説明

筆記練習システム、筆記練習プログラムおよび文字見本データ構造

【課題】 文字等の筆記についての情報がより詳しく分かるとともに、より高精度で入力することができ、より効率的に練習することができる筆記練習システム、筆記練習プログラムおよび文字見本データ構造を提供する。
【解決手段】 記憶手段11に文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有する文字見本データが記憶される。そして、当該記憶手段11に記憶された文字見本データに基づいて表示手段2に文字見本(字画線Cおよび気脈線S)が表示される。ユーザは、入力手段3を表示手段2上で動かすことにより、その移動軌跡をデータとして入力することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字等の練習のための筆記練習システム、筆記練習プログラムおよび文字見本データ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ペン習字等、文字等の練習のために、ペンタブレット等の入力機器およびパーソナルコンピュータ等を用いて入力、練習し、さらに、文字見本と入力された文字を照合して採点する機能を有するシステムが公知である(例えば、特許文献1)。このシステムによれば、パーソナルコンピュータのモニタに文字見本を書き順、形状および運筆における緩急等を含む動画で表示し、それに合わせて、ペンタブレットまたはマウス等でモニタ上のポインタを動かすことにより、間接的に文字見本をなぞって擬似練習することができる。
【特許文献1】特開2004−362483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のシステムにおいては、実際に文字見本上をなぞっているわけではないので、実際に入力機器を動かした距離とモニタ上でポインタが動く距離との間に誤差が生じ、違和感が生じ易い問題があった。また、文字見本または練習結果(ペン入力された文字)を見ただけではどのように文字等が書かれたかについて詳細なことは分かり難く、練習者は文字見本の通りにうまく書くことができない一方、練習結果からは文字見本の通り書かれたかどうかについての十分な検証を行うことができない問題があった。
【0004】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するべくなされたもので、文字等の筆記についての情報がより詳しく分かるとともに、より高精度で入力することができ、より効率的に練習することができる筆記練習システム、筆記練習プログラムおよび文字見本データ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る筆記練習システムは、文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有する文字見本データを記憶する記憶手段と、前記文字見本データに基づいて文字見本を表示する表示手段と、当該表示手段上における自身の移動軌跡を入力とする入力手段と、入力手段により入力された移動軌跡が字画情報か気脈情報かを判別し、判別された字画情報を前記記憶手段に記憶させる制御手段とを具備することを特徴とするものである。
【0006】
上記構成の筆記練習システムによれば、記憶手段に文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がり(一般的に書かれた文字には表れない)を示す気脈情報を有する文字見本データ(動画データ)が記憶される。
【0007】
そして、当該記憶手段に記憶された文字見本データに基づいて表示手段に文字見本が表示(動画表示)される。ユーザは、入力手段を表示手段上で動かすことにより、その移動軌跡をデータとして入力することができる。入力手段により入力された移動軌跡は、制御手段により、字画情報であるか気脈情報であるかが判別される。そして、字画情報として判別された移動軌跡を記憶手段に記憶させる。
【0008】
このように、文字見本データに動画情報として一般的な字画情報だけでなく、次の画や次の文字への繋がりを示す気脈情報が表示される。したがって、練習者であるユーザは、通常は文字見本に表示されない気脈の動きを知ることができ、それに合わせて手(入力手段)を動かすことにより、より正しく文字見本を把握することができ、高精度かつ高効率に練習することができる。
【0009】
なお、文字とは、平仮名、片仮名、漢字に限られず、アルファベット、数字等、反復練習を行い得るものであれば、種々適用可能である。
【0010】
好ましくは、前記制御手段は、入力された気脈情報を前記記憶手段に記憶させるように構成される。
【0011】
この場合、制御手段により、気脈情報と判別された入力の移動軌跡も記憶手段に記憶される。
【0012】
したがって、ユーザまたは指導者は、ユーザの書いた文字について通常は表示されない気脈の動きを知ることができるため、より適正に文字見本との相違を検証することができ、より適正に文字を書くためのより適切な判断または指導を行うことができる。
【0013】
好ましくは、前記表示手段は、表示パネルと、前記入力手段が表示パネル上から所定距離内にある場合に、当該表示パネルのどの位置にあるかを検知する位置センサとを具備し、前記入力手段は、表示パネルと接触したことを検知する接触センサを具備し、制御手段は、表示パネルと接触している場合の入力手段の移動軌跡を字画情報とする一方、表示パネルと接触していない場合の入力手段の移動軌跡を気脈情報として判別するように構成される。
【0014】
この場合、表示手段の表示パネルに記憶手段に記憶された文字見本データに基づく文字見本が表示される。一方、表示手段の位置センサにより、入力手段が表示パネル上の所定距離内にある場合の当該入力手段の位置が検知される。また、入力手段の接触センサにより、入力手段が表示パネルに接触したことが検知される。このとき、制御手段により、入力手段が表示パネルに接触しているときの入力手段の位置が字画情報として判別される一方、入力手段が表示パネルに接触していないときの入力手段の位置が気脈情報として判別される。つまり、表示パネルを紙面に見立てて、当該表示パネルに入力手段が接触している場合は、字が書ける状態の情報、つまり、字画情報であると判別する一方、表示パネルに入力手段が接触していない場合は、字が書けない状態であり次の画または次の文字に向けて入力手段(ペン等と見立てている)を動かしている状態の情報、つまり、気脈情報であると判別する。
【0015】
したがって、表示パネルに接触しているか否かを検知して字画情報であるか気脈情報であるかを判別することにより、より実際の文字の筆記態様に近づけることができ、より高精度かつ高効率な筆記練習を行うことができる。
【0016】
好ましくは、前記表示手段は、液晶タブレットであるように構成される。
【0017】
この場合、表示手段として液晶タブレットが使用される。したがって、表示手段を卓上に載置して使用すれば、卓上で実際に紙上に練習するのと同様の体勢で練習することができる。
【0018】
あるいは、システム全体がペン入力可能な携帯情報端末で構成されることが好ましい。
【0019】
この場合、システム全体がペン入力可能な携帯情報端末で構成される。すなわち、入力ペンが入力手段、表示タブレットが表示手段、CPUが制御手段、メモリが記憶手段としてそれぞれ機能する。したがって、携行性のよい携帯情報端末に本発明のシステムを組み込むことにより、いつでもどこでも気軽に筆記練習を行うことができる。
【0020】
また、本発明に係る筆記練習プログラムは、文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有する文字見本データに基づいて表示手段上にて入力手段を動かすことにより、文字の練習を行うための筆記練習プログラムであって、コンピュータを入力手段から入力された移動軌跡が字画情報か気脈情報かを判別する手段、および判別された情報のそれぞれを区別して記憶手段に記憶させる手段として機能させることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明に係る文字見本データ構造は、文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有することを特徴とするものである。
【0022】
上記構成の文字見本データ構造によれば、文字見本データに動画情報として一般的な字画情報だけでなく、次の画や次の文字への繋がりを示す気脈情報が表示される。したがって、通常は文字見本に表示されない気脈の動きをデータとして有する文字見本データを用いて筆記練習を行うことにより、より正しく文字見本を把握することができ、高精度かつ高効率に練習することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る筆記練習システム、筆記練習プログラムおよび文字見本データ構造によれば、通常は文字見本に表示されない気脈の動きを知ることができ、それに合わせて手(入力手段)を動かすことにより、より正しく文字見本を把握することができ、高精度かつ高効率に練習することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る筆記練習システムの構成図であり、図2は図1の筆記練習システムの概略ブロック図である。また、図3は図1の筆記練習システムにおける文字見本表示例を示す図である。
【0025】
本実施の形態に係る筆記練習システムは、パーソナルコンピュータ1と、表示手段としての液晶タブレット2と入力手段としての入力ペン3とで構成される。より具体的には、文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報(字画線C,C1,C2についての情報)および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報(気脈線Sについての情報)を有する文字見本データを記憶する記憶手段11と、記憶手段11に記憶される文字見本データを出力インターフェイス14(USB等)を介して文字見本を表示する表示手段としての液晶タブレット2と、当該表示手段上における自身の移動軌跡を入力とする入力手段としての入力ペン3と、入力手段により入力された移動軌跡が字画情報か気脈情報かを判別し、入力された字画情報(字画線Cについての情報)を前記記憶手段11に記憶させる一方、入力された気脈情報(気脈線Sについての情報)を前記記憶手段11に記憶させる制御手段12とを具備することを特徴とするものである。パーソナルコンピュータ1内の記憶手段11、制御手段12、入力インターフェイス13および出力インターフェイス14は、信号バス15により相互通信可能に構成される。
【0026】
本実施形態において、前記表示手段としての液晶タブレット2は、表示パネル21と、前記入力手段が表示パネル上から所定距離内にある場合に、当該表示パネルのどの位置にあるかを検知する位置センサ22とを具備する。また、前記入力手段としての入力ペン3は、ペンの先端部に表示パネル21と接触したことを検知する接触センサ31を具備する。そして、制御手段12は、入力インターフェイス13(USB等)を介して接触センサ31および位置センサ22による入力データを取り込み、表示パネル21と接触している場合の入力ペン3の移動軌跡を字画情報とする一方、表示パネル21と接触していない場合の入力ペン3の移動軌跡を気脈情報として判別するように構成される。ここで、記憶手段11は、パーソナルコンピュータ1のメモリやハードディスクドライブ等で実現でき、制御手段12は、パーソナルコンピュータ1のCPUで実現できる。また、記憶手段11には、上記構成のシステムを動作させるための筆記練習プログラムが記憶される。
【0027】
上記構成の筆記練習システムによれば、図3に示すような、記憶手段11に文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がり(一般的に書かれた文字には表れない)を示す気脈情報を有する文字見本データ(動画データ)が記憶される。他に、字画ごとの進入方向の情報や筆圧情報等が記憶されてもよい。
【0028】
制御手段12は、当該記憶手段11に記憶された文字見本データを読み出し、液晶タブレット2の表示パネル21に文字見本を表示(動画表示)させる。本実施形態においては、予め文字(または文字列)の完成見本(字画線C1)がグレー表示される(図3左端)。そして、動画を再生させると、完成見本(字画線C1)の上を記憶手段11に記憶された字画情報に基づいて文字の書き順、形状および運筆における緩急等を再現しつつ完成見本(字画線C1)上をなぞるように黒表示される(字画線C2)。この際、運筆にあたってペンが浮く場所(次の画または次の文字等への繋がり)が記憶手段11に記憶された気脈情報に基づいて再生される(気脈線S)。
【0029】
なお、本実施形態においては、予め文字の完成見本には気脈線Sが表示されていないが、予め表示しておくこととしてもよい。また、字画線C1,C2の表示態様も字画線C2再生時には字画線C1は消失させる(表示しない)こととしてもよい。したがって、この場合は、字画線Cを単一色表示としてもよい。また、気脈線Sの表示態様も字画線Cと差別化できる表示態様であれば特に限定されないが、字画線Cより細くしたり、淡色で表示する等、字画線Cより視覚的に控え目な表示態様が好ましい。
【0030】
ユーザは、表示パネル21上に動画再生される文字見本上を入力ペン3でなぞるように動かすことによりその移動軌跡をデータとして入力することができる。図4は図1の筆記練習システムにおける文字見本表示の他の例を示す図である。図4においては左側に文字見本を動画再生する文字見本画面と、右側に当該文字見本上を実際に練習(ペン入力)する練習画面とが表示されている。ただし、文字見本画面はなくてもよい。文字見本は、図3と同様に動画再生可能である。なお、動画表示は右側の練習画面のみ動画再生することとしてもよい。動画再生される練習画面上に入力ペン3をなぞるように動かすことにより、その移動軌跡(練習線P)が練習画面上に重ねて表示される。
【0031】
入力ペン3により入力された移動軌跡は、制御手段12により、字画情報であるか気脈情報であるかが判別される。
【0032】
入力ペン3の位置は、液晶タブレット2の位置センサ22により検知する。具体的には、位置センサ22により入力ペン3が表示パネル21上の所定距離内にある場合の当該入力ペン3の位置が検知される。位置センサ22としては、例えば、表示パネル21下にループ型センサコイルが複数列マトリクス状に設けられるとともに、入力ペン3の先端部に誘導コイルが設けられた電磁誘導方式が挙げられる。この方式によれば、ループ型センサコイルに所定の時間間隔で電流を流して入力ペン3の誘導コイルに誘導電流を生じさせ、当該誘導電流により生じた磁界から液晶タブレット2のセンサコイルに誘導電流を生じさせることにより当該誘導電流が流れたセンサコイルの位置座標を入力ペン3の入力位置として検知する。
【0033】
また、入力ペン3の先端部に設けられた接触センサ31により、入力ペン3が表示パネル21に接触したことが検知される。
【0034】
本実施形態における液晶タブレット2および入力ペン3の構成は、一般的な液晶タブレット2および入力ペン3により実現可能である。液晶タブレット2を表示手段として使用することにより、卓上載置が容易となり、卓上で実際に紙上に練習するのと同様の体勢で容易に練習することができる。
【0035】
このような構成において、制御手段12により、入力ペン3が表示パネル21に接触しているときの入力ペン3の位置が字画情報として判別される一方、入力ペン3が表示パネル21に接触していないときの入力ペン3の位置が気脈情報として判別される。つまり、表示パネル21を紙面に見立てて、当該表示パネル21に入力ペン3が接触している場合(かつ位置センサ22が入力ペン3の位置を検知している場合)は、字が書ける状態(字画線C)の情報、つまり、字画情報であると判別する一方、表示パネル21に入力ペン3が接触していない場合(かつ位置センサ22が入力ペン3の位置を検知している場合)は、字が書けない状態であり次の画または次の文字に向けて入力ペン3を動かしている状態(気脈線S)の情報、つまり、気脈情報であると判別する。
【0036】
このように、位置センサ22により入力ペン3の位置を検知している間において、接触センサ31により入力ペン3が表示パネル21に接触しているか否かを検知して字画情報であるか気脈情報であるかを判別することにより、より実際の文字の筆記態様に近づけることができ、より高精度かつ高効率な筆記練習を行うことができる。
【0037】
なお、接触センサ31の代わりに、ユーザが入力ペン3に設けられたスイッチ32を押下することにより、入力ペン3の移動軌跡を字画情報または気脈情報のいずれかに切り替える(ユーザの任意で切り替える)構成としてもよい。また、入力ペン3の接触センサ31が筆圧検知可能に構成されている場合は当該筆圧情報も入力データとして取得する構成としてもよい。
【0038】
以上のようにして入力ペン3の移動軌跡を示す入力データは、上述したように、字画情報または気脈情報のいずれかに判別され、それぞれ記憶手段11に記憶される。
【0039】
なお、図4における練習線Pには、字画線Cに相当する線のみが表示されているが、必ずしもそれに限定されず、例えば、練習線Pにおいても気脈線Sに相当する線を逐一表示することとしてもよいし、一文字書き終えるまでは表示せず、書き終えた後、気脈線Sに相当する線を追加表示することとしてもよいし、任意に切り替え表示可能としてもよい。
【0040】
以上のように、文字見本データに動画情報として一般的な字画情報(字画線C)だけでなく、次の画や次の文字への繋がりを示す気脈情報(気脈線S)が表示される。したがって、練習者であるユーザは、通常は文字見本に表示されない気脈の動きを知ることができ、それに合わせて手(入力手段としての入力ペン3)を動かすことにより、より正しく文字見本を把握することができ、高精度かつ高効率に練習することができる。
【0041】
一方、ユーザの書いた(入力した)文字についても気脈情報が記憶可能であるため、ユーザまたは指導者は、ユーザの書いた文字について通常は表示されない気脈の動きを知ることができるため、より適正に文字見本との相違を検証することができ、より適正に文字を書くためのより適切な判断または指導を行うことができる。
【0042】
なお、文字見本とユーザの書いた文字との検証(採点)は、実際に動画表示させて見比べるだけでなく、気脈情報についての判定が盛り込まれた評価プログラムにより自動化することも可能である。
【0043】
上記実施形態においては、パーソナルコンピュータ1を中核とするシステム構成の例について説明したが、これに限られず、専用の制御手段および記憶手段が内蔵された本システムに適した液晶タブレット装置等、種々の態様に適用可能である。
【0044】
さらに、システム全体がペン入力可能な携帯情報端末で構成されることとしてもよい。図5は本発明の他の実施形態に係る筆記練習システムの構成図である。
【0045】
この場合、システム全体がペン入力可能な携帯情報端末100で構成される。すなわち、入力ペン103が入力手段、表示タブレット102が表示手段、CPU(内蔵、図示せず)が制御手段、メモリ(内蔵、図示せず)が記憶手段としてそれぞれ機能する。したがって、携行性のよい携帯情報端末100に本発明のシステムを組み込むことにより、いつでもどこでも気軽に筆記練習を行うことができる。
【0046】
なお、携帯情報端末100によっては、入力ペン103および表示タブレット102の制約により、気脈情報の入力ができない(接触か非接触かのいずれかの入力態様しかない)場合には、文字見本においてのみ気脈表示を行うこととしてもよい。この場合でも、通常は文字見本に表示されない気脈の動きを知ることができ、それに合わせて手(入力ペン103)を動かすことにより、より正しく文字見本を把握することができ、高精度かつ高効率に練習することができる。
【0047】
なお、文字とは、平仮名、片仮名、漢字に限られず、アルファベット、数字等、反復練習を行い得るものであれば、種々適用可能である。また、文字は図4に示すような単一の文字だけでなく、図3に示すような所定の文字列であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係る筆記練習システムの構成図である。
【図2】図1の筆記練習システムの概略ブロック図である。
【図3】図1の筆記練習システムにおける文字見本表示例を示す図である。
【図4】図1の筆記練習システムにおける文字見本表示の他の例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る筆記練習システムの構成図である。
【符号の説明】
【0049】
11 記憶手段(パーソナルコンピュータ1)
12 制御手段(パーソナルコンピュータ1)
2 液晶タブレット(表示手段)
21 表示パネル
22 位置センサ
3 入力ペン(入力手段)
31 接触センサ
C,C1,C2 字画線(字画情報)
S 気脈線(気脈情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有する文字見本データを記憶する記憶手段と、
前記文字見本データに基づいて文字見本を表示する表示手段と、
当該表示手段上における自身の移動軌跡を入力とする入力手段と、
入力手段により入力された移動軌跡が字画情報か気脈情報かを判別し、
判別された字画情報を前記記憶手段に記憶させる制御手段とを具備することを特徴とする筆記練習システム。
【請求項2】
前記制御手段は、入力された気脈情報を前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1記載の筆記練習システム。
【請求項3】
前記表示手段は、表示パネルと、前記入力手段が表示パネル上から所定距離内にある場合に、当該表示パネルのどの位置にあるかを検知する位置センサとを具備し、
前記入力手段は、表示パネルと接触したことを検知する接触センサを具備し、
制御手段は、表示パネルと接触している場合の入力手段の移動軌跡を字画情報とする一方、表示パネルと接触していない場合の入力手段の移動軌跡を気脈情報として判別することを特徴とする請求項1または2記載の筆記練習システム。
【請求項4】
前記表示手段は、液晶タブレットであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の筆記練習システム。
【請求項5】
ペン入力可能な携帯情報端末で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の筆記練習システム。
【請求項6】
文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有する文字見本データに基づいて表示手段上にて入力手段を動かすことにより、文字の練習を行うための筆記練習プログラムであって、
コンピュータを
入力手段から入力された移動軌跡が字画情報か気脈情報かを判別する手段、および
判別された情報のそれぞれを区別して記憶手段に記憶させる手段として機能させることを特徴とする筆記練習プログラム。
【請求項7】
文字の書き順、形状および運筆における緩急を少なくとも含む字画情報および次の画または次の文字への繋がりを示す気脈情報を有することを特徴とする文字見本データ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−72086(P2007−72086A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−257732(P2005−257732)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成17年3月8日 社団法人電子情報通信学会関西支部学生会主催の「電子情報通信学会関西支部 第10回学生会研究発表講演会」において文書をもって発表
【出願人】(399030060)学校法人 関西大学 (208)
【Fターム(参考)】