説明

給油所システム

【課題】複数の給油所をネットワーク接続した給油所システムにおいて、システム運用者の経済的負担を軽減しつつ、システム運用上の安全対策を図る。
【解決手段】プリペイドカード6を用いて給油可能な複数の給油所2a〜2dを中央管理サーバ3とネットワーク接続し、中央管理サーバ3によって複数の給油所2a〜2dを管理するように構成された給油所システム1であって、中央管理サーバ3とネットワーク接続された残高管理サーバ4を備え、残高管理サーバ4は、複数の給油所2a〜2dで使用可能なカード6の残高を記憶する残高情報記憶部と、給油所2a〜2dでカード6を用いて給油されたときに、使用金額に応じて残高情報記憶部に記憶された残高を更新する残高更新部と、残高情報記憶部に記憶された残高を送信する通信制御部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の給油所を中央管理サーバとネットワーク接続し、中央管理サーバによって各給油所での販売実績等を管理する給油所システムに関し、特に、料金先払い式のカード(プリペイドカード)を用いて給油可能な給油所の管理に適したシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガソリン等の給油を行う給油所においては、複数の給油所での売上げや給油量の管理を容易にする等の目的から、POS端末を用いたPOSシステムが広く導入されている。また、個々の給油所では、給油時の金銭の受け渡しの手間を省くため、必要な金額を先払いしておき、その残高を利用して給油するプリペイドカードシステムが多用されている。
【0003】
この種の給油所システムとして、例えば、特許文献1には、複数の給油装置と接続されたPOS端末と、POS端末に設けられたカードリーダ/ライタとを給油所に備え、その上で、各給油所のPOS端末を本部のホストコンピュータ(管理サーバ)とネットワーク接続し、管理サーバで各種の管理を行う給油所システムが記載されている。
【0004】
上記給油所システムにおいては、給油所のPOS端末を通じてプリペイドカードが発行され、その後、利用客がプリペイドカードを使用して給油装置を利用する都度、POS端末から管理サーバに給油量や使用金額等のデータが送信される。そして、管理サーバにおいて、プリペイドカードの残高から使用金額が差し引かれて残高が更新され、更新後の残高のデータが給油所のPOS端末に返信される。また、各給油所のPOS端末で取得したデータは、全てが管理サーバに送信され、管理サーバによって、複数の給油所に関する給油量、使用金額及びプリペイドカードの残高等のデータが一括的に管理される。
【0005】
【特許文献1】特許第2992824号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の給油所システムにおいては、ネットワーク接続される全ての給油所のデータ(各給油装置での給油量、使用金額及びプリペイドカードの残高等に関するデータ)を管理サーバに集約するため、管理サーバの脆弱性がシステム全体の脆弱性に繋がり、システム運用の面から必ずしも好ましいとは言い難い。
【0007】
また、上記のネットワーク構造の下では、管理サーバのセキュリティを高めたり、保守管理を徹底することが重要になるが、多数の給油所から送信される様々なデータを単一のコンピュータで管理する構造を採っているため、管理サーバでの処理が肥大化、複雑化し易く、その全体を対象としてセキュリティ面の強化や保守管理の徹底を図るのは、システム運用者(複数の給油所を運営する給油事業者)の大きな経済的負担を招くこともなる。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、複数の給油所をネットワーク接続した給油所システムにおいて、システム運用者の経済的負担を軽減しつつ、システム運用上の安全対策を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、料金先払い式のカードを用いて給油可能な複数の給油所を中央管理サーバとネットワーク接続し、該中央管理サーバによって前記複数の給油所を管理するように構成された給油所システムであって、前記中央管理サーバとネットワーク接続された残高管理サーバを備え、該残高管理サーバは、前記複数の給油所で使用可能なカードの残高を記憶する残高記憶部と、前記給油所でカードを用いて給油されたときに、使用金額に応じて前記残高記憶部に記憶された残高を更新する残高更新部と、前記残高記憶部に記憶された残高を送信する通信部とを有することを特徴とする。
【0010】
そして、本発明によれば、カードの残高を管理する残高管理サーバを中央管理サーバと別に設置するため、システム運用者の経済的負担を軽減しつつ、システム運用上の安全性を向上させることが可能になる。
【0011】
上記給油所システムにおいて、前記残高更新部が、前記給油所でカードを用いて残高増のための入金操作がされたときに、前記給油所で投入された入金額を前記残高記憶部に記憶された残高に加算して残高を更新することができる。
【0012】
上記給油所システムにおいて、前記給油所が、前記カードの識別情報を読み取る読取部と、該読取部で読み取った識別情報を送信する通信部とを備え、前記残高記憶部が、発行されたカードの識別情報と関連付けて残高を記憶し、前記残高更新部が、前記給油所の通信部からの前記識別情報に基づき、使用されたカードの残高を前記残高記憶部より読み出すとともに、該読み出した残高を前記使用金額又は前記入金額に応じて更新するように構成することができる。
【0013】
上記給油所システムにおいて、前記残高管理サーバが、前記発行されたカードの識別情報を記憶するカード情報記憶部と、該カード情報記憶部内の識別情報と前記通信部からの識別情報とを照合し、前記読取部で識別情報を読み取ったカードが使用可能なカードであるか否かを判定するカード照合部とを備えることができる。
【0014】
上記給油所システムにおいて、前記残高管理サーバを、前記複数の給油所を運営する給油事業者と異なる他の事業者が保守管理する外部委託のサーバとすることができ、また、前記カードに残高に関する情報を記録しないようにすることもできる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、複数の給油所をネットワーク接続した給油所システムにおいて、システム運用者の経済的負担を軽減しつつ、システム運用上の安全対策を図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明にかかる給油所システムの一実施の形態を示し、このシステム1は、複数の給油所2a〜2d、中央管理サーバ3及び残高管理サーバ4から構成される。そして、給油所2a〜2dは、中央管理サーバ3へアクセス可能にインターネット5に接続され、また、中央管理サーバ3は、給油所2a〜2d及び残高管理サーバ4の双方へアクセス可能にインターネット5に接続される。
【0018】
給油所2a〜2dの各々には、プリペイドカード(以下、適宜「カード」という)6を利用してガソリン等の給油を行うことが可能な複数の給油装置11a〜11cと、これら給油装置11a〜11cと接続され、給油装置11a〜11c及び中央管理サーバ3の間のデータ通信を中継するPOS端末12とが設置される。
【0019】
図2(a)に示すように、給油装置11a〜11cのケース本体21内には、モータ22によって駆動され、給油管23を通じて地下タンクから燃料油を汲み上げる給油ポンプ24と、汲み上げ量を検出する流量計25とが設けられ、これらによって給油機構26が構成される。また、ケース本体21内には、給油機構26の動作を制御するとともに、POS端末12との間でデータを授受する制御装置27が設けられる。
【0020】
ケース本体21の側面には、流量計25の吐出口側の給油管23が導出され、それと連通するように給油ホース28が接続される。また、ケース本体21の側面には、給油ホース28の先端に設けられた給油ノズル29を掛け置くためのノズル掛け30が付設され、ノズル掛け30の近傍には、給油を開始するためのノズルスイッチ31が設けられる。
【0021】
ケース本体21の前面には、給油量を表示するための表示器32と、希望給油量や希望給油額の入力等を行うためのデータ入出力装置33とが設けられる。データ入出力装置33は、図2(b)に示すように、設定データを入力したり操作を指示する操作部36と、固有のカード情報(カード番号)が付されたカード6の読み書きを行うカードリーダ/ライタ(以下、「カードR/W」という)37と、タッチパネル式の表示部38と、レシートを発行するための印字部39と、データ入出力装置33全体の動作を制御するデータ入出力制御部40等を備える。
【0022】
一方、POS端末12は、各給油所2a〜2dに設置されるデータ集計用の端末であり、図2(b)に示すように、給油装置11a〜11cでの給油量等を集計するデータ集計部42と、中央管理サーバ3との間のデータ通信を行うための通信制御部43と、POS端末12全体の動作を制御するとともに、中央管理サーバ3から送信されたデータを給油装置11a〜11cに転送したり、給油装置11a〜11cから出力されたデータを中央管理サーバ3に送信するPOS制御部44等を備える。
【0023】
図1に戻り、中央管理サーバ3は、複数の給油所2a〜2dでの販売実績やカード6の利用履歴等を管理するメインサーバである。この中央管理サーバ3には、図3に示すように、各種のデータベースが設置され、各給油所2a〜2dの給油所コードや販売実績等を記憶する給油所情報記憶部46と、カード6が対応する口座(以下、「対応口座」という)の利用履歴を記憶する利用履歴記憶部47と、対応口座への入金履歴を記憶する入金履歴記憶部48と、対応口座の残高情報を記憶する残高情報記憶部49と、カード6の盗難、紛失の情報を記憶するカードロック情報記憶部50等が設けられる。
【0024】
また、中央管理サーバ3は、利用履歴、入金履歴、残高情報及びカードロック情報のデータを更新するデータ更新部51と、利用履歴、入金履歴及び残高情報のデータを集計するデータ集計部52と、給油所2a〜2dからの要求に応じて履歴一覧や残高一覧等を出力する帳票出力部53と、POS端末12及び残高管理サーバ4の間でデータフォーマットの変換やデータ通信を行う通信制御部54と、中央管理サーバ3全体の動作を制御する中央制御部55等を備える。
【0025】
図1に戻り、残高管理サーバ4は、使用されたカード6の正否判断やカード6が対応する口座の残高管理を担うサーバであり、サーバの運営を専門とする外部のサーバ運営事業者によって運用及び保守管理される。図3に示すように、残高管理サーバ4には、発行したカード6のカード番号を記憶するカード情報記憶部58と、カード番号と関連付けて対応口座の残高情報を記憶する残高情報記憶部59等が設けられる。尚、対応口座の残高の情報は、カード6には一切記録されず、各管理サーバ3、4の残高情報記憶部49、59のみによって保有される。
【0026】
また、残高管理サーバ4は、中央管理サーバ3との間のデータ通信を行うための通信制御部60と、給油所2a〜2dで使用されたカード6の有効・無効(正規・不正規)を判定するカード照合部61と、中央管理サーバ3からの照会要求に応じて対応口座の残高を照会する残高照会部62と、中央管理サーバ3からの更新要求に応じて対応口座の残高を更新する残高更新部63と、残高管理サーバ4全体の動作を制御する中央制御部64等を備える。
【0027】
尚、中央管理サーバ3及び残高管理サーバ4のいずれにも、残高を記憶するための記憶部が設けられるが、残高の照会や更新は、通常、残高管理サーバ4側の残高情報記憶部59を使用して行う。そして、所定の期間毎(例えば、月に1回)に、残高情報記憶部59内の情報を中央管理サーバ3に送信し、中央管理サーバ3側の残高情報記憶部49の内容を更新する。こうした構成を採用するのは、給油所2a〜2dから突発的に残高の一覧が要求された場合に、残高管理サーバ4にアクセスせずとも、残高の一覧を提供し得るようにするためである。但し、中央管理サーバ3の残高情報記憶部49に記憶される残高は、常に最新の状態が確保されるわけではないため、仮のものとして提供される。
【0028】
次に、上記構成を有する給油所システム1の動作について、図4及び図5を中心に参照しながら説明する。
【0029】
先ず、カード6を使用可能な状態とするため、使用を許可するカード6のカード情報を中央管理サーバ3及び残高管理サーバ4に登録し、その後、給油所2において、登録済みのカード6を利用客が自販機(不図示)等で購入したり、給油所2の店員が利用客に配布等することで、カード6を発行する。尚、カード6の登録処理は、上記のようにカード発行の事前に行う場合に限らず、カード6の発行時に行うこともある。
【0030】
そして、給油作業にあたっては、図4に示すように、給油所2において、給油装置11のカードR/W37(図2(b)参照)にカード6を挿入させ(ST1)、カード情報を読み取る。次いで、読み取ったカード情報をPOS端末12に送信するとともに、POS端末12からインターネット5を経由して中央管理サーバ3に送信する(ST2)。
【0031】
次に、中央管理サーバ3において、POS端末12から送信されたカード情報を受信するとともに(ST3)、受信したデータのフォーマットを変換し(ST4)、変換後のカード情報を残高管理サーバ4に送信する(ST5)。次いで、残高管理サーバ4において、中央管理サーバ3から送信されたカード情報を受信するとともに(ST6)、受信したカード情報とカード情報記憶部5内のカード情報とを照合し、給油装置11のカードR/W37に挿入されたカードが正規のものであるか否かを判定する(ST7)。
【0032】
判定の結果、正規のカードであった場合には、残高情報記憶部59内の残高情報を検索し、カード情報が示す対応口座の残高を読み出す(ST8)。そして、挿入されたカード6が有効である旨及び残高を示す確認データを生成し、インターネット5を通じて中央管理サーバ3に送信する(ST9)。一方、受信したカード情報に一致するものがカード情報記憶部58内に存在せず、正規のカードでなかった場合には、カード6が無効である旨の確認データを生成して中央管理サーバ3に送信する(ST9)。
【0033】
次いで、中央管理サーバ3において、残高管理サーバ4から受信した確認データに対してステップST4と逆のフォーマット変換を行い、その後、給油所2のPOS端末12に転送する(ST10)。次に、図5に示すように、給油所2において、確認データを受信し(ST11)、その内容が有効なカードである旨を示すものであった場合には(ST12:YES)、給油装置11の表示部38(図2(b)参照)に、油種や給油量、給油金額の選択画面を表示し、給油の開始を許可する(ST13)。このとき、カード6の残高も表示し、残高不足の場合には、対応口座への入金を促す画面を表示する。
【0034】
その後、給油が終了すると(ST14)、給油装置11から料金データを出力するとともに、その料金データをPOS端末12及び中央管理サーバ3を経由して残高管理サーバ4に送信する(ST15、16)。次いで、残高管理サーバ4において、料金データを受信するとともに(ST17)、料金データが示す金額を先のステップST8で読み出した残高から減算して残高を更新する(ST18)。次に、更新後の残高データを残高情報記憶部59に書き込むとともに、中央管理サーバ3に送信する(ST19)。
【0035】
次いで、中央管理サーバ3において、更新後の残高データを受信するとともに(ST20)、利用履歴記憶部47(図3参照)にアクセスし、カード番号と関連付けて給油を行った旨、その日時及び給油所を記憶する(ST21)。そして、更新後の残高データを給油所2のPOS端末12に送信し(ST22、23)、その後、給油所2において、カード番号、給油量、給油料金及び残高等を印字したレシートを発行するが(ST24)、この際、残高に関する情報をカード6に記録することなく、処理を終了する。
【0036】
これらに対し、確認データの内容が無効なカードである旨を示すものであった場合には(ST12:NO)、給油装置11の表示部38にカード6を使用できない旨のメッセージを表示し(ST25)、処理を終了する。
【0037】
続いて、カード6を用いて対応口座への入金(チャージ)処理を行う場合について、図6を中心に参照しながら説明する。尚、本処理において、カード6の挿入から正否確認までの処理に関しては、先の図4のステップST1〜ST10と同様であるため、図示及びその説明を省略する。
【0038】
給油装置11のカードR/W37に挿入されたカード6の正否確認が終了すると、図6に示すように、給油所2において、残高管理サーバ4から送信される確認データを受信し(ST30)、その内容が有効なカードである旨を示すものであった場合には(ST31:YES)、給油装置11の表示部38に、現時点でのカード6の残高を示す画面、及び入金額を選択するための選択画面を表示する(ST32)。その後、利用客が入金額を指定し、その額に応じた紙幣・硬貨を給油装置11又は精算機(不図示)に投入すると(ST33)、給油装置11又は精算機において、投入金額を計数して、入金額を示す入金データを残高管理サーバ4に送信する(ST34〜36)。
【0039】
次いで、残高管理サーバ4において、残高情報記憶部59にアクセスし、カード番号に基づいて対応口座の残高情報を読み出すとともに、読み出した残高情報に入金額を加算して残高を更新する(ST38)。そして、更新後の残高データを残高情報記憶部59に書き込むとともに、中央管理サーバ3に送信する(ST39)。
【0040】
次いで、中央管理サーバ3において、更新後の残高データを受信するとともに(ST40)、入金履歴記憶部48(図3参照)にアクセスし、カード番号と関連付けて入金を行った旨、その日時及び給油所の情報を記憶する(ST41)。次に、更新後の残高データを給油所2のPOS端末12に送信し(ST42、43)、その後、給油所2において、カード番号、入金額及び残高等を印字したレシートを発行し(ST44)、処理を終了する。尚、この場合も、給油処理の場合と同様、残高に関する情報をカード6に記録することなく、処理を終了する。
【0041】
一方、確認データの内容が無効なカードである旨を示すものであった場合には(ST31:NO)、給油装置11の表示部38にカード6を使用できない旨のメッセージを表示し(ST45)、処理を終了する。
【0042】
以上のように、本実施の形態によれば、中央管理サーバ3と別個に残高管理サーバ4を設置するため、中央管理サーバ3のみに重要な情報が集約するのを回避し、システム運用上のリスク分散を図ることが可能になる。また、カード6の残高の増減や管理に関する処理と、それ以外の処理とを分離するとともに、残高管理サーバ4を、それらのうちの前者を担う専用サーバとして機能させるため、残高管理サーバ4側の対策を強化すれば、管理面で注意が必要な残高(利用客からの預かり金)に関する管理の安全性を向上させることが可能になる。このように、各サーバ3、4が担う処理や保有する情報の重要度に応じ、サーバ毎に必要な対策を講じることができるため、給油所システム1の全体を対象とした一律のセキュリティ対策等を採る必要がなく、システム運用者の経済的負担を軽減しつつ、システム運用上の安全対策を図ることが可能になる。
【0043】
また、残高管理サーバ4を、システム運用者と異なる外部のサーバ運営事業者が保守管理する外部委託サーバとするため、委託費用を負担する必要があるものの、自らが残高管理サーバ4のセキュリティ対策や保守管理を行う必要がなくなり、より一層の経済的負担の軽減を図ることが可能になる。
【0044】
さらに、カード6に残高の情報を書き込まず、金銭に関する情報をカード6内に記録しないため、残高情報の秘匿性を高めることができると同時に、給油所2a〜2cにおいて、カード6の発行時に利用客から個人情報の提供を受ける必要を無くし、名取り作業の手間を省くことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明にかかる給油所システムの一実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】図1の給油装置及びPOS端末の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の中央管理サーバ及び残高管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】給油時の動作を説明するフローチャートである。
【図5】給油時の動作を説明するフローチャートである。
【図6】入金時の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
1 給油所システム
2(2a〜2d) 給油所
3 中央管理サーバ
4 残高管理サーバ
5 インターネット
6 プリペイドカード
11(11a〜11c) 給油装置
12 POS端末
21 ケース本体
22 モータ
23 給油管
24 給油ポンプ
25 流量計
26 給油機構
27 制御装置
28 給油ホース
29 給油ノズル
30 ノズル掛け
31 ノズルスイッチ
32 表示器
33 データ入出力装置
36 操作部
37 カードリーダ/ライタ
38 表示部
39 印字部
40 データ入出力制御部
42 データ集計部
43 通信制御部
44 POS制御部
46 給油所情報記憶部
47 利用履歴記憶部
48 入金履歴記憶部
49 残高情報記憶部
50 カードロック情報記憶部
51 データ更新部
52 データ集計部
53 帳票出力部
54 通信制御部
55 中央制御部
58 カード情報記憶部
59 残高情報記憶部
60 通信制御部
61 カード照合部
62 残高照会部
63 残高更新部
64 中央制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
料金先払い式のカードを用いて給油可能な複数の給油所を中央管理サーバとネットワーク接続し、該中央管理サーバによって前記複数の給油所を管理するように構成された給油所システムであって、
前記中央管理サーバとネットワーク接続された残高管理サーバを備え、
該残高管理サーバは、前記複数の給油所で使用可能なカードの残高を記憶する残高記憶部と、前記給油所でカードを用いて給油されたときに、使用金額に応じて前記残高記憶部に記憶された残高を更新する残高更新部と、前記残高記憶部に記憶された残高を送信する通信部とを有することを特徴とする給油所システム。
【請求項2】
前記残高更新部は、前記給油所でカードを用いて残高増のための入金操作がされたときに、前記給油所で投入された入金額を前記残高記憶部に記憶された残高に加算して残高を更新することを特徴とする請求項1に記載の給油所システム。
【請求項3】
前記給油所は、前記カードの識別情報を読み取る読取部と、該読取部で読み取った識別情報を送信する通信部とを備え、
前記残高記憶部は、発行されたカードの識別情報と関連付けて残高を記憶し、
前記残高更新部は、前記給油所の通信部からの前記識別情報に基づき、使用されたカードの残高を前記残高記憶部より読み出すとともに、該読み出した残高を前記使用金額又は前記入金額に応じて更新することを特徴とする請求項1又は2に記載の給油所システム。
【請求項4】
前記残高管理サーバは、前記発行されたカードの識別情報を記憶するカード情報記憶部と、該カード情報記憶部内の識別情報と前記通信部からの識別情報とを照合し、前記読取部で識別情報を読み取ったカードが使用可能なカードであるか否かを判定するカード照合部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の給油所システム。
【請求項5】
前記残高管理サーバは、前記複数の給油所を運営する給油事業者と異なる他の事業者が保守管理する外部委託のサーバであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の給油所システム。
【請求項6】
前記カードに残高に関する情報を記録しないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の給油所システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−97448(P2010−97448A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268120(P2008−268120)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000151346)株式会社タツノ・メカトロニクス (167)
【Fターム(参考)】