説明

粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置

【課題】経時で情報格納手段を保持することができる粉体収納容器、その粉体収納容器を備えた粉体補給装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】粉体を収容する中空状の粉体収納容器32において、少なくとも容器本体に係る情報を格納する情報格納手段が設けられた管状部材からなるRFIDタグ90の中空内部に容器本体が位置するように容器本体に取り付けられており、RFIDタグ90の管状部材軸方向の移動を規制する移動規制手段23a,57を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる粉体を収納する粉体収納容器、その粉体収納容器を備える粉体補給装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
潜像担持体に形成された静電潜像をトナーを用いた現像装置によって可視像化する画像形成装置においては、画像形成に伴って現像装置内のトナーが消費されていく。そのため、従来よりトナーを収容したトナー容器を有するトナー補給装置を備え、そのトナー補給装置によってトナー容器に収容されたトナーを現像装置へ補給する画像形成装置が知られている。
【0003】
特許文献1に記載の画像形成装置においては、容器本体内にトナーを収納したトナー容器を着脱自在に保持するトナー補給装置が備えられており、そのトナー補給装置によってトナー容器に収容したトナーを現像装置へ補給している。また、画像形成装置本体内の所定の装着位置に装着されたトナー補給装置を画像形成装置本体外に引き出すことで、経時使用により空になったトナー容器と新しいトナー容器との交換をユーザーによって行えるように構成している。
【0004】
このように経時使用により空になったトナー容器は、近年環境保全の見地から、ユーザから回収して清掃やトナー充填などの所定の再生処理を施した後、再生品として再び使用される。
【0005】
また、トナー容器にその使用履歴情報を記憶するためのICチップなどの情報格納手段を設け、この情報格納手段にトナー容器の使用履歴情報を書き込む画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、トナー容器に設けられた情報格納手段に、画像形成装置の通信手段を用いて使用経歴情報(トナー容器のロット、製造年月日、トナーの残量/充填量、充填時期、種類、保存期間、リサイクル回数、リサイクル回数の上限など)を無線信号で送信する。情報格納手段は、画像形成装置の通信手段から送信された無線信号を受信して、情報格納手段の不揮発性メモリに使用経歴情報を記憶する。また、トナー容器の再生処理を行うときは、情報格納手段の不揮発性メモリから使用経歴情報を読み出すことで、再生可能かどうかなどの判断をすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、トナー容器の容器本体としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂を用いて作製されたものが多く使用されている。このような容器本体に接着剤で情報格納手段を貼り付ける場合、ポリエチレンやポリプロピレンなどが所謂難接着材料であるため、接着剤によって情報格納手段を容器本体に接着させ難く剥がれ易い。そのため、上述したような再生処理が行われている際などに容器本体から情報格納手段が取れてしまう虞がある。このように容器本体から情報格納手段が取れてしまうと、これまでのトナー容器に係る使用履歴情報が失われてしまい、リサイクルされたトナー容器の品質管理などが適切に行えなくなるといった問題が生じる。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、経時で情報格納手段を保持することができる粉体収納容器、その粉体収納容器を備えた粉体補給装置及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、粉体を収容する中空状の粉体収納容器において、少なくとも容器本体に係る情報を格納する情報格納手段が設けられた管状部材が該管状部材の中空内部に容器本体が位置するように容器本体に取り付けられており、該管状部材の管状部材軸方向の移動を規制する移動規制手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の粉体収納容器において、収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、該開口部を開放または閉塞するように該容器本体に対して取り付け取り外し可能な栓部材と、少なくとも該栓部材に係る情報を格納する第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材とを有し、該第2の管状部材の中空内部に該栓部材が位置するように該第2の管状部材が該栓部材に取り付けられており、該第2の管状部材の栓部材軸方向の移動を規制する第2の移動規制手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の粉体収納容器において、収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、該開口部を覆うように該容器本体に取り付けられ該容器本体に対して着脱可能な、該開口部に連通する第2の開口部が形成されたキャップ部材と、少なくとも該キャップ部材に係る情報を格納する第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材とを有し、該第2の管状部材の中空内部に該キャップ部材が位置するように該第2の管状部材が該キャップ部材に取り付けられており、該第2の管状部材のキャップ部材軸方向の移動を規制する第2の移動規制手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1の粉体収納容器において、上記容器本体は、収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、該開口部を覆うように該容器本体に取り付けられ、該開口部に連通する第2の開口部が形成されたキャップ部材を備えており、該容器本体に取り付けられた該キャップ部材が上記情報格納手段を覆うことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の粉体収納容器において、上記移動規制手段は、上記キャップ部材に設けられた係合部と係合する鍔部であり、該鍔部を挟んで上記情報格納手段と上記開口部とが位置することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の粉体収納容器において、上記容器本体は、上記キャップ部材に対して回転可能に該キャップ部材によって保持されることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の粉体収納容器において、上記容器本体に対して上記管状部材の周方向の回転移動を規制する回転規制手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体収納容器において、上記管状部材は、短冊状部材を上記容器本体の外周面に巻きつけ該短冊状部材の長手方向両端部を連結して構成されることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の粉体収納容器において、上記情報格納手段に電気接続され上記情報の送受信を外部の通信手段との間で行う情報送受信部を有し、上記管状部材は電気基板であり、該電子基板の全周にわたって該情報送受信部が設けられることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、、5、6、7または8の粉体収納容器において、上記情報格納手段に電気接続され上記情報の送受信を外部の通信手段との間で行う情報送受信部と、該情報格納手段と該情報送受信部とが設けられた電子基板とを有しており、該電子基板を上記管状部材に取り付けることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9または10の粉体収納容器において、少なくとも上記情報送受信部、上記情報送受信部及び上記電子基板とによってRFIDタグが構成されることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、装置本体に対して着脱自在な粉体収納容器に収納された粉体を被粉体補給部に補給する粉体補給装置において、該粉体収納容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収納容器を用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体上に担持された該潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、該現像剤を収納した粉体収納容器を着脱自在に保持し該現像手段に該粉体収納容器の容器本体内の現像剤を補給する粉体補給手段と、該容器本体に取り付けられ少なくとも該容器本体に係る情報を格納する情報格納手段と、画像形成装置本体に設けられ該情報格納手段に格納された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、前記粉体収納容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収納容器を用いることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体上に担持された該潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、該現像剤を収納した粉体収納容器を着脱自在に保持し該現像手段に該粉体収納容器の容器本体内の現像剤を補給する粉体補給手段と、該容器本体に取り付けられ少なくとも該容器本体に係る情報を格納する情報格納手段と、画像形成装置本体に設けられ該情報格納手段に格納された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、該粉体補給手段として請求項12の粉体補給装置を用いることを特徴とするものである。
【0009】
本発明においては、情報格納手段が設けられた管状部材の中空内部に容器本体が位置するように管状部材が容器本体に取り付けられるので、管状部材の管状部材軸方向に対して直交する方向への移動が容器本体によって規制される。また、容器本体に取り付けられた管状部材の管状部材軸方向の移動が移動規制手段によって規制される。このように、容器本体に取り付けられた管状部材の容器本体に対する上記軸方向及び上記直交する方向の移動が規制されることから、情報格納手段が設けられた管状部材が容器本体から取れるのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上、本発明によれば、経時で情報格納手段を粉体収納容器に保持させることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】RFIDタグを取り付けたトナー容器の模式図。
【図2】実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図3】作像部の概略構成図。
【図4】(a)トナー容器の縦断面図。(b)開口部近傍の拡大図。
【図5】トナー補給装置の各構成部品の分解斜視図。
【図6】容器保持部材近傍の分解した状態を示す断面図。
【図7】容器ホルダーをガイド板から引き出した状態を示す斜視図。
【図8】トナー容器をトナー補給装置に装着した状態を示す断面図。
【図9】トナー容器内のトナーを容器保持手段内に吐出させた状態を示す断面図。
【図10】トナー容器収容部の保持部を示す斜視図。
【図11】短冊形状のRFIDタグを管状にする際の説明図。
【図12】(a)RFIDタグの一例を示す模式図。(b)RFIDの他の例を示す模式図。
【図13】トナー容器に対してRFIDタグの周方向の回転移動を規制するように構成した場合の模式図。
【図14】底部側にRFIDタグを取り付けたトナー容器の模式図。
【図15】(a)トナー容器と栓とにRFIDタグを取り付けた場合の外観図。(b)RFIDタグを取り付けた栓の模式図。
【図16】実施形態2にかかるトナー容器の斜視図。
【図17】トナー補給装置にトナー容器が設置された状態を示す模式図。
【図18】トナー補給装置を示す側面図。
【図19】複写機本体のトナー容器収容部の近傍を示す斜視図。
【図20】トナー容器収容部を覆うカバーを示す正面図。
【図21】RFIDタグを取り付けた容器本体の模式図。
【図22】容器本体に対してRFIDタグの周方向の回転移動を規制するように構成した場合の模式図。
【図23】底部側にRFIDタグを取り付けた容器本体の模式図。
【図24】RFIDタグを取り付けた容器本体の模式図。
【図25】キャップ部材の斜視図。
【図26】トナー容器の断面図。
【図27】RFIDタグを取り付けたキャップ部の模式図。
【図28】トナー補給経路を示す概略図。
【図29】トナー容器が設置される状態のトナー容器収容部を示す斜視図。
【図30】RFIDタグを取り付けた容器本体の模式図。
【図31】容器本体に対してRFIDタグの周方向の回転移動を規制するように構成した場合の模式図。
【図32】底部側にRFIDタグを取り付けた容器本体の模式図。
【図33】RFIDタグを取り付けたキャップ部の模式図。
【図34】トナー容器の変形例。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態1]
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した一実施例について説明する。
【0013】
まず、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。図2に示すように、画像形成装置本体100の上方にあるトナー容器収容部31には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナー容器32Y、32M、32C、32Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。トナー容器収容部31の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
【0014】
トナー容器収容部31に収容されたトナー容器32Y、32M、32C、32Kは、それぞれ、トナー補給装置60Y、60M、60C、60Kに保持される。そして、トナー容器32Y、32M、32C、32Kに収容されたトナーは、それぞれ、トナー補給装置60Y、60M、60C、60Kによって、作像部6Y、6M、6C、6Kの現像装置内に供給(補給)される。
【0015】
図3を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電部4Y、現像装置5Y(現像部)、クリーニング部2Y、除電部(不図示である。)、等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
【0016】
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
【0017】
図3を参照して、感光体ドラム1Yは、不図示の駆動モータによって図3中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程)。
【0018】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光装置7(図2を参照)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程)。
【0019】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程)。
【0020】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
【0021】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって機械的に回収される(クリーニング工程)。
【0022】
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上の残留電位が除去される。
【0023】
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
【0024】
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の下方に配設された露光装置7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。詳しくは、露光装置7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して各感光体ドラム1上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体ドラム1上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
【0025】
ここで、図2を参照して、中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、2次転写バックアップローラ12、複数のテンションローラ、中間転写クリーニング部、等で構成される。中間転写ベルト8は、複数のローラ部材によって張架・支持されるとともに、2次転写バックアップローラ12の回転駆動によって図2中の矢印方向に無端移動される。
【0026】
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
【0027】
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
【0028】
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ79との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ12が、2次転写ローラ79との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
【0029】
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部(不図示である。)の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。
【0030】
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
【0031】
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、画像形成装置100の下方に配設された給紙部86から、給紙ローラ87やレジストローラ対88等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部86には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ87が図2中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対88のローラ間に向けて給送される。
【0032】
レジストローラ対88に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対88のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対88が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
【0033】
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
【0034】
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対89のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対89によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0035】
次に、図3にて、作像部における現像装置の構成・動作について、さらに詳しく説明する。現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Y、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Y、現像剤収容部53Y、54Y内に配設された2つの搬送スクリュ55Y、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部53Y、54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像剤収容部54Yは、その上方に形成された開口を介してトナー落下経路64Yに連通している。
【0036】
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。現像ローラ51Yのスリーブは、図3の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。
【0037】
ここで、現像装置5Y内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5Y内のトナー消費に応じて、トナー容器32Yに収容されているトナーが、トナー補給装置60Yを介して現像剤収容部54Y内に補給される。
【0038】
その後、現像剤収容部54Y内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、2つの現像剤収容部53Y、54Yを循環する(図3の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
【0039】
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図3中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
【0040】
図4(a)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は、ポリエチレン+ポリカーボネイトなどの合成樹脂製のトナー容器32の一例を示した縦断面図であり、図4(b)はその開口部23の拡大図である。
【0041】
トナー容器32は、ほぼ円筒状をしており、その一端面のほぼ中央に円筒部よりも小径の開口部23が形成されている。この開口部23は外側に突出したカラー24の先端部に形成され、この開口部23を封止するように栓25が設けられている。この栓25の中央には摘み部26が形成されている。さらに、上記円筒部の内周面には、トナー補給装置60にトナー容器32を取り付けた状態で図示しない容器回転駆動装置によるトナー容器32の回転により内部の収納トナーを開口部23側に案内するための案内溝27が螺旋状に形成されている。
【0042】
次にトナー補給装置60について説明する。図5に示すように、符号13は回転駆動手段であって、トナー補給装置60に保持したトナー容器32などを回転駆動させる駆動部であり、係合部であるジョイント13c、スプリング13d、モータ13e、及び軸を内臓したケース部から構成され、図示しない本体後側板に固定されている。トナー容器32の底部には突起部32a及び32b(凸部形状)が設けられている。符号32bは、ジョイント13cの凹部13bに入り、トナー容器32の底部を保持する機能を果たし、符号32aは、同じくジョイント13cの凸部側面13aと嵌合して、トナー容器32を回転させるための突起である。この突起部32bの高さHは、突起部32aの高さhより高くなるように(H>h)形成されている。符号16は、トナー容器32の頭部を保持するための容器保持部材である。符号117は、マイラー、あるいはゴム等の弾性材料から成るトナー補給羽根で、容器保持部材16と一体形成された一種のアジテータであるリブ16aに両面テープ等で貼り付けられている。尚、この実施例ではトナー補給羽根117は4枚設けている。
【0043】
また、図6に示すように、容器保持部材16の内周面に設けた駆動用リブ16bは、トナー容器32の頭部に設けた駆動伝達用突起部32cと係合し、容器保持部材16とトナー容器32とが正転方向に一体的に回転するようになっている。
【0044】
図5を参照して、符号20はシール材、符号21は栓25の摘み部26を摘んだり、離したりするコレットチャックで、円筒ケース22内に内臓され、ネジ84によって軸部材123と一体とされている。符号125はシール部材、符号28は、コレットチャック21、円筒ケース22、軸部材123等の一連の部品をトナー容器32側へ常に加圧するコイルバネであり、これらの構成部品は、トナー補給装置60の容器ホルダー81と一体的に形成された容器保持手段であるケース18a内に保持される。符号76は、栓25を開閉栓するためのハンドルであり、軸部76bがケース18aの軸受部132に入り、回転可能となる。
【0045】
また、符号127は軸部材123に設けられた穴123aに入るスライド軸であり、ハンドル76に設けられたカム部76aと接触しており、ハンドル76の回転によりコレットチャック21、円筒ケース22、軸部材123の一連の部品をトナー容器32から離れる方向にスライドさせることができる。
【0046】
ケース18aに設けられ、容器ホルダー81に支持されたトナー容器32の開口部23に連通する開口部18cには、マイラーあるいはゴム等の弾性材料から成っていて、トナー補給羽根117の移動方向に直交する方向(水平方向)に細長い角穴であるスリット穴19aを持つ弾性部材19が両面テープ等で貼り付けられている。このスリット穴19aの開口面積の設定の仕方、即ち、スリット穴19aの長さ(水平方向)と幅(トナー補給羽根117の移動方向)とを適宜設定することにより、トナー補給量を適量にしている。本実施形態では、トナー補給羽根117のスリット穴19aからの突出量が約1mmとなるように、トナー補給羽根117をリブ16aに貼り付けている。
【0047】
符号29は、スリット穴19aから排出されたトナーをトナー落下経路64へ導くためのカバーであり、このカバー29の下側には開口部29aが設けられ、これが前記トナー落下経路64の位置と対応している。このような構成のトナー補給装置60は、図7に示すように、本体後側板31a、図示しない本体前側板に取り付けられたガイド板36により保持されている。容器ホルダー81と一体になっている符号18bは、図示しない前側板に設けられた位置決め用のピンと係合する穴であり、また、トナー補給装置60のずれ防止用の図示しないストッパーが、ガイド板36に取付けられている。したがって、本実施形態のトナー補給装置60は、ケース18aとこれに内臓される容器保持部材16等の可動部品とから成る機構部分と、この機構部分に対して着脱可能なトナー容器32と、駆動部13とから構成されている。
【0048】
上記構成において、先ず、トナー補給装置60のセット時の動作について説明する。図7に示すように、容器ホルダー81をガイド板36から引き出して、容器ホルダー81の段差40、41がガイド板36の切欠き部38、39に引っ掛かった状態になっている時に、トナーを充填させたトナー容器32を、矢印Dに示すように容器ホルダー81上に置いてセットする。次にトナー容器32をセットした状態でトナー補給装置60を矢印E方向へガイド板36上を滑らせてセットしていく。これにより、トナー容器32の底部の突起部32bがジョイント13cの位置決め用の凹部13bに入って位置決めされ、トナー容器32頭部は容器保持部材16とそれぞれ係合する。この時、前記ストッパが容器ホルダー81の前面を押さえることによりトナー補給装置60のセットが完了する。
【0049】
そして、図7に示すように、ハンドル76を矢印A方向(下方向)に回動させると、カム部76a(図5参照)がスライド軸127を、図8に示すように、矢印C方向に引っ張ると共に、軸部材123もC方向に移動し始め、コレットチャック21が円筒ケース22の突起部22aに突き当たるようになり、これに伴って、コレットチャック21が閉じ始めて栓25の摘み部26を摘む。この状態で、さらにC方向への移動が進むと、図9に示すように、コレットチャック21によってトナー容器32の栓25が取り外され、トナー容器32内のトナーがケース18a内に流出する(トナー容器32内のトナーが少ない場合は、この時には流出しない)。この状態が、トナー補給装置60のセット完了の状態である。
【0050】
次に、トナー補給時の動作について説明する。トナー補給は、現像装置5内に設けられた濃度検知センサ56がトナー無しと検知すると、図5及び図7に示す駆動部13が作動し、ジョイント13cをB方向に回転させる。すると、ジョイント13cが容器底部の突起部32aに嵌合し、トナー容器32が回転する。トナー容器32が回転すると、開口部23からトナーが吐出して、ケース18a内に溜る。それと同時にトナー容器32の回転は、容器保持部材16と一体の駆動用リブ16bを介して容器保持部材16に伝達され、トナー補給羽根117がケース18aの内壁面を摺動回転することにより、ケース18a内に溜ったトナーを掻きあげる。このトナー補給羽根117が、弾性部材19のスリット穴19aを通過する時に、トナーがスリット穴19aから押し出される。この時、トナー補給羽根117がスリット穴19aから突き出される際に、スリット穴19aの端部や開口部18c端部近傍に溜ったトナーが押し出されることになる。押し出されたトナーは、カバー29内で落下し、カバー29下側の開口部29aを通って、上述したトナー落下経路64から現像装置5内にトナーが補給される。
【0051】
すなわち、トナー容器32が回転している時のみ、弾性部材19よりトナーがトナー落下経路64へ押し出されることにより、現像装置5内へ補給され、そのトナー濃度が一定に保たれる。
【0052】
このような栓25の取り外し機構をトナー補給装置60に設けることによって、開口部23を栓25で封止したままの状態で、トナー容器32を容器ホルダー81に載置することができる。そのため、特に、トナー容器32をほぼ水平な状態で容器ホルダー81上に載置する場合にも、開口部23からのトナー漏れを防止することができる。
【0053】
また、トナー容器32の開口部23に栓25を取り付ける場合には、栓25を開口部23から取り外す上述した動作の逆の動作を行う。このように、容器ホルダー81からトナー容器32を取り出すときなどにトナー容器32の開口部23に栓25を取り付け、開口部23が栓25で封止された状態にすることで、トナー容器32の開口部23近傍の壁面などに付着したトナーが開口部23から漏れ出して装置内外に飛散してしまうことがない。
【0054】
以上のように本実施形態のトナー補給装置60によれば、トナー容器32の開口部23からのトナー漏れを生じさせることなく、トナー容器32の交換を行うことができる。
【0055】
また、本実施形態では、図10に示すように、トナー容器32が着脱自在に並設される、トナー容器収容部31(トナー補給装置60Y、60M、60C、60K)のガイド板36に、単数のアンテナ基板120が設置されている。詳しくは、アンテナ基板120には、ガイド板36に並設された4つのトナー容器32Y、32M、32C、32Kの周面に設置された後述するRFIDタグとそれぞれ無線にて通信をおこなうための4つのアンテナ121Y、121M、121C、121Kがトナー容器32のRFIDタグに対向するように同一平面上に並設されている。さらに詳しくは、アンテナ基板120は、ガイド板36に並設された4つのトナー容器32Y、32M、32C、32Kに対して下方に配設されている。
【0056】
なお、図10においては、画像形成装置本体前側でトナー容器32のRFIDタグとアンテナ121とが対向するようにアンテナ基板120をガイド板36のに設けた構成の一例を示しているが、ガイド板36にアンテナ基板120を設ける箇所はこれに限定されるものではなく、トナー容器32のRFIDタグとアンテナ121とが対向するような箇所に適宜アンテナ基板120をガイド板36に設ければ良い。また、極端に言えば、トナー容器32のRFIDタグとアンテナ121との間で良好な通信が行える箇所であれば良い。
【0057】
そして、トナー容器32がトナー容器収容部31にセットされた状態で、トナー容器32のRFIDタグと、アンテナ121(アンテナ基板120)が設置された画像形成装置本体100と、の間で必要な情報の授受がおこなわれる。すなわち、RFIDタグに記憶された情報がアンテナ121(アンテナ基板120)を介して画像形成装置本体100の図示しない制御部に送信されたり、その制御部で取得した画像形成装置本体100の情報がアンテナ121(アンテナ基板120)を介してRFIDタグに送信され記憶されたりすることになる。そして、これらの情報に基いて、画像形成装置本体100が最適に制御される。例えば、上記情報からトナー容器収容部31に設置されるべきトナー色と異なると色のトナーを収納したトナー容器32がトナー容器収容部31に設置されていることが検知された場合などに、トナー補給装置60の稼働を停止させたりする。
【0058】
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
【0059】
[構成例1]
本実施形態においては、図1に示すようにトナー容器32のカラー24の外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ90が取り付けられている。つまり、管状のRFIDタグ90の中空内部にトナー容器32のカラー24が位置するようにRFIDタグ90がトナー容器32に取り付けられている。このRFIDタグ90には、トナー色、トナーの容量、トナーの製造番号(製造ロット)、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等のトナー容器32のリサイクルに係わる情報などが記憶されている。
【0060】
また、本構成例においては、図11に示すように、短冊形状のRFIDタグ90(電子基板)の一端のおもて面と他端の裏面とを両面テープなどの接着部材45によって貼り合わせることによってRFIDタグ90を管状にしている。RFIDタグ90をトナー容器32に取り付ける際には、まず、短冊形状のRFIDタグ90(電子基板)をカラー24の外周面に沿って巻き付け、その後、上記一端のおもて面と上記他端の裏面とを接着部材45によって貼り合わせて、最終的にトナー容器32に対し管状でRFIDタグ90を取り付けている。
【0061】
本構成例で用いるRFIDタグ90は、図12(a)に示すような、可撓性を有する電子基板91、その電子基板91上に設けられ上記情報を格納するICチップ92、及び、そのICチップ92に電気接続され電子基板91の全周にわたって設けられたアンテナ部93などから構成されている。
【0062】
ここで、RFIDタグとしては、図12(b)に示すような、情報を格納するICチップ97とそのICチップ97に電気接続されたアンテナ部98とが設けられた電子基板96からなるRFIDタグ95、及び、そのRFIDタグ95の電子基板96を保持する管状の可撓性を有する保持部材99からなるものを用いても良い。このようなRFIDタグを用いることで、一般に流通しているICチップを使用することができRFIDタグの低コスト化を図ることが可能となる。
【0063】
ただ、図12(b)に示したようなRFIDタグを用いた場合には、トナー容器32に取り付けたRFIDタグの取り付け位置などによっては、トナー補給動作時に回転していたトナー容器32の回転が停止した際に、RFIDタグ95と上述した画像形成装置のアンテナ121(アンテナ基板120)との間の通信距離が遠くなってしまう場合がある。このように通信距離が遠くなってしまうとRFIDタグ95とアンテナ121(アンテナ基板120)との間で良好に通信が行えなくなる虞がある。
【0064】
これに対し、図12(a)に示すようなアンテナ部93が電子基板91の全周にわたって設けられたRFIDタグ90を用いることで、トナー補給装置60によるトナー補給動作時に回転していたトナー容器32の回転が停止した際に、常に、トナー容器32のRFIDタグ90のアンテナ部93と、画像形成装置本体100に設置されたアンテナ121(アンテナ基板120)との間の距離が、RFIDタグ90とアンテナ121との間で良好に通信が行える所望の距離となる。よって、上述したような不具合が生じるのを抑制することができる。
【0065】
カラー24の外周面に取り付けられたRFIDタグ90は、図1に示すように、開口部23の縁を形成する鍔部23aと、その鍔部23aと共にトナー容器長手方向でRFIDタグ90を挟み込むような位置(鍔部23aからトナー容器長手方向でRFIDタグ90の幅と略同程度の間隔を空けた位置)にあるリブ57とによって、トナー容器長手方向(管状のRFIDタグ90の軸方向)への移動が規制されている。つまり、RFIDタグ90のトナー容器長手方向両側端が鍔部23aの端壁やリブ57の端壁などに接触することによって、RFIDタグ90のトナー容器長手方向の移動が規制され、如いてはトナー容器32に対するRFIDタグ90のトナー容器長手方向の位置決めがなされている。
【0066】
なお、鍔部23aやリブ57などの高さ方向(ここでは、トナー容器32のカラー24の外周面よりもトナー容器外側に突出する方向)の寸法とRFIDタグ90の厚さ寸法との大きさの関係は、鍔部23aやリブ57などによってRFIDタグ90のトナー容器長手方向の移動が規制できれば、鍔部23aやリブ57などの高さ方向の寸法がRFIDタグ90の厚さ寸法に対し大きくても小さくてもどちらでも良い。ただ、鍔部23aやリブ57などの高さ方向の寸法をRFIDタグ90の厚さ寸法よりも大きくしたほうが、鍔部23aやリブ57などを乗り越えてRFIDタグ90がトナー容器長手方向に移動してしまう虞をより低減することが可能となるので望ましい。
【0067】
また、円筒形状のカラー24の外周面に管状のRFIDが取り付けられるので、RFIDタグ90の内側面とカラー24の外周面とが接触することでRFIDタグ90のトナー容器長手方向に直交する方向(管状のRFIDタグ90の軸方向に対して直交する方向)の移動がカラー24の全周にわたって規制される。つまり、トナー容器32に対するRFIDタグ90のトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0068】
よって、RFIDタグ90を接着剤などによってトナー容器32の外周面に貼り付けなくても、トナー容器32に対してRFIDタグ90を位置決めして取り付けることができ、さらに、トナー容器32からRFIDタグ90が外れるのを防ぐことができる。
【0069】
[構成例2]
本構成例においては、図13に示すように、RFIDタグ90の電子基板91の一方の側端部に形成された凸部91aと、その凸部91aと係合するトナー容器32の外周面に形成された凹部32dとを、トナー容器32の外周面にRFIDタグ90を取り付けた際に係合させることによって、トナー容器32に対してRFIDタグ90の周方向の回転移動が規制するように構成している。
【0070】
例えば、トナー補給装置によるトナー容器32内のトナーを現像装置に補給する動作時に、トナー容器32の回転動作によってRFIDタグ90がトナー容器32に対して周方向で回転すると、RFIDタグ90がトナー容器32対して周方向で回転しRFIDタグ90の内側面とトナー容器32の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ90の内側面が損傷してしまうことがある。このように、RFIDタグ90の内側面が損傷してしまうと、その分、RFIDタグ90の劣化が進み、トナー容器32が寿命に達する前にRFIDタグ90が使用できなくなる虞がある。
【0071】
そのため、本構成例のように、RFIDタグ90の凸部91aとトナー容器32の凹部32dとを係合させて、トナー容器32に対するRFIDタグ90の周方向の回転を規制することによって、RFIDタグ90がトナー容器32に対して周方向で回転しRFIDタグ90の内側面とトナー容器32の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ90の内側面が損傷してしまうようなことが生じるのを抑制することができる。
【0072】
よって、このようなRFIDタグ90の内側面の損傷が生じるのを抑えられる分、トナー容器32を繰り返しリサイクルした場合のRFIDタグ90の劣化が抑えられ、トナー容器32が寿命に達する前にRFIDタグ90が使用できなくなってしまうのを抑制することができる。
【0073】
また、トナー容器32に対してRFIDタグが周方向に回転するのを規制する他の手段として、例えば、カラー24を形成する側壁に側壁外側(トナー容器外側)から側壁内側(トナー容器内側)に凹むような穴部を形成し、さらに、その穴部に嵌り込むような突起部を管状のRFIDタグ90の内壁に形成して、RFIDタグ90をトナー容器32のカラー24に取り付けた際に上記穴部と上記突起部とを嵌合させることで、トナー容器32に対してRFIDタグ90が周方向に回転するのを規制するように構成しても良い。この場合、RFIDタグ90のトナー容器長手方向の移動も上記穴部と上記突起部とが嵌合することで、トナー容器32に鍔部23aやリブ57などを設けなくても、RFIDタグ90のトナー容器長手方向の移動を規制することが可能となる。
【0074】
[構成例3]
本構成例においては、図14に示すように、管状のRFIDタグ90をトナー容器32の底部近傍の周面に取り付けている。
【0075】
本構成例のトナー容器32の底部近傍の側壁には、管状のRFIDタグ90を設置するための溝部32eがRFIDタグ90の幅と略同等の幅で周方向に全周にわたって形成されている。そして、構成例1と同じように短冊形状のRFIDタグ90を溝部32eの底面に沿って巻き付け、その後、RFIDタグ90の一端のおもて面と他端の裏面とを両面テープなどの接着部材によって貼り合わせて、最終的にトナー容器32に対し管状でRFIDタグ90を取り付ける。
【0076】
また、この溝部32eに取り付けられた管状のRFIDタグ90のトナー容器長手方向両端部と、RFIDタグ90を挟んでトナー容器長手方向で対向する溝部32eの両内壁とが接触することによって、RFIDタグ90のトナー容器長手方向の移動が規制され、トナー容器32に対するRFIDタグ90のトナー容器長手方向の位置決めがなされる。さらに、トナー容器32の側壁に周方向全周にわたって形成された溝部32eの底面に管状のRFIDが取り付けられるので、RFIDタグ90の内側面と溝部32eの底面とが接触することでRFIDタグ90のトナー容器長手方向に直交する方向の移動が溝部32eの全周にわたって規制される。つまり、トナー容器32に対するRFIDタグ90のトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0077】
よって、RFIDタグ90を接着剤などによってトナー容器32の外周面に貼り付けなくても、管状のRFIDタグ90をトナー容器32の底部近傍の側壁に形成した溝部32eに取り付けることによって、トナー容器32に対してRFIDタグ90を位置決めして取り付けることができ、さらに、トナー容器32からRFIDタグ90が外れるのを防ぐことができる。
【0078】
[構成例4]
本構成例においては、図15(a),(b)などに示すように、トナー容器32の開口部23に取り付ける栓25にも、栓25に係わる種々の情報、例えば栓25のリサイクル回数や栓25と対となるトナー容器32の情報などが予め記憶されたRFIDタグ94を取り付けている。なお、このRFIDタグ94としては、構成例1などでトナー容器32に取り付けたRFIDタグ90と同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0079】
トナー容器32のリサイクルに伴い栓25のリサイクルも行われるが、繰り返しリサイクルされた栓25を経時で使用続けると栓25に変形が生じたり損傷したりする。そのため、使用済みのトナー容器32と共にユーザーから回収した栓25をリサイクル工場などで、予め設定された所定のリサイクル限度回数までリサイクルがなされたかどうかなどの栓25のリサイクル品の品質管理を行うことが望ましい。ところが、栓25にRFIDタグ94を接着剤などによって貼り付けた場合、栓25をリサイクルする際の洗浄などの種々の工程作業中に栓25からRFIDタグ94が外れ、栓25のリサイクル回数など栓25に係わる種々の情報が喪失してしまう虞がある。
【0080】
そのため、本構成例においては、図15(b)に示すように、栓25の外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ94が取り付けられている。このRFIDタグ94は、栓25の鍔部25aと、その鍔部25aと共に栓25の軸方向(栓25をトナー容器32の開口部23に取り付けたときのトナー容器長手方向と同一方向)でRFIDタグ94を挟むような位置にあるリブ25bとによって、栓軸方向への移動が規制されている。つまりRFIDタグ94の栓軸方向両側端が鍔部25aの端壁やリブ25bの端壁などに接触することによって、RFIDタグ94の栓軸方向の移動が規制され、如いては栓25に対するRFIDタグ94の栓軸方向の位置決めがなされている。
【0081】
また、栓25の外周面の周方向全周にわたって管状のRFIDタグ94が取り付けられるので、RFIDタグ94の内側面と栓25の外周面とが接触することでRFIDタグ94の栓軸方向に直交する方向の移動が栓25の外周面の周方向全周にわたって規制される。つまり、栓25に対するRFIDタグ94の栓軸方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0082】
また、本構成例においては、短冊形状のRFIDタグ94の一端のおもて面と他端の裏面とを両面テープなどの接着部材によって貼り合わせることによってRFIDタグ94を管状にしている。RFIDタグ94を栓25に取り付ける際には、まず、短冊形状のRFIDタグ94を栓25の外周面に沿って巻き付け、その後、上記一端のおもて面と上記他端の裏面とを接着部材によって貼り合わせて、最終的に栓25に対し管状でRFIDタグ94を取り付けている。
【0083】
よって、RFIDタグ94を接着剤などによって栓25の外周面に貼り付けなくても、栓25に対してRFIDタグ94を位置決めして取り付けることができ、さらに、栓25からRFIDタグ94が外れるのを防ぐことができる。
【0084】
なお、RFIDタグ94を栓25の外周面に取り付ける箇所としては、栓25をトナー容器32の開口部23に取り付けて開口部23を封止した際に、トナー容器32の内側に入り込みトナー容器32のカラー24の内周面と対向する箇所や、トナー容器32の内側に入り込まない箇所など、どちらでも良く、開口部23に対する栓25の取り付け取り外しの妨げにならず、且つ、開口部23を栓25で封止した際に開口部23からトナー容器32内に収納されたトナーが漏れ出さなければ、トナー容器32の形状やトナー補給装置の構成などに応じて適宜設定すれば良い。
【0085】
例えば、栓25をトナー容器32の開口部23に取り付けて開口部23を封止した際に、トナー容器32の内側に入り込みトナー容器32のカラー24の内周面と対向する栓25の外周面の箇所にRFIDタグ94を取り付ける構成の場合には、RFIDタグ94の栓軸方向の移動を規制する栓25に形成されたリブ25bの先端部とカラー24の内周面とを接触させ、その両者間で生じる摩擦力によりトナー容器32に対し開口部23を封止する位置で栓25が保持されるようにすれば良い。そして、RFIDタグ94としては、リブ25bの高さ方向の寸法よりも自身の厚さ寸法が小さいものを用いる。これにより、開口部23に対して栓25の取り付け取り外しを行った際に、栓25の外周面に取り付けたRFIDタグ94の表面とトナー容器32のカラー24の内周面とが摺擦し合って、RFIDタグ90が損傷してしまうようなことが生じるのを抑えつつ、開口部23に対する栓25の取り付け取り外しの妨げや開口部23からのトナー漏れを抑制することが可能となる。
【0086】
本構成例のように、栓25からRFIDタグ94が外れるのを防ぐことができることで、栓25をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中に栓25からRFIDタグ94が外れ、栓25のリサイクル回数など栓25に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制することができる。よって、栓25のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
【0087】
[実施形態2]
次に、本発明を適用した画像形成装置である複写機の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る複写機の基本的な構成は、実施形態1で用いたトナー補給装置60やトナー容器32などが異なる(本実施形態では後述するトナー補給装置260、トナー容器232を用いる)が、実施形態1の複写機の構成と略同じであるので、実施形態1の複写機と同様の構成についての説明は省略する。
【0088】
まず、本実施形態にかかる、トナー補給装置260Y、260M、260C、260Kについて説明する。なお、4つのトナー補給装置260Y、260M、260C、260Kやトナー容器232Y、232M、232C、232Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、イエローに対応したトナー補給装置260Yやトナー容器232Yのみの説明をおこない、他の3つの色に対応したトナー補給装置260M、260C、260Kやトナー容器232M、232C、232Kの説明を適宜に省略する。
【0089】
図16に示すような容器本体232Y2とキャップ部232Y1とからなるトナー容器232Yが、画像形成装置本体100のトナー容器収容部31に収容されトナー補給装置260Yに装着されると、その装着動作に連動して図17に示すようにトナー容器232Yの図示しないシャッタ部材が移動してトナー排出口Wが開放される。これにより、トナー容器232Y内に収容されたトナーがトナー排出口Wから排出されて、トナー補給装置260Yのトナータンク部261Y内に貯溜されることになる。
【0090】
図17に示すように、トナー容器232Yは、略円筒状のトナー容器であって、その内周面に螺旋状の突起が設けられている(外周面側から見ると螺旋状の溝となっている)。この螺旋状の突起は、駆動部271(図18に示す駆動モータ280、駆動カップリング290、ギア291等で構成されている)によってトナー容器232Yを図17の矢印方向に回転駆動してトナー排出口Wからトナーを排出するためのものである。すなわち、駆動部271によってトナー容器232Yの容器本体232Y2が適宜に回転駆動されることで、トナータンク部261Yにトナーが適宜に供給される。なお、トナー容器232Y、232M、232C、232Kは、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。)に新品のものに交換される。
【0091】
トナータンク部261Yは、トナー容器232Yのキャップ部232Y1のトナー排出口Wの下方に配設されていて、トナー容器232Yのトナー排出口Wから排出されたトナーが貯留される。トナータンク部261Yの底部は、トナー搬送手段262Yの上流部に接続されている。
【0092】
また、トナータンク部261Yの壁面(底部から所定高さの位置)には、トナータンク部261Yに貯留されたトナーが所定量以下になったことを検知するトナーエンドセンサ266Yが設置されている。トナーエンドセンサ266Yとしては、圧電センサ等を用いることができる。そして、図17を参照して、トナーエンドセンサ266Yによってトナータンク部261Yに貯留されたトナーが所定量以下になったことが制御部270にて検知(トナーエンド検知)されると、制御部270の制御により駆動部271によってトナー容器232Yを所定時間回転駆動してトナータンク部261Yへのトナー補給をおこなう。さらに、このような制御を繰り返してもトナーエンドセンサ266Yによるトナーエンド検知が解除されない場合には、トナー容器232Y内にトナーがないものとして、画像形成装置本体100の表示部(不図示)にトナー容器232Yの交換を促す旨の表示をおこなう。
【0093】
また、トナータンク部261Yの中央(トナーエンドセンサ266Yの近傍)には、トナータンク部261Yに貯留されたトナーの凝集を防ぐ撹拌部材265Yが設置されている。撹拌部材265Yは、軸部に可撓性部材が設置されたものであって、図17の時計方向に回転することによりトナータンク部261Y内のトナーを撹拌する。
【0094】
トナータンク部261Yに貯留されたトナーは、トナー搬送手段262Yによって搬送されて最終的に現像装置5Y内に補給される。
【0095】
図18を参照して、トナー補給装置260Y、260M、260C、260Kの奥側(トナー容器232Yの着脱方向奥側)には、トナー容器232の底部に形成された不図示の係合部に係合する駆動カップリング290が設置されている。駆動カップリング290には駆動モータ280の駆動力が2段のギア291を介して伝達されて、駆動カップリング290によってトナー容器232Yの容器本体232Y2が所定方向に回転駆動される。
【0096】
一方、ギア291に噛合するギア292は、駆動伝達軸281aを介して、トナー補給装置260Yの手前側(トナー容器232Yの着脱方向手前側である。)に設置されたハス歯ギア281に駆動力を伝達する。そして、手前側のハス歯ギア281に伝達された駆動力によって、ギア282などを介して、トナー搬送手段262Yや撹拌部材265Yの回転駆動がおこなわれる。
【0097】
ここで、図19を参照して、画像形成装置本体100の手前側に設置された本体カバー(不図示である。)を開放すると、各トナー容器収容部31Y、31M、31C、31K(トナー容器収容部31)が露呈される。詳しくは、画像形成装置本体100の本体カバーを開放すると、図20を参照して、4つの挿入口109Y、109M、109C、109Kが形成されたインナーカバー109が露呈する。そして、画像形成装置100の手前側から各トナー容器232Y、232M、232C、232Kの着脱操作(トナー容器232の長手方向を着脱方向とする着脱操作)がおこなわれる。
【0098】
また、キャップ部232Y1は、トナー補給装置260Y(画像形成装置本体)に対する装着操作によってトナー補給装置260Y(画像形成装置本体)に固定保持される。すなわち、トナー補給装置260Yへのセットが完了した後のキャップ部232Y1は、回転駆動されることなく、キャップ部232Y1に対して回転自在に設置された容器本体232Y2のみが回転駆動されることになる。
【0099】
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
【0100】
[構成例5]
本実施形態においては、図21に示すように、トナー容器232Yの容器本体232Y2のカラー224Yの外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ250Yが取り付けられている。このRFIDタグ250Yには、トナー色、トナーの容量、トナーの製造番号(製造ロット)、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等のトナー容器232のリサイクルに係わる情報などが記憶されている。
【0101】
なお、本実施形態で用いるRFIDタグ250Yは、実施形態1で用いたRFIDタグ90と同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0102】
カラー224Yの外周面に取り付けられたRFIDタグ250Yは、開口部223Yの縁を形成する鍔部223Yaと、その鍔部223Yaと共にトナー容器長手方向でRFIDタグ250Yを挟み込むような位置(鍔部223Yaからトナー容器長手方向でRFIDタグ250Yの幅と略同程度の間隔を空けた位置)にあるリブ257Yとによって、トナー容器長手方向への移動が規制されている。つまり、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向両側端が鍔部223Yaの端壁やリブ257Yの端壁などに接触することによって、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の移動が規制され、如いては容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の位置決めがなされている。
【0103】
なお、鍔部223Yaやリブ257Yなどの高さ方向(ここでは、容器本体232Y2のカラー224Yの外周面よりも容器本体外側に突出する方向)の寸法とRFIDタグ250Yの厚さ寸法との大きさの関係は、鍔部223Yaやリブ257YなどによってRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の移動が規制できれば、鍔部223Yaやリブ257Yなどの高さ方向の寸法がRFIDタグ250Yの厚さ寸法に対し大きくても小さくてもどちらでも良い。ただ、鍔部223Yaやリブ257Yなどの高さ方向の寸法をRFIDタグ250Yの厚さ寸法よりも大きくしたほうが、鍔部223Yaやリブ257Yなどを乗り越えてRFIDタグ250Yがトナー容器長手方向に移動してしまう虞をより低減することが可能となるので望ましい。
【0104】
また、円筒形状のカラー224Yの外周面に管状のRFIDが取り付けられるので、RFIDタグ250Yの内側面とカラー224Yの外周面とが接触することでRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向に直交する方向の移動がカラー224Yの全周にわたって規制される。つまり、容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0105】
よって、RFIDタグ250Yを接着剤などによって容器本体232Y2の外周面に貼り付けなくても、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yを位置決めして取り付けることができ、さらに、容器本体232Y2からRFIDタグ250Yが外れるのを防ぐことができる。
【0106】
また、図16や図17などからわかるように、容器本体232Y2のカラー224YにRFIDタグ250Yを取り付けると、容器本体232Y2にキャップ部232Y1を組み付けた際、キャップ部材232Y1がRFIDタグ250Yを覆うことになる。これにより、外部からの打突や摺擦等によってRFIDタグ250Yが切れたり壊れたりするのを抑制することができる。
【0107】
[構成例6]
本構成例においては、図22に示すように、RFIDタグ250Yの一方の側端部に形成された凸部250Yaと、その凸部250Yaと係合する容器本体232Y2の外周面に形成された凹部258Yとを、容器本体232Y2の外周面にRFIDタグ250Yを取り付けた際に係合させることによって、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yの周方向の回転移動が規制するように構成している。
【0108】
例えば、トナー補給装置260による容器本体232Y2内のトナーを現像装置に補給する動作時に、容器本体232Y2の回転動作によってRFIDタグ250Yが容器本体232Y2に対して周方向で回転すると、RFIDタグ250Yが容器本体232Y2対して周方向で回転しRFIDタグ250Yの内側面と容器本体232Y2の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ250Yの内側面が損傷してしまうことがある。このように、RFIDタグ250Yの内側面が損傷してしまうと、その分、RFIDタグ250Yの劣化が進み、容器本体232Y2が寿命に達する前にRFIDタグ250Yが使用できなくなる虞がある。
【0109】
そのため、本構成例のように、RFIDタグ250Yの凸部250Yaと容器本体232Y2の凹部258Yとを係合させて、容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yの周方向の回転を規制することによって、RFIDタグ250Yが容器本体232Y2対して周方向で回転しRFIDタグ250Yの内側面と容器本体232Y2の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ250Yの内側面が損傷してしまうようなことが生じるのを抑制することができる。
【0110】
よって、このようなRFIDタグ250Yの内側面の損傷が生じるのを抑えられる分、容器本体232Y2を繰り返しリサイクルした場合のRFIDタグ250Yの劣化が抑えられ、容器本体232Y2が寿命に達する前にRFIDタグ250Yが使用できなくなってしまうのを抑制することができる。
【0111】
また、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yが周方向に回転するのを規制する他の手段として、例えば、カラー224Yを形成する側壁に側壁外側(容器本体外側)から側壁内側(容器本体内側)に凹むような穴部を形成し、さらに、その穴部に嵌り込むような突起部を管状のRFIDタグ250Yの内壁に形成して、RFIDタグ250Yを容器本体232Y2のカラー224Yに取り付けた際に上記穴部と上記突起部とを嵌合させることで、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yが周方向に回転するのを規制するように構成しても良い。この場合、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の移動も上記穴部と上記突起部とが嵌合することで、容器本体232Y2に鍔部223Yaやリブ257Yなどを設けなくても、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の移動を規制することが可能となる。
【0112】
[構成例7]
本構成例においては、図23に示すように、管状のRFIDタグ250Yを容器本体232Y2の底部近傍の周面に取り付けている。
【0113】
本構成例の容器本体232Y2の底部近傍の側壁には、管状のRFIDタグ250Yを設置するための溝部259YがRFIDタグ250Yの幅と略同等の幅で周方向に全周にわたって形成されている。そして、構成例5と同じように短冊形状のRFIDタグ250Yを溝部259Yの底面に沿って巻き付け、その後、RFIDタグ250Yの一端のおもて面と他端の裏面とを両面テープなどの接着部材によって貼り合わせて、最終的に容器本体232Y2に対し管状でRFIDタグ250Yを取り付ける。
【0114】
また、この溝部259Yに取り付けられた管状のRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向両端部と、RFIDタグ250Yを挟んでトナー容器長手方向で対向する溝部259Yの両内壁とが接触することによって、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の移動が規制され、容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の位置決めがなされる。さらに、容器本体232Y2の側壁に周方向全周にわたって形成された溝部259Yの底面に管状のRFIDが取り付けられるので、RFIDタグ250Yの内側面と溝部259Yの底面とが接触することでRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向に直交する方向の移動が溝部259Yの全周にわたって規制される。つまり、容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0115】
よって、RFIDタグ250Yを接着剤などによって容器本体232Y2の外周面に貼り付けなくても、管状のRFIDタグ250Yを容器本体232Y2の底部近傍の側壁に形成した溝部259Yに取り付けることによって、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yを位置決めして取り付けることができ、さらに、容器本体232Y2からRFIDタグ250Yが外れるのを防ぐことができる。
【0116】
[構成例8]
本構成例においても、図24に示すように構成例5と同じく、トナー容器232Yの容器本体232Y2のカラー224Yの外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ250Yが取り付けられている。
【0117】
カラー224Yの外周面に取り付けられたRFIDタグ250Yは、開口部223Yの縁を形成する鍔部223Ybと、その鍔部223Ybと共にトナー容器長手方向でRFIDタグ250Yを挟み込むような位置(鍔部223Ybからトナー容器長手方向でRFIDタグ250Yの幅と略同程度の間隔を空けた位置)にあるリブ257Yとによって、トナー容器長手方向への移動が規制されている。つまり、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向両側端が鍔部223Ybの端壁やリブ257Yの端壁などに接触することによって、RFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の移動が規制され、如いては容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向の位置決めがなされている。
【0118】
また、円筒形状のカラー224Yの外周面に管状のRFIDタグ250Yが取り付けられるので、RFIDタグ250Yの内側面とカラー224Yの外周面とが接触することでRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向に直交する方向の移動がカラー224Yの全周にわたって規制される。つまり、容器本体232Y2に対するRFIDタグ250Yのトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0119】
よって、RFIDタグ250Yを接着剤などによって容器本体232Y2の外周面に貼り付けなくても、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yを位置決めして取り付けることができ、さらに、容器本体232Y2からRFIDタグ250Yが外れるのを防ぐことができる。
【0120】
また、本構成例においては、図24に示すように、RFIDタグ250Yの一方の側端部に形成された凸部250Yaと、その凸部250Yaと係合する容器本体232Y2の外周面に形成された凹部258Yとを、容器本体232Y2の外周面にRFIDタグ250Yを取り付けた際に係合させることによって、容器本体232Y2に対してRFIDタグ250Yの周方向の回転移動が規制されるように構成している。これにより、RFIDタグ250Yが容器本体232Y2対して周方向で回転しRFIDタグ250Yの内側面と容器本体232Y2の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ250Yの内側面が損傷してしまうようなことが生じるのを抑制することができる。
【0121】
よって、このようなRFIDタグ250Yの内側面の損傷が生じるのを抑えられる分、容器本体232Y2を繰り返しリサイクルした場合のRFIDタグ250Yの劣化が抑えられ、容器本体232Y2が寿命に達する前にRFIDタグ250Yが使用できなくなってしまうのを抑制することができる。
【0122】
ここで、本構成例においては、容器本体232Y2に対してキャップ部232Y1を組み付けると、図25に示したキャップ部232Y1に設けられた係合部240Yと、図24に示した容器本体232Y2の鍔部223Ybとが、図26に示すように、鍔部223Ybの容器本体長手方向底部側の端壁に係合部240Yが掛かって係合する。また、容器本体232Y2はキャップ部材232Y1に対して係合部240Yと鍔部223Ybとが係合した状態で回転可能にキャップ部材232Y1に保持される。
【0123】
容器本体232Y2に対してキャップ部232Y1を組み付け、係合部240Yと鍔部223Ybとが係合すると、係合部240Yと鍔部223Ybとの掛かり量が適度に大きい。そのため、ユーザーが容器本体232Y2やキャップ部232Y1をトナー容器長手方向に引っ張ったりなどして、容器本体232Y2からキャップ部232Y1を外そうとしても簡単には外れない。これにより、ユーザーの不注意等によって容器本体232Y2からキャップ部232Y1が外れてしまい、容器本体232Y内に収容されたトナーが床等に飛散してしまうのを抑制することができる。
【0124】
また、容器本体232Y2にキャップ部232Y1を組み付けることで、図26に示すように、キャップ部材232Y1が容器本体232Y2に取り付けたRFIDタグ250Yを覆うことになる。これにより、外部からの打突や摺擦等によってRFIDタグ250Yが切れたり壊れたりするのを抑制することができる。
【0125】
ここで、経時使用により空になったトナー容器232Yは、近年環境保全の見地から、ユーザから回収して清掃やトナー充填などの所定の再生処理を施した後、再生品として再び使用される。トナー容器232Yに上記所定の再生処理を施す際、容器本体232Y2にキャップ部232Yが組み付けられたままであると、容器本体232Y2の内側やキャップ部232Y1の内側などの清掃が行い難くなったり、容器本体232Y2内へのトナー充填が行い難くなったりし、上記所定の再処理の作業性が悪くなる。
【0126】
本構成例で用いるトナー容器232Yにおいては、小型のマイナスドライバー等の冶具で係合部240Yを破壊しない程度にキャップ232Y1の外側に向かって弾性変形させて広げ、容器本体232Y2とキャップ部232Y1との係合を解除することで、容器本体232Y2からキャップ部232Y1を外すことができる。これにより、トナー容器232Yに対して上記所定の処理を施す際、係合部240Yと鍔部223Ybとの係合を解除し容器本体232Y2からキャップ部232Y1を外すことで、容器本体232Y2の内側やキャップ部232Y1の内側などの清掃が行い易くなったり、容器本体232Y2内へのトナー充填が行い易くなったりし、上記所定の再処理の作業性を向上させることができる。
【0127】
また、本構成例においては、図26に示すように、鍔部223Ybを挟んでRFIDタグ250と開口部223Yとが位置している。これにより、鍔部223Ybは、開口部223Yから排出されたトナーがRFIDタグ250Yまで飛散するのを防ぐ壁の役目を果たすことになるので、RFIDタグ250Yにトナーが付着し通信感度が低下してしまうのを抑制することができる。
【0128】
[構成例9]
本構成例においては、図27に示すように、トナー容器232のキャップ部232Y1にも、キャップ部232Y1に係わる種々の情報、例えばキャップ部232Y1のリサイクル回数やキャップ部232Y1と対となる容器本体232Y2の情報などが予め記憶されたRFIDタグ251Yを取り付けている。なお、このRFIDタグ251Yとしては、構成例5などで容器本体232Y2に取り付けたRFIDタグ250Yと同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0129】
容器本体232Y2のリサイクルに伴いキャップ部232Y1のリサイクルも行われるが、繰り返しリサイクルされたキャップ部232Y1を経時で使用続けるとキャップ部232Y1に変形が生じたり損傷したりする。そのため、使用済みの容器本体232Y2と共にユーザーから回収したキャップ部232Y1をリサイクル工場などで、予め設定された所定のリサイクル限度回数までリサイクルがなされたかどうかなどのキャップ部232Y1のリサイクル品の品質管理を行うことが望ましい。ところが、キャップ部232Y1にRFIDタグ251Yを接着剤などによって貼り付けた場合、キャップ部232Y1をリサイクルする際の洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部232Y1からRFIDタグ251Yが外れ、キャップ部232Y1のリサイクル回数などキャップ部232Y1に係わる種々の情報が喪失してしまう虞がある。
【0130】
そのため、本構成例においては、キャップ部232Y1の外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ251Yが取り付けられている。本構成例においては、短冊形状のRFIDタグ251Yの一端のおもて面と他端の裏面とを両面テープなどの接着部材によって貼り合わせることによってRFIDタグ251Yを管状にしている。RFIDタグ250Yをキャップ部232Y1に取り付ける際には、まず、短冊形状のRFIDタグ251Yをキャップ部232Y1の外周面に沿って巻き付け、その後、上記一端のおもて面と上記他端の裏面とを接着部材によって貼り合わせて、最終的にキャップ部232Y1に対し管状でRFIDタグ251Yを取り付けている。
【0131】
このようにしてキャップ部232Y1に取り付けられたRFIDタグ251Yは、キャップ部232Y1の軸方向(キャップ部232Y1を容器本体232Y2に取り付けたときのトナー容器長手方向と同一方向)でRFIDタグ251Yを挟むような位置にあるリブ252Yaとリブ252Ybとによって、キャップ部軸方向への移動が規制されている。つまり、RFIDタグ251Yのキャップ部軸方向両側端がリブ252Yaの端壁やリブ252Ybの端壁などに接触することによって、RFIDタグ251Yのキャップ部軸方向の移動が規制され、如いてはキャップ部に対するRFIDタグ251Yのキャップ部軸方向の位置決めがなされている。
【0132】
また、円筒状のキャップ部232Y1の外周面の周方向全周にわたって管状のRFIDタグ251Yが取り付けられるので、RFIDタグ251Yの内側面とキャップ部の外周面とが接触することでRFIDタグ251Yのキャップ部軸方向に直交する方向の移動がキャップ部232Y1の外周面の周方向全周にわたって規制される。つまり、キャップ部232Y1に対するRFIDタグ251Yのキャップ部軸方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0133】
よって、RFIDタグ251Yを接着剤などによってキャップ部232Y1の外周面に貼り付けなくても、キャップ部232Y1に対してRFIDタグ251Yを位置決めして取り付けることができ、さらに、キャップ部232Y1からRFIDタグ251Yが外れるのを防ぐことができる。
【0134】
本構成例のように、キャップ部232Y1からRFIDタグ251Yが外れるのを防ぐことができることで、キャップ部232Y1をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部232Y1からRFIDタグ251Yが外れ、キャップ部232Y1のリサイクル回数などキャップ部232Y1に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制することができる。よって、キャップ部232Y1のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
【0135】
[実施形態3]
次に、本発明を適用する画像形成装置である複写機の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る複写機の基本的な構成は、実施形態1や実施形態2などで用いたトナー補給装置60,260やトナー容器32,232などが異なる(本実施形態では後述するトナー補給装置360、トナー容器332を用いる)が、実施形態1の複写機や実施形態2の複写機などの構成と略同じであるので、実施形態1の複写機や実施形態2の複写機などと同様の構成についての説明は適宜省略する。
【0136】
次に、図28にて、トナー容器332Y内に収容されたトナーを現像装置5Yに導くトナー補給装置360について詳述する。
【0137】
なお、図28は、理解を容易にするために、トナー容器332Y、トナー補給経路となるトナー搬送パイプ343Y、359、370、371、現像装置5Yの配置方向を変えて図示している。実際には、図28において、トナー容器332Yとトナー補給経路の一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている。
【0138】
図29を参照して、画像形成装置本体100のトナー容器収容部31に設置された各トナー容器332Y、332M、332C、332K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給経路を経て適宜に各現像装置5内に補給される。4つのトナー補給経路は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。
【0139】
詳しくは、トナー容器332Yが画像形成装置本体100のトナー容器収容部31にセットされると、トナー容器332Yのキャップ部334Y(被保持部)にトナー容器収容部31のノズル370が接続される。このとき、トナー容器332Yの口栓部材334d(開閉部材)は、キャップ部334Yのトナー排出口Bを開放する。トナー容器332Yの容器本体333Yがトナー容器収容部31に設けられた図示しない駆動部によって図中矢印方向に回転する。また、容器本体333Yの内周面には、螺旋状の突起333bが設けられている(外周面側から見ると螺旋状の溝となっている)。そのため、容器本体333Yを図中矢印方向に回転駆動することで、容器本体333Y内に収容されたトナーが螺旋状の突起333bによって開口部323に向かうようにガイドされ開口部323から排出される。開口部323から排出されたトナーは、トナー排出口Bを介してノズル370内に搬送されることになる。なお、キャップ部334Yは、容器本体333Yの回転には連動せずに、トナー容器収容部31の保持部373に非回転で保持される。
【0140】
一方、ノズル370の他端は、搬送管としてのチューブ371の一端に接続されている。チューブ371は、耐トナー性に優れたフレキシブルな材料からなり、その他端がトナー補給装置のスクリューポンプ359(モーノポンプ)に接続されている。
【0141】
搬送管としてのチューブ371は、その内径が4〜10mmになるように形成されている。チューブ371の材料としては、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等のゴム材料や、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂材料を用いることができる。このようなフレキシブルなチューブ371を用いることで、トナー補給経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。
【0142】
スクリューポンプ359は、吸引型一軸偏心スクリューポンプであって、ロータ361、ステータ362、吸引口363、ユニバーサルジョイント364、モータ366、等で構成される。ロータ361、ステータ362、ユニバーサルジョイント364等は、不図示のケース内に収納されている。ステータ362は、ゴム等の弾性材料からなる雌ねじ状部材であって、その内部にはダブルピッチの螺旋溝が形成されている。ロータ361は、金属等の剛性材料からなる軸が螺旋状にねじれて形成された雄ねじ状部材であって、ステータ362内に回動自在に嵌挿されている。ロータ361の一端は、ユニバーサルジョイント364を介して、モータ366に回転自在に連結されている。
【0143】
このように構成されたスクリューポンプ359は、モータ366によってステータ362内のロータ361を所定方向(トナー搬送方向上流側からみて反時計方向である。)に回転駆動させることで、吸引口336に吸引力を発生させる(チューブ371内の空気を送出してチューブ371内に負圧を発生させる)。これによって、トナー容器332Y内のトナーが空気とともにチューブ371を介して吸引口363に吸引される。吸引口363まで吸引されたトナーは、ステータ362とロータ361との隙間に送入されて、ロータ361の回転に沿って他端側に送出される。送出されたトナーは、スクリューポンプ359の送出口367から排出されて、トナー搬送パイプ343Yを介して現像装置5Y内に補給される。
【0144】
なお、本実施形態では、スクリューポンプ359のロータ361を、トナー搬送方向上流側からみて反時計方向に回転させている。また、ロータ361の螺旋方向(巻き方向)を右方向に設定している。これにより、ロータ361の回転によって、スクリューポンプ359内には、右回りの渦気流が形成されることになる。
【0145】
次に、トナー容器332Yのリサイクル方法について説明する。
本実施形態におけるトナー容器332Yは、使用後のもの(画像形成装置で使用されてトナーが空になったもの)をリサイクル処理して再利用することができる。
【0146】
トナー容器332Yのリサイクル方法としては、例えば次の方法がある。
第1のリサイクル方法は、まず、回収したトナー容器332Yの容器本体333Yからキャップ部334Yを取り外す取外工程がおこなわれる。その後、容器本体333Yやキャップ部334Yなどの洗浄を行い容器本体333Yの内部にトナー(又は、2成分現像剤)を充填する充填工程がおこなわれる。最後に、容器本体333Yにキャップ部334Yを取り付ける取付工程がおこなわれる。このように、トナー容器32Yをリサイクルすることで、環境資源を有効利用することができる。
【0147】
また、本実施形態では、トナー容器332Y、332M、332C、332Kの容器本体333内にトナーのみを収容したが、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を現像装置に適宜に供給する画像形成装置に対してはトナー容器332Y、332M、332C、332Kの容器本体333内に2成分現像剤を収容することもできる。その場合であっても、上述した本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0148】
また、本実施形態では、トナー補給装置360に、チューブ371の内部に対して空気を送出する吸引型のスクリューポンプ359を設置した。これに対して、トナー補給装置360に、チューブ371の内部に対して空気を送入する吐出型スクリューポンプを設置することもできる。その場合も、上述した本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0149】
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
【0150】
[構成例10]
本実施形態においては、図30に示すように、容器本体333のカラー324の外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ350が取り付けられている。このRFIDタグ350には、トナー色、トナーの容量、トナーの製造番号(製造ロット)、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等の容器本体333のリサイクルに係わる情報などが記憶されている。
【0151】
なお、本実施形態で用いるRFIDタグ350は、実施形態1で用いたものと同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0152】
カラー324の外周面に取り付けられたRFIDタグ350は、図30に示すように、開口部323の縁を形成する鍔部323aと、その鍔部323aと共にトナー容器長手方向でRFIDタグ350を挟み込むような位置(鍔部323aからトナー容器長手方向でRFIDタグ350の幅と略同程度の間隔を空けた位置)にあるリブ357とによって、トナー容器長手方向への移動が規制されている。つまり、RFIDタグ350のトナー容器長手方向両側端が鍔部323aの端壁やリブ357の端壁などに接触することによって、RFIDタグ350のトナー容器長手方向の移動が規制され、如いては容器本体333に対するRFIDタグ350のトナー容器長手方向の位置決めがなされている。
【0153】
なお、鍔部323aやリブ357などの高さ方向(ここでは、容器本体333のカラー324の外周面よりもトナー容器外側に突出する方向)の寸法とRFIDタグ350の厚さ寸法との大きさの関係は、鍔部323aやリブ357などによってRFIDタグ350のトナー容器長手方向の移動が規制できれば、鍔部323aやリブ357などの高さ方向の寸法がRFIDタグ350の厚さ寸法に対し大きくても小さくてもどちらでも良い。ただ、鍔部323aやリブ357などの高さ方向の寸法をRFIDタグ350の厚さ寸法よりも大きくしたほうが、鍔部323aやリブ357などを乗り越えてRFIDタグ350がトナー容器長手方向に移動してしまう虞をより低減することが可能となるので望ましい。
【0154】
また、円筒形状のカラー324の外周面に管状のRFIDタグ350が取り付けられるので、RFIDタグ350の内側面とカラー324の外周面とが接触することでRFIDタグ350のトナー容器長手方向に直交する方向の移動がカラー324の全周にわたって規制される。つまり、容器本体333に対するRFIDタグ350のトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0155】
よって、RFIDタグ350を接着剤などによって容器本体333の外周面に貼り付けなくても、容器本体333に対してRFIDタグ350を位置決めして取り付けることができ、さらに、容器本体333からRFIDタグ350が外れるのを防ぐことができる。
【0156】
[構成例11]
本構成例においては、図31に示すように、RFIDタグ350の一方の側端部に形成された凸部350aと、その凸部350aと係合する容器本体333の外周面に形成された凹部358とを、容器本体333の外周面にRFIDタグ350を取り付けた際に係合させることによって、容器本体333に対してRFIDタグ350の周方向の回転移動が規制するように構成している。
【0157】
例えば、トナー補給装置による容器本体333内のトナーを現像装置に補給する動作時に、容器本体333の回転動作によってRFIDタグ350が容器本体333に対して周方向で回転すると、RFIDタグ350が容器本体333対して周方向で回転しRFIDタグ350の内側面と容器本体333の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ350の内側面が損傷してしまうことがある。このように、RFIDタグ350の内側面が損傷してしまうと、その分、RFIDタグ350の劣化が進み、容器本体333が寿命に達する前にRFIDタグ350が使用できなくなる虞がある。
【0158】
そのため、本構成例のように、RFIDタグ350の凸部350aと容器本体333の凹部358とを係合させて、容器本体333に対するRFIDタグ350の周方向の回転を規制することによって、RFIDタグ350が容器本体333対して周方向で回転しRFIDタグ350の内側面と容器本体333の外周面とが摺擦し合って、RFIDタグ350の内側面が損傷してしまうようなことが生じるのを抑制することができる。
【0159】
よって、このようなRFIDタグ350の内側面の損傷が生じるのを抑えられる分、容器本体333を繰り返しリサイクルした場合のRFIDタグ350の劣化が抑えられ、容器本体333が寿命に達する前にRFIDタグ350が使用できなくなってしまうのを抑制することができる。
【0160】
また、容器本体333に対してRFIDタグ350が周方向に回転するのを規制する他の手段として、例えば、カラー324を形成する側壁に側壁外側(容器本体外側)から側壁内側(容器本体内側)に凹むような穴部を形成し、さらに、その穴部に嵌り込むような突起部を管状のRFIDタグ350の内壁に形成して、RFIDタグ350を容器本体333のカラー324に取り付けた際に上記穴部と上記突起部とを嵌合させることで、容器本体333に対してRFIDタグ350が周方向に回転するのを規制するように構成しても良い。この場合、RFIDタグ350のトナー容器長手方向の移動も上記穴部と上記突起部とが嵌合することで、容器本体333に鍔部323aやリブ357などを設けなくても、RFIDタグ350のトナー容器長手方向の移動を規制することが可能となる。
【0161】
[構成例12]
本構成例においては、図32に示すように、管状のRFIDタグ350を容器本体333の底部近傍の周面に取り付けている。
【0162】
本構成例の容器本体333の底部近傍の側壁には、管状のRFIDタグ350を設置するための溝部356がRFIDタグ350の幅と略同等の幅で周方向に全周にわたって形成されている。そして、構成例9と同じように短冊形状のRFIDタグ350を溝部356の底面に沿って巻き付け、その後、RFIDタグ350の一端のおもて面と他端の裏面とを両面テープなどの接着部材によって貼り合わせて、最終的に容器本体333に対し管状でRFIDタグ350を取り付ける。
【0163】
また、この溝部356に取り付けられた管状のRFIDタグ350のトナー容器長手方向両端部と、RFIDタグ350を挟んでトナー容器長手方向で対向する溝部356の両内壁とが接触することによって、RFIDタグ350のトナー容器長手方向の移動が規制され、容器本体333に対するRFIDタグ350のトナー容器長手方向の位置決めがなされる。さらに、容器本体333の側壁に周方向全周にわたって形成された溝部356の底面に管状のRFIDが取り付けられるので、RFIDタグ350の内側面と溝部356の底面とが接触することでRFIDタグ350のトナー容器長手方向に直交する方向の移動が溝部356の全周にわたって規制される。つまり、容器本体333に対するRFIDタグ350のトナー容器長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0164】
よって、RFIDタグ350を接着剤などによって容器本体333の外周面に貼り付けなくても、管状のRFIDタグ350を容器本体333の底部近傍の側壁に形成した溝部356に取り付けることによって、容器本体333に対してRFIDタグ350を位置決めして取り付けることができ、さらに、容器本体333からRFIDタグ350が外れるのを防ぐことができる。
【0165】
[構成例13]
本構成例においては、図33に示すように、容器本体333のキャップ部334にも、キャップ部334に係わる種々の情報、例えばキャップ部334のリサイクル回数やキャップ部334と対となる容器本体333の情報などが予め記憶されたRFIDタグ351を取り付けている。なお、このRFIDタグ351としては、実施形態2でキャップ部232Y1に取り付けたRFIDタグ251Yと同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0166】
容器本体333のリサイクルに伴いキャップ部334のリサイクルも行われるが、繰り返しリサイクルされたキャップ部334を経時で使用続けるとキャップ部334に変形が生じたり損傷したりする。そのため、使用済みの容器本体333と共にユーザーから回収したキャップ部334をリサイクル工場などで、予め設定された所定のリサイクル限度回数までリサイクルがなされたかどうかなどのキャップ部334のリサイクル品の品質管理を行うことが望ましい。ところが、キャップ部334にRFIDタグ351を接着剤などによって貼り付けた場合、キャップ部334をリサイクルする際の洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部334からRFIDタグ351が外れ、キャップ部334のリサイクル回数などキャップ部334に係わる種々の情報が喪失してしまう虞がある。
【0167】
そのため、本構成例においては、図33に示すようにキャップ部334の外周面を囲むように可撓性の電子基板などからなる管状のRFIDタグ351が取り付けられている。このRFIDタグ351は、キャップ部334の軸方向(キャップ部334を容器本体333の開口部323に取り付けたときのトナー容器長手方向と同一方向)でRFIDタグ351を挟むような位置にあるリブ352aとリブ352bとによって、キャップ部軸方向への移動が規制されている。つまり、RFIDタグ351のキャップ部軸方向両側端がリブ352aの端壁やリブ352bの端壁などに接触することによって、RFIDタグ351のキャップ部軸方向の移動が規制され、如いてはキャップ部334に対するRFIDタグ351のキャップ部軸方向の位置決めがなされている。
【0168】
また、キャップ部334の外周面の周方向全周にわたって管状のRFIDタグ351が取り付けられるので、RFIDタグ351の内側面とキャップ部334の外周面とが接触することでRFIDタグ351のキャップ部軸方向に直交する方向の移動がキャップ部334の外周面の周方向全周にわたって規制される。つまり、キャップ部334に対するRFIDタグ351のキャップ部軸方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0169】
よって、RFIDタグ351を接着剤などによってキャップ部334の外周面に貼り付けなくても、キャップ部334に対してRFIDタグ351を位置決めして取り付けることができ、さらに、キャップ部334からRFIDタグ351が外れるのを防ぐことができる。
【0170】
本構成例のように、キャップ部334からRFIDタグ351が外れるのを防ぐことができることで、キャップ部334をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部334からRFIDタグ351が外れ、キャップ部334のリサイクル回数などキャップ部334に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制することができる。よって、キャップ部334のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
【0171】
以上、各実施形態によれば、粉体を収容する中空状の粉体収納容器において、少なくとも容器本体に係る情報を格納する情報格納手段が設けられた管状部材が管状部材の中空内部に容器本体が位置するように容器本体に取り付けられており、管状部材の管状部材軸方向の移動を規制する移動規制手段を備える。これにより、情報格納手段が設けられた管状部材の中空内部に容器本体が位置するように管状部材が容器本体に取り付けられるので、管状部材の管状部材軸方向に対して直交する方向への移動が容器本体によって規制される。また、容器本体に取り付けられた管状部材の管状部材軸方向の移動が移動規制手段によって規制される。このように、容器本体に取り付けられた管状部材の容器本体に対する上記軸方向及び上記直交する方向の移動が規制されることから、情報格納手段が設けられた管状部材が容器本体から取れるのを抑制することができる。よって、経時で情報格納手段を粉体収納容器に保持させることができる。
また、各実施形態によれば、上記情報格納手段に電気接続され上記情報の送受信を外部の通信手段との間で行う情報送受信部を有し、上記管状部材は電気基板であり、上記電子基板の全周にわたって該情報送受信部が設けられることで、上述したように、トナー補給装置によるトナー補給動作時に回転していたトナー容器の回転が停止した際に、常に、情報送受信部と通信手段とのの間の距離が良好に通信が行える所望の距離となる。よって、情報送受信部と通信手段との間で良好に通信を行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記情報格納手段に電気接続され上記情報の送受信を外部の通信手段との間で行う情報送受信部と、情報格納手段と情報送受信部とが設けられた電子基板とを有しており、その電子基板を上記管状部材に取り付けることで、上述したように、一般に流通しているRFIDタグなどを使用することができ低コスト化を図ることが可能となる。
また、各実施形態によれば、上記容器本体に対して上記管状部材の周方向の回転移動を規制する回転規制手段を有することで、上述したように、上記管状部材が容器本体に対して周方向で回転し上記管状部材の内側面と容器本体の外周面とが摺擦し合って、管状部材の内側面が損傷してしまうようなことが生じるのを抑制することができる。
また、各実施形態によれば、上記管状部材は、短冊状部材を上記容器本体の外周面に巻きつけ該短冊状部材の長手方向両端部を連結して構成されることで、容易に管状部材を容器本体に取り付けることができる。
また、実施形態1によれば、容器本体32の軸方向一端面には開口部23が形成されており、開口部23を開放または閉塞するように容器本体32に対して取り付け取り外し可能な栓部材である栓25と、少なくとも栓25に係る情報を格納する第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材とを有し、第2の管状部材の中空内部に栓25が位置するように第2の管状部材が栓25に取り付けられており、第2の管状部材の栓軸方向の移動を規制する第2の移動規制手段を備える。これにより、栓25をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中に栓25から第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材が外れ、栓25のリサイクル回数など栓25に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制しつつ、栓25のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
また、実施形態2または3によれば、上記容器本体の軸方向一端面には開口部が形成されており、開口部を覆うように容器本体に取り付けられ容器本体に対して着脱可能な、開口部に連通する第2の開口部が形成されたキャップ部材と、少なくともキャップ部材に係る情報を格納する第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材とを有し、第2の管状部材の中空内部にキャップ部材が位置するように第2の管状部材がキャップ部材に取り付けられており、第2の管状部材のキャップ部材軸方向の移動を規制する第2の移動規制手段を備える。これにより、キャップ部材をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部材から第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材が外れ、キャップ部材のリサイクル回数などキャップ部材に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制しつつ、キャップ部材のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
また、実施形態2によれば、上記容器本体は、収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、開口部を覆うように容器本体に取り付けられ、開口部に連通する第2の開口部が形成されたキャップ部材を備えており、容器本体に取り付けられたキャップ部材が上記情報格納手段を覆うことで、情報格納手段が飛散したトナーを浴びるのを抑制でき、また、外部からの打突や摺擦等によって管状部材が切れたり情報格納手段が壊れたりするのを抑制することができる。
また、実施形態2によれば、上記移動規制手段は、上記キャップ部材に設けられた係合部と係合する鍔部であり、鍔部を挟んで上記情報格納手段と上記開口部とが位置する。これにより、鍔部が開口部から排出された粉体が情報格納手段に飛散するのを防ぐ壁の役目を果たすことになるので、情報格納手段に粉体が付着して通信感度が低下するのを抑制することができる。
また、実施形態2によれば、上記容器本体を、上記キャップ部材に対して回転可能にキャップ部材によって保持される構成を採用することができる。
また、各実施形態によれば、装置本体に対して着脱自在な粉体収納容器に収納された粉体を被粉体補給部に補給する粉体補給装置において、上記粉体収納容器として本発明のトナー容器を用いるのが望ましい。
また、各実施形態によれば、潜像を担持する像担持体である感光体ドラム1と、感光体ドラム1上に担持された潜像を粉体の現像剤であるトナーによって現像する現像手段である現像装置5と、トナーを収納した粉体収納容器であるトナー容器を着脱自在に保持し現像装置5にトナー容器内のトナーを補給する粉体補給手段と、トナー容器に取り付けられ少なくともトナー容器に係る情報を格納する情報格納手段と、画像形成装置本体に設けられ情報格納手段に格納された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、上記粉体補給手段として本発明のトナー容器を保持するトナー補給装置を用いるのが望ましい。
【0172】
なお、トナー容器の容器本体の形状としては、図1などに示したものに限るものではなく、例えば、図34に示すような形状の容器本体を用いることができる。この容器本体のカラー424とリブ458との間の外周壁及び内周壁は、容器本体底部から開口部に向かうに従って徐々に径が小さくなっており、その内周壁によって斜面432fが形成されている。この斜面432fは、容器本体432が軸中心で回転し容器本体432内に収容されたトナーが開口部423に向かって運ばれる際に、徐々に開口部423に運ばれるようにする機能を有している。これにより、開口部423から一度に多量のトナーが排出されるのを抑制することが可能となる。また、当然ながら、この容器本体432に対してもカラー424に管状のRFIDタグ490を取り付け、鍔部423aとリブ457とによってRFIDタグ490のトナー容器軸方向の移動を規制することで、RFIDタグ490が容器本体432から取れてしまうのを抑制することができる。
【符号の説明】
【0173】
1 感光体ドラム
2 クリーニング部
2a クリーニングブレード
4 帯電部
5 現像装置
6 作像部
7 露光装置
8 中間転写ベルト
9 1次転写バイアスローラ
12 2次転写バックアップローラ
13c ジョイント
13d スプリング
13e モータ
13 駆動部
13a 凸部側面
13b 凹部
15 中間転写ユニット
16 容器保持部材
16a リブ
16b 駆動用リブ
18a ケース
18c 開口部
19 弾性部材
19a スリット穴
20 定着部
21 コレットチャック
22 円筒ケース
22a 突起部
23 開口部
23a 鍔部
24 カラー
25 栓
25a 鍔部
25b リブ
26 摘み部
27 案内溝
29 カバー
29a 開口部
30 スタック部
31 トナー容器収容部
31a 本体後側板
32 トナー容器
32a 突起部
32b 突起部
32c 駆動伝達用突起部
32d 凹部
32e 溝部
36 ガイド板
38 切欠き部
40 段差
45 接着部材
51Y 現像ローラ
52Y ドクターブレード
53Y 現像剤収容部
54Y 現像剤収容部
55Y 搬送スクリュ
56 濃度検知センサ
57 リブ
60 トナー補給装置
64 トナー落下経路
76 ハンドル
76a カム部
76b 軸部
79 2次転写ローラ
81 容器ホルダー
84 ネジ
86 給紙部
87 給紙ローラ
88 レジストローラ対
89 排紙ローラ対
90 RFIDタグ
91 電子基板
91a 凸部
92 ICチップ
93 アンテナ部
94 タグ
95 タグ
96 電子基板
97 チップ
98 アンテナ部
99 保持部材
100 画像形成装置本体
109 インナーカバー
117 トナー補給羽根
120 アンテナ基板
121 アンテナ
123 軸部材
123a 穴
127 スライド軸
132 軸受部
223Y 開口部
223Ya 鍔部
223Yb 鍔部
224Y カラー
232 トナー容器
232Y1 キャップ部
232Y2 容器本体
240Y 係合部
250Y タグ
250Ya 凸部
251Y タグ
252Ya リブ
252Yb リブ
257Y リブ
258Y 凹部
259Y 溝部
260 トナー補給装置
261Y トナータンク部
262Y トナー搬送手段
265Y 撹拌部材
266Y トナーエンドセンサ
270 制御部
271 駆動部
280 駆動モータ
281 ハス歯ギア
281a 駆動伝達軸
282 ギア
290 駆動カップリング
291 ギア
292 ギア
323 開口部
323a 鍔部
324 カラー
332 トナー容器
333 容器本体
333b 突起
334 キャップ部
334d 口栓部材
336 吸引口
343Y トナー搬送パイプ
350 タグ
350a 凸部
351 タグ
352a リブ
352b リブ
356 溝部
357 リブ
358 凹部
359 スクリューポンプ
360 トナー補給装置
361 ロータ
362 ステータ
363 吸引口
364 ユニバーサルジョイント
366 モータ
367 送出口
370 ノズル
371 チューブ
373 保持部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0174】
特許第3492856号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を収容する中空状の粉体収納容器において、
少なくとも容器本体に係る情報を格納する情報格納手段が設けられた管状部材が該管状部材の中空内部に容器本体が位置するように容器本体に取り付けられており、
該管状部材の管状部材軸方向の移動を規制する移動規制手段を備えることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項2】
請求項1の粉体収納容器において、
収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、該開口部を開放または閉塞するように該容器本体に対して取り付け取り外し可能な栓部材と、
少なくとも該栓部材に係る情報を格納する第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材とを有し、
該第2の管状部材の中空内部に該栓部材が位置するように該第2の管状部材が該栓部材に取り付けられており、
該第2の管状部材の栓部材軸方向の移動を規制する第2の移動規制手段を備えることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項3】
請求項1の粉体収納容器において、
収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、該開口部を覆うように該容器本体に取り付けられ該容器本体に対して着脱可能な、該開口部に連通する第2の開口部が形成されたキャップ部材と、
少なくとも該キャップ部材に係る情報を格納する第2の情報格納手段が設けられた第2の管状部材とを有し、
該第2の管状部材の中空内部に該キャップ部材が位置するように該第2の管状部材が該キャップ部材に取り付けられており、
該第2の管状部材のキャップ部材軸方向の移動を規制する第2の移動規制手段を備えることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項4】
請求項1の粉体収納容器において、
上記容器本体は、収容した粉体を外部に排出する開口部が形成されており、該開口部を覆うように該容器本体に取り付けられ、該開口部に連通する第2の開口部が形成されたキャップ部材を備えており、
該容器本体に取り付けられた該キャップ部材が上記情報格納手段を覆うことを特徴とする粉体収納容器。
【請求項5】
請求項4の粉体収納容器において、
上記移動規制手段は、上記キャップ部材に設けられた係合部と係合する鍔部であり、該鍔部を挟んで上記情報格納手段と上記開口部とが位置することを特徴とする粉体収納容器。
【請求項6】
請求項5の粉体収納容器において、
上記容器本体は、上記キャップ部材に対して回転可能に該キャップ部材によって保持されることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6の粉体収納容器において、
上記容器本体に対して上記管状部材の周方向の回転移動を規制する回転規制手段を有することを特徴とする粉体収納容器。
【請求項8】
請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体収納容器において、
上記管状部材は、短冊状部材を上記容器本体の外周面に巻きつけ該短冊状部材の長手方向両端部を連結して構成されることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項9】
請求項1、2、3、4、5、6、7または8の粉体収納容器において、
上記情報格納手段に電気接続され上記情報の送受信を外部の通信手段との間で行う情報送受信部を有し、上記管状部材は電気基板であり、該電子基板の全周にわたって該情報送受信部が設けられることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項10】
請求項1、2、3、4、、5、6、7または8の粉体収納容器において、
上記情報格納手段に電気接続され上記情報の送受信を外部の通信手段との間で行う情報送受信部と、
該情報格納手段と該情報送受信部とが設けられた電子基板とを有しており、
該電子基板を上記管状部材に取り付けることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項11】
請求項9または10の粉体収納容器において、
少なくとも上記情報送受信部、上記情報送受信部及び上記電子基板とによってRFIDタグが構成されることを特徴とする粉体収納容器。
【請求項12】
装置本体に対して着脱自在な粉体収納容器に収納された粉体を被粉体補給部に補給する粉体補給装置において、
該粉体収納容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収納容器を用いることを特徴とする粉体補給装置。
【請求項13】
潜像を担持する像担持体と、
該像担持体上に担持された該潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、
該現像剤を収納した粉体収納容器を着脱自在に保持し該現像手段に該粉体収納容器の容器本体内の現像剤を補給する粉体補給手段と、
該容器本体に取り付けられ少なくとも該容器本体に係る情報を格納する情報格納手段と、
画像形成装置本体に設けられ該情報格納手段に格納された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、
前記粉体収納容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収納容器を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
潜像を担持する像担持体と、
該像担持体上に担持された該潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、
該現像剤を収納した粉体収納容器を着脱自在に保持し該現像手段に該粉体収納容器の容器本体内の現像剤を補給する粉体補給手段と、
該容器本体に取り付けられ少なくとも該容器本体に係る情報を格納する情報格納手段と、
画像形成装置本体に設けられ該情報格納手段に格納された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、
該粉体補給手段として請求項12の粉体補給装置を用いることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2010−134408(P2010−134408A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133982(P2009−133982)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】