説明

緊急通報システム

【課題】 管理人が一度に駆けつけることができるように、呼び出し位置である可能性が高い場所を呼び出し位置の候補として提示する。
【解決手段】 無線子機の操作により呼出信号が送信されると、集合住宅内に設置されている受信機は呼出信号を受信し、その受信レベルを測定する。管理室親機では、居住者がの住戸と居住者が通常の生活で行くであろう場所とを予測居所情報として記憶しておき、受信レベルが大きい順番に受信機の設置場所を示す設置場所情報を取得して、予測居所情報と一致するものを優先して呼び出し位置の候補として表示させる。これにより、受信レベルの大きい受信機の設置場所が、異なる階であったり離れた場所であったりして、管理人が一度に駆けつけることが困難な複数の場所である場合に、居住者の居る可能性が高い場所が呼び出し位置の候補として優先して表示されるので、表示を見た管理人は、その場所へ迅速に駆けつけることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅などにおける居住者からの呼び出しを管理人などに通報する緊急通報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、緊急通報システムでは、居住者が居住している住戸内に設置される子機に搭載される呼出ボタンを居住者が押下することで、管理室に設置された管理室親機が呼び出し音を出力するなどして報知の動作を行い、居住者が管理室に居る管理人を呼び出すようにしている。
【0003】
このような緊急通報システムが集合住宅に適用される場合、居住者は、自分が居住している住戸内だけではなく、その他の場所でも管理人を呼び出す必要に迫られるケースがある。このようなケースは、居住者が集合住宅の玄関と自身が居住する住戸との間の移動の際や居住者が集合住宅内に設置された施設と自身が居住する住戸との間を移動する際に起こり得る。
【0004】
そのため、居住者によって携行される無線子機及び管理人が居る管理室に設置された管理室親機を無線により接続し、居住者が無線子機の呼出ボタンを操作することにより、管理室親機が呼び出し音を出力するなどして報知の動作を行うようにしている。
【0005】
ところで、住戸内で呼び出しを行う場合には、住戸内に設置された子機がその住戸に固定されているため、管理室親機では、子機から入力した識別情報を解析することで呼び出しを行った住戸を特定し、その住戸の部屋番号を表示するなどして、呼び出しが行われた場所を特定することができる。しかしながら、無線子機から呼び出しが行われた場合には、無線子機が無線子機を携行している居住者とともに移動していることから、管理室親機では、呼び出しが行われた場所を特定することができないという問題があった。
【0006】
そのため、設置位置が特定された状態で構内の各所に無線機を設置し、複数の無線機が無線端末からのデータを受信した場合に、強度が強い二つの無線機を特定し、その無線機の設置位置を呼び出し位置の候補として表示するようにした位置検出システムが知られている(例えば、特許文献1など)。
【特許文献1】特開2006−38817号公報
【0007】
しかしながら、特許文献1の位置検出システムを集合住宅用の緊急通報システムに適用した場合、次のような問題が発生すると考えられる。例えば、集合住宅の上下階の間に電波の伝搬を防ぐシールド加工などの処理を行っていなかったり、集合住宅の壁に電波の伝搬を防ぐシールド加工などの処理を行っていなかったり、受信機が設置された住戸の窓や扉が開放されていたりした場合には、上下階の間や壁、窓や扉が開放された空間を介して電波が伝搬する。そのため、無線子機から送信された電波を、居住者が居る近傍に設置された受信機だけではなく、居住者が居る階の上下階に設置された受信機や居住者から離れた場所に設置された受信機が受信してしまうことが考えられる。そのため、呼び出し位置の候補として異なる二つの階や離れた二つの場所が表示されてしまうことが考えられ、その表示を見た管理人がどちらに先に駆けつければ良いかを判断することができなくなってしまうという問題が発生すると考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、管理人が一度に駆けつけることができるように、呼び出し位置である可能性が高い場所を呼び出し位置の候補として管理人に提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明では、居住者により携行される無線子機の呼出操作部の操作により呼出信号が送信されると、設置位置が特定された状態で集合住宅内の各所に設置されている受信機が呼出信号を受信するとともにその受信レベルを測定し、管理室親機では、呼び出しを行った居住者が居住する住戸と居住者が通常の生活で行くであろう場所とを予測居所情報として記憶しておき、受信機で測定された受信レベルが大きい順番に受信機の設置場所を示す設置場所情報を取得し、予測居所情報と一致するものを一致しないものよりも優先して呼び出し位置の候補として表示するようにしている。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した本発明によれば、受信レベルの大きい受信機が設置された場所が、異なる階であったり離れた場所であったりして、管理人が一度に駆けつけることが困難な複数の場所である場合に、居住者の居る可能性の低い場所よりも居住者の居る可能性が高い場所の方が呼び出し位置の候補として優先して表示されるので、呼び出し位置の候補の表示を見た管理人は、呼び出し位置である可能性が高い場所へ迅速に駆けつけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による緊急通報システムの機器配置例を示す図である。また、図2は、本実施形態による緊急通報システムの構成例を示すブロック図である。図1および図2に示すように、本実施形態による緊急通報システムは、無線子機1、受信機10(10a〜10e)、管理室親機20を備えて構成されている。
【0012】
ここで、無線子機1は、居住者により携行され、無線子機1の筐体に取り付けられた紐などにより居住者Aの首などに掛けられる。また、本実施形態では、居住者Aの住戸を302号室としており、その階には、301号室〜305号室までの住戸が存在し、301号室には受信機10aが、302号室には受信機10bが、303号室には受信機10cが、304号室には受信機10dが、305号室には受信機10eが天井にそれぞれ設置されている。また、301号室の階下には201号室が、302号室の階下には202号室が、303号室の階下には203号室が、304号室の階下には204号室が、305号室の階下には205号室がそれぞれ存在しており、同様に受信機10が天井にそれぞれ設置されている。
【0013】
また、図示してはいないが、エレベータEVや階段、管理室などにも受信機10が設置されている。また、各住戸間を結ぶ廊下にも必要に応じて受信機10が設置される。つまり、居住者が集合住宅内の何処に居ても無線子機1から送信される呼出信号(後述する)を受信できるように分散配置されている。また、受信機10a〜10eは、管理室に設置された管理室親機20に接続されている。
【0014】
無線子機1は、子機制御部2、呼出操作部3、子機記憶部4、無線送信部5を備えて構成されている。子機制御部2は、無線子機1の各構成要素を後述するように制御する。呼出操作部3は、居住者Aが管理人を呼び出すために操作される。子機記憶部4は、無線子機1に固有に割り当てられた子機識別情報を記憶する。子機制御部2は、呼出操作部3の操作を検知し、呼出操作部3の操作が検知されると、子機記憶部4から子機識別情報を取得し、この子機識別情報を含む呼出信号を生成する。無線送信部5は、子機制御部2にて生成された呼出信号を無線送信する。ここで、無線送信部5から送信される呼出信号は、上下階の間に介在する床や天井、住戸と廊下との間に介在する扉や壁などの影響を受け難い特性を有している。
【0015】
受信機10は、受信機制御部11、受信部12、測定部13、受信機記憶部14、受信機インターフェース15とを備えて構成されている。受信機制御部11は、受信機10の各構成要素を後述するように制御する。受信部12は、無線子機1から送信された呼出信号を図示しないアンテナを介して受信する。測定部13は、受信部12が受信した呼出信号の受信レベルを測定して受信レベル情報として受信機制御部11へ出力する。通常、無線子機1が受信機10のアンテナに近いほど、特定部13で測定される呼出信号の受信レベルは大きくなる。ここで、本実施形態による呼出信号は、床や天井、扉、壁などの影響を受け難いため、居住者Aの居る階の下の階に設置されている受信機10でも呼出信号を受信することがある。なお、呼出信号が床や天井、扉、壁などの影響を受け易い場合でも、窓などの開放された空間を介して呼出信号が階下の受信機10で受信されるケースも考えられる。
【0016】
受信機記憶部14は、受信機10に固有に割り当てられた受信機識別情報を記憶する。受信機インターフェース15は、受信機10と管理室親機20とを接続するためのものであり、親機インターフェース22との間を有線で接続している。受信機制御部11は、受信機記憶部14から受信機識別情報を取得し、測定部13から出力された受信レベル情報を入力する。そして、受信部12が受信した呼出信号と受信機識別情報と受信レベル情報とを関連付けて受信機インターフェース15から出力する。
【0017】
管理室親機20は、管理室にて管理人が各住戸や各居住者の状況を監視するためのものである。管理室親機20は、親機制御部21、親機インターフェース22、親機記憶部23、報知部24、表示部25を備えて構成されている。親機制御部21は、管理室親機20の各構成要素を後述するように制御する。親機インターフェース22は、管理室親機20と受信機10とを接続するためのものであり、受信機インターフェース15との間を有線で接続している。そして、親機制御部21は、呼出信号とその呼出信号に関連付けられた受信機識別情報および受信レベル情報を親機インターフェース22を介して受信機10から入力する。
【0018】
ここで、複数の受信機10が無線子機1から送信された呼出信号を受信した場合には、親機制御部21は、子機識別情報が同一である呼出信号を複数入力する。親機記憶部23は、集合住宅内に設置された全ての受信機10の受信機識別情報を記憶している。また、各受信機10が設置された場所を示す設置場所情報を受信機識別情報に関連付けて記憶している。これにより、管理室親機20では、全ての受信機10の設置場所を把握することができる。また、親機記憶部23は、居住者Aを含む全ての居住者が居住する住戸を示す情報(例えば、部屋番号など)を子機識別情報(住居者を識別する情報)に関連付けて記憶している。また、親機記憶部23は、居住者Aを含む全ての居住者が通常の生活で行くであろう場所を示す情報を子機識別情報に関連付けて記憶している。また、親機記憶部23は、これらの情報を予測居所情報として記憶している。
【0019】
ここで、居住者が通常の生活で行くであろう場所とは、例えば、集合住宅の玄関と自身の住戸との間の移動ルート上の場所であったり、食堂やレクリエーションルーム、ジムなどの共用スペースなどであったり、共用スペースと地震の住戸との間の移動ルート上の場所であったりする。なお、居住者が行くであろう場所を居住者の生活パターンや好みにより予め登録しておくようにしても良い。
【0020】
報知部24は、居住者から呼び出しがあったことを報知する。ここで、報知部24は、スピーカなどの放音装置や液晶ディスプレイなどの表示装置により構成される。また、報知部24にて報知する場合に、親機制御部21は、呼出信号に含まれる子機識別情報によって、呼び出しを行った居住者を特定し、その名前を報知部の表示装置に表示させるようにしている。表示部25は、居住者Aを含む居住者が呼び出しを行った場合に、呼び出し位置の候補を表示する。ここで、表示部25は、液晶ディスプレイなどの表示装置により構成されており、報知部24の表示装置と兼用されていても良い。
【0021】
本実施形態では、図3に示すような表示画面25aが表示される。図3に示す表示画面25aは、居住者Aの予測居所を強調表示したものである。この表示画面25aから、居住者Aが302号室に入居していて、玄関と302号室と間の場所が居住者Aの行くであろう場所であることがわかる。親機制御部21は、子機識別情報が同一である呼出信号を入力すると、それぞれの呼出信号に関連付けられている受信レベル情報を解析する。その結果、受信レベルが大きいものから順番に複数の受信機識別情報を取得する。そして、親機制御部21は、受信機識別情報に関連付けて親機記憶部23に記憶されている設置場所情報を取得する。本実施形態では、図4(a)に示すような5つの受信機10の設置場所が選択される。
【0022】
一方、親機制御部21は、親機記憶部23から居住者Aの予測居所情報を取得する。ここで、居住者Aは呼出信号に含まれる子機識別情報により特定される。居住者Aの予測居所は、図4(b)に示すように、302号室、303号室、エレベータEV、階段、管理室、玄関となる。そして、親機制御部21は、図4(a)に示す設置場所を示す設置場所情報と図4(b)に示す予測居所を示す予測居所情報とが一致するか否かを判定する。その結果、親機制御部21は、一致する設置場所情報を一致しない設置場所情報よりも優先して呼び出し位置の候補とする。その結果、一致する設置場所として、302号室、303号室、エレベータEVが抽出され、一致しない設置場所として、202号室、301号室が抽出される。本実施形態では、図4(c)に示すような3つの呼び出し位置の候補が抽出される。
【0023】
呼び出し位置の候補が抽出されると、親機制御部21は、図5に示すような表示画面25aを表示部25により表示させる。この表示画面25aでは、呼び出し位置の候補である302号室、303号室、エレベータEVの前面に楕円形の図形がそれぞれ表示される。
【0024】
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、居住者により携行される無線子機1の呼出操作部3の操作により呼出信号が送信されると、設置位置が特定された状態で集合住宅内の各所に設置されている受信機10の受信部12が呼出信号を受信するとともに、測定部13がその受信レベルを測定する。管理室親機20では、呼び出しを行った居住者が居住する住戸と居住者が通常の生活で行くであろう場所とを予測居所情報として親機記憶部23に記憶しておき、受信機10で測定された受信レベルが大きい順番に受信機10の設置場所を示す設置場所情報を取得し、予測居所情報と一致するものを一致しないものよりも優先して呼び出し位置の候補として表示部25により表示させるようにしている。
【0025】
これにより、受信レベルの大きい受信機10が設置された場所が、異なる階であったり離れた場所であったりして、管理人が一度に駆けつけることが困難な複数の場所である場合に、居住者の居る可能性の低い場所よりも居住者の居る可能性が高い場所の方が呼び出し位置の候補として優先して表示されるので、呼び出し位置の候補の表示を見た管理人は、呼び出し位置である可能性が高い場所へ迅速に駆けつけることができる。
【0026】
なお、前述した実施形態では、無線子機1により呼び出しが行われた場合に、表示部25の表示画面25aには、呼び出し位置の候補を表示するようにしているが、これに限定されない。例えば、呼び出し位置の候補に加えて、呼び出しを行った居住者の名前を表示するようにしても良い。
【0027】
また、前述した実施形態では、受信機10の受信機記憶部14に受信機10を識別するための受信機識別情報を記憶させて、受信機10を識別するようにしているが、これに限定されない。例えば、管理室親機20が親機インターフェース22における受信機10の接続端子を識別可能としておき、接続端子毎に受信機10を識別することができるようにしても良い。これにより、各受信機10が受信機記憶部14を持つ必要が無くなる。
【0028】
また、前述した実施形態では、呼び出し位置の候補として、受信レベルが大きい受信機10の設置場所の中から、予測居所に一致したもののみを抽出しているが、これに限定されない。例えば、受信レベルが他の受信機10に比べて著しく大きい受信機10が存在するような場合には、その設置場所が予測居所に一致しなくても呼び出し位置の候補として表示画面に表示させるようにしても良い。これにより、通常行かないような場所で居住者が呼び出しを行った場合でも適切に対応することが可能となる。
【0029】
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態による緊急通報システムの機器配置例を示す図である。
【図2】本実施形態による緊急通報システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の緊急通報システムにおける居住者の予測居所を含む表示画面の例を示す図である。
【図4】本実施形態の緊急通報システムにおける呼び出し位置の候補の抽出方法の例を示す図である。
【図5】本実施形態の緊急通報システムにおける呼び出し時の表示画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1 無線子機
2 子機制御部
3 子機操作部
4 子機記憶部
5 無線送信部
10 受信機
11 受信機制御部
12 受信部
13 測定部
14 受信機記憶部
15 受信機インターフェース
20 管理室親機
21 親機制御部
22 親機インターフェース
23 親機記憶部
24 報知部
25 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
居住者によって携行される無線子機と施設内に分散配置される受信機と管理室に設置される管理室親機とを備えた緊急通報システムであって、
前記無線子機は、
前記居住者が前記管理室に居る管理人を呼び出すために操作される呼出操作部と、
前記無線子機に固有に割り当てられた子機識別情報を記憶する子機記憶部と、
前記呼出操作部の操作により前記子機記憶部に記憶された前記子機識別情報を含む呼出信号を生成する子機制御部と、
前記子機制御部により生成された前記呼出信号を無線送信する無線送信部とを備え、
前記受信機は、
前記無線子機が送信した前記呼出信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記呼出信号の受信レベルを測定し受信レベル情報として出力する測定部と、
前記受信部が受信した前記呼出信号と前記測定部から入力した前記受信レベル情報とを関連付けて出力する受信機制御部とを備え、
前記管理室親機は、
前記受信機が設置された場所を示す設置場所情報を記憶するとともに、前記無線子機により呼び出しを行った居住者が居住する住戸と前記居住者が通常の生活で行くであろう場所とを予測居所情報として記憶する親機記憶部と、
前記居住者が呼び出しを行った呼び出し位置の候補を表示する表示部と、
前記受信機から出力された前記呼出信号と前記受信レベル情報とを入力し、前記受信レベル情報を解析して前記受信レベルが大きいものから順番に複数の前記受信機の設置場所情報を前記親機記憶部から抽出し、抽出した前記設置場所情報が前記親機記憶部に記憶されている前記予測居所情報と一致するか否かを判定して、一致する設置位置情報を一致しない設置位置情報よりも優先して前記呼び出し位置の候補として前記表示部に表示させる親機制御部とを備たことを特徴とする緊急通報システム。
【請求項2】
居住者によって携行される無線子機と施設内に分散配置される受信機と管理室に設置される管理室親機とを備えた緊急通報システムであって、
前記無線子機は、
前記居住者が前記管理室に居る管理人を呼び出すために操作される呼出操作部と、
前記無線子機に固有に割り当てられた子機識別情報を記憶する子機記憶部と、
前記呼出操作部の操作により前記子機記憶部に記憶された前記子機識別情報を含む呼出信号を生成する子機制御部と、
前記子機制御部により生成された前記呼出信号を無線送信する無線送信部とを備え、
前記受信機は、
前記無線子機が送信した前記呼出信号を受信する受信部と、
前記受信機に固有に割り当てられた受信機識別情報を記憶する受信機記憶部と、
前記受信部が受信した前記呼出信号の受信レベルを測定し受信レベル情報として出力する測定部と、
前記受信部が受信した前記呼出信号と前記測定部から入力した前記受信レベル情報と前記受信機記憶部に記憶された前記受信機識別情報とを関連付けて出力する受信機制御部とを備え、
前記管理室親機は、
前記受信機識別情報に関連付けて前記受信機が設置された場所を示す設置場所情報を記憶するとともに、前記無線子機により呼び出しを行った居住者が居住する住戸と前記居住者が通常の生活で行くであろう場所とを予測居所情報として記憶する親機記憶部と、
前記居住者が呼び出しを行った呼び出し位置の候補を表示する表示部と、
前記受信機から出力された前記呼出信号と前記受信レベル情報と前記受信機識別情報とを入力し、前記受信レベル情報を解析して前記受信レベルが大きいものから順番に複数の前記受信機識別情報を取得するとともに、取得した前記受信機識別情報に関連付けて前記親機記憶部に記憶されている前記設置場所情報を抽出し、抽出した前記設置場所情報が前記親機記憶部に記憶されている前記予測居所情報と一致するか否かを判定して、一致する設置位置情報を一致しない設置位置情報よりも優先して前記呼び出し位置の候補として前記表示部に表示させる親機制御部とを備たことを特徴とする緊急通報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−55397(P2010−55397A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219991(P2008−219991)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(591253593)株式会社ケアコム (493)
【Fターム(参考)】