説明

粒子状物質を含む発泡性濃縮組成物を含むエアゾール製品

エアゾール製品は、界面活性剤と、粒径が少なくとも100μmの粒子状物質とを含む発泡性濃縮組成物を含む。発泡性濃縮組成物と噴射剤は、容器と、オリフィス直径が少なくとも約660μmのオリフィスを含むパウダーバルブとを含むパッケージ内に収容されている。好ましくは、粒子状物質の最大粒径とオリフィスのオリフィス直径との比は約0.75未満である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パウダーバルブを含むパッケージから分配される粒子状物質類を含む発泡性エアゾール製品に関する。
【背景技術】
【0002】
比較的大きな粒子類を含むパーソナルケアおよび家庭用ケア組成物類が更に普及してきている。パーソナルケア組成物類は、ポリエチレンビーズなどのより大きな粒子類を含んで、皮膚剥離効果又は肌触り効果をもたらす。家庭用ケア組成物類は、より大きな粒子類を含んで、食器類などの硬質表面類から汚れを擦り落とす。かかる製品類はまた、典型的にフォームも発生させて、組成物で処理しようとする表面の洗浄を助ける。
【0003】
かかる組成物類は典型的に、ハンドポンプを手で作動させることによってハンドポンプパッケージ類から分配されるか、又はボトルから手で搾り出すことによってボトルから分配される。それは、分配後、次いで、処理しようとする表面を洗浄するために組成物が使用できるように、一般には水を加えて、組成物類を手で処理してフォームもしくは泡を発生させる必要がある。
【0004】
エアゾールパッケージ類は、分配時に発泡性組成物から大量のフォームを生じさせる1つのやり方であるが、エアゾール製品中に比較的大きな粒子状物質類を有する発泡性製品を送達しようとすると、バルブの目詰まり又は滲出をもたらして、製品を無駄にする可能性がある。エアゾールバルブから分配可能な粒子状物質の最大粒径に関する史的分析限界は100ミクロン(μm)とされており、大抵の製品では、粒径は50μm未満にする必要がある(例えば、ポール・A・サンダース(Paul A. Sanders)のエアゾール技術の基本原理(PRINCIPLES OF AEROSOL TECHNOLOGY)、314頁(ファン・ノストランド・ラインホールド社(Van Nostrand Reinhold Co.)1970年)を参照のこと)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に、分配時にフォームを発生することが可能な、比較的大きな粒子状物質を含む製品を開発することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、パウダーバルブと容器とを備えるパッケージ内に収容された、発泡性濃縮組成物と噴射剤とを含むエアゾール製品に関する。発泡性濃縮組成物は、粒径が少なくとも約100μmの粒子状物質を、発泡性濃縮組成物の少なくとも約0.1重量%含む。パウダーバルブは、オリフィス直径が少なくとも約660μm(0.026インチ)のオリフィスを含む。好ましくは、粒子状物質の最大粒径とオリフィス直径との比は約0.75未満である。本発明は、分配時に発泡することおよび比較的大きな粒子状物質を含有することで、エアゾールバルブの目詰まり又は漏れを予防すると同時に、皮膚剥離又は硬質表面の擦り洗いなどの効果をもたらす洗浄組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
発泡性濃縮組成物類
本発明のエアゾール製品は、様々な表面類、例えば、皮膚、毛髪、又は食器類や床類などのような硬質表面類を洗浄するための発泡性濃縮組成物を含む。発泡性濃縮組成物は、界面活性剤と、発泡性濃縮組成物の少なくとも0.1重量%の、粒径が少なくとも約100μmの粒子状物質とを含む。発泡性濃縮組成物は、更に、多数の任意成分を含むこともできる。
【0008】
好ましくは、本発明の発泡性濃縮物は、消費者に、分配してから発泡性濃縮物を手で処理させることによってフォームを発生させること(すなわち、後発泡性組成物)を要求しないで、この発泡性濃縮物を収容するパッケージからの分配時にフォームを生成する。
【0009】
粒子状物質類
本発明の発泡性濃縮組成物類は、粒子状物質を、発泡性濃縮組成物類の約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.3重量%〜6重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約3重量%、更に好ましくは約1重量%〜約3重量%、およびより好ましくは約1.5重量%〜約2.5重量%含む。本発明の発泡性濃縮組成物類は、粒径が少なくとも約100ミクロン(μm)、好ましくは少なくとも約150μm、およびより好ましくは少なくとも約200μmの粒子状物質類を、発泡性濃縮組成物類の少なくとも約0.1重量%、好ましくは少なくとも約0.25重量%、より好ましくは少なくとも約0.5重量%、および更により好ましくは少なくとも約1重量%含む。より大きな寸法の粒子状物質類は、本発明の発泡性濃縮組成物類において、皮膚剥離又は硬質表面の擦り洗いなどの様々な効果を提供することができる。加えて、本発明の発泡性濃縮組成物類は、所望により、粒径100μm未満の粒子状物質を更に含むことも可能である。本発明の粒子状物質の最大粒径は、好ましくは約600μm未満、好ましくは約500μm未満、より好ましくは約400μm未満、および更に好ましくは約350μm未満である。粒子状物質の最大粒径は、ふるいを通過することに基づいて測定することができる。
【0010】
本発明の粒子状物質類は、無機、有機、天然、および合成の供給源類に由来するものを包含する、多種多様な物質類から誘導することができる。これら粒子類は、エアゾール製品に使用されるそれらの能力に影響を及ぼす可能性がある、あらゆる様々な寸法および形で供給される。粒径は、典型的に、特定のふるい目を通過する粒子の能力によって制御および/又は測定される。粒子が1つの軸に沿って特定の寸法より小さければ、ふるいは粒子を通すことができる。更に、ビーズ、特にポリマー類(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン)の様々な製造手段が粒子の粗さに影響を及ぼす可能性もある。それ故に、より滑らかな粒子は、より粗い粒子よりも容易に本発明のパッケージのバルブにあるオリフィス(単数又は複数)を通過する傾向があるので、粒子の寸法や形のみならず、粒子の外側の粗さも理解する必要がある。粒子状物質の最大粒径とパッケージのバルブにあるオリフィスの直径との比は、オリフィスが粒子状物質で目詰まりするのを防ぐために特に重要である可能性がある。最大粒径とオリフィス直径との比は、一般に、約0.75未満、好ましくは約0.7未満、より好ましくは約0.6未満、更に好ましくは約0.5未満、および特に好ましくは約0.4未満である。
【0011】
本発明の粒子状物質類の非限定例としては、アーモンドミール、アルミナ、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、アンズの種粉末、アタパルジャイト、大麦粉、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、セルロース、白亜、キチン、粘土、トウモロコシの穂軸穀粉、トウモロコシの穂軸粉末、トウモロコシ粉、コーンミール、コーンスターチ、珪藻土、リン酸二カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、フラー土、水酸化ケイ素、ヒドロキシアパタイト、酸化鉄、ホホバシード粉末、カオリン、ヘチマ、三ケイ酸マグネシウム、雲母、微結晶セルロース、モンモリロナイト、オート麦のふすま、オート麦粉、オートミール、モモの種粉末、ペカンの殻粉末、ポリブチレン、ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリメチルスチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、テフロン(teflon)(すなわち、ポリテトラフルオロエチレン)、ポリハロゲン化オレフィン類、軽石米ぬか(pumice rice bran)、ライ麦粉、絹雲母、シリカ、絹、重炭酸ナトリウム、ケイアルミン酸ナトリウム、大豆粉合成ヘクトライト(soy flour synthetic hectorite)、滑石、酸化錫、二酸化チタン、リン酸三カルシウム、クルミの殻粉末、小麦ふすま、小麦粉、小麦デンプン、ケイ酸ジルコニウム、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。更に、ポリエチレン/ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレン/プロピレン/イソブチレンコポリマー、ポリエチレン/スチレンコポリマーおよびこれらの混合物などの混合ポリマー類(例えば、コポリマー、ターポリマー等)から作られた粒子類も有用である。典型的に、ポリマー粒子および混合ポリマー粒子は、不純物などを破壊するために酸化プロセスによって処理される。ポリマー粒子および混合ポリマー粒子はまた、所望により、様々な一般的な架橋剤類で架橋することができ、非限定例としては、ブタジエン、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、スクロースのアリルエーテル類、ペンタエリスリトールのアリルエーテル類、およびこれらの混合物が挙げられる。有用な粒子の他の例としては、パラフィン類、カルナバろう、オゼケライトろう(ozekerite wax)、キャンデリラろう(candellila wax)、尿素−ホルムアルデヒド樹脂類などのようなろう類および樹脂類が挙げられる。かかるろう類および樹脂類を本明細書内で使用する場合、それらは周囲温度および皮膚温度では固体である。本明細書で使用するのに好ましい粒子状物質類としては、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ、および/又は酸化ポリエチレンビーズが挙げられる。高密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンを使用して、本発明の好ましい粒子状物質類を作製することも可能である。高密度ポリエチレンビーズおよびポリプロピレンビーズは、低密度ポリエチレンビーズに比べて、より粗い表面を有する傾向がある。好ましい粒子状物質類の例は、アキュテック(Accutech)から商標名アキュスクラブ(ACCUSCRUB)として;マイクロパウダー社(Micropowder Inc.)から商標名プロピルテックス50(PROPYLTEX 50)として;およびハニーウェル(Honeywell)から商標名ACワックス395−A(AC WAX 395-A)として入手可能である。
【0012】
界面活性剤類
本発明の発泡性濃縮組成物類は、1つ以上の界面活性剤類、好ましくは発泡性界面活性剤を含む。発泡性界面活性剤は、本明細書では、エアゾールパッケージからの分配時にフォーム又は泡を発生する界面活性剤と定義される。好ましくは、これらの界面活性剤又は界面活性剤類の組み合わせは、低刺激性であるべきであり、これは、これらの界面活性剤類が、十分なクレンジング効果又は洗浄効果を提供するが、十分なフォーム又は泡を更に提供すると同時に皮膚又は毛髪を過度に乾燥させないことを意味する。
【0013】
多種多様な発泡性界面活性剤類が本明細書では有用であり、アニオン性界面活性剤類、非イオン性界面活性剤類、両性界面活性剤類、双極性界面活性剤類、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが包含される。一般に、発泡性界面活性剤類は明らかに水溶性である。発泡性濃縮組成物中で使用する場合、好ましくは全界面活性剤の少なくとも約1重量%の界面活性剤類は約10を超えるHLB値を有する。かかる界面活性剤類の例は、米国特許第5,624,666号(コッフィンダッファー(Coffindaffer)ら、1997年4月29日発行)に見出される。カチオン性界面活性剤類もまた、発泡性濃縮組成物の発泡特性全体に悪影響を及ぼさないのであれば、使用することが可能である。
【0014】
発泡性濃縮組成物は、界面活性剤を、発泡性濃縮組成物の約1重量%〜約30重量%、好ましくは約2重量%〜約20重量%、より好ましくは約3重量%〜約10重量%、および更に好ましくは約4重量%〜約8重量%含む。皮膚刺激の問題を回避するために、発泡性濃縮組成物類は、当該組成物の重量を基準として、アニオン性界面活性剤と両性界面活性剤および/又は双極性界面活性剤との比率約1.1:1〜約1:1.5、あるいは約2:1〜約1:2、あるいは約5:1〜約1:4である。
【0015】
本発明の組成物類に有用なアニオン性界面活性剤類の非限定例は、マカッチャンの洗剤および乳化剤(McCutcheon's, Detergents and Emulsifiers)(北アメリカ版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(allured Publishing Corporation)出版);マカッチャンの機能材料(McCutcheon's, Functional Materials)(北アメリカ版(1992年));および米国特許第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行)に開示されている。
【0016】
多種多様なアニオン性界面活性剤類が本明細書では有用である。アニオン性界面活性剤類の非限定例としては、サルコシネート類、スルフェート類、スルホネート類、イセチオネート類、タウレート類、ホスフェート類、ラクチレート類、グルタメート類、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。イセチオネート類の中では、アルコイルイセチオネート類が好ましく、スルフェート類の中では、アルキルスルフェート類およびアルキルエーテルスルフェート類が好ましい。
【0017】
本明細書で有用な他のアニオン性物質類としては、典型的には約8〜約24個の炭素原子、好ましくは約10〜約20個の炭素原子を有する脂肪酸類の石鹸類(すなわち、アルカリ金属塩又はアミン塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩又はトリエタノールアミン塩)である。石鹸を製造する際に使用される脂肪酸類は、例えば、植物由来又は動物由来のグリセリド類(例えば、パーム油、ココナッツ油、大豆油、ヒマシ油、タロー、ラードなど)のような天然源から得ることができる。脂肪酸類はまた、合成的に調製することもできる。本明細書で有用な石鹸類については、米国特許第4,557,853号に更に詳細に記載されている。脂肪酸類の中和度を変更して、様々な発泡特性(foaming and lathering characteristics)を提供することが可能である。好ましい石鹸含有組成物類のpHは約6〜約7.5である。
【0018】
本明細書において組成物に用いるのに好適な両性界面活性剤又は双極性界面活性剤には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄での使用が知られているものが包含される。かかる両性界面活性剤又は双極性界面活性剤は、典型的に、発泡性濃縮組成物の約1重量%〜約10重量%、あるいは約0.5重量%〜約20重量%の濃度で存在する。好適な双極性界面活性剤又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号および米国特許第5,106,609号に記載されている。
【0019】
本発明の組成物に使用するのに好適な両性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族二級及び三級アミン類の誘導体類として広く記述される界面活性剤類であって、その脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基類のうち1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、また1つがカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性水溶性基を含有する界面活性剤が挙げられる。本発明で使用するのに好ましい両性界面活性剤類は、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、およびこれらの混合物からなる群より選択される。
【0020】
市販の両性界面活性剤類としては、商標名ミラノールC2M濃縮N.P.(Miranol C2M Conc. N.P.)、ミラノールC2M濃縮O.P.、ミラノールC2M SF、ミラノールCMスペシャル(Special)、ミラノールウルトラ(Miranol Ultra)(ローディア社(Rhodia, Inc.));アルカテリック(Alkateric)2CIB(アルカリル・ケミカルズ(Alkaril Chemicals));アンホタージ(Amphoterge)W−2(ロンザ社(Lonza, Inc.));モナテリック(Monateric)CDX−38、モナテリックCSH−32(モナ・インダストリーズ(Mona Industries));リウォテリック(Rewoteric)AM−2C(リウォ・ケミカル・グループ(Rewo Chemical Group));並びにスケアコテリック(Schercoteric)MS−2(スケア・ケミカルズ(Scher Chemicals))として販売されているものが挙げられる。
【0021】
本明細書で使用するのに好適な双極性界面活性剤類としては、脂肪族第四級アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物およびスルホニウム化合物の誘導体として広く記述される界面活性剤類であって、その脂肪族ラジカル類が直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基類のうちの1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、また1つがカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する界面活性剤が挙げられる。好ましい双極性洗浄性界面活性剤類は、ベタイン類、アンホアセテート類、およびスルホベタイン類、例えば、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルアンホ酢酸ナトリウム、およびココアミドプロピルヒドロキシスルタインである。
【0022】
本発明の組成物に使用するための非イオン性界面活性剤類の非限定例は、マカッチャンの洗剤および乳化剤(McCutcheon's, Detergents and Emulsifiers)、北アメリカ版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(allured Publishing Corporation)出版;およびマカッチャンの機能性材料(McCutcheon's, Functional Materials)、北アメリカ版(1992年)に開示されている。
【0023】
本明細書で有用な非イオン性界面活性剤類としては、アルキルグルコシド類、アルキルポリグルコシド類、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド類、アルコキシル化脂肪酸エステル類、スクロースエステル類、アミンオキシド類、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
【0024】
本明細書で使用するのに好ましい非イオン性界面活性剤類の非限定例は、C8〜C14グルコースアミド類、C8〜C14アルキルポリグルコシド類、スクロースココエート、スクロースラウレート、ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものである。
【0025】
本明細書で使用するのに好ましい界面活性剤類は次の通りである:アニオン性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸アンモニウム、トリデセス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシン酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウロイル乳酸ナトリウム、ラウロイル乳酸トリエタノールアミン、ラウリン酸もしくはミリスチン酸の塩類もしくは部分塩類、およびこれらの混合物からなる群より選択され;非イオン性界面活性剤は、ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、デシルポリグルコース、ラウリルポリグルコース、スクロースココエート、C12〜14グルコサミド類、スクロースラウレート、およびこれらの混合物からなる群より選択され;並びに両性界面活性剤は、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、セチルジメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、およびこれらの混合物からなる群より選択される。
【0026】
懸濁剤類
本組成物は、任意にではあるが、好ましくは更に懸濁剤を含む。懸濁剤は、酸化ポリエチレンビーズなどの粒子状物質類を本発明の組成物類中に懸濁して、粒子類が溶液から析出したり、又は粒子が組成物中で凝集するのを予防するのに重要であることがある。このことは更に、エアゾールバルブの目詰まりを予防するのにも役立つ。それ故に、懸濁剤は、安定であり、エアゾールバルブの目詰まりを最小限にする組成物を達成するのに重要である可能性がある。
【0027】
本発明の組成物がエアゾールディスペンサーから分配されるように設計される場合、粒子状物質類を十分に懸濁するが、それと同時に分配時に容易に分配可能および発泡可能である濃度および種類の懸濁剤を選択することが重要であることがある。
【0028】
この点に関して、懸濁剤の濃度および種類は、好ましくは非ニュートン粘度特性をもたらすように選択される。この点に関し、本明細書において好ましい懸濁剤類は、酸化ポリエチレンビーズなどの粒子状物質類を組成物マトリックス中に懸濁することが可能な、ずり減粘組成物を提供する。
【0029】
懸濁剤類は、存在する場合、典型的には、発泡性濃縮組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.005重量%〜約5重量%、およびより好ましくは約0.01重量%〜約2重量%の濃度で包含される。
【0030】
本明細書において、懸濁剤類は、ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン、カラギーナン(carageenan)、ジェランガム、キサンタムガム(xanthum gum)、グアーガム、アクリレート類/アクリルポリマー類、水膨潤性粘土類、ヒュームドシリカ類、アクリレート/アミノアクリレートコポリマー類、セルロース誘導体類(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、およびこれらの混合物からなる群より選択することが可能である。本明細書において好ましい懸濁剤類としては、アクリレート/アクリルポリマー類、ジェランガム、ヒュームドシリカ類、アクリレート/アミノアクリレートコポリマー類、水膨潤性粘土類、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
【0031】
アクリレート/アクリルポリマー類は、アクリルエマルションターポリマー類を包含する。このような種類の分散剤は、典型的には、アルカリ活性化されている。好適なアルカリ活性化アクリレート/アクリルポリマー類は、米国特許第5,990,233号および米国特許第5,840,789号に詳細に記載されている。かかるアルカリ活性化アクリレート/アクリルポリマー分散剤類は、商標名アルコガム(ALCOGUM)(登録商標)SLシリーズでアルコ・ケミカル(Alco Chemical)から入手可能である。
【0032】
ジェランガムは、シュードモナス・エロディア(Pseudomonaselodea)ATCC31461の発酵によって調製されるヘテロ多糖である。ジェランガムは、ケルコゲル(KELCOGEL)(登録商標)、ケルコゲル(登録商標)LT100、ケルコゲル(登録商標)AFT、ケルコゲル(登録商標)AF、ケルコゲル(登録商標)PC、およびケルコゲル(登録商標)Fを包含する、様々な商標名で米国CPケルコ社(CP Kelco U.S.,Inc.)から入手可能である。ジェランガムの調製方法は、米国特許第4,326,052号(カング(Kang)ら、1982年4月20日発行);米国特許第4,326,053号(カングら、1982年4月20日発行);米国特許第4,377,636号(カングら、1983年3月22日発行);および米国特許第4,385,123号(カングら、1983年5月24日発行)に記載されている。
【0033】
ヒュームドシリカ類は、水素−酸素炉内での四塩化ケイ素の燃焼によって作られるコロイド状のシリカである。ヒュームドシリカ類は、二酸化ケイ素の化学名で知られている。本発明の組成物に好適なヒュームドシリカ類は、商標名アエロジル(AEROSIL)(登録商標)としてデグサ社(Degussa AG)から入手可能である。好ましいヒュームドシリカは、アエロジル(AEROSIL)(登録商標)200(デグサ社(Degussa AG)から入手可能)であり、これは、約200m2/gの比表面積を有する親水性のヒュームドシリカである。
【0034】
アクリレート/アミノアクリレートコポリマー類は、典型的には、アミン官能性アクリルポリマーレオロジー変性剤の水性分散液類である。この種の分散剤類は、典型的にはアルカリ活性化されている本明細書に上述のアクリレート/アクリルポリマー分散剤類と比べると、一般には酸活性化されている。アクリレート/アミノアクリレートコポリマー類は、商標名アルコガム(ALCOGUM)(登録商標)L−500シリーズとしてアルコ・ケミカル(Alco Chemical)から入手可能である。別の好適なアクリレート/アミノアクリレートコポリマーは、ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Co.)から商標名ストラクチャー・プラス(STRUCTURE PLUS)(登録商標)として入手可能な、アクリレート/アミノアクリレート/C10〜30アルキルPEG−20イタコネートコポリマーである。
【0035】
好適な粘土類には、天然および合成の粘土の両方が包含される。合成層状シリケート類は、商標名ラポナイト(LAPONITE)(登録商標)としてサザン・クレイ・プロダクツ社(Southern Clay Products,Inc.)から入手可能である。これらの合成層状シリケート類は、層状含水ケイ酸マグネシウム類であり、ここでマグネシウムイオン類は、リチウム、ナトリウム、カリウムのような好適な一価イオンおよび/又は空位によって部分的に置換されており、酸素および/又はヒドロキシルイオンに対して八面体配位しており、それらのうちのいくつかはフッ素イオン類で置換されて、中央八面体シートを形成する場合があり、この八面体シートは、酸素に対して四面体配位であるケイ素イオン類の四面体シート2つの間に挟まれている。好ましい合成層状シリケート類としては、サザン・クレイ・プロダクツ社(Southern Clay Products,Inc.)製ラポナイト(LAPONITE)(登録商標)XLG、ラポナイト(登録商標)RD、およびラポナイト(登録商標)RDSが挙げられる。ヘクトライト類は、商標名ベントン(BENTONE)(登録商標)としてレオックス社(Rheox,Inc.)から入手可能である。これらのヘクトライト類は、カチオン交換系中でベントナイトをアミンと反応させることによって調製される。好ましいヘクトライト類としては、レオックス社(Rheox, Inc.)から入手可能なベントン(BENTONE)(登録商標)LTおよびベントン(登録商標)ADが挙げられる。更に好適な材料としては、ベントナイト(モンモリロナイトとしても既知である)とキサンタンガムとの混合物であるオプチゲル(登録商標)WMを包含する、シュード−ヘミー(Sud-Chemie)から入手可能なオプチゲル(OPTIGEL)(登録商標)シリーズの材料類などのシリケート材料類、およびサザン・クレイ・プロダクツ(Southern Clay Products)から入手可能なゲル・ホワイト(GEL WHITE)(登録商標)シリーズの材料が挙げられる。
【0036】
本明細書において、その他の好適な懸濁剤類には、アニオン性疎水変性アルカリ溶解性アクリルポリマー類が包含される。かかるポリマー類の非限定例としては、ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)製のアキュライン(ACULYN)(登録商標)シリーズの材料、例えば、アキュライン(登録商標)28(アクリレート類/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー)およびアキュライン(登録商標)88(アクリレート類/ステアレス−20メタクリレートクロスポリマー)が挙げられる。
【0037】
アルキル置換された酸性コポリマー類などの架橋された酸性コポリマー類もまた、本明細書における好適な懸濁剤類である。アルキル置換されたコポリマー類の一分類としては、不飽和カルボン酸、疎水性モノマー、疎水性連鎖移動剤、架橋剤、立体安定剤類およびこれらの組み合わせからなる群より選択される架橋コポリマーを含有するレオロジー変性コポリマーが挙げられる。ノベオン(Noveon)(商標)製カーボポール(Carbopol)EDT2020(商標)がこの懸濁剤の一例である。このような懸濁剤類に関する詳細は、米国特許第6,433,061号(マーチャント(Marchant)ら、2002年8月13日)に見出される。
【0038】
別の分類の好適な懸濁剤類としては、米国特許第6,635,702号に記載されているような実質的に架橋されたアルカリ膨潤性アクリレートコポリマーが挙げられる。ノベオン(Noveon)(商標)製カーボポール・アクア(Carbopol Aqua)SF−1(商標)はこの種の懸濁剤の一例である。本明細書で有用な市販のコポリマー類のもう1つの分類としては、C10〜30アルキルアクリレート類と、1つ以上のアクリル酸モノマーもしくはメタクリル酸モノマー類、又はこれらの短鎖(すなわち、C1〜4アルコール)エステル類のうち1つとのコポリマー類が挙げられ、この場合、架橋剤は、スクロース又はペンタエリトリトール(pentaerytritol)のアリルエーテルである。これらのコポリマー類は、アクリレート類/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー類として知られ、カーボポール(Carbopol)(商標)1342や、ペムレン(Pemulen)(登録商標)TR−1およびペムレン(登録商標)TR−2としてノベオン(Noveon)(商標)から市販されている。更に別の分類のコポリマー類としては、3V社(3V, Inc.)からスタビレン(Stabylen)(登録商標)30として市販されている、アクリレート類/ビニルアルキルクロスポリマー類の種類に該当するポリマー類が挙げられる。
【0039】
架橋した無水マレイン酸コポリマー類としては、架橋したC1〜C10アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー類が挙げられる。ISP社(ISP Corporation)製スタビリーズ(Stabileze)QM(商標)はこの種の材料の一例である。有効であるためには、このコポリマーの無水マレイン酸セグメントは、コポリマーがアニオン性となるように少なくとも部分的に中和される必要がある。
【0040】
特に有用なのは、架橋したクロスコポリマー類であって、架橋したアルキル置換酸性コポリマー類およびアルカリ膨潤性アクリレートコポリマー類が包含される。
【0041】
本明細書において好ましい懸濁剤類としては、合成層状シリケート類(例えば、ラポナイト(LAPONITE)(登録商標)XLG)、ベントナイト粘土類(例えば、オプチゲル(OPTIGEL)(登録商標)WM)、アクリレート類/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー(カーボポール(CARBOPOL)(登録商標)アクアSF−1(AQUA SF-1))、アクリレート類/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー(アキュライン(ACULYN)(登録商標)28)、アクリレート類/ステアレス−20メタクリレートクロスポリマー(アキュライン(登録商標)88)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0042】
疎水性コンディショニング剤類
本発明の組成物は、所望により、特に組成物が皮膚もしくは毛髪を洗浄および/又は保湿するように意図される場合、疎水性コンディショニング剤類を更に含む。本明細書で使用される疎水性コンディショニング剤類は、好ましくは、約12.5(cal/cm30.5未満、好ましくは約11.5(cal/cm30.5未満の全体的な溶解度パラメーターを有する天然および合成の材料である。「全体的な溶解度パラメーター」とは、疎水性コンディショニング剤類を他の油とブレンドして、油混合物の全体的な溶解度パラメーターを約12.5(cal/cm30.5未満まで下げる場合に、12.5(cal/cm30.5よりも高い溶解度パラメーターを有する疎水性コンディショニング剤類を使用できることを意味する。例えば、少量のジエチレングリコール(溶解度パラメーター(sol par)=13.61)を、ラノリン油(溶解度パラメーター=7.3)および共溶解剤と混合して、約12.5(cal/cm30.5未満の溶解度パラメーターを有する疎水性コンディショニング剤を作製することができる。
【0043】
本明細書に記載の疎水性コンディショニング剤類についての溶解度パラメーター類は、物質の相対的な極性を確立するために化学分野で周知の方法によって求められる。溶解度パラメーター類およびそれらを求めるための手段の説明は、C.D.ボーン(C.D.Vaughn)の「製品、包接、浸透および保存における溶解性効果(Solubility Effects in Product, Package, Penetration and Preservation)」、103化粧品およびトイレタリー(Cosmetics and Toiletries)47〜69、1988年10月;並びにC.D.ボーンの「化粧品製剤における溶解度パラメーターの使用(Using Solubility Parameters in Cosmetics Formulation)」、36化粧品化学誌(J.Soc.Cosmetic Chemists)319〜333、1988年9月/10月に記載されている。
【0044】
本発明の疎水性コンディショニング剤類は、典型的に、組成物の約2〜15重量%、あるいは約1重量%〜約20重量%、あるいは約0.5重量%〜約30重量%、あるいは約0.1重量%〜約50重量%を構成する。これらの材料類としては、限定されないが、炭化水素油類およびろう類、シリコーン類、脂肪酸誘導体類、コレステロール、コレステロール誘導体類、ジグリセリド類、トリグリセリド類、植物油類、植物油誘導体類、アセトグリセリドエステル類、アルキルエステル類、アルケニルエステル類、ラノリンおよびその誘導体類、ワックスエステル類、蜜蝋誘導体類、ステロール類およびリン脂質類、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0045】
本明細書で使用するのに好適な炭化水素油類およびろう類の非限定例としては、ペトロラタム、鉱油、微晶性ろう類、ポリアルケン類、パラフィン類、ケラシン、オゾケライト、ポリエチレン、ペルヒドロスクアレン、ポリαオレフィン類、水素添加ポリイソブテン類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0046】
本明細書で使用するのに好適なシリコーン油類の非限定例としては、ジメチコンコポリオール、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、混合C1〜C30アルキルポリシロキサン類、フェニルジメチコン、ジメチコノール、およびこれらの組み合わせが挙げられる。ジメチコン、ジメチコノール、混合C1〜C30アルキルポリシロキサン、およびこれらの組み合わせから選択される不揮発性シリコーン類が好ましい。本明細書で有用なシリコーン油類の非限定例は、米国特許第5,011,681号(チオッティ(Ciotti)ら)に記載されている。
【0047】
本明細書で使用するのに好適なジグリセリド類およびトリグリセリド類の非限定例としては、ヒマシ油、大豆油、マレイン酸化大豆油などの誘導体化した大豆油類、ベニバナ油、綿実油、コーン油、クルミ油、ピーナッツ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油およびゴマ油、植物油類、ヒマワリ種子油、および植物油誘導体類;ココヤシ油および誘導体化したココヤシ油、綿実油および誘導体化した綿実油、ホホバ油、カカオバター、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。加えて、半硬化又は完全に硬化している上記油類はいずれもまた好適である。
【0048】
本明細書で使用するのに好適なアセトグリセリドエステル類の非限定例としては、アセチル化モノグリセリド類が挙げられる。
【0049】
本明細書で使用するのに好適なアルキルエステル類の非限定例としては、脂肪酸類のイソプロピルエステル類、および長鎖脂肪酸類の長鎖エステル類、例えば、SEFA(脂肪酸類のスクロースエステル類)が挙げられる。ラウリルピロリドンカルボン酸(Lauryl pyrolidone carboxylic acid)、ペンタエリスリトールエステル類、芳香族モノ、ジ又はトリエステル類、およびリシノール酸セチルは非限定例であって、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、リシノール酸セチル、およびリシノール酸ステアリルが包含される。他の例は、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ジヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、イソノナン酸アシル乳酸ラウリル(acyl isononanoate lauryl lactate)、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、およびこれらの組み合わせである。
【0050】
本明細書で使用するのに好適なアルケニルエステル類の非限定例としては、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0051】
本明細書で使用するのに好適なラノリンおよびラノリン誘導体類の非限定例としては、ラノリン、ラノリン油、ラノリンろう、ラノリンアルコール類、ラノリン脂肪酸類、ラノリン酸イソプロピル、アセチル化ラノリン、アセチル化ラノリンアルコール類、リノール酸ラノリンアルコール、リシノール酸ラノリンアルコール、ヒドロキシル化ラノリン、水素添加ラノリン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0052】
更に他の好適な油類としては、ミルクトリグリセリド類(例えば、ヒドロキシル化ミルクグリセリド)およびポリオール脂肪酸ポリエステル類が挙げられる。
【0053】
更に他の好適な油類としては、ワックスエステル類が挙げられ、その非限定例としては、蜜蝋および蜜蝋誘導体類、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。また、カルナウバろうおよびキャンデリラろうのような植物性ろう類、コレステロール、コレステロール脂肪酸エステル類のようなステロール類、レシチンおよび誘導体のようなリン脂質類、スフィンゴ脂質類、セラミド類、スフィンゴ糖脂質類、並びにこれらの組み合わせも有用である。
【0054】
親水性コンディショニング剤類
本発明の組成物類は、所望により、親水性コンディショニング剤類を、特に皮膚又は毛髪を処理するための組成物中に更に含むことができる。親水性コンディショニング剤類の非限定的な例としては、多価アルコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコール類、尿素類、ピロリドンカルボン酸類(pyrolidone carboxylic acids)、エトキシル化および/又はプロポキシル化C3〜C6ジオール類およびトリオール類、α−ヒドロキシC2〜C6カルボン酸類、エトキシル化および/又はプロポキシル化糖類、ポリアクリル酸コポリマー類、炭素原子数約12までの糖類、炭素原子数約12までの糖アルコール類、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。有用な親水性コンディショニング剤類の具体例としては、尿素;グアニジン;グリコール酸およびグリコール酸塩(例えば、アンモニウムおよび第四級アルキルアンモニウム);乳酸および乳酸塩(例えば、アンモニウムおよび第四級アルキルアンモニウム);スクロース、フルクトース、グルコース、エルスロース(eruthrose)、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等;PEG−2、PEG−3、PEG−30、PEG−50などのポリエチレングリコール類、PPG−9、PPG−12、PPG−15、PPG−17、PPG−20、PPG−26、PPG−30、PPG−34等のポリプロピレングリコール類;アルコキシル化グルコース;ヒアルロン酸;陽イオン性スキンコンディショニングポリマー類(例えば、ポリクオタニウムポリマー類などの第四級アンモニウムポリマー類);並びにこれらの混合物などの物質類が挙げられる。本発明の物品類においては、特にグリセロールが好ましい親水性コンディショニング剤である。また、様々な形態のうちいずれかのアロエベラ(例えば、アロエベラゲル)、キトサンおよびキトサン誘導体類、例えば、キトサンラクテート、ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;並びにこれらの混合物などの物質も有用である。米国特許第4,976,953号(オール(Orr)ら、1990年12月11日発行)に記載されているプロポキシル化グリセロール類に記載されているようなプロポキシル化グリセロール類もまた有用である。
【0055】
本発明の組成物類において使用する場合、親水性コンディショニング剤類は、発泡性濃縮組成物の約0.1重量%〜約99重量%、好ましくは約0.25重量%〜約90重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、および更に好ましくは約1重量%〜約5重量%の濃度で存在する。
【0056】

本発明の組成物類は、水を、発泡性濃縮組成物の約0重量%〜約99重量%、好ましくは約50重量%〜約95重量%、およびより好ましくは約75重量%〜約90%の濃度で含む。
【0057】
追加の任意成分
本発明の組成物は、追加の任意成分を更に含むことができる。好適な追加の任意成分としては、香料、防腐剤類、キレート化剤類、知覚物質類(例えば、メントール)、落屑活性物質類、抗ニキビ活性物質類、皺予防/抗皮膚萎縮活性物質、酸化防止剤類/ラジカルスカベンジャー類、フラボノイド類、抗炎症剤類、抗セルライト剤類、局所麻酔剤類、日焼け活性物質類、皮膚美白剤類、皮膚鎮静および治療活性物質類、抗菌活性物質類、日焼け止め活性物質類、視覚的皮膚エンハンサー類等が挙げられる。かかる任意成分は、米国仮特許出願番号11/367,918(2006年3月3日出願)(代理人の整理番号9933M)により詳細に記載されている。好ましい追加の任意成分としては、サリチル酸、顔料類(例えば、雲母および二酸化チタン)、香料、および皮膚知覚物質類(例えば、メントール)が挙げられる。
【0058】
本発明の組成物類のpHは、典型的に、約3〜約10、好ましくは約4〜約9、およびより好ましくは約5〜約8である。本発明の組成物類のpHは、クエン酸、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム等のようなpH調整剤類を用いることにより調節することができる。
【0059】
噴射剤
本発明のエアゾール製品は、分配時に濃縮組成物からフォームを発生させるのに好適な噴射剤を含む。エアゾール組成物中の噴射剤の合計濃度には、1つ以上の噴射剤類を包含することができ、合計噴射剤濃度は、典型的には、組成物の約1重量%〜約25重量%まで、好ましくは約2重量%〜約15重量%まで、より好ましくは約3重量%〜約10重量%までの範囲である。
【0060】
適切な噴射剤類の非限定例としては、炭化水素類、窒素、二酸化炭素、亜酸化窒素、空気、デュポン(Du Pont)からディメル(Dymel)152Aとして供給される1,1−ジフルオロエタン(ハイドロフルオロカーボン152A)、ジメチルエーテル(「DME」)、およびこれらの混合物が挙げられる。炭化水素噴射剤類及び炭化水素/ジメチルエーテル噴射剤混合物類が好ましく、具体例としては、プロパン、ブタン、イソブタンおよびジメチルエーテルが挙げられる。プロパンとイソブタンとの混合物又はプロパンとイソブタンとジメチルエーテルとの混合物を含有する炭化水素噴射剤が最も好ましく、具体例としては、エアロン(Aeron)A−46およびA−70が挙げられる(いずれも、ディヴァーシファイドCPC(Diversified CPC)から単独で又はジメチルエーテルとの混合物として市販されている)。エアゾール製品の当業者は、地域政府規制が噴射剤類などの揮発性化学物質類の濃度を決定することができることを受け入れている。
【0061】
パッケージ
本発明の発泡性濃縮組成物および噴射剤は、容器と、オリフィス直径が少なくとも約660μm(0.026インチ)のオリフィスを含むパウダーバルブとを含むパッケージに包装される。
【0062】
パウダーバルブ
本発明のパッケージは、オリフィス直径が少なくとも約660μm(0.026インチ)、好ましくは少なくとも約685μm(0.027インチ)、およびより好ましくは少なくとも約762μm(0.030インチ)のオリフィスを含むパウダーバルブを含む。本明細書で使用するとき、用語「オリフィス直径」は、オリフィス開口部の両端の間の最大距離を意味する。パウダーバルブは、バルブ棒に1つ、2つ、3つ、4つ又はそれ以上のオリフィス、好ましくは1つ又は2つのオリフィスを有する。本発明の各オリフィスの直径は、同じか又は異なるオリフィス直径を有することができる。好ましくは、オリフィス類は同じオリフィス直径を有する。オリフィス類は、円形、正方形、長方形、楕円形、台形等のような様々な形の形状であることができる。オリフィスの形は、発泡性濃縮組成物に使用される粒子状物質の形に基づいて選択することができる。好ましくは、オリフィスは、円形又は長方形であって、粒子状物質は、一般には球形又は楕円形である。オリフィスの開口面積は、好ましくは少なくとも約0.340mm2、より好ましくは少なくとも約0.400mm2、およびより好ましくは少なくとも約0.450mm2である。
【0063】
従来の形状のエアゾールバルブでは、上部水平面は、エアゾールバルブを閉じると、バルブ本体でのばね作用によってバルブシーリングガスケットに対して密封関係となるように上向きに推し進められる。バルブ棒にある1つ以上のオリフィスは、バルブが閉鎖位置にある場合、バルブガスケットの下面より上に配置される。ボタンを押すことによってバルブを開けると、バルブ棒が下方に動いて、その1つ以上のオリフィスはガスケットよりも下の位置まで動く。エアゾール容器内の発泡性濃縮組成物は、その後、噴射剤の影響によって、オリフィスからバルブ棒の方へ上向きに通過した後、ノズルから分配される。
【0064】
パウダーバルブは、典型的に、閉鎖位置ではシーリングガスケットよりも上に配置されるか、又は閉鎖位置ではシーリングガスケットの少なくとも半分より上に配置されるバルブ棒のオリフィス(単数又は複数)を有することで、シーリングガスケットとオリフィスとの間で粒子状物質が漏れないようする。従来のエアゾールバルブは、典型的には、いかなる寸法の粒子状物質を含有する組成物類を分配するときにも、目詰まりするという問題がある。本発明のパウダーバルブは、バルブが開口位置から閉鎖位置まで動くときにオリフィス開口部をシーリングガスケットと反対方向に擦ることによって、エアゾール製品の目詰まりを予防するのに役立つ。更に、パウダーバルブ類は、典型的に様々な形のバルブ本体を有することで、粒子状物質がシーリング表面に蓄積しないようにする。好適なパウダーバルブの構成の非限定例は、米国特許第3,773,064号、米国特許第5,975,378号および米国特許第6,394,321号に詳細に記載されている。
【0065】
閉鎖位置での本発明のパウダーバルブの一実施形態を図に示す。パウダーバルブアセンブリ10には、一般に、ディップチューブ12と、バルブハウジング14と、バルブ閉鎖用コイルばね16と、バルブ本体18とを包含する。バルブ本体18は、そこから上方に延びる中空のバルブ棒20であって、当該バルブ棒20の内側に入る少なくとも1つのオリフィス22を収容する中空のバルブ棒20を有する。シーリングガスケット24は、好ましくはゴムなどの弾力材から作製されたものであって、図示するようにパウダーバルブが閉鎖位置にある場合にバルブ棒20を包囲してオリフィス22を密封する。ノズル28を有する作動装置26をバルブ棒20の最上部に取り付ける。作動装置26をコイルばね16の力に逆らって下方に押し下げると、オリフィス22はシーリングガスケット24の下を通り、容器内の発泡性濃縮組成物が、ディップチューブ12を通ってバルブ本体18の方へ上がり、オリフィス22を通ってバルブ棒10の中へ入り、作動装置へ入った後、最終的にノズル28から分配され得る。作動装置26を緩めると、コイルばね16がバルブ棒20とオリフィス22とをシーリングガスケット24に逆らって上方に押し上げ、残りの発泡性濃縮組成物をバルブ棒20のオリフィス22から拭い取ることで、オリフィス22の目詰まりを防止し、発泡性濃縮組成物の流れを遮断しないようにする。
【0066】
容器
本発明の容器は、当該技術分野において既知の様々なエアゾール容器であることができる。容器は、単室の容器であるか又はバリア容器であることができる。単室容器類の非限定例としては、プラスチック製、ガラス製、アルミニウム製又は鋼製の容器が挙げられ、これらはエポキシフェノール樹脂類、オルガノゾル類およびポリアミドイミド類などの材料で裏打ちされていても裏打ちされていなくてもよい。かかる単室容器類では、発泡性濃縮組成物と噴射剤とは、単室内で混合される。バリア容器類は、容器内で発泡性濃縮組成物を噴射剤と物理的に分離して保存する。バリア容器類の非限定例としては、ピストン容器、およびバッグ・イン・カン容器が挙げられる。
【0067】
作動装置
本発明の作動装置類は、当該技術分野において既知の様々な作動装置類であることができる。作動装置は、作動装置がバルブ棒と正確に整合さえすれば、前面が蝶番で連結された作動装置、背面が蝶番で連結された作動装置、又は蝶番のない作動装置であることができる。好適な蝶番で連結された作動装置類の非限定例としては、シークエスト・パーフェクト・ディスペンシング(Seaquist Perfect Dispensing)から縦型容器類用の商標名S30、S25、S20およびアレグラ(Allegra)として、並びに転置容器類用の商標名S16およびS4として入手可能なものが挙げられる。蝶番のない作動装置類は、それらがエアゾール製品の作動中に横圧をほとんど発現しない傾向があるので、本発明では好ましいことがある。好適な蝶番のない作動装置類の具体例としては、プレシジョン・バルブ(Precision Valve)から商標名シティ・スパウト(City Spout)、ハーキュレス・スパウト(Hercules Spout)、およびイリス(Iris)として入手可能なもの、並びにシークエスト・パーフェクト・ディスペンシング(Seaquist Perfect Dispensing)から商標名S2として入手可能なものが挙げられる。
【実施例】
【0068】
以下のものは本発明の発泡性エアゾール組成物類の非限定的な実施例である。次の参照リストは、上付き数字と一致して、以下の表に列挙した成分に対応する。
1 サザン・クレイ・プロダクツ社(Southern Clay Products, Inc.)から入手可能な合成層状シリケート。
2 シュード−ケミー(Sud-Chemie)から入手可能なベントナイトとキサンタンガムとの混合物。
3 サザン・クレイ・プロダクツ社(Southern Clay Products, Inc.)から入手可能な高純度の表面改質モンモリロナイト。
4 ノベオン社(Noveon, Inc.)から入手可能なカーボポール・アクア(CARBOPOL AQUA)SF−1。
5 ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)から入手可能なアキュライン(ACULYN)28。
6 P&Gケミカルズ(P&G Chemicals)から入手可能。
7 ステパン(Stepan)から入手可能。
8 ローディア(Rhodia)から入手可能。
9 クローダ(Croda)から入手可能。
10 デグッサ(Degussa)から入手可能。
11 イングルハード(Englehard)から入手可能な顔料。
12 粒径420μm未満の(40メッシュでふるい分けした)酸化ポリエチレンビーズ。ハニーウェル(Honeywell)から入手可能。
13 マイクロ・パウダーズ社(Micro Powders, Inc.)から入手可能な、粒径300μm未満の(ふるい分けした)微粉化ポリプロピレンビーズ。
14 アキュテックLLC(Accutech LLC)から入手可能な、粒径300μm未満の(ふるい分けした)高密度酸化ポリエチレンの着色ビーズ。
15 アキュテックLLC(Accutech LLC)から入手可能な、粒径420μm未満の(40メッシュでふるい分けした)低密度ポリエチレンビーズ。
16 アキュテックLLC(Accutech LLC)から入手可能な、粒径600μm未満の(ふるい分けした)高密度酸化ポリエチレンの着色ビーズ。
17 アキュテックLLC(Accutech LLC)から入手可能な、粒径590μm未満の(30メッシュでふるい分けした)低密度ポリエチレンビーズ。
18 アマコール(Amerchol)から入手可能なメトセル(METHOCEL)K15MS。
19 クロンプトン(Crompton)から入手可能なスーパーホワイト・プロトペット(SUPERWHITE PROTOPET)。
20 クロンプトン(Crompton)から入手可能なハイドロブライト(HYDROBRITE)1000PO。
【0069】
【表1】

【0070】
実施例1〜7の発泡性濃縮組成物は次のようにして作る。粘土懸濁剤が組成物中に存在する場合、粘土は、脱イオン水に加えて、完全に水和するまで混合する。次に、組成物に存在する場合、疎水性コンディショニング剤類、親水性コンディショニング剤類(加えるときは液状でなければならない)、追加の懸濁剤類、および/又は脂肪酸類を添加する。脂肪酸類又はペトロラタムが存在する場合、穏かに加熱することで、脂肪酸類を溶融してもよく、又はペトロラタムを更に容易に組み込んでもよい。pHが望ましい目標値より低い場合は、次に、pH調整剤、典型的にはトリエタノールアミン又は水酸化ナトリウムなどの塩基を加えて、pHを望ましい目標値まで上げる。pHが望ましい目標値よりも大きい場合は、次に、pH調整剤、典型的にはクエン酸などの酸を加えて、pHを望ましい目標値まで下げる。粒子状物質類、防腐剤類、芳香剤、着色剤類/顔料類などのようないずれかの追加成分をその後加える。
【0071】
次いで、実施例1〜7の発泡性濃縮組成物類それぞれを、CCLインダストリーズ社(CCL Industries, Inc.)から入手可能なポリアミドイミドを裏打ちしたアルミニウム缶に充填する。パウダーバルブを、液体を充填した缶それぞれに挿入してから、圧着させる。使用されるパウダーバルブは、オリフィス直径762μm(0.030インチ)の円形オリフィス(プレシジョン・バルブ(Precision Valve)から入手可能)、高さ685.8μm(0.027インチ)×幅1143μm(0.045インチ)の寸法(すなわち、オリフィス直径1143μm(0.045インチ))の長方形オリフィス、又は高さ762μm(0.030インチ)×幅762μm(0.030インチ)の寸法(すなわち、オリフィス直径762μm(0.030インチ))のレーザ切断された正方形オリフィスから選択される単一オリフィスを備えたバルブ棒を有する。次に、噴射剤を缶それぞれに所望量で投入する。その後、発泡性濃縮組成物を分配させるために作動装置を各缶に取り付ける。作動装置は、シークエスト・パーフェクト・ディスペンシング(SeaquistPerfect Dispensing)から商標名S−30として入手可能である。
【0072】
【表2】

【0073】
実施例8〜11の発泡性濃縮組成物類は、組成物を後発泡助剤類を添加する前に5℃未満に冷却すること以外は、実施例1〜7に関する上述と同じプロセスで作る。
【0074】
次に、実施例8〜9の発泡性濃縮組成物類は、CCLインダストリーズ社(CCL Industries, Inc.)又は米国カン・カンパニー(U.S. Can Company)から入手可能なピストン缶類に、冷却条件下で充填する。パウダーバルブを、液体を充填した缶それぞれに挿入してから、圧着させる。使用されるパウダーバルブは、オリフィス直径762μm(0.030インチ)の単一オリフィスを有するいずれかのバルブ棒を有する(プレシジョン・バルブ社(Precision Valve Corp.)から入手可能)。次いで、噴射剤をカンの底から固定圧力まで充填して、減圧脱気手段を提供する。その後、発泡性濃縮組成物を分配させるために作動装置を各缶に取り付ける。作動装置は、プレシジョン・バルブ社(Precision Valve Corp.)から商標名ハーキュレス・スパウト(Hercules Spout)として入手可能であって、これは蝶番の付いていない作動装置である。
【0075】
実施例10〜11の発泡性濃縮組成物類は、米国カン・カンパニー(U.S. Can Company)から商標名セプロ(SEPRO)(登録商標)として入手可能なバッグ・イン・カン容器類に、冷却条件下で充填する。パウダーバルブを、液体を充填した缶それぞれに挿入してから、圧着させる。使用されるパウダーバルブは、オリフィス直径762μm(0.030インチ)の単一オリフィスを有するいずれかのバルブ棒を有する(プレシジョン・バルブ社(Precision Valve Corp.)から入手可能)。次いで、噴射剤をカンの底から固定圧力まで充填して、減圧脱気手段を提供する。その後、発泡性濃縮組成物を分配させるために作動装置を各缶に取り付ける。作動装置は、プレシジョン・バルブ社(Precision Valve Corp.)から商標名ハーキュレス・スパウト(Hercules Spout)として入手可能であって、これは蝶番の付いていない作動装置である。
【0076】
以下の表には、本発明の実施例12および13、並びに比較例A、B、CおよびDが包含されている。製品類は、プレシジョン・バルブ社(Precision Valve Corp.)から商標名シティ・スパウト(City Spout)として入手可能な作動装置を用いて、実施例1〜7についての上述の方法に従って作製する。各製品例は、発泡性濃縮組成物中の粒子状物質類のために製品のバルブが目詰まりするか又は滲出するかについて評価する。
【0077】
【表3】

【0078】
上記表の結果から、比較的大きな粒子状物質類を含有する発泡性濃縮組成物類を分配するために、バルブの種類やオリフィス直径、並びに最大粒径とオリフィス直径との比が、比較的大きな粒子状物質類を含有する発泡性濃縮組成物の分配時に目詰まり又は滲出を生じないバルブを有するエアゾール製品の達成において重要な考慮事項である可能性があることが分かる。ペトロラタムと鉱油との混合物の乳化液滴(実施例D)は10%の濃度で、従来のバルブを目詰まりさせないことも更に注目に値する。
【0079】
本明細書に開示されている寸法および値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした寸法はそれぞれ、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0080】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0081】
本発明の特定の実施形態を例示および説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々なその他の変更および修正を行えることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更および修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の容器に取り付けられた組み立てパウダーバルブの部分断面側面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)発泡性濃縮組成物であって、
(i)界面活性剤、および
(ii)前記発泡性濃縮組成物の0.1重量%〜10重量%の粒子状物質を含み、粒径が少なくとも100μmの粒子状物質を前記発泡性濃縮組成物の少なくとも0.1重量%含む前記発泡性濃縮組成物と、
(b)噴射剤と、
(c)前記発泡性濃縮組成物と前記噴射剤とを収容するパッケージであって、前記パッケージが、容器と、オリフィス直径が少なくとも660μmのオリフィスを含むパウダーバルブとを含むパッケージと
を含むエアゾール製品において、
前記粒子状物質の最大粒径と前記オリフィスの前記オリフィス直径との比が0.75未満である、エアゾール製品。
【請求項2】
前記粒子状物質の粒径が少なくとも150μm、好ましくは少なくとも200μmである、請求項1に記載のエアゾール製品。
【請求項3】
前記粒子状物質の前記最大粒径が600μm未満、好ましくは500μm未満である、請求項1又は2に記載のエアゾール製品。
【請求項4】
前記オリフィスが少なくとも0.340mm2、好ましくは少なくとも0.400mm2の開口面積を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項5】
前記オリフィスの前記オリフィス直径が少なくとも762μmである、請求項1〜4のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項6】
前記粒子状物質の前記最大粒径と前記オリフィスの前記オリフィス直径との比が0.7未満、好ましくは0.6未満、より好ましくは0.5未満である、請求項1〜5のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項7】
前記粒子状物質が、ポリエチレン、ポリプロピレン、酸化ポリエチレン、又はこれらの混合物から構成される、請求項1〜6のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項8】
前記発泡性濃縮組成物が、前記界面活性剤を、前記発泡性濃縮組成物の1重量%〜30重量%含む、請求項1〜7のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項9】
前記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜8のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項10】
前記アニオン性界面活性剤が脂肪酸石鹸であり、前記組成物が6〜7.5のpHを有する、請求項9に記載のエアゾール製品。
【請求項11】
前記発泡性濃縮組成物が更に、懸濁剤を前記発泡性濃縮組成物の0.001重量%〜10重量%含む、請求項1〜10のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項12】
前記懸濁剤が、合成層状ケイ酸塩類、ベントナイト粘土類、架橋されたアルカリ膨潤性アクリレートコポリマー類、アニオン性疎水変性アルカリ溶解性アクリルポリマー類、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項11に記載のエアゾール製品。
【請求項13】
前記エアゾール製品が、前記噴射剤を前記発泡性濃縮組成物の1重量%〜25重量%含む、請求項1〜12のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項14】
前記噴射剤が、プロパン、イソブタン、ジメチルエーテル、1,1−ジフルオロエタン、ブタン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜13のいずれかに記載のエアゾール製品。
【請求項15】
前記噴射剤がジメチルエーテルを含む、請求項1〜14のいずれかに記載のエアゾール製品。

【図1】
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【公表番号】特表2009−536920(P2009−536920A)
【公表日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501568(P2009−501568)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/007173
【国際公開番号】WO2007/111963
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】