説明

絶縁特性が向上した電池

【課題】本発明は、正極集電体の少なくとも一面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の少なくとも一面に負極活物質コーティング部を含む負極とが、分離膜を介して対向するように巻回した電池に関する。
【解決手段】前記正極の巻回開始部は、正極集電体の上・下部に正極活物質コーティング部を有することにより、正極無地部を含まず、正極巻回終了部にだけ正極タブを設けるための正極無地部を含み、前記正極巻回終了部に位置し、前記負極と対向する正極活物質コーティング部の境界面には絶縁テープを含む電池を提供する。本発明のように正極活物質非コーティング部と負極活物質コーティング部とが向い合う位置における正極活物質コーティング境界部に絶縁テープを備えることにより、電気絶縁性を確保でき、電池の安全性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁特性が向上した電池に関し、特に正極活物質非コーティング部と負極活物質コーティング部とが向い合う位置における正極活物質コーティング境界部に絶縁テープを備えることにより、電気絶縁性を確保でき、電池の安全性を向上させた電池に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、充電が不可能な一次電池とは異なり、充放電が可能な二次電池は、デジタルカメラ、セルラーフォン、ノートブック型パソコン、ハイブリッド自動車など先端分野の開発により活発な研究が行われている。二次電池としては、ニッケル-カドミウム電池、ニッケル-メタルヒドリド電池、ニッケル-水素電池、リチウム二次電池などが挙げられる。
【0003】
この中で、リチウム二次電池は、作動電圧が3.6V以上であって、携帯用電子機器の電源として用いられたり、或いは、数個を直列に接続して高出力のハイブリッド自動車に用いられるが、ニッケル-カドミウム電池やニッケル-メタルヒドリド電池に比べ作動電圧が3倍高く、単位重量当たりのエネルギー密度の特性にも優れるので、その使用が急速に増加している傾向にある。
【0004】
一般に、リチウムイオン電池は、正極と負極を分離膜により絶縁させ、これを円筒状又は、扁平状に巻回させ、これを金属缶に収納した後、電解液を注入し缶を密封して製造する。
【0005】
通常のリチウムイオン電池は、正極集電体の片面、または、両面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の片面、または、両面に負極活物質コーティング部を含む負極とが複数の分離膜を介して巻回される。
【0006】
なお、前記各集電体の両面に各活物質コーティング部が構成される場合、片面の活物質コーティング部は、他面のコーティング部の長さよりも短く形成されることが一般的であり、通常、負極シートの長さおよび幅を正極のそれよりも大きく構成することにより、正極から発生したリチウムイオンが抜け出ないようにする。
【0007】
次の図1は、従来電池構造の断面を示すものであり、図2はそれを渦巻き(Jelly-Roll)状に巻回した構造を示すものであるが、これを参照して具体的に述べると、正極集電体10の少なくとも一面に正極活物質コーティング部20a、20bを含む正極と、負極集電体30の少なくとも一面に負極活物質コーティング部40a、40bを含む負極とが、複数の分離膜50a、50bを介して対向するように構成されている。
【0008】
なお、前記正極集電体10と負極集電体30の巻回開始部又は終了部の少なくとも一方には、前記電極活物質コーティング部を含まない正極無地部10'と負極無地部30'を含み、ここに外部端子と接続するための電極タブ60、70が接続されている。前記正極タブ60と負極タブ70とは互いに同一方向に構成されている。 一方、前記正極活物質コーティング部20aが負極と分離膜とを挟んで当接する際、巻回時における偏差と電池の充放電による位置変化を考慮して、前記正極の正極活物質コーティング部は当接する負極のコーティング領域内になければならなく(面積が小さい。)、この際、負極の活物質コーティング部40bと正極の活物質コーティング領域と非コーティング領域の間の境界面は、前記負極の活物質コーティング領域と当接することになる。この場合、向い合っている分離膜50の微細孔或いは収縮、機能が失われ、負極活物質領域40bが前記正極の無地部10'と接触する時、発熱量が非常に大きくなる。
【0009】
一方、上述のように短絡が発生して負極と正極活物質コーティングと部が接触する場合、正極活物質コーティング部の電気抵抗が大きいため、短絡電流と発熱量が少なく、さほど問題にならないが、負極と正極無地部(正極活物質がコーティングされていない正極集電体を意味する。)とが接触すると、電気抵抗が小さいため、短絡電流と発熱量が高く、安全性を大きく低下させる危険要素として作用してしまう。
【0010】
このような問題点を解決するために、従来は正極無地部と負極との対向部分の短絡を防止するために正極活物質コーティング境界面に絶縁層90a、90b、90c、90dを形成する方法を採用している。
【0011】
なお、前記図1における電池を渦巻き状に巻回した構造を次の図2に示している。正極タブ60の前・後面は、1枚の分離膜を挟んで負極無地部又は負極活物質コーティング部と対向しており、前記正極タブ60の一面は短絡の可能性があるので追加の絶縁が必要である。
【0012】
また、前記正極の活物質コーティング部の開始部又は末端部の場合、それぞれ1枚の分離膜を挟んで負極コーティング部と対向しているので、短絡の可能性を排除するために追加の絶縁が必要である。
【0013】
一方、負極タブが位置した領域の負極タブの方向又は反対方向には、それぞれ6枚と2枚の分離膜を挟んでそれぞれ負極と接しているので、別の絶縁層が必要でない。また、負極タブと同様に、負極の巻回開始部の両面はそれぞれ4枚と6枚の分離膜を挟んで負極と接しているので、別の絶縁層が必要でない。
【0014】
しかしながら、負極コーティング部の開始部と末端部には、それぞれ1枚の分離膜を挟んで正極無地部又は正極活物質コーティング部と対向しており、短絡の可能性があるので、追加の絶縁が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明では、従来活物質非コーティング部と対電極とを向い合わせることで、電極間短絡が発生する問題を解決しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明では、従来電池とは異なり、正極タブ及び負極タブが左右でなく、上下に配置されるように設計することにより、正極タブの位置する正極無地部が負極と対向することを遮断させ、正極において正極タブが設けられない方向には、正極活物質非コーティング部の正極無地部を含ませないことにより、正極無地部と負極との対向による短絡の可能性を除去し、必要に応じて正極無地部を含む場合、前記正極無地部に絶縁テープをさらに備え、正極の少なくとも一面にだけ正極活物質がコーティングされ、他面の正極活物質非コーティング部と負極活物質コーティング部とが対向する部分での短絡の可能性に対しては、正極活物質コーティング境界部に絶縁テープをさらに構成することにより、電極間短絡を防止して電気絶縁性が低下するという問題を解決することができる。
それにより、本発明の目的は電気絶縁特性に優れた電池を提供することにある。
【発明の効果】
【0017】
本発明のように、少なくとも一面に正極無地部を含ませないことにより、負極との対向による短絡の可能性を排除させると共に、必要に応じて正極無地部を含む場合、前記正極無地部に絶縁テープをさらに備えることにより、正極無地部を含むことによる電極短絡の可能性を回避でき、正極活物質非コーティング部と負極活物質コーティング部とが向い合う位置における正極活物質コーティング境界面に絶縁テープを備えることにより、電気絶縁性を確保でき、電池の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来技術に係る電池の構造を示す図である。
【図2】従来技術に係る電池を渦巻き状に巻回した構造を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る電池の構造を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る電池を渦巻き状に巻回した構造を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る電池の構造を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る電池を渦巻き状に巻回した構造を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る電池の構造を示す図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る電池を渦巻き状に巻回した構造を示す図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る電池の構造を示す図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る電池を渦巻き状に巻回した構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
前記のような目的を達成するための本発明の電池は、正極集電体の少なくとも一面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の少なくとも一面に負極活物質コーティング部を含む負極とが、分離膜を用いて対向するように巻回したものであり、前記正極の巻回開始部は、正極集電体の上・下部に正極活物質コーティング部を有することにより、正極無地部を含まず、正極巻回終了部にだけ正極タブを設けるための正極無地部を含み、前記正極巻回終了部に位置し、前記負極と対向する正極活物質コーティング部の境界面には絶縁テープを含むことを特徴とする。
【0020】
以下、本発明を添付図面を参考してより詳しく説明する。
【0021】
本発明に係る電極の形状を示す次の図3によれば、基本的に、正極集電体の少なくとも一面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の少なくとも一面に負極活物質コーティング部を含む負極とが、分離膜を用いて対向するように巻回した構造を有する。
【0022】
前記正極は、正極集電体110の上・下部の両面に正極活物質コーティング部120a、120bを含み、前記正極集電体110の少なくとも一方に、望ましくは巻回終了部に位置して正極タブ160を設けるための正極活物質非コーティング部の正極無地部110'を含むが、前記正極タブ160を含まない正極集電体110の他方には、正極集電体110の少なくともいずれか一面は正極活物質が塗布されていない正極無地部を含まない。
【0023】
即ち、本発明では、負極と正極無地部とが接触することにより、短絡電流と発熱量が高くて安全性を大きく低下させる危険要素を正極無地部に設けないことから、予め防止できるという効果を奏する。このような正極の構造は正極活物質コーティング部が含まれない正極無地部を1回切断した後、正極活物質がコーティングされたコーティング部を切断する2-step cuttingを用いたり、或いはブロックカッティング(block cutting)などによって実現可能である。
【0024】
本発明の負極は、正極集電体130の少なくとも一面に負極活物質コーティング部140a、140bを含み、負極集電体130の巻回開始部又は終了部の少なくとも一方には、前記負極活物質コーティング部を含まない負極無地部130'を含み、ここに外部端子と接続するための電極タブ170を接続する。
【0025】
一方、本発明では、従来技術とは異なり、前記正極タブ160と負極タブ170とを互いに同一方向でない、上下に構成する。これは従来正極が負極と同一方向に位置することから、1枚の分離膜を経て負極との対向による電気的短絡を防止するためである。本発明のように正極タブ160と負極タブ170とを上下に位置させる場合、前記正極タブ160は巻回部の末端に位置することになり、対向面が正極であるので、電気的短絡の可能性を排除できる。
【0026】
また、分離膜150は、負極の終了部よりも長く延びて位置するように設計し、前記分離膜が熱によって収縮しても負極電極を遮断させるようにし、望ましくは前記負極終了部から少なくとも5mm以上延びて構成することが良い。
【0027】
本発明のような構造で設計する場合、次の図3の構造から確認できるように、前記負極集電体130の上下部の負極活物質コーティング部140a、140bは、分離膜150a、150bを挟んで正極活物質コーティング部と接するが、前記負極活物質コーティング部と接する正極は、その正極集電体の両面が正極活物質コーティング部120a、120bに接することにより、正極活物質非コーティング部の正極無地部を含まないので、負極との短絡を予め防止することができる。
【0028】
また、巻回終了部である負極集電体130の上部の負極活物質コーティング部140aは、分離膜150aを挟んで正極タブ160が設けられた方の正極集電体の下部の正極活物質コーティング境界面に接するが、この際、正極活物質コーティング境界面に絶縁テープ190bをさらに備えて正極活物質がコーティングされていない正極無地部110'と前記負極活物質コーティング部140aとの短絡を防止することができる。
【0029】
また、巻回終了部である負極集電体130の下部の負極活物質コーティング部140bは、分離膜150bを挟んで正極タブ160が設けられた方の正極集電体の上部の正極活物質コーティング境界面に接するが、本発明では、前記正極活物質コーティング境界面に絶縁テープ190aをさらに備えて正極活物質がコーティングされていない非コーティング部の正極集電体と接触しないようにする。
【0030】
本発明に係る望ましい実施例を前記のような構造を有する負極、正極、および分離膜を巻芯部材に巻回した添付図面を参照してより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0031】
次の図3及び図4は、本発明の一実施例に係る電極の断面図およびこれを渦巻き状に巻回した構造を示すものである。
【0032】
渦巻き状に巻回した構造を示す図4を参照すると、本発明の正極は、巻回開始部に正極無地部を含まず、正極集電体の上・下部の正極活物質コーティング部は、巻回時、それぞれ1枚の分離膜を挟んで負極活物質コーティング部と接している。前記正極の巻回開始部は、正極活物質コーティング部が含まれない正極無地部を1回切断し、正極活物質をコーティングさせた後、前記正極活物質コーティング部を切断する2-step cuttingを用いたり、或いはブロックカッティングなどによって実現可能である。
【0033】
また、巻回開始部の負極無地部130'のカッティング面の両方には数枚の分離膜が位置しており、カッティング面のバリ(burr)による安全性を向上させることができ、巻回終了部の負極無地部のカッティング面の両面は、それぞれ1枚の分離膜を挟んで正極と対向しているものの、正極活物質コーティング境界面に絶縁テープ190a、190bが位置しており、バリによる安全性を向上させることができる。
【0034】
前記図3及び図4に係る本発明の第1実施例では、正極終了部の正極集電体の上部および下部の正極活物質コーティング部境界面190a、190bに絶縁テープを貼付することにより、正極活物質の非コーティング部と負極活物質コーティング部とが対向することによる電気的短絡を防止することができる。
【0035】
このような正極活物質コーティング部の境界面に貼付される絶縁テープ190a、190bは、前記電極の巻回工程又は広幅の電極製造工程で貼付することが望ましい。
【0036】
また、正極タブ160と負極タブ170は、互いに同一方向でない、負極タブの反対面に正極タブ160が位置するように設計し、前記正極タブが位置した反対面には正極無地部を含ませないことにより、負極との電気的短絡を予め防止させることができる。
【0037】
また、分離膜150は、負極の終了部から最小5mm以上延びて構成することにより、分離膜が収縮しても負極活物質の露出部を遮断させるようにする。
【0038】
次の図5及び図6は、本発明に係る望ましい第2実施例を示すものであり、本発明の第2実施例では、前記第1実施例の構成において正極タブが設けられた正極無地部末端の上下両面に正極活物質コーティング部220a'、220b'をさらに含む。
【0039】
前記第1実施例と同様に、正極は巻回開始部に正極無地部を含まなく、次の図6に示すように、正極巻回開始部の正極集電体の上・下部の正極活物質コーティング部は、巻回時、それぞれ1枚の分離膜を挟んで負極活物質コーティング部と接している。前記正極の先端部は1-step cuttingで実現可能である。
【0040】
本実施例では、正極タブ260が設けられた正極無地部の末端の上部と下部にそれぞれ位置した正極活物質コーティング部220a'、220b'は別の絶縁テープを含まない。
【0041】
また、正極タブ260と負極タブ270とは互いに同一方向でない、負極タブの反対面に正極タブ260が位置するように設計し、前記正極タブが位置した反対面には正極無地部を含ませないことにより、負極との電気的短絡を予め防止させることができる。
【0042】
また、分離膜250は、負極の終了部よりも長く形成することが望ましく、前記負極終了部から最小5mm以上延びて構成し、分離膜が収縮しても負極活物質の露出部を遮断させるようにする。
【0043】
また、巻回開始部の負極無地部230'のカッティング面の両方には、数枚の分離膜が位置しており、カッティング面のバリによる安全性を向上させることができ、巻回終了部の負極無地部のカッティング面の両面は、それぞれ1枚の分離膜を挟んで正極と対向しているものの、正極活物質コーティング境界面に絶縁テープ290a、290bが位置しており、バリによる安全性を向上させることができる。
【0044】
本発明の第2実施例に係る電池の絶縁テープは、前記第1実施例と同様に、正極終了部の正極集電体の上部及び下部の正極活物質コーティング部境界面290a、290bに貼付させることにより、正極活物質の非コーティング部と負極活物質コーティング部との対向による電気的短絡を防止できる。
【0045】
このような正極活物質コーティング部の境界面に貼付される絶縁テープ290a、290bは、前記電極の巻回工程又は広幅の電極製造工程で貼付することが望ましい。
【0046】
一方、次の図7及び図8に係る本発明の第3実施例では、前記第2実施例の構成において絶縁テープをさらに含んで構成される。具体的には、正極先端部の正極集電体の上部及び下部に正極活物質コーティング部境界面390c、390d、正極活物質終了部の正極集電体の上部及び下部の正極活物質コーティング部境界面390a、390b、および正極終了部の正極無地部の末端に形成された追加の正極活物質コーティング部320a'、320b'の上・下部の境界面390e、390fに全て絶縁テープを貼付させることにより、正極活物質の非コーティング部と負極活物質コーティング部との対向による電気的短絡を防止できる。
【0047】
また、巻回開始部の負極無地部330'のカッティング面の両方には、数枚の分離膜が位置しており、カッティング面のバリによる安全性を向上させることができ、巻回終了部の負極無地部のカッティング面の両面は、それぞれ1枚の分離膜を挟んで正極と対向しているものの、正極活物質コーティング境界面に絶縁テープ390a、390bが位置しており、バリによる安全性を向上させることができる。
【0048】
また、正極タブ360と負極タブ370とは互いに同一方向でない、負極タブの反対面に正極タブ360が位置するように設計し、前記正極タブが位置した反対面には正極無地部を含ませないことにより、負極との電気的短絡を予め防止させることができる。
【0049】
また、分離膜350は、負極の終了部よりも長く形成することが望ましく、前記負極終了部から最小5mm以上延びて構成し、分離膜が収縮しても負極活物質の露出部を遮断させるようにする。
【0050】
次の図9及び図10は、本発明に係る望ましい第4実施例を示すものであり、ここでは、選択的に正極集電体410の両末端に正極活物質コーティング部を含まない正極無地部410'を含む。したがって、正極の巻回開始部から一定間隔で離隔された位置で正極集電体の上・下部に正極活物質コーティング部が始まり、前記正極の巻回開始部は、次の図10に示すように、巻回時、1枚の分離膜を挟んで負極活物質コーティング部と接することになる。したがって、本発明では、このような正極無地部と負極活物質コーティング部との対向による短絡を防止するために、前記正極の先端部から正極活物質コーティング境界面の上・下部に絶縁テープ490c、490dをさらに備えることにより、前記のような短絡を防止することができるようにする。
【0051】
前記正極の巻回開始部は、正極活物質コーティング部が含まれていない正極無地部の先端部を1-step cuttingで実現可能である。
【0052】
また、正極活物質の終了部の正極集電体の上部及び下部の正極活物質コーティング部境界面490a、490b、および正極タブが位置した正極集電体末端の正極無地部の上・下部490e、490fに絶縁テープを貼付させることにより、正極活物質の非コーティング部と負極活物質コーティング部との対向による電気的短絡を防止できる。
【0053】
また、巻回開始部の負極無地部430'のカッティング面の両側には、数枚の分離膜が位置しており、カッティング面のバリによる安全性を向上させることができ、巻回終了部の負極無地部のカッティング面の両面は、それぞれ1枚の分離膜を挟んで正極と対向しているものの、正極活物質コーティング境界面に絶縁テープ490a、490bが位置しており、バリによる安全性を向上させることができる。
【0054】
このような正極活物質コーティング部の境界面に貼付される絶縁テープ490a、490b、490c、490d、490e、490fは、前記電極の巻回工程又は広幅の電極製造工程で貼付することが望ましい。
【0055】
また、正極タブ460と負極タブ470とは互いに同一方向でない、上下に構成されている。また、負極の終了部は、負極末端部よりも長く延びて位置させるが、これは前記分離膜450a、450bの熱的収縮を考慮して決定されることである。
【0056】
本発明に係る電池の構造を有する場合、前記負極の巻回開始部である先端部の負極無地部のカッティング面は、複数の分離膜によって絶縁保護され、負極の巻回終了部である負極末端部の負極無地部のカッティング面は、正極活物質コーティング境界面の絶縁テープによって保護され、絶縁特性に優れた二次電池を提供することができる。
【0057】
本発明の各実施例で用いられる絶縁テープは、絶縁特性に優れたものであればいずれも限定されず、望ましくは200℃まで熱収縮しない材料が良い。また、熱を受けると少しでも伸縮する材料を用いると、電極間に位置した分離膜に問題が生じてもそれを解決できるのでより望ましい。
【0058】
前記絶縁テープとしては、ポリイミドテープ、アセテートテープ、glass clothテープ、ポリエステルテープ、硫化ポリフェニレン(Polyphenylenesulfide、PPS)およびポリプロピレン(polypropylene)からなる群より選択される1種以上のものが望ましく、より望ましくはポリエチレンテレフタレートフィルムである。
【0059】
また、本発明の電池に構成される前記絶縁テープの厚さは10〜100μmであることが望ましい。
【0060】
一方、本発明に係る電池を構成する他の要素、特に2次電池の構成要素について説明する。
【0061】
本発明の正極集電体は、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、又はこれらの合金、アルミニウム、又はステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀を表面処理させたもの等を用いることができ、これらの中でアルミニウム又はアルミニウム合金が望ましい。
【0062】
前記本発明の正極活物質の具体的な例を挙げると、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)等の層状化合物や、1又はそれ以上の移転金属に置換された化合物と、一般式Li1+xMn2−x(ここで、xは0〜0.33である。)、LiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウムマンガン酸化物と、リチウム銅酸化物(LiCuO)と、LiV、LIFe、V、Cu等のバナジウム酸化物と、一般式LiNi1−xMxO(ここで、MはCo、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、BまたはGaであり、xは0.01〜0.3である。)で表されるNiサイト型(Ni-site type)リチウムニッケル酸化物と、一般式LiMn2−x(ここで、MはCo,Ni、Fe、Cr、ZnまたはTaであり、xは0.01〜0.1である。)又はLiMnMO(ここで、MはFe、Co、Ni、CuまたはZnである。)で表されるリチウムマンガン複合酸化物と、一般式のLiの一部がアルカリ土類金属イオンに置換されたLiMnと、ジスルフィド化合物と、Fe(MoO)等が挙げられるが、これらに限定されるのではない。 望ましくは、前記正極活物質は、リチウムコバルト酸化物、リチウムマンガン酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン-コバルト-ニッケル酸化物、又は、これらの2以上の複合物である。
【0063】
負極集電体としては、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、又はこれらの合金、銅又はステンレス鋼の表面に、カーボン、ニッケル、チタン、銀を表面処理させたもの等を用いることができ、これらの中で銅又は銅合金が望ましい。
【0064】
本発明の負極は、負極活物質として、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛、炭素繊維、難黒鉛化性炭素、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、活性炭などの炭素および黒鉛材料と、リチウムと合金が可能なAl、Si、Sn、Ag、Bi、Mg、Zn、In、Ge、Pb、Pd、Pt、Tiなどの金属及びこのような元素を含む化合物と、金属およびその化合物と炭素および黒鉛材料の複合物と、リチウム含有窒化物などが挙げられるが、これらに限定されるのではなく、望ましくは、結晶質炭素、非晶質炭素、シリコン系活物質、錫系活物質、及びシリコン-炭素系活物質からなる群より選択され、単独若しくは2以上の組み合わせであり、その他にも負極に含まれる通常のバインダー、導電材、およびその他の添加剤を含むことができ、これらの具体例や含有量などは通常添加されるレベルであれば充分である。
【0065】
前記バインダーは、活物質と導電材の結合と集電体に対する結合に助力する成分であって、通常、電極合剤の全重量に対し1〜50重量%が添加される。このようなバインダーの例としては、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンポリマー(EPDM)、スルホン化-EPDM、スチレン-ブタジエンゴム、フッ素ゴム、これらの様々な共重合体などが挙げられる。
【0066】
前記導電材は、電極活物質の導電性をより向上させるための成分であって、電極合剤の全重量に対し1〜20重量%が添加される。このような導電材は、当該電池に化学的変化を誘発させず、導電性を有したものであれば、特に制限されなく、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛と、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラックと、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維と、フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末と、酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー(conductive whisker)と、酸化チタンなどの導電性金属酸化物と、ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などを用いることができる。
【0067】
前記充填剤は、負極の膨張を抑制する成分であって、選択的に使用され、当該電池に化学的変化を誘発させず、繊維状材料であれば特に制限されなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体と、ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質を用いることができる。
【0068】
前記分離膜は、正極と負極との間に介され、高いイオン透過度と機械的強度を有する絶縁性薄膜が用いられる。一般に、分離膜の気孔の直径は0.01〜10μmであり、厚さは5〜300μmである。このような分離膜としては、例えば、耐化学性及び疏水性のポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマーと、ガラス繊維又はポリエチレン等で作られたシートや不織布と、クラフト紙などが用いられる。現在、市販の代表的な例としては、セルガード系(CelgardTM 2400、2300(Hoechest Celanese Corp. 製)、ポリプロピレン分離膜(Ube Industries Ltd. 製、又はPall RAI社製)、ポリエチレン系(Tonen又はEntek)等がある。
【0069】
場合によっては、電池の安全性を高めるために前記分離膜上にゲルポリマー電解質がコーティングされることもある。このようなゲルポリマーの代表的な例としては、ポリエチレンオキシド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。電解質としてポリマーなどの固体電解質が用いられる場合は固体電解質が分離膜を兼ねることもできる。
【0070】
前記正極と負極にはそれぞれ正極タブと負極タブとがレーザー溶接、超音波溶接、抵抗溶接のような溶接や導電性接着剤により通電可能なように取り付けられている。前記電極タブには絶縁性素材で作られた保護テープが貼付されて電極間の短絡を防止する。
【0071】
本発明は、上記のような構成を有する電池を角形電池缶に収容し、ここに非水系電解質を添加してなる角形電池を提供する。
【0072】
前記非水系電解質は、リチウム塩含有非水系電解質であって、非水電解質とリチウム塩からなっている。非水電解質としては非水電解液、固体電解質、無機固体電解質などが用いられる。
【0073】
前記非水電解液としては、例えば、N-メチル-2-ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ガンマ-ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、テトラヒドロキシフラン(franc)、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3-ジオキソロン、4-メチル-1,3-ジオキセン、ジエチルエーテル、フォルムアミド、ジメチルフォルムアミド、ジオキソロン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、硝酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソロン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エーテル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非プロトン性の有機溶媒を用いることができる。
【0074】
前記有機固体電解質としては、例えば、ポリエチレン誘導体、ポリエチレンオキシド誘導体、ポリプロピレンオキシド誘導体、燐酸エステルポリマー、ポリアジテイションリシン(agitation lysine)、ポリエステルスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、イオン性解離基を含む重合体などを用いることができる。
【0075】
前記無機固体電解質としては、例えば、LiN、LiI、LiNI、LiN-LiI-LiOH、LiSiO、LiSiO-LiI-LiOH、LiSiS、LiSiO、LiSiO-LiI-LiOH、LiPO-LiS-SiS等のLiの窒化物、ハロゲン化物、硫酸塩などを用いることができる。
【0076】
前記リチウム塩は、前記非水系電解質に溶解しやすい物質として、例えば、LiCl、LiBr、LiI、LiClO、LiBF、LiB10Cl10、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiAlCl、CHSOLi、CFSOLi、LiSCN、LiC(CFSO)、(CFSO)NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、4フェニルホウ酸リチウム、イミドなどを用いることができる。
【0077】
また、非水系電解質には、充放電特性、難燃性などの改善を目的として、例えば、ピリジン、亜リン酸トリエチル、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレン ジアミン、n-グリム(glyme)、ヘキサ燐酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N-置換オキサゾリジノン、N,N-置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ピロール、2-メトキシエタノール、三塩化アルミニウムなどを添加することもできる。場合によっては、不燃性を付与するために、四塩化炭素、三フッ化エチレンなどのハロゲン含有溶媒をさらに含ませることもでき、高温保存特性を向上させるために二酸化炭酸ガスをさらに含ませることもできる。
【0078】
本発明に係る角形リチウム電池の製造過程を簡単に述べると次の通りである。正極と、厚さ20μmのポリエチレン剤の微細多孔質フィルムからなるセパレータによって負極を巻回し、断面がほぼ楕円形の電極群を構成する。前記電極群をアルミニウム剤の角形の電池缶に収容し、前記電池缶は底部と側壁を有する。電池缶の上部は開口されており、その形状はほぼ四角形状である。その後、電池缶と正極リード、または、負極リードの短絡を防止するための絶縁テープを備え、追加の短絡が予想される各部位に絶縁テープをさらに備える。
【0079】
本発明では正極活物質非コーティング部と負極活物質コーティング部とが対向する部位に絶縁テープを貼付する場合、上記のように巻回工程で絶縁テープ貼付装置により形成させ、又は、電極コーティング工程で電極の幅に該当する分前記絶縁テープを貼付する。その後、絶縁ガスケットで取り囲まれた負極端子を中央に有した球状の封止板を、電池缶の開口に配置させ、負極リードは負極端子と接続させる。正極リードは封止板の下面と接続させる。開口の端部と封止板とをレーザで溶接し、電池缶の開口を封口する。その後、封止板の注液孔から非水電解質を電池缶に注入し、最後に、注液孔を封止栓で溶接によって閉塞して角形リチウム2次電池を製造する。
【0080】
一方、各実施例1〜4により製造された電池と、従来技術による図1の電池に対する安全性評価をhot box testにより行い、その結果を次の表1に示す。
- hot box test条件:150℃で1時間維持させた後、その結果を示す。
【表1】

【0081】
前記表1の結果のように、本発明により製造された角形電池は、危険な領域で内部短絡が発生することが防止され、安全性が大きく向上したことを確認することができた。
【符号の説明】
【0082】
10、110、210、310、410 正極集電体
20a、20b、120a、120b、220a、220b、320a、320b、220a'、320a'、420a、420b 正極活物質コーティング部
30、130、230、330、430 負極集電体
40a、40b、140a、140b、240a、240b、340a、340b、440a、440b 負極活物質コーティング部
50a、50b、150a、150b、250a、250b、350a、350b、450a、450b 分離膜
10'、110'、210'、310'、410' 正極無地部
30'、130'、230'、330'、430' 負極無地部
60、160、260、360、460 正極タブ
70、170、270、370、470 負極タブ
80a 保護テープ
90a、90b、90c、90d、190a、190b、190c、290a、290b、290c、290d、290e、390a、390b、390c、490a、490b、490c、490d、490e、490f 絶縁テープ
111、222、333、444 仕上げテープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極集電体の少なくとも一面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の少なくとも一面に負極活物質コーティング部を含む負極とが、分離膜を用いて対向するように巻回した電池であり、
前記正極の巻回開始部は、正極集電体の上・下部に正極活物質コーティング部を有することにより、正極無地部を含まず、正極巻回終了部にだけ正極タブを設けるための正極無地部を含み、
前記正極巻回終了部に位置し、前記負極と対向する正極活物質コーティング部の境界面には絶縁テープを含む電池。
【請求項2】
正極集電体の少なくとも一面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の少なくとも一面に負極活物質コーティング部を含む負極とが、分離膜を用いて対向するように巻回した電池であり、
前記正極の巻回開始部は、正極集電体の上・下部に正極活物質コーティング部を有することにより、正極無地部を含まず、正極巻回終了部にだけ正極タブを設けるための正極無地部を含み、
前記正極無地部の末端部の少なくとも一面に正極活物質コーティング部をさらに含み、
前記正極巻回終了部に位置し、前記負極と対向する正極活物質コーティング部の境界面には絶縁テープを含む電池。
【請求項3】
正極集電体の少なくとも一面に正極活物質コーティング部を含む正極と、負極集電体の少なくとも一面に負極活物質コーティング部を含む負極とが、分離膜を用いて対向するように巻回した電池であり、
前記正極の巻回開始部および巻回終了部には正極無地部を含み、前記巻回開始部及び巻回終了部の少なくとも一方の正極無地部には電極タブが設けられ、ここで前記電極タブが設けられる方の正極無地部末端には絶縁テープを含み、
前記正極の巻回終了部に位置し、前記負極と対向する正極活物質コーティング部の境界面には絶縁テープを含む電池。
【請求項4】
前記正極は、前記巻回開始部では前記正極集電体の上・下部の前記正極活物質コーティング部の開始点が同一であり、前記巻回終了部では前記正極集電体に塗布された上・下部の正極活物質コーティング部の長さが異なり、少なくとも一面の正極活物質コーティング部の他面は正極活物質コーティング部を有さない正極活物質非コーティング部から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池。
【請求項5】
前記絶縁テープは、前記巻回開始部を基準として前記正極集電体の上・下部の両末端の正極活物質コーティング境界面に構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池。
【請求項6】
前記絶縁テープは、前記巻回開始部を基準として前記正極集電体の上部の両末端の正極活物質コーティング境界面と、前記正極集電体の下部の両末端の正極活物質コーティング境界面、および前記正極無地部の末端の正極活物質コーティング境界面に構成されることを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項7】
前記絶縁テープは、前記巻回開始部を基準として前記正極集電体の上部の末端の正極活物質コーティング境界面、前記正極集電体の下部の末端の正極活物質コーティング境界面、および前記電極タブが設けられた方の正極集電体の末端に構成されることを特徴とする請求項3に記載の電池。
【請求項8】
前記絶縁テープは、巻回工程又は電極コーティング工程で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
前記電池の正極タブと負極タブとは上下方向であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項10】
前記負極は、前記巻回開始部又は前記巻回終了部の少なくともいずれか一方に負極タブを接続するための負極活物質コーティング部を含まない負極無地部を有し、前記負極タブが接続された負極集電体の反対面には、前記負極タブに対応する位置に少なくとも2層以上の絶縁層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
前記負極の巻回開始部である先端部の負極無地部のカッティング面は、複数の分離膜によって絶縁保護されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項12】
前記分離膜は負極の終了部よりも延びて構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
前記分離膜は、負極の終了部から少なくとも5mm以上延びることを特徴とする請求項12に記載の電池。
【請求項14】
前記絶縁テープは、ポリイミドテープ、アセテートテープ、glass clothテープ、ポリエステルテープ、硫化ポリフェニレン(Polyphenylenesulfide、PPS)およびポリプロピレン(polypropylene)からなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項15】
前記絶縁テープは、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項14に記載の電池。
【請求項16】
前記絶縁テープの厚さは、10〜100μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項17】
請求項1から3の何れか1項に記載の電池を角形電池缶に収容し、ここに非水電解質を含む角形電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−519120(P2011−519120A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502847(P2011−502847)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【国際出願番号】PCT/KR2009/000947
【国際公開番号】WO2009/128605
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】