膨張物品を形成するための装置および方法
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置。装置の1つのバージョンは、一般に、フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置と、ガスをフィルム層の間に導くための膨張アセンブリと、長手方向シールをフィルム層の間に作り出すための第2の回転式シーリング装置とを含む。長手方向シールは、横方向シールと交差し、その結果、ガスが、長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膨張物品に関し、より詳細には、梱包のためのガス膨張性クッションを製造するための簡易なかつ改良された装置およびプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
膨張クッション、枕、または他の膨張物品を形成するための様々な装置および方法が知られている。膨張クッションは、物体をクッションで包装し、この包装された物体を発送用のダンボール内に入れることにより、あるいは、単に1つまたは複数の膨張クッションを発送物と共に発送用のダンボールの内側に入れることにより、物体を梱包するために使用される。クッションは、これ無しでは、輸送中、梱包物にすべて伝えられることがある衝撃力を吸収することによって梱包物を保護し、また、ダンボール内の梱包物の移動を制限して物体への破損の可能性をさらに低減する。
【0003】
膨張クッションを形成するための従来の機器は、幾分大きく、高価で複雑になる傾向がある。ごく最近、より小さい、より安価な膨張機器が開発されてきたが、そのような機器は、クッションを望ましいであろう速さよりも低速で製造し、一般的には、事前に形成された容器を有するフィルムウエブを必要とする。すなわち、一般に、そのようなより小さい、より簡単な膨張機器が比較的簡単なものであるのは、多くの容器製造作業が機器への配置の前にその中で実施される、膨張可能なフィルムウエブを使用し、その結果、膨張機器は、事前形成された容器を膨張させ、シールするだけになるからである。こうした手法は、効果的であるが、事前に変換されたフィルムウエブは、製造および保管するのにコストがかかり得る。さらに、事前形成された容器の製造方法が様々に存在するので、膨張/シーリング機器の位置合わせおよびトラッキングの問題が引き起こされることがあり、その結果、不完全に膨張されたおよび/または不完全にシールされたクッションが生じ、このクッションは、早期に空気が抜け、またはその他の形で梱包された製品の保護ができなくなることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、当技術分野では、ガス充填された梱包用クッションを製造するためのより簡単なより安価な装置、さらには、クッションを比較的高速で製造し、事前形成された容器を備えるフィルムウエブを必要としない装置も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
こうした必要は、一態様において、2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置を提供する本発明によって満たされ、その装置は、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置と、
b.フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.フィルム層の間に長手方向シールを作り出すための第2の回転式シーリング装置とを備える。長手方向シールは、横方向シールと交差し、その結果、ガスが、長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される。
【0006】
本発明の別の態様は、2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置に関し、その装置は、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1のシーリング装置と、
b.フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.ガスの所定の最小量が、フィルム層の間に導かれたかを検出するためのセンサと、
d.横方向シールと交差し、それによってガスを封入する長手方向シールをフィルム層の間に作り出すための第2のシーリング装置とを備える。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための方法を対象とし、この方法は、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを第1の回転式シーリング装置を用いて作り出すステップと、
b.ガスをフィルム層の間に導くステップと、
c.横方向シールと交差しそれによってガスを封入する長手方向シールを、第2の回転式シーリング装置を用いてフィルム層の間に作り出すステップとを含む。
【0008】
本発明の上記および他の態様および特徴は、以下の説明および添付の図面を参照してより良好に理解されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1〜3をまとめて参照すれば、2枚の並置されたフィルム層16および18を有するフィルムウエブ14から膨張物品12を製造するための装置10が示されている。膨張物品12は、例えば物体を梱包し、発送および保管の間それを保護するためのクッションとして使用されてよい。また、膨張物品の他の用途は、例えば浮き道具または装飾物としてのものが想定される。
【0010】
装置10は、第1の回転式シーリング装置20、膨張アセンブリ22、および第2の回転式シーリング装置24を含む。
【0011】
第1の回転式シーリング装置20は、並置されたフィルム層16、18を互いに結合させる横方向シール26を作り出す。図示されるように、容器28が、1対の横方向シール26の間に画定されてよい。簡単に参照できるように、各々の容器の「下流側」の横方向シールが、26aで示されており、「上流側」のシールが、26bで示されている。
【0012】
膨張アセンブリ22は、矢印30で示されるガスを、図示されるようにフィルム層16、18の間、そして容器28内へと導く。
【0013】
第2の回転式シーリング装置24は、フィルム層16、18の間に長手方向シール32を作り出す。図示されるように、長手方向シール32は、横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入する。このようにして、容器28は、膨張物品12へと変換される。
【0014】
本発明の多くの実施形態では、装置10は、2つ以上の容器28の一続きを製造し、それらを図示されるように一続きの2つ以上の膨張物品12へと変換する。有利には、第1および第2のシーリング装置20、24の回転性質のため、装置10は、膨張物品12の一続きが製造されるとき、フィルムウエブ14を連続的かつ途切れることなく移動させることができる。これは、シールが作り出されるとき、例えば、ウエブが開始および停止されねばならない、往復シーリング装置を使用するプロセスなどで起こる断続プロセスとは逆のものである。本発明による回転式シーリング装置を使用すると、シールを作り出すためにウエブが停止する必要がないので、膨張物品がよりいっそう高速で製造される結果となる。
【0015】
図1〜3に示されるように、第1の回転式シーリング装置20は、シーリングローラ34およびバッキングローラ36を備えることができる。シーリングローラ34およびバッキングローラ36は、フィルムウエブ14上に回転圧縮力を及ぼす「ニップ」すなわち接線接触の領域をその間に作り出すように互いに押し付けて回転する。したがって、シーリングローラ34およびバッキングローラ36は、フィルムウエブを装置10の中を通って送給するために使用されてよく、そのとき、これらのローラは回転矢印で示された方向に回転し、それによってフィルムウエブを直線の矢印で示すように前方方向に推し進める。このように、ローラ34、36の一方または両方の回転は、例えば図3に概略的に示されるモータ37などの適切な駆動機構によって作動させることができる。
【0016】
一般に、フィルムウエブ14は、装置10の中を移動通路に沿って送給されてよく、この通路は、第1の回転式シーリング装置20、ガイドローラ38、膨張アセンブリ22、第2の回転式シーリング装置24の順番で、これらの構成要素に接触する。上記の順番は、限定を意図するものではなく、単に例示のために説明されるものである。数多くの他の構成が可能であり、それらの一部が以下に説明される。
【0017】
ガイドローラ38は、フィルムウエブ14を膨張アセンブリ22と位置合わせして配置するように働き、それは、第1の回転式シーリング装置20が、膨張アセンブリとは異なる高さで配置されたときに有利になることがある。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、第1の回転式シーリング装置20を膨張アセンブリ22およびガイドローラ38よりも高い位置で配置することが有利になることがある。この配置は、装置10の構成要素がその中に含まれるハウジング(図示されず)を過度に延ばすことなく、第1の回転式シーリング装置20と膨張アセンブリ22の間に、より長い移動通路を提供する。移動通路がより長くなるので、容器28が膨張アセンブリ22で膨張されるときに横方向シール26に張力がかけられる前に、それらに付加的な冷却/硬化の時間がもたらされる。様々な従来の付加的なフィルムガイドおよびフィルム駆動装置が、所望に応じて含まれてよい。フィルムウエブ14は、例えば図1〜3に示された構成要素の下方に配置されるが、例えば装置10の他の構成要素が取り付けられた同じフレームまたはハウジングに取り付けられた供給ロール(図示されず)から供給されてよい。
【0018】
上記で留意されたように、第1の回転式シーリング装置20は、横方向シール26を作り出す。そのようなシールは、一般に、フィルムウエブ14の装置10中の移動通路に沿った移動方向に対してほぼ横断する方向に、すなわち角度をもって配向される。横方向シール26は、2枚のフィルム層を互いに結合させる、熱シール、接着シール、粘着シールなどのどのようなタイプでもよいが、熱シールが好ましい。熱シールまたは熱溶接は、フィルム層16、18が互いに接触する状態になり、十分な熱が1つまたは複数の所定のセグメント内で一方または両方のフィルムにかけられ、その結果、各々の加熱されたフィルムセグメントの少なくとも一部が溶融し、他方の加熱されたセグメントと混合するときに形成されることができる。冷却後、2枚のフィルム層の加熱されたセグメントが、互いに結合するようになる。
【0019】
したがって、図4〜5に示されるように、シーリングローラ34は、回転可能な支持シリンダ40を備え、この支持シリンダは、外側の円周表面42およびその周りでシリンダが回転する軸44を有する。さらに、加熱素子46が、軸44とほぼ位置合わせして外面42に取り付けられてよい。このようにして、第1のシーリング装置20は、シーリングローラ34がフィルム層16または18の一方と回転接触する状態になり、加熱素子46が、フィルム層を互いにシールさせるのに十分なシーリング温度まで加熱されたときに横方向シール26を形成することができる。
【0020】
例えば、加熱素子46は、1対のシーリング部材48a、bを備え、これらのシーリング部材は、シーリング部材48a、bがフィルムウエブ14と接触する状態になる度に、例えばシリンダ40の各々の回転によって、横方向シール26の対26a、bを作り出す。すなわち、シーリング部材48a、bは、シリンダ40の各々の回転によって対応する横方向シール26a、bを作り出し、シール26bは下流側の容器28に属し、シール26aは隣接する上流側の容器(図3参照)に属する。あるいは、2つの加熱素子46が、シリンダ40の表面42上に配列される場合、横方向シール26の2対26a、bが、シリンダ40の各々の回転によって作り出されるはずである。同様に、シリンダ40上の3つの加熱素子46が、各々の回転によってシール26の3対26a、bを作り出す等がある。
【0021】
シーリング部材48a、bは、電気がそれに供給されたとき(電源は図示されず)に熱を発生させる抵抗素子でよく、いかなる所望の形状または構成も有することができる。図示されるように、部材48a、bは、例えば、シリンダ40の各々の回転によって接触する状態になるときにフィルムウエブ12内に1対のほぼ平行な熱シール26a、bを作り出す、ほぼ平行なワイヤ状のものである。
【0022】
図に示されるほぼ線形のシール26に加えて、実質的に非線形のシール、例えば相互連結された泡状パターンを作り出す波状のシール、線形および非線形のセグメント(以下に説明される)の一続き合せを有するシール、「ジグザグ」のシールパターン等の他の形状およびパターンも形成されてよい。
【0023】
必要または所望であれば、PTFEの被覆、例えば、TEFLON(登録商標)テープ、ポリエステル、またはシーリング部材からの熱に耐え、その熱を、シール26を作り出すのに十分な量でフィルムウエブに伝えることができるその他の材料などの熱媒体が、シーリング部材48a、bとフィルムウエブ14の間に置かれてよい。このようにして使用される場合、そのようないかなる熱媒体も、加熱素子46の一体部分でよい。
【0024】
個々の膨張物品12が完成した後、それらの互いのおよび/またはフィルムウエブ14からの分離は、隣り合う物品間に脆弱線50を含むことによって容易にされてよい(図2〜3を参照)。したがって、装置10は、有利には、そのような脆弱線を作り出す手段を含むことができる。これは、脆弱線50を、容器28の間、例えば図示のように各々の容器間または所望であれば2つ以上の容器のグループ間に作り出すように第1の回転式シーリング装置20を適合させることによって達成されてよい。例えば、脆弱線50を作り出すための装置が、第1の回転式シーリング装置20内のその外面40の中にまたはその上に一続きみ込まれ、例えば取り付けられてよい。
【0025】
脆弱線50を作り出すのに適した装置は、穿孔タイプの脆弱線を作り出す穿孔刃52である。図4〜5に示されるように、穿孔刃52は、加熱素子46の一構成要素として含められてよい。刃52は、図示されるように、フィルムウエブ14内に穿孔の列を作り出すために鋸歯状にされてよく、この穿孔の列が、フィルムウエブ14内に脆弱線50を形成してそこで簡単に破り取ることができるようにする。
【0026】
いくつかの実施形態では、穿孔刃52(または他のタイプの穿孔装置)が、図示されるようにシーリング部材48a、b間に配設されることがある。好都合には、そのような配置は、隣り合う容器28の横方向シール26a、b間の脆弱線50の配置を容易にする。さらに、このようにして脆弱線50を形成すると、同時にシール26a、bが作り出される。しかし、脆弱線50は、また、別個のステップ、例えば、所望であれば第1の回転式シーリング装置20から離して配置され、そこから独立して作動される穿孔装置を用いても形成され得る。
【0027】
図1〜3は、脆弱線50によって分離された各々の容器28/膨張物品12を示す。しかし、所望であれば、各容器が脆弱線によって隣接する容器から分離されないように、より少ない数の脆弱線50が使用されてよい。例えば、穿孔刃が、例えば1容器おきの間、3容器おきの間、10容器おきの間などのように任意の所望の数の容器の間で脆弱線を作り出すように、独立して作動されかつ/あるいは離れて配置され得る。これは、2つ以上の膨張物品のグループを含む複合クッションを製造する際に望ましいことがある。
【0028】
依然として図4〜5を参照すれば、加熱素子46は、一体型装置として支持シリンダ40に取り外し可能に取り付けられてよい。したがって、シーリング部材48a、bおよび/または穿孔刃52が摩耗した際、加熱素子46全体が、加熱素子の個々の構成要素を取り替える必要無しに、一装置として取り外され、交換されてよい。したがって、支持シリンダ42は、加熱素子46の本体56が含まれてよいその外面42内にくぼみ54を含むことができ、その結果、本体56がくぼみ54内に配置されるとき、本体56の外面58は、外面42とほぼ同一平面になる(図5を参照)。加熱素子46は、加熱素子のシリンダへの機械的な取付けをもたらすために、例えば摩擦嵌合によってシリンダ40上のくぼみ54内の対応するソケット62内に保持されてよい、加熱素子46上の1対の保持ピン60などの任意の適切な手段を介して、シリンダ40に取り付けられてよい(図5)。加熱素子の手動の取り外しおよび交換を円滑に進めるためのつかみ表面を提供するために、1対の突起、すなわちノブ64が、加熱素子46の外面58に含められてよい。
【0029】
シーリング部材48が、ワイヤまたはそこを流れる電流に対して抵抗をもたらすことによって熱を発生させる他の装置であるとき、保持ピン60が、シーリング部材48a、bに電気的に接続され、それによって電源(図示されず)とシーリング部材の間に電気連通をもたらすことができる。この点に関して適したタイプのピンは、「バナナプラグ(banana plug)」として知られている。したがって、例えば、カーボンブラシ整流子およびスリップリングが、静止形電源、例えば、壁ソケットからのワイヤからの電気を、回転するシーリング部材48に流すために使用されてよく、それによって、カーボンブラシは、静止し、シリンダ40に取り付けられてそれと共に回転するスリップリングに電流を流す。さらには、スリップリングが、ソケット62と電気連通する。したがって、「バナナプラグ」または他の導電性保持ピン60が、ソケット62に挿入されると、電流は、シーリング部材48を流れ抜ける、したがってそれを加熱するようにされ得る。
【0030】
上記で留意されたように、第2の回転式シーリング装置24は、横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入する長手方向シール32をフィルム層16、18の間に作り出す。このようにして、容器28が、膨張物品12に変換される。これにより、膨張容器を製造するプロセスが基本的に完了する。
【0031】
図1〜3に示されるように、第2の回転式シーリング装置24は、シーリングローラ66およびバッキングローラ68を含むことができる。第1の回転式シーリング装置20と同様に、装置24のシーリングローラ66およびバッキングローラ68は、フィルムウエブ14上に回転圧縮力を及ぼす「ニップ」すなわち接線接触の領域をそれらのローラの間に作り出すように互いに押し付けて回転する。したがって、シーリングローラ66およびバッキングローラ68は、装置10を通るフィルムウエブの送給を促進することができ、そのときこれらのローラは回転矢印で示された方向に回転し、それによってフィルムウエブを直線の矢印で示すように前方方向に推し進める。したがって、ローラ66、68の一方または両方の回転は、例えば図3に概略的に示されるモータ70などの適切な駆動機構によって作動されてよい。
【0032】
長手方向シール32は、2枚のフィルム層を互いに結合させる、熱シール、接着シール、粘着シール等のいかなるタイプでもよいが、熱シールが好ましい。長手方向シール32は、一般に、フィルムウエブ14の装置10中のその移動通路に沿った移動方向にほぼ平行な方向に配向される。図2〜3に示されるように、シール32は、連続的な長手方向シール、すなわち、第2の回転式シーリング装置24がシールを作り出すことを停止させられたときだけ中断される、ほぼ線形の、切れ目のないシールでよい。したがって、シーリングローラ66は、図示されるように連続的な長手方向シール32を作り出すのに適した任意の方法で加熱されてよい。
【0033】
図2〜3に示される連続的な長手方向シール32の代替策として、第2の回転式シーリング装置24が、図8に示されるように、長手方向シール72の不連続な一続きを作り出すように構成されてよい。この実施形態が使用されるとき、第1の回転式シーリング装置20および第2の回転式シーリング装置24は、各々の長手方向シール72が、横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入するように同期化される。
【0034】
長手方向シール72の不連続な一続きは、図6〜7に示されるように、シーリングローラ166が、装置10内でシーリングローラ66の代わりに、すなわち第2の回転式シーリング装置24内の代替のシーリングローラとして使用されているときに得られることになる。シーリングローラ166は、図6〜7に示されるように、外側の円周表面80と、外面80の少なくとも一部分の周りに配設された加熱素子82とを有する、回転可能な支持シリンダ78を含むことができる。加熱素子82は、シリンダと共に回転するようにシリンダ78に固定されてよい。
【0035】
加熱素子82、およびシーリング部材48a、bも、1つまたは複数の金属製ワイヤまたは別の導電性材料から製造されたワイヤ、1つまたは複数の金属製リボン、回路印刷プラスチック製リボン(circuit−printed plastic ribbons)、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を含むプラスチック基板上に印刷された金属、および他の適切な導電性装置を含むことができる。適切な金属製材料の例としては、例えばニクロム、鋼等が挙げられる。加熱素子82またはシーリング部材48a、bが、ワイヤ状またはリボン状であるとき、それは、円形、四角形、楕円形、矩形等を含むいかなる所望の断面形状も含むことができる。加熱素子82およびシーリング部材48a、bは、いかなる従来の方法によって製造されてもよい。適切であると見出された1つの方法は、所望の厚さの金属製プレート、例えば316ステンレス鋼を所望のパターンに化学的にエッチングすることである。この方法を使用して、加熱素子82ならびに対のシーリング部材48a、bの各々が、金属の単一の連続片から形成されてよい。
【0036】
支持シリンダ78は、加熱素子82によって発生した温度に耐えることができる任意の材料から形成されてよい。そのような材料は、金属、例えばアルミニウム(好ましくは電気的に絶縁された)、耐高熱ポリマー、例えばポリイミド、セラミック等を含む。加熱素子82を収容し、加熱素子をシリンダ78の外面上の適切な位置に保持するために、外面80に溝が設けられてよい。
【0037】
所望または必要ならば、PTFEの被覆、例えばTEFLON(登録商標)テープ、ポリエステル、または加熱素子からの熱に耐え、その熱を、長手方向シール32、72を作り出すのに十分な量でフィルムウエブに伝えることができる他の材料などの熱媒体が、それが、加熱素子82およびフィルムウエブ14の間に位置決めされるように、外面80に固定されてよい。そのような熱媒体は、加熱素子がフィルムウエブを溶かすことを防ぐために、一部の用途では望ましいことがある。
【0038】
図6〜7に示されるように、加熱素子82は、シリンダ78の外面80上に配設された第1の端部84、および外面80上に配設された第2の端部86を含むことができる。図示されるように、第1および第2の端部84、86は、加熱素子82がシリンダ78上でらせん状のパターンを形成するように、互いに離間されている。そのようならせん状のパターンは、図8に示された長手方向シール72の傾斜パターンの結果となる。同時に、らせん状のパターンは、表面80上で破断する、あるいは緩みを生じることなく、加熱素子82の膨張および収縮を可能にする。加熱素子82の膨張および収縮は、例えば、遊休後の準備期間中にそれが暖められるとき、または、例えば装置10が一定期間の使用後に停止された後にそれが冷却されるとき、加熱素子内の温度変化によって生じる。
【0039】
加熱素子82の膨張/収縮は、さらに、加熱素子82の端部84、86にそれぞればね88a、bを含むことによって対応されてよい。ばねは、加熱素子82の一体部分でよく、あるいはその端部84、86に簡単に連結されてよく、かつ図示されるように締結具90a、bを介してシリンダ78に固定されてよい。有利には、ばね88a、bは、加熱素子82に張力を及ぼし、それによって、加熱素子が膨張状態または収縮状態であるかに関係なく、表面80上でそれを緊張状態に保持することができる。ばね88a、bは、シリンダ78の側面94a、bの溝92a、b内に含められてよい(溝92aは図示されず)。スロット96a、bが、溝92a、bと加熱素子82の表面80との間に静的(定常状態の温度)および動的(可変の温度)通路を提供するために含められてよい。
【0040】
同様に、加熱素子46は、シーリング部材48a、bの一方の端部(または両方の端部)に湾曲可能な接合部49を含むことができ、この接合部は、シーリング部材48a、bが温度変化に伴って独立的に膨張および収縮することを可能にする。
【0041】
したがって、第2の回転式シーリング装置24は、装置のシリンダ78がフィルム層16、18と回転接触する状態になり、加熱素子82が、フィルム層を互いにシールさせるよう十分なシーリング温度まで加熱されるときに、長手方向シール72を形成する。シリンダ78の軸が、フィルムウエブ14の長手方向の移動通路にほぼ垂直に示されているが、長手方向シール72の形成をシールするのを促すいかなる所望の角度を有してもよい。例えば、一部の用途では、その角度は、容器28が膨張されるときに生じることがある、フィルムウエブ14の移動通路内のいかなる変化にも対応するために、例えば、膨張アセンブリ22に向って5°など、垂直位置から0〜10°の間で変化することができる。
【0042】
一部の実施形態では、第2の回転式シーリング装置24のシリンダ78および加熱素子82は、一体型装置として取り外し可能および交換可能でよい。このようにして、加熱要素82が摩耗すると、シーリングローラ166の全体は、手動で取り外され、新しいシーリングローラ166と交換されてよく、摩耗した加熱素子82を取り外し、新しいものをシリンダ78上に取り付ける必要はない。したがって、この特徴が、使用者に対して装置10の有用性を高める。
【0043】
シーリングローラ166は、任意の適した方法で装置10に取り外し可能に取り付けられてよい。例えば、シーリングローラは、シーリングローラのハブへの機械的な取付けをもたらすために、例えば摩擦嵌合によってハブ98内の対応するソケット102内に保持される、シーリングローラ166上の保持ピン100を介して、回転可能なハブ98に取り付けられてよい。回転可能なハブ98は、装置10の恒久的部品でよい。ハブの回転は、ギアリング104を含めることによって促進されてよく、このギアリングは、直接ギアドライブを介して、あるいは、例えばドライブベルトまたはドライブチェーンを介して間接的にモータ70に連結されてよい。
【0044】
加熱素子82が、ワイヤまたはそこを流れる電流に対して抵抗をもたらすことによって熱を発生させる他の装置であるとき、保持ピン100は、加熱素子82に電気的に接続され、それによって電源と加熱素子の間に電気連通をもたらすことができる。上記で留意されたように、この点に関して適したタイプのピンは、「バナナプラグ」として知られている。したがって、例えば、カーボンブラシ整流子/スリップリングの一続き合せ106が、静止形電源、例えば、壁ソケットまたは他の電源からのワイヤ108からの電気を、回転するハブ98およびシーリングローラ166に流すために使用されてよい。したがって、整流子106内のカーボンブラシは、静止、すなわち非回転のままで、スリップリングに電流を流すことができ、このスリップリングは、ギアリング104、ハブ98、およびシーリングローラ166に取り付けられてそれらと共に回転する。さらには、スリップリングが、例えば、ハブ98内をルーティングする内部ワイヤを介してソケット102と電気連通する。したがって、「バナナプラグ」または他の導電性保持ピン100が、ソケット102内に挿入されると、電流は、加熱素子82を流れ抜ける、したがってそれを加熱するようにされ得る。
【0045】
上記で留意されたように、図8に示すように長手方向シール72の不連続な一続きを作り出す際、第1の回転式シーリング装置20および第2の回転式シーリング装置24は、各々の長手方向シール72が横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入するように同期化される。第1の回転式シーリング装置20と第2の回転式シーリング装置24の間の同期化は、例えば、同じ直径を有するシーリングローラ34および166を設け、両方のローラを同じ回転スピードで作動させ、図8に示されるように、各々の長手方向シール72の先端のセグメント74が「下流側の」横方向シール26aと交差し、後端のセグメント76が「上流側の」横方向シール26bと交差するように、各々のローラ34、166の相対的な回転位置を位置合わせすることにより、達成されてよい。すなわち、シーリングローラ166の最初の回転位置は、例えば、加熱素子82の端部86が横方向シール26aのすぐ下流側でシール72の先端のセグメント74を作り出し、端部84が後端のセグメント76において横方向シール26bのすぐ上流側でシールセグメント72を完成させるように設定される。
【0046】
第2の回転式シーリング装置24に使用されてよい代替のシーリング装置は、「ドラッグシーラ(drag sealer)」として知られている装置のタイプであり、これは、1対の回転するニップローラの間に置かれ、1対の移動するフィルム層と直接接触して連続的な長手方向シールを作り出す固定の加熱素子を含む。そのような装置は、例えば、その開示が参照によって本明細書に一続きみ込まれる米国特許第6,550,229号および同第6,472,638号で開示されている。第2の回転式シーリング装置24に使用されてよい別の代替のシーリング装置は、「バンドシーラ(band sealer)」として知られている装置のタイプであり、これは、加熱素子が一方または両方のバンドの内部行路と接触した状態で、複数のガイドローラの周りを互いに対して逆回転する1対のシーリングバンドを含む。1対のフィルム層は、バンドの間を移動し、バンドによって互いにシールされる。そのような装置は、例えば、その開示が参照によって本明細書に一続きみ込まれる2004年11月2日出願の米国特許出願第10/979,583号で開示されている。
【0047】
バッキングローラ36および68はいずれも、例えばゴムまたはRTVシリコーンなどの柔軟な材料から形成されてよい。他の材料、例えば、ギザギザの表面を有する金属製ローラなども所望に応じて使用されてよい。
【0048】
フィルムウエブ14は、一般に、本明細書で説明されるようにガスを封入するために装置10によって操作され得る、様々な熱可塑性プラスチック材料、例えば、ポリエチレンホモポリマーまたはコポリマー、ポリプロピレンホモポリマーまたはコポリマー等を含む、いかなる可撓性の材料も含むことができる。適切な熱可塑性ポリマーの非限定的な例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレンホモポリマー、ならびに例えばイオノマー、EVA、EMA、異種(チーグラー・ナッタ触媒(Zeigler−Natta catalyzed))エチレン/α−オレフィンコポリマーおよび同種(メタロセン、シングルサイト触媒(single−cite catalyzed))エチレン/α−オレフィンコポリマーなどのポリエチレンコポリマーが挙げられる。エチレン/α−オレフィンコポリマーは、その中でポリマー分子が比較的少ない側鎖分岐を有する長鎖を含む、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)、および鎖状超超低密度ポリエチレン(ULDPE)を含めた、1−ブタン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、メチルペンテンおよび類似のものなどのC3〜C20のα−オレフィンから選択された1つまたは複数のコモノマーを有するエチレンのコポリマーである。また、様々な他のポリマー材料、例えば、ポリプロピレンホモポリマーまたはポリプロピレンコポリマー(例えば、プロピレン/エチレンコポリマー)、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート等などが使用されてもよい。フィルムは、単層または複層でよく、成分ポリマーを溶かし、それらを1つまたは複数の平ダイスまたは環状ダイスによって押し出し、共押し出し、または押し出しコーティングを行うことにより、任意の知られている押し出しプロセスによって製造されてよい。
【0049】
図1〜3に戻って参照すれば、フィルムウエブ14には多くの形状が可能である。例えば、フィルムウエブ14は、閉じた長手方向の縁部110および反対側の開いた長手方向の縁部112を有することができる。開いた長手方向の縁部112は、その中にガス30が導かれてよい容器28の開口部を提供する。閉じた長手方向の縁部110は、フィルム層16、18の各々がほぼ同じ寸法を有するように、縁部110でフィルムウエブ14を「二つ折りする(center−folding)」ことによって形成されてよい。適切な二つ折り装置および方法は、当技術分野ではよく知られている。二つ折りは、例えば、フィルムが製造された直後、および/または後に装置10で使用するために供給ロール(図示されず)に巻き取られる直前の任意の望ましい時に、実施されてよい。あるいは、二つ折り装置は、供給ロールの下流側のある箇所で装置10に追加されてよく、あるいはそれと共に使用されてよい。
【0050】
別の代替策として、別個のフィルム層16、18が、並置され、例えば熱シーリングによって隣り合う長手方向の側縁に沿って互いにシールされて閉じた長手方向の縁部110を形成することができる。別の代替策としては、フィルムウエブ14は、扁平なチューブ、すなわち突き合わせて折り畳まれた/閉じた長手方向の縁部を有するものでよく、長手方向の縁部の一方は、開いた縁部112を形成するために、膨張アセンブリ22の上流側のどこかで切り開かれる。
【0051】
装置10は、フィルムウエブ14をその一方の縁部から膨張させるので、様々なウエブの幅が装置によって受け入れられ、それにより、例えば4インチ(10.2cm)〜20インチ(50.8cm)の範囲の様々な幅を有する膨張物品を製造することができる。同様に、膨張物品は、シーリングローラ34の直径、その上の加熱素子46の数およびスペーシング等に応じて、任意の所望の長さを有することができる。
【0052】
上記で留意されるように、第1の回転式シーリング装置20によって作り出される横方向シール26は、フィルムウエブ14の閉じた長手方向の縁部110と共に容器28の各々を画定する、1対の横方向の、離間されて置かれたシール26aおよび26bを含むことが好ましい。図示されるように、横方向シール26a、bは、並置されたフィルム層14、16の各々が、開いた長手方向の縁部に、互いに結合されないフランジ114を有するように、閉じた長手方向の縁部110から延びて開いた長手方向の縁部112から所定の距離を置いて終端することができる。図示されるように、そのようなフランジ114は、開いた長手方向の縁部112に沿って延びる。したがって、フランジ114は、シール26の端部116を超えて延びる、フィルム層14、16の長手方向に延びる端部であり、したがって、すなわちシール26または他の任意の手段によって互いに結合されない。そのようなフランジの目的が、以下で説明される。しかし、多くの他の形状が可能であるので、本発明はそのような結合されていないフランジを有するフィルムウエブに限定されるものではない。例えば、縁部112が閉じた縁部であり、それによって端部116とそのように閉じた縁部の間に長手方向に延びる膨張チャネルを形成することができる。
【0053】
本明細書内の上記で説明されたように、装置10は、さらに、容器28を膨張させるための膨張アセンブリ22を含む。膨張アセンブリ22は、矢印30によって示されるガス流を、開いた長手方向の縁部112にある各々の容器の開口部内へと導くことによって容器28を膨張させる。膨張アセンブリ22は、ガス流30が膨張アセンブリをそこから出るノズル118およびガス30のソース120を含む(図1〜3を参照)。ガス30は、例えば、空気、窒素、二酸化炭素等でよい。ガスソース120は、例えば1つまたは複数のタンクから、または圧縮空気を設備全体に供給する(時に「プラントエア」として知られている)中央コンプレッサから、圧縮ガスを提供することができる。
【0054】
図示されるように、ガスソース120は、装置10の一構成要素でよく、また図示されるようにモータ122によって作動されてよい、小型の空気コンプレッサまたはブロワである。ブロワ120は、安定した空気流30を送るように、あるいは、所望であれば、空気の速いパルスを容器28内に送るように脈動モードで作動されてよい。これは、熱可塑性プラスチックフィルムにおいて、特により高温の作動条件で生じることがある、フィルム層16、18が互いに張り付いてしまう場合に有利になることがある。これが起こるとき、ブロワ120から空気30を脈動させると、横方向および長手方向シールに過度の応力をかけずに、フィルム層を分離し、容器28を膨張させることを助けることができる。
【0055】
所望であれば、装置10は、さらに、ガスの所定の最小量がフィルム層16、18の間に導かれたかを検出するためのセンサを含むことができる。センサは、ガスのそのような所定の最小量がフィルム層16、18の間に導かれたかに応じて変化する信号を発生させることができる。さらに、膨張アセンブリ22は、信号を受け、ガスを、フィルム層間に、センサから受けた信号に応じて決まる可変速度で導くように適合されてよい。有利には、膨張アセンブリが作動する速度は、ガスの所定量が検出されたときよりも、そのようなガスの所定量が検出されなかったときの方が速くなり得る。
【0056】
例えば、光学センサ121が、例えば、平坦な未膨張の容器から、膨らんだガス充填された容器に変換されるときに容器によって達成される最小の高さに基づいて、膨張されている容器28が、所望のレベルの膨張に達しているかを検出するために使用されてよく、それにより、容器内の増大するガス圧によって上部のフィルム層16が上方に(あるいは垂直な移動通路が使用される場合は外側に)持ち上げられる。センサ121が、フィルム層16が一定の高さに到達したことを「認識する」まで、ブロワ120は、比較的速い速度で作動させられ、比較的速いガス流量をおよび/または高いガス圧をノズル118から発生させるようにされ得る。センサ121が、その高さが図1に例として示される所定の最小の高さのフィルム層16を検出すると、センサは、ブロワ120の作動速度を低減するように、信号123をモータ122(またはそのための適切な制御手段、例えばモータ122用の電源)に送ることができる。こうしたより低速の作動モードでは、現在膨張されている容器28が、所望のレベルの膨張で維持され、その間に長手方向シール32、72が、そのような容器に対して完成され、それにより、容器内の膨張圧力が低くなるために、新しく形成された長手方向シール(および横方向シール)にかけられる緊張応力が最小に抑えられる。次の容器28が膨張される位置、すなわち膨張アセンブリ22の前方に移動すると、センサ121は、もはやフィルム層16を「認識」しなくなり、モータ122への信号123が、ブロワ120の作動速度が再び増大するように変わることができる。このような方法では、容器28が十分におよび/または一貫して膨張されることを、より高いレベルで確実にすることができる。別な方法で述べれば、より高い割合の容器が、十分におよび/または一貫して膨張され、それと同時に、新しく形成された長手方向シールおよび横方向シールにかかる応力を最小に抑え、エネルギーも節約する。
【0057】
図1〜2に示されるように、ノズル118は、容器28の膨張をもたらすように、開いた長手方向の縁部112内に突出することができる。フィルムウエブ14が、上記で説明されたようにフランジ114を含むとき、フィルムウエブ14が装置10中をその移動通路に沿って送給される時にノズルがフランジ間を長手方向に移動するように、ノズル118の少なくとも一部分が、フランジ114間に位置決め可能であり得る。あるいは、縁部112が閉じた縁部の場合、そのような縁部を切り開き、それによってノズルを、図示したようにフィルム層16、18の間に配置した状態にしておくことを可能にするために、スリッタがノズル118の上流側に配置されてよい。いずれの場合も、ノズル118は、フィルムウエブ14が連続的にノズルを通過する間、固定位置にとどまることができる。
【0058】
図4〜5に示されるように、第1の回転式シーリング装置20用の加熱素子46は、1対のほぼ線形のシーリング部材48a、bを含む。あるいは、シーリング装置20は、支持シリンダ40上の加熱素子46と同様であるが、シーリング部材48a、bの代わりに、図9に示されるようにシーリング部材124a、bを含む加熱素子を使用することができる。図示されるように、各々のシーリング部材124a、bは、ほぼ線形の領域126および非線形の領域128を含む。第1の回転式シーリング装置20でシーリング部材48a、bの代わりにシーリング部材124a、bを使用すると、膨張物品132を備える、図10に示されたクッション130が得られる。膨張物品132は、図10に示された同じシールパターンを有する容器から得られ、そのような容器は、膨張アセンブリ22によって膨張されており、第2の回転式シーリング装置24を介してシールして閉じられて長手方向シール32(あるいは所望であればシール72)が作り出される。以下でさらに詳細に説明されるように、膨張物品132は、各々の膨張物品132が、その横方向の幅に沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有するという点において膨張物品12とは異なる。
【0059】
1対のシール134a、bは、シーリング部材124a、bによって同時に作り出され、シール134aはシーリング部材124aに対応し、シール134bはシーリング部材124bに対応する。そのような横方向シール134は、フィルム層16、18を互いに結合させて、所定の横方向の幅「W」を有する膨張物品132を形成する。膨張物品132はまた、その横方向の幅Wに沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有する。
【0060】
したがって、例えば、膨張物品132は、2つの異なる長手方向の寸法、図示ではL1およびL2を有することができ、各々の容器の横方向の幅Wに沿って、これらの2つの寸法間で交互の変化が生じる。寸法L1は、シーリング部材124a、bのほぼ線形の領域126におけるそれらの間のスペースに対応し、一方で、より小さい寸法L2は、シーリング要素124a、bの非線形の領域128の間のより小さいスペースに対応する。使用中、より大きな寸法L1を有する膨張物品の部分は、緩衝作用をもたらし、より小さい寸法L2を有する部分は、例えば、梱包物の輪郭を包み、より詳しくは、その輪郭に沿うために、そのようなより小さな寸法部分において、膨張物品が湾曲しあるいは折り畳まれることを可能にする柔軟性をもたらす。
【0061】
非線形領域128が、湾曲した半円形状を持つように図示されているが、非線形領域は、容器の横方向の幅Wに沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有する膨張物品を作り出すために、シーリング部材124a、bの他の線形状から逸脱したどのような形状も有することができる。
【0062】
所望であれば、各々の容器/膨張物品132は、図示されるように脆弱線50によって分離されてよく、この脆弱線は、上記で説明されたように形成されてよい(例えば、シーリング部材124a、bの間に配置された穿孔刃52を用いて)。あるいは、2つ以上のそのような膨張物品のグループが、脆弱線によって分離されてよく、すなわち、すべての容器/膨張物品132が、脆弱線によって分離される必要はない。
【0063】
図11は、本発明の代替の実施形態であり、本明細書の上記で論じたように、同じ参照番号は、同じ構成要素を示す。装置10’は、1)長手方向シールを作り出すための第2の回転式シーリング装置が、横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置の上流側に配置されること、および2)膨張アセンブリが、ノズルをフィルムウエブの中心近くに位置決めするために拡張されたマニフォールドを備えることを除いて、装置10と同様である。
【0064】
図11は、装置10’の構成要素のすべてが取り付けられてよいフレームまたはハウジング138を含み、フィルムウエブ14が、ソース、例えば図11に示される構成要素下に配置された供給ロールまたはボックス(図示されず)から引き出される装置10’の平面図である。例えば、フィルムウエブ14の供給ロールは、ハウジング138に取り付けられてよく、その結果、フィルムウエブは、上向きに引き出され、次いで、ガイドローラ140を通過した後、水平通路の形をとる。膨張アセンブリ22’は、マニフォールド144および膨張ノズル146を含む。マニフォールド144およびノズル146は、フィルム層16、18の間に配置される。マニフォールド144の長さは、フィルムウエブ14内の任意の所望の位置、例えば図示されるように横方向の中心近くにノズル146を位置決めするように選択される。マニフォールド144は、開いた長手方向の縁部112を抜けてほぼ横方向に延在することができ、ノズル146は、図示されるようにフィルムウエブの中心近くで長手方向の向きを有する。ガスソース(図示されず)からのガス148が、フィルムウエブ14内の、すなわちフィルム層16、18の間のマニフォールド144を流れ、ノズル146から流出する。
【0065】
長手方向シールセグメント72を作り出すための第2の回転式シーリング装置24’が、装置10’内のマニフォールド144の下流側に配置され、この装置が、長手方向シールセグメント72を、第1の回転式シーリング装置20’による横方向シール26の生成の前、すなわちその上流側で作り出すことを除いては、一般的に上記で説明されたように作動する。これも上記で一般的に説明されたように、電気が、整流子、例えば、整流子リング150および接触ブラシ152を含む、図示されるような整流子149を介して加熱素子82に供給されてよい。整流子リング150は、シーリングローラ166と電気連通しており、また、例えば、両方の構成要素が取り付けられた軸156を介してそのシーリングローラ166と共に回転する。リング150およびシーリングローラ166の回転は、これもまた軸156に取り付けられたギアリング154との適切な機械的係合によってもたらされてよく、その結果、すべての3つの構成要素は、連結された状態で一緒に回転するようになる。電気が、ワイヤ158を介して接触ブラシ152に供給される。整流子リング150は、静止したままで整流子リングを介してシーリングローラ166に電流を供給する接触ブラシ152に押し付けて回転する。
【0066】
第1の回転式シーリング装置20’が、第2の回転式シーリング装置24’の下流側に配置され、40’で示される支持シリンダが、最後の上流の横シール26bが長手方向シール72、フィルム層16および18、および横方向シール26a、bの間にガス148を封入するように作り出され、それによって膨張物品が形成されるまで、ガス148をシリンダの下流側を通過させそこで回収することを可能にするために、そのシリンダの中に径方向の溝160を含むことができることを除いては、上記で説明されたように作動する。電流が、すぐ上で説明されたように整流子149と同一でよい、整流子リング164、接触ブラシ168、およびワイヤ170を含む整流子162を介して、加熱素子46に供給されてよい。ギアリング172および軸174が、シリンダ40が円滑に回転するように設けられてよい。単一のモータ(図示されず)が、ギアリング154および172の両方をベルトまたはチェーン伝動を介して回転させるのに使用されてよい。
【0067】
図12を参照すれば、本発明の別の代替の実施形態が説明されており、ここでは、少なくとも第3の回転式シーリング装置が、膨張物品を別個の区画に分割するための少なくとも第2の長手方向シールを作り出すために含まれる。例えば、装置10”は、第2の回転式シーリング装置24”が、膨張物品を別個の膨張区画176に分割するために、1つまたは複数の追加の長手方向シールを、すなわち長手方向シール72に加えて作り出すために複数のシーリングローラ166を含むことを除いては、すぐ前で説明された装置10’と同様のものである。したがって、図12に示されるように、第2の回転式シーリング装置24”は、例えば、得られた膨張容器128を個々の区画176a〜dの4つの列に分割するために、長手方向シール178を作り出すための第2のシーリング装置166a、長手方向シール180を作り出すための第3のシーリング装置166b、および長手方向シール182を作り出すための第4のシーリング装置166cをさらに含むことができる。シーリングローラ166および166a〜cは、バッキングローラ68”に対して回転することができる。
【0068】
膨張アセンブリ22”は、図示されるようにガス184をフィルム層16、18の間に導くために、図示されるように複数のノズル146a〜dを備えたマニフォールド144’を図示されるように含むことができる。これは、第1の回転式シーリング装置20”のシリンダ40”に溝160a〜dを含めることによって、容易にされてよい。図示されるように、第1の回転式シーリング装置20”は、シリンダ40”上に互いに対向して配置された1対の加熱素子46aおよび46bをさらに含むことができ、それによって1つの加熱素子46しか有さない第1の回転式シーリング装置20の2倍の多さの横方向シール26を作り出す。また、加熱素子46aは、横方向シール26’の得られた対の間に脆弱線50を作り出すために、シーリング部材(図からは隠されている)の間に穿孔刃を含むが、加熱素子46bは、穿孔刃を含まない。したがって、得られた横方向シール26”の間には、脆弱線は形成されない。シリンダ40”は、図示されるように、バッキングローラ36”に対して回転することができる。
【0069】
上記で説明されたように整流子149および162は、電流を、シーリングローラ166/166a〜cおよび加熱素子46a/46bにそれぞれ供給するために使用されてよい。
【0070】
本発明の好ましい実施形態の上記の説明は、例示および説明の目的で提示されてきた。この説明は、限定的、すなわち本発明を開示された正確な形態に限定するものではなく、改変形態および変更形態が、上記の教示に照らして可能であり、あるいは本発明の実践から得られてよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明による、膨張物品、例えば膨張クッションを形成するための装置および方法の概略的な配置図である。
【図2】図1に示された装置および方法の平面図である。
【図3】図1に示された装置および方法の斜視図である。
【図4】本発明によって使用されてよい回転式横方向シーリング装置の斜視図である。
【図5】本発明によって使用されてよい回転式横方向シーリング装置の斜視図である。
【図6】本発明によって使用されてよい回転式長手方向シーリング装置の正面図である。
【図7】本発明によって使用されてよい代替の回転式長手方向シーリング装置の斜視図である。
【図8】図6または7に示された回転式長手方向シーリング装置の使用から得られた膨張容器の平面図である。
【図9】本発明によって横方向シールを作り出すのに使用されてよいシーリング部材の代替の対を示す図である。
【図10】図9に示されたシーリング部材から作り出された膨張物品の一続きを示す図である。
【図11】本発明の代替の実施形態の図である。
【図12】本発明の別の代替の実施形態の図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、膨張物品に関し、より詳細には、梱包のためのガス膨張性クッションを製造するための簡易なかつ改良された装置およびプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
膨張クッション、枕、または他の膨張物品を形成するための様々な装置および方法が知られている。膨張クッションは、物体をクッションで包装し、この包装された物体を発送用のダンボール内に入れることにより、あるいは、単に1つまたは複数の膨張クッションを発送物と共に発送用のダンボールの内側に入れることにより、物体を梱包するために使用される。クッションは、これ無しでは、輸送中、梱包物にすべて伝えられることがある衝撃力を吸収することによって梱包物を保護し、また、ダンボール内の梱包物の移動を制限して物体への破損の可能性をさらに低減する。
【0003】
膨張クッションを形成するための従来の機器は、幾分大きく、高価で複雑になる傾向がある。ごく最近、より小さい、より安価な膨張機器が開発されてきたが、そのような機器は、クッションを望ましいであろう速さよりも低速で製造し、一般的には、事前に形成された容器を有するフィルムウエブを必要とする。すなわち、一般に、そのようなより小さい、より簡単な膨張機器が比較的簡単なものであるのは、多くの容器製造作業が機器への配置の前にその中で実施される、膨張可能なフィルムウエブを使用し、その結果、膨張機器は、事前形成された容器を膨張させ、シールするだけになるからである。こうした手法は、効果的であるが、事前に変換されたフィルムウエブは、製造および保管するのにコストがかかり得る。さらに、事前形成された容器の製造方法が様々に存在するので、膨張/シーリング機器の位置合わせおよびトラッキングの問題が引き起こされることがあり、その結果、不完全に膨張されたおよび/または不完全にシールされたクッションが生じ、このクッションは、早期に空気が抜け、またはその他の形で梱包された製品の保護ができなくなることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、当技術分野では、ガス充填された梱包用クッションを製造するためのより簡単なより安価な装置、さらには、クッションを比較的高速で製造し、事前形成された容器を備えるフィルムウエブを必要としない装置も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
こうした必要は、一態様において、2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置を提供する本発明によって満たされ、その装置は、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置と、
b.フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.フィルム層の間に長手方向シールを作り出すための第2の回転式シーリング装置とを備える。長手方向シールは、横方向シールと交差し、その結果、ガスが、長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される。
【0006】
本発明の別の態様は、2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置に関し、その装置は、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1のシーリング装置と、
b.フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.ガスの所定の最小量が、フィルム層の間に導かれたかを検出するためのセンサと、
d.横方向シールと交差し、それによってガスを封入する長手方向シールをフィルム層の間に作り出すための第2のシーリング装置とを備える。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための方法を対象とし、この方法は、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを第1の回転式シーリング装置を用いて作り出すステップと、
b.ガスをフィルム層の間に導くステップと、
c.横方向シールと交差しそれによってガスを封入する長手方向シールを、第2の回転式シーリング装置を用いてフィルム層の間に作り出すステップとを含む。
【0008】
本発明の上記および他の態様および特徴は、以下の説明および添付の図面を参照してより良好に理解されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1〜3をまとめて参照すれば、2枚の並置されたフィルム層16および18を有するフィルムウエブ14から膨張物品12を製造するための装置10が示されている。膨張物品12は、例えば物体を梱包し、発送および保管の間それを保護するためのクッションとして使用されてよい。また、膨張物品の他の用途は、例えば浮き道具または装飾物としてのものが想定される。
【0010】
装置10は、第1の回転式シーリング装置20、膨張アセンブリ22、および第2の回転式シーリング装置24を含む。
【0011】
第1の回転式シーリング装置20は、並置されたフィルム層16、18を互いに結合させる横方向シール26を作り出す。図示されるように、容器28が、1対の横方向シール26の間に画定されてよい。簡単に参照できるように、各々の容器の「下流側」の横方向シールが、26aで示されており、「上流側」のシールが、26bで示されている。
【0012】
膨張アセンブリ22は、矢印30で示されるガスを、図示されるようにフィルム層16、18の間、そして容器28内へと導く。
【0013】
第2の回転式シーリング装置24は、フィルム層16、18の間に長手方向シール32を作り出す。図示されるように、長手方向シール32は、横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入する。このようにして、容器28は、膨張物品12へと変換される。
【0014】
本発明の多くの実施形態では、装置10は、2つ以上の容器28の一続きを製造し、それらを図示されるように一続きの2つ以上の膨張物品12へと変換する。有利には、第1および第2のシーリング装置20、24の回転性質のため、装置10は、膨張物品12の一続きが製造されるとき、フィルムウエブ14を連続的かつ途切れることなく移動させることができる。これは、シールが作り出されるとき、例えば、ウエブが開始および停止されねばならない、往復シーリング装置を使用するプロセスなどで起こる断続プロセスとは逆のものである。本発明による回転式シーリング装置を使用すると、シールを作り出すためにウエブが停止する必要がないので、膨張物品がよりいっそう高速で製造される結果となる。
【0015】
図1〜3に示されるように、第1の回転式シーリング装置20は、シーリングローラ34およびバッキングローラ36を備えることができる。シーリングローラ34およびバッキングローラ36は、フィルムウエブ14上に回転圧縮力を及ぼす「ニップ」すなわち接線接触の領域をその間に作り出すように互いに押し付けて回転する。したがって、シーリングローラ34およびバッキングローラ36は、フィルムウエブを装置10の中を通って送給するために使用されてよく、そのとき、これらのローラは回転矢印で示された方向に回転し、それによってフィルムウエブを直線の矢印で示すように前方方向に推し進める。このように、ローラ34、36の一方または両方の回転は、例えば図3に概略的に示されるモータ37などの適切な駆動機構によって作動させることができる。
【0016】
一般に、フィルムウエブ14は、装置10の中を移動通路に沿って送給されてよく、この通路は、第1の回転式シーリング装置20、ガイドローラ38、膨張アセンブリ22、第2の回転式シーリング装置24の順番で、これらの構成要素に接触する。上記の順番は、限定を意図するものではなく、単に例示のために説明されるものである。数多くの他の構成が可能であり、それらの一部が以下に説明される。
【0017】
ガイドローラ38は、フィルムウエブ14を膨張アセンブリ22と位置合わせして配置するように働き、それは、第1の回転式シーリング装置20が、膨張アセンブリとは異なる高さで配置されたときに有利になることがある。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、第1の回転式シーリング装置20を膨張アセンブリ22およびガイドローラ38よりも高い位置で配置することが有利になることがある。この配置は、装置10の構成要素がその中に含まれるハウジング(図示されず)を過度に延ばすことなく、第1の回転式シーリング装置20と膨張アセンブリ22の間に、より長い移動通路を提供する。移動通路がより長くなるので、容器28が膨張アセンブリ22で膨張されるときに横方向シール26に張力がかけられる前に、それらに付加的な冷却/硬化の時間がもたらされる。様々な従来の付加的なフィルムガイドおよびフィルム駆動装置が、所望に応じて含まれてよい。フィルムウエブ14は、例えば図1〜3に示された構成要素の下方に配置されるが、例えば装置10の他の構成要素が取り付けられた同じフレームまたはハウジングに取り付けられた供給ロール(図示されず)から供給されてよい。
【0018】
上記で留意されたように、第1の回転式シーリング装置20は、横方向シール26を作り出す。そのようなシールは、一般に、フィルムウエブ14の装置10中の移動通路に沿った移動方向に対してほぼ横断する方向に、すなわち角度をもって配向される。横方向シール26は、2枚のフィルム層を互いに結合させる、熱シール、接着シール、粘着シールなどのどのようなタイプでもよいが、熱シールが好ましい。熱シールまたは熱溶接は、フィルム層16、18が互いに接触する状態になり、十分な熱が1つまたは複数の所定のセグメント内で一方または両方のフィルムにかけられ、その結果、各々の加熱されたフィルムセグメントの少なくとも一部が溶融し、他方の加熱されたセグメントと混合するときに形成されることができる。冷却後、2枚のフィルム層の加熱されたセグメントが、互いに結合するようになる。
【0019】
したがって、図4〜5に示されるように、シーリングローラ34は、回転可能な支持シリンダ40を備え、この支持シリンダは、外側の円周表面42およびその周りでシリンダが回転する軸44を有する。さらに、加熱素子46が、軸44とほぼ位置合わせして外面42に取り付けられてよい。このようにして、第1のシーリング装置20は、シーリングローラ34がフィルム層16または18の一方と回転接触する状態になり、加熱素子46が、フィルム層を互いにシールさせるのに十分なシーリング温度まで加熱されたときに横方向シール26を形成することができる。
【0020】
例えば、加熱素子46は、1対のシーリング部材48a、bを備え、これらのシーリング部材は、シーリング部材48a、bがフィルムウエブ14と接触する状態になる度に、例えばシリンダ40の各々の回転によって、横方向シール26の対26a、bを作り出す。すなわち、シーリング部材48a、bは、シリンダ40の各々の回転によって対応する横方向シール26a、bを作り出し、シール26bは下流側の容器28に属し、シール26aは隣接する上流側の容器(図3参照)に属する。あるいは、2つの加熱素子46が、シリンダ40の表面42上に配列される場合、横方向シール26の2対26a、bが、シリンダ40の各々の回転によって作り出されるはずである。同様に、シリンダ40上の3つの加熱素子46が、各々の回転によってシール26の3対26a、bを作り出す等がある。
【0021】
シーリング部材48a、bは、電気がそれに供給されたとき(電源は図示されず)に熱を発生させる抵抗素子でよく、いかなる所望の形状または構成も有することができる。図示されるように、部材48a、bは、例えば、シリンダ40の各々の回転によって接触する状態になるときにフィルムウエブ12内に1対のほぼ平行な熱シール26a、bを作り出す、ほぼ平行なワイヤ状のものである。
【0022】
図に示されるほぼ線形のシール26に加えて、実質的に非線形のシール、例えば相互連結された泡状パターンを作り出す波状のシール、線形および非線形のセグメント(以下に説明される)の一続き合せを有するシール、「ジグザグ」のシールパターン等の他の形状およびパターンも形成されてよい。
【0023】
必要または所望であれば、PTFEの被覆、例えば、TEFLON(登録商標)テープ、ポリエステル、またはシーリング部材からの熱に耐え、その熱を、シール26を作り出すのに十分な量でフィルムウエブに伝えることができるその他の材料などの熱媒体が、シーリング部材48a、bとフィルムウエブ14の間に置かれてよい。このようにして使用される場合、そのようないかなる熱媒体も、加熱素子46の一体部分でよい。
【0024】
個々の膨張物品12が完成した後、それらの互いのおよび/またはフィルムウエブ14からの分離は、隣り合う物品間に脆弱線50を含むことによって容易にされてよい(図2〜3を参照)。したがって、装置10は、有利には、そのような脆弱線を作り出す手段を含むことができる。これは、脆弱線50を、容器28の間、例えば図示のように各々の容器間または所望であれば2つ以上の容器のグループ間に作り出すように第1の回転式シーリング装置20を適合させることによって達成されてよい。例えば、脆弱線50を作り出すための装置が、第1の回転式シーリング装置20内のその外面40の中にまたはその上に一続きみ込まれ、例えば取り付けられてよい。
【0025】
脆弱線50を作り出すのに適した装置は、穿孔タイプの脆弱線を作り出す穿孔刃52である。図4〜5に示されるように、穿孔刃52は、加熱素子46の一構成要素として含められてよい。刃52は、図示されるように、フィルムウエブ14内に穿孔の列を作り出すために鋸歯状にされてよく、この穿孔の列が、フィルムウエブ14内に脆弱線50を形成してそこで簡単に破り取ることができるようにする。
【0026】
いくつかの実施形態では、穿孔刃52(または他のタイプの穿孔装置)が、図示されるようにシーリング部材48a、b間に配設されることがある。好都合には、そのような配置は、隣り合う容器28の横方向シール26a、b間の脆弱線50の配置を容易にする。さらに、このようにして脆弱線50を形成すると、同時にシール26a、bが作り出される。しかし、脆弱線50は、また、別個のステップ、例えば、所望であれば第1の回転式シーリング装置20から離して配置され、そこから独立して作動される穿孔装置を用いても形成され得る。
【0027】
図1〜3は、脆弱線50によって分離された各々の容器28/膨張物品12を示す。しかし、所望であれば、各容器が脆弱線によって隣接する容器から分離されないように、より少ない数の脆弱線50が使用されてよい。例えば、穿孔刃が、例えば1容器おきの間、3容器おきの間、10容器おきの間などのように任意の所望の数の容器の間で脆弱線を作り出すように、独立して作動されかつ/あるいは離れて配置され得る。これは、2つ以上の膨張物品のグループを含む複合クッションを製造する際に望ましいことがある。
【0028】
依然として図4〜5を参照すれば、加熱素子46は、一体型装置として支持シリンダ40に取り外し可能に取り付けられてよい。したがって、シーリング部材48a、bおよび/または穿孔刃52が摩耗した際、加熱素子46全体が、加熱素子の個々の構成要素を取り替える必要無しに、一装置として取り外され、交換されてよい。したがって、支持シリンダ42は、加熱素子46の本体56が含まれてよいその外面42内にくぼみ54を含むことができ、その結果、本体56がくぼみ54内に配置されるとき、本体56の外面58は、外面42とほぼ同一平面になる(図5を参照)。加熱素子46は、加熱素子のシリンダへの機械的な取付けをもたらすために、例えば摩擦嵌合によってシリンダ40上のくぼみ54内の対応するソケット62内に保持されてよい、加熱素子46上の1対の保持ピン60などの任意の適切な手段を介して、シリンダ40に取り付けられてよい(図5)。加熱素子の手動の取り外しおよび交換を円滑に進めるためのつかみ表面を提供するために、1対の突起、すなわちノブ64が、加熱素子46の外面58に含められてよい。
【0029】
シーリング部材48が、ワイヤまたはそこを流れる電流に対して抵抗をもたらすことによって熱を発生させる他の装置であるとき、保持ピン60が、シーリング部材48a、bに電気的に接続され、それによって電源(図示されず)とシーリング部材の間に電気連通をもたらすことができる。この点に関して適したタイプのピンは、「バナナプラグ(banana plug)」として知られている。したがって、例えば、カーボンブラシ整流子およびスリップリングが、静止形電源、例えば、壁ソケットからのワイヤからの電気を、回転するシーリング部材48に流すために使用されてよく、それによって、カーボンブラシは、静止し、シリンダ40に取り付けられてそれと共に回転するスリップリングに電流を流す。さらには、スリップリングが、ソケット62と電気連通する。したがって、「バナナプラグ」または他の導電性保持ピン60が、ソケット62に挿入されると、電流は、シーリング部材48を流れ抜ける、したがってそれを加熱するようにされ得る。
【0030】
上記で留意されたように、第2の回転式シーリング装置24は、横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入する長手方向シール32をフィルム層16、18の間に作り出す。このようにして、容器28が、膨張物品12に変換される。これにより、膨張容器を製造するプロセスが基本的に完了する。
【0031】
図1〜3に示されるように、第2の回転式シーリング装置24は、シーリングローラ66およびバッキングローラ68を含むことができる。第1の回転式シーリング装置20と同様に、装置24のシーリングローラ66およびバッキングローラ68は、フィルムウエブ14上に回転圧縮力を及ぼす「ニップ」すなわち接線接触の領域をそれらのローラの間に作り出すように互いに押し付けて回転する。したがって、シーリングローラ66およびバッキングローラ68は、装置10を通るフィルムウエブの送給を促進することができ、そのときこれらのローラは回転矢印で示された方向に回転し、それによってフィルムウエブを直線の矢印で示すように前方方向に推し進める。したがって、ローラ66、68の一方または両方の回転は、例えば図3に概略的に示されるモータ70などの適切な駆動機構によって作動されてよい。
【0032】
長手方向シール32は、2枚のフィルム層を互いに結合させる、熱シール、接着シール、粘着シール等のいかなるタイプでもよいが、熱シールが好ましい。長手方向シール32は、一般に、フィルムウエブ14の装置10中のその移動通路に沿った移動方向にほぼ平行な方向に配向される。図2〜3に示されるように、シール32は、連続的な長手方向シール、すなわち、第2の回転式シーリング装置24がシールを作り出すことを停止させられたときだけ中断される、ほぼ線形の、切れ目のないシールでよい。したがって、シーリングローラ66は、図示されるように連続的な長手方向シール32を作り出すのに適した任意の方法で加熱されてよい。
【0033】
図2〜3に示される連続的な長手方向シール32の代替策として、第2の回転式シーリング装置24が、図8に示されるように、長手方向シール72の不連続な一続きを作り出すように構成されてよい。この実施形態が使用されるとき、第1の回転式シーリング装置20および第2の回転式シーリング装置24は、各々の長手方向シール72が、横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入するように同期化される。
【0034】
長手方向シール72の不連続な一続きは、図6〜7に示されるように、シーリングローラ166が、装置10内でシーリングローラ66の代わりに、すなわち第2の回転式シーリング装置24内の代替のシーリングローラとして使用されているときに得られることになる。シーリングローラ166は、図6〜7に示されるように、外側の円周表面80と、外面80の少なくとも一部分の周りに配設された加熱素子82とを有する、回転可能な支持シリンダ78を含むことができる。加熱素子82は、シリンダと共に回転するようにシリンダ78に固定されてよい。
【0035】
加熱素子82、およびシーリング部材48a、bも、1つまたは複数の金属製ワイヤまたは別の導電性材料から製造されたワイヤ、1つまたは複数の金属製リボン、回路印刷プラスチック製リボン(circuit−printed plastic ribbons)、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を含むプラスチック基板上に印刷された金属、および他の適切な導電性装置を含むことができる。適切な金属製材料の例としては、例えばニクロム、鋼等が挙げられる。加熱素子82またはシーリング部材48a、bが、ワイヤ状またはリボン状であるとき、それは、円形、四角形、楕円形、矩形等を含むいかなる所望の断面形状も含むことができる。加熱素子82およびシーリング部材48a、bは、いかなる従来の方法によって製造されてもよい。適切であると見出された1つの方法は、所望の厚さの金属製プレート、例えば316ステンレス鋼を所望のパターンに化学的にエッチングすることである。この方法を使用して、加熱素子82ならびに対のシーリング部材48a、bの各々が、金属の単一の連続片から形成されてよい。
【0036】
支持シリンダ78は、加熱素子82によって発生した温度に耐えることができる任意の材料から形成されてよい。そのような材料は、金属、例えばアルミニウム(好ましくは電気的に絶縁された)、耐高熱ポリマー、例えばポリイミド、セラミック等を含む。加熱素子82を収容し、加熱素子をシリンダ78の外面上の適切な位置に保持するために、外面80に溝が設けられてよい。
【0037】
所望または必要ならば、PTFEの被覆、例えばTEFLON(登録商標)テープ、ポリエステル、または加熱素子からの熱に耐え、その熱を、長手方向シール32、72を作り出すのに十分な量でフィルムウエブに伝えることができる他の材料などの熱媒体が、それが、加熱素子82およびフィルムウエブ14の間に位置決めされるように、外面80に固定されてよい。そのような熱媒体は、加熱素子がフィルムウエブを溶かすことを防ぐために、一部の用途では望ましいことがある。
【0038】
図6〜7に示されるように、加熱素子82は、シリンダ78の外面80上に配設された第1の端部84、および外面80上に配設された第2の端部86を含むことができる。図示されるように、第1および第2の端部84、86は、加熱素子82がシリンダ78上でらせん状のパターンを形成するように、互いに離間されている。そのようならせん状のパターンは、図8に示された長手方向シール72の傾斜パターンの結果となる。同時に、らせん状のパターンは、表面80上で破断する、あるいは緩みを生じることなく、加熱素子82の膨張および収縮を可能にする。加熱素子82の膨張および収縮は、例えば、遊休後の準備期間中にそれが暖められるとき、または、例えば装置10が一定期間の使用後に停止された後にそれが冷却されるとき、加熱素子内の温度変化によって生じる。
【0039】
加熱素子82の膨張/収縮は、さらに、加熱素子82の端部84、86にそれぞればね88a、bを含むことによって対応されてよい。ばねは、加熱素子82の一体部分でよく、あるいはその端部84、86に簡単に連結されてよく、かつ図示されるように締結具90a、bを介してシリンダ78に固定されてよい。有利には、ばね88a、bは、加熱素子82に張力を及ぼし、それによって、加熱素子が膨張状態または収縮状態であるかに関係なく、表面80上でそれを緊張状態に保持することができる。ばね88a、bは、シリンダ78の側面94a、bの溝92a、b内に含められてよい(溝92aは図示されず)。スロット96a、bが、溝92a、bと加熱素子82の表面80との間に静的(定常状態の温度)および動的(可変の温度)通路を提供するために含められてよい。
【0040】
同様に、加熱素子46は、シーリング部材48a、bの一方の端部(または両方の端部)に湾曲可能な接合部49を含むことができ、この接合部は、シーリング部材48a、bが温度変化に伴って独立的に膨張および収縮することを可能にする。
【0041】
したがって、第2の回転式シーリング装置24は、装置のシリンダ78がフィルム層16、18と回転接触する状態になり、加熱素子82が、フィルム層を互いにシールさせるよう十分なシーリング温度まで加熱されるときに、長手方向シール72を形成する。シリンダ78の軸が、フィルムウエブ14の長手方向の移動通路にほぼ垂直に示されているが、長手方向シール72の形成をシールするのを促すいかなる所望の角度を有してもよい。例えば、一部の用途では、その角度は、容器28が膨張されるときに生じることがある、フィルムウエブ14の移動通路内のいかなる変化にも対応するために、例えば、膨張アセンブリ22に向って5°など、垂直位置から0〜10°の間で変化することができる。
【0042】
一部の実施形態では、第2の回転式シーリング装置24のシリンダ78および加熱素子82は、一体型装置として取り外し可能および交換可能でよい。このようにして、加熱要素82が摩耗すると、シーリングローラ166の全体は、手動で取り外され、新しいシーリングローラ166と交換されてよく、摩耗した加熱素子82を取り外し、新しいものをシリンダ78上に取り付ける必要はない。したがって、この特徴が、使用者に対して装置10の有用性を高める。
【0043】
シーリングローラ166は、任意の適した方法で装置10に取り外し可能に取り付けられてよい。例えば、シーリングローラは、シーリングローラのハブへの機械的な取付けをもたらすために、例えば摩擦嵌合によってハブ98内の対応するソケット102内に保持される、シーリングローラ166上の保持ピン100を介して、回転可能なハブ98に取り付けられてよい。回転可能なハブ98は、装置10の恒久的部品でよい。ハブの回転は、ギアリング104を含めることによって促進されてよく、このギアリングは、直接ギアドライブを介して、あるいは、例えばドライブベルトまたはドライブチェーンを介して間接的にモータ70に連結されてよい。
【0044】
加熱素子82が、ワイヤまたはそこを流れる電流に対して抵抗をもたらすことによって熱を発生させる他の装置であるとき、保持ピン100は、加熱素子82に電気的に接続され、それによって電源と加熱素子の間に電気連通をもたらすことができる。上記で留意されたように、この点に関して適したタイプのピンは、「バナナプラグ」として知られている。したがって、例えば、カーボンブラシ整流子/スリップリングの一続き合せ106が、静止形電源、例えば、壁ソケットまたは他の電源からのワイヤ108からの電気を、回転するハブ98およびシーリングローラ166に流すために使用されてよい。したがって、整流子106内のカーボンブラシは、静止、すなわち非回転のままで、スリップリングに電流を流すことができ、このスリップリングは、ギアリング104、ハブ98、およびシーリングローラ166に取り付けられてそれらと共に回転する。さらには、スリップリングが、例えば、ハブ98内をルーティングする内部ワイヤを介してソケット102と電気連通する。したがって、「バナナプラグ」または他の導電性保持ピン100が、ソケット102内に挿入されると、電流は、加熱素子82を流れ抜ける、したがってそれを加熱するようにされ得る。
【0045】
上記で留意されたように、図8に示すように長手方向シール72の不連続な一続きを作り出す際、第1の回転式シーリング装置20および第2の回転式シーリング装置24は、各々の長手方向シール72が横方向シール26の対26a、bと交差してガス30を容器28内に封入するように同期化される。第1の回転式シーリング装置20と第2の回転式シーリング装置24の間の同期化は、例えば、同じ直径を有するシーリングローラ34および166を設け、両方のローラを同じ回転スピードで作動させ、図8に示されるように、各々の長手方向シール72の先端のセグメント74が「下流側の」横方向シール26aと交差し、後端のセグメント76が「上流側の」横方向シール26bと交差するように、各々のローラ34、166の相対的な回転位置を位置合わせすることにより、達成されてよい。すなわち、シーリングローラ166の最初の回転位置は、例えば、加熱素子82の端部86が横方向シール26aのすぐ下流側でシール72の先端のセグメント74を作り出し、端部84が後端のセグメント76において横方向シール26bのすぐ上流側でシールセグメント72を完成させるように設定される。
【0046】
第2の回転式シーリング装置24に使用されてよい代替のシーリング装置は、「ドラッグシーラ(drag sealer)」として知られている装置のタイプであり、これは、1対の回転するニップローラの間に置かれ、1対の移動するフィルム層と直接接触して連続的な長手方向シールを作り出す固定の加熱素子を含む。そのような装置は、例えば、その開示が参照によって本明細書に一続きみ込まれる米国特許第6,550,229号および同第6,472,638号で開示されている。第2の回転式シーリング装置24に使用されてよい別の代替のシーリング装置は、「バンドシーラ(band sealer)」として知られている装置のタイプであり、これは、加熱素子が一方または両方のバンドの内部行路と接触した状態で、複数のガイドローラの周りを互いに対して逆回転する1対のシーリングバンドを含む。1対のフィルム層は、バンドの間を移動し、バンドによって互いにシールされる。そのような装置は、例えば、その開示が参照によって本明細書に一続きみ込まれる2004年11月2日出願の米国特許出願第10/979,583号で開示されている。
【0047】
バッキングローラ36および68はいずれも、例えばゴムまたはRTVシリコーンなどの柔軟な材料から形成されてよい。他の材料、例えば、ギザギザの表面を有する金属製ローラなども所望に応じて使用されてよい。
【0048】
フィルムウエブ14は、一般に、本明細書で説明されるようにガスを封入するために装置10によって操作され得る、様々な熱可塑性プラスチック材料、例えば、ポリエチレンホモポリマーまたはコポリマー、ポリプロピレンホモポリマーまたはコポリマー等を含む、いかなる可撓性の材料も含むことができる。適切な熱可塑性ポリマーの非限定的な例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレンホモポリマー、ならびに例えばイオノマー、EVA、EMA、異種(チーグラー・ナッタ触媒(Zeigler−Natta catalyzed))エチレン/α−オレフィンコポリマーおよび同種(メタロセン、シングルサイト触媒(single−cite catalyzed))エチレン/α−オレフィンコポリマーなどのポリエチレンコポリマーが挙げられる。エチレン/α−オレフィンコポリマーは、その中でポリマー分子が比較的少ない側鎖分岐を有する長鎖を含む、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)、および鎖状超超低密度ポリエチレン(ULDPE)を含めた、1−ブタン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、メチルペンテンおよび類似のものなどのC3〜C20のα−オレフィンから選択された1つまたは複数のコモノマーを有するエチレンのコポリマーである。また、様々な他のポリマー材料、例えば、ポリプロピレンホモポリマーまたはポリプロピレンコポリマー(例えば、プロピレン/エチレンコポリマー)、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート等などが使用されてもよい。フィルムは、単層または複層でよく、成分ポリマーを溶かし、それらを1つまたは複数の平ダイスまたは環状ダイスによって押し出し、共押し出し、または押し出しコーティングを行うことにより、任意の知られている押し出しプロセスによって製造されてよい。
【0049】
図1〜3に戻って参照すれば、フィルムウエブ14には多くの形状が可能である。例えば、フィルムウエブ14は、閉じた長手方向の縁部110および反対側の開いた長手方向の縁部112を有することができる。開いた長手方向の縁部112は、その中にガス30が導かれてよい容器28の開口部を提供する。閉じた長手方向の縁部110は、フィルム層16、18の各々がほぼ同じ寸法を有するように、縁部110でフィルムウエブ14を「二つ折りする(center−folding)」ことによって形成されてよい。適切な二つ折り装置および方法は、当技術分野ではよく知られている。二つ折りは、例えば、フィルムが製造された直後、および/または後に装置10で使用するために供給ロール(図示されず)に巻き取られる直前の任意の望ましい時に、実施されてよい。あるいは、二つ折り装置は、供給ロールの下流側のある箇所で装置10に追加されてよく、あるいはそれと共に使用されてよい。
【0050】
別の代替策として、別個のフィルム層16、18が、並置され、例えば熱シーリングによって隣り合う長手方向の側縁に沿って互いにシールされて閉じた長手方向の縁部110を形成することができる。別の代替策としては、フィルムウエブ14は、扁平なチューブ、すなわち突き合わせて折り畳まれた/閉じた長手方向の縁部を有するものでよく、長手方向の縁部の一方は、開いた縁部112を形成するために、膨張アセンブリ22の上流側のどこかで切り開かれる。
【0051】
装置10は、フィルムウエブ14をその一方の縁部から膨張させるので、様々なウエブの幅が装置によって受け入れられ、それにより、例えば4インチ(10.2cm)〜20インチ(50.8cm)の範囲の様々な幅を有する膨張物品を製造することができる。同様に、膨張物品は、シーリングローラ34の直径、その上の加熱素子46の数およびスペーシング等に応じて、任意の所望の長さを有することができる。
【0052】
上記で留意されるように、第1の回転式シーリング装置20によって作り出される横方向シール26は、フィルムウエブ14の閉じた長手方向の縁部110と共に容器28の各々を画定する、1対の横方向の、離間されて置かれたシール26aおよび26bを含むことが好ましい。図示されるように、横方向シール26a、bは、並置されたフィルム層14、16の各々が、開いた長手方向の縁部に、互いに結合されないフランジ114を有するように、閉じた長手方向の縁部110から延びて開いた長手方向の縁部112から所定の距離を置いて終端することができる。図示されるように、そのようなフランジ114は、開いた長手方向の縁部112に沿って延びる。したがって、フランジ114は、シール26の端部116を超えて延びる、フィルム層14、16の長手方向に延びる端部であり、したがって、すなわちシール26または他の任意の手段によって互いに結合されない。そのようなフランジの目的が、以下で説明される。しかし、多くの他の形状が可能であるので、本発明はそのような結合されていないフランジを有するフィルムウエブに限定されるものではない。例えば、縁部112が閉じた縁部であり、それによって端部116とそのように閉じた縁部の間に長手方向に延びる膨張チャネルを形成することができる。
【0053】
本明細書内の上記で説明されたように、装置10は、さらに、容器28を膨張させるための膨張アセンブリ22を含む。膨張アセンブリ22は、矢印30によって示されるガス流を、開いた長手方向の縁部112にある各々の容器の開口部内へと導くことによって容器28を膨張させる。膨張アセンブリ22は、ガス流30が膨張アセンブリをそこから出るノズル118およびガス30のソース120を含む(図1〜3を参照)。ガス30は、例えば、空気、窒素、二酸化炭素等でよい。ガスソース120は、例えば1つまたは複数のタンクから、または圧縮空気を設備全体に供給する(時に「プラントエア」として知られている)中央コンプレッサから、圧縮ガスを提供することができる。
【0054】
図示されるように、ガスソース120は、装置10の一構成要素でよく、また図示されるようにモータ122によって作動されてよい、小型の空気コンプレッサまたはブロワである。ブロワ120は、安定した空気流30を送るように、あるいは、所望であれば、空気の速いパルスを容器28内に送るように脈動モードで作動されてよい。これは、熱可塑性プラスチックフィルムにおいて、特により高温の作動条件で生じることがある、フィルム層16、18が互いに張り付いてしまう場合に有利になることがある。これが起こるとき、ブロワ120から空気30を脈動させると、横方向および長手方向シールに過度の応力をかけずに、フィルム層を分離し、容器28を膨張させることを助けることができる。
【0055】
所望であれば、装置10は、さらに、ガスの所定の最小量がフィルム層16、18の間に導かれたかを検出するためのセンサを含むことができる。センサは、ガスのそのような所定の最小量がフィルム層16、18の間に導かれたかに応じて変化する信号を発生させることができる。さらに、膨張アセンブリ22は、信号を受け、ガスを、フィルム層間に、センサから受けた信号に応じて決まる可変速度で導くように適合されてよい。有利には、膨張アセンブリが作動する速度は、ガスの所定量が検出されたときよりも、そのようなガスの所定量が検出されなかったときの方が速くなり得る。
【0056】
例えば、光学センサ121が、例えば、平坦な未膨張の容器から、膨らんだガス充填された容器に変換されるときに容器によって達成される最小の高さに基づいて、膨張されている容器28が、所望のレベルの膨張に達しているかを検出するために使用されてよく、それにより、容器内の増大するガス圧によって上部のフィルム層16が上方に(あるいは垂直な移動通路が使用される場合は外側に)持ち上げられる。センサ121が、フィルム層16が一定の高さに到達したことを「認識する」まで、ブロワ120は、比較的速い速度で作動させられ、比較的速いガス流量をおよび/または高いガス圧をノズル118から発生させるようにされ得る。センサ121が、その高さが図1に例として示される所定の最小の高さのフィルム層16を検出すると、センサは、ブロワ120の作動速度を低減するように、信号123をモータ122(またはそのための適切な制御手段、例えばモータ122用の電源)に送ることができる。こうしたより低速の作動モードでは、現在膨張されている容器28が、所望のレベルの膨張で維持され、その間に長手方向シール32、72が、そのような容器に対して完成され、それにより、容器内の膨張圧力が低くなるために、新しく形成された長手方向シール(および横方向シール)にかけられる緊張応力が最小に抑えられる。次の容器28が膨張される位置、すなわち膨張アセンブリ22の前方に移動すると、センサ121は、もはやフィルム層16を「認識」しなくなり、モータ122への信号123が、ブロワ120の作動速度が再び増大するように変わることができる。このような方法では、容器28が十分におよび/または一貫して膨張されることを、より高いレベルで確実にすることができる。別な方法で述べれば、より高い割合の容器が、十分におよび/または一貫して膨張され、それと同時に、新しく形成された長手方向シールおよび横方向シールにかかる応力を最小に抑え、エネルギーも節約する。
【0057】
図1〜2に示されるように、ノズル118は、容器28の膨張をもたらすように、開いた長手方向の縁部112内に突出することができる。フィルムウエブ14が、上記で説明されたようにフランジ114を含むとき、フィルムウエブ14が装置10中をその移動通路に沿って送給される時にノズルがフランジ間を長手方向に移動するように、ノズル118の少なくとも一部分が、フランジ114間に位置決め可能であり得る。あるいは、縁部112が閉じた縁部の場合、そのような縁部を切り開き、それによってノズルを、図示したようにフィルム層16、18の間に配置した状態にしておくことを可能にするために、スリッタがノズル118の上流側に配置されてよい。いずれの場合も、ノズル118は、フィルムウエブ14が連続的にノズルを通過する間、固定位置にとどまることができる。
【0058】
図4〜5に示されるように、第1の回転式シーリング装置20用の加熱素子46は、1対のほぼ線形のシーリング部材48a、bを含む。あるいは、シーリング装置20は、支持シリンダ40上の加熱素子46と同様であるが、シーリング部材48a、bの代わりに、図9に示されるようにシーリング部材124a、bを含む加熱素子を使用することができる。図示されるように、各々のシーリング部材124a、bは、ほぼ線形の領域126および非線形の領域128を含む。第1の回転式シーリング装置20でシーリング部材48a、bの代わりにシーリング部材124a、bを使用すると、膨張物品132を備える、図10に示されたクッション130が得られる。膨張物品132は、図10に示された同じシールパターンを有する容器から得られ、そのような容器は、膨張アセンブリ22によって膨張されており、第2の回転式シーリング装置24を介してシールして閉じられて長手方向シール32(あるいは所望であればシール72)が作り出される。以下でさらに詳細に説明されるように、膨張物品132は、各々の膨張物品132が、その横方向の幅に沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有するという点において膨張物品12とは異なる。
【0059】
1対のシール134a、bは、シーリング部材124a、bによって同時に作り出され、シール134aはシーリング部材124aに対応し、シール134bはシーリング部材124bに対応する。そのような横方向シール134は、フィルム層16、18を互いに結合させて、所定の横方向の幅「W」を有する膨張物品132を形成する。膨張物品132はまた、その横方向の幅Wに沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有する。
【0060】
したがって、例えば、膨張物品132は、2つの異なる長手方向の寸法、図示ではL1およびL2を有することができ、各々の容器の横方向の幅Wに沿って、これらの2つの寸法間で交互の変化が生じる。寸法L1は、シーリング部材124a、bのほぼ線形の領域126におけるそれらの間のスペースに対応し、一方で、より小さい寸法L2は、シーリング要素124a、bの非線形の領域128の間のより小さいスペースに対応する。使用中、より大きな寸法L1を有する膨張物品の部分は、緩衝作用をもたらし、より小さい寸法L2を有する部分は、例えば、梱包物の輪郭を包み、より詳しくは、その輪郭に沿うために、そのようなより小さな寸法部分において、膨張物品が湾曲しあるいは折り畳まれることを可能にする柔軟性をもたらす。
【0061】
非線形領域128が、湾曲した半円形状を持つように図示されているが、非線形領域は、容器の横方向の幅Wに沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有する膨張物品を作り出すために、シーリング部材124a、bの他の線形状から逸脱したどのような形状も有することができる。
【0062】
所望であれば、各々の容器/膨張物品132は、図示されるように脆弱線50によって分離されてよく、この脆弱線は、上記で説明されたように形成されてよい(例えば、シーリング部材124a、bの間に配置された穿孔刃52を用いて)。あるいは、2つ以上のそのような膨張物品のグループが、脆弱線によって分離されてよく、すなわち、すべての容器/膨張物品132が、脆弱線によって分離される必要はない。
【0063】
図11は、本発明の代替の実施形態であり、本明細書の上記で論じたように、同じ参照番号は、同じ構成要素を示す。装置10’は、1)長手方向シールを作り出すための第2の回転式シーリング装置が、横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置の上流側に配置されること、および2)膨張アセンブリが、ノズルをフィルムウエブの中心近くに位置決めするために拡張されたマニフォールドを備えることを除いて、装置10と同様である。
【0064】
図11は、装置10’の構成要素のすべてが取り付けられてよいフレームまたはハウジング138を含み、フィルムウエブ14が、ソース、例えば図11に示される構成要素下に配置された供給ロールまたはボックス(図示されず)から引き出される装置10’の平面図である。例えば、フィルムウエブ14の供給ロールは、ハウジング138に取り付けられてよく、その結果、フィルムウエブは、上向きに引き出され、次いで、ガイドローラ140を通過した後、水平通路の形をとる。膨張アセンブリ22’は、マニフォールド144および膨張ノズル146を含む。マニフォールド144およびノズル146は、フィルム層16、18の間に配置される。マニフォールド144の長さは、フィルムウエブ14内の任意の所望の位置、例えば図示されるように横方向の中心近くにノズル146を位置決めするように選択される。マニフォールド144は、開いた長手方向の縁部112を抜けてほぼ横方向に延在することができ、ノズル146は、図示されるようにフィルムウエブの中心近くで長手方向の向きを有する。ガスソース(図示されず)からのガス148が、フィルムウエブ14内の、すなわちフィルム層16、18の間のマニフォールド144を流れ、ノズル146から流出する。
【0065】
長手方向シールセグメント72を作り出すための第2の回転式シーリング装置24’が、装置10’内のマニフォールド144の下流側に配置され、この装置が、長手方向シールセグメント72を、第1の回転式シーリング装置20’による横方向シール26の生成の前、すなわちその上流側で作り出すことを除いては、一般的に上記で説明されたように作動する。これも上記で一般的に説明されたように、電気が、整流子、例えば、整流子リング150および接触ブラシ152を含む、図示されるような整流子149を介して加熱素子82に供給されてよい。整流子リング150は、シーリングローラ166と電気連通しており、また、例えば、両方の構成要素が取り付けられた軸156を介してそのシーリングローラ166と共に回転する。リング150およびシーリングローラ166の回転は、これもまた軸156に取り付けられたギアリング154との適切な機械的係合によってもたらされてよく、その結果、すべての3つの構成要素は、連結された状態で一緒に回転するようになる。電気が、ワイヤ158を介して接触ブラシ152に供給される。整流子リング150は、静止したままで整流子リングを介してシーリングローラ166に電流を供給する接触ブラシ152に押し付けて回転する。
【0066】
第1の回転式シーリング装置20’が、第2の回転式シーリング装置24’の下流側に配置され、40’で示される支持シリンダが、最後の上流の横シール26bが長手方向シール72、フィルム層16および18、および横方向シール26a、bの間にガス148を封入するように作り出され、それによって膨張物品が形成されるまで、ガス148をシリンダの下流側を通過させそこで回収することを可能にするために、そのシリンダの中に径方向の溝160を含むことができることを除いては、上記で説明されたように作動する。電流が、すぐ上で説明されたように整流子149と同一でよい、整流子リング164、接触ブラシ168、およびワイヤ170を含む整流子162を介して、加熱素子46に供給されてよい。ギアリング172および軸174が、シリンダ40が円滑に回転するように設けられてよい。単一のモータ(図示されず)が、ギアリング154および172の両方をベルトまたはチェーン伝動を介して回転させるのに使用されてよい。
【0067】
図12を参照すれば、本発明の別の代替の実施形態が説明されており、ここでは、少なくとも第3の回転式シーリング装置が、膨張物品を別個の区画に分割するための少なくとも第2の長手方向シールを作り出すために含まれる。例えば、装置10”は、第2の回転式シーリング装置24”が、膨張物品を別個の膨張区画176に分割するために、1つまたは複数の追加の長手方向シールを、すなわち長手方向シール72に加えて作り出すために複数のシーリングローラ166を含むことを除いては、すぐ前で説明された装置10’と同様のものである。したがって、図12に示されるように、第2の回転式シーリング装置24”は、例えば、得られた膨張容器128を個々の区画176a〜dの4つの列に分割するために、長手方向シール178を作り出すための第2のシーリング装置166a、長手方向シール180を作り出すための第3のシーリング装置166b、および長手方向シール182を作り出すための第4のシーリング装置166cをさらに含むことができる。シーリングローラ166および166a〜cは、バッキングローラ68”に対して回転することができる。
【0068】
膨張アセンブリ22”は、図示されるようにガス184をフィルム層16、18の間に導くために、図示されるように複数のノズル146a〜dを備えたマニフォールド144’を図示されるように含むことができる。これは、第1の回転式シーリング装置20”のシリンダ40”に溝160a〜dを含めることによって、容易にされてよい。図示されるように、第1の回転式シーリング装置20”は、シリンダ40”上に互いに対向して配置された1対の加熱素子46aおよび46bをさらに含むことができ、それによって1つの加熱素子46しか有さない第1の回転式シーリング装置20の2倍の多さの横方向シール26を作り出す。また、加熱素子46aは、横方向シール26’の得られた対の間に脆弱線50を作り出すために、シーリング部材(図からは隠されている)の間に穿孔刃を含むが、加熱素子46bは、穿孔刃を含まない。したがって、得られた横方向シール26”の間には、脆弱線は形成されない。シリンダ40”は、図示されるように、バッキングローラ36”に対して回転することができる。
【0069】
上記で説明されたように整流子149および162は、電流を、シーリングローラ166/166a〜cおよび加熱素子46a/46bにそれぞれ供給するために使用されてよい。
【0070】
本発明の好ましい実施形態の上記の説明は、例示および説明の目的で提示されてきた。この説明は、限定的、すなわち本発明を開示された正確な形態に限定するものではなく、改変形態および変更形態が、上記の教示に照らして可能であり、あるいは本発明の実践から得られてよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明による、膨張物品、例えば膨張クッションを形成するための装置および方法の概略的な配置図である。
【図2】図1に示された装置および方法の平面図である。
【図3】図1に示された装置および方法の斜視図である。
【図4】本発明によって使用されてよい回転式横方向シーリング装置の斜視図である。
【図5】本発明によって使用されてよい回転式横方向シーリング装置の斜視図である。
【図6】本発明によって使用されてよい回転式長手方向シーリング装置の正面図である。
【図7】本発明によって使用されてよい代替の回転式長手方向シーリング装置の斜視図である。
【図8】図6または7に示された回転式長手方向シーリング装置の使用から得られた膨張容器の平面図である。
【図9】本発明によって横方向シールを作り出すのに使用されてよいシーリング部材の代替の対を示す図である。
【図10】図9に示されたシーリング部材から作り出された膨張物品の一続きを示す図である。
【図11】本発明の代替の実施形態の図である。
【図12】本発明の別の代替の実施形態の図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置であって、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置と、
b.前記フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.前記横方向シールと交差する長手方向シールを前記フィルム層の間に作り出すための第2の回転式シーリング装置とを備え、ガスが、前記長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される、装置。
【請求項2】
前記装置が、2つ以上の膨張物品の一続きを製造する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、膨張物品の前記の一続きが製造されるとき、フィルムウエブを連続的に途切れることなく移動させる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2の回転式シーリング装置が、
a.外側の円周表面を有する回転可能な支持シリンダと、
b.前記シリンダの前記外面の少なくとも一部の周りに配設された加熱素子であって、前記加熱素子が前記シリンダと共に回転するように前記シリンダに固定される、加熱素子とを備え、
前記第2の回転式シーリング装置が、前記装置が前記フィルム層と回転接触され、前記加熱素子がフィルム層を互いにシールさせるのに十分なシーリング温度まで加熱されたときに、前記長手方向シールを形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第2の回転式シーリング装置が、長手方向シールの不連続な一続きを作り出し、
前記第1および第2の回転式シーリング装置が、各々の長手方向シールが前記1対の横方向シールと交差してガスを前記膨張物品内に封入するように同期化される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記加熱素子が、前記シリンダの外面上に配設された第1の端部および前記シリンダの外面に配設された第2の端部を有し、
前記第1および第2の端部が、前記加熱素子が前記シリンダ上にらせん状のパターンを形成するように、互いに離間される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記シリンダおよび前記加熱素子が、一体型装置として取り外し可能および交換可能である、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の回転式シーリング装置が、前記膨張物品の間に脆弱線を作り出す、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の回転式シーリング装置が、
a.回転可能な支持シリンダであって、外側の円周表面と、前記シリンダがその周りを回転する軸とを有する、支持シリンダと、
b.前記シリンダの前記外面に、前記軸とほぼ位置合わせして取り付けられた加熱素子とを備え、
前記第1の回転式シーリング装置が、前記装置が前記フィルム層と回転接触され、前記加熱素子が、フィルム層を互いにシールさせるのに十分なシーリング温度まで加熱されたときに、前記横方向シールを形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記加熱素子が、1対の前記横方向シールを作り出す1対のシーリング部材を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記加熱素子が、さらに、前記対のシーリング部材の間に配設された穿孔装置を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記加熱素子が、前記シリンダに取り外し可能に取り付けられる、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記加熱素子が、前記シリンダに取り外し可能に取り付けられ、その上で一体型装置として交換可能である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の回転式シーリング装置が、ほぼ線形のシールを作り出す、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の回転式シーリング装置が、ほぼ非線形のシールを作り出す、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記膨張物品が、所定の横方向の幅、およびその横方向の幅に沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の回転式シーリング装置が、線形および非線形の領域を有するシーリング部材を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
さらに、膨張物品を別個の区画に分割するために第2の長手方向シールを作り出すための第3の回転式シーリング装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
さらに、ガスの所定の最小量が、前記フィルム層の間に導かれているかを検出するためのセンサを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記センサが、ガスの前記所定の最小量が前記フィルム層の間に導かれたかに応じて変化する信号を発生させ、
前記膨張アセンブリが、前記信号を受け、ガスを、前記フィルム層の間に、前記センサから受けられた前記信号に応じて可変速度で導くように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記速度が、ガスの前記所定の量が検出されるときより、ガスの前記所定の量が検出されないときの方が速くなる、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置であって、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1のシーリング装置と、
b.前記フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.ガスの所定の最小量が、前記フィルム層の間に導かれたかを検出するためのセンサと、
d.前記横方向シールと交差する長手方向シールを前記フィルム層の間に作り出すための第2のシーリング装置とを備え、
ガスが、前記長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される、装置。
【請求項23】
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための方法であって、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを第1の回転式シーリング装置を用いて作り出すステップと、
b.ガスを前記フィルム層の間に導くステップと、
c.前記横方向シールと交差する長手方向シールを第2の回転式シーリング装置を用いて前記フィルム層の間に作り出すステップとを含み、
ガスが、前記長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される、方法。
【請求項1】
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置であって、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1の回転式シーリング装置と、
b.前記フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.前記横方向シールと交差する長手方向シールを前記フィルム層の間に作り出すための第2の回転式シーリング装置とを備え、ガスが、前記長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される、装置。
【請求項2】
前記装置が、2つ以上の膨張物品の一続きを製造する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、膨張物品の前記の一続きが製造されるとき、フィルムウエブを連続的に途切れることなく移動させる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2の回転式シーリング装置が、
a.外側の円周表面を有する回転可能な支持シリンダと、
b.前記シリンダの前記外面の少なくとも一部の周りに配設された加熱素子であって、前記加熱素子が前記シリンダと共に回転するように前記シリンダに固定される、加熱素子とを備え、
前記第2の回転式シーリング装置が、前記装置が前記フィルム層と回転接触され、前記加熱素子がフィルム層を互いにシールさせるのに十分なシーリング温度まで加熱されたときに、前記長手方向シールを形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第2の回転式シーリング装置が、長手方向シールの不連続な一続きを作り出し、
前記第1および第2の回転式シーリング装置が、各々の長手方向シールが前記1対の横方向シールと交差してガスを前記膨張物品内に封入するように同期化される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記加熱素子が、前記シリンダの外面上に配設された第1の端部および前記シリンダの外面に配設された第2の端部を有し、
前記第1および第2の端部が、前記加熱素子が前記シリンダ上にらせん状のパターンを形成するように、互いに離間される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記シリンダおよび前記加熱素子が、一体型装置として取り外し可能および交換可能である、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の回転式シーリング装置が、前記膨張物品の間に脆弱線を作り出す、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の回転式シーリング装置が、
a.回転可能な支持シリンダであって、外側の円周表面と、前記シリンダがその周りを回転する軸とを有する、支持シリンダと、
b.前記シリンダの前記外面に、前記軸とほぼ位置合わせして取り付けられた加熱素子とを備え、
前記第1の回転式シーリング装置が、前記装置が前記フィルム層と回転接触され、前記加熱素子が、フィルム層を互いにシールさせるのに十分なシーリング温度まで加熱されたときに、前記横方向シールを形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記加熱素子が、1対の前記横方向シールを作り出す1対のシーリング部材を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記加熱素子が、さらに、前記対のシーリング部材の間に配設された穿孔装置を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記加熱素子が、前記シリンダに取り外し可能に取り付けられる、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記加熱素子が、前記シリンダに取り外し可能に取り付けられ、その上で一体型装置として交換可能である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の回転式シーリング装置が、ほぼ線形のシールを作り出す、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の回転式シーリング装置が、ほぼ非線形のシールを作り出す、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記膨張物品が、所定の横方向の幅、およびその横方向の幅に沿って少なくとも1回の長手方向の寸法の変化を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の回転式シーリング装置が、線形および非線形の領域を有するシーリング部材を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
さらに、膨張物品を別個の区画に分割するために第2の長手方向シールを作り出すための第3の回転式シーリング装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
さらに、ガスの所定の最小量が、前記フィルム層の間に導かれているかを検出するためのセンサを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記センサが、ガスの前記所定の最小量が前記フィルム層の間に導かれたかに応じて変化する信号を発生させ、
前記膨張アセンブリが、前記信号を受け、ガスを、前記フィルム層の間に、前記センサから受けられた前記信号に応じて可変速度で導くように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記速度が、ガスの前記所定の量が検出されるときより、ガスの前記所定の量が検出されないときの方が速くなる、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための装置であって、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを作り出すための第1のシーリング装置と、
b.前記フィルム層の間にガスを導くための膨張アセンブリと、
c.ガスの所定の最小量が、前記フィルム層の間に導かれたかを検出するためのセンサと、
d.前記横方向シールと交差する長手方向シールを前記フィルム層の間に作り出すための第2のシーリング装置とを備え、
ガスが、前記長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される、装置。
【請求項23】
2枚の並置されたフィルム層を有するフィルムウエブから膨張物品を製造するための方法であって、
a.フィルム層を互いに結合させる横方向シールを第1の回転式シーリング装置を用いて作り出すステップと、
b.ガスを前記フィルム層の間に導くステップと、
c.前記横方向シールと交差する長手方向シールを第2の回転式シーリング装置を用いて前記フィルム層の間に作り出すステップとを含み、
ガスが、前記長手方向シール、横方向シール、およびフィルム層の間に封入され、それによって膨張物品が形成される、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−537706(P2008−537706A)
【公表日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505366(P2008−505366)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/011214
【国際公開番号】WO2006/107648
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(591114386)シールド エア コーポレーション(ユーエス) (4)
【氏名又は名称原語表記】SEALED AIR CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/011214
【国際公開番号】WO2006/107648
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(591114386)シールド エア コーポレーション(ユーエス) (4)
【氏名又は名称原語表記】SEALED AIR CORPORATION
【Fターム(参考)】
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