説明

穀物選別装置

【課題】屑米を再選別して中米を取り出す際に、屑米の供給流量の変動に影響を受けることなく選別精度を高度に維持することが可能となる。
【解決手段】籾摺り処理された玄米を粒径によって仕上げ選別すべく、回転可能に立設された選別網筒内に螺旋スクリューを内装して、整粒の玄米と屑米とに粒径選別する縦型穀粒選別機と、該縦型穀粒選別機から屑米として取りだされたものを、光学的に粒径選別して中米を抽出する光学選別機とを順次配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾摺機で籾摺りした玄米を粒径により選別する米選機と、該米選機から屑米として取りだされたものを光学的に粒径選別する光学選別機とを組み合わせた穀物選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
籾摺り機で籾摺りした玄米には、粒径の小さい未熟米が混在していたり、籾摺り時の衝撃により穀粒の一部に破砕が生じた破砕粒が混在していたりする。このため、従来から、玄米から屑粒を除去する目的で粒径選別が行われる。このとき、回転可能に立設された選別網筒内に、揚穀用の螺旋スクリューを備えた縦型穀粒選別機は、設置スペースが少ないために農家等でよく利用されている。これにより、未熟米や破砕粒のない、粒径の大きなものだけが揃えられた、商品価値の高い玄米を出荷することができる。
【0003】
しかしながら、近年においては、上記縦型穀粒選別機により選別して屑粒として取り出されたものを、例えば、網目が1.8mmの選別網筒で再選別し、粒の幅又は厚みが1.8〜1.9mmの、いわゆる中米(又は中間米)を取り出し、これを自家用米として利用するか又は用途別に市場へ流通させることが行われている。この傾向は、近年の異常気象に影響を受けていると思われる。すなわち、稲の登熟期(田植え後の2、3ヵ月後の6月から7月の時期)に気温が高い場合、稲に高温障害が引き起こされて、収穫期には、未熟粒が増加することが知られている。そして、このような未熟粒の多い収穫年であれば、農家等においても、屑米を再選別して中米を再利用する機運が高まってくると思われる。
【0004】
ところで、屑米の再選別は、上記縦型穀粒選別機に専用の屑米再選別機(例えば、特許文献1)を接続するか、あるいは、屑米再選別機能を内蔵した縦型穀粒選別機(例えば、特許文献2)により行われることになる。しかしながら、縦型穀粒選別機から排出される屑米の屑米再選別機への供給流量が極端に少ないと、屑米の選別網筒で所定の充満度が得られず、屑米から中米の回収率が悪くなる、といった問題が生じる場合がある。特に、特許文献2のような揚送式の穀粒選別機では、選別率の悪化が顕著になる問題があった。また、上記粒径選別では、粒の長さを考慮していないため、中米の中に砕粒などが混入する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−95732号公報
【特許文献1】特開2009−233528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点にかんがみ、屑米を再選別して中米を取り出す際に、屑米の供給流量の変動に影響を受けることなく選別精度を高度に維持することが可能であり、かつ、中米の中に砕粒の混入することのない穀物選別装置を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、籾摺り処理された玄米を粒径によって仕上げ選別すべく、選別網筒内に螺旋スクリューを内装し、整粒の玄米と屑米とに粒径選別する縦型穀粒選別機と、該縦型穀粒選別機から屑米として取り出されたものを、光学的に粒径選別して中米を抽出する光学選別機とを順次配設する、という技術的手段を講じた。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記光学選別機が、穀粒供給部となる一時貯留タンク、振動フィーダ及びシュートを有し、該シュートの下部には、光学検知部及び選別除去部を配置するとともに、該光学検知部内の上流側と下流側とに受光素子を設け、該上流側の受光素子から下流側の受光素子に亘り米粒を通過させたときの各受光素子の受光信号の立ち上がり時間差から米粒の長さを算出し、米粒の長さにより中米と判別する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記光学検知部内に、上流側と下流側にCCDラインセンサを配設するとともに、該CCDラインセンサは水平方向に多数の画素Gが配列された構成となし、米粒が流下方向に流下するとき、各画素ごとに電荷が発生したものを累計することで、米粒の幅を算出し、米粒の幅により中米と判別する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、前記振動フィーダとシュートとの間に、屑粒に混入している塵埃を吸引・除去するための吸塵管を臨ませたことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記制御手段が、前記一時貯留タンクに貯留される屑粒が減少すると、前記振動フィーダに屑粒の搬送を停止して選別作業を停止する制御を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、前記制御手段は、前記一時貯留タンクに貯留される屑粒が減少すると、前記吸塵管からの吸塵作業を停止する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、籾摺機により籾摺り処理された玄米は、仕上げ選別すべく選別網筒内に螺旋スクリューを内装した縦型穀粒選別機により、整粒の玄米と屑米とに粒径選別され、次に、屑米は光学選別機において、縦型穀粒選別機から屑米として取りだされたものから、光学的に粒径選別して中米が抽出される。このため、屑米を再選別して中米を取り出す際に、選別網筒を使用した選別機を使用せず、光学的に粒径選別する光学選別機を使用しているから、選別網筒内の所定の充満度が得られない、といった屑米の供給流量の変動に影響を受けることがなく、選別精度を高精度に維持することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、光学検知部内の上流側と下流側とに受光素子を設け、該上流側の受光素子から下流側の受光素子に亘り米粒を通過させたときの各受光素子の受光信号の立ち上がり時間差から米粒の長さを算出し、米粒の長さにより中米と判別する制御手段を設けたものであり、粒の長径Lが一定長さ未満であれば、小粒、破砕粒又は糠玉と判断され、選別除去部によりこれらを中米から確実に除去するものであるから、従来のように、中米の中に砕粒などが混入するおそれがなくなる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、前記光学検知部内に、上流側と下流側にCCDラインセンサを配設するとともに、該CCDラインセンサは水平方向に多数の画素Gが配列された構成となし、米粒が流下方向に流下するとき、各画素ごとに電荷が発生したものを累計することで、米粒の幅を算出し、米粒の幅により中米と判別する制御手段を設けたものであり、粒の長さに加えて、粒の幅を加味して粒径選別することができるので、中米の選別精度が格段に向上する。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、振動フィーダとシュートとの間に、屑粒に混入している塵埃を吸引・除去するための吸塵管を臨ませてあるから、光学選別前の屑粒から、籾殻の破片、藁屑、芒.及び頴などの塵埃が吸塵され、その結果、中米の品位を向上させることができる。
【0017】
さらに、請求項5及び6記載の発明によれば、一時貯留タンクに貯留される屑粒が減少すると、前記振動フィーダに屑粒の搬送を停止して選別作業を停止し、かつ、吸塵作業を停止する制御を行うものであるから、光学選別機の選別率が極端に悪化するのを防止し、自動停止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る選別作業工程図である。
【図2】光学検知部及び選別除去部の詳細構造を示す概略図である。
【図3】光学選別機へ供給される屑粒を撮像した画像データである。
【図4】図2の中米、破砕粒、小粒及び糠玉をそれぞれ抽出した平面図とこれら各粒をa−a線で破断したときの概略断面図である。
【図5】光学検知部内におけるCCDラインセンサの概略配置図である。
【図6】光学選別機の振動フィーダと、シュートとの間に、屑粒に混入する塵埃を吸引・除去するための吸塵管を配置した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係る選別作業工程図である。
【0020】
図1において、籾摺機100の供給部101から供給される籾は、週速度を互いに異にした脱ぷロールの回転によって、せん断破壊により籾殻が脱離されて玄米にされる。そして、玄米は籾摺機100に内蔵された風選部によって風選された後、籾摺機100に内蔵された揺動選別部によって籾と玄米とに分離され、玄米のみが揚穀機103により揚穀されて精品排出管102から機外に排出されることになる。
【0021】
籾摺機100から機外に排出される玄米は、本発明の穀物選別装置200に供給される。すなわち、穀物選別装置200は、仕上げ選別すべく選別網筒内に螺旋スクリューを内装した縦型穀粒選別機210と、該縦型穀粒選別機210から屑米として取りだされたものを、光学的に粒径選別して中米を抽出する光学選別機220とから構成される。
【0022】
籾摺機100から機外に排出される玄米は、まず、縦型穀粒選別機210に供給される。玄米は、縦型穀粒選別機210背面部の投入ホッパーに投入され、螺旋スクリューを回転させることで、玄米が選別網筒内を上昇していく間に、選別網筒に形成された選別孔の大きさにより屑粒が除去され、整粒と屑粒とに分離される。
【0023】
そして、粒径により選別された屑粒は、屑粒排出樋211を介して機外へ排出される一方、粒径により選別された整粒は、一時貯留タンク212に一時貯留された後、整粒排出樋213を介して機外へ排出され、袋詰めなど行うことになる。
【0024】
さらに、屑粒排出樋211から排出される屑粒は、光学選別機220の昇降部221の投入ホッパー222に投入され、昇降部221によって一旦揚穀された後、一時貯留タンク223に一時貯留される。該一時貯留タンク223には、貯留量を感知する穀粒センサ224が設けられる。前記光学選別機220は、いわゆるシュート式光学選別機であって、穀粒供給部となる振動フィーダ225及びシュート226が配置され、該シュート226の下部には、光学検知部227と、エジェクタノズルなどの選別除去部228とを配置する。
【0025】
図2は、光学検知部227及び選別除去部228の詳細構造を示す概略図である。光学検知部227は、シュート226下部においてケースで覆われており、該ケース内には、流下方向Rの上流側の照明手段10a、受光素子11a、バックグラウンド12aと、下流側の照明手段10b、受光素子11b、バックグラウンド12bとが内装されている。選別除去部228は、エジェクタノズル(空気噴射ノズル)などの流路変更手段を採用することができ、光学検知部227のさらに下流側の米粒の流下軌跡に近接して設置されている。そして、受光素子10a,10bは、信号線13a,13bを介して制御装置229に接続され、受光素子10a,10bの信号を受けて作動するよう制御装置229からは、信号線14を介して選別除去部228に接続されている。
【0026】
また、穀粒センサ224からは信号線15を介して制御装置229に接続され、該穀粒センサ224の信号を受けて作動するよう制御装置229からは、信号線16を介して振動フィーダ225及び後述の集塵用の吸引ファン43に接続されている。
【0027】
これにより、一時貯留タンク225に貯留された屑粒は、振動フィーダ225により一定流量でシュート226に供給され、該シュート226下部の光学検知部227及び選別除去部228により中米が抽出される。すなわち、制御装置229は、屑粒の粒径を基準にし、粒の長径L(長さ)が一定長さ以上(例えば、5mm以上)であり、かつ、粒の短径W(幅W又は厚さT)が一定長さ以上(例えば、1.8mm以上)であるのものを中米と判断して選別除去部228を作動させずに良品として取り出し、粒の長径L(長さ)が一定長さ未満(例えば、5mm未満)であり、かつ、粒の短径W(幅W又は厚さT)が一定長さ未満(例えば、1.8mm未満)のものを小粒、破砕粒又は糠玉と判断して選別除去部228を作動させ、不良品として流れから排除されることになる。
【0028】
図3は、光学選別機21に供給される屑粒を撮像した画像データである。図3を参照すれば、屑粒中に比較的粒の整った中米1と、破砕粒2と、糠玉3と、小粒4とが混在していることが分かる。そして、図4は図3の中米1、破砕粒2、小粒3及び糠玉4をそれぞれ抽出したときの平面図とこれら各粒をa−a線で破断したときの概略断面図である。図3及び図4を参照すれば、中米1と破砕粒は2とは、粒の長径L(長さ)については明白に長さが異なるものである。一方で、粒の短径W(幅)又はT(厚さ)についてはほぼ同じであり、粒の長さを選別の対象としていない特許文献1及び特許文献2の選別機にあっては、中米の中に砕粒が混入する可能性がある。そして、本発明の光学選別機220であれば、粒の長径Lが一定長さ未満で、かつ、粒の短径Wが一定長さ未満のものを小粒、破砕粒又は糠玉として中米から確実に除去されることになる。
【0029】
上記制御装置229における粒の長径L(長さ)、粒の短径(幅W又は厚さT)の算出方法を説明する。まず、米粒の長径L(長さ)の算出方法であるが、米粒がシュート226(図2参照)に刻設された溝にそって長径方向に整列して流下されると仮定する場合は、光学検知部227内の上流側と下流側との受光素子11a,11b間の距離Hが予め分かっているから、受光素子11a,11b間を通過する際の立ち上がり時間差を算出すれば米粒の長径L(長さ)を算出することができる(例えば、特許第3317420号公報参照)。
【0030】
次に、米粒の短径(幅W又は厚さT)の算出方法であるが、光学検知部227内の上流側と下流側にCCDラインセンサ又はCCDエリアイメージセンサを配設するのが好ましい。すなわち、図5に示すように光学検知部227の上流側にCCDラインセンサ30が設けられ、同じく下流側にCCDラインセンサ31を設ける。該ラインセンサ30,31には、水平方向に多数の画素Gが配列された構成となっており、米粒1が流下方向Rに流下すると、CCDラインセンサ30又は31の各画素Gごと電荷が発生して蓄積されることになる。このとき、各画素のサイズは予め分かっているから、制御装置229が、電荷を発生した隣接する各画素を累計することで、米粒の幅Wが算出されることになる。
【0031】
図6は、前記光学選別機220の振動フィーダ225と、シュート226との間に、屑粒に混入する塵埃を吸引・除去するための吸塵管40を配置した概略図である。
【0032】
前記光学選別機220の振動フィーダ225と、シュート226との間には、屑粒に混入する塵埃を吸引・除去するための吸塵管40を臨ませ、該吸塵管40には、連通管41を介して集塵用のサイクロン42に接続する。該サイクロン42には、その上部に吸引ファン43が設置するとともに、下部にはロータリバルブ44を介して塵埃排出管45を設置する。
【0033】
以下、上記構成の穀物選別装置200の作用を説明する。図1に示す籾摺機100の精品排出管102から排出される玄米は、穀物選別装置200の縦型穀粒選別機210背面部の投入ホッパーに投入される。縦型穀粒選別機210では、螺旋スクリューを回転させることで、玄米が選別網筒内を上昇していく間に、選別網筒に形成された選別孔の大きさにより屑粒が除去され、整粒と屑粒とに分離される。そして、整粒は一時貯留タンク212に一時貯留された後、整粒排出樋213を介して機外へ排出されて袋詰めなどが行われる。一方、屑粒は屑粒排出樋211を介して、次工程の光学選別機220の昇降部221の投入ホッパー222に投入される。
【0034】
投入ホッパー222に投入された屑粒は、昇降部221によって一旦揚穀された後、一時貯留タンク223に一時貯留される。そして、振動フィーダ225により一定流量でシュート226に供給されることになる。このとき、振動フィーダ225とシュート225との間に、屑粒に混入する塵埃を吸引・除去するための吸塵管40が臨ませてあり、かつ、吸引ファン43による吸引力が作用しているから、屑粒から籾殻の破片、藁屑、芒.及び頴などの塵埃が吸塵され、その結果、中米の品位を向上させることができる。
【0035】
そして、塵埃が除去された屑粒がシュート225上を滑走し、シュート225下部の光学検知部227で中米の基準となるか否かが判別され、選別除去部21hにより中米の基準から外れたものが除去されることになる。すなわち、制御装置229は、屑粒の粒径を基準にし、粒の長径L(長さ)が一定長さ以上(例えば、5mm以上)であり、かつ、粒の短径W(幅W又は厚さT)が一定長さ以上(例えば、1.8mm以上)であるのものを中米と判断して選別除去部228を作動させずに良品として取り出し、粒の長径L(長さ)が一定長さ未満(例えば、5mm未満)であり、かつ、粒の短径W(幅W又は厚さT)が一定長さ未満(例えば、1.8mm未満)のものを小粒、破砕粒又は糠玉と判断して選別除去部228を作動させ、不良品として流れから排除されることになる。
【0036】
なお、前記制御装置229は、前記一時貯留タンク223に貯留される屑粒が減少して前記穀粒センサ224の検出位置を下回ると、該穀粒センサ224の検出信号を前記振動フィーダ225に与えて屑粒の搬送を停止し、選別作業を停止するとともに、塵埃を吸引・除去するための吸引ファン43を停止するように制御すると、前記光学選別機220の選別率が極端に悪化するのを防止し、自動停止することが可能となる。
【0037】
以上のように、屑米を再選別して中米を取り出す際に、選別網筒を使用した選別機を使用せず、光学的に粒径選別する光学選別機を使用しているから、選別網筒内の所定の充満度が得られない、といった屑米の供給流量の変動に影響を受けることがなく、選別精度を高精度に維持することができる。また、粒の長さを考慮した選別を行っているため、中米の中に砕粒などが混入するおそれがない。
【0038】
さらに、前記光学選別機の穀粒供給部である振動フィーダとシュートとの間に、屑粒に混入する塵埃を吸引・除去する吸塵管を配置してあるから、光学選別前の屑粒から、籾殻の破片、藁屑、芒.及び頴などの塵埃が吸塵され、その結果、中米の品位を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
屑米を再選別して中米を取り出す際に、屑米の供給流量の変動に影響を受けることなく選別精度を高度に維持することが可能であり、中米を自家用米として利用するか又は用途別に市場へ流通させることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 中米
2 破砕粒
3 糠玉
4 小粒
10 照明手段
11 受光素子
12 バックグラウンド
13 信号線
14 信号線
15 信号線
16 信号線
30 CCDラインセンサ
31 CCDラインセンサ
40 吸塵管
41 連通管
42 サイクロン
43 吸引ファン
44 ロータリバルブ
45 塵埃排出管
100 籾摺機
101 供給部
102 精品排出管
103 揚穀機
200 穀物選別装置
210 縦型穀粒選別機
211 屑粒排出樋
212 一時貯留タンク
213 整粒排出樋
220 光学選別機
221 昇降部
222 投入ホッパー
223 一時貯留タンク
224 穀粒センサ
225 振動フィーダ
226 シュート
227 光学検知部
228 選別除去部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
籾摺り処理された玄米を粒径によって仕上げ選別すべく、回転可能に立設された選別網筒内に螺旋スクリューを内装して、整粒の玄米と屑米とに粒径選別する縦型穀粒選別機と、
該縦型穀粒選別機から屑米として取りだされたものを、光学的に粒径選別して中米を抽出する光学選別機とを順次配設したことを特徴とする穀物選別装置。
【請求項2】
前記光学選別機は、穀粒供給部となる一時貯留タンク、振動フィーダ及びシュートを有し、該シュートの下部には、光学検知部及び選別除去部を配置するとともに、該光学検知部内の上流側と下流側とに受光素子を設け、該上流側の受光素子から下流側の受光素子に亘り米粒を通過させたときの各受光素子の受光信号の立ち上がり時間差から米粒の長さを算出し、米粒の長さにより中米と判別する制御手段を設けてなる請求項1記載の穀物選別装置。
【請求項3】
前記光学検知部内には、上流側と下流側にCCDラインセンサを配設するとともに、該CCDラインセンサは水平方向に多数の画素Gが配列された構成となし、米粒が流下方向に流下するとき、各画素ごとに電荷が発生したものを累計することで、米粒の幅を算出し、米粒の幅により中米と判別する制御手段を設けてなる請求項2記載の穀物選別装置。
【請求項4】
前記振動フィーダとシュートとの間に、屑粒に混入している塵埃を吸引・除去するための吸塵管を臨ませてなる請求項1から3のいずれかに記載の穀物選別装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記一時貯留タンクに貯留される屑粒が減少すると、前記振動フィーダに屑粒の搬送を停止して選別作業を停止する制御を行う請求項2記載の穀物選別装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記一時貯留タンクに貯留される屑粒が減少すると、前記吸塵管からの吸塵作業を停止する制御を行う請求項4記載の穀物選別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−120997(P2011−120997A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−280319(P2009−280319)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(000001812)株式会社サタケ (223)
【Fターム(参考)】