は、電話番号情報90から随時読み出すこともできる。
【0050】
さらに、ステップS17において、基地局では電話番号Aに対するページングチャネルと電話番号Bに対するページングチャネルを割り当て、これらの情報を含むシステム情報を当該端末に対して送出する。なお、ページングチャネルの割り当ては位置登録の要求があった他の端末の電話番号を含めグループ単位で行われる。本実施形態では一台の端末で二つの電話番号を持つことになるので図7のように電話番号Aを含むグループのページングチャネルと電話番号Bを含むグループのページングチャネルの2つが割り当てられることになる。そして、携帯電話機1において、主制御部21の位置登録部23が基地局から送信されたこのシステム情報を無線部5を介して受信する(ステップS19)。
【0051】
つづいて、ステップS19で受信したシステム情報に基づき、ページング部25は、電話番号Aに対するページングチャネルと電話番号Bに対するページングチャネルのそれぞれのタイミングを設定する(ステップS21)。設定されたタイミングは、図4の電話番号情報90に電話番号毎に記憶される。この設定されたタイミングで、後述するページング処理が実行される(ステップS23)。本実施形態において、各電話番号のタイミングは図7に示されるようになっているものとする。図7では、電話番号Aおよび電話番号Bは異なるタイミングとなっているが、同じタイミングとなることもある。その場合は、携帯電話機1にてページングチャネル信号の受信後の処理の優先順位を決めておき、その優先順位に従って各電話番号の処理を行う。
【0052】
このようにして二枚のSIMカード53aおよびSIMカード53bにより電話番号Aおよび電話番号Bの両方について網側に位置登録を行い、以下に示すように、待ち受け中に二つの電話番号についてそれぞれ設定されたタイミングでページング処理を行うことにより、両方の電話番号Aおよび電話番号Bについて同時待ち受けが可能になる。
【0053】
図6は、本実施形態の携帯電話機1のページング処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図1、図4、図6および図7を用いて説明する。
【0054】
まず、主制御部21のページング部25は所定の周期で電話番号Aと電話番号Bに対応した受信タイミングでページングチャネルの受信を監視する(ステップS31およびステップS33)。受信タイミングは、図5のステップS19で設定されたタイミングであり、図4の電話番号情報90に電話番号毎に記憶されている受信タイミングに従う。電話番号Aに対応したページングチャネルの受信タイミングになったとき(ステップS31のYES)、無線部5の受信回路13をオンしてページングチャネル信号を受信する(ステップS35)。このページングチャネル信号には、電話番号Aを含むグループの複数の電話番号が含まれている。従って、ページング部25は、このページングチャネル信号に電話番号Aが含まれているかを判別し、電話番号Aが含まれていれば(ステップS37のYES)、主制御部21の着信部27にメールの着信があった旨を通知する。
【0055】
着信部27は、無線部5を介してサーバから着信通知情報100を受信する(ステップS41)。着信部27は、受信した着信通知情報100に基づいて、メールの着信があった電話番号(メールアドレス)を認識する。一方、上記ページングチャネル信号に電話番号Aが含まれていなければ(ステップS37のNO)、主制御部21は受信回路13をオフして(ステップS39)、ステップS31に戻り、次の受信タイミングまで待機する(ステップS31のNOおよびステップS33のNO)。
【0056】
また、電話番号Bに対応したページングチャネルの受信タイミングになったときには(ステップS33のYES)、主制御部21は受信回路13をオンして、そのときのページングチャネル信号を受信する(ステップS35)。このときのページングチャネル信号は電話番号Bを含むグループの複数の電話番号が含まれている。従って、ページング部25はこのページングチャネル信号に電話番号Bが含まれているかを判別し、電話番号Bが含まれていれば(ステップS37のYES)、主制御部21の着信部27にメールの着信があった旨を通知する。着信部27は、無線部5を介してサーバから着信通知情報100を受信する(ステップS41)。着信部27は、受信した着信通知情報100に基づいて、メールの着信があった電話番号(メールアドレス)を認識する。
【0057】
一方、上記ページングチャネル信号に電話番号Bが含まれていなければ(ステップS37のNO)、主制御部21は受信回路13をオフして(ステップS39)、ステップS31に戻り、次の受信タイミングまで待機する(ステップS31のNOおよびステップS33のNO)。
【0058】
このようにして、電話番号Aと電話番号Bのそれぞれに対応したタイミングで基地局からの呼び出しの有無をチェックし、呼び出しのあった電話番号の着信処理を行うことができる。この場合、図7に示すように電話番号Aおよび電話番号Bをチェックしていない間、携帯電話機1はスリープ状態となる。
【0059】
ステップS41で、電話番号Aおよび電話番号Bのいずれかにおいてメールの着信通知が認識された場合、着信部27は、スピーカ67等の報知機能を使って、ユーザにメールの着信があったことを報知する(ステップS43)。また、着信部27は、図示されない振動部によって所定の振動パターンで着信を報知することもできる。さらに、着信部27は着信した電話番号(メールアドレス)がA、またはBである旨のメッセージをLCD61に表示して、ユーザに通知することができる。あるいは、図示されないLED表示器の所定の点灯色や点滅パターンによって、メールの着信およびいずれの電話番号(メールアドレス)への着信かを報知および通知することもできる。ステップS43における着信通知処理は、図4の電話番号情報90に記憶されているメール着信時の動作設定情報に従って行われる。このように電話番号毎に異なる着信時の動作設定が可能である。
【0060】
その後、ユーザが着信通知を受けたメールについて、受信を指示したとき、キー入力部69が指示を受け付け(ステップS45)、主制御部21は基地局へメール取得要求の信号を無線部5を介して送る。このメール取得要求信号には、上述の着信通知情報100に含まれる情報が含まれる。主制御部21のパケット通信制御部29が基地局から送信されたメールを無線部5の受信回路13を介して取得する(ステップS47)。パケットデータは、アンテナ11を介して受信回路13が受信し、信号レベルの増幅、任意の周波数への変換、およびデジタル復調された後、ベースバンド部7に入力される。
【0061】
取得したメールは電話番号と対応付けてメモリ部41に格納される。受信したメールは電話番号(メールアドレス)毎にフォルダを分けてメモリ部41に保存することもできるし、一つのフォルダに一括して保存することもできる。また、電話番号(メールアドレス)毎にSIMカードの内部に保存することも可能である。メールの取得が完了すると、パケット通信制御部29は取得が完了した旨の通知する信号を無線部5を介して基地局へ送る(ステップS49)。メールサーバでは、完了の通知を受け付けたメールを削除する。
【0062】
メモリ部41に格納されたメールは、必要に応じて、ユーザの操作により、主制御部21を経由しLCD制御部33へ送られ、LCD61に文字情報として表示することができる。
【0063】
以上説明したように、本実施形態の携帯電話機1によれば、二つの電話番号について、それぞれ設定されたタイミングでページング処理を行うことにより、二つの電話番号について同時に待ち受けが可能となる。なお、本実施形態では、一台の携帯電話機1で二つの電話番号(メールアドレス)を持つことになるが、両方のメールアドレスに対して同時にメールの着信があったとしても、メールサーバで一旦メールを蓄積した後、携帯電話機1からのメール取得要求により一括してメールを受け取ることができるため、同時受信時の競合や優先順位については特に考慮する必要はない。ただし、一方の電話番号でパケット通信中に、もう一方の電話番号に対して音声通話の着信があった場合は、予め着呼処理を行わないようにしておけば、網側からは、その電話番号の携帯電話機1は電源がオフされたように見える。またパケット通信と音声通話の同時着信であれば、携帯電話機1側での競合は発生しない為、どちらも同時に通信するように設定してもよい。
【0064】
次に、本実施形態における携帯電話機1のメール送信時の動作について、説明する。メール送信処理ではユーザがキー入力等により宛先のメールアドレスを入力してメール送信の手続きを行う。この時、二枚のSIMカード53aおよびSIMカード53bに登録された電話番号Aおよび電話番号B、すなわち異なるメールアドレスのうちどちらで送信するかを選択可能とすることで、二つの異なる契約先、すなわち通信料金請求先を区別することができる。具体的には、例えば仕事用とプライベート用のメールで料金請求先を変更するなどに相当する。
【0065】
なお、本実施形態の移動通信端末(携帯電話機1)は、上記構成に加え、宛先およびメール本文を含む送信メールの作成の指示を受け付ける送信メール受付部(キー入力部69、主制御部21)と、複数の電話番号から選択された送信メールの送信元の電話番号を受け付ける送信元受付部(キー入力部69、主制御部21)と、送信元受付部が受け付けた電話番号を用いて送信メールを送信する送信部(パケット通信制御部29、無線部5)と、を備えることができる。
【0066】
メール送信時の処理手順は以下のようになる。
(1)SIMカードの選択
(2)メール内容の入力(宛先、タイトル、本文)
(3)送信ボタン押下
(4)選択されたSIMカードを使用して送信処理
【0067】
手順(1)については、主制御部21がLCD制御部33に指示して、ユーザに二枚のSIMカード53のうちいずれかを選択させるSIMカード選択画面をLCD61に表示させる。ユーザは、いずれかのSIMカード53をキー操作により選択し、キー入力部69が受け付ける。この場合は「SIMカード53a=電話番号A=アドレスA」、「SIMカード53b=電話番号B=アドレスB」のように、SIMカードの種類とそこに登録された電話番号、あるいはアドレスが関連付けされて表示される。ユーザは表示された電話番号(メールアドレス)からどちらかを任意に選択して、メールの作成から発信操作までを行う。また、いずれか一方のSIMカード53を優先的に選択するように予め設定をしておくこともできる。
【0068】
手順(2)については、送信宛先のメールアドレスを直接入力しても良いし、予め登録されている電話帳(アドレス帳)から選択して指定することも可能である。また、SIMカード53毎に異なる電話帳(アドレス帳)を予め記録しておき、前記手順(1)にて選択されたSIMカード53から電話帳を取得することもできる。それぞれの電話帳は共有化したり、その内容をコピーできる機能を有することもできる。
【0069】
手順(3)、手順(4)については、選択されたSIMカード53の電話番号(メールアドレス)にて通常と同様の送信処理を行う。通信料金については上記選択されたSIMカード53の電話番号に対して課金されることとなる。
【0070】
ここで、上記メール送信時の処理について、さらに詳しく説明する。図8は、本実施形態の携帯電話機1におけるメール送信処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、上記待ち受け時と同様に、携帯電話機1のカードスロット51aおよびカードスロット51bには、SIMカード53aおよびSIMカード53bがそれぞれ装着され、それぞれの電話番号(メールアドレス)が「A」および「B」である場合を想定して説明する。
【0071】
はじめに、メール作成時、主制御部21は現在装着されている二枚のSIMカード53aおよびSIMカード53bを認識して、LCD制御部33がLCD61にSIMカード選択画面を表示させる(ステップS61)。このSIMカード選択画面には、現在装着されているSIMカードに登録されている電話番号(メールアドレス)とそれに関する情報が表示され、ユーザはその中から任意のSIMカードをキー操作により選択し、キー入力部69が選択を受け付ける(ステップS63のYES)。
【0072】
そして、ユーザが宛先のメールアドレスを入力する(ステップS65)。宛先メールアドレスの入力はキー操作による文字入力で直接入力してもよいし、SIMカード53に電話帳(アドレス帳)が登録されていれば、ステップS63で選択されたSIMカード53に記録されている電話帳の中からメールアドレスを選択してもよい。ユーザがキー操作などにより入力または選択した宛先のメールアドレスをキー入力部69が受け付け、主制御部21に受け渡し、メモリ部41に一旦保存される。
【0073】
つづいて、メールの件名と本文の入力をユーザがキー操作などにより行い、キー入力部69が受け付け、主制御部21を介してメモリ部41に一旦格納される(ステップS67)。つづいて、ユーザがメールを送信する指示を操作ボタンの押下などにより行うと、キー入力部69が指示を受け付け(ステップS69のYES)、主制御部21はステップS63で選択されたSIMカード53の電話番号を読み出し(ステップS71)、この電話番号がAまたはBのいずれであるか判別する(ステップS73)。
【0074】
電話番号Aのとき(ステップS73のA)、主制御部21は、まず、無線部5において、電話番号Bでの通信を行っていないか確認する(ステップS75)。電話番号Bでの通信を行っていない場合(ステップS75のYES)、主制御部21は、無線部5を介して本端末が電話番号Aを有する端末である旨を基地局に送るとともに、宛先のメールアドレスを送ってメール送信処理を行う(ステップS77)。一方、電話番号Bでの通信中の場合(ステップS75のNO)、送信処理を中止して(ステップS85)、メール送信前の状態(ステップS69)に戻る。
【0075】
また、電話番号Bのとき(ステップS73のB)、主制御部21は、まず、無線部5において、電話番号Aでの通信を行っていないか確認する(ステップS81)。電話番号Aでの通信を行っていない場合(ステップS81のYES)、主制御部21は、無線部5を介して本端末が電話番号Bを有する端末である旨を基地局に送るとともに、宛先のメールアドレスを送ってメール送信処理を行う(ステップS83)。一方、電話番号Aでの通信中の場合(ステップS81のNO)、送信処理を中止して(ステップS85)、メール送信前の状態(ステップS69)に戻る。
【0076】
このようにして、ステップS63でユーザが選択したSIMカード53に応じ、そのSIMカード53に登録された電話番号(メールアドレス)で相手にメールを送信することができる。このときの通信費の請求は、メール送信時に使用されたSIMカード53の電話番号に対してなされることとなる。
【0077】
また、作成したメールを送信しない場合(ステップS69のNO)、メールを保存するか否かをユーザに確認する画面をLCD制御部33がLCD61に表示する(ステップS87)。メールを保存する指示をキー入力部69が受け付けた場合(ステップS87のYES)、作成したメールをメモリ部41に保存する。ここで、選択されているSIMカード53の電話番号に対応付けて記憶してもよいし、対応付けずに単に記憶することもできる。後者の場合、保存されたメールを送信する際、送信に使用する電話番号を新たに選択する。なお、メールを破棄する指示をキー入力部69が受け付けた場合(ステップS87のNO)、作成したメールを破棄してSIMカード選択画面の表示状態(ステップS61)に戻る。
【0078】
以上説明したように、本実施形態の携帯電話機1によれば、メールの内容や相手先に応じて、電話番号毎に別々に契約した料金請求先を選択可能であり、SIMカードシステムには手を加えることなく、それぞれに登録された電話番号(メールアドレス)について同時に待ち受けすることができ、複数の端末を持ち歩いているのと同じ利便性を実現することができる。さらに網側の処理に手を加えることなく、端末側の工夫だけで実現できる為、インフラとしては既存の網を用いながら、新しいサービスを提供することができる。
【0079】
(第二の実施の形態)
本実施形態の携帯電話機1は、上記実施の形態とは、複数の電話番号のうち少なくとも一つの電話番号についての位置登録を行い、ページングチャネル信号の受信タイミングの設定を少なくとも一つの電話番号について行い、ページング処理を行う点で相違する。なお、本実施形態の携帯電話機1の構成は図1と同様であるので、同じ図面を用いて説明する。
【0080】
本実施形態の移動通信端末(携帯電話機1)は、複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカード(SIMカード53)を装着可能な移動通信端末であって、SIMカードに登録された複数の電話番号を識別する識別部(主制御部21、カードインタフェース部43およびカードスロット51)と、複数の電話番号のそれぞれについて、基地局(不図示)に対して位置登録要求を行うとともに、複数の電話番号のうち一つを基準番号として通知する位置登録要求部(位置登録部23)と、基地局における電話番号の位置登録終了後に、基地局から基準番号として通知した電話番号に対応するページングチャネルの割り当て情報を含むシステム情報を受信するシステム情報受信部(位置登録部23)と、システム情報受信部が受信したシステム情報の基準番号に対するページングチャネルの割り当て情報に基づいて、基地局からのページングチャネルの受信タイミングを設定する設定部(位置登録部23)と、受信タイミングに従って、基準番号に対するページングチャネルを受信するページングチャネル受信部(ページング部25)と、ページングチャネル受信部がページングチャネルを受信したとき、識別部が識別した複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部(ページング部25、着信部27)と、着信検知部によってメール着信が検知された電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部(着信部27、メモリ部41)と、を備える。
【0081】
具体的には、本実施形態において、位置登録部23は、基地局にそれぞれの電話番号を伝えるだけでなく、それらが一緒に待ち受け中であることを通知するとともに、複数の電話番号のうち一つを基準番号として通知する。たとえば、位置登録部23は、カードスロット51aに装着されたSIMカード53aの電話番号Aをその端末の基準番号とし、他のカードスロット51bに装着されたSIMカード53bの電話番号B(3スロット以上の場合はそれ以降も含む)について電話番号Aの付帯情報として基地局に通知する。また、電話番号情報90において、基準番号として登録された電話番号にのみ受信タイミングを記憶したり、代表の電話番号であることを示すフラグを記憶することもできる。
【0082】
これにより同一システム上の複数の端末が一つの端末で同時に待ち受けされていることを網側で把握できる。これを利用し電話番号Aおよび電話番号Bに対応したページングチャネルのタイミングを端末に対して統一するように規定する。すなわち、二つの電話番号Aおよび電話番号Bに対して共通のページングチャネルを割り当てるようにする。端末側では、たとえば、図10に示すように、電話番号Aを基準として、他の電話番号Bのページングタイミングを電話番号Aに合わせて処理することで対応する。
【0083】
図9は、本実施形態の携帯電話機1のページング処理時の手順の一例を示すフローチャートである。以下、本実施形態の携帯電話機1のページング処理について、図1、図9および図10を用いて説明する。
【0084】
まず、主制御部21のページング部25は所定の周期で電話番号Aに対応した受信タイミングでページングチャネルの受信を監視する(ステップS111)。ページングチャネルの受信タイミングになったとき(ステップS111のYES)、無線部5の受信回路13をオンしてページングチャネル信号を受信する(ステップS113)。本実施形態において、基地局では本端末が二つの電話番号Aおよび電話番号Bで待ち受けしていることを把握しており、ページングチャネル信号は、その中にメールを着信した電話番号が挿入されて携帯電話機1に送信される。従って、ページング部25は、このページングチャネル信号に電話番号Aが含まれているかを判別し、電話番号Aが含まれていれば(ステップS115のYES)、主制御部21の着信部27にメールの着信があった旨を通知する。着信部27は、無線部5を介してサーバから着信通知情報100を受信する(ステップS41)。着信部27は、受信した着信通知情報100に基づいて、メールの着信があった電話番号(メールアドレス)を認識する。
【0085】
一方、ページングチャネル信号に電話番号Aが含まれていなければ(ステップS115のNO)、さらに、ページングチャネル信号に電話番号Bが含まれているかを判別し、電話番号Bが含まれていれば(ステップS117のYES)、主制御部21の着信部27にメールの着信があった旨を通知する。
【0086】
着信部27は、無線部5を介してサーバから着信通知情報100を受信する(ステップS119)。着信部27は、受信した着信通知情報100に基づいて、メールの着信があった電話番号(メールアドレス)を認識する。さらに、ページングチャネル信号に電話番号Bが含まれていなければ(ステップS117のNO)、主制御部21は受信回路13をオフして(ステップS121)、ステップS111に戻り、次の受信タイミングまで待機する(ステップS111のNO)。
【0087】
このようにして、電話番号Aを基準としたタイミングで基地局からの呼び出しの有無をチェックし、呼び出しのあった電話番号の着信処理を行うことができる。本実施形態において、図10に示すように電話番号Aを基準としたタイミングでページングチャネル信号の有無を確認する時間以外の時間は、携帯電話機1はスリープ状態となる。これにより、二つの電話番号について待ち受けを行いながらも、一つの電話番号のときとほぼ等しいスリープ時間を確保することができる。これにより待ち受け時の消費電流を抑えることができる。
【0088】
ステップS119で、電話番号Aおよび電話番号Bのいずれかにおいてメールの着信通知が認識された場合、着信部27は、スピーカ67等の報知機能を使って、ユーザにメールの着信があったことを報知する(ステップS123)。また、着信部27は着信した電話番号(メールアドレス)がA、またはBである旨のメッセージをLCD61に表示して、ユーザに通知することができる。あるいは、図示されないLED表示器の所定の点灯色や点滅パターンによって、メールの着信およびいずれの電話番号(メールアドレス)への着信かを報知および通知することもできる。ステップS123における着信通知処理は、図4の電話番号情報90に記憶されているメール着信時の動作設定情報に従って行われる。このように電話番号毎に異なる着信時の動作設定が可能である。
【0089】
その後、ユーザが着信通知を受けたメールについて、受信を指示したとき、キー入力部69が指示を受け付け(ステップS125)、主制御部21は基地局へメール取得要求の信号を無線部5を介して送る。このメール取得要求信号には、上述の着信通知情報100に含まれる情報が含まれる。主制御部21のパケット通信制御部29が基地局から送信されたメールを無線部5の受信回路13を介して取得する(ステップS127)。パケットデータは、アンテナ11を介して受信回路13が受信し、信号レベルの増幅、任意の周波数への変換、およびデジタル復調された後、ベースバンド部7に入力される。
【0090】
取得したメールは電話番号と対応付けてメモリ部41に格納される。受信したメールは電話番号(メールアドレス)毎にフォルダを分けてメモリ部41に保存することもできるし、一つのフォルダに一括して保存することもできる。また、電話番号(メールアドレス)毎にSIMカードの内部に保存することも可能である。メールの取得が完了すると、パケット通信制御部29は取得が完了した旨を通知する信号を、無線部5を介して基地局へ送る(ステップS129)。メールサーバでは、完了の通知を受け付けたメールを削除する。メモリ部41に格納されたメールは、必要に応じて、ユーザの操作により、主制御部21を経由しLCD制御部33へ送られ、LCD61に文字情報として表示することができる。
【0091】
以上説明したように、本実施形態の携帯電話機1によれば、複数の電話番号のうち特定の電話番号を基準としたタイミングを設定して、このタイミングにて各電話番号に対するページングを同時に行うことで、複数の電話番号の待ち受けを可能とするだけでなく、携帯電話機1の待ち受け時のスリープ時間を確保でき、消費電流を抑えることができる。
【0092】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0093】
たとえば、上記実施形態では、一枚のSIMカード53には一つの電話番号が登録されている構成について説明したが、これに限定されない。一枚のSIMカード53に複数の電話番号を登録しても本発明を実現することができる。この場合、一枚のSIMカード53には、複数の電話番号の端末情報80が識別可能に記録され、携帯電話機1において、SIMカード53から複数の電話番号の端末情報80を識別してそれぞれ読み出すことができる。
【0094】
また、上記実施形態では、二枚のSIMカード53を携帯電話機1に装着する構成について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、複数のSIMカードを装着して、上記と同様の処理を行うことも可能である。
【0095】
また、上記実施形態では、一つの電話番号に対して一つのメールアドレスを登録する場合について説明したが、サーバ側で一つの電話番号に対して複数のメールアドレスを登録することにより、一つの電話番号に対して複数のメールアドレスのメールを送受信可能とすることができる。サーバ側では、登録された複数のメールアドレス宛にメールが届いたとき、対応する電話番号の端末に着信通知を行う。なお、他事業者やインターネット経由でのメール送信に関しては、複数のメールアドレスの中から一つのメインメールアドレスを予めサーバに登録しておき、対応する電話番号の端末から電子メールが送信されたとき、登録されているメインメールアドレスを送信元として電子メールを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の携帯電話機に装着されるSIMカードに記憶される端末情報の構造の一例を示す図である。
【図3】図1の携帯電話機において、メールサーバから受信する着信通知情報の構造の一例を示す図である。
【図4】図1の携帯電話機のメモリ部に記憶される電話番号情報の構造の一例を示す図である。
【図5】図1の携帯電話機の位置登録時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】図1の携帯電話機のページング処理時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】図1の携帯電話機におけるページングチャネル信号の受信タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図1の携帯電話機のメール送信時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態の携帯電話機のページング処理時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】図9の携帯電話機におけるページングチャネル信号の受信タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0097】
1 携帯電話機
3 電源部
5 無線部
7 ベースバンド部
9 入出力部
11 アンテナ
13 受信回路
15 送信回路
21 主制御部
23 位置登録部
25 ページング部
27 着信部
29 パケット通信制御部
31 多重分離部
33 LCD制御部
35 マルチメディア処理部
37 音声データ復号部
39 D/A変換器
41 メモリ部
43 カードインタフェース部
51a カードスロット
51b カードスロット
53a SIMカード
53b SIMカード
61 LCD
63 カメラ
65 マイク
67 スピーカ
69 キー入力部
80 端末情報
90 電話番号情報
100 着信通知情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録要求部と、
前記基地局における位置登録終了後に、所定の受信タイミングで、前記複数の電話番号のいずれかの電話番号に対するページングチャネルを受信するページングチャネル受信部と、
前記ページングチャネル受信部が前記ページングチャネルを受信したとき、前記識別部が識別した前記複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部と、
前記着信検知部によって前記メール着信が検知された前記電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末。
【請求項2】
複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録要求部と、
前記基地局における前記複数の電話番号の位置登録終了後に、前記基地局から前記複数の電話番号に対応するページングチャネルの割り当て情報を含むシステム情報を受信するシステム情報受信部と、
前記システム情報受信部が受信した前記システム情報の前記複数の電話番号に対するページングチャネルの前記割り当て情報に基づいて、前記基地局からの前記ページングチャネルの受信タイミングを設定する設定部と、
前記受信タイミングに従って、前記複数の電話番号のそれぞれに対するページングチャネルを受信するページングチャネル受信部と、
前記ページングチャネル受信部が前記ページングチャネルを受信したとき、前記識別部が識別した前記複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部と、
前記着信検知部によって前記メール着信が検知された前記電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末。
【請求項3】
複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行うとともに、前記複数の電話番号のうち一つを基準番号として通知する位置登録要求部と、
前記基地局における前記電話番号の位置登録終了後に、前記基地局から前記基準番号として通知した前記電話番号に対応するページングチャネルの割り当て情報を含むシステム情報を受信するシステム情報受信部と、
前記システム情報受信部が受信した前記システム情報の前記基準番号に対するページングチャネルの前記割り当て情報に基づいて、前記基地局からの前記ページングチャネルの受信タイミングを設定する設定部と、
前記受信タイミングに従って、前記基準番号に対する前記ページングチャネルを受信するページングチャネル受信部と、
前記ページングチャネル受信部が前記ページングチャネルを受信したとき、前記識別部が識別した前記複数の電話番号のいずれかが含まれるかを判別し、含まれていた電話番号へのメール着信を検知する着信検知部と、
前記着信検知部によって前記メール着信が検知された前記電話番号の着信情報を記憶する着信記憶部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の移動通信端末において、
前記着信検知部によって前記複数の電話番号のうち、いずれかの電話番号にメール着信が検知された場合に、メール着信した前記電話番号の前記着信情報を通知する着信通知部を備えたことを特徴とする移動通信端末。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の移動通信端末において、
前記メール着信が検知された前記電話番号のメールを受信する指示を受け付けるメール受信指示受付部と、
前記メール受信指示受付部が受け付けた前記電話番号の前記メールを取得するメール取得部と、
前記メール取得部が取得した前記メールを前記電話番号に対応付けて格納するメール格納部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末。
【請求項6】
複数の電話番号が登録された少なくとも一枚のSIMカードを装着可能な移動通信端末であって、
前記SIMカードに登録された前記複数の電話番号を識別する識別部と、
前記複数の電話番号のそれぞれについて、基地局に対して位置登録要求を行う位置登録要求部と、
宛先およびメール本文を含む送信メールの作成の指示を受け付ける送信メール受付部と、
前記複数の電話番号から選択された前記送信メールの送信元の電話番号を受け付ける送信元受付部と、
前記送信元受付部が受け付けた前記電話番号を用いて前記送信メールを送信する送信部と、
を備えたことを特徴とする移動通信端末。
【請求項7】
請求項6に記載の移動通信端末において、
前記送信部が前記送信メールを送信する前に、前記送信元受付部が受け付けた前記電話番号以外の電話番号で通信が行われているか否かを判断し、前記通信が行われていないとき、前記送信部における前記送信メールの送信を許可する送信制御部を含むことを特徴とする移動通信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−110607(P2007−110607A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301597(P2005−301597)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】