説明

立体画像表示装置

【課題】画像のクロストークを低減し、高品質の画像を提示することが可能な立体画像表示装置を提供する。
【解決手段】立体画像表示装置は、少なくとも1つの第1の画像および少なくとも1つの第2の画像を提供するために用いる画像生成装置と、第1の画像および第2の画像を画像変換し、第1の可視スペクトルを有する第1のカラーフィルタ画像と、第2の可視スペクトルを有する第2のカラーフィルタ画像とへそれぞれ変換するカラー画像変換装置と、第1のカラーフィルタ画像および第2のカラーフィルタ画像を偏光し、第1の偏光状態を有する第1の偏光画像と、第2の偏光状態を有する第2の偏光画像とを有する偏光画像変換装置と、第1のメガネ型素子と、第2のメガネ型素子とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本方法は、画像表示装置に関し、特に、3次元立体画像を表示することが可能な立体画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般の立体画像表示装置は、特定のメガネ型素子(eyewear)を掛けた観察者の左右それぞれの目に少なくとも2つの異なる画像を提供する。一方、自動立体表示装置の場合、脳が融像を行い奥行きの感覚を得ることができるため、観察者はメガネ型素子を必要としない。観察者がこれらの表示装置を見るときの快適性は、左画像と右画像との間のクロストークと関係がある。クロストークが大きい場合、視覚上の誤った(偽影鏡)等価点を発生させ、これにより人間の視覚システムが混乱される虞があった。クロストークの許容度は、クロストーク閾値により決定され、提示される画像のコントラストと、表示される奥行き量により決定される。快適に見るには、1〜5%よりも小さいクロストークがしばしば必要とされ、一方0.5%よりも小さいクロストーク閾値が報告されている。クロストークの視覚効果は、画像コントラストの低下により低減されるが、画像性能が劣化し、場面のエッジ部分のコントラストが不明瞭となるため、立体画像効果が低下した。
【0003】
現在まで、2色立体画像(two color anaglyph)方式、シャッタメガネ方式、直交した偏光および多色を用いた立体画像方式等を含む多くの表示装置が開発されてきた。これら立体画像表示装置では、表示装置により提供される左目および右目の画像データを適宜画像変換した後に、メガネ型素子により復元させることができる。立体画像表示装置は、視聴者が多い場所で使用する状況に適している。一方、各視聴者へ分離した(メガネが必要ない)自動立体表示画像をそれぞれ提供することは経済的でなかった。
【0004】
2色立体画像表示装置の品質は、一般にそれぞれの目に配置された広域スペクトルフィルタにより決定され、それぞれの目で見る限られた色域が提供される。脳は融像および画像の色差補償を若干行うが、提供された色域が両目間の差異に合致した適切な色彩および強度を提供しない場合、誤った深度の印象を与え、観察者に不快感を与えることがあった。
【0005】
多色立体画像またはスペクトル選択システム(例えば、特許文献1)は、それぞれの目に相補櫛型スペクトル(complementary comb spectra)を提示することにより2色立体画像の問題点を解決し、それぞれ異なるスペクトルの赤色、緑色および青色のデータがそれぞれの目で受取られる。この表示装置は、それぞれの目へフルカラー画像を伝達させることができ、ソースデータを処理することにより色域および強度間の差異を補償することができる。この表示装置のクロストークは、左目および右目のカラーバンド間のスペクトル分離能力(spectral separation ability)により決定される。
【0006】
スペクトルの適切な分離は、真空蒸着(等方性)干渉フィルタまたは偏光(複屈折)干渉フィルタにより達成することができる(例えば、特許文献2)。この表示装置のクロストーク性能は、画像変換および復元フィルタにより行われる分離の品質により決定される。等方性干渉フィルタは、クロストークを低減させることができるが、コストが高かった。さらにこれらのフィルタは好ましくない軸外からの観察に対し悪影響を与える。つまり、それぞれの目が見る画像のクロストーク、強度および色域は、メガネを透過する視野角に応じて変化する。
【0007】
上述のメガネ型素子は、能動素子を有さない受動型である。シャッタメガネは、切替え可能素子を有する能動型メガネ型素子である。シャッタメガネは、時間領域(time domain)において左画像および右画像と同期したそれぞれの目の上でシャッターを開けたり閉めたりすることにより、左目と右目の画像を分離させることができる(例えば、特許文献3)。この表示装置は、高速反応ディスプレイシステム(例えば、テキサス・インスツルメンツ・インコーポレイテッドのDLP(登録商標)イメージャー)と合わせて使用すると、クロストークを低減させることができる。しかし、シャッターメガネは、高価で嵩張りやすく、付加的電源および同期装置を必要とし、環境光がシャッターメガネにちらつきを発生させることがあった。
【0008】
偏光システムは受動型メガネを使用することができる(例えば、特許文献4)。この表示装置は、表示装置の偏光操作が、例えば、CRTやDLPディスプレイなどの表示装置により生成された画像と同期するようにスイッチされる。観察者が掛けるメガネは直交偏光子であるため、それぞれの目は各画像を見ることができる。偏光システムが投影に用いられる場合、銀メッキされたスクリーンなどの偏光保持スクリーンを使用する必要があった。無彩色スイッチ(例えば、特許文献5)は、偏光回転が可視スペクトルに亘って実質上維持されるように保持する。そのため、システム性能は、偏光保持スクリーンにおける偏光解消により生成されるクロストークにより制限される。
【0009】
デュアルプロジェクタ表示システム(例えば、特許文献6)は、シャッタメガネの光リークにより発生するクロストークの問題を克服することができる。2つのプロジェクタシステムは、プロジェクタのコストが高く、作動全体に亘りアライメント、強度および色域の要求に合致させることは困難であった。
【0010】
図1を参照する。図1は、従来の立体表示システムを示す模式図である。画像プロジェクタ2,4は、それぞれの画像の一部を透過させるように構成した偏光子6,8を介して投影スクリーン10に照射させる。偏光子6と偏光子8との出力偏光軸は直交している。投影スクリーン10は、偏光保持特性を有し、受動型メガネ型素子12,14を掛けている観察者(図示せず)へ光を返す。メガネ型素子12,14は、偏光子6,8にそれぞれに合わせた偏光子を含む。
【0011】
この表示装置のクロストーク性能は、投影スクリーンの反射率により制御される。例えば、20:1の偏光解消率は、5%のクロストークを発生させる。このクロストークは、立体表示装置を使用する多くのユーザに視覚的なストレスを与え、特に高コントラスト画像の場合さらに高いストレスを与えることがあった。
【0012】
図2を参照する。図2は、プロジェクタ16が左画像および右画像を逐次生成させる時系列プロジェクタを示す模式図である。フィルタ18は、切替え可能偏光回転子を含む。メガネ型素子は、順次フィルタ12を介して左目データを透過させ、フィルタ14を介して右目データを透過させる。
【0013】
スペクトル選択システムにおいて、メガネ型素子はクロストークが許容可能な閾値よりも低くなるよう適切な処理(フィネス)ができるよう設計されている。左目スペクトルと右目スペクトルとの間のスペクトルのオーバーラップを消滅させることは重要である。等方性干渉フィルタは、高コストと、視野角の違いにより発生する異なったスペクトルとにより悪影響を受ける。つまり、観察者の目がメガネの中央位置から外れるに従い、スペクトルがシフトし、これにより輝度変化、色彩変化およびクロストークの増大がもたらされることがあった。また、このフィルタは、一般に真空コーティング装置で形成され、適切なスペクトル選択性を得るためには、正確に調整された多数層を蒸着させる必要があった。フィルタが高価であるということは、それらを頻繁に再使用しなければならないことを意味し、頻繁に繰り返して使用したり洗浄を行った場合、容易に擦傷が発生して画質が低減されることがあった。
【0014】
左目画像と右目画像とを分離させる手段として偏光干渉フィルタだけを使用するメガネ型素子は、適当なスペクトル選択性を得るために多数の素子と組み合わされた複雑な位相差板スタック(retarder stacks)が必要となるため、高価となる欠点があった。
【0015】
図3を参照する。図3は、従来の時系列スペクトル選択立体表示装置を示す模式図である。カラーフィルタ20は、左目スペクトルおよび右目スペクトルを有する回転等方性干渉フィルタホイール(spinning isotropic interference filter wheel)を含む。スペクトル出力は、プロジェクタ画像16と同期されている。スクリーン22は、非偏光保持スクリーンである。メガネ型素子24,26は、フィルタ20のスペクトルと合致したスペクトルを有する等方性干渉フィルタを含む。カラーフィルタ20の透過スペクトルは、透過度28が波長30に対してプロットされている図4に示される。第1のスペクトルには、青色、緑色および赤色の透過ピーク32,34,36のそれぞれが含まれる一方、第2のスペクトルには、青色、緑色および赤色の透過ピーク38,40,42がそれぞれ含まれる。
【0016】
マルチキャビティ設計は誘電異方干渉フィルタ、ファブリ・ペローフィルタ(Fabry−Perot filters)および金属誘電体フィルタを利用し、スペクトルクロストークが低い高画像分離効率を達成することができる。しかし、このフィルタは製造が高価であるため、一般に再利用しなければならなかった。ユーザ間に生物学的汚染が発生することを防ぐために、メガネを清潔にして再利用するフィルタには、擦傷が発生して画質を劣化させやすかった。さらに、このメガネは、軸外の視角に対してスペクトルピークがシフトする軸外可視制限(off−axis viewing limitation)を有する。これは観察者の目がフィルタ24,26を介して軸外で観察すると、スペクトルのピークの位置がシフトすることを意味する。これにより、プロジェクタのピーク出力スペクトルが合致せずに、輝度が低減したり、第1のスペクトルフィルタを透過する光が第2のスペクトルに合致したりするため、画像のクロストークが増大することがある。
【0017】
【特許文献1】米国特許第7001021号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0188711号明細書
【特許文献3】米国特許第4884876号明細書
【特許文献4】米国特許第4792850号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0291053号明細書
【特許文献6】米国特許第7002619号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
そのため、従来のフィルタを使用する際に発生する、例えば、不十分な軸外視野、画像クロストーク、メガネを通して見る視野角によりそれぞれの目が見る強度および色域が変化することなどの問題点が発生することを防ぐために、画像表示能力が高く、製造コストが低い立体画像表示装置が求められていた。
【0019】
本発明の目的は、画像のクロストークを低減し、高画質を提示することが可能な立体画像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の一実施形態による立体画像表示装置は、画像生成装置、カラー画像変換装置、偏光画像変換装置、第1のメガネ型素子および第2のメガネ型素子を含む。画像生成装置は、少なくとも1つの第1の画像および少なくとも1つの第2の画像を提供する。カラー画像変換装置は、第1の画像および第2の画像の変換を行い、第1の可視スペクトルを有する第1のカラーフィルタ画像と、第2の可視スペクトルを有する第2のカラーフィルタ画像とへそれぞれ変換し、第1の可視スペクトルは、第2の可視スペクトルと異なる。偏光画像変換装置は、第1のカラーフィルタ画像および第2のカラーフィルタ画像を偏光し、第1の偏光状態を有する第1の偏光画像と、第2の偏光状態を有する第2の偏光画像とへそれぞれ変換し、第1の偏光状態は第2の偏光状態と異なる。第1のメガネ型素子は、第1の偏光画像と第2の偏光画像とを区別し、第1の可視スペクトルと第2の可視スペクトルとを区別する第1の偏光干渉フィルタを有する。第2のメガネ型素子は、第2の偏光画像と第1の偏光画像とを区別し、第2の可視スペクトルと第1の可視スペクトルとを区別する第2の偏光干渉フィルタを有する。
【0021】
本発明の一実施形態による立体画像表示装置は、画像生成装置、カラー画像変換装置および偏光画像変換装置を制御するために用いる制御装置をさらに備える。
【0022】
第1のメガネ型素子は、第1の偏光干渉フィルタを用い、第1の可視スペクトルの一部と、第2の可視スペクトルのより少ない一部を透過させることが可能である。
【0023】
同様に、第2のメガネ型素子は、第2の偏光干渉を用い、第2の可視スペクトルの一部と、第1の可視スペクトルのより少ない部分を透過させることが可能である。
【0024】
本発明の他の実施形態によるマルチビュー(multi−view)立体画像表示装置は、少ない画像のクロストークを有する高品質のマルチビュー立体画像を生成させることができる。
【0025】
本発明の他の実施形態によるマルチビュー立体画像表示装置は、直視型表示装置を含む。直視型表示装置は、バックライトモジュール、表示パネルおよび複数の水平帯状領域を有する。バックライトモジュールは、バックライトを提供し、表示パネルは、第1の画像および第2の画像を表示し、表示パネルは、複数の表示領域を有してもよい。水平帯状領域のそれぞれは、表示領域上に配置されている。
【0026】
本実施形態の偏光フィルタは、それぞれ少なくとも2つの偏光状態を有する第1の画像、第2の画像および第3の画像を濾過するように構成されている。そして、制御装置は、画像、対応した可視スペクトルおよび対応した偏光状態が同期するように構成されている。
【0027】
さらに、第3のメガネ型素子は、カラーフィルタおよび第3の偏光干渉フィルタを有する偏光フィルタで濾過された第3の画像を変調させることができる。そのため、ユーザは、3D立体画像を提供するために必要な深さ量を選択することができる。
【0028】
表示装置は、マルチビュー画像を提供することが可能であるため、観察者は、2D画像、低深度画像または高深度画像を選択して見ることができる。有利には、ユーザは、直視型表示装置を調整して見るときに快適性を得ることができる。
【0029】
第2の実施形態において、表示装置は、偏光画像を変調させることが可能な位相差板スタックを有するメガネ型素子へ連続した偏光カラーフィルタ画像を提供することが可能である。この表示装置は、多数の視聴者が見るのに非常に適している。そのため、本発明は、安価な受動型メガネおよび単純な偏光干渉フィルタを使用して低画像クロストークおよび広視野角を得る立体画像表示装置を提供する目的を達成することができる。
【0030】
実際の偏光保持スクリーン(real polarization preserving screen)は、斜め光線偏光解消(skew ray depolarization)と、表面散乱と、スクリーンの製作で用いられる可塑剤による偏光解消効果の悪影響があった。上述の実施形態の立体画像表示装置は、スクリーンなどの画像のクロストークを閾値以下に維持することが可能である。
【0031】
本発明の特長は、スクリーンの反射プロファイルが修正され、スクリーンゲインの低減と、スクリーン上のホットスポットの低減できる点とを言ってもよい。スクリーンゲインの低減は、スクリーンによる偏光解消を増大させるかもしれないが、本実施形態の立体画像表示装置は、画像のクロストークを閾値以下に維持させることができる。このスクリーンは、例えば、2D投影モードで使用するときに、許容度の高い機能を提供することができる。
【0032】
直線偏光メガネ型素子は、ヘッドチルトが原因のために、増大された画像のクロストークに対して敏感である。この問題を解決するために、ヘッドチルトを伴う色度効果を発生させる円偏光子を一般に形成する。
【0033】
上述の実施形態のメガネ型素子は、入力偏光子および出力偏光子と、スタック中の少数の位相差板をそれぞれ含むため、2つのメガネのスペクトル透過が異なる。単純な位相差板スタックは、従来のシステムに必要だった複雑な位相差板スタックに比べて製造コストが安い。低画像クロストークは、互いに垂直に配置された2つのメガネの入力偏光子と、第1の画像および第2の画像の偏光濾過動作により部分的に達成することができる。各ピークの透過スペクトルの幅が、従来の複雑な位相差板スタックよりも広いために、フィルタを透過する視野角が変化し、透過スペクトルが偏移しても表示装置のそれぞれの画像データのスペクトル出力が有するオーバーラップを許容範囲内に維持させることができる。
【0034】
また、スクリーンおよび上述の偏光子により発生する偏光解消は、偏光干渉フィルタのスペクトル選択により補償することができる。本発明の一実施形態では、スペクトル角度性能(spectral angular performance)をさらに向上させ、従来のシステムよりも簡単な広域位相差板スタックアーキテクチャ(wide−field retarder stack architectures)を使用し、メガネ型素子のコストを低減させることができる。そのため、ヘッドチルトに対するメガネ型素子の感度が低減される。
【0035】
メガネ型素子に入るそれぞれのビューからの光の偏光分離と、メガネ型素子に入る光のスペクトルオーバーラップは、それぞれ画像を快適に見ることができる閾値の許容範囲を超える。例えば、各カラーチャネル(赤色、緑色または青色)の輝度クロストークは1%を超え、偏光効果の各カラーチャネルの輝度は2%を超え、色選択効果の各色チャネルの輝度は5%を超える。つまり、観察される画像のクロストークは、クロストークの許容閾値よりも低く、例えば、各カラーチャネルの輝度の1%かそれ以下である。
【0036】
この表示装置は、高性能偏光スイッチ、高性能銀メッキスクリーンまたは高性能等方性干渉または複雑な位相差板スタック偏光干渉カラー選択メガネ型素子を使用する必要がない。このシステムは、直線偏光フィルタを用いてヘッドチルトにより発生するクロストークの変化に対する許容度が高く、視野角を向上させることができる。
【0037】
スクリーンのクロストークは、スキュー光線偏光解消、表面汚染による表面散乱、スクリーン表面を形成するために用いるバインダおよび可塑材料により発生する。銀メッキスクリーンは、画像にホットスポットを発生させる高スクリーンゲインが発生しやすい。しかし、上述の実施形態で提供される立体画像表示装置は、スクリーンの偏光性能の必要性を低減させ、安価なメガネ型素子で画像のクロストークを低く維持することが可能である。この方法により、ホットスポットの視認性を低減させるなど、スクリーンの画像性能を向上させることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明の立体画像表示装置は、画像のクロストークを低減し、高品質の画像を提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の一実施形態による立体画像表示装置は、コンピュータモニタ、プロジェクションシステム、デジタルシネマを含むシネマ、ゲーム装置、プロ用表示装置、3DTVなどに利用することができる。以下の実施形態では、特定の光学アーキテクチャおよび技術を用いて適切なメガネ型素子を利用した高性能のプロジェクションシステムおよび直視型表示装置に関する。
【0040】
スペクトル選択立体画像表示装置のクロストークは、左目および右目のそれぞれ異なるスペクトル帯域のオーバーラップにより決定され、左目で右目画像データを見て、右目で左目画像データを見る。そのため、クロストークを低減させるために、左目画像と右目画像との間のスペクトルオーバーラップを最小に抑える必要があった。
【0041】
ここで、トータルスペクトルオーバーラップ(total spectral overlap)とは、スペクトルフィルタを通過した不正確なスペクトルと正確なスペクトルとの輝度比率と定義することができる。チャンネルスペクトルオーバーラップ(channel spectral overlap)とは、単色の波長帯(赤色、緑色または青色)内の不正確なスペクトルと正確なスペクトルとの輝度比率と定義することができる。平均スペクトルオーバーラップとは、3つの単色の波長帯の各波長帯間のチャンネルスペクトルオーバーラップの平均値である。この値は、照明特性を考慮する。
【0042】
(第1実施形態)
図5は、本発明の第1実施形態によるプロジェクターを有する立体画像表示装置を示す模式図である。立体画像表示装置は、少なくとも1つの左画像と少なくとも1つの右画像を提供することが可能な画像生成装置(例えば、プロジェクタ43)と、左画像および右画像を第1の可視スペクトルを有するカラーフィルタ処理された左画像と、第2の可視スペクトルを有するカラーフィルタ処理された右画像とにそれぞれ画像変換(エンコーディング)することが可能なカラー画像変換(エンコーディング)装置(例えば、スペクトル選択フィルタ46)と、カラーフィルタ処理左画像およびカラーフィルタ処理右画像を第1の偏光状態を有する偏光左画像と、第2の偏光状態を有する偏光右画像とへそれぞれ偏光させることが可能な偏光画像変換(エンコーディング)装置(例えば、切替え可能偏光回転子48)と、偏光右画像から偏光左画像を識別し、第2の可視画像スペクトルから第1の可視画像スペクトルを識別する左メガネ型素子52と、偏光左画像から偏光右画像を識別し、第1の可視スペクトルから第2の可視スペクトルを識別する右メガネ型素子54と、を含む。第1の可視スペクトルは第2の可視スペクトルと異なり、第1の偏光状態は第2の偏光状態と異なる。
【0043】
カラー画像変換装置およびスペクトル選択メガネ型素子を用い、第1の可視スペクトルおよび第2の可視スペクトルを分離すると、分離において許容可能なクロストークレベルを提供するかもしれない。しかし、立体画像表示装置は、偏光画像変換装置とカラー画像変換装置を、偏光選択およびスペクトル選択素子を含む低コストのメガネ型素子と共に用いることにより、さらにクロストークをクロストーク閾値よりも低くなるように低減させることが可能である。
【0044】
プロジェクタ46は、コントローラ44から受信した制御信号と同期したフィールドシーケンシャル方式を用いて左画像および右画像を生成させる。コントローラ44は、スペクトル選択フィルタ46および切替え可能偏光回転子48を制御する。
【0045】
左画像は、第1の位相に応じて生成された後、左画像の光がスペクトル選択フィルタ46および切替え可能偏光回転子48を透過する。その後、フィルタ処理された光が部分偏光保存特性(partially polarization preservation properties)を有するスクリーン50上に投影され、反射光が左メガネ型素子52および右メガネ型素子54に案内される。以下、スペクトル選択フィルタ46、切替え可能偏光回転子48、左メガネ型素子52および右メガネ型素子54について具体的に説明する。
【0046】
スペクトル選択フィルタ46は、等方性干渉フィルタを利用し、低レベルの波長帯のオーバーラップおよび低レベルのクロストークを得てもよい。等方性干渉フィルタは、1つのディスク上に配置された2つの領域を有し、シーケンシャルスペクトル選択方式に応じて作動するプロジェクタ46の光路で回転するように構成されている。他方、スペクトル選択フィルタ46には、スペクトルの適当な分離を達成するために、代替的に複屈折干渉フィルタを用いてもよい。
【0047】
図6は、図5のプロジェクタの切替え可能偏光回転子を示す模式図である。切替え可能偏光回転子48は、無彩色プッシュプル偏光回転子(achromatic push−pull polarization rotator)でもよい。無彩色プッシュプル偏光回転子の構成では、順次、直線入力偏光子62、1/2波長回転子63、位相差板スタック68、動的配置層(dynamic arrangement layer)および位相差板スタック90を含む。動的配置層は、第1のゼロツイストネマチック液晶層74と、第1のゼロツイストネマチック液晶層74と実質上逆位相である第2のゼロツイストネマチック液晶層88と、を含む。位相差板スタック68,90は、それぞれ位相差フィルムなどの位相差板を有する。前述の位相差板スタックは、位相差板スタックの特定の光学機能に応じ、第1のゼロツイストネマチック液晶層74または第2のゼロツイストネマチック液晶層88の任意の一側に位置する。直線入力偏光子62は直線偏光子であり、位相差板スタック68および位相差板スタック90の両方は、残留位相差を補償するように配置されている。位相差板スタック68,90は、位相差を有する液晶層74、88に対し、高電圧状態でネマチック液晶モードの残留リターダンスを補償するように設定された直交位相差フィルム70,72および92,94をそれぞれ含む。
【0048】
本実施形態において、1/2波長回転子63は、リターダ(位相差板)である1/2位相差フィルム64および1/2位相差フィルム66を含み、1/2位相差フィルム64と1/2位相差フィルム66とは所定角度を形成して分散を低減させ、後続の位相差フィルムの色分散の必要性に合致する。さらに1/2波長回転子63中には、立体画像表示装置の色度をさらに向上させるために、位相差フィルム(図示せず)が付加されてもよい。第1のゼロツイストネマチック液晶層74は、左画像に応じて高リターダンスモード(低電圧)を提供し、右画像に応じて低リターダンスモード(高電圧)を提供するように配置されている。第2のゼロツイストネマチック液晶層88は、左画像に応じて低リターダンスモード(高電圧)を提供し、右画像に応じて高リターダンスモード(低電圧)を提供するように配置されている。
【0049】
位相差板スタック68は、互いに直交するように配置された位相差フィルム70,72を含んでもよい。位相差板スタック90は、互いに直交するように配置された位相差フィルム92と位相差フィルム94とを含んでもよい。位相差フィルム70,72,92,94は、第1のゼロツイストネマチック液晶層74および第2のゼロツイストネマチック液晶層88に対応するように位置合わせされ、高電圧状態でそれら2つのゼロツイストネマチック液晶層の抑制効果を補償することができる。
【0050】
位相差フィルムは、第1のゼロツイストネマチック液晶層74および第2のゼロツイストネマチック液晶層88の両側に配置させることができるため、位相差板スタック68と、第1のゼロツイストネマチック液晶層74に隣接され、1/2位相差フィルム78,80を有するおよび位相差板スタック76と、位相差板スタック90と、第2のゼロツイストネマチック液晶層88に隣接した1/2位相差フィルム84,86を有する位相差板スタック82と、が協働して広視野角を得ることができる。
【0051】
第1実施形態において、切替え可能偏光回転子48は、低スペクトル拡散を有する左画像および右画像に応じて実質上±45度の回転を提供することが可能である。直線入力偏光子62の偏光角は0度であり、1/2波長回転子63は、入力偏光子62と位置合わせされ、偏光子62からの偏光状態を約111.5度まで回転させることが可能である。第1のゼロツイストネマチック液晶層74の軸は158.5度であり、第2のゼロツイストネマチック液晶層88の軸は111.5度に位置合わせされる。第1のゼロツイストネマチック液晶層74および第2のゼロツイストネマチック液晶層88は、右画像および左画像に応じて逆位相で動作し、例えば、一方の層が緩和(relax)されて他方の層が駆動されるか、或いはその逆である。
【0052】
ある状況において、位相差フィルム98,100を有する広帯域1/4波長板96が切替え可能偏光回転子48の出射光側の前方に位置し、色彩性能に類似した無彩色円偏光効果を図6の広帯域スタック層62,63,68,74,76,82,88,90へ提供する。
【0053】
図7は、図6の切替え可能偏光回転子により提供される軸上スペクトルを示すグラフである。左画像および右画像の消去レベルに対応したそれぞれの曲線102および曲線104は、可視スペクトルに亘り類似するように示され、偏光によるクロストークが左目および右目と名目上同じ色度を有する。
【0054】
スクリーン50により生成される右画像と左画像との間の偏光コントラストの低下は、以下で説明するように左メガネ型素子52および右メガネ型素子54により補償することができる。図8Aは、第1実施形態による左メガネ型素子を示す模式図である。左メガネ型素子52および右メガネ型素子54は、それぞれ図8Aに示す偏光干渉フィルタを含む。偏光干渉フィルタは、メガネ型素子の入力偏光子106がスクリーンからの光を受取り、入力偏光子106の透過軸が左画像の切替え可能偏光回転子48の偏光軸と位置合わせされるように構成されている。出力偏光子108は、観察者が見る左画像を偏光させ、入力偏光子106と直交するように配置されている。入力偏光子106と出力偏光子108との間の位相差板スタックは、入力偏光子106に対して45度に位置合わせされた同一の位相差フィルム110,114を有し、位相差フィルム112が位相差フィルム110と位相差フィルム114との間に挟設され、入力偏光子と平行に並んでいる。本発明の一実施形態では、位相差フィルム112は、リタデーション(位相差)が少ない1/4波長を提供することが可能である。また、位相差フィルム110,114は同じものでもよい。
【0055】
図9Aに示すように、適切な遅延を利用し、位相差板スタックにより軸上透過スペクトル135を生成してもよい。
【0056】
本発明は、有利には偏光干渉低次リップルフィルタ(polarization interference low order ripple filter)を直交入力偏光子と組み合わせ、低コストでメガネに対するクロストークを低減させることができる。スペクトル選択フィルタ46により処理された左画像のスペクトルは、最大透過率で区別される青色領域126、緑色領域128および赤色領域130を含む。領域126,128,130を有するスペクトル137のオーバーラップを見ることができる。同様に、領域132,134,136のスペクトル135のオーバーラップが発生する。
【0057】
低次リップルフィルタの実施は、軸上透過スペクトル135の中で、青色領域126、緑色領域128、赤色領域130の外にピーク129,131,133が存在する。特に、これらスペクトルピークの値は、軸上透過スペクトル135の最大値の5%よりも大きい。他の実施形態では、各メガネ型素子中に少なくとも4つのスペクトルピークを含み、低次リップルフィルタを実施するメガネ型素子を有する軸上伝達スペクトルに亘る6つ以上のスペクトルピークが存在する可能性がある。
【0058】
第1の青色波長帯スペクトルクロストークは、波長の最大値129付近の光線により決定され、緑色波長帯スペクトルクロストークは、波長の最大値131付近の光線により決定され、赤色波長帯スペクトルクロストークは、波長の最大値133付近の光線により決定される。青色チャネル中の第1の画像の輝度は、例えば、軸上透過スペクトル135と、青色領域126中のスペクトルを有する表示装置からの光とのオーバーラップにより、計算することができる。
【0059】
図5の右メガネ型素子54は、図8Bに示されている。右メガネ型素子は、第2の偏光干渉フィルタを有する。第2の偏光干渉フィルタは、入力偏光子116と、位相差フィルム120,122,124を有する位相差板スタックと、を含む。一実施形態において、位相差フィルム120,122,124は、位相差フィルム110,112,114と同じ光学特性を有してもよい。出力偏光子118は、出力偏光子108と平行である。図9Bに示すように、軸上透過スペクトル137は、右メガネ型素子により提供される。スペクトル選択フィルタ46により処理された右画像のスペクトルは、最大透過率で区別された青色領域132、緑色領域134および赤色領域136を含む。青色領域126と青色領域132との間と、緑色領域128と緑色領域134との間と、赤色領域130と赤色領域136との間とには、それぞれオーバーラップ部分が存在する。
【0060】
第1および第2の干渉フィルタの出力偏光子108,118は、通常それぞれの入力偏光子106,116に対して直交または平行である。しかし、入力偏光子および出力偏光子は、代替的に他の相対角度にすることもできる。位相差板スタック110,112,114と、位相差板スタック120,122,124とは、必要に応じて調整することができる。この構成により、有利にそれぞれの偏光干渉フィルタのスペクトル区別特性を微調整するために用いることができる。それぞれの位相差板スタックのリターダンスにより、入力偏光子と出力偏光子との間の角度を45度などに調整してもよい。
【0061】
図8A〜図8Dを参照する。図8Aおよび図8Cに示すように、位相差板(リターダ)101は、左メガネ型素子の入力偏光子106の受光側に配置され、図8Bおよび図8Dに示すように、位相差板103は、右メガネ型素子の入力偏光子116の受光側に配置されてもよい。この位相差板は、円偏光画像変換装置と組み合わせて使用することにより、システムが伝送する影像をヘッドチルトを許容する円偏光にすることができる。立体画像表示装置により、直交した円偏波を有する左画像および右画像を処理することができる。位相差板101,103は、1/4波長板位相差フィルムまたは位相差板スタックでもよく、広帯域無彩色1/4波長板を提供することができる。位相差板101と直線偏光子106および位相差板103と直線偏光子116の組み合わせにより、円偏光子を定義することができる。円偏光子の透過軸は、直線偏光の透過軸を定義することができる。
【0062】
しかし、図8Aおよび図8Bの左メガネ型素子と右メガネ型素子との間のクロストークは、クロストーク閾値を超えるが、入力偏光子106および入力偏光子116により提供された交差された偏光状態は、左メガネ型素子とメガネ型素子との間のクロストークをクロストーク閾値よりも低くなるまで低減させることが可能である。
【0063】
他の実施形態では、出力偏光子118を入力偏光子116に対して直交に配列し、位相差フィルム110,112,114の厚さを調整すると、図9Cに示すように軸上透過スペクトル139を得ることができる。軸上透過スペクトル139と、青色領域132、緑色領域134および赤色領域136との間にはオーバーラップ部分が存在する。青色領域132、緑色領域134および赤色領域136と間のオーバーラップ部分と比べ、青色領域126、緑色領域128および赤色領域130を有する軸上透過スペクトル139とのオーバーラップ部分は小さい。
【0064】
従って、右メガネ型素子は、青色領域132、緑色領域134および赤色領域136を有する右可視スペクトルの大部分を透過させ、右メガネ型素子は、青色領域126、緑色領域128および赤色領域130を有する左可視スペクトルの少量(0ではない)を透過させる。
【0065】
同様に、左メガネ型素子は、青色領域126、緑色領域128および赤色領域130を有する第1の可視スペクトルの大部分を透過させ、左メガネ型素子は、青色領域132、緑色領域134および赤色領域136を有する第2の可視スペクトルの少量(0ではない)を透過させる。
【0066】
反対のコーディングスペクトルの透過の少量部分は、許容できないクロストークレベルを個別に提供することができるが、画像の偏光画像変換とは、低コストメガネ型素子を使用してクロストーク閾値よりも低いクロストークを得ることができることを意味する。
【0067】
立体画像表示装置の色度は、青色領域126,132、緑色領域128,134および赤色領域130,136を考慮して決定することができる。
【0068】
他の実施形態において、フィルタ46は、回転カラーフィルタホイールを含んでもよい。この回転カラーフィルタホイールは、4つの空洞をそれぞれ有する2つの等方性カラーフィルタ領域を含む。フィルタ46は、第1の可視スペクトルと第2の可視スペクトルとの間に1000:1の軸上分光分離能力(on−axis spectral separation ability)を有する。カラーフィルタは、真空蒸着法により製造される。図7に示すように、無彩色プッシュプル直線偏光回転子(achromatised push−pull linear polarization rotator)は、出力偏光状態を修正する切替え可能偏光回転子48と代替して用いてもよい。プッシュプル偏光回転子も直線かつ無彩色である。偏光画像がその上に照射されるスクリーンは、20:1の反射コントラスト比を有する。そのため、それぞれのメガネ型素子の偏光子が互いに垂直に整列され、左画像と右画像との間のクロストークは約5%となる。図9Aおよび図9Cに示すように、図8Aおよび図8Bの各メガネ型素子の平均スペクトルオーバーラップは、それぞれ約6%と12%である。プロジェクタ、スペクトル選択フィルタおよび切替え可能偏光回転子を動作させた場合、左画像および右画像の平均的なシステムのクロストークをそれぞれ0.3%と0.6%まで低減させることができる。クロストーク閾値が1%である場合、実施形態中の平均スペクトルオーバーラップは、閾値よりも大きい一方、平均システムクロストークが可視要件に合致する。そのため、立体画像表示装置は、低コストのメガネ型素子で高品質の立体画像を提供することができる。
【0069】
当然、フィルタ性能をいくらか強化した場合、フィルタオーバーラップを低減させることができるが、同時に付加的リターダ層およびメガネのコストが増大してしまう虞があった。他の実施形態では、青色領域126,132、緑色領域128,134、赤色領域130,136の幅を低減させることにより、これらの領域のピークを除去してクロストークを向上させ、軸上透過スペクトル135,137とオーバーラップすることを防ぐことができる。
【0070】
他の実施形態では、青色カットオフフィルタ(blue cut−off filter)または適切な位相差板スタックを配列し、青色領域の周囲に隣接したピークを実質上除去し、メガネ型素子により青色のチャネルスペクトルオーバーラップを向上させることができる。例えば、図8Cに示すように、出力偏光子109が出力偏光子108の出射光側に挿入され、位相差フィルム107が出力偏光子108と出力偏光子109との間に挿入されている。同様に、図8Dに示すように、出力偏光子115が出力偏光子118の出射光側に挿入され、位相差フィルム111が出力偏光子118と出力偏光子115との間に挿入されている。
【0071】
透過のスペクトル特性を定義する位相差板は、スペクトル位相差板と呼ばれる一方、位相差板全体の視野範囲を向上させるために挿入される付加的位相差板は、広角位相差板と呼ばれる。これら位相差の機能を結合させることにより、機能全体を強化させることができる。本実施形態では、メガネ型素子の偏光干渉フィルタが低次リップルフィルタ(low order ripple filter)および偏光子を含む位相差板スタックが直交に配置されているため、低コストでクロストークを低減させる立体画像表示装置を製造することが可能である。
【0072】
図10を参照する。図10は、本発明の第1実施形態による2つのプロジェクタを有する立体画像表示装置を示す模式図である。立体画像表示装置では、プロジェクタ45aおよびプロジェクタ45bを用いて、後にスクリーン50上に投影される左画像および右画像を生成する。色彩画像変換装置55,58および偏光画像変換装置56,60は、所定位置に固定され、左画像および右画像の輝度が増大される。
【0073】
本実施形態による立体画像表示装置は、プロジェクタ45a,45bのロバスト性アライメント(robust alignment)およびマッチングが必要である。さらに、左画像および右画像のシーケンスが連続的に表示されると、プロジェクタ45aおよびプロジェクタ45bにより提供されるちらつきアーチファクトが観察者に対する感度が低い。色彩画像変換装置55および偏光画像変換装置56は、プロジェクタ45aの光路内に位置決めされ、色彩画像変換装置58および偏光画像変換装置60は、プロジェクタ45bの光路内に位置決めされ、偏光画像変換装置56,60は、それぞれのプロジェクタの異なる出力偏光状態を含んでもよい。
【0074】
図11Aを参照する。図11Aは、本発明の第2実施形態による直視型の立体画像表示装置を示す模式図である。直視型表示装置は、光源142および光源144を有するバックライトモジュール140を含む。光源142および光源144は、それぞれ第1および第2の可視スペクトルを有する光を生成させる。光源142および光源144は、偏光干渉選択効果を強化するLED、偏光子および位相差板スタックを含んでもよい。他の実施形態では、調整されたレーザ源を光源142および光源144として代替的に用いてもよい。
【0075】
高速反応透過ディスプレイ146(例えば、曲げ補償液晶表示装置)は、バックライトモジュール140から光を受取り、光源142および光源144の作動と同期し、画像を提示する。高速反応透過ディスプレイ146は、左画像および右画像へそれぞれ光源142および光源144から放射された光を伝送させることが可能である。
【0076】
直視型表示装置は、出力偏光子147および偏光スイッチ148をさらに含む。偏光スイッチ148は、出力偏光子147の前に位置し、高速反応透過ディスプレイ146、光源142および光源144と同期で動作する。上述したように、直視型表示装置のメガネ型素子150およびメガネ型素子152の両方は、直交するように配置された偏光子と、左画像と右画像のスペクトル分離の偏光干渉フィルタとを有する。シャッタが配置された偏光スイッチ148を水平帯状領域154〜162中に配置し、従来技術で処理された画像データと同期された高速反応透過ディスプレイ146により生成されるシーケンス画像をスイッチする。
【0077】
第2実施形態の直視型表示装置は、対応する画像の選択性を向上させることができる。メガネ型素子150およびメガネ型素子152として少量の位相差フィルムを用い、クロストークが低減された直視型表示装置を低コストで製造することができる。
【0078】
図11Bを参照する。図11Bは、本発明の第2実施形態による直視型の立体画像表示装置を示す模式図である。本実施形態では、直視型表示装置は放射型表示装置164を含む。表示装置からの光は、スペクトル選択フィルタ166および切替え可能偏光回転子168上に照射される。切替え可能偏光回転子168は、位相差板スタック、偏光スイッチ、入力偏光および出力偏光を有する。偏光スイッチ148は、切替え可能偏光回転子168の正面に位置し、放射型表示装置164、スペクトル選択フィルタ166および切替え可能偏光回転子168と同期して動作する。スペクトル選択フィルタ166および切替え可能偏光回転子168は、異なる可視スペクトルおよび偏光状態を有する連続した左画像および右画像を生成するために構成され、上述したように、観察者は、メガネ型素子150およびメガネ型素子152により立体画像を見ることができる。
【0079】
図12Aを参照する。図12Aは、本発明の第3実施形態によるマルチビュー立体画像表示装置の第1のセットのメガネ型素子を示す模式図である。第3実施形態において、第1のセットのメガネ型素子は、偏光干渉フィルタをそれぞれ含む第1のメガネ型素子および第2のメガネ型素子を有する。第1のメガネ型素子は、第1の偏光状態および第1の可視スペクトルを有する画像を伝送させるために協働で用いる入力偏光子170、位相差板スタック172および出力偏光子174を含む。第2のメガネ型素子は、出力偏光子176、位相差板スタック178および出力偏光子180を含む。出力偏光子176の透過軸は、入力偏光子170の透過軸に対して直角に配置される。位相差板スタック178は、位相差板スタック172と同じ特性を有し、直交した方向に配置される。そのため、観察者は、同じ可視スペクトルを有する直角に偏光された画像を見ることができる。
【0080】
図12Bを参照する。図12Bは、本発明の第3実施形態によるマルチビュー立体画像表示装置の第2のセットのメガネ型素子を示す模式図である。第2のセットのメガネ型素子は、それぞれ偏光干渉フィルタを含む第1のメガネ型素子および第3のメガネ型素子を有する。第3のメガネ型素子は、入力偏光子170に対して直交する方向に配置された入力偏光子182と、位相差板スタック184と、出力偏光子186と、を含み、これは図12Aのメガネ型素子により伝送される可視スペクトルと異なる第2の可視スペクトルを有し、偏光子176により伝送されるのと同じ偏光状態の画像を協働で伝送させる。
【0081】
本実施形態において、第1のセットおよび第2のセットのメガネ型素子に対応した立体画像表示装置は、3つの画像を生成させることが可能である。第1の可視スペクトルおよび第1の偏光状態を有する第1の画像は、第1のメガネ型素子を透過し、第1の可視スペクトルおよび第2の偏光状態を有する第2の画像は、第2のメガネ型素子を透過し、第2の可視スペクトルおよび第2の偏光状態を有する第3の画像は、第3のメガネ型素子を透過する。第2の偏光状態は、第1の偏光状態に対して直交した状態である。この方式により、3つの画像が観察者に伝えられる。本発明の特長として観察者は、3D画像の奥行き効果を選択することができる。
【0082】
例えば、大人に対しては、奥行き感が大きい画像が好ましい一方、(両目の間隔が狭い)子供は奥行き感が小さい画像を見ることが好ましいとされている。また経験を有するユーザは、高深度画像を好み、経験の少ないユーザは、快適性が高い低深度画像を見ることを好む。第1の画像が一般の画像である一方、第2の画像および第3の画像は、異なる視差を視聴者に提供する。本発明の特長としてこれら第2の画像および第3の画像の視差が小さいため、これら2つの画像チャネル間の高いクロストークは許容範囲内にある。この方法を用いると、スペクトルフィルタが高いリップルを得て、装置のコストを低減させることができる。
【0083】
さらに、観察者が2D画像を見たいときは、両目に同じフィルタを掛けてもよい。また第1のメガネ型素子および第2のメガネ型素子は、2セットの立体画像を表示するために、異なる透過スペクトルを有してもよい。
【0084】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】従来の固定偏光フィルタを使用した投影システムを示す模式図である。
【図2】従来の切替え可能偏光回転子を使用した投影システムを示す模式図である。
【図3】従来のカラーフィルタを使用した投影システムを示す模式図である。
【図4】図3のカラーフィルタの透過スペクトルを示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態によるプロジェクタを有する立体画像表示装置を示す模式図である。
【図6】図5のプロジェクタの切替え可能偏光回転子の構造を示す模式図である。
【図7】図6の切替え可能偏光回転子により提供される軸上スペクトルを示すグラフである。
【図8A】本発明の第1実施形態による左メガネ型素子の一例を示す模式図である。
【図8B】本発明の第1実施形態による右メガネ型素子の一例を示す模式図である。
【図8C】本発明の第1実施形態による左メガネ型素子の他例を示す模式図である。
【図8D】本発明の第1実施形態による右メガネ型素子の他例を示す模式図である。
【図9A】図8Aのメガネ型素子により提供される軸上透過スペクトルを示すグラフである。
【図9B】図8Bのメガネ型素子により提供される軸上透過スペクトルを示すグラフである。
【図9C】図8Bのメガネ型素子により提供される軸上透過スペクトルを示すグラフである。
【図10】本発明の第1実施形態による2つのプロジェクタを有する立体画像表示装置を示す模式図である。
【図11A】本発明の第2実施形態による直視型の立体画像表示装置の一例を使用するときの状態を示す模式図である。
【図11B】本発明の第2実施形態による直視型の立体画像表示装置の他例を使用するときの状態を示す模式図である。
【図12A】本発明の第3実施形態によるマルチビュー立体表示装置の第1のセットのメガネ型素子の一例を示す模式図である。
【図12B】本発明の第3実施形態によるマルチビュー立体表示装置の第2のセットのメガネ型素子の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0086】
2 画像プロジェクタ
4 画像プロジェクタ
6 偏光子
8 偏光子
10 投影スクリーン
12 メガネ型素子
14 メガネ型素子
16 プロジェクタ
18 フィルタ
20 カラーフィルタ
22 スクリーン
24 メガネ型素子
26 メガネ型素子
28 伝達光強度
30 波長
32 赤色透過ピーク
34 赤色透過ピーク
36 赤色透過ピーク
38 赤色透過ピーク
40 赤色透過ピーク
42 赤色透過ピーク
43 プロジェクタ
44 コントローラ
45a プロジェクタ
45b プロジェクタ
46 スペクトル選択フィルタ
48 切替え可能偏光回転子
50 スクリーン
52 左メガネ型素子
54 右メガネ型素子
55 色彩画像変換装置
56 偏光画像変換装置
58 色彩画像変換装置
60 偏光画像変換装置
62 直線入力偏光子
63 1/2波長回転子
64 1/2位相差フィルム
66 1/2位相差フィルム
68 位相差板スタック
70 直交位相差フィルム
72 直交位相差フィルム
74 第1のゼロツイストネマチック液晶層
76 位相差板スタック
78 1/2位相差フィルム
80 1/2位相差フィルム
82 位相差板スタック
84 1/2位相差フィルム
86 1/2位相差フィルム
88 第2のゼロツイストネマチック液晶層
90 位相差板スタック
92 位相差フィルム
94 位相差フィルム
96 広帯域1/4波長板
98 位相差フィルム
100 位相差フィルム
101 位相差板
102 曲線
103 位相差板
104 曲線
106 入力偏光子
107 位相差フィルム
108 出力偏光子
109 出力偏光子
110 位相差フィルム
111 位相差フィルム
112 位相差フィルム
114 位相差フィルム
115 出力偏光子
116 入力偏光子
118 出力偏光子
120 位相差フィルム
122 位相差フィルム
124 位相差フィルム
126 青色領域
128 緑色領域
129 ピーク
130 赤色領域
131 ピーク
132 青色領域
133 ピーク
134 緑色領域
135 軸上透過スペクトル
136 赤色領域
137 軸上透過スペクトル
139 軸上透過スペクトル
140 バックライトモジュール
142 光源
144 光源
146 高速反応透過ディスプレイ
147 出力偏光子
148 偏光スイッチ
150 メガネ型素子
152 メガネ型素子
154 水平帯状領域
156 水平帯状領域
158 水平帯状領域
160 水平帯状領域
162 水平帯状領域
164 放射型表示装置
166 スペクトル選択フィルタ
168 切替え可能偏光回転子
170 入力偏光子
172 位相差板スタック
174 出力偏光子
176 出力偏光子
178 位相差板スタック
180 出力偏光子
182 入力偏光子
184 位相差板スタック
186 出力偏光子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1の画像および少なくとも1つの第2の画像を提供する画像生成装置と、
前記第1の画像および前記第2の画像を、第1の可視スペクトルを有する第1のカラーフィルタ処理画像と、前記第1の可視スペクトルと異なる第2の可視スペクトルを有する第2のカラーフィルタ処理画像とにそれぞれ変換するカラー画像変換装置と、
前記第1のカラーフィルタ処理画像および前記第2のカラーフィルタ処理画像を、第1の偏光状態を有する第1の偏光画像と、前記第1の偏光状態と異なる第2の偏光状態を有する第2の偏光画像とにそれぞれ偏光する偏光画像変換装置と、
前記第1の偏光画像と前記第2の偏光画像とを区別し、前記第1の可視スペクトルと前記第2の可視スペクトルとを区別する第1の偏光干渉フィルタを含む第1メガネ型素子と、
前記第2の偏光画像と前記第1の偏光画像とを区別し、前記第2の可視スペクトルと前記第1の可視スペクトルとを区別する第2の偏光干渉フィルタを含む第2メガネ型素子と、を備えることを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項2】
前記第1の偏光干渉フィルタは、
透過軸を有する第1の入力偏光子と、
前記第1の入力偏光子の前記透過軸に対して直交した透過軸を有する第1の出力偏光子と、
前記第1の入力偏光子と前記第1の出力偏光子との間に配置された複数の位相差板の組み合わせからなる第1の位相差板スタックと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項3】
前記第2の偏光干渉フィルタは、
前記第1の入力偏光子の前記透過軸に対して直交した透過軸を有する第2の入力偏光子と、
前記第2の入力偏光子の前記透過軸に対して平行した透過軸を有する第2の出力偏光子と、
前記第2の入力偏光子と前記第2の出力偏光子との間に配置され、前記第1の位相差板スタックと同等の性能を持つ第2の位相差板スタックと、を備えることを特徴とする請求項2に記載の立体画像表示装置。
【請求項4】
前記第1の入力偏光子および前記第2の入力偏光子は直線偏光子であり、
前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態は直線偏光状態であることを特徴とする請求項3に記載の立体画像表示装置。
【請求項5】
前記第1の入力偏光子および前記第2の入力偏光子は円偏光子であり、
前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態は円偏光状態であることを特徴とする請求項3に記載の立体画像表示装置。
【請求項6】
前記第2の偏光干渉フィルタは、
前記第1の入力偏光子の前記透過軸に対して直交した透過軸を有する第2の入力偏光子と、
前記第2の入力偏光子の前記透過軸に対して直交した透過軸を有する第2の出力偏光子と、
前記第2の入力偏光子と前記第2の出力偏光子との間に配置された第2の位相差板スタックと、を備え、
前記第2の位相差板スタックと前記第1の位相差板スタックとは異なる位相差を有することを特徴とする請求項2に記載の立体画像表示装置。
【請求項7】
前記第1の入力偏光子および前記第2の入力偏光子は直線偏光子であり、
前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態は直線偏光状態であることを特徴とする請求項6に記載の立体画像表示装置。
【請求項8】
前記第1の入力偏光子および前記第2の入力偏光子は円偏光子であり、
前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態は円偏光状態であることを特徴とする請求項6に記載の立体画像表示装置。
【請求項9】
第3の偏光状態および第3の可視スペクトルを有する第3の画像を透過させる第3の偏光干渉フィルタを含む第3のメガネ型素子をさらに備え、
前記第3の偏光干渉フィルタは、
前記第1の入力偏光子の前記透過軸に対して直交した透過軸を有する第3の入力偏光子と、
第3の出力偏光子と、
前記第3の入力偏光子と前記第3の出力偏光子との間に配置された第3の位相差板スタックと、を備え、
前記第3の位相差板スタックおよび前記第3の出力偏光子の配置は、前記第2の位相差板スタックおよび前記第2の出力偏光子の配置と異なるため、前記第3の可視スペクトルが前記第2の可視スペクトルと異なることを特徴とする請求項6に記載の立体画像表示装置。
【請求項10】
前記第3の位相差板スタックおよび前記第3の出力偏光子の配置は、前記第1の位相差板スタックおよび前記第1の出力偏光子の配置と異なるため、前記第3の可視スペクトルが前記第1の可視スペクトルと異なることを特徴とする請求項9に記載の立体画像表示装置。
【請求項11】
前記画像生成装置、前記カラー画像変換装置および前記偏光画像変換装置を制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項12】
前記画像生成装置は、
スクリーンと、
前記スクリーン上に前記第1の画像および前記第2の画像を順次投影させるプロジェクタと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項13】
前記画像生成装置は、
スクリーンと、
前記スクリーン上に前記第1の画像を投影させる第1のプロジェクタと、
前記スクリーン上に前記第2の画像を投影させる第2のプロジェクタと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項14】
前記カラー画像変換装置は、
第1のフィルタ処理光を提供する第1の光源と、
第2のフィルタ処理光を提供する第2の光源と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項15】
前記画像生成装置は、
前記第1のフィルタ処理光および前記第2のフィルタ処理光を前記第1の画像および前記第2の画像へそれぞれ変換する表示パネルを含むことを特徴とする請求項14に記載の立体画像表示装置。
【請求項16】
前記偏光画像変換装置は、
異なる位相差モード間で交代で動作する複数の動的配置層と、
前記複数の動的配置層と位置合わせされた複数の位相差板スタックと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項17】
前記複数の動的配置層は、それぞれ少なくとも1つの液晶層を含むことを特徴とする請求項16に記載の立体画像表示装置。
【請求項18】
前記複数の動的配置層の液晶層は、逆位相で動作することを特徴とする請求項17に記載の立体画像表示装置。
【請求項19】
前記複数の位相差板スタックは、
前記動的配置層の入光側および出光側にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項16に記載の立体画像表示装置。
【請求項20】
前記複数の位相差板スタックは、それぞれ互いに直交する方向に配置された2つの位相差板を含むことを特徴とする請求項16に記載の立体画像表示装置。
【請求項21】
前記第1の偏光干渉フィルタおよび前記第2の偏光干渉フィルタは、それぞれ入力偏光子と、出力偏光子と、前記入力偏光子と前記出力偏光子との間に設けられた位相差板スタックと、を含み、
前記第1の偏光干渉フィルタの前記入力偏光子は、前記第2の偏光干渉フィルタの前記入力偏光子の透過軸に対して直交した透過軸を有することを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2009−122659(P2009−122659A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−268982(P2008−268982)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(504011210)エーユー オプトロニクス コーポレイション (36)
【氏名又は名称原語表記】AU Optronics Corp.
【Fターム(参考)】