説明

能動領域ボンディングの両立性のある高電流構造体

【課題】ボンディング・パッド下方に各回路を有する集積回路。
【解決手段】一実施例において、集積回路は基板と、最上部導電層と、1つ以上の中間導電層と、絶縁材料から成る各層と、各デバイスとを具備する。最上部導電層は少なくとも1個のボンディング・パッド及び比較的硬質の材料から成る副層を有する。1つ以上の中間導電層は最上部導電層及び基板の間に形成する。絶縁材料から成る各層は各導電層を分離する。更に、絶縁材料から成る各層のうちの1つの層は比較的硬質で、最上部導電層及びこの最上部導電層に最も近接した中間導電層の間に位置する。各デバイスは集積回路に形成する。また、最上部導電層に最も近接した少なくとも中間導電層は、ボンディング・パッド下方の各選択デバイスの機能的相互接続部に対して適合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2003年8月21日付で出願した米国仮特許第60/496,881号(代理人整理番号125.090USPR)及び2003年9月30日付で出願した米国仮特許第60/507,539号(代理人整理番号125.090USP2)に関して、米国特許法第119条(e)に基づいてその利益を権利主張するものであり、両米国仮特許は参照によって本出願に導入される。
【0002】
本発明は一般に半導体装置の形成に関し、特にボンディング・パッド下方の能動回路の形成に関する。
【背景技術】
【0003】
集積回路は半導体材料から成る基板中及び/又は該基板上に形成した2つ以上の電子デバイスを具備している。一般に、集積回路は選択デバイス及び該選択デバイス間の相互接続部を形成するのに使用する2つ以上の金属層を備えている。金属層はまた集積回路の入出力接続部に対する電気的経路をもたらす。集積回路の入力及び出力に対する接続部はボンディング・パッドを介して作られる。ボンディング・パッドは集積回路の最上部金属奏上に形成される。ボンディング工程(即ち、ボンディング・パッドに対するボール・ボンディング・ワイヤのボンディング)は、ボンディング・パッドが形成される金属層下方に形成する如何なる能動回路構成にも損傷を与え得る。このため、現在の回路レイアウト・ルールは如何なる回路構成をもボンディング・パッド下方に形成できるようにするものでもなく、注意深くテストしなければならない制限した構造体を単に許容するに過ぎない。
【0004】
ボンディング・パッド下方の損傷は多くの理由によって引き起こすことができるが、この損傷は主としてボンディング・ワイヤ取付け工程の際に生じた応力、及びパッケージング後の引き続く応力に起因している。例えば、パッケージング後の温度エクスカーションは横方向及び縦方向双方の力を構造体全体に加える。集積回路の金属層は一般に、より硬質の酸化物層によって相互に分離される軟質アルミニウムから作られている。軟質アルミニウムは、より硬質の酸化物層はその傾向はないが、力を加えた状態でへこむ傾向がある。このことによって最終的には酸化物層にクラックが入ることとなる。一旦酸化物層にクラックが入ると、湿気が侵入してきてアルミニウム層の腐食を引き起こし、最終的には回路機能の故障を引き起こし得る。従って、ボンディング工程は一般に、ボンディング・パッド下方の実エステート(real estate)がこのボンディング工程の際に生じる損傷に対してバッファとしてのみ機能することを要求する。しかしながら、チップの設計者がチップの寸法を低減しようとするにつれて、能動回路または相互接続部に対してボンディング・パッド下方の実エステートを使用できることが望まれよう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に述べた理由から、また本明細書を読んで理解すると直ちに当業者には明瞭となる以下に述べる他の理由から、能動回路及び相互接続部に対してボンディング・パッド下方の実エステートを使用することを有効に考慮した改良式集積回路が技術上必要とされている。
【0006】
前述した課題及び他の課題は本発明によって解消され、また以下の明細書を読み調べることによって理解されよう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、集積回路を開示する。この集積回路は、基板と、最上部導電層と、1つ以上の中間導電層と、絶縁材料から成る各層と、各デバイスと、を具備している。前記最上部導電層は少なくとも1個のボンディング・パッド及び比較的硬質の材料から成る副層を有している。前記1つ以上の中間導電層は前記最上部導電層及び前記基板の間に形成している。絶縁材料から成る前記各層は前記各導電層を分離している。更に、絶縁材料から成る前記各層のうちの1つの層は比較的硬質で、かつ前記最上部導電層及び最前記上部導電層に最も近接する中間導電層の間に位置している。前記各デバイスは前記集積回路中にを形成している。また、前記最上部導電層に最も近接する少なくとも前記中間導電層は、ボンディング・パッド下方の各選択デバイスの機能的相互接続部に対して適合している。
【0008】
別の態様において、集積回路を開示する。この集積回路は、基板と、各デバイス領域と、最上部金属層と、第2の金属層と、比較的厚い絶縁材料から成る層と、を具備している。前記各デバイス領域は前記基板上及び前記基板中に形成している。前記最上部金属層には1個以上のボンディング・パッドが形成されている。前記各デバイス領域は前記基板及び前記最上部金属層の間に位置している。前記第2の金属層は前記最上部金属層及び前記各デバイス領域の間に位置している。比較的厚い絶縁材料から成る前記層は前記最上部金属層を前記第2の金属層から分離している。前記比較的厚い絶縁層はクラッキングに抵抗できるようになっている。
【0009】
更に別の態様では、別の集積回路を開示する。この集積回路は、基板と、複数のデバイスと、第2の金属層と、絶縁材料から成る第1の層と、を具備している。前記複数のデバイスは前記基板上及び前記基板中に形成している。前記最上部金属層は前記最上部金属層上に形成した少なくとも1個のボンディング・パッドを有している。第2の金属層は前記最上部金属層及び前記基板の間に位置している。更に、前記第2の金属層は、前記集積回路を強化できるようになっている各ギャップを有する。絶縁材料から成る前記第1の層は前記最上部金属層及び前記第2の金属層の間に形成している。
【0010】
別の態様では、ボンディング・パッド下方の能動回路構成を有する集積回路を形成する方法を開示する。この方法は基板中及び該基板上に各デバイスを形成することを具備している。第1の金属層を形成する。前記第1の金属層を被せるように比較的厚い絶縁材料から成る第1の層を形成し、前記絶縁材料の厚さは前記集積回路を強化する。前記比較的厚い絶縁材料を被せるように最上部金属層を形成し、該最上部層の表面にボンディング・パッドを形成する。
【0011】
また別の態様では、集積回路を形成する方法を開示する。この方法は基板中に各デバイス領域を形成することを具備している。前記各デバイス領域を被せるように第1の金属層を被着する。前記第1の金属層をパターニングして各ギャップを形成し、該各ギャップは電流の流れる方向に伸張している。前記第1の金属層を被せると共に、前記各ギャップを充填するように絶縁層を形成し、この際、より硬質の絶縁材料から成る各ピラーを設けることにより、前記各ギャップは前記集積回路を強化する。前記酸化物層を被せるように金属から成る最上部層を被着すると共に、金属から成る前記最上部層の表面にボンディング・パッドを形成する。
【0012】
また別の態様では、集積回路を形成する方法を開示する。この方法は基板中及び該基板上に各デバイス領域を形成することを具備している。前記各デバイス領域を被せるように第1の金属層を形成する。前記第1の金属領域を被せるように絶縁層を形成する。前記酸化物層に近接した比較的硬質の材料から成る副層を備えた前記絶縁層を被せるように最上部金属層を形成すると共に、該最上部金属層の表面にボンディング・パッドを形成する。
【0013】
好ましい実施例及び図の説明を考慮して考えた場合、本発明をより容易に理解できると共に、その更なる利益及び使用がより容易に明瞭となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例の集積回路の部分断面図である。
【図2】本発明の一実施例の各ギャップを有する金属層の部分の平面図である。
【図3A】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【図3B】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【図3C】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【図3D】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【図3E】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【図3F】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【図3G】本発明の一実施例における集積回路を形成する一方法の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
一般の実施によれば、種々に述べる特徴は本発明に関する特定の特徴を一定の割合にして得られるものではなく、これを強調して得られるものである。参照文字は図及び原文全体を通して同様の要素を示している。
【0016】
好ましい実施例に関する以下の詳細な説明においては、その一部を形成すると共に、この発明を実施得る特定の好ましい実施例を例証によって示す添付図面を参照する。これらの実施例は当業者がこの発明を実施できるようにするのに十分詳細に説明し、また、他の実施例を利用し得ること、及び本発明の精神及び範囲を逸脱することなく論理的、機械的及び電気的な変更を行い得ることは言うまでもない。従って、以下の詳細な説明は限定的意味合いで取られるべきものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲及びその等価物によってのみ定義される。
【0017】
以下の説明において、基板という用語は一般に、集積回路を形成する如何なる構造体にも言及するのに使用すると共に、集積回路の製造の種々の段階の際のこういった構造体に言及するのにも使用する。この用語は技術上知られているような他の構造体は勿論のこと、ドープした半導体及びドープしない半導体、保持用半導体または絶縁材料上の半導体から成るエピタキシャル層、こういった各層の組合せを含んでいる。この出願に使用しているような相対的位置に関する用語は、ウェハまたは基板のオリエンテーションとは無関係に、ウェハまたは基板の通常の平面または作用表面に平行な平面に基づいて定義される。この出願で使用しているような「水平な平面(horizontal plane)」または“横方向の平面(lateral plane)”の用語は、ウェハまたは基板のオリエンテーションとは無関係に、ウェハまたは基板の通常の平面または作用表面に平行な平面として定義される。「垂直な(vertical)」の用語は水平方向に垂直な方向に言及している。「上に(on)」、(「側壁(sidewall)」におけるような)「側(side)」、「より高い(higher)」、「より低い(lower)」、「渡って(over)」、「最上部の(top)」及び「下方の(under)」等の各用語は、ウェハまたは基板のオリエンテーションとは無関係に、ウェハまたは基板の最上面上についての通常の平面または作用平面に関して定義される。
【0018】
本発明の各実施例は、能動デバイス及び相互接続部に対してボンディング・パッド下方の実エステート(real estate)を使用できうるようにした集積回路の方法及び構造体を提供する。更に、本発明の各実施例は、デバイスの機能的相互接続部に対してボンディング・パッド下方の全ての金属層を使用することができる構造体を提供する。また、本発明の各実施例は、TiN最上層を有するサブミクロン相互接続ライン、及び高電流を流すことができる比較的幅の広いラインをボンディング・パッド下方に同時に存在できるようにした構造体を提供する。
【0019】
図1は本発明の一実施例の集積回路の部分的断面図である。この実施例では、図示した集積回路100の一部分がN型MOSバイス102、N-DMOSデバイス104及びNPNバイポーラ・デバイス106を備えている。図1がまた3つの導電層を図示する場合、この実施例では、第1の金属層M1 108、第2の金属層M2 110及び第3の金属層M3 112を含む。これらの金属層108、110及び112はアルミニウム、銅等の導電材料から作ることができる。更に、別の実施例では、金属層108、110及び112のうちの少なくとも1つの金属層は、交互する導電層の多くの副層(sub-layer)を形成するサブミクロン工程によって作られる。第3の金属層M3 112は最上部金属層112と称することができる。図示するように、ボンディング・パッド130は、パッシベーション層132をパターニングすることによって第3の金属層M3 112の表面上に形成している。ボール・ボンディング・ワイヤ114(ボンディング・ワイヤ114)は、集積回路100に対する入力または出力をもたらすべくボンディング・パッド130に接続させることができる。この実施例では、3つの金属層108,110及び112を図示しているに過ぎないが、他の実施例はより多くのあるいはより少ない金属層を有する。例えば、3つ以上の金属層を有する実施例では、金属層108及び110の間に付加的な金属層を形成する。相互接続金属層108、110及び112のおのおのは、デポジション及びパターニング等の技術上知られている従来の方法によって形成する。
【0020】
図1に図示するように、ビア116は相互接続金属層110及び108を選択的に結合して、集積回路100のデバイス102,104及び106の間に電気的接続部を形成する。更に、デバイス102、104及び106の各要素及び第1の金属層108に対する電気的接続部をもたらすビア118を示している。
【0021】
一実施例では、金属層M2 110 及び金属層M3 112を形成するのにサブミクロン工程を使用する。サブミクロン工程は多くの副層を使用して金属層を形成する。一実施例では、副層はTi、TiN及びAl合金から成る交互する層である。更に、一実施例では、金属層110の各副層の最上層(即ち、副層対向金属112)はTiN層120である。TiN層120は、金属層110のパターニングにおいて助力となる低反射特性を有することから、この場所に使用している。しかしながら、副層120が存在することにより、金属層110を金属層112から分離する酸化物層中にクラックが入る確率を高める傾向がある。特に、TiN層は硬質である傾向があることから、応力が加えられた場合に撓むことがない。この結果、分離用酸化物に加わる横方向の応力は、この分離用酸化物にクラックを入れる傾向がある。更に、別の実施例では、TiWから成る層が副層120を形成する。
【0022】
本発明の各実施例では、分離用酸化物層122にクラックが入る確率を低減する。一実施例において、分離用酸化物層122(即ち、金属層110を金属層112から分離する酸化物層)は比較的厚く形成される。一実施例において、分離用酸化物層122は少なくとも1.5μmの厚さに形成される。比較的厚い分離用酸化物層122を使用することによって、この酸化物層122にクラックが入る確率を低減する。また別の実施例では、分離用酸化物層は一般に誘電体、即ち絶縁層である。
【0023】
更に、一実施例では、第3の金属層M3 112は極めて硬く頑丈な材料から成る比較的硬質の副層126を備えている。この硬質の副層126は分離用酸化物層122に隣接すると共に、ボンディング・パッド114を形成する第3の金属層M3112の側とは反対に形成する。硬質の副層126はアルミ二ウムに比して非常に硬くしかも頑丈である。硬質の副層は酸化物122のより大きな領域一面に渡って横方向及び縦方向の応力を分配することにより、酸化物122にクラックが入る傾向を低減する。一実施例では、硬質の副層126に対して使用される材料はTiNである。このことは、従来のサブミクロン・デポジション及びエッチング技術とのTiNの両立性に起因している。また別の実施例では、硬質の副層126は窒化物から成る層である。一実施例において、硬質の副層126は厚さが略80nmである。更に他の実施例では、TiW等の材料が硬質の副層126に対して使用される。
【0024】
また別の実施例では、選択した領域に各ギャップ124を有するように第2の金属層M2 110を形成する。第2の金属層110が非常に幅が広い(横方向の幅)ということはこの構造体を弱める傾向があり、こうして分離用酸化物層122にクラックが生じてしまうという高い可能性を生んでしまう。この実施例では、各ギャップ124は、より硬質の酸化物から成るピラーを設けることによって構造体を強化するのに役立つ。集積回路の機能に及ぼすギャップ124の影響は適正なレイアウトによって最小化される。即ち、ギャップの密度は、レイアウト設計が意味ありげに圧迫されないように最小化することができる。一実施例では、ギャップ124は、ボンディング・パッド下方の第2の金属層M2 110の全領域のうちの僅か10%しか占めない。別の実施例では、第2の金属層M2 110を通して流れる電流に及ぼす影響を最小化するように、ギャップが向いている。第2の金属層M2 110を通して流れる電流に及ぼす影響を最小化するように形成したギャップ124の一例を図2に図示する。図2はまた第3の金属層112を図示している。
【0025】
図3Aから図3Gは本発明の一実施例の適切な態様の形成を図示している。図3Aは集積回路300を基板301上に形成する開始の部分断面図を図示している。この部分断面図は、この実施例の集積回路300がN型MOS302、N-DMOS304及びNPNデバイス306を備えていることを図示している。他の形式のデバイスを集積回路300に形成できること、及び本発明はN型MOS、N-DMOS及びNPNデバイスを有する集積回路にのみ限定されるものではないことは技術上理解されよう。各デバイス302、304及び306の形成は本発明の重大な部分ではないので、図3Aはこれらのデバイスが既に形成されていることを図示している。これらのデバイス302,304及び306はデポジション、エッチング・マスキング及び注入等の技術上既知の技術によって形成される。第1の絶縁層308は各デバイス302、304及び306を被せるように形成する。一実施例において、この絶縁層308は第1の酸化物層308から成る層である。ビア310はマスキング及びエッチング等の技術上既知の技術によって形成する。次いで、ビア310を導電材料で充填して、第1の金属層312と、各デバイス302、304及び306の各要素とのコンタクトを形成する。金属層を先ず被着することによって第1の金属層312を形成し、次いでこの第1の金属層312をパターニングして選択相互接続部を形成する。次いで、第1の金属層M1 312及び第1の酸化物層308の露出した領域を被せるように第2の絶縁層314を形成する。一実施例において、この第2の絶縁層314は第2の酸化物層314である。酸化物から成る第2の層の表面をマスクすることによって、酸化物314から成る第2の層にビアを形成し、このビア316をパターニングした第1の金属層312の選択部分までエッチングする。次いで、このビア316を導電材料で充填する。
【0026】
図3Bを参照すると、第2の酸化物層の表面に第2の金属層M2 318を被着する。一実施例において、異なる金属から成る複数の交互する層を具備したサブミクロン工程によって第2の金属層318を形成する。一実施例では、金属から成る交互する層はTi、TiN及びAl合金である。第2の金属層M2318の最上部副層320は、この第2の金属層M2 318のパターニングにおいて助力となるTiNから成っている。この最上部副層320は図3Cにおいて図示している。図3Cに図示するように、この実施例では、第2の金属層318をパターニングしてギャップ322を形成する。これらのギャップ322は硬質酸化物から成るピラーを設けることによってこの構造体を強化する。次いで、第2の金属層M2を被せるようにして第3の絶縁層324を形成する。このことは図3Dに図示している。一実施例では、この第3の絶縁層324は第3の酸化物層324である。この第3の酸化物層324もまたギャップ322を充填している。一実施例では、第3の酸化物層324(分離用酸化物層324)は比較的厚く形成する。更に、一実施例では、この分離用酸化物層324の厚さは少なくとも1.5μmである。
【0027】
次いで、比較的硬く頑丈な金属層326から成る層を分離用酸化物層324の表面に形成する。このことは図3Eに図示している。この硬質層326は分離用酸化物層324のより大きな領域一面に渡って横方向及び縦方向双方の応力を分配する。硬質層326の実施例の中には、TiNまたはSiN等の窒化物から成る層によって形成するものもある。また別の実施例では、硬質の層326はTiWから成る層によって形成する。更に、一実施例では、硬質層326は略820nmの厚さに形成する。図3Fを参照すると、硬質層326を被せるように第3の金属層M3 328を形成する。一実施例では、硬質層326は、従来のサブミクロン・デポジション及びエッチング技術により第3の金属層M3 328を形成する際に形成する副層である。また別の実施例(図示せず)では、硬質層326は分離用酸化物層324に近接して形成した第3の金属層M3 328の副層である。次いで、被着したパッシベーション層322をパターニングすることによって、第3の金属層M3 328の上面にボンディング・パッド330を形成する。このことは図3Gに図示している。更に、図3Gに図示するように、ボール・ボンディング・ワイヤ334をボンディング・パッド330に接続させる。各図には示していないが、最上部金属層328を各デバイスを相互接続するのに使用することができるように、ビアを比較的厚い酸化物324に形成する。更に、単一の集積回路が多数のボンディング・パッドを有し得ること、及び本発明は単一のボンディング・パッドに限定されないことは技術上理解されよう。
【0028】
特定の各実施例を本願において例証し説明してきたが,同一の目的を達成すべく意図した如何なる配置構成をも図示した特定の実施例と代え得ることは当業者によって認められよう。この出願は本発明のどんな適合または変更をも包含することを意図している。従って、この発明が特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されることが明瞭に意図されている。
【符号の説明】
【0029】
100、300 集積回路
102、302 N型MOS
104、304 N-DMOS
106,306 NPNデバイス
108、312 第1の金属層M1
110、318 第2の金属層M2
112、328 第3の金属層M3
114、334 ボール・ボンディング・ワイヤ
116、118、310、316 ビア
120、126、320 副層
122 分離用酸化物層
124、322 ギャップ
130、330 ボンディング・パッド
132、332 パッシベーション層
301 基板
308 第1の絶縁層
314 第2の絶縁層
324 第3の絶縁層
326 硬質層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に少なくとも1つの能動デバイスを形成する工程、
最上部相互接続層と前記基板との間に1つ以上の中間相互接続層を形成する工程、
前記1つ以上の中間相互接続層と前記最上部相互接続層とを分離する1つ以上の絶縁材料層を形成する工程であって、前記最上部相互接続層と前記最上部相互接続層に最も近接した前記中間相互接続層との間に位置した前記絶縁材料層のうちの1つは、クラック発生に対する耐力を有する厚さを有して形成される前記工程、
前記最上部相互接続層上にパッシベーション層を形成する工程、及び
前記パッシベーション層をパターニングして前記最上部相互接続層の表面の一部を露出する工程であって、前記最上部相互接続層の前記露出した表面はボンディング・パッドを形成し、前記少なくとも1つの能動デバイスは前記ボンディング・パッドの直下に位置される前記工程を含むことを特徴とする半導体構造の形成方法。
【請求項2】
前記最上部相互接続層を形成する工程は、
前記最上部相互接続層の副層を形成する工程を含み、この副層の材料は前記最上部相互接続層の残部に比べて相対的に硬く、前記相対的に硬い材料の副層は、前記最上部相互接続層と前記最上部相互接続層に最も近接した前記中間相互接続層との間に位置した前記絶縁材料層に応力を分配するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項3】
前記最上部相互接続層に最も近接した前記中間相互接続層の一部から導体を形成する工程であって、前記導体の少なくとも一部は前記ボンディング・パッドの直下に形成される前記工程、及び
前記導体にギャップをパターニングする工程を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項4】
前記導体を通る電流の流れの方向に延びるように前記ギャップをパターニングする工程を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体構造の形成方法。


【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【公開番号】特開2012−147006(P2012−147006A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−58964(P2012−58964)
【出願日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【分割の表示】特願2006−523849(P2006−523849)の分割
【原出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(503123255)インターシル アメリカズ インク (14)
【Fターム(参考)】