説明

自動車ドアのドア部品組付け方法

【課題】ドア部品をモジュール化してドア部品の組付け簡素化しうる自動車ドアのドア部品組付け方法を提供する。
【解決手段】ドアガラス200を案内する溝部20が内側に形成されそのドアガラスに摺接するリップ部12,13が形成され、ルーフ側,ピラー側に設けられるガラスラン10と、ルーフモール40Aとピラーモール40Bと、ベルトラインBLに取付けられるベルトラインモール40Cを、ガラスラン10が設けられたルーフモール40Aの後端部に、ガラスラン10が設けられたピラーモール40Bの上端部を接続し、ルーフモール40Aの前端部とピラーモール40Bの下端部間にベルトラインモール40Cを接続して一体化製品100Aとし、車両組立てラインで一体化製品100Aをフロントドアに組付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車ドアのドア部品組付け方法に関する。より詳細には、サッシタイプのドアを有する自動車の、例えば、ガラスラン,モール等のドア部品についての組付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図20に示すモール付きのルーフサイド断面や、図21に示すモールなしのルーフサイド断面のように、自動車のドア100のドアサッシ2には、昇降するドアガラス200を案内するガラスラン10が取付けられている。
ガラスラン10は、車外側壁11aと底壁11bと車内側壁11cからなる断面略コ字状の取付基部11と、その取付基部11の車外側壁11aの内側に形成されたアウタリップ12と、取付基部11の車内側壁11cの外側に形成されたインナリップ13を備えている。取付基部11の内側、すなわち、車外側壁11a,底壁11b,車内側壁11cで囲まれる部分には、ドアガラス200を案内する溝部20が形成されている。また、アウタリップ12とインナリップ13は、昇降するドアガラス200に摺接するようになっている。
【0003】
図20に示すものは、ドアサッシ2の車外側に形成された断面略L字状の部位の端部に、外装用のルーフモール31(ここでは黒塗りして示した)を組付けることで、断面略コ字状のチャンネル部30を構成し、そのチャンネル部30にガラスラン10を取付けていた。ルーフモール31は、ドア100の車外側において、ドア100閉時にボディパネル300に弾接するドリップシール3の取付基部3aを取付ける部位Pに組付けられている。なお、ドア100の車内側には、ドア100閉時にボディパネル300に弾接するウェザーストリップ4が取付けられている。
【0004】
また、図21に示すものは、ドアサッシ2の車外側を曲げ加工することでドアサッシ2だけで断面略コ字状のチャンネル部30を構成し、そのチャンネル部30にガラスラン10を取付けるものである(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−329768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図20や図21で示されるものにおいて、ガラスラン10をドアパネルのドアサッシュ2に組付ける作業は、車両組立てラインで行われていた。
フロントドアの組付けについては、ガラスラン10をドアサッシ2のチャンネル部30に組付けた後に、ドアガラス200を傾けてドアパネル内に差込むことにより組付けが行われていた。
また、リヤドアの組付けについては、ガラスラン10を組付ける前にドアガラス200をドアパネル内に組付けてから後にガラスラン10をドアサッシ2のチャンネル部30へ上部から無理やり差込むことにより組付けが行われていた。
【0006】
このように、ドアの組付けは車両組立てラインの作業者の熟練に頼るところが大きく、そのため技術の差によっては組付け外観に影響が生じるおそれがある。
また組立てラインサイドの部品置場から各々の部品を集め個々に組付けるという負荷もある。
特に、図20に示したようなモール材付きのルーフサイド断面では、ドアサッシ2に外装用のルーフモール31を組付けることで断面略コ字状のチャンネル部30が構成されるというように2つの部品を組付けるものであるので、両者間にバラツキが生じた場合には組付けが不十分となる問題もある。
【0007】
そこで、本発明の目的とするところは、ドア部品をモジュール化してドア部品の組付け簡素化しうる自動車ドアのドア部品組付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、サッシ(2)付のフロントドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラス(200)を案内する溝部(20)が内側に形成されるとともにそのドアガラス(200)に摺接するリップ部(12,13)が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスラン(10)と、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモール(40A,50A)と、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモール(40B,50B)と、ベルトライン(BL)に沿って取付けられる装飾用のベルトラインモール(40C)を、
前記ガラスラン(10)が設けられた前記ルーフモール(40A,50A)の後端部に、前記ガラスラン(10)が設けられた前記ピラーモール(40B,50B)の上端部を接続し、前記ルーフモール(40A,50A)の前端部と前記ピラーモール(40B,50B)の下端部間に前記ベルトラインモール(40C)を接続して予め一体化製品(100A)とし、
車両組立てラインにおいて、前記一体化製品(100A)を前記フロントドアに対して、ドアサッシ(2)及びベルトライン(BL)に沿って組付けることを特徴とする。
なお、本発明は、一体化製品(100A)を組付けた後、ドアガラス(200)をフロントドアのパネル内に差込んでも、あるいは、ドアパネルにドアガラス(200)を差込んだ後に、一体化製品(100A)を上側から押し下げてドアサッシ(2)に沿って組付けるようにしてもよい。
【0009】
また、本発明は、サッシ(2)付のフロントドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラス(200)を案内する溝部(20)が内側に形成されるとともにそのドアガラス(200)に摺接するリップ部(12,13)が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスラン(10)と、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモール(40A,50A)と、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモール(40B,50B)を、
前記ガラスラン(10)が設けられた前記ルーフモール(40A,50A)の後端部に、前記ガラスラン(10)が設けられた前記ピラーモール(40B,50B)の上端部を接続して予め一体化製品(101A)とし、
車両組立てラインにおいて、前記一体化製品(101A)を前記フロントドアに対して、ドアサッシ(2)に沿って組付けることを特徴とする。
なお、本発明は、一体化製品(100A)を組付けた後、ドアガラス(200)をフロントドアのパネル内に差込んでも、あるいは、ドアパネルにドアガラス(200)を差込んだ後に、一体化製品(100A)を上側から押し下げてドアサッシ(2)に沿って組付けるようにしてもよい。
【0010】
また、本発明は、サッシ(2)付のリヤドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラス(200)を案内する溝部(20)が内側に形成されるとともにそのドアガラス(200)に摺接するリップ部(12,13)が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスラン(10)と、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモール(40A,50A)と、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモール(40B,50B)と、ベルトライン(BL)に沿って取付けられる装飾用のベルトラインモール(40C)を、
前記ガラスラン(10)が設けられた前記ルーフモール(40A,50A)の前端部に、前記ガラスラン(10)が設けられた前記ピラーモール(40B,50B)の上端部を接続し、前記ルーフモール(40A,50A)の後端部と前記ピラーモール(40B,50B)の下端部間に前記ベルトラインモール(40C)を接続して予め一体化製品(100B)とし、
車両組立てラインにおいて、前記ドアガラス(200)を前記リヤドアのパネル内に差込んだ後に、前記ドアガラス(200)の上部が前記ルーフ側のガラスラン(10)に差し込まれるように、前記一体化製品(100B)を上側から押し下げて、ドアサッシ(2)及びベルトライン(BL)に沿って組付けることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、サッシ(2)付のリヤドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラス(200)を案内する溝部(20)が内側に形成されるとともにそのドアガラス(200)に摺接するリップ部(12,13)が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスラン(10)と、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモール(40A,50A)と、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモール(40B,50B)を、
前記ガラスラン(10)が設けられた前記ルーフモール(40A,50A)の前端部に、前記ガラスラン(10)が設けられた前記ピラーモール(40B,50B)の上端部を接続して予め一体化製品(101B)とし、
車両組立てラインにおいて、前記ドアガラス(200)を前記リヤドアのパネル内に差込んだ後に、前記ドアガラス(200)の上部が前記ルーフ側のガラスラン(10)に差し込まれるように、前記一体化製品(101B)を上側から押し下げて、ドアサッシ(2)に沿って組付けることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、前記ガラスラン(10)は、車外側壁(11a)と底壁(11b)と車内側壁(11c)からなる断面略コ字状の取付基部(11)を備えるとともに、前記ルーフモール(40A,50A)及びピラーモール(40B,50B)には、前記ガラスラン(10)の取付基部(11)が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部(41,51)が一体成形されてなり、しかも前記一体化製品(100A,101A,100B,101B)の組付け時、前記ルーフモール(40A,50A)及びピラーモール(40B,50B)は、ドアガラス(200)の面に略平行に形成されたドアサッシ(2)の取付け面(2a)の車外側に組付けられることを特徴とする。
【0013】
前記ルーフモール(40A,50A)及びピラーモール(40B,50B)については金属製又は樹脂製にすることができる。
特に、ルーフモール(40A,50A)及びピラーモール(40B,50B)を樹脂製にした場合、ルーフモール(40A,50A)及びピラーモール(40B,50B)をガラスラン(10)と一体成形することができる。
【0014】
なお、括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
【発明の効果】
【0015】
本発明に記載の自動車ドアのドア部品組付け方法によれば、ルーフモール,ピラーモール,ベルトラインモールといったドア部品をサッシ付のフロントドアやリヤドアに組付けるときに、車両組立てラインよりも前段階で、一体化製品として組立てるので、各部品を接続する場合に各部品間にバラツキがある場合、車両組立てラインよりも前段階で各部品間の調整を行うことができる。
つまり、車両組立てラインでドアパネルに組付けるときは、各部品の合わせを調整する必要がないので組付け外観品質の良い部品を容易に抽出して行うことができる。
また、最終的な車両組立てラインでは、すでに一体化されてなる製品を組付けるだけでよいのでドア部品の組付けの簡素化が図れ、熟練者でなくても容易に組付けを行うことができる。
【0016】
また、ルーフモールとピラーモールは、ドアパネルとは別部品でモジュール化されているので装飾面となる外観露出部分を車体のデザインに合わせた自在な光沢塗装した部品として供給することができる。
【0017】
特に、リヤドアの組付けについては、従来は、図21で示したように、ガラスラン10を組付ける前にドアガラス200をドアパネル内に組付けてから後にガラスラン10をドアサッシ2のチャンネル部30へ上部から無理やり差込むことにより組付けが行われていたが、本発明の自動車ドアのドア部品組付け方法によれば、ドアパネル内に組付けられたドアガラスに対して、ガラスランを組付ける車両組立てラインでは、すでにガラスランはルーフモールに嵌め込まれていて、ドアサッシの取付け面の車外側に、ガラスランとルーフモールが一体になったものを取付けるだけでよいので、過度の力を必要とせず、熟練者でなくても組付けを容易に行うことができる。
【0018】
しかも、ルーフモールやピラーモールには、ガラスランの取付基部が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部が一体成形されているので、ガラスランの外周はルーフモール又はピラーモールによって覆われ、ガラスランはルーフモール又はピラーモールに強固に組付けられる。
さらに、ルーフモールやピラーモールはドアサッシから容易に分離することできるので、ルーフモールやピラーモールを、例えば、部品メーカーの方で塗装することができ、色など自由に選択することができる。
【0019】
また、ルーフモール及びピラーモールを金属製にすることによつて、剛性や耐候性に優れるので耐久性が向上する。それと同時に、金属独特の光沢を放つので、それ特有の装飾性を発揮する。
【0020】
さらに、ルーフモール及びピラーモールを樹脂製にすることによって、軽量化が図れるとともに、ガラスランと同一色に設定することができるので、塗装作業を必要とせず、生産性に優れる。
また、ルーフモール及びピラーモールを、ガラスランとを一体成形することによれば、両者を組付ける工程は不要になるので、さらに生産性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第一実施形態)
図1乃至図9を参照して、本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品組付け方法について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品を一体化した製品100A,100Bを示す側面図である。図2及び図3は、図1に示す一体化製品100A,100Bをドアに組付けた際のA−A,B−B線拡大断面図であり、図4乃至図6は、図1に示す一体化製品100A,100BのC−C,D−D,E−E線拡大断面図である。また、図7乃至図8は、ドア部品を組付ける様子を示す図であり、図9は、図8のF−F線拡大断面図である。なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0022】
本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品組付け方法は、ドアサッシ2付のフロントドアにドア部品を一体化した状態の製品(一体化製品)100Aを組付け、ドアサッシ2付のリヤドアにドア部品を一体化した状態の製品(一体化製品)100Bを組付けるものである。
【0023】
フロントドアに組付けられ、一体化製品とされるドア部品は、主にガラスラン10と、ルーフモール40Aと、フロントドア後側のピラーモール40Bと、ベルトラインBLに沿って取付けられる装飾用のベルトラインモール40Cからなる。その他、フロントドアの前側においてルーフモール40Aに一端が接続されるとともに他端がベルトラインBLより下側に延び下端部にフロントドアに固定するための固定部70が設けられたガラスランチャンネル71や、ピラーモール40Bの下端に一端が接続されるとともに他端がベルトラインBLより下側に延び下端部にフロントドアに固定するための固定部70が設けられたチャンネル72についてもここでは一体化される。なお、ガラスランチャンル71及びチャンネル72は、必ずしも一体化されるとは限られない。
また、リヤドアに組付けられ、一体化製品とされるドア部品は、主にガラスラン10と、ルーフモール40Aと、リヤドア前側のピラーモール40Bと、ベルトラインモール40Cと、デビジョンバー60と、フィックスガラス250と、シール材61,62,63からなる。その他、ピラーモール40Bの下端に一端が接続されるとともに他端がベルトラインBLより下側に延び下端部にリヤドアに固定するための固定部70が設けられたチャンネル73についてもここでは一体化される。なお、チャンネル73は、必ずしも一体化されるとは限られない。
【0024】
ガラスラン10は、従来例で示したものと同様に、昇降するドアガラス200を案内するもので、車外側壁11aと底壁11bと車内側壁11cからなる断面略コ字状の取付基部11と、その取付基部11の車外側壁11aの内側に形成されたアウタリップ12と、取付基部11の車内側壁11cの外側に形成されたインナリップ13を備えている。そして、取付基部11の内側、すなわち、車外側壁11a,底壁11b,車内側壁11cで囲まれる部分には、ドアガラス200を案内する溝部20が形成されている。また、アウタリップ12とインナリップ13は、昇降するドアガラス200に摺接するようになっている。
【0025】
ルーフモール40Aは、図2に示すように、ルーフ側のドアサッシ2に沿って取付けられる金属製で、ルーフ側を車外側から覆うものであり、ルーフモール40Aの車外側に位置する外観露出部分Xが装飾面となっている。ルーフモール40Aは、フロントドアでは、ガラスラン10の車外側壁11aを車外側から覆い、リヤドアでは、フィックスガラス250が取付けられる部位を除いてガラスラン10の車外側壁11aを車外側から覆い、フィックスガラス250が取付けられる部位では、図4に示すように、フィックスガラス250の後側斜面部が嵌め込まれるシール材62を車外側から覆う。
ピラーモール40Bは、図3に示すように、ピラー側のドアサッシ2に沿って取付けられる金属製で、ピラー側を車外側から覆うものであり、ピラーモール40Bの車外側に位置する外観露出部分Xが装飾面となっている。ピラモール40Bは、フロントドア及びリヤドアにおいてガラスラン10の車外側壁11aを車外側から覆う。
なお、ここでは、ルーフモール40A及びピラーモール40Bの部分を黒塗りして示した。
【0026】
そして、ルーフモール40A及びピラーモール40Bには、ガラスラン10の取付基部11が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部41が一体成形されている。すなわち、チャンネル部41の形状は、断面略コ字状のガラスラン10の取付基部11よりもやや大きく内側にガラスラン10の弾性を利用してガラスラン10を組付けている。
ルーフモール40Aは、図2に示すように、ルーフモール40Aの車内側がカシメピン44によってドアサッシ2から上側に延びるフランジFに固定され、ドアガラス200の面に略平行に形成されたドアサッシ2の取付け面2aの車外側に組付けられるようになっている。また、ピラーモール40Bは、図3に示すように、ピラーモール40Bのチャンネル部41の底壁側が取付けネジ45によってドアサッシ2に固定され、ドアガラス200の面に略平行に形成されたドアサッシ2の取付け面2aの車外側に組付けられるようになっている。
【0027】
デビジョンバー60は、前側と後側に断面略コ字状のチャンネル部が形成されたデビジョンチャンネル65の前側に、ドアガラス200に摺接するリップを有するガラスラン10が嵌め込まれ、後側に、フィックスガラス250の前端に嵌め込まれるシール材61が嵌め込まれるもので、ドアガラス200とフィックスガラス250間を仕切っている。
フィックスガラス250は、略三角形状でその全周に沿って設けられるシール材61,62,63を介してリヤドアの後側コーナー部に固定されるようになっている。図4に示すように、フィックスガラス250の前端は、デビジョンバー60の後側に設けられたシール材61によってデビジョンバー60側に固定され、フィックスガラス250の後側斜面部は、ルーフモール40Aの後側、より具体的にはデビジョンバー60の上端部が接続されるルーフモール40Aの部位より後側に設けられたシール材62によってルーフモール40A側に固定され、図6に示すように、フィックスガラス250の下端は、シール材63に嵌め込まれ、シール材63に埋設された樹脂インサート64によってベルトラインモール40C側に固定されるようになっている。なお、ここでは樹脂インサート64を利用したが、シール材63とベルトラインモール40Cが接続されればよいので特に接続部材が限定されるものではない。
【0028】
なお、ガラスラン10の車内側壁11cの外側(車内側)には係止リップ14が設けられ、その係止リップ14は、ルーフモール40A,ピラーモール40Bの車内側端部42とドアサッシ2との間に形成された凹部43に嵌め込まれ、組付け力が高められている。凹部43は、図2に示すように、直線状に延びるルーフモール40Aの車内側端部42に対して、ドアサッシ2側を車内側に曲げることによって形成してもよいし、図3に示すように、ドアサッシ2に対してピラーモール40Bの車内側端部42を車外側に折り曲げることによって形成してもよい。
また、ルーフ側では、ルーフモール40Aの上側、すなわち、チャンネル部41の底壁側の上側には、ルーフモール40Aを折り曲げることにより係止部46が形成され、ドア閉時にボディパネル300に弾接するドリップシール3の取付基部3aに係止している。なお、ドアサッシ2の上側にはドア閉時にボディパネル300に弾接するウェザーストリップ4の取付基部が取付けられている。ドリップシール3とウェザーストリップ4とは一連に成形されている。
【0029】
このように構成されるドア部品は、最終的に自動車ドアに組付けられる車両組立てラインの前工程で予め一体化製品とされる。
フロントドア側では、ガラスラン10が断面略コ字状に形成されたチャンネル部41に嵌め込まれてなることにより設けられたルーフモール40Aの後端部に、ガラスラン10が断面略コ字状に形成されたチャンネル部41に嵌め込まれてなることにより設けられたピラーモール40Bの上端部を接続し、ルーフモール40Aの前端部とピラーモール40Bの下端部間にベルトラインモール40Cを接続し、それに加え、フロントドアの前側においてルーフモール40Aにガラスランチャンネル71を接続し、ピラーモール40Bの下端にチャンネル72を接続することで、モジュール化された一体化製品100Aが組立てられる。
【0030】
また、リヤドア側では、ガラスラン10が断面略コ字状に形成されたチャンネル部41に嵌め込まれてなることにより設けられたルーフモール40Aの後側に設けられるシール材62に、フィックスガラス250の後側斜面部を嵌め込むとともに、ガラスラン10が前側に設けられたデビジョンバー60の後側に設けられるシール材61に、フィックスガラス250の前端を嵌め込むようにしてデビジョンバー60の上端部をルーフモール40Aに接続し、ルーフモール40Aの前端部に、ガラスラン10が断面略コ字状に形成されたチャンネル部41に嵌め込まれてなることにより設けられたピラーモール40Bの上端部を接続し、ルーフモール40Aの後端部とピラーモール40Bの下端部間にベルトラインモール40Cを接続し、フィックスガラス250の下端に嵌め込まれるシール材63を樹脂インサート64を介してベルトラインモール40Cに接続し、それに加え、ピラーモール40Bの下端にチャンネル73を接続することで、モジュール化された一体化製品100Bが組立てられる。
ここで、シール材61は、フィックスガラス250の前端に嵌め込まれた後にデビジョンバー60の後側に組付けられても、デビジョンバー60の後側に組付けられた後にフィックスガラス250の前端が嵌め込まれてもよい。また、シール材62は、フィックスガラス250の後側斜面部に嵌め込まれた後にルーフモール40Aに組付けられても、ルーフモール40Aに組付けられた後にフィックスガラス250の後側斜面部が嵌め込まれてもよい。また、シール材63は、フィックスガラス250の下端に嵌め込まれた後にベルトラインモール40Cに組付けられても、ベルトラインモール40Cに組付けられた後にフィックスガラス250の下端が嵌め込まれてもよい。
【0031】
なお、各モール40A,40B,40C間、あるいは、モール40A,40Bとチャンネル71,72,73との間、あるいは、モール40Aとデビジョンバー60との間の接続は、図1に示すような繋ぎ部材74や、図5に示すようなネジ75や、クリップなどによって接続される。また、直接溶接によって接続するようにしてもよい。
【0032】
その後、図1に示すように、接続されることによりモジュール化されたフロントドア用の一体化製品100Aやリヤドア用の一体化製品100Bは、車両組立てラインに供給される。
そして、フロントドア側については、車両組立てラインにおいて、一体化製品100Aが、フロントドアに対して、ドアサッシ2及びベルトラインBLに沿って組付けられる。すなわち、ルーフモール40Aは、ドアサッシ2のルーフ側に沿って、ピラーモール40Bは、ドアサッシ2のピラー側に沿って、そして、ベルトラインモール40Cは、ベルトラインBLに沿って、それぞれビス,ネジ,カシメピン,クリップ等の締結具によってフロントドアに組付けられる。また、ガラスランチャンネル71及びチャンネル72の固定部70もフロントドアに固定される。
その後、ドアガラス200がフロントドアのパネル内に差込まれて組付けが完了する。
なお、ドアガラス200を先にドアパネル内に差込んだ状態にし、一体化製品100Aをドアガラス200上部から押し下げて組付けるようにしてもよい。
【0033】
また、リヤドア側については、車両組立てラインにおいて、先ず、ドアガラス200がリヤドアのパネル内に差込まれる。
その後、図7及び図8に示すように、リヤドアのパネル内に差込まれたドアガラス200の上部が、ルーフ側のガラスラン10に差し込まれるように、一体化製品100Bを上側から押し下げて、ドアサッシ2及びベルトラインBLに沿って、すなわち、ルーフモール40Aは、ドアサッシ2のルーフ側に沿って、ピラーモール40Bは、ドアサッシ2のピラー側に沿って、そして、ベルトラインモール40Cは、ベルトラインBLに沿って、それぞれビス,ネジ,カシメピン,クリップ等の締結具によってフロントドアに組付けられる。例えば、図5に示すように、ネジ75で固定されたピラーモール40Bとベルトラインモール40Cの接続部分は、図9に示すように、ネジ75を利用してドアパネルに固定される。
この一体化製品100Bの組付けのとき、ルーフモール40Aは、図7に示すように、ドアガラス200の面に略平行に形成されたドアサッシ2の取付け面2aから上方に延びるフランジ部Fに車内側からカシメピン44で固定されることにより、ドアサッシ2の取付け面2aの車外側に組付けられる。ピラーモール40B側と同様の構成にすることができる。
また、デビジョンバー60の下端に設けられた固定部70やチャンネル73の固定部70もリヤドアに固定される。
これにより、組付けが完了する。
【0034】
このような自動車ドアのドア部品組付け方法によれば、ルーフモール40A,ピラーモール40B,ベルトラインモール40C,デビジョンバー60,シール材61〜63,フィックスガラス250といったドア部品をサッシ付のフロントドアやリヤドアに組付けるときに、車両組立てラインよりも前段階で、一体化製品100A,100Bとして組立てるので、各部品を接続する場合に各部品間にバラツキがある場合、車両組立てラインよりも前段階で各部品間の調整を行うことができる。つまり、車両組立てラインでドアパネルに組付けるときは、各部品の合わせを調整する必要がないので組付け外観品質の良い部品を容易に抽出して行うことができる。
また、最終的な車両組立てラインでは、すでに一体化されてなる製品を組付けるだけでよいのでドア部品の組付けの簡素化が図れ、熟練者でなくても容易に組付けを行うことができる。
【0035】
また、ルーフモール40Aとピラーモール40Bは、ドアパネルとは別部品でモジュール化されているので装飾面となる外観露出部分Xを車体のデザインに合わせた自在な光沢塗装した部品として供給することができる。また、ルーフモール40Aとピラーモール40Bは金属製で、剛性や耐候性に優れるので耐久性が向上する。それと同時に、金属独特の光沢を放つので、それ特有の装飾性を発揮させることができる。
【0036】
特に、リヤドアの組付けについては、従来は、図21で示したように、ガラスラン10を組付ける前にドアガラス200をドアパネル内に組付けてから後にガラスラン10をドアサッシ2のチャンネル部30へ上部から無理やり差込むことにより組付けが行われていたが、本発明の第一実施形態の自動車ドアのドア部品組付け方法によれば、図7に示すように、ドアパネル内に組付けられたドアガラス200に対して、ガラスラン10を組付ける車両組立てラインでは、すでにガラスラン10はルーフモール40Aに嵌め込まれていて、ドアサッシ2の取付け面2aの車外側に、ガラスラン10とルーフモール40Aが一体になったものを取付けるだけでよいので、過度の力を必要とせず、熟練者でなくても組付けを容易に行うことができる。
しかも、ルーフモール40Aやピラーモール40Bには、ガラスラン10の取付基部11が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部41が一体成形されているので、ガラスラン10の外周はルーフモール40A又はピラーモール40Bによって覆われ、ガラスラン10はルーフモール40A又はピラーモール40Bに強固に組付けられる。
【0037】
次に、本発明の第一実施形態の別の自動車ドアのドア部品組付け方法について説明する。これは、図10に示すように、フロントドア側,リヤドア側ともにベルトラインモール40Cを用いることなく一体化製品101A,101Bにし、車両組付けラインに供給するようにしたものである。図11は、図10のG−G線拡大断面図である。
一体化製品101Aの形状を安定させるためルーフモール40Aとガラスランチャンネル71とは面で接続する繋ぎ部材77を使用して接続している。なお、符号78はドアミラー用カバーである。
【0038】
フロントドア側では、ガラスラン10が設けられたルーフモール40Aの後端部に、ガラスラン10が設けられたピラーモール40Bの上端部を接続して予め一体化製品101Aとし、車両組立てラインにおいて、一体化製品101Aをフロントドアに対して、ドアサッシ2に沿って組付けた後に、ドアガラス200をフロントドアのパネル内に差込むことによって組付けが行われる。
なお、ドアガラス200を先にドアパネル内に差込んだ状態にし、一体化製品100Aをドアガラス200上部から押し下げて組付けるようにしてもよい。
【0039】
また、リヤドア側では、ガラスラン10が設けられたルーフモール40Aの後側に設けられるシール材62に、フィックスガラス250の後側斜面部を嵌め込むとともに、ガラスラン10が前側に設けられたデビジョンバー60の後側に設けられるシール材61に、フィックスガラス250の前端を嵌め込むようにしてデビジョンバー60の上端部をルーフモール40Aに接続し、ルーフモール40Aの前端部に、ガラスラン10が設けられたピラーモール40Bの上端部を接続して予め一体化製品101Bとし、車両組立てラインにおいて、ドアガラス200をリヤドアのパネル内に差込んだ後に、ドアガラス200の上部がルーフ側のガラスラン10に差し込まれるように、一体化製品101Bを上側から押し下げて、ドアサッシ2に沿って組付けることによって行われる。
【0040】
なお、本実施形態では、図2で示したように、ルーフモール40Aに形成されたチャンネル部41の車内側をカシメピン44によってドアサッシ2から延びるフランジFに固定した例を示したが、これに限定されることはなく、例えば、図12で示すように、モール材40Aのドリップシール3側をドアサッシ2から延びるフランジ部Fに取付けネジ47で固定するようにしてもよい。また、図3で示したように、ピラーモール40Bを取付けネジ45でドアサッシ2の傾斜面に固定した例を示したが、これに限定されることはなく、例えば、図13に示すように、ピラーモール40Bを取付けネジ45でドアガラス200に略平行に形成されたドアサッシ2の取付け面2aに固定するようにしてもよい。
【0041】
(第二実施形態)
次に図14乃至図16を参照して、本発明の第二実施形態に係る自動車ドアのドア部品組付け方法について説明する。図14及び図16は本発明の第二実施形態に係る自動車ドアのドア部品を一体化した製品をドアに組付けた際のA−A,B−B線拡大断面図であり、図15は、図14に示す自動車ドアのドア部品の要部を示す拡大断面図である。なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0042】
本発明の第二実施形態に係る自動車ドアのドア部品組付け方法は、ガラスラン10を樹脂製のルーフモール50A,ピラーモール50Bによってドアサッシ2に取付けることを特徴にするものである。第一実施形態で示した金属製のルーフモール40Aを樹脂製のルーフモール50Aに代え、同じく金属製のピラーモール40Bを樹脂製のピラーモール50Bに代えたものである。
【0043】
ルーフモール50A,ピラーモール50Bは、ガラスラン10の車外側壁11aを車外側から覆うものであり、ルーフモール50A,ピラーモール50Bの車外側に位置する外観露出部分Xが装飾面となっている。
そして、ルーフモール50A,ピラーモール50Bには、第一実施形態で示したルーフモール40A,ピラーモール40Bと同様に、ガラスラン10の取付基部11が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部51が一体成形されている。チャンネル部51の形状は、断面略コ字状のガラスラン10の取付基部11よりもやや大きく内側にガラスラン10の弾性を利用してガラスラン10を組付けている。
【0044】
ルーフモール50Aは、図14,図15に示すように、ルーフモール50Aの上側車内側に一体成形された断面略コ字状のグリップ52によってドアサッシ2から上側に延びるフランジ部Fを挟み込むようにして固定されている。また、グリップ52の端部には突起52aが形成されていてその突起52aの車内側は、ドアサッシ2に取付けられドア閉時にボディパネル300に弾接するウェザーストリップ4の取付基部4aに係止されている。これにより、ウェザーストリップ4による押圧力はグリップ52の突起52aの車外側から突起52aが当接するフランジ部Fに伝えられ、グリップ52による挟み込み時の組付け力が強められる。
また、ピラーモール50Bは、図16に示すように、ピラーモール50Bから延びる延出部53が取付けネジ45によってドアサッシ2に固定されている。
また、ルーフモール50Aは、ルーフモール50Aの上側、すなわち、チャンネル部51の底壁側の上側の車外側及び車内側には係止部54が形成され、ドア閉時にボディパネル300に弾接するドリップシール3の取付基部3aに係止している。ドリップシール3とウェザーストリップ4とは一連に成形されている。
【0045】
このように、ルーフモール50A,ピラーモール50Bには、ガラスラン10の取付基部11が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部51が一体成形されているので、ガラスラン10の外周はルーフモール50A,ピラーモール50Bによって覆われ、ガラスラン10はルーフモール50A,ピラーモール50Bに強固に組付けられ、しかも、ルーフモール50A,ピラーモール50Bはドアサッシ2から容易に分離することできるので、ルーフモール50A,ピラーモール50Bを、例えば、部品メーカーの方で塗装することができ、色など自由に選択することができる。
そして、特に第二実施形態では、ルーフモール50A,ピラーモール50Bを樹脂製としたので、軽量化が図れるとともに、ガラスラン10と同一色に設定することができるので、塗装作業を必要とせず、生産性に優れるといった効果が得られる。
また、ドアサッシ2に形成されたフランジ部Fにルーフモール50Aを取付けるためのグリップ52を、ルーフモール50Aの車内側に一体成形することによって、グリップ52を別部品として製造し取付ける必要がなくなるので、さらに生産性が向上するのに加え、組付強度も向上する。
【0046】
なお、本第二実施形態では、別体で形成したルーフモール50Aとガラスラン10を組付けしたものであるが、図17に示すように、ルーフモール50Aとガラスラン10の両者を押出等によって一体的に成形するようにしてもよい。なお、ピラーモール50Bについても同様にガラスラン10と押出等によって一体的に押出成形するようにしてもよい。また、図17に示す例では、ルーフモール50Aとガラスラン10が一体成形されたものの車外側に別のモール67を取付けたものを示したが、特にモール67を設けなくてもよい。
これによれば、ルーフモール50Aとガラスラン10の両者、あるいは、ピラーモール50Bとガラスラン10の両者を組付ける工程は不要になるので、さらに生産性を向上することができる。
【0047】
また、図18で示したように、アルミニウム製のドアサッシ2に対してルーフモール50Aを金属クリップ55を介して取付けることようにしてもよい。
これは、ドアサッシ2から上側に延びるフランジ部Fと、ルーフモール50Aの上側車内側の係止部54を重さね、両者を金属クリップ55で挟み込んだものであり、ルーフモール50Aにクリップ取付用の穴を設ける必要がないという利点がある。
【0048】
なお、本実施形態では、図4に示したように、デビジョンバー60は、デビジョンチャンネル65の前後にガラスラン10とシール材61を嵌め込むようにして形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、図19に示すように、硬質樹脂66を埋設した状態でガラスラン10とシール材61とを一体成形してデビジョンバー60とすることもできる。
【0049】
また、本実施形態では、リヤドアにおいて、デビジョンバー60,フィックスガラス250,シール材61が設けられた車を対象に説明したが、デビジョンバー60,フィックスガラス250,シール材61を有さない車については、図1の態様では、ガラスラン10が設けられたルーフモール40A,50Aの前端部に、ガラスラン10が設けられたピラーモール40B,50Bの上端部を接続し、ルーフモール40A,50Aの後端部とピラーモール40B,50Bの下端部間にベルトラインモール40Cを接続して予め一体化製品100Bとし、また、図10の態様では、ガラスラン10が設けられたルーフモール40A,50Aの前端部に、ガラスラン10が設けられたピラーモール40B,50Bの上端部を接続して予め一体化製品101Bとされる。そして、車両組立てラインにおいて、ドアガラス200をリヤドアのパネル内に差込んだ後に、ドアガラス200の上部がルーフ側のガラスラン10に差し込まれるように、デビジョンバー60,フィックスガラス250,シール材61を有さない一体化製品100B,101Bを上側から押し下げて、ドアサッシ2,ベルトラインBLに沿って組付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品を示す側面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のB−B線拡大断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品を示す、図1のC−C線拡大断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品を示す、図1のD−D線拡大断面図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品を示す、図1のE−E線拡大断面図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品を組付ける様子の要部を示す拡大断面図である。
【図8】本発明の第一実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品を組付ける様子を示す側面図である。
【図9】図8のF−F線拡大断面図である。
【図10】本発明の第一実施形態に係る別の自動車ドアのドア部品による一体化製品を示す側面図である。
【図11】図10のG−G線拡大断面図である。
【図12】本発明の第一実施形態に係る他の自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のA−A線拡大断面図である。
【図13】本発明の第一実施形態に係る他の自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のB−B線拡大断面図である。
【図14】本発明の第二実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のA−A線拡大断面図である。
【図15】図14に示す自動車ドアのドア部品の要部を示す拡大断面図である。
【図16】本発明の第二実施形態に係る自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のB−B線拡大断面図である。
【図17】本発明の第二実施形態に係る他の自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のA−A線拡大断面図である。
【図18】本発明の第二実施形態に係る他の自動車ドアのドア部品による一体化製品をドアに組付けた状態を示す、図1のA−A線拡大断面図である。
【図19】デビジョンバーの他の態様を示す側面図である。
【図20】従来例に係るモール付きのルーフ側を示す断面図である。
【図21】他の従来例に係るモールなしのルーフ側を示す断面図である。
【符号の説明】
【0051】
2 ドアサッシ
2a 取付け面
3 ドリップシール
3a 取付基部
4 ウェザーストリップ
4a 取付基部
10 ガラスラン
11a 車外側壁
11b 底壁
11c 車内側壁
11 取付基部
12 アウタリップ
13 インナリップ
14 係止リップ
20 溝部
30 チャンネル部
31 ルーフモール
40A ルーフモール
40B ピラーモール
41 チャンネル部
42 モール材の車内側端部
43 凹部
44 カシメピン
45 取付けネジ
46 係止部
50A ルーフモール
50B ピラーモール
51 チャンネル部
52 グリップ
52a 突起
53 延出部
54 係止部
55 金属クリップ
60 デビジョンバー
61 シール材
62 シール材
63 シール材
64 樹脂インサート
65 デビジョンチャンネル
66 硬質樹脂
67 モール
70 固定部
71 ガラスランチャンネル
72 チャンネル
73 チャンネル
74 繋ぎ部材
75 ネジ
77 繋ぎ部材
78 ドアミラー用カバー
100 ドア
200 ドアガラス
300 ボディパネル
F フランジ部
X 外観露出部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サッシ付のフロントドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラスを案内する溝部が内側に形成されるとともにそのドアガラスに摺接するリップ部が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスランと、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモールと、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモールと、ベルトラインに沿って取付けられる装飾用のベルトラインモールを、
前記ガラスランが設けられた前記ルーフモールの後端部に、前記ガラスランが設けられた前記ピラーモールの上端部を接続し、前記ルーフモールの前端部と前記ピラーモールの下端部間に前記ベルトラインモールを接続して予め一体化製品とし、
車両組立てラインにおいて、前記一体化製品を前記フロントドアに対して、ドアサッシ及びベルトラインに沿って組付けることを特徴とする自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項2】
サッシ付のフロントドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラスを案内する溝部が内側に形成されるとともにそのドアガラスに摺接するリップ部が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスランと、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモールと、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモールを、
前記ガラスランが設けられた前記ルーフモールの後端部に、前記ガラスランが設けられた前記ピラーモールの上端部を接続して予め一体化製品とし、
車両組立てラインにおいて、前記一体化製品を前記フロントドアに対して、ドアサッシに沿って組付けることを特徴とする自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項3】
サッシ付のリヤドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラスを案内する溝部が内側に形成されるとともにそのドアガラスに摺接するリップ部が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスランと、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモールと、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモールと、ベルトラインに沿って取付けられる装飾用のベルトラインモールを、
前記ガラスランが設けられた前記ルーフモールの前端部に、前記ガラスランが設けられた前記ピラーモールの上端部を接続し、前記ルーフモールの後端部と前記ピラーモールの下端部間に前記ベルトラインモールを接続して予め一体化製品とし、
車両組立てラインにおいて、前記ドアガラスを前記リヤドアのパネル内に差込んだ後に、前記ドアガラスの上部が前記ルーフ側のガラスランに差し込まれるように、前記一体化製品を上側から押し下げて、ドアサッシ及びベルトラインに沿って組付けることを特徴とする自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項4】
サッシ付のリヤドアにドア部品を組付ける方法であって、
昇降するドアガラスを案内する溝部が内側に形成されるとともにそのドアガラスに摺接するリップ部が形成され、ルーフ側及びピラー側に設けられるガラスランと、前記ルーフ側を車外側から覆う装飾用のルーフモールと、前記ピラー側を車外側から覆う装飾用のピラーモールを、
前記ガラスランが設けられた前記ルーフモールの前端部に、前記ガラスランが設けられた前記ピラーモールの上端部を接続して予め一体化製品とし、
車両組立てラインにおいて、前記ドアガラスを前記リヤドアのパネル内に差込んだ後に、前記ドアガラスの上部が前記ルーフ側のガラスランに差し込まれるように、前記一体化製品を上側から押し下げて、ドアサッシに沿って組付けることを特徴とする自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項5】
前記ガラスランは、車外側壁と底壁と車内側壁からなる断面略コ字状の取付基部を備えるとともに、前記ルーフモール及びピラーモールには、前記ガラスランの取付基部が内側に嵌め込まれる断面略コ字状のチャンネル部が一体成形されてなり、しかも前記一体化製品の組付け時、前記ルーフモール及びピラーモールは、ドアガラスの面に略平行に形成されたドアサッシの取付け面の車外側に組付けられることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項6】
前記ルーフモール及びピラーモールは、金属製であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項7】
前記ルーフモール及びピラーモールは、樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の自動車ドアのドア部品組付け方法。
【請求項8】
前記ルーフモール及びピラーモールは、前記ガラスランと一体成形されてなることを特徴とする請求項7に記載の自動車ドアのドア部品組付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−302171(P2007−302171A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134500(P2006−134500)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(000196107)西川ゴム工業株式会社 (454)
【Fターム(参考)】