説明

糖尿病および代謝疾患の治療のためのRUP3またはGPRl19受容体のアゴニストとしてのN−アザ環状置換ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾールおよびテトラゾール誘導体

とりわけ2型糖尿病および血糖制御不良に伴うその他の疾患を治療するための化合物および方法を提供する。1種または複数種のこれらの化合物または組成物を使用して、2型糖尿病ならびに他の疾患および状態などの疾患を治療する方法をさらに提供する。本発明はまた、本明細書に記載の1種または複数種の化合物を使用することにより、細胞内のサイクリックAMP(cAMP)のレベルを上げる方法を提供する。さらに、これらの化合物を使用して、哺乳動物、特にヒトのインスリン産生を促進し、インスリン、グルカゴン様ペプチド1(GLPl)、およびグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)の分泌を促進することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、およびエステル
【化188】

[式中、
X、YおよびZは、それぞれ独立に、NおよびC(R)からなる群から選択され;
下付き文字rは、0、1、2または3であり;
下付き文字sは、0、1、2または3であり、かつ、r+sの和は≦4であり;
下付き文字qは、0、1、2、3または4であり;
Lは、−(CH−であり、下付き文字nは、2、3または4であり、任意選択で少なくとも1個のCHは、O、C(O)、NR、S、S(O)またはS(O)によって置き換えられており、任意の残りのCHは、ハロ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキルおよびC1−4ハロアルキルからなる群から選択される1個または2個の置換基によって任意選択で置換されており;
Arは、アリールまたはヘテロアリール基であり、1、2、3、4または5個のR置換基によって任意選択で置換されており;
は、H、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7置換シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、−X−C(O)R、−X−C(O)OR、−X−C(O)NR、−S(O)、4〜7員ヘテロシクリル基、アリールおよび5〜10員ヘテロアリール基からなる群から選択され、前記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−CN、−NRC(O)R、−NRC(O)NR、−NO、−OR、−NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)、および−S(O)NRからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、3または4個の置換基によって任意選択で置換されており、あるいは任意選択でRとRは一緒になって、4、5または6員環を形成しており、Xは、結合、C1−4アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、−C(O)−、および−C(O)(CH1−4−からなる群から選択され、Xの脂肪族部分は、ハロ、C1−4アルキルおよびC1−4置換アルキルからなる群から選択される1、2または3個の基によって任意選択で置換されており;
は、それぞれ独立に、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7置換シクロアルキル、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−NR、−NRC(O)R、−S(O)R、−S(O)および−S(O)NRからなる群から選択され、下付き文字qが、2、3、または4である場合、2個のR基は任意選択で環化して環を形成することができ;
は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、アリールおよび−ORからなる群から選択され;
は、H、ハロ、C1−6アルキル、およびC1−6置換アルキルからなる群から選択され;
は、H、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−6シクロアルキル、−C(O)Rおよび−S(O)からなる群から選択され;
は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、−CN、−NO、−OR、−NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−SR、−S(O)R、S(O)、−NRSR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−S(O)NR、4〜7員ヘテロシクリル基、アリールおよび5〜10員ヘテロアリール基からなる群から選択され、前記ヘテロシクリル基、前記アリールおよびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、オキソ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、−CN、−NO、−OR、−NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)R、−NRS(O)および−S(O)NRからそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択で置換されており、あるいは任意選択でRとRは一緒になって、4、5または6員環を形成しており;
およびRは、それぞれ独立に、H、C1−10アルキル、C1−10ハロアルキル、C3−10シクロアルキル、ヘテロシクリル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、5〜6員ヘテロアリールおよびアリールC1−4アルキルからなる群から選択され、前記RおよびRのそれぞれの脂肪族部分は、ハロ、−OR、−OC(O)R、−OC(O)N(R、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−NRS(O)、−C(O)N(R、−C(O)R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−C(O)OR、−NRC(O)OR、−CN、−NO、−N(Rおよび−NRS(O)N(Rからなる群から選択される1〜3個の基によって任意選択で置換されており、Rは、それぞれ独立に、H、C1−3ハロアルキルまたは非置換C1−6アルキルであり、アリールおよびヘテロアリールの部分は、ハロ、―OR、−OC(O)N(R、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−NRS(O)、−C(O)N(R、−C(O)R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−C(O)OR、−NRC(O)OR、−CN、−NO、−N(Rおよび−NRS(O)N(Rから選択される1〜3個の基によって任意選択で置換されており、Rは、それぞれ独立に、H、C1−3ハロアルキルまたは非置換C1−6アルキルである]。
【請求項2】
X、YおよびZを有する前記環が、
【化189】

からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
X、YおよびZを有する前記環が、
【化190】

からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、それぞれ独立に、H、ハロ、−NR、−NRC(O)R、−S(O)R、−S(O)、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、置換ヘテロアリールおよび非置換ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、それぞれ独立に、H、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、−CF、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、−S(O)Rおよび−S(O)からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Arが、1〜3個のR置換基によって任意選択で置換された6員アリール、または1〜3個のR置換基によって任意選択で置換されたヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Arが、任意選択で置換された6員アリール、任意選択で置換されたピリジル、任意選択で置換されたピリミジニル、任意選択で置換されたピラジニル、および任意選択で置換されたピリダジニルからなる群から選択される、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
下付き文字nが2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、−X−C(O)R、−X−C(O)OR、任意選択で置換されたアリール基および任意選択で置換されたヘテロアリール基からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
が、−C(O)OR、ハロ、C3−6シクロアルキル、C1−10アルキル、およびC1−10置換アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜2個の置換基によって任意選択で置換されたピリミジン、またはハロ、C3−6シクロアルキル、C1−10アルキル、およびC1−10置換アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜2個の置換基によって任意選択で置換されたオキサジアゾールである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
式(II)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、およびエステル
【化191】

[式中、
X、Y、Z、DおよびGは、それぞれ独立に、NおよびC(R)からなる群から選択され;
下付き文字qは、0、1、2、3または4であり;
下付き文字kは、0、1、2または3であり;
は、H、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7置換シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、−X−C(O)R、−X−C(O)OR、−X−C(O)NR、−S(O)、4〜7員ヘテロシクリル基、アリールおよび5〜10員ヘテロアリール基からなる群から選択され、前記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−CN、−NRC(O)R、−NRC(O)NR、−NO、−OR、−NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)、および−S(O)NRからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択で置換されており、あるいは任意選択でRとRは一緒になって、4、5または6員環を形成しており、Xは、結合、C1−4アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、−C(O)−、および−C(O)(CH1−4−からなる群から選択され、Xの脂肪族部分は、ハロ、C1−4アルキル、およびC1−4置換アルキルからなる群から選択される1〜3個の基によって任意選択で置換されており;
は、それぞれ独立に、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−NR、−NRC(O)R、−S(O)R、−S(O)および−S(O)NRからなる群から選択され、下付き文字qが、2、3、または4である場合、2個のR基は任意選択で環化して環を形成することができ;
は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、アリールおよびORからなる群から選択され;
は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、CN、NO、−OR、−NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−SR、−S(O)R、S(O)、−NRS(O)R、−NRS(O)、−S(O)NR、4〜7員ヘテロシクリル基、アリールおよび5〜10員ヘテロアリール基からなる群から選択され、前記ヘテロシクリル基、前記アリールおよびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、オキソ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、−CN、−NO、−OR、−NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)、−NRC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)、および−S(O)NRからそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択で置換されており、あるいは任意選択でRとRは一緒になって4、5または6員環を形成しており;
およびRは、それぞれ独立に、H、C1−10アルキル、C1−10ハロアルキル、C3−10シクロアルキル、ヘテロシクリル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、5〜6員ヘテロアリールおよびアリールC1−4アルキルからなる群から選択され、前記RおよびRのそれぞれの脂肪族部分は、ハロ、−OR、−OC(O)R、−OC(O)N(R、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−NRS(O)、−C(O)N(R、−C(O)R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−C(O)OR、−NRC(O)OR、−CN、−NO、−N(Rおよび−NRS(O)N(Rからなる群から選択される1〜3個の基によって任意選択で置換されており、Rは、それぞれ独立に、H、C1−3ハロアルキルまたは非置換C1−6アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立に、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキルからなる群から選択される]。
【請求項12】
qが0または1であり、RおよびRの両方がHである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
X、YおよびZを有する前記環が、
【化192】

からなる群から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
がHである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が、−X−C(O)R、−X−C(O)OR、任意選択で置換されたアリールおよび任意選択で置換されたヘテロアリール基からなる群から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項16】
が、−C(O)OR、ハロ、C3−6シクロアルキル、C3−6置換シクロアルキル、C1−10アルキル、およびC1−10置換アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜2個の置換基によって任意選択で置換されたピリミジン、またはハロ、C3−6シクロアルキル、C1−10アルキルおよびC1−10置換アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜2個の置換基によって任意選択で置換されたオキサジアゾールである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
下付き文字kが1または2である、請求項11に記載の化合物。
【請求項18】
が、それぞれ独立に、ハロ、−NR、−NRC(O)R、−S(O)R、−S(O)、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、置換ヘテロアリールおよび非置換ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
kが2であり、Rが、それぞれ独立に、H、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、−CF、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、−S(O)Rおよび−S(O)からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
が、ハロ、C1−6アルキル、およびC1−6ハロアルキルからなる群から選択される1〜2個の置換基によって任意選択で置換されたヘテロアリール基であり、かつ、Rが、それぞれ独立に、ハロ、−NR、−NRC(O)R、−S(O)R、−S(O)、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、置換ヘテロアリールおよび非置換ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項21】
が、置換ピリミジニルまたは置換オキサジアゾリル基であり、かつ、Rが、それぞれ独立に、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、−CF、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、−S(O)Rおよび−S(O)からなる群から選択される、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
kが2であり、Rが、ハロ、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルからなる群から選択される1〜2個の置換基によって任意選択で置換されたピリミジニル基であり、かつ、Rが、それぞれ独立に、H、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、−CF、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、−S(O)Rおよび−S(O)からなる群から選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項23】
実施例1〜113に開示された化合物またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体もしくはエステル。
【請求項24】
サイクリックAMP(cAMP)の細胞内レベルを上げる方法であって、GPR119を発現する細胞に請求項11に記載の化合物をさらすステップを含む方法。
【請求項25】
前記細胞が、膵細胞、膵島細胞、β細胞、腸内分泌細胞、L細胞およびK細胞からなる群から選択される細胞である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
哺乳動物のインスリン産生を刺激する方法であって、請求項11に記載の化合物の有効量を前記哺乳動物に投与するステップを含む方法。
【請求項27】
哺乳動物の血中グルコースを低下させる方法であって、請求項11に記載の化合物の有効量を前記哺乳動物に投与するステップを含む方法。
【請求項28】
哺乳動物のグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)またはグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)の産生を刺激する方法であって、請求項11に記載の化合物の有効量を前記哺乳動物に投与するステップを含む方法。
【請求項29】
哺乳動物の糖尿病を治療する方法であって、請求項11に記載の化合物の有効量を前記哺乳動物に投与するステップを含む方法。
【請求項30】
哺乳動物の2型糖尿病を治療する方法であって、請求項11に記載の化合物の有効量を前記哺乳動物に投与するステップを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−533721(P2010−533721A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517080(P2010−517080)
【出願日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/069714
【国際公開番号】WO2009/014910
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(501467038)メタボレックス, インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】